説明

シランメロシアニンスルホン誘導体;シランメロシアニンスルホン誘導体を含有する光保護用組成物;それらのUVフィルターとしての使用

本発明は、新規なシラン、シロキサン、またはポリシロキサンメロシアニンスルホン誘導体、並びにそれらの長期のUVフィルターとしての化粧品的な使用に関する。本発明は、有効量の少なくとも1つのシラン、シロキサン、若しくはポリシロキサンメロシアニンスルホン誘導体またはそれらの誘導体の混合物を含む、局所的な使用、特に皮膚及び/または毛髪の光保護のための化粧品組成物にも関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、メロシアニンスルホンの新規シラン、シロキサン、またはポリシロキサン誘導体、及び長期のUV-Aフィルターとしての化粧品におけるそれらの使用に関する。
【0002】
本発明は、有効量の少なくとも1つのメロシアニンスルホンのシラン、シロキサン、またはポリシロキサン誘導体、あるいはそれらの誘導体の混合物を含む、局所的な使用のための化粧品組成物、特に皮膚及び/または毛髪の光保護のための化粧品組成物にも関する。
【背景技術】
【0003】
280nm(ナノメートル)から400nmの範囲における波長を有する照射は、ヒトの皮膚を褐色にすることが知られており、UV-B照射として知られている280nmから320nmの範囲における波長を有する照射は、皮膚に紅斑及び火傷を生じさせ、自然な日焼けの発色を妨げ得ることが知られている。
【0004】
320nmから400nmの範囲における波長を有するUV-A照射は、皮膚を褐色にすることも知られているが、特に、過敏性の皮膚及び/または太陽からの照射に連続的に曝露されている皮膚の場合は、皮膚の変質を誘導し得る。特に、UV-A照射は、皮膚の弾力性の損失及びしわの出現を生じさせ、皮膚の早期の加齢を生じさせる。UV-A照射は、紅斑反応の開始を促進するか、またはある対象においては紅斑反応を増強し、光毒または光アレルギー反応の起源となりさえする可能性がある。かくして、美的または美容的な理由、例えば皮膚の自然な弾力性を保持するために、ますます多くのヒトが、皮膚に対するUV-A照射の効果を調節することを所望している。用語「太陽光線保護指数」は、フィルターの不在下における紅斑形成の閾値に達するのに必要な照射期間に対する、試験フィルターの存在下における紅斑形成の閾値に達するのに必要な照射期間の比率を意味する。
【0005】
UV-A及び/またはUV-B照射に対して皮膚を保護することが意図された多数の有機化合物が、提案されている。
【0006】
それらの大多数は、280nmから315nmの範囲の帯におけるか、または315nmから400nm以上の範囲の帯におけるか、あるいはそれら双方の帯に亘るUV照射を吸収する芳香族化合物である。それらは、通常、水中油型エマルションまたは油中水型エマルションの形態であるサンスクリーン組成物に調合される。一般的に親油性または親水性である有機フィルターは、所望の太陽光線保護指数(SPF)を得るために適当な量で、それらの相のいずれかにおいて溶解された形態で存在する。
【特許文献1】US-A-4195999
【特許文献2】WO-A-2004/006878
【特許文献3】US-A-4045229
【特許文献4】WO-A-00/20388
【特許文献5】US-A-3220972
【特許文献6】US-A-3697473
【特許文献7】US-A-4340709
【特許文献8】US-A-4367390
【特許文献9】EP-A-0863145
【特許文献10】EP-A-0517104
【特許文献11】EP-A-0570838
【特許文献12】EP-A-0796851
【特許文献13】EP-A-0775698
【特許文献14】EP-A-0878469
【特許文献15】EP-A-0933376
【特許文献16】EP-A-0507691
【特許文献17】EP-A-0507692
【特許文献18】EP-A-0790243
【特許文献19】EP-A-0944624
【特許文献20】EP-A-0669323
【特許文献21】US-A-2463264
【特許文献22】US-A-5237071
【特許文献23】US-A-5166355
【特許文献24】GB-A-2303549
【特許文献25】DE-A-19726184
【特許文献26】EP-A-0893119
【特許文献27】WO-A-93/04665
【特許文献28】EP-A-0967200
【特許文献29】DE-A-19746654
【特許文献30】DE-A-19755649
【特許文献31】EP-A-1008586
【特許文献32】EP-A-1133980
【特許文献33】EP-A-0133981
【特許文献34】GB-A-2206339
【特許文献35】WO-A-92/06778
【特許文献36】FR-A-2315991
【特許文献37】FR-A-2416008
【特許文献38】US-A-4077441
【特許文献39】US-A-4850517
【非特許文献1】Cosmetics & Toiletries, February 1990, vol 105, p 53-64
【非特許文献2】Bangham, Standish and Watkins. J. Mol. Biol. 13, 238 (1965)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
それらの太陽光線照射のフィルター能力に加え、望ましい光保護化合物は、他の良好な化粧品的特性、一般的な溶媒における良好な溶解性、特に、油または脂肪のような脂肪性物質における良好な溶解性、及び水や汗に対する良好な耐性(持続性)、並びに非常に良好な光安定性も有する必要がある。
【0008】
その挙げられる目的のために推奨されている化合物は、米国特許US-A-4195999または国際特許出願WO-A-2004/006878に記載されている炭素質メロシアニン誘導体からなるフィルターの特に興味深いファミリーを含む。それらの化合物は、非常に良好な長期のUV-Aフィルター特性を有するが、一般的な有機溶媒における、及び特に油のような脂肪性物質における乏しい溶解性、並びに特定のメロシアニンファミリーに関しては満足されない光安定性を有する。
【0009】
本出願人は、驚くべきことに、WO-A-2004/006878に記載されているメロシアニンと比較して、良好な長期のUV-Aフィルター特性、一般的な有機溶媒における非常に良好な溶解性、及び優れた化粧品特性を有する、メロシアニンスルホンのシラン、シロキサン、またはポリシロキサン誘導体の新規なファミリーを発見した。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、以下に詳細に記述する式(1)、(2)、及び(3)に含まれる、メロシアニンスルホンのシラン、シロキサン、またはポリシロキサン誘導体の新規なファミリーに関する。
【0011】
本発明は、生理学的に許容される媒体中に、少なくとも1つの式(1)、(2)、または(3)の化合物を含有する、ケラチン物質の光保護のための化粧品組成物または皮膚科学的な組成物にも関する。
【0012】
用語「生理学的に許容される媒体」は、皮膚、唇、毛髪、睫毛、眉毛、または爪に適用可能な非毒性の媒体を意味する。本発明の組成物は、特に化粧品組成物または皮膚科学的な組成物を構成してよい。
【0013】
他の主題は、記述の熟考により明らかになるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明の化合物は、下式(1)、(2)、または(3)のいずれかを有する。
【0015】
【化1】

【0016】
式中、
mは、1または2である;
Xは、-O-、-NR5-、-SO2NH-を表し、式中、R5は水素またはC1-C5アルキル基を表す;
Yは、任意にC1-C4アルキル基で置換されている、及び/または-O-、-S-原子を含有する、または-NR1基を有する、二価のC1-C5アルキル基である;
Rは、同一または異なるものであって良く、直鎖または分枝の、任意にハロゲン化されているC1-C20アルキル基、C6-C12アリール基、またはC1-C10アルコキシ基を表す;
aは、0から3;
R1は、直鎖または分枝の、任意にハロゲン化されているC1-C20アルキル基またはC6-C12アリール基を表す;
R2、R3は、同一または異なるものであって良く、H、C1-C24アルキル基、C3-C10シクロアルキル基、またはアルキル若しくはアルコキシ基で置換されているC6-C20アリール基を表し、R2、R3は窒素原子と共に、酸素原子または-NH-によって任意に割り込まれているC4-C6環を形成して良く、式中、R2、R3が共に水素原子とはなり得ない;
Aは、メチレン、エチレン、または下式(4)、(5)、または(6)の1つを有する基より選択される二価の基である。
【0017】
【化2】

