説明

デュアルダマシンビア充填用組成物

デュアルダマシンプロセスに使用される組成物が開示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デュアルダマシン加工においてビアと使用するための充填材料に関する。
【背景技術】
【0002】
デュアルダマシン(DD)は、銅金属ラインと、隣接する層中のラインを接続する円柱状金属ビアとの配線構造を形成するための集積回路(IC)製造に使用されるプロセスである。当技術分野には二つのタイプの広く使用されているDDプロセスがある。その一つは、所謂、先ビア方式であり、他は先トレンチ方式である。先ビア方式では、基材を、底面反射防止膜(BARC)及びフォトレジストでスピンコートする。リソグラフィプロセスにより、フォトレジストフィルムにビアパターンを形成する。レジストパターンをマスクとして用いたプラズマエッチング工程は、エッチストップに至るまでBARC、キャップ層及び低K材料(層間絶縁膜、ILD)を貫きILDにビアを形成する。次いで、フォトレジスト及びBARCを剥離する。第二のBARC膜は、基材の表面上に薄いフィルムを形成するばかりでなく、ILD中の予形成されたビアを完全に充填する。フォトレジストトレンチパターンは、他のフォトリソグラフィ工程によって形成され、そして同様にプラズマエッチングプロセスによってILDに転写される。第二のエッチング工程の間、BARC材料は完全に除去されるべきではない。ビアの底上のこの材料は、エッチストップ層が破壊されて、下にある銅ラインが反応性エッチングプラズマに曝されることを防ぐ。次いで、フォトレジスト及びBARCを、ドライ(プラズマ)またはウェットエッチングケミストリーのいずれかを介して剥離する。エッチストップを開けるためには特殊なソフト低エネルギープラズマエッチング(soft low energy plasma etch)が使用される。次いで、バルク銅を、電気メッキプロセスによって構造体中に堆積する。基材の表面上の過剰の銅は、化学機械平坦化(CMP)プロセスによって除去する。化学蒸着(CVD)プロセスにより基材表面上の薄いキャップ層を堆積して銅ラインを被覆し、そしてDDプロセスを完了する。
【0003】
先トレンチ方式では、二つのリソグラフィパターンの形成順序を逆にすることを除き、プロセスの殆どの部分が先ビア方式について上述した方法に類似している。先トレンチ方式では、ビアパターンの代わりに第一リソグラフィプロセスによってトレンチパターンを形成する。このトレンチは、プラズマエッチング工程によってILD中に所望の深さだけまでに転写される。フォトレジスト及びBARC材料は剥離され、その後、第二のリソグラフィプロセスによってビアパターンを形成する。その後のエッチング(BARC及びILDを貫くが、エッチストップ層で停止するエッチング)、フォトレジスト及びBARCの剥離、ソフトエッチング(エッチストップ層の開通)、銅メッキ、及びCMP及びCVDの工程により、先ビア方式からのと同じDD構造体が形成される。
【0004】
典型的なデュアルダマシンプロセスでは、BARC材料は、ILD中に形成されるビア/トレンチパターンの充填及び基材反射率制御に基材の平坦化の両方に良好に機能し得る。しかし、発展したICデバイスにおける図形サイズの絶え間のないスケーリングの故に、ビア/トレンチ充填及び反射率制御のための要件は、充填材料及びBARC材料の二つの異なる材料によって満足する必要がある。
【0005】
発展したDDプロセスでは、第二のリソグラフィプロセスのための用意には、BARC及びフォトレジストのコーティングの前に、充填材料を用いたビア(先ビア)またはトレンチ(先トレンチ)パターン充填が含まれる。一般的に、ビアまたはトレンチは、基材中の全てのパターンが覆われることを確かにするために過剰充填される。基材表面上の過剰充填材料は、BARC及びレジストコーティングの前に、プラズマエッチングまたはCMP工程のいずれかを介して除去される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許第3,477,990号明細書
【特許文献2】米国特許第4,734,468号明細書
【発明の概要】
【0007】
本発明は、式(3)の少なくとも一つの繰り返し単位、場合により及び式(1)、式(2)及び/またはこれらの混合物から選択される一つまたはそれ以上の繰り返し単位を有するポリマー、場合により、約500〜約12,000の範囲の数平均分子量Mを有するエポキシ樹脂、及び熱酸発生剤を含む、ビア充填用の新規なギャップフィル材組成物に関する。
【0008】
【化1】

【0009】
式中、R、R及びRは、独立して、それぞれ水素、ハロゲン、シアノ、置換されていないかもしくは置換されたアルキル、または置換されていないかもしくは置換されたシクロアルキルから選択され、Rは、水素、置換されていないかもしくは置換されたアルキル、または−C(=O)−O−Rから選択され、Rは、置換されていないかもしくは置換されたアリール、置換されていないかもしくは置換されたアラルキル、−C(=O)−O−R、−O−Rであり、ここでRは、置換されていないかもしくは置換されたアルキル、置換されていないかもしくは置換されたシクロアルキル、置換されていないかもしくは置換されたアリール、または置換されていないかもしくは置換されたアラルキルであり、あるいはR及びRは、それらが結合する炭素原子と一緒になって、
【0010】
【化2】

【0011】
を形成し、ここでRは上に定義した通りであり、Rは、置換されていないかもしくは置換されたアルキル、置換されていないかもしくは置換されたシクロアルキル、置換されていないかもしくは置換されたアリール、置換されていないかもしくは置換されたアラルキル、−(置換されていないかもしくは置換されたアルキレン)−O−(置換されていないかもしくは置換されたアリール)、−(置換されていないかもしくは置換されたアルキレン)−O−(置換されていないかもしくは置換されたアルキル)であり、そしてRは、−C(=O)−O−、−O−、−(CH−O−、−O−(CH−、−(CH−、−(置換されていないかもしくは置換されたアリール)−O−、−(置換されていないかもしくは置換されたアリール)−、−O−(置換されていないかもしくは置換されたアリール)−から選択される連結基であり、あるいはRと‘a’と特定される炭素原子は、一緒になって、そこの環状エーテルが縮合している環状脂肪族環を形成し、そしてhは1〜5である。ある場合には、上記ポリマーは、式(1)または(2)のいずれの繰り返し単位も含まなくてよい。他の場合には、上記ポリマーは、式(1)の一つまたはそれ以上の繰り返し単位を含むが、式(2)の繰り返し単位は含まないか; 式(2)の一つまたはそれ以上の繰り返し単位は含むが、式(1)の繰り返し単位は含まないか; または式(1)の一つまたはそれ以上の繰り返し単位と式(2)の一つまたはそれ以上の繰り返し単位を含むことができる。ポリマーが式(3)及び(1)の繰り返し単位を含む場合には、式(1)の繰り返し単位は約20〜約80モル%、更には約40〜約60モル%の量で存在し、そして式(3)の繰り返し単位は約20〜約80モル%、更には約40〜約60モル%の量で存在する。ポリマーが式(3)及び(2)の繰り返し単位を含む場合には、式(2)の繰り返し単位は約20〜約80モル%、更には約40〜約60モル%の量で存在し、そして式(3)の繰り返し単位は約20〜約80モル%、更には約40〜約60モル%の量で存在する。ポリマーが式(1)、(2)及び(3)の繰り返し単位を含む場合には、式(1)の繰り返し単位は約10〜約40モル%、更には約10〜約30モル%の量で存在し、式(2)の繰り返し単位は約10〜約60モル%、更には約30〜約60モル%の量で存在し、そして式(3)の繰り返し単位は、約20〜約80モル%、更には約30〜約50モル%の量で存在する。
【0012】
ある場合には、該ギャップフィル材組成物は、式(3)の繰り返し単位を式(1)の一つまたはそれ以上の繰り返し単位及び式(2)の一つまたはそれ以上の繰り返し単位と一緒に有するポリマーと、約500〜約12,000の範囲の数平均分子量Mnを有するエポキシ樹脂及び熱酸発生剤とを一緒に含む。
【0013】
また、本発明は、次式の繰り返し単位を有するポリマーにも関する。
【0014】
【化3】

【0015】
式中、R、R及びRは、独立して、それぞれ水素、ハロゲン、シアノ、置換されていないかもしくは置換されたアルキル、または置換されていないかもしくは置換されたシクロアルキルから選択され、Rは、水素、置換されていないかもしくは置換されたアルキル、または−C(=O)−O−Rから選択され、Rは、置換されていないかもしくは置換されたアリール、置換されていないかもしくは置換されたアラルキル、−C(=O)−O−R、−O−Rであり、ここでRは、置換されていないかもしくは置換されたアルキル、置換されていないかもしくは置換されたシクロアルキル、置換されていないかもしくは置換されたアリール、または置換されていないかもしくは置換されたアラルキルであり、あるいはR及びRは、それらが結合する炭素原子と一緒になって、
【0016】
【化4】

【0017】
を形成し、ここでRは、上に定義した通りであり、Rは、置換されていないかもしくは置換されたアルキル、置換されていないかもしくは置換されたシクロアルキル、置換されていないかもしくは置換されたアリール、置換されていないかもしくは置換されたアラルキル、−(置換されていないかもしくは置換されたアルキレン)−O−(置換されていないかもしくは置換されたアリール)、−(置換されていないかもしくは置換されたアルキレン)−O−(置換されていないかもしくは置換されたアルキル)であり、そしてRは、−C(=O)−O−、−O−、−(CH−O−、−O−(CH−、−(CH−、−(置換されていないかもしくは置換されたアリール)−O−、−(置換されていないかもしくは置換されたアリール)−、−O−(置換されていないかもしくは置換されたアリール)−から選択される連結基であり、あるいはRと‘a’と特定される炭素原子とは、一緒になって、そこの環状エーテルが縮合した環状脂肪族環を形成し、hは1〜5であり、式(1)の繰り返し単位は、約10〜約40モル%、更には約10〜約30モル%の量で存在し、式(2)の繰り返し単位は、約10〜約60モル%、更には約30〜約60モル%の量で存在し、そして式(3)の繰り返し単位は、約20〜約80モル%、更には約30〜約50モル%の量で存在する。
【0018】
また本発明は、本発明のギャップフィル材形成組成物を、1またはそれ以上の高さ/直径に示されるアスペクト比を有するホールを持つ半導体基材上にコーティングし、そしてそれをベークすることを含む、半導体デバイスの製造方法にも関する。加えて、本発明は、本発明のギャップフィル材形成組成物を、1またはそれ以上の高さ/直径に示されるアスペクト比を有するホールを持つ半導体基材上にコーティングし、それをベークしてギャップフィル材を形成し、このギャップフィル材上にフォトレジスト層を形成し、ギャップフィル材及びフォトレジスト層で覆われたこの半導体基材を露光し、そして露光後にフォトレジスト層を現像することを含む、半導体デバイスの製造に使用するためのフォトレジストパターンを形成する方法にも関する。
【0019】
更に本発明は、デュアルダマシン加工に本発明の組成物及びポリマーをギャップフィル材として使用することにも関する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】図1は典型的なデュアルダマシン構造を示す。
【図2】図2は、先ビアデュアルダマシンプロセスの概略図を示す。
【図3】図3は、先トレンチデュアルダマシンプロセスの概略図を示す。
【図4】図4は、ギャップ(ビアとも呼ばれる)充填材を用いた先ビア方式の概略図を示す。
【図5】図5は、本発明の例に従い充填されたコンタクトホールの走査電子顕微鏡写真を示す。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明は、式(3)の少なくとも一つの繰り返し単位、場合により及び式(1)、式(2)及び/またはこれらの混合物から選択される一つまたはそれ以上の繰り返し単位を含むポリマー、場合により、約500〜約12,000の範囲の数平均分子量Mnを有するエポキシ樹脂; 及び熱酸発生剤を含む、ビア充填用の新規のギャップフィル材組成物に関する。
【0022】
【化5】

