説明

ナビゲーション装置及び情報提供方法

【課題】本発明は、現在位置周辺におけるユーザの嗜好に合致したフレッシュな情報を提供する。
【解決手段】本発明は、ユーザ所望の嗜好キーワードが含まれる多数のRSSファイル31a〜31nをサーバ4から取得し、GPSモジュール14により測位された自車位置周辺における周辺POI41及び42の文字列が含まれる周辺RSSファイル31b及び31dを検索し、当該周辺RSSファイル31b及び31dの例えばタイトル及び概要をRSS再生音声に変換して出力するようにしたことにより、自車位置周辺におけるユーザ嗜好のフレッシュなRSS情報を提供することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ナビゲーション装置及び情報提供方法に関し、例えばカーナビゲーション装置に適用して好適なものである。
【背景技術】
【0002】
従来、カーナビゲーション装置としては、例えばレストランや行楽施設等の関心地点を表すPOI(Point Of Interest)が地図データに対応付けられた状態でハードディスクドライブ等に登録されている。このPOIを構成する要素としては、名称、緯度経度、住所、ジャンル、電話番号、URI(Uniform Resource Identifier)等が挙げられる。
【0003】
またカーナビゲーション装置のなかには、主にウェブサイトの見出し及び要約等の更新情報を公開するのに用いられるXML(eXtensible Markup Language)形式で記載されたRSS(Rich Site Summary)ファイルを所定のサーバから取得するようになされたものがある。
【0004】
このカーナビゲーション装置は、POIに対応した任意のジャンルがユーザによって選択されると、当該選択されたジャンルに基づき、レストランや行楽施設等の施設情報が記載されたRSSファイルをサーバから取得する。そしてカーナビゲーション装置は、当該取得したRSSファイルに記載された位置情報の地点を、ディスプレイに表示された地図画像上に示すようになされている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2007−278807公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで上述したカーナビゲーション装置においては、POIとして登録された名称、緯度経度、住所、ジャンル、電話番号、URI等に基づいて、施設情報が記載されたRSSファイルをサーバから取得することになる。
【0006】
このためカーナビゲーション装置は、POIとして登録されていないキーワードを選択することがでないので、ユーザ所望のキーワードに対応したRSSファイルを取得することができないという問題があった。
【0007】
またカーナビゲーション装置は、POIに基づいた施設情報を取得するだけであって、予めPOIとして登録されている各種施設に関連したRSSファイルを取得することができないため、更新直後の新規な情報を逸早くユーザに対して提供することができないという問題があった。
【0008】
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、現在位置周辺におけるユーザの嗜好に合致したフレッシュな情報を提供し得るナビゲーション装置及び情報提供方法を提案しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
かかる課題を解決するため本発明のナビゲーション装置においては、ユーザの嗜好情報に基づき、所定のウェブサイトにおける最新の更新内容が表された複数の更新内容紹介情報を取得する取得部と、所定の記憶部に記憶された多数の位置情報から現在位置周辺の周辺位置情報を検出する位置情報検出部と、取得部により取得された複数の更新内容紹介情報から、位置情報検出部により検出された周辺位置情報に基づく特定の更新内容紹介情報を周辺更新内容紹介情報として検索する検索部とを設けるようにした。
【0010】
これにより、予め複数の更新内容紹介情報を取得しておき、ユーザの嗜好情報が含まれる更新内容紹介情報を周辺位置情報に基づいて検索し、当該検索した周辺更新内容紹介情報を当該ユーザに提供することができる。
【0011】
