説明

ナビゲーション装置

【課題】ナビゲートするルートをすばやく提示することができるナビゲーション装置を提供する。
【解決手段】ナビゲーション装置1において、出発地点地図データと目的地点地図データとが異なる地図データである場合に、出発地点から目的地点までのルート探索に使用する一の地図データを目的地点側から順次取得し、当該取得した一の地図データをRAM152に展開し、次いで、展開された地図データの中から切替ポイントを抽出し、次いで、目的地点地図データが展開された場合に、当該目的地点地図データにおける抽出された出発地点側の切替ポイントから目的地点までのルートコストを算出し、次いで、算出されたルートコストが最も低くなる出発地点側の切替ポイントを決定し、次いで、目的地点地図データにおいて決定された出発地点側の切替ポイントを経由するように出発地点から目的地点までのナビゲーションを行うよう構成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ナビゲーション装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、GPS(Global Positioning System:全地球測位システム)を利用して現在位置を測位し、その測位された現在位置を地図情報とともに表示画面上に表示したり、出発地点から目的地点までのルートを探索し、その探索されたルートを地図情報とともに表示画面上に表示したりするナビゲーション装置が知られている。
【0003】
ナビゲーション装置に記憶されている地図データが、メモリに展開可能な大きさに分割された地図データである場合、出発地点から目的地点までのルートが複数の地図データにまたがることがある。
例えば、出発地点が第1地図データに含まれ、目的地点が第1地図データに隣接する第2地図データに含まれていることがある。この際、第1地図データ及び第2地図データに、第1地図データ上の道路から第2地図データ上の道路へと切り替る切替ポイントが複数(例えば、切替ポイントA〜切替ポイントCの3つ)あると、ルート探索に時間がかかるという問題がある。
具体的には、[1]第1地図データをメモリに展開して、出発地点から切替ポイントAまでのルート探索を行って、第1地図データをメモリから削除し、次いで、第2地図データをメモリに展開して、切替ポイントAから目的地点までのルート探索を行い、第2地図データをメモリから削除し、次いで、切替ポイントAを経由するルート探索の結果を記憶し、[2]第1地図データをメモリに展開して、出発地点から切替ポイントBまでのルート探索を行って、第1地図データをメモリから削除し、次いで、第2地図データをメモリに展開して、切替ポイントBから目的地点までのルート探索計算を行い、第2地図データをメモリから削除し、次いで、切替ポイントBを経由するルート探索の結果を記憶し、[3]第1地図データをメモリに展開して、出発地点から切替ポイントCまでのルート探索を行って、第1地図データをメモリから削除し、次いで、第2地図データをメモリに展開して、切替ポイントCから目的地点までのルート探索を行い、第2地図データをメモリから削除し、次いで、切替ポイントCを経由するルート探索の結果を記憶し、そして、[4]記憶されたルート探索の結果に基づいて切替ポイントA〜切替ポイントCのうちの何れを経由するルートが最適ルートであるか決定するようになっている。この場合、第1地図データ及び第2地図データは、それぞれ、メモリ上に3回展開されてメモリ上から3回削除されることになる。すなわち、各地図データを、メモリ上へ何度も展開・削除しなければならないため、ルート探索に時間がかかるという問題がある。
【0004】
そこで、ルート探索の際、各地図データのメモリ上への展開・削除を1回にするナビゲーション装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
具体的には、例えば、[1]第1地図データをメモリに展開して、第1地図データにおける数パターンの仮のルートのルートコストを算出して、第1地図データをメモリから削除し、[2]第2地図データをメモリに展開して、第2地図データにおける数パターンの仮のルートのルートコストを算出して、第2地図データをメモリから削除し、そして、[3]算出された仮のルートのルートコストをそれぞれ加算して、出発地点から目的地点までのルートコストが最小となるルートを最適ルートと決定するナビゲーション装置が提案されている。
【特許文献1】特開2005−181063号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1のナビゲーション装置によるルート探索方法は、各地図データのメモリ上への展開・削除は1回であるものの、仮のルートの数が複数であるため、その分ルートコストの算出回数が多く、ルート探索を十分に短縮することができない。
【0006】
本発明の課題は、ナビゲートするルートをすばやく提示することができるナビゲーション装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、
メモリに展開可能な大きさに分割された地図データを複数記憶する地図データ記憶手段と、当該地図データ記憶手段に記憶された地図データに基づく地図情報を表示部に表示させる表示制御手段と、を備えるナビゲーション装置において、
出発地点を含む出発地点地図データと目的地点を含む目的地点地図データとが異なる地図データである場合に、前記地図データ記憶手段に記憶された複数の地図データの中から、当該出発地点から当該目的地点までのルート探索に使用する一の地図データを当該目的地点側から順次取得し、前記メモリに他の地図データが展開されている場合には当該他の地図データを削除して、当該取得した一の地図データを当該メモリに展開する展開手段と、
前記メモリに展開された地図データの中から、当該地図データの道路から当該地図データと隣接する地図データの道路へと切り替る切替ポイントを抽出する抽出手段と、
前記目的地点地図データが前記メモリに展開された場合に、当該目的地点地図データにおける、前記抽出手段により抽出された出発地点側の切替ポイントから、前記目的地点までのルートコストを算出する算出手段と、
前記算出手段により算出されたルートコストが最も低くなる出発地点側の切替ポイントを決定する決定手段と、
前記目的地点地図データにおいて前記決定手段により決定された出発地点側の切替ポイントを経由するように、前記出発地点から前記目的地点までのナビゲーションを行うナビゲーション手段と、
を備えることを特徴とする。
【0008】
請求項2に記載の発明は、
請求項1に記載のナビゲーション装置において、
前記算出手段は、前記出発地点地図データ及び前記目的地点地図データ以外の中間地点地図データが前記メモリに展開された場合に、当該中間地点地図データにおける、前記抽出手段により抽出された出発地点側の切替ポイントから、当該中間地点地図データが前記メモリに展開される直前に展開された地図データにおいて前記決定手段により決定された出発地点側の切替ポイントに対応する目的地点側の切替ポイントまでのルートコストを算出し、
前記ナビゲーション手段は、前記中間地点地図データにおいて前記決定手段により決定された出発地点側の切替ポイントを経由するように、前記出発地点から前記目的地点までのナビゲーションを行うことを特徴とする。
【0009】
請求項3に記載の発明は、
メモリに展開可能な大きさに分割された地図データを複数記憶する地図データ記憶手段と、当該地図データ記憶手段に記憶された地図データに基づく地図情報を表示部に表示させる表示制御手段と、を備えるナビゲーション装置において、
出発地点を含む出発地点地図データと目的地点を含む目的地点地図データとが異なる地図データである場合に、前記地図データ記憶手段に記憶された複数の地図データの中から、当該出発地点から当該目的地点までのルート探索に使用する一の地図データを当該出発地点側から順次取得し、前記メモリに他の地図データが展開されている場合には当該他の地図データを削除して、当該取得した一の地図データを当該メモリに展開する展開手段と、
前記メモリに展開された地図データの中から、当該地図データの道路から当該地図データと隣接する地図データの道路へと切り替る切替ポイントを抽出する抽出手段と、
前記出発地点地図データが前記メモリに展開された場合に、当該出発地点地図データにおける、前記出発地点から、前記抽出手段により抽出された目的地点側の切替ポイントまでのルートコストを算出する算出手段と、
前記算出手段により算出されたルートコストが最も低くなる目的地点側の切替ポイントを決定する決定手段と、