【0023】
式中、R、R及びRは、独立して、それぞれ水素、ハロゲン、シアノ、置換されていないかもしくは置換されたアルキル、または置換されていないかもしくは置換されたシクロアルキルから選択され、Rは、水素、置換されていないかもしくは置換されたアルキル、または−C(=O)−O−Rから選択され、Rは、置換されていないかもしくは置換されたアリール、置換されていないかもしくは置換されたアラルキル、−C(=O)−O−R、−O−Rであり、ここでRは、置換されていないかもしくは置換されたアルキル、置換されていないかもしくは置換されたシクロアルキル、置換されていないかもしくは置換されたアリール、または置換されていないかもしくは置換されたアラルキルであり、あるいはR及びRは、それらが結合する炭素原子と一緒になって、
【0024】
【化6】

【0025】
を形成し、ここでRは、上に定義した通りであり、Rは、置換されていないかもしくは置換されたアルキル、置換されていないかもしくは置換されたシクロアルキル、置換されていないかもしくは置換されたアリール、置換されていないかもしくは置換されたアラルキル、−(置換されていないかもしくは置換されたアルキレン)−O−(置換されていないかもしくは置換されたアリール)、−(置換されていないかもしくは置換されたアルキレン)−O−(置換されていないかもしくは置換されたアルキル)であり、そしてRは、−C(=O)−O−、−O−、−(CH−O−、−O−(CH−、−(CH−、−(置換されていないかもしくは置換されたアリール)−O−、−(置換されていないかもしくは置換されたアリール)−、−O−(置換されていないかもしくは置換されたアリール)−から選択される連結基であり、あるいはRと‘a’と特定される炭素原子は、一緒になって、そこの環状エーテルが縮合した環状脂肪族環を形成し、そしてhは1〜5である。ある場合には、上記ポリマーは式(1)または式(2)のいずれの繰り返し単位も含まないでもよい。他の場合には、上記ポリマーは、式(1)の一つまたはそれ以上の繰り返し単位を含み、式(2)の繰り返し単位は含まないか; 式(2)の一つまたはそれ以上の繰り返し単位を含み、式(1)の繰り返し単位は含まないか; あるいは式(1)及び式(2)の一つまたはそれ以上の繰り返し単位を含んでよい。該ポリマーが式(3)及び(1)の繰り返し単位を含む場合は、式(1)の繰り返し単位は、約20〜約80モル%、更には約40〜約60モル%の量で存在し、そして式(3)の繰り返し単位は、約20〜約80モル%、更には約40〜約60モル%の量で存在する。ポリマーが式(3)及び(2)の繰り返し単位を含む場合は、式(2)の繰り返し単位は約20〜約80モル%、更には約40〜約60モル%の量で存在し、そして式(3)の繰り返し単位は、約20〜約80モル%、更には約40〜約60モル%の量で存在する。ポリマーが式(1)、(2)及び(3)の繰り返し単位を含む場合には、式(1)の繰り返し単位は約10〜約40モル%、更には約10〜約30モル%の量で存在し、式(2)の繰り返し単位は約10〜約60モル%、更には約30〜約60モル%の量で存在し、そして式(3)の繰り返し単位は約20〜約80モル%、更には約30〜約50モル%の量で存在する。
【0026】
ある場合には、該ギャップフィル材組成物は、式(3)の繰り返し単位と共に式(1)の一つまたはそれ以上の繰り返し単位及び式(2)の一つまたはそれ以上の繰り返し単位を有するポリマーを、約500〜約12,000の範囲の数平均分子量Mを有するエポキシ樹脂及び熱酸発生剤と共に含む。
【0027】
また本発明は、次の繰り返し単位を有するポリマーにも関する。
【0028】
【化7】

【0029】
式中、R、R及びRは、独立して、それぞれ水素、ハロゲン、シアノ、置換されていないかもしくは置換されたアルキル、または置換されていないかもしくは置換されたシクロアルキルから選択され、Rは、水素、置換されていないかもしくは置換されたアルキル、または−C(=O)−O−Rから選択され、Rは、置換されていないかもしくは置換されたアリール、置換されていないかもしくは置換されたアラルキル、−C(=O)−O−R、−O−Rであり、ここでRは、置換されていないかもしくは置換されたアルキル、置換されていないかもしくは置換されたシクロアルキル、置換されていないかもしくは置換されたアリール、または置換されていないかもしくは置換されたアラルキルであり、あるいはR及びRは、それらが結合する炭素原子と一緒になって、
【0030】
【化8】

