説明

クリーンストッカー

【課題】 保管時におけるウエハ等の保管物への水分等の有害物質の付着を防止することができ、さらには帯電に起因するデバイス破壊を確実に防止することができ、よって当該保管物の製造歩留まりや品質の向上を図ることができるクリーンストッカーを提供する。
【解決手段】 搬入口11および搬出口12が設けられた建屋10の内部に、保管物3、5を収納する複数段の棚13と、搬入出口との間に走行自在に設けられ、棚に対する保管物の出し入れを行うストッカークレーン14とが設けられるとともに、清浄化した空気を建屋10内に流動させる清浄空気循環手段15が設けられたクリーンストッカーであって、建屋10に、内部を分子状汚染物質が10ppb以下に除去された大気圧露点−100℃以下のクリーンドライエアによって充満させるクリーンドライエアの供給管16を設けたことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体ウエハ等の水分や微細な汚染物質の付着を嫌う保管物を一時保管するためのクリーンストッカーに関するものである。
【背景技術】
【0002】
半導体用ウエハやLCD(液晶ディスプレイ)、PDP(プラズマディスプレイ)、EL(電界発光ディスプレイ)等の平板ディスプレイ用ガラス基板の製造工場等においては、上記半導体用ウエハやガラス基板等(以下、ウエハ等と称す。)を一の製造工程から他の製造工程へと搬送する過程で、時間調整等のためにこれらを一時保管しておくクリーンストッカーが設けられている。
【0003】
図6は、従来のこの種のクリーンストッカーを示すもので、紙面の表裏方向に搬入口および搬出口が設けられた建屋1の内部の両側に、カセット3を収納する複数段の棚2が配設され、これら棚2間の中央部分に、棚2に対するカセット3の出し入れを行うストッカークレーン(図示を略す。)が、棚2と上記搬入口および搬出口との間に走行自在に設けられるとともに、各棚2の後面側に、清浄化した空気を建屋1内に流動させるファンフィルターユニット4が設けられたものである。
【0004】
ここで、図7(a)に示すように、カセット3内は、カセットピン3aによって上下方向に複数段に区切られており、これらカセットピン3a間に、保管物である複数枚の上記ウエハ等5が隣接するものと相互干渉しないように格納されている。
また、建屋1の上下部側壁には、それぞれ内部にクリーンエア(清浄空気)を供給する吸気口6が設けられるとともに、底部には排気口7が設けられている。
【0005】
上記構成からなる従来のクリーンストッカーにおいては、吸気口6から建屋1の内部に湿度が約45%前後に調整されたクリーンエアを供給し、これをファンフィルターユニット4によって清浄化しつつ、内部に循環させるとともに、内部の温度を制御するために、一定量を底部の排気口7から外部に抜き出している。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、近年における上記半導体用ウエハや平板ディスプレイ用ガラス基板の大型化および細密化に伴って、クリーンストッカー内におけるウエハ等5の表面への分子レベルでの水分の付着や、微細な有機物等の汚染物質の付着が問題となりつつある。
【0007】
すなわち、上記半導体用ウエハや各種の平板ディスプレイ用ガラス基板にあっては、その表面に水分が吸着すると、自然酸化膜成長を促進したり、その内部に金属や有機物が溶け込んで新たな汚染源となり得る。また特に、水分が付着した表面にプロセスチャンバ内において腐食性ガスが接触すると、水分層にガス分子が溶け込み、活性なイオンとなって金属表面を腐食することも知られている。
【0008】
また、上記空気中に含まれる微細な有機物等の汚染物質が、上記ウエハやガラス基板に付着すると、後工程において金属膜を形成した際に、絶縁抵抗が得られなくなったり、あるいは当該金属膜の剥離を招くおそれがある。
【0009】
ところが、上記従来のクリーンストッカーにおいては、吸気口6から建屋1の内部に供給されるクリーンエアとして、約45%の湿度の調整されているものを使用しているために、このようなウエハ等5の表面への極僅かな水分の付着を防止することができない。
【0010】
また、空気中に含まれるパーティクルについては、ひとまずファンフィルターユニット4によって除去することは可能であるが、有機物等の汚染物質は除去することができない。加えて、これら微細な汚染物質は、吸気口6から供給されるクリーンエアに含まれるものの他、建屋1内部において、その内壁や棚2等を構成する部材自体、あるいは内部に配線されたケーブル類の絶縁材等からも経時的に放出される。
