説明

バイポーラ接合トランジスタジオメトリ

【課題】
【解決手段】 バイポーラ接合トランジスタ(100)に関連する方法、装置、デバイスの実施例が記載されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
背景
この開示は、トランジスタに関し、特にバイポーラ接合トランジスタに関する。
【0002】
バイポーラ接合トランジスタの性能には様々なファクタが影響する。少なくとも一の潜在的なファクタは、トランジスタの半導体層の接触に用いられる特定のジオメトリである。従って、トランジスタ性能を改良したバイポーラ接合トランジスタジオメトリの必要性が存在し続けている。
【0003】
詳細な説明
以下の詳細な説明において、様々な仕様の詳細は、請求項に記載の主題の完全な理解を提供するように述べられている。しかしながら、当業者は、請求項に記載の主題がこれらの仕様の詳細がなくとも実施できることを理解するであろう。その他の場合では、よく知られた方法、手順、構成要素、及び/又は回路は、請求項に記載された主題を妨げないように詳細に記載されていなかった。
【0004】
上述したとおり、バイポーラ接合トランジスタ(BJT)の性能には様々なファクタが影響する。少なくとも一のファクタは、使用されている特定のジオメトリである。例えば、これは、通常金属でできている、半導体エピタキシャル層及び/又は導電接触層に使用されるジオメトリに言及する。特に、トランジスタの電力ゲインと電力付加効率性能は、コレクタとベースコンタクト間の望ましくないキャパシタンスによって、およびベースに直列の望ましくない外因性抵抗によって影響されることがある。例えば、以下により詳細に説明するとおり、一の実施例では、エミッタ、ベース、およびコレクタ層に関連し、接触層に関連する特定のジオメトリがこのキャパシタンスと抵抗に悪影響を与えることがある。
【0005】
請求項に記載の主題の範囲は、この点に限定されないが、BJTの一例としてのヘテロ接合バイポーラトランジスタ(HBTs)は、例えば、無線周波数(RF)またはマイクロ波電力増幅のアプリケーションに用いられることがある。このようなアプリケーションにおいて、これらは例示であり、請求項に記載の主題の範囲がこれらの考慮すべき事柄にのみ限定されるわけではないが、電力ゲインと電力付加効率は、トランジスタ及び/又は特別なトランジスタジオメトリ用の特別な半導体材料の選択を含んでおり、全体の設計に影響を与える、頻繁に考慮すべき事柄である。材料とジオメトリ以外のトランジスタのほかの特徴も、性能に影響することがある。
【0006】
BJTについての利点の特徴の一例は、電流ゲインを導入するキャパシタンスである。従来のnpnトランジスタにおける電流ゲインは、例えば、少なくとも部分的に、p−型ドーピングに対してエミッタがどのくらい多くn−型にドーピングされているかによって決まる。ゲインの高いトランジスタにするためには、エミッタを重くドープして、ベースのドーピングを低く保てばよい。ベースのドーピングを低くすることは、ベースの抵抗を低レベルに保ちたい場合にベース幅を広げることを提唱する。一方、ベースを広げることは、電荷キャリアのベース領域を横切る遷移時間を増やすことになり、デバイスを遅くすることがある。
【0007】
少なくとも二つの異なる半導体でできているBJTsである、ヘテロ接合バイポーラトランジスタ(HBTs)は、このトレードオフに取り組むアプローチを提供する。一またはそれ以上の半導体材料を用いる結果、その他の材料特性とともにエネルギィバンドギャップが、エミッタ、ベース、コレクタにおいて、典型的なホモ接合BJTと異なっている。更に、材料のグレーディングと呼ばれる漸次の変化がこれらの領域中で可能である。
【0008】
上述したとおり、ゲインとBJTの速度間のトレードオフは、HBTによって緩和される。HBTの基本形式は、デバイスのその他の部分よりバンドギャップが広い材料でできたエミッタを有するBJTを具える。BJTにバンドギャップの広いエミッタを作る一の技術は、もちろん、請求項に記載した主題の範囲はこの点に限定されないが、AlGaAs/GaAsヘテロ接合を使用することである。AlGaAsは、ガリウム原子の割合がアルミニウムで置き換えられたGaAsを具える。AlGaAsのバンドギャップは、結晶中の増加したAlAsのモル分によって広がる。