前記出発地点地図データにおいて前記決定手段により決定された目的地点側の切替ポイントを経由するように、前記出発地点から前記目的地点までのナビゲーションを行うナビゲーション手段と、
を備えることを特徴とする。
【0010】
請求項4に記載の発明は、
請求項2に記載のナビゲーション装置において、
前記算出手段は、前記出発地点地図データ及び前記目的地点地図データ以外の中間地点地図データが前記メモリに展開された場合に、当該中間地点地図データにおける、当該中間地点地図データが前記メモリに展開される直前に展開された地図データにおいて前記決定手段により決定された出発地点側の切替ポイントに対応する出発地点側の切替ポイントから、前記抽出手段により抽出された目的地点側の切替ポイントまでのルートコストを算出し、
前記ナビゲーション手段は、前記中間地点地図データにおいて前記決定手段により決定された出発地点側の切替ポイントを経由するように、前記出発地点から前記目的地点までのナビゲーションを行うことを特徴とする。
【0011】
請求項5に記載の発明は、
請求項1〜4の何れか一項に記載のナビゲーション装置において、
前記ルートコストは、前記出発地点又は前記出発地点側の切替ポイントから前記目的地点又は前記目的地点側の切替ポイントまでの直線距離と、道路の道幅に設定された重み付けと、の積であることを特徴とする。
【0012】
請求項6に記載の発明は、
請求項1〜4の何れか一項に記載のナビゲーション装置において、
前記ルートコストは、前記出発地点又は前記出発地点側の切替ポイントから前記目的地点又は前記目的地点側の切替ポイントまでの道のりと、道路の道幅に設定された重み付けと、の積であることを特徴とする。
【0013】
請求項7に記載の発明は、
メモリに展開可能な大きさに分割された地図データを複数記憶する地図データ記憶手段と、当該地図データ記憶手段に記憶された地図データに基づく地図情報を表示部に表示させる表示制御手段と、を備えるナビゲーション装置において、
出発地点を含む出発地点地図データと目的地点を含む目的地点地図データとが異なる地図データである場合に、前記地図データ記憶手段に記憶された複数の地図データの中から、当該出発地点から当該目的地点までのルート探索に使用する一の地図データを当該目的地点側から順次取得し、前記メモリに他の地図データが展開されている場合には当該他の地図データを削除して、当該取得した一の地図データを当該メモリに展開する展開手段と、
前記メモリに展開された地図データの中から、当該地図データの道路から当該地図データと隣接する地図データの道路へと切り替る切替ポイントを抽出する抽出手段と、
前記目的地点地図データが前記メモリに展開された場合に、当該目的地点地図データにおける、前記抽出手段により抽出された出発地点側の切替ポイントから、前記目的地点までのルートコストを算出する算出手段と、
前記算出手段により算出されたルートコストが最も低くなる出発地点側の切替ポイントを決定する決定手段と、
前記決定手段により決定された出発地点側の切替ポイントを経由するように、前記出発地点から前記目的地点までのナビゲーションを行うナビゲーション手段と、
を備え、
前記算出手段は、前記出発地点地図データ及び前記目的地点地図データ以外の中間地点地図データが前記メモリに展開された場合に、当該中間地点地図データにおける、前記抽出手段により抽出された出発地点側の切替ポイントから、当該中間地点地図データが前記メモリに展開される直前に展開された地図データにおいて前記決定手段により決定された出発地点側の切替ポイントに対応する目的地点側の切替ポイントまでのルートコストを算出し、
前記ナビゲーション手段は、前記目的地点地図データ及び前記中間地点地図データにおいて前記決定手段により決定された出発地点側の切替ポイントを経由するように、前記出発地点から前記目的地点までのナビゲーションを行い、
前記出発地点又は前記出発地点側の切替ポイントから前記目的地点又は前記目的地点側の切替ポイントまでの直線距離と、道路の道幅に設定された重み付けと、の積であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、ナビゲーション装置において、出発地点を含む出発地点地図データと目的地点を含む目的地点地図データとが異なる地図データである場合に、地図データ記憶手段に記憶された複数の地図データの中から、当該出発地点から当該目的地点までのルート探索に使用する一の地図データを当該目的地点側から順次取得し、メモリに他の地図データが展開されている場合には当該他の地図データを削除して、当該取得した一の地図データを当該メモリに展開する展開手段と、メモリに展開された地図データの中から、当該地図データの道路から当該地図データと隣接する地図データの道路へと切り替る切替ポイントを抽出する抽出手段と、目的地点地図データがメモリに展開された場合に、当該目的地点地図データにおける、抽出手段により抽出された出発地点側の切替ポイントから、目的地点までのルートコストを算出する算出手段と、算出手段により算出されたルートコストが最も低くなる出発地点側の切替ポイントを決定する決定手段と、目的地点地図データにおいて決定手段により決定された出発地点側の切替ポイントを経由するように、出発地点から目的地点までのナビゲーションを行うナビゲーション手段と、を備えている。
したがって、各地図データのメモリ上への展開・削除は1回であり、且つ、目的地点地図データにおいて切替ポイントが1つに決定され、当該決定された切替ポイントから目的地点までのルート探索及び出発地点から当該決定された切替ポイントまでのルート探索のみを行えば良いため、ルート探索を十分に短縮することができることとなって、ナビゲートするルートをすばやく提示することができる。
【0015】
また、本発明によれば、ナビゲーション装置において、出発地点を含む出発地点地図データと目的地点を含む目的地点地図データとが異なる地図データである場合に、地図データ記憶手段に記憶された複数の地図データの中から、当該出発地点から当該目的地点までのルート探索に使用する一の地図データを当該出発地点側から順次取得し、メモリに他の地図データが展開されている場合には当該他の地図データを削除して、当該取得した一の地図データを当該メモリに展開する展開手段と、メモリに展開された地図データの中から、当該地図データの道路から当該地図データと隣接する地図データの道路へと切り替る切替ポイントを抽出する抽出手段と、出発地点地図データがメモリに展開された場合に、当該出発地点地図データにおける、出発地点から、抽出手段により抽出された目的地点側の切替ポイントまでのルートコストを算出する算出手段と、算出手段により算出されたルートコストが最も低くなる目的地点側の切替ポイントを決定する決定手段と、出発地点地図データにおいて決定手段により決定された目的地点側の切替ポイントを経由するように、出発地点から目的地点までのナビゲーションを行うナビゲーション手段と、を備えている。
したがって、各地図データのメモリ上への展開・削除は1回であり、且つ、出発地点地図データにおいて切替ポイントが1つに決定され、出発地点から当該決定された切替ポイントまでのルート探索及び当該決定された切替ポイントから目的地点までのルート探索のみを行えば良いため、ルート探索を十分に短縮することができることとなって、ナビゲートするルートをすばやく提示することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、図を参照して、本発明にかかるナビゲーション装置の最良の形態を詳細に説明する。なお、発明の範囲は、図示例に限定されない。
【0017】
<ナビゲーション装置の構成>
ナビゲーション装置1は、例えば、携帯可能であるとともに車載可能に構成されており、GPSを利用して現在位置を測位し、その測位した現在位置を移動案内表示等とともに、表示部13に表示された地図情報上に表示する電子機器である。
【0018】
具体的には、ナビゲーション装置1は、例えば、図1に示すように、現在位置検出部11と、表示部12と、音声出力部13と、操作部14と、制御部15と、などを備えて構成される。
【0019】
現在位置検出部11は、例えば、ナビゲーション装置1(ナビゲーション装置1を携帯するユーザやナビゲーション装置1が搭載された車両など)の現在位置を検出するためのセンサとして、ナビゲーション装置1の進行方向を検出するジャイロセンサと、ナビゲーション装置1の速度を検出する速度センサと、GPS衛星から送信されたGPS信号を検出するGPSセンサと、などを備えて構成される。
