説明

ゴムチップアスファルト舗装の施工方法

【課題】簡易な構成によって、アスファルト舗装の表面の全体に亘ってゴムチップを略均等に散布することを可能にして、氷結抑制効果を発揮するアスファルト舗装を効率良く形成できるゴムチップアスファルト舗装の施工方法を提供する。
【解決手段】アスファルト舗装11の表面12に多数のゴムチップが溶着されたゴムチップアスファルト舗装10を形成するための施工方法であって、回転軸18を略垂直に配置してアスファルトフィニシャ21に取付けられた拡散羽根板19を備える拡散回転ディスク20に、アスファルトとの相溶性を有するゴムチップ13を上方から供給して、80℃以上に加温されたアスファルト舗装11の表面12に50〜1000g/m2の散布量でゴムチップ13を略均等に散布し、しかる後に、散布したゴムチップ13をローラーで転圧してアスファルト舗装11の表面12に付着させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アスファルト舗装の表面に多数のゴムチップが溶着されたゴムチップアスファルト舗装を形成するためのゴムチップアスファルト舗装の施工方法に関する。
【背景技術】
【0002】
寒冷地等における道路では、舗装の表面の凍結を防止するための工夫が種々なされており、例えば塩化マグネシウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム等の凍結防止剤を、アスファルト舗装の表面に散布する方法や、アスファルト舗装の表面から弾性を有するゴム粒子を突出させ、路面を走行する車両の荷重によって舗装面を変形させて、表面に付着している氷結層を破砕させることにより、氷結抑制効果が得られるようにする方法(例えば、特許文献1参照)が採用されている。
【0003】
また、アスファルト、フィラー、及びゴム粒子からなるスラリー材をアスファルト舗装の舗装面に敷設付着して表面処理層を形成することにより、ゴム粒子を舗装の表面から突出させたアスファルト舗装も開発されている(例えば、特許文献2参照)。
【0004】
さらに、ゴム粒子をアスファルト舗装の表面に散布してローラで圧入する方法や、アスファルトとの相溶性に優れた樹脂を配合したゴム粒子を散布してアスファルト舗装の表面に溶着させる方法も開発されている(例えば、特許文献3参照)。
【特許文献l】特開平10−140510号公報
【特許文献2】特開平10−110402号公報
【特許文献3】特開2001−329503号公報
【特許文献4】特開2000−110109号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
一方、ゴム粒子をアスファルト舗装の表面に散布する方法としては、例えば粒状の凍結防止剤等を散布する装置として公知のロール式のチップスプレッダが一般に用いられていたが(例えば、特許文献4参照)、ロール式のチップスプレッダの場合、散布幅が固定されてしまうため、ゴム粒子を散布すべき施工幅の変化に対応することが困難であると共に、装置が大ががりになって取り扱いに不便である。また、ゴム粒子による氷結抑制効果や騒音抑制効果を効率良く且つ効果的に発揮させるためには、ゴム粒子を所定の散布量でアスファルト舗装の表面の全体に亘って略均等に精度良く散布することが望ましいが、ロール式のチップスプレッダでは、散布量にバラツキが生じ易く、所定の散布量でアスファルト舗装の表面の全体に亘って略均等にゴム粒子を精度良く散布することが困難である。
【0006】
本発明は、簡易な構成によって、対象となるアスファルト舗装の表面の全体に亘ってゴムチップを略均等に精度良く散布することを可能にして、氷結抑制効果や騒音抑制効果を効率良く効果的に発揮させることが可能なアスファルト舗装を容易に形成することのできるゴムチップアスファルト舗装の施工方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、アスファルト舗装の表面に多数のゴムチップが溶着されたゴムチップアスファルト舗装を形成するための施工方法であって、前記アスファルト舗装の表面に対して回転軸を略垂直に配置して路面移動台車に取付けられた拡散羽根板を備える拡散回転ディスクに、アスファルトとの相溶性を有するゴムチップを上方から供給して、80℃以上に加温された前記アスファルト舗装の表面に50〜1000g/m2の散布量でゴムチップを略均等に散布し、しかる後に、散布したゴムチップをローラーで転圧して前記アスファルト舗装の表面に付着させるゴムチップアスファルト舗装の施工方法を提供することにより、上記目的を達成したものである。
