説明

ナビゲーション装置及びナビゲーション方法

【課題】 従来のナビゲーション装置において、渋滞度が同じ連続するリンクを一つの区間としてまとめる技術がある。しかし、このような技術では、渋滞度に応じてリンクをまとめて一つの区間とする処理の方法が一定であり、変更できない。つまり、利用する機能とは無関係に所定の条件に従ってリンクを一つの区間としてまとめてしまう。
本発明の目的は、交通情報を状況に応じて構成する技術を提供することにある。
【解決手段】
本発明のナビゲーション装置は、実行させる機能に応じて、対応付けられたリンクのまとめ方を特定し、特定したまとめ方に従って一または複数のリンクを含む区間にまとめ、まとめた区間に対して渋滞情報を付与する手段を備えることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ナビゲーション装置の技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、ナビゲーション装置において、渋滞度が同じ連続するリンクを一つの区間としてまとめる技術がある。
【0003】
特許文献1には、このようなナビゲーション装置についての技術が記載されている。
【0004】
【特許文献1】特開2007−114128号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上記のようなナビゲーション装置では、渋滞度に応じてリンクをまとめて一つの区間とする処理の方法が常に一定であり、変更することはできない。例えば、回避する距離を最小限に抑えて渋滞を回避する経路を算出する機能を用いる場合であろうと、目的地までの経路と予想渋滞情報の概略を表示する機能を用いる場合であろうと、利用する機能に関係なく所定の条件に従ってリンクを一つの区間にまとめてしまう。
【0006】
つまり、機能ごとに最適な交通情報を使用することができない。
【0007】
本発明の目的は、ナビゲーション装置において、交通情報を状況に応じて構成する技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決すべく、本発明のナビゲーション装置は、リンクの渋滞度を示す交通情報を取得する取得手段と、機能の指示を受け付ける受付手段と、前記受付手段で受け付けた機能に応じて、地図上の道路に、前記交通情報に含まれる1つ又は複数のリンクにより構成されるリンク群を設定するリンク群設定手段と、を備えることを特徴とする。
【0009】
また例えば、ナビゲーション装置のナビゲーション方法であって、前記ナビゲーション装置は、リンクの渋滞度を示す交通情報を取得する取得ステップと、機能の指示を受け付ける受付ステップと、前記受付ステップで受け付けた機能に応じて、地図上の道路に、前記交通情報に含まれる1つ又は複数のリンクにより構成されるリンク群を設定するリンク群設定ステップと、を実行することを特徴とする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下に、本発明の一実施形態が適用されたナビゲーション装置100について、図面を参照して説明する。
【0011】
図1は、本発明が適用された車載用ナビゲーション装置100の概略構成図である。図示するように、車載用ナビゲーション装置100は、演算処理部1と、ディスプレイ2と、記憶装置3と、音声入出力装置4(音声入力装置としてマイクロフォン41、音声出力装置としてスピーカ42)と、入力装置5と、ROM装置6と、車速センサ7と、ジャイロセンサ8と、GPS(Global Positioning System)受信装置9と、FM多重放送受信装置10と、ビーコン受信装置11と、を備えている。
【0012】
演算処理部1は、様々な処理を行う中心的ユニットである。例えば各種センサ7,8やGPS受信装置9、FM多重放送受信装置10、またはビーコン受信装置11から出力される情報を基にして現在地を検出する。また、得られた現在地情報に基づいて、表示に必要な地図データを記憶装置3あるいはROM装置6から読み出す。また、読み出した地図データをグラフィックス展開し、そこに現在地を示すマークを重ねてディスプレイ2へ表示する。また、記憶装置3あるいはROM装置6に記憶されている地図データ等を用いて、ユーザから指示された出発地(現在地)と目的地とを結ぶ最適な経路(推奨経路)を探索する。また、スピーカ42やディスプレイ2を用いてユーザを誘導する。
【0013】
演算装置1は、各デバイス間をバス25で接続した構成である。演算処理部1は、数値演算及び各デバイスを制御するといった様々な処理を実行するCPU(Central Processing Unit)21と、記憶装置3から読み出した地図データ、演算データなどを格納するRAM(Random Access Memory)22と、プログラムやデータを格納するROM(Read Only Memory)23と、各種ハードウェアを演算装置1に接続するインターフェイスであるI/F24と、を有する。
【0014】
ディスプレイ2は、演算処理部1で生成されたグラフィックス情報を表示するユニットである。ディスプレイ2は、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイなどで構成される。
【0015】
記憶装置3は、HDD(Hard Disk Drive)や不揮発性メモリカードといった、少なくとも読み書きが可能な記憶媒体で構成される。
【0016】
この記憶媒体には、通常の経路探索装置に必要な地図データ(地図上の道路を構成するリンクのリンクデータを含む)であるリンクテーブル200と、交通情報テーブル300と、経路情報400と、区間情報500と、再構成処理テーブル600と、が記憶されている。
【0017】
図2は、リンクテーブル200の構成を示す図である。リンクテーブル200は、地図上の区画された領域であるメッシュの識別コード(メッシュID)201ごとに、そのメッシュ領域に含まれる道路を構成する各リンクのリンクデータ202を含んでいる。