【0018】
式中、
Zは、直鎖若しくは分枝の、飽和若しくは不飽和の、ヒドロキシル基で任意に置換されているC1-C6アルキレン基であるか、または直鎖若しくは分枝の、飽和若しくは不飽和のC1-C8アルキル基である;
Wは、水素原子、ヒドロキシル基、または直鎖若しくは分枝の、飽和若しくは不飽和のC1-C8アルキル基を表す;
pは、0または1である;
nは、1から4であり、n=2である際は、R1、R2、R3、またはR4は二価のアルキル基であるか、またはR2及びR3が窒素原子と共に、酸素原子若しくは-NH-によって任意に割り込まれているC4-C6環を形成して良い。
【0019】
式(1)、(2)、または(3)の化合物は、異性体の、E,E-、E,Z-、またはZ,Z-の形態で存在して良い。
【0020】
式-A-(Si)(R)a(O)(3-a)/2の単位に加えて、オルガノシロキサンは式(R)b-(Si)(O)(4-b)/2 (式中、Rは式1から3で挙げられた意味を有し、bは1、2、または3である)の単位を含有して良い。
【0021】
好ましくは、前記-(Si)(R)a(O)(3-a)/2基は、下式(7)、(8)、または(9)によって表されて良い。
【0022】
【化3】

【0023】
式中、
(D)は、式(1)から(3)の発色団であるA基とシリコーン鎖との間の結合である;
R6は、同一または異なるものであって良く、直鎖または分枝のC1-C30アルキル、フェニル、3,3,3-トリフルオロプロピル、及びトリメチルシリルオキシ基より選択され、少なくとも80%の数のR6基がメチルである;
(B)は、同一または異なるものであって良く、R6基及びA基より選択される;
rは0から200の範囲の整数であり、sは0から50の範囲の整数、s=0である場合には、2つの(B)の少なくとも1つが、Aを表す;
uは1から10の範囲の整数であり、tは0から10の範囲の整数であり,t+uが3以上であると解される。
【0024】
上式(1)から(3)では、アルキル基は、直鎖または分枝で、飽和または不飽和であって良く、特にメチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、tert-ブチル、n-アミル、イソアミル、ネオペンチル、n-ヘキシル、n-へプチル、n-オクチル、2-エチルヘキシル、及びtert-オクチル基より選択されて良い。特に好ましくは、前記アルキル基はメチル基である。
【0025】
上式(1)から(3)では、前記アリール基は、好ましくはフェニルまたはトリルである。
【0026】
更に特には、Yは、オキサゾリジン環、ピロリジン環、チアゾリジン環、またはインドリン二重環を形成する原子の基である。
【0027】
本発明の範囲に含まれる式(7)または(8)の直鎖または環状のジオルガノシロキサンは、好ましくは少なくとも1つの、更に好ましくは全ての以下の特徴を有するランダムポリマーまたはオリゴマーである。
・R6は好ましくはメチルである、
・Bは好ましくはメチルである(式(7)の直鎖の化合物の場合)。
【0028】
挙げられる式(1)の化合物の特に好ましい例は、下式(a)から(e)の物質を含む。
【0029】
【化4A】

【化4B】

【0030】
挙げられる式(2)の化合物の特に好ましい例は、下式(f)の物質を含む。
【0031】
【化5】

【0032】
挙げられる式(3)の化合物の特に好ましい例は、下式(g)から(k)の物質を含む。
【0033】
【化6】

【0034】
以下の反応スキームによって、特許US-A-4045229及びUS-A-4195999に記載されている方法を使用して、式(1)の誘導体が調製されて良い。
【0035】
【化7】

【0036】
式中、R、R1、R2、R3、A、X、a、及びmは、上式で挙げられた意味を有する。
【0037】
以下の反応スキームによって、特許WO-A-00/20388に記載されている方法を使用して、式(2)の誘導体が調製されて良い。
【0038】
【化8】

【0039】
式中、R、R1、R2、R3、A、X、Y、a、及びmは、上式で挙げられた意味を有する。
【0040】
以下の反応スキームによって、特許US-A-4045229及びUS-A-4195999に記載されている方法を使用して、式(3)の誘導体が調製されて良い。
【0041】
【化9】

【0042】
式中、R、R1、R2、R4、A、X、a、及びmは、上式で挙げられた意味を有する。
【0043】
以下の反応スキームによって、式(11)の化合物は、例えば全(D)基が水素原子である式(7)または(8)のシロキサンまたはシラン誘導体(以後、SiH誘導体と称する)と不飽和誘導体とから出発するヒドロシリル化反応を実施することによって、従来のように得られて良い。
【0044】
【化10】

【0045】
式中、R、R1、A、X、Y、Z、a、m、及びpは、上式で挙げられた意味を有する。
【0046】
SiH基は、鎖の中及び/または鎖の末端に存在して良い。前記SiH誘導体は、シリコーンの業界でよく知られており、一般的に市販されている。例えば、それらは米国特許US-A-3220972、US-A-3697473、及びUS-A-4340709に記載されている。
【0047】
同様に、式(15)の誘導体が以下の反応スキームに従って得られて良い。
【0048】
【化11】

