説明

電気機械用検出装置

提供されねばならないのは位置を判定するための可動電気機械用の安価な検出システムであって、検出信号が零通過を備えていなければならない。これは例えば、U形ヨーク(3)と磁気量を検出するためにヨーク(3)の内部/表面に配置されるセンサ(10)とを有する検出装置(1)によって達成される。ヨーク(3)の一方の自由端に2つの逆向きの磁石または方向性磁石(6〜9)が配置されている。機械構成部品(2)の磁極歯(11、12、13)の1つに対する磁石(6〜9)の位置に依存して、センサ(10)によって検出可能な逆向きの磁束をヨーク(3)内で発生することができる。そのことから、複数の測定センサを利用する必要もなしに、例えばリニアモータを制御するために概ね正弦波状のセンサ信号を得ることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、磁極歯を備えた機械構成部品を有する電気機械用の、機械構成部品に対する相対移動を検出するための検出装置に関する。検出装置はU形またはE形ヨークと磁気量を検出するためにヨークの内部/表面に配置されるセンサとを備えている。
【背景技術】
【0002】
この種の検出装置は、例えば直流モータ、交流モータ、三相モータ等の任意の電気機械用に利用することができる。その際やはり回転モータでもリニアモータでもこの種の検出装置は利用することができる。つまり特に、回転モータでは特定回転角度を進むために、もしくはリニアモータでは特定路程を進むために、実際の回転角度もしくは実際の路程を測定する必要がある。相応する回転角度もしくは相応する路程を好適な制御機構によって正確かつ迅速に進むことができるように測定は極力正確に行われねばならない。位置を知ることは、同期機の場合モータの適切な通電のためにも不可欠である。
【0003】
リニアモータの位置判定にはふつう光学測定システムが利用される。しかし光学測定では欠点として、これを実現するのに費用がかかり、光学測定はリニアモータ内またはその周囲の汚れによってごく容易に損なわれまたは不可能となり、しばしば制御機構の機能不全を生じる。
【0004】
さらにこれから公開される特許出願第102005045374.0号明細書により、二次部品上の一次部品の位置を判定するための測定ヘッドを有する測定装置が知られている。一次部品と二次部品がリニアモータを形成し、測定ヘッドは一次部品と強固に結合されている。二次部品はラックとして形成され、強磁性体から製造され、優先方向で等距離歯を有する。測定ヘッドは優先方向およびこれとは逆方向に移動可能である。測定ヘッドとラックとの間に空隙があり、測定ヘッドが少なくとも1つのセンサを有し、このセンサによって磁界は位置判定を目的に測定可能である。測定ヘッドは磁気抵抗リゾルバ、またはホールセンサ等の「静」磁界センサ、またはマグネトレジスタで実現することができる。その際、零通過を有する有利には少なくとも近似的に正弦波状の軌道信号を発生するために、2つの差動接続された測定ヘッドが必要となる。というのも、1つの測定ヘッドの信号は零通過を持たないからである。むしろ、信号は正の最小値と正の最大値との間で変動するだけである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の課題は、位置に依存して零通過を有する信号が提供される可動電気機械用の安価な検出システムを提案することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によればこの課題は、磁極歯を備えた機械構成部品を有する電気機械用の、機械構成部品に対する相対位置または相対移動を検出するための検出装置であって、U形ヨークもしくはヨーク部分と磁気量を検出するためにヨーク部分の内部/表面に配置されるセンサとを有するものにおいて、機械構成部品の磁極歯の1つに対する磁石の位置に依存して、センサによって検出可能な逆向きの磁束をヨーク部分内で発生するために、ヨーク部分の一方の自由端に2つの逆向きの磁石または方向性磁石が配置されている検出装置によって解決される。本明細書において用語「ヨーク部分」はヨーク全体も意味し得る。
【0007】
