配線装置
【課題】レーザ光によって加工を行う際に、被加工部分以外の部分が悪影響を受けない配線装置を提供する。
【解決手段】基板301上に、シリコン酸化膜からなる下部絶縁層302と、Alからなる下部配線層303と、ポリイミドからなる上部絶縁層304と、Alからなる上部配線層306とを有する。上記下部配線層303と、上部配線層306とが、接続配線308によって電気的に接続されている。下部絶縁層302は基板301に比べ熱伝導率が高く上部絶縁層304の開口形成時にレーザによる下部配線層303に溜った熱を放熱し下部配線層303の溶解や剥がれを防ぐ。
【解決手段】基板301上に、シリコン酸化膜からなる下部絶縁層302と、Alからなる下部配線層303と、ポリイミドからなる上部絶縁層304と、Alからなる上部配線層306とを有する。上記下部配線層303と、上部配線層306とが、接続配線308によって電気的に接続されている。下部絶縁層302は基板301に比べ熱伝導率が高く上部絶縁層304の開口形成時にレーザによる下部配線層303に溜った熱を放熱し下部配線層303の溶解や剥がれを防ぐ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子部品や光部品等の配線装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、半導体基板や絶縁性基板上に導電層と絶縁層とを交互に積層して多層配線基板を形成して、LSI(大規模集積回路)やVLSI(超大規模集積回路)等の電子部品を作製している。また、半導体基板や絶縁性基板上に電気回路を形成すると共に導光体を配置して、この導光体を加工して光導波路や光路変換素子等の光部品を作製している。
【0003】
上記電子部品や光部品等の配線装置を作製する際、レーザ光を用いたレーザアブレーションが多く用いられている。上記レーザ光としては、例えばKrFエキシマレーザ装置から出射される高輝度かつ高エネルギーの紫外線領域のレーザ光が用いられる。このレーザ光を、加工すべき材料の被加工部分に照射して、この被加工部分を瞬間的に蒸発させて上記材料を所定の形状に加工する。
【0004】
上記レーザアブレーションは、短時間で行われるので、上記被加工部分以外の部分を殆ど加熱しないという利点がある。また、上記レーザ光は、非常に小さいスポットに集光できるので、加工すべき材料を所定の形状に高い精度で加工できるという利点がある。このようなレーザアブレーションの利点を生かして作製された配線装置およびその配線装置の製造方法としては、以下のようなものがある。
【0005】
図4(a)は、従来の配線装置を示す図である。この配線装置は、半導体基板401にPN接合ダイオード402を有し、このダイオード402は、接続配線404を介して配線405に電気的に接続されている。この配線装置は、以下のようにして製造する。
【0006】
まず、図4(b)に示すように、半導体基板401にP型不純物およびN型不純物を拡散させてPN接合ダイオード402を形成した後、この半導体基板401上にポリイミドからなる下部絶縁層406を積層する。
【0007】
続いて、図4(c)に示すように、上記ダイオード402上方の下部絶縁層406にレーザ光408を照射して、レーザアブレーションによってポリイミドのレーザ光照射部分を蒸発させて、下部絶縁層406に孔410を形成する。上記孔410の大きさは、平面において50μm×50μmにしている。
【0008】
その後、図4(d)に示すように、上記孔410内と下部絶縁層406上にAl(アルミニウム)を蒸着して、接続配線404および配線405を形成する。
【0009】
最後に、上記配線405上に上部絶縁層407を積層して、図4(a)に示す配線装置が得られる。
【0010】
上記孔410は、ポリイミドからなる比較的厚い厚みを有する下部絶縁層406に、高輝度・高出力のレーザ光によって形成するので、例えばRIE(反応性イオンエッチング)によって形成するよりもはるかに短時間で孔410を形成できる。その結果、上記配線装置の製造時間が短縮される。
【0011】
図5(a)は、従来の配線装置としてのフォトダイオードおよび光導波路を有する光部品を示す図である。この配線装置は、半導体基板501に形成されたフォトダイオード502と、上記半導体基板501およびフォトダイオード502の上に積層された紫外線吸収層503と、下部クラッド層504と、光導波路505を有する。この光導波路505は、図5(a)における右側端にテーパ形状部分を有し、このテーパ形状部分によって、光導波路505の光をフォトダイオード502に導くようになっている。なお、上記紫外線吸収層503は、上記クラッド層504の反射防止膜としての機能と、以下に示すレーザ光506を吸収する機能とを有する。
【0012】
この配線装置の製造方法は、まず、図5(b)に示すように、半導体基板501にフォトダイオード502を形成し、その上にシリコン窒化膜からなる紫外線吸収層503と、シリコン酸化膜からなる下部クラッド層504と、さらに、ポリマー樹脂からなる光導波路505とを積層する。
【0013】
その後、上記光導波路505の端部周辺に、KrFエキシマレーザ装置によって、フルエンスが0.5J/cm2で波長が248nmのレーザ光506を照射する。そして、上記レーザ光506を矢印Aで示すように光導波路505の長手方向に移動させながら照射して、上記光導波路505の端部をテーパ形状に加工する(特開平12−117465号公報参照)。このようにして、高輝度・高出力のKrFエキシマレーザによって、ポリマー樹脂からなる光導波路505の被加工部分を瞬間的に蒸発させて、上記被加工部分の周辺に熱を殆ど与えることなく光導波路505端部をテーパ形状に加工する。その結果、上記光導波路505のテーパ形状部分を、熱による歪や傷を生じることなく良好な光反射面にできる。
【0014】
なお、上記紫外線吸収層503は、上記光導波路505を加工する際に、上記下部クラッド層504を透過したレーザ光506を吸収して、レーザ光506が半導体基板501やフォトダイオード502に達しないようにしている。
【0015】
図6(a)は、従来の配線装置を示す図であり、基板601上に、絶縁層602,604と、配線層603,606とが交互に形成されてなる多層配線基板を示している。
【0016】
この配線装置の製造方法は、まず、図6(b)に示すように、基板601上に、ポリイミドからなる下部絶縁層602と、Alからなる下部配線層603と、さらに、ポリイミドからなる上部絶縁層604とを形成する。
【0017】
その後、図6(c)に示すように上部絶縁層604にエキシマレーザ光605を照射して、レーザアブレーションによって上部絶縁層604に孔607を形成する。
【0018】
そして、この孔607の内部と上部絶縁層604上にAlを蒸着して、上記上部配線層606と下部配線層603とを接続する接続配線609と、上部配線層606とを形成して、図6(a)に示す配線装置が得られる。
【0019】
上記ポリイミドからなる上部絶縁層604は数10μm以上の厚さを有し、RIE(反応性イオンエッチング)によって孔を形成する場合、略半日の時間が必要である。一方、上記レーザアブレーションによれば、略瞬間的に上部絶縁層604に孔607を形成できるので、配線装置の製造時間を大幅に短縮できる。
【0020】