【0031】
を形成し、ここでRは、上に定義した通りであり、Rは、置換されていないかもしくは置換されたアルキル、置換されていないかもしくは置換されたシクロアルキル、置換されていないかもしくは置換されたアリール、置換されていないかもしくは置換されたアラルキル、−(置換されていないかもしくは置換されたアルキレン)−O−(置換されていないかもしくは置換されたアリール)、−(置換されていないかもしくは置換されたアルキレン)−O−(置換されていないかもしくは置換されたアルキル)であり、そしてRは、−C(=O)−O−、−O−、−(CH−O−、−O−(CH−、−(CH−、−(置換されていないかもしくは置換されたアリール)−O−、−(置換されていないかもしくは置換されたアリール)−、−O−(置換されていないかもしくは置換されたアリール)−から選択される連結基であり、あるいはRと‘a’で特定される炭素原子は、一緒になって、そこの環状エーテルが縮合した環状脂肪族環を形成し、hは1〜5であり、式(1)の繰り返し単位は約10〜約40モル%、更には約10〜約30モル%の量で存在し、式(2)の繰り返し単位は約10〜約60モル%、更には約30〜約60モル%の量で存在し、そして式(3)の繰り返し単位は約20〜約80モル%、更には約30〜約50モル%の量で存在する。
【0032】
また本発明は、1またはそれ以上の高さ/直径に示されるアスペクト比を有するホールを持つ半導体基材上に、本発明のギャップフィル材形成組成物をコーティングしそしてこれをベークすることを含む、半導体デバイスの製造方法にも関する。加えて、本発明は、1またはそれ以上の高さ/直径に示されるアスペクト比を有するホールを持つ半導体デバイス上に、本発明のギャップフィル材形成組成物をコーティングし、これをベークしてギャップフィル材を形成し、このギャップフィル材上にフォトレジスト層を形成し、ギャップフィル材及びフォトレジストで被覆されたこの半導体基材を露光し、そして露光の後にフォトレジスト層を現像することを含む、半導体デバイスの製造に使用するためのフォトレジストパターンを形成する方法に関する。
【0033】
更に本発明は、本発明の組成物及びポリマーの、デュアルダマシン加工におけるギャップフィル材としての使用に関する。
【0034】
上述の通り、ビア充填用の該ギャップフィル材組成物は、式(3)の少なくとも一つの繰り返し単位、場合により式(1)、式(2)及び/またはこれらの混合物から選択される一つまたはそれ以上の繰り返し単位を有するポリマーを含む。ある場合には、該ポリマーは、式(1)または式(2)のいずれの繰り返し単位も含まないでよい。他の場合には、該ポリマーは、式(1)の一つまたはそれ以上の繰り返し単位を含むが、式(2)の繰り返し単位を含まず; 式(2)の一つまたはそれ以上の繰り返し単位を含むが、式(1)の繰り返し単位を含まず、あるいは式(1)の一つまたはそれ以上の繰り返し単位及び式(2)の一つまたはそれ以上の繰り返し単位を含むことができる。該ポリマーが式(3)及び(1)の繰り返し単位を含む場合は、式(1)の繰り返し単位は、約20〜約80モル%、更には約40〜約60モル%の量で存在し、そして式(3)の繰り返し単位は約20〜約80モル%、更には約40〜約60モル%の量で存在する。ポリマーが式(3)及び(2)の繰り返し単位を含む場合は、式(2)の繰り返し単位は約20〜約80モル%、更には約40〜約60モル%の量で存在し、そして式(3)の繰り返し単位は約20〜約80モル%、更には約40〜約60モル%の量で存在する。ポリマーが式(1)、(2)及び(3)の繰り返し単位を含む場合は、式(1)の繰り返し単位は約10〜約40モル%、更には約10〜約30モル%の量で存在し、式(2)の繰り返し単位は約10〜約60モル%、更には約30〜約60モル%の量で存在し、そして式(3)の繰り返し単位は約20〜約80モル%、更には約30〜約50モル%の量で存在する。上記のポリマーを含むギャップフィル材組成物は、約250℃までの温度でベークした時に、良好なビア充填/低い間隙形成性を有する。これらの場合、該ギャップフィル材組成物が、300℃以上の温度で第二の加工中に再ベークされる場合には、ポリマーは、好ましくは、式(1)、(2)及び(3)の繰り返し単位を含む。
【0035】
アルキルは、炭素原子数1〜20の直鎖及び分枝鎖状の飽和炭化水素基の両方を指し、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、第三ブチル、ドデシル、及びこれらの類似物などである。
【0036】
線状または分枝状アルキレン基の例は1〜20個の炭素原子を有することができ、そして例えばメチレン、エチレン、プロピレン及びオクチレン基などが挙げられる。
【0037】
アリールは、単一環または縮合した複数の環を有する炭素原子数6〜20の不飽和芳香族炭素環式基を指し、限定はされないが、例えばフェニル、トリル、ジメチルフェニル、2,4,6−トリメチルフェニル、ナフチル、アントリル、及び9,10−ジメトキシアントリル基などが挙げられる。
【0038】
アラルキルは、アリール基を含むアルキル基を指す。これは、芳香族構造及び脂肪族構造の両方を有する炭化水素基であり、すなわちアルキル水素原子が、アリール基によって置換されている炭化水素基であり、例えばトリル、ベンジル、フェネチル及びナフチルメチル基などである。
【0039】
シクロアルキルは、単一環または縮合した複数の環を有する炭素原子数3〜50の環状アルキル基を指す。例には、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル、アダマンチル、ノルボルニル、イソボロニル、カンファルニル(camphornyl)、ジシクロペンチル、アルファ−ピネン、トリシクロデカニル、テトラシクロドデシル及びアンドロスタニル基などが挙げられる。これらの単環式または多環式シクロアルキル基では、炭素原子は、酸素原子などのヘテロ原子で置換されていることができる。
【0040】
更に、本明細書で使用する“置換されている”という用語は、全ての可能な有機化合物置換基を包含するものと意図される。広い意味では、可能な置換基には非環式もしくは環式で、分枝状もしくは非分枝状の炭素環式もしくは複素環式、芳香族もしくは非芳香族有機化合物置換基が挙げられる。例示的な置換基には、例えば、上述したものなどが挙げられる。可能な置換基は、適当な有機化合物に関し一つまたはそれ以上で同一かまたは異なることができる。本発明の目的には、窒素などのヘテロ原子は、水素置換基及び/またはヘテロ原子の原子価を満足するここに記載の任意の可能な有機化合物置換基を有してもよい。本発明は、可能な有機化合物置換基によっては如何様にも限定されることを意図しない。
【0041】
式(1)に関しては、繰り返し単位は、スチレン、ヒドロキシスチレン、アセトキシスチレン、1−メチル−スチレン、N−フェニルマレイミド、N−ベンジルマレイミド、フェニルビニルエーテル、安息香酸ビニル、4−tert−ブチル安息香酸ビニル及びこれらの混合物、及び類似物、及びビニルエーテル類、例えばメチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、sec−ブチルビニルエーテル、t−ブチルビニルエーテル、n−ペンチルビニルエーテル、t−ペンチルビニルエーテル、iso−ペンチルビニルエーテル、sec−ペンチルビニルエーテル、ネオペンチルビニルエーテル、エチレングリコールビニルエーテル、エチレングリコールブチルビニルエーテル、オクチルビニルエーテル、イソオクチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、1,4−ブタンジオールビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、及びこれらの混合物、及び類似物などのモノマーから誘導することができる。
【0042】
式(2)に関しては、繰り返し単位は、アクリレート類、例えば、メチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、イソプロピルアクリレート、ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、sec−ブチルアクリレート、t−ブチルアクリレート、2−フェニル−2−ヒドロキシエチルアクリレート、ベンジルアクリレート、エチレングリコールフェニルエーテルアクリレート、ヒドロキシフェニルアクリレート、フェノキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、フェニルアクリレート、ベンジルアクリレート、及びこれらの混合物、及び類似物、メタクリレート類、例えばメチルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、sec−ブチルメタクリレート、t−ブチルメタクリレート、フェニル−2−ヒドロキシエチルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、エチレングリコールフェニルエーテルメタクリレート、フェノキシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルメタクリレート、フェニルメタクリレート、ヒドロキシフェニルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、及びこれらの混合物、及び類似物、マレエート類、例えばジメチルマレエート、ジエチルマレエート、及びこれらの混合物、及び類似物、並びにアクリレート類、メタクリレート類、マレエート類及びビニルエーテル類の混合物などのモノマーから誘導することができる。ある場合には、この繰り返し単位は、メチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、イソプロピルアクリレート、ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、sec−ブチルアクリレート、t−ブチルアクリレート、及びこれらの混合物から選択される。
【0043】
式(3)に関しては、繰り返し単位は、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、グリシジルビニルエーテル、グリシジルアリルエーテル、p−グリシジルオキシスチレン、4−ビニル−1−シクロヘキセン−1,2−エポキシド、グリシジルビニルベンゼンエーテル、グリシジルオキシスチレン、グリシジルブチルアクリレート、グリシジルブチルメタクリレート、及びこれらの混合物、及び類似物などのモノマーから誘導することができる。
【0044】
ある場合には、式(1)及び式(2)の繰り返し単位は、スチレン、ヒドロキシスチレン、アセトキシスチレン、1−メチル−スチレン、2−フェニル−2−ヒドロキシエチルアクリレート、ベンジルアクリレート、エチレングリコールフェニルエーテルアクリレート、フェノキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、ヒドロキシフェニルアクリレート、フェニルアクリレート、ベンジルアクリレート、及びこれらの混合物から選択される。
【0045】
該ポリマーが式(3)及び(1)の繰り返し単位を含む場合には、式(1)の繰り返し単位は、約20〜約80モル%、更には約40〜約60モル%の量で存在し、そして式(3)の繰り返し単位は約20〜約80モル%、更には約40〜約60モル%の量で存在する。ポリマーが式(3)及び(2)の繰り返し単位を含む場合には、式(2)の繰り返し単位は約20〜約80モル%、更には約40〜約60モル%の量で存在し、そして式(3)の繰り返し単位は約20〜約80モル%、更には約40〜約60モル%の量で存在する。ポリマーが式(1)、(2)及び(3)の繰り返し単位を含む場合には、式(1)の繰り返し単位は約10〜約40モル%、更には約10〜約30モル%の量で存在し、式(2)の繰り返し単位は約10〜約60モル%、更には約30〜約60モル%の量で存在し、そして式(3)の繰り返し単位は約20〜約80モル%、更には約30〜約50モル%の量で存在する。
【0046】
本発明で使用するポリマーは、当技術分野において通常の技術を有する者には既知の遊離基重合技術を用いて製造できる。
【0047】
本発明の組成物の任意成分の一つは、エポキシ樹脂である。エポキシ樹脂の例には、多価フェノールのポリグリシジルエーテル、エポキシノボラックまたは類似のグリシド化されたポリフェノール樹脂、グリコール類もしくはポリグリコール類のポリグリシジルエーテル、及びポリカルボン酸のポリグリシジルエステルなどが挙げられる。エポキシ樹脂の例には、ビスフェノールAエポキシ樹脂、テトラメチルビスフェノールAエポキシ樹脂、ビスフェノールFエポキシ樹脂、ビスフェノールSエポキシ樹脂、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパンエポキシ樹脂、ビスフェノールMエポキシ樹脂、ビスフェノールPエポキシ樹脂、ビスフェノールZエポキシ樹脂、ビスフェノールAPエポキシ樹脂、ビスフェノールEエポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、o−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フタル酸ジグリシジルエステル、テトラヒドロフタル酸ジグリシジルエステル、ヘキサヒドロフタル酸ジグリシジルエステル、p−ヒドロキシ安息香酸ジグリシジルエステル、及び類似物などが挙げられる。これらのエポキシ樹脂は、使用される場合には、単独でまたは混合物として使用し得る。エポキシ樹脂は飽和または不飽和、線状または分枝状、脂肪族、環状脂肪族、芳香族または複素環式であることができ、そして硬化反応と物質的/化学的に干渉を起こさない置換基を有してもよい。エポキシ樹脂はモノマー性またはポリマー性で液状または固体であることができるが、好ましくは室温で液状である。適当なエポキシ樹脂には、アルカリ性反応条件下に行われるエピクロロヒドリンと、二つのヒドロキシル基を含む化合物との反応によって製造されるグリシジルエーテルなどが挙げられる。
【0048】
多価フェノールのポリグリシジルエーテルは、例えば、アルカリの存在下にエピハロヒドリンと多価フェノールと反応させることによって製造することができる。適当な多価フェノールの例には、(2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン)ビスフェノール−A、テトラメチルビスフェノールA(4,4’−イソプロピリデンビス(2,6−ジメチルフェノール))、ビスフェノールF(ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン)、ビスフェノールS(4,4’−スルホニルデフェノール)、ビスフェノールM(4,4’−(1,3−フェニレンジイソプロピリデン)ビスフェノール)、ビスフェノールP(4,4’−(1,4フェニレンジイソプロピリデン)ビスフェノール)、ビスフェノールZ(4,4’−シクロヘキシリデンビスフェノール)、ビスフェノールAP(4,4’−(1−フェニルエチリデン)ビスフェノール)、ビスフェノールE(4,4’−エチリデンビスフェノール)、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−tert−ブチルフェニル)プロパン; 2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン; 1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)イソブタン; ビス(2−ヒドロキシ−1−ナフチル)メタン; 1,5−ジヒドロキシナフタレン; 1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−アルキルフェニル)エタン、2,2−ビス(3−sec−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−イソプロピルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、α,α’−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−1,4−ジイソピルベンゼン、及び類似物などが挙げられる。適当な多価フェノールは、フェノールをアルデヒド類、例えばホルムアルデヒドと反応させるか(ビスフェノール−F)またはフェノールを非対称ケトン類と反応させることによっても得ることができる。多価フェノールのこれらのポリグリシジルエーテルとフェノール化合物、例えばビスフェノール−Aとの融合生成物、例えば米国特許第3,477,990号明細書(特許文献1)及び同第4,734,468号明細書(特許文献2)に記載のものもエポキシ樹脂として適している。
【0049】
グリシジルエーテルエポキシド樹脂は、一般的に、ビルフェノール型または他のジヒドロキシ化合物1モルとエピクロロヒドリン2モルとを反応させることによって製造される。ある場合には、複数種のビスフェノール化合物、例えばビスフェノールA及びビスフェノールFとをブレンドすることができる。ビスフェノールF型樹脂とビスフェノールA型樹脂とのブレンドは、ARALDITE PY720としてVantico社から商業者に入手できる。他の適当な商業的に入手できるビスフェノールA/Fブレンドには、EPIKOTE235、234及び238(Shell)、NPEF185、198及び187(Whyte Chemicals)、DER351、356及び352(Dow)、またはRUTAPOX0169または0166(Bakelite)などが挙げられる。ビスフェノールF型樹脂は、8230Eの名称でCVC Specialty Chemicalsから、EPIKOTE862(Resolution)、またはWhyte ChemicalsからNPEF170として入手できる。ビスフェノールA型樹脂は、Resolution Technology社から、EPON828、828ELまたは828XAとして商業的に入手できる。他のタイプのエポキシ樹脂はエポキシノボラック樹脂である。エポキシノボラック樹脂は、通常は、フェノール樹脂とエピクロロヒドリンと反応させることによって製造される。エポキシノボラック樹脂の一例は、ポリ(フェニルグリシジルエーテル)−co−ホルムアルデヒドである。上述のものの例には次のものが挙げられる。
【0050】
【化9】

