説明

ナビゲーション装置、ナビゲーションシステム、端末装置、ナビゲーションサーバ、ナビゲーション方法、および、プログラム

【課題】予め出力する案内音声情報の優先度を定めておくことによって、優先度の高い案内音声情報を優先して出力させることができる、ナビゲーション装置、ナビゲーションシステム、端末装置、ナビゲーションサーバ、ナビゲーション方法、および、プログラムを提供することを課題とする。
【解決手段】本発明は、フレーズから構成された案内音声情報と、フレーズ毎の優先順位に関する優先順位情報を記憶し、案内音声情報を音声出力部を介して出力させ、入力部を介して利用者により入力される出力要求、または、案内音声情報の出力タイミングに応じて自動入力される出力要求を取得し、出力要求が入力された場合であって、案内音声情報が出力中の場合に、出力要求対象の案内音声情報のフレーズの優先順位情報と、当該出力中の案内音声情報のフレーズの優先順位情報と、を比較した比較結果に基づいて、出力させる案内音声情報をフレーズ毎に決定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ナビゲーション装置、ナビゲーションシステム、端末装置、ナビゲーションサーバ、ナビゲーション方法、および、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、カーナビゲーション装置のように、自動的に音声案内を行う装置や、利用者からの要求に応じて音声案内を行う装置が開発されている。
【0003】
例えば、特許文献1に記載の車両用ナビゲーション装置においては、音声案内出力中に、自動的に音声案内を出力することが要求された場合や、別途、運転者等の利用者から音声案内の出力要求があった場合に、要求された音声案内を優先させ、現在出力中の音声案内に替えて要求された音声案内を出力するよう構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第2721835号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の車両用ナビゲーション装置においては、現在出力中の音声案内よりも、後から要求された音声案内の方が優先されるため、現在出力中の音声案内は、後から要求された音声案内に切り替わってしまい、必ずしも利用者にとって有用な音声案内が出力されるとは限らないという問題点を有していた。
【0006】
より具体的には、有用な案内音声情報が出力されている最中に、利用者が別の案内音声情報の出力要求を行ってしまうと、有用な案内音声情報の出力が途切れてしまい、結果として利用者にとって不利益となってしまうという問題点を有していた。
【0007】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、予め出力する案内音声情報の優先度を定めておくことによって、優先度の高い案内音声情報を優先して出力させることができる、ナビゲーション装置、ナビゲーションシステム、端末装置、ナビゲーションサーバ、ナビゲーション方法、および、プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
このような目的を達成するため、本発明のナビゲーション装置は、音声出力部と入力部と記憶部と制御部とを少なくとも備えたナビゲーション装置であって、上記記憶部は、フレーズから構成された案内音声情報、および、上記案内音声情報の上記フレーズ毎の優先順位に関する優先順位情報を記憶する音声情報記憶手段、を備え、上記制御部は、上記音声情報記憶手段に記憶された上記案内音声情報を、上記音声出力部を介して出力させる案内音声出力手段と、上記入力部を介して利用者により入力される出力要求、または、上記案内音声情報の出力タイミングに応じて自動入力される出力要求を、取得する出力要求入力手段と、上記出力要求入力手段により上記出力要求が入力された場合であって、上記案内音声出力手段により上記案内音声情報が出力中の場合に、上記出力要求対象の上記案内音声情報の上記フレーズの上記優先順位情報と、当該出力中の上記案内音声情報の上記フレーズの上記優先順位情報と、を比較した比較結果に基づいて、上記案内音声出力手段により出力させる上記案内音声情報を上記フレーズ毎に決定する出力案内音声決定手段と、を備えたことを特徴とする。
【0009】
また、本発明のナビゲーション装置は、上記記載のナビゲーション装置において、上記出力案内音声決定手段は、上記出力要求対象の上記案内音声情報の最初の上記フレーズの上記優先順位情報と、上記出力中の上記案内音声情報のうちの当該出力中の上記フレーズの上記優先順位情報と、を比較することを特徴とする。
【0010】
また、本発明のナビゲーション装置は、上記記載のナビゲーション装置において、上記出力案内音声決定手段は、上記出力要求対象の上記案内音声情報の最初の上記フレーズの上記優先順位情報と、上記出力中の上記案内音声情報のうちの当該出力中の上記フレーズの直後の上記フレーズの上記優先順位情報と、を比較することを特徴とする。
【0011】
また、本発明のナビゲーション装置は、上記記載のナビゲーション装置において、上記出力案内音声決定手段は、上記比較結果に基づいて上記出力要求対象の上記案内音声情報が優位となる場合、上記出力中の上記案内音声情報の上記フレーズを中断して、当該出力要求対象の上記案内音声情報を出力させるよう決定することを特徴とする。
【0012】
また、本発明のナビゲーション装置は、上記記載のナビゲーション装置において、上記出力案内音声決定手段は、上記比較結果に基づいて上記出力要求対象の上記案内音声情報が優位となる場合、上記出力中の上記案内音声情報の上記フレーズを出力させた後、当該出力要求対象の上記案内音声情報を出力させるよう決定することを特徴とする。
【0013】
また、本発明のナビゲーション装置は、上記記載のナビゲーション装置において、上記出力案内音声決定手段は、上記比較結果に基づいて上記出力中の上記案内音声情報が優位となる場合、上記出力要求対象の上記案内音声情報を出力させないよう決定することを特徴とする。
【0014】
また、本発明のナビゲーション装置は、上記記載のナビゲーション装置において、上記出力案内音声決定手段は、上記比較結果に基づいて上記出力中の上記案内音声情報が優位となる場合、当該出力中の上記案内音声情報を先に出力させた後、上記出力要求対象の上記案内音声情報を出力させるよう決定することを特徴とする。
【0015】
また、本発明のナビゲーション装置は、上記記載のナビゲーション装置において、上記音声情報記憶手段は、更に、上記案内音声情報に対応付けて、当該案内音声情報の種別情報を記憶し、上記出力案内音声決定手段は、上記優先順位情報の上記比較結果に基づいて上記案内音声情報が同順位となる場合、上記種別情報を比較した比較結果に基づいて、上記案内音声出力手段により出力させる上記案内音声情報を決定することを特徴とする。
【0016】
また、本発明のナビゲーション装置は、上記記載のナビゲーション装置において、上記出力案内音声決定手段は、上記優先順位情報の上記比較結果に基づいて上記案内音声情報が同順位となる場合であって、上記種別情報の上記比較結果に基づいて当該種別情報が同一である場合、上記案内音声情報の内容が利用者の現在位置により近い位置に関する上記案内音声情報を優先することを特徴とする。
【0017】
また、本発明のナビゲーション装置は、上記記載のナビゲーション装置において、上記出力案内音声決定手段は、上記優先順位情報の上記比較結果に基づいて上記案内音声情報が同順位となる場合、上記出力中の上記案内音声情報を先に出力させた後、上記出力要求対象の上記案内音声情報を出力させるよう決定することを特徴とする。
【0018】
また、本発明のナビゲーション装置は、上記記載のナビゲーション装置において、上記出力案内音声決定手段は、上記優先順位情報の上記比較結果に基づいて上記案内音声情報が同順位となる場合、上記出力中の上記案内音声情報を先に出力させ、上記出力要求対象の上記案内音声情報が優位となったタイミングで、当該出力要求対象の上記案内音声情報を出力させるよう決定することを特徴とする。
【0019】
また、本発明のナビゲーション装置は、上記記載のナビゲーション装置において、上記出力案内音声決定手段は、上記出力中の上記案内音声情報と、上記出力要求対象の上記案内音声情報とが、同一の場合、当該出力要求対象の上記案内音声情報を出力させないよう決定することを特徴とする。
【0020】
また、本発明のナビゲーション装置は、上記記載のナビゲーション装置において、上記出力案内音声決定手段は、上記出力要求対象の上記案内音声情報のうちの上記比較対象の上記フレーズの上記優先順位情報が、後部の上記フレーズの上記優先順位情報よりも劣位の場合、上記後部の上記フレーズの上記優先順位情報を用いて比較することを特徴とする。
【0021】
また、本発明のナビゲーション装置は、上記記載のナビゲーション装置において、上記直後の上記フレーズがない場合、上記出力中の上記フレーズの上記優先順位情報を用いて比較することを特徴とする。
【0022】
また、本発明のナビゲーションシステムは、記憶部を少なくとも備えたナビゲーションサーバ、および、音声出力部と入力部と制御部とを少なくとも備えた端末装置、を通信可能に接続したナビゲーションシステムであって、上記ナビゲーションサーバの上記記憶部は、フレーズから構成された案内音声情報、および、上記案内音声情報の上記フレーズ毎の優先順位に関する優先順位情報を記憶する音声情報記憶手段、を備え、上記端末装置の上記制御部は、上記案内音声情報の取得要求を上記ナビゲーションサーバに送信する取得要求送信手段と、上記ナビゲーションサーバから送信される、上記優先順位情報に対応付けられた上記案内音声情報を受信する案内音声情報受信手段と、上記案内音声情報受信手段により受信された上記案内音声情報を、上記音声出力部を介して出力させる案内音声出力手段と、上記入力部を介して利用者により入力される出力要求、または、上記案内音声情報の出力タイミングに応じて自動入力される出力要求を、取得する出力要求入力手段と、上記出力要求入力手段により上記出力要求が入力された場合であって、上記案内音声出力手段により上記案内音声情報が出力中の場合に、上記出力要求対象の上記案内音声情報の上記フレーズの上記優先順位情報と、当該出力中の上記案内音声情報の上記フレーズの上記優先順位情報と、を比較した比較結果に基づいて、上記案内音声出力手段により出力させる上記案内音声情報を上記フレーズ毎に決定する出力案内音声決定手段と、を備え、上記ナビゲーションサーバの上記制御部は、上記端末装置から送信される上記取得要求を受信する取得要求受信手段と、上記取得要求受信手段により受信された上記取得要求に基づいて、上記音声情報記憶手段から、上記優先順位情報に対応付けて上記案内音声情報を取得する案内音声情報取得手段と、上記案内音声取得手段により取得された、上記優先順位情報に対応付けられた上記案内音声情報を、上記端末装置に送信する案内音声情報送信手段と、を備えたことを特徴とする。
【0023】
また、本発明の端末装置は、記憶部を少なくとも備えたナビゲーションサーバに通信可能に接続された、音声出力部と入力部と制御部とを少なくとも備えた端末装置であって、上記記憶部は、フレーズから構成された案内音声情報、および、上記案内音声情報の上記フレーズ毎の優先順位に関する優先順位情報を記憶する音声情報記憶手段、を備え、上記制御部は、上記案内音声情報の取得要求を上記ナビゲーションサーバに送信する取得要求送信手段と、上記取得要求に基づいて取得された、上記優先順位情報に対応付けられた上記案内音声情報を上記ナビゲーションサーバから受信する案内音声情報受信手段と、上記案内音声情報受信手段により受信された上記案内音声情報を、上記音声出力部を介して出力させる案内音声出力手段と、上記入力部を介して利用者により入力される出力要求、または、上記案内音声情報の出力タイミングに応じて自動入力される出力要求を、取得する出力要求入力手段と、上記出力要求入力手段により上記出力要求が入力された場合であって、上記案内音声出力手段により上記案内音声情報が出力中の場合に、上記出力要求対象の上記案内音声情報の上記フレーズの上記優先順位情報と、当該出力中の上記案内音声情報の上記フレーズの上記優先順位情報と、を比較した比較結果に基づいて、上記案内音声出力手段により出力させる上記案内音声情報を上記フレーズ毎に決定する出力案内音声決定手段と、を備えたことを特徴とする。
【0024】
また、本発明のナビゲーションサーバは、音声出力部と入力部とを少なくとも備えた端末装置に通信可能に接続された、制御部と記憶部とを少なくとも備えたナビゲーションサーバであって、上記記憶部は、フレーズから構成された案内音声情報、および、上記案内音声情報の上記フレーズ毎の優先順位に関する優先順位情報を記憶する音声情報記憶手段、を備え、上記制御部は、上記端末装置から送信される上記案内音声情報の取得要求を受信する取得要求受信手段と、上記取得要求受信手段により受信された取得要求に基づいて、上記優先順位情報に対応付けられた上記案内音声情報を取得する案内音声情報取得手段と、上記案内音声情報取得手段により取得された上記案内音声情報を、上記端末装置に送信することにより、上記端末装置の上記音声出力部を介して出力させる案内音声出力制御手段と、上記端末装置から送信される、利用者により上記入力部を介して入力された出力要求、または、上記案内音声情報の出力タイミングに応じて自動入力される出力要求を取得する出力要求取得手段と、上記出力要求取得手段により上記出力要求が取得された場合であって、上記案内音声出力制御手段により上記案内音声情報が出力制御中の場合に、上記出力要求対象の上記案内音声情報の上記フレーズの上記優先順位情報と、当該出力制御中の上記案内音声情報の上記フレーズの上記優先順位情報と、を比較した比較結果に基づいて、上記案内音声出力制御手段により出力制御させる上記案内音声情報を上記フレーズ毎に決定する出力案内音声決定手段と、を備えたことを特徴とする。
【0025】
また、本発明のナビゲーション方法は、音声出力部と入力部と記憶部と制御部とを少なくとも備えたナビゲーション装置において実行されるナビゲーション方法であって、上記記憶部は、フレーズから構成された案内音声情報、および、上記案内音声情報の上記フレーズ毎の優先順位に関する優先順位情報を記憶する音声情報記憶手段、を備え、上記制御部において実行される、上記音声情報記憶手段に記憶された上記案内音声情報を、上記音声出力部を介して出力させる案内音声出力ステップと、上記入力部を介して利用者により入力される出力要求、または、上記案内音声情報の出力タイミングに応じて自動入力される出力要求を、取得する出力要求入力ステップと、上記出力要求入力ステップにて上記出力要求が入力された場合であって、上記案内音声出力ステップにて上記案内音声情報が出力中の場合に、上記出力要求対象の上記案内音声情報の上記フレーズの上記優先順位情報と、当該出力中の上記案内音声情報の上記フレーズの上記優先順位情報と、を比較した比較結果に基づいて、上記案内音声出力ステップにて出力させる上記案内音声情報を上記フレーズ毎に決定する出力案内音声決定ステップと、を含むことを特徴とする。
【0026】
また、本発明のナビゲーション方法は、記憶部を少なくとも備えたナビゲーションサーバ、および、音声出力部と入力部と制御部とを少なくとも備えた端末装置、を通信可能に接続したナビゲーションシステムにおいて実行されるナビゲーション方法であって、上記ナビゲーションサーバの上記記憶部は、フレーズから構成された案内音声情報、および、上記案内音声情報の上記フレーズ毎の優先順位に関する優先順位情報を記憶する音声情報記憶手段、を備え、上記端末装置の上記制御部により実行される、上記案内音声情報の取得要求を上記ナビゲーションサーバに送信する取得要求送信ステップと、上記ナビゲーションサーバの上記制御部において実行される、上記端末装置から送信される上記取得要求を受信する取得要求受信ステップと、上記ナビゲーションサーバの上記制御部において実行される、上記取得要求受信ステップにて受信された上記取得要求に基づいて、上記音声情報記憶手段から、上記優先順位情報に対応付けて上記案内音声情報を取得する案内音声情報取得ステップと、上記ナビゲーションサーバの上記制御部において実行される、上記案内音声取得ステップにて取得された、上記優先順位情報に対応付けられた上記案内音声情報を、上記端末装置に送信する案内音声情報送信ステップと、上記端末装置の上記制御部により実行される、上記ナビゲーションサーバから送信される、上記優先順位情報に対応付けられた上記案内音声情報を受信する案内音声情報受信ステップと、上記端末装置の上記制御部により実行される、上記案内音声情報受信ステップにて受信された上記案内音声情報を、上記音声出力部を介して出力させる案内音声出力ステップと、上記端末装置の上記制御部により実行される、上記入力部を介して利用者により入力される出力要求、または、上記案内音声情報の出力タイミングに応じて自動入力される出力要求を、取得する出力要求入力ステップと、上記端末装置の上記制御部により実行される、上記出力要求入力ステップにて上記出力要求が入力された場合であって、上記案内音声出力ステップにて上記案内音声情報が出力中の場合に、上記出力要求対象の上記案内音声情報の上記フレーズの上記優先順位情報と、当該出力中の上記案内音声情報の上記フレーズの上記優先順位情報と、を比較した比較結果に基づいて、上記案内音声出力ステップにて出力させる上記案内音声情報を上記フレーズ毎に決定する出力案内音声決定ステップと、を含むことを特徴とする。
【0027】
また、本発明のナビゲーション方法は、記憶部を少なくとも備えたナビゲーションサーバに通信可能に接続された、音声出力部と入力部と制御部とを少なくとも備えた端末装置において実行されるナビゲーション方法であって、上記記憶部は、フレーズから構成された案内音声情報、および、上記案内音声情報の上記フレーズ毎の優先順位に関する優先順位情報を記憶する音声情報記憶手段、を備え、上記制御部において実行される、上記案内音声情報の取得要求を上記ナビゲーションサーバに送信する取得要求送信ステップと、上記取得要求に基づいて取得された、上記優先順位情報に対応付けられた上記案内音声情報を上記ナビゲーションサーバから受信する案内音声情報受信ステップと、上記案内音声情報受信ステップにて受信された上記案内音声情報を、上記音声出力部を介して出力させる案内音声出力ステップと、上記入力部を介して利用者により入力される出力要求、または、上記案内音声情報の出力タイミングに応じて自動入力される出力要求を、取得する出力要求入力ステップと、上記出力要求入力ステップにて上記出力要求が入力された場合であって、上記案内音声出力ステップにて上記案内音声情報が出力中の場合に、上記出力要求対象の上記案内音声情報の上記フレーズの上記優先順位情報と、当該出力中の上記案内音声情報の上記フレーズの上記優先順位情報と、を比較した比較結果に基づいて、上記案内音声出力ステップにて出力させる上記案内音声情報を上記フレーズ毎に決定する出力案内音声決定ステップと、を含むことを特徴とする。