【0049】
式中、R、R2、Y、Z、a、及びpは、上式で挙げられた意味を有する。
【0050】
本発明の組成物は、水溶性または脂溶性、あるいは現在使用している化粧品の溶媒に不溶である、UV-A及び/またはUV-Bにおいて活性である他の補足的な有機または無機のUVフィルターを更に含有して良い。
【0051】
特に、補足的な有機フィルターは、アントラニレート;桂皮酸誘導体;サリチル酸誘導体、カンフル誘導体;本発明のもの以外のトリアジン誘導体、例えば特許出願、US-A-4367390, EP-A-0863145, EP-A-0517104, EP-A-0570838, EP-A-0796851, EP-A-0775698, EP-A-0878469, EP-A-0933376, EP-A-0507691, EP-A-0507692, EP-A-0790243, EP-A-0944624に記載されているもの;ベンゾフェノン誘導体;β,β-ジフェニルアクリレート誘導体;ベンゾトリアゾール誘導体;ベンザルマロネート誘導体;ベンズイミダゾール誘導体;イミダゾリン;特許EP-A-0669323及びUS-A-2463264に記載のビス-ベンゾアゾリル誘導体;p-アミノ安息香酸(PABA)誘導体;US-A-5237071、US-A-5166355、GB-A-2303549、DE-A-19726184、及びEP-A-0893119に記載のメチレンビス-(ヒドロキシフェニルベンゾトリアゾール)誘導体;ポリマーフィルター及びシリコーンフィルター、例えば、特許WO-A-93/04665に記載されているもの;α-アルキルスチレンに由来する二量体、例えば特許出願DE-A-19855649に記載されているもの;4,4-ジアリールブタジエン、例えばEP-A-0967200、DE-A-19746654、DE-A-19755649、EP-A-1008586、EP-A-1133980、及びEP-A-0133981に記載されているもの、並びにそれらの混合物より選択される。
【0052】
挙げられる補足的な有機フィルターの例は、以下のICNI名を有する下記のものである。
パラ-アミノ安息香酸誘導体:
PABA;
エチルPABA;
エチルジヒドロキシプロピルPABA;
エチルヘキシルジメチルPABA、特にISP社によって商品名「ESCALOL 507」で市販されているもの;
グリセリルPABA;
BASF社によって商品名「UVINUL P25」で市販されているPEG-25 PABA;
サリチル酸誘導体:
Rona/EM Industries社によって商品名「Eusolex HMS」で市販されているホモサレート;
HAARMANN and REIMER社によって商品名「NEO HELIOPAN OS」で市販されているエチルヘキシルサリチレート;
SCHER社によって商品名「DISPAL」で市販されているジプロピレングリコールサリチレート;
HAARMANN and REIMER社によって商品名「NEO HELIOPAN TS」で市販されているTEAサリチレート;
桂皮酸誘導体:
特にHOFFMANN LA ROCHE社によって商品名「PARSOL MCX」で市販されている、エチルヘキシルメトキシシンナメート;
イソプロピルメトキシシンナメート;
HAARMANN and REIMER社によって商品名「NEO HELIOPAN E 1000」で市販されているイソアミルメトキシシンナメート;
DEAメトキシシンナメート;
ジイソプロピルメチルシンナメート;
グリセリルエチルヘキサノエートジメトキシシンナメート;
β,β'-ジフェニルアクリレート誘導体:
オクトクリレン、特にBASF社によって商品名「UVINUL N539」で市販されているもの;
エトクリレン、特にBASF社によって商品名「UVINUL N35」で市販されているもの;
ベンゾフェノン誘導体:
BASF社によって商品名「UVINUL 400」で市販されているベンゾフェノン-1;
BASF社によって商品名「UVINUL D50」で市販されているベンゾフェノン-2;
BASF社によって商品名「UVINUL M40」で市販されているベンゾフェノン-3またはオキシベンゾン;
BASF社によって商品名「UVINUL MS40」で市販されているベンゾフェノン-4;
ベンゾフェノン-5;
Norguay社によって商品名「Helisorb 11」で市販されているベンゾフェノン-6;
American Cyanamidによって商品名「Spectra-Sorb UV-24」で市販されているベンゾフェノン-8;
BASF社によって商品名「UVINUL DS-49」で市販されているベンゾフェノン-9;
ベンゾフェノン-12;
BASF社によって商品名「UVINUL A PLUS」で市販されているジエチルアミノヒドロキシベンゾイルヘキシルベンゾエート;
ベンジリデンカンフル誘導体:
CHIMEX社によって商品名「MEXORYL SD」で作製されている3-ベンジリデンカンフル;
MERCK社によって商品名「EUSOLEX 6300」で市販されている4-メチルベンジリデンカンフル;
CHIMEX社によって商品名「MEXORYL SL」で作製されているベンジリデンカンフルスルホン酸;
CHIMEX社によって商品名「MEXORYL SO」で作製されているカンフルベンズアルコニウムメトスルフェート;
CHIMEX社によって商品名「MEXORYL SX」で作製されているテレフタリリデンジカンフルスルホン酸;
CHIMEX社によって商品名「MEXORYL SW」で作製されているポリアクリルアミドメチルベンジリデンカンフル;
フェニルベンズイミダゾール誘導体:
フェニルベンズイミダゾールスルホン酸、特にMERCK社によって商品名「EUSOLEX 232」で市販されているもの;
HAARMANN and REIMER社によって商品名「NEO HELIOPAN AP」で市販されているフェニルジベンズイミダゾールテトラ-スルホン酸二ナトリウム;
トリアジン誘導体:
CIBA GEIGY社によって商品名「TINOSORB S」で市販されているビス-エチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン;
エチルヘキシルトリアゾン、特にBASF社によって商品名「UVINUL T150」で市販されているもの;
SIGMA 3V社によって商品名「UVASORB HEB」で市販されているジエチルヘキシルブタミドトリアゾン;
フェニルベンゾトリアゾール誘導体:
RHODIA CHIMIE社によって商品名「Silatrizole」で市販されているドロメトリゾールトリシロキサン;
FAIRMOUNT CHEMICAL社によって商品名「MIXXIM BB/100」で固体の形態で市販されている、またはCIBA SPECIALTY CHEMICALS社によって商品名「TINOSORB M」で水性分散物に微粉状体化された形態で市販されているメチレンビス-ベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノール;
アントラニル酸誘導体:
HAARMANN and REIMER社によって商品名「NEO HELIOPAN MA」で市販されているメンチルアントラニレート;
イミダゾリン誘導体:
エチルヘキシルジメトキシベンジリデンジオキソイミダゾリンプロピオネート;
ベンザルマロネート誘導体:
ベンザルマロネート官能基を有するポリオルガノシロキサン、例えば、HOFFMANN LA ROCHE社によって商品名「PARSOL SLX」で市販されているポリシリコーン-15;
4,4-ジアリールブタジエン誘導体:
1,1-ジカルボキシ(2,2'-ジメチルプロピル)-4,4-ジフェニルブタジエン及びそれらの混合物;
ベンズオキサゾール誘導体:
Sigma 3V社によって商品名「Uvasorb K2A」で市販されている、2,4-ビス-[5-1(ジメチルプロピル)ベンズオキサゾール-2-イル-(4-フェニル)イミノ]-6-(2-エチルヘキシル)イミノ-1,3,5-トリアジン;
並びにそれらの混合物。
【0053】
好ましい補足的な有機UVフィルターは、
エチルヘキシルサリチレート;
ホモサレート;
エチルヘキシルメトキシシンナメート;
オクトクリレン;
フェニルベンズイミダゾールスルホン酸;
フェニルジベンズイミダゾールテトラスルホン酸二ナトリウム;
ベンゾフェノン-3;
ベンゾフェノン-4;
ベンゾフェノン-5;
n-ヘキシル2-(4-ジエチルアミノ-2-ヒドロキシベンゾイル)ベンゾエート;
4-メチルベンジリデンカンフル;
テレフタリリデンジカンフルスルホン酸;
アニソトリアジン;
エチルヘキシルトリアゾン;
ジエチルヘキシルブタミドトリアゾン;
メチレンビス-ベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノール;
ドロメトリゾールトリシロキサン;
ポリシリコーン-15;
1,1-ジカルボキシ(2,2'-ジメチルプロピル)-4,4-ジフェニルブタジエン;
2,4-ビス-[5-1-(ジメチルプロピル)ベンズオキサゾール-2-イル-(4-フェニル)イミノ]-6-(2-エチルヘキシル)イミノ-1,3,5-トリアジン;
及びそれらの混合物
より選択される。
【0054】
補足的な無機光保護剤は、処理または未処理の金属酸化物の顔料、より好ましくはナノ顔料(平均一次粒子サイズ:一般的に5nmから100nmの間、好ましくは10nmから50nmの間)、例えばチタン(ルチル型及び/またはアナターゼ型の形態における非晶質または結晶質)、鉄、亜鉛、ジルコニウム、または酸化セリウムのナノ顔料より選択される。
【0055】
処理されているナノ顔料は、例えばCosmetics & Toiletries, February 1990, vol 105, p 53-64に記載にもののような化合物、例えばアミノ酸、ミツロウ、脂肪酸、脂肪アルコール、アニオン性界面活性剤、レシチン、ナトリウム、カリウム、亜鉛、鉄若しくはアルミニウムの脂肪酸塩、金属アルコキシド(チタン若しくはアルミニウム)、ポリエチレン、シリコーン、タンパク質(コラーゲン、エラスチン)、アルカノールアミン、ケイ素酸化物、金属酸化物、ヘキサメタリン酸ナトリウム、アルミナ、またはグリセリンを使用する、1つ以上の化学的、電子的、化学機械的、及び/または機械的表面処理を受けた顔料である。
【0056】
更に特には、処理されているナノ顔料は以下のものを使用して処理されている酸化チタンであって良い。
・シリカ及びアルミナ、例えば、TAYCA社製の「Microtitanium Dioxide MT 500 SA」及び「Microtitanium Dioxide MT 100 SA」、並びにTIOXIDE社製の「Tioveil Fin」、「Tioveil OP」、「Tioveil MOTG」、及び「Tioveil IPM」;
・アルミナ及びアルミニウムステアレート、例えば、TAYCA社製の「Microtitanium Dioxide MT 100 T」;
・アルミナ及びアルミニウムラウレート、例えば、TAYCA社製の「Microtitanium Dioxide MT 100 S」;
・酸化鉄及びステアリン酸鉄、例えば、TAYCA社製の「Microtitanium Dioxide MT 100 F」;
・シリカ、アルミナ、及びシリコーン、例えば、TAYCA社製の「Microtitanium Dioxide MT 100 SAS」、「Microtitanium Dioxide MT 600 SAS」、及び「Microtitanium Dioxide MT 500 SAS」;
・ナトリウムヘキサメタホスフェート、例えば、TAYCA社製の「Microtitanium Dioxide MT 150 W」;
・オクチルトリメトキシシラン、例えば、DEGUSSA社製の「T-805」;
・アルミナ及びステアリン酸、例えば、KEMIRA社製の「UVT-M160」;
・アルミナ及びグリセリン、KEMIRA社製の「UVT-M212」;
・アルミナ及びシリコーン、例えば、KEMIRA社製の「UVT-M262」。
【0057】
シリコーンで処理された他の酸化チタンナノ顔料は、好ましくは、例えば、DEGUSSA SILICES社によって商品名「T 805」で市販されているような、25nmから40nmの範囲の平均基本粒子サイズを有するオクチルトリメチルシランで処理されたTiO2、例えば、CARDRE社によって商品名「70250 CARDRE UF TiO2SI3」で市販されているような、21nmの平均基本粒子サイズを有するポリジメチルシロキサンで処理されたTiO2、例えば、COLOR TECHNIQUES社によって商品名「MICRO TITANIUM DIOXYDE USP GRADE HYDROPHOBIC」で市販されているような、25nmの平均基本粒子サイズを有するポリジメチルヒドロゲノシロキサン(polydimethylhydrogenosiloxane)で処理されたアナターゼ型/ルチル型のTiO2である。
【0058】
コーティングされていない酸化チタンナノ顔料の例は、商品名「MICROTITANIUM DIOXIDE MT 500 B」または「MICROTITANIUM DIOXIDE MT600 B」でTAYCA社によって市販されているもの、商品名「P 25」でDEGUSSA社によって市販されているもの、商品名「Oxyde de titane transparent PW」でWACKHERによって市販されているもの、商品名「UFTR」でMIYOSHI KASEIによって市販されているもの、商品名「ITS」でTOMENによって市販されているもの、商品名「TIOVEIL AQ」でTIOXIDEによって市販されているものである。
【0059】
コーティングされていない酸化亜鉛ナノ顔料の例は以下のものである。
・SUNSMART社によって商品名「Z-COTE」で市販されているもの;
・ELEMENTIS社によって商品名「NANOX」で市販されているもの;
・NANOPHASE TECHNOLOGIESによって商品名「NANOGARD WCD 2025」で市販されているもの。
【0060】
コーティングされている酸化亜鉛ナノ顔料の例は以下のものである。
・Toshibi社によって商品名「OXIDE ZINC CS-5」で市販されているもの(ポリメチルヒドロゲノシロキサンでコーティングされているZnO);
・NANOPHASE TECHNOLOGIESによって商品名「NANOGARD ZINC OXIDE FN」で市販されているもの(C12-C15アルコールのベンゾエートであるFinsolv TNの40%分散物において);
・Daito社によって商品名「DAITOPERSION ZN-30」及び「DAITOPERSION ZN-50」で市販されているもの(シリカ及びポリメチルヒドロゲノシロキサンでコーティングされている亜鉛ナノ酸化物を30%または50%含有する、シクロポリメチルシロキサン/オキシエチレン化ポリジメチルシロキサン中の分散物);
・Daikin社によって商品名「NFD ULTRAFINE ZNO」で市販されているもの(シクロペンタシロキサン中の分散物において、パーフルオロアルキルホスフェート及びパーフルオロアルキルエチルに基づくコポリマーでコーティングされているZnO);
・Shin-Etsu社によって商品名「SPD-Z1」で市販されているもの(シクロジメチルシロキサン中に分散されている、シリコーングラフト化アクリルポリマーでコーティングされているZnO);
・ISP社によって商品名「ESCALOL Z100」で市販されているもの(エチルヘキシルメトキシシンナメート/PVP-ヘキサデセンコポリマー/メチコーン混合物中に分散されている、アルミナ処理されたZnO);
・Fuji Pigment社によって商品名「FUJI ZNO-SMS-10」で市販されているもの(シリカでコーティングされたZnO及びポリメチルシルセスキオキサン);
・Elementis社によって商品名「NANOX GEL TN」で市販されているもの(ヒドロキシステアリン酸重縮合物と共にC12-C15アルコールのベンゾエート中で55%まで分散されているZnO)。
コーティングされていない酸化セリウムナノ顔料は、RHONE POULENCによって商品名「COLLOIDAL CERIUM OXIDE」で市販されている。
【0061】
コーティングされていない酸化鉄ナノ顔料の例は、商品名「NANOGARD WCD 2002 (FE 45B)」、「NANOGARD IRON FE 45 BL AQ」、「NANOGARD FE 45R AQ」、「NANOGARD WCD 2006 (FE 45R)」でARNAUD社によって市販されているもの、または商品名「TY-220」でMITSUBISHI社によって市販されているものである。
【0062】
コーティングされている酸化鉄ナノ顔料の例は、商品名「NANOGARD WCD 2008 (FE 45B FN)」、「NANOGARD WCD 2009 (FE 45B 556)」、「NANOGARD FE 45 BL 345」、「NANOGARD FE 45 BL」でARNAUD社によって市販されているもの、または商品名「OXYDE DE FER TRANSPARENT」でBASF社によって市販されているものである。
【0063】
金属酸化物の混合物が挙げられても良く、特に二酸化チタンと二酸化セリウム;シリカでコーティングされている二酸化チタンとシリカでコーティングされている二酸化セリウムの等重量混合物が、商品名「SUNVEIL A」でIKEDA社によって市販されており、アルミナ、シリカ、及びシリコーンでコーティングされている二酸化チタンと二酸化亜鉛の混合物、例えばKEMIRA社によって市販されている「M 261」、あるいはアルミナ、シリカ、及びグリセリンでコーティングされている二酸化チタンと二酸化亜鉛の混合物、例えばKEMIRA社によって市販されている「M 211」である。
【0064】
前記ナノ顔料は、そのままで、または着色ペーストの形態で(すなわち、例えば英国特許GB-A-2206339に記載されているような分散剤と混合して)本発明の組成物に導入されて良い。
【0065】
前記更なる光保護剤は、通常は、組成物の総重量に対して0.01重量%から20重量%、好ましくは組成物の総重量に対して0.1重量%から10重量%の割合で本発明の組成物に存在する。
【0066】
本発明の組成物は、人工の皮膚の日焼け剤及び/または褐色化剤(セルフタンニング剤)、更に特にはジヒドロアセトン(DHA)も含有して良い。それらは、好ましくは組成物の総重量に対して0.1重量%から10重量%の量で存在する。
【0067】
本発明の組成物は、特に、脂肪、有機溶媒、イオン性若しくは非イオン性の、親水性若しくは親油性の増粘剤、柔軟剤、湿潤剤、不透明化剤、安定剤、皮膚軟化剤、シリコーン、消泡剤、芳香剤、保存剤、アニオン性、カチオン性、非イオン性、双イオン性、若しくは両性の界面活性剤、活性成分、フィラー、ポリマー、噴射剤、アルカリ性化若しくは酸性化剤、または化粧品及び/または皮膚科学の分野で通常使用される任意の他の成分より選択される、従来の化粧品のアジュバントを更に含んで良い。
【0068】
前記脂肪は、油またはワックス、あるいはそれらの混合物によって構成されて良い。用語「油」は、環境温度で液体である化合物を意味する。用語「ワックス」は、環境温度で固体または実質的に固体である、通常は35℃より高い融点を有する化合物を意味する。
【0069】
挙げられる油は、鉱物油(パラフィン);植物油(甘扁桃油、マカダミア油、ブラックカラントシード油、ホホバ油);合成油、例えば、パーヒドロスクアレン、脂肪アルコール、脂肪酸、または脂肪エステル(例えば、WITCO社によって商品名「Finsolv TN」で市販されているC12-C15アルコールのベンゾエート、オクチルパルミテート、イソプロピルラノレート、カプリン酸/カプリル酸のトリグリセリドを含むトリグリセリド)、オキシエチレン化若しくはオキシプロピレン化脂肪エステル及びエーテル;シリコーンまたはフッ化油(サイコメチコーン(cycomethicone)、ポリジメチルシロキサン、若しくはPDMS)、あるいはポリアルキレンを含む。
【0070】
挙げられるワックス状の化合物は、パラフィン、カルナウバワックス、ミツロウ、及び水素化ヒマシ油を含む。
【0071】
挙げられる有機溶媒は、低級アルコール及びグリコールより選択されて良いポリオール、並びにグリコールエーテル、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、またはジエチレングリコールを含む。
【0072】
挙げられる親水性増粘剤は、カルボキシビニルポリマー、例えばカルボポール(カルボマー)及びペムレン(Pemulen)(アクリレート/C10-C30-アルキルアクリレートコポリマー);ポリアクリルアミド、例えばSeppic社製の商品名Spigel 305(CTFA名:ポリアクリルアミド/C13-C14イソパラフィン/Laureth7)またはSimulgeel 600(CTFA名:アクリルアミド/ナトリウムアクリロイルジメチルタウレートコポリマー/イソヘキサデカン/ポリソルベート80)で市販されている架橋化コポリマー;架橋化及び/または中性化されて良い、2-アクリルアミド2-メチルプロパンスルホン酸のポリマー及びコポリマー、例えば商品名「Hostacerin AMPS」(CTFA名:アンモニウムポリアクリルジメチルタウラミド)でHoechst社によって市販されているポリ-(2-アクリルアミド2-メチルプロパンスルホン酸);セルロース誘導体、例えばヒドロキシエチルセルロース;ポリサッカリド、及び特にガム、例えばキサンタンガム;並びにそれらの混合物を含む。
【0073】
挙げられる親油性増粘剤は、変性粘土、例えばヘクトライト及びその誘導体、例えばBentoneの商品名で市販されている製品を含む。
【0074】
挙げられる活性成分は、
・抗汚染剤及び/またはラジカルスカベンジャー
・脱色剤及び/または前着色剤;
・抗糖化剤;
・NO合成酵素インヒビター;
・皮膚または表皮の高分子の合成を刺激する剤及び/またはそれらの分解を予防する剤;
・線維芽細胞の増殖を刺激する剤;
・ケラチン生成細胞の増殖を刺激する剤;
・筋弛緩剤;
・引き締め剤;
・剥離剤;
・湿潤剤;
・抗炎症剤;
・細胞のエネルギー代謝に対して働く剤;
・駆虫剤;
・PまたはCRGP物質に対するアンタゴニスト
を含む。
【0075】
明らかに、当業者は、本発明の組成物の有利な固有の特性を予想されるアジュバントによって改変されない、または実質的に改変されないように、任意の上述の補足的な化合物及び使用する場合の量を注意深く選択するであろう。
【0076】
本発明の組成物は、当業者によく知られた技術、特に、水中油型または油中水型エマルションの調製が意図される技術を使用して調製されて良い。特に、本発明の組成物は、単純若しくは複雑(O/W、W/O、O/W/O、若しくはW/O/W)、例えばクリーム若しくはミルクであって良いエマルションの形態、またはゲル若しくはクリームゲルの形態、あるいはローション、粉末、固体スティック、若しくはおそらくエアロゾルとしてパッケージされた、フォーム若しくはスプレーの形態であって良い。
【0077】
好ましくは、本発明の組成物は水中油型若しくは油中水型のエマルションの形態である。
【0078】
エマルションは、通常は、単独または混合物として使用される、双イオン性、アニオン性、カチオン性、または非イオン性の乳化剤より選択される少なくとも1つの乳化剤を含有する。前記乳化剤は、得られるエマルション(W/OまたはO/W)に依存して適当に選択される。
【0079】
挙げられるW/Oエマルションを調製するために使用されて良い乳化界面活性剤は、例えば、ソルビタン、グリセロール、若しくは糖のアルキルエステル若しくはエーテル;シリコーン界面活性剤、例えばジメチコーンコポリオール、例えば、Dow Corning社によって商品名「DC5225C」で販売されているシクロメチコーン及びジメチコーンコポリオールの混合物、並びにアルキルジメチコーンコポリオール、例えば、Dow Corning社によって商品名「Dow Corning 5200 Formulation Aid」で市販されているラウリルメチコーンコポリオール;セチルジメチコーンコポリオール、例えばGoldschmidt社によって商品名「Abil EM 90R」で市販されているもの、並びにGoldschmidtによって商品名「ABIL WE 09」で市販されているセチルジメチコーンコポリオール、ポリグリセロールイソステアレート(4モル)、及びヘキシルラウレートの混合物を含む。更に、有利には、ポリオールアルキル化エステルを含む群より選択されて良い、1つ以上の共乳化剤を添加して良い。挙げられるポリオールアルキル化エステルは、特に、グリセロール及び/またはソルビタンエステル、例えば、ポリグリセロールイソステアレート、例えばGoldschmidt社によって商品名「Isolan GI 34」で市販されている製品、ソルビタンイソステアレート、例えばICI社によって商品名「Arlael 987」で市販されているもの、ソルビタンイソステアレート及びグリセロール、例えばICI社によって商品名「Arlacel 986」で市販されている製品、並びにそれらの混合物を含む。
【0080】
挙げられるO/Wエマルションのための乳化剤の例は、非イオン性乳化剤、例えば脂肪酸とグリセロールとのオキシアルキレン化(更に特にはポリオキシエチレン化)エステル;脂肪酸とソルビタンとのオキシアルキレン化エステル;脂肪酸のオキシアルキレン化(オキシエチレン化及び/またはオキシプロピレン化)エステル;脂肪アルコールのオキシアルキレン化(オキシエチレン化及び/またはオキシプロピレン化)エーテル;糖エステル、例えばスクロースステアレート;脂肪アルコールと糖とのエーテル、特にアルキルポリグルコシド(APG)、例えば商品名Plantaren 2000及びPlantaren 1200でHenkel社によって市販されているデシルグルコシド及びラウリルグルコシド、おそらくSeppic社によって商品名Montanov 68で市販されている、Goldschmidt社によって商品名Tegocare CG90で市販されている、及びHenkel社によって商品名Emulgade KE3302で市販されているセトステアリルアルコールとの混合物としてのセトステアリルグルコシド、並びにアラキジルグルコシド、例えばアラキン酸アルコール及びベヘン酸アルコールの混合物の形態のアラキジルグルコシド、並びにSeppic社によって商品名Montanov 202で市販されているアラキジルグルコシドを含む。特に本発明の方法では、関連の脂肪アルコールとの上述のアルキルポリグルコシドの混合物は、例えばWO-A-92/06778に記載されているような自己乳化組成物の形態であって良い。
【0081】
エマルションでは、その水性相は既知の方法を使用して調製される非イオン性ベシクル分散物を含んで良い(Bangham, Standish and Watkins. J. Mol. Biol. 13, 238 (1965), FR-A-2315991及びFR-A-2416008)。
【0082】
本発明の組成物は、多数の処理、特に頭皮を含む、皮膚、唇、及び毛髪の化粧品において、特に皮膚、唇、及び/または毛髪のケア、並びに/あるいは皮膚及び/または唇のメークアップのために応用される。
【0083】
本発明は、皮膚、唇、爪、毛髪、睫毛、眉毛、及び/または頭皮の美容処理のための製品、特にケア製品及びメークアップ製品の製造のための上述の本発明の組成物の使用にも関する。
【0084】
本発明の化粧品組成物は、例えば、ミルク、油性の変化する程度を有するクリーム、ゲルクリーム、またはペーストのような液体から半液体の粘稠度を有する顔面及び/または身体のためのケア製品及び/またはサンケア製品として使用されて良い。それらは、フォームまたはスプレーの形態でエアロゾルとしてパッケージされて良い。
【0085】
本発明に係る気化可能な流動体状ローションの形態における本発明の組成物は、加圧装置を使用して微粒子の形態において皮膚または毛髪に適用される。本発明の装置は、当該技術分野でよく知られており、非エアロゾルポンプ若しくは噴霧器、噴射剤を含むエアロゾル容器、並びに噴射剤として圧縮空気を使用するエアロゾルポンプを含む。これらは、特許US-A-4077441及びUS-A-4850517に記載されている(記載の内容の不可欠の部分を形成する)。
【0086】
本発明に係るエアロゾルの形態にパッケージされている組成物は、フッ化水素化合物、ジクロロジフルオロメタン、ジフルオロエタン、ジメチルエーテル、イソブタン、n-ブタン、プロパン、またはトリクロロフルオロメタンのような従来の噴射剤を一般的に含有する。それらは、好ましくは、組成物の総重量に対して15重量%から50重量%の量で存在する。
【0087】
更なる態様では、本発明は、UV照射フィルターとしての化粧品組成物または皮膚科学的組成物における上述の式(1)、(2)、または(3)の化合物の使用に関する。
【0088】
更なる態様では、本発明は、UV照射による皮膚の色における変化を調節するための剤としての、化粧品組成物における上述の式(1)、(2)、または(3)の化合物の使用に関する。
【0089】
更なる態様では、本発明は、プラスチック物質のような合成ポリマーまたはガラス、特に眼鏡のレンズまたはコンタクトレンズを光安定化するための剤としての、上述の式(1)、(2)、または(3)の化合物の使用に関する。
【0090】
本発明を説明する制限しない実施例を以下に挙げる。
【実施例】
【0091】
(実施例1)
式(3)(4)(7):n=1、a=1、m=1、X=O、R1=p-トリル、R=R2=R4=R6=(B)=-CH3、p=1、W=H、Z=-CH2-、r=0、s=1の化合物(g)の調製。
【0092】
【化12】