【0009】
バンドギャップが広いエミッタBJTの電流ゲインは、エミッタ−ベースのドーピングに加えて、少なくとも部分的に、エミッタとベース間のバンドギャップの差に応じており、潜在的にデバイスのドーピングレベルの選択をより自由なものにしている。バンドギャップが広いエミッタを有することは、エミッタ−ベースのドーピング率を低減しつつも、比較的高い電流ゲインを維持している。HBTでは、時に、ベースがエミッタより重くドープされる。重いドープベースを有することは、望むとおりに、ベースの低抵抗を犠牲にすることなくベース幅を小さくすることができる。このことは、キャリアがベースを横切る遷移時間を短く、デバイスの速度を上げる。従って、HBTは、あるアプリケーションで頻繁に望まれるように、高いゲインと高い周波数能力を提供する。
【0010】
従って、AlGaAs/GaAsのHBTsは、もちろん、請求項に記載された主題の範囲はこの点に限定されるものではないが、例えば、比較的周波数が高いデジタルおよびアナログマイクロ波のアプリケーションに使用される。HBT組成材料のその他の例には、InGaP/GaAsがある。HBTsは、低減されたキャパシタンスと抵抗によって、少なくとも部分的により高速のスイッチング速度を提供することができる。同様に、HBTプロセスは、例えば、GaAs電界効果トランジスタ(FETs)よりリソグラフィの必要が少なく、従って、潜在的にコストを低減し、及び/又は、収量を増やす。また、HBTsは、GaAsFETsより、より高いブレークダウン電圧と、より広いバンドインピーダンスマッチングを提供する。
【0011】
ホモ接合BJTsと比較して、HBTsは、エミッタ注入効率、ベース抵抗、ベース−エミッタキャパシタンス、およびカットオフ周波数でより良い性能を示す。これらは、また、良好な直線性、低いフェーズノイズ、および高い電力付加効率を提供する。従って、HBTsを用いる典型的なアプリケーションには、携帯電話やレーザドライバにおける電力増幅器が含まれる。もちろん、請求項に記載の主題は、これらの特定のアプリケーションや、HBTsの範囲に限定されるものではない。
【0012】
同様に、HBTの最大発振周波数(Fmax)は、以下の関係式で示すように、外因性ベース抵抗(Rb’)とコレクタ−ベースキャパシタンス(Ccb)の平方根と逆の関係にある。

ここで、Ftは遷移周波数である。
【0013】
従って、上述した利点に加えて、抵抗とキャパシタンスの低減が最大発振周波数を大きくする。
【0014】
例えば、HBTなどのトランジスタのジオメトリは、使用する材料に加えて、デバイスのキャパシタンスと抵抗に影響する。典型的なHBTジオメトリは、ときに、インターデジタル構造あるいは交互エミッタおよびベースフィンガ(alternating emitter and base fingers)と呼ばれる。これらは、ベース−エミッタ−ベース(EBE)ジオメトリと、エミッタ−ベース−エミッタ(BEB)ジオメトリの二つのファミリィに分けられる。例えば、図1及び2は、それぞれ、BEBインターデジタルトランジスタ構造の二つの実施例100および200を示す図であり、図3及び4は、それぞれ、EBEインターデジタルトランジスタ構造の二つの実施例300および400を示す図である。これらの特定の図面は、これらの構造の断面図ではなく、平面図である。図1及び2に示すとおり、BEBインターデジタルトランジスタ構造は、エミッタフィンガより一つ多いベースフィンガを有し、一方EBEインターデジタル構造は、ベースフィンガより一つ多いエミッタフィンガを有する。従って、図1では、符号120と130はベースフィンガを具えており、符号110はエミッタフィンガを具える。同様に、符号140は、それを介してベース領域への直接の物理的コンタクトを通る電気的接続を可能とするベースタブを具える。同様に、図2において、符号230、240および250は、ベースフィンガを具えており、符号210および220は、エミッタフィンガを具える。同様に、符号260は、それを介してベース領域への直接の物理コンタクトを通る電気的接続を可能とするベースタブを具える。図3では、符号320および330は、エミッタフィンガを具え、符号310はベースフィンガを具えている。同様に、符号340はベースタブを具える。図4では、符号430、440、および450は、エミッタフィンガを具え、符号410と420はベースフィンガを具える。符号460は、ベースタブを具える。