【0011】
このため、例えば温度制御上、排気口7からクリーンエアの排気量が少なくなって、内部で循環される量が増加すると、上記汚染物質の濃度が次第に高くなって、ウエハ等5の表面への付着が無視できなくなるおそれがある。
【0012】
また、一般に上記ウエハ等5を搬送する場合には、図7(a)に示すように、複数枚を一のカセット3内に格納して一括搬送しているが、同図(b)に示すように、搬送中の振動によりカセットピン3aとウエハ等5が接触・摺動し、ウエハ等5に静電気が帯電する。このため、従来は、図8に示すように、各工程における装置A、Bにおいて、上記ウエハ等5の除電を行っている。
【0013】
ところが、図8に示すように、前工程の装置Aにおいて除電されて0(V)となっている場合においても、当該装置Aからクリーンストッカーへ搬送し、これから後工程の装置Bへと搬送する際に、帯電量は増加し続けるために、これが許容値X(V)を超えると、後工程の装置Bで除電操作を行う前に、放電現象が発現してデバイス破壊が起こるおそれがある。
【0014】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたもので、保管時におけるウエハ等の保管物への水分等の有害物質の付着を防止することができ、さらには帯電に起因するデバイス破壊を確実に防止することができ、よって当該保管物の製造歩留まりや品質の向上を図ることができるクリーンストッカーを提供することを課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、搬入口および搬出口が設けられた建屋の内部に、保管物を収納する複数段の棚と、上記搬入口および搬出口との間に走行自在に設けられ、上記棚に対する上記保管物の出し入れを行うストッカークレーンとが設けられるとともに、清浄化した空気を上記建屋内に流動させる清浄空気循環手段が設けられたクリーンストッカーであって、上記建屋に、内部を分子状汚染物質が10ppb以下に除去された大気圧露点−100℃以下のクリーンドライエア(以下、超低露点空気と称す。)によって充満させるクリーンドライエアの供給管を設けたことを特徴とするものである。なお、上記平板状部材が、極度に分子状汚染物質を嫌うものである場合には、上記超低露点空気として、5ppb以下の分子状汚染物質が除去されたものを用いることが一層好ましい。
【0016】
ここで、上記超低露点空気は、例えばシリカゲル等の高い吸水性を有する円板状部材を複数段に設け、これら円板状部材を回転させつつ、外気をブロアーから上記複数段の円板状部材の一区画に通過させて、順次その露点を下げるとともに、水分を吸収した上記円板状部材を上記回転方向の他の区画において、ヒータ等により乾燥する周知の超低露点空気の供給装置によって得ることができる。
【0017】
なお、上記超低露点空気の供給装置によれば、複数段に配されたシリカゲル等の円板状部材を通過する際に、空気中に含まれる有機物等の汚染物質も捕集・除去されるが、さらに最終段に所定のULPAフィルタを設置することにより、分子状汚染物質が10ppb以下に除去された清浄な上記超低露点空気を得ることができる。
【0018】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の建屋には、その内部を陽圧に保持しつつ上記クリーンドライエアを回収する排気管が設けられていることを特徴とするものである。
【0019】
さらに、請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の建屋内には、上記保管物に向けて軟X線を照射することにより当該保管物の除電を行う軟X線除電装置が設置されていることを特徴とするものである。
【0020】
ここで、請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、上記ストッカークレーンが、基台上に立設されたマストに上記保管物を載置するキャリッジが昇降自在かつ鉛直軸線回りに回転自在に設けられ、かつ上記軟X線除電装置が、上記キャリッジ側に向けて上記軟X線を照射するように上記マストに取り付けられていることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0021】