それとともに本発明によれば、ヨークもしくはヨーク部分の内部で機械構成部品に対して検出装置が移動するときヨーク内で磁束の方向が変化することが達成される。それゆえに、零通過を有する信号を得ることができ、そのことから位置は一層正確に判定することができる。さらに、場合によって得られる正弦‐余弦信号対は通常の正弦/余弦検出器評価に適している。このような信号対は例えば、二次部品の磁極対長もしくは電気周期の4分の1だけ移動方向でずらされた本発明に係る2つの検出装置を用いて発生することができる。
【0008】
磁気量を検出するためのセンサは例えばホールセンサまたは測定コイルとすることができる。これらのセンサでもってヨーク内の磁束もしくは磁束変化は十分正確に判定することができる。
【0009】
センサがホールセンサである場合、ヨークもしくはヨーク部分の自由端の磁石は永久磁石とすることができる。こうして、位置判定用に磁束を電気的に発生する必要がなくなる。センサが測定コイルである場合、ヨークもしくはヨーク部分の自由端の磁石は交流を通す界磁コイルとすることができる。その場合、単数/複数の測定コイル内で交流電圧が誘導され、交流電圧は有利にはまず好適な仕方で復調される。
【0010】
有利には、U形ヨーク部分の両方の自由端にそれぞれ2つの逆向きの磁石または方向性磁石が配置されている。こうしてヨーク内で磁束が相応に強化されている。
【0011】
E形ヨークが生じるようにヨーク部分に他の脚部を成形しておくことができる。こうして信号の対称性は高めることができる。有利には、センサはE形ヨークもしくはヨーク部分の中央脚部の内部/表面に配置されている。
【0012】
本発明に係る検出装置はさらに、移動方向を横切ってU形ヨーク部分を配置することによって横軸磁束機用にも利用することができる。検出装置の移動時にヨーク部分内もしくはセンサ空隙内で磁束の方向が(図1に示す検出装置の縦軸磁束配置におけると同様に)変化するように、ヨーク部分自由端の磁石は検出装置の移動方向で前後に配置されていなければならない。
【0013】
本発明によればさらに、上記課題を解決するために、磁極歯を備えた機械構成部品を有する電気機械用の、機械構成部品に対する相対位置または相対移動を検出するための検出装置であって、U形ヨーク部分と、ヨーク部分の内部または表面に配置されてヨーク部分内で磁束を発生する磁石機構と、磁気量を検出するためにヨーク部分の内部/表面に配置されるセンサとを有するものにおいて、センサがヨーク部分の一方の自由端に2つのセンサ要素を有し、機械構成部品の磁極歯の1つに対するセンサ要素の位置に依存して相応に高い単向電圧をセンサ要素で発生するために、ヨーク部分内の磁束が同じときセンサ要素が両方のセンサ要素内に異なる単向電圧を引き起こすようになっている。
【0014】
この実施形態では、ヨーク自由端の1つにおいて両方の電磁コイル内で磁束の比が変化する。センサ要素内で電圧の向きが異なるので、場合によっては零通過を有する相応に正確な位置信号を得ることができる。
【0015】
ここでも、両方のセンサ要素はホールセンサまたは測定コイルとして形成しておくことができる。それらは安価に調達され、なおかつ十分に正確である。
【0016】
この構成でも、E形ヨークが生じるようにヨーク部分に他の脚部を成形しておくことができ、さらに前記他の脚部の自由端に同様に前記種類の2つのセンサ要素を配置しておくことができる。この配置でもって、零通過を有する90°移相した2つの信号を得ることができる。
【0017】
この実施形態でも、ヨーク部分の両方の自由端側脚部にそれぞれ2つの前記センサ要素が配置され、センサ要素が相応する単向電圧を提供すると有利である。その場合特に、例えばセンサ要素の直列接続によって高い電圧が現れる。
【0018】
本発明によればさらに、磁極歯を備えた機械構成部品を有する電気機械用の、機械構成部品に対する相対位置または相対移動を検出するための検出装置であって、移動方向を横切って対称に2つのヨーク部分に分割されたE形ヨークと、両方のヨーク部分の間に配置されるセンサと、両方のヨーク部分の末端に配置された向きを有する磁石または方向性磁石とを有する検出装置が設けられている。
【0019】
この実施形態は本発明に係る原理を単一の磁石のみで実現することを可能とする。それゆえに、単一の磁石公差が測定に入り込むだけである。
【0020】
