説明

ナビゲーション装置への特定経路情報の伝送

車両用ナビゲーションシステムは、ユーザーが、規定の目的地まで計算された経路に影響させる入力を提供することを許容する適応ルーティングモジュール(210)を有する。ナビゲーションサーバー(102)により実行されるルート計算モジュール(204)は、出発地点から目的地までの第1経路を計算可能である。ナビゲーションサーバー(102)により実行される適応経路計算(204)は、ユーザーが該第1経路のユーザー修正を入力することを許容可能である。ユーザー修正はユーザーによって入力され、目的地までの第2経路は、該ユーザー修正の関数として計算される。該第2経路はその後、車両用ナビゲーションシステムに伝送される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は概して、車両用ナビゲーションシステムに関し、さらに詳しくは、車両用ナビゲーションシステムにおける特定経路の使用に関する。
【背景技術】
【0002】
車両用ナビゲーションシステムは、自動車産業において次第によく知られて来ている。典型的な車両用のナビゲーションシステムは、車両上のどこかにマウントされる地球規模測位システム(GPS)受信器を有する。GPS受信器は、衛星依存の地球規模測位システムまたは他の局所測位システムと通信できる。GPS受信器は、既知の地図データベース上の以前に決定された参照ポイントまたは他の既知のランドマークに関して車両の位置を示す車両操作器のための一定形式の表示に変換される位置情報を得る。
【0003】
さらに典型的な車両用のナビゲーションシステムは、地図関連機能を処理するために設計されたナビゲーションコンピュータによって処理され得るデジタル化された地図情報を有するデジタル地図データベースモジュールを有する。地図照合モジュールは、デジタル地図データベースから提供される地図上の位置または経路に関連する位置に、測位モジュールによって計測される位置または軌跡を一致させるために使用される。この測位モジュールは、GPS受信器からその情報を受け取る。
【0004】
典型的には、ルート計画モジュールも組み込まれるのが典型的で、これはドライバーがドライブ前またはドライブ中にドライブ経路の計画を立てることを助けるために使用される。一般的に使用される技術の1つは、最短経路を検索することであり、これは規定の目的地に到着するまでの総走行距離を最小化するように設計される。規定の道路を使用する場合には、所要時間を計算し、または一定の交通状況を回避する経路を計算するために経路上の交通状況についての情報を使用し得る他の技術も存在する。ルート計画モジュールによって生成する経路に沿ってドライバーを案内するために使用されるルート案内モジュールもある。案内は、ドライブ前またはドライブ中のどちらかに与えられ得る。ドライブ中の案内は、視覚的なドライバーアドバイスおよび/または聴覚的なドライバーアドバイスを使用してなされるのが典型的である。
【0005】
典型的な車両用のナビゲーションシステムはさらに、位置およびナビゲーションコンピュータおよびデバイスと相互作用する方法をユーザーに提供するヒューマンマシーンインターフェースモジュールを有する。ディスプレイは典型的には、リアルタイムでユーザーが直接わかるような視覚イメージに信号を変換するために使用される。このように、ディスプレイは視覚的なドライバーアドバイスを提供するために使用される。ディスプレイ自体は、典型的には、例えば、液晶ディスプレイ(LCD)、ブラウン管ディスプレイ(CRT)、エレクトロルミネセントディスプレイ(ELD)、ヘッドアップディスプレイ(HUD)、プラズマディスプレイパネル(PDP)、真空蛍光ディスプレイ(VFD)、またはタッチスクリーンディスプレイの電気視覚的デバイスである。
【0006】
ヒューマンマシーンインターフェースモジュールはさらに、ユーザーが車両用ナビゲーションシステムとインタラクトすることを可能にする音声形式のインターフェースを有する。聴覚形式のドライバーアドバイスは、音声形式のインターフェースを使用して提供される。「発話」は、ドライバーに車両の操作および/または道路への注意から気をそらさせない自然なインターフェースを提供するので、この「発話」が聴覚によるドライバーアドバイスを実現するために使用される最も一般的なインターフェースである。このように、聴覚ドライバーアドバイスは、運転手が運転に集中することを可能にするので、聴覚のドライバーアドバイスにより提供される情報は安全であり得る。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
車両ナビゲーションシステムは現在の車両の位置基づく経路を計算し得るので、ユーザーは運転中にドライブの目的地を車両用のナビゲーションシステムに入力し得る。車両用ナビゲーションシステムは、その後、出発点から目的地までの最適な経路を計算し、およびユーザーにとって最適な経路をディスプレイ上に表示する。車両用のナビゲーションシステムのユーザーは、ナビゲーションシステムによって選択又は計算される目的地までの経路の選択に対してどんな影響力をも有しない。このユーザーは、選択経路に従わないことを選択することが出来る。しかしながら、ユーザーは、ナビゲーションシステムにより考慮に入れられないユーザーの関心または必要に基づいて選択経路を変えることを欲し得る。
【0008】
様々なタイプの車両は、車両用ナビゲーションシステムにより計算されるある経路上をドライブすることを許容され得ない。例えば、幅広の車体のトラックは狭い道路または都市密集地帯を走行でき得ない。大型輸送用車両またはトラックは、トラックの積載荷重制限が設けられている特定の橋または道路を走行でき得ない。さらには、背の高いトラックまたは、背の高い荷物を運ぶトラックは、道路にかかる橋の下を走行し得ない。このように、車両のユーザーが規定の特徴に基づいて計算される目的地までの経路上で、いくつかの影響を及ぼすことを可能にする車両用のナビゲーションシステムの必要性が存在する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
ナビゲーションシステムは、ユーザーがドライブの目的地までの計算経路に影響する入力を提供することを可能にする適応ルーティングモジュール有する。ナビゲーションシステムは、車両中にある車両用ナビゲーションシステムと通信するナビゲーションサーバーを有する。ナビゲーションサーバーは、入力装置に接続されたディスプレイを有し得る。車両用ナビゲーションシステムは、入力装置およびディスプレイと接続され得る制御ユニットを有し得る。ナビゲーションサーバー上の入力装置は、ナビゲーションサーバーにあるルート計算モジュールによって目的地への経路が計算され得るように、ユーザーが出発地および目的地を入力することを可能にし得る。
【0010】
出発地点は、車両の位置に基づいてナビゲーションシステムにより既知であり得るので、必要とされ得ない。ルート計算モジュールは、出発地から目的地までの第1の最適経路を計算し得るナビゲーションサーバーにより実行され得る。制御ユニットにより実行される適応ルート計算モジュールは、ユーザーが入力装置により、第1経路のユーザー修正を入力することを可能にする。ユーザーによってユーザー修正が入力された後、目的地までの第2の最適経路が、ユーザーにより入力される修正の関数として計算され得る。一度、第2の最適経路が得られると、第2の最適経路が、車両用ナビゲーションシステムにワイヤレスで伝送され得る。