しかしながら、図4に示す配線装置の製造方法において、図4(c)の下部絶縁層406にレーザアブレーションによって孔410を形成する工程で、ダイオード402がレーザ光408に直接照射されて性能が低下する、あるいは、破損するという問題がある。具体的には、上記ダイオード402は、400μm×400μmの大きさを有し、その一部にレーザ光408が照射されるのみでも、ダイオード402に数10μAのリーク電流が流れるようになってしまって、ダイオードとしての機能が失われてしまう。
【0021】
また、図5に示す配線装置の製造方法において、図5(b)の光導波路505の端部をレーザ光506によってテーパ形状に加工する際に、上記レーザ光506が下部クラッド層504を通過して紫外線吸収層503に達する。しかし、上記レーザ光506は、高輝度・高出力であるので、上記紫外線吸収層503で吸収されずに紫外線吸収層503を破壊してしまう。この紫外線吸収層503の破壊は、被加工物である光導波路505の端部周辺で著しい。その結果、上記光導波路505端部の下方のフォトダイオード502周辺の半導体基板501がレーザ光506によって損傷して、フォトダイオード502の性能が低下する。上記レーザ光506がさらに強いと、フォトダイオード502もまた損傷してしまう。すなわち、上記シリコン窒化膜からなる紫外線吸収層503は、フルエンスが0.5J/cm2以上の強いレーザ光に対しては、レーザ光を吸収して遮断する効果を有していない。
【0022】
また、図6に示した配線装置の製造方法において、図6(c)の絶縁層604にレーザ光605によって孔607を形成する際、上記レーザ光605が上記絶縁層604の下方の下部配線層603にまで達する。下部配線層603の材料であるAlは、上記エキシマレーザ光に対して約80%の反射率を有するので、下部配線層603で反射されない約20%のレーザ光が、下部配線層603に熱エネルギーとして吸収される。この場合、上記下部配線層603は、熱伝導率が比較的低いポリイミドからなる下部絶縁層602上に形成されているので、上記熱エネルギーは下部配線層603に蓄積されて、下部配線層603が高温になる。その結果、上記下部配線層603が溶融したり、剥がれたり吹き飛んだりするという問題が生じる。さらに、上記下部配線層603が溶融すると、下部配線層603の下方の下部絶縁層602にまでレーザ光が達して、この下部絶縁層602に孔が形成される。その結果、上記下部絶縁層602の孔に異物や残瑳が生じて、マイグレーションを引き起こすという問題がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0023】
そこで、本発明の目的は、レーザ光によって加工を行う際に、被加工部分以外の部分が悪影響を受けない配線装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0024】
上記課題を解決するため、本発明の配線装置は、
金属配線が設けられた基板と、
上記金属配線上に設けられていて、レーザ光によって上記金属配線に開口する開口が加工される被加工層と、
上記基板と金属配線との間に配置されて、上記基板よりも高い熱伝導率を有する熱伝導層と
を有することを特徴としている。
【0025】
上記構成の配線装置によれば、上記被加工層をレーザ光によって加工して、上記金属配線に開口する開口を形成する際、上記金属配線がレーザ光に照射されて、レーザ光の一部が熱エネルギーになって金属配線が加熱される。しかし、上記金属配線と、この金属配線が設けられた基板との間に、上記基板よりも高い熱伝導率を有する熱伝導層が配置されているので、この熱伝導層によって上記金属配線の熱が基板に速やかに逃がされる。したがって、上記金属配線は、上記レーザ光による熱が蓄積されて温度が上昇することがない。その結果、金属配線の溶解や剥がれなどの問題が防止される。
【0026】
なお、上記開口は、孔や溝等に限らず、上記被加工層の1部分を除去して金属配線の1部を露出させた部分を示し、上記被加工層を除去する形状には限定されない。
【0027】
一実施形態の配線装置では、
上記金属配線は、Alからなり、
上記熱伝導層は、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜、またはNi(ニッケル)膜である。
【0028】
上記実施形態の配線装置によれば、上記金属配線は、レーザ光に対する反射率が比較的高いAlであるので、上記レーザ光がAlに照射されても、Alに吸収されるレーザ光は比較的少なく、したがって、Alの加熱量は少ない。しかも、上記熱伝導層は、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜、またはNi膜からなり、比較的高い熱伝導率を有するので、上記Alの熱は速やかにAl以外の部分に逃がされる。その結果、Alからなる金属配線の溶解や剥がれなどが防止される。
【発明の効果】
【0029】
本発明の配線装置によれば、金属配線が設けられた基板と、上記金属配線上に設けられていて、レーザ光によって上記金属配線に開口する開口が加工される被加工層と、上記基板と金属配線との間に配置されて、上記基板よりも高い熱伝導率を有する熱伝導層とを有するので、上記金属配線に照射されたレーザ光の一部が熱エネルギーになって金属配線が発熱しても、この熱は上記熱伝導層によって基板に速やかに逃がされるから、上記金属配線はレーザ光によって熱が蓄積されることがなくて、金属配線の溶解や剥がれなどの問題を防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
この発明の実施の形態を説明する前に、まずこの発明をより理解し易くするために第1参考例および第2参考例を説明する。
【0031】
図1(a)は、本発明の第1参考例の配線装置である電子部品を示す図である。
【0032】
この配線装置は、半導体基板1に半導体素子としてのPN接合ダイオード2が設けられている。この配線装置は、上記半導体基板1上に、ポリイミドからなりレーザ光による被加工層としての下部絶縁層4と、この下部絶縁層4上に形成されたAlからなる配線6と、この配線6の上に積層されてポリイミドからなる上部絶縁層7とを有する。
【0033】
上記PN接合ダイオード2と上記下部絶縁層4との間には、上記PN接合ダイオード2を覆うように、Ni膜からなる損傷防止層としての金属膜パターン3が設けられている。上記PN接合ダイオード2は、上記金属膜パターン3を介して、Alからなる接続配線9によって上記配線6に接続されている。
【0034】
この配線装置は、以下のようにして製造する。
【0035】
まず、図1(b)に示すように、半導体基板1にp型不純物およびn型不純物を拡散させてPN接合ダイオード2を形成する。その後、上記半導体基板1上に、上記PN接合ダイオード2を覆うように金属膜パターン3を形成する。この金属膜パターン3は、まず、半導体基板1上にNi薄膜を形成してパターニングして所定の形状にした後、このパターニングしたNi薄膜に、めっきによってNiをさらに成長させて10μmの厚さにする。その後、上記半導体基板1および金属膜パターン3上に、ポリイミドからなる下部絶縁層4を積層する。
【0036】
続いて、図1(c)に示すように、上記下部絶縁層4の上記ダイオード2に対応する位置にレーザ光11を照射して、レーザアブレーションによって、下部絶縁層4に上記金属膜パターン3に達する孔12を形成する。
【0037】
その後、図1(d)に示すように、スパッタリフロー法によって、上記孔12にAlを埋め込んで接続配線9を形成すると共に、下部絶縁層4上にAl層を形成する。続いて、上記Al層をRIEによってパターニングして、所定の配線パターンを有する配線層6を形成する。
【0038】