【0051】
【化10】

【0052】
【化11】

【0053】
式中、nは約2〜約45である。
【0054】
エポキシ樹脂の分子量は約500〜約12,000の範囲であることができる。該組成物中に存在する場合にはエポキシ樹脂は約0.1〜約30重量%の範囲である。
【0055】
本発明の組成物中の他の成分は熱酸発生剤である。熱酸発生剤は、一般的に、90℃で、より好ましくは120℃を超える温度で、更により好ましくは150℃を超える温度で活性化される。熱酸発生剤の例は、ブタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ナノフルオロブタンスルホン酸、ニトロベンジルトシレート類、例えば2−ニトロベンジルトシレート、2,4−ジニトロベンジルトシレート、2,6−ジニトロベンジルトシレート、4−ニトロベンジルトシレート; ベンゼンスルホネート類、例えば2−トリフルオロメチル−6−ニトロベンジル4−クロロベンゼンスルホネート、2−トリフルオロメチル−6−ニトロベンジル4−ニトロベンゼンスルホネート; フェノールスルホネートエステル、例えばフェニル,4−メトキシベンゼンスルホネート; 有機酸のアルキルアンモニウム塩、例えば10−カンフルスルホン酸のトリエチルアンモニウム塩、及び類似物、及びこれらの混合物である。
【0056】
該コーティング組成物のための溶剤の例には、アルコール類、エステル類、グライム類、エーテル類、グリコールエーテル類、グリコールエーテルエステル類、ケトン類、環状ケトン類、及びこれらの混合物などが挙げられる。このような溶剤の例には、限定はされないが、プロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン、エチル3−エトキシ−プロピオネート、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、乳酸エチル、及びメチル3−メトキシプロピオネート、及びこれらの類似物などが挙げられる。溶剤は、典型的は、約10〜約95重量%の量で存在する。
【0057】
該組成物は基材上にコーティングされ、更に追加の加工に付されるため、該組成物が、半導体デバイスの性質が悪影響を受けないように、十分に金属イオン濃度が低く、十分に純度が高いことも想定される。当技術分野に既知の処理を、金属イオンの濃度及び異物(particles)の減少に使用できる。
【0058】
本発明のギャップフィル材形成組成物は、必要に応じて、更なるレオロジー制御剤、粘着助剤、界面活性剤などを含んでもよい。
【0059】
レオロジー制御剤は、主に、該ギャップフィル材形成組成物の流動性を向上すること、特にベーク工程において、ホール内部へのギャップフィル材形成組成物の充填性を向上することを目的として加えられる。
【0060】
粘着助剤は、主に、基材、または反射防止膜またはフォトレジストと、ギャップフィル材形成組成物から形成されたギャップフィル材との間の粘着剤を高める目的で加えられる。
【0061】
本発明のギャップフィル材形成組成物は、ピンホールまたはストライエーションの発生を防ぐ目的、及び更に基材に凹凸が生じないようにコーティング性を高めるため目的で、界面活性剤を含んでもよい。
【0062】
デュアルダマシン(DD)は、図1に示すように、銅金属ラインの配線構造、及び隣接する層中のラインを接続する円柱状の金属ビアを形成するために集積回路(IC)製造に使用されるプロセスである。図1に示すように、基材10は、キャップ層10a及びエッチストップ10dを有し、それらの間に、銅金属ライン10cを囲む低k材料10bがある。DDは、通常、DDプロセスによって形成される構造体の名称でも呼ばれる。
【0063】
上述の通り、当技術分野においては二つのタイプの広く使用されているDDプロセスがある。一つは、所謂、先ビア方式であり、他は先トレンチ方式である。
【0064】
図2は、典型的な先ビアDDプロセスのフロー図を例示する。先ビア方式では、キャップ層10a及びエッチストップ10d(これらの間に低k材料10bがあり、これはまたエッチストップ10dの下にもある)及び銅ライン10e
(図2aに示す)を有する基材8を、底面反射防止膜14(BARC)及びフォトレジスト12(図2bに示す)をスピンコートする。次いで、リソグラフィプロセスによりフォトレジストフィルム中にビアパターンが形成される。このレジストパターンをマスクとして用いたプラズマエッチング工程は、フォトレジスト12、BARC14、キャップ層10a及び低k材料10b(層間誘電層、ILD)をエッチストップ10dに至るまで貫いて、ILDにビア40を形成する(図2cに示す)。次いで、フォトレジスト12及びBARC14を剥離する。次いで、第二のBARC膜16及び第二のフォトレジスト18を基材上にコーティングする。第二のBARC膜16は、基材のキャップ層10aの表面上に薄膜を形成するばかりでなく、ILD中の予め形成されたビア40を完全に充填する(図2dに示す)。次いで、フォトレジストトレンチパターン44を、他のリソグラフィ工程により形成し(図2eに示す)、そして同様に、プラズマエッチングプロセスによりILD中に転写してトレンチ46を形成する(図2fに示す)。第二のエッチングプロセスの間、BARC材16はビア40から完全に除去しない方がよい。ビア40の底のBARC材48は、エッチストップ10d層が貫通されて下にある銅ライン10eが反応性エッチングプラズマに曝されることを防ぐ。前記の他のフォトリソグラフィ工程からのフォトレジスト18及びBARC16は次いでドライ(プラズマ)またはウェットエッチングケミストリーのいずれかによって剥離される。BARC材48を除去しそしてエッチストップ10dを銅ライン10eに至るまで開けて、トレンチ50を形成するために、特殊なソフト低エネルギープラズマエッチングが適用される(図2gに示す)。電気メッキプロセスを用いて、バルク銅10fを構造体中に堆積し、トレンチ50を充填する(図2hに示す)。基材上のキャップ層10aの表面上の過剰の銅52は、化学機械平坦化(CMP)プロセスによって除去する。化学蒸着(CVD)プロセスにより、基材表面上に薄いキャップ層を堆積して、堆積された銅を被覆し、DDプロセスを完了する(図2iに示す)。
【0065】
図3は、典型的な先トレンチプロセスのフロー図を示す。先トレンチ方式では、二つのリソグラフィパターンの形成順序が逆なことを除いて、プロセスの大部分が上記の先ビア方式と類似している。図3に示すように、先トレンチ方式では、最初のリソグラフィプロセスの後に、ビアパターンではなくトレンチパターンを形成する。トレンチは、プラズマエッチング工程により所望の深さまでだけILD中に転写される(図3a〜3c)。それで、キャップ層10a及びエッチストップ10d(それらの間に低k材料10bがあり、これはエッチストップ10dの下にもある)、及び銅ライン10e(図3aに示す)を有する基材8を、底面反射防止膜14(BARC)及びフォトレジスト12でスピンコートする(図3bに示す)。次いで、リソグラフィプロセスにより、フォトレジストフィルム中にトレンチパターンを形成する。このレジストパターンをマスクとして用いたプラズマエッチング工程により、フォトレジスト12、BARC14、キャップ層10a、及び部分的に低k材料10b(層間誘電層、ILD)を貫いて、ILDにトレンチ60を形成する(図3cに示す)。フォトレジスト12及びBARC14材料を剥離し、その後、ビアパターンを形成するための第二のリソグラフィプロセスを行い、このプロセスは、基材のキャップ層10aの表面上に薄膜を形成するばかりではなく、トレンチ60を充填(BARC26)する第二のBARC16、及びその上にフォトレジスト18をコーティングする(図3dに示す)。次いで、フォトレジストトレンチパターン62を他のフォトリソグラフィ工程によって形成し(図3eに示す)、そして同様にしてプラズマエッチングプロセスによりILD中にこれを転写してビア64を形成し(図3fに示す)、次いでトレンチパターン66を形成する。ビア64の形成の間、エッチストップ10dに至るまでに低k材料10cを除去するために特殊なソフト低エネルギープラズマエッチングを適用する。次いでこれを、トレンチ構造66を形成する際に、銅ライン10eに至るまでエッチストップ10cが貫き開けられるまで続ける(図3gに示す)。バルク銅10fを、電気メッキプロセスを用いてこの構造体中に堆積してトレンチ66を充填する(図3hに示す)。基材上のキャップ層10aの表面上の過剰の銅52は、化学機械平坦化(CMP)プロセスによって除去する。化学蒸着(CVD)プロセスにより、基材表面上に薄いキャップ層を堆積して、堆積された銅を被覆し、そしてDDプロセスを完了する(図3iに示す)。
【0066】
ICデバイスの90nmなどの大きなノードを製造するためには、BARC材料は、ILD中のビア/トレンチパターンの充填及びリソグラフィプロセスのための反射の抑制の両方に良好に機能し得る。しかし、進展したICデバイスにおける図形サイズの絶え間のないスケーリングのため、ビア/トレンチ充填及び反射率制御の性能は、二つの異なる材料によって行う必要がある場合がある。ビア/トレンチ充填材料の開発には特殊なポリマー設計と慎重な処方の最適化が必要である。発展したDDプロセスでは、第二のリソグラフィプロセスのための用意には、BARC及びフォトレジストコーティングの前にフィル材を用いたビア(先ビア)またはトレンチ(先トレンチ)パターン充填が含まれる。一般的に、ビアまたはトレンチは、基材中の全てのパターンが覆われることを確実にするために過剰充填される。基材上の過剰のフィル材は、プラズマエッチングまたはCMP工程のいずれかで除去される。
【0067】
図4は、フィル材の適用を含む先ビアDD方式のフロー図を示す。フィル材の適用を含む先ビア方式では、キャップ層10a及びエッチストップ10d(これらの間には低k材料10bがあり、これはエッチストップ10dの下にもある)及び銅ライン10eを有する基材8(図4aに示す)を、底面反射防止膜14(BARC)及びフォトレジスト12でスピンコートする(図4bに示す)。次いで、リソグラフィプロセスにより、フォトレジストフィルムにビアパターンを形成する。このレジストパターンをマスクとして用いたプラズマエッチング工程は、エッチストップ10dに至るまで、フォトレジスト12、BARC14、キャップ層10a及び低k材料10b(層間誘電層、ILD)を貫いて、ILDにビア70を形成する(図4cに示す)。次いでフォトレジスト12及びBARC14を剥離する。次いで、ビア70及びキャップ層10a上にフィル材30をコーティングする。キャップ層10a上のフィル材30の厚さに応じて、小さな窪みが形成され得る(図4dに示される)。キャップ層10a上のフィル材70の過剰分は剥離し、次いで第二のBARC被膜16及び第二のフォトレジスト18を基材上にコーティングする(図4eに示す)。次いで、フォトレジストトレンチパターン80を他のフォトリソグラフィ工程で形成し、そして同様にして、プラズマエッチングプロセスによってILD中にこれを転写してトレンチ80を形成する(図4fに示す)。第二のエッチングプロセスの間、フィル材30はビア70から完全に除去されないほうがよい。ビア70の底のフィル材70は、エッチストップ10d層が貫通されて下にある銅ライン10eが反応性エッチングプラズマに曝されることを防ぐ。次いで、前記他のフォトリソグラフィ工程からのフォトレジスト18及びBARC16は、ドライ(プラズマ)またはウェットエッチングケミストリーのいずれかによって剥離する。フィル材30を除去しそして銅ライン10eに至るまでエッチストップ10dを開けて、トレンチ90を形成するためには、特殊なソフト低エネルギープラズマエッチングが適用される(図4gに示される)。電気メッキプロセスを用いて、構造体中にバルク銅10fを堆積してトレンチ90を充填する(図4hに示す)。基材上のキャップ層10aの表面上の過剰の銅52は、化学機械平坦化(CMP)プロセスによって除去する。化学蒸着(CVD)プロセスにより、基材表面上に薄いキャップ層が堆積されて、堆積された銅が被覆されそしてDDプロセスが完了する(図4iに示す)。