【0011】
ディスプレイは、道路ネットワーク地図を表示できるグラフィカルユーザーインターフェース(GUI)を生成するために車両用ナビゲーションシステムの制御ユニットに接続され得る。制御ユニットによって実行されるユーザーインターフェースモジュールは、ディスプレイに生成する道路ネットワーク地図上に第2の最適経路を表示し得る。道路ネットワーク地図は、複数のノードおよび複数のセグメントを有し得、これらのノードおよびセグメントは地図要素として呼ぶことができ、この地図要素は、道路ネットワーク地図上に道路および交差点を形成する。ドライバーは車両用のナビゲーションシステムを使用して目的地まで走行し得、このナビゲーションシステムは、GUIおよび可能であれば聴式のコマンドまたは通知を使用して、ドライバーを目的地まで案内する。
【0012】
ナビゲーションサーバーに入力されるユーザー修正は、道路ネットワーク地図において少なくとも1つのノードを閉鎖または選択することを有し得る。該閉鎖ノードは計算され、そしてユーザーに示される第2の最適経路により回避され得、選択ノードは第2の最適経路に含まれ得る。ユーザー修正は、また道路ネットワーク地図において少なくとも1つのセグメントの閉鎖または選択を有し得る。このように、閉鎖セグメントは計算され、そしてユーザーに対して示される第2の最適経路によって回避され得、選択セグメントは第2の最適経路に含まれ得る。さらにユーザー修正は、車両の特徴の関数として入力され得る。車両の特徴は、例えば、車両タイプ、積荷種類などの幾つかの様々な要因に依存し得る。
【0013】
車両用のナビゲーションシステムにおけるディスプレイおよび入力装置は、タッチスクリーンディスプレイを有し得る。さらに、適応ルーティングモジュールは、車両用のナビゲーションシステムに設置され得、このモジュールは、ユーザーが、ディスプレイ上に生成する道路ネットワーク地図のGUIを使用して、ノードまたはセグメントを閉鎖または選択することを可能にする。さらには、タッチスクリーンディスプレイは、ユーザーが、タッチスクリーンディスプレイ上で生成する道路ネットワーク地図のGUIを使用してノードまたはセグメントを閉鎖または選択することを可能にし得る。いったん第2の最適経路が計算されると、この経路は、例えば、ハードディスクドライブ上で、制御ユニットに関する記憶場所中に記憶され得る。
【0014】
車両用のナビゲーションシステムにおいて、経路を生成させる方法をさらに開示する。規定の目的地までの最適経路は、複数のノードおよびセグメントを有する道路ネットワーク地図を使用して生成する。ユーザーは、その後、第1の最適経路のユーザー修正を提供または入力することが可能になる。いったんユーザー修正が入力されると、第2の最適経路が、ユーザー修正の関数として計算される。この最適経路は、その後、車両中にインストールされ得る車両用ナビゲーションシステムに伝送される。この最適経路は、例えば、車両ナビゲーションシステムがドッキングステーション(docking station)に接続され得る場合に、ワイヤレス伝送または直接的なワイヤ伝送またはケーブル伝送を含むいくつかの種類の方法を使用して車両用のナビゲーションシステムに伝送され得る。
【0015】
ユーザー修正は、いくつかの様々な種類のユーザー入力装置から選択され得るユーザー入力装置を使用して入力され得る。道路ネットワーク地図は、道路ネットワーク地図に沿って第1の最適経路のGUI表示を有するディスプレイ上にグラフィカルに示され得る。ユーザー修正は、道路ネットワーク地図中の少なくとも1つのノードまたは少なくとも1つのセグメントにおいてユーザーが閉鎖または選択することによって入力され得る。ディスプレイは、ユーザーがノードまたはセグメントを選択可能にするタッチスクリーンディスプレイを含み得、またはノードまたはセグメントが、他の種類の入力装置によっても選択され得る。
【0016】
第2の最適経路が計算される場合には、閉鎖ノードまたは閉鎖セグメントが回避される。選択ノードまたは選択セグメントは、計算される第2の最適経路中に含まれ得る。適応ルーティングモジュールが、ユーザーが第1の最適経路のユーザー修正を提供することを許容するために使用され得る。適応ルーティングモジュールは、その後、ユーザー修正に基づく新たな最適経路を計算するために、ルート計算モジュールを使用し得、または新たな最適経路を自身で計算し得る。いったん新たな最適経路が計算されると、この経路は、車両用のナビゲーションシステムに伝送され得、車両用ナビゲーションシステムの制御ユニットの記憶場所に記憶され得る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
本発明の他のシステム、方法、特徴、および利点は、次に示す図面および詳細な説明の検討により当業者に明らかになり得る。このような全ての付加的なシステム、方法、特徴および利点は明細書中に含まれるべきであり、これらは本発明の範囲内であり、およびこれらは添付する特許請求の範囲により保護されることが意図される。
【0018】
本発明は以下の添付図面および詳細な説明を参照することにより、より良く理解され得る。図中の構成要素は同縮尺である必要ないが、本発明の原理を示すために強調されている。さらに、図中、同じ参照番号は、様々な図にわたって対応する部分を示す。
【0019】
図1では、ユーザー入力の優先の機能として特定の経路を決定し得る適応ルート計算モジュールを有するナビゲーションシステム100を開示する。例示のように、ナビゲーションシステム100は、ナビゲーションサーバー102および車両用ナビゲーションシステム104を有する。車両用ナビゲーションシステム104は、ナビゲーションサーバー102とともに、出発地点から規定の目的地点までの経路を計算するようにプログラムされたソフトウェアモジュールを有する車両用ナビゲーション制御ユニット106を有する。特定の例示ではないけれども、車両用ナビゲーション制御ユニット106は、中央処理装置(CPU)、システムバス、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用記憶装置(ROM)、例えば、ハードディスクドライブ、CD−ROMドライブ、通信用アダプタ、およびディスプレイ用アダプタなどの周辺装置接続用のI/Oアダプタを有し得る。当業者は、様々なコンピュータ用装置が車両用ナビゲーション制御ユニット106として使用され得ることを理解し得る。
【0020】
車両用ナビゲーション制御ユニット106は、ディスプレイ108に接続され得る。1つの例示のナビゲーションシステム100では、ディスプレイ108は、ディスプレイおよびユーザー入力装置の両方として機能するタッチスクリーンディスプレイであり得る。他の実施例では、ナビゲーション制御ユニット106は、ユーザー入力装置110に接続され得る。ユーザー入力装置110は、キーパッド、パーソナルコンピュータ、ラップトップコンピュータ、ボケットPC、PDA(personal digital assistant)、ワイヤレス接続装置または電話、または車両用のナビゲーションシステム104のユーザーが操作中にデータを入力することを許容できる他のタイプの計算装置であり得る。
【0021】