請求項1〜4のいずれかに記載の発明によれば、クリーンドライエアの供給管から内部に、上記超低露点空気を供給して充満させ、これをさらにファンフィルターユニット等の清浄吸気循環手段によって当該建屋内に流動させているので、上記超低露点空気が、大気圧露点が−100℃以下であって、かつ分子状汚染物質が10ppb以下に除去されていることから、保管中に、上記保管物に有害となる水分や有機物等の汚染物質が付着するおそれがない。この結果、上記保管物の製造歩留まりや品質の向上を図ることができる。
【0022】
また、請求項2に記載の発明においては、建屋内部を陽圧に保持しつつ上記超低露点空気を回収する排気管を設けているので、従来のものと同様に、内部の温度制御が容易になるとともに、さらに建屋内でその構成部材等から発生する分子または分子レベルの汚染物質についても、上記排気管から排気される超低露点空気と共に外部に排出することができる。よって、常時建屋内を上記超低露点空気の雰囲気下に保持することができるとともに、内部が常に陽圧に保持されているために、外部の空気が建屋内に流入することも防止することができる。
【0023】
ところで、上述したように、建屋の内部を超低露点空気の雰囲気下に保持すると、露点が極めて低いために、従来のものよりも一層保管物に静電気が発生し易くなる。この結果、図8に示したように、クリーンストッカーへの前後の搬入時に、当該保管物に放電が生じて損傷等を受けるおそれが増加する。
【0024】
この点、請求項3に記載の発明によれば、建屋内に上記保管物に向けて軟X線を照射することにより当該保管物の除電を行う軟X線除電装置を設置しているので、かかる弊害が生じることを未然に防止することが可能になる。
【0025】
ここで、上記保管物の除電を行うに際して、一般的な電極間においてイオンを発生させるイオナイザーを使用すると、当該イオン発生時にオゾンが発生したり、あるいは電極の摩耗により汚染物質となるパーティクルが発生するといった不都合があるが、請求項3に記載の発明においては、敢えて微弱なX線を直接保管物に照射して、その周囲の雰囲気をイオン化させることにより、当該保管物の除電を行う軟X線除電装置を使用しているので、上記弊害が生じることも防ぐことができる。
【0026】
なお、上記保管物は、建屋内の複数段の棚に分散配置されているために、請求項3に記載の軟X線除電装置を上記棚に設けようとすると、多数の装置が必要になり、当該装置が高価であることからも現実的でない。そこで、軟X線除電装置の設置位置としては、全ての保管物が通過する搬入口および搬出口のコンベア部等が適用可能である。
【0027】
さらに、ストッカークレーンは、搬入口から搬入された保管物を、棚の様々な位置に収納する必要があるため、通常基台上に立設されたマストに、上記保管物を載置するキャリッジが昇降自在かつ鉛直軸線回りに回転自在に設けられた構成となっている。そこで、請求項4に記載の発明のように、上記軟X線除電装置を、上記マストに取り付ければ、キャリッジの昇降および回転動作を利用して、当該キャリッジ上の保管物に向けて様々な方向から軟X線を照射することにより、最小の台数で最大の除電効果を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
図1〜図5は、本発明のクリーンストッカーの一実施形態を示すもので、このクリーンストッカーは、半導体用ウエハ、あるいはLCD、PDP、EL等の平板ディスプレイ用ガラス基板といった表面に水分や分子レベルの有機物等の汚染物質の付着を嫌う各種の保管物に適用可能なものである。
【0029】
このクリーンストッカーの建屋10においては、図2中両端部に、それぞれ保管物の入出庫時に開閉する搬入口11および搬出口12が設けられ、内部両側に、図7(a)に示したものと同様の複数枚のウエハ等(保管物)5を格納したカセット3を収納するための複数段の棚13が配設されている。そして、これら棚13間に、搬入口11から搬出口12に至るレール14aが敷設され、このレール14a上に、棚13に対するカセット3の出し入れを行うストッカークレーン14が走行自在に設けられている。
【0030】
また、各棚13における後面側に、清浄化した空気をカセット3側に噴出して建屋10内に流動させるファンフィルターユニット(清浄空気循環手段)15が設けられている。
他方、ストッカークレーン14の搬送路の上方に位置する建屋10の天井部には、上記超低露点空気を建屋10内に充満させるためのクリーンドライエアの供給管16が設けられている。