特に、本発明をリニアモータにおいて利用すると有利であり、上記機械構成部品は二次部品に一致し、検出装置は一次部品に固着されている、または一次部品の一部である。こうしてリニアモータの位置制御を安価に実現することができる。
【0021】
以下、添付図面に基づいて本発明が詳しく説明される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下で詳しく述べる実施例は本発明の好ましい実施形態である。これらの実施例はリニアモータに関係しているが、しかし意味に即して回転モータ、特にトルクモータにも転用することができる。
【0023】
図1に示すリニアモータ部分の縦断面図は走査ヘッド1もしくは一次部品部分と二次部品2とを示す。一次部品1は、実質U形に形成されたヨーク3を備えている。ヨーク3の自由端4、5に永久磁石6、7、8、9が磁極歯として配置されている。すべての永久磁石6〜9は走査ヘッド1から二次部品2の方向またはその逆に磁化されている。各自由端4、5にそれぞれ2つの永久磁石6、7もしくは8、9があり、永久磁石は平行に、但し逆向きに磁化されている。
【0024】
両方の自由端4、5の間でヨーク3内にホールセンサ10がある。場合によってはホールセンサ10がヨーク3を2つの半片に分割する。
【0025】
二次部品2がここでは歯11、12、13を備えたラックから成る。二次部品2の歯は走査ヘッド1の歯6と8もしくは7と9と同じ距離を有する。
【0026】
ヨーク3と二次部品2は強磁性体から成り、有利には積層して形成されている。
【0027】
図1に示す位置のとき一次部品の永久磁石6、8が二次部品2の歯11、12の上にあり、ホールセンサ10が磁界もしくは磁束101を「左から右」へと通す。次に走査ヘッド1、すなわち検出装置が移動方向18でさらに左に移動すると、ホールセンサ10内の磁界はますます減少して零となる。さらに移動すると磁界の方向が切換わり、最後には最大値となる。これは、永久磁石7、9が二次部品の歯11、12の上にくるような走査ヘッドの状態である。さらに左に移動すると磁界が再び低下し、方向が切換わり、最後に、永久磁石6、8が歯13、11の上にくるとき再び最大値となる。こうして1つの歯ピッチだけのこの移動時、零通過を有する正確に1つの検出器信号周期が経過する。
【0028】
図2は図1の実施例の変更態様を示す。この変更態様では複数の変更措置がなされており、変更措置は個々に、または2つの組合せで行うことができる。
【0029】
第1変更措置は、ヨークの単一の自由端にのみ永久磁石6、7が配置されていることにある。永久磁石6は図2で上向きの磁界を発生し、二次部品2の1つの磁極歯の上に配置されているので、ホールセンサ10内に書き込まれた磁束102が得られる。それに対して、その磁化が下向きである永久磁石7が二次部品2の1つの磁極歯の上にあると、磁束はホールセンサ10内で逆向きである。
【0030】
第2変更措置は、ホールセンサがU形ヨークの両方の自由端側脚部の間の結合脚部にではなく一方の自由端側脚部に配置されていることにある。
【0031】
第3変更措置は、第3自由端側脚部がヨークに付け加えられていることにある。従って図2の例では一体なE形ヨーク14が得られる。しかし移動判定もしくは位置判定に決定的な磁束は、位置センサが二次部品2の磁極歯に対して対称位置にある場合を除き、実質的に一方のU形ヨーク部分のみを通過する。
【0032】
図3はE形ヨークを有する本発明に係る検出装置の他の実施形態を示す。ヨークは対称に2つのヨーク半片15、16に分割されている。ヨーク半片の間に空隙があり、この空隙内にホールセンサ10が配置されている。それとともに中央脚部17は、ホールセンサ10のある空隙によって分離された2つの平行な脚部半片から成る。両方の脚部半片の自由端に単一の永久磁石19がある。図3の例においてこの永久磁石19は上向きに磁化されており、書き込まれた磁束103が得られる。脚部17の左半片が二次部品2の磁極歯11の上にあるので、磁束は左脚部半片において上に、そして左から右へとホールセンサ10内を流れる。中央脚部17の右半片が磁極歯11または別の磁極歯の上にあるとき、磁束は実質的に右半片を流れ、ホールセンサ10を右から左へと通過する。その場合、前置符号の反転した測定電圧が得られる。この実施形態の利点は、検出装置用に1つの永久磁石を設けねばならないだけであることにある。