【0028】
また、本発明のナビゲーション方法は、音声出力部と入力部とを少なくとも備えた端末装置に通信可能に接続された、制御部と記憶部とを少なくとも備えたナビゲーションサーバにおいて実行されるナビゲーション方法であって、上記記憶部は、フレーズから構成された案内音声情報、および、上記案内音声情報の上記フレーズ毎の優先順位に関する優先順位情報を記憶する音声情報記憶手段、を備え、上記制御部において実行される、上記端末装置から送信される上記案内音声情報の取得要求を受信する取得要求受信ステップと、上記取得要求受信ステップにて受信された取得要求に基づいて、上記優先順位情報に対応付けられた上記案内音声情報を取得する案内音声情報取得ステップと、上記案内音声情報取得ステップにて取得された上記案内音声情報を、上記端末装置に送信することにより、上記端末装置の上記音声出力部を介して出力させる案内音声出力制御ステップと、上記端末装置から送信される、利用者により上記入力部を介して入力された出力要求、または、上記案内音声情報の出力タイミングに応じて自動入力される出力要求を取得する出力要求取得ステップと、上記出力要求取得ステップにて上記出力要求が取得された場合であって、上記案内音声出力制御ステップにて上記案内音声情報が出力制御中の場合に、上記出力要求対象の上記案内音声情報の上記フレーズの上記優先順位情報と、当該出力制御中の上記案内音声情報の上記フレーズの上記優先順位情報と、を比較した比較結果に基づいて、上記案内音声出力制御ステップにて出力制御させる上記案内音声情報を上記フレーズ毎に決定する出力案内音声決定ステップと、を含むことを特徴とする。
【0029】
また、本発明のプログラムは、音声出力部と入力部と記憶部と制御部とを少なくとも備えたナビゲーション装置に実行させるためのプログラムであって、上記記憶部は、フレーズから構成された案内音声情報、および、上記案内音声情報の上記フレーズ毎の優先順位に関する優先順位情報を記憶する音声情報記憶手段、を備え、上記制御部において、上記音声情報記憶手段に記憶された上記案内音声情報を、上記音声出力部を介して出力させる案内音声出力ステップと、上記入力部を介して利用者により入力される出力要求、または、上記案内音声情報の出力タイミングに応じて自動入力される出力要求を、取得する出力要求入力ステップと、上記出力要求入力ステップにて上記出力要求が入力された場合であって、上記案内音声出力ステップにて上記案内音声情報が出力中の場合に、上記出力要求対象の上記案内音声情報の上記フレーズの上記優先順位情報と、当該出力中の上記案内音声情報の上記フレーズの上記優先順位情報と、を比較した比較結果に基づいて、上記案内音声出力ステップにて出力させる上記案内音声情報を上記フレーズ毎に決定する出力案内音声決定ステップと、を実行させることを特徴とする。
【0030】
また、本発明のプログラムは、記憶部を少なくとも備えたナビゲーションサーバに通信可能に接続された、音声出力部と入力部と制御部とを少なくとも備えた端末装置に実行させるためのプログラムであって、上記記憶部は、フレーズから構成された案内音声情報、および、上記案内音声情報の上記フレーズ毎の優先順位に関する優先順位情報を記憶する音声情報記憶手段、を備え、上記制御部において、上記案内音声情報の取得要求を上記ナビゲーションサーバに送信する取得要求送信ステップと、上記取得要求に基づいて取得された、上記優先順位情報に対応付けられた上記案内音声情報を上記ナビゲーションサーバから受信する案内音声情報受信ステップと、上記案内音声情報受信ステップにて受信された上記案内音声情報を、上記音声出力部を介して出力させる案内音声出力ステップと、上記入力部を介して利用者により入力される出力要求、または、上記案内音声情報の出力タイミングに応じて自動入力される出力要求を、取得する出力要求入力ステップと、上記出力要求入力ステップにて上記出力要求が入力された場合であって、上記案内音声出力ステップにて上記案内音声情報が出力中の場合に、上記出力要求対象の上記案内音声情報の上記フレーズの上記優先順位情報と、当該出力中の上記案内音声情報の上記フレーズの上記優先順位情報と、を比較した比較結果に基づいて、上記案内音声出力ステップにて出力させる上記案内音声情報を上記フレーズ毎に決定する出力案内音声決定ステップと、を実行させることを特徴とする。
【0031】
また、本発明のプログラムは、音声出力部と入力部とを少なくとも備えた端末装置に通信可能に接続された、制御部と記憶部とを少なくとも備えたナビゲーションサーバに実行させるためのプログラムであって、上記記憶部は、フレーズから構成された案内音声情報、および、上記案内音声情報の上記フレーズ毎の優先順位に関する優先順位情報を記憶する音声情報記憶手段、を備え、上記制御部において、上記端末装置から送信される上記案内音声情報の取得要求を受信する取得要求受信ステップと、上記取得要求受信ステップにて受信された取得要求に基づいて、上記優先順位情報に対応付けられた上記案内音声情報を取得する案内音声情報取得ステップと、上記案内音声情報取得ステップにて取得された上記案内音声情報を、上記端末装置に送信することにより、上記端末装置の上記音声出力部を介して出力させる案内音声出力制御ステップと、上記端末装置から送信される、利用者により上記入力部を介して入力された出力要求、または、上記案内音声情報の出力タイミングに応じて自動入力される出力要求を取得する出力要求取得ステップと、上記出力要求取得ステップにて上記出力要求が取得された場合であって、上記案内音声出力制御ステップにて上記案内音声情報が出力制御中の場合に、上記出力要求対象の上記案内音声情報の上記フレーズの上記優先順位情報と、当該出力制御中の上記案内音声情報の上記フレーズの上記優先順位情報と、を比較した比較結果に基づいて、上記案内音声出力制御ステップにて出力制御させる上記案内音声情報を上記フレーズ毎に決定する出力案内音声決定ステップと、を実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0032】
この発明によれば、案内音声情報を音声出力部を介して出力し、入力部を介して利用者により入力される出力要求、または、案内音声情報の出力タイミングに応じて自動入力される出力要求を取得し、出力要求が入力された場合であって、案内音声情報が出力中の場合に、出力要求対象の案内音声情報のフレーズの優先順位情報と、当該出力中の案内音声情報のフレーズの優先順位情報と、を比較した比較結果に基づいて、出力させる案内音声情報をフレーズ毎に決定するので、予め出力する案内音声情報の優先度を定めておくことによって、優先度の高い案内音声情報を優先して出力させることができるという効果を奏する。例えば、本発明は、有用な案内音声情報が出力されている最中に、利用者が別の案内音声情報の出力要求を行った場合であっても、当該有用な案内音声情報の出力を中断することなく、利用者にとって有用な案内音声情報を出力させることができるという効果を奏する。一方、比較的重要ではない案内音声情報が出力されている最中に、利用者が別の案内音声情報の出力要求を行った場合にあっては、本発明は、出力要求に従った、より重要な案内音声情報を出力させることができるという効果を奏する。
【0033】
この発明によれば、出力要求対象の案内音声情報の最初のフレーズの優先順位情報と、出力中の案内音声情報のうちの当該出力中のフレーズの優先順位情報と、を比較した比較結果に基づいて、出力させる案内音声情報を決定するので、出力要求対象の案内音声情報の最初のフレーズの優先度と、出力中のフレーズの優先度を、フレーズ単位で比較することにより、案内音声情報の出力中であっても、出力中のフレーズとの関係で優先度の高い案内音声情報を優先的に出力させることができるという効果を奏する。
【0034】
この発明によれば、出力要求対象の案内音声情報の最初のフレーズの優先順位情報と、出力中の案内音声情報のうちの当該出力中のフレーズの直後のフレーズの優先順位情報と、を比較した比較結果に基づいて、出力させる案内音声情報を決定するので、出力要求対象の案内音声情報の最初のフレーズの優先度と、出力中のフレーズの直後のフレーズの優先度を、フレーズ単位で比較することにより、案内音声情報の出力中であっても、出力直後のフレーズとの関係で優先度の高い案内音声情報を優先的に出力させることができるという効果を奏する。
【0035】
この発明によれば、比較結果に基づいて出力要求対象の案内音声情報が優位となる場合、出力中の案内音声情報のフレーズを中断して、当該出力要求対象の案内音声情報を出力させるよう決定するので、フレーズ単位の優先度を比較した結果、出力要求対象の案内音声情報が優位となった場合に、出力中の案内音声情報のフレーズをキャンセルして、出力要求に応じた優先度の高い案内音声情報を、優先的に割り込み出力させることができるという効果を奏する。
【0036】
この発明によれば、比較結果に基づいて出力要求対象の案内音声情報が優位となる場合、出力中の案内音声情報のフレーズを出力させた後、当該出力要求対象の案内音声情報を出力させるよう決定するので、フレーズ単位の優先度を比較した結果、出力要求対象の案内音声情報が優位となった場合に、出力中の案内音声情報のフレーズを出力し終えた後に、出力要求に応じた優先度の高い案内音声情報を、後に出力させることができるという効果を奏する。
【0037】
この発明によれば、比較結果に基づいて出力中の案内音声情報が優位となる場合、出力要求対象の案内音声情報を出力させないよう決定するので、フレーズ単位の優先度を比較した結果、出力中の案内音声情報が優位となった場合に、優先度の低い案内音声情報を出力することなく、利用者にとって有用な現在出力中の案内音声情報を継続して出力させることができるという効果を奏する。
【0038】
この発明によれば、比較結果に基づいて出力中の案内音声情報が優位となる場合、当該出力中の案内音声情報を先に出力させた後、出力要求対象の案内音声情報を出力させるよう決定するので、フレーズ単位の優先度を比較した結果、出力中の案内音声情報が優位となった場合に、優先度の高い現在出力中の案内音声情報を出力させることができる一方で、優先度が比較的低い案内音声情報についても出力要求に従って出力させることができるという効果を奏する。
【0039】
この発明によれば、優先順位情報の比較結果に基づいて案内音声情報が同順位となる場合、種別情報を比較した比較結果に基づいて、出力させる案内音声情報を決定するので、フレーズ単位の優先度を比較した結果、案内音声情報が同順位となった場合であっても、更に、案内音声情報の種別情報を比較することによって、利用者とって優先度の高い案内音声情報を優先して出力させることができるという効果を奏する。
【0040】
この発明によれば、優先順位情報の比較結果に基づいて案内音声情報が同順位となる場合であって、種別情報の比較結果に基づいて当該種別情報が同一である場合、案内音声情報の内容が利用者の現在位置により近い位置に関する案内音声情報を優先するので、フレーズ単位の優先度を比較した結果、案内音声情報が同順位となった場合であって、更に、案内音声情報の種別情報の比較結果によっても優劣が決定しない場合であっても、より直近に必要となる可能性の高い利用者の現在位置に近い位置に関する案内音声情報を優先的に出力することによって、利用者にとって、より有用な情報から優先的に提供することができるという効果を奏する。
【0041】
この発明によれば、優先順位情報の比較結果に基づいて案内音声情報が同順位となる場合、出力中の案内音声情報を先に出力させた後、出力要求対象の案内音声情報を出力させるよう決定するので、フレーズ単位の優先度を比較した結果、案内音声情報が同順位となった場合であっても、現在出力中の案内音声情報を優先的に出力させる一方で、同等の優先度を有する案内音声情報についても出力要求に従って出力させることができるという効果を奏する。
【0042】
この発明によれば、優先順位情報の比較結果に基づいて案内音声情報が同順位となる場合、出力中の案内音声情報を先に出力させ、出力要求対象の案内音声情報が優位となったタイミングで、当該出力要求対象の案内音声情報を出力させるよう決定するので、フレーズ単位の優先度を比較した結果、案内音声情報が同順位となった場合であっても、現在出力中の案内音声情報に従って出力されるフレーズの優先度が低くなった段階で、出力要求に応じた案内音声情報を割り込み出力をさせることができるという効果を奏する。
【0043】
この発明によれば、出力中の案内音声情報と、出力要求対象の案内音声情報とが、同一の場合、当該出力要求対象の案内音声情報を出力させないよう決定するので、同一の案内音声情報が重ねて出力されることを防止することができるという効果を奏する。
【0044】
この発明によれば、出力要求対象の案内音声情報のうちの比較対象のフレーズの優先順位情報が、後部のフレーズの優先順位情報よりも劣位の場合、後部のフレーズの優先順位情報を用いて比較するので、出力要求に応じた案内音声情報の比較対象のフレーズが比較的低い場合において、常に出力中の案内音声情報が優先的に出力されてしまうことを防ぐことによって、出力要求対象の案内音声情報のうちの重要なフレーズを考慮した音声出力を行うことができるという効果を奏する。
【0045】
この発明によれば、比較対象である、出力中のフレーズの直後のフレーズがない場合、出力中のフレーズの優先順位情報を用いて比較するので、比較対象がない場合であっても、比較対象のフレーズを変更することによって、案内音声情報の優先順位を付けることができるという効果を奏する。
【0046】
なお、上記において、本発明のナビゲーション装置を一例に効果の説明をしたが、ナビゲーションシステム、端末装置、ナビゲーションサーバ、ナビゲーション方法、および、プログラムにおいても同様の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】図1は、第1の実施形態におけるナビゲーション装置100の構成の一例を示すブロック図である。
【図2】図2は、2つのフレーズから構成された案内音声情報と、各フレーズに対応付けられた優先順位情報(優先度)を模式的に示す図である。
【図3】図3は、案内データベース106cに格納された音声管理情報(案内音声情報、種別情報、および、優先順位情報)の一例を示す図である。
【図4】図4は、第1の実施形態におけるナビゲーション装置100の処理の一例を示すフローチャートである。
【図5】図5は、出力要求対象の案内音声情報が優位となる場合に、出力案内音声決定部102fにより決定される案内音声情報の一例を模式的に示す図である。
【図6】図6は、出力要求対象の案内音声情報が優位となる場合に、出力案内音声決定部102fにより決定される案内音声情報の他の例を模式的に示す図である。
【図7】図7は、出力要求対象の案内音声情報が劣位となった場合に、出力案内音声決定部102fにより決定される案内音声情報の一例を模式的に示す図である。
【図8】図8は、案内音声情報が同順位となる場合に、出力案内音声決定部102fにより決定される案内音声情報の一例を模式的に示す図である。
【図9】図9は、案内音声情報が同順位となる場合に、出力案内音声決定部102fにより決定される案内音声情報の他の例を模式的に示す図である。
【図10】図10は、ナビゲーション装置100による出力案内音声決定処理の一例を示すフローチャートである。
【図11】図11は、出力対象の案内音声情報が重なる場合の想定ケースを示す図である。
【図12】図12は、出力対象の案内音声情報が重なる場合の優先順位の決定方法を示す図である。
【図13】図13は、第2の実施形態におけるナビゲーションシステムの構成の一例を示すブロック図である。
【図14】図14は、第2の実施形態におけるナビゲーションシステムの処理の一例を示すフローチャートである。
【図15】図15は、第3の実施形態におけるナビゲーションサーバ200の構成の一例を示すブロック図である。
【図16】図16は、第3の実施形態におけるナビゲーションサーバ200の処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0048】
以下に、本発明にかかるナビゲーション装置、ナビゲーションシステム、端末装置、ナビゲーションサーバ、ナビゲーション方法、および、プログラムの実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0049】
以下、本発明の構成および処理について、第1の実施形態(ナビゲーション装置(スタンドアローン型))、第2の実施形態(ナビゲーションシステム)、第3の実施形態(ナビゲーションサーバ(サーバ主導型))の順にて詳細に説明する。
【0050】
[第1の実施形態]
最初に、本発明の第1の実施形態(ナビゲーション装置100(スタンドアローン型))について、図1〜図12を参照して以下に説明する。ここで、図1は、第1の実施形態におけるナビゲーション装置100の構成の一例を示すブロック図であり、該構成のうち本発明に関係する部分のみを概念的に示している。
【0051】
[ナビゲーション装置100(スタンドアローン型)の構成]
まず、第1の実施形態におけるナビゲーション装置100(スタンドアローン型)の構成の一例について、図1を参照して以下に説明する。
【0052】
図1に示すように、本発明の第1の実施形態のナビゲーション装置100は、位置取得部112と表示部114と音声出力部118と入力部116と制御部102と記憶部106とを少なくとも備えて構成される。これらナビゲーション装置100の各部は任意の通信路を介して通信可能に接続されている。ナビゲーション装置100は、例えば、PND(Portable Navigation Device)等の各種ナビゲーション装置、ノート型のパーソナルコンピュータ等の各種情報処理装置、または、携帯電話やPHSやPDA等の携帯端末装置等であってもよい。なお、ナビゲーション装置100は、任意のネットワークを介して外部機器(図示せず)に通信可能に接続されてもよい。
【0053】
図1において、位置取得部112は、リアルタイムに現在位置取得が行えるよう、GPS機能やIMES機能等を有する位置取得手段である。また、表示部114は、案内表示情報等の表示画面を表示する表示手段(例えば、液晶や有機EL等から構成されるディスプレイやモニタ等)である。また、音声出力部118は、案内音声情報等を音声として出力する音声出力手段(例えば、スピーカ等)である。また、入力部116は、例えば、キー入力部、タッチパネル、キーボード、マイク等であり、出力要求や経路探索条件の入力等を行う。また、入出力制御インターフェース部108は、位置取得部112、表示部114、入力部116、および、音声出力部118等の制御を行う。
【0054】