また本発明の情報提供方法においては、ユーザの嗜好情報に基づき、所定のウェブサイトにおける最新の更新内容が表された複数の更新内容紹介情報を取得部によって取得し、所定の記憶部に記憶された多数の位置情報から現在位置周辺の周辺位置情報を位置情報検出部によって検出し、取得部により取得された複数の更新内容紹介情報から、位置情報検出部により検出された周辺位置情報に基づく特定の更新内容紹介情報を周辺更新内容紹介情報として検索部によって検索するようにした。
【0012】
これにより、予め複数の更新内容紹介情報を取得しておき、ユーザの嗜好情報が含まれる更新内容紹介情報を周辺位置情報に基づいて検索し、当該検索した周辺更新内容紹介情報を当該ユーザに提供することができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、予め複数の更新内容紹介情報を取得しておき、ユーザの嗜好情報が含まれる更新内容紹介情報を周辺位置情報に基づいて検索し、当該検索した周辺更新内容紹介情報を当該ユーザに提供することができ、かくして現在位置周辺におけるユーザの嗜好に合致したフレッシュな情報を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下に、図面について、本発明の一実施の形態を詳述する。
【0015】
(1)RSS取得システム
図1に示すように、本発明の一実施の形態としてのRSS取得システム1は、ポータブル型ナビゲーション装置(以下、これをPND(Personal Navigation Device)と呼ぶ)2、複数の無線アクセスポイント3(3a、3b、3c、・・・)及びサーバ4により構成されている。
【0016】
PND2は、複数の無線アクセスポイント3のいずれかに無線接続すると、その無線アクセスポイント3及びインターネットNTを介してサーバ4と接続するようになされている。
【0017】
PND2は、車両のダッシュボード上に吸盤5Aを介して取付けられたクレードル5によって当該PND2が保持されると共に、当該PND2とクレードル5とが機械的かつ電気的に接続される。
【0018】
これによりPND2は、クレードル5を介して車両のバッテリから供給される電力により動作すると共に、当該クレードル5から取り外されたときには内蔵のバッテリから供給される電力によって独立した状態でも動作するようになされている。
【0019】
またPND2は、当該PND2における前面にディスプレイ6が設けられており、当該PND2に内蔵されたハードディスクドライブ(図示せず)に格納されている地図データに応じた地図画像等をディスプレイ6に対して表示し得るようになされている。
【0020】
(2)PNDの回路構成
図2に示すようにPND2は、CPU(Central Processing Unit)11がROM(Read Only Memory)12から読み出してRAM(Random Access Memory)13に起動した基本プログラムに従い、バス19を介して全体を統括制御するようになされている。
【0021】
またPND2は、CPU11がROM12から読み出してRAM13に起動した各種アプリケーションプログラムに従って後述するRSS取得再生処理等の種々の処理を実現し得るようになされている。
【0022】
このPND2では、GPS(Global Positioning System)アンテナANTによって受信した複数のGPS衛星からの衛星信号をGPSモジュール14へ送出する。GPSモジュール14は、複数の衛星信号をそれぞれ復調することにより得られる軌道データと、複数のGPS衛星から車両までの距離データとに基づいて車両の現在位置を正確に測位することにより現在位置データを得、これをCPU11へ送出する。
【0023】
CPU11は、現在位置データを基に車両の現在位置が含まれる周辺の地図データをハードディスクドライブ15から読み出し、その現在位置が含まれる地図画像を生成した後、ディスプレイ6へ出力することにより当該地図画像を表示するようになされている。
【0024】
またPND2のCPU11は、ディスプレイ6の表面にユーザのタッチ操作を受け付けるタッチパネル16が設けられている。PND2は、タッチパネル16のタッチ操作に応じて、目的地として任意のPOIが選択された場合、自車位置から当該POIに対応した目的地までの到達経路等を探索し、その到達経路を表したナビゲーション地図画像をディスプレイ6に表示する。