【0093】
第1工程:メチル-5-[アリル(メチル)アミノ]-2-[(4-メチルフェニル)スルホニル]ペンタ-2,4-ジエノエート:
3-アニリノアクロレインアニル(1.2 g、5.4×10-3モル)及びメチルパラ-トルエンスルホニルアセテート(1.48 g、6.48×10-3モル)を、2時間30分間、5 mlの無水酢酸中で85-90℃に加熱した。前記無水酢酸を、減圧条件下で乾燥するまで蒸発させた。得られた油を5 mlのエタノール中に入れた。N-メチルアリルアミン(1.115 ml、0.0117モル)を添加して、その混合物を還流しながら4時間30分間、加熱した。エタノールを減圧条件下で乾燥するまで蒸発させた。得られた橙色-茶色の油をシリカクロマトグラフィーカラム上で精製した(溶出:EtOAc/ヘプタン、20:80、次いで30:70までのグラジエント)。メチル-5-[アリル(メチル)アミノ]-2-[(4-メチルフェニル)スルホニル]ペンタ-2,4-ジエノエートの1.48 gの不純物がないフラクション(収率77%)を淡黄色の油の形態で回収した:
UV (CH2Cl2):
λmax = 370 nm, E1% = 1346
λmax = 356 nm (肩(shoulder)), E1% = 1031。
【0094】
第2工程:実施例1の化合物の調製:
80℃まで加熱した2mlの無水トルエン中の、前述の物質(0.508 g、1.51×10-3モル)及び触媒(Huls Petrarch社製のシクロビニルメチルシロキサン中に3-3.5重量%のPtを含有する錯体、PC085:100 μl)の溶液に、0.371 g(1.67×10-3モル)のヘプタメチルトリシロキサンを10分に亘って滴々と添加した。それを6時間、80℃の状態にした。その反応混合物を濃縮した。それをジクロロメタン中に入れて、その溶液をセライトの床に通した。得られた淡黄色の油をシリカカラムクロマトグラフィーにかけた(溶出:ヘプタン/EtOAc、65:35)。実施例1の誘導体の0.45 g(収率:53%)の不純物がないフラクションを、経時的に結晶化した淡黄色の油の形態で得た。
UV (エタノール):
λmax = 372 nm, E1% = 1154
λmax = 356 nm (肩(shoulder)), E1% = 773。
【0095】
(実施例2)
式(3)(4)(7):n=1、a=1、b=2、m=1、X=O、R1=p-トリル、R=R2=R4=R6=(B)=-CH3、p=1、W=H、Z=-CH2-、r=s=6の化合物(h)の調製。
【0096】
【化13】