ここで、位置取得部112は、例えば、位置発信装置500から発信される位置情報信号を受信する位置取得手段であってもよい。ここで、位置発信装置500は、位置情報信号(GPS信号)を発信するGPS装置であってもよく、また、GPS信号と類似した特徴を持つ位置情報信号を用いて屋内測位を可能とするIMES(Indoor Message System)技術を実現するIMES装置であってもよい。なお、IMES技術は測位衛星システムである準天頂衛星の枠組みから発案されたシステムである。また、位置発信装置500は、屋外で受信したGPS信号を屋内で発信するGPSリピータであってもよい。また、位置発信装置500は、建物(例えば、立体駐車場等)内の各フロアや地下構造物(例えば、トンネル、地下駐車場等)の各所に任意に設置される小型発信装置であってもよい。なお、この小型発信装置には、設置場所に応じた自己位置情報(位置ID等)が割り振られている。そして、ナビゲーション装置100が通信可能範囲に入ると、ナビゲーション装置100は、小型発信装置から送信される自己位置情報を位置情報信号として受信する。この際の通信方式は、例えば、RFID(Radio Frequency Identification)タグシステムやBluetooth(登録商標)等の各種近距離無線方式や、赤外線通信方式等であってもよい。また、位置発信装置500は、無線LANのアクセスポイントであってもよい。本実施形態において、位置取得部112は、無線LAN信号等を受信して、アクセスポイントの識別情報を取得してもよい。そして、制御部102は、位置取得部112にて取得したアクセスポイント固有の識別情報からアクセスポイントの位置を特定して位置情報を取得してもよい。また、本実施形態において、制御部102は、位置取得部112にて取得された位置情報信号から、緯度、経度、および、高さ情報を含む位置情報を算出してもよい。
【0055】
また、位置取得部112は、例えば、方位センサにて検出したナビゲーション装置100の進行方向等の方位情報、距離センサにて検出した距離情報、および、地図データに基づいてナビゲーション装置100の利用者の現在位置を示す位置情報を取得してもよい。ここで、方位センサには、ナビゲーション装置100の絶対走行方位を検出する地磁気センサおよびナビゲーション装置100の相対走行方位を検出する光ジャイロが使用されてもよい。また、方位センサは、地磁気センサと加速度センサを組み合わせることで方位や傾きに関する情報を取得できる電子コンパスであってもよい。
【0056】
また、記憶部106は、SRAM(Static Random Access Memory)等を用いて構成される小容量高速メモリ(例えば、キャッシュメモリ)等や、HD(Hard Disk)やSSD(Solid State Drive)等の固定ディスク装置等のストレージ手段であり、各種のファイルやテーブルやデータベース等(ネットワークデータベース106a、地図データベース106b、案内データベース106c等)を格納してもよい。
【0057】
これら記憶部106の各構成要素のうち、ネットワークデータベース106aは、交通網を規定するネットワークデータを記憶するネットワークデータ記憶手段である。ここで、ネットワークデータベース106aに記憶されるネットワークデータは、道路ネットワークデータ、路線網ネットワークデータ、および、施設内ネットワークデータを含んでいてもよい。これらネットワークデータは、ネットワークデータベース106aに予め記憶されており、ナビゲーション装置100の制御部102は、定期的にネットワークを介して最新のデータを外部機器(例えば、ネットワークデータを提供するネットワークデータ提供サーバなど)等からダウンロードしてネットワークデータベース106aに記憶されたネットワークデータをアップデートしてもよい。
【0058】
ここで、ネットワークデータベース106aに記憶される道路ネットワークデータは、道路網を規定するネットワークデータであり、例えば、交差点等の道路網表現上の結節点であるノードのノードデータと、ノード間の道路区間であるリンクのリンクデータとの組み合わせによって表現されるネットワークデータである。また、ノードデータには、ノード番号、緯度経度等の位置座標、ノード種別、接続するリンク本数、接続ノード番号、および、交差点名称等を含んでいてもよい。また、リンクデータには、リンク番号、接続する道路の種別、国道や県道や市道等の路線番号、重用する路線情報、リンクの存在する行政区域の属性情報、リンク長、道路供用状況、異常気象時通行規制区間、車重制限、車両高さ制限、幅員、道路幅員区分、車線数、制限速度など交通規制、高架やトンネルや橋等のリンク内属性、および、名称等を含んでいてもよい。また、道路ネットワークデータは、交通規制データや利用料金データ等を含んでいてもよい。ここで、交通規制データは、各種の交通規制を定義するデータであり、例えば、道路の損壊や道路工事等による車両通行止、交通の安全を確保するために設置されるコミュニティ・ゾーン等による一般車の進入禁止、および、私有地への接続路であることによる一般車の進入禁止等の情報などを含んでもよい。また、利用料金データは、自動車、オートバイ等で移動する場合に消費する燃料料金、高速自動車国道や自動車専用道路等の有料道路の通行料金等を表す情報等であってもよい。また、道路ネットワークデータは、自動車、オートバイ、自転車、徒歩等で移動する場合の経路上に存在する施設等の緯度経度情報などの位置情報等を記憶してもよい。
【0059】
また、ネットワークデータベース106aに記憶される路線網ネットワークデータは、電車、飛行機、バス、市電、ロープウェイ、モノレール、ケーブルカー、および、船等の各交通機関の路線網を規定するネットワークデータであり、例えば、駅、空港、港、および、停留所等の路線網表現上の結節点であるノードのノードデータと、ノード間を接続する鉄道路線、航空路線、航路、および、バス路線等のリンクのリンクデータとの組み合わせによって表現されるネットワークデータである。また、路線網ネットワークデータは、交通機関の時刻表データおよび利用料金データ等を含んでいてもよい。ここで、時刻表データは、例えば、電車、飛行機、バス、市電、ロープウェイ、モノレール、ケーブルカー、および、船等の各公共交通機関の時刻表を表す情報等であってもよい。また、利用料金データは、例えば、電車、飛行機、バス、市電、ロープウェイ、モノレール、ケーブルカー、および、船等の各交通機関を利用した場合に生じる利用料金等を表す情報等であってもよい。
【0060】
また、ネットワークデータベース106aに記憶される施設内ネットワークデータは、施設内の経路網を規定するネットワークデータであり、例えば、建造物内の店舗、会社、事務所、トイレ等の出入口、エレベータおよびエスカレータの乗降口、階段の出入口、ならびに、駅の改札口等の、通路等を接続する結節点であるノードのノードデータと、ノード間を接続する通路、階段、動く歩道、エスカレータ、および、エレベータ等であるリンクのリンクデータとの組み合わせによって表現されるネットワークデータである。ここで、ノードデータには、ノード番号、緯度経度高度等の位置座標、ノード種別(例えば、出入口、乗降口、通路の曲がり角、および、通路の分岐点等)、接続するリンク本数、ならびに、接続ノード番号等を含んでいてもよい。また、リンクデータには、リンク番号、リンク長、幅員、ならびに、リンク種別(例えば、ノード間を接続する通路、階段、スロープ、エスカレータ、エレベータ、および、動く歩道等)を含んでいてもよい。ここで、施設とは、駅、オフィスビル、ホテル、デパート、スーパーマーケット、博物館、美術館、学校、地下通路、立体駐車場、地下駐車場、および、地下街等の屋内建造物、ならびに、公園、遊園地、キャンプ場、連絡通路、および、動物園等の屋外建造物であってもよい。
【0061】
また、地図データベース106bは、地図の地図データを記憶する地図データ記憶手段である。ここで、地図データベース106bに記憶される地図データは、本発明において、例えば、縮尺に従ってメッシュ化された地図データ(例えば、JIS規格の第1〜3次地域区画メッシュデータ、および、100mメッシュデータ等)等の屋外地図データであってもよい。また、地図データベース106bは、全国および各地方の道路地図や路線図等の屋外地図データを記憶してもよい。また、地図データベース106bは、例えば、高さ情報を持つ建築物(例えば、立体駐車場、駅、デパート、および、学校等)に関するフロア案内地図等の屋内地図データをさらに記憶してもよい。また、地図データベース106cに記憶される地図データは、地図上に表示される地物(例えば、ビルや住宅や駅等の建造物、道路、線路、橋、トンネル、等高線、海岸線や湖岸線等の水涯線、海、河川、湖、池、沼、公園や屋外施設等の場地、行政界、行政区域、および、街区等)の形状についての形状データ、地図上に表示される注記(例えば、地名、住所、電話番号、店や公園や駅等の施設名称、名所や旧跡や河川や湖や湾や山や森林等の俗称を含む名称、道路や橋やトンネル等の名称、路線名称、地点情報、および、口コミ情報等)の注記データ、ならびに、地図上に表示される記号(例えば、山や史跡や寺社や学校や病院や工場や墓地等の地図記号、ガソリンスタンドやコンビニエンスストアやスーパーマーケットやレストランや銀行や郵便局等の店舗記号、道路上の信号や有料道路の出入口や料金所やサービスエリアやパーキングエリアやインターチェンジ等の記号、駐車場や駅やホテルや美術館や博物館等の施設記号、および、口コミ地点記号等)の記号データ等のデータを含んでいてもよい。また、屋外地図データや屋内地図データは、ラスタ形式、ベクタ形式等の地図描画用の画像データであってもよい。これら屋外地図データや屋内地図データは、地図データベース106bに予め記憶されており、ナビゲーション装置100の制御部102は、定期的にネットワークを介して最新のデータを外部機器(例えば、地図データを提供する地図提供サーバなど)等からダウンロードして地図データベース106bに記憶された屋外地図データおよび屋内地図データをアップデートしてもよい。
【0062】
また、案内データベース106cは、フレーズから構成された案内音声情報、および、案内音声情報のフレーズ毎の優先順位に関する優先順位情報を少なくとも記憶する音声情報記憶手段である。例えば、案内データベース106cに記憶された案内音声情報は、案内経路上の分岐点等における進行方向等に対応付けられた「次の交差点を左に曲がります」や、現在位置が目的地に近づいた場合に対応付けられた「まもなく目的地周辺です」等のフレーズから構成された音声データであり、例えば、ナビゲーション装置100の制御部102が音声案内を実行する際に用いられる。ここで、図2は、2つのフレーズから構成された案内音声情報と、各フレーズに対応付けられた優先順位情報(優先度)を模式的に示す図である。
【0063】
図2に示すように、案内音声情報として、「およそ、300m先、右方向です。」という第一のフレーズと、「その先、100mで左方向です。」という第二のフレーズに分けられる場合、それぞれのフレーズに対して優先順位情報(例えば、「強」、「弱」等の優先度)が割り当てられる。ここで、案内データベース106cは、各案内音声情報に対応付けて、更に、種別情報を記憶してもよい。図3は、案内データベース106cに格納された音声管理情報(案内音声情報、種別情報、および、優先順位情報)の一例を示す図である。
【0064】
一例として、図3に示すように、案内データベース106cには、一または複数のフレーズから構成された案内音声情報(例えば、内容欄のフレーズ(1)「およそ、○m先、○方向です。」や、フレーズ(2)「その先、○mで○方向です。」)に対応付けて、種別情報(例えば、種別欄の「分岐、目的地案内」)や、各フレーズごとの優先順位情報(例えば、強度欄のフレーズ(1)「強」、フレーズ(2)「弱」)が音声管理情報として格納されている。なお、この例では、案内音声情報を、「分岐、目的地案内」(分岐案内(一般道路/有料道路)や、高速道路の入口や出口やサービスエリアやパーキングエリアや料金所等の案内、目的地や経由地への到着案内など)と「インフォメーション」(踏切案内や合流案内などの分岐、目的地案内以外のインフォメーション)と「操作による案内」(ルート設定時の案内など)の3種類の種別に分類したが、本実施の形態はこれに限られず、当該種別以外の任意の種別により分類してもよいものである。このほか、案内データベース106cには、ターンバイターン形式の案内表示情報や、案内経路上において出力される案内表示情報等を記憶してもよい。ここで、ターンバイターン(TBT)とは、右左折等の誘導を画面に表示する矢印ナビゲーションである。ここで、案内データベース106cに記憶された案内表示情報は、案内経路上の分岐点等における進行方向等に対応付けられたターンバイターンや、現在位置が目標物に近づいた旨を知らせる文字データ等であり、例えば、ナビゲーション装置100の制御部102が表示案内を実行する際に用いられる。これら案内データは、案内データベース106cに予め記憶されており、ナビゲーション装置100の制御部102は、定期的にネットワークを介して最新のデータを外部機器(例えば、案内データを提供する案内データ提供サーバなど)等からダウンロードして案内データベース106cに記憶された案内データをアップデートしてもよい。
【0065】
また、図1において、制御部102は、OS等の制御プログラムや、各種の処理手順等を規定したプログラム、および、所要データを格納するための内部メモリを有する。そして、制御部102は、これらのプログラム等により、種々の処理を実行するための情報処理を行う。制御部102は、機能概念的に、現在位置情報取得部102a、案内データ取得部102b、案内音声出力部102c、案内表示出力部102d、出力要求入力部102e、および、出力案内音声決定部102fを備えて構成される。
【0066】
このうち、現在位置情報取得部102aは、ナビゲーション装置100の利用者の現在位置情報を取得する現在位置情報取得手段である。ここで、現在位置情報取得部102aは、ナビゲーション装置100の利用者の現在位置情報を所定周期ごと(例えば、1秒ごと等)に取得してもよい。また、現在位置情報取得部102aは、位置取得部112にて位置発信装置500から受信した位置情報信号から算出した位置情報、および/または、位置取得部112の方位センサにて検出したナビゲーション装置100の進行方向等の方位情報をナビゲーション装置100の利用者の現在位置情報として取得してもよい。また、現在位置情報取得部102aは、利用者により入力部116を介して入力された現在位置についての位置座標等をナビゲーション装置100の利用者の現在位置情報として取得してもよい。ここで、利用者により入力部116を介して入力された現在位置は、利用者が現実に存在する位置であってもよく、利用者により任意に選択された仮想の現在位置(一例として、東京にいる利用者により選択された大阪の駅や空港等の任意の地点)であってもよい。具体的には、現在位置情報取得部102aは、入力部116を介して利用者に表示部114に表示された地図データの表示画面上で指定(例えば、タッチパネル式の表示部114での指定操作等)させた座標、および/または、方位情報をナビゲーション装置100の利用者の現在位置情報として取得してもよい。
【0067】
また、案内データ取得部102bは、優先順位情報が対応付けられた案内音声情報や案内表示情報等の案内データを案内データベース106cから取得する案内データ取得手段である。例えば、案内データ取得部102bは、少なくとも出発地と目的地とを含む経路探索条件を満たす案内経路を、ネットワークデータベース106aに記憶されたネットワークデータを用いて探索して案内経路データを生成し、案内経路データに基づいて、利用者に経路案内を実行するために必要となる案内データ(例えば、「およそ、100m先、右方向です。」等の優先度が対応付けられた案内音声情報など)を案内データベース106cから取得してもよい。また、案内データ取得部102bは、現在位置情報取得部102aにより取得された利用者の現在位置情報に基づいて、現在位置案内を実行するために必要となる案内データ(例えば、「○○交差点付近です。」等の優先度が対応付けられた案内音声情報など)を案内データベース106cから取得してもよい。また、案内データ取得部102bは、利用者により入力部116を介して入力された入力データに基づいて、利用者の操作による案内を実行するために必要となる案内データ(例えば、「目的地を設定しました。」等の優先度が対応付けられた案内音声情報など)を案内データベース106cから取得してもよい。ここで、案内表示情報は、更に、案内データベース106cに記憶されたターンバイターン形式の案内表示情報を含んでいてもよい。また、案内表示情報は、更に、地図データベース106bに記憶された、案内経路を含む地図の地図データを含んでいてもよい。
【0068】
また、案内音声出力部102cは、案内データ取得部102bにより案内データベース106cから取得された案内音声情報を、音声出力部118を介して出力させる案内音声出力手段である。例えば、案内音声出力部102cは、現在位置情報取得部102aにより取得される利用者の現在位置情報に従って出力要求入力部102eにより自動入力される出力要求に応じて、案内音声情報を出力させることにより、経路案内や現在位置案内等を実行してもよい。また、一例として、案内音声出力部102cは、案内データベース106dに記憶された案内データに含まれる案内経路上の分岐点等の案内地点における進行方向等に対応付けられた案内音声情報を、音声出力部118を介して出力させることにより、経路案内を実行してもよい。また、案内音声出力部102cは、出力要求入力部102eにより利用者により入力される出力要求に応じて、案内音声情報を出力してもよい。なお、案内音声出力部102cは、後述する出力案内音声決定部102fの制御により、出力させる案内音声情報が決定された場合、当該決定された案内音声情報を音声出力部118を介して出力させる。
【0069】
また、案内表示出力部102dは、案内データ取得部102bにより案内データベース106cから取得された案内表示情報を、表示部114を介して出力させる案内表示出力手段である。例えば、案内表示出力部102dは、現在位置情報取得部102aにより取得された利用者の現在位置情報に従って、案内表示情報の表示画面を表示部114に表示することにより、経路案内や現在位置案内等を実行してもよい。一例として、案内表示出力部102dは、案内データベース106dに記憶された案内データに含まれる案内経路上の分岐点等の案内地点における進行方向等に対応付けられた案内表示情報に基づく表示画面を、表示部114に表示することにより、経路案内を実行してもよい。また、案内表示出力部102dは、当該経路案内情報に含まれるターンバイターン形式の案内表示情報の表示画面を表示部114に表示させてもよい。また、案内表示出力部102dは、地図データベース106bに記憶された地図データ上に、案内経路データ、および/または、ナビゲーション装置100の利用者の現在位置情報を重畳した表示画面を表示部114に表示させてもよい。
【0070】
