説明

高密度注入レジストの除去のための低pH混合物

【課題】
マイクロ電子デバイスからのバルク及び硬化フォトレジストの除去に関連した従来技術の欠陥を克服する組成物を提供する。
【解決手段】
マイクロ電子デバイスからバルク及び/又は硬化フォトレジスト材料を除去するための方法及び低pH組成物が開発された。低pH組成物は、少なくとも1種の鉱酸及び少なくとも1種の酸化剤を含む。低pH組成物は、下のケイ素含有層(複数可)を損傷せずに、硬化フォトレジスト材料を効果的に除去する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001] 本発明は、概して、マイクロ電子デバイスの表面からのバルク及び硬化フォトレジストの除去に有用な低pH組成物、並びにバルク及び硬化フォトレジストの除去のための当該組成物の使用方法に関する。
【背景技術】
【0002】
[0002] 半導体デバイスがより集積され微小化されるにつれて、マイクロ電子デバイス内の不純物分布を正確に制御し、As、B及びP等のドーパント原子を露出したデバイス層に加えるために、ラインの前工程(FEOL)処理中にイオン注入が広く使用されるようになった。ドーパント不純物の濃度及び深さは、ドーパントの線量、加速エネルギー、及びイオン電流を変化させることにより制御される。続く処理の前に、イオン注入されたフォトレジスト層は除去されなければならない。
【0003】
[0003] 残念ながら、低(5〜10keV)、中(20keV)及び高(40〜60keV)注入エネルギーで高線量のイオン(例えば、約1×1015原子cm−2を超える線量)が所望の層に注入される場合、それらはまたフォトレジスト層全体、特にフォトレジストの露出した表面全体に注入され、これは物理的及び化学的に硬質となる。イオン注入された硬質のフォトレジスト層は、炭化領域又は「クラスト」とも呼ばれるが、除去が困難であることが明らかとなっている。
【0004】
[0004] 前記硬化フォトレジストの除去のために、これらに限定されないが、例えば硫酸及び過酸化水素の混合溶液(すなわちピラニア溶液又はSPM)中での湿式化学エッチングプロセス、並びに例えば酸素プラズマ灰化プロセスにおける乾式プラズマエッチングプロセスを含む、様々なプロセスが過去に使用されている。現在、イオン注入されたフォトレジスト及びその他の汚染物質の除去は、通常、プラズマエッチング法と、それに続く、フォトレジスト、エッチング後残渣及びその他の汚染物質を除去するために典型的には水系エッチャント配合物を使用した多工程湿式ストリッププロセスにより行われる。当技術分野における湿式ストリップ処理は、一般に、強酸、塩基、溶媒、及び酸化剤の使用を含む。しかしながら、不都合なことに、湿式ストリップ処理はまた、基板及びゲート酸化物等、下のケイ素含有層もエッチングし、及び/又はゲート酸化物の厚さを増加させる。さらに、ピラニア溶液等の溶液は、高い局所ウエハ温度を必要とし、制御が困難で、灰化工程がないと最高注入線量においてあまり効果的ではない。しかしながら、灰化工程とピラニア湿式ストリップの組合せは、それ自体、各工程より多くの基板損傷をもたらす傾向がある。
【0005】
[0005] フィーチャのサイズが減少し続けるにつれて、従来技術の水系エッチャント配合物を使用して上述の除去要件を満たすことは極めてより困難となる。水は高い表面張力を有し、これが高いアスペクト比を有するより小さなイメージノードへのアクセスを制限又は阻止するため、隙間又は溝における残渣の除去がより困難となる。加えて、水系エッチャント配合物は、蒸発乾燥時に、それまで溶解していた溶質をトレンチ又はビアに残留させる場合が多く、この溶質が導電性を阻害し、デバイスの歩留りを低減する。さらに、下の多孔性低k(low-k)誘電材料は、水等の高表面張力液の毛細管圧力に耐えるほどの十分な機械的強度を有さず、構造のパターン崩壊をもたらす。水性エッチャント配合物はまた、誘電率、機械的強度、吸湿性、熱膨張係数、及び異なる基板への接着性を含む、低k(low-k)材料の重要な材料特性を大きく改質し得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
[0006] したがって、マイクロ電子デバイスからのバルク及び硬化フォトレジストの除去に関連した従来技術の欠陥を克服する組成物を提供することは、当技術分野における著しい進歩である。組成物は、1工程又は多工程プロセスにおいて、あるいはプラズマエッチング工程により、下のケイ素含有層(複数可)を実質的にオーバーエッチングすることなく、バルク及び硬化フォトレジストを効果的に除去することができる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
[0007] 本発明は、概して、少なくとも1種の鉱酸及び少なくとも1種の酸化剤を含む低pH組成物であって、マイクロ電子デバイスの表面からのバルク及び硬化フォトレジストの除去に有用な組成物に関する。
【0008】
[0008] 一態様において、少なくとも1種の鉱酸及び少なくとも1種の酸化剤を含む低pH組成物であって、その上にバルク及び/又は硬化フォトレジスト材料を有するマイクロ電子デバイスから、前記フォトレジスト材料を除去するのに好適である組成物が記載される。好ましくは、鉱酸は硫酸を含み、さらにより好ましくは濃硫酸を含む。
【0009】
[0009] 別の態様において、少なくとも1種の鉱酸及び少なくとも2種の酸化剤を含む低pH組成物であって、その上にバルク及び/又は硬化フォトレジスト材料を有するマイクロ電子デバイスから、前記フォトレジスト材料を除去するのに好適である組成物が記載される。好ましくは、鉱酸は硫酸を含み、さらにより好ましくは濃硫酸を含む。
【0010】
[0010] さらに別の態様において、少なくとも1種の鉱酸、少なくとも1種のヨウ素含有酸化剤及び少なくとも1種の金属イオン含有酸化剤を含む低pH組成物であって、その上にバルク及び/又は硬化フォトレジスト材料を有するマイクロ電子デバイスから、前記フォトレジスト材料を除去するのに好適である組成物が記載される。好ましくは、鉱酸は硫酸を含み、さらにより好ましくは濃硫酸を含む。
【0011】
[0011] 別の態様は、少なくとも1種の鉱酸及び少なくとも1種のヨウ素含有酸化剤を含む低pH組成物であって、その上にバルク及び/又は硬化フォトレジスト材料を有するマイクロ電子デバイスから、前記フォトレジスト材料を除去するのに好適である組成物に関する。好ましくは、鉱酸は硫酸を含み、さらにより好ましくは濃硫酸を含む。
【0012】
[0012] さらに別の態様は、少なくとも1種の鉱酸及び少なくとも1種の金属イオン含有酸化剤を含む低pH組成物であって、その上にバルク及び/又は硬化フォトレジスト材料を有するマイクロ電子デバイスから、前記フォトレジスト材料を除去するのに好適である組成物に関する。好ましくは、鉱酸は硫酸を含み、さらにより好ましくは濃硫酸を含む。好ましくは、金属イオン含有酸化剤は、過マンガン酸塩種を含む。
【0013】
[0013] さらに別の態様において、少なくとも1種の鉱酸、少なくとも1種の過硫酸塩化合物及び少なくとも1種の過酸化物化合物を含む低pH組成物であって、その上にバルク及び/又は硬化フォトレジスト材料を有するマイクロ電子デバイスから、前記フォトレジスト材料を除去するのに好適である組成物が記載される。好ましくは、鉱酸は硫酸を含み、さらにより好ましくは濃硫酸を含む。
【0014】
[0014] 他の態様、特徴、及び利点は、続く開示及び添付の特許請求の範囲からより十分に明らかとなる。