【0097】
80℃に加熱した2 mlの無水トルエン中の、実施例1の第1工程で得られたメチル-5-[アリル(メチル)アミノ]-2-[(4-メチルフェニル)スルホニル]ペンタ-2,4-ジエノエート(0.7 g、2.1×10-3モル)及び触媒(Huls Petrarch社製のシクロビニルメチルシロキサン中に3-3.5重量%のPtを含有する錯体、PC085:80 μl)の溶液に、0.325 g(2 meq SiH)のメチルヒドロ(50-55%)ジメチルシロキサン(45-50%)コポリマー(Petrarch社製のPS122.5)を10分に亘って滴々と添加した。それを6時間、80℃の状態にした。その反応混合物を濃縮した。それをジクロロメタン中に入れ、その溶液をセライトの床に通した。得られた淡黄色の油をシリカカラムクロマトグラフィーにかけた(溶出:CH2Cl2)。実施例2の誘導体の0.92 gの不純物のないフラクションを粘性の淡黄色の油の形態で得た:
UV (エタノール):λmax = 371 nm, E1% = 728。
【0098】
(実施例3)
式(3)(5)(6)(7):n=1、a=1、m=1、X=O、R1= -フェニル、R=R2=R6=(B)=-CH3、R4=-CH2CH3、p=1、Z=-CH2-、r=0、s=1の化合物(i)の混合物の調製。
【0099】
【化14】