【0015】
図1ないし4に特別に図示したよりも、より多くのフィンガ対が使用されていることに留意されたい。従って、図1及び2は、2つおよび3つのベースフィンガがそれぞれ使用されているが、より多くのベースフィンガと、対応するより多くのエミッタフィンガが使用されていても良い。同様に、図3及び図4では、別の実施例で追加のエミッタフィンガと対応するベースフィンガを使用することができるが、2つおよび3つのエミッタフィンガがそれぞれ図示されている。一例として、BJTsの製造会社である、Greensboro社のNCに基づく高周波マイクロデバイスは、4つのエミッタフィンガと5つのベースフィンガを有するインターデジタル構造を使用していると考えられる。
【0016】
図18は、インターデジタルトランジスタ構造の断面図である。この特別な実施例では、EBEタイプのものは、エミッタとベースフィンガ部分が交換されていることを除いて同様であるが、符号700はBEB型のインターデジタル構造を具える。従って、図に示すように、ここで、符号710はGaAs半絶縁基板を具える。符号720は、nGaAsコレクタコンタクトを具える。これは、時に、サブコレクタと呼ばれる。符号730は、nGaAsコレクタを具え、符号740は、pGaAsベースメサ領域を具える。符号750と760は、それぞれ、エミッタのnAlGaAs(または、InGaP)部分と、エミッタのnGaAs(cap)部分を具える。符号770、780、および790は、それぞれ、ベース、エミッタ、およびコレクタ用の導電コンタクトを具える。実施例700を上から見ると、エミッタフィンガの二つのベースフィンガにはさまれた図1に示す構成になっている。
【0017】
通常は、CcbとRb’間のこれらの二つのインターデジタル構造EBEおよびBEBの間にはトレードオフが存在する。EBE構造は、典型的には、キャパシタンスが低く、抵抗がより大きいが、BEB構造は、普通、より大きなキャパシタンスとより小さい抵抗を有する。この差、あるいはトレードオフの一つのありうる説明は、使用されているジオメトリである。
【0018】
議論されたジオメトリと、関連するキャパシタンスと抵抗との間の関係を少なくとも部分的に説明するために、ベースコンタクト周辺部に対するエミッタ周辺部の割合が合致するとき、ベースメサ領域に対するエミッタ周辺部の割合が、外因性のベース抵抗と逆の相関関係にあり、一方、ベースメサ領域に対するエミッタ領域の割合が、コレクタ−ベースキャパシタンスと逆の相関関係にあることがわかる。例えば、前者の関係の増加は、ベースコンタクト近傍により大きな部分を有するエミッタ領域に関連しており、エミッタからベースへ電流が流れるときにより低い抵抗が存在する。同様に、後者の関係の増加は、コレクタ−ベースキャパシタンスの単位当たりのより大きなトランジスタに関連する。言い換えると、エミッタ単位面積当たりのコレクタ−ベースキャパシタンスが低くなる。このような原理の下、異なるインターデジタル構造間の上述した従来のトレードオフは、潜在的に説明することができる。例えば、EBEインターデジタル構造は、ベースメサ面積当たりより多くのエミッタ面積を用いており、従って、コレクタ−ベース間のキャパシタンスが改善されるが、エミッタフィンガが一方に余分にベース接触フィンガを有するので、抵抗が犠牲になる。同様に、BEBインターデジタル構造については、エミッタフィンガが各サイドにベース接触フィンガを有しており、これによって抵抗を改良している。しかしながら、ベースメサ面積に対するエミッタ面積の低減によって、エミッタ単位面積当たりのキャパシタンスが増加する。