【0033】
本発明に係る測定原理は、永久磁石とホールセンサを相応するコイルに取り替えることによって、磁気抵抗リゾルバ原理による誘導測定ヘッドに転用することもできる。従って図4によれば選択的検出装置20がそのヨーク21の自由端に界磁コイル22、23、24、25を備えている。こうして形成された電磁石はヨーク21の自由端に異なる磁化方向を持たねばならないので、電磁石は相応に電気的に相互接続されている。この例において界磁コイル22〜25は直列に接続されている。逆の磁化方向を達成するために、コイル22〜25の巻線方向が同じ場合これらのコイルはコイル22の下側端子がコイル23の下側端子と結合され、コイル23の上側端子がコイル24の下側端子と結合され、コイル24の上側端子がコイル25の上側端子と結合されているように直列に接続されている。コイル22の(それゆえになお自由な)上側端子とコイル25の(それゆえになお自由な)下側端子とに励磁信号が印加される。
【0034】
両方の脚部をヨーク21の自由端と結合する結合脚部の周りに測定コイル26が巻回されている。ヨーク21を流れる磁束によって発生される電圧はこの測定コイルで取り出すことができる。
【0035】
直線駆動装置の二次部品27は図1の二次部品2と同じ形状を有する。同様に、一次部品もしくは検出装置20のジオメトリは図1の部品1と同じジオメトリである。
【0036】
図4の検出装置の機能様式は図1の装置の機能様式と基本的に一致する。ここでは単に永久磁石が界磁コイルに取り替えられ、ホールセンサが測定コイルに取り替えられている。電磁石22〜25が交流で作動されるので、図1による上記実施例を有する等価物は相応に小さな時間窓内でのみ妥当する。すなわち、この小さな時間窓内でヨーク内の磁束方向は機械構成部品の磁極歯に対する電磁コイルの位置に直接依存している。
【0037】
図4の実施例で利用されたコイルは機能を逆にして作動させることもできる。コイル26は界磁コイルとして、またコイル22〜25はヨーク21の自由端で測定コイルとして使用することができる。その場合、個々のコイルの測定信号が加算されて合成測定信号とされる。この合成測定信号も、歯が二次部品27の歯の上にあるときその最大値に達する。その間に、図1の実施例におけるように零通過が得られる。
【0038】
上で示唆したように、ホールセンサと永久磁石とを有する配置は磁気抵抗リゾルバ原理による配置に転換することができる。同様に、測定コイルと界磁コイルは相互に取り替えることができる。一般に配置のこの変更態様は図5の図によって描くことができる。図1によるホールセンサと永久磁石とを有する配置A1から出発して、ホールセンサおよび永久磁石を取り替えることによって達成できる配置A2では、ホールセンサがヨークの自由端に配置され、永久磁石がヨーク内にある。この配置A2のうちホールセンサを測定コイルに取り替え、永久磁石を界磁コイルに取り替えると、配置A3に到達する。次に配置A3のうち測定コイルおよび界磁コイルを取り替えると、図4に例示的に界磁コイル22〜25と測定コイル26とで再現したような磁気抵抗リゾルバ原理による配置A4が得られる。この配置A4のうち測定コイルをホールセンサに取り替え、界磁コイルを永久磁石に取り替えると、再び配置A1に到達する。構成部品の交換は当然に逆の順序でも行うことができる。用語「ホールセンサ」はここでは一般に(静)磁界センサのことであり、用語「永久磁石」は時間的に一定した磁界を発生するための機構のことである。取替えもしくは交換時に複数のホールセンサを有する配置が得られる場合、それらの出力信号は相応に加算もしくは減算することができる。
【0039】
本発明に係る検出装置の他の実施例が図6に示してある。この検出装置でもって、1つだけでなく2つの90°移相した信号をそれぞれ零通過付きで発生することが可能となる。このためE形ヨーク30の中央脚部の周りに界磁コイル31が巻回されている。余弦信号を発生するためにヨーク30の左脚部の自由端に2つの測定コイル32、33がある。同様に、正弦信号を発生するためにヨーク30の右脚部の末端に2つの測定コイル34、35がある。巻線方向が同じ場合測定コイル32、33は両方のコイルの下側端子が結合されているように直列に接続されている。同じことは測定コイル34、35にあてはまる。