現在位置検出部11が、ジャイロセンサ、速度センサ、GPSセンサ等によって検出した各種検出データを制御部15に出力することによって、制御部15においてナビゲーション装置1の現在位置が特定されるようになっている。
【0020】
表示部12は、例えば、液晶表示機器等であり、制御部15から入力される制御信号に従って、所与の表示処理を行う。
【0021】
音声出力部13は、例えば、スピーカ機器等であり、制御部15から入力される制御信号に従って、所与の音声(音)出力処理を行う。
【0022】
操作部14は、例えば、操作キーや表示部12の表示画面と一体的に構成されたタッチパネルなどから構成され、ユーザにより操作されると、当該操作に伴う操作信号を制御部15に出力する。
なお、操作部14は、例えば、リモートコントローラのようにナビゲーション装置1を遠隔操作可能な構成であっても良い。
【0023】
具体的には、操作部14は、例えば、ユーザが目的地点を指定する際に操作される。
なお、出発地点は、ユーザにより目的地点が指定された時点でのナビゲーション装置1の現在位置であっても良いし、ユーザによる操作部14の操作によって指定されても良い。
【0024】
制御部15は、例えば、図1に示すように、CPU(Central Processing Unit)151と、RAM(Random Access Memory)152と、記憶部153と、などを備えて構成される。
【0025】
CPU151は、例えば、記憶部153に記憶されたナビゲーション装置1用の各種処理プログラムに従って各種の制御動作を行う。
【0026】
RAM152は、例えば、CPU151によって実行される処理プログラムなどを展開するためのプログラム格納領域や、入力データや上記処理プログラムが実行される際に生じる処理結果などを格納するデータ格納領域などを備える。
具体的には、RAM152は、例えば、メモリとして、地図データ記憶ファイル153a1に記憶された地図データが展開される。
【0027】
記憶部153は、例えば、ナビゲーション装置1で実行可能なシステムプログラム、当該システムプログラムで実行可能な各種処理プログラム、これら各種処理プログラムを実行する際に使用されるデータ、CPU151によって演算処理された処理結果のデータなどを記憶する。なお、プログラムは、コンピュータが読み取り可能なプログラムコードの形で記憶部153に記憶されている。
【0028】
具体的には、記憶部153は、例えば、図1に示すように、地図データ記憶ファイル153a1と、測位プログラム153b1と、マップマッチングプログラム153b2と、展開プログラム153b3と、抽出プログラム153b4と、算出プログラム153b5と、決定プログラム153b6と、ルート探索プログラム153b7と、表示制御プログラム153b8と、ナビゲーションプログラム153b9と、などを記憶している。
【0029】
地図データ記憶ファイル153a1は、例えば、地図データ記憶手段として、所定の地域内(例えば、日本全土)を表現したナビゲーション用の地図に関する地図データを記憶する。
なお、地図データ記憶ファイル153a1に記憶された地図データは、RAM152に展開可能な大きさに分割された状態で記憶されている。すなわち、地図データ記憶ファイル153a1に記憶された複数の地図データを並べると、所定の地域内(例えば、日本全土)を表現できるようになっている。
【0030】
測位プログラム153b1は、例えば、現在位置検出部11から入力された検出データに基づいて、ナビゲーション装置1の絶対的な2次元の現在位置(緯度、経度)又は3次元の現在位置(緯度、経度、高度)を測位する機能を、CPU151に実現させる。
【0031】
マップマッチングプログラム153b2は、例えば、測位プログラム153b1を実行したCPU151によって測位されたナビゲーション装置1の現在位置を、地図データ記憶ファイル153a1に記憶された地図データに対応付けるマップマッチングを行う機能を、CPU151に実現させる。
そして、例えば、CPU151によって現在位置のマップマッチングが行われると、ナビゲーション装置1の現在位置を表す指標(マーク)が、表示部12に表示された地図データに基づく地図情報上に表示されるようになっている。
【0032】
展開プログラム153b3は、例えば、出発地点を含む出発地点地図データと目的地点を含む目的地点地図データとが異なる地図データである場合に、地図データ記憶ファイル153a1に記憶された複数の地図データの中から、当該出発地点から当該目的地点までのルート探索に使用する一の地図データを当該目的地点側から順次取得し、RAM152に他の地図データが展開されている場合にはRAM152から当該他の地図データを削除して、当該取得した一の地図データをRAM152に展開する機能を、CPU151に実現させる。
【0033】
具体的には、例えば、図2に示すように、出発地点から目的地点までのルートが、出発地点地図データと、目的地点地図データと、の2つの地図データにまたがる場合、CPU151は、まず、目的地点地図データを取得する。次いで、CPU151は、RAM152に他の地図データが展開されている場合はRAM152から当該他の地図データを削除して、当該取得した目的地点地図データをRAM152に展開する。次いで、CPU151は、出発地点地図データを取得し、RAM152から目的地点地図データを削除して、当該取得した出発地点地図データをRAM152に展開する。
【0034】
また、例えば、出発地点から目的地点までのルートが、出発地点地図データと、出発地点地図データ及び目的地点地図データ以外の中間地点地図データと、目的地点地図データと、の3つの地図データにまたがる場合、CPU151は、まず、目的地点地図データを取得する。次いで、CPU151は、RAM152に他の地図データが展開されている場合はRAM152から当該他の地図データを削除して、当該取得した目的地点地図データをRAM152に展開する。次いで、CPU151は、中間地点地図データを取得し、RAM152から目的地点地図データを削除して、中間地点地図データをRAM152に展開する。次いで、CPU151は、出発地点地図データを取得し、RAM152から中間地点地図データを削除して、出発地点地図データをRAM152に展開する。
無論、出発地点から目的地点までのルートがまたがる地図データの数は、2つや3つの限りではなく任意であるが、最小限であることが好ましい。
CPU151は、かかる展開プログラム153b3を実行することによって、展開手段として機能する。
【0035】
抽出プログラム153b4は、例えば、RAM152に地図データが展開されると、その地図データの中から、当該地図データの道路から当該地図データと隣接する地図データの道路へと切り替る切替ポイントPを抽出する機能を、CPU151に実現させる。
【0036】
具体的には、切替ポイントPは、一の地図データと当該一の地図データに隣接する他の地図データとをまたがる道路上における、当該一の地図データと当該他の地図データとの境界地点である。ここで、当該一の地図データ及び当該他の地図データは、出発地点から目的地点までのルート探索に使用する地図データであるとする。
【0037】
すなわち、例えば、図2に示すように、出発地点から目的地点までのルートが、出発地点地図データと、目的地点地図データと、の2つの地図データにまたがる場合、RAM152に展開された目的地点地図データ(例えば、図3の右側)の中から、出発地点側の切替ポイントP(P1〜P4)を抽出する。なお、この場合、RAM152に展開された出発地点地図データ(例えば、図3の左側)の中から、目的地点側の切替ポイントP(P1〜P4)も抽出するようにしても良い。
【0038】
また、例えば、出発地点から目的地点までのルートが、出発地点地図データと、出発地点地図データ及び目的地点地図データ以外の中間地点地図データと、目的地点地図データと、の3つの地図データにまたがる場合、まず、RAM152に展開された目的地点地図データの中から、出発地点側の切替ポイントPを抽出し、次いで、RAM152に展開された中間地点地図データの中から、出発地点側の切替ポイントPを抽出する。なお、この場合、RAM152に展開された中間地点地図データの中から、目的地点側の切替ポイントPも抽出しても良いし、RAM152に展開された出発地点地図データの中から、目的地点側の切替ポイントPも抽出するようにしても良い。
無論、切替ポイントPの数は、P1〜P4の4つの限りではなく、任意である。
CPU151は、かかる抽出プログラム153b4を実行することによって、抽出手段として機能する。
【0039】