最後に、上記配線層6上にポリイミドを塗布・焼成して、上部絶縁層7を形成する。
【0039】
上記配線装置の製造方法において、図1(c)に示す工程で用いるレーザ光11は、KrFエキシマレーザ装置によって発振し、フルエンス(単位面積あたりのパルスレーザ強度)が0.5J/cm2であり、波長が248nmである。このレーザ光11によって、上記ポリイミドからなる下部絶縁層4を瞬間的に蒸発させて、ポリイミドに燃焼部分を生じることなく、迅速に孔12を形成することができる。
【0040】
また、上記配線装置は、半導体基板1のPN接合ダイオード2の上方に、10μm膜厚のNiからなる金属膜パターン3が設けられているので、この金属膜パターン3によって、上記レーザ光11がPN接合ダイオード2に到達することが防止される。したがって、上記レーザ光11によってPN接合ダイオード2が損傷することを防止できる。
【0041】
上記配線装置を製造した後、上記PN接合ダイオード2に約10Vの逆方向電圧を印加して、その際に流れるリーク電流を測定した結果、リーク電流は数pAオーダであった。したがって、ダイオード2のレーザ光11による損傷が回避できたと言える。
【0042】
また、上記金属膜パターン3はNi膜からなるので、PN接合ダイオード2と接続配線9との間を問題無く電気的に接続できる。
【0043】
なお、上記金属膜パターン3は、Ni膜以外の例えばAl膜によって形成してもよい。金属膜パターン3をAl膜によって形成した場合、金属膜パターン3の厚さを0.5μmにまで薄くできる。これによって、下部絶縁層4を、半導体基板1と金属パターン3との境界の上方位置に段差を生じることなく形成できる。
【0044】
図2(a)は、本発明の第2参考例の配線装置としての光部品を示す図である。
【0045】
この配線装置は、半導体基板201に半導体素子としてのフォトダイオード202を有し、上記半導体基板201上に、紫外線吸収層203と、上記フォトダイオード202位置に孔が設けられてAlからなる損傷防止層としての金属膜204と、下部クラッド層205と、光導波路206と、シリコン酸化膜からなる上部クラッド層209と、Alからなる迷光封止膜210とを有する。上記紫外線吸収層203は、上記下部クラッド層205の反射防止膜としての機能も有する。
【0046】
この配線装置は、上記光導波路206の光を、図2(a)における光導波路206の右側端部に形成されたテーパ形状部分で反射させて、フォトダイオード202で受け取るようになっている。
【0047】
この配線装置は、以下のようにして製造する。
【0048】
まず、図2(b)に示すように、フォトダイオード202が設けられた半導体基板201上に、紫外線吸収層203と、Al膜を積層し、このAl膜の上記フォトダイオード202に対応する位置を開口して金属膜204を形成する。続いて、上記紫外線吸収層203および金属膜204上に、下部クラッド層205と、ポリマー樹脂からなる光導波路206とを積層する。
【0049】
その後、KrFエキシマレーザ装置を用いて、フルエンスが0.5J/cm2で波長が248nmのレーザ光によって、上記光導波路206の端部を加工する。すなわち、図2(b)に示すように、レーザ光207を光導波路206に、この光導波路206の長手方向に直角に照射すると共に、矢印Bに示すように光導波路206の長手方向に移動させて、図2(c)に示すように上記光導波路206の端部をテーパ形状に加工する。
【0050】
続いて、上記光導波路206および下部クラッド層205の上に上部クラッド層209を積層して、最後に、上記上部クラッド層209上に迷光封止膜210を形成して、図2(a)に示す配線装置が完成する。
【0051】
上記配線装置の製造工程において、図2(b)に示す光導波路206をレーザ光207によって加工する際、上記金属膜204によって、上記レーザ光207によるフォトダイオード202周辺の半導体基板201の損傷が防止される。すなわち、上記レーザ光207が上記下部クラッド層205を通過して半導体基板201側に向っても、このレーザ光207の殆どは、Al膜からなる金属膜204によって反射される。また、上記金属膜204によって反射されずに金属膜204を透過するレーザ光は非常に少ないので、この少ないレーザ光は上記紫外線吸収層203に、この紫外線吸収層203が損傷することなく効果的に吸収される。したがって、上記レーザ光207は殆ど半導体基板201に達しないので、フォトダイオード202周辺の半導体基板201が損傷することがない。その結果、フォトダイオード202の性能の低下を防止できる。
【0052】
上記配線装置を製造した後、上記フォトダイオード202のリーク電流を計測して、上記フォトダイオード202が上記レーザ光の影響を受けたか否かを確認した。その結果、フォトダイオード202のリーク電流は数pAオーダであり、フォトダイオード202はレーザ光の影響を受けていないことが判った。
【0053】
また、上記Al膜からなる金属膜204は、配線装置の配線や、フォトダイオードの遮光膜、光導波路の迷光封止膜として用いてもよく、レーザ光に対する損傷防止層としての機能に加えて、他の機能を有するように形成してもよい。
【0054】
以下、この発明を図示の実施の形態により詳細に説明する。
【0055】
図3(a)は、本発明の一実施の形態の配線装置としての電子部品である多層配線基板を示す図である。この配線装置は、基板301上に、シリコン酸化膜からなる下部絶縁層302と、Alからなる下部配線層303と、ポリイミドからなる上部絶縁層304と、Alからなる上部配線層306とを有する。上記下部配線層303と、上部配線層306とが、接続配線308によって電気的に接続されている。
【0056】
この配線装置は、以下のようにして製造する。
【0057】
まず、図3(b)に示すように、基板301上にシリコン酸化膜からなる下部絶縁層302を形成し、その後、Alからなる下部配線層303と、ポリイミドからなる上部絶縁層304とを形成する。
【0058】
その後、図3(c)に示すように上部絶縁層304にエキシマレーザ光310を照射して、上部絶縁層304に、上記下部配線層303に開口する孔312を形成する。
【0059】
そして、この孔312の内部にAlを埋め込んで接続配線308を形成すると共に、上部絶縁層304上にAlを蒸着して上部配線層306を形成して、図6(a)に示す配線装置が完成する。
【0060】
上記レーザアブレーションによって上部絶縁層304に孔312を形成する際、レーザ光310が上部絶縁層304下側の下部配線層303に照射される。この下部配線層303の材料であるAlは、上記エキシマレーザ光310に対して約80%の反射率を有するので、この下部配線層303が反射しない約20%のレーザ光は、熱エネルギーとして下部配線層303に蓄積されて、下部配線層303が加熱される。しかしながら、この下部配線層303が接する下部絶縁層302は、基板301よりも高い熱伝導率を有するシリコン酸化膜からなるので、この下部絶縁層302を介して上記下部配線層303の熱が速やかに基板301に逃がされる。したがって、下部配線層303の温度は殆ど上昇しないので、従来におけるように下部配線層303が溶融したり、剥がれたり吹き飛んだりすることがない。その結果、従来におけるように、上記下部配線層303の下方の下部絶縁層302までレーザ光が達して、この下部絶縁層302に孔が形成されて、この下部絶縁層302の孔に生じた異物や残瑳によってマイグレーションが発生することがない。したがって、本実施形態による配線装置の製造方法によれば、レーザ光によって短時間で絶縁層304に孔312を形成して配線装置を短時間で製造でき、しかも、良好な性能を有する配線装置が得られる。