【0019】
上述したようなインターデジタルジオメトリとは逆に、図19にヘアピンジオメトリの実施例1500を示す。この特定の実施例は、平面図で示されている。図に示すとおり、エミッタ接触領域1510(従って、エミッタ領域)はへアピン形状をしている。従って、このエミッタは、ベースメサの周辺部の多くと、通常、上述のジオメトリより大きい部分のベースメサ面積を占めている。このようにして、コレクタ−ベースのキャパシタンスは、低減される。しかしながら、通常結果として生じる抵抗の増加に少なくとも部分的に取り組むために、ベース「フィンガ」1520は、より広くつくられ、ベース抵抗の導体部分とフィンガ接触部分が低減される。
【0020】
もう一つのトランジスタジオメトリは、「新規なレイアウトを有するトランジスタおよび一以上のフィードポイントを有するエミッタ」と題された、Finlayによる、2003年9月30日に発行された米国特許第6,627,925号と、「熱散逸エミッタを有するトランジスタレイアウト」と題する、Finlayによる2003年7月1日に発行された米国特許第6,586,782号に記載された、円形環状ジオメトリを具える。これらの特許は、カリフォルニア州イルビーン所在のSkyworks Solutions, Inc.社に譲渡されている。図20は、米国特許第6,627,925号の図3Aを示す。ベースコンタクト54とエミッタ44で示されている通り、かなりの大きさのエミッタ領域が用いられている。上述の議論と矛盾なく、これによって、このエミッタ領域に対してコレクタ−ベースキャパシタンスが低減する。
【0021】
上述したとおり、トランジスタのコレクタ−ベースキャパシタンスと、ベース抵抗は、電力付加効率と、例えばトランジスタを使用している無線周波数またはマイクロ波電力増幅器ゲインに影響を及ぼす。このことは、CDMAハンドセットなどのリニア電力増幅器のアプリケーションで望ましい。コレクタ−ベースキャパシタンスが低減するので、リニア電力増幅器の電力付加効率は増加する。このことは、少なくとも部分的に、損失のある入力抵抗を介して出力電流フローの低減によるものであり、また、少なくとも部分的に、増加したゲインを原因とする電力付加効率の改善による。同様に、コレクタ−ベースキャパシタンスが低減されるので、少なくとも部分的に、低減されたミラーフィードバックキャパシタンスによって、ゲインが増加しなければならない。最大安定ゲイン(MSG)と、最大発振周波数(Fmax)(式[1]参照)の双方は、これによって増加することがある。逆に、外因性のベース抵抗の低減は、電力付加効率にあまり影響を与えないが、外因性のベース抵抗の低減は、増加したFmaxによって少なくとも部分的にゲインを改善する。これによって、例えばCDMA携帯電話、レーザドライバ、WLAN、にあるようなリニア電力増幅器のアプリケーション、及び、改善された電力付加効率と改善されたゲインの双方が望まれるGSM携帯電話にあるような飽和型電力増幅器のアプリケーションには、コレクタ−ベースキャパシタンスと外因性ベース抵抗間のトレードオフを用いるよりはむしろ、コレクタ−ベースキャパシタンスと外因性ベース抵抗を低減する、あるいは、外因性ベース抵抗を増やすことなくコレクタ−ベースキャパシタンスを低減する能力の双方を有するほうが、上述したように、通常のインターデジタル構造あるいはその他のジオメトリに伴って生じるので、利益がある。例えば、携帯電話のバッテリの寿命は、顧客が通常希望する特徴である。従って、効率の改善によって、バッテリの寿命は延長される。同様に、携帯電話の動作に用いられる電流を低減して、電力消費も低減するには、高い電流ゲインが望まれる。
【0022】