算出プログラム153b5は、例えば、目的地点地図データがRAM152に展開された場合に、当該目的地点地図データにおける、抽出プログラム153b4を実行したCPU151により抽出された出発地点側の切替ポイントPから、目的地点までのルートコストを算出する機能を、CPU151に実現させる。
また、算出プログラム153b5は、例えば、中間地点地図データがRAM152に展開された場合に、当該中間地点地図データにおける、抽出プログラム153b4を実行したCPU151により抽出された出発地点側の切替ポイントPから、当該中間地点地図データがRAM152に展開される直前に展開された地図データ(目的地点地図データ又は当該中間地点地図データよりも目的地点側にある中間地点地図データ)において決定プログラム153b6を実行したCPU151により決定された出発地点側の切替ポイントPに対応する目的地点側の切替ポイントPまでのルートコストを算出する機能を、CPU151に実現させる。
【0040】
ルートコストとは、例えば、出発地点又は出発地点側の切替ポイントPから目的地点又は目的地点側の切替ポイントPまでの直線距離と、道路の道幅に設定された重み付けと、の積である。例えば、図4に、目的地点地図データにおける、出発地点側の切替ポイントP1から目的地点までの直線距離を示すとともに、例えば、図5に、道路の道幅に設定された重み付けを示す。図5においては、道路の道幅「県道」に重み付け「1.2」が設定されており、道路の道幅「国道」に重み付け「1.1」が設定されており、道路の道幅「高速道路」に重み付け「1.0」が設定されている。
ここで、切替ポイントPが位置する道路の道幅は、例えば、地図データ記憶ファイル153a1に記憶された地図データに記憶されていることとする。また、出発地点又は出発地点側の切替ポイントPから目的地点又は目的地点側の切替ポイントPまでの直線距離は、例えば、地図データ記憶ファイル153a1に記憶された地図データに記憶されていても良いし、ルートコストを算出する際に求めても良い。
【0041】
具体的には、例えば、図4に示す目的地点地図データにおいて、出発地点側の切替ポイントP1から目的地点までの直線距離が「10km」であり、切替ポイントP1が位置する道路の道幅が「県道」である場合は、ルートコスト「12(=10km×1.2)」を、出発地点側の切替ポイントP1から目的地点までのルートコストとして算出する。また、出発地点側の切替ポイントP2から目的地点までの直線距離が「9km」であり、切替ポイントP2が位置する道路の道幅が「国道」である場合は、ルートコスト「9.9(=9km×1.1)」を、出発地点側の切替ポイントP2から目的地点までのルートコストとして算出する。また、出発地点側の切替ポイントP3から目的地点までの直線距離が「8km」であり、切替ポイントP3が位置する道路の道幅が「高速」である場合は、ルートコスト「8(=8km×1.0)」を、出発地点側の切替ポイントP3から目的地点までのルートコストとして算出する。また、出発地点側の切替ポイントP4から目的地点までの直線距離が「7.5km」であり、切替ポイントP4が位置する道路の道幅が「国道」である場合は、ルートコスト「8.25(=7.5km×1.1)」を、出発地点側の切替ポイントP4から目的地点までのルートコストとして算出する。
無論、重み付けが設定されている道路の道幅は、「県道」、「国道」及び「高速道路」のみに限ることはなく、例えば、「市道」や「町道」などを含んでいても良い。
また、道路の道幅に設定されている重み付けは、経由する切替ポイントPとして好適なほど、ルートコストが低くなるような重み付けであれば任意である。
【0042】
また、決定プログラム153b6を実行したCPU151により決定された出発地点側の切替ポイントPに対応する目的地点側の切替ポイントPとは、同一の地点を指す切替ポイントPのことである。具体的には、例えば、図3の右側に示す目的地点地図データにおいて、出発地点側の切替ポイントP3が決定されると、決定された出発地点側の切替ポイントPに対応する目的地点側の切替ポイントPは、例えば、図3の左側に示す出発地点地図データにおいる目的地点側の切替ポイントP3となる。
CPU151は、かかる算出プログラム153b5を実行することによって、算出手段として機能する。
【0043】
決定プログラム153b6は、例えば、算出プログラム153b5を実行したCPU151により算出されたルートコストが最も低くなる出発地点側の切替ポイントPを決定する機能を、CPU151に実現させる。
【0044】
具体的には、上述するように、図4に示す目的地点地図データにおいて、出発地点側の切替ポイントP1から目的地点までのルートコストが「12」であり、出発地点側の切替ポイントP2から目的地点までのルートコストが「9.9」であり、出発地点側の切替ポイントP3から目的地点までのルートコストが「8」であり、出発地点側の切替ポイントP4から目的地点までのルートコストが「8.25」であるとすると、CPU151は、ルートコストが最も低くなる出発地点側の切替ポイントPとして、出発地点側の切替ポイントP3を決定する。
CPU151は、かかる決定プログラム153b6を実行することによって、決定手段として機能する。
【0045】
ルート探索プログラム153b7は、例えば、RAM152に展開されている地図データにおいて、所定のアルゴリズム(例えば、ダイクストラ法のアルゴリズムやA*アルゴリズムなど)を用いて、出発地点又は出発地点側の切替ポイントPから目的地点又は目的地点側の切替ポイントPまでのルート探索を行う機能を、CPU151に実現させる。
【0046】
すなわち、例えば、図2に示すように、出発地点から目的地点までのルートが、出発地点地図データと、目的地点地図データと、の2つの地図データにまたがる場合、まず、RAM152に展開された目的地点地図データ(例えば、図3の右側)において、決定プログラム153b6を実行したCPU151により決定された出発地点側の切替ポイントPから、目的地点までのルート探索を行う。次いで、RAM152に展開された出発地点地図データ(例えば、図3の左側(a))において、出発地点から、目的地点地図データにおいて決定された出発地点側の切替ポイントPに対応する目的地点側の切替ポイントPまでのルート探索を行う。
【0047】
また、例えば、出発地点から目的地点までのルートが、出発地点地図データと、出発地点地図データ及び目的地点地図データ以外の中間地点地図データと、目的地点地図データと、の3つの地図データにまたがる場合、まず、RAM152に展開された目的地点地図データにおいて、決定プログラム153b6を実行したCPU151により決定された出発地点側の切替ポイントPから、目的地点までのルート探索を行う。次いで、RAM152に展開された中間地点地図データにおいて、決定プログラム153b6を実行したCPU151により決定された出発地点側の切替ポイントPから、目的地点地図データにおいて決定された出発地点側の切替ポイントPに対応する目的地点側の切替ポイントPまでのルート探索を行う。次いで、RAM152に展開された出発地点地図データにおいて、出発地点から、中間地点地図データにおいて決定された出発地点側の切替ポイントPに対応する目的地点側の切替ポイントPまでのルート探索を行う。
ここで、各地図データにおけるルート探索の結果は、RAM152等に記憶されるようになっている。
【0048】
表示制御プログラム153b8は、例えば、地図データ記憶ファイル153a1に記憶された地図データに基づく地図情報を表示部12に表示させる機能を、CPU151に実現させる。
【0049】
また、表示制御プログラム153b8は、例えば、測位プログラム153b1を実行したCPU151により測位された現在位置を地図情報とともに表示部12に表示させる機能を、CPU151に実現させる。
具体的には、CPU151は、マップマッチングプログラム153b2を実行したCPU151によって道路上にマッチングされたナビゲーション装置1の現在位置を表す指標(マーク)を、地図データ記憶ファイル153a1に記憶された地図データのうちの現在位置に対応する地図データに基づく地図情報とともに、表示部12に表示させる。
CP151は、かかる表示制御プログラム153b8を実行することによって、表示制御手段と、として機能する。
【0050】
ナビゲーションプログラム153b9は、例えば、決定プログラム153b6を実行したCPU151により決定された出発地点側の切替ポイントPを経由するように、出発地点から目的地点までのナビゲーションを行う機能を、CPU151に実現させる。
【0051】
具体的には、CPU151は、例えば、出発地点から目的地点までナビゲートするために、当該探索されたルート(移動案内表示等)を地図情報とともに表示部12に表示させるとともに、当該ナビゲートに関する音声(音)情報を音声出力部13に出力させる。