【0040】
測定信号を最適化するためにヨーク30の寸法は二次部品2の磁極対長PPLもしくは電気周期に合わせてある。従って、ヨーク30の外側脚部の中心間隔は2.25PPLである。こうして位置判定のために単一のヘッドで正弦信号と余弦信号はそれぞれ零通過付きで得ることができる。
【0041】
図6に示す実施形態の本発明に係る検出装置も図5の原理に従って変更することができる。しかしながら、ここでは1つの励磁から2つの測定信号が発生されるので、ここでは垂直方向での変換を行うことができるだけである。
【0042】
図1〜図6に関連して述べた配置はいわゆる縦軸磁束機の二次部品用に適し、すなわちモータによって二次部品内に発生された磁束が移動方向で閉じる機械用に適している。このような縦軸磁束機の二次部品は、二次部品の個々の歯が互いに結合されて磁気伝導することを特徴としている。それに対して、モータによって発生された磁束が移動方向を横切り、従って各1つの歯の内部で閉じる横軸磁束機では、歯40が互いに結合されて磁気伝導する必要はない。図7は、相互に磁気絶縁された歯40から成るこのような二次部品の配置を平面図で示す。図8は相応する正面図である。ヨーク41もしくはヨーク部分はここでも実質U形に形成されている。ヨーク41の自由端にそれぞれ2つの永久磁石42、43と44、45がある。磁石42、43の磁化方向は磁石44、45の磁化方向と同様に逆向きである。ヨーク41の中心のホールセンサ46が磁束を記録する。ヨーク41がその磁石でもって移動方向15で二次部品の磁極歯40上を通過すると、ここでもホールセンサ46内で磁束方向が変化する。
【0043】
走査ヘッドもしくは検出装置1、20および場合によっては二次部品2、27を相応に形成することによってセンサ信号の正弦波形は最適化することができる。その際、磁極歯の形状だけでなくその間隔も重要である。
【0044】
本発明を実現するには、ヨーク3、21の一方の自由端に永久磁石またはコイルが配置されているだけで間に合う。ヨーク3、21の他方の自由端は必ずしも磁石を備えておく必要がない。しかしこの実施形態ではセンサ信号の品質が低下する。
【0045】
有利なことに検出装置を本発明により形成することによって先行技術に比べて費用低減が達成される。特に単一のセンサを有する配置が可能であり、それにもかかわらず零通過を有するセンサ信号を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】第1実施形態による本発明に係る検出装置の縦断面図である。
【図2】E形ヨークを有する第2実施形態による検出装置の縦断面図である。
【図3】単一の永久磁石を有する第3実施形態による検出装置の縦断面図である。
【図4】第4実施形態による本発明に係る検出装置の縦断面図である。
【図5】検出装置の本発明に係る配置の変換線図である。
【図6】本発明に係る検出装置の第5実施形態の縦断面図である。
【図7】第6実施形態の立体図である。
【図8】図7の実施形態の正面図である。
【符号の説明】
【0047】
1 検出装置
2 機械構成部品
3 ヨーク部分
4、5 末端
6〜9 磁石
10 センサ
11、12、13 磁極歯
14 ヨーク
15、16 ヨーク部分
18 移動方向
19 磁石
20 検出装置
21 ヨーク部分
22〜25 センサ
26 磁石機構
27 機械構成部品
30 ヨーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
磁極歯(11、12、13)を備えた機械構成部品(2)を有する電気機械用の、機械構成部品に対する相対位置または相対移動を検出するための検出装置(1)であって、U形ヨーク部分(3、30、41)と磁気量を検出するためにヨーク部分(3、30、41)の内部/表面に配置されるセンサ(10、26)とを有するものにおいて、機械構成部品(2)の磁極歯(11、12、13)の1つに対する磁石の位置に依存して、センサ(10、26)によって検出可能な逆向きの磁束をヨーク部分(3、30、41)内で発生するために、ヨーク部分(3、30、41)の一方の自由端に2つの逆向きの磁石または方向性磁石(6〜9、22〜25)が配置されている検出装置。
【請求項2】