【0031】
この供給管16は、ストッカークレーン14の搬送路に沿って複数箇所(図では4箇所)に設けられており、いずれも図示されない1基の超低露点空気の供給装置から導出されている。また、建屋10の外壁は、図3(a)、(b)に示すように、所定間隔をおいて立設されたフレーム17間に外板18が渡されることにより構成されており、内部の気密性を高めるために、隣接する外板18にパッキン19が貼設されるとともに、これらパッキン19間に、フレーム17を跨いで外板18との間の隙間を封じるテープ20が貼設されている。
【0032】
そして、棚13の後面側と建屋10の側壁との間の空間の上方には、建屋内を陽圧に保持しつつ超低露点空気を回収する排気管21が設けられ、この排気管21で回収されたクリーンドライエアが、再び上記超低露点空気の供給装置の取り入れ側に戻されるようになっている。
【0033】
また、図4に示すように、ストッカークレーン14は、下部サドル(基台)22の下面に取り付けられた車輪23によって上記レール14a上に移動自在に設けられており、この下部サドル22上には、棚13と略同高さ寸法を有する一対のマスト24が立設されている。そして、このマスト24に沿って、カセット3が載置されるキャリッジ25が図中矢印で示すように、昇降自在かつ鉛直軸線回りに回転自在に設けられている。
【0034】
さらに、各々のマスト24の高さ方向のほぼ中間部には、軟X線除電装置26が設けられている。この軟X線除電送値26は、キャリッジ25上のカセット3に向けて、微弱なX線を、図中点線矢印で示すように、鉛直方向および水平方向共に約115°の照射角度で照射するように取り付けられている。他方、ストッカークレーン14には、搬入または搬出時に、カセット3を載置したキャリッジ25を一旦軟X線除電装置26の高さ位置において昇降させつつ、その軸線回りに回転させる除電操作の実行およびその不実行を選択可能な制御シークエンスが組み込まれている。
【0035】
そして、このクリーンストッカーにおいては、建屋10の内壁および内部の各装置の構成部材が、いずれも水枯れ性がよく、かつそれ自体から有機物をほとんど発生しない材料形成されている。例えば、ファンフィルターユニット15については、そのケーシングが従来ステンレス鋼に代えてガルバニウム鋼板が用いられ、ファルターとしてもアウトガス対策が施されたULPAが用いられている。
【0036】
また、棚13やストッカークレーン14の構成部材については、表面に黄色亜鉛クロメートメッキが施され、外装パネルや制御盤等のカバーには、アルミ白アルマイト塗装が施されている。さらに、各種のケーブル類も、低アウトガスケーブルが用いられ、グリースについても、低揮発性グリースが用いられている。
【0037】
以上の構成からなるクリーンストッカーにおいては、クリーンドライエアの供給管16から建屋10の内部に超低露点空気を供給すると、この超低温露点空気は、ストッカークレーン14の搬送路を降下して、底部から棚13の後方へと回り込む。そして、ファンフィルターユニット15を通じてカセット3側へと送気されることにより、建屋10内を充満しつつ循環される。これと併行して、温度制御等のために、建屋10内を陽圧に保持しつつ、その一部は排気管21から回収され、上記超低露点空気の供給装置を経て再利用される。
【0038】
また、ストッカークレーン14によってカセット3を搬入または搬出する際に、要すれば、当該ストッカークレーン14の制御シークエンスによって、一旦カセット3を載置したキャリッジ25を軟X線除電装置26の高さ位置に移動させ、当該位置において昇降および軸線回りに回転させつつ、軟X線除電装置26を作動させて微弱なX線を直接ウエハ等5に照射し、その周囲の雰囲気をイオン化させることにより、ウエハ等5の除電を行う。
【0039】
以上のように、上記クリーンストッカーによれば、建屋10内を流動する超低露点空気が、大気圧露点が−100℃以下であって、かつ分子状汚染物質が10ppb以下に除去されているために、保管中に、カセット3内のウエハ等5に有害となる水分や有機物等の汚染物質が付着するおそれがない。この結果、上記ウエハ等5の製造歩留まりや品質の向上を図ることができる。
【0040】
また、建屋10内を陽圧に保持しつつ上記超低露点空気を回収する排気管21を設けているので、内部の温度制御が容易になるとともに、万一建屋10内で汚染物質が発生していても、これを排気管21から排気される超低露点空気と共に外部に排出することができる。しかも、内部が常に陽圧に保持されているために、常時建屋10内を超低露点空気の雰囲気下に保持することができるとともに、外部の空気が建屋10内に流入することも防止することができる。