【0008】
そして、本発明のゴムチップアスファルト舗装の施工方法によれば、前記路面移動台車に、当該路面移動台車の移動速度を検知する速度検知装置を取付けておき、検知された移動速度に応じて前記拡散回転ディスクへの前記ゴムチップの供給量が調整されるようにすることが好ましい。
【0009】
また、本発明のゴムチップアスファルト舗装の施工方法によれば、80℃以上に加温された前記アスファルト舗装の表面は、当該アスファルト舗装の施工時に80℃以上に加熱されて敷均されたアスファルト混合物による表面であることが好ましい。
【0010】
さらに、本発明のゴムチップアスファルト舗装の施工方法によれば、前記路面移動台車がアスファルトフィニッシャであることが好ましい。
【0011】
さらにまた、本発明のゴムチップアスファルト舗装の施工方法によれば、80℃以上に加温された前記アスファルト舗装の表面は、アスファルト乳剤が散布される前及び/又は後に路面ヒータによって80℃以上に加熱された既設のアスファルト舗装の表面であっても良い。
【0012】
また、本発明のゴムチップアスファルト舗装の施工方法によれば、前記ゴムチップが、ブチルゴムによるゴム粒子であることが好ましい。
【発明の効果】
【0013】
本発明のゴムチップアスファルト舗装の施工方法によれば、簡易な構成によって、対象となるアスファルト舗装の表面の全体に亘ってゴムチップを略均等に精度良く散布することを可能にして、氷結抑制効果や騒音抑制効果を効率良く効果的に発揮させることが可能なアスファルト舗装を容易に形成することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明の好ましい一実施形態を添付図面を参照しつつ詳細に説明する。本実施形態のゴムチップアスファルト舗装の施工方法は、図1(a),(b)に示すような、例えば透水性を備えていない一般のアスファルト舗装11(図1(a))や、透水性を備えているアスファルト舗装11(図1(b))の表面12にゴムチップ(ゴム粒子)13を多数付着させることによって構成されるゴムチップアスファルト舗装10を形成するための施工方法として採用されたものである。すなわち、本実施形態のゴムチップアスファルト舗装の施工方法は、例えばアスファルト舗装11を新設施工する際に、表面12の全体に亘って所定の散布量で略均等にゴムチップ13を付着させることにより、氷結抑制効果や騒音抑制効果に優れたゴムチップアスファルト舗装10を、簡易な構成によって効率良く得られるようにするために採用されたものである。
【0015】
そして、本実施形態のゴムチップアスファルト舗装の施工方法は、アスファルト舗装11の表面12に多数のゴムチップが溶着されたゴムチップアスファルト舗装10を形成するための施工方法であって、図2及び図3に示すように、アスファルト舗装11の表面12に対して回転軸18を略垂直に配置して路面移動台車としてのアスファルトフィニシャ21に取付けられた拡散羽根板19を備える拡散回転ディスク20に、アスファルトとの相溶性を有するゴムチップ13を上方から供給して、80℃以上に加温されたアスファルト舗装11の表面12に50〜1000g/m2の散布量でゴムチップ13を略均等に散布し、しかる後に、散布したゴムチップ13をローラー(図示せず。)で転圧してアスファルト舗装11の表面12に付着させるようにしたものである。
【0016】
また、本実施形態では、アスファルトフィニシャ21に、当該アスファルトフィニシャ21の移動速度を検知する速度検知装置22が取付けられており、この速度検知装置22によって検知されたアスファルトフィニシャ21の移動速度に応じて、拡散回転ディスク20へのゴムチップ13の供給量が調整されるようになっている。
【0017】
本実施形態では、図1に示すアスファルト舗装11は、好ましくは80〜185℃に加熱したアスファルト混合物を、常法に従ってアスファルトフィニッシャ21により所定の厚さに敷設した後にローラーで転圧する作業を繰り返して、路盤の上に複数層に分けて舗設されるものである。本実施形態では、アスファルト舗装11の表層部分を舗設する際に、敷設されたアスファルト混合物の表面にゴムチップ13を散布し、表層部分のアスファルト混合物と共にローラーで転圧することによって、散布されたゴムチップ13が表面12に付着したゴムチップアスファルト舗装10が形成されるようになっている。
【0018】