ユーザー入力装置110が車両用ナビゲーション制御ユニット106とワイヤレスで通信する場合、車両用ナビゲーション制御ユニット106およびユーザー入力装置110の両方が、ユーザー入力装置110および車両用ナビゲーション制御ユニット106の相互間でデータ通信できるワイヤレス通信装置に接続され得る。ユーザー入力装置110および車両用ナビゲーション制御ユニット106相互間のある例示の通信方法は、赤外線、ブルートゥース(Bluetooth)、ワイヤレスLAN、USB(Universal Serial Bus)、光ファイバー、直接線(direct wire)、パラレルポート、シリアルポート、およびネットワーク接続を含む。
【0022】
さらに例示されるように、車両用ナビゲーション制御ユニット106は、地図データベース112に接続され得る。地図データベース112は、ディスク記憶装置(CD−Rom、またはほかの適切な記憶媒体)上に位置または記憶され得る。地図データベース112は、道路ネットワークおよび地理的範囲に関する他のタイプのデータと同様、様々な地理的位置のための道路ネットワークのデジタル地図を有し得る。地図データベース112は、車両用ナビゲーション制御ユニット106が道路ネットワークを有する地理的位置の地図を表示することを可能にする。車両用ナビゲーション制御ユニット106は、ストリートアドレスまたはその付近の交差点を使用してアドレスまたは目的地を特定するために使用され得る。さらには、車両ナビゲーション制御ユニット106は、走行経路を計算するのを助け、車両の実際の位置をさらに正確に決定するために、または走行案内、ランドマーク、ホテルおよびレストラン情報などの走行情報を提供するために、センサ検出された車両の走行軌跡を既知の道路ネットワークと照合され得る。
【0023】
車両ナビゲーション制御ユニット106は、少なくとも1つの測位システム114にさらに接続され得る。測位システム114は、車両の走行軌跡と同様に、車両の地理的な位置または座標を決定するために使用され得る。「測位」は、地球上の車両の地理的座標の「決定」を含む。車両位置を把握することにより、車両ナビゲーション制御ユニット106が道路ネットワーク地図に関する車両の正確な位置を決定することを可能にする。車両ナビゲーション制御ユニット106は、車両の地理的位置を把握することにより車両のドライバーに対する操縦命令をさらに提供し得る。
【0024】
使用され得る例示の測位システム114の3つの種類は、スタンドアロンシステム(stand−alone system)、衛星依存システム(satellite−based system)、および地球放射依存システム(terrestrial radio based system)を有する。推測航法システム(dead reckoning system)は、車両ナビゲーションシステム104が使用し得る例示のスタンドアロンシステムである。使用され得る衛星依存システムは、車両に地球規模測位システム(GPS)受信器、または地理位置を決定するために衛星を使用する他のタイプのシステムを備えることを含む。地球放射依存システムは、車両位置を決定するために計測技術を使用するシステムである。地理的測位用の3つの一般的に使用される計測技術は到着時間(TOA)、到着角度(AOA)、および到着時間差(TDOA)である。上記で参照した測位システムのすべての組合せ(他も同様)は車両用ナビゲーションシステム104中で使用され得る。
【0025】
ワイヤレスアクセス装置116は、車両用ナビゲーション制御ユニット106に接続され得る。ワイヤレスアクセス装置116は、車両用ナビゲーション制御ユニット106をナビゲーションサーバー102に接続し得る。経路計画、計算、データ記憶は、ナビゲーションサーバー102により達成され得、その後、車両用ナビゲーションシステム104にワイヤレスで伝送される。これは、車両用ナビゲーション制御ユニット106とは反して、処理の大部分がナビゲーションサーバー102において起こるというサーバー依存ソリューション(server−based solution)を示す。ナビゲーションサーバー102は、例えば、WAPまたはその他の適切な転送プロトコルなどの、ワイヤレスデータ転送プロトコルを使用して、車両用ナビゲーション制御ユニット106にデータを伝送し得る。
【0026】
ナビゲーションサーバー102は、例えば、道路種類、道路特徴、道路の大きさ、道路の重量制限、道路走行制限(すなわち、危険物質制限)、橋下通過のための高さ制限またはクリアランスレベル、橋重量制限、橋幅、工事情報、ランドマーク情報ビジネス情報などの様々な走行データまたは道路特徴と同様に、様々な地理的位置のための道路ネットワークのデジタル地図を有する地図データベース118に接続され得る。地図データベース112と118は、ナビゲーションサーバー102および車両用ナビゲーションシステム104の両方と同様であり得る。ナビゲーションサーバー102は、ナビゲーションサーバー102のユーザーに対して様々なタイプのGUIを表示するために使用されるディスプレイ120にさらに接続され得る。さらには、ナビゲーションサーバー102は、ユーザーが様々なタイプのデータを入力することを可能にするユーザー入力装置122(例えば、キーボードまたはこれと同様な装置)に接続され得る。
【0027】
ナビゲーションサーバー102はさらに、ナビゲーションサーバー102が車両用ナビゲーションシステム104と通信することを可能にするワイヤレスアクセス装置124に接続され得る。ナビゲーションサーバー102のワイヤレスアクセス装置124および車両用ナビゲーションシステム104のワイヤレスアクセス装置116は、適切な通信プロトコルを使用して、お互いにワイヤレスで通信し得る。ワイヤレスアクセス装置116および124は、ナビゲーションサーバー102および車両用ナビゲーションシステム104の間でワイヤレス通信システムを構成する。ナビゲーションサーバー102上で経路が計算されると、その経路は、車両用ナビゲーションシステム104に伝送され得る。
【0028】
図2においては、車両用ナビゲーション制御ユニット106は、デジタル地図データベース112を有する。デジタル地図データベース112は、ナビゲーション制御ユニット106によってアクセスおよび使用され得る規定の形式で、地図情報を有する。上記のように、ナビゲーションサーバー102はさらに、同じ情報を有するデジタル地図データベース118を有する。ナビゲーションサーバー102および車両用ナビゲーション制御ユニット106は、例えば、位置、道路分類、道路名、交通規制、交通情報を識別および提供するような地図関連機能用の地図情報を使用できる。地図データベース112および118はさらに、様々な地理的情報からなる道路ネットワーク地図を有する。この道路ネットワーク地図は、規定の目的地まで走行するために、車両によって使用される道路を構成するノードおよびセグメントを有する。明細書中で使用されるノードおよびセグメントは、地図セグメントについて言及され得る。
【0029】
ナビゲーション制御ユニット106においは、測位装置114を使用して、車両の地理的位置および軌跡を決定するために、測位モジュール200を有し得る。いくつかの様々な測位装置114は、車両の走行軌跡および地理的位置を決定するために使用され得る。測位モジュール200は、車両の地理的位置および走行軌跡を決定するために、測位装置114により生成する出力信号を使用するインテグレーションアルゴリズム(integration algorithm)を有し得る。