【0025】
このときPND2のCPU11は、到達経路が表されたナビゲーション地図画像をディスプレイ6に表示すると共に、車両が到達経路に従って目的地まで走行する間、ユーザの運転を誘導及び補助(以下、これらをナビゲートと呼ぶ)するための音声情報を生成し、当該音声情報をナビゲート音声としてスピーカ17から出力する。
【0026】
このようにしてPND2では、ユーザ所望の目的地まで車両をナビゲートするナビゲーション機能を提供し得るようになされている。
【0027】
またPND2は、例えばWI−FI(登録商標)モジュール等でなる無線通信ユニット18が設けられており、当該無線通信ユニット18により無線通信可能な無線アクセスポイント3(図1)を検索する。そしてPND2は、無線通信可能な無線アクセスポイント3を発見した場合、当該発見した無線アクセスポイント3と無線接続することにより、当該無線アクセスポイント3及びインターネットNTを介してサーバ4と接続するようになされている。
【0028】
(3)RSS取得再生処理
次に、無線通信によりサーバ4から多数のRSSファイルを取得し、当該多数のRSSファイルの中から自車位置周辺のPOIに基づいた特定のRSSファイルを検索してユーザに提供するRSS取得再生処理手順について、CPU11による機能的ソフトウェア構成を示しながら説明する。
【0029】
PND2のCPU11は、例えば電源ボタン(図示せず)の押下操作に応じて、バッテリ(図示せず)から電源電力が供給されることにより当該PND2を起動させると、RSS取得再生処理を実行するようになされている。
【0030】
このときPND2のCPU11は、図3に示すように、アプリケーションプログラムに従ってRSS取得再生処理を実行する際、RSS取得部21、周辺POI検出部22、データベース検索部23、RSS再生部24及び音声変換部25としてソフトウェア的に機能する。
【0031】
RSS取得部21は、例えばタッチパネル16に対するユーザのタッチ操作によってハードディスクドライブ15に予め登録された例えば「野球」、「サッカー」及び「国内経済」等でなる嗜好キーワードが記載された嗜好キーワードデータKDをハードディスクドライブ15から読み出す。
【0032】
そしてRSS取得部21は、その嗜好キーワードデータKDを無線通信ユニット18、無線アクセスポイント3及びインターネットNTを介してサーバ4へ送信する。
【0033】
このときサーバ4は、PND2から受け取った嗜好キーワードデータKDに記載された嗜好キーワードが含まれるRSSファイルを全て検索し、その結果得られる全てのRSSファイルの中からウェブサイトタイトル及び更新日時を抽出する。
【0034】
そしてサーバ4は、当該抽出したウェブサイトタイトル及び更新日時が記載された新規更新データを生成し、その新規更新データをPND2へ送信する。
【0035】
RSS取得部21は、サーバ4から受け取った新規更新データに基づく全てのRSSファイルをサーバ4からダウンロードすることにより取得し、当該全てのRSSファイルをハードディスクドライブ15のRSSデータベース15Aに保存する。
【0036】
またRSS取得部21は、再度サーバ4から新規更新データを受け取った場合、RSSデータベース15Aに保存された複数のRSSファイルのウェブサイトタイトルと、新規更新データに記載されたウェブサイトタイトルとをそれぞれ比較する。
【0037】
そしてRSS取得部21は、その比較結果としてウェブサイトタイトルが相互に一致した場合、RSSデータベース15Aに既に保存されたRSSファイルの更新日時と、新規更新データに記載されたRSSファイルの更新日時とを比較する。
【0038】
RSS取得部21は、その比較結果としてRSSデータベース15Aに既に保存されているRSSファイルが更新されたことを認識したとき、更新後の新たなRSSファイルを改めてサーバ4から取得し、当該更新後の新たなRSSファイルをRSSデータベース15Aに上書きすることにより保存する。
【0039】
具体的には図4に示すように、RSS取得部21は、嗜好キーワードデータKDに記載された嗜好キーワードが含まれるRSSファイル31a〜31nをサーバ4から取得し、当該RSSファイル31a〜31nをRSSデータベース15Aに保存する。
【0040】