CPU151は、かかるナビゲーションプログラム153b9を実行することによって、ナビゲーション手段として機能する。
【0052】
<ナビゲーション処理>
ナビゲーション装置1による出発地点から目的地点までのナビゲーションに関する処理について、図6のフローチャートを参照して説明する。
【0053】
まず、CPU151は、ユーザによる操作部14の操作によって目的地点が指定されたか否かを判断する(ステップS1)。
【0054】
ステップS1で、目的地点が指定されていないと判断すると(ステップS1;No)、CPU151は、ステップS1の処理を繰り返して行う。
【0055】
一方、ステップS1で、目的地点が指定されたと判断すると(ステップS1;Yes)、CPU151は、出発地点地図データと目的地点地図データとが異なる地図データであるか否かを判断する(ステップS2)。
【0056】
ステップS2で、出発地点地図データと目的地点地図データとが異なる地図データでないと判断すると(ステップS2;No)、すなわち、出発地点地図データと目的地点地図データとが同一の地図データであると判断すると、CPU151は、展開プログラム153b3を実行して、地図データ記憶ファイル153a1に記憶された複数の地図データの中から、出発地点及び目的地点を含む一の地図データを取得し、RAM152に他の地図データが展開されている場合はRAM152から当該他の地図データを削除して、当該取得した一の地図データをRAM152に展開する(ステップS3)。
次いで、CPU151は、ルート探索プログラム153b7を実行して、RAM152に展開されている地図データにおいて、所定のアルゴリズムを用いて、出発地点から目的地点までのルート探索を行い(ステップS4)、ステップS19の処理に移行する。
【0057】
一方、ステップS2で、出発地点地図データと目的地点地図データとが異なる地図データであると判断すると(ステップS2;Yes)、CPU151は、展開プログラム153b3を実行して、地図データ記憶ファイル153a1に記憶された複数の地図データの中から、目的地点地図データを取得し、RAM152に他の地図データが展開されている場合はRAM152から当該他の地図データを削除して、当該取得した目的地点地図データをRAM152に展開する(ステップS5)。
【0058】
次いで、CPU151は、抽出プログラム153b4を実行して、RAM152に展開されている目的地点地図データの中から、出発地点側の切替ポイントPを抽出し(ステップS6)、算出プログラム153b5を実行して、RAM152に展開されている目的地点地図データにおける、当該抽出された出発地点側の切替ポイントPから、目的地点までのルートコストを算出する(ステップS7)。
【0059】
次いで、CPU151は、決定プログラム153b6を実行して、当該算出されたルートコストが最も低くなる出発地点側の切替ポイントPを決定する(ステップS8)。
【0060】
次いで、CPU151は、ルート探索プログラム153b7を実行して、RAM152に展開されている目的地点地図データにおいて、所定のアルゴリズムを用いて、当該決定された出発地点側の切替ポイントPから、目的地点までのルート探索を行い(ステップS9)、そのルート探索の結果をRAM152等に記憶させる。
【0061】
次いで、CPU151は、展開プログラム153b3を実行して、地図データ記憶ファイル153a1に記憶された複数の地図データの中から、RAM152に展開されている地図データと出発地点側で隣接する地図データを取得し、RAM152に展開されている他の地図データを削除して、当該取得した地図データをRAM152に展開する(ステップS10)。
【0062】
次いで、CPU151は、RAM152に展開されている地図データが、出発地点地図データであるか否かを判断する(ステップS11)。
【0063】
ステップS11で、RAM152に展開されている地図データが、出発地点地図データでないと判断すると(ステップS11;No)、すなわち、RAM152に展開されている地図データが、中間地点地図データであると判断すると、CPU151は、決定プログラム153b6を実行したCPU151により直前に決定された出発地点側の切替ポイントPに対応する切替ポイントを、RAM152に展開されている中間地点地図データの目的地点側の切替ポイントPとする(ステップS12)。
【0064】
次いで、CPU151は、抽出プログラム153b4を実行して、RAM152に展開されている中間地点地図データの中から、出発地点側の切替ポイントPを抽出し(ステップS13)、算出プログラム153b5を実行して、RAM152に展開されている中間地点地図データにおける、当該抽出された出発地点側の切替ポイントPから、目的地点側の切替ポイントPまでのルートコストを算出する(ステップS13)。
【0065】
次いで、CPU151は、決定プログラム153b6を実行して、当該算出されたルートコストが最も低くなる出発地点側の切替ポイントPを決定する(ステップS15)。
【0066】
次いで、CPU151は、ルート探索プログラム153b7を実行して、RAM152に展開されている中間地点地図データにおいて、所定のアルゴリズムを用いて、当該決定された出発地点側の切替ポイントPから、目的地点側の切替ポイントPまでのルート探索を行い(ステップS16)、そのルート探索の結果をRAM152等に記憶させて、ステップS10以降の処理を繰り返して行う。
【0067】
また、ステップS11で、RAM152に展開されている地図データが、出発地点地図データであると判断すると(ステップS11;Yes)、CPU151は、決定プログラム153b6を実行したCPU151により直前に決定された出発地点側の切替ポイントPに対応する切替ポイントを、RAM152に展開されている出発地点地図データの目的地点側の切替ポイントPとする(ステップS17)。
【0068】
次いで、CPU151は、ルート探索プログラム153b7を実行して、RAM152に展開されている出発地点地図データにおいて、所定のアルゴリズムを用いて、出発地点から、目的地点側の切替ポイントPまでのルート探索を行い(ステップS18)、そのルート探索の結果をRAM152等に記憶させる。
【0069】
次いで、CPU151は、ナビゲーションプログラム153b8を実行して、RAM152等に記憶された各ルート探索の結果を用いて、決定プログラム153b6を実行したCPU151により決定された出発地点側の切替ポイントPを経由するように、出発地点から目的地点までのナビゲーションを行い(ステップS19)、本処理を終了する。
【0070】
以上説明した本発明のナビゲーション装置1によれば、出発地点を含む出発地点地図データと目的地点を含む目的地点地図データとが異なる地図データである場合に、地図データ記憶ファイル153a1に記憶された複数の地図データの中から、当該出発地点から当該目的地点までのルート探索に使用する一の地図データを当該目的地点側から順次取得し、RAM152に他の地図データが展開されている場合にはRAM152から当該他の地図データを削除して、当該取得した一の地図データをRAM152に展開する展開プログラム153b3を実行したCPU151と、RAM152に展開された地図データの中から、当該地図データの道路から当該地図データと隣接する地図データの道路へと切り替る切替ポイントPを抽出する抽出プログラム152b4を実行したCPU151と、目的地点地図データがRAM152に展開された場合に、当該目的地点地図データにおける、当該抽出された出発地点側の切替ポイントPから、目的地点までのルートコストを算出する算出プログラム153b5を実行したCPU151と、当該算出されたルートコストが最も低くなる出発地点側の切替ポイントPを決定する決定プログラム153b6を実行したCPU151と、目的地点地図データにおいて当該決定された出発地点側の切替ポイントPを経由するように、出発地点から目的地点までのナビゲーションを行うナビゲーションプログラム153b9を実行したCPU151と、を備えている。
したがって、各地図データのRAM152上への展開・削除は1回であり、且つ、目的地点地図データにおいて切替ポイントPが1つに決定され、当該決定された切替ポイントPから目的地点までのルート探索及び出発地点から当該決定された切替ポイントPまでのルート探索のみを行えば良いため、ルート探索を十分に短縮することができることとなって、ナビゲートするルートをすばやく提示することができる。
【0071】