また、出力要求入力部102eは、入力部116を介して利用者により入力される出力要求、または、案内音声情報の出力タイミング(例えば、利用者の現在位置情報による現在位置が案内音声情報の案内地点に到達した場合など)に応じて自動入力される出力要求を、取得する出力要求入力手段である。すなわち、出力要求入力部102eの制御により手動または自動で出力要求が入力されると、出力中の案内音声情報がない場合は、当該出力要求対象の案内音声情報が案内音声出力部102cにより出力される。なお、出力要求入力部102eの制御により出力要求が入力された場合で、出力中の案内音声情報がある場合は、以下の出力案内音声決定部102fの制御により、案内音声出力部102cにより出力させる案内音声情報が決定される。
【0071】
また、出力案内音声決定部102fは、出力要求入力部102eにより出力要求が入力された場合であって、案内音声出力部102cにより案内音声情報が出力中の場合に、出力要求対象の案内音声情報のフレーズの優先順位情報と、当該出力中の案内音声情報のフレーズの優先順位情報と、を比較した比較結果に基づいて、案内音声出力部102cにより出力させる案内音声情報をフレーズ毎に決定する出力案内音声決定手段である。ここで、出力案内音声決定部102fは、比較対象として、出力要求対象の案内音声情報の最初のフレーズの優先順位情報と、出力中の案内音声情報のうちの当該出力中のフレーズの優先順位情報と、を比較してもよく、出力要求対象の案内音声情報の最初のフレーズの優先順位情報と、出力中の案内音声情報のうちの当該出力中のフレーズの直後のフレーズの優先順位情報と、を比較してもよい。なお、直後のフレーズがない場合、出力案内音声決定部102fは、出力中のフレーズの優先順位情報を用いて比較してもよい。また、出力案内音声決定部102fは、出力要求対象の案内音声情報のうちの比較対象のフレーズの優先順位情報が、後部のフレーズの優先順位情報よりも劣位の場合、後部のフレーズの優先順位情報を用いて比較してもよい。
【0072】
また、優先順位情報の比較結果に基づいて出力要求対象の案内音声情報が優位となった場合、出力案内音声決定部102fは、出力中の案内音声情報のフレーズを中断して、当該出力要求対象の案内音声情報を出力させるよう決定してもよく、出力中の案内音声情報を先に出力させた後、当該出力要求対象の案内音声情報を出力させるよう決定してもよく、出力中の案内音声情報のフレーズを出力させた後、割り込んで当該出力要求対象の案内音声情報を出力させるよう決定してもよい。一方、優先順位情報の比較結果に基づいて出力要求対象の案内音声情報が劣位となった場合、出力案内音声決定部102fは、出力要求対象の案内音声情報を出力させないよう決定してもよく、出力中の案内音声情報を先に出力させた後、出力要求対象の案内音声情報を出力させるよう決定してもよい。
【0073】
また、優先順位情報の比較結果に基づいて案内音声情報が同順位となった場合、出力案内音声決定部102fは、当該案内音声情報に対応付けて案内データベース106cに格納された種別情報を比較した比較結果に基づいて、案内音声出力部102cにより出力させる案内音声情報を決定してもよく、更に、種別情報の比較結果に基づいても優劣が決しない場合(すなわち、種別情報が同一である場合)、案内音声情報の内容が現在位置情報取得部102aにより取得された利用者の現在位置により近い位置に関する案内音声情報を優先して出力させるよう決定してもよい。他の例として、優先順位情報の比較結果に基づいて案内音声情報が同順位となった場合、出力案内音声決定部102fは、出力中の案内音声情報を先に出力させた後、出力要求対象の案内音声情報を出力させるよう決定してもよく、出力中の案内音声情報を先に出力させ、出力要求対象の案内音声情報が優位となったタイミングで、当該出力要求対象の案内音声情報を出力させるよう決定してもよい。なお、出力案内音声決定部102fは、出力中の案内音声情報と、出力要求対象の案内音声情報とが同一の場合、当該出力要求対象の案内音声情報を出力させないよう決定してもよい。
【0074】
以上で、第1の実施形態におけるナビゲーション装置100の構成の一例の説明を終える。
【0075】
[ナビゲーション装置100(スタンドアローン型)の処理]
次に、このように構成された第1の実施形態におけるナビゲーション装置100の処理の一例について、以下に図4から図12を参照して詳細に説明する。ここで、図4は、第1の実施形態におけるナビゲーション装置100の処理の一例を示すフローチャートである。
【0076】
図4に示すように、まず、案内データ取得部102bは、案内音声情報や案内表示情報等の案内データを案内データベース106cから取得する(ステップSA−1)。例えば、案内データ取得部102bは、利用者により入力部116を介して入力された、少なくとも出発地と目的地とを含む経路探索条件を満たす案内経路を、ネットワークデータベース106aに記憶されたネットワークデータを用いて探索して案内経路データを生成し、案内経路データに基づいて利用者に経路案内を実行するために必要となる案内データ(例えば、「およそ、100m先、右方向です。」等の案内音声情報など)を案内データベース106cから取得してもよい。また、案内データ取得部102bは、現在位置情報取得部102aにより取得された利用者の現在位置情報に基づいて、現在位置案内を実行するために必要となる案内データ(例えば、優先度に対応付けられた「○○交差点付近です。」等の案内音声情報など)を案内データベース106cから取得してもよい。また、案内データ取得部102bは、利用者により入力部116を介して入力された入力データに基づいて、利用者の操作による案内を実行するために必要となる案内データ(例えば、優先度に対応付けられた「目的地を設定しました。」等の案内音声情報など)を案内データベース106cから取得してもよい。
【0077】
そして、案内音声出力部102cは、案内データ取得部102bにより案内データベース106cから取得された案内音声情報を音声出力部118を介して出力させる処理を開始する(ステップSA−2)。なお、同様に、案内表示出力部102dは、案内データ取得部102bにより案内データベース106cから取得された案内表示情報を、表示部114を介して出力させる処理を開始する。
【0078】
そして、案内音声出力部102cは、出力要求入力部102eの制御により手動または自動にて入力された出力要求があるか否かを判定する(ステップSA−3)。例えば、案内音声出力部102cは、出力要求入力部102eの制御により、利用者により入力部116を介して目的地が設定された場合などのように利用者により出力要求が入力された場合、出力要求ありと判定してもよい。また、案内音声出力部102cは、出力要求入力部102eの制御により、現在位置情報取得部102aにより取得された現在位置情報に基づく利用者の現在位置が、案内音声情報の案内地点に到達した場合などのように出力要求が自動入力された場合に、出力要求ありと判定してもよい。
【0079】
そして、案内音声出力部102cは、出力要求があると判定した場合(ステップSA−3、Yes)、案内音声情報を現在出力中であるか否かを判定する(ステップSA−4)。なお、出力要求がない場合(ステップSA−3、No)、案内音声出力部102cは、出力要求があるまで、出力要求の監視を続ける。
【0080】
そして、案内音声出力部102cは、現在出力中の案内音声情報がないと判定した場合(ステップSA−4、No)、出力要求に従って案内音声情報を音声出力部118に出力させる(ステップSA−5)。
【0081】
一方、現在出力中の案内音声情報があると判定された場合(ステップSA−4、Yes)、出力案内音声決定部102fは、出力要求対象の案内音声情報のフレーズの優先順位情報と、当該出力中の案内音声情報のフレーズの優先順位情報と、を比較する(ステップSA−6)。ここで、出力案内音声決定部102fは、比較対象として、出力要求対象の案内音声情報の最初のフレーズの優先順位情報と、出力中の案内音声情報のうちの当該出力中のフレーズの優先順位情報と、を比較してもよく、出力要求対象の案内音声情報の最初のフレーズの優先順位情報と、出力中の案内音声情報のうちの当該出力中のフレーズの直後のフレーズの優先順位情報と、を比較してもよい。なお、直後のフレーズがない場合、出力案内音声決定部102fは、出力中のフレーズの優先順位情報を用いて比較してもよい。また、出力案内音声決定部102fは、出力要求対象の案内音声情報のうちの比較対象のフレーズの優先順位情報が、後部のフレーズの優先順位情報よりも劣位の場合、後部のフレーズの優先順位情報を用いて比較してもよい。
【0082】
そして、出力案内音声決定部102fは、優先順位情報の比較結果に基づいて、案内音声出力部102cにより出力させる案内音声情報をフレーズ毎に決定する(ステップSA−7)。
【0083】
例えば、優先順位情報の比較結果に基づいて出力要求対象の案内音声情報が優位となった場合、出力案内音声決定部102fは、出力中の案内音声情報のフレーズを中断して、当該出力要求対象の案内音声情報を出力させるよう決定してもよく、出力中の案内音声情報を先に出力させた後、当該出力要求対象の案内音声情報を出力させるよう決定してもよく、出力中の案内音声情報のフレーズを出力させた後、割り込んで当該出力要求対象の案内音声情報を出力させるよう決定してもよい。ここで、図5は、出力要求対象の案内音声情報が優位となる場合に、出力案内音声決定部102fにより決定される案内音声情報の一例を模式的に示す図である。
【0084】
図5に示すように、出力中の案内音声情報が、「およそ、1km先、」という優先度「強」のフレーズと、「踏切があります。」という優先度「弱」のフレーズから構成されている場合であって、後者のフレーズ出力中に出力要求があった場合、出力案内音声決定部102fは、出力要求対象の案内音声情報の最初のフレーズの優先度「強」と、出力中の案内音声情報のフレーズの優先度「弱」を比較して、出力要求対象の案内音声情報が優位と判定する。そのため、出力案内音声決定部102fは、出力中の案内音声情報のフレーズを中断(キャンセル)して、当該出力要求対象の案内音声情報を出力させるよう決定する。すなわち、図5の吹き出しで示すように、この例では、「およそ、1km先、」とのフレーズに続く「踏切があります。」とのフレーズの出力をキャンセルして、「およそ、300m先、右方向です。その先、100mで左方向です。」との音声が案内音声出力部102cにより出力される。ここで、図6は、出力要求対象の案内音声情報が優位となる場合に、出力案内音声決定部102fにより決定される案内音声情報の他の例を模式的に示す図である。
【0085】
図6に示すように、出力中の案内音声情報が、「まもなく、合流します。」という優先度「弱」のフレーズと、「注意してください。」という優先度「弱」のフレーズから構成されている場合であって、後者のフレーズ出力中に出力要求があった場合、出力案内音声決定部102fは、出力要求対象の案内音声情報の最初のフレーズの優先度「中」と、出力中の案内音声情報のフレーズの優先度「弱」を比較して、出力要求対象の案内音声情報が優位と判定する。そのため、出力案内音声決定部102fは、出力中の案内音声情報のフレーズを中断(キャンセル)して、当該出力要求対象の案内音声情報を出力させるよう決定する。すなわち、図6の吹き出しで示すように、この例では、「まもなく、合流します。」とのフレーズに続けて、出力要求対象の「まもなく、料金所です。料金は○○円です。その先、およそ1kmで右方向です。」との案内音声情報を割り込み出力させるよう決定する。
【0086】
一方、優先順位情報の比較結果に基づいて出力要求対象の案内音声情報が劣位となった場合、出力案内音声決定部102fは、出力要求対象の案内音声情報を出力させないよう決定してもよく、出力中の案内音声情報を先に出力させた後、出力要求対象の案内音声情報を出力させるよう決定してもよい。ここで、図7は、出力要求対象の案内音声情報が劣位となった場合に、出力案内音声決定部102fにより決定される案内音声情報の一例を模式的に示す図である。
【0087】
図7に示すように、出力中の案内音声情報が、「まもなく、料金所です。」という優先度「中」のフレーズと、「料金は○○円です。」という優先度「中」のフレーズと、「その先、およそ1kmで右方向です。」との優先度「弱」のフレーズから構成されている場合であって、2番目のフレーズ出力中に出力要求があった場合、出力案内音声決定部102fは、出力要求対象の案内音声情報の最初のフレーズの優先度「弱」と、出力中の案内音声情報のフレーズの優先度「中」を比較して、出力要求対象の案内音声情報が劣位と判定する。そのため、出力案内音声決定部102fは、出力要求対象の案内音声情報を出力させないよう決定する。すなわち、図7の吹き出しで示すように、この例では、出力要求対象の案内音声情報の出力は行わず、「まもなく、料金所です。料金は○○円です。その先、およそ1kmで右方向です。」との出力中の案内音声情報の全てのフレーズが案内音声出力部102cにより音声出力される。
【0088】
ここで、優先順位情報の比較結果に基づいて案内音声情報が同順位となった場合、出力案内音声決定部102fは、当該案内音声情報に対応付けて案内データベース106cに格納された種別情報を比較した比較結果に基づいて、案内音声出力部102cにより出力させる案内音声情報を決定してもよく、更に、種別情報の比較結果に基づいても優劣が決しない場合(すなわち、種別情報が同一である場合)、案内音声情報の内容が現在位置情報取得部102aにより取得された利用者の現在位置により近い位置に関する案内音声情報を優先して出力させてもよい。他の例として、優先順位情報の比較結果に基づいて案内音声情報が同順位となった場合、出力案内音声決定部102fは、出力中の案内音声情報を先に出力させた後、出力要求対象の案内音声情報を出力させるよう決定してもよく、出力中の案内音声情報を先に出力させ、出力要求対象の案内音声情報が優位となったタイミングで、当該出力要求対象の案内音声情報を出力させるよう決定してもよい。ここで、図8は、案内音声情報が同順位となる場合に、出力案内音声決定部102fにより決定される案内音声情報の一例を模式的に示す図である。
【0089】
図8に示すように、出力中の案内音声情報が、「まもなく、料金所です。」という優先度「中」のフレーズと、「料金は○○円です。」という優先度「中」のフレーズと、「その先、およそ1kmで右方向です。」という優先度「弱」のフレーズから構成されている場合であって、最後のフレーズ出力中に出力要求があった場合、出力案内音声決定部102fは、出力要求対象の案内音声情報の最初のフレーズの優先度「弱」と、出力中の案内音声情報のフレーズの優先度「弱」を比較して、案内音声情報が同順位と判定する。そのため、出力案内音声決定部102fは、出力中の案内音声情報を先に出力させた後、出力要求対象の案内音声情報を出力させるよう決定する。すなわち、図8の吹き出しで示すように、この例では、「まもなく、料金所です。料金は○○円です。その先、およそ1kmで右方向です。」との出力中の案内音声情報の全てのフレーズの出力が終わった後、「まもなく、合流します。注意してください。」との出力要求対象の案内音声情報の全てのフレーズが、案内音声出力部102cにより出力される。ここで、図9は、案内音声情報が同順位となる場合に、出力案内音声決定部102fにより決定される案内音声情報の他の例を模式的に示す図である。
【0090】
図9に示すように、出力中の案内音声情報が、「まもなく、料金所です。」という優先度「中」のフレーズと、「料金は○○円です。」という優先度「中」のフレーズと、「その先、およそ1kmで右方向です。」という優先度「弱」のフレーズから構成されている場合であって、最初のフレーズ出力中に出力要求があった場合、出力案内音声決定部102fは、出力要求対象の案内音声情報の最初のフレーズの優先度「中」と、出力中の案内音声情報のフレーズの優先度「中」を比較して、案内音声情報が同順位と判定する。そのため、出力案内音声決定部102fは、出力中の案内音声情報を先に出力させ、出力要求対象の案内音声情報が優位となったタイミングで、当該出力要求対象の案内音声情報を出力させるよう決定する。すなわち、図9の吹き出しで示すように、この例では、出力中の「まもなく、料金所です。」および「料金は○○円です。」という優先度「中」のフレーズに続く、「その先、およそ1kmで右方向です。」とのフレーズの優先度が「弱」であり、このタイミングで、出力要求対象の案内音声情報の最初のフレーズの優先度が優るので、「その先、およそ1kmで右方向です。」とのフレーズの出力をキャンセルして、出力要求対象の「まもなく、料金所です。料金は○○円です。その先、およそ1kmで右方向です。」という案内音声情報が、案内音声出力部102cにより出力される。なお、出力案内音声決定部102fは、出力中の案内音声情報と、出力要求対象の案内音声情報とが同一の場合、当該出力要求対象の案内音声情報を出力させないよう決定してもよい。
【0091】
再び図4に戻り、案内音声出力部102cは、以上のように出力案内音声決定部102fにより出力すると決定された案内音声情報に従って、当該案内音声情報を音声出力部118に出力させる(ステップSA−8)。
【0092】
以上が、第1の実施形態におけるナビゲーション装置100の処理の一例である。なお、案内音声出力部102cや案内表示出力部102dによる経路案内や音声ナビゲーション等の実行処理は、経路案内や音声ナビゲーション等の開始後、ナビゲーション装置100が目的地、経由地、または、案内地点等に到達するまで、継続して、および/または、繰り返し行ってもよく、一例として、上述したステップSA−3からSA−8の処理を繰り返し実行してもよい。
【0093】
[出力案内音声決定処理]
つづいて、上述の第1の実施形態におけるナビゲーション装置100の処理のうち、出力案内音声決定処理の詳細な例について図10から図12を参照して説明する。ここで、図10は、ナビゲーション装置100による出力案内音声決定処理の一例を示すフローチャートである。なお、本出力案内音声決定処理においては、2つの案内音声情報AおよびBが同時に出力対象となった場合を想定して、AおよびBの優先順位付けにかかる出力案内音声決定処理について説明する。
【0094】
図10に示すように、案内音声出力部102cは、出力要求入力部102eの制御により手動または自動にて入力された出力要求があるか否かを判定し(ステップSB−1)、案内音声情報Bの出力要求ありと判定された場合(ステップSB−1、Yes)、他の案内音声情報Aが現在出力中であるか否かを判定する(ステップSB−2)。なお、出力要求がない場合(ステップSB−1、No)、案内音声出力部102cは、出力要求があるまで、出力要求の監視を続ける。
【0095】
そして、出力中の案内音声情報がないと判定された場合(ステップSB−2、No)、案内音声出力部102cは、出力要求対象の案内音声情報Bを音声出力部118に出力させる(ステップSB−3)。
【0096】
一方、案内音声情報Aが現在出力中であると判定された場合(ステップSB−2、Yes)、出力案内音声決定部102fは、出力要求対象の案内音声情報Bのフレーズの優先度が、出力中の案内音声情報Aのフレーズの優先度よりも大きいか否かを判定する(ステップSB−4)。
【0097】