一方、図5に示すように周辺POI検出部22は、GPSモジュール14から供給された現在位置データを基に自車位置周辺の地図画像をディスプレイ6に表示する際、自車位置アイコン40と共に表示された「東都ドーム」のPOI41及び「東都ホテル」のPOI42(以下、これを周辺POI41及び42と呼ぶ)をPOIデータPD(図3)から読み出す。そして周辺POI検出部22は、当該周辺POI41及び42をデータベース検出部23に送出する。
【0041】
データベース検索部23は、RSSデータベース15Aに保存されたRSSファイル31a〜31nから、周辺POI検出部22から供給された周辺POI41の文字列「東都ドーム」又は周辺POI42の文字列「東都ホテル」が含まれるRSSファイルを検索し、その検索結果データをRSS再生部24へ送出する。
【0042】
すなわちRSS再生部24は、データベース検索部23から供給された検索結果データに基づいて周辺POI41の文字列「東都ドーム」又は周辺POI42の文字列「東都ホテル」が含まれるRSSファイル(以下、これを周辺RSSファイルと呼ぶ。)31b及び31dをRSSデータベース15Aから読み出す。
【0043】
そしてRSS再生部24は、RSSデータベース15Aから読み出した周辺RSSファイル31b及び31dの例えばタイトル及び概要の文字データをそれぞれ抽出し、当該抽出した文字データを音声変換部25へ送出する。
【0044】
音声変換部25は、RSS再生部24から供給された周辺RSSファイル31b及び31dの文字データをそれぞれ音声情報に変換し、例えば周辺RSSファイル31b及び31dの更新日時が早い順に、当該音声情報をRSS再生音声として10秒間隔置きにスピーカ17を介して出力する。これによりPND2は、ユーザに対して周辺RSSファイル31b及び31dのタイトル及び概要を音声により聴取させ得るようになされている。
【0045】
このようにしてPND2のCPU11は、ユーザにより予め登録された嗜好キーワードが含まれるRSSファイル31a〜31nをサーバ4から取得し、自車位置周辺の周辺POI41又は42の文字列が含まれる周辺RSSファイル31b及び31dのタイトル及び概要をRSS再生音声としてユーザに聴取させ得るようになされている。
【0046】
(4)RSS取得再生処理手順
次に、PND2のCPU11が、上述したように、嗜好キーワードが含まれた複数のRSSファイル31a〜31nを取得し、周辺POI41及び42の文字列が含まれる周辺RSSファイル31b及び31dを検索してRSS再生音声としてユーザに提供するまでのRSS取得再生処理手順について、図6のフローチャートを用いて説明する。
【0047】
実際上、PND2のCPU11は、ルーチンRT1の開始ステップから入ってステップSP1へ移り、ハードディスクドライブ15に予め登録されている嗜好キーワードが記載された嗜好キーワードデータKDを読み出し、当該嗜好キーワードデータKDを無線通信ユニット18を介してサーバ4へ送信した後、次のステップSP2へ移る。
【0048】
このときサーバ4は、PND2から受け取った嗜好キーワードデータKDに記載された嗜好キーワードが含まれるRSSファイル31a〜31nを全て検索し、その結果得られる全てのRSSファイル31a〜31nのウェブサイトタイトル及び更新日時が記載された新規更新データをPND2へ送信する。
【0049】
ステップSP2においてPND2のCPU11は、サーバ4から受け取った検索結果データに基づいて、RSSファイル31a〜31nが更新されたか否かを判断し、肯定結果が得られると次のステップSP3へ移るのに対し、否定結果が得られるとステップSP4へ移る。
【0050】
ステップSP3においてPND2のCPU11は、サーバ4からRSSファイル31a〜31nを改めてダウンロードすることにより取得し、当該取得したRSSファイル31a〜31nをRSSデータベース15Aに保存し、次のステップSP4へ移る。
【0051】
ステップSP4においてPND2のCPU11は、GPSモジュール14から供給された現在位置データを基に車両の自車位置アイコン40が含まれた地図画像(図5)をディスプレイ6に表示すると共に、当該地図画像に表示された例えば「東都ドーム」の周辺POI41及び「東都ホテル」の周辺POI42を検出し、次のステップSP5へ移る。
【0052】