【発明を実施するための形態】
【0015】
[0015] 本発明は、概して、マイクロ電子デバイスの表面からのバルク及び硬化フォトレジストの除去に極めて有用な低pH組成物、具体的には鉱酸含有組成物の発見に基づく。より具体的には、低pH組成物は、その上に高線量でイオン注入されたフォトレジストを有するマイクロ電子デバイスの表面からの、高線量でイオン注入されたフォトレジストの除去に特に有用である。
【0016】
[0016] 参照のために、「マイクロ電子デバイス」は、マイクロ電子機器、集積回路、又はコンピュータチップ用途における使用のために製造される、半導体基板、フラットパネルディスプレイ、相変化メモリデバイス、ソーラーパネル及び光起電力技術、並びにマイクロエレクトロメカニカルシステム(MEMS)に対応する。「マイクロ電子デバイス」という用語は、最終的にマイクロ電子デバイス又はマイクロ電子アセンブリとなる任意の基板を制限することを決して意図せず、それを含むことを理解されたい。
【0017】
[0017] 「バルクフォトレジスト」は、本明細書で使用される場合、特に硬化フォトレジストクラストに隣接し、またその下にある、マイクロ電子デバイス表面上の非炭化フォトレジストに対応する。
【0018】
[0018] 「硬化フォトレジスト」は、本明細書で使用される場合、例えば集積回路のラインの後工程(BEOL)のデュアルダマシン処理中にプラズマエッチングされたフォトレジスト;例えば半導体ウエハの適切な層にドーパント種を注入するためにラインの前工程(FEOL)処理中にイオン注入されたフォトレジスト;及び/又は他の任意の方法により、バルクフォトレジストの露出表面上に炭化又は高度に架橋したクラストが形成されたフォトレジストを含むが、これらに限定されない。ドーピング種は、ホウ素、ヒ素、二フッ化ホウ素、インジウム、アンチモン、ゲルマニウム、炭素、及び/又はリンイオンを含むが、これらに限定されない。
【0019】
[0019] 本明細書で使用される場合、「下のケイ素含有」層は、ケイ素;ゲート酸化物(例えば熱的又は化学的に成長させたSiO)及びTEOSを含む酸化ケイ素;窒化ケイ素;並びに低k(low-k)誘電材料を含む、バルク及び/又は硬化フォトレジストのすぐ下の層(複数可)に対応する。本明細書で定義される場合、「低k(low-k)誘電材料」は、層状マイクロ電子デバイスにおける誘電材料として使用される任意の材料に対応し、材料は約3.5未満の誘電率を有する。好ましくは、低k(low-k)誘電材料は、低極性材料、例えばケイ素含有有機ポリマー、ケイ素含有ハイブリッド有機/無機材料、有機ケイ酸塩ガラス(OSG)、TEOS、フッ化ケイ酸塩ガラス(FSG)、二酸化ケイ素、及び炭素ドープ酸化物(CDO)ガラス等を含む。低k(low-k)誘電材料は、様々な密度及び様々な多孔性を有し得ることを理解されたい。
【0020】
[0020] 「実質的に含まない」は、本明細書において、2重量%未満、好ましくは1重量%未満、より好ましくは0.5重量%未満、最も好ましくは0.1重量%未満として定義される。
【0021】
[0021] 本明細書で定義される場合、「実質的にオーバーエッチングする」は、本明細書に記載の低pH組成物の、隣接する下のケイ素含有層(複数可)を有するマイクロ電子デバイスとの本明細書に記載のプロセスに従う接触後の、前記下の層(複数可)の約10%を超える除去、より好ましくは約5%を超える除去、最も好ましくは約2%を超える除去に対応する。換言すると、最も好ましくは下のケイ素含有層(複数可)の2%以下が、本明細書に記載の組成物を使用して、所定の時間、所定の温度でエッチングされる。
【0022】
[0022] 本明細書で使用される場合、「約」は、示された値の±5%に対応することが意図される。
【0023】
[0023] 本明細書で使用される場合、その上にバルク及び硬化フォトレジスト材料を有するマイクロ電子デバイスからの前記フォトレジスト材料の除去への「好適性」は、マイクロ電子デバイスからの前記フォトレジスト材料の少なくとも部分的な除去に対応する。好ましくは、フォトレジスト材料の少なくとも90%が、本明細書に記載の組成物を使用してマイクロ電子デバイスから除去され、より好ましくはフォトレジスト材料の少なくとも95%、最も好ましくは少なくとも99%が除去される。
【0024】
[0024] 本明細書で使用される場合、「高線量」でイオン注入されたフォトレジストは、約1×1015原子cm−2を超えるイオン線量に対応する。本明細書に記載の組成物はまた、その上に高線量未満でイオン注入されたフォトレジストを有するマイクロ電子デバイスの表面から、高線量未満でイオン注入されたフォトレジストを除去することも想定されることを理解されたい。
【0025】
[0025] 組成物は、以降でより十分に説明するように、広範な特定配合物として具現化され得る。
【0026】
[0026] そのような組成物のすべてにおいて、組成物の特定の成分が、ゼロの下限値を含む重量パーセントの範囲を参照して説明される場合、そのような成分は、組成物の様々な具体的実施形態において存在してもしなくてもよく、またそのような成分が存在する場合には、それらは、そのような成分が使用される組成物の総重量を基準として、0.01重量パーセントの低さまでの濃度で存在し得ることが理解される。
【0027】
[0027] 概して、本明細書に記載の組成物は、少なくとも1種の鉱酸及び少なくとも1種の酸化剤を含み、組成物は、マイクロ電子デバイスの表面からのバルク及び硬化フォトレジストの除去に有用である。好ましくは、少なくとも1種の酸化剤は、少なくとも1種の鉱酸に可溶であり、プロセス条件下で適度に安定である。
【0028】
[0028] 一態様において、少なくとも1種の鉱酸及び少なくとも1種の酸化剤を含むか、それらからなるか、又は本質的にそれらからなる組成物が記載され、組成物は、その上にバルク及び硬化フォトレジストを有するマイクロ電子デバイスからの、バルク及び硬化フォトレジストの除去に有用である。第1の態様の一実施形態において、少なくとも1種の鉱酸及び少なくとも1種のヨウ素含有酸化剤を含むか、それらからなるか、又は本質的にそれらからなる組成物が記載される。第1の態様の別の実施形態において、少なくとも1種の鉱酸、少なくとも1種のヨウ素含有酸化剤、及び少なくとも1種の金属イオン含有酸化剤を含むか、それらからなるか、又は本質的にそれらからなる組成物が記載される。第1の態様のさらに別の実施形態において、少なくとも1種の鉱酸及び少なくとも1種の金属イオン含有酸化剤を含むか、それらからなるか、又は本質的にそれらからなる組成物が記載される。第1の態様のさらに別の実施形態において、少なくとも1種の鉱酸、少なくとも1種のヨウ素含有酸化剤、及び追加の水を含むか、それらからなるか、又は本質的にそれらからなる組成物が記載される。第1の態様のさらに別の実施形態において、少なくとも1種の鉱酸、少なくとも1種のヨウ素含有酸化剤、少なくとも1種の金属イオン含有酸化剤、及び追加の水を含むか、それらからなるか、又は本質的にそれらからなる組成物が記載される。第1の態様の別の実施形態において、少なくとも1種の鉱酸、少なくとも1種の金属イオン含有酸化剤、及び追加の水を含むか、それらからなるか、又は本質的にそれらからなる組成物が記載される。概して、相互に関連した成分の具体的割合及び量は、過度の努力なしに当技術の範囲内で容易に決定され得るように、バルク及び硬化フォトレジスト並びに/又は処理機器に対して、第1の態様の組成物の所望の除去作用を提供するように適切に変更され得る。
【0029】