センサ(10、26)がホールセンサ、またはヨーク部分の周りに巻回された測定コイルである請求項1記載の検出装置。
【請求項3】
ヨーク部分(3、30、41)の両方の自由端(4、5)にそれぞれ2つの逆向きの磁石または方向性磁石(6〜9、22〜25)が配置されている請求項1または2記載の検出装置。
【請求項4】
ヨーク部分(3、41)の自由端(4、5)の磁石(6〜9)が永久磁石である請求項1ないし3のいずれか1つに記載の検出装置。
【請求項5】
E形ヨーク(14)が生じるようにヨーク部分に他の脚部が成形されている請求項1、2または4記載の検出装置。
【請求項6】
センサ(10)がE形ヨーク(14)の中央脚部の内部/表面に配置されている請求項5記載の検出装置。
【請求項7】
ヨーク部分(41)の自由端の磁石が検出装置の移動方向(18)で前後に配置されている請求項1ないし6のいずれか1つに記載の検出装置。
【請求項8】
磁極歯を備えた機械構成部品(27)を有する電気機械用の、機械構成部品(27)に対する相対位置または相対移動を検出するための検出装置(20)であって、U形ヨーク部分(21)と、ヨーク部分(21)の内部または表面に配置されてヨーク部分(21)内で磁束を発生する磁石機構(26)と、磁気量を検出するためにヨーク部分の内部/表面に配置されるセンサ(22〜25)とを有するものにおいて、センサ(22〜25)がヨーク部分の一方の自由端に2つのセンサ要素を有し、機械構成部品の磁極歯の1つに対するセンサ要素の位置に依存して相応に高い単向電圧をセンサ要素で発生するために、ヨーク部分(21)内で磁束が同じときセンサ要素が両方のセンサ要素内に異なる単向電圧を引き起こす検出装置。
【請求項9】
両方のセンサ要素がホールセンサまたは測定コイルである請求項8記載の検出装置。
【請求項10】
E形ヨーク(30)が生じるようにヨーク部分に他の脚部が成形されており、前記他の脚部の自由端に同様に前記種類の2つのセンサ要素(32、33)が配置されている請求項8または9記載の検出装置。
【請求項11】
ヨーク部分(21)の両方の自由端側脚部にそれぞれ2つの前記センサ要素が配置されている請求項8ないし10のいずれか1つに記載の検出装置。
【請求項12】
磁極歯を備えた機械構成部品(2)を有する電気機械用の、機械構成部品に対する相対位置または相対移動を検出するための検出装置であって、移動方向(18)を横切って対称に2つのヨーク部分(15、16)に分割されたE形ヨークと、両方のヨーク部分(15、16)の間に配置されるセンサ(10)と、両方のヨーク部分の末端に配置されて向きを有する磁石または方向性磁石(19)とを有する検出装置。
【請求項13】
センサ(10)がホールセンサ、またはヨーク部分の周りに巻回された測定コイルである請求項12記載の検出装置。
【請求項14】
両方のヨーク部分(15、16)の末端の磁石(19)が永久磁石である請求項12または13記載の検出装置。
【請求項15】
請求項1ないし14のいずれか1つに記載の検出装置(1、20)を有する電気機械。
【請求項16】
リニアモータとして形成された電気機械であって、磁極歯を有する機械構成部品(2、27)が二次部品に一致し、検出装置(1、20)が一次部品に固着されている、または一次部品の一部である請求項15記載の電気機械。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2009−532689(P2009−532689A)
【公表日】平成21年9月10日(2009.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−503511(P2009−503511)
【出願日】平成19年2月21日(2007.2.21)
【国際出願番号】PCT/EP2007/051673
【国際公開番号】WO2007/115857
【国際公開日】平成19年10月18日(2007.10.18)
【出願人】(390039413)シーメンス アクチエンゲゼルシヤフト (2,104)
【氏名又は名称原語表記】Siemens Aktiengesellschaft
【住所又は居所原語表記】Wittelsbacherplatz 2, D−80333 Muenchen, Germany
【Fターム(参考)】