【0018】
リンクデータ202は、リンクの識別子であるリンクID211ごとに、リンクを構成する2つのノード(開始ノード、終了ノード)の座標情報222、リンクを含む道路の種別を示す道路種別223、リンクの距離を示すリンク長224、リンク旅行時間225、リンクを構成する2つのノードにそれぞれ接続するリンクのリンクID(接続リンクID)である開始接続リンク、終了接続リンク226、リンクを含む道路の通称(例えば、「環八通り」等)を示す通称227、等を含んでいる。
【0019】
なお、ここでは、リンクを構成する2つのノードについて開始ノードと終了ノードとを区別することで、同じ道路の上り方向と下り方向とを、それぞれ別のリンクとして管理するようにしている。なお、リンク旅行時間225は、日時、天気などの条件ごとに対応付けられたリンク旅行時間であってもよい。
【0020】
図3は、交通情報テーブル300の構成を示す図である。交通情報テーブル300は、FM多重放送受信装置10やビーコン受信装置11等の通信装置を介して、図示しない外部の機関等から送信された交通情報を記憶するテーブルである。
【0021】
交通情報テーブル300は、リンクID301ごとに、リンクの渋滞の程度を示す渋滞度302を含んでいる。
【0022】
具体的には、リンクID301は、「000001」、「000002」等の、道路を構成するリンクを識別する情報である。
【0023】
渋滞度302は、渋滞の程度が高い順に予め定められた「渋滞」、軽微な渋滞であることを示す「混雑」、渋滞が発生していないことを示す「順調」等の渋滞度または渋滞度を特定できない旨の「不明」等の、渋滞の状態に関する情報である。
【0024】
なお、渋滞度302は、例えばVICS(Vehicle Information Communication System:登録商標)等により提供される。
【0025】
図4は、経路情報400の構成を示す図である。
【0026】
経路情報400は、ナビゲーション装置100等による経路探索の結果得られた経路に関する情報である。
【0027】
経路情報400は、リンクID401を含んでいる。
【0028】
リンクID401は、経路を構成するリンクを識別する情報である。
【0029】
経路情報400は、リンクを識別するリンクIDを、経路上で経由する順に含んでいる。例えば、「000003」、「848428」、・・・「288474」であれば、「000003」で識別されるリンクと、「848428」で識別されるリンクと、・・・「288474」で識別されるリンクと、を順に経由する経路であることを示す。
【0030】
図5は、区間情報500の構成を示す図である。
【0031】
区間情報500は、一つまたは複数のリンクが連結された区間ごとに、区間を構成するリンクと、区間の渋滞度(みなし渋滞度)と、を対応付ける情報である。
【0032】
具体的には、区間情報500は、区間ID501と、構成リンク列502と、みなし渋滞度503と、を含んでいる。
【0033】
区間ID501は、経路を構成するリンクを1つ又は複数まとめて構成される区間を識別する情報である。
【0034】
例えば、区間ID501の情報が「0001」、「0002」、・・・「0033」であれば、経路は、「0001」で識別される区間と、「0002」で識別される区間と、・・・、「0033」で識別される区間と、に区分されることを示す。
【0035】
構成リンク列502は、区間を構成するリンクを特定する情報である。
【0036】
例えば、「000003,848428」であれば、その区間はリンクIDが「000003」であるリンクと「848428」であるリンクとにより構成されることを示す。
【0037】
みなし渋滞度503は、区間の渋滞度を示す情報である。例えば、「順調」であれば、その区間を構成するリンクはすべて「順調」という渋滞度を備えるものとみなされる。
【0038】
図6は、再構成処理テーブル600の構成を示す図である。
【0039】
再構成処理テーブル600は、機能ごとに、リンクを再構成して区間にまとめる処理を識別する情報を対応付けて記憶する。
【0040】
再構成処理テーブル600は、機能601と、再構成処理602と、を含んでいる。
【0041】
機能601は、起動させる機能である。例えば、「最速ルート表示」、「渋滞回避」等の交通情報を用いる様々な機能である。
【0042】
再構成処理602は、リンクを区間にまとめる処理である。例えば、機能601が「最速ルート表示」、再構成処理602が「第一処理」、であれば、「最速ルート表示」を起動させる際には「第一処理」を用いてリンクを区間にまとめることを示す。
【0043】
図1に戻って説明する。音声入出力装置4は、音声入力装置としてマイクロフォン41と、音声出力装置としてスピーカ42と、を備える。マイクロフォン41は、使用者やその他の搭乗者が発した声などの車載用ナビゲーション装置100の外部の音声を取得する。
【0044】
スピーカ42は、演算処理部1で生成された使用者へのメッセージを音声信号として出力する。マイクロフォン41とスピーカ42は、車両の所定の部位に、別個に配されている。ただし、一体の筐体に収納されていても良い。車載用ナビゲーション装置100は、マイクロフォン41及びスピーカ42を、それぞれ複数備えることができる。
【0045】
入力装置5は、使用者からの指示を使用者による操作を介して受け付ける装置である。入力装置5は、タッチパネル51と、ダイヤルスイッチ52と、その他のハードスイッチ(図示しない)であるスクロールキー、縮尺変更キーなどで構成される。
【0046】
タッチパネル51は、ディスプレイ2の表示面側に搭載され、表示画面を透視可能である。タッチパネル51は、ディスプレイ2に表示された画像のXY座標と対応したタッチ位置を特定し、タッチ位置を座標に変換して出力する。タッチパネル51は、感圧式または静電式の入力検出素子などにより構成される。