[0029] 本明細書に記載の組成物に有用な鉱酸は、硫酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、過塩素酸、トリフルオロ酢酸、硝酸、ピロ硫酸(H)、ピロリン酸、ポリメタリン酸、リン酸、及びこれらの組合せを含むが、これらに限定されない。最も好ましくは、鉱酸は硫酸を含み、好ましくは、商業的に95%〜98%HSOである濃硫酸を含む。より好ましくはないが、硫酸は、組成物中のHSOの濃度が約50%〜約95%の範囲内であるように希釈されてもよい。別の実施形態において、少なくとも1種の鉱酸は、濃硫酸及び濃リン酸を含む。
【0030】
[0030] ヨウ素含有酸化剤は、メタ過ヨウ素酸(HIO)及びオルト過ヨウ素(又はパラ過ヨウ素)酸(HIO)を含む過ヨウ素酸、過ヨウ素酸ナトリウム、過ヨウ素酸カリウム、過ヨウ素酸アンモニウム及び過ヨウ素酸カルシウム等の過ヨウ素酸の塩、ヨウ素酸及びその塩(例えば、ヨウ素酸ナトリウム、ヨウ素酸カリウム及びヨウ素酸カルシウム等)、ヨウ素、並びにこれらの組合せを含むが、これらに限定されない。好ましくは、ヨウ素含有酸化剤は過ヨウ素酸を含み、最も好ましくはオルト過ヨウ素(又はパラ過ヨウ素)酸(HIO)の形態である。別の実施形態において、過ヨウ素酸は、(例えば、電気化学的手段又はオゾンもしくは過硫酸塩等の強酸化剤を使用して)ヨウ素又はヨウ素化合物の酸化によりin situで生成される。
【0031】
[0031] 企図される金属イオン含有酸化剤は、過マンガン酸カリウム、過マンガン酸セシウム、過マンガン酸ナトリウム、過マンガン酸アンモニウム、過マンガン酸テトラメチルアンモニウム、過マンガン酸テトラブチルアンモニウム、過マンガン酸及びこれらの組合せを含むが、これらに限定されない。過マンガン酸塩の代替として、又はそれに加えて、クロム酸塩、二クロム酸塩、及び酸化クロム(VI)を使用してもよいが、好ましくはない。好ましくは、金属イオン含有酸化剤は、過マンガン酸カリウム又はセシウムを含む。
【0032】
[0032] 濃HSOは、少量(典型的には2〜5%)の水を有するが、好ましくは、本明細書に記載の第1の態様の組成物にはあまり多くの追加の水が添加されないことが理解される。第1の態様の組成物は、好ましくは、組成物の総重量を基準として約15重量%未満、より好ましくは約10重量%未満、最も好ましくは約5重量%未満の全水量を含む。別の実施形態において、第1の態様の組成物は、追加の水を実質的に含まない。さらに、本明細書に記載の第1の態様の組成物は、好ましくは、研磨材、過酸化水素、フッ化水素酸、フッ化物イオン、イミダゾリウム、ピリジニウム、ピロリジニウム、アンモニウム及びホスホニウム等のカチオン、炭化水素骨格を有するポリマー性研磨促進剤、並びにこれらの組合せを実質的に含まない。
【0033】
[0033] 少なくとも1種の鉱酸及び少なくとも1種のヨウ素含有酸化剤を含むか、これらからなるか、又は本質的にこれらからなる第1の態様の組成物中の各成分の量は、組成物の総重量を基準として、以下の通りである。
【0034】
【表1】


鉱酸は、本明細書に記載の第1の態様の組成物中の溶媒である。この実施形態は、追加の水を実質的に含まない。
【0035】
[0034] 少なくとも1種の鉱酸、少なくとも1種のヨウ素含有酸化剤、及び少なくとも1種の金属イオン含有酸化剤を含むか、これらからなるか、又は本質的にこれらからなる第1の態様の組成物中の各成分の量は、組成物の総重量を基準として、以下の通りである。
【0036】
【表2】


ここでも、鉱酸は、本明細書に記載の第1の態様の組成物中の溶媒である。この実施形態は、追加の水を実質的に含まない。
【0037】
[0035] 少なくとも1種の鉱酸及び少なくとも1種の金属イオン含有酸化剤を含むか、これらからなるか、又は本質的にこれらからなる第1の態様の組成物中の各成分の量は、組成物の総重量を基準として、以下の通りである。
【0038】
【表3】


ここでも、鉱酸は、本明細書に記載の第1の態様の組成物中の溶媒である。この実施形態は、追加の水を実質的に含まない。
【0039】
[0036] 少なくとも1種の鉱酸、少なくとも1種のヨウ素含有酸化剤、及び追加の水を含むか、これらからなるか、又は本質的にこれらからなる第1の態様の組成物中の各成分の量は、組成物の総重量を基準として、以下の通りである。
【0040】
【表4】

【0041】
[0037] 少なくとも1種の鉱酸、少なくとも1種のヨウ素含有酸化剤、少なくとも1種の金属イオン含有酸化剤、及び追加の水を含むか、これらからなるか、又は本質的にこれらからなる第1の態様の組成物中の各成分の量は、組成物の総重量を基準として、以下の通りである。
【0042】
【表5】

【0043】
[0038] 少なくとも1種の鉱酸、少なくとも1種の金属イオン含有酸化剤、及び追加の水を含むか、これらからなるか、又は本質的にこれらからなる第1の態様の組成物中の各成分の量は、組成物の総重量を基準として、以下の通りである。
【0044】
【表6】

【0045】
[0039] 特に好ましい実施形態において、第1の態様の組成物は、濃HSO及び過ヨウ素酸を含むか、それらからなるか、又は本質的にそれらからなる。特に好ましい別の実施形態において、第1の態様の組成物は、濃HSO、過ヨウ素酸及び過マンガン酸カリウムを含むか、それらからなるか、又は本質的にそれらからなる。特に好ましいさらに別の実施形態において、第1の態様の組成物は、濃HSO、過ヨウ素酸及び過マンガン酸セシウムを含むか、それらからなるか、又は本質的にそれらからなる。より好ましくは、それぞれの好ましい実施形態における過ヨウ素酸の量は、組成物の総重量を基準として、約1重量%〜約15重量%の範囲内である。
【0046】
[0040] 特に好ましいさらに別の実施形態において、第1の態様の組成物は、濃HSO及び過マンガン酸カリウムを含むか、それらからなるか、又は本質的にそれらからなる。
【0047】
[0041] 本明細書に記載の第1の態様の組成物は、約2未満、より好ましくは約1未満のpHを有する。本明細書に記載の第1の態様の組成物のpHは、使用される成分及びその量に依存して、ゼロ未満であってもよいことを理解されたい。
【0048】
[0042] 周囲空気下における硫酸系混合物の水和の問題を解決するために、又は水溶液の形態で添加される成分(例えば過ヨウ素酸)と共に導入される水に対応するために、発煙硫酸を添加して、以下の反応に従い吸収された水と反応させてもよい。
+HO→2HSO
しかしながら、濃硫酸中に存在する少量の水は、過ヨウ素酸の初期の溶解に必要であるため、この添加は、好ましくは使用直前又は使用中に水和溶液に対し行われる。
【0049】
[0043] 別の実施形態において、第1の態様の上述の組成物は、バルク及び硬化フォトレジスト材料をさらに含み、バルク及び硬化フォトレジスト材料は、ホウ素、ヒ素、二フッ化ホウ素、インジウム、アンチモン、ゲルマニウム、炭素、及び/又はリンイオンを含んでもよい。例えば、第1の態様の組成物は、少なくとも1種の鉱酸、少なくとも1種のヨウ素含有酸化剤、並びにバルク及び硬化フォトレジスト材料を含んでもよい。別の実施形態において、第1の態様の組成物は、少なくとも1種の鉱酸、少なくとも1種のヨウ素含有酸化剤、少なくとも1種の金属イオン含有酸化剤、並びにバルク及び硬化フォトレジスト材料を含んでもよい。さらに別の実施形態において、第1の態様の組成物は、少なくとも1種の鉱酸、少なくとも1種の金属イオン含有酸化剤、並びにバルク及び硬化フォトレジスト材料を含んでもよい。さらに別の実施形態において、第1の態様の組成物は、少なくとも1種の鉱酸、少なくとも1種のヨウ素含有酸化剤、追加の水、並びにバルク及び硬化フォトレジスト材料を含んでもよい。さらに別の実施形態において、第1の態様の組成物は、少なくとも1種の鉱酸、少なくとも1種のヨウ素含有酸化剤、少なくとも1種の金属イオン含有酸化剤、追加の水、並びにバルク及び硬化フォトレジスト材料を含んでもよい。別の実施形態において、第1の態様の組成物は、少なくとも1種の鉱酸、少なくとも1種の金属イオン含有酸化剤、追加の水、並びにバルク及び硬化フォトレジスト材料を含んでもよい。フォトレジスト材料及び注入イオンは、低pH組成物中に溶解及び/又は懸濁していてもよい。