【0061】
本発明による配線装置の損傷防止層と比較例の損傷防止層に実際にレーザ光を照射する実験を行って、本発明による損傷防止層の作用効果について比較例と比較した。
【0062】
表1は、本発明の損傷防止層と、比較例の損傷防止層とにレーザ光を照射した後の損傷防止層の状態をまとめて示した表である。上記レーザ光は、KrFエキシマレーザ装置によるレーザ光であり、レーザ光の波長は248nmで、フルエンスは0.5〜2.0J/cm2である。なお、損傷防止層の状態は、0.5〜2.0J/cm2の間のいずれのフルエンスのレーザ光を照射しても同様の結果が得られた。すなわち、損傷防止層の状態は、照射されるレーザ光のフルエンスが0.5〜2.0J/cm2の間であれば、フルエンスの値には依存しない。
【0063】
比較例1の損傷防止層は、SiO2およびSi上に形成されたAu(金)およびTiW(チタン・タングステン)の2層からなる膜であり、1.0μmの層厚を有する。比較例1の損傷防止層は、第1参考例の損傷防止層と金属膜の種類以外の条件は略同一である。
【0064】
比較例2の損傷防止層は、ポリイミド上に形成されたAl膜であり、1.1から2.0μmの層厚を有して第1参考例の層厚よりも厚い層厚を有し、かつ、第1参考例の損傷防止層とは下側層が異なる。
【0065】
比較例3および比較例4の損傷防止層は、いずれもAl膜からなり、かつ、SiO2およびSi上に形成されていて、各々層厚のみが第1参考例の損傷防止層と異なる。
【0066】
なお、比較例2乃至4、および第1参考例のAl膜は、下側層の上に蒸着によって形成した。
【0067】
【表1】
【0068】
上記表1からわかるように、比較例1のAuおよびTiWの2層の膜からなる損傷防止層は、レーザ光によって完全にエッチングされてしまう。このことは、第1参考例のAl膜は、レーザ光に対する反射率が約80%であるのに対して、比較例1のAuおよびTiWの2層の膜は、レーザ光に対する反射率が約30%であることに起因する。すなわち、損傷防止層によって反射されずに吸収された約70%のレーザ光が、熱としてAuおよびTiWの2層の膜に蓄積されて、この熱によって損傷防止層が溶解および蒸発した。
【0069】
また、比較例2の損傷防止層は、第1参考例の損傷防止層よりも比較的大きい層厚を有するにもかかわらず、完全にレーザ光によってエッチングされてしまう。これは、比較例2の損傷防止層が、熱伝導率が比較的低いポリイミド上に形成されたことに起因する。すなわち、比較例2の損傷防止層に吸収されたレーザ光が熱として蓄積され、熱伝導率が比較的低い上記ポリイミドによって上記熱が損傷防止層以外の部分に逃がされることが妨げられるので、損傷防止層の温度が上昇した結果、損傷防止層が溶解・蒸発したのである。
【0070】
比較例3の損傷防止層は、レーザ光によって完全にエッチングされた。これは、第1参考例の損傷防止層のAl膜に比べて、比較例3のAl膜の厚さが小さいことに起因する。
【0071】
比較例4の損傷防止層は、レーザ光によって完全にはエッチングされないが、損傷防止層の表面の光沢が変化したことから、多少Al膜が溶融したことがわかる。これは、レーザ光によって溶融しない第1参考例の損傷防止層に比べて、層厚が0.1μm小さいことに起因する。
【0072】
以上の実験結果から、損傷防止層が溶融することなく確実にレーザ光に対する損傷防止効果を奏するためには、第1参考例のように、Al膜は0.5μm以上の層厚が必要であり、かつ、熱伝導率が比較的高いSiO2またはSi上に形成する必要があることが分かる。
【0073】
なお、上記実験に加えて、第1参考例と同一の構成の損傷防止層を、Al膜を、SiO2またはSi上にスパッタによって形成したものについてもレーザ光を照射して実験を行った。この場合においても、上記第1参考例と同様に、損傷防止層はレーザ光によって溶融しなかった。従って、蒸着膜およびスパッタ膜とでAl膜の結晶状態が異なる場合でも、層厚が0.5μm以上であり、かつ、SiO2またはSi上に形成すれば、Al膜は損傷防止効果を有する。
【0074】
また、上記損傷防止層が形成されるSiO2またはSiは、層厚が厚くて熱伝導効果が高ければより好ましい。また、SiO2またはSi以外の例えばNiなどの熱伝導率が比較的高いめっき層であってもよい。但し、Al膜を損傷防止層としてのみでなく配線としても使う場合、Al膜が形成される下側層の影響によって配線抵抗が変化するので、下側層の材料の電気抵抗を考慮する必要がある。この場合、上記下側層は、Al膜に比べて高い抵抗を有する金属膜が好ましい。
【0075】
上記実施形態において、損傷防止層として、Al膜を用いたが、レーザアブレーションに対して選択比が高い例えばAlSi,AlSiCu,AlCu,AlNiなどの合金による金属膜を用いてもよい。配線装置を形成する場合、基板として多く用いられるシリコンに対して、融点が近い点で好適な金属膜材料として、Ni,Ti,Coなどがある。この他のレーザアブレーションに対して選択比が高い金属膜の材料として、Cr、Mo、Cu等を用いてもよい。
【0076】
また、上記損傷防止層は、誘電体を複数層形成し、この複数の誘電体層によってレーザ光の屈折率を最適化することによってレーザ光の多重反射を起こさせて、レーザ光の反射率を約80%以上にしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1】図1(a)は、本発明の第1参考例の配線装置である電子部品を示す図であり、図1(b),(c),(d)は、図1(a)の配線装置の製造工程を示す図である。
【図2】図2(a)は、本発明の第2参考例の配線装置としての光部品を示す図であり、図2(b),(c)は、図2(a)の配線装置の製造工程を示す図である。
【図3】図3(a)は、本発明の実施の形態の配線装置としての電子部品である多層配線基板を示す図であり、図3(b),(c)は、図3(a)の配線装置の製造工程を示す図である。
【図4】図4(a)は、従来の配線装置としてのPN接合ダイオードを有する電子部品を示す図であり、図4(b),(c),(d)は、図4(a)の配線装置の製造工程を示す図である。
【図5】図5(a)は、従来の配線装置としてのフォトダイオードおよび光導波路を有する光部品を示す図であり、図5(b)は、図5(a)の配線装置の製造工程を示す図である。
【図6】図6(a)は、従来の配線装置としての多層配線基板を示す図であり、図6(b),(c)は、図6(a)の配線装置の製造工程を示す図である。
【符号の説明】
【0078】
1 半導体基板
2 PN接合ダイオード
3 金属膜パターン
4 下部絶縁層
6 配線層
7 上部絶縁層
9 接続配線
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子部品や光部品等の配線装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、半導体基板や絶縁性基板上に導電層と絶縁層とを交互に積層して多層配線基板を形成して、LSI(大規模集積回路)やVLSI(超大規模集積回路)等の電子部品を作製している。また、半導体基板や絶縁性基板上に電気回路を形成すると共に導光体を配置して、この導光体を加工して光導波路や光路変換素子等の光部品を作製している。
【0003】
