説明

ナビゲーション装置、方法及びプログラム

【課題】ナビゲーションの技術において、目的地などを表すアイコンの表示態様を、現地の天気に応じ異なる態様に変化させることにより、ユーザの個別具体的な事情に応じた自由で柔軟な判断を効果的に支援する。
【解決手段】目的地となる施設や観光地の位置情報を含んだ地図データを記憶する地図情報記憶手段と、天候に関する情報を取得する天候情報取得手段と、前記施設や観光地が屋内か屋外かを識別するフラグを記憶する施設情報記憶手段と、前記位置情報と対応した地点に施設や観光地の種別に対応したランドマークを選択するランドマーク選択手段と、前記天候情報と、前記フラグと、に応じてランドマークを変化させるランドマーク変化手段と、前記地図データと、前記選択されたランドマークと、前記変化させたランドマークを表示する表示手段と、から構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ナビゲーションの技術において、目的地などを表すアイコンの表示態様を、現地の天候に応じ異なる態様に変化させることにより、ユーザの個別具体的な事情に応じた自由で柔軟な判断を効果的に支援するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、情報処理技術の発達に伴い、移動体用のナビゲーション装置が急速に普及した。ナビゲーション装置は、予め記憶した道路地図データを用い、GPSなどで測位する自車位置を周辺地図上に表示したり、指定された目的地への最適な経路を計算しそれに沿った進行方向などの誘導案内を画面表示や合成音声などで出力するものである。
【0003】
ナビゲーション装置では、目的地やランドマーク(目標物)などとなる各種の施設や観光地等(例えば、銀行、郵便局など)を地図などに表す際、施設や観光地等の種類に応じて予め決められたデザインのアイコンで表示していた。また、天候などの状況と施設や観光地等の種類によってアイコンの表示/非表示を切り換える例、例えば雨天のときは屋外レジャー施設を表示しないなどの提案もあった(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2004−294257
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
たしかに、屋外の行楽施設など施設や観光地等の種類によっては、雨天など天候によっては所期の楽しみ方や目的が達成できない場合もあるので、目的地、経由地、立寄地などの天候の情報をナビゲーションの利用者に与えることは、判断支援として必要有益である。
【0005】
しかし、各種の施設や観光地等を目指す目的や動機などの事情は人によって色々であり、上記従来例のように、状況や施設や観光地等の種類によって非表示とするのでは、個別具体的な事情に応じた自由で柔軟な判断がしづらくなる問題があった。
【0006】
本発明は、上記のような従来技術の課題を解決するもので、その目的は、目的地などを表すアイコンの表示態様を、現地の天候に応じ異なる態様に変化させることにより、ユーザの個別具体的な事情に応じた自由で柔軟な判断を効果的に支援することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するため、請求項1の発明は、目的地を設定して出発地から目的地までの経路を案内するナビゲーション装置において、目的地となる施設や観光地の位置情報を含んだ地図データを記憶する地図情報記憶手段と、天候に関する情報を取得する天候情報取得手段と、前記地図情報記憶手段に記憶されている施設や観光地が屋内か屋外かを識別するフラグを記憶する施設情報記憶手段と、前記地図情報記憶手段に記憶されている施設の位置情報と対応した地点に施設や観光地の種別に対応したランドマークを選択するランドマーク選択手段と、前記天候情報取得手段で取得された天候情報と、前記施設情報記憶手段に記憶されているフラグと、に応じてランドマークを変化させるランドマーク変化手段と、前記地図情報記憶手段に記憶されている地図データと、前記ランドマーク選択手段で選択されたランドマークと、前記ランドマーク変化手段で変化させたランドマークを表示する表示手段と、から構成されることを特徴とした。
