説明

ガラスボトルを点検するための機械

【課題】 斑点が付いたボトルの壁に伴う欠陥を特定する方法の提供。
【解決手段】 斑点が付いたガラスボトル10の欠陥を点検するためのガラス容器の点検機械が開示されている。斑点が付いたボトルは、点検ステーションに支持され且つ光源14によって照射される。斑点が付いたボトルはピクセルのマトリックス上に結像され、像のピクセルの強度は、斑点の位置で明るい状態からグレイへと変化する。コンピュータは、明るい状態から黒までの特別な光強度に割り当てられる値のためのルックアップ表を含んでいる像のピクセルを評価する。ルックアップ表のプロットは、黒からグレイまでの高い利得部分30と、グレイから白までの連続する低い利得部分32とを有している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、成形行程において発生し得るガラスボトルの欠陥を点検する機械に関する。
【背景技術】
【0002】
光源が光線をボトルの側壁へと導き、欠陥が光線と干渉するであろう。例えば、壁が発泡している場合には、発泡部はその中を通る光線の方向を変え、その結果、これらの光線は、発泡部を黒く見えさせるCCDカメラのような目視媒体へ到達しないかも知れない。このような黒さは欠陥を指示する。
【0003】
互いに隣接するピクセルの光強度を比較するコンピュータによってカメラ内の隣接するピクセルの比較は点検過程において重要である。隣接するピクセルが明るい状態から暗い状態へと進むときに、コンピュータはエッジが存在することを認識し且つコンピュータによる評価はこのエッジを欠陥のエッジとして規定するかも知れない。
【0004】
いくつかのボトルの表面には斑点(多数の小さな瘤状突起)が表面上に形成されている(斑点は種々のエンボスとして一般化することができる)。斑点は、像内でグレイスポットとして現れ、このグレイスポットは、検知されたエッジが欠陥がより暗いか又はよりシャープなエッジを有しているときでさえ欠陥を覆う程度に十分な大きな変化として検知される。斑点は、光を広げるためのレンズのように作用し従って通過する光の一部分のみがカメラに到達するので、グレイスポットはカメラに到達する光の損失の結果物である。斑点の周囲においては、光は分散せずカメラに対してより明るく現れる。
【特許文献1】無し
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、斑点が付いたボトルの壁に伴う欠陥を特定する方法を提供することである。
本発明のその他の目的及び利点は、本明細書の以下の説明及び特許の規則要件に基づいて本発明の原理を組み入れている現在のところ好ましい実施形態を図示している添付図面から明らかとなるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0006】

本発明においては、点検ステーションであって、点検するための斑点の付いたボトルを支持するための手段と、前記点検ステーションに支持された斑点の付いたボトルを照射するための光源と、照射された斑点の付いたボトルをピクセルのマトリックス上へ結像させるための結像手段であって像のピクセルの強度が斑点の場所で明るい状態からグレイへと変わるようになされた結像手段と、を含んでいる点検ステーションと、
明るい状態から黒色まで特別な光強度に割り当てられる値のためのルックアップ表を含んでいる像のピクセルを評価するためのコンピュータ手段であって、前記ルックアップ表のプロットが黒からグレイまでの高い利得部分とグレイから白までの連続する低い利得部分とを有するようになされたコンピュータ手段とにより、斑点の付いたガラスボトルの欠陥を点検するための機械を構成している。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
点検機械が図1に図示されている。ガラスボトル10は、コンベア12によって点検機械内を搬送される。この搬送中に、ボトルは光源14を含んでいる点検ステーションに配置される。光源14は、光を斑点が付いたボトルへと導き、ボトル内を通過する光は適当なレンズ16によってCCDカメラ18等の結像領域上に集光される。コンピュータ20は、ピクセルを走査して互いに隣接するピクセルの明るさを比較し、変化が規定された限度に達したときに、コンピュータはリジェクタ22に不良品ボトルX信号を発生する。光源は平らであるか又は湾曲していても良い。
【0008】
図2は、ルックアップ表の値(X−軸)に対する明るさ(Y−軸)(黒はゼロであり白は5である)のプロットである。このプロットは、黒から斑点位置のグレイ部分の強度のすぐ下の強度までの高い利得部分30と、このポイントからプロットを続けている低い利得部分32とを有している。図示されているように、プロット(例えば、Y−軸における1単位)の高い利得部分と低い利得部分の光強度の等しい変化は、Y−軸において極端に異なる変化を生じる。斑点位置のグレイスポットとその周りの白色との間のグレイの陰の数を圧縮処理するルックアップ表を適用することによって、エッジの検知(1つのピクセルから次のピクセルまでのグレイの陰の変化の割合)のアルゴリズムは、斑点のグレイスポットに対するよりも大きい欠陥の階段状の変化を発生するであろう。言い換えると、グレイから黒に向かう変化は、グレイから白に向かう変化の約8倍の重みを有し、従って、グレイスポットは黒の欠陥を覆わないであろう。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】図1は、ボトルを点検するための機械の構成図である。
【図2】図2は、図1に開示されている点検機械のコンピュータにおいて使用するためのルックアップ表である。
【符号の説明】
【0010】
10 ガラスボトル、 12 コンベア、 14 光源、
16 レンズ、 18 CCDカメラ、 20 コンピュータ、
22 リジェクタ、 30 高い利得部分、 32 低い利得部分

【特許請求の範囲】
【請求項1】
斑点の付いたガラスボトルの欠陥を点検するための機械であって、
点検ステーションであって、点検するための斑点の付いたボトルを支持するための手段と、該点検ステーションに支持された斑点の付いたボトルを照射するための光源と、照射された斑点の付いたボトルをピクセルのマトリックス上へ結像させるための結像手段であって像のピクセルの強度が斑点の場所で明るい状態からグレイへと変わるようになされた結像手段とを含んでいる点検ステーションと、
明るい状態から黒(暗い状態)まで特別な光強度に割り当てられる値のためのルックアップ表を含んでいる像のピクセルを評価するためのコンピュータ手段であって、前記ルックアップ表のプロットが黒からグレイまでの高い利得部分とグレイから白までの連続する低い利得部分とを有するようになされたコンピュータ手段と、を含む斑点の付いたガラスボトルの欠陥を点検するための機械。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2006−17704(P2006−17704A)
【公開日】平成18年1月19日(2006.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−163690(P2005−163690)
【出願日】平成17年6月3日(2005.6.3)
【出願人】(598152242)エムハート・グラス・ソシエテ・アノニム (49)
【Fターム(参考)】