上記電子部品や光部品等の配線装置を作製する際、レーザ光を用いたレーザアブレーションが多く用いられている。上記レーザ光としては、例えばKrFエキシマレーザ装置から出射される高輝度かつ高エネルギーの紫外線領域のレーザ光が用いられる。このレーザ光を、加工すべき材料の被加工部分に照射して、この被加工部分を瞬間的に蒸発させて上記材料を所定の形状に加工する。
【0004】
上記レーザアブレーションは、短時間で行われるので、上記被加工部分以外の部分を殆ど加熱しないという利点がある。また、上記レーザ光は、非常に小さいスポットに集光できるので、加工すべき材料を所定の形状に高い精度で加工できるという利点がある。このようなレーザアブレーションの利点を生かして作製された配線装置およびその配線装置の製造方法としては、以下のようなものがある。
【0005】
図4(a)は、従来の配線装置を示す図である。この配線装置は、半導体基板401にPN接合ダイオード402を有し、このダイオード402は、接続配線404を介して配線405に電気的に接続されている。この配線装置は、以下のようにして製造する。
【0006】
まず、図4(b)に示すように、半導体基板401にP型不純物およびN型不純物を拡散させてPN接合ダイオード402を形成した後、この半導体基板401上にポリイミドからなる下部絶縁層406を積層する。
【0007】
続いて、図4(c)に示すように、上記ダイオード402上方の下部絶縁層406にレーザ光408を照射して、レーザアブレーションによってポリイミドのレーザ光照射部分を蒸発させて、下部絶縁層406に孔410を形成する。上記孔410の大きさは、平面において50μm×50μmにしている。
【0008】
その後、図4(d)に示すように、上記孔410内と下部絶縁層406上にAl(アルミニウム)を蒸着して、接続配線404および配線405を形成する。
【0009】
最後に、上記配線405上に上部絶縁層407を積層して、図4(a)に示す配線装置が得られる。
【0010】
上記孔410は、ポリイミドからなる比較的厚い厚みを有する下部絶縁層406に、高輝度・高出力のレーザ光によって形成するので、例えばRIE(反応性イオンエッチング)によって形成するよりもはるかに短時間で孔410を形成できる。その結果、上記配線装置の製造時間が短縮される。
【0011】
図5(a)は、従来の配線装置としてのフォトダイオードおよび光導波路を有する光部品を示す図である。この配線装置は、半導体基板501に形成されたフォトダイオード502と、上記半導体基板501およびフォトダイオード502の上に積層された紫外線吸収層503と、下部クラッド層504と、光導波路505を有する。この光導波路505は、図5(a)における右側端にテーパ形状部分を有し、このテーパ形状部分によって、光導波路505の光をフォトダイオード502に導くようになっている。なお、上記紫外線吸収層503は、上記クラッド層504の反射防止膜としての機能と、以下に示すレーザ光506を吸収する機能とを有する。
【0012】
この配線装置の製造方法は、まず、図5(b)に示すように、半導体基板501にフォトダイオード502を形成し、その上にシリコン窒化膜からなる紫外線吸収層503と、シリコン酸化膜からなる下部クラッド層504と、さらに、ポリマー樹脂からなる光導波路505とを積層する。
【0013】
その後、上記光導波路505の端部周辺に、KrFエキシマレーザ装置によって、フルエンスが0.5J/cm2で波長が248nmのレーザ光506を照射する。そして、上記レーザ光506を矢印Aで示すように光導波路505の長手方向に移動させながら照射して、上記光導波路505の端部をテーパ形状に加工する(特開平12−117465号公報参照)。このようにして、高輝度・高出力のKrFエキシマレーザによって、ポリマー樹脂からなる光導波路505の被加工部分を瞬間的に蒸発させて、上記被加工部分の周辺に熱を殆ど与えることなく光導波路505端部をテーパ形状に加工する。その結果、上記光導波路505のテーパ形状部分を、熱による歪や傷を生じることなく良好な光反射面にできる。
【0014】
なお、上記紫外線吸収層503は、上記光導波路505を加工する際に、上記下部クラッド層504を透過したレーザ光506を吸収して、レーザ光506が半導体基板501やフォトダイオード502に達しないようにしている。
【0015】
図6(a)は、従来の配線装置を示す図であり、基板601上に、絶縁層602,604と、配線層603,606とが交互に形成されてなる多層配線基板を示している。
【0016】
この配線装置の製造方法は、まず、図6(b)に示すように、基板601上に、ポリイミドからなる下部絶縁層602と、Alからなる下部配線層603と、さらに、ポリイミドからなる上部絶縁層604とを形成する。
【0017】
その後、図6(c)に示すように上部絶縁層604にエキシマレーザ光605を照射して、レーザアブレーションによって上部絶縁層604に孔607を形成する。
【0018】
そして、この孔607の内部と上部絶縁層604上にAlを蒸着して、上記上部配線層606と下部配線層603とを接続する接続配線609と、上部配線層606とを形成して、図6(a)に示す配線装置が得られる。
【0019】
上記ポリイミドからなる上部絶縁層604は数10μm以上の厚さを有し、RIE(反応性イオンエッチング)によって孔を形成する場合、略半日の時間が必要である。一方、上記レーザアブレーションによれば、略瞬間的に上部絶縁層604に孔607を形成できるので、配線装置の製造時間を大幅に短縮できる。
【0020】
しかしながら、図4に示す配線装置の製造方法において、図4(c)の下部絶縁層406にレーザアブレーションによって孔410を形成する工程で、ダイオード402がレーザ光408に直接照射されて性能が低下する、あるいは、破損するという問題がある。具体的には、上記ダイオード402は、400μm×400μmの大きさを有し、その一部にレーザ光408が照射されるのみでも、ダイオード402に数10μAのリーク電流が流れるようになってしまって、ダイオードとしての機能が失われてしまう。
【0021】
また、図5に示す配線装置の製造方法において、図5(b)の光導波路505の端部をレーザ光506によってテーパ形状に加工する際に、上記レーザ光506が下部クラッド層504を通過して紫外線吸収層503に達する。しかし、上記レーザ光506は、高輝度・高出力であるので、上記紫外線吸収層503で吸収されずに紫外線吸収層503を破壊してしまう。この紫外線吸収層503の破壊は、被加工物である光導波路505の端部周辺で著しい。その結果、上記光導波路505端部の下方のフォトダイオード502周辺の半導体基板501がレーザ光506によって損傷して、フォトダイオード502の性能が低下する。上記レーザ光506がさらに強いと、フォトダイオード502もまた損傷してしまう。すなわち、上記シリコン窒化膜からなる紫外線吸収層503は、フルエンスが0.5J/cm2以上の強いレーザ光に対しては、レーザ光を吸収して遮断する効果を有していない。
【0022】
また、図6に示した配線装置の製造方法において、図6(c)の絶縁層604にレーザ光605によって孔607を形成する際、上記レーザ光605が上記絶縁層604の下方の下部配線層603にまで達する。下部配線層603の材料であるAlは、上記エキシマレーザ光に対して約80%の反射率を有するので、下部配線層603で反射されない約20%のレーザ光が、下部配線層603に熱エネルギーとして吸収される。この場合、上記下部配線層603は、熱伝導率が比較的低いポリイミドからなる下部絶縁層602上に形成されているので、上記熱エネルギーは下部配線層603に蓄積されて、下部配線層603が高温になる。その結果、上記下部配線層603が溶融したり、剥がれたり吹き飛んだりするという問題が生じる。さらに、上記下部配線層603が溶融すると、下部配線層603の下方の下部絶縁層602にまでレーザ光が達して、この下部絶縁層602に孔が形成される。その結果、上記下部絶縁層602の孔に異物や残瑳が生じて、マイグレーションを引き起こすという問題がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0023】