【0008】
請求項4の発明は、目的地を設定して出発地から目的地までの経路を案内するナビゲーション方法において、目的地となる施設や観光地の位置情報を含んだ地図データを所定の地図情報記憶手段に予め記憶し、天候に関する情報を取得する天候情報取得処理を実行し、前記地図情報記憶手段に記憶されている施設や観光地が屋内か屋外かを識別するフラグを所定の施設情報記憶手段に予め記憶し、前記地図情報記憶手段に記憶されている施設の位置情報と対応した地点に施設や観光地の種別に対応したランドマークを選択するランドマーク選択処理を実行し、前記天候情報取得処理で取得された天候情報と、前記施設情報記憶手段に記憶されているフラグと、に応じてランドマークを変化させるランドマーク変化処理を実行し、前記地図情報記憶手段に記憶されている地図データと、前記ランドマーク選択手段で選択されたランドマークと、前記ランドマーク変化手段で変化させたランドマークを表示する表示処理を実行することを特徴とした。
【0009】
請求項7の発明は、コンピュータを制御することにより、目的地を設定して出発地から目的地までの経路を案内するナビゲーションプログラムにおいて、そのプログラムは前記コンピュータを制御することにより、目的地となる施設や観光地の位置情報を含んだ地図データを所定の地図情報記憶手段に予め記憶させ、天候に関する情報を取得する天候情報取得処理を実行させ、前記地図情報記憶手段に記憶されている施設や観光地が屋内か屋外かを識別するフラグを所定の施設情報記憶手段に予め記憶させ、前記地図情報記憶手段に記憶されている施設の位置情報と対応した地点に施設や観光地の種別に対応したランドマークを選択するランドマーク選択処理を実行させ、前記天候情報取得処理で取得された天候情報と、前記施設情報記憶手段に記憶されているフラグと、に応じてランドマークを変化させるランドマーク変化処理を実行させ、前記地図情報記憶手段に記憶されている地図データと、前記ランドマーク選択手段で選択されたランドマークと、前記ランドマーク変化手段で変化させたランドマークを表示する表示処理を実行させることを特徴とした。
【0010】
請求項3の発明は、請求項1又は2記載のナビゲーション装置において、地図データなどの情報を画面表示する表示部を備え、前記天候情報取得手段は、外部から情報を得るための無線部と、地域ごとの天候情報を記憶する天候記憶部と、コンピュータの演算制御部により前記無線部を通じて地域ごとの天候情報を外部から取得して前記天候記憶部に記憶させる取得手段と、を備え、前記地図情報記憶手段及び施設情報記憶手段は、各施設や観光地の、種類と、位置情報と、屋内外の別を表すフラグと、を予め記憶し、前記ランドマーク選択手段、前記ランドマーク変化手段及び前記表示手段は、一種類以上の屋外の施設や観光地について天候に応じて異なる複数種類のアイコンデータを所定のアイコン記憶部に予め記憶し、前記演算制御部の実現する表示制御手段により、情報を前記表示部に表示するとともに、施設や観光地のアイコンを前記表示部に表示する際、前記施設情報記憶部を参照することにより、その施設や観光地の前記フラグが屋外を表す場合、その施設や観光地等の前記位置情報に対応する地域の天候情報を前記天候記憶部から読み出し、その施設や観光地等の種類とその天候情報の表す天候に応じたアイコンデータを前記アイコン記憶部から読み出し、そのアイコンデータを用いてその施設や観光地等のアイコンを前記表示部に表示することを特徴とする。
【0011】
請求項6の発明は、請求項4又は5記載のナビゲーション方法において、地図データなどの情報を画面表示する表示部を用い、前記天候情報取得処理は、外部から情報を得るための無線部と、地域ごとの天候情報を記憶する天候記憶部と、コンピュータの演算制御部により前記無線部を通じて地域ごとの天候情報を外部から取得して前記天候記憶部に記憶させる取得処理と、を用い、前記地図情報記憶手段及び施設情報記憶手段に、各施設や観光地の、種類と、位置情報と、屋内外の別を表すフラグと、を予め記憶させ、前記ランドマーク選択処理、前記ランドマーク変化処理及び前記表示処理において、一種類以上の屋外の施設や観光地について天候に応じて異なる複数種類のアイコンデータを所定のアイコン記憶部に予め記憶させ、前記演算制御部の実現する表示制御手段により、情報を前記表示部に表示するとともに、施設や観光地のアイコンを前記表示部に表示する際、前記施設情報記憶部を参照することにより、その施設や観光地の前記フラグが屋外を表す場合、その施設や観光地等の前記位置情報に対応する地域の天候情報を前記天候記憶部から読み出し、その施設や観光地等の種類とその天候情報の表す天候に応じたアイコンデータを前記アイコン記憶部から読み出し、そのアイコンデータを用いてその施設や観光地等のアイコンを前記表示部に表示することを特徴とする。