さらに、ナビゲーション装置1によれば、算出プログラム153b5を実行したCPU151によって、出発地点地図データ及び目的地点地図データ以外の中間地点地図データがRAM152に展開された場合に、当該中間地点地図データにおける、当該抽出された出発地点側の切替ポイントから、当該中間地点地図データがRAM152に展開される直前に展開された地図データにおいて決定プログラム153b6を実行したCPU151により決定された出発地点側の切替ポイントPに対応する目的地点側の切替ポイントPまでのルートコストを算出し、ナビゲーションプログラム153b9を実行したCPU151によって、中間地点地図データにおいて決定プログラム153b6を実行したCPU151により決定された出発地点側の切替ポイントPを経由するように、出発地点から目的地点までのナビゲーションを行うようになっている。
したがって、出発地点から目的地点までのルートが、3つ以上の地図データをまたがる場合であっても、各地図データのRAM152上への展開・削除は1回であり、且つ、目的地点地図データ及び中間地点地図データにおいて切替ポイントPが1つずつ決定され、当該決定された一方の切替ポイントPから目的地点までのルート探索、当該決定された一方の切替ポイントから当該決定された他方の切替ポイントまでのルート探索及び出発地点から当該決定された他方の切替ポイントまでのルート探索のみを行えば良いため、ルート探索を十分に短縮することができることとなって、ナビゲートするルートをすばやく提示することができる。
【0072】
さらに、ナビゲーション装置1によれば、ルートコストは、出発地点又は出発地点側の切替ポイントから目的地点又は目的地点側の切替ポイントまでの直線距離と、道路の道幅に設定された重み付けと、の積である。したがって、例えば、重み付けを、道路の道幅が広い道路ほど低くなるよう設定すると、ルートコストが最も低くなる出発地点側の切替ポイントを、目的地点から近く、且つ、移動し易い道路上にあるポイントとすることができることとなって好適である。
【0073】
なお、本発明は、上記した実施の形態のものに限るものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
【0074】
ルートコストが最も低くなる切替ポイントPを経由するようナビゲーションを行うようにしたが、ルートコストが最も低くなる切替ポイントPを経由すると、ユーザが所望しないルートを通ってしまう場合がある。このような場合、切替ポイントPの順位を決定して、順位が高い切替ポイントPから順に、経由する切替ポイントPとするようにしても良い。
【0075】
具体的には、例えば、目的地点地図データをRAM152に展開して、決定手段(決定プログラム153b6を実行したCPU151)によって、算出プログラム153b5を実行したCPU151により算出されたルートコストが低い出発地点側の切替ポイントPほど順位が高くなるように、出発地点側の切替ポイントPの順位を決定する。次いで、記憶手段(例えば、RAM152など)によって、当該決定した順位を記憶する。次いで、ルート探索プログラム153b7を実行したCPU151によって、RAM152に展開された目的地点地図データにおいて、各出発地点側の切替ポイントPから目的地点までのルート探索を行い、ルート探索の結果をRAM152に記憶させる。
次に、出発地点地図データ(又は中間地点地図データ)をRAM152に展開して、ルート探索プログラム153b7を実行したCPU151によって、RAM152に展開されている地図データにおいて、出発地点(又は出発地点側の切替ポイントP)から記憶手段に記憶された順位が最も高い出発地点側の切替ポイントPに対応する目的地点側の切替ポイントPまでのルート探索を行い、ルート探索の結果をRAM152に記憶させる。次いで、ナビゲーションプログラム153b9を実行したCPU151によって、RAM152に記憶されたルート探索の結果を用いて、順位が最も高い出発地点側の切替ポイントPを経由するよう出発地点から目的地点までをナビゲートするために、ルート探索の結果を表示部12に表示させる。
そして、ユーザが別のルートを探索するよう指示するための指示手段(例えば、操作部14など)から指示があった場合、ルート探索プログラム153b7を実行したCPU151によって、RAM152に展開されている地図データにおいて、出発地点(又は出発地点側の切替ポイントP)から記憶手段に記憶された順位が次に高い出発地点側の切替ポイントPに対応する目的地点側の切替ポイントPまでのルート探索を行い、ルート探索の結果をRAM152に記憶させる。次いで、ナビゲーションプログラム153b9を実行したCPU151によって、RAM152に記憶されたルート探索の結果を用いて、順位が次に高い出発地点側の切替ポイントPを経由するよう出発地点から目的地点までをナビゲートするために、ルート探索の結果を表示部12に表示させる。これを、指示手段からの指示がなくなるまで行う。
この場合、ユーザが所望しないルートを避けることができることとなって好適である。
【0076】
また、ルートコストが最も低くなる切替ポイントPを経由すると、出発地点から目的地点までたどり着けない場合がある。このような場合も、切替ポイントPの順位を決定して、順位が高い切替ポイントPから順に、経由する切替ポイントPとするようにしても良い。
【0077】
具体的には、例えば、目的地点地図データをRAM152に展開して、決定手段(決定プログラム153b6を実行したCPU151)によって、算出プログラム153b5を実行したCPU151により算出されたルートコストが低い出発地点側の切替ポイントPほど順位が高くなるように、出発地点側の切替ポイントPの順位を決定する。次いで、記憶手段(例えば、RAM152など)によって、当該決定した順位を記憶する。次いで、ルート探索プログラム153b7を実行したCPU151によって、RAM152に展開された目的地点地図データにおいて、各出発地点側の切替ポイントPから目的地点までのルート探索を行い、ルート探索の結果をRAM152に記憶させる。次いで、判断手段によって、ルート探索の結果に基づいて、出発地点側の切替ポイントPから目的地点までたどり着けるか否かを判断し、たどり着けないと判断された出発地点側の切替ポイントPがある場合は、その出発地点側の切替ポイントPに対応する順位を記憶手段から消去して、それ以降の順位を繰り上げる。
次に、出発地点地図データ(又は中間地点地図データ)をRAM152に展開して、ルート探索プログラム153b7を実行したCPU151によって、RAM152に展開されている地図データにおいて、出発地点(又は出発地点側の切替ポイントP)から記憶手段に記憶された順位が最も高い出発地点側の切替ポイントPに対応する目的地点側の切替ポイントPまでのルート探索を行い、ルート探索の結果をRAM152に記憶させる。次いで、判断手段によって、ルート探索の結果に基づいて、出発地点(又は出発地点側の切替ポイントP)から目的地点側の切替ポイントPまでにたどり着けるか否かを判断する。
そして、たどり着けないと判断された場合、ルート探索プログラム153b7を実行したCPU151によって、RAM152に展開されている地図データにおいて、出発地点(又は出発地点側の切替ポイントP)から記憶手段に記憶された順位が次に高い出発地点側の切替ポイントPに対応する目的地点側の切替ポイントPまでのルート探索を行い、ルート探索の結果をRAM152に記憶させる。次いで、判断手段によって、ルート探索の結果に基づいて、出発地点(又は出発地点側の切替ポイントP)から目的地点側の切替ポイントPまでにたどり着けるか否かを判断する。これをたどり着けると判断するまで行い、ナビゲーションプログラム153b9を実行したCPU151によって、たどり着けると判断された切替ポイントPを経由するように、出発地点から目的地点までのナビゲーションを行う。
この場合、出発地点から目的地点までの確実にたどり着けることとなって好適である。
【0078】
ルートコストは、出発地点又は出発地点側の切替ポイントPから目的地点又は目的地点側の切替ポイントPまでの直線距離と、道路の道幅に設定された重み付けと、の積に限ることはなく、例えば、出発地点又は出発地点側の切替ポイントPから目的地点又は目的地点側の切替ポイントPまでの道のりと、道路の道幅に設定された重み付けと、の積であっても良い。この場合、出発地点又は出発地点側の切替ポイントPから目的地点又は目的地点側の切替ポイントPまでの正確な移動時間を加味することができることとなって好適である。
また、ルートコストの算出する際に、直線距離を使用するか、道のりを使用するか、をユーザが選択するための選択手段(例えば、操作部14)を備えるようにしても良い。