ステップSP5においてPND2のCPU11は、RSSデータベース15Aに保存されたRSSファイル31a〜31nから、周辺POI41の文字列「東都ドーム」又は周辺POI42の文字列「東都ホテル」が含まれる周辺RSSファイル31b及び31dを検索し、次のステップSP6へ移る。
【0053】
ステップSP6においてPND2のCPU11は、周辺RSSファイル31b及び31dを再生するための再生ボタン(図示せず)が押下操作されたか否かを判断し、肯定結果が得られると、このことは、ユーザによって周辺RSSファイル31b及び31dの情報を直ぐに聴取するために再生ボタンが押下操作されたことを表しており、ステップSP8に移る。
【0054】
これに対してステップSP6において否定結果が得られると、このことは、再生ボタンが押下操作されていないことを表しており、このときPND2のCPU11は、次のステップSP7へ移る。
【0055】
ステップSP7においてPND2のCPU11は、周辺RSSファイル31b及び31dとは異なる他の周辺RSSファイル(図示せず)を再生してから例えば10秒だけ時間が経過したか否かを判断し、肯定結果が得られると次のステップSP8へ移り、否定結果が得られると、ステップSP6へ戻る。
【0056】
ステップSP8においてPND2のCPU11は、RSS再生音声以外のナビゲート音声等をスピーカ17を介して出力しているか否かを判断し、肯定結果が得られると再度ステップSP8に戻って、RSS再生音声以外の音声出力が終了するまで待ち受ける。
【0057】
これに対してステップSP8において否定結果が得られると、このことは、現在全ての音声出力を行っていないことを表しており、このときPND2のCPU11は、次のステップSP9へ移る。
【0058】
ステップSP9においてPND2のCPU11は、例えば周辺RSSファイル31bが周辺RSSファイル31dより更新日時が早い場合、ステップSP5において検索した周辺RSSファイル31b及び31dのうち、更新日時が早い周辺RSSファイル31bのタイトル及び概要の文字データを抽出し、次のステップSP10へ移る。
【0059】
ステップSP10においてPND2のCPU11は、ステップSP9において抽出した文字データを音声情報に変換し、その音声情報をRSS再生音声としてスピーカ17を介して出力し、次のステップSP11へ移る。
【0060】
ステップSP11においてPND2のCPU11は、ディスプレイ6における地図画像に周辺POI41及び42とは異なる他の周辺POI(図示せず)が表示されたか否かを判断する。
【0061】
ステップSP11において肯定結果が得られると、このことは、自車位置が移動されたことによって地図画像に周辺POI41及び42とは異なる他の周辺POIが表示されたことを表しており、このときPND2のCPU11は、ステップSP4へ戻って周辺POI41及び42とは異なる他の周辺POIを再び検出する。
【0062】
これに対してステップSP11において否定結果が得られると、このことは、自車位置が移動されていないことを表しており、このときPND2のCPU11は、次のステップSP12へ移る。
【0063】
ステップSP12においてPND2のCPU11は、周辺RSSファイル31b及び31dを全て再生したか否かを判断し、否定結果が得られると、まだ再生されていない周辺RSSファイル(この場合、周辺RSSファイル31d)が存在することを表しており、PND2のCPU11は、次のステップSP13へ移る。
【0064】
ステップSP13においてPND2のCPU11は、周辺RSSファイル31bの次に再生すべき周辺RSSファイル31dを選択し、ステップSP6へ戻る。
【0065】
そしてPND2のCPU11は、上述した通りにステップSP6からステップSP11において、周辺RSSファイル31dの文字データをRSS再生音声に変換し、当該RSS再生音声をスピーカ17を介して出力し、次のステップSP12へ移る。
【0066】
ステップSP12においてPND2のCPU11は、周辺RSSファイル31b及び31dを全て再生したか否かを再び判断し、肯定結果が得られると、ステップSP14へ移って処理を終了する。
【0067】
(5)動作及び効果
以上の構成において、PND2のCPU11は、ユーザ所望の嗜好キーワードが含まれる多数のRSSファイル31a〜31nをサーバ4から取得し、当該多数のRSSファイル31a〜31nをRSSデータベース15Aに随時保存する。
【0068】