【0012】
請求項9の発明は、請求項7又は8記載のナビゲーションプログラムにおいて、地図データなどの情報を画面表示する表示部を用い、前記天候情報取得処理は、外部から情報を得るための無線部と、地域ごとの天候情報を記憶する天候記憶部と、コンピュータの演算制御部により前記無線部を通じて地域ごとの天候情報を外部から取得して前記天候記憶部に記憶させる取得処理と、を用い、前記地図情報記憶手段及び施設情報記憶手段に、各施設や観光地の、種類と、位置情報と、屋内外の別を表すフラグと、を予め記憶させ、前記ランドマーク選択処理、前記ランドマーク変化処理及び前記表示処理において、一種類以上の屋外の施設や観光地について天候に応じて異なる複数種類のアイコンデータを所定のアイコン記憶部に予め記憶させ、前記演算制御部の実現する表示制御手段により、情報を前記表示部に表示するとともに、施設や観光地のアイコンを前記表示部に表示する際、前記施設情報記憶部を参照することにより、その施設や観光地の前記フラグが屋外を表す場合、その施設や観光地等の前記位置情報に対応する地域の天候情報を前記天候記憶部から読み出し、その施設や観光地等の種類とその天候情報の表す天候に応じたアイコンデータを前記アイコン記憶部から読み出し、そのアイコンデータを用いてその施設や観光地等のアイコンを前記表示部に表示させることを特徴とする。
【0013】
以上のように、目的地など屋外の施設や観光地等のアイコンをその地域の天候情報に基づいて変えることで、出発前に天気番組等を見なくても、また山など天候の変わりやすい地域についても、到着までいつでもアイコンのデザインを一見して、今の天候で目的に適う施設や観光地等かを事前に考慮でき、無駄のないドライブ計画やその変更、目的地検索が容易となる。
【0014】
請求項2の発明は、請求項1記載のナビゲーション装置において、前記ランドマーク変化手段は、所定時間毎に前記天候情報取得手段に天候情報を取得させ、所定時間毎に天候に応じたランドマークにするようにしたことを特徴とする。
【0015】
請求項5の発明は、請求項4記載のナビゲーション方法において、前記ランドマーク変化処理は、所定時間毎に前記天候情報取得処理によって天候情報を取得させ、所定時間毎に天候に応じたランドマークにするようにしたことを特徴とする。
【0016】
請求項8の発明は、請求項7記載のナビゲーションプログラムにおいて、前記ランドマーク変化処理は、所定時間毎に前記天候情報取得処理によって天候情報を取得させ、所定時間毎に天候に応じたランドマークにするようにしたことを特徴とする。
【0017】
このように、周期的に取得する天候に応じてランドマークを更新することにより、リアルタイムな情報表示が実現可能となる。
【発明の効果】
【0018】
以上のように、本発明によれば、ナビゲーションの技術において、目的地など屋外の施設や観光地等のアイコンをその地域の天候情報に基づいて変えることで、出発前に天気番組等を見なくても、また山など天候の変わりやすい地域についても、到着までいつでもアイコンのデザインを一見して、今の天候で目的に適う施設や観光地等かを事前に考慮でき、無駄のないドライブ計画やその変更、目的地検索が容易となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
続いて、本発明を実施するための最良の実施形態について、図面を参照して説明する。なお、背景技術や課題での説明と共通の前提事項は省略する。
【0020】
〔1.構成〕