そして、出力案内音声決定部102fにより、出力要求対象の案内音声情報Bのフレーズの優先度が、出力中の案内音声情報Aのフレーズの優先度よりも大きいと判定された場合(ステップSB−4、Yes)、案内音声出力部102cは、案内音声情報Aの出力をキャンセルして、出力要求対象の案内音声情報Bを音声出力部118に出力させる(ステップSB−5)。
【0098】
一方、出力案内音声決定部102fにより、出力要求対象の案内音声情報Bのフレーズの優先度が、出力中の案内音声情報Aのフレーズの優先度よりも大きくないと判定された場合(ステップSB−4、No)、案内音声出力部102cは、出力中の案内音声情報Aの出力を継続して実行する(ステップSB−6)。
【0099】
そして、ナビゲーション装置100は処理をSB−2に戻し、以上の処理を繰り返し行う。すなわち、案内音声情報Aが未だ出力中の場合は(ステップSB−2、Yes)、現在出力中のフレーズの優先度に基づいて、フレーズの優先度を決定し(ステップSB−4)、優先度の優劣に応じて、案内音声情報Aの出力のキャンセル(ステップSB―5)、ないし、案内音声情報Aの出力を継続する(ステップSB−6)。一方、案内音声情報Aの出力が終了している場合は(ステップSB−2、No)、続けて案内音声情報Bの出力を行う(ステップSB−3)。以上が、ナビゲーション装置100による出力案内音声決定処理の一例である。
【0100】
なお、上述の処理においては、フレーズの優先度の比較により優劣が決定される場合について説明したが、フレーズの優先度によって優劣が決定できない場合(すなわち、優先度が同一の場合)が考えられる。フレーズの優先度が同一となった場合は、以下に示すように、案内音声情報の種別や、案内音声情報の内容が利用者の現在位置との関係で近いか否かによって、優劣を決定してもよい。ここで、図11は、出力対象の案内音声情報が重なる場合の想定ケースを示す図であり、図12は、出力対象の案内音声情報が重なる場合の優先順位の決定方法を示す図である。なお、この例では、案内音声情報を、「分岐、目的地に対する案内」と「インフォメーション系の案内」(分岐、目的地案内以外のインフォメーション)と「操作によって出力される案内」の3種類の種別に分類した場合の優先順位決定方法について説明する。
【0101】
図11および図12に示すように、頻度は低いものの、案内音声情報の出力(発話)中に次のガイダンスポイント(案内地点)に到達した場合などのように、出力要求対象の案内音声情報の種別と出力中の案内音声情報の種別が共に「分岐、目的地に対する案内」である場合、一例として、出力案内音声決定部102fは、案内音声情報の内容が現在位置情報取得部102aにより取得された利用者の現在位置により近い位置に関する案内音声情報が優先して出力されるよう決定する。
【0102】
また、走行中に頻発するパターンで、「分岐、目的地に対する案内」の種別と、「インフォメーション系の案内」の種別とが重なる場合は、一例として、出力案内音声決定部102fは、「分岐、目的地に対する案内」の案内音声情報が優先して出力されるよう決定する。
【0103】
また、「インフォメーション系の案内」の種別同士の競合は、既存の設定では主に踏切と合流のみであり殆ど発生しないが、レーン案内追加により頻発する可能性がある。このような場合、出力案内音声決定部102fは、一例として、案内音声情報の内容が現在位置情報取得部102aにより取得された利用者の現在位置により近い位置に関する案内音声情報が優先して出力されるよう決定する。
【0104】
また、「操作によって出力される案内」の種別との競合は、利用者により入力部116を介してリクエスト案内の設定が行われた場合は頻度が高くなるが、リクエスト案内の設定が行われていない場合、ルート設定時(目的地等の経路探索条件の入力時など)に出力されるガイダンス(例えば、「目的地を設定しました。」等の案内音声情報など)との重なりが唯一想定される。この「操作によって出力される案内」の種別と競合した場合、出力案内音声決定部102fは、リクエスト案内設定時は、まずフレーズの優先度に従って優先順位付けを行い、同順位の場合は、「操作によって出力される案内」の種別の案内音声情報が優先して出力されるよう決定する。一方、ルート設定時は、出力案内音声決定部102fは、利用者の入力によるルート変更に伴うルート設定の案内音声情報が優先して出力されるよう決定する。
【0105】
以上が、出力対象の案内音声情報が重なる場合の優先順位の決定方法の一例である。これにて、第1の実施形態(スタンドアローン型)の処理の説明を終える。
【0106】
[第2の実施形態]
つぎに、本発明の第2の実施形態(ナビゲーションシステム)について、図13および図14を参照して以下に説明する。ここで、図13は、第2の実施形態におけるナビゲーションシステムの構成の一例を示すブロック図であり、該構成のうち本発明に関係する部分のみを概念的に示している。
【0107】
なお、第2の実施形態においては、上述したナビゲーション装置100の機能を、ナビゲーションサーバ200と端末装置400に分散させ、ナビゲーションサーバ200は、端末装置400からの要求に応じて処理を行い、その処理結果を当該端末装置に返却するように構成される。
【0108】
すなわち、図13に示すように、第2の実施形態にかかるナビゲーションシステムは、概略的に、複数または単数の端末装置400、および、ナビゲーションサーバ200を通信可能に接続して構成される。ここで、図13に示すように、通信には、一例として、ネットワーク300を介した有線・無線通信等の遠隔通信等を含む。また、これらナビゲーションシステムの各部は任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
【0109】
そして、図13に示すように、第2の実施形態のナビゲーションシステムにおいて、端末装置400は、位置取得部412と表示部414と音声出力部418と入力部416と制御部402と記憶部406とを少なくとも備えて構成されており、ナビゲーションサーバ200は、制御部202と記憶部206とを少なくとも備えて構成されている。
【0110】
ここで、図13において、入出力制御インターフェース部408、位置取得部412、表示部414、入力部416、および、音声出力部418の各機能は、第1の実施形態と同様であるため説明を省略する。また、ナビゲーションサーバ200の記憶部206の各部(ネットワークデータベース206a、地図データベース206b、および、案内データベース206c等)についても、ナビゲーション装置100ではなくナビゲーションサーバ200に備えられている点を除き、各機能が第1の実施形態と同様であるため説明を省略する。
【0111】
また、ナビゲーションサーバ200の制御部202の各部や、端末装置400の制御部402の各部については、本実施形態のナビゲーションシステムがスタンドアローン型ではなく、制御部202や制御部402が各送信部を備えている点を除き、各機能は第1の実施形態と基本的に同様である。
【0112】
[ナビゲーションサーバ200の構成]
ここで、図13において、ナビゲーションサーバ200は、端末装置400から送信される取得要求を受信し、受信した取得要求に基づいて、優先順位情報に対応付けられた案内音声情報を取得し、優先順位情報に対応付けられた案内音声情報を、端末装置400に送信する等の機能を有する。ナビゲーションサーバ200は、通信制御インターフェース部204を介してネットワーク300を経由し、端末装置400と相互に通信可能に接続されており、制御部202と記憶部206とを備えて構成される。制御部202は、各種処理を行う制御手段である。通信制御インターフェース部204は、通信回線や電話回線等に接続されるアンテナやルータ等の通信装置(図示せず)に接続されるインターフェースであり、ナビゲーションサーバ200とネットワーク300との間における通信制御を行う機能を有する。すなわち、通信制御インターフェース部204は、端末装置400等と通信回線を介してデータを通信する機能を有している。また、ネットワーク300は、ナビゲーションサーバ200と外部機器(例えば、端末装置400や地図提供サーバなど)等とを相互に接続する機能を有し、例えば、インターネット、電話回線網(携帯端末回線網および一般電話回線網等)、イントラネット、または、電力線通信(PLC)等であってもよい。記憶部206は、HDやSSD等の固定ディスク装置等のストレージ手段であり、各種のデータベースやテーブル(ネットワークデータベース206a、地図データベース206b、および、案内データベース206c等)を格納する。
【0113】
また、制御部202は、OS(Operating System)等の制御プログラムや、各種の処理手順等を規定したプログラム、および、所要データを格納するための内部メモリを有する。そして、制御部202は、これらのプログラム等により、種々の処理を実行するための情報処理を行う。制御部202は、機能概念的に、取得要求受信部202a、案内データ取得部202b、および、案内データ送信部202cを備えて構成される。
【0114】
このうち、取得要求受信部202aは、端末装置400から送信される取得要求を受信する取得要求受信手段である。ここで、端末装置400から送信される取得要求は、案内音声情報や案内表示情報等の案内データの取得要求であり、例えば、目的地や出発地や経由地等を含む経路探索条件であってもよい。また、取得要求は、利用者の現在位置に関する現在位置情報であってもよい。
【0115】
また、案内データ取得部202bは、取得要求受信部202aにより受信された取得要求に基づいて、案内データベース206cから、優先順位情報に対応付けられた案内音声情報や、案内表示情報等の案内データを取得する案内データ取得手段である。例えば、案内データ取得部202bは、取得要求受信部202aにより取得要求として取得された経路探索条件を満たす案内経路を、ネットワークデータベース206aに記憶されたネットワークデータを用いて探索して案内経路データを生成し、案内経路データに基づいて、利用者に経路案内を実行するために必要となる案内データ(例えば、「およそ、100m先、右方向です。」等の優先度が対応付けられた案内音声情報など)を案内データベース206cから取得してもよい。また、案内データ取得部202bは、取得要求受信部202aにより取得要求として取得された利用者の現在位置情報に基づいて、現在位置案内を実行するために必要となる案内データ(例えば、「○○交差点付近です。」等の優先度が対応付けられた案内音声情報など)を案内データベース206cから取得してもよい。なお、経路案内や現在位置案内の実行時に地図表示を行う場合、案内データ取得部202bは、経路探索条件や現在位置情報に基づいて、地図データベース206bから地図データを取得して、案内表示情報に含めてもよい。また、案内データ取得部202bは、利用者により入力部416を介して入力された入力データに基づいて、利用者の操作による案内を実行するために必要となる案内データ(例えば、「目的地を設定しました。」等の優先度が対応付けられた案内音声情報など)を案内データベース206cから取得してもよい。なお、案内データ取得部202bは、案内音声情報に対応付けられた種別情報を当該案内音声情報とともに案内データとして案内データベース206cから取得してもよい。
【0116】
また、案内データ送信部202cは、案内データ取得部202bにより取得された、優先順位情報に対応付けられた案内音声情報を少なくとも含む案内データを、端末装置400に送信する案内音声情報送信手段である。
【0117】
[端末装置400の構成]
また、図13において、端末装置400は、案内音声情報等の案内データの取得要求をナビゲーションサーバ200に送信し、ナビゲーションサーバ200から送信される、優先順位情報に対応付けられた案内音声情報等の案内データを受信し、受信した案内音声情報等の案内データを出力し、手動または自動にて入力された出力要求を取得し、出力要求が入力された場合であって、案内音声情報が出力中の場合に、出力要求対象の案内音声情報のフレーズの優先順位情報と、当該出力中の案内音声情報のフレーズの優先順位情報と、を比較した比較結果に基づいて、出力させる案内音声情報をフレーズ毎に決定する等の機能を有する。端末装置400は、例えば、一般に市販されるデスクトップ型またはノート型のパーソナルコンピュータ等の情報処理装置、携帯電話やPHSやPDA等の携帯端末装置、および、走行経路案内等を行なうナビゲーション端末等である。ここで、端末装置400は、インターネットブラウザ等を搭載していてもよく、経路案内アプリケーションや乗換案内アプリケーション等を搭載していてもよい。また、端末装置400は、リアルタイムに現在位置取得が行えるよう、GPS機能やIMES機能等を有する位置取得部412を備えている。また、端末装置400は、少なくとも表示部414と音声出力部418とを少なくとも含む出力部を備えている。ここで、表示部414は、案内表示情報等の表示画面を表示する表示手段(例えば、液晶や有機EL等から構成されるディスプレイやモニタ等)である。また、音声出力部418は、ナビゲーションサーバ200から受信した案内音声情報等を音声として出力する音声出力手段(例えば、スピーカ等)である。また、端末装置400は、経路探索条件の入力等を行う入力部416(例えば、キー入力部、タッチパネル、キーボード、マイク等)を備えている。また、入出力制御インターフェース部408は、位置取得部412、表示部414、入力部416、および、音声出力部418等の制御を行う。
【0118】
また、通信制御インターフェース部404は、通信回線や電話回線等に接続されるアンテナやルータ等の通信装置(図示せず)に接続されるインターフェースであり、端末装置400とネットワーク300との間における通信制御を行う機能を有する。すなわち、通信制御インターフェース部404は、ナビゲーションサーバ200等と通信回線を介してデータを通信する機能を有している。
【0119】
また、記憶部406は、SRAM(Static Random Access Memory)等を用いて構成される小容量高速メモリ(例えば、キャッシュメモリ)等のストレージ手段であり、各種のファイル(案内データファイル406a等)を格納してもよい。ここで、記憶部406は、各種のファイル等を一時的に記憶するものであってもよい。また、記憶部406は、SSD等の固定ディスク装置等の大容量のストレージ手段であってもよい。
【0120】
このうち、案内データファイル406aは、後述する案内データ受信部402cにより受信された案内データを記憶する案内データ記憶手段である。
【0121】
また、制御部402は、OS等の制御プログラムや、各種の処理手順等を規定したプログラム、および、所要データを格納するための内部メモリを有する。そして、制御部402は、これらのプログラム等により、種々の処理を実行するための情報処理を行う。制御部402は、機能概念的に、現在位置情報取得部402a、取得要求送信部402b、案内データ受信部402c、案内音声出力部402d、案内表示出力部402e、出力要求入力部402f、および、出力案内音声決定部402gを備えて構成される。
【0122】
また、現在位置情報取得部402aは、端末装置400の利用者の現在位置情報を取得する現在位置情報取得手段である。ここで、現在位置情報取得部402aは、端末装置400の利用者の現在位置情報を所定周期ごと(例えば、1秒ごと等)に取得してもよい。また、現在位置情報取得部402aは、位置取得部412にて位置発信装置500から受信した位置情報信号から算出した位置情報、および/または、位置取得部412の方位センサにて検出した端末装置400の進行方向等の方位情報を端末装置400の利用者の現在位置情報として取得してもよい。また、現在位置情報取得部402aは、利用者により入力部416を介して入力された現在位置についての位置座標等を端末装置400の利用者の現在位置情報として取得してもよい。ここで、利用者により入力部416を介して入力された現在位置は、利用者が現実に存在する位置であってもよく、利用者により任意に選択された仮想の現在位置(一例として、東京にいる利用者により選択された大阪の駅や空港等の任意の地点)であってもよい。具体的には、現在位置情報取得部402aは、入力部416を介して利用者に表示部414に表示された地図データの表示画面上で指定(例えば、タッチパネル式の表示部414での指定操作等)させた座標、および/または、方位情報を端末装置400の利用者の現在位置情報として取得してもよい。
【0123】
また、取得要求送信部402bは、案内音声情報等の案内データの取得要求をナビゲーションサーバ200に送信する取得要求送信手段である。ここで、取得要求は、案内音声情報や案内表示情報等の案内データの取得要求であり、例えば、目的地や出発地や経由地等を含む経路探索条件であってもよく、また、現在位置情報取得部402aにより取得された利用者の現在位置情報であってもよい。
【0124】
また、案内データ受信部402cは、ナビゲーションサーバ200から送信される、優先順位情報に対応付けられた案内音声情報や案内表示情報等の案内データを受信して、案内データファイル406aに格納する案内データ受信手段である。
【0125】
また、案内音声出力部402dは、案内データ受信部402cにより案内データファイル406aに格納された案内音声情報を、音声出力部418を介して出力させる案内音声出力手段である。例えば、案内音声出力部402dは、現在位置情報取得部402aにより取得される利用者の現在位置情報に従って出力要求入力部402fにより自動入力される出力要求に応じて、案内音声情報を出力させることにより、経路案内や現在位置案内等を実行してもよい。また、一例として、案内音声出力部402dは、案内データファイル406aに記憶された案内データに含まれる案内経路上の分岐点等の案内地点における進行方向等に対応付けられた案内音声情報を、音声出力部418を介して出力させることにより、経路案内を実行してもよい。また、案内音声出力部402dは、出力要求入力部402fにより利用者により入力される出力要求に応じて、案内音声情報を出力してもよい。なお、案内音声出力部402dは、後述する出力案内音声決定部402gの制御により、出力させる案内音声情報が決定された場合、当該決定された案内音声情報を音声出力部418を介して出力させる。
【0126】
また、案内表示出力部402eは、案内データ受信部402cにより案内データファイル406aに格納された案内表示情報を、表示部114を介して出力させる案内表示出力手段である。例えば、案内表示出力部402eは、現在位置情報取得部402aにより取得された利用者の現在位置情報に従って、案内表示情報の表示画面を表示部414に表示させることにより、経路案内や現在位置案内等を実行してもよい。一例として、案内表示出力部402eは、案内データベース406dに記憶された案内データに含まれる案内経路上の分岐点等の案内地点における進行方向等に対応付けられた案内表示情報に基づく表示画面を、表示部414に表示させることにより、経路案内を実行してもよい。また、案内表示出力部402eは、当該経路案内情報に含まれるターンバイターン形式の案内表示情報の表示画面を表示部414に表示させてもよい。また、案内表示出力部402eは、案内データファイル406aに格納された案内データに含まれる地図データ上に、案内経路データ、および/または、ナビゲーション装置100の利用者の現在位置情報を重畳した表示画面を表示部114に表示させてもよい。