そこで、本発明の目的は、レーザ光によって加工を行う際に、被加工部分以外の部分が悪影響を受けない配線装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0024】
上記課題を解決するため、本発明の配線装置は、
金属配線が設けられた基板と、
上記金属配線上に設けられていて、レーザ光によって上記金属配線に開口する開口が加工される被加工層と、
上記基板と金属配線との間に配置されて、上記基板よりも高い熱伝導率を有する熱伝導層と
を有することを特徴としている。
【0025】
上記構成の配線装置によれば、上記被加工層をレーザ光によって加工して、上記金属配線に開口する開口を形成する際、上記金属配線がレーザ光に照射されて、レーザ光の一部が熱エネルギーになって金属配線が加熱される。しかし、上記金属配線と、この金属配線が設けられた基板との間に、上記基板よりも高い熱伝導率を有する熱伝導層が配置されているので、この熱伝導層によって上記金属配線の熱が基板に速やかに逃がされる。したがって、上記金属配線は、上記レーザ光による熱が蓄積されて温度が上昇することがない。その結果、金属配線の溶解や剥がれなどの問題が防止される。
【0026】
なお、上記開口は、孔や溝等に限らず、上記被加工層の1部分を除去して金属配線の1部を露出させた部分を示し、上記被加工層を除去する形状には限定されない。
【0027】
一実施形態の配線装置では、
上記金属配線は、Alからなり、
上記熱伝導層は、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜、またはNi(ニッケル)膜である。
【0028】
上記実施形態の配線装置によれば、上記金属配線は、レーザ光に対する反射率が比較的高いAlであるので、上記レーザ光がAlに照射されても、Alに吸収されるレーザ光は比較的少なく、したがって、Alの加熱量は少ない。しかも、上記熱伝導層は、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜、またはNi膜からなり、比較的高い熱伝導率を有するので、上記Alの熱は速やかにAl以外の部分に逃がされる。その結果、Alからなる金属配線の溶解や剥がれなどが防止される。
【発明の効果】
【0029】
本発明の配線装置によれば、金属配線が設けられた基板と、上記金属配線上に設けられていて、レーザ光によって上記金属配線に開口する開口が加工される被加工層と、上記基板と金属配線との間に配置されて、上記基板よりも高い熱伝導率を有する熱伝導層とを有するので、上記金属配線に照射されたレーザ光の一部が熱エネルギーになって金属配線が発熱しても、この熱は上記熱伝導層によって基板に速やかに逃がされるから、上記金属配線はレーザ光によって熱が蓄積されることがなくて、金属配線の溶解や剥がれなどの問題を防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
この発明の実施の形態を説明する前に、まずこの発明をより理解し易くするために第1参考例および第2参考例を説明する。
【0031】
図1(a)は、本発明の第1参考例の配線装置である電子部品を示す図である。
【0032】
この配線装置は、半導体基板1に半導体素子としてのPN接合ダイオード2が設けられている。この配線装置は、上記半導体基板1上に、ポリイミドからなりレーザ光による被加工層としての下部絶縁層4と、この下部絶縁層4上に形成されたAlからなる配線6と、この配線6の上に積層されてポリイミドからなる上部絶縁層7とを有する。
【0033】
上記PN接合ダイオード2と上記下部絶縁層4との間には、上記PN接合ダイオード2を覆うように、Ni膜からなる損傷防止層としての金属膜パターン3が設けられている。上記PN接合ダイオード2は、上記金属膜パターン3を介して、Alからなる接続配線9によって上記配線6に接続されている。
【0034】
この配線装置は、以下のようにして製造する。
【0035】
まず、図1(b)に示すように、半導体基板1にp型不純物およびn型不純物を拡散させてPN接合ダイオード2を形成する。その後、上記半導体基板1上に、上記PN接合ダイオード2を覆うように金属膜パターン3を形成する。この金属膜パターン3は、まず、半導体基板1上にNi薄膜を形成してパターニングして所定の形状にした後、このパターニングしたNi薄膜に、めっきによってNiをさらに成長させて10μmの厚さにする。その後、上記半導体基板1および金属膜パターン3上に、ポリイミドからなる下部絶縁層4を積層する。
【0036】
続いて、図1(c)に示すように、上記下部絶縁層4の上記ダイオード2に対応する位置にレーザ光11を照射して、レーザアブレーションによって、下部絶縁層4に上記金属膜パターン3に達する孔12を形成する。
【0037】
その後、図1(d)に示すように、スパッタリフロー法によって、上記孔12にAlを埋め込んで接続配線9を形成すると共に、下部絶縁層4上にAl層を形成する。続いて、上記Al層をRIEによってパターニングして、所定の配線パターンを有する配線層6を形成する。
【0038】
最後に、上記配線層6上にポリイミドを塗布・焼成して、上部絶縁層7を形成する。
【0039】
上記配線装置の製造方法において、図1(c)に示す工程で用いるレーザ光11は、KrFエキシマレーザ装置によって発振し、フルエンス(単位面積あたりのパルスレーザ強度)が0.5J/cm2であり、波長が248nmである。このレーザ光11によって、上記ポリイミドからなる下部絶縁層4を瞬間的に蒸発させて、ポリイミドに燃焼部分を生じることなく、迅速に孔12を形成することができる。
【0040】
また、上記配線装置は、半導体基板1のPN接合ダイオード2の上方に、10μm膜厚のNiからなる金属膜パターン3が設けられているので、この金属膜パターン3によって、上記レーザ光11がPN接合ダイオード2に到達することが防止される。したがって、上記レーザ光11によってPN接合ダイオード2が損傷することを防止できる。
【0041】
上記配線装置を製造した後、上記PN接合ダイオード2に約10Vの逆方向電圧を印加して、その際に流れるリーク電流を測定した結果、リーク電流は数pAオーダであった。したがって、ダイオード2のレーザ光11による損傷が回避できたと言える。
【0042】
また、上記金属膜パターン3はNi膜からなるので、PN接合ダイオード2と接続配線9との間を問題無く電気的に接続できる。
【0043】
なお、上記金属膜パターン3は、Ni膜以外の例えばAl膜によって形成してもよい。金属膜パターン3をAl膜によって形成した場合、金属膜パターン3の厚さを0.5μmにまで薄くできる。これによって、下部絶縁層4を、半導体基板1と金属パターン3との境界の上方位置に段差を生じることなく形成できる。
【0044】
図2(a)は、本発明の第2参考例の配線装置としての光部品を示す図である。
【0045】