ここで、アスファルト混合物としては、骨材14と、アスファルトモルタル15とからなる公知の種々のアスファルト混合物を用いることができる。骨材14としては、例えばアスファルト舗装用の標準骨材を使用し、その粒度が、粗粒度アスファルト舗装用、密粒度アスファルト舗装用、細粒度アスファルト舗装用、透水性アスファルト舗装用、排水性アスファルト舗装用等の粒度となるように調整した種々の骨材14を用いることができる。アスファルトモルタル15は、細骨材と、フィラーとしての石粉と、バインダーとしてのアスファルトと、必要に応じて添加されるその他の添加剤とを含むもので、アスファルト混合物中において、骨材14間の間隙を充填したり、骨材14間を連結した状態で硬化するものである。アスファルトとしては、一般に用いられる各種のストレートアスファルトの他、例えばシーロフレックス(商品名、大林道路株式会社製)等の各種の改質アスファルトを使用することもできる。
【0019】
また、本実施形態では、アスファルト舗装11の表面12に付着されるゴムチップ13として、好ましくはブチルゴムから得られるゴム粒子が用いられる。ゴムチップ13を形成するためのブチルゴムとしては、例えばイソブチレンイソプレンゴム、ハロゲン化イソブチレンイソプレンゴム等を用いることができる。ブチルゴムは、それ自身がアスファルト舗装11中のアスファルトとの相溶性を備えており、ゴムチップ13の原材料となるゴムにアスファルトとの相溶性を付与するための特別な加工処理を必要としないので、より安価にゴムチップアスファルト舗装10を施工することが可能になる。本実施形態では、ブチルゴムは、チップ状に裁断、若しくは粉砕等することにより、好ましくは例えば粒径0.1〜10mm程度の大きさのゴムチップ(ゴム粒子)13として形成されて、アスファルト舗装11の表面12に、50〜1000g/m2、好ましくは100〜400g/m2、さらに好ましくは250〜300g/m2の、舗装の規格等に応じて適宜設計された所定の散布量で散布されることになる。
【0020】
そして、本実施形態では、アスファルト舗装11の表面12にゴムチップ13を散布するための装置として、拡散羽根板19を取り付けた拡散回転ディスク20を有する簡易な構成を備え、例えば40kg程度の軽量に形成された散布装置23が用いられる。このような散布装置23としては、例えば特開平5−23088号公報に記載されるような、農業用の粉粒体を散布するための散布装置に、適宜改良を加えて得られた装置を用いることができる。本実施形態では、散布装置23は、図4(a)〜(c)に示すように、主として、アスファルトフィニッシャ21に固定するための支持架台24と、ゴムチップ13を貯留するホッパー25と、回転モータ等を内蔵する回転駆動部26と、回転駆動部26の駆動によって回転軸18を中心として回転する拡散回転ディスク20とによって構成されている。
【0021】
支持架台24は、各種の鋼材を用いて枠状に組み立てられたものであり、ボルトや溶接等によって、拡散回転ディスク20の回転軸18をアスファルト舗装11の表面12に対して略垂直に配置した状態で、アスファルトフィニッシャ21のスクリード21a上に固定される。
【0022】
ホッパー25は、上端面を上方に向けて開口させて支持架台24の上部に固定される略倒立四角錐形状の貯留槽であり、上端面の開口から投入されたゴムチップ13を貯留すると共に、操作制御盤28(図1参照)からの操作によって制御される散布量調整用のロータリーバルブや、供給配管27を介して、貯留されたゴムチップ13を、必要量、拡散回転ディスク20に上方から供給することができるようになっている。
【0023】
回転駆動部26は、回転軸18を介して拡散回転ディスク20を所定の回転数で回転させる部分であり、操作制御盤28(図1参照)からの操作によって、拡散回転ディスク20の回転数を制御できるようになっている。
【0024】
本実施形態では、拡散回転ディスク20は、例えば直径が100〜1000mm程度の円形の鋼板からなり、その中央に回転軸18が垂直に立設した状態で接合固定さている。拡散回転ディスク20の上面には、回転軸18を中心とする放射方向4方向に、例えばL形断面を有する山形鋼の一辺部を当該上面に接合固定することにより他辺部を立設させて、4枚の拡散羽根板19が、周方向に略90°の等角度間隔をおいて取付けられている。
【0025】