【0047】
ダイヤルスイッチ52は、時計回り及び反時計回りに回転可能に構成され、所定の角度の回転ごとにパルス信号を発生し、演算処理部1に出力する。演算処理部1では、パルス信号の数から、回転角度を求める。
【0048】
ROM装置6は、CD-ROMやDVDなどのROM(Read Only Memory)やIC(Integrated Circuit)カードといった、少なくとも読み取りが可能な記憶媒体で構成されている。この記憶媒体には、例えば、動画データや、音声データなどが記憶されている。
【0049】
車速センサ7,ジャイロセンサ8およびGPS受信装置9は、車載用ナビゲーション装置100において現在地(自車位置)を検出するために使用されるものである。
【0050】
車速センサ7は、車速を算出するのに用いる値を出力するセンサである。ジャイロセンサ8は、光ファイバジャイロや振動ジャイロ等で構成され、移動体の回転による角速度を検出するものである。GPS受信装置9は、GPS衛星からの信号を受信し移動体とGPS衛星間の距離と距離の変化率を3個以上の衛星に対して測定することで移動体の現在位置、進行速度および進行方位を測定し、演算処理部1に送信するものである。
【0051】
FM多重放送受信装置10は、FM多重放送局から送られてくるFM多重放送信号を受信する。FM多重放送には、VICS(Vehicle Information Communication System:登録商標)情報の概略現況交通情報、規制情報、SA/PA(サービスエリア/パーキングエリア)情報、駐車場情報、天気情報などやFM多重一般情報としてラジオ局が提供する文字情報などがある。
【0052】
ビーコン受信装置11は、光ビーコン、電波ビーコン等の信号を受信する。ビーコン等の信号には、VICS情報の概略現況交通情報、規制情報、SA/PA(サービスエリア/パーキングエリア)情報、駐車場情報などがある。
【0053】
図7は、演算処理部1の機能ブロック図である。
【0054】
図示するように、演算処理部1は、主制御部101と、入力受付部102と、出力処理部103と、再構成処理特定部104と、再構成処理部105と、を有する。
【0055】
主制御部101は、様々な処理を行う中心的な機能部であり、処理内容に応じて、他の処理部を制御する。また、主制御部101は、車載用ナビゲーション装置100の基本動作であるナビゲーション処理(例えば、交通情報の表示、現在位置の表示、経路探索、経路誘導等)を実施する。
【0056】
入力受付部102は、マイクロフォン41、タッチパネル51およびダイヤルスイッチ52を介して、使用者からの指示入力を受け付け、これを各処理部に受け渡す処理部である。
【0057】
出力処理部103は、画面出力をディスプレイ2に表示させる機能部である。ディスプレイ2への表示が要求される画面データと表示候補を受け取り、指定された描画方式で、道路、その他の地図構成物や、現在地、目的地、推奨経路、メッセージ情報のためのダイアログなどを描画するように画面描画コマンドを生成する。そして、生成したコマンドを、ディスプレイ2に送信する。
【0058】
再構成処理特定部104は、起動要求のあった機能に応じて、経路を構成するリンクを区間に再構成する処理を特定する。
【0059】
具体的には、再構成処理特定部104は、起動を要求された機能を特定し、再構成処理テーブル600を参照して対応付けられた再構成処理を特定する。
【0060】
再構成処理部105は、再構成処理特定部104が特定した再構成処理に応じた処理を実施することで、リンクを区間に再構成して、再構成した区分に渋滞度を割り当てる。
【0061】
なお、主制御部101、入力受付部102、出力処理部103、再構成処理特定部104、再構成処理部105は、CPU21がRAM22やROM23にロードしたプログラムを実行することにより実現される。
【0062】
次に、上記構成の車載用ナビゲーション装置100の動作について説明する。
【0063】
図8は、機能開始処理の流れを示すフロー図である。
【0064】
主制御部101は、ナビゲーション装置100の図示しない電源部に電源が投入されると、本フローを開始する。
【0065】
主制御部101は、実行する機能を受け付ける(ステップS001)。
【0066】
具体的には、主制御部101は、入力受付部102を介して、利用者からの実行する機能、例えば経路の概要を表示させる概要表示機能の実行指示入力を受け付ける。
【0067】
次に、再構成処理特定部104は、機能に応じて再構成手段を特定する(ステップS002)。
【0068】
具体的には、再構成処理特定部104は、再構成処理テーブル600のレコードから、機能601が実行する機能と合致するレコードを特定し、対応する再構成処理602を特定する。
【0069】
次に、再構成処理部105は、ステップS002にて特定した再構成処理を実施する(ステップS003)。
【0070】
ステップS003の詳細は、後述する。
【0071】
次に、主制御部101は、ステップS001にて受け付けた機能を実行する(ステップS004)。
【0072】
具体的には、主制御部101は、ステップS003の実施により得られた区間情報500を優先的に用いて、指定された機能を実施する。
【0073】
以上が、機能開始処理のフローである。
【0074】
次に、ステップS003にて実施する再構成処理の例を、図9を用いて説明する。
【0075】
図9は、再構成処理のフローの例である。
【0076】
まず、再構成処理部105は、経路を構成するリンクのうち、渋滞度が「順調」または「不明」のリンクについて、隣接しあうリンク同士を連結する(ステップS101)。
【0077】
具体的には、再構成処理部105は、経路情報400のリンクID401を参照して、各リンクIDで特定されるリンクについて、交通情報テーブル300の渋滞度302を特定する。