【0127】
また、出力要求入力部402fは、入力部416を介して利用者により入力される出力要求、または、案内音声情報の出力タイミング(例えば、利用者の現在位置情報による現在位置が案内音声情報の案内地点に到達した場合など)に応じて自動入力される出力要求を、取得する出力要求入力手段である。すなわち、出力要求入力部402fの制御により手動または自動で出力要求が入力されると、出力中の案内音声情報がない場合は、当該出力要求対象の案内音声情報が案内音声出力部402dにより出力される。なお、出力要求入力部402fの制御により出力要求が入力された場合で、出力中の案内音声情報がある場合は、以下の出力案内音声決定部402gの制御により、案内音声出力部402dにより出力させる案内音声情報が決定される。
【0128】
また、出力案内音声決定部402gは、出力要求入力部402fにより出力要求が入力された場合であって、案内音声出力部402dにより案内音声情報が出力中の場合に、出力要求対象の案内音声情報のフレーズの優先順位情報と、当該出力中の案内音声情報のフレーズの優先順位情報と、を比較した比較結果に基づいて、案内音声出力部402dにより出力させる案内音声情報をフレーズ毎に決定する出力案内音声決定手段である。ここで、出力案内音声決定部402gは、比較対象として、出力要求対象の案内音声情報の最初のフレーズの優先順位情報と、出力中の案内音声情報のうちの当該出力中のフレーズの優先順位情報と、を比較してもよく、出力要求対象の案内音声情報の最初のフレーズの優先順位情報と、出力中の案内音声情報のうちの当該出力中のフレーズの直後のフレーズの優先順位情報と、を比較してもよい。なお、直後のフレーズがない場合、出力案内音声決定部402gは、出力中のフレーズの優先順位情報を用いて比較してもよい。また、出力案内音声決定部402gは、出力要求対象の案内音声情報のうちの比較対象のフレーズの優先順位情報が、後部のフレーズの優先順位情報よりも劣位の場合、後部のフレーズの優先順位情報を用いて比較してもよい。
【0129】
また、優先順位情報の比較結果に基づいて出力要求対象の案内音声情報が優位となった場合、出力案内音声決定部402gは、出力中の案内音声情報のフレーズを中断して、当該出力要求対象の案内音声情報を出力させるよう決定してもよく、出力中の案内音声情報を先に出力させた後、当該出力要求対象の案内音声情報を出力させるよう決定してもよく、出力中の案内音声情報のフレーズを出力させた後、割り込んで当該出力要求対象の案内音声情報を出力させるよう決定してもよい。一方、優先順位情報の比較結果に基づいて出力要求対象の案内音声情報が劣位となった場合、出力案内音声決定部402gは、出力要求対象の案内音声情報を出力させないよう決定してもよく、出力中の案内音声情報を先に出力させた後、出力要求対象の案内音声情報を出力させるよう決定してもよい。
【0130】
また、優先順位情報の比較結果に基づいて案内音声情報が同順位となった場合、出力案内音声決定部402gは、当該案内音声情報に対応付けて案内データファイル406aに格納された種別情報を比較した比較結果に基づいて、案内音声出力部402dにより出力させる案内音声情報を決定してもよく、更に、種別情報の比較結果に基づいても優劣が決しない場合(すなわち、種別情報が同一である場合)、案内音声情報の内容が現在位置情報取得部402aにより取得された利用者の現在位置により近い位置に関する案内音声情報を優先して出力させるよう決定してもよい。他の例として、優先順位情報の比較結果に基づいて案内音声情報が同順位となった場合、出力案内音声決定部402gは、出力中の案内音声情報を先に出力させた後、出力要求対象の案内音声情報を出力させるよう決定してもよく、出力中の案内音声情報を先に出力させ、出力要求対象の案内音声情報が優位となったタイミングで、当該出力要求対象の案内音声情報を出力させるよう決定してもよい。なお、出力案内音声決定部402gは、出力中の案内音声情報と、出力要求対象の案内音声情報とが同一の場合、当該出力要求対象の案内音声情報を出力させないよう決定してもよい。
【0131】
以上で、第2の実施形態におけるナビゲーションシステムの構成の一例の説明を終える。
【0132】
[ナビゲーションシステムの処理]
次に、このように構成された本実施形態におけるナビゲーションシステムの処理の一例について、以下に図14を参照して詳細に説明する。図14は、第2の実施形態におけるナビゲーションシステムの処理の一例を示すフローチャートである。
【0133】
図14に示すように、まず、端末装置400の取得要求送信部402bは、案内音声情報等の案内データの取得要求をナビゲーションサーバ200に送信する(ステップSC−1)。ここで、取得要求は、案内音声情報や案内表示情報等の案内データの取得要求であり、例えば、目的地や出発地や経由地等を含む経路探索条件であってもよく、また、現在位置情報取得部402aにより取得された利用者の現在位置情報であってもよい。
【0134】
そして、ナビゲーションサーバ200の取得要求受信部202aは、端末装置400から送信された取得要求を受信する(ステップSC−2)。
【0135】
そして、ナビゲーションサーバ200の案内データ取得部202bは、取得要求受信部202aにより受信された取得要求に基づいて、案内データベース206cから、優先順位情報に対応付けられた案内音声情報や、案内表示情報等の案内データを取得する(ステップSC−3)。例えば、案内データ取得部202bは、取得要求受信部202aにより取得要求として取得された経路探索条件を満たす案内経路を、ネットワークデータベース206aに記憶されたネットワークデータを用いて探索して案内経路データを生成し、案内経路データに基づいて、利用者に経路案内を実行するために必要となる案内データ(例えば、「およそ、100m先、右方向です。」等の優先度が対応付けられた案内音声情報など)を案内データベース206cから取得してもよい。また、案内データ取得部202bは、取得要求受信部202aにより取得要求として取得された利用者の現在位置情報に基づいて、現在位置案内を実行するために必要となる案内データ(例えば、「○○交差点付近です。」等の優先度が対応付けられた案内音声情報など)を案内データベース206cから取得してもよい。また、案内データ取得部202bは、利用者により入力部216を介して入力された入力データに基づいて、利用者の操作による案内を実行するために必要となる案内データ(例えば、「目的地を設定しました。」等の優先度が対応付けられた案内音声情報など)を案内データベース206cから取得してもよい。なお、案内データ取得部202bは、案内音声情報に対応付けられた種別情報を当該案内音声情報とともに案内データとして案内データベース206cから取得してもよい。
【0136】
そして、ナビゲーションサーバ200の案内データ送信部202cは、案内データ取得部202bにより取得された、優先順位情報に対応付けられた案内音声情報を少なくとも含む案内データを、端末装置400に送信する(ステップSC−4)。
【0137】
そして、端末装置400の案内データ受信部402cは、ナビゲーションサーバ200から送信される、優先順位情報に対応付けられた案内音声情報を少なくとも含む案内データを受信して、案内データファイル406aに格納する(ステップSC−5)。
【0138】
そして、端末装置400の案内音声出力部402dは、案内データ受信部402cにより案内データファイル406aに格納された案内音声情報を、音声出力部418を介して出力させる処理を開始する(ステップSC−6)。なお、同様に、案内表示出力部402eは、案内データファイル406aに格納された案内表示情報を、表示部414を介して出力させる処理を開始する。
【0139】
そして、端末装置400の案内音声出力部402dは、出力要求入力部402fの制御により手動または自動にて入力された出力要求があるか否かを判定する(ステップSC−7)。例えば、案内音声出力部402dは、出力要求入力部402fの制御により、利用者により入力部416を介して目的地が設定された場合などのように、利用者により出力要求が入力された場合、出力要求ありと判定してもよい。また、案内音声出力部402dは、出力要求入力部402fの制御により、現在位置情報取得部402aにより取得された現在位置情報に基づく利用者の現在位置が、案内音声情報の案内地点に到達した場合などのように、出力要求が自動入力された場合に、出力要求ありと判定してもよい。
【0140】
そして、端末装置400の案内音声出力部402dは、出力要求があると判定した場合(ステップSC−7、Yes)、案内音声情報を現在出力中であるか否かを判定する(ステップSC−8)。なお、出力要求がない場合(ステップSC−7、No)、案内音声出力部402dは、出力要求があるまで、出力要求の監視を続ける。
【0141】
そして、端末装置400の案内音声出力部402dは、現在出力中の案内音声情報がないと判定した場合(ステップSC−8、No)、ステップSC−11に処理を進め、出力要求に従って案内音声情報を音声出力部418に出力させる。
【0142】
一方、現在出力中の案内音声情報があると判定された場合(ステップSC−8、Yes)、端末装置400の出力案内音声決定部402gは、出力要求対象の案内音声情報のフレーズの優先順位情報と、当該出力中の案内音声情報のフレーズの優先順位情報と、を比較する(ステップSC−9)。ここで、出力案内音声決定部402gは、比較対象として、出力要求対象の案内音声情報の最初のフレーズの優先順位情報と、出力中の案内音声情報のうちの当該出力中のフレーズの優先順位情報と、を比較してもよく、出力要求対象の案内音声情報の最初のフレーズの優先順位情報と、出力中の案内音声情報のうちの当該出力中のフレーズの直後のフレーズの優先順位情報と、を比較してもよい。なお、直後のフレーズがない場合、出力案内音声決定部402gは、出力中のフレーズの優先順位情報を用いて比較してもよい。また、出力案内音声決定部402gは、出力要求対象の案内音声情報のうちの比較対象のフレーズの優先順位情報が、後部のフレーズの優先順位情報よりも劣位の場合、後部のフレーズの優先順位情報を用いて比較してもよい。
【0143】
そして、端末装置400の出力案内音声決定部402gは、優先順位情報の比較結果に基づいて、案内音声出力部402dにより出力させる案内音声情報をフレーズ毎に決定する(ステップSC−10)。例えば、優先順位情報の比較結果に基づいて出力要求対象の案内音声情報が優位となった場合、出力案内音声決定部402gは、出力中の案内音声情報のフレーズを中断して、当該出力要求対象の案内音声情報を出力させるよう決定してもよく、出力中の案内音声情報を先に出力させた後、当該出力要求対象の案内音声情報を出力させるよう決定してもよく、出力中の案内音声情報のフレーズを出力させた後、割り込んで当該出力要求対象の案内音声情報を出力させるよう決定してもよい。一方、優先順位情報の比較結果に基づいて出力要求対象の案内音声情報が劣位となった場合、出力案内音声決定部402gは、出力要求対象の案内音声情報を出力させないよう決定してもよく、出力中の案内音声情報を先に出力させた後、出力要求対象の案内音声情報を出力させるよう決定してもよい。また、優先順位情報の比較結果に基づいて案内音声情報が同順位となった場合、出力案内音声決定部402gは、当該案内音声情報に対応付けて案内データファイル406aに格納された種別情報を比較した比較結果に基づいて、案内音声出力部402dにより出力させる案内音声情報を決定してもよく、更に、種別情報の比較結果に基づいても優劣が決しない場合(すなわち、種別情報が同一である場合)、案内音声情報の内容が現在位置情報取得部402aにより取得された利用者の現在位置により近い位置に関する案内音声情報を優先して出力させてもよい。他の例として、優先順位情報の比較結果に基づいて案内音声情報が同順位となった場合、出力案内音声決定部402gは、出力中の案内音声情報を先に出力させた後、出力要求対象の案内音声情報を出力させるよう決定してもよく、出力中の案内音声情報を先に出力させ、出力要求対象の案内音声情報が優位となったタイミングで、当該出力要求対象の案内音声情報を出力させるよう決定してもよい。なお、出力案内音声決定部402gは、出力中の案内音声情報と、出力要求対象の案内音声情報とが同一の場合、当該出力要求対象の案内音声情報を出力させないよう決定してもよい。
【0144】
そして、案内音声出力部402dは、出力案内音声決定部402gにより決定された案内音声情報に従って、当該案内音声情報を音声出力部118に出力させる(ステップSC−11)。
【0145】
以上が、第2の実施形態におけるナビゲーションシステムの処理の一例である。なお、案内音声出力部402dや案内表示出力部402eによる経路案内や音声ナビゲーション等の実行処理は、経路案内や音声ナビゲーション等の開始後、端末装置400が目的地、経由地、または、案内地点等に到達するまで、継続して、および/または、繰り返し行ってもよく、一例として、上述したステップSC−7からSC−11の処理を繰り返し実行してもよい。
【0146】
[第3の実施形態]
続いて、本発明の第3の実施形態(ナビゲーションサーバ200(サーバ主導型))について、図15および図16を参照して以下に説明する。ここで、図15は、第3の実施形態におけるナビゲーションサーバ200の構成の一例を示すブロック図であり、該構成のうち本発明に関係する部分のみを概念的に示している。
【0147】
なお、第3の実施形態においては、ナビゲーションサーバ200にて端末装置400の音声出力部418に出力させる音声データを生成し、これらの音声データを端末装置400へ送信することにより、当該端末装置400の音声出力部418を機能させている。このように、第3の実施形態は、ナビゲーションサーバ200にてサーバ主導で処理を行う点が第2の実施形態と異なる。
【0148】
[ナビゲーションサーバ200(サーバ主導型)の構成]
まず、第3の実施形態におけるナビゲーションサーバ200(サーバ主導型)の構成の一例について、図15を参照して以下に説明する。
【0149】
図15に示すように、本発明の第3の実施形態のナビゲーションサーバ200は、位置取得部412と表示部414と音声出力部418と入力部416とを少なくとも備えた端末装置400に通信可能に接続され、制御部202と記憶部206とを少なくとも備えて構成される。通信には、一例として、ネットワーク300を介した有線・無線通信等の遠隔通信等を含む。また、これらナビゲーションサーバ200および端末装置400の各部は任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
【0150】
図15において、ナビゲーションサーバ200は、端末装置400から送信される、案内音声情報等の案内データの取得要求を受信し、受信した取得要求に基づいて、優先順位情報に対応付けられた案内音声情報を少なくとも含む案内データを取得し、取得した案内音声情報を、端末装置400に送信することにより、端末装置400の音声出力部418を介して出力させ、端末装置400から送信される、手動または自動にて入力された出力要求を受信し、出力要求が受信された場合であって、案内音声情報が出力制御中の場合に、出力要求対象の案内音声情報のフレーズの優先順位情報と、当該出力制御中の案内音声情報のフレーズの優先順位情報と、を比較した比較結果に基づいて、案内音声出力制御手段により出力制御させる案内音声情報をフレーズ毎に決定する等の機能を有する。
【0151】
なお、ナビゲーションサーバ200における通信制御インターフェース部204および記憶部206(ネットワークデータベース206a、地図データベース206b、および、案内データベース206c等)の機能、並びに、端末装置400における位置取得部412、表示部414、入力部416、および、音声出力部418の機能は、第1の実施形態と同様であるため説明を省略する。
【0152】
また、図15において、制御部202は、OS等の制御プログラムや、各種の処理手順等を規定したプログラム、および、所要データを格納するための内部メモリを有する。そして、制御部202は、これらのプログラム等により、種々の処理を実行するための情報処理を行う。制御部202は、機能概念的に、取得要求受信部202a、案内データ取得部202b、案内音声出力制御部202d、案内表示画面生成部202e、案内表示制御部202f、出力要求取得部202g、および、出力案内音声決定部202hを備えて構成される。なお、取得要求受信部202a、および、案内データ取得部202bの機能は、第2の実施形態と同様であるため説明を省略する。
【0153】
このうち、案内音声出力制御部202dは、案内データ取得部202bにより取得された案内データの案内音声情報を、端末装置400に送信することにより、端末装置400の音声出力部418を介して案内音声を出力させる案内音声出力制御手段である。
【0154】
また、案内表示画面生成部202eは、案内データ取得部202bにより取得された案内データの案内表示情報に基づく表示画面を生成する案内表示画面生成手段である。ここで、案内表示画面生成部202eは、案内データに基づく案内経路の案内順に表示する表示画面を生成してもよい。また、案内表示画面生成部202eは、案内データに従ったターンバイターン形式の案内表示情報の表示画面を生成してもよい。また、案内表示画面生成部202eは、案内経路データから構成される表示画面を生成してもよい。また、案内表示画面生成部202eは、端末装置400の利用者の現在位置情報に基づく表示画面を生成してもよい。また、案内表示画面生成部202eは、地図データベース206bに記憶された地図データ上に、案内経路データ、および/または、端末装置400の利用者の現在位置情報を重畳した表示画面を生成してもよい。また、案内表示画面生成部202eは、案内データベース206dに記憶されたTBT以外の案内表示情報に基づく表示画面を生成してもよい。
【0155】
また、案内表示制御部202fは、案内表示画面生成部202eにより生成された表示画面を端末装置400に送信することにより、当該端末装置400の表示部114に当該表示画面を表示させる案内表示制御手段である。
【0156】