【0030】
いったん車両の地理的位置および走行軌跡が決定されると、地図照合モジュール202が、地図データベース112により生成する道路ネットワーク地図上の位置と、車両の地理的位置を照合するために使用され得る。地図照合モジュール202の地図照合アルゴリズムは、道路ネットワーク地図において正確な位置に車両をおくために使用され得る。地図照合モジュール202は、車両の走行軌跡および車両の位置と地図データベース112にある経路情報とを比較することにより、測位装置114からの入力の関数として、道路ネットワーク地図と車両位置および走行軌跡に相関をもたせ得る。
【0031】
ナビゲーションサーバー102および車両用ナビゲーション制御ユニット106はさらに、ルート計算モジュール204を有し得る。ルート計算は、規定の目的地までの走行前または走行中に経路を計画する処理である。ルート計算モジュール204は、最短経路アルゴリズム、または出発地点から目的地点までの推薦経路を決定する技術を使用し得る。いくつかの異なる最短経路アルゴリズムおよび様々な最短経路アルゴリズムおよび技術が、ナビゲーションシステム100によって使用され得る。
【0032】
最短経路アルゴリズムまたは技術はさらに、経路を計画するために、計画基準を使用する経路最適化モジュールを有し得る。与えられる経路の質は、例えば、距離、道路種類、速度制限、車両位置、停止回数、右左折回数および交通情報などの多くの要因および選択基準に依存し得る。経路選択基準は、製造時に固定され得るかまたはユーザーインターフェースモジュール206によって実行され得るかのどちらかである。最適経路の決定は、走行距離および走行時間を最小化するために、選択基準および地図データベース112および118から検索されるデジタル道路ネットワーク地図を使用し得る。ナビゲーションシステム100は、車両ユーザーが、道路ネットワーク地図中のノードまたはセグメントを開いたり閉じたりして、インタラクティブに経路を計算することを可能にし、これは様々なタイプの車両特徴についても同様である。
【0033】
図2に示されるように、ナビゲーションサーバー102および車両用ナビゲーション制御ユニット106はさらに、ユーザーインターフェースモジュール206を有し得る。ユーザーインターフェースモジュール206は、ディスプレイ108および120上にGUIを生成し得る。ユーザーインターフェースモジュール206により、ユーザーがナビゲーションシステム100と相互作用し、ナビゲーションシステム100に入力することが可能になる。ディスプレイがタッチスクリーンディスプレイである場合、ユーザーインターフェースモジュール206は、ディスプレイ108から入力を受け取り得る。ユーザー入力装置110および122はさらに、ユーザーインターフェースモジュール206に入力するために使用され得る。ユーザー入力は、ルート計算モジュール204に伝送され得る。
【0034】
車両ナビゲーション制御ユニット106はさらに、ルート案内モジュール208を有し得る。ルート案内モジュール208は、ルート計算モジュール204によって生成する経路に沿ってドライバーまたはユーザーを案内するために使用され得る。ルート案内モジュール208は、それぞれの目的地までの経路に沿ってドライバーを案内するために測位モジュール200、地図データベース112、および地図照合モジュール202を使用し得る。ルート案内モジュール208はさらに、ユーザーインターフェースモジュール206が車両用ナビゲーションシステム104のディスプレイ108上に道路ネットワーク地図GUIを生成することを可能にする。道路ネットワーク地図GUIは、道路ネットワーク地図上に車両が配置される場所および車両が走行している方向を示し得る。
【0035】
ナビゲーションサーバー102および車両用ナビゲーション制御ユニット106はさらに、適応ルートモジュール210を有し得る。上記のように、ルート計算モジュール204は、出発地点および目的地点間の最短経路を計算するために使用され得る。適応ルーティングモジュール210は、車両のユーザーまたはドライバーが、ユーザー優先の機能としてルート計算モジュール204により計算された経路を調整することを可能にする。ナビゲーションシステム100の一実施例では、適応ルーティングモジュール210は、ユーザーが、道路ネットワーク地図中のノードおよびセグメントを開いたり、閉じたりすることを可能にし得る。「開」ノードまたはセグメントは、経路計算中でルート計算モジュール204により利用され得るが、「閉」ノードおよびセグメントは利用され得ない。いったんノードまたはセグメントが開かれたまたは閉じられると、適応ルーティングモジュール210は、この情報をルート計算モジュール204に伝え得、このルート計算モジュール204はその後、ユーザー優先の機能として、目的地までの新たな経路を再計算する。適応ルーティングモジュール210は、車両の新たな経路を計算し得る。
【0036】
適応ルーティングモジュール210は、ドライバーまたはユーザーが、道路属性または車両特徴に関し得るユーザー優先の経路を調節することを可能にし得る。ドライバーは、車両の重量または積載重量制限などに基づく一定の道路またはセグメントを回避し得る。例えば、ドライバーは、少なくとも4mの高さを提供しない高架道路を回避したいと思い得る。この場合は、道路属性のこれらユーザー入力優先度の機能として、適応ルーティングモジュール210はさらに、少なくとも4mの高さを提供しない橋を有する道路を回避するために新たな経路を計算し得る。車両特徴は、車両タイプ、積荷タイプ、車両の大きさ、積荷の大きさ、車両高さ、積荷高さ、および車両重量を含む車両特徴のグループから選択され得る。
【0037】
図3では、例示のデジタル道路ネットワーク地図300が示され、これは地図データベース112、および118において記憶され得る。上記に開示されるように、地図データベース112および118の1つの機能は、ディスプレイ108およびディスプレイ120上に表示され得る道路ネットワーク地図を提供することである。地図データベース112および118はさらに、例えば、地理座標、道路名、道路種類、住所範囲(address range)、高架橋情報(高さ基準)、貨物制限、道路接続情報、交差点情報、右左折制限などの地図中に含まれる道路のいくつかの属性を有し得る。この情報は、出発地点から目的地点までの経路を決定するために、ルート計算モジュール204によって使用される。
【0038】
例示の道路ネットワーク地図300は複数のノード(320aから320k)および複数のセグメント(304aから304t)を有する。ノード320aから320kは、ストリート/道路の交差する点および終点を示し、交差点または道路の終点を示すために使用される。セグメント304aから304tは、2以上のノード302aから302kまでの相互間の接合、つまり直線コースを示すために使用される。開示されるシステムのこの目的のために、セグメント304aから304tは直線セグメントまたは曲線セグメントであり得る。
【0039】