本実施形態のナビゲーション装置(以下「本装置」と呼ぶ)は、目的地を設定して出発地から目的地までの経路を案内するもので、図1の構成図に示すように、ユーザによる操作を受け付けるタッチパネルやボタン等の入力部1と、地図データなどの情報を画面表示する表示部2(例えばタッチパネル機能付液晶表示パネルなど)と、前記表示部2に表示させる映像信号を生成する表示制御部25と、外部から情報を得るためのアンテナ等の無線部3と、現在位置検出用(航法用)のセンサ群4(例えば、GPSアンテナやジャイロ・角速度センサなど)と、を備える。
【0021】
また、メモリやHDDなどの記憶部5には、目的地となる施設や観光地(例えば、郵便局、銀行、コンビニエンスストア、給油所、ファミリーレストラン、山や海などの景観スポット、洞窟や庭園などの名勝、旧跡、その他、地図上に個別に存在が表される全ての対象を含む)ごとの位置情報及び種類を含んだ地図データを記憶する地図記憶部51(地図情報記憶手段)と、地域ごとの天候情報を記憶する天候記憶部52と、施設や観光地等ごとの種類と、地図記憶部51に記憶されている施設や観光地が屋内か屋外かを識別するフラグと、を記憶した施設や施設情報記憶部53(施設情報記憶手段)と、一種類以上の屋外の施設や観光地等について天候に応じて異なる複数種類のアイコンデータを予め記憶したアイコン記憶部54と、を配置する。
【0022】
また、本装置は、音楽、合図音、合成音声などをスピーカから出力する音声出力部6と、以上の各部間でのデータ授受を制御するインタフェース回路部7と、装置全体や以上の各部の制御を含む情報処理を行う演算制御部8と、を備える。
【0023】
また、本装置では、記憶部5に予め記憶された図示しないコンピュータプログラムである制御プログラムが演算制御部8により、図1に示す取得部83と、表示制御部85と、ナビゲーション処理部87と、を実現する。これら各部83,85,87は、以下の機能作用を実現実行する処理手段である。なお、そのうちナビゲーション処理部87が行うナビゲーション処理(例えば、目的地指定の受付、目的地への経路の探索、自車位置検出などの航法処理、進行方向等の案内出力など)は本発明特有ではなく従来と同様でよいので省略する。
【0024】
また、無線部3と、天候記憶部52と、取得部83は、天候に関する情報を取得する天候情報取得手段を構成する。また、表示制御部85の位置付けとしては、まず、ランドマーク選択手段として、地図記憶部51に記憶されている施設や観光地の位置情報と対応した地点について、その施設や観光地の種別に対応したランドマークを選択し、また、ランドマーク変化手段として、前記天候情報取得手段で取得された天候情報と、前記施設情報記憶手段に記憶されているフラグと、に応じてランドマークを変化させ、また、表示手段として、地図記憶部51に記憶されている地図データと、前記ランドマーク選択手段で選択されたランドマークと、前記ランドマーク変化手段で変化させたランドマークを表示する。
【0025】
〔2.作用効果〕
具体的な作用効果として、本実施形態では、表示制御部85が、所定時間毎に取得部83(天候情報取得手段)に、無線部3を通じて地域ごとの天候情報を外部から取得させるとともに天候記憶部52に記憶させ更新させてゆく(取得処理)。具体的には、FM多重VICS放送で配信される天候情報をアンテナで受信したり、予め記憶部5に記憶したURLをもとに、HTMLやRSSなどサーバ上のファイルに携帯電話等のIP接続でアクセスし取得することが考えられるが、手作業で地域毎や全体の天候を選択入力するようにしてもよい。
【0026】
また、表示制御部85(表示制御手段)は、地図や、施設検索結果などの情報を表示部2に表示するが、施設や観光地等のアイコンを表示する際は、施設情報記憶部53を参照することにより、その施設や観光地等の前記フラグが屋外を表す場合、その施設や観光地等の前記位置情報に対応する地域の天候情報を天候記憶部52から読み出し、その施設や観光地等の種類とその天候情報の表す天候に応じたアイコンデータをアイコン記憶部54から読み出し、そのアイコンデータを用いてその施設や観光地等のアイコンを表示部2に表示する(表示制御処理)。また。表示制御部85は、表示中のランドマークのアイコンを、所定時間毎に天候に応じたランドマークのアイコンデザインに更新してゆく。
【0027】