この配線装置は、半導体基板201に半導体素子としてのフォトダイオード202を有し、上記半導体基板201上に、紫外線吸収層203と、上記フォトダイオード202位置に孔が設けられてAlからなる損傷防止層としての金属膜204と、下部クラッド層205と、光導波路206と、シリコン酸化膜からなる上部クラッド層209と、Alからなる迷光封止膜210とを有する。上記紫外線吸収層203は、上記下部クラッド層205の反射防止膜としての機能も有する。
【0046】
この配線装置は、上記光導波路206の光を、図2(a)における光導波路206の右側端部に形成されたテーパ形状部分で反射させて、フォトダイオード202で受け取るようになっている。
【0047】
この配線装置は、以下のようにして製造する。
【0048】
まず、図2(b)に示すように、フォトダイオード202が設けられた半導体基板201上に、紫外線吸収層203と、Al膜を積層し、このAl膜の上記フォトダイオード202に対応する位置を開口して金属膜204を形成する。続いて、上記紫外線吸収層203および金属膜204上に、下部クラッド層205と、ポリマー樹脂からなる光導波路206とを積層する。
【0049】
その後、KrFエキシマレーザ装置を用いて、フルエンスが0.5J/cm2で波長が248nmのレーザ光によって、上記光導波路206の端部を加工する。すなわち、図2(b)に示すように、レーザ光207を光導波路206に、この光導波路206の長手方向に直角に照射すると共に、矢印Bに示すように光導波路206の長手方向に移動させて、図2(c)に示すように上記光導波路206の端部をテーパ形状に加工する。
【0050】
続いて、上記光導波路206および下部クラッド層205の上に上部クラッド層209を積層して、最後に、上記上部クラッド層209上に迷光封止膜210を形成して、図2(a)に示す配線装置が完成する。
【0051】
上記配線装置の製造工程において、図2(b)に示す光導波路206をレーザ光207によって加工する際、上記金属膜204によって、上記レーザ光207によるフォトダイオード202周辺の半導体基板201の損傷が防止される。すなわち、上記レーザ光207が上記下部クラッド層205を通過して半導体基板201側に向っても、このレーザ光207の殆どは、Al膜からなる金属膜204によって反射される。また、上記金属膜204によって反射されずに金属膜204を透過するレーザ光は非常に少ないので、この少ないレーザ光は上記紫外線吸収層203に、この紫外線吸収層203が損傷することなく効果的に吸収される。したがって、上記レーザ光207は殆ど半導体基板201に達しないので、フォトダイオード202周辺の半導体基板201が損傷することがない。その結果、フォトダイオード202の性能の低下を防止できる。
【0052】
上記配線装置を製造した後、上記フォトダイオード202のリーク電流を計測して、上記フォトダイオード202が上記レーザ光の影響を受けたか否かを確認した。その結果、フォトダイオード202のリーク電流は数pAオーダであり、フォトダイオード202はレーザ光の影響を受けていないことが判った。
【0053】
また、上記Al膜からなる金属膜204は、配線装置の配線や、フォトダイオードの遮光膜、光導波路の迷光封止膜として用いてもよく、レーザ光に対する損傷防止層としての機能に加えて、他の機能を有するように形成してもよい。
【0054】
以下、この発明を図示の実施の形態により詳細に説明する。
【0055】
図3(a)は、本発明の一実施の形態の配線装置としての電子部品である多層配線基板を示す図である。この配線装置は、基板301上に、シリコン酸化膜からなる下部絶縁層302と、Alからなる下部配線層303と、ポリイミドからなる上部絶縁層304と、Alからなる上部配線層306とを有する。上記下部配線層303と、上部配線層306とが、接続配線308によって電気的に接続されている。
【0056】
この配線装置は、以下のようにして製造する。
【0057】
まず、図3(b)に示すように、基板301上にシリコン酸化膜からなる下部絶縁層302を形成し、その後、Alからなる下部配線層303と、ポリイミドからなる上部絶縁層304とを形成する。
【0058】
その後、図3(c)に示すように上部絶縁層304にエキシマレーザ光310を照射して、上部絶縁層304に、上記下部配線層303に開口する孔312を形成する。
【0059】
そして、この孔312の内部にAlを埋め込んで接続配線308を形成すると共に、上部絶縁層304上にAlを蒸着して上部配線層306を形成して、図6(a)に示す配線装置が完成する。
【0060】
上記レーザアブレーションによって上部絶縁層304に孔312を形成する際、レーザ光310が上部絶縁層304下側の下部配線層303に照射される。この下部配線層303の材料であるAlは、上記エキシマレーザ光310に対して約80%の反射率を有するので、この下部配線層303が反射しない約20%のレーザ光は、熱エネルギーとして下部配線層303に蓄積されて、下部配線層303が加熱される。しかしながら、この下部配線層303が接する下部絶縁層302は、基板301よりも高い熱伝導率を有するシリコン酸化膜からなるので、この下部絶縁層302を介して上記下部配線層303の熱が速やかに基板301に逃がされる。したがって、下部配線層303の温度は殆ど上昇しないので、従来におけるように下部配線層303が溶融したり、剥がれたり吹き飛んだりすることがない。その結果、従来におけるように、上記下部配線層303の下方の下部絶縁層302までレーザ光が達して、この下部絶縁層302に孔が形成されて、この下部絶縁層302の孔に生じた異物や残瑳によってマイグレーションが発生することがない。したがって、本実施形態による配線装置の製造方法によれば、レーザ光によって短時間で絶縁層304に孔312を形成して配線装置を短時間で製造でき、しかも、良好な性能を有する配線装置が得られる。
【0061】
本発明による配線装置の損傷防止層と比較例の損傷防止層に実際にレーザ光を照射する実験を行って、本発明による損傷防止層の作用効果について比較例と比較した。
【0062】
表1は、本発明の損傷防止層と、比較例の損傷防止層とにレーザ光を照射した後の損傷防止層の状態をまとめて示した表である。上記レーザ光は、KrFエキシマレーザ装置によるレーザ光であり、レーザ光の波長は248nmで、フルエンスは0.5〜2.0J/cm2である。なお、損傷防止層の状態は、0.5〜2.0J/cm2の間のいずれのフルエンスのレーザ光を照射しても同様の結果が得られた。すなわち、損傷防止層の状態は、照射されるレーザ光のフルエンスが0.5〜2.0J/cm2の間であれば、フルエンスの値には依存しない。
【0063】
比較例1の損傷防止層は、SiO2およびSi上に形成されたAu(金)およびTiW(チタン・タングステン)の2層からなる膜であり、1.0μmの層厚を有する。比較例1の損傷防止層は、第1参考例の損傷防止層と金属膜の種類以外の条件は略同一である。
【0064】
比較例2の損傷防止層は、ポリイミド上に形成されたAl膜であり、1.1から2.0μmの層厚を有して第1参考例の層厚よりも厚い層厚を有し、かつ、第1参考例の損傷防止層とは下側層が異なる。
【0065】
比較例3および比較例4の損傷防止層は、いずれもAl膜からなり、かつ、SiO2およびSi上に形成されていて、各々層厚のみが第1参考例の損傷防止層と異なる。
【0066】
なお、比較例2乃至4、および第1参考例のAl膜は、下側層の上に蒸着によって形成した。
【0067】
【表1】
【0068】