【0078】
そして、再構成処理部105は、特定した渋滞度が「順調」または「不明」であるリンクを経路情報400から特定し、特定したリンク同士が隣接しあう場合に連結する。
【0079】
ここで、渋滞度が「順調」または「不明」のリンクのうち、隣接しあうリンクがないものについては、リンク単独で「連結されたリンク」として設定される。
【0080】
次に、再構成処理部105は、ステップS101にて連結されたリンクのリンク長を算出する(ステップS102)。
【0081】
具体的には、再構成処理部105は、リンクテーブル200のリンク長224を加算することで、ステップS101にて連結されたリンクのリンク長を求める。
【0082】
次に、再構成処理部105は、連結されたリンクのリンク長が所定の閾値を越えるものを確定区間とし、確定区間のみなし渋滞度として「順調」を割り当てる(ステップS103)。
【0083】
具体的には、再構成処理部105は、ステップS102にて求めた連結後のリンク長について、所定の閾値を超えたか否かを判定する。
【0084】
そして、再構成処理部105は、リンク長が所定のしきい値を超えた連結後のリンクについて、連結状態が確定したことを示す確定区間として設定し、確定区間のみなし渋滞度としてそれぞれ「順調」を割り当てる。
【0085】
なお、この所定の閾値は、例えば1km等、予め機能を実行するのに妥当と考えられる値であるが、これに限らず、経路の距離に応じて定められた閾値であってもよい。例えば、経路の距離が10km未満であれば閾値を500mとし、経路の距離が10km以上であれば閾値を1kmとする等、経路の距離が増加する程に大きな値としてもよい。
【0086】
また、所定の閾値は、一般道や有料道路等の道路の種類に応じて定められる閾値であってもよい。例えば、一般道であれば閾値を200mとし、有料道路であれば一般道より長い距離となるよう閾値を700mとする等である。
【0087】
また、道路の種類と経路の距離とに応じて定められた閾値であってもよい。例えば、道路の種類に応じて基本となる閾値が定められ、経路の距離に応じて閾値が増減されて定められてもよい。
【0088】
次に、再構成処理部105は、経路を構成するリンクのうち、ステップS103で設定した確定区間に該当しないリンクについて、隣接しあうリンク同士を連結して未確定区間とする(ステップS104)。
【0089】
具体的には、再構成処理部105は、経路情報400のリンクID401のうち、確定区間に含まれないリンクを特定する。そして、再構成処理部105は、特定したリンクのうち隣接しあうリンクをまとめて、それぞれのまとまりを未確定区間とする。
【0090】
ここで、隣接しあうリンクがないものについては、リンク単独で「未確定区間」として設定される。
【0091】
次に、再構成処理部105は、ステップS104で特定した未確定区間ごとに、渋滞度が「渋滞」であるリンクを含む場合にはその区間のみなし渋滞度として「渋滞」を割り当て、含まない場合にはその区間のみなし渋滞度として「混雑」を割り当てる(ステップS105)。
【0092】
具体的には、再構成処理部105は、ステップS104で特定した未確定区間ごとに、区間に含まれるリンクを特定し、各リンクについて交通情報テーブル300の渋滞度302が「渋滞」であるか否かを判定する。
【0093】
そして、再構成処理部105は、「渋滞」であるリンクを一つでも含む未確定区間について、みなし渋滞度として「渋滞」を割り当てる。再構成処理部105は、「渋滞」であるリンクを含まない未確定区間について、みなし渋滞度として「混雑」を割り当てる。
【0094】
次に、再構成処理部105は、未確定区間および確定区間を、区間情報500に、その順序を変えずに格納する(ステップS106)。
【0095】
具体的には、再構成処理部105は、未確定区間および確定区間について、経路上での順序を変えずに、区間ID501を順に付与して区間情報500に格納する。
【0096】
その際、再構成処理部105は、各区間を構成するリンクのリンクIDを構成リンク列502に格納する。
【0097】
次に再構成処理部105は、区間情報500に格納された各区間について、ステップS103あるいはステップS105において各区間に割り当てられたみなし渋滞度をみなし渋滞度503として格納する(ステップS107)。
【0098】
以上が、再構成処理のフローである。
【0099】
再構成処理を実施することで、ナビゲーション装置100は、交通情報が提供されるリンクの情報にとらわれず、実行する機能に都合が良いよう再構成した区間情報を使用することが可能となる。
【0100】
図10に、図9に示した再構成処理による区間情報の構成例を示す。
【0101】
図10(a)は、経路を構成する連続したリンク701〜707の構成を示す図である。
リンク701は、渋滞度が「混雑」であり、リンク長は「400m」である。
リンク702は、渋滞度が「順調」であり、リンク長は「400m」である。
リンク703は、渋滞度が「渋滞」であり、リンク長は「200m」である。
リンク704は、渋滞度が「順調」であり、リンク長は「550m」である。
リンク705は、渋滞度が「不明」であり、リンク長は「600m」である。
リンク706は、渋滞度が「混雑」であり、リンク長は「750m」である。
リンク707は、渋滞度が「不明」であり、リンク長は「1200m」である。
【0102】
図10(b)は、図10(a)の構成を備える経路について、再構成処理のステップS101〜ステップS104を実施した状態、すなわち確定区間と未確定区間とを特定した状態を示す図である。
【0103】
図10(b)においては、第一の区間(未確定区間)711は、リンク701と、リンク702と、リンク703と、により構成されている。
【0104】