そしてPND2のCPU11は、RSSデータベース15Aに保存された多数のRSSファイル31a〜31nの中から、GPSモジュールにより測位された自車位置周辺における周辺POI41又は42の文字列が含まれる例えば周辺RSSファイル31b及び31dを検索する。
【0069】
そしてPND2のCPU11は、周辺POI41又は42の文字列が含まれる周辺RSSファイル31b及び31dの例えばタイトル及び概要の文字データをRSS再生音声に変換し、当該RSS再生音声を出力することにより、ユーザに対して周辺RSSファイル31b及び31dのRSS情報を提供するようにした。
【0070】
従ってPND2は、ユーザの嗜好キーワードが含まれるRSSファイル31a〜31nの中から、自車位置周辺における周辺POI41又は42の文字列が含まれる周辺RSSファイル31b及び31dだけを検索し、その検索結果をユーザに対して提供することができる。
【0071】
またPND2は、自車位置が変更される度に、自車位置周辺の周辺POI41及び42を検出し、当該周辺POI41又は42の文字列が含まれる周辺RSSファイル31b及び31dのRSS情報を提供する。これによりPND2は、例えば自車位置周辺で行われているイベントや試合等のRSS情報をリアルタイムにユーザに対して提供することができ、かくしてユーザの行動を誘引することができる。
【0072】
さらにPND2は、ユーザに対して自動車を運転させているだけで自車位置周辺における周辺POI41及び42のRSS情報を取得させることができ、当該ユーザに対して何ら煩雑な操作を強いることなく、自車位置周辺におけるユーザ嗜好のRSS情報を容易に取得させることができる。
【0073】
またPND2は、RSSファイル31a〜31nを無線通信ユニット18を介してリアルタイムで随時取得することができるので、ユーザに対して常にフレッシュなRSS情報を提供することができる。
【0074】
さらにPND2は、周辺POI41又は42の文字列が含まれるRSSファイル31b及び31dの文字データをRSS再生音声に変換してスピーカ17を介して出力するので、ユーザにディスプレイ6を目視確認させることなく、一段と安全性を向上することができる。
【0075】
以上の構成によれば、ユーザ所望の嗜好キーワードが含まれる多数のRSSファイル31a〜31dをサーバ4から取得し、GPSモジュール14により測位された自車位置周辺における周辺POI41及び42の文字列が含まれる周辺RSSファイル31b及び31dを検索する。そしてPND2は、当該周辺RSSファイル31b及び31dの例えばタイトル及び概要をRSS再生音声に変換して出力するようにしたことにより、自車位置周辺におけるユーザ嗜好のフレッシュなRSS情報を提供することができる。
【0076】
(6)他の実施の形態
なお上述した実施の形態においては、嗜好キーワードを予め登録するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えばRSS取得再生処理を開始する時、ユーザに対してタッチパネル16のタッチ操作に応じて入力させるようにしても良い。また、RSS取得再生処理の途中においても、任意の嗜好キーワードを登録できるようにしても良い。
【0077】
また上述した実施の形態においては、嗜好キーワードデータKDをサーバ4に送信することにより、サーバ4が嗜好キーワードKDに記載された嗜好キーワードが含まれるRSSファイル31a〜31nを検索するようにした場合について述べた。しかしながら本発明はこれに限らず、例えばPND2のCPU11は、嗜好キーワードデータKD及び周辺POI41又は42の文字列データをサーバ4に送信し、当該嗜好キーワードデータKDに記載された嗜好キーワード及び周辺POI41又は42の文字列が含まれるRSSファイル31b及び31dを検索するようにしても良い。
【0078】
さらに上述した実施の形態においては、サーバ4から取得したRSSファイル31a〜31nの中から、周辺POI41又は42の文字列が含まれる周辺RSSファイル31b及び31dを検出するようにした場合について述べた。しかしながら本発明はこれに限らず、PND2のCPU11は、RSSファイル31a〜31nの中から、例えばGPSモジュール14により測位された自車位置の住所が含まれる周辺RSSファイル31b及び31dを抽出するようにしても良い。
【0079】