上記表1からわかるように、比較例1のAuおよびTiWの2層の膜からなる損傷防止層は、レーザ光によって完全にエッチングされてしまう。このことは、第1参考例のAl膜は、レーザ光に対する反射率が約80%であるのに対して、比較例1のAuおよびTiWの2層の膜は、レーザ光に対する反射率が約30%であることに起因する。すなわち、損傷防止層によって反射されずに吸収された約70%のレーザ光が、熱としてAuおよびTiWの2層の膜に蓄積されて、この熱によって損傷防止層が溶解および蒸発した。
【0069】
また、比較例2の損傷防止層は、第1参考例の損傷防止層よりも比較的大きい層厚を有するにもかかわらず、完全にレーザ光によってエッチングされてしまう。これは、比較例2の損傷防止層が、熱伝導率が比較的低いポリイミド上に形成されたことに起因する。すなわち、比較例2の損傷防止層に吸収されたレーザ光が熱として蓄積され、熱伝導率が比較的低い上記ポリイミドによって上記熱が損傷防止層以外の部分に逃がされることが妨げられるので、損傷防止層の温度が上昇した結果、損傷防止層が溶解・蒸発したのである。
【0070】
比較例3の損傷防止層は、レーザ光によって完全にエッチングされた。これは、第1参考例の損傷防止層のAl膜に比べて、比較例3のAl膜の厚さが小さいことに起因する。
【0071】
比較例4の損傷防止層は、レーザ光によって完全にはエッチングされないが、損傷防止層の表面の光沢が変化したことから、多少Al膜が溶融したことがわかる。これは、レーザ光によって溶融しない第1参考例の損傷防止層に比べて、層厚が0.1μm小さいことに起因する。
【0072】
以上の実験結果から、損傷防止層が溶融することなく確実にレーザ光に対する損傷防止効果を奏するためには、第1参考例のように、Al膜は0.5μm以上の層厚が必要であり、かつ、熱伝導率が比較的高いSiO2またはSi上に形成する必要があることが分かる。
【0073】
なお、上記実験に加えて、第1参考例と同一の構成の損傷防止層を、Al膜を、SiO2またはSi上にスパッタによって形成したものについてもレーザ光を照射して実験を行った。この場合においても、上記第1参考例と同様に、損傷防止層はレーザ光によって溶融しなかった。従って、蒸着膜およびスパッタ膜とでAl膜の結晶状態が異なる場合でも、層厚が0.5μm以上であり、かつ、SiO2またはSi上に形成すれば、Al膜は損傷防止効果を有する。
【0074】
また、上記損傷防止層が形成されるSiO2またはSiは、層厚が厚くて熱伝導効果が高ければより好ましい。また、SiO2またはSi以外の例えばNiなどの熱伝導率が比較的高いめっき層であってもよい。但し、Al膜を損傷防止層としてのみでなく配線としても使う場合、Al膜が形成される下側層の影響によって配線抵抗が変化するので、下側層の材料の電気抵抗を考慮する必要がある。この場合、上記下側層は、Al膜に比べて高い抵抗を有する金属膜が好ましい。
【0075】
上記実施形態において、損傷防止層として、Al膜を用いたが、レーザアブレーションに対して選択比が高い例えばAlSi,AlSiCu,AlCu,AlNiなどの合金による金属膜を用いてもよい。配線装置を形成する場合、基板として多く用いられるシリコンに対して、融点が近い点で好適な金属膜材料として、Ni,Ti,Coなどがある。この他のレーザアブレーションに対して選択比が高い金属膜の材料として、Cr、Mo、Cu等を用いてもよい。
【0076】
また、上記損傷防止層は、誘電体を複数層形成し、この複数の誘電体層によってレーザ光の屈折率を最適化することによってレーザ光の多重反射を起こさせて、レーザ光の反射率を約80%以上にしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1】図1(a)は、本発明の第1参考例の配線装置である電子部品を示す図であり、図1(b),(c),(d)は、図1(a)の配線装置の製造工程を示す図である。
【図2】図2(a)は、本発明の第2参考例の配線装置としての光部品を示す図であり、図2(b),(c)は、図2(a)の配線装置の製造工程を示す図である。
【図3】図3(a)は、本発明の実施の形態の配線装置としての電子部品である多層配線基板を示す図であり、図3(b),(c)は、図3(a)の配線装置の製造工程を示す図である。
【図4】図4(a)は、従来の配線装置としてのPN接合ダイオードを有する電子部品を示す図であり、図4(b),(c),(d)は、図4(a)の配線装置の製造工程を示す図である。
【図5】図5(a)は、従来の配線装置としてのフォトダイオードおよび光導波路を有する光部品を示す図であり、図5(b)は、図5(a)の配線装置の製造工程を示す図である。
【図6】図6(a)は、従来の配線装置としての多層配線基板を示す図であり、図6(b),(c)は、図6(a)の配線装置の製造工程を示す図である。
【符号の説明】
【0078】
1 半導体基板
2 PN接合ダイオード
3 金属膜パターン
4 下部絶縁層
6 配線層
7 上部絶縁層
9 接続配線
【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属配線が設けられた基板と、
上記金属配線上に設けられていて、レーザ光によって上記金属配線に開口する開口が加工される被加工層と、
上記基板と金属配線との間に配置されて、上記基板よりも高い熱伝導率を有する熱伝導層と
を有することを特徴とする配線装置。
【請求項2】
請求項1に記載の配線装置において、
上記金属配線は、Alからなり、
上記熱伝導層は、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜、またはNi膜であることを特徴とする配線装置。
【請求項1】
金属配線が設けられた基板と、
上記金属配線上に設けられていて、レーザ光によって上記金属配線に開口する開口が加工される被加工層と、
上記基板と金属配線との間に配置されて、上記基板よりも高い熱伝導率を有する熱伝導層と
を有することを特徴とする配線装置。
【請求項2】
請求項1に記載の配線装置において、
上記金属配線は、Alからなり、
上記熱伝導層は、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜、またはNi膜であることを特徴とする配線装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【公開番号】特開2006−157039(P2006−157039A)
【公開日】平成18年6月15日(2006.6.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−28385(P2006−28385)
【出願日】平成18年2月6日(2006.2.6)
【分割の表示】特願2000−357663(P2000−357663)の分割
【原出願日】平成12年11月24日(2000.11.24)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年6月15日(2006.6.15)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年2月6日(2006.2.6)
【分割の表示】特願2000−357663(P2000−357663)の分割
【原出願日】平成12年11月24日(2000.11.24)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】
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