また、本実施形態では、拡散回転ディスク20の上方を覆うようにして、上方保護板29が、回転駆動部26の下端部から外側に張り出すようにして接合固定されている。この上方保護板29には、ホッパー25の下端部から下方に延設する3本の供給配管27の下端開口が接続されており、これらの3本の供給配管27を介して、拡散回転ディスク20の上方に、所定量のゴムチップ13を、供給量をロータリーバルブによって各々調整しつつ効率良く供給することができるようになっている。ここで、3本の供給配管27の下端開口は、拡散回転ディスク20の周方向に間隔をおいて配置されており、これによって、1本の供給配管27を介してゴムチップ13を拡散回転ディスク20に供給する場合と比較して、より広範囲に亘って飛散させつつゴムチップ13を分散し、散布することが可能になると共に、所望の散布量となるように、ゴムチップ13の散布量をより精度良く制御することが可能になる。
【0026】
さらに、本実施形態では、上方保護板29に支持固定されると共に当該上方保護板29の周縁部分から下方に垂下して、円弧形状の規制スカート板30が、拡散回転ディスク20と上方保護板29との間の間隔部分を外方から覆うようにして、支持架台24側の略半分の領域において周方向に延設して取付けられている。この規制スカート板30によって、拡散回転ディスク20の拡散羽根板19によってはじき飛ばされるゴムチップ13が、支持架台24やアスファルトフィニッシャ21側に飛散しないようにし、アスファルトフィニッシャ21の移動方向後方側の、スクリード21aによって80℃以上のアスファルト混合物が敷き均されたアスファルト舗装11の表面12に効率良く飛散されるように規制することができるようになっている。
【0027】
アスファルトフィニシャ21に取付けられて当該アスファルトフィニシャ21の移動速度を検知する速度検知装置22(図2、図3参照)は、検知輪や回転出力部等を備える公知の速度検知装置であり、アスファルトフィニシャ21に追随して移動することにより、これの移動速度を検出する。また速度検知装置22は、その回転出力部が、操作制御盤28と接続されており、アスファルトフィニシャ21の移動速度に応じて、供給配管27を介したホッパー25からのゴムチップ13の供給量を制御することにより、所定の散布量でゴムチップ13をアスファルト舗装11の表面12に略均等に散布させることができるようになっている。
【0028】
なお、本実施形態では、アスファルトフィニッシャ21のスクリード21aには、小型発電機31が搭載されており、この小型発電機31を動力源として、回転駆動部26や速度検知装置22等を駆動させることができるようになっている。
【0029】
そして、本実施形態では、アスファルトフィニシャ21の移動に伴って、拡散羽根板19を備える拡散回転ディスク20に、アスファルトとの相溶性を有するゴムチップ13を上方から供給して、80℃以上に加温されたアスファルト舗装11の表面12に所定の散布量でゴムチップ13を略均等に散布し、しかる後に、散布したゴムチップ13をローラーで転圧してアスファルト舗装11の表面12に付着させて、ゴムチップアスファルト舗装10が形成されることになるが、本実施形態によれば、簡易な構成によって、対象となるアスファルト舗装11の表面12の全体に亘ってゴムチップ13を略均等に精度良く散布することを可能にして、氷結抑制効果や騒音抑制効果を効率良く効果的に発揮させることが可能なアスファルト舗装を容易に形成することが可能になる。
【0030】
すなわち、本実施形態によれば、拡散羽根板19を備える拡散回転ディスク20にゴムチップ13を上方から供給して、アスファルト舗装11の表面12にゴムチップ13を散布するだけの簡易な構成にもかかわらず、拡散回転ディスク20の回転速度を制御しつつ拡散羽根板19によって供給されたゴムチップ13をはじかせて飛散させることにより、ゴムチップ13を散布すべき施工幅を固定することなく、施工幅の変化に容易に対応しつつ、広範囲に亘って略均等にゴム粒子を精度良く散布してゆくことが可能になる。
【0031】
また、本実施形態では、速度検知装置22によってスファルトフィニシャ21の移動速度を検出し、この移動速度に応じて、ホッパー25から拡散回転ディスク20に供給されるゴムチップ13の供給量を制御することができるので、アスファルト舗装11の表面12にさらに容易且つ精度良くゴムチップ13を略均等に散布してゆくことが可能になる。
【0032】
したがって、本実施形態のゴムチップアスファルト舗装の施工方法によれば、アスファルト舗装11の表面12のみにゴムチップ(ゴム粒子)13を付着させた氷結抑制効果や騒音抑制効果に優れた合理的なゴムチップアスファルト舗装10を、比較的安価に施工することが可能になる。
【0033】