【0068】
本発明のギャップフィル材形成材料は、1またはそれ以上の高さ/直径に示されるアスペクト比を有するホールを持つ基材を用いることによる半導体デバイスの製造方法、特にデュアルダマシンプロセスのリソグラフィプロセスに使用される。
【0069】
デュアルダマシンプロセスでは、配線トレンチ(トレンチ)及び接続ホール(ビアホール)が基材の同じ部分に供され、そして埋め込み用配線材料として銅を使用する。デュアルダマシンプロセスに使用される基材は、1またはそれ以上、一般的には1〜20の高さ/直径に示されるアスペクト比を有するホールを持つ。それ故、反射防止コーティング材料またはこれの類似物などの慣用のサブレイヤー材料を用いて、上記のアスペクト比を有するホールをそれの狭い部分まで充填することは困難であり、その結果、ホールの内部に空隙(ギャップ)が生ずるという問題があった。加えて、慣用のサブレイヤー材料を、ホールを有する基材上にスピナーを用いて塗布し、次いでベークすると、このサブレイヤー材料の窪みがホールの上部に生じ、これが不十分な平坦化性を引き起こす。その結果、その上にフォトレジストを塗布しても、フォトレジストの下の方の表面からの凹凸に起因する散乱した反射の故に優れたパターンは得られない。
【0070】
他方、本発明のギャップフィル材形成組成物を使用することによって、それから形成されるギャップフィル材の高い充填性及び平坦化性を達成することができる。
【0071】
以下、本発明のギャップフィル材形成組成物の利用法を説明する。
【実施例】
【0072】
合成例1
224.26gのプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、10.4g(0.10モル)のスチレン、17.2g(0.20モル)のメチルアクリレート及び28.43g(0.20モル)のグリシジルメタクリレートを、温度計、冷水凝縮器、機械的攪拌機、外部熱源及び窒素源を備えた適当なサイズのフラスコ中に仕込んだ。これらの材料を、窒素雰囲気下に、室温(約25℃)で溶解するまで(約30分間)攪拌した。次いで、フラスコの内容物の温度を75℃に高めた。温度を75℃に維持しながら、1.56g(9.5×10−3モル)のアゾビスイソブチロニトリルをフラスコに導入した。窒素雰囲気下に75℃で20時間攪拌した後、温度を100℃に高めた。この温度を1時間維持した後、反応溶液を室温に冷却しそして反応混合物をDI(脱イオン)水に注ぎ入れると、析出によって、白色のポリマー固形物が生じた。この白色のポリマー固形物を洗浄しそして50℃で減圧下に乾燥すると、57.9g(>99%)得られた。生じたポリマーのGPC分析は、これが、11,193の数平均分子量Mn及び19,050の重量平均分子量Mw(ポリスチレン標準)を有することを示した。
【0073】
合成例2
125.4gのプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、5.2g(0.05モル)のスチレン、23.7g(0.275モル)のメチルアクリレート及び24.9g(0.175モル)のグリシジルメタクリレートを、温度計、冷水凝縮器、機械的攪拌機、外部熱源及び窒素源を備えた適当なサイズのフラスコ中に仕込んだ。これらの材料を、窒素雰囲気下に、室温(約25℃)で溶解するまで(約30分間)攪拌した。次いで、フラスコの内容物の温度を75℃に高めた。この反応溶液を75℃で維持しながら、0.78g(4.75×10−3モル)のアゾビスイソブチロニトリルを導入した。窒素雰囲気下に75℃で20時間攪拌した後、温度を100℃に高めた。この温度で1時間維持した後、反応溶液を室温まで冷却しそしてこの反応混合物をDI水中に注ぎ入れると、析出によって白色のポリマー固形物が生じた。この白色のポリマー固形物を洗浄しそして50℃で減圧下に乾燥すると、53.1g(99%)生じた。生じたポリマーのGPC分析は、これが、22,216の数平均分子量Mn及び36,300の重量平均分子量Mw(ポリスチレン標準)を有することを示した。
【0074】
合成例3
242.3gのプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、25.3g(0.25モル)のメチルメタクリレート及び35.54g(0.25モル)のグリシジルメタクリレートを、温度計、冷水凝縮器、機械的攪拌機、外部熱源及び窒素源を備える適当なサイズの容器に仕込んだ。これらの材料を、窒素雰囲気下に、室温(約25℃)で溶解するまで(約30分間)攪拌した。次いで、この容器の内容物の温度を75℃に高めた。この反応溶液を75℃で維持しながら、1.56g(9.5×10−3モル)のアゾビスイソブチロニトリルを導入した。窒素雰囲気下に75℃で20時間攪拌した後、反応溶液の温度を室温まで冷却し、そしてこの反応混合物をDI水中に注ぎ入れると、析出によって白色のポリマー固形物が生じた。この白色のポリマー固形物を洗浄しそして50℃で減圧下に乾燥すると、69.0g(98.4%)のポリマーが生じた。生じたポリマーのGPC分析は、これが、14,238の数平均分子量Mn及び26,155の重量平均分子量Mw(ポリスチレン標準)を有することを示した。
【0075】
合成例4
228.68gのプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、20.8g(0.20モル)のスチレン、15.0g(0.15モル)のメチルメタクリレート及び21.3g(0.15モル)のグリシジルメタクリレートを、温度計、冷水凝縮器、機械的攪拌機、外部熱源及び窒素源を備えた適当なサイズのフラスコ中に仕込んだ。これらの材料を、窒素雰囲気下に、室温(約25℃)で溶解するまで(約30分間)攪拌した。次いで、このフラスコの内容物の温度を75℃に高めた。この反応溶液を75℃で維持しながら、1.56g(9.5×10−3モル)のアゾビスイソブチロニトリルを導入した。窒素雰囲気下に75℃で20時間攪拌した後、温度を1時間100℃に高めた。次いで反応溶液を室温まで冷却し、そしてこの反応混合物をDI水中に注ぎ入れると、析出によって、白色のポリマー固形物が生じた。この白色のポリマー固形物を洗浄しそして50℃で減圧下に乾燥すると、58.6g(99.8%)生じた。生じたポリマーのGPC分析は、これが、8117の数平均分子量Mn及び13,279の重量平均分子量Mw(ポリスチレン標準)を有することを示した。
【0076】
合成例5
264.2gのプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、14.6gのスチレン、21.6gの2−ヒドロキシプロピルメタクリレート及び29.9gのグリシジルメタクリレートを、温度計、冷水凝縮器、機械的攪拌機、外部熱源及び窒素源を備えた適当なサイズのフラスコ中に仕込んだ。これらの材料を、窒素雰囲気下に、室温(約25℃)で溶解するまで(約30分間)攪拌した。次いで、フラスコの内容物の温度を75℃に高めた。温度を75℃に維持しながら、1.56g(9.5×10−3モル)のアゾビスイソブチロニトリルを導入した。窒素雰囲気下に75℃で20時間攪拌した後、反応溶液を室温まで冷却し、そしてこの反応混合物をDI水中に注ぎ入れると、析出によって、白色のポリマー固形物が生じた。この白色のポリマー固形物を洗浄しそして50℃で減圧下に乾燥すると、66.0g(>99%)生じた。生じたポリマーのGPC分析は、これが、11,942の数平均分子量Mn及び21,261の重量平均分子量Mw(ポリスチレン標準)を有することを示した。
【0077】
合成例6
263.1gのプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、15.62g(0.15モル)のスチレン、28.83g(0.20モル)のジメチルマレエート及び21.3g(0.15モル)のグリシジルメタクリレートを、温度計、冷水凝縮器、機械的攪拌機、外部熱源及び窒素源を備えた適当なサイズのフラスコ中に仕込んだ。これらの材料を、窒素雰囲気下に、室温(約25℃)で溶解するまで(約30分間)攪拌した。次いで、フラスコの内容物の温度を75℃に高めた。温度を75℃に維持しながら、1.56g(9.5×10−3モル)のアゾビスイソブチロニトリルを導入した。窒素雰囲気下に75℃で20時間攪拌した後、温度を100℃に高めた。この温度を1時間維持した後、反応溶液を室温まで冷却し、そしてこの反応混合物をDI水中に注ぎ入れると、析出によって、白色のポリマー固形物が生じた。この白色のポリマー固形物を洗浄しそして50℃で減圧下に乾燥すると、36.2g(55%)生じた。生じたポリマーのGPC分析は、これが、5273の数平均分子量Mn及び8722の重量平均分子量Mw(ポリスチレン標準)を有することを示した。
【0078】
合成例7
296.7gのプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、14.58g(0.14モル)のスチレン、29.74g(0.15モル)の2−エチルヘキシルメタクリレート及び29.85g(0.15モル)のグリシジルメタクリレートを、温度計、冷水凝縮器、機械的攪拌機、外部熱源及び窒素源を備えた適当なサイズのフラスコ中に仕込んだ。これらの材料を、窒素雰囲気下に、室温(約25℃)で溶解するまで(約30分間)攪拌した。次いで、フラスコの内容物の温度を75℃に高めた。温度を75℃に維持しながら、1.56g(9.5×10−3モル)のアゾビスイソブチロニトリルを導入した。窒素雰囲気下に75℃で20時間攪拌した後、温度を100℃に高めた。この温度を1時間維持した後、反応溶液を室温まで冷却し、そしてこの反応混合物をDI水中に注ぎ入れると、析出によって、白色のポリマー固形物が生じた。この白色のポリマー固形物を洗浄しそして50℃で減圧下に乾燥すると、74.0g(99%)生じた。生じたポリマーのGPC分析は、これが、11,767の数平均分子量Mn及び19,797の重量平均分子量Mw(ポリスチレン標準)を有することを示した。
【0079】
合成例8
102.5gのプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、26.03g(0.25モル)のスチレン及び35.54g(0.25モル)のグリシジルメタクリレートを、温度計、冷水凝縮器、機械的攪拌機、外部熱源及び窒素源を備えた適当なサイズのフラスコ中に仕込んだ。これらの材料を、窒素雰囲気下に、室温(約25℃)で溶解するまで(約30分間)攪拌した。次いで、フラスコの内容物の温度を75℃に高めた。温度を75℃に維持しながら、0.78g(4.75×10−3モル)のアゾビスイソブチロニトリルを導入した。窒素雰囲気下に75℃で20時間攪拌した後、温度を100℃に高めた。この温度を1時間維持した後、反応溶液を室温まで冷却し、そしてこの反応混合物をDI水中に注ぎ入れると、析出によって、白色のポリマー固形物が生じた。この白色のポリマー固形物を洗浄しそして50℃で減圧下に乾燥すると、60.3g(98%)が生じた。生じたポリマーのGPC分析は、これが、19,708の数平均分子量Mn及び33750の重量平均分子量Mw(ポリスチレン標準)を有することを示した。