【0100】
第1工程:エチル-5-[メチル(プロピ-2-ニル)アミノ]-2-(フェニルスルホニル)ペンタ-2,4-ジエノエート:
3-アニリノアクロレインアニル(1.5 g、6.75×10-3モル)及びエチルフェニルスルホニルアセテート(1.848 g、8.1×10-3モル)を3時間、5mlの無水酢酸中で85-90℃まで加熱した。前記無水酢酸を減圧条件下で乾燥するまで蒸発させた。得られた油を5mlのエタノールに入れた。N-メチルプロパルギルアミン(1.22 ml、0.0146モル)を添加して、その混合物を5時間還流しながら加熱した。前記エタノールを減圧条件下で乾燥するまで蒸発させた。得られた橙色の油をシリカクロマトグラフィーカラムで精製した(溶出:EtOAc/ヘプタン、50:50、次いで30:70までのグラジエント)。エチル-5-[メチル(プロピ-2-ニル)アミノ]-2-(フェニルスルホニル)ペンタ-2,4-ジエノエートの1.68 gの不純物がないフラクション(収率:71%)を、淡黄色の油の形態で回収した:
UV (CH2Cl2):
λmax = 366 nm, E1% = 1367
λmax = 358 nm (肩(shoulder)), E1% = 1298。
【0101】
第2工程:実施例3の化合物の調製:
80℃まで加熱した2mlの無水トルエン中の、前述の物質(0.562 g、1.69×10-3モル)及び触媒(Huls Petrarch社製のシクロビニルメチルシロキサン中に3-3.5重量%のPtを含有する錯体、PC085:60 μl)の溶液に、0.413g(1.86×10-3モル)のヘプタメチルトリシロキサンを10分に亘って滴々と添加した。それを6時間、80℃の状態にした。その反応混合物を濃縮した。それをジクロロメタン中に入れて、その溶液をセライトの床に通した。得られた淡黄色の油をシリカカラムクロマトグラフィーにかけた(溶出:CH2Cl2)。実施例3の誘導体の0.35 g(収率:37%)の不純物がないフラクションを、経時的に結晶化した橙色-黄色の油の形態で、1H-NMRによって測定されたように25:75の比率で得られた:
UV (エタノール):
λmax = 366 nm, E1% = 1058
λmax = 356 nm (肩(shoulder)), E1% = 705。
【0102】
(実施例4)
式(3)(5)(6)(7):n=1、a=1、m=1、X=O、R1= -フェニル、R=R2=R6=(B)=-CH3、R4=-CH2CH3、p=1、Z=-CH2-、r=20、s=2+7の化合物(j)の混合物の調製。
【0103】
【化15】