図5は、請求項の主題によるバイポーラ接合トランジスタの一実施例の平面図である。しかしながら、明らかなように、図5は、一の特定の実施例を示すものであり、その他の多くの実施例が請求項の主題の範囲内に含まれる。この特定の実施例について、図5に符号510で記載されているベースコンタクト領域は、ここでは、フィッシュボーン形状として呼ばれている。従って、これは、全てのフィンガエクステンション、または、魚の小さい「骨」と接触または接続した中央の「背骨」505を含む。ここに記載されている特定の形状は、また、周辺ベースコンタクト領域520を有するベースコンタクト「タブ」領域525と、ベースフィンガあるいはエクステンション530、540、550、560、535、および545とを含む。図に示すフィッシュボーンベースコンタクト領域の形状に加えて、実施例500は、外側周囲を伴うベースメサ領域の周辺部を占有する一方で、内側周囲を伴うフィッシュボーン形状の周辺部近傍にあるエミッタコンタクト領域を含む。従って、実施例500については、エミッタコンタクト領域598は、エミッタフィンガ570、580、592、594、および596を具え、また、ベース領域周辺のエミッタコンタクト575、576、585、586、591、593、595および597を具える。
【0023】
以下により詳細に述べるように、この特定の実施例は、上述したような原理に基づいて、コレクタ−ベースキャパシタンスを低減し、一方、外因性のベース抵抗を低減または維持することが期待され、例えば、改良されたゲインと電力付加効率が望まれるリニア電力増幅器や、同様のデバイスにおいて使用するときに、電力ゲインと電力付加効率を改善するといったいくつかの特徴を有する。
【0024】
図5は、請求項に記載された主題による一実施例の平面図である。上述したとおり、図18は、BEB型インターデジタルトランジスタ構造についての、エミッタ、ベース、およびコレクタ間の典型的な断面ジオメトリック関係を示す図であり、図1は平面図を示す。従って、請求項に記載された主題の実施例の平面図から、所望の断面構成が明らかである。例えば、エミッタコンタクト領域598はエミッタ領域に対して同形であり、この特定の実施例では、エミッタ領域の上面に直接に物理的に接触している。同様に、上述したとおり、例えば、エミッタやベースなどのための接触領域は、例えば金属などの導電材料を具える。しかしながら、エミッタ接触領域がエミッタ領域に対して同形を有する一方で、ベースコンタクト領域は、ベースメサ領域に対して同形でなく、エミッタ領域に対して、ベースメサと物理的に直接接触するスペースを許容している。
【0025】
図5に示すバイポーラ接合トランジスタの実施例は、例えば、Si、SiGe、GaAs、AlGaAs、InGaP、InPなど、様々な半導体材料を具える。同様に、上述したとおり、この特別な実施例は、例えばInGaP/GaAsを用いたもの、あるいは、AlGaAs/GaAsを用いたものなどのヘテロ接合バイポーラトランジスタを具えていても良い。もちろん、請求項に記載した主題は、これらの特定の半導体材料を使用することのみに、あるいは一般的なヘテロ接合バイポーラトランジスタに範囲が限定されるものではない。
【0026】
しかしながら、提言されているように、図5に示す実施例は、バイポーラ接合トランジスタのジオメトリ用のいくつかの有益な特徴を提供する。例えば、図に示すように、また上記に提言したように、エミッタコンタクト領域、および、従って、エミッタ領域は、ベースメサ領域の周辺部を占有している。このアプローチの利点は、ベースメサ領域に対してエミッタ領域が増えることであり、これによって、上述したとおり、コレクタ−ベースキャパシタンスを潜在的に低減するという望ましい効果を有する。同様に、周辺部のほとんどに沿ってベースコンタクトが可能である内部により広いエミッタフィンガを用いることも、コレクタ−ベースキャパシタンスを低減するという所望の効果を有する。
【0027】