また、出力要求取得部202gは、端末装置400から送信される、利用者により入力部416を介して入力された出力要求、または、案内音声情報の出力タイミング(例えば、利用者の現在位置情報による現在位置が案内音声情報の案内地点に到達した場合など)に応じて自動入力される出力要求を取得する出力要求取得手段である。例えば、出力要求取得部202gは、端末装置400から送信される、利用者により入力部416を介して入力された出力要求を受信することにより、出力要求を取得してもよい。また、出力要求取得部202gは、端末装置400から送信される、位置取得部412にて位置発信装置500から取得した位置情報信号を受信し、当該位置情報信号に基づいて算出された利用者の現在位置情報に基づく現在位置が、案内データの案内地点に到達した場合に自動入力される出力要求を取得してもよい。なお、出力要求入力部202eの制御により出力要求が取得されると、出力制御中の案内音声情報がない場合は、当該出力要求対象の案内音声情報が案内音声出力制御部202dにより出力される。なお、出力要求入力部202gの制御により出力要求が入力された場合で、出力制御中の案内音声情報がある場合は、以下の出力案内音声決定部202hの制御により、案内音声出力制御部202dにより出力制御される案内音声情報が決定される。
【0157】
また、出力案内音声決定部202hは、出力要求取得部202gにより出力要求が取得された場合であって、案内音声出力制御部202dにより案内音声情報が出力制御中の場合に、出力要求対象の案内音声情報のフレーズの優先順位情報と、当該出力制御中の案内音声情報のフレーズの優先順位情報と、を比較した比較結果に基づいて、案内音声出力制御部202dにより出力制御させる案内音声情報をフレーズ毎に決定する出力案内音声決定手段である。なお、案内音声情報のフレーズの比較対象や、出力要求対象の案内音声情報の優劣に従った処理の詳細は、上述した実施形態の出力案内音声決定部102fや出力案内音声決定部402gと同様であるため説明を省略する。
【0158】
以上で、第3の実施形態におけるナビゲーションサーバ200の構成の一例の説明を終える。
【0159】
[ナビゲーションサーバ200(サーバ主導型)の処理]
次に、このように構成された第3の実施形態におけるナビゲーションサーバ200の処理の一例について、以下に図16を参照して詳細に説明する。ここで、図16は、第3の実施形態におけるナビゲーションサーバ200の処理の一例を示すフローチャートである。
【0160】
図16に示すように、まず、端末装置400は、案内音声情報等の案内データの取得要求をナビゲーションサーバ200に送信する(ステップSD−1)。例えば、取得要求は、端末装置400の利用者により入力部416を介して入力された、少なくとも出発地と目的地とを含む経路探索条件であってもよい。ここで、出発地は、位置取得部412にて位置発信装置500から受信した位置情報信号に基づく端末装置400の利用者の現在位置であってもよい。例えば、端末装置400は、位置取得部412にて位置発信装置500から受信した位置情報信号から算出した位置情報を端末装置400の利用者の現在位置情報として取得し、当該現在位置情報に基づく端末装置400の利用者の現在位置を出発地として設定してもよい。また、端末装置400は、位置取得部412にて位置発信装置500から受信した位置情報信号をナビゲーションサーバ200に送信してもよい。また、経路探索条件は、更に、経由地等を含んでいてもよい。
【0161】
そして、ナビゲーションサーバ200の取得要求受信部202aは、端末装置400から送信された取得要求を受信する(ステップSD−2)。
【0162】
そして、ナビゲーションサーバ200の案内データ取得部202bは、取得要求受信部202aにより受信された取得要求に基づいて、案内データベース206cから、優先順位情報に対応付けられた案内音声情報や、案内表示情報等の案内データを取得する(ステップSD−3)。例えば、案内データ取得部202bは、取得要求受信部202aにより取得要求として取得された経路探索条件を満たす案内経路を、ネットワークデータベース206aに記憶されたネットワークデータを用いて探索して案内経路データを生成し、案内経路データに基づいて、利用者に経路案内を実行するために必要となる案内データ(例えば、「およそ、100m先、右方向です。」等の優先度が対応付けられた案内音声情報など)を案内データベース206cから取得してもよい。また、案内データ取得部202bは、取得要求受信部202aにより取得要求として取得された利用者の現在位置情報に基づいて、現在位置案内を実行するために必要となる案内データ(例えば、「○○交差点付近です。」等の優先度が対応付けられた案内音声情報など)を案内データベース206cから取得してもよい。また、案内データ取得部202bは、利用者により入力部416を介して入力された入力データに基づいて、利用者の操作による案内を実行するために必要となる案内データ(例えば、「目的地を設定しました。」等の優先度が対応付けられた案内音声情報など)を案内データベース206cから取得してもよい。なお、案内データ取得部202bは、案内音声情報に対応付けられた種別情報を当該案内音声情報とともに案内データとして案内データベース206cから取得してもよい。
【0163】
そして、ナビゲーションサーバ200の案内音声出力制御部202dは、案内データ取得部202bにより取得された案内データの案内音声情報を、端末装置400に送信することにより(ステップSD−4)、端末装置400の音声出力部418を介して案内音声を出力させる制御を行う(ステップSD−5)。なお、図16においては、案内データのうち、特に案内音声情報の出力制御について説明するが、本実施の形態は、これに限られず、案内表示情報の出力制御を同時に行ってもよいものである。すなわち、ステップSD−4において、ナビゲーションサーバ200の案内表示画面生成部202eは、案内データ取得部202bにより取得された案内データの案内表示情報に基づく表示画面を生成し、案内表示制御部202fは、案内表示画面生成部202eにより生成された表示画面を端末装置400に送信することにより、当該端末装置400の表示部414に当該表示画面を表示させてもよいものである。
【0164】
つづいて、端末装置400から入力部416を介して利用者に入力された出力要求が送信されると(ステップSD−6)、ナビゲーションサーバ200の出力要求取得部202gは、端末装置400から送信された出力要求を受信する(ステップSD−7)。ここで、出力要求取得部202gは、端末装置400から送信される出力要求に限らず、案内音声情報の出力タイミング(例えば、利用者の現在位置情報による現在位置が案内音声情報の案内地点に到達した場合など)に応じて自動入力される出力要求を取得してもよい。
【0165】
そして、出力要求取得部202gにより出力要求が取得されると、ナビゲーションサーバ200の出力案内音声決定部202hは、案内音声出力制御部202dにより案内音声情報が出力制御中であるか否かを判定する(ステップSD−8)。出力案内音声決定部202hにより案内音声情報が出力制御中ではないと判定された場合(ステップSD−8、No)、案内音声出力制御部202dは、出力要求対象の案内音声情報を端末装置400に送信することにより、端末装置400の音声出力部418を介して案内音声を出力させる制御を行う(ステップSD−11)。
【0166】
一方、案内音声情報が案内音声出力制御部202dにより出力制御中であると判定された場合(ステップSD−8、Yes)、ナビゲーションサーバ200の出力案内音声決定部202hは、出力要求対象の案内音声情報のフレーズの優先順位情報と、当該出力制御中の案内音声情報のフレーズの優先順位情報と、を比較する(ステップSD−9)。
【0167】
そして、ナビゲーションサーバ200の出力案内音声決定部202hは、案内音声情報の優先順位情報の比較結果に基づいて、案内音声出力制御部202dにより出力制御させる案内音声情報を決定する(ステップSD−10)。なお、案内音声情報のフレーズの比較対象や、出力要求対象の案内音声情報の優劣に従った処理の詳細は、上述した実施形態の出力案内音声決定部102fや出力案内音声決定部402gと同様であるため説明を省略する。
【0168】
そして、ナビゲーションサーバ200の案内音声出力制御部202dは、出力案内音声決定部202hにより出力制御させると決定された案内音声情報を端末装置400に送信することにより(ステップSD−11)、端末装置400の音声出力部418を介して案内音声を出力させる制御を行う(ステップSD−12)。
【0169】
以上で、第3の実施形態におけるナビゲーションサーバ200の処理の一例の説明を終える。なお、案内音声出力制御部202dによる音声出力制御や案内表示制御部202fによる経路案内の表示制御等の実行処理は、経路案内や音声ナビゲーションの開始後、端末装置400が目的地、経由地、または、案内地点等に到達するまで、継続して、および/または、繰り返し行ってもよい。
【0170】
[他の実施の形態]
さて、これまで本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上述した実施の形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施の形態にて実施されてよいものである。
【0171】
また、実施の形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
【0172】
このほか、上記文献中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0173】
また、ナビゲーション装置100、ナビゲーションサーバ200、および、端末装置400に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
【0174】
例えば、ナビゲーション装置100、ナビゲーションサーバ200、および、端末装置400の各装置が備える処理機能、特に制御部102、制御部202、および、制御部402にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPU(Central Processing Unit)および当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現することができ、あるいは、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現することも可能である。尚、プログラムは、後述する記録媒体に記録されており、必要に応じてナビゲーション装置100、ナビゲーションサーバ200、および、端末装置400に機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHD等の記憶部106、記憶部206、および、記憶部406等は、OSとして協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部を構成する。
【0175】
また、このコンピュータプログラムは、ナビゲーション装置100、ナビゲーションサーバ200、および、端末装置400に対して任意のネットワーク300を介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
【0176】
また、本発明に係るプログラムを、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム製品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM、EEPROM、CD−ROM、MO、DVD、Blu−ray Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」、あるいは、LAN、WAN、インターネットに代表されるネットワーク300を介してプログラムを送信する場合の通信回線や搬送波のように、短期にプログラムを保持する「通信媒体」を含むものとする。
【0177】
また、「プログラム」とは、任意の言語や記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードやバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、実施の形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成、読み取り手順、あるいは、読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
【0178】
記憶部106、記憶部206、および、記憶部406に格納される各種のデータベース等(ネットワークデータベース106a,206a、地図データベース106b,206b、案内データベース106c,206c、および、案内データファイル406a等)は、RAM、ROM等のメモリ装置、HD等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラムやテーブルやデータベースやウェブページ用ファイル等を格納する。
【0179】
また、ナビゲーションサーバ200は、既知のパーソナルコンピュータ、ワークステーション等の情報処理装置として構成してもよく、また、該情報処理装置に任意の周辺装置を接続して構成してもよい。また、ナビゲーションサーバ200は、該情報処理装置に本発明の方法を実現させるソフトウェア(プログラム、データ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
【0180】
更に、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じて、または、機能負荷に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【産業上の利用可能性】
【0181】
以上詳述したように、本発明によれば、予め出力する案内音声情報の優先度を定めておくことによって、優先度の高い案内音声情報を優先して出力させることができる、ナビゲーション装置、ナビゲーションシステム、端末装置、ナビゲーションサーバ、ナビゲーション方法、および、プログラムを提供することができるので、ナビゲーションを支援する情報機器や情報処理分野などの様々な分野において極めて有用である。
【符号の説明】
【0182】
100 ナビゲーション装置
102 制御部
102a 現在位置情報取得部
102b 案内データ取得部
102c 案内音声出力部
102d 案内表示出力部
102e 出力要求入力部
102f 出力案内音声決定部
106 記憶部
106a ネットワークデータベース
106b 地図データベース
106c 案内データベース
108 入出力制御インターフェース部
112 位置取得部
114 表示部
116 入力部
118 音声出力部
200 ナビゲーションサーバ
202 制御部
202a 取得要求受信部
202b 案内データ取得部
202c 案内データ送信部
202d 案内音声出力制御部
202e 案内表示画面生成部
202f 案内表示制御部
202g 出力要求取得部
202h 出力案内音声決定部
204 通信制御インターフェース部
206 記憶部
206a ネットワークデータベース
206b 地図データベース
206c 案内データベース
300 ネットワーク
400 端末装置
402 制御部
402a 現在位置情報取得部
402b 取得要求送信部
402c 案内データ受信部
402d 案内音声出力部
402e 案内表示出力部
402f 出力要求入力部
402g 出力案内音声決定部
404 通信制御インターフェース部
406 記憶部
406a 案内データファイル
408 入出力制御インターフェース部
412 位置取得部
414 表示部
416 入力部
418 音声出力部
500 位置発信装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
音声出力部と入力部と記憶部と制御部とを少なくとも備えたナビゲーション装置であって、
上記記憶部は、
フレーズから構成された案内音声情報、および、上記案内音声情報の上記フレーズ毎の優先順位に関する優先順位情報を記憶する音声情報記憶手段、
を備え、
上記制御部は、
上記音声情報記憶手段に記憶された上記案内音声情報を、上記音声出力部を介して出力させる案内音声出力手段と、
上記入力部を介して利用者により入力される出力要求、または、上記案内音声情報の出力タイミングに応じて自動入力される出力要求を、取得する出力要求入力手段と、
上記出力要求入力手段により上記出力要求が入力された場合であって、上記案内音声出力手段により上記案内音声情報が出力中の場合に、上記出力要求対象の上記案内音声情報の上記フレーズの上記優先順位情報と、当該出力中の上記案内音声情報の上記フレーズの上記優先順位情報と、を比較した比較結果に基づいて、上記案内音声出力手段により出力させる上記案内音声情報を上記フレーズ毎に決定する出力案内音声決定手段と、
を備えたことを特徴とする、ナビゲーション装置。
【請求項2】
請求項1に記載のナビゲーション装置において、
上記出力案内音声決定手段は、
上記出力要求対象の上記案内音声情報の最初の上記フレーズの上記優先順位情報と、上記出力中の上記案内音声情報のうちの当該出力中の上記フレーズの上記優先順位情報と、を比較することを特徴とする、ナビゲーション装置。
【請求項3】
請求項1に記載のナビゲーション装置において、
上記出力案内音声決定手段は、
上記出力要求対象の上記案内音声情報の最初の上記フレーズの上記優先順位情報と、上記出力中の上記案内音声情報のうちの当該出力中の上記フレーズの直後の上記フレーズの上記優先順位情報と、を比較することを特徴とする、ナビゲーション装置。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか一つに記載のナビゲーション装置において、
上記出力案内音声決定手段は、
上記比較結果に基づいて上記出力要求対象の上記案内音声情報が優位となる場合、上記出力中の上記案内音声情報の上記フレーズを中断して、当該出力要求対象の上記案内音声情報を出力させるよう決定することを特徴とする、ナビゲーション装置。
【請求項5】
請求項1から3のいずれか一つに記載のナビゲーション装置において、
上記出力案内音声決定手段は、
上記比較結果に基づいて上記出力要求対象の上記案内音声情報が優位となる場合、上記出力中の上記案内音声情報の上記フレーズを出力させた後、当該出力要求対象の上記案内音声情報を出力させるよう決定することを特徴とする、ナビゲーション装置。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか一つに記載のナビゲーション装置において、
上記出力案内音声決定手段は、
上記比較結果に基づいて上記出力中の上記案内音声情報が優位となる場合、上記出力要求対象の上記案内音声情報を出力させないよう決定することを特徴とする、ナビゲーション装置。
【請求項7】
請求項1から5のいずれか一つに記載のナビゲーション装置において、
上記出力案内音声決定手段は、
上記比較結果に基づいて上記出力中の上記案内音声情報が優位となる場合、当該出力中の上記案内音声情報を先に出力させた後、上記出力要求対象の上記案内音声情報を出力させるよう決定することを特徴とする、ナビゲーション装置。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか一つに記載のナビゲーション装置において、
上記音声情報記憶手段は、