天候とアイコンの対応関係や使い分けについては、施設や観光地等の種類に応じて自由であり、例えば、山などの眺望ポイントについては、晴天(図2(a))と雨天(図2(b))だけでなく、眺望に影響する曇り(図2(c))のアイコンも使い分けの必要があろうし、また、遊園地などの屋外レジャー施設については、晴天と曇りは同じでよいが(図3(a))、雨天(図3(b))のほか、運行中止につながる雷(図3(c))のアイコンも使い分ける必要があるかもしれない。
【0028】
そのような表示を行う処理手順の一例を、図4のフローチャートに例示する。すなわち、自車周辺その他の地図中にある施設や観光地等を描画する際、その施設や観光地等が描画範囲外なら(ステップ11)描画しないが(ステップ12)、施設や観光地等が描画範囲内の場合は(ステップ11)次のように処理する。
【0029】
すなわち、その施設や観光地等について、施設情報記憶部53中の前記フラグと、その位置情報に天候記憶部52中で対応する地域の天候情報と、に基き、施設や観光地等が屋内である場合と(ステップ13)、天候の影響を受ける屋外であって(ステップ13)その地域の天候が晴れか曇りの場合は(ステップ14)、アイコン記憶部54中のアイコンデータを用いて、晴れや曇り用の通常アイコン(例えば図3(a))を表示する(ステップ15)。
【0030】
一方、上記と同様に施設情報記憶部53中の前記フラグと、その位置情報に天候記憶部52中で対応する地域の天候情報と、に基き、その施設や観光地等が天候の影響を受ける屋外であって(ステップ13)、天候が晴れや曇りではなく例えば雨などの場合は(ステップ14)、アイコン記憶部54中のアイコンデータを用いて、雨天用のアイコン(例えば図3(b))に変化させて表示する(ステップ16)。同様に、雪や雷など他の天候に応じ、他のアイコンを適宜用いる。
【0031】
以上のように、目的地など屋外の施設や観光地等のアイコンをその地域の天候情報に基づいて変えることで、出発前に天気番組等を見なくても、また山など天気の変わりやすい地域についても、到着までいつでもアイコンのデザインを一見して、今の天気で目的に適う施設や観光地等かを事前に考慮でき、無駄のないドライブ計画やその変更、目的地検索が容易となる。
【0032】
また、本実施形態では、周期的に取得する天候に応じてランドマークを更新することにより、リアルタイムな情報表示が実現可能となる。
【0033】
〔3.他の実施形態〕
なお、本発明は、上記実施形態には限定されず、以下に例示する態様やその他の態様も含むものである。例えば、上記のような本発明特有の機能は操作でオンオフ可能としてもよい。また、検索条件の指定を受け付けて一致する施設や観光地等を施設情報記憶部53内の情報から目的地検索する際、図4に準じた処理を組合せて図5のフローチャートに示すように、検索条件に合致した施設や観光地等であっても(ステップ21)、該当地域が晴れや曇りではなく雨などの悪天候で(ステップ22)、施設や観光地等が屋内でない場合は(ステップ23)、その施設や観光地等を検索結果のリストに表示しないなどのフィルタ処理を行う機能を追加してもよい。
【0034】
また、本発明は、いわゆるオンボードのナビゲーション装置だけでなく、いわゆるオフボードのナビゲーション装置へも適用可能である。また、該当地域の天気が変わったために表示の変化するアイコンを点滅など強調表示で表示制御部が知らせるように構成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明の実施形態の構成を示す機能ブロック図。
【図2】本発明の実施形態において、同じ施設や観光地等を表す複数種類のアイコンを例示する図。
【図3】本発明の実施形態において、同じ施設や観光地等を表す複数種類のアイコンの他の例を示す図。
【図4】本発明の実施形態における処理手順の一例を示すフローチャート。
【図5】本発明の実施形態における処理手順の他の例を示すフローチャート。
【符号の説明】
【0036】
1…入力部
2…表示部
3…無線部
4…センサ群
5…記憶部
51…地図記憶部
52…天気記憶部
53…施設情報記憶部
54…アイコン記憶部
6…音声出力部
7…インタフェース回路
8…演算制御部
83…取得部
85…表示制御部
87…ナビゲーション処理部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
目的地を設定して出発地から目的地までの経路を案内するナビゲーション装置において、