適応ルーティングモジュール210は、ナビゲーションシステム100のドライバーまたはユーザーが道路ネットワーク地図300上に配置される、あるノード302aから302kのノード、またはセグメント304aから304tを閉じたり、開いたりすることを可能にし得る。ユーザーがノード302aから302kまたはセグメント304aから304tを閉じたり、開いたりしたら、ルート計算モジュール204または適応ルートモジュール210は、ドライバーまたはユーザーにより入力される案内にしたがって経路を計算し得る。経路はその後、ナビゲーションサーバー102または車両用ナビゲーション制御ユニット106の記憶場所中に記憶され得る。このように、次の機会にユーザーが、同じ出発地点から同じ目的までの経路を探す場合には、ナビゲーションシステム100は、記憶場所からユーザー優先の経路を検索することが出来る。
【0040】
概して上記のように、ナビゲーションシステム100は、ユーザーが、道路ネットワーク地図300において配置される規定のノード302aから302kおよびセグメント304aから304tを閉じたり、開いたりすることを可能にする。閉じたり、開いたりされるセグメント304aから304tは様々な道路の一部を構成し得る。これらのセグメントは、そのコース中に、他の道路から交わる点つまり交差点を組み込み得る。適応ルーティングモジュール210は、必要でならば、車両が、閉じられたセグメント304aから304tを横断することを可能にするために設定され得る。
【0041】
適応ルーティングモジュール210は、閉じられたセグメント304aから304tを、それぞれの閉じられたセグメント304aから304tを定義するノード302aから302kののうち2つのノードを有する具体的な部分に再分割し得る。適応ルーティングモジュール210は、ノード302aから302kの地理座標を決定し、経路計算するためにそれらを使用する。具体的なセグメント304aから304tは、これが交差点つまり交わる点を示さない場合は広がる。それぞれのノード302aから302kの閉鎖は、ノード302aから302kに接続されるいくつかのセグメント304aから304tを閉じ得る。閉セグメント304aから304tは、受け取られる地理座標から計算され得る。ルート計算モジュール204は、適応ルーティングモジュール210から入力を受け取り得、または適応ルーティングモジュール210は、ルート計算モジュール204のサブルーチンとして含まれ得る。
【0042】
図4において、単なる例示としては、車両のユーザーまたはドライバーは、ノード302kから302bまでを走行したいと思い得る。ノード302kは、出発地点として入力され、ノード302bは目的地点として入力される。出発地点および目的地点はさらに住所として入力され得、または出発地点は、車両の現在位置の関数として自動的に計算され得る。これらの入力の関数として、ルート計算モジュール204は、ノード302kからノード302bまでの最適経路を計算し得る。例示としては、ルート計算モジュール204は、ノード302kからノード302bまでの最速または最短経路が、セグメント304sを使用してノード302kからノード302jまで走行し、セグメント304nを使用してノード302jからノード302fまで走行し、その後セグメント304hを使用してノード302fからノード302bまで走行することを初めに決定し得る。このようにして、この経路が、最適経路として車両のドライバーに示される。この経路は、ユーザーがナビゲーションサーバー102を使用して走行計画する場合に、ナビゲーションサーバー102のディスプレイ120上に第1に生成し得る。この経路はさらに、車両用ナビゲーションシステム104のディスプレイ108上に生成し得る。
【0043】
ルート計算モジュール204が第1の経路を計算した後、適応ルーティングモジュール310は、ドライバーに、ドライバーまたはユーザー優先を入力することによって経路を修正するオプションを提供し得る。ユーザーは、道路ネットワーク地図300中にあるそれぞれのノード302aから302kを開いたり、閉じたりすることにより経路を修正することが可能であり得る。ユーザー優先は、ウェブ依存インターフェース(web−based interface)またはアプリケーションウィンドウ(application window)を通してナビゲーションサーバー120のユーザー入力装置122を使用して入力され得る。あるいは、ユーザー優先は、ディスプレイがタッチスクリーンディスプレイである場合には、ディスプレイ104を使用して入力され得、または車両用ナビゲーションシステム104のユーザー入力装置106を通して入力され得る。例えば、ドライバーが使用している車両が、ノード302fに位置する高架橋を通り過ぎるには大き過ぎ得る。それゆえ、ドライバーは、ノード302fを閉じることを許容され、ルート計算モジュール204は、このドライバーの優先機能として新たな経路を計算し得る。同様に、ユーザーはさらに、経路中でルート計算モジュール204が、選択ノード302aから302kを有するように、ノード302aから302kを選択できる。
【0044】
特に例示されていないけれども、適応ルーティングモジュール210はさらに、ユーザーが、車両の特徴に基づく経路に対して修正を入力することを可能にし得る。GUIインターフェースはユーザーに対して示され得、これは、ユーザーに、ユーザーが車両の特徴に基づくオプションまたは入力データを選択することを可能にする選択フィールドまたは入力フィールドを提供する。車両特徴は、車両種類、貨物種類、車両大きさ、貨物大きさ、車両高さ、貨物高さ、車両重量などを含む車両の特徴のグループから選択され得る。ユーザーに示される特徴の種類は、それらが特定のタイプの車両に合うように設計され得る。例えば、貨物トラック用に設計される適応ルーティングモジュール210は、乗用車または営業用車用に設計されるモジュールとは異なり得る。
【0045】
図5は、ルート計算モジュール204、および上記するドライバーの優先の機能として適応ルーティングモジュール210により計算された例示の新たな最適経路が示される。ノード302kからノード302bまでの新たな経路では、車両は、セグメント304sを使用してノード302f、セグメント304lを使用してノード302jからノード302eまで、セグメント304cを使用してノード302fからノード302bまでをとる。このようにして、新たな経路は、入力されるユーザーの優先を通して車両ドライバーの要求通りにノード302fを回避した。ドライバーはさらに、例えば、ある方向のある道路を走行するだけのような、ノード302aから302kの全体の代わりに、ノード302aから302kの一定の経路を閉じることが可能であり得る。
【0046】
さらに他の例示のナビゲーションシステム100では、ドライバーは、道路ネットワーク地図300のそれぞれのセグメント304aから304sを開いたり、閉じたりすることが可能である。先ほどの例を使用すると、車両のドライバーは、ノード302kからノード302bまでを走行したいとする。図4に例示される経路は、ルート計算モジュール204による第1の選択経路として初めに生成する。しかしながら、車両のドライバーは、例えばセグメント304h、セグメント304nおよびセグメント304gを回避したいとする。この例では、車両のドライバーは、それぞれのセグメント304aから304t開いたり、閉じたりすることが可能になり、それにより、ドライバーが、望まないそれぞれの道路セグメントを回避可能になる。ドライバーはさらに、計算される経路中に含まれるように、セグメント304aから304s選択することができる。
【0047】