更に、上記案内音声情報に対応付けて、当該案内音声情報の種別情報を記憶し、
上記出力案内音声決定手段は、
上記優先順位情報の上記比較結果に基づいて上記案内音声情報が同順位となる場合、上記種別情報を比較した比較結果に基づいて、上記案内音声出力手段により出力させる上記案内音声情報を決定することを特徴とする、ナビゲーション装置。
【請求項9】
請求項8に記載のナビゲーション装置において、
上記出力案内音声決定手段は、
上記優先順位情報の上記比較結果に基づいて上記案内音声情報が同順位となる場合であって、上記種別情報の上記比較結果に基づいて当該種別情報が同一である場合、上記案内音声情報の内容が利用者の現在位置により近い位置に関する上記案内音声情報を優先することを特徴とする、ナビゲーション装置。
【請求項10】
請求項1から7のいずれか一つに記載のナビゲーション装置において、
上記出力案内音声決定手段は、
上記優先順位情報の上記比較結果に基づいて上記案内音声情報が同順位となる場合、上記出力中の上記案内音声情報を先に出力させた後、上記出力要求対象の上記案内音声情報を出力させるよう決定することを特徴とする、ナビゲーション装置。
【請求項11】
請求項1から7のいずれか一つに記載のナビゲーション装置において、
上記出力案内音声決定手段は、
上記優先順位情報の上記比較結果に基づいて上記案内音声情報が同順位となる場合、上記出力中の上記案内音声情報を先に出力させ、上記出力要求対象の上記案内音声情報が優位となったタイミングで、当該出力要求対象の上記案内音声情報を出力させるよう決定することを特徴とする、ナビゲーション装置。
【請求項12】
請求項1から11のいずれか一つに記載のナビゲーション装置において、
上記出力案内音声決定手段は、
上記出力中の上記案内音声情報と、上記出力要求対象の上記案内音声情報とが、同一の場合、当該出力要求対象の上記案内音声情報を出力させないよう決定することを特徴とする、ナビゲーション装置。
【請求項13】
請求項1から12のいずれか一つに記載のナビゲーション装置において、
上記出力案内音声決定手段は、
上記出力要求対象の上記案内音声情報のうちの上記比較対象の上記フレーズの上記優先順位情報が、後部の上記フレーズの上記優先順位情報よりも劣位の場合、上記後部の上記フレーズの上記優先順位情報を用いて比較することを特徴とする、ナビゲーション装置。
【請求項14】
請求項3に記載のナビゲーション装置において、
上記直後の上記フレーズがない場合、上記出力中の上記フレーズの上記優先順位情報を用いて比較することを特徴とする、ナビゲーション装置。
【請求項15】
記憶部を少なくとも備えたナビゲーションサーバ、および、音声出力部と入力部と制御部とを少なくとも備えた端末装置、を通信可能に接続したナビゲーションシステムであって、
上記ナビゲーションサーバの上記記憶部は、
フレーズから構成された案内音声情報、および、上記案内音声情報の上記フレーズ毎の優先順位に関する優先順位情報を記憶する音声情報記憶手段、
を備え、
上記端末装置の上記制御部は、
上記案内音声情報の取得要求を上記ナビゲーションサーバに送信する取得要求送信手段と、
上記ナビゲーションサーバから送信される、上記優先順位情報に対応付けられた上記案内音声情報を受信する案内音声情報受信手段と、
上記案内音声情報受信手段により受信された上記案内音声情報を、上記音声出力部を介して出力させる案内音声出力手段と、
上記入力部を介して利用者により入力される出力要求、または、上記案内音声情報の出力タイミングに応じて自動入力される出力要求を、取得する出力要求入力手段と、
上記出力要求入力手段により上記出力要求が入力された場合であって、上記案内音声出力手段により上記案内音声情報が出力中の場合に、上記出力要求対象の上記案内音声情報の上記フレーズの上記優先順位情報と、当該出力中の上記案内音声情報の上記フレーズの上記優先順位情報と、を比較した比較結果に基づいて、上記案内音声出力手段により出力させる上記案内音声情報を上記フレーズ毎に決定する出力案内音声決定手段と、
を備え、
上記ナビゲーションサーバの上記制御部は、
上記端末装置から送信される上記取得要求を受信する取得要求受信手段と、
上記取得要求受信手段により受信された上記取得要求に基づいて、上記音声情報記憶手段から、上記優先順位情報に対応付けて上記案内音声情報を取得する案内音声情報取得手段と、
上記案内音声取得手段により取得された、上記優先順位情報に対応付けられた上記案内音声情報を、上記端末装置に送信する案内音声情報送信手段と、
を備えたことを特徴とする、ナビゲーションシステム。
【請求項16】
記憶部を少なくとも備えたナビゲーションサーバに通信可能に接続された、音声出力部と入力部と制御部とを少なくとも備えた端末装置であって、
上記記憶部は、
フレーズから構成された案内音声情報、および、上記案内音声情報の上記フレーズ毎の優先順位に関する優先順位情報を記憶する音声情報記憶手段、
を備え、
上記制御部は、
上記案内音声情報の取得要求を上記ナビゲーションサーバに送信する取得要求送信手段と、
上記取得要求に基づいて取得された、上記優先順位情報に対応付けられた上記案内音声情報を上記ナビゲーションサーバから受信する案内音声情報受信手段と、
上記案内音声情報受信手段により受信された上記案内音声情報を、上記音声出力部を介して出力させる案内音声出力手段と、
上記入力部を介して利用者により入力される出力要求、または、上記案内音声情報の出力タイミングに応じて自動入力される出力要求を、取得する出力要求入力手段と、
上記出力要求入力手段により上記出力要求が入力された場合であって、上記案内音声出力手段により上記案内音声情報が出力中の場合に、上記出力要求対象の上記案内音声情報の上記フレーズの上記優先順位情報と、当該出力中の上記案内音声情報の上記フレーズの上記優先順位情報と、を比較した比較結果に基づいて、上記案内音声出力手段により出力させる上記案内音声情報を上記フレーズ毎に決定する出力案内音声決定手段と、
を備えたことを特徴とする、端末装置。
【請求項17】
音声出力部と入力部とを少なくとも備えた端末装置に通信可能に接続された、制御部と記憶部とを少なくとも備えたナビゲーションサーバであって、
上記記憶部は、
フレーズから構成された案内音声情報、および、上記案内音声情報の上記フレーズ毎の優先順位に関する優先順位情報を記憶する音声情報記憶手段、
を備え、
上記制御部は、
上記端末装置から送信される上記案内音声情報の取得要求を受信する取得要求受信手段と、
上記取得要求受信手段により受信された取得要求に基づいて、上記優先順位情報に対応付けられた上記案内音声情報を取得する案内音声情報取得手段と、
上記案内音声情報取得手段により取得された上記案内音声情報を、上記端末装置に送信することにより、上記端末装置の上記音声出力部を介して出力させる案内音声出力制御手段と、
上記端末装置から送信される、利用者により上記入力部を介して入力された出力要求、または、上記案内音声情報の出力タイミングに応じて自動入力される出力要求を取得する出力要求取得手段と、
上記出力要求取得手段により上記出力要求が取得された場合であって、上記案内音声出力制御手段により上記案内音声情報が出力制御中の場合に、上記出力要求対象の上記案内音声情報の上記フレーズの上記優先順位情報と、当該出力制御中の上記案内音声情報の上記フレーズの上記優先順位情報と、を比較した比較結果に基づいて、上記案内音声出力制御手段により出力制御させる上記案内音声情報を上記フレーズ毎に決定する出力案内音声決定手段と、
を備えたことを特徴とする、ナビゲーションサーバ。
【請求項18】
音声出力部と入力部と記憶部と制御部とを少なくとも備えたナビゲーション装置において実行されるナビゲーション方法であって、
上記記憶部は、
フレーズから構成された案内音声情報、および、上記案内音声情報の上記フレーズ毎の優先順位に関する優先順位情報を記憶する音声情報記憶手段、
を備え、
上記制御部において実行される、
上記音声情報記憶手段に記憶された上記案内音声情報を、上記音声出力部を介して出力させる案内音声出力ステップと、
上記入力部を介して利用者により入力される出力要求、または、上記案内音声情報の出力タイミングに応じて自動入力される出力要求を、取得する出力要求入力ステップと、
上記出力要求入力ステップにて上記出力要求が入力された場合であって、上記案内音声出力ステップにて上記案内音声情報が出力中の場合に、上記出力要求対象の上記案内音声情報の上記フレーズの上記優先順位情報と、当該出力中の上記案内音声情報の上記フレーズの上記優先順位情報と、を比較した比較結果に基づいて、上記案内音声出力ステップにて出力させる上記案内音声情報を上記フレーズ毎に決定する出力案内音声決定ステップと、
を含むことを特徴とするナビゲーション方法。
【請求項19】
記憶部を少なくとも備えたナビゲーションサーバ、および、音声出力部と入力部と制御部とを少なくとも備えた端末装置、を通信可能に接続したナビゲーションシステムにおいて実行されるナビゲーション方法であって、
上記ナビゲーションサーバの上記記憶部は、
フレーズから構成された案内音声情報、および、上記案内音声情報の上記フレーズ毎の優先順位に関する優先順位情報を記憶する音声情報記憶手段、
を備え、
上記端末装置の上記制御部により実行される、
上記案内音声情報の取得要求を上記ナビゲーションサーバに送信する取得要求送信ステップと、
上記ナビゲーションサーバの上記制御部において実行される、
上記端末装置から送信される上記取得要求を受信する取得要求受信ステップと、
上記ナビゲーションサーバの上記制御部において実行される、
上記取得要求受信ステップにて受信された上記取得要求に基づいて、上記音声情報記憶手段から、上記優先順位情報に対応付けて上記案内音声情報を取得する案内音声情報取得ステップと、
上記ナビゲーションサーバの上記制御部において実行される、
上記案内音声取得ステップにて取得された、上記優先順位情報に対応付けられた上記案内音声情報を、上記端末装置に送信する案内音声情報送信ステップと、
上記端末装置の上記制御部により実行される、
上記ナビゲーションサーバから送信される、上記優先順位情報に対応付けられた上記案内音声情報を受信する案内音声情報受信ステップと、
上記端末装置の上記制御部により実行される、
上記案内音声情報受信ステップにて受信された上記案内音声情報を、上記音声出力部を介して出力させる案内音声出力ステップと、
上記端末装置の上記制御部により実行される、
上記入力部を介して利用者により入力される出力要求、または、上記案内音声情報の出力タイミングに応じて自動入力される出力要求を、取得する出力要求入力ステップと、
上記端末装置の上記制御部により実行される、
上記出力要求入力ステップにて上記出力要求が入力された場合であって、上記案内音声出力ステップにて上記案内音声情報が出力中の場合に、上記出力要求対象の上記案内音声情報の上記フレーズの上記優先順位情報と、当該出力中の上記案内音声情報の上記フレーズの上記優先順位情報と、を比較した比較結果に基づいて、上記案内音声出力ステップにて出力させる上記案内音声情報を上記フレーズ毎に決定する出力案内音声決定ステップと、
を含むことを特徴とする、ナビゲーション方法。
【請求項20】
記憶部を少なくとも備えたナビゲーションサーバに通信可能に接続された、音声出力部と入力部と制御部とを少なくとも備えた端末装置において実行されるナビゲーション方法であって、
上記記憶部は、
フレーズから構成された案内音声情報、および、上記案内音声情報の上記フレーズ毎の優先順位に関する優先順位情報を記憶する音声情報記憶手段、
を備え、
上記制御部において実行される、
上記案内音声情報の取得要求を上記ナビゲーションサーバに送信する取得要求送信ステップと、
上記取得要求に基づいて取得された、上記優先順位情報に対応付けられた上記案内音声情報を上記ナビゲーションサーバから受信する案内音声情報受信ステップと、
上記案内音声情報受信ステップにて受信された上記案内音声情報を、上記音声出力部を介して出力させる案内音声出力ステップと、
上記入力部を介して利用者により入力される出力要求、または、上記案内音声情報の出力タイミングに応じて自動入力される出力要求を、取得する出力要求入力ステップと、
上記出力要求入力ステップにて上記出力要求が入力された場合であって、上記案内音声出力ステップにて上記案内音声情報が出力中の場合に、上記出力要求対象の上記案内音声情報の上記フレーズの上記優先順位情報と、当該出力中の上記案内音声情報の上記フレーズの上記優先順位情報と、を比較した比較結果に基づいて、上記案内音声出力ステップにて出力させる上記案内音声情報を上記フレーズ毎に決定する出力案内音声決定ステップと、
を含むことを特徴とするナビゲーション方法。
【請求項21】
音声出力部と入力部とを少なくとも備えた端末装置に通信可能に接続された、制御部と記憶部とを少なくとも備えたナビゲーションサーバにおいて実行されるナビゲーション方法であって、
上記記憶部は、
フレーズから構成された案内音声情報、および、上記案内音声情報の上記フレーズ毎の優先順位に関する優先順位情報を記憶する音声情報記憶手段、
を備え、
上記制御部において実行される、
上記端末装置から送信される上記案内音声情報の取得要求を受信する取得要求受信ステップと、
上記取得要求受信ステップにて受信された取得要求に基づいて、上記優先順位情報に対応付けられた上記案内音声情報を取得する案内音声情報取得ステップと、
上記案内音声情報取得ステップにて取得された上記案内音声情報を、上記端末装置に送信することにより、上記端末装置の上記音声出力部を介して出力させる案内音声出力制御ステップと、
上記端末装置から送信される、利用者により上記入力部を介して入力された出力要求、または、上記案内音声情報の出力タイミングに応じて自動入力される出力要求を取得する出力要求取得ステップと、
上記出力要求取得ステップにて上記出力要求が取得された場合であって、上記案内音声出力制御ステップにて上記案内音声情報が出力制御中の場合に、上記出力要求対象の上記案内音声情報の上記フレーズの上記優先順位情報と、当該出力制御中の上記案内音声情報の上記フレーズの上記優先順位情報と、を比較した比較結果に基づいて、上記案内音声出力制御ステップにて出力制御させる上記案内音声情報を上記フレーズ毎に決定する出力案内音声決定ステップと、
を含むことを特徴とするナビゲーション方法。
【請求項22】
音声出力部と入力部と記憶部と制御部とを少なくとも備えたナビゲーション装置に実行させるためのプログラムであって、
上記記憶部は、
フレーズから構成された案内音声情報、および、上記案内音声情報の上記フレーズ毎の優先順位に関する優先順位情報を記憶する音声情報記憶手段、
を備え、
上記制御部において、
上記音声情報記憶手段に記憶された上記案内音声情報を、上記音声出力部を介して出力させる案内音声出力ステップと、
上記入力部を介して利用者により入力される出力要求、または、上記案内音声情報の出力タイミングに応じて自動入力される出力要求を、取得する出力要求入力ステップと、
上記出力要求入力ステップにて上記出力要求が入力された場合であって、上記案内音声出力ステップにて上記案内音声情報が出力中の場合に、上記出力要求対象の上記案内音声情報の上記フレーズの上記優先順位情報と、当該出力中の上記案内音声情報の上記フレーズの上記優先順位情報と、を比較した比較結果に基づいて、上記案内音声出力ステップにて出力させる上記案内音声情報を上記フレーズ毎に決定する出力案内音声決定ステップと、
を実行させるためのプログラム。
【請求項23】
記憶部を少なくとも備えたナビゲーションサーバに通信可能に接続された、音声出力部と入力部と制御部とを少なくとも備えた端末装置に実行させるためのプログラムであって、
上記記憶部は、
フレーズから構成された案内音声情報、および、上記案内音声情報の上記フレーズ毎の優先順位に関する優先順位情報を記憶する音声情報記憶手段、
を備え、
上記制御部において、
上記案内音声情報の取得要求を上記ナビゲーションサーバに送信する取得要求送信ステップと、
上記取得要求に基づいて取得された、上記優先順位情報に対応付けられた上記案内音声情報を上記ナビゲーションサーバから受信する案内音声情報受信ステップと、
上記案内音声情報受信ステップにて受信された上記案内音声情報を、上記音声出力部を介して出力させる案内音声出力ステップと、
上記入力部を介して利用者により入力される出力要求、または、上記案内音声情報の出力タイミングに応じて自動入力される出力要求を、取得する出力要求入力ステップと、
上記出力要求入力ステップにて上記出力要求が入力された場合であって、上記案内音声出力ステップにて上記案内音声情報が出力中の場合に、上記出力要求対象の上記案内音声情報の上記フレーズの上記優先順位情報と、当該出力中の上記案内音声情報の上記フレーズの上記優先順位情報と、を比較した比較結果に基づいて、上記案内音声出力ステップにて出力させる上記案内音声情報を上記フレーズ毎に決定する出力案内音声決定ステップと、
を実行させるためのプログラム。
【請求項24】
音声出力部と入力部とを少なくとも備えた端末装置に通信可能に接続された、制御部と記憶部とを少なくとも備えたナビゲーションサーバに実行させるためのプログラムであって、
上記記憶部は、
フレーズから構成された案内音声情報、および、上記案内音声情報の上記フレーズ毎の優先順位に関する優先順位情報を記憶する音声情報記憶手段、
を備え、
上記制御部において、
上記端末装置から送信される上記案内音声情報の取得要求を受信する取得要求受信ステップと、
上記取得要求受信ステップにて受信された取得要求に基づいて、上記優先順位情報に対応付けられた上記案内音声情報を取得する案内音声情報取得ステップと、
上記案内音声情報取得ステップにて取得された上記案内音声情報を、上記端末装置に送信することにより、上記端末装置の上記音声出力部を介して出力させる案内音声出力制御ステップと、
上記端末装置から送信される、利用者により上記入力部を介して入力された出力要求、または、上記案内音声情報の出力タイミングに応じて自動入力される出力要求を取得する出力要求取得ステップと、
上記出力要求取得ステップにて上記出力要求が取得された場合であって、上記案内音声出力制御ステップにて上記案内音声情報が出力制御中の場合に、上記出力要求対象の上記案内音声情報の上記フレーズの上記優先順位情報と、当該出力制御中の上記案内音声情報の上記フレーズの上記優先順位情報と、を比較した比較結果に基づいて、上記案内音声出力制御ステップにて出力制御させる上記案内音声情報を上記フレーズ毎に決定する出力案内音声決定ステップと、
を実行させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2011−163778(P2011−163778A)
【公開日】平成23年8月25日(2011.8.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−23489(P2010−23489)
【出願日】平成22年2月4日(2010.2.4)
【出願人】(500168811)株式会社ナビタイムジャパン (410)
【Fターム(参考)】