なお、本発明は上記実施形態に限定されることなく種々の変更が可能である。例えば、本発明の施工方法は、ゴムチップアスファルト舗装を新設施工する場合に限定されることなく、既設のアスファルト舗装を改良してゴムチップアスファルト舗装とするべく採用することもできる。すなわち、既設のアスファルト舗装の表面にアスファルト乳剤を散布した後や散布する前に、路面ヒータによって当該表面を80℃以上に加熱して、80℃以上に加温されたアスファルト舗装の表面を形成し、この表面にゴムチップ(ゴム粒子)を散布してローラーで転圧することにより、ゴムチップアスファルト舗装を形成することもできる。この場合には、路面ヒータを路面移動台車として用いることができる。
【0034】
また、本発明のゴムチップアスファルト舗装の施工方法は、供用によりゴムチップアスファルト舗装のゴム粒子が失われた場合でも、ゴム粒子を追加して付着させる際に使用できる他、アスファルト舗装の種類(密粒、ギャップ、ポーラス他)や、施工時期等を選ばすに容易に施工することができる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】(a),(b)は、本発明の好ましい一実施形態に係るゴムチップアスファルト舗装の施工方法によって形成されるゴムチップアスファルト舗装の構成を説明する略示断面図である。
【図2】本発明の好ましい一実施形態に係るゴムチップアスファルト舗装の施工方法を説明する略示斜視図である。
【図3】本発明の好ましい一実施形態に係るゴムチップアスファルト舗装の施工方法を説明する略示側面図である。
【図4】(a)は、本発明の好ましい一実施形態に係るゴムチップアスファルト舗装の施工方法において使用した、拡散羽根板を備える拡散回転ディスクを含む散布装置の斜視図、(b)は、同要部正面図、(c)は、(b)のA−Aに沿った断面図である。
【符号の説明】
【0036】
10 ゴムチップアスファルト舗装
11 アスファルト舗装
12 アスファルト舗装の表面
13 ゴムチップ(ゴム粒子)
18 回転軸
19 拡散羽根板
20 拡散回転ディスク
21 アスファルトフィニシャ(路面移動台車)
21a アスファルトフィニシャのスクリード
22 速度検知装置
23 散布装置
24 支持架台
25 ホッパー
26 回転駆動部
27 供給配管
28 操作制御盤
29 上方保護板
30 規制スカート板
31 小型発電機

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アスファルト舗装の表面に多数のゴムチップが溶着されたゴムチップアスファルト舗装を形成するための施工方法であって、
前記アスファルト舗装の表面に対して回転軸を略垂直に配置して路面移動台車に取付けられた拡散羽根板を備える拡散回転ディスクに、アスファルトとの相溶性を有するゴムチップを上方から供給して、80℃以上に加温された前記アスファルト舗装の表面に50〜1000g/m2の散布量でゴムチップを略均等に散布し、
しかる後に、散布したゴムチップをローラーで転圧して前記アスファルト舗装の表面に付着させるゴムチップアスファルト舗装の施工方法。
【請求項2】
前記路面移動台車に、当該路面移動台車の移動速度を検知する速度検知装置を取付けておき、検知された移動速度に応じて前記拡散回転ディスクへの前記ゴムチップの供給量が調整される請求項1に記載のゴムチップアスファルト舗装の施工方法。
【請求項3】
80℃以上に加温された前記アスファルト舗装の表面は、当該アスファルト舗装の施工時に80℃以上に加熱されて敷均されたアスファルト混合物による表面である請求項1又は2に記載のゴムチップアスファルト舗装の施工方法。
【請求項4】
前記路面移動台車がアスファルトフィニッシャである請求項3に記載のゴムチップアスファルト舗装の施工方法。
【請求項5】
80℃以上に加温された前記アスファルト舗装の表面は、アスファルト乳剤が散布される前及び/又は後に路面ヒータによって80℃以上に加熱された既設のアスファルト舗装の表面である請求項1又は2に記載のゴムチップアスファルト舗装の施工方法。
【請求項6】
前記ゴムチップが、ブチルゴムによるゴム粒子である請求項1〜5のいずれかに記載のゴムチップアスファルト舗装の施工方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2009−293312(P2009−293312A)
【公開日】平成21年12月17日(2009.12.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−149398(P2008−149398)
【出願日】平成20年6月6日(2008.6.6)
【出願人】(000208204)大林道路株式会社 (31)
【Fターム(参考)】