【0080】
調合例1
0.25gの合成例1で得たポリマー、0.06gのノナフルオロブタンスルホン酸のトリエチルアミン塩(ArFシンナー(PGMEA(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)/PGME(プロピレングリコールモノメチルエーテル)70/30重量/重量)中1重量%溶液)を、2.25gのArFシンナー(PGMEA/PGME70/30重量/重量)中に溶解して溶液を得た。この溶液を200℃に加熱してポリマーを架橋し及び溶剤を蒸発させた。硬化したポリマーを減圧下に50℃で乾燥した。このサンプルのTGA(熱重量分析)を測定した。重量損失は250℃で1.4%、300℃で3.8%であることが確認された。
【0081】
調合例2
0.206gの合成例1で得たポリマー、0.05gのノナフルオロブタンスルホン酸のトリエチルアミン塩(ArFシンナー(PGMEA/PGME70/30重量/重量)中1重量%溶液)及び0.053gのグリシジル末端キャップドポリ(ビスフェノールA−co−エピクロロヒドリン)(平均Mn 約1,075)(Sigma−Aldrich社から入手可能)を、2.25gのArFシンナー(PGMEA/PGME70/30重量/重量)中に溶解して溶液を得た。この溶液を200℃に加熱してポリマーを架橋し及び溶剤を蒸発させた。硬化したポリマーを減圧下に50℃で乾燥した。このサンプルのTGAを測定した。重量損失は250℃で0.81%、300℃で2.5%であることが確認された。
【0082】
調合例3
0.25gの合成例3で得たコポリマー、0.06gのノナフルオロブタンスルホン酸のトリエチルアミン塩(ArFシンナー(PGMEA/PGME70/30重量/重量)中1重量%溶液)を、2.25gのArFシンナー(PGMEA/PGME70/30重量/重量)中に溶解して溶液を得た。この溶液を200℃に加熱してポリマーを架橋し及び溶剤を蒸発させた。硬化したポリマーを減圧下に50℃で乾燥した。このサンプルのTGAを測定した。重量損失は250℃で3.2%、300℃で15.2%であることが確認された。
【0083】
調合例4
0.25gの合成例4で得たターポリマー、0.06gのノナフルオロブタンスルホン酸のトリエチルアミン塩(ArFシンナー(PGMEA/PGME70/30重量/重量)中1重量%溶液)を、2.25gのArFシンナー(PGMEA/PGME70/30重量/重量)中に溶解して溶液を得た。次いで、この溶液を200℃に加熱してポリマーを架橋し及び溶剤を蒸発させた。硬化したポリマーを減圧下に50℃で乾燥した。このサンプルのTGAを測定した。重量損失は250℃で2.1%、300℃で6.5%であることが確認された。
【0084】
調合例5
0.25gの合成例8で得たターポリマー、0.06gのノナフルオロブタンスルホン酸のトリエチルアミン塩(ArFシンナー(PGMEA/PGME70/30重量/重量)中1重量%溶液)を、2.25gのArFシンナー(PGMEA/PGME70/30重量/重量)中に溶解して溶液を得た。次いで、この溶液を200℃に加熱してポリマーを架橋し及び溶剤を蒸発させた。硬化したポリマーを減圧下に50℃で乾燥した。このサンプルのTGAを測定した。重量損失は250℃で1.6%、300℃で5.6%であることが確認された。
【0085】
調合例6
4.5gの合成例1で得たポリマー、1.0gのノナフルオロブタンスルホン酸のトリエチルアミン塩(ArFシンナー(PGMEA/PGME70/30重量/重量)中1重量%溶液)、0.40gのFC4430(ArFシンナー(PGMEA/PGME70/30重量/重量)中1重量%溶液)及び0.50gのグリシジル末端キャップドポリ(ビスフェノールA−co−エピクロロヒドリン)(平均Mn 約1,075)(Sigma−Aldrich社から入手可能)を、45.0gのArFシンナー(PGMEA/PGME70/30重量/重量)中に溶解して溶液を得た。この溶液を、孔径0.05μmのポリエチレン製マイクロフィルタに通して濾過して、ビア充填コーティング用の組成物溶液を調製した。193nmの波長での屈折率(n)及び吸光パラメータ(k)を分光エリプソメトリで測定した。屈折率(n)は1.73であり、吸光パラメータ(k)は0.39であった。
【0086】
調合例7
4.5gの合成例2で得たターポリマー、1.0gのノナフルオロブタンスルホン酸のトリエチルアミン塩(ArFシンナー(PGMEA/PGME70/30重量/重量)中1重量%溶液)、0.40gのFC4430(ArFシンナー(PGMEA/PGME70/30重量/重量)中1重量%溶液)及び0.50gのグリシジル末端キャップドポリ(ビスフェノールA−co−エピクロロヒドリン)(平均Mn 約1,075)(Sigma−Aldrich社から入手可能)を、45.0gのArFシンナー(PGMEA/PGME70/30重量/重量)中に溶解して溶液を得た。この溶液を、孔径0.05μmのポリエチレン製マイクロフィルタに通して濾過して、ビア充填コーティング用の組成物溶液を調製した。193nmの波長での屈折率(n)及び吸光パラメータ(k)を分光エリプソメトリで測定した。屈折率(n)は1.70であり、吸光パラメータ(k)は0.20であった。
【0087】
調合例8
4.5gの合成例4で得たターポリマー、1.0gのノナフルオロブタンスルホン酸のトリエチルアミン塩(ArFシンナー(PGMEA/PGME70/30重量/重量)中1重量%溶液)、0.40gのFC4430(ArFシンナー(PGMEA/PGME70/30重量/重量)中1重量%溶液)及び0.50gのグリシジル末端キャップドポリ(ビスフェノールA−co−エピクロロヒドリン)(平均Mn 約1,075)(Sigma−Aldrich社から入手可能)を、45.0gのArFシンナー(PGMEA/PGME70/30重量/重量)中に溶解して溶液を得た。この溶液を、孔径0.05μmのポリエチレン製マイクロフィルタに通して濾過して、ビア充填コーティング用の組成物溶液を調製した。193nmの波長での屈折率(n)及び吸光パラメータ(k)を分光エリプソメトリで測定した。屈折率(n)は1.73であり、吸光パラメータ(k)は0.43であった。
【0088】
調合例9
4.5gの合成例5で得たターポリマー、1.0gのノナフルオロブタンスルホン酸のトリエチルアミン塩(ArFシンナー(PGMEA/PGME70/30重量/重量)中1重量%溶液)、0.40gのFC4430(ArFシンナー(PGMEA/PGME70/30重量/重量)中1重量%溶液)及び0.50gのグリシジル末端キャップドポリ(ビスフェノールA−co−エピクロロヒドリン)(平均Mn 約1,075)(Sigma−Aldrich社から入手可能)を、45.0gのArFシンナー(PGMEA/PGME70/30重量/重量)中に溶解して溶液を得た。この溶液を、孔径0.05μmのポリエチレン製マイクロフィルタに通して濾過して、ビア充填コーティング用の組成物溶液を調製した。193nmの波長での屈折率(n)及び吸光パラメータ(k)を分光エリプソメトリで測定した。屈折率(n)は1.70であり、吸光パラメータ(k)は0.34であった。
【0089】
調合例10
4.5gの合成例6で得たターポリマー、1.0gのノナフルオロブタンスルホン酸のトリエチルアミン塩(ArFシンナー(PGMEA/PGME70/30重量/重量)中1重量%溶液)、0.40gのFC4430(ArFシンナー(PGMEA/PGME70/30重量/重量)中1重量%溶液)及び0.50gのグリシジル末端キャップドポリ(ビスフェノールA−co−エピクロロヒドリン)(平均Mn 約1,075)(Sigma−Aldrich社から入手可能)を、45.0gのArFシンナー(PGMEA/PGME70/30重量/重量)中に溶解して溶液を得た。この溶液を、孔径0.05μmのポリエチレン製マイクロフィルタに通して濾過して、ビア充填コーティング用の組成物溶液を調製した。193nmの波長での屈折率(n)及び吸光パラメータ(k)を分光エリプソメトリで測定した。屈折率(n)は1.66であり、吸光パラメータ(k)は0.61であった。
【0090】
調合例11
4.5gの合成例7で得たターポリマー、1.0gのノナフルオロブタンスルホン酸のトリエチルアミン塩(ArFシンナー(PGMEA/PGME70/30重量/重量)中1重量%溶液)、0.40gのFC4430(ArFシンナー(PGMEA/PGME70/30重量/重量)中1重量%溶液)及び0.50gのグリシジル末端キャップドポリ(ビスフェノールA−co−エピクロロヒドリン)(平均Mn 約1,075)(Sigma−Aldrich社から入手可能)を、45.0gのArFシンナー(PGMEA/PGME70/30重量/重量)中に溶解して溶液を得た。この溶液を、孔径0.05μmのポリエチレン製マイクロフィルタに通して濾過して、ビア充填コーティング用の組成物溶液を調製した。193nmの波長での屈折率(n)及び吸光パラメータ(k)を分光エリプソメトリで測定した。屈折率(n)は1.69であり、吸光パラメータ(k)は0.30であった。
【0091】
調合例12
4.5gの合成例8で得たターポリマー、1.0gのノナフルオロブタンスルホン酸のトリエチルアミン塩(ArFシンナー(PGMEA/PGME70/30重量/重量)中1重量%溶液)、0.40gのFC4430(ArFシンナー(PGMEA/PGME70/30重量/重量)中1重量%溶液)及び0.50gのグリシジル末端キャップドポリ(ビスフェノールA−co−エピクロロヒドリン)(平均Mn 約1,075)(Sigma−Aldrich社から入手可能)を、45.0gのArFシンナー(PGMEA/PGME70/30重量/重量)中に溶解して溶液を得た。この溶液を、孔径0.05μmのポリエチレン製マイクロフィルタに通して濾過して、ビア充填コーティング用の組成物溶液を調製した。193nmの波長での屈折率(n)及び吸光パラメータ(k)を分光エリプソメトリで測定した。屈折率(n)は1.75であり、吸光パラメータ(k)は0.52であった。
【0092】
ビア充填例1
調合例6からの組成物を、予め形成した孤立及び密集ホール(径300、200、160、140及び130nm、深さ650nm)を有するケイ素ウェハ基材上にスピンコートによって塗布した。次いで、これらの被覆されたウェハをホットプレートで250℃で90秒間加熱して300nm厚のフィルムを形成した。
【0093】
ビア充填性能を、走査電子顕微鏡を用いて、得られた基材の断面形状を観察することによって評価した。図5に示されるように、ホールは完全に充填され、空隙は見られなかった。孤立−密集バイアス(iso−dense bias)及び扁平−密集バイアス(flat−dense bias)データを表1に示す。平均孤立−密集バイアス(孤立ビア及び密集ビアのトップ層フィルム厚間の差)は約97nmであった。平均扁平−密集バイアス(扁平ビア及び密集ビアのトップ層フィルム厚間の差)は約108nmであった。
【0094】
【表1】