特定の道路のセグメントが、ドライバーが運転する車両が困難なしには横断できない隣接範囲の一部であり得るので、車両のドライバーは、セグメント304h、304nおよび304gを使用することを欲し得ない。車両のドライバーが、特定のノード302aから302k、またはセグメント304aから304tまでを回避することを欲し得るいくつかの様々な理由が存在し得る。特定のドライバーが、特定のセグメント304aから304tを回避または使用することを欲し得る正確な理由は、ユーザー優先依存と同様に、開示システムの目的が、道路ネットワーク地図の特定のノード302aから302kおよびセグメント304aから304tの選択または回避の機能としてユーザーによって適応された経路を提供できる車両用ナビゲーションシステム100の提供にむけるのであれば、開示システムの目的に対して不適切である。
【0048】
セグメント304h、304nおよび304gを回避するために、車両のドライバーは、閉じるべきセグメントを選択するために、ディスプレイ104またはユーザー入力装置106を使用し得る。ドライバーが閉じるまたは回避すべきそれぞれのセグメントを選択した後、ルート計算モジュール204はセグメント304h,304nおよび304gを回避する新たな経路を再計算する。図5に示される経路は、この例に対しても例示の新たな経路である。
【0049】
上記の例において、閉じられるセグメント304h,304nおよび304gは、閉じられるべきセグメント304h,304nおよび304gに接続されるそれぞれのノードを有する。ルート計算モジュール204または適応ルーティングモジュール210は、車両のドライバーが、閉じられるセグメント304h,304nおよび304gに接続され得るノードを通って走行することを可能にし得る。ノードを通過することは「通過(via)」ターゲットに相当する。特定セグメントの通過は、連続的に接続される「通過」セクションの数に対応する。これら「通過」セクションは、道路ネットワーク地図に関する、受信された地理座標の連続的に接続される要素を有する。
【0050】
図1において、ナビゲーションシステム100は、経路計算するために、およびその経路を車両用のナビゲーションシステム104のナビゲーション制御ユニット106に伝送するために、ナビゲーションサーバー114を使用し得る。車両のドライバーは、ナビゲーションサーバー102を使用して出発地点および目的地を入力し得る。ナビゲーションサーバー102は、その後、ルート計算モジュール204および適応ルーティングモジュール210で経路を計算し、その経路に対するデータをナビゲーション制御ユニット102に戻し得る。このようにして、ナビゲーションサーバー114の地図データベース118、地図照合モジュール202、ルート計算モジュール204、および適応ルーティングモジュール210は、ナビゲーションサーバー102のユーザーにより使用される。ユーザーはそれぞれのノード302aから302kまたはセグメント304aから304tを選択または閉じ得、およびナビゲーションサーバー102は、ドライバーの優先機能として経路を計算する。
【0051】
ドライバーの優先は、ルート計算モジュール204によって第1経路が計算される前に入力され得る。車両のドライバーは、ルート計算モジュール204が経路を計算する前に、回避され得るノード302aから302kまたはセグメント304aから304tを閉じ、またな選択し得る。ユーザーはさらに、上記したいくつかの属性の機能としてユーザー優先を入力し得る。適応ルーティングモジュール210は、これらの設定機能として経路を計算し得る。
【0052】
いったんユーザーが満足する経路を得ると、ユーザーは、経路を車両用のナビゲーションシステム104に伝送するために、ナビゲーションサーバー102のワイヤレスアクセス装置124を使用し得る。車両用ナビゲーション制御ユニット106は、ナビゲーションサーバー102からワイヤレスアクセス装置116を通しその経路情報を受信し得、このワイヤレスアクセス装置116は、車両用ナビゲーションシステム104中に位置する。車両用ナビゲーションシステム104は、この経路情報を使用して走行する予定の車両中に設置され得る。この経路情報は、車両用ナビゲーションシステム104の記憶場所中に記憶され、ユーザーが所望の経路を選択することを可能にするメニュー形式のGUIシステムによってユーザーに示され得る。ナビゲーションシステム100において使用されるインターフェースの全ては、車両中に位置するウェブブラウザを使用することによってブラウザ環境に置かれ得る。
【0053】
本発明の他の局面は、適応ルーティングモジュール210は車両用のナビゲーションシステム100中に設置され得るので、ユーザーはさらに目的地までの経路走行中に修正入力を許容され得る。このようにして、ユーザーは目的地までの走行中に、ユーザーは、様々な種類の環境に基づく経路を修正し得る。一定の例示環境とは、交通状況、工事状況、天気状況などに関し得る。
【0054】
図6において、ナビゲーションシステム100が既定の目的地までの経路を計算するために使用され得る方法を示す例示的なフローチャートが記載される。ブロック600においては、ユーザーまたはドライバーが、出発地点および目的地を入力し得る。ユーザーインターフェースモジュール206、ディスプレイ104およびユーザー入力装置122は、これらの値を入力するために使用され得る。出発地点は、車両用のナビゲーションシステム104がインストールされた現在の地理的位置の関数として既知であり得る。
【0055】
いったん目的地が決定されると、目的地までの最適経路が、ブロック602においてルート計算モジュール204により計算され得る。最短または最速経路が即座に計算され得る。ブロック604においては、最適経路がユーザーに表示され得る。車両のドライバーまたはユーザーは、ブロック606において既定の目的地までのドライバーの優先を入力するオプションを示され得る。これらのドライバーの優先は、ユーザーが、ユーザーに示される道路ネットワーク地図300のあるノード302aから302kまたはセグメント304aから304tを開閉することを可能にする。さらに、ユーザーは、様々なタイプの車両の特徴に基づくユーザー優先を入力し得る。
【0056】
ユーザーがユーザーの優先に基づく適応経路を計算したい場合、ユーザーは、ブロック608においてこれらのユーザー優先を入力する。ユーザーは、一定のユーザー属性および目的地までの経路制限および車両制限を入力するのと同様に、ノード302aから302kまたはセグメント304aから304tを開閉することによって、これらの優先を入力し得る。工程610においては、適応ルーティングモジュール210は、ユーザー入力をルート計算モジュール204に提供し得、ルート計算モジュール204はその後、ユーザー入力および優先の関数として新たな最適経路を計算する。適応ルーティングモジュール210はさらに、新たな最適経路を計算可能であり得る。新たな最適経路は、ブロック612においてナビゲーションサーバー102のディスプレイ120上に生成および表示され得る。新たな最適経路が受け入れられる場合、ブロック614において、新たな最適経路が、車両用のナビゲーションシステム104に伝達され得る。ユーザーはさらに、車両用ナビゲーションシステム104を使用して経路を修正することが許容される。
【0057】