第二の区間(確定区間)712は、リンク704と、リンク705と、により構成されている。第三の区間(未確定区間)713は、リンク706により構成されている。また、第四の区間(確定区間)714は、リンク707により構成されている。
【0105】
ここで、第二の区間712は、渋滞度が「順調」でありリンク長が「550m」であるリンク704と、渋滞度が「不明」でありリンク長が「600m」であるリンク705と、が連結されて構成されている。第二の区間712の距離は、リンク704のリンク長「550m」とリンク705のリンク長「600m」を合計したものであり、閾値である1kmを越える「1150m」となるため、第二の区間は確定区間として設定される。
【0106】
また、第四の区間714は、渋滞度が「不明」でありリンク長が「1200m」であるリンク707により構成されている。第四の区間714の距離は、リンク707のリンク長「1200m」であり、閾値である1kmを越えるため、第四の区間は確定区間として設定される。
【0107】
図10(c)は、図10(b)で示した各区間711〜714の渋滞度をそのまま画面に表示する場合の表示例を示している。
【0108】
第一の区間711は、上述のとおり渋滞度が「混雑」であるリンク701と、渋滞度が「順調」であるリンク702と、渋滞度が「渋滞」であるリンク703と、が連結されて構成されている。つまり、第一の区間711は、渋滞度が「渋滞」であるリンク703を含むため、みなし渋滞度には「渋滞」が割り当てられる。
【0109】
そのため、出力処理部103は、第一の区間711のみなし渋滞度を示す表示領域721に、「渋滞」を表示する。
【0110】
第二の区間712は、上述のとおり渋滞度が「順調」であるリンク704と、渋滞度が「不明」であるリンク705と、が連結されて確定区間として構成されている。つまり、第二の区間712は、確定区間であるため、みなし渋滞度には「順調」が割り当てられる。
【0111】
そのため、出力処理部103は、第二の区間712のみなし渋滞度を示す表示領域722に、「順調」を表示する。
【0112】
第三の区間713は、上述のとおり渋滞度が「混雑」であるリンク706により構成されている。つまり、第三の区間713は、渋滞度が「渋滞」であるリンクを含まない未確定区間であるため、みなし渋滞度には「混雑」が割り当てられる。
【0113】
そのため、出力処理部103は、第三の区間713のみなし渋滞度を示す表示領域723に、「混雑」を表示する。
【0114】
第四の区間714は、上述のとおり渋滞度が「不明」であるリンク707により、確定区間として構成されている。つまり、第四の区間714は、確定区間であるため、みなし渋滞度には「順調」が割り当てられる。
【0115】
そのため、出力処理部103は、第四の区間714のみなし渋滞度を示す表示領域724に、「順調」を表示する。
【0116】
以上、図10により、図9に示した再構成処理による区間情報の構成例を示した。
【0117】
このように、図9に示した再構成処理によると、経路設定された経路を構成するリンクのうち渋滞が発生している渋滞リンクまたは混雑が発生している混雑リンクに対して、隣接する渋滞リンクまたは混雑リンクを連結させることができるといえる。
【0118】
また、経路設定された経路を構成するリンクのうち渋滞が発生している渋滞リンクまたは混雑が発生している混雑リンクに対して、隣接しない渋滞リンクまたは混雑リンクであって所定の距離内にあるリンク(以降、「近隣リンク」とする)と、近隣リンクと前記渋滞リンクまたは混雑リンクとの間に挟まれたリンクと、を連結させることができるともいえる。
【0119】
図11に、リンクを区間情報に再構成する別の再構成処理についての処理フローを示す。
【0120】
図11の処理フローは、原則、図9の処理フローと同じであるが、ステップS205を実施する点において相違する。以下、その相違点であるステップS205を説明する。
【0121】
ステップS205において、再構成処理部105は、ステップS104で特定した未確定区間ごとに、渋滞度が「渋滞」であるリンクを含む場合にはその区間のみなし渋滞度として「渋滞」を割り当て、含まない場合にはその区間のみなし渋滞度として「順調」を割り当てる。
【0122】
具体的には、再構成処理部105は、ステップS104で特定した未確定区間ごとに、区間に含まれるリンクを特定し、各リンクについて交通情報テーブル300の渋滞度302が「渋滞」であるか否かを判定する。
【0123】
そして、再構成処理部105は、「渋滞」であるリンクを一つでも含む未確定区間について、みなし渋滞度として「渋滞」を割り当てる。再構成処理部105は、「渋滞」であるリンクを含まない未確定区間について、みなし渋滞度として「順調」を割り当てる。
【0124】
以上が、ステップS205の処理内容である。
【0125】
ステップS205と、図9のステップS105との違いは、未確定区間のうち渋滞度が「渋滞」であるリンクを含まない未確定区間について、そのみなし渋滞度として「順調」を割り当てる点にある。
【0126】
図12は、この相違を示す図である。
【0127】
図12(a)は、図10(a)と同様のリンク701〜707により構成される経路の構造を示す図である。
【0128】
図12(b)は、図12(a)の構成を備える経路について、図11の再構成処理のステップS101〜ステップS104を実施した状態、すなわち確定区間と未確定区間とを特定した状態を示す図である。図10(b)と同様である。
【0129】
図12(c)は、図12(b)で示した各区間711〜714の渋滞度をそのまま画面に表示する場合の表示例を示している。
【0130】
ここで、第三の区間713は、上述のとおり渋滞度が「混雑」であるリンク706により構成されている。つまり、第三の区間713は、渋滞度が「渋滞」であるリンクを含まない未確定区間であるため、ステップS205により、みなし渋滞度には「順調」が割り当てられる。
【0131】
そのため、出力処理部103は、第三の区間713のみなし渋滞度を示す表示部823に、「順調」を表示する。
【0132】
このような再構成処理を行うことで、渋滞の酷い区間以外を「順調」とみなすことができる。これは、例えば、渋滞の酷い部分をまとめて回避する経路を探索する渋滞回避機能等を起動する際に効率のよい交通情報の整理である。
【0133】
図13は、図11の再構成処理のステップS103におけるリンク長の閾値を「300m」とした場合の区間情報の構成例を示す図である。
【0134】
図13(a)は、図12(a)と同様のリンク701〜707により構成される経路の構造を示す図である。
【0135】
図13(b)は、図13(a)の構成を備える経路について、図11の再構成処理のステップS101〜ステップS104を実施した状態、すなわち確定区間と未確定区間とを特定した状態を示す図である。
【0136】
図13(b)においては、第一の区間911は、渋滞度が「混雑」でありリンク長が「400m」であるリンク701により構成されている。
【0137】
第二の区間912は、渋滞度が「順調」でありリンク長が「400m」であるリンク702により構成されている。第二の区間912の距離は、リンク702のリンク長「400m」であり、閾値である300mを越えるため、第二の区間は確定区間として設定される。
【0138】
第三の区間913は、渋滞度が「渋滞」でありリンク長が「200m」であるリンク703により構成されている。
【0139】
第四の区間914は、渋滞度が「順調」でありリンク長が「550m」であるリンク704と、渋滞度が「不明」でありリンク長が「600m」であるリンク705と、が連結されて構成されている。第四の区間914の距離は、リンク704のリンク長「550m」とリンク705のリンク長「600m」を合計したものであり、閾値である300mを越える「1150m」となるため、第四の区間は確定区間として設定される。
【0140】
第五の区間915は、渋滞度が「混雑」でありリンク長が「750m」であるリンク706により構成されている。
【0141】
第六の区間916は、渋滞度が「不明」でありリンク長が「1200m」であるリンク707により構成されている。第六の区間916の距離は、リンク707のリンク長「1200m」であり、閾値である300mを越えるため、第六の区間は確定区間として設定される。
【0142】
図13(c)は、図13(b)で示した各区間911〜916の渋滞度をそのまま画面に表示する場合の表示例を示している。
【0143】
第一の区間911は、上述のとおり渋滞度が「混雑」であるリンク701により構成されている。つまり、第一の区間911は、渋滞度が「渋滞」であるリンクを含まない未確定区間であるため、みなし渋滞度には「順調」が割り当てられる。
【0144】
そのため、出力処理部103は、第一の区間911のみなし渋滞度を示す表示部921に、「順調」を表示する。
【0145】
第二の区間912は、渋滞度が「順調」であるリンク702により構成されている。つまり、第二の区間912は、確定区間であるため、みなし渋滞度には「順調」が割り当てられる。
【0146】
そのため、出力処理部103は、第二の区間912のみなし渋滞度を示す表示部922に、「順調」を表示する。
【0147】
第三の区間913は、上述のとおり渋滞度が「渋滞」であるリンク703により構成されている。つまり、第三の区間913は、渋滞度が「渋滞」であるリンクを含む未確定区間であるため、みなし渋滞度には「渋滞」が割り当てられる。
【0148】
そのため、出力処理部103は、第三の区間913のみなし渋滞度を示す表示部923に、「渋滞」を表示する。
【0149】
第四の区間914は、上述のとおり渋滞度が「順調」であるリンク704と、渋滞度が「不明」であるリンク705と、が連結されて確定区間として構成されている。つまり、第四の区間914は、確定区間であるため、みなし渋滞度には「順調」が割り当てられる。
【0150】
そのため、出力処理部103は、第四の区間914のみなし渋滞度を示す表示部924に、「順調」を表示する。
【0151】
第五の区間915は、上述のとおり渋滞度が「混雑」であるリンク706により構成されている。つまり、第五の区間915は、渋滞度が「渋滞」であるリンクを含まない未確定区間であるため、みなし渋滞度には「順調」が割り当てられる。
【0152】
そのため、出力処理部103は、第五の区間915のみなし渋滞度を示す表示部925に、「順調」を表示する。
【0153】
第六の区間916は、上述のとおり渋滞度が「不明」であるリンク707により、確定区間として構成されている。つまり、第六の区間916は、確定区間であるため、みなし渋滞度には「順調」が割り当てられる。
【0154】
そのため、出力処理部103は、第六の区間916のみなし渋滞度を示す表示部926に、「順調」を表示する。
【0155】
以上、本発明の一実施形態を説明した。
【0156】
本発明の上記実施形態によれば、車載用ナビゲーション装置100は、機能を実施しやすいように、機能に応じて交通情報を再構成することができるため、最適な交通情報を利用することができる。
【0157】
本発明は、上記実施形態に制限されない。上記実施形態は、本発明の技術的思想の範囲内で様々な変形が可能である。
【0158】
例えば、上記実施形態では、図9、図11のステップS101、ステップS105、ステップS205において、図3に示した交通情報テーブル300の交通情報を用いて各リンクの渋滞度を特定しているが、これに限られない。
【0159】
再構成処理部105は、交通情報が提供されていないリンクについては、予め定められた渋滞度を用いてもよい。
【0160】
このようにすることで、交通情報の提供を受けることができない細街路などの場合であっても、ある程度の精度を担保してみなし渋滞度を求めることができる。
【0161】
また、図10(c)、図12(c)、図13(c)においては、みなし渋滞度を区間ごとに示す画面例を示した。しかし、設定された区間は、みなし渋滞度を表示する以外にもさまざまな機能により活用されうる。
【0162】
例えば渋滞区間を回避する経路探索において、みなし渋滞度が「渋滞」である区間を渋滞部分として特定してもよいし、またはみなし渋滞度が「渋滞」である区間に含まれるリンクのリンクコストに重みを付けて経路探索に利用するようにしてもよい。
【0163】
このようにすることで、ナビゲーション装置100は、渋滞範囲をまとめて回避する経路探索が可能となる。
【0164】
また、上記実施形態では、受信した交通情報を用いて各リンクの渋滞度を特定しているが、これに限られない。
【0165】
記憶装置3に予め統計交通情報を記憶させておき、その統計交通情報を用いてもよい。
【0166】
なお、統計交通情報とは、所定の地域の所定の期間についての交通情報を統計処理した情報である。
【0167】
また、ナビゲーション装置100に無線で統計交通情報の更新情報を受信する無線送受信機等を備えて外部から統計交通情報を受信させ、随時更新した統計交通情報を用いるようにしてもよい。
【0168】
このようにすることで、統計処理された信頼度の高い交通情報を用いることができるようになり、特定する渋滞度の精度を高めることができるようになる。
【0169】
以上が、変形例である。
【0170】
なお、上記の実施形態では、本発明を車載用ナビゲーション装置に適用した例について説明したが、本発明は車載用以外のナビゲーション装置にも適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0171】
【図1】図1は、本発明の一実施形態が適用されたナビゲーション装置の概略構成図である。
【図2】図2は、リンクテーブルの構成例を示す図である。
【図3】図3は、交通情報テーブルの構成例を示す図である。
【図4】図4は、経路情報の構成例を示す図である。
【図5】図5は、区間情報の構成例を示す図である。
【図6】図6は、再構成処理テーブルの構成例を示す図である。
【図7】図7は、演算処理部の機能構成を示す図である。
【図8】図8は、機能開始処理のフロー図である。
【図9】図9は、再構成処理のフロー図である。
【図10】図10は、再構成処理による区間情報の構成例を示す図である。
【図11】図11は、別の再構成処理のフロー図である。
【図12】図12は、再構成処理による区間情報の構成例を示す図である。
【図13】図13は、再構成処理による区間情報の構成例を示す図である。
【符号の説明】
【0172】
1:演算処理部、2:ディスプレイ、3:記憶装置、4:音声出入力装置、5:入力装置、6:ROM装置、7:車速センサ、8:ジャイロセンサ、9:GPS受信機、10:FM多重放送受信装置、11:ビーコン受信装置、21:CPU、22:RAM、23:ROM、24:I/F、25:バス、41:マイクロフォン、42:スピーカ、51:タッチパネル、52:ダイヤルスイッチ、100:ナビゲーション装置、101:主制御部、102:入力受付部、103:出力処理部、104:再構成処理特定部、105:再構成処理部、200:リンクテーブル、300:交通情報テーブル、400:経路情報、500:区間情報、600:再構成処理テーブル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
リンクの渋滞度を示す交通情報を取得する取得手段と、
機能の指示を受け付ける受付手段と、
前記受付手段で受け付けた機能に応じて、地図上の道路に、前記交通情報に含まれる1つ又は複数のリンクにより構成されるリンク群を設定するリンク群設定手段と、
を備えることを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項2】
請求項1に記載のナビゲーション装置であって、
前記リンク群を構成するリンクの渋滞度を用いて、前記リンク群の渋滞度を特定する渋滞度特定手段と、
前記渋滞度特定手段により特定されたリンク群の渋滞度を表示する表示手段と、
を備えたことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のナビゲーション装置であって、
前記リンク群設定手段は、
渋滞度が渋滞または混雑を示す第1のリンクと、渋滞度が渋滞または混雑を示す第2のリンクとが、互いに接続している場合、当該第1のリンク及び第2のリンクを連結して同一のリンク群とする、
ことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項4】
請求項1又は2に記載のナビゲーション装置であって、
前記リンク群設定手段は、
渋滞度が渋滞または混雑を示す第1のリンクと、渋滞度が渋滞または混雑を示す第2のリンクとが、所定の距離内にある場合、当該第1のリンクと当該第2のリンクとを、当該第1のリンクから第2のリンクへ到るまでの複数のリンクを含めて連結して同一のリンク群とする、
ことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項5】
請求項2〜4のいずれか一項に記載のナビゲーション装置であって、
前記渋滞度特定手段は、前記リンク群が渋滞を示すリンクを含む場合、当該リンク群の渋滞度を渋滞と特定する、
ことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項6】
請求項2〜5のいずれか一項に記載のナビゲーション装置であって、
前記渋滞度特定手段は、前記リンク群が渋滞を示すリンクを含まず、かつ混雑を示すリンクを含む場合、当該リンク群の渋滞度を混雑と特定する、
ことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項7】
請求項2〜6のいずれか一項に記載のナビゲーション装置であって、
前記渋滞度特定手段は、前記リンク群が渋滞を示すリンクと、混雑を示すリンクと、のいずれも含まない場合、当該リンク群の渋滞度を順調と特定する、
ことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項8】
請求項2に記載のナビゲーション装置であって、
さらに、地図上の所定の地点を結ぶ経路を記憶する記憶手段を備え、
前記リンク群設定手段は、前記経路を構成するリンクのうち、渋滞度が順調または不明を示す複数のリンクであって、互いに接続しているリンクを連結すると連結後の距離が所定の距離を超えるリンクを、連結させて確定リンク群とし、
前記経路を構成するリンクであって前記確定リンク群に含まれないリンクのうち、渋滞度が順調または不明を示すリンクであって、距離が所定の距離を超えるリンクを確定リンク群とし、
前記経路を構成するリンクであって前記確定リンク群に含まれないリンクのうち、渋滞度が渋滞または混雑を示す第1のリンクと、渋滞度が渋滞または混雑を示す第1のリンクとが、所定の距離内にある場合、当該第1のリンクと当該第2のリンクとを、当該第1のリンクから第2のリンクへ到るまでの複数のリンクを含めて連結して未確定リンク群とし、
前記渋滞度特定手段は、
前記確定リンク群の渋滞度には順調を割り当て、
前記未確定リンク群が渋滞を示すリンクを含む場合、当該リンク群の渋滞度には渋滞を割り当て、
前記未確定リンク群が渋滞を示すリンクを含まない場合、当該リンク群の渋滞度には混雑を割り当てる、
ことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項9】
ナビゲーション装置のナビゲーション方法であって、
前記ナビゲーション装置は、
リンクの渋滞度を示す交通情報を取得する取得ステップと、
機能の指示を受け付ける受付ステップと、
前記受付ステップで受け付けた機能に応じて、地図上の道路に、前記交通情報に含まれる1つ又は複数のリンクにより構成されるリンク群を設定するリンク群設定ステップと、
を実行することを特徴とするナビゲーション方法。
【請求項10】
請求項9に記載のナビゲーション方法であって、
前記ナビゲーション装置は、
前記リンク群を構成するリンクの渋滞度を用いて、前記リンク群の渋滞度を特定する渋滞度特定ステップと、
前記渋滞度特定ステップにより特定されたリンク群の渋滞度を表示する表示ステップと、
を実行することを特徴とするナビゲーション方法。
【請求項11】
請求項9又は10に記載のナビゲーション方法であって、
前記リンク群設定ステップは、
渋滞度が渋滞または混雑を示す第1のリンクと、渋滞度が渋滞または混雑を示す第2のリンクとが、互いに接続している場合、当該第1のリンク及び第2のリンクを連結して同一のリンク群とする、
ことを特徴とするナビゲーション方法。
【請求項12】
請求項9又は10に記載のナビゲーション方法であって、
前記リンク群設定ステップは、
渋滞度が渋滞または混雑を示す第1のリンクと、渋滞度が渋滞または混雑を示す第2のリンクとが、所定の距離内にある場合、当該第1のリンクと当該第2のリンクとを、当該第1のリンクから第2のリンクへ到るまでの複数のリンクを含めて連結して同一のリンク群とする、
ことを特徴とするナビゲーション方法。
【請求項13】
請求項10〜12のいずれか一項に記載のナビゲーション方法であって、
前記渋滞度特定ステップは、前記リンク群が渋滞を示すリンクを含む場合、当該リンク群の渋滞度を渋滞と特定する、
ことを特徴とするナビゲーション方法。
【請求項14】
請求項10〜13のいずれか一項に記載のナビゲーション方法であって、
前記渋滞度特定ステップは、前記リンク群が渋滞を示すリンクを含まず、かつ混雑を示すリンクを含む場合、当該リンク群の渋滞度を混雑と特定する、
ことを特徴とするナビゲーション方法。
【請求項15】
請求項10〜14のいずれか一項に記載のナビゲーション方法であって、
前記渋滞度特定ステップは、前記リンク群が渋滞を示すリンクと、混雑を示すリンクと、のいずれも含まない場合、当該リンク群の渋滞度を順調と特定する、
ことを特徴とするナビゲーション方法。
【請求項16】
請求項10に記載のナビゲーション方法であって、
前記ナビゲーション装置は、
さらに、地図上の所定の地点を結ぶ経路を記憶する記憶手段を備え、
前記リンク群設定ステップは、前記経路を構成するリンクのうち、渋滞度が順調または不明を示す複数のリンクであって、互いに接続しているリンクを連結すると連結後の距離が所定の距離を超えるリンクを、連結させて確定リンク群とし、
前記経路を構成するリンクであって前記確定リンク群に含まれないリンクのうち、渋滞度が順調または不明を示すリンクであって、距離が所定の距離を超えるリンクを確定リンク群とし、
前記経路を構成するリンクであって前記確定リンク群に含まれないリンクのうち、渋滞度が渋滞または混雑を示す第1のリンクと、渋滞度が渋滞または混雑を示す第1のリンクとが、所定の距離内にある場合、当該第1のリンクと当該第2のリンクとを、当該第1のリンクから第2のリンクへ到るまでの複数のリンクを含めて連結して未確定リンク群とし、
前記渋滞度特定ステップは、
前記確定リンク群の渋滞度には順調を割り当て、
前記未確定リンク群が渋滞を示すリンクを含む場合、当該リンク群の渋滞度には渋滞を割り当て、
前記未確定リンク群が渋滞を示すリンクを含まない場合、当該リンク群の渋滞度には混雑を割り当てる、
ことを特徴とするナビゲーション方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2010−54478(P2010−54478A)
【公開日】平成22年3月11日(2010.3.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−222677(P2008−222677)
【出願日】平成20年8月29日(2008.8.29)
【出願人】(591132335)株式会社ザナヴィ・インフォマティクス (745)
【Fターム(参考)】