【0095】
ビア充填例2
調合例7からの組成物を、予め形成した孤立及び密集ホール(径300、200、160、140及び130nm、深さ650nm)を有するケイ素ウェハ基材上にスピンコートによって塗布した。次いで、これらの被覆されたウェハをホットプレートで250℃で90秒間加熱して300nm厚のフィルムを形成した。
【0096】
ビア充填性能を、走査電子顕微鏡を用いて、得られた基材の断面形状を観察することによって評価した。250℃でベークした時に、ホールは完全に充填されそして空隙は見られなかった。孤立−密集バイアス及び扁平−密集バイアスデータを表2に示す。平均孤立−密集バイアス(孤立ビア及び密集ビアのトップ層フィルム厚間の差)は約102nmであった。平均扁平−密集バイアス(扁平ビア及び密集ビアのトップ層フィルム厚間の差)は約97nmであった。
【0097】
【表2】

【0098】
ビア充填例3
調合例8からの組成物を、予め形成した孤立及び密集ホール(径300、200、160、140及び130nm、深さ650nm)を有するケイ素ウェハ基材上にスピンコートによって塗布した。次いで、これらの被覆されたウェハをホットプレートで250℃で90秒間加熱して300nm厚のフィルムを形成した。
【0099】
ビア充填性能を、走査電子顕微鏡を用いて、得られた基材の断面形状を観察することによって評価した。250℃でベークした時に、ホールは完全に充填されそして空隙は見られなかった。平均孤立−密集バイアス(孤立ビア及び密集ビアのトップ層フィルム厚間の差)は約67nmであった。平均扁平−密集バイアス(扁平ビア及び密集ビアのトップ層フィルム厚間の差)は約73nmであった。
【0100】
ビア充填例4
調合例9からの組成物を、予め形成した孤立及び密集ホール(径300、200、160、140及び130nm、深さ650nm)を有するケイ素ウェハ基材上にスピンコートによって塗布した。次いで、これらの被覆されたウェハをホットプレートで250℃で90秒間加熱して300nm厚のフィルムを形成した。
【0101】
ビア充填性能を、走査電子顕微鏡を用いて、得られた基材の断面形状を観察することによって評価した。250℃でベークした時に、ホールは完全に充填されそして空隙は見られなかった。平均孤立−密集バイアス(孤立ビア及び密集ビアのトップ層フィルム厚間の差)は約93nmであった。平均扁平−密集バイアス(扁平ビア及び密集ビアのトップ層フィルム厚間の差)は約100nmであった。
【0102】
ビア充填例5
調合例10からの組成物を、予め形成した孤立及び密集ホール(径300、200、160、140及び130nm、深さ650nm)を有するケイ素ウェハ基材上にスピンコートによって塗布した。次いで、これらの被覆されたウェハをホットプレートで250℃で90秒間加熱して300nm厚のフィルムを形成した。
【0103】
ビア充填性能を、走査電子顕微鏡を用いて、得られた基材の断面形状を観察することによって評価した。ホールは完全に充填され、そして250℃でベークした時に空隙は見られなかった。平均孤立−密集バイアス(孤立ビア及び密集ビアのトップ層フィルム厚間の差)は約142nmであった、平均扁平−密集バイアス(扁平ビア及び密集ビアのトップ層フィルム厚間の差)は約150nmであった。
【0104】
ビア充填例6
調合例11からの組成物を、予め形成した孤立及び密集ホール(径300、200、160、140及び130nm、深さ650nm)を有するケイ素ウェハ基材上にスピンコートによって塗布した。次いで、これらの被覆されたウェハをホットプレートで250℃で90秒間加熱して300nm厚のフィルムを形成した。
【0105】
ビア充填性能を、走査電子顕微鏡を用いて、得られた基材の断面形状を観察することによって評価した。250℃でベークした時に、ホールは完全に充填されそして空隙は見られなかった。平均孤立−密集バイアス(孤立ビア及び密集ビアのトップ層フィルム厚間の差)は約77nmであった。平均扁平−密集バイアス(扁平ビア及び密集ビアのトップ層フィルム厚間の差)は約81nmであった。
【0106】
ビア充填例7
調合例12からの組成物を、予め形成した孤立及び密集ホール(径300、200、160、140及び130nm、深さ650nm)を有するケイ素ウェハ基材上にスピンコートによって塗布した。次いで、これらの被覆されたウェハをホットプレートで250℃で90秒間加熱して300nm厚のフィルムを形成した。
【0107】
ビア充填性能を、走査電子顕微鏡を用いて、得られた基材の断面形状を観察することによって評価した。250℃でベークした時に、ホールは完全に充填されそして空隙は見られなかった。平均孤立−密集バイアス(孤立ビア及び密集ビアのトップ層フィルム厚間の差)は約81nmであった。平均扁平−密集バイアス(扁平ビア及び密集ビアのトップ層フィルム厚間の差)は約79nmであった。
【0108】
本発明の上記の記載は本発明を例示、説明するものである。加えて、該開示は、本発明の好ましい態様を示し、記載するものに過ぎないが、上述の通り、本発明は、他の様々な組み合わせ、改変及び環境においての使用も可能であること、かつ上記の教示及び/または関連する技術分野の技術または知識に相応して、ここに表される発明的思想の範囲内で変更または改変が可能であることは当然に理解されることである。更に、上記の態様は、本発明を実施する上での把握しているベストモードを説明し、そして他の当業者が本発明をそのままでまたは他の態様で及び本発明の特定の適用または使用によって要求される様々な改変をもって利用できるようにすることを意図したものである。応じて、上記の記載は、開示の形態に本発明を限定することを意図したものではない。また、添付の特許請求の範囲は、代替的な態様も含むと解釈されることも意図される。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
・式(3)の少なくとも一つの繰り返し単位、場合により及び式(1)、式(2)及び/またはこれらの混合物から選択される一つまたはそれ以上の繰り返し単位を有するポリマー、
・場合により、約500〜約12,000の範囲の数平均分子量Mのエポキシ樹脂、及び
・熱酸発生剤、
を含む、ギャップフィル材組成物。
【化1】

式中、R、R及びRは、独立して、それぞれ水素、ハロゲン、シアノ、置換されていないかもしくは置換されたアルキル、または置換されていないかもしくは置換されたシクロアルキルから選択され、Rは、水素、置換されていないかもしくは置換されたアルキル、または−C(=O)−O−Rから選択され、Rは、置換されていないかもしくは置換されたアリール、置換されていないかもしくは置換されたアラルキル、−C(=O)−O−R、−O−Rであり、ここでRは、置換されていないかもしくは置換されたアルキル、置換されていないかもしくは置換されたシクロアルキル、置換されていないかもしくは置換されたアリール、または置換されていないかもしくは置換されたアラルキルであり、あるいはR及びRは、それらが結合する炭素原子と一緒になって、
【化2】