さらに上述した実施の形態においては、サーバ4から取得したRSSファイル31a〜31nの中から、周辺POI41又は42の文字列が含まれる周辺RSSファイル31b及び31dを検出するようにした場合について述べた。しかしながら本発明はこれに限らず、PND2のCPU11は、RSSファイル31a〜31nの中から、例えば目的地に設定されたPOIの文字列が含まれる周辺RSSファイルを抽出するようにしても良い。
【0080】
さらに上述した実施の形態においては、周辺RSSファイル31b及び31dの例えばタイトル及び概要をRSS再生音声に変換して出力するようにした場合について述べた。しかしながら本発明はこれに限らず、PND2のCPU11は、周辺RSSファイル31b及び31dの例えばタイトル及び概要をRSS再生音声に変換して出力すると共に、当該周辺RSSファイル31b及び31dのタイトル及び概要をディスプレイ6に表示するようにしても良い。
【0081】
さらに上述した実施の形態においては、周辺RSSファイル31b及び31dの例えばタイトル及び概要をRSS再生音声に変換して出力するようにした場合について述べた。しかしながら本発明はこれに限らず、PND2のCPU11は、周辺RSSファイル31b及び31dの例えばタイトル及び概要以外にも、更新日時や見出し等をRSS再生音声に変換して出力するようにしても良い。
【0082】
さらに上述した実施の形態においては、RSS再生音声を出力する際、警告音等を出力することなく、RSS再生音声を出力するようにした場合について述べた。しかしながら本発明はこれに限らず、PND2のCPU11は、例えばRSS再生音声を出力する際、例えば「ピー」等の警告音を出力した後、RSS再生音声を出力するようにしても良いし、ディスプレイ6を点滅させた後、RSS再生音声を出力するようにしても良い。
【0083】
これによりPND2は、ユーザに対してRSS再生音声が出力されることを予め通知することにより、ユーザに対してRSS再生音声の聞き落としを防止させることができる。
【0084】
さらに上述した実施の形態においては、バッテリから電源電力が供給されると、RSS取得再生処理を実行するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば、実行ボタンの押下操作等の所定のユーザ操作に応じてRSS取得再生処理を実行するようにしても良い。
【0085】
さらに上述した実施の形態においては、嗜好キーワードデータKDをサーバ4に送信し、当該嗜好キーワードデータKDに記載された嗜好キーワードが含まれるRSSファイルを当該サーバ4が検索するようにした場合について述べた。しかしながら本発明はこれに限らず、PND2は、例えば嗜好キーワードデータKDに記載された嗜好キーワードが含まれるRSSファイルを検索するようにしても良い。
【0086】
さらに上述した実施の形態においては、嗜好キーワードデータKDをサーバ4に送信し、当該嗜好キーワードデータKDに記載された嗜好キーワードが含まれるRSSファイルを当該サーバ4が検索するようにした場合について述べた。しかしながら本発明はこれに限らず、PND2が、予め登録されたURIのウェブサイトに接続し、当該ウェブサイトのヘッダーに記載されたRSSファイルの更新情報を取得することにより、当該RSSファイルが更新されたか否かを判断し、更新されていた場合、当該更新されたRSSファイルをダウンロードして取得するようにしても良い。
【0087】
さらに上述した実施の形態においては、ディスプレイ6に表示した地図画像上に示されるPOIを周辺POIとして検出するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、自車位置周辺の例えば1kmに存在するPOIを周辺POIとして検出するようにしても良い。
【0088】
さらに上述した実施の形態においては、PND2のCPU11が、予めROM12に格納されているアプリケーションプログラムに従い、上述したルーチンRT1のRSS取得再生処理手順を行うようにした場合について述べた。しかしながら本発明はこれに限らず、PND2のCPU11が、記憶媒体からインストールしたアプリケーションプログラムや、インターネットからダウンロードしたアプリケーションプログラム、その他種々のルートによってインストールしたアプリケーションプログラムに従って上述したRSS取得再生処理手順を行うようにしても良い。