本発明の他の局面は、ナビゲーションサーバー102で目的地までの規定経路を演算する工程を有する。若しくは、車両用ナビゲーションシステム104は、目的地までの経路を決定する。このようにして、時間を節約するために、および車両用ナビゲーションシステム104に伝送される必要があるデータ量を小さくするために、ナビゲーションサーバー102は、適応経路を計算するために、適応ルーティングモジュール210を使用し得る。ナビゲーションサーバー102はその後、元の経路および適応経路の差を決定し得る。元の経路および適応経路の差は、車両用のナビゲーションシステム104に伝送され得る。車両用のナビゲーションシステム104は、適応経路を決定するためにこの差を使用し得る。それ故、適応ルーティングモジュール210により規定経路に対する単なる変化は、車両用のナビゲーションシステム104に伝送され得、車両用のナビゲーションシステム104は、ナビゲーションサーバー102から車両用ナビゲーションシステム104に伝送される必要があるデータ総量を小さくすることにより、時間およびコストを節約する。
【0058】
本発明の様々な実施形態が記述されたが、さらに多くの実施形態および実施が本発明の範囲内で可能であることは当業者には明らかである。したがって、本発明は、添付された特許請求の範囲およびこの均等物に制限されない。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】ナビゲーションシステムのブロックダイアグラムである。
【図2】車両用のナビゲーションシステム上に位置するアプリケーションモジュールのブロックダイアグラムである。
【図3】車両用のナビゲーションシステムによって生成する例示の道路ネットワークである。
【図4】出発地および目的地の間で計算される第1の経路を有する例示の道路ネットワークである。
【図5】ユーザー入力の関数として、出発地および目的地間で計算される適応経路を有する、図4中に例示される道路ネットワークを示す。
【図6】経路計算中に車両用のナビゲーションシステムによってとられる例示の方法の工程を示すフローチャートである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ナビゲーションサーバーと接続され、ユーザーが目的地を入力可能に構成される入力装置;
該目的地までの第1経路を計算するために動作可能であるルート計算モジュール;
複数の地図要素を有する道路ネットワーク地図上の該第1経路を表示するためのディスプレイ;および
該入力装置から該第1経路のユーザー修正を受信するために動作可能な適応ルート計算モジュールであって、該ユーザー修正が該道路ネットワーク地図中の少なくとも1つの地図要素を選択することを含み、第2経路が該ユーザー修正の関数として適応ルート計算モジュールで計算され;および該第2経路が車両用のナビゲーションシステムに伝送されるルート計算モジュール、
を有するナビゲーションシステム。
【請求項2】
選択された地図要素が前記第2経路中で回避される、請求項1に記載のナビゲーションシステム。
【請求項3】
選択された地図要素が前記第2経路に含まれる、請求項1に記載のナビゲーションシステム。
【請求項4】
前記ユーザー修正が少なくとも1つの車両の特徴に基づく、請求項1に記載のナビゲーションシステム。
【請求項5】
前記車両特徴が車両種類、貨物種類、車両大きさ、貨物大きさ、車両高さ、貨物高さ、および車両重量を含む車両の特徴の群から選択され得る、請求項4に記載のナビゲーションシステム。
【請求項6】
前記第2経路がワイヤレス通信システムを使用して、前記ナビゲーションサーバーから前記車両用ナビゲーションシステムに伝達される、請求項1に記載のナビゲーションシステム。
【請求項7】
ナビゲーションサーバーで道路ネットワーク地図を生成する工程であって、該道路ネットワーク地図が複数の地図要素を有する工程;
ユーザーが該道路ネットワーク地図中で、それぞれの地図要素を選択することを許容する工程;
その道路ネットワーク地図中にあるそれぞれの地図要素の選択機能として目的地までの経路を計算する工程;および
車両中の車両用ナビゲーションシステムに経路を伝達する工程、
を包含する、ナビゲーションシステムにおいて経路を適応するように生成する方法。
【請求項8】
選択された地図要素が前記第2経路において回避される、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
選択された地図要素が前記第2経路において含まれる、請求項7に記載の方法。
【請求項10】
ユーザーが前記車両用ナビゲーションシステムを使用して、それぞれの地図要素を選択することを許容することをさらに含む、請求項7に記載の方法。
【請求項11】
前記車両用ナビゲーションシステムを使用して、地図要素の選択機能として適応ルート計算モジュールで前記目的地までの第2経路を計算する工程をさらに包含する請求項10に記載の方法。
【請求項12】
ナビゲーションサーバーにより該車両特徴を入力する工程をさらに有し、ここで、前記目的地までの経路が車両特徴の関数として計算される、請求項7に記載の方法。
【請求項13】
前記車両特徴が車両種類、貨物種類、車両大きさ、貨物大きさ、車両高さ、貨物高さ、および車両重量を含む車両の特徴の群から選択され得る、請求項12に記載のナビゲーションシステム。
【請求項14】
入力装置に接続されたナビゲーションサーバー;
ユーザーが該入力装置で目的地を入力することを可能にするナビゲーションサーバーにより実行可能なユーザーインターフェースモジュール;
複数の地図要素を有する道路ネットワーク地図上に生成される該目的地までの第1経路を計算するために、ナビゲーションサーバーにより実行可能なルート計算モジュール;
該ユーザーが、該入力装置で該第1経路のユーザー修正を入力可能にする該ナビゲーションサーバーにより実行可能な適応ルート計算モジュールであって、該ユーザー修正が該道路ネットワーク地図中の少なくとも1つの地図要素の選択を有し、該目的地までの第2経路が、該ユーザー修正の関数として該適応ルート計算モジュールで計算される適応ルート計算モジュール;および
該ナビゲーションサーバーおよび車両用ナビゲーションシステムと接続されるワイヤレス通信システムであって、該第2経路が、該ワイヤレス通信システムを使用して、該車両用のナビゲーションシステムに伝送されるワイヤレス通信システム、
を有するナビゲーションシステム。
【請求項15】
選択された地図要素が前記第2経路にある、請求項14に記載のナビゲーションシステム。
【請求項16】
選択された地図要素が前記第2経路により回避される、請求項14に記載のナビゲーションシステム。
【請求項17】
ユーザーが前記第2経路の修正を許容するために、前記車両用ナビゲーションシステムにより実行可能な第2の適応ルート計算モジュールをさらに有する、請求項14に記載のナビゲーションシステム。
【請求項18】
前記ユーザー修正が車両特徴に基づく第2修正を有する、請求項14に記載のナビゲーションシステム。
【請求項19】
前記車両の特徴が、車両種類、貨物種類、車両大きさ、貨物大きさ、車両高さ、貨物高さ、および車両重量を有する車両の特徴の群から選択され得る、請求項18に記載のナビゲーションシステム。
【請求項20】
ナビゲーションサーバーで目的地を識別する第1入力を受信する工程;
道路ネットワーク地図を使用して、該目的地までの第1経路を計算する工程;