を形成し、ここでRは、上に定義した通りであり、Rは、置換されていないかもしくは置換されたアルキル、置換されていないかもしくは置換されたシクロアルキル、置換されていないかもしくは置換されたアリール、置換されていないかもしくは置換されたアラルキル、−(置換されていないかもしくは置換されたアルキレン)−O−(置換されていないかもしくは置換されたアリール)、−(置換されていないかもしくは置換されたアルキレン)−O−(置換されていないかもしくは置換されたアルキル)であり、そしてRは、−C(=O)−O−、−O−、−(CH−O−、−O−(CH−、−(CH−、−(置換されていないかもしくは置換されたアリール)−O−、−(置換されていないかもしくは置換されたアリール)−、−O−(置換されていないかもしくは置換されたアリール)−から選択される連結基であり、あるいはRと‘a’で特定される炭素原子は、一緒になって、そこの環状エーテルが縮合した環状脂肪族環を形成し、そしてhは1〜5である。
【請求項2】
ポリマーが、式(1)または(2)のいずれの繰り返し単位も含まない、請求項1のギャップフィル材。
【請求項3】
ポリマーが、式(1)の一つまたはそれ以上の繰り返し単位を含み、式(2)の繰り返し単位は含まない、請求項1のギャップフィル材。
【請求項4】
ポリマーが、式(2)の一つまたはそれ以上の繰り返し単位を含み、式(1)の繰り返し単位は含まない、請求項1のギャップフィル材。
【請求項5】
ポリマーが、式(1)の一つまたはそれ以上の繰り返し単位、及び式(2)の一つまたはそれ以上の繰り返し単位を含む、請求項1のギャップフィル材。
【請求項6】
式(1)の繰り返し単位が約10〜約40モル%の量で存在し、式(2)の繰り返し単位が約10〜約60モル%の量で存在し、そして式(3)の繰り返し単位が約20〜約80モル%の量で存在する、請求項5のギャップフィル材。
【請求項7】
式(1)の繰り返し単位が約10〜約30モル%の量で存在し、式(2)の繰り返し単位が約30〜約60モル%の量で存在し、そして式(3)の繰り返し単位が約30〜約50モル%の量で存在する、請求項5または6のギャップフィル材。
【請求項8】
エポキシ樹脂が存在する、請求項1〜7のいずれか一つのギャップフィル材。
【請求項9】
エポキシ樹脂が、組成物の約0.1〜約30重量%の量で存在する、請求項7のギャップフィル材。
【請求項10】
エポキシ樹脂が、多価フェノール類のポリグリシジルエーテル、エポキシノボラックもしくは類似のグリシド化(glycidated)されたポリフェノール樹脂、グリコール類もしくはポリグリコール類のポリグリシジルエーテル、及びポリカルボン酸類のポリグリシジルエステルから選択される、請求項8または9のギャップフィル材。
【請求項11】
エポキシ樹脂が、多価フェノール類のポリグリシジルエーテルから選択される、請求項10のギャップフィル材。
【請求項12】
エポキシ樹脂が次のものから選択される、請求項10のギャップフィル材。
【化3】

【化4】

【化5】

式中、nは約2〜約45である。
【請求項13】
・式(3)の少なくとも一つの繰り返し単位、及び式(1)、式(2)及び/またはこれらの混合物から選択される一つまたはそれ以上の繰り返し単位を有するポリマー、
・約500〜約12,000の範囲の数平均分子量Mを有するエポキシ樹脂、及び
・熱酸発生剤、
を含む、ギャップフィル材組成物。
【化6】

式中、R、R及びRは、独立して、それぞれ水素、ハロゲン、シアノ、置換されていないかもしくは置換されたアルキル、または置換されていないかもしくは置換されたシクロアルキルから選択され、Rは、水素、置換されていないかもしくは置換されたアルキル、または−C(=O)−O−Rから選択され、Rは、置換されていないかもしくは置換されたアリール、置換されていないかもしくは置換されたアラルキル、−C(=O)−O−R、−O−Rであり、ここでRは、置換されていないかもしくは置換されたアルキル、置換されていないかもしくは置換されたシクロアルキル、置換されていないかもしくは置換されたアリール、または置換されていないかもしくは置換されたアラルキルであり、あるいはR及びRは、それらが結合する炭素原子と一緒になって、
【化7】

を形成し、ここで、Rは、上に定義した通りであり、Rは、置換されていないかもしくは置換されたアルキル、置換されていないかもしくは置換されたシクロアルキル、置換されていないかもしくは置換されたアリール、置換されていないかもしくは置換されたアラルキル、−(置換されていないかもしくは置換されたアルキレン)−O−(置換されていないかもしくは置換されたアリール)、−(置換されていないかもしくは置換されたアルキレン)−O−(置換されていないかもしくは置換されたアルキル)であり、そしてRは、−C(=O)−O−、−O−、−(CH−O−、−O−(CH−、−(CH−、−(置換されていないかもしくは置換されたアリール)−O−、−(置換されていないかもしくは置換されたアリール)−、−O−(置換されていないかもしくは置換されたアリール)−から選択される連結基であり、あるいはRと‘a’で特定される炭素原子は、一緒になって、そこの環状エーテルが縮合した環状脂肪族環を形成し、そしてhは1〜5である。
【請求項14】
式(1)の繰り返し単位が約10〜約40モル%の量で存在し、式(2)の繰り返し単位が約10〜約60モル%の量で存在し、そして式(3)の繰り返し単位が約20〜約80モル%の量で存在する、請求項13のギャップフィル材。
【請求項15】
式(1)の繰り返し単位が約10〜約30モル%の量で存在し、式(2)の繰り返し単位が約30〜約60モル%の量で存在し、そして式(3)の繰り返し単位が約30〜約50モル%の量で存在する、請求項14のギャップフィル材。
【請求項16】
エポキシ樹脂が、多価フェノール類のポリグリシジルエーテル、エポキシノボラックもしくは類似のグリシド化されたポリフェノール樹脂、グリコール類もしくはポリグリコール類のポリグリシジルエーテル、及びポリカルボン酸類のポリグリシジルエステルから選択される、請求項13または14のギャップフィル材。
【請求項17】
エポキシ樹脂が、多価フェノール類のポリグリシジルエーテルから選択される、請求項16のギャップフィル材。
【請求項18】
エポキシ樹脂が、次のものから選択される、請求項17のギャップフィル材。
【化8】

【化9】

【化10】

式中、nは約2〜約45である。
【請求項19】
次の繰り返し単位、すなわち
【化11】

[式中、R、R及びRは、独立して、それぞれ水素、ハロゲン、シアノ、置換されていないかもしくは置換されたアルキル、または置換されていないかもしくは置換されたシクロアルキルから選択され、Rは、水素、置換されていないかもしくは置換されたアルキル、または−C(=O)−O−Rから選択され、Rは、置換されていないかもしくは置換されたアリール、置換されていないかもしくは置換されたアラルキル、−C(=O)−O−R、−O−Rであり、ここでRは、置換されていないかもしくは置換されたアルキル、置換されていないかもしくは置換されたシクロアルキル、置換されていないかもしくは置換されたアリール、または置換されていないかもしくは置換されたアラルキルであり、あるいはR及びRは、それらが結合する炭素原子と一緒になって、
【化12】

を形成し、ここでRは、上に定義した通りであり、Rは、置換されていないかもしくは置換されたアルキル、置換されていないかもしくは置換されたシクロアルキル、置換されていないかもしくは置換されたアリール、置換されていないかもしくは置換されたアラルキル、−(置換されていないかもしくは置換されたアルキレン)−O−(置換されていないかもしくは置換されたアリール)、−(置換されていないかもしくは置換されたアルキレン)−O−(置換されていないかもしくは置換されたアルキル)であり、そしてRは、−C(=O)−O−、−O−、−(CH−O−、−O−(CH−、−(CH−、−(置換されていないかもしくは置換されたアリール)−O−、−(置換されていないかもしくは置換されたアリール)−、−O−(置換されていないかもしくは置換されたアリール)−から選択される連結基であり、あるいはRと‘a’で特定される炭素原子は、一緒になって、そこの環状エーテルが縮合した環状脂肪族環を形成し、hは1〜5である]
を有し、式(1)の繰り返し単位が約10〜約40モル%の量で存在し、式(2)の繰り返し単位が約10〜約60モル%の量で存在し、そして式(3)の繰り返し単位が約20〜約80モル%の量で存在する、ポリマー。
【請求項20】
式(1)の繰り返し単位が約10〜約30モル%の量で存在し、式(2)の繰り返し単位が約30〜約60モル%の量で存在し、そして式(3)の繰り返し単位が約30〜約50モル%の量で存在する、請求項19のポリマー。
【請求項21】
請求項1〜18のいずれか一つのギャップフィル材形成組成物を、1またはそれ以上の高さ/直径に示されるアスペクト比を有するホールを持つ半導体基材上にコーティングし、そしてそれをベークすることを含む、半導体デバイスの製造方法。
【請求項22】
請求項1〜18のいずれか一つのギャップフィル材形成組成物を、1またはそれ以上の高さ/直径に示されるアスペクト比を有するホールを持つ半導体基材上にコーティングし、それをベークしてギャップフィル材を形成し、このギャップフィル材上にフォトレジスト層を形成し、ギャップフィル材及びフォトレジスト層で被覆されたこの半導体基材を露光し、そしてこの露光の後にフォトレジスト層を現像することを含む、半導体デバイスの製造に使用するためのフォトレジストパターンを形成する方法。
【請求項23】
半導体基材上にギャップフィル材を形成する段階の前または後に、反射防止膜を形成する段階を更に含む、請求項22のフォトレジストパターンの形成方法。
【請求項24】
請求項1〜18のいずれか一つの組成物または請求項20もしくは21のポリマーの、デュアルダマシン加工でのギャップフィル材としての使用。

【図1】
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【図2−1】
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【図2−2】
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【図3−1】
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【図3−2】
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【図4−1】
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【図4−2】
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【図5】
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【公表番号】特表2011−528186(P2011−528186A)
【公表日】平成23年11月10日(2011.11.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−518017(P2011−518017)
【出願日】平成21年4月29日(2009.4.29)
【国際出願番号】PCT/IB2009/005459
【国際公開番号】WO2010/007477
【国際公開日】平成22年1月21日(2010.1.21)
【出願人】(305010827)エイゼット・エレクトロニック・マテリアルズ・ユーエスエイ・コーポレイション (81)
【Fターム(参考)】