【0079】
出発地点から目的地点までのルート探索に使用する一の地図データを目的地点側から順次取得して、RAM152に展開するようにしたが、これに限ることはなく、例えば、出発地点から目的地点までのルート探索に使用する一の地図データを出発地点側から順次取得し、RAM152に展開するようにしても良い。この場合、ナビゲーション処理は、図7に示すナビゲーション処理の変形例のようになる。
【0080】
<ナビゲーション処理の変形例>
ナビゲーション装置1による出発地点から目的地点までのナビゲーションに関する処理の変形例について、図7のフローチャートを参照して説明する。
【0081】
まず、CPU151は、ユーザによる操作部14の操作によって目的地点が指定されたか否かを判断する(ステップS31)。
【0082】
ステップS31で、目的地点が指定されていないと判断すると(ステップS31;No)、CPU151は、ステップS31の処理を繰り返して行う。
【0083】
一方、ステップS31で、目的地点が指定されたと判断すると(ステップS31;Yes)、CPU151は、出発地点地図データと目的地点地図データとが異なる地図データであるか否かを判断する(ステップS32)。
【0084】
ステップS32で、出発地点地図データと目的地点地図データとが異なる地図データでないと判断すると(ステップS32;No)、すなわち、出発地点地図データと目的地点地図データとが同一の地図データであると判断すると、CPU151は、展開プログラム153b3を実行して、地図データ記憶ファイル153a1に記憶された複数の地図データの中から、出発地点及び目的地点を含む一の地図データを取得し、RAM152に他の地図データが展開されている場合はRAM152から当該他の地図データを削除して、当該取得した一の地図データをRAM152に展開する(ステップS33)。
次いで、CPU151は、ルート探索プログラム153b7を実行して、RAM152に展開されている地図データにおいて、所定のアルゴリズムを用いて、出発地点から目的地点までのルート探索を行い(ステップS34)、ステップS49の処理に移行する。
【0085】
一方、ステップS32で、出発地点地図データと目的地点地図データとが異なる地図データであると判断すると(ステップS32;Yes)、CPU151は、展開プログラム153b3を実行して、地図データ記憶ファイル153a1に記憶された複数の地図データの中から、出発地点地図データを取得し、RAM152に他の地図データが展開されている場合はRAM152から当該他の地図データを削除して、当該取得した出発地点地図データをRAM152に展開する(ステップS35)。
【0086】
次いで、CPU151は、抽出プログラム153b4を実行して、RAM152に展開されている出発地点地図データの中から、目的地点側の切替ポイントPを抽出し(ステップS36)、算出プログラム153b5を実行して、RAM152に展開されている出発地点地図データにおける、出発地点から、当該抽出された目的地点側の切替ポイントPまでのルートコストを算出する(ステップS37)。
【0087】
次いで、CPU151は、決定プログラム153b6を実行して、当該算出されたルートコストが最も低くなる目的地点側の切替ポイントPを決定する(ステップS38)。
【0088】
次いで、CPU151は、ルート探索プログラム153b7を実行して、RAM152に展開されている出発地点地図データにおいて、所定のアルゴリズムを用いて、出発地点から、当該決定された目的地点側の切替ポイントPまでのルート探索を行い(ステップS39)、そのルート探索の結果をRAM152等に記憶させる。
【0089】
次いで、CPU151は、展開プログラム153b3を実行して、地図データ記憶ファイル153a1に記憶された複数の地図データの中から、RAM152に展開されている地図データと目的地点側で隣接する地図データを取得し、RAM152に展開されている他の地図データを削除して、当該取得した地図データをRAM152に展開する(ステップS40)。
【0090】
次いで、CPU151は、RAM152に展開されている地図データが、目的地点地図データであるか否かを判断する(ステップS41)。
【0091】
ステップS41で、RAM152に展開されている地図データが、目的地点地図データでないと判断すると(ステップS41;No)、すなわち、RAM152に展開されている地図データが、中間地点地図データであると判断すると、CPU151は、決定プログラム153b6を実行したCPU151により直前に決定された目的地点側の切替ポイントPに対応する切替ポイントを、RAM152に展開されている中間地点地図データの出発地点側の切替ポイントPとする(ステップS42)。
【0092】
次いで、CPU151は、抽出プログラム153b4を実行して、RAM152に展開されている中間地点地図データの中から、目的地点側の切替ポイントPを抽出し(ステップS43)、算出プログラム153b5を実行して、RAM152に展開されている中間地点地図データにおける、出発地点側の切替ポイントPから、当該抽出された目的地点側の切替ポイントPまでのルートコストを算出する(ステップS43)。
【0093】
次いで、CPU151は、決定プログラム153b6を実行して、当該算出されたルートコストが最も低くなる目的地点側の切替ポイントPを決定する(ステップS45)。
【0094】
次いで、CPU151は、ルート探索プログラム153b7を実行して、RAM152に展開されている中間地点地図データにおいて、所定のアルゴリズムを用いて、出発地点側の切替ポイントPから、当該決定された目的地点側の切替ポイントPまでのルート探索を行い(ステップS46)、そのルート探索の結果をRAM152等に記憶させて、ステップS40以降の処理を繰り返して行う。
【0095】
また、ステップS41で、RAM152に展開されている地図データが、目的地点地図データであると判断すると(ステップS41;Yes)、CPU151は、決定プログラム153b6を実行したCPU151により直前に決定された目的地点側の切替ポイントPに対応する切替ポイントを、RAM152に展開されている目的地点地図データの出発地点側の切替ポイントPとする(ステップS47)。
【0096】
次いで、CPU151は、ルート探索プログラム153b7を実行して、RAM152に展開されている目的地点地図データにおいて、所定のアルゴリズムを用いて、出発地点側の切替ポイントPから、目的地点までのルート探索を行い(ステップS48)、そのルート探索の結果をRAM152等に記憶させる。
【0097】
次いで、CPU151は、ナビゲーションプログラム153b8を実行して、RAM152等に記憶された各ルート探索の結果を用いて、決定プログラム153b6を実行したCPU151により決定された目的地点側の切替ポイントPを経由するように、出発地点から目的地点までのナビゲーションを行い(ステップS49)、本処理を終了する。
無論、出発地点から目的地点までのルート探索に使用する一の地図データを出発地点側から順次取得し、RAM152に展開する場合も、切替ポイントPの順位を決定して、順位が高い切替ポイントPから順に、経由する切替ポイントPとするようにしても良い。
【図面の簡単な説明】
【0098】
【図1】本発明のナビゲーション装置の機能的構成を示すブロック図である。
【図2】図1の地図データ記憶ファイルに記憶された地図データを説明するための図である。
【図3】切替ポイントを説明するための図である。
【図4】切替ポイントから目的地点までの直線距離を説明するための図である。
【図5】道路の道幅に設定された重み付けを示す図である。
【図6】ナビゲーション装置による出発地点から目的地点までのナビゲーションに関する処理について説明するためのフローチャートである。
【図7】ナビゲーション装置による出発地点から目的地点までのナビゲーションに関する処理の変形例について説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
【0099】
1 ナビゲーション装置
12 表示部
151 CPU(表示制御手段、展開手段、抽出手段、算出手段、決定手段、ナビゲーション手段)
152 RAM(メモリ)
153a1 地図データ記憶ファイル(地図データ記憶手段)
153b3 展開プログラム(展開手段)
153b4 抽出プログラム(抽出手段)
153b5 算出プログラム(算出手段)
153b6 決定プログラム(決定手段)
153b8 表示制御プログラム(表示制御手段)