目的地となる施設や観光地の位置情報を含んだ地図データを記憶する地図情報記憶手段と、
天候に関する情報を取得する天候情報取得手段と、
前記地図情報記憶手段に記憶されている施設や観光地が屋内か屋外かを識別するフラグを記憶する施設情報記憶手段と、
前記地図情報記憶手段に記憶されている施設の位置情報と対応した地点に施設や観光地の種別に対応したランドマークを選択するランドマーク選択手段と、
前記天候情報取得手段で取得された天候情報と、前記施設情報記憶手段に記憶されているフラグと、に応じてランドマークを変化させるランドマーク変化手段と、
前記地図情報記憶手段に記憶されている地図データと、前記ランドマーク選択手段で選択されたランドマークと、前記ランドマーク変化手段で変化させたランドマークを表示する表示手段と、
から構成されることを特徴としたナビゲーション装置。
【請求項2】
前記ランドマーク変化手段は、所定時間毎に前記天候情報取得手段に天候情報を取得させ、所定時間毎に天候に応じたランドマークにするようにしたことを特徴とする請求項1記載のナビゲーション装置。
【請求項3】
請求項1又は2記載のナビゲーション装置において、
地図データなどの情報を画面表示する表示部を備え、
前記天候情報取得手段は、
外部から情報を得るための無線部と、
地域ごとの天候情報を記憶する天候記憶部と、
コンピュータの演算制御部により前記無線部を通じて地域ごとの天候情報を外部から取得して前記天候記憶部に記憶させる取得手段と、
を備え、
前記地図情報記憶手段及び施設情報記憶手段は、各施設や観光地の、種類と、位置情報と、屋内外の別を表すフラグと、を予め記憶し、
前記ランドマーク選択手段、前記ランドマーク変化手段及び前記表示手段は、
一種類以上の屋外の施設や観光地について天候に応じて異なる複数種類のアイコンデータを所定のアイコン記憶部に予め記憶し、
前記演算制御部の実現する表示制御手段により、情報を前記表示部に表示するとともに、施設や観光地のアイコンを前記表示部に表示する際、前記施設情報記憶部を参照することにより、その施設や観光地の前記フラグが屋外を表す場合、その施設や観光地等の前記位置情報に対応する地域の天候情報を前記天候記憶部から読み出し、その施設や観光地等の種類とその天候情報の表す天候に応じたアイコンデータを前記アイコン記憶部から読み出し、そのアイコンデータを用いてその施設や観光地等のアイコンを前記表示部に表示する
ことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項4】
目的地を設定して出発地から目的地までの経路を案内するナビゲーション方法において、
目的地となる施設や観光地の位置情報を含んだ地図データを所定の地図情報記憶手段に予め記憶し、
天候に関する情報を取得する天候情報取得処理を実行し、
前記地図情報記憶手段に記憶されている施設や観光地が屋内か屋外かを識別するフラグを所定の施設情報記憶手段に予め記憶し、
前記地図情報記憶手段に記憶されている施設の位置情報と対応した地点に施設や観光地の種別に対応したランドマークを選択するランドマーク選択処理を実行し、
前記天候情報取得処理で取得された天候情報と、前記施設情報記憶手段に記憶されているフラグと、に応じてランドマークを変化させるランドマーク変化処理を実行し、
前記地図情報記憶手段に記憶されている地図データと、前記ランドマーク選択手段で選択されたランドマークと、前記ランドマーク変化手段で変化させたランドマークを表示する表示処理を実行する
ことを特徴としたナビゲーション方法。
【請求項5】
前記ランドマーク変化処理は、所定時間毎に前記天候情報取得処理によって天候情報を取得させ、所定時間毎に天候に応じたランドマークにするようにしたことを特徴とする請求項4記載のナビゲーション方法。
【請求項6】
請求項4又は5記載のナビゲーション方法において、
地図データなどの情報を画面表示する表示部を用い、
前記天候情報取得処理は、
外部から情報を得るための無線部と、
地域ごとの天候情報を記憶する天候記憶部と、
コンピュータの演算制御部により前記無線部を通じて地域ごとの天候情報を外部から取得して前記天候記憶部に記憶させる取得処理と、
を用い、
前記地図情報記憶手段及び施設情報記憶手段に、各施設や観光地の、種類と、位置情報と、屋内外の別を表すフラグと、を予め記憶させ、