【0050】
[0044] 組成物は、マイクロ電子デバイス上の下のケイ素含有材料に適合する。
【0051】
[0045] 第1の態様の組成物は、単一パッケージ配合物、又は使用時もしくは使用前に混合される複数成分配合物として容易に配合することができ、例えば、複数成分配合物の個々の成分は、ツール、ツールの上流側の貯蔵タンク内、又は混合された配合物を直接ツールに送達する出荷パッケージ内で混合することができる。例えば、単一出荷パッケージは、工場で使用者により互いに混合され得る少なくとも2つの別個の容器又は嚢を含んでもよく、混合された配合物が直接ツールに送達されてもよい。少なくとも2つの容器又は嚢のうちの1つは、固体であってもよい少なくとも1種のヨウ素含有酸化剤を含んでもよく、一方少なくとも2つの容器のうちの別の容器は、少なくとも1種の鉱酸及び任意選択により少なくとも1種の金属イオン含有酸化剤を含んでもよい。一実施形態において、少なくとも2つの容器又は嚢のうちの1つは、少なくとも1種のヨウ素含有酸化剤を含み、一方少なくとも2つの容器又は嚢のうちの2つ目は、少なくとも1種の鉱酸を含む。別の実施形態において、少なくとも2つの容器又は嚢のうちの1つは、少なくとも1種のヨウ素含有酸化剤を含み、一方少なくとも2つの容器又は嚢のうちの2つ目は、少なくとも1種の鉱酸と少なくとも1種の金属イオン含有酸化剤との混合物を含む。さらに別の実施形態において、少なくとも2つの容器又は嚢のうちの1つは、少なくとも1種のヨウ素含有酸化剤を含み、一方少なくとも2つの容器又は嚢のうちの2つ目は、少なくとも1種の金属イオン含有酸化剤を含む。さらに別の実施形態において、1つの容器又は嚢は、少なくとも1種のヨウ素含有酸化剤を含み、2つ目の容器又は嚢は、少なくとも1種の鉱酸を含み、3つ目の容器又は嚢は、少なくとも1種の金属イオン含有酸化剤を含む。それぞれの場合において、水が添加される場合、当業者により容易に決定されるように、水は、製造者の元を離れる前に1つ及び/又は両方の容器に添加されてもよく、使用前に工場で添加されてもよく、又はその両方の組合せであってもよい。出荷パッケージ及びパッケージの内部の容器又は嚢は、例えばAdvanced Technology Materials, Inc.(Danbury、Conn.、USA)により提供されるパッケージのように、前記組成物成分の保存及び出荷に好適でなければならない。
【0052】
[0046] あるいは、第1の態様の組成物の濃縮物が配合され、出荷用、並びに使用前及び/又は使用中の現場での鉱酸(複数種可)との混合用に、1つの容器内にパッケージされてもよく、前記使用方法は本明細書に記載される。例えば、濃縮物は、少なくとも1種のヨウ素含有酸化剤、水、及び任意選択により少なくとも1種の鉱酸を含んでもよく、少なくとも1種のヨウ素含有酸化剤は、濃縮物の総重量を基準として、約30重量%〜約85重量%、好ましくは約51重量%〜約85重量%、最も好ましくは約60重量%〜約80重量%の範囲内の濃度を有してもよく、水の量は、約0.01重量%〜約50重量%、好ましくは約1重量%〜約30重量%、最も好ましくは約10重量%〜約25重量%の範囲内である。存在する場合、前記濃縮物中の鉱酸の量は、濃縮物の総重量を基準として、約0.01重量%〜約45重量%の範囲内であってもよい。好ましい実施形態において、現場での鉱酸(複数種可)との組合せのための濃縮物は、少なくとも1種のヨウ素含有酸化剤、水、及び任意選択により少なくとも1種の鉱酸を含むか、それらからなるか、又は本質的にそれらからなる。別の実施形態において、現場での鉱酸(複数種可)との組合せのための濃縮物は、少なくとも1種のヨウ素含有酸化剤、水、及び少なくとも1種の鉱酸を含むか、それらからなるか、又は本質的にそれらからなる。現場での鉱酸(複数種可)に対する濃縮物の比率は、低pH組成物においてどれ程のヨウ素含有酸化剤が望ましいか、及び濃縮物中にどれ程の鉱酸が存在するかを知っている当業者により、容易に決定される。
【0053】
[0047] 第2の態様において、本明細書に記載の組成物は、少なくとも1種の鉱酸及び少なくとも2種の酸化剤を含み、組成物は、マイクロ電子デバイスの表面からのバルク及び硬化フォトレジストの除去に有用である。一実施形態において、本明細書に記載の組成物は、少なくとも1種の過硫酸塩化合物及び鉱酸/過酸化物混合物を含み、組成物は、マイクロ電子デバイスの表面からのバルク及び硬化フォトレジストの除去に有用である。好ましくは、少なくとも1種の過硫酸塩化合物は、鉱酸/過酸化物混合物に可溶であり、プロセス条件下で適度に安定である。別の実施形態において、少なくとも1種の過硫酸塩は、少なくとも1種の鉱酸に溶解しており、また過硫酸塩/鉱酸混合物は、少なくとも1種の過酸化物化合物に溶解している。
【0054】
[0048] 好ましくは、第2の態様の組成物は、少なくとも1種の鉱酸及び少なくとも2種の酸化剤を含むか、それらからなるか、又は本質的にそれらからなり、組成物は、マイクロ電子デバイスの表面からのバルク及び硬化フォトレジストの除去に有用である。あるいは、第2の態様の組成物は、少なくとも1種の過硫酸塩化合物、少なくとも1種の鉱酸、及び少なくとも1種の過酸化物化合物を含むか、それらからなるか、又は本質的にそれらからなり、組成物は、その上にバルク及び硬化フォトレジストを有するマイクロ電子デバイスからの、バルク及び硬化フォトレジストの除去に有用である。概して、相互に関連した成分の具体的割合及び量は、過度の努力なしに当技術の範囲内で容易に決定され得るように、バルク及び硬化フォトレジスト並びに/又は処理機器に対して、組成物の所望の除去作用を提供するように適切に変更され得る。
【0055】
[0049] 第2の態様の組成物に有用な過硫酸塩化合物は、ペルオキシ一硫酸塩(SO2−)及びペルオキシ二硫酸塩(S2−)含有化合物、例えばペルオキシ二硫酸アンモニウム、ペルオキシ二硫酸ナトリウム、ペルオキシ二硫酸カリウム、ペルオキシ二硫酸セシウム、ペルオキシ二硫酸、ペルオキシ二硫酸テトラアルキルアンモニウム(アルキル基は、互いに同じか又は異なり、C〜Cアルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル又はヘキシル)、アリール(例えば、フェニル、ベンジル等)、これらの組合せであってもよい)、並びにペルオキシ二硫酸ピリジニウム及びイミダゾリウムを含むが、これらに限定されない。例えば、企図されるペルオキシ二硫酸テトラアルキルアンモニウムは、ペルオキシ二硫酸テトラメチルアンモニウム、ペルオキシ二硫酸テトラエチルアンモニウム、及びペルオキシ二硫酸ベンジルトリメチルアンモニウムを含むが、これらに限定されない。最も好ましくは、過硫酸塩化合物(複数種可)は、以降で「過硫酸アンモニウム」と呼ばれるペルオキシ二硫酸アンモニウムを含む。
【0056】
[0050] 第2の態様の組成物に有用な鉱酸は、第1の態様の組成物について本明細書において記載された鉱酸に対応する。さらに、酸性塩である硫酸水素アンモニウムが、第2の態様の組成物の成分であってもよい。
【0057】
[0051] 第2の態様の組成物に有用な過酸化物化合物は、過酸化水素、過酸化水素−尿素付加物、過ホウ酸アンモニウム等の過ホウ酸塩、過炭酸アンモニウム等の過炭酸塩、オゾン、又はこれらの組合せを含むが、これらに限定されない。最も好ましくは、過酸化物化合物は、過酸化水素溶液の総重量を基準として、約20重量%〜約50重量%の濃度を有する過酸化水素を含む。
【0058】
[0052] 硫酸/過酸化水素水混合物の形態のSPM組成物は、第2の態様の組成物の鉱酸及び過酸化物成分として使用することができる。SPM組成物は、約2:1〜約10:1、より好ましくは約2:1〜約5:1、最も好ましくは約3:1〜約5:1の範囲内の、過酸化水素成分に対する硫酸成分の体積比を有する。例えば、一実施形態において、SPMは、濃硫酸4体積部及び過酸化水素(例えば、約20重量%〜約50重量%の過酸化水素)1体積部を含み得る。
【0059】
[0053] 第2の態様の組成物は、追加の水及び有機溶媒を実質的に含まない。濃HSOは少量の水を有し、商業的に使用される過酸化水素(例えば、約20重量%〜約50重量%)は水を含有するが、好ましくは、本明細書に記載の第2の態様の組成物には、あまり多くの追加の水が添加されないことが理解される。したがって、第2の態様の組成物は、組成物の総重量を基準として、約5重量%未満の追加の水、より好ましくは3重量%未満の追加の水、最も好ましくは2重量%未満の追加の水を含む。本明細書で定義される場合、「追加の水」は、第2の態様の組成物の製造者又は使用者が、希釈又はその他の目的で前記組成物の成分に意図的に添加する水に対応する。市販の成分(例えば、濃HSO及び/又は過酸化水素)中に存在する水は、「追加の水」とみなされない。さらに、第2の態様の組成物は、好ましくは、研磨剤、湿潤剤(例えば、酢酸、クエン酸又はカルボン酸基を含有する別の化合物)、タングステン、銅イオン又は銅含有残渣、リン酸塩、及び硫酸カリウムを実質的に含まない。一実施形態において、第2の態様の組成物は、組成物の総重量を基準として、約1重量%未満のフッ化物イオン(例えば、フッ化テトラメチルアンモニウム等)、好ましくは約0.5重量%未満のフッ化物イオン、より好ましくは約0.1重量%未満のフッ化物イオン、またいくつかの実施形態においては、0重量%のフッ化物イオンを含む。特に、第2の態様の組成物は、樹脂性材料の形成をもたらす成分を含むことができない。
【0060】
[0054] 少なくとも1種の過硫酸塩化合物及び硫酸/過酸化物混合物を含むか、これらからなるか、又は本質的にこれらからなる第2の態様の組成物中の各成分の量は、組成物の総重量を基準として、以下の通りである。
【0061】
【表7】


SPM組成物は、好ましくは、約2:1〜約10:1、より好ましくは約2:1〜約5:1、最も好ましくは約3:1〜約5:1の範囲内の、過酸化水素成分に対する硫酸成分の体積比を有する。
【0062】
[0055] 特に好ましい実施形態において、第2の態様の組成物は、約3:1〜約5:1の範囲内の過酸化水素成分に対する硫酸成分の体積比を有するSPM、及び約5〜約15重量%の過硫酸アンモニウムを含むか、これらからなるか、又は本質的にこれらからなる。
【0063】
[0056] 第2の態様の組成物の別の実施形態において、少なくとも1種の過硫酸塩は、少なくとも1種の鉱酸と組み合わされて過硫酸塩/鉱酸混合物を形成し、次いで、当業者により容易に決定されるように、上述の重量パーセント及び体積比が達成されるように前記混合物が少なくとも1種の過酸化物化合物に添加される。
【0064】
[0057] 第2の態様の組成物は、約2未満、より好ましくは約1未満のpHを有する。第2の態様の組成物のpHは、使用される成分及びその量に依存して、ゼロ未満であってもよいことを理解されたい。
【0065】
[0058] 別の実施形態において、第2の態様の組成物は、バルク及び硬化フォトレジスト材料をさらに含み、バルク及び硬化フォトレジスト材料は、ホウ素、ヒ素、二フッ化ホウ素、インジウム、アンチモン、ゲルマニウム、炭素、及び/又はリンイオンを含んでもよい。例えば、第2の態様の組成物は、少なくとも1種の鉱酸及び少なくとも2種の酸化剤、並びにバルク及び硬化フォトレジスト材料を含んでもよい。別の実施形態において、第2の態様の組成物は、少なくとも1種の過硫酸塩化合物及び硫酸/過酸化物混合物、並びにバルク及び硬化フォトレジスト材料を含んでもよい。さらに別の実施形態において、第2の態様の組成物は、少なくとも1種の過硫酸塩化合物、少なくとも1種の鉱酸、少なくとも1種の過酸化物化合物、並びにバルク及び硬化フォトレジスト材料を含んでもよい。フォトレジスト材料及び注入イオンは、第2の態様の低pH組成物中に溶解及び/又は懸濁していてもよい。
【0066】
[0059] 第2の態様の組成物は、マイクロ電子デバイス上の下のケイ素含有材料に適合する。
【0067】
[0060] 第2の態様の組成物は、単一パッケージ配合物、又は使用時及び/もしくは使用前に混合される複数成分配合物として容易に配合することができ、例えば、複数成分配合物の個々の成分は、ツール、ツールの上流側の貯蔵タンク内、又は混合された配合物を直接ツールに送達する出荷パッケージ内で混合することができる。例えば、単一出荷パッケージは、工場で使用者により互いに混合され得る少なくとも2つの別個の容器又は嚢を含んでもよく、混合された配合物が直接ツールに送達され得る。少なくとも2つの容器又は嚢のうちの1つは、固体であってもよい、また好ましくは固体である、少なくとも1種の過硫酸塩化合物を含んでもよく、一方少なくとも2つの容器のうちの別の容器は、硫酸/過酸化物混合物を含んでもよい。別の実施形態において、単一出荷パッケージは、工場で使用者により互いに混合され得る少なくとも3つの別個の容器又は嚢を含んでもよく、混合された配合物が直接ツールに送達され得る。少なくとも3つの容器又は嚢のうちの1つは、固体であってもよい、また好ましくは固体である、少なくとも1種の過硫酸塩化合物を含んでもよく、少なくとも3つの容器のうちの2つ目は、鉱酸成分、例えば硫酸を含んでもよく、一方少なくとも3つの容器のうちの3つ目は、過酸化物成分、例えば過酸化水素を含んでもよい。出荷パッケージ及びパッケージの内部の容器又は嚢は、例えばAdvanced Technology Materials, Inc.(Danbury、Conn.、USA)により提供されるパッケージのように、前記組成物成分の保存及び出荷に好適でなければならない。
【0068】
[0061] あるいは、第2の態様の組成物の濃縮物が配合され、出荷用、並びに使用前及び/又は使用中の現場での成分(例えば、SPM又は鉱酸及び過酸化物化合物)との混合用に、1つの容器内にパッケージされてもよく、前記使用方法は本明細書に記載される。例えば、濃縮物は、少なくとも1種の過硫酸塩化合物及び水を含んでもよく、少なくとも1種の過硫酸塩化合物は、濃縮物の総重量を基準として、約50wt未満の濃度を有してもよい。現場での成分(複数種可)に対する濃縮物の比率は、低pH組成物においてどれ程の各成分が望ましいか、及び濃縮物中にどれ程の過硫酸塩が存在するかを知っている当業者により、容易に決定される。
【0069】
[0062] 別の態様は、1つ又は複数の容器内に、本明細書に記載のようないずれかの態様の組成物の形成に適合した1種又は複数の成分を含むキットに関する。キットの容器は、例えばNOWPak(登録商標)容器(Advanced Technology Materials, Inc.製、Danbury、Conn.、USA)等、前記組成物の保存及び出荷に好適でなければならない。本明細書に記載の組成物の成分を含有する1つ又は複数の容器は、好ましくは、前記1つ又は複数の容器中の成分を、ブレンド及び分注のために流体連通させるための手段を含む。例えば、NOWPak(登録商標)容器に関して、前記1つ又は複数の容器におけるライナの外側にガス圧を印加し、ライナの内容物の少なくとも一部を放出させ、ひいてはブレンド及び分注のための流体連通を可能とし得る。あるいは、従来の加圧可能な容器のヘッドスペースにガス圧を印加してもよく、又はポンプを使用して流体連通を可能とし得る。さらに、システムは、好ましくは、ブレンドされた除去用組成物をプロセスツールに分注するための分注ポートを含む。
【0070】
[0063] 好ましくは、実質的に化学的に不活性な、不純物のない可撓性及び柔軟性ポリマー膜材料、例えばPTFE又はPTFAを使用して、前記1つ又は複数の容器用のライナが製造される。望ましいライナ材料は、共押出又はバリア層を必要とせずに、またライナ内に入れられる成分の純度要件に悪影響をもたらし得る任意の顔料、UV阻害剤、又は処理剤なしに処理される。望ましいライナ材料の一覧には、未処理ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、PFA、Halar(登録商標)等を含む膜が含まれる。そのようなライナ材料の好ましい厚さは、約5ミル(0.005インチ)〜約30ミル(0.030インチ)の範囲内であり、例えば20ミル(0.020インチ)の厚さである。
【0071】
[0064] キット用の容器に関して、以下の特許及び特許出願の開示は、参照することによりそれぞれの全内容が本明細書に組み込まれる:米国特許第7,188,644号、名称「APPARATUS AND METHOD FOR MINIMIZING THE GENERATION OF PARTICLES IN ULTRAPURE LIQUIDS」;米国特許第6,698,619号、名称「RETURNABLE AND REUSABLE, BAG−IN−DRUM FLUID STORAGE AND DISPENSING CONTAINER SYSTEM」;John E.Q.Hughesの名前で2008年5月9日に出願された国際出願第PCT/US08/63276号、名称「SYSTEMS AND METHODS FOR MATERIAL BLENDING AND DISTRIBUTION」;及びJohn E.Q.Hughesらの名前で2008年12月8日に出願された、国際出願第PCT/US08/85826号、名称「SYSTEMS AND METHODS FOR DELIVERY OF FLUID−CONTAINING PROCESS MATERIAL COMBINATIONS」。
【0072】
[0065] マイクロ電子機器製造工程に適用される場合、いずれかの態様の組成物は、通常、マイクロ電子デバイスの表面からバルク及び硬化フォトレジストを取り除くために有用に使用される。組成物は、デバイス表面上の低k(low-k)誘電材料を損傷しない。好ましくは、本明細書に記載の組成物は、フォトレジスト除去前にデバイス上に存在するバルク及び硬化フォトレジストの少なくとも85%、より好ましくは少なくとも90%、さらにより好ましくは少なくとも95%、最も好ましくは少なくとも99%を除去する。
【0073】
[0066] 除去用途において、いずれかの態様の低pH組成物は、任意の好適な様式で、例えば、低pH組成物をデバイスの表面に噴霧すること、フォトレジスト材料を含むデバイスの(ある体積の低pH組成物中への)浸漬、低pH組成物を染み込ませた別の材料、例えばパッドもしくは繊維状吸着剤塗布器エレメントにデバイスを接触させること、循環する低pH組成物にフォトレジスト材料を含むデバイスを接触させること、又はそれにより低pH組成物をマイクロ電子デバイス上のフォトレジスト材料に接触させる他の任意の好適な手段、様式もしくは技法により、その上にフォトレジスト材料を有するマイクロ電子デバイスに塗布することができる。塗布は、動的又は静的清浄化のためのバッチ又は単一ウエハ装置内であってもよい。
【0074】
[0067] その上にバルク及び硬化フォトレジストを有するマイクロ電子デバイスからバルク及び硬化フォトレジストを除去するためのいずれかの態様の組成物の使用において、組成物は、典型的には、約10秒〜約60分の期間、約20℃〜約200℃、好ましくは約50℃〜約160℃の範囲内の温度でデバイスに接触させる。そのような接触時間及び温度は例示的であり、デバイスからバルク及び硬化フォトレジストを少なくとも部分的に取り除くのに有効である他の任意の好適な時間及び温度条件を使用することができる。「少なくとも部分的に取り除く」及び「実質的な除去」は、両方とも、フォトレジスト除去前のデバイス上に存在するバルク及び硬化フォトレジストの少なくとも85%、より好ましくは少なくとも90%、さらにより好ましくは少なくとも95%、最も好ましくは少なくとも99%の除去に対応する。
【0075】
[0068] 所望の除去作用の達成の後、本明細書に記載の組成物の所与の最終用途において望ましく有効であり得るように、組成物は、それが以前に塗布されているデバイスから容易に除去することができる。好ましくは、第1の態様の組成物に対する洗浄液は、低温又は高温(例えば、20〜80℃)の脱イオン水を含む。好ましくは、第2の態様の組成物に対する洗浄液は、低温又は高温(例えば、20〜80℃)の脱イオン水を含む。あるいは、いずれかの態様の組成物に対する洗浄液は、水洗浄に続くSC−1(H−NHOH−HO)洗浄を含んでもよく、これによりデバイスは、室温又はそれより若干高い温度(例えば、20〜50℃)で洗浄し、続いて室温又は約室温でDI水で洗浄することができる。デバイスは、DI水による最終洗浄の前に、漸減する濃度のSC−1を有する複数の溶液で洗浄されてもよいことを理解されたい。その後、デバイスは、窒素又は回転乾燥サイクルを使用して乾燥させることができる。
【0076】
[0069] さらに別の態様は、本明細書に記載の方法に従い作製された改善されたマイクロ電子デバイス、及びそのようなマイクロ電子デバイスを含む製品に関する。
【0077】
[0070] 別の態様は、リサイクルされた組成物に関し、組成物は、フォトレジストの成分の含有量が、当業者により容易に決定されるような、組成物が許容できる最大量に達するまでリサイクルすることができる。リサイクルプロセスには濾過及び/又はポンピングシステムが必要となり得ることが、当業者に理解されたい。
【0078】
[0071] さらなる態様は、マイクロ電子デバイスを備える物品を製造する方法であって、その上にバルク及び硬化フォトレジストを有するマイクロ電子デバイスから前記フォトレジストを取り除くのに十分な時間、マイクロ電子デバイスをいずれかの態様の組成物に接触させる工程と、本明細書に記載の組成物を使用して、前記マイクロ電子デバイスを前記物品に組み込む工程と、を含む方法に関する。
【0079】
[0072] さらに別の態様は、単一ウエハツール(SWT)及びいずれかの態様の組成物を使用して、マイクロ電子デバイスの表面からバルク及び硬化フォトレジストを取り除くためのプロセスに関する。現在、注入されたレジストのストリッピング用の溶液は、ほとんどがバッチ様式で使用され、強酸化剤、例えば硫酸−過酸化水素混合物(SPM)をベースとしている。これらの混合物は、それらが有効である温度においては、浴寿命が制限される。バッチ処理に対するSWTのこの優先性に関して、フォトレジスト溶解時間を典型的な10〜30分から約1分まで短縮することが必要である。不都合なことに、これには、より高い処理温度、例えばバッチプロセス温度よりも約40〜200℃高い温度が必要であり、これは低pH組成物中の酸化剤(複数種可)の分解を促進する。
【0080】
[0073] したがって、SWTを使用したより高温での処理が、本明細書に記載される。好ましくは、SWT用の低pH組成物は、単回使用組成物である。第1の態様の組成物を使用する実施形態は、以下を含む。
1.比較的低温の酸化剤の濃縮溶液のストリームを、高温の希釈剤、例えば高温の硫酸と混合する。任意選択により、溶液のうちの1種は、他の溶液よりも多くの水を含有し、ある程度の混合熱を生成してもよい。混合は、1つのウエハに必要な溶液に対しちょうど充分な大きさの小さい第2の貯蔵容器内で、又は、2種の異なる溶液を有する2つの管を「Y」字接続部において合流させることにより行うことができる;
2.デバイスウエハまでの途中で、管の外側から酸化溶液を加熱する;並びに/又は
3.高い熱質量及び制御可能な温度を有する金属チャック上にデバイスウエハを設置し、ウエハの熱伝導性に依存して鉱酸含有組成物を数十度速やかに加熱する。
【0081】
[0074] 第2の態様の組成物を使用する実施形態は、以下を含む。
1.比較的低温の過酸化物成分のストリームを、高温の硫酸成分及び少なくとも1種の過硫酸塩化合物と混合し、組成物を生成する。あるいは、加熱されたSPMのストリームを少なくとも1種の過硫酸塩化合物と混合し、組成物を生成する。さらに別の代替例において、硫酸成分のストリーム及び少なくとも1種の過硫酸塩化合物を混合して硫酸/過硫酸塩混合物を形成し、次いで前記混合物のストリームを比較的低温の過酸化物成分のストリームと混合して組成物を生成する。任意選択により、溶液のうちの1種は、他の溶液よりも多くの水を含有し、ある程度の混合熱を生成してもよい。混合は、1つのウエハに必要な溶液に対しちょうど十分な大きさの小さい第2の貯蔵容器内、又は2種の異なる溶液を有する2つの管を「Y」字接続部において合流させることにより行うことができる;
2.デバイスウエハまでの途中で、管の外側から過硫酸塩含有組成物を加熱する;並びに/又は
3.高い熱質量及び制御可能な温度を有する金属チャック上にデバイスウエハを設置し、ウエハの熱伝導性に依存して過硫酸塩含有組成物を数十度速やかに加熱する。
【0082】
[0075] 以下で説明する例示的な実施例によって、本発明の特徴及び利点をより十分に示す。
【実施例1】
【0083】
[0076] 過ヨウ素酸の濃度が5〜15%である硫酸及び過ヨウ素酸の混合物は、注入物の種類、線量及びエネルギーに依存して、60〜95℃の温度、30〜60分の反応時間での高密度注入レジストの除去に効果的であることが判明している。例えば、濃硫酸中4.75重量%及び9.1重量%の過ヨウ素酸の溶液は、注入レジストの試験パターン(As、2×1015原子cm−2、20keV)を、60℃において30分で取り除いた。プロセスは、少量の水、例えばPIA2g、水1g、及び濃(約96%)硫酸19gを許容し、注入レジストを有効に除去した。
【0084】
[0077] 80℃において、濃硫酸中5%及び10%の過ヨウ素酸を有する溶液の両方が、5×1015原子cm−2As、20keV及び1×1015原子cm−2As、40keVで注入された試験ウエハを、30分で完全に清浄化した。これらの溶液は、1×1016原子cm−2As、20keVで注入されたウエハを部分的に清浄化することができたが、完全ではなかった。
【実施例2】
【0085】
[0078] 本明細書に記載の溶液の安定性を試験した。濃硫酸中10%の過ヨウ素酸溶液の大量バッチを調製し、22個の異なる容器に分割し、80℃に加熱した。2×1015原子cm−2Asで20keVのウエハを使用して、これらの溶液を清浄化能力に関して様々な間隔で試験した。加熱から92時間では、溶液はまだ最初の溶液と同じ外観及び清浄性であった。加熱から140時間で、黄色沈殿物が形成し、試験を終了した。
【0086】
[0079] 溶液の保存期間を検査するために、別個の実験を行った。溶液は、68日目でもまだ、60℃で30分後、2×1015原子cm−2Asで20keVのウエハを完全に清浄化していた。
【実施例3】
【0087】
[0080] 独自のマスクを使用して構築したウエハのバッチを使用し、一連の実験を行ったが、前記ウエハは、UV1 10Gポジ型248nmレジスト及び組み合わされたイオン注入物を含んでいた。90nmノードパターンに特有のレジストライン及びそれを若干超える、225nm幅及び400nmピッチまでを、濃硫酸中5%過ヨウ素酸混合物での処理により、90℃で30分後に除去することができた。より重い注入物(例えば、4×1015原子cm−2BF及び3.5×1015原子cm−2As)の場合、著しいレジスト残渣がウエハ上に再堆積した。前記再堆積を最小限化するために、ウエハの垂直方向の設置を含むより良好な動作モード、及び希釈SC−1洗浄を含むより良好でより強い洗浄を使用することができる。
【実施例4】
【0088】
[0081] 反応を促進するための5%過ヨウ素酸−濃硫酸混合物に対する過マンガン酸カリウムの添加を検査した。添加したKMnO4の濃度は、49ppm、220ppm及び1000ppmであり、試験試料には、20keVで1×1016原子cm−2Asを注入した。完全な清浄化は達成されなかったが、220ppmのKMnO溶液は、他の溶液、及び添加された過マンガン酸塩を含有しない溶液に優る明確な利点を示した。
【実施例5】
【0089】
[0082] 過ヨウ素酸及びKMnOがウエハ汚染リスクを有するかどうかを決定するために、ブランケットシリコンウエハを90℃で30分間、(a)5%過ヨウ素酸−濃硫酸混合物又は(b)(a)に220ppmのKMnOを添加した配合物中で処理した。次いでウエハを水、又は水及び希釈SC−1及び水で洗浄し、全反射蛍光X線分析法(TXRF)により検査した。シリコンウエハ上で発見された唯一の汚染物質は硫黄(硫酸に由来する)であったが、これはSC−1処理により除去することができる。ヨウ素、カリウム及びマンガンは、所与の条件下で問題を引き起こすことはないようである。
【0090】
[0083] 過マンガン酸塩はウエハを著しく汚染しないようであるため、濃硫酸中0.2%KMnOの溶液を、実施例3で言及した同じ独自ウエハ上で試験した。90℃で30分後、15keV、3.5×1015原子cm−2As注入物質に対し、関連した90nmノードラインの完全清浄化が観察されたが、40keV、1×1016原子cm−2Asに対しては観察されなかった。
【実施例6】
【0091】
[0084] 独自のマスクを使用して構築したウエハのバッチを使用し、一連の実験を行ったが、前記ウエハは、ポジ型248nmレジスト及び組み合わされたイオン注入物(15KeVで3×1014原子cm−2Ge及び15KeVで3.5×1015原子cm−2As)を含んでいた。独自のウエハを、以下に記載するような配合物A〜Cに60℃で30分間含浸し、洗浄し、光学顕微鏡像を得た。
配合物A:過硫酸アンモニウム1重量%、体積比4:1のSPM99重量%
配合物B:過硫酸アンモニウム5重量%、体積比4:1のSPM95重量%
配合物C:過硫酸アンモニウム15重量%、体積比4:1のSPM85重量%
【0092】
[0085] 特に配合物B及びCが、レジスト粒子の再堆積を最小限としながらウエハの表面からレジストを実質的に除去することが判明した。
【0093】
[0086] 例示的な実施形態及び特徴を参照しながら本発明を本明細書において様々に開示したが、上述の実施形態及び特徴は本発明を限定するように意図されないこと、並びに、本明細書における開示に基づき、他の変形、修正及び他の実施形態が当業者により発想されることが理解される。したがって、本発明は、以下に記載の特許請求の精神及び範囲内のすべてのそのような変形、修正、及び代替の実施形態を包含するものとして、広く解釈されたい。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1種の鉱酸及び少なくとも1種の酸化剤を含む低pH組成物であって、
その上にバルク及び/又は硬化フォトレジスト材料を有するマイクロ電子デバイスから、前記フォトレジスト材料を除去するのに適した組成物。
【請求項2】
少なくとも2種の酸化剤を含む、請求項1に記載の低pH組成物。
【請求項3】
少なくとも1種のヨウ素含有酸化剤及び少なくとも1種の金属イオン含有酸化剤を含む、請求項2に記載の低pH組成物。
【請求項4】
前記酸化剤が、少なくとも1種のヨウ素含有酸化剤を含む、請求項1に記載の低pH組成物。
【請求項5】
前記酸化剤が、少なくとも1種の金属イオン含有酸化剤を含む、請求項1に記載の低pH組成物。
【請求項6】
少なくとも1種のヨウ素含有酸化剤が、過ヨウ素酸、過ヨウ素酸の塩、ヨウ素酸及びその塩、ヨウ素、並びにこれらの組合せからなる群から選択される種を含む、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の低pH組成物。
【請求項7】
少なくとも1種のヨウ素含有酸化剤が、メタ過ヨウ素酸、オルト過ヨウ素酸、過ヨウ素酸ナトリウム、過ヨウ素酸カリウム、過ヨウ素酸アンモニウム及びカルシウム、ヨウ素酸ナトリウム、ヨウ素酸カリウム、ヨウ素酸カルシウム、ヨウ素、並びにこれらの組合せからなる群から選択される種を含む、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の低pH組成物。
【請求項8】
少なくとも1種のヨウ素含有酸化剤が、過ヨウ素酸を含む、請求項1乃至7のいずれか1項に記載の低pH組成物。
【請求項9】
過ヨウ素酸が、ヨウ素又はヨウ素化合物の酸化によりin situで生成される、請求項8に記載の低pH組成物。
【請求項10】
ヨウ素含有酸化剤の量が、組成物の総重量を基準として、約0.1重量%〜約20重量%の範囲内である、請求項1乃至9のいずれか1項に記載の低pH組成物。
【請求項11】
少なくとも1種の金属イオン含有酸化剤が、過マンガン酸カリウム、過マンガン酸セシウム、過マンガン酸ナトリウム、過マンガン酸アンモニウム、過マンガン酸テトラブチルアンモニウム、及びこれらの組合せからなる群から選択される種を含む、請求項1乃至10のいずれか1項に記載の低pH組成物。
【請求項12】
少なくとも1種の金属イオン含有酸化剤が、過マンガン酸カリウム又は過マンガン酸セシウムを含む、請求項1乃至11のいずれか1項に記載の低pH組成物。
【請求項13】
濃硫酸及び過ヨウ素酸を含む、請求項1乃至12のいずれか1項に記載の低pH組成物。
【請求項14】
濃硫酸、過ヨウ素酸及び過マンガン酸カリウムを含む、請求項1乃至13のいずれか1項に記載の低pH組成物。
【請求項15】
濃硫酸、過ヨウ素酸及び過マンガン酸セシウムを含む、請求項1乃至14のいずれか1項に記載の低pH組成物。
【請求項16】
少なくとも1種の鉱酸が、濃硫酸及び濃リン酸を含む、請求項1乃至15のいずれか1項に記載の低pH組成物。
【請求項17】
研磨材、過酸化水素、フッ化水素酸、フッ化物イオン、イミダゾリウム、ピリジニウム、ピロリジニウム、アンモニウム及びホスホニウム等のカチオン、炭化水素骨格を有するポリマー性研磨促進剤、並びにこれらの組合せを実質的に含まない、請求項1乃至16のいずれか1項に記載の低pH組成物。
【請求項18】
少なくとも1種の過硫酸塩化合物及び少なくとも1種の過酸化物化合物を含む、請求項2に記載の低pH組成物。
【請求項19】
少なくとも1種の過硫酸塩化合物が、ペルオキシ二硫酸アンモニウム、ペルオキシ二硫酸ナトリウム、ペルオキシ二硫酸カリウム、ペルオキシ二硫酸セシウム、ペルオキシ二硫酸テトラメチルアンモニウム、ペルオキシ二硫酸ベンジルトリメチルアンモニウム、ペルオキシ二硫酸、及びこれらの組合せからなる群から選択される酸を含む、請求項18に記載の低pH組成物。
【請求項20】
少なくとも1種の過硫酸塩化合物が、過硫酸アンモニウムを含む、請求項18に記載の低pH組成物。
【請求項21】
少なくとも1種の過硫酸塩化合物が、組成物の総重量を基準として、約0.01重量%〜約20重量%の範囲で存在する、請求項18乃至20のいずれか1項に記載の低pH組成物。
【請求項22】
過酸化物成分が、約20重量%〜約50重量%の範囲内の濃度を有する過酸化水素を含む、請求項18乃至21のいずれか1項に記載の低pH組成物。
【請求項23】
過硫酸アンモニウム、硫酸及び過酸化水素を含む、請求項18乃至22のいずれか1項に記載の低pH組成物。
【請求項24】
研磨材、湿潤剤、タングステン、銅イオン又は銅含有残渣、リン酸塩、硫酸カリウム、フッ化物イオン、樹脂性材料の形成をもたらす成分、及びこれらの組合せを実質的に含まない、請求項18乃至23のいずれか1項に記載の低pH組成物。
【請求項25】
少なくとも1種の鉱酸が、硫酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、過塩素酸、トリフルオロ酢酸、硝酸、ピロ硫酸、ピロリン酸、ポリメタリン酸、リン酸、硫酸水素アンモニウム、及びこれらの組合せからなる群から選択される酸を含む、請求項1乃至24のいずれか1項に記載の低pH組成物。
【請求項26】
少なくとも1種の鉱酸が、硫酸を含む、請求項1乃至25のいずれか1項に記載の低pH組成物。
【請求項27】
硫酸が、95〜98重量%に濃縮されている、請求項1乃至26のいずれか1項に記載の低pH組成物。
【請求項28】
鉱酸の量が、組成物の総重量を基準として、約80%〜約99.9%の範囲内である、請求項1乃至27のいずれか1項に記載の低pH組成物。
【請求項29】
pHが2未満である、請求項1乃至28のいずれか1項に記載の低pH組成物。
【請求項30】
バルク及び/又は硬化フォトレジスト材料残渣をさらに含む、請求項1乃至29のいずれか1項に記載の低pH組成物。
【請求項31】
硬化フォトレジスト材料残渣が、B、As、P、BF、C、In、Ge、Sb、及びこれらの組合せからなる群から選択される少なくとも1種の注入イオンを含む、請求項30に記載の低pH組成物。
【請求項32】
組成物の総重量を基準として、約5重量%未満の水を含む、請求項1乃至31のいずれか1項に記載の低pH組成物。

【公表番号】特表2011−520142(P2011−520142A)
【公表日】平成23年7月14日(2011.7.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−507675(P2011−507675)
【出願日】平成21年5月1日(2009.5.1)
【国際出願番号】PCT/US2009/042480
【国際公開番号】WO2009/135102
【国際公開日】平成21年11月5日(2009.11.5)
【出願人】(599006351)アドバンスド テクノロジー マテリアルズ,インコーポレイテッド (141)
【Fターム(参考)】