【0104】
80℃まで加熱した2mlの無水トルエン中の、実施例3の第1工程で得られたエチル-5-[メチル(プロピ-2-ニル)アミノ]-2-(フェニルスルホニル)ペンタ-2,4-ジエノエート(0.8 g、2.41×10-3モル)及び触媒(Huls Petrarch社製のシクロビニルメチルシロキサン中に3-3.5重量%のPtを含有する錯体、PC085:110 μl)の溶液に、1.24 g(2.3 meq SiH)のメチルヒドロ(30-35%)ジメチルシロキサン(65-70%)コポリマー(Rhone-Poulenc社製の628V14、SiHを含有するPDMS油)を10分に亘って滴々と添加した。それを6時間、80℃の状態にした。その反応混合物を濃縮した。それをジクロロメタン中に入れて、その溶液をセライトの床に通した。得られた淡黄色の油をシリカカラムクロマトグラフィーにかけた(溶出:CH2Cl2)。実施例4の誘導体の1.82gの不純物がないフラクションを、粘性の淡黄色の油の形態で得た:
UV (エタノール):λmax = 366 nm, E1% = 270。
【0105】
(調合例)
調合物A:
-グリセロールモノ/ジステアレート/ポリエチレングリコールステアレート100 OE(ARLACEL 165 FL- ICI)の混合物 1.0 g
-セチルアルコール 0.5 g
-パーム油ステアリン酸(STEARINE TP-STEARINERIE DUBOIS) 2.5 g
-ポリジメチルシロキサン(DOW CORNING 200 FLUID- DOW CORNING) 0.5 g
-C12/C15アルコールのベンゾエート(WITCONOL TN- WITCO) 20 g
-実施例1の化合物 2 g
-グリセリン 5.0 g
-ヘキサデシルアルコールホスフェート、ナトリウム塩(AMPHISOL K- HOFFMANN LA ROCHE) 1.0 g
-ポリアクリル酸(SYNTHALEN K- 3V) 0.3 g
-ヒドロキシプロピルメチルセルロース(METHOCEL F4M- DOW CHEMICAL) 0.1 g
-シクロペンタジメチルシロキサン(DC245- DOW CORNING) 2.0 g
-トリエタノールアミン 0.8 g
-保存剤 適量
-脱イオン水 残部 100 g。
【0106】
調合物B:
-セチルステアリルアルコールとオキシエチレン化セチルステアリルアルコール、33 OEの混合物(80/20)(SINNOWAX AO-HENKEL) 7.0 g
-グリセリルモノ-及びジステアレートの混合物(ISP社製のCERASYNT SD-V) 2.0 g
-セチルアルコール 1.5 g
-ポリジメチルシロキサン(DOW CORNING 200 FLUID- DOW CORNING) 1.5 g
-C12/C15アルコールのベンゾエート(WITCONOL TN- WITCO) 8.0 g
-ワセリン油 10.0 g
-実施例2の化合物 2.0 g
-グリセリン 10.0 g
-保存剤 適量
-脱イオン水 残部 100 g。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下式(1)、(2)、または(3)
【化1】

[式中、
mは、0または1である;
Xは、-O-、-NR5-、-SO2NH-を表し、式中、R5は水素または直鎖若しくは分枝のC1-C5アルキル基を表す;
Yは、任意にC1-C4アルキル基で置換されている、及び/または-O-、-S-原子を含有する、または-NR1基で置換されている、二価のC1-C5アルキル基である;
Rは、同一または異なるものであって良く、直鎖または分枝の、任意にハロゲン化されているC1-C20アルキル基、C6-C12アリール基、またはC1-C10アルコキシ基を表す;
aは、0から3である;
R1は、直鎖または分枝の、任意にハロゲン化されているC1-C20アルキル基またはC6-C12アリール基を表す;
R2、R3は、同一または異なるものであって良く、H、直鎖若しくは分枝のC1-C24アルキル基、C3-C10シクロアルキル基、またはアルキル若しくはアルコキシ基で置換されているC6-C20アリール基を表し、R2、R3は窒素原子と共に、酸素原子または-NH-によって任意に割り込まれているC4-C6環を形成して良く、式中、R2、R3が共に水素原子とはなり得ない;
Aは、メチレン、エチレン、または下式(4)、(5)、または(6)の1つを有する基より選択される二価の基である;
【化2】