前記ランドマーク選択処理、前記ランドマーク変化処理及び前記表示処理において、
一種類以上の屋外の施設や観光地について天候に応じて異なる複数種類のアイコンデータを所定のアイコン記憶部に予め記憶させ、
前記演算制御部の実現する表示制御手段により、情報を前記表示部に表示するとともに、施設や観光地のアイコンを前記表示部に表示する際、前記施設情報記憶部を参照することにより、その施設や観光地の前記フラグが屋外を表す場合、その施設や観光地等の前記位置情報に対応する地域の天候情報を前記天候記憶部から読み出し、その施設や観光地等の種類とその天候情報の表す天候に応じたアイコンデータを前記アイコン記憶部から読み出し、そのアイコンデータを用いてその施設や観光地等のアイコンを前記表示部に表示する
ことを特徴とするナビゲーション方法。
【請求項7】
コンピュータを制御することにより、目的地を設定して出発地から目的地までの経路を案内するナビゲーションプログラムにおいて、
そのプログラムは前記コンピュータを制御することにより、
目的地となる施設や観光地の位置情報を含んだ地図データを所定の地図情報記憶手段に予め記憶させ、
天候に関する情報を取得する天候情報取得処理を実行させ、
前記地図情報記憶手段に記憶されている施設や観光地が屋内か屋外かを識別するフラグを所定の施設情報記憶手段に予め記憶させ、
前記地図情報記憶手段に記憶されている施設の位置情報と対応した地点に施設や観光地の種別に対応したランドマークを選択するランドマーク選択処理を実行させ、
前記天候情報取得処理で取得された天候情報と、前記施設情報記憶手段に記憶されているフラグと、に応じてランドマークを変化させるランドマーク変化処理を実行させ、
前記地図情報記憶手段に記憶されている地図データと、前記ランドマーク選択手段で選択されたランドマークと、前記ランドマーク変化手段で変化させたランドマークを表示する表示処理を実行させる
ことを特徴としたナビゲーションプログラム。
【請求項8】
前記ランドマーク変化処理は、所定時間毎に前記天候情報取得処理によって天候情報を取得させ、所定時間毎に天候に応じたランドマークにするようにしたことを特徴とする請求項7記載のナビゲーションプログラム。
【請求項9】
請求項7又は8記載のナビゲーションプログラムにおいて、
地図データなどの情報を画面表示する表示部を用い、
前記天候情報取得処理は、
外部から情報を得るための無線部と、
地域ごとの天候情報を記憶する天候記憶部と、
コンピュータの演算制御部により前記無線部を通じて地域ごとの天候情報を外部から取得して前記天候記憶部に記憶させる取得処理と、
を用い、
前記地図情報記憶手段及び施設情報記憶手段に、各施設や観光地の、種類と、位置情報と、屋内外の別を表すフラグと、を予め記憶させ、
前記ランドマーク選択処理、前記ランドマーク変化処理及び前記表示処理において、
一種類以上の屋外の施設や観光地について天候に応じて異なる複数種類のアイコンデータを所定のアイコン記憶部に予め記憶させ、
前記演算制御部の実現する表示制御手段により、情報を前記表示部に表示するとともに、施設や観光地のアイコンを前記表示部に表示する際、前記施設情報記憶部を参照することにより、その施設や観光地の前記フラグが屋外を表す場合、その施設や観光地等の前記位置情報に対応する地域の天候情報を前記天候記憶部から読み出し、その施設や観光地等の種類とその天候情報の表す天候に応じたアイコンデータを前記アイコン記憶部から読み出し、そのアイコンデータを用いてその施設や観光地等のアイコンを前記表示部に表示させる
ことを特徴とするナビゲーションプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2007−205909(P2007−205909A)
【公開日】平成19年8月16日(2007.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−25474(P2006−25474)
【出願日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.VICS
【出願人】(000001487)クラリオン株式会社 (1,722)
【Fターム(参考)】