該ナビゲーションサーバーと接続されるディスプレイ上に該第1経路を表示する工程;
第2経路中で回避され、および第2経路中に含まれるうちの1つである該道路ネットワーク地図上で少なくとも1つの位置を選択する第2の入力を受信する工程;
該道路ネットワーク地図上で少なくとも1つの位置の選択の関数として該第2経路を計算する工程;および
車両用のナビゲーションシステムに該第2経路を伝達する工程、
を有する、ナビゲーションシステムにおいて経路を決定する方法。
【請求項21】
前に少なくとも1つの位置の選択が前記道路ネットワーク地図のノードを含む請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記少なくとも1つの位置の選択が前記道路ネットワーク地図の道路セグメントを含む、請求項20に記載の方法。
【請求項23】
前記車両用のナビゲーションシステムのディスプレイ上で前記第2経路を表示する工程をさらに含む、請求項20に記載の方法。
【請求項24】
前記車両用ナビゲーションシステムのディスプレイで第3経路において回避、または第3経路において含まれるように、ユーザーが前記道路ネットワーク地図の位置を選択することを許容する工程をさらに含む、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記ディスプレイで入力された前記道路ネットワーク地図の選択位置の関数として前記第3経路を計算する工程をさらに含む、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記伝達工程が、ワイヤレス通信システムで前記車両用ナビゲーションシステムに前記第2経路を伝達する工程を含む、請求項20に記載の方法。
【請求項27】
入力装置からナビゲーションサーバーに伝達可能な目的地を有する第1の信号であって、ルート計算モジュールが、該目的地までの第1経路を生成するために該ナビゲーションシステムにより実行可能である第1の信号;
該ナビゲーションサーバーからディスプレイに伝達可能な第2の信号であって、該ディスプレイが該第1経路のグラフィカル表示を生成可能であり、該第1経路が複数のノードおよび複数のセグメントを有する道路ネットワーク地図上で生成され、該ナビゲーションサーバーにより実行可能な適応ルーティングモジュールが、ユーザーが該入力装置で該第1経路のユーザー修正を入力することを許容し、該ユーザー修正が少なくとも地図要素の選択を含み、目的地までの第2経路が該ユーザー修正の関数として適応ルーティングモジュールで計算可能である第2の信号;および
該ナビゲーションサーバーから車両ナビゲーションシステムへ伝達可能な第3の信号であって、該車両用ナビゲーションシステムが、該第3の信号の関数として該車両用ナビゲーションシステムのディスプレイ上で第2経路の第2のグラフィカル表示を生成可能である第3の信号、
を有するナビゲーションシステム。
【請求項28】
それぞれの地図要素の選択が、前記第2経路中の該選択された地図要素を回避する、請求項27に記載のナビゲーションシステム。
【請求項29】
それぞれの地図要素の選択が、前記第2経路中の該選択された地図要素を有する、請求項27に記載のナビゲーションシステム。
【請求項30】
前記入力装置および前記ディスプレイがタッチスクリーンディスプレイを含む、請求項27に記載のナビゲーションシステム。
【請求項31】
前記第3の信号をワイヤレス通信システムで前記車両用のナビゲーションシステムに伝達可能である、請求項27に記載のナビゲーションシステム。
【請求項32】
ナビゲーションサーバーで目的地までの第1経路を計算するための手段であって、該第1経路が複数の地図要素を有する道路ネットワーク地図上に生成される手段;
該第1経路のユーザー修正を入力するための手段であって、該ユーザー修正が少なくとも1つの地図要素の選択を含む手段;
該ユーザー修正の関数として該目的地までの第2経路を計算するための手段;
車両用のナビゲーションシステムに該第2経路を伝送するための手段、
を有するナビゲーションシステム。
【請求項33】
前記選択された地図要素が前記第2経路中に含まれない、請求項32に記載のナビゲーションシステム。
【請求項34】
前記選択された地図要素が前記第2経路中に含まれる、請求項32に記載のナビゲーションシステム。
【請求項35】
前記ユーザー修正がさらに車両の特徴をさらに含む、請求項32に記載のナビゲーションシステム。
【請求項36】
前記車両特徴が、車両種類、貨物種類、車両大きさ、貨物大きさ、車両高さ、貨物高さ、および車両重量を有する車両の特徴の群から選択され得る、請求項35に記載のナビゲーションシステム。
【請求項37】
入力装置が、ユーザーが目的地を入力することが許容可能であり、およびナビゲーションサーバーと接続される入力装置;
該目的地までの第1経路を計算可能なルート計算モジュール;
複数の地図要素を有する道路ネットワーク地図上の該第1経路を表示するためのディスプレイ;および
該入力装置から該第1経路のユーザー修正を受信可能な適応ルート計算モジュールであって、該ユーザー修正が該道路ネットワーク地図中に少なくとも1の地図要素の選択を含み、該第2経路が、該ユーザー修正の関数として、適応ルート計算モジュールにより計算されるモジュール、
を有するナビゲーションシステムであって、該適応ルート計算モジュールが該第1経路および該第2経路の間の差を決定可能であり、該第1経路および該第2経路の間の差が車両用のナビゲーションシステムに伝送されるシステム。
【請求項38】
ナビゲーションサーバーで目的地までの第1経路を計算する工程;
該ナビゲーションサーバーで該第1経路の道路ネットワーク地図を生成する工程であって、該道路ネットワーク地図が複数の地図要素を有する工程;
ユーザーが該道路ネットワーク地図中のそれぞれの地図要素を選択することを可能にする工程;
該道路ネットワーク地図中の該地図要素の選択の関数として該目的地までの適応経路を計算する工程;
第1経路および適応経路間の差を決定する工程;
第1経路および適応経路差を、車両中に配置された車両用のナビゲーションシステムに車両用のナビゲーションシステムに伝送する工程;
該ナビゲーションステムで該第1経路を計算する工程;および
車両ナビゲーションシステムにおいて適応経路を決定するために、ナビゲーションサーバーから受信された第1経路および適応経路の間の差を適用する工程、
ナビゲーションシステム中で経路を適応するように生成する方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2006−514302(P2006−514302A)
【公表日】平成18年4月27日(2006.4.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−507809(P2005−507809)
【出願日】平成15年7月16日(2003.7.16)
【国際出願番号】PCT/US2003/022225
【国際公開番号】WO2005/017455
【国際公開日】平成17年2月24日(2005.2.24)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
Bluetooth
【出願人】(504147933)ハーマン ベッカー オートモーティブ システムズ ゲーエムベーハー (165)
【Fターム(参考)】