更に、図5に示すように、周辺のベースコンタクト520を伴うタブ525は、「プロキシ」または代理ベースフィンガとして動作する。図1ないし4に記載されたタブ領域140、260、340、460などのインターデジタルジオメトリと比較して、この特定のジオメトリは、構造中のベース「タブ」領域の使用を改善する。上述したとおり、この領域によって、直接的な物理的接触を介してのベース領域への電気的接続を図ることができるが、インターデジタルタイプのジオメトリは、通常、例えば、ベース抵抗を潜在的に低減するといった領域を使用することの利益がより少ない。ここで、プロキシのベースフィンガとしてのタブの使用が、潜在的にベースコンタクト周辺部に対するエミッタ周辺部の量を増やし、従って、潜在的に、抵抗を低減する。一方で、ベースメサ領域を低減させ、これによって、コレクタ−ベースキャパシタンスを低減する。同様に、フィッシュボーン形状は、一般的に、通常のインターデジタル構造より、ベースコンタクト周辺部に対してより大きなエミッタ周辺部を提供し、これによって、潜在的にベース抵抗を低減する。従って、ベースタブを「フィンガ」として数えると、図5に示すフィッシュボーン形状は、7つのエクステンション、フィンガ、あるいは突出ボーンを使用している。これらのエクステンションは、図5に示されており、上述したように、エクステンションが連結されている中央のベースコンタクト背骨505からエクステンションが開く。このアプローチによって、本例で示すように、コンタクトタブからベースフィンガ端部への距離が比較的短く維持され、従って、外因性のベース抵抗を潜在的に低減する。例えば、ここで、最も長い距離は、15−20ミクロンのオーダであるが、もちろん、請求項に記載した主題は、この点に関する範囲に限定されない。しかしながら、インターデジタルタイプのトランジスタ構造など、同様の全エミッタ領域についてのその他のジオメトリについては、このベースフィンガの長さは、45ミクロンか、それより長くても良い。
【0028】
更に、請求項に記載の主題の範囲は、このエクステンションの数または、このエクステンションの特定の構成に限定されない。従って、例えば、図6は、ベースタブフィンガを有するフィッシュボーン形状が、中央のベースコンタクトまたは中央の背骨からの6つのエクステンションを用いているジオメトリを示している。同様に、図6ないし17は、M1ないしM12で指定される変形ジオメトリを示す。これらの実施例は、トランジスタの様々な領域用の様々な異なるディメンションを示す。しかしながら、請求項に記載された主題は、この点に関する範囲に限定されるものではないが、一の実施例にあるように、フィッシュボーン形状の背骨からの少なくとも一つのエクステンションのディメンションは、長さ10ミクロン、幅1ミクロンである。
【0029】
その他のいくつかの実施例として、請求項に記載された主題の範囲は、この点に限定されないが、図7(M10)に示すトランジスタのジオメトリは、例えば、図11(M6)がそうであるように、約405平方マイクロメータのデバイス面積を有する。反対に、これらのサンプル的な実施例のいくつかは、図12(M7)のように、約240平方マイクロメータといった、より小さい面積を有する。ここで、上述した観点あるいはジオメトリの特徴は、上述したとおり、コレクタ−ベースキャパシタンスとベース抵抗に影響を与える一方で、デバイス全体の面積は、例えば、電流フローや、一定でない熱による、熱的な観点に衝撃を与える。トランジスタセルは、並列に接続されている、より小さなサブセルの集まりでできていると考えられる。トランジスタセル内での、温度の非均一性は、電流「ホッギング」を引き起こし、熱のランナウエイ電流が偏る。これが生じる電力損失レベルは、少なくとも部分的にセルのジオメトリと、ジオメトリに無関係に全体的なセルサイズに依存する。従って、特定のアプリケーションによっては、適当なトランジスタジオメトリ設計の実施例を決定するのに様々な問題が考えられる。一方、例えば、図7に示す実施例は、図12に対して、コレクタ−ベースキャパシタンスとベース抵抗に関して改善された性能を提供することができる。一方、図12は、コレクタ−ベースキャパシタンスとベース抵抗の許容される低減を提供することによって、望ましいことを立証することができるが、図7の実施例を超える熱的な利点も提供している。これらは単に例示としての実施例であり、請求項に記載の主題の範囲は、特定のサイズ、形状、大きさに限定されるものではない。
【0030】
シミュレーションの結果は、例えば、図5に記載の実施例によって示されるジオメトリを有するヘテロ接合バイポーