説明

7−フェニルアミノ−4−キノロン−3−カルボン酸誘導体、その製造方法及び医薬としての使用

本発明は、7−フェニルアミノ−4−キノロン−3−カルボン酸誘導体、その生理学的に許容し得る塩及び生理学的機能性誘導体に関し、また式(I)の化合物[式中の基は所与の意味を有する]及びその生理学的に許容し得る塩に関する。この化合物は、例えば2型糖尿病の予防及び治療のための医薬としての使用に好適である。
【化1】


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、7−フェニルアミノ−4−キノロン−3−カルボン酸誘導体、並びにその生理学的に許容し得る塩及び生理学的機能性誘導体に関する。
【背景技術】
【0002】
類似構造の化合物は、当技術分野で既に記載されている(Link, Helmut; Bernauer, Karl; Englert Gerhard, Helvetica Chimica Acta 65(8), 1982, 2645-2667及びBennetら J. Chem. Soc., 1949, 227-229)。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、治療的に有用な血糖降下作用を示す化合物を提供するという目的に基づく。
【課題を解決するための手段】
【0004】
したがって、本発明は式I
【化1】

の化合物及びその生理学的に許容し得る塩に関し、式中:
R1はOH、O-(C1-C6)-アルキル又はO-(C1-C6)-アルキル-OCO-(C1-C6)-アルキルであり;
R2はH、(C1-C6)-アルキル又はフェニルであり;
R3はH、(C1-C8)-アルキル、(C3-C7)-シクロアルキル、ピリジル又はフェニルであり、ここで、アルキルはR9で置換されていてよく、そしてフェニル又はピリジルはR10で置換されていてよく;
R9はNH2、NH-(C1-C6)-アルキル、N-((C1-C6)-アルキル)2、COOH、COO-(C1-C6)-アルキル、(C3-C7)-シクロアルキル、ヘテロアルキル、ヘテロアリール、O-フェニル又はフェニルであり、ここで、フェニル及びヘテロアリールはR11で置換されていてよく;
R10はF、Cl、Br、(C1-C6-アルキル)、O-(C1-C6)-アルキル、COOH、COO-(C1-C6)-アルキル、NH2、NH-(C1-C6)-アルキル又はN-((C1-C6)-アルキル)2であり;
R11はF、Cl、(C1-C6-アルキル)、O-(C1-C6)-アルキル、NH2、NH-(C1-C6)-アルキル、N-((C1-C6)-アルキル)2、COOH又はCOO-(C1-C4)-アルキルであり;
【0005】
XはC-R4又はNであり;
R4はH、F、Cl、Br、OH、NO2、CN、(C1-C6)-アルキル又はO-(C1-C6)-アルキルであり、ここで、アルキルはF、Cl又はBrで1回以上置換されていてよく;
R5はH、F、Cl、Br、OH、NO2、CN、(C1-C6)-アルキル又はO-(C1-C6)-アルキルであり、ここで、アルキルはF、Cl又はBrで1回以上置換されていてよく;
R6はH、F、Cl、Br、NO2、CN又は(C1-C6)-アルキルであり、ここで、アルキルはF、Cl又はBrで1回以上置換されていてよく;
R7はH又は(C1-C6)-アルキルであり;
R8はフェニルであり、ここで、フェニルはF、Cl、Br、CN、NO2、(C1-C8)-アルキル、O-(C1-C8)-アルキル、S-(C1-C8)-アルキル、(C2-C8)-アルケニル、(C3-C7)-シクロアルキル、CO-(C1-C4)-アルキル、フェニル、ベンジル、ベンゾイル、NH2、NH-(C1-C6)-アルキル、N-((C1-C6)-アルキル)2、P(O)-(O-(C1-C4)-アルキル)2又はヘテロアルキルで5回まで置換されていてよく、ここで、アルキル及びアルケニルはF、Cl、Br、COOH、又はCOO-(C1-C4)-アルキルで1回以上置換されていてよく;
ヘテロアルキルは複素環式の飽和型又は不飽和型4〜7員環であり、これは3個までのヘテロ原子N、O又はSを環員として含有してもよく、ここで該環はF、Cl、Br、CN、NO2、(C1-C4)-アルキル、OH、COOH、COO-(C1-C4)-アルキルで置換されていてよく;
ただし、式中の基が同時に以下の意味:
XはNであり、R1はOHであり、R2、R3、R4、R5及びR7はHであり、そしてR8は非置換のフェニルである;
を有する式Iの化合物は除く。
【0006】
好ましくは、1又はそれ以上の基が以下の意味を有する式Iの化合物及びその生理学的に許容し得る塩である:
R1はOH、O-(C1-C6)-アルキル又はO-(C1-C6)-アルキル-OCO-(C1-C6)-アルキルであり;
R2はH、(C1-C6)-アルキル又はフェニルであり;
R3は(C1-C8)-アルキル、(C3-C7)-シクロアルキル、ピリジル又はフェニルであり、ここで、アルキルはR9で置換されていてよく、そしてフェニル又はピリジルはR10で置換されていてよく;
R9はNH2、NH-(C1-C6)-アルキル、N-((C1-C6)-アルキル)2、COOH、COO-(C1-C6)-アルキル、(C3-C7)-シクロアルキル、ヘテロアルキル、ヘテロアリール、O-フェニル又はフェニルであり、ここで、フェニル及びヘテロアリールはR11で置換されていてよく;
R10はF、Cl、Br、(C1-C6-アルキル)、O-(C1-C6)-アルキル、COOH、COO-(C1-C6)-アルキル、NH2、NH-(C1-C6)-アルキル又はN-((C1-C6)-アルキル)2であり;
R11はF、Cl、(C1-C6-アルキル)、O-(C1-C6)-アルキル、NH2、NH-(C1-C6)-アルキル、N-((C1-C6)-アルキル)2、COOH又はCOO-(C1-C4)-アルキルであり;
XはC-R4又はNであり;
R4はH、F、Cl、Br、OH、NO2、CN、(C1-C6)-アルキル又はO-(C1-C6)-アルキルであり、ここで、アルキルはF、Cl又はBrで1回以上置換されていてよく;
R5はH、F、Cl、Br、OH、NO2、CN、(C1-C6)-アルキル又はO-(C1-C6)-アルキルであり、ここで、アルキルはF、Cl又はBrで1回以上置換されていてよく;
R6はH、F、Cl、Br、NO2、CN又は(C1-C6)-アルキルであり、ここで、アルキルはF、Cl又はBrで1回以上置換されていてよく;
R7はH又は(C1-C6)-アルキルであり;
R8はフェニルであり、ここで、フェニルはF、Cl、Br、CN、NO2、(C1-C8)-アルキル、O-(C1-C8)-アルキル、S-(C1-C8)-アルキル、(C2-C8)-アルケニル、(C3-C7)-シクロアルキル、CO-(C1-C4)-アルキル、フェニル、ベンジル、ベンゾイル、NH2、NH-(C1-C6)-アルキル、N-((C1-C6)-アルキル)2、P(O)-(O-(C1-C4)-アルキル)2又はヘテロアルキルで5回まで置換されていてよく、ここで、アルキル及びアルケニルはF、Cl、Br、COOH又はCOO-(C1-C4)-アルキルで1回以上置換されていてよく;
ヘテロアルキルは複素環式の飽和型又は不飽和型4〜7員環であり、これは3個までのヘテロ原子N、O又はSを環員として含有してもよく、ここで該環はF、Cl、Br、CN、NO2、(C1-C4)-アルキル、OH、COOH、COO-(C1-C4)-アルキルで置換されていてよい。
【0007】
特に好ましくは、1又はそれ以上の基が以下の意味を有する式Iの化合物及びその生理学的に許容し得る塩である:
R1はOH、O-(C1-C6)-アルキル又はO-(C1-C6)-アルキル-OCO-(C1-C6)-アルキルであり;
R2はHであり;
R3はフェニルであり、ここで、フェニルはR10で置換されていてよく;
R10はF、Cl、Br、(C1-C6-アルキル)、O-(C1-C6)-アルキル、COOH、COO-(C1-C6)-アルキル、NH2、NH-(C1-C6)-アルキル又はN-((C1-C6)-アルキル)2であり;
XはC-R4であり;
R4はH、(C1-C6)-アルキルであり;
R5はH、F、Cl、(C1-C6)-アルキルであり;
R6はHであり;
R7はHであり;
R8はフェニルであり、ここで、フェニルはF、Clで1〜5回置換されていてよい。
【0008】
更に好ましくは、1又はそれ以上の基が以下の意味を有する式Iの化合物及びその生理学的に許容し得る塩である:
R1はOH、O-(C1-C6)-アルキルであり;
R2はHであり;
R3はフェニルであり、ここで、フェニルはR10で置換されており;
R10はCOOH、COO-(C1-C6)-アルキルであり;
XはC-R4であり;
R4はH、(C1-C6)-アルキルであり;
R5はF、Cl、(C1-C6)-アルキルであり;
R6はHであり;
R7はHであり;
R8はフェニルであり、ここで、フェニルはF、Clで1〜5回置換されている。
【0009】
更に好ましくは、R8がフェニルであり、そして該フェニルはF又はClによりオルト及びパラ位で2回置換されているか、又はF又はClにより、オルト、オルト及びパラ位で3回置換されている式Iの化合物である。
特に好ましくは、R8がフェニルであり、そして該フェニルはF又はClにより、オルト、オルト及びパラ位で3回置換されている式Iの化合物である。
【0010】
本発明は、ラセミ化合物、ラセミ混合物及び純粋なエナンチオマーの形態の式Iの化合物、並びにそのジアステレオマー及びその混合物に関する。
置換基R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11及びヘテロアルキル中のアルキル基は、直鎖状及び分枝鎖状のいずれであってもよい。
基又は置換基が式Iの化合物中に1個より多く存在する場合、これらは全て、互いに独立して定められた意味を有し、そして同一であっても異なっていてもよい。
【0011】
医薬として許容し得る塩は、水中の溶解性が元の化合物又は基本となる化合物よりも大きいため、医薬用途に特に適している。これらの塩は医薬として許容し得るアニオン又はカチオンを有していなければならない。本発明の化合物の医薬として許容し得る好適な酸付加塩は、塩酸、臭化水素酸、リン酸、メタリン酸、硝酸及び硫酸のような無機酸の塩、並びに例えば酢酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、クエン酸、エタンスルホン酸、フマル酸、グルコン酸、グリコール酸、イセチオン酸、乳酸、ラクトビオン酸、マレイン酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、コハク酸、p-トルエンスルホン酸及び酒石酸のような有機酸の塩である。医薬として許容し得る好適な塩基性塩は、アンモニウム塩、アルカリ金属塩(例えばナトリウム及びカリウム塩)、アルカリ土類金属塩(例えばマグネシウム及びカルシウム塩)、トロメタモール(2-アミノ-2-ヒドロキシメチル-1,3-プロパンジオール)、ジエタノールアミン、リジン又はエチレンジアミンである。
例えばトリフルオロ酢酸塩のような医薬として許容し得ないアニオンとの塩は、医薬として許容し得る塩の製造又は精製のための有用な中間体として、及び/又は非治療的用途、例えばインビトロ用途での使用のためのものとして、同様に本発明の範囲内に属する。
【0012】
本明細書で使用される用語「生理学的機能性誘導体」は、哺乳動物、例えばヒトに投与した際に式Iの化合物又はその活性代謝産物を(直接的又は間接的に)形成することができる本発明の式Iの化合物の任意の生理学的に許容し得る誘導体、例えばエステルを指す。
生理学的機能性誘導体は、本発明の化合物のプロドラッグを包含する。このようなプロドラッグは、インビボで代謝されて本発明の化合物となることができる。これらのプロドラッグは、それ自体に活性があってもなくてもよい。
本発明の化合物はまた、種々の多形形態、例えば非晶質及び結晶質の多形形態として存在することができる。本発明の化合物の全ての多形形態は、本発明の範囲内に属し、そして本発明の更なる態様を構成する。
以下の「式Iの化合物」についてのあらゆる言及は、上述の式Iの化合物、並びに本明細書で記載されるようなその塩、溶媒和物及び生理学的機能性誘導体を指す。
ヘテロアリール基は、ピリジニル、ピロリル、ピリミジニル、ピラジニル、インドリル、ベンゾイミダゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、チアゾリル、チオフェニル又はフラニル基を意味する。
【0013】
式Iの化合物はまた、別の活性成分と組み合わせて投与することもできる。
所望の生物学的効果を得るために必要な式Iの化合物の量は、多くの因子、例えば選択される特定の化合物、意図される使用、投与様式及び患者の臨床状態に応じて決まる。日用量は、一般的に、1日あたり及び体重1キログラムあたり0.3mg〜100mg(典型的には3mg〜50mg)の範囲であり、例えば3〜10mg/kg/日である。静脈内投与のための用量は、例えば0.3mg〜1.0mg/kgの範囲であり、これは1キログラムあたり及び1分あたり10ng〜100ngの輸液として好適に投与することができる。これらの目的に好適な輸液は、1ミリリットルあたり例えば0.1ng〜10mg、典型的には1ng〜10mgを含有していてよい。単回用量は、活性成分を例えば1mg〜10g含有していてよい。したがって、注射用アンプルは例えば1mg〜100mgを含有していてよく、そして経口投与することができる単回用量製剤、例えば錠剤又はカプセル剤は、例えば1.0〜1000mg、典型的には10〜600mgを含有していてよい。上述の状態の治療のために、式Iの化合物を化合物それ自体として使用してもよいが、許容し得る担体との医薬組成物の形態であることが好ましい。担体は、当然ながら、組成物の他の成分と適合し得るものであって、そして患者の健康にとって有害ではないという意味で許容し得るものでなければならない。担体は、固体であっても又は液体であっても、又は両方であってもよく、そして好ましくは単回用量としての化合物と共に、例えば錠剤として処方され、これは0.05質量%〜95質量%の活性成分を含有してよい。他の式Iの化合物を含め、他の医薬活性物質も同様に存在してよい。本発明の医薬組成物は、既知の製薬方法の1つにより製造することができ、これは本質的に成分を医薬として許容し得る担体及び/又は賦形剤と混合することからなる。
【0014】
本発明の医薬組成物は、経口、直腸、局所、経口(例えば舌下)及び非経口(例えば皮下、筋内、皮内又は静脈内)の投与に好適なものであるが、最も好適な投与様式は、それぞれの個々の場合に治療する状態の性質及び重篤度、並びにその都度使用される式Iの化合物の性質に依存する。コーティング製剤及びコーティング徐放製剤もまた、本発明の範囲内に属する。耐酸性及び耐胃液性製剤が好ましい。胃液に耐性である好適なコーティングは、セルロースアセテートフタレート、ポリビニルアセテートフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、及びメタクリル酸とメタクリル酸メチルとのアニオン性ポリマーを含む。
【0015】
経口投与に適切な医薬化合物は個別の単位の形態のものであってよく、例えばそれぞれが所定量の式Iの化合物を含有するカプセル剤、カシェ剤、サッカブル錠剤若しくは錠剤;粉剤若しくは顆粒剤;水性若しくは非水性液中の液剤若しくは懸濁剤;又は水中油若しくは油中水乳剤である。これらの組成物は、既述したように、活性成分及び担体(これは1又はそれ以上の追加の成分からなっていてもよい)を接触させる工程を含むいずれかの適切な製薬方法により製造することができる。一般的に、組成物は、活性成分を液体担体及び/又は微粉化された固体担体と均一にそして均質に混合し、その後、必要に応じて製品を成形することによって製造される。したがって、例えば錠剤は、化合物の粉末又は顆粒を、適切ならば1又はそれ以上の追加の成分と共に圧縮又は型打ち成形することにより製造することができる。圧縮錠剤は、例えば粉末又は顆粒のような流動形態の化合物を、適切ならば結合剤、滑剤(glidant)、不活性希釈剤及び/又は1又はそれ以上の界面活性/分散剤と共に適切な機械で錠剤化することにより製造することができる。型打ち成形された錠剤は、粉末形態でありそして不活性液体希釈剤で加湿した化合物を、適切な機械で型打ち成形することにより製造することができる。
【0016】
経口(舌下)投与に適切な医薬組成物は、フレーバー、通常はスクロース及びアラビアガム又はトラガカントガムと共に式Iの化合物を含有するサッカブル錠剤、並びに不活性基材、例えばゼラチン及びグリセロール又はスクロース及びアラビアガム中に該化合物を含む香錠を含む。
【0017】
非経口投与に適切な医薬組成物は、好ましくは式Iの化合物の無菌水性製剤を含み、該製剤は好ましくは対象とされる受容者の血液と等張である。これらの製剤は、好ましくは静脈内に投与されるが、皮下、筋内又は皮内注射により投与されてもよい。これらの製剤は、好ましくは化合物を水と混合し、そして得られた溶液を滅菌し、そして血液と等張にすることによって製造することができる。本発明の注射用組成物は、一般に0.1〜5質量%の活性化合物を含有する。
【0018】
直腸投与に適切な医薬組成物は、好ましくは単回用量坐剤の形態である。これらは式Iの化合物を1又はそれ以上の慣用の固体担体、例えばカカオ脂と混合し、そして得られた混合物を成形することによって製造することができる。
皮膚への局所使用に適切な医薬組成物は、好ましくは軟膏剤、クリーム剤、ローション剤、ペースト剤、スプレー剤、エアロゾル剤又は油剤の形態である。使用できる担体は、ペトロラタム、ラノリン、ポリエチレングリコール、アルコール及びこれらの物質の2又はそれ以上の組み合わせである。活性成分は、一般に組成物の0.1〜15質量%、例えば0.5〜2質量%の濃度で存在する。
【0019】
経皮投与も可能である。経皮用途に適切な医薬組成物は、患者の表皮に長期間密着するのに好適な単一膏薬の形態であってよい。このような膏薬は、好適には、粘着剤中に溶解及び/又は分散されているか又はポリマー中に分散されている、適切ならば緩衝化された水溶液中の活性成分を含有する。好適な活性成分濃度は約1%〜35%、好ましくは約3%〜15%である。特に、活性成分は、例えばPharmaceutical Research, 2(6):318 (1986)に記載されるエレクトロトランスポート又はイオントフォレシスにより放出され得る。
【0020】
組み合わせ製品に好適な更なる活性成分は、Rote Liste 2003、第12章に挙げられる全ての抗糖尿病薬である。これらは、特に効果を相乗的に向上させるために、本発明の式Iの化合物と組み合わせることができる。活性成分組み合わせの投与は、活性成分を患者に別々に投与することによるか、又は複数の活性成分が1つの医薬製剤中に存在する組み合わせ製品の形態で行うことができる。以下に挙げる活性成分のほとんどは、USP Dictionary of USAN and International Drug Names, US Pharmacopeia、Rockville 2001に開示されている。
【0021】
抗糖尿病薬としては、インスリン及びインスリン誘導体、例えばLantus(R) (www.lantus.com参照)又はHMR1964、即効性インスリン(US6,221,633参照)、GLP-1誘導体、例えばNovo Nordisk A/S のWO98/08871に開示されたもの、及び経口で有効な血糖降下活性成分が挙げられる。
経口で有効な血糖降下活性成分としては、好ましくは、スルホニルウレア、ビグアニジン、メグリチニド、オキサジアゾリジンジオン、チアゾリジンジオン、グルコシダーゼ阻害剤、グルカゴンアンタゴニスト、GLP-1アゴニスト、カリウムチャネル開口剤、例えばNovo Nordisk A/SのWO97/26265及びWO99/03861に開示されたもの、インスリン抵抗性改善薬、糖新生及び/又はグリコーゲン分解の刺激に関与する肝酵素の阻害剤、グルコース取り込みのモジュレーター、脂質代謝を改変する化合物、例えば抗高脂血症活性成分及び抗脂血性活性成分、食物摂取を減少させる化合物、PPAR及びPXRアゴニスト及びβ細胞のATP−依存性カリウムチャネルに作用する活性成分が挙げられる。
【0022】
本発明の1つの実施態様において、式Iの化合物は、HMGCoAレダクターゼ阻害剤、例えばシンバスタチン、フルバスタチン、プラバスタチン、ロバスタチン、アトロバスタチン、セリバスタチン、ロスバスタチンと組み合わせて投与される。
本発明の1つの実施態様において、式Iの化合物は、コレステロール吸収阻害剤、例えばエゼチミブ、チクェシド、パマクェシドと組み合わせて投与される。
本発明の1つの実施態様において、式Iの化合物は、PPARγアゴニスト、例えばロシグリタゾン、ピオグリタゾン、JTT-501、Gl262570と組み合わせて投与される。
本発明の1つの実施態様において、式Iの化合物は、PPARαアゴニスト、例えばGW9578、GW7647と組み合わせて投与される。
本発明の1つの実施態様において、式Iの化合物は、PPARα/γ混合アゴニスト、例えばGW1536、AVE8042、AVE8134、AVE0847又はPCT/US 11833、PCT/US 11490、DE10142734.4に記載されたものと組み合わせて投与される。
本発明の1つの実施態様において、式Iの化合物は、フィブレート、例えばフェノフィブレート、クロフィブレート、ベザフィブレートと組み合わせて投与される。
本発明の1つの実施態様において、式Iの化合物は、MTP阻害剤、例えばインプリタピド、BMS-201038、R-103757と組み合わせて投与される。
本発明の1つの実施態様において、式Iの化合物は、胆汁酸吸収阻害剤(例えばUS 6,245,744又はUS6,221,897参照)、例えばHMR 1741と組み合わせて投与される。
本発明の1つの実施態様において、式Iの化合物はCETP阻害剤、例えばJTT-705と組み合わせて投与される。
本発明の1つの実施態様において、式Iの化合物は胆汁酸の重合体吸着剤、例えばコレスチラミン、コレセベラムと組み合わせて投与される。
本発明の1つの実施態様において、式Iの化合物はLDL受容体インデューサ(US6,342,512参照)、例えばHMR1171、HMR1586と組み合わせて投与される。
本発明の1つの実施態様において、式Iの化合物はACAT阻害剤、例えばアバシミブと組み合わせて投与される。
【0023】
本発明の1つの実施態様において、式Iの化合物は抗酸化剤、例えばOPC-14117と組み合わせて投与される。
本発明の1つの実施態様において、式Iの化合物はリポタンパク質リパーゼ阻害剤、例えばNO-1886と組み合わせて投与される。
本発明の1つの実施態様において、式Iの化合物はATP−シトレートリアーゼ阻害剤、例えばSB-204990と組み合わせて投与される。
本発明の1つの実施態様において、式Iの化合物はスクアレンシンテターゼ阻害剤、例えばBMS-188494と組み合わせて投与される。
本発明の1つの実施態様において、式Iの化合物はリポタンパク質(a)アンタゴニスト、例えばCI-1027又はニコチン酸と組み合わせて投与される。
本発明の1つの実施態様において、式Iの化合物はリパーゼ阻害剤、例えばオルリスタットと組み合わせて投与される。
本発明の1つの実施態様において、式Iの化合物はインスリンと組み合わせて投与され
る。
1つの実施態様において、式Iの化合物はスルホニルウレア、例えばトルブタミド、グリベンクラミド、グリピジド又はグリメピリドと組み合わせて投与される。
1つの実施態様において、式Iの化合物はビグアニド、例えばメトホルミンと組み合わせて投与される。
別の実施態様において、式Iの化合物はメグリチニド、例えばレパグリニドと組み合わせて投与される。
1つの実施態様において、式Iの化合物はチアゾリジンジオン、例えばトログリタゾン、シグリタゾン、ピオグリタゾン、ロシグリタゾン又はDr.Reddy's Research FoundationのWO97/41097に開示された化合物、特に5-[[4-[(3,4-ジヒドロ-3-メチル-4-オキソ-2-キナゾリニル)メトキシ]フェニル]メチル]-2,4-チアゾリジンジオンと組み合わせて投与される。
【0024】
1つの実施態様において、式Iの化合物はα−グルコシダーゼ阻害剤、例えばミグリトール又はアカルボースと組み合わせて投与される。
1つの実施態様において、式Iの化合物はβ細胞のATP−依存性カリウムチャネルに作用する活性成分、例えばトルブタミド、グリベンクラミド、グリピジド、グリメピリド又はレパグリニドと組み合わせて投与される。
1つの実施態様において、式Iの化合物は上述の1以上の化合物と組み合わせて、例えばスルホニルウレアとメトホルミン、スルホニルウレアとアカルボース、レパグリニドとメトホルミン、インスリンとスルホニルウレア、インスリンとメトホルミン、インスリンとトログリタゾン、インスリンとロバスタチン等と組み合わせて投与される。
【0025】
更なる実施態様において、式Iの化合物は、CARTモジュレーター(「Cocaine-amphetamine-regulated transcript influences energy metabolism, anxiety and gastric emptying in mice」Asakawa, A,ら、M.:Hormone and Metabolic Research (2001), 33(9), 554-558参照)、NPYアンタゴニスト、例えばナフタレン-1-スルホン酸 {4-[(4-アミノキナゾリン-2-イルアミノ)メチル]シクロヘキシルメチル}アミド;ヒドロクロリド(CGP 71683A))、MC4アゴニスト(例えば1-アミノ-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2-カルボン酸 [2-(3a-ベンジル-2-メチル-3-オキソ-2,3,3a,4,6,7-ヘキサヒドロピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5-イル)-1-(4-クロロフェニル)-2-オキソエチル]-アミド;(WO 01/91752))、オレキシンアンタゴニスト(例えば1-(2-メチルベンゾオキサゾール-6-イル)-3-[1,5]ナフチリジン-4-イルウレア;ヒドロクロリド(SB-334867-A))、H3アゴニスト(3-シクロヘキシル-1-(4,4-ジメチル-1,4,6,7-テトラヒドロイミダゾ[4,5-c]ピリジン-5-イル)プロパン-1-オンシュウ酸塩(WO 00/63208)); TNFアゴニスト、CRFアンタゴニスト(例えば[2-メチル-9-(2,4,6-トリメチルフェニル)-9H-1,3,9-トリアザフルオレン-4-イル]ジプロピルアミン(WO 00/66585))、CRF BPアンタゴニスト(例えばウロコルチン)、ウロコルチンアゴニスト、β3アゴニスト(例えば1-(4-クロロ-3-メタンスルホニルメチルフェニル)-2-[2-(2,3-ジメチル-1H-インドール-6-イルオキシ)エチルアミノ]-エタノールヒドロクロリド(WO 01/83451))、MSH(メラニン細胞刺激ホルモン)アゴニスト、CCK-Aアゴニスト(例えば{2-[4-(4-クロロ-2,5-ジメトキシフェニル)-5-(2-シクロヘキシルエチル)チアゾール-2-イルカルバモイル]-5,7-ジメチルインドール-1-イル}酢酸 トリフルオロ酢酸塩(WO99/15525))、セロトニン再取り込み阻害剤(例えばデクスフェンフルラミン)、混合セロトニン作用性及びノルアドレナリン作用性化合物(例えばWO00/71549)、5HTアゴニスト、例えば1-(3-エチルベンゾフラン-7-イル)ピペラジン シュウ酸塩(WO 01/09111)、ボンベシンアゴニスト、ガラニンアンタゴニスト、成長ホルモン(例えばヒト成長ホルモン)、成長ホルモン放出化合物(6-ベンジルオキシ-1-(2-ジイソプロピルアミノエチルカルバモイル)-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-カルボン酸 tert-ブチルエステル(WO 01/85695))、TRHアゴニスト(例えばEP0462884参照)、脱共役タンパク質2又は3モジュレーター、レプチンアゴニスト(例えばLee, Daniel W.;Leinung、Matthew C.;Rozhavskaya-Arena, Marina;Grasso, Patricia. Leptin agonists as a potential approach to the treatment of obesity. Drugs of the Future (2001), 26(9), 873-881)、DAアゴニスト(ブロモクリプチン、Doprexin)、リパーゼ/アミラーゼ阻害剤(例えばWO00/40569)、PPARモジュレーター(例えばWO 00/78312)、RXRモジュレーター又はTR−βアゴニストと組み合わせて投与される。
【0026】
本発明の1つの実施態様において、他の活性成分はレプチンである;例えば「Perspectives in the therapeutic use of leptin」, Salvador, Javier;Gomez-Ambrosi, Javier;Fruhbeck, Gema, Expert Opinion on Pharmacotherapy (2001), 2(10), 1615-1622参照。
1つの実施態様において、他の活性成分はデキサアンフェタミン又はアンフェタミンである。
1つの実施態様において、他の活性成分はフェンフルラミン又はデキサフェンフルラミンである。
別の実施態様において、他の活性成分はシブトラミンである。
1つの実施態様において、他の活性成分はオルリスタットである。
1つの実施態様において、他の活性成分はマジンドール又はフェンテルミンである。
【0027】
1つの実施態様において、式Iの化合物は、膨張性薬剤(bulking agent)、好ましくは不溶性膨張性薬剤、例えばイナゴマメ/Caromax(R) (Zunft H J;ら, Carob pulp preparation for treatment of hypercholesterolemia, ADVANCES IN THERAPY (2001 9月〜10月), 18(5), 230-6を参照)と組み合わせて投与される。Caromaxは、Nutrinova, Nutrition Specialties & Food Ingredients GmbH, Industriepark Hoechst, 65926 Frankfurt/Main)製のイナゴマメ含有製品である。Caromax(R)との組み合わせは、1つの製剤であってもよく、又は式Iの化合物及びCaromax(R)の別々の投与によっても可能である。これに関連して、Caromax(R)は、食品形態で、例えばベーカリー製品又はムーズリ・バーで投与することもできる。
【0028】
当然のことながら、本発明の化合物の、1又はそれ以上の上述の化合物及び場合により1又はそれ以上の更なる薬理学的活性物質とのあらゆる適切な組み合わせが、本発明によって与えられる保護の範囲に含まれるものとみなされる。
【0029】
【化2】

【0030】
式Iの化合物の製造は、以下のスキームにおいて説明される:
式IIの化合物を、Buchwald条件下で式IIIのアミンと反応させて、式IVの化合物[ここでR1'はエステルを意味する]の化合物を得る。この場合、YはBr、I又はトリフレートである。これらのBuchwald条件と共に、パラジウム源としてPd(OAc)2又はPd2(dba)3、リガンドとしてBINAP、キサントホス及びDPPF、並びに塩基としてCs2CO3、K3PO4又はNaOtBuを用いる触媒系を使用することができる。使用することができる溶媒は、例えばトルエン、DME、ジオキサン、THF又はDMFである。反応条件は、慣用の加熱、又はマイクロ波中での加熱及び反応から選択することができる。(文献:Buchwald, Acc. Chem. Res. 1998, 31, 805)
場合により、その後に式IVの化合物の加水分解を行い、式Iの化合物が得られる。
【0031】
【化3】

【0032】
式IIの化合物は、例えばWO2002 048113に記載されるような一般的に既知の様々な方法によって製造することができる。その一方で、一般式IIの化合物[ここでXは炭素原子である]は、スキーム2に示されるように、Gould Jacobs経路により対応する式Vのアニリンから合成することができる。窒素上のアルキル化は、合成中のいずれかの時点で実施することができる。
【0033】
【化4】

本発明の更なる態様は、スキーム2に示される式Iのキノロンを製造するための新規製造方法であり、ここで基Yは非置換であるか又は置換されたアニリン基である。
【0034】
その一方で、式IIの化合物[ここでXは炭素原子である]は、一般式VIIIのカルボン酸を出発物質として、これを酸塩化物に変換し、そしてマロン酸エステル及びオルトギ酸エステルと反応させ、アミンと反応させ、次いで環化することにより製造することができる(スキーム3)。
【0035】
【化5】

【0036】
本発明の更なる態様は、スキーム3aに示される式Iのキノロンを製造するための新規製造方法であり、ここで基Yは非置換であるか又は置換されたアニリン基である。
【化6】

【0037】
この製造方法において、式VIIIaの化合物をBuchwald条件(上記参照)下で一般式R7R8-NHのアニリンと反応させることにより、一般式VIIIbの化合物[ここでR'は水素原子又は容易に開裂するエステル基である]が得られる。必要に応じて、適切な条件を選択することにより、エステルVIIIbを開裂して式VIIIの化合物を得る。一般式VIIIの化合物は、スキーム3に記載したように、式IX及びVIIの化合物を経て一般式Iの化合物に変換することができる。
【0038】
又は、一般式VIIIの化合物を酸塩化物に変換し、そして3-ジメチルアミノアクリル酸エステルと反応させるか、又はシリルマロン酸エステルと反応させ、次いでジメチルアセタールジメチルホルムアミドと反応させることにより、一般式IXaの化合物が得られる。一般式IXaの化合物は、アミンH2N-R3と反応させ、次いで塩基閉環を行うことにより一般式Iの化合物に変換することができる。
式IIの化合物[ここでXは窒素原子である]は、スキーム4と同様に製造することができる。
【0039】
【化7】

【0040】
2-アミノピリジンは、EMMEと加熱することによりXI型構造の化合物に変換される。DOWTHERM A又はジフェニルエーテルのような適切な溶媒中で200℃以上の温度でこれらを環化することにより、所望のナルジック酸(naldic acid)誘導体XIIが得られる。環化は、置換基R5が水素原子ではない場合のみ、上述の形態で行われる。(Literature:Edmont, Rocher, Plisson, Chenault, Bioorg. Med. Chem. Lett. 2000, 1831)
【0041】
下記の実施例は本発明を説明するためのものであるが、本発明を制限することはない。
【表1】

【0042】
【表2】

【0043】
【表3】

【0044】
【表4】

【0045】
【表5】

【0046】
【表6】

【0047】
【表7】

【0048】
【表8】

【0049】
【表9】

【0050】
【表10】

【0051】
【表11】

【0052】
【表12】

【0053】
【表13】

【0054】
【表14】

【0055】
【表15】

【0056】
【表16】

【0057】
【表17】

【0058】
【表18】

【0059】
【表19】

【0060】
【表20】

【0061】
【表21】

【0062】
【表22】

【0063】
【表23】

【0064】
【表24】

【0065】
【表25】

【0066】
【表26】

【0067】
【表27】

【0068】
【表28】

【0069】
【表29】

【0070】
【表30】

【0071】
【表31】

【0072】
【表32】

【0073】
【表33】

【0074】
【表34】

【0075】
【表35】

【0076】
【表36】

【0077】
【表37】

【0078】
【表38】

【0079】
【表39】

【0080】
【表40】

【0081】
【表41】

【0082】
【表42】

【0083】
【表43】

【0084】
【表44】

【0085】
化合物の活性は次のように検定した:
グリコーゲンホスホリラーゼa活性検定
グルコース1−リン酸からのグリコーゲン合成に従い、無機リン酸塩の放出を測定することによって、グリコーゲンホスホリラーゼ(GPa)活性型の活性への化合物の影響を逆方向で測定した。全ての反応は96ウェルを有するマイクロタイタープレート(Half Area Plates、Costar No 3696)中で2連測定で行い、Multiskan Ascent Elisa Reader (Lab Systems、フィンランド)中で、以下に明記される波長における反応産物の形成による吸光度の変化を測定した。
【0086】
逆方向のGPa酵素活性を測定するために、Engersらの一般的方法(Engers HD, Shechosky
S, Madsen NB, Can J Biochem 1970 Jul;48(7):746-754)を用いて、グルコース1−リン酸のグリコーゲン及び無機リン酸塩への変換を測定した。ただし、以下の変更を行った:緩衝液E(25mM β−グリセロホスフェート、pH7.0、1mM EDTA及び1mM ジチオスレイトール)中に溶解したヒトグリコーゲンホスホリラーゼa(例えばタンパク質0.76mg/ml(Aventis Pharma Deutschland GmbH)を、緩衝液T(50mM Hepes、pH7.0、100mM KCl、2.5mM EDTA、2.5mM MgCl2・6H2O)で希釈し、そして5mg/ml グリコーゲンを加えてタンパク質濃度を10μg/mlとした。試験物質をDMSO中10mM溶液として調製し、そして緩衝液Tで50μMに希釈した。この溶液10μlに、緩衝液T中に溶解した37.5mMグルコース10μl、及び5mg/mLグリコーゲン、ヒトグリコーゲンホスホリラーゼaの溶液(タンパク質10μg/ml)10μl及び2.5mMグルコース1−リン酸20μlを加えた。試験物質の非存在下でのグリコーゲンホスホリラーゼaの基準活性を、緩衝液T(0.1%DMSO)10μlを添加することにより測定した。混合物を室温で40分間インキュベートし、そして放出された無機リン酸塩をDrueckesらの一般的方法(Drueckes P, Schinzel R, Palm D, Anal Biochem 1995 Sep 1;230(1):173-177)により測定した。ただし、以下の変更を行った:7.3mM モリブデン酸アンモニウム、10.9mM 酢酸亜鉛、3.6%アスコルビン酸、0.9%SDSの停止溶液50μlを酵素混合物50μlに加えた。45℃で60分間インキュベートした後に、820nmにおける吸光度を測定した。バックグラウンド吸光度を決定するために、別の混合物において、停止溶液をグルコース1-リン酸溶液の添加直後に加えた。
この試験は、試験物質によるインビトロでのグリコーゲンホスホリラーゼ aの特定の阻害を決定するために、試験物質濃度10μMで実施した。
【0087】
【表45】

【0088】
【表46】

【0089】
【表47】

【0090】
この表から、式Iの化合物はグリコーゲンホスホリラーゼ aの活性を阻害し、したがって血糖値の低下に非常に適していることが示された。
幾つかの実施例の製造を以下で詳細に説明し、そしてその他の式Iの化合物は同様にして得られた。
【0091】
実験の部:
実施例1
1-エチル-6-(4-エチルフェニルアミノ)-7-メチル-4-オキソ-1,4-ジヒドロ-[1,8]ナフチリジン-3-カルボン酸エチル
(パラジウム−触媒アミノ化の改良型A)
6-ブロモ-1-エチル-7-メチル-4-オキソ-1,4-ジヒドロ-[1,8]ナフチリジン-3-カルボン酸エチル100mgを、4-エチルアニリン37mg、Pd(OAc)2 20mg、BINAP 60mg及び炭酸セシウム250mgと共に適切な反応容器中に移し、アルゴンで保護ガス雰囲気を生成し、そしてジオキサン10mlを加えた。次いで、混合物を80℃で8時間加熱した。
HPLCシステムのクロマトグラフィーによって、純粋な生成物を反応溶液から単離した。これは、Merck Purospher RP-18カラム及び溶離剤としてアセトニトリル:水混合物を使用し;最初のアセトニトリル含量は15%であり、そして20分の間に95%に上昇させた。
収率:45%
【0092】
実施例167
1-エチル-6-(4-メトキシ-2-メチルフェニルアミノ)-8-メチル-4-オキソ-1,4-ジヒドロキノロン-3-カルボン酸メチル
(パラジウム-触媒アミノ化の改良型B)
6-ブロモ-1-エチル-8-メチル-4-オキソ-1,4-ジヒドロキノロン-3-カルボン酸メチル100mgを、4-メトキシ-2-メチルアニリン42.3mg、Pd(OAc)2 20mg、キサントホス 60mg及び炭酸セシウム250mgと共に適切な反応容器中に移し、アルゴンで保護ガス雰囲気を生成し、そしてジオキサン10mlを加えた。次いで、混合物を80℃で8時間加熱した。
HPLCシステムのクロマトグラフィーによって、純粋な生成物を反応溶液から単離した。これは、Merck Purospher RP-18カラム及び溶離剤としてアセトニトリル:水混合物を使用し;最初のアセトニトリル含量は15%であり、そして20分の間に100%に上昇させた。
収率:40%
【0093】
実施例199
1-エチル-6-(4-メトキシ-2-メチルフェニルアミノ)-8-メチル-4-オキソ-1,4-ジヒドロキノロン-3-カルボン酸
1-エチル-6-(4-メトキシ-2-メチルフェニルアミノ)-8-メチル-4-オキソ-1,4-ジヒドロキノロン-3-カルボン酸メチル(30mg)をジオキサン5ml中に溶解し、2.5当量の1N NaOH溶液を加え、そして混合物を60℃で4時間加熱した。溶媒を真空下で除去し、次いでHPLCシステムのクロマトグラフィーにより生成物を精製した。これは、Merck Purospher RP-18カラム及び溶離剤としてアセトニトリル:水混合物を使用し;最初のアセトニトリル含量は15%であり、そして20分の間に95%に上昇させた。
収率:75%
他の全てのエステル開裂も同様に行った。
【0094】
中間体IXaの製造
【化8】

【0095】
方法A:
a)2,4-ジクロロ-5-(2-クロロ-4,6-ジフルオロフェニルアミノ)安息香酸エチル
ジメトキシエタン3ml中の5-ブロモ-2,4-ジクロロ安息香酸エチル100mg(0.34mmol)、炭
酸セシウム197mg(0.6mmol)、キサントホス 70mg(0.12mmol)、酢酸パラジウム23mg(0.10mmol)及び6-クロロ-2,4-ジフルオロアニリン60mg(0.37mmol)の溶液を100℃で2時間加熱した。室温に冷却後、混合物を珪藻土上で吸引濾過し、そしてシリカゲルのクロマトグラフィー(ヘプタン:酢酸エチル=99:1〜90:10、90分間)に付した。生成物70mg(55%)を得た。
b)2,4-ジクロロ-5-(2-クロロ-4,6-ジフルオロフェニルアミノ)安息香酸
2,4-ジクロロ-5-(2-クロロ-4,6-ジフルオロフェニルアミノ)安息香酸エチル120mg (0.31mmol)をエタノール/2N 水酸化ナトリウム溶液混合物(1:1)6ml中に懸濁し、そして90℃で3時間加熱した。室温に冷却後、2N硫酸でpH2に調整し、そして沈殿を吸引しながら濾別した。生成物98mg(88%)を得た。
c)2-[2,4-ジクロロ-5-(2-クロロ-4,6-ジフルオロフェニルアミノ)ベンゾイル]-3-ジメチルアミノ-アクリル酸エチル
2,4-ジクロロ-5-(2-クロロ-4,6-ジフルオロフェニルアミノ)安息香酸95mg (0.27mmol)を塩化チオニル0.98mlと共に還流下で3時間沸騰させた。塩化チオニルを留去し、そして残留物をトルエン3mlと混合し、そして真空濃縮した。残留物をトルエン2ml中に取り上げ、そして3-ジメチルアミノアクリル酸エチル39mg (0.27mmol)、トリエチルアミン6μl及びトルエン1mlの溶液に加えた。混合物を90℃で3時間加熱した。混合物を濃縮し、そしてシリカゲルのクロマトグラフィー(ヘプタン:酢酸エチル=75:25〜0:100、45分間)に付した。所望の生成物30mg (23%)を得た。
MS:M+H =477/479
この中間体を、例えば実施例327の合成に用いた。
【0096】
方法B:
a)3-[2,4-ジクロロ-5-(2-クロロ-4,6-ジフルオロフェニルアミノ)フェニル]-3-オキソプロピオン酸エチル
2,4-ジクロロ-5-(2-クロロ-4,6-ジフルオロフェニルアミノ)安息香酸(方法Ab))3.0g
(8.51mmol)及び塩化チオニル9.3mlを70℃で1.5時間加熱した。混合物を乾燥トルエン20mlで希釈し、そして濃縮した。残留物を2倍量のトルエンと混合し、そして再び蒸発させた。
ヘキサン中1.6Nのブチルリチウム溶液1.4mlを、-75℃のジエチルエーテル45ml中のエチル トリメチルシリルマロネート3.47g(17.0mmol)の溶液に、温度が−60℃を越えないようにしながら加えた。次いで、混合物を-75℃で30分間撹拌した。2,4-ジクロロ-5-(2-クロロ-4,6-ジフルオロフェニルアミノ)ベンゾイルクロリドをジメトキシエタン45ml中に溶解し、そして40分かけて滴下して加えた。混合物をゆっくりと10℃に温め、そしてこの温度で2.5時間撹拌した。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、そして水及び重炭酸ナトリウム飽和溶液で2回、各回それぞれ250mlで洗浄した。有機相を乾燥させ、そして濃縮した。粗製混合物3.88gが得られ、そしてこれを更に精製することなく次の工程で反応に用いた。
【0097】
b)2-[2,4-ジクロロ-5-(2-クロロ-4,6-ジフルオロフェニルアミノ)ベンゾイル]-3-ジメチルアミノ-アクリル酸エチル
トルエン10ml中の3-[2,4-ジクロロ-5-(2-クロロ-4,6-ジフルオロフェニルアミノ)-フェニル]-3-オキソプロピオン酸エチル3.88g(粗製)及びジメチルホルムアミド ジメチルアセタール1.22g(0.10mmol)の溶液を、1.5時間加熱還流した。混合物を室温にれ客し、そして真空濃縮した。シリカゲル上で精製し(石油エーテル)(45〜70℃)/酢酸エチル、35%
酢酸エチルで8分間、次いで60% 酢酸エチルで7分間定組成溶離、流速400ml/分)、所望の生成物3.59g(2回の工程で82%)を得た。
MS:M+H=477/479
【0098】
実施例327:
7-クロロ-6-(2-クロロ-4,6-ジフルオロフェニルアミノ)-4-オキソ-1-ピリジン-3-イル-1,4-ジヒドロキノロン-3-カルボン酸
a)2-[2,4-ジクロロ-5-(2-クロロ-4,6-ジフルオロフェニルアミノ)ベンゾイル]-3-(ピリジン-3-イルアミノ)アクリル酸エチル
トルエン2ml中の2-[2,4-ジクロロ-5-(2-クロロ-4,6-ジフルオロフェニルアミノ)ベンゾイル]-3-ジメチルアミノアクリル酸エチル30mg (0.06mmol)及び3-アミノピリジン15mg (0.16mmol)の溶液を150℃で7時間加熱した。濃縮して所望の生成物33mgを得、これを更に精製することなく次の工程に用いた。
b)7-クロロ-6-(2-クロロ-4,6-ジフルオロフェニルアミノ)-4-オキソ-1-ピリジン-3-イル-1,4-ジヒドロ-キノロン-3-カルボン酸エチル
2-[2,4-ジクロロ-5-(2-クロロ-4,6-ジフルオロフェニルアミノ)ベンゾイル]-3-(ピリジン-3-イルアミノ)アクリル酸エチル33mg (0.06mmol)、炭酸カリウム10mg (0.08mmol)及びジメチルホルムアミド1mlの懸濁液を、90℃で5時間加熱した。混合物を濃縮し、逆相HPLC(Purospher RP-18、アセトニトリル/水)により精製した。所望の生成物12mg (37%)を得た。
c)7-クロロ-6-(2-クロロ-4,6-ジフルオロフェニルアミノ)-4-オキソ-1-ピリジン-3-イル-1,4-ジヒドロキノロン-3-カルボン酸
7-クロロ-6-(2-クロロ-4,6-ジフルオロフェニルアミノ)-4-オキソ-1-ピリジン-3-イル-1,4-ジヒドロキノロン-3-カルボン酸エチル12mg(0.02mmol)を、エタノール/2N 水酸化ナトリウム溶液混合物(1:1) 6ml中に懸濁し、そして90℃で3時間加熱した。室温に冷却後、2N塩酸でpH 2に調整し、そして沈殿を吸引しながら濾別した。生成物6mg (53%)を得た。
MS:M+H=462/464

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式I:
【化1】

の化合物、及びその生理学的に許容し得る塩。
式中、
R1はOH、O−(C1−C6)−アルキル又はO−(C1−C6)−アルキル−OCO−(C1−C6)−アルキルであり;
R2はH、(C1−C6)−アルキル又はフェニルであり;
R3はH、(C1−C8)−アルキル、(C3−C7)−シクロアルキル、ピリジル又はフェニルであり、ここで、アルキルはR9で置換されていてよく、そしてフェニル又はピリジルはR10で置換されていてよく;
R9はNH2、NH−(C1−C6)−アルキル、N−((C1−C6)−アルキル)2、COOH、COO−(C1−C6)−アルキル、(C3−C7)−シクロアルキル、ヘテロアルキル、ヘテロアリール、O−フェニル又はフェニルであり、ここで、フェニル及びヘテロアリールはR11で置換されていてよく;
R10はF、Cl、Br、(C1−C6−アルキル)、O−(C1−C6)−アルキル、COOH、COO−(C1−C6)−アルキル、NH2、NH−(C1−C6)−アルキル又はN−((C1−C6)−アルキル)2であり;
R11はF、Cl、(C1−C6−アルキル)、O−(C1−C6)−アルキル、NH2、NH−(C1−C6)−アルキル、N−((C1−C6)−アルキル)2、COOH又はCOO−(C1−C4)−アルキルであり;
XはC−R4又はNであり;
R4はH、F、Cl、Br、OH、NO2、CN、(C1−C6)−アルキル又はO−(C1−C6)−アルキルであり、ここで、アルキルはF、Cl又はBrで1回以上置換されていてよく;
R5はH、F、Cl、Br、OH、NO2、CN、(C1−C6)−アルキル又はO−(C1−C6)−アルキルであり、ここで、アルキルはF、Cl又はBrで1回以上置換されていてよく;
R6はH、F、Cl、Br、NO2、CN又は(C1−C6)−アルキルであり、ここで、アルキルはF、Cl又はBrで1回以上置換されていてよく;
R7はH又は(C1−C6)−アルキルであり;
R8はフェニルであり、ここで、フェニルはF、Cl、Br、CN、NO2、(C1−C8)−アルキル、O−(C1−C8)−アルキル、S−(C1−C8)−アルキル、(C2−C8)−アルケニル、(C3−C7)−シクロアルキル、CO−(C1−C4)−アルキル、フェニル、ベンジル、ベンゾイル、NH2、NH−(C1−C6)−アルキル、N−((C1−C6)−アルキル)2、P(O)−(O−(C1−C4)−アルキル)2又はヘテロアルキルで5回まで置換されていてよく、ここで、アルキル及びアルケニルはF、Cl、Br、COOH又はCOO−(C1−C4)−アルキルで1回以上置換されていてよく;
ヘテロアルキルは複素環式の飽和型又は不飽和型4〜7員環であり、これは3個までのヘテロ原子N、O又はSを環員として含有してもよく、ここで該環はF、Cl、Br、CN、NO2、(C1−C4)−アルキル、OH、COOH、COO−(C1−C4)−アルキルで
置換されていてよく;
ただし、式中の基が同時に以下の意味:
XはNであり、R1はOHであり、R2、R3、R4、R5及びR7はHであり、そしてR8は非置換のフェニルである;
を有する式Iの化合物は除く。
【請求項2】
R1はOH、O−(C1−C6)−アルキル又はO−(C1−C6)−アルキル−OCO−(C1−C6)−アルキルであり;
R2はH、(C1−C6)−アルキル又はフェニルであり;
R3は(C1−C8)−アルキル、(C3−C7)−シクロアルキル、ピリジル又はフェニルであり、ここで、アルキルはR9で置換されていてよく、そしてフェニル又はピリジルはR10で置換されていてよく;
R9はNH2、NH−(C1−C6)−アルキル、N−((C1−C6)−アルキル)2、COOH、COO−(C1−C6)−アルキル、(C3−C7)−シクロアルキル、ヘテロアルキル、ヘテロアリール、O−フェニル又はフェニルであり、ここで、フェニル及びヘテロアリールはR11で置換されていてよく;
R10はF、Cl、Br、(C1−C6−アルキル)、O−(C1−C6)−アルキル、COOH、COO−(C1−C6)−アルキル、NH2、NH−(C1−C6)−アルキル又はN−((C1−C6)−アルキル)2であり;
R11はF、Cl、(C1−C6−アルキル)、O−(C1−C6)−アルキル、NH2、NH−(C1−C6)−アルキル、N−((C1−C6)−アルキル)2、COOH又はCOO−(C1−C4)−アルキルであり;
XはC−R4又はNであり;
R4はH、F、Cl、Br、OH、NO2、CN、(C1−C6)−アルキル又はO−(C1−C6)−アルキルであり、ここで、アルキルはF、Cl又はBrで1回以上置換されていてよく;
R5はH、F、Cl、Br、OH、NO2、CN、(C1−C6)−アルキル又はO−(C1−C6)−アルキルであり、ここで、アルキルはF、Cl又はBrで1回以上置換されていてよく;
R6はH、F、Cl、Br、NO2、CN又は(C1−C6)−アルキルであり、ここで、アルキルはF、Cl又はBrで1回以上置換されていてよく;
R7はH又は(C1−C6)−アルキルであり;
R8はフェニルであり、ここで、フェニルはF、Cl、Br、CN、NO2、(C1−C8)−アルキル、O−(C1−C8)−アルキル、S−(C1−C8)−アルキル、(C2−C8)−アルケニル、(C3−C7)−シクロアルキル、CO−(C1−C4)−アルキル、フェニル、ベンジル、ベンゾイル、NH2、NH−(C1−C6)−アルキル、N−((C1−C6)−アルキル)2、P(O)−(O−(C1−C4)−アルキル)2又はヘテロアルキルで5回まで置換されていてよく、ここで、アルキル及びアルケニルはF、Cl、Br、COOH又はCOO−(C1−C4)−アルキルで1回以上置換されていてよく;
ヘテロアルキルは複素環式の飽和型又は不飽和型4〜7員環であり、これは3個までのヘテロ原子N、O又はSを環員として含有してもよく、ここで該環はF、Cl、Br、CN、NO2、(C1−C4)−アルキル、OH、COOH、COO−(C1−C4)−アルキルで置換されていてよい;
請求項1に記載の式Iの化合物、及びその生理学的に許容し得る塩。
【請求項3】
R1はOH、O−(C1−C6)−アルキル又はO−(C1−C6)−アルキル−OCO−(C1−C6)−アルキルであり;
R2はHであり;
R3はフェニルであり、ここで、フェニルはR10で置換されていてよく;
R10はF、Cl、Br、(C1−C6−アルキル)、O−(C1−C6)−アルキル、COO
H、COO−(C1−C6)−アルキル、NH2、NH−(C1−C6)−アルキル又はN−((C1−C6)−アルキル)2であり;
XはC−R4であり;
R4はH、(C1−C6)−アルキルであり;
R5はH、F、Cl、(C1−C6)−アルキルであり;
R6はHであり;
R7はHであり;
R8はフェニルであり、ここで、フェニルはF、Clで5回まで置換されていてよい、請求項1又は2に記載の式Iの化合物、及びその生理学的許容し得る塩。
【請求項4】
R1はOH、O−(C1−C6)−アルキルであり;
R2はHであり;
R3はフェニルであり、ここで、フェニルはR10で置換されており;
R10はCOOH、COO−(C1−C6)−アルキルであり;
XはC−R4であり;
R4はH、(C1−C6)−アルキルであり;
R5はF、Cl、(C1−C6)−アルキルであり;
R6はHであり;
R7はHであり;
R8はフェニルであり、ここで、フェニルはF、Clで1〜5回置換されている;
請求項1〜3のいずれか1項に記載の式Iの化合物、及びその生理学的に許容し得る塩。
【請求項5】
医薬として使用するための請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項6】
請求項1〜4のいずれか1項に記載の1つ又はそれ以上の化合物を含有する医薬。
【請求項7】
請求項1〜4のいずれか1項に記載の1つ又はそれ以上の化合物及び少なくとも1種の他の活性成分を含有する医薬。
【請求項8】
他の活性成分は、抗糖尿病薬、血糖降下活性成分、HMGCoAレダクターゼ阻害剤、コレステロール吸収阻害剤、PPARγアゴニスト、PPARαアゴニスト、PPARα/γアゴニスト、フィブレート、MTP阻害剤、胆汁酸吸収阻害剤、CETP阻害剤、胆汁酸の重合体吸着剤、LDL受容体インデューサ、ACAT阻害剤、抗酸化物質、リポタンパク質リパーゼ阻害剤、ATP−シトレートリアーゼ阻害剤、スクアレンシンテターゼ阻害剤、リポタンパク質(a)アンタゴニスト、リパーゼ阻害剤、インスリン、スルホニルウレア、ビグアニド、メグリチニド、チアゾリジンジオン、α−グルコシダーゼ阻害剤、β細胞のATP−依存性カリウムチャネルに作用する活性成分、CARTアゴニスト、NPYアゴニスト、MC4アゴニスト、オレキシンアゴニスト、H3アゴニスト、TNFアゴニスト、CRFアゴニスト、CRF BPアンタゴニスト、ウロコルチンアゴニスト、β3アゴニスト、MSH(メラニン細胞刺激ホルモン)アゴニスト、CCKアゴニスト、セロトニン再取り込み阻害剤、混合セロトニン作用性及びノルアドレナリン作用性化合物、5HTアゴニスト、ボンベシンアゴニスト、ガラニンアンタゴニスト、成長ホルモン、成長ホルモン放出化合物、TRHアゴニスト、脱共役タンパク質2又は3モジュレーター、レプチンアゴニスト、DAアゴニスト(ブロモクリプチン、Doprexin)、リパーゼ/アミラーゼ阻害剤、PPARモジュレーター、RXRモジュレーター又はTR−βアゴニスト又はアンフェタミン、の1つ又はそれ以上を含む請求項7に記載の医薬。
【請求項9】
血糖を低下させる医薬の製造のための請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物の使用。
【請求項10】
II型糖尿病の治療用医薬の製造のための請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物の使用。
【請求項11】
脂質及び炭水化物の代謝障害の治療用医薬の製造のための請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物の使用。
【請求項12】
動脈硬化性の徴候の治療用医薬の製造のための請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物の使用。
【請求項13】
インスリン抵抗性の治療用医薬の製造のための請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物の使用。
【請求項14】
活性成分を薬学的に適切な担体と混合し、そしてこの混合物を投与に好適な形態に変換することを含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の1つ又はそれ以上の化合物を含有する医薬の製造方法。

【公表番号】特表2007−519648(P2007−519648A)
【公表日】平成19年7月19日(2007.7.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−549988(P2006−549988)
【出願日】平成17年1月15日(2005.1.15)
【国際出願番号】PCT/EP2005/000363
【国際公開番号】WO2005/073229
【国際公開日】平成17年8月11日(2005.8.11)
【出願人】(397056695)サノフィ−アベンティス・ドイチュラント・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング (456)
【Fターム(参考)】