【0041】
さらに、建屋10内にウエハ等5に向けて微弱なX線を照射することによりその除電を行う軟X線除電装置26を設置しているので、図5に示すように、装置Aからクリーンストッカーへ搬送し、これから後工程の装置Bへと搬送する際に、このクリーンストッカーにおいても除電することができ、よってこれら装置A、B間の搬送中に、帯電量が許容値X(V)を超えてデバイス破壊が起こることを確実に防止することができる。
【0042】
この際に、微弱なX線を直接保管物に照射して、その周囲の雰囲気をイオン化させることにより、当該保管物の除電を行う軟X線除電装置26を使用しているので、除電に伴うオゾンの発生や、摩耗に起因するパーティクルの発生といった弊害が生じることもない。しかも、軟X線除電装置26を、ストッカークレーン14のマスト24に取り付けているので、キャリッジ25の昇降および回転動作を利用して、キャリッジ25上のウエハ等5に向けて様々な方向から軟X線を照射することにより、最小の台数で最大の除電効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明のクリーンストッカーの一実施形態を示す縦断面図である。
【図2】図1の平面図である。
【図3】図1の建屋外壁のシール部分を拡大して示す横断面図である。
【図4】図2のストッカークレーンを示す側面図である。
【図5】本実施形態のクリーンストッカーの前後における帯電状態を示す模式図である。
【図6】従来のクリーンストッカーを示す縦断面図である。
【図7】(a)はウエハ等が格納されたカセットを示す正面図、(b)は(a)のA部拡大図である。
【図8】従来のクリーンストッカーの前後における帯電状態を示す模式図である。
【符号の説明】
【0044】
3 カセット
5 ウエハ等(保難物)
10 建屋
11 搬入口
12 搬出口
13 棚
14 ストッカークレーン
15 ファンファルターユニット(清浄空気循環手段)
16 クリーンドライエアの供給管
21 排気管
22 下部サドル(基台)
24 マスト
25 キャリッジ
26 軟X線除電装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬入口および搬出口が設けられた建屋の内部に、保管物を収納する複数段の棚と、上記搬入口および搬出口との間に走行自在に設けられ、上記棚に対する上記保管物の出し入れを行うストッカークレーンとが設けられるとともに、清浄化した空気を上記建屋内に流動させる清浄空気循環手段が設けられたクリーンストッカーであって、
上記建屋に、内部を分子状汚染物質が10ppb以下に除去された大気圧露点−100℃以下のクリーンドライエアによって充満させるクリーンドライエアの供給管を設けたことを特徴とするクリーンストッカー。
【請求項2】
上記建屋には、その内部を陽圧に保持しつつ上記クリーンドライエアを回収する排気管が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のクリーンストッカー。
【請求項3】
上記建屋内には、上記保管物に向けて軟X線を照射することにより当該保管物の除電を行う軟X線除電装置が設置されていることを特徴とする請求項1または2に記載のクリーンストッカー。
【請求項4】
上記ストッカークレーンは、基台上に立設されたマストに上記保管物を載置するキャリッジが昇降自在かつ鉛直軸線回りに回転自在に設けられ、かつ上記軟X線除電装置は、上記キャリッジ側に向けて上記軟X線を照射するように上記マストに取り付けられていることを特徴とする請求項3に記載のクリーンストッカー。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−21913(P2006−21913A)
【公開日】平成18年1月26日(2006.1.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−203213(P2004−203213)
【出願日】平成16年7月9日(2004.7.9)
【出願人】(504157024)国立大学法人東北大学 (2,297)
【出願人】(000206211)大成建設株式会社 (1,602)
【Fターム(参考)】