【0089】
さらに上述した実施の形態においては、取得部としてRSS取得部21、位置情報検出部として周辺POI検索22、検索部としてデータベース検索部23によって本発明のナビゲーション装置としてのPND2を構成するようにした場合について述べた。しかしながら本発明はこれに限らず、この他種々の構成でなる取得部、位置情報検出部、検索部によってナビゲーション装置を構成するようにしても良い。
【産業上の利用可能性】
【0090】
本発明のナビゲーション装置及び情報提供方法は、例えばPND以外にもGPSモジュールを搭載した携帯電話機、PDA(Personal Data Assistance)、ノートブック型パーソナルコンピュータ、ゲーム機等のその他種々のモバイル機器に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0091】
【図1】RSS取得システムの構成を示す略線図である。
【図2】PNDの回路構成を示す略線図である。
【図3】CPUの機能適ソフトウェア構成を示す略線図である。
【図4】RSSデータベースに記録されたRSSの様子を示す略線図である。
【図5】周辺POIを表示した地図画面を示す略線図である。
【図6】RSS取得再生処理手順の説明に供するフローチャートである。
【符号の説明】
【0092】
1……RSS取得システム、2……PND、3……無線アクセスポイント、4……サーバ、5……クレードル、6……ディスプレイ、11……CPU、12……ROM、13……RAM、14……GPSユニット、15……HDD、15A……RSSデータベース、16……タッチパネル、17……スピーカ、18……無線通信ユニット、19……バス、21……RSS取得部、22……周辺POI検索部、23……データベース検索部、24……RSS再生部、25……音声変換部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの嗜好情報に基づき、所定のウェブサイトにおける最新の更新内容が表された複数の更新内容紹介情報を取得する取得部と、
所定の記憶部に記憶された多数の位置情報から現在位置周辺の周辺位置情報を検出する位置情報検出部と、
上記取得部により取得された上記複数の更新内容紹介情報から、上記位置情報検出部により検出された上記周辺位置情報に基づく特定の更新内容紹介情報を周辺更新内容紹介情報として検索する検索部と
を具えるナビゲーション装置。
【請求項2】
上記ナビゲーション装置は、
上記周辺更新内容紹介情報における所定部分の文字データを音声に変換して所定の音声出力部により出力させる音声変換部と
を具える請求項1に記載のナビゲーション装置。
【請求項3】
上記取得部は、
所定の無線通信部によって無線通信を行いながら上記更新内容紹介情報を取得する
請求項2に記載のナビゲーション装置。
【請求項4】
上記更新内容紹介情報は、
XML(eXtensible Markup Language)形式で記述されたRSS(Rich Site Summary)である
請求項3に記載のナビゲーション装置。
【請求項5】
上記位置情報は、POI(Point of Interest)である
請求項3に記載のナビゲーション装置。
【請求項6】
ユーザの嗜好情報に基づき、所定のウェブサイトにおける最新の更新内容が表された複数の更新内容紹介情報を取得部によって取得する取得ステップと、
所定の記憶部に記憶された多数の位置情報から現在位置周辺の周辺位置情報を位置情報検出部によって検出する位置情報検出ステップと、
上記取得部により取得された上記複数の更新内容紹介情報から、上記位置情報検出部により検出された上記周辺位置情報に基づく特定の更新内容紹介情報を周辺更新内容紹介情報として検索部によって検索する検索ステップと
を有する情報提供方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−276081(P2009−276081A)
【公開日】平成21年11月26日(2009.11.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−124952(P2008−124952)
【出願日】平成20年5月12日(2008.5.12)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】