{式中、
Zは、直鎖若しくは分枝の、飽和若しくは不飽和の、ヒドロキシル基で任意に置換されているC1-C6アルキレン基であるか、または直鎖若しくは分枝の、飽和若しくは不飽和のC1-C8アルキル基である;
Wは、水素原子、ヒドロキシル基、または直鎖若しくは分枝の、飽和若しくは不飽和のC1-C8アルキル基を表す;
pは、0または1である};
nは、1から4であり、n=2である際は、R1、R2、R3、若しくはR4は二価のアルキル基であるか、またはR2及びR3が窒素原子と共に、酸素原子若しくは-NH-によって任意に割り込まれているC4-C6環を形成して良い]
のいずれかを有するシラン、シロキサン、またはポリシロキサンメロシアニンスルホン化合物であって、
前記化合物は、式-A-(Si)(R)a(O)(3-a)/2の単位を更に含有することができ、前記オルガノシロキサンは、式(R)b-(Si)(O)(4-b)/2 (式中、Rは式(1)から(3)で挙げられた意味を有する;bは1、2、または3である)の単位を含有して良い化合物。
【請求項2】
前記-(Si)(R)a(O)(3-a)/2基が、下式(7)、(8)、または(9)
【化3】

[式中、
(D)は、式(1)から(3)の発色団であるA基とシリコーン鎖との間の結合である;
R6は、同一または異なるものであって良く、直鎖または分枝のC1-C30アルキル、フェニル、3,3,3-トリフルオロプロピル、及びトリメチルシリルオキシ基より選択され、少なくとも80%の数のR6基がメチル基である;
(B)は、同一または異なるものであって良く、R6基及びA基より選択されて良い;
rは0から200の範囲の整数であり、sは0から50の範囲の整数、s=0である場合には、2つの(B)の少なくとも1つが、Aを表す;
uは1から10の範囲の整数であり、tは0から10の範囲の整数であり,t+uが3以上であると解される]
の1つによって表わされる、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
以下の特徴:
-R6がメチルである、
-Bがメチルである
の少なくとも1つ、更に好ましくは全てを有する式(7)または(8)の、直鎖若しくは環状のジオルガノシロキサンであることを特徴とする、請求項2に記載の化合物。
【請求項4】
下式(a)から(e)
【化4A】

【化4B】

より選択される、式(1)の化合物であることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項5】
下式(f)
【化5】

に規定される、式(2)の化合物であることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項6】
下式(g)から(k)
【化6A】

【化6B】

の化合物より選択される、式(3)の化合物であることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか一項に規定される、式(1)、(2)、または(3)の少なくとも1つの化合物を生理学的に許容される媒体中に含有する、化粧品または皮膚科学的組成物。
【請求項8】
前記式(1)、(2)、または(3)の化合物が、組成物の総重量に対して0.01重量%から20重量%、好ましくは0.1重量%から10重量%の割合で存在する、請求項7に記載の組成物。
【請求項9】
水溶性または脂溶性、あるいは現在使用している化粧品の溶媒に不溶である、UV-A及び/またはUV-Bにおいて活性である他の有機または無機の光保護剤を更に含有すること特徴とする、請求項7または8に記載の組成物。
【請求項10】
前記補足的な有機光保護剤が、アントラニレート;桂皮酸誘導体;サリチル酸誘導体;カンフル誘導体;ベンゾフェノン誘導体;β,β-ジフェニルアクリレート誘導体;トリアジン誘導体;ベンゾトリアゾール誘導体;ベンザルマロネート誘導体;ベンズイミダゾール誘導体;イミダゾリン;ビス-ベンゾアゾリル誘導体;p-アミノ安息香酸(PABA)誘導体;メチレンビス-(ヒドロキシフェニルベンゾトリアゾール)誘導体;ベンゾキサゾール誘導体;ポリマーフィルター及びシリコーンフィルター;α-アルキルスチレンに由来する二量体;4,4-ジアリールブタジエン、及びそれらの混合物より選択される、請求項9に記載の組成物。
【請求項11】
前記有機UVフィルターまたはフィルターが、
エチルヘキシルサリチレート;
ホモサレート;
エチルヘキシルメトキシシンナメート;
オクトクリレン;
フェニルベンズイミダゾールスルホン酸;
フェニルジベンズイミダゾールテトラ-スルホン酸二ナトリウム;
ベンゾフェノン-3;
ベンゾフェノン-4;
ベンゾフェノン-5;
ジエチルアミノヒドロキシベンゾイルヘキシルベンゾエート;
4-メチルベンジリデンカンフル;
テレフタリリデンジカンフルスルホン酸;
ビス-エチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン;
エチルヘキシルトリアゾン;
ジエチルヘキシルブタミドトリアゾン;
メチレンビス-ベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノール;
ドロメトリゾールトリシロキサン;
ポリシリコーン-15;
1,1-ジカルボキシ(2,2'-ジメチルプロピル)-4,4-ジフェニルブタジエン;
2,4-ビス-[5-1(ジメチルプロピル)ベンゾキサゾール-2-イル-(4-フェニル)イミノ]-6-(2-エチルヘキシル)イミノ-1,3,5-トリアジン;
及びそれらの混合物
より選択されることを特徴とする、請求項10に記載の組成物。
【請求項12】
前記補足的な無機光保護剤が、処理または未処理の金属酸化物の顔料またはナノ顔料であることを特徴とする、請求項9に記載の組成物。
【請求項13】
前記顔料またはナノ顔料が、処理または未処理の、チタン、亜鉛、鉄、ジルコニウム、及びセリウムの酸化物、並びにそれらの混合物より選択されることを特徴とする、請求項12に記載の組成物。
【請求項14】
少なくとも1つの人工の皮膚の日焼け剤及び/または褐色化剤を更に含むことを特徴とする、請求項7から13のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項15】
脂肪、有機溶媒、イオン性若しくは非イオン性の、親水性若しくは親油性の増粘剤、柔軟剤、湿潤剤、不透明化剤、安定剤、皮膚軟化剤、シリコーン、消泡剤、芳香剤、保存剤、アニオン性、カチオン性、非イオン性、双イオン性、若しくは両性の界面活性剤、活性成分、フィラー、ポリマー、噴射剤、またはアルカリ性化若しくは酸性化剤より選択される、少なくとも1つのアジュバントを更に含むことを特徴とする、請求項11から14のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項16】
皮膚、唇、爪、毛髪、睫毛、眉毛、及び/または頭皮の美容処理用の製品の製造のための、請求項7から15のいずれか一項に記載の組成物の使用。
【請求項17】
皮膚、唇、爪、毛髪、及び/または頭皮のケア用の製品の製造のための、請求項7から15のいずれか一項に記載の組成物の使用。
【請求項18】
メークアップ用製品の製造のための、請求項7から15のいずれか一項に記載の組成物の使用。
【請求項19】
UV照射フィルターとしての、化粧品または皮膚化学的組成物における、請求項1から7のいずれか一項に記載の式(1)、(2)、または(3)の化合物の使用。
【請求項20】
UV照射による皮膚の色における変化を調節するための剤としての、請求項1から7のいずれか一項に記載の式(1)、(2)、または(3)の化合物の使用。
【請求項21】
プラスチック物質のような合成ポリマーまたはガラス、特に眼鏡のレンズまたはコンタクトレンズを光安定化するための剤としての、請求項1から7のいずれか一項に記載の式(1)、(2)、または(3)の化合物の使用。

【公表番号】特表2008−513419(P2008−513419A)
【公表日】平成20年5月1日(2008.5.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−531787(P2007−531787)
【出願日】平成17年8月24日(2005.8.24)
【国際出願番号】PCT/FR2005/002129
【国際公開番号】WO2006/032741
【国際公開日】平成18年3月30日(2006.3.30)
【出願人】(391023932)ロレアル (950)
【Fターム(参考)】