153b9 ナビゲーションプログラム(ナビゲーション手段)
P 切替ポイント

【特許請求の範囲】
【請求項1】
メモリに展開可能な大きさに分割された地図データを複数記憶する地図データ記憶手段と、当該地図データ記憶手段に記憶された地図データに基づく地図情報を表示部に表示させる表示制御手段と、を備えるナビゲーション装置において、
出発地点を含む出発地点地図データと目的地点を含む目的地点地図データとが異なる地図データである場合に、前記地図データ記憶手段に記憶された複数の地図データの中から、当該出発地点から当該目的地点までのルート探索に使用する一の地図データを当該目的地点側から順次取得し、前記メモリに他の地図データが展開されている場合には当該他の地図データを削除して、当該取得した一の地図データを当該メモリに展開する展開手段と、
前記メモリに展開された地図データの中から、当該地図データの道路から当該地図データと隣接する地図データの道路へと切り替る切替ポイントを抽出する抽出手段と、
前記目的地点地図データが前記メモリに展開された場合に、当該目的地点地図データにおける、前記抽出手段により抽出された出発地点側の切替ポイントから、前記目的地点までのルートコストを算出する算出手段と、
前記算出手段により算出されたルートコストが最も低くなる出発地点側の切替ポイントを決定する決定手段と、
前記目的地点地図データにおいて前記決定手段により決定された出発地点側の切替ポイントを経由するように、前記出発地点から前記目的地点までのナビゲーションを行うナビゲーション手段と、
を備えることを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項2】
請求項1に記載のナビゲーション装置において、
前記算出手段は、前記出発地点地図データ及び前記目的地点地図データ以外の中間地点地図データが前記メモリに展開された場合に、当該中間地点地図データにおける、前記抽出手段により抽出された出発地点側の切替ポイントから、当該中間地点地図データが前記メモリに展開される直前に展開された地図データにおいて前記決定手段により決定された出発地点側の切替ポイントに対応する目的地点側の切替ポイントまでのルートコストを算出し、
前記ナビゲーション手段は、前記中間地点地図データにおいて前記決定手段により決定された出発地点側の切替ポイントを経由するように、前記出発地点から前記目的地点までのナビゲーションを行うことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項3】
メモリに展開可能な大きさに分割された地図データを複数記憶する地図データ記憶手段と、当該地図データ記憶手段に記憶された地図データに基づく地図情報を表示部に表示させる表示制御手段と、を備えるナビゲーション装置において、
出発地点を含む出発地点地図データと目的地点を含む目的地点地図データとが異なる地図データである場合に、前記地図データ記憶手段に記憶された複数の地図データの中から、当該出発地点から当該目的地点までのルート探索に使用する一の地図データを当該出発地点側から順次取得し、前記メモリに他の地図データが展開されている場合には当該他の地図データを削除して、当該取得した一の地図データを当該メモリに展開する展開手段と、
前記メモリに展開された地図データの中から、当該地図データの道路から当該地図データと隣接する地図データの道路へと切り替る切替ポイントを抽出する抽出手段と、
前記出発地点地図データが前記メモリに展開された場合に、当該出発地点地図データにおける、前記出発地点から、前記抽出手段により抽出された目的地点側の切替ポイントまでのルートコストを算出する算出手段と、
前記算出手段により算出されたルートコストが最も低くなる目的地点側の切替ポイントを決定する決定手段と、
前記出発地点地図データにおいて前記決定手段により決定された目的地点側の切替ポイントを経由するように、前記出発地点から前記目的地点までのナビゲーションを行うナビゲーション手段と、
を備えることを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項4】
請求項2に記載のナビゲーション装置において、
前記算出手段は、前記出発地点地図データ及び前記目的地点地図データ以外の中間地点地図データが前記メモリに展開された場合に、当該中間地点地図データにおける、当該中間地点地図データが前記メモリに展開される直前に展開された地図データにおいて前記決定手段により決定された出発地点側の切替ポイントに対応する出発地点側の切替ポイントから、前記抽出手段により抽出された目的地点側の切替ポイントまでのルートコストを算出し、
前記ナビゲーション手段は、前記中間地点地図データにおいて前記決定手段により決定された出発地点側の切替ポイントを経由するように、前記出発地点から前記目的地点までのナビゲーションを行うことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項5】
請求項1〜4の何れか一項に記載のナビゲーション装置において、
前記ルートコストは、前記出発地点又は前記出発地点側の切替ポイントから前記目的地点又は前記目的地点側の切替ポイントまでの直線距離と、道路の道幅に設定された重み付けと、の積であることを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項6】
請求項1〜4の何れか一項に記載のナビゲーション装置において、
前記ルートコストは、前記出発地点又は前記出発地点側の切替ポイントから前記目的地点又は前記目的地点側の切替ポイントまでの道のりと、道路の道幅に設定された重み付けと、の積であることを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項7】
メモリに展開可能な大きさに分割された地図データを複数記憶する地図データ記憶手段と、当該地図データ記憶手段に記憶された地図データに基づく地図情報を表示部に表示させる表示制御手段と、を備えるナビゲーション装置において、
出発地点を含む出発地点地図データと目的地点を含む目的地点地図データとが異なる地図データである場合に、前記地図データ記憶手段に記憶された複数の地図データの中から、当該出発地点から当該目的地点までのルート探索に使用する一の地図データを当該目的地点側から順次取得し、前記メモリに他の地図データが展開されている場合には当該他の地図データを削除して、当該取得した一の地図データを当該メモリに展開する展開手段と、
前記メモリに展開された地図データの中から、当該地図データの道路から当該地図データと隣接する地図データの道路へと切り替る切替ポイントを抽出する抽出手段と、
前記目的地点地図データが前記メモリに展開された場合に、当該目的地点地図データにおける、前記抽出手段により抽出された出発地点側の切替ポイントから、前記目的地点までのルートコストを算出する算出手段と、
前記算出手段により算出されたルートコストが最も低くなる出発地点側の切替ポイントを決定する決定手段と、
前記決定手段により決定された出発地点側の切替ポイントを経由するように、前記出発地点から前記目的地点までのナビゲーションを行うナビゲーション手段と、
を備え、
前記算出手段は、前記出発地点地図データ及び前記目的地点地図データ以外の中間地点地図データが前記メモリに展開された場合に、当該中間地点地図データにおける、前記抽出手段により抽出された出発地点側の切替ポイントから、当該中間地点地図データが前記メモリに展開される直前に展開された地図データにおいて前記決定手段により決定された出発地点側の切替ポイントに対応する目的地点側の切替ポイントまでのルートコストを算出し、
前記ナビゲーション手段は、前記目的地点地図データ及び前記中間地点地図データにおいて前記決定手段により決定された出発地点側の切替ポイントを経由するように、前記出発地点から前記目的地点までのナビゲーションを行い、
前記出発地点又は前記出発地点側の切替ポイントから前記目的地点又は前記目的地点側の切替ポイントまでの直線距離と、道路の道幅に設定された重み付けと、の積であることを特徴とするナビゲーション装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−42101(P2009−42101A)
【公開日】平成21年2月26日(2009.2.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−208065(P2007−208065)
【出願日】平成19年8月9日(2007.8.9)
【出願人】(000201113)船井電機株式会社 (7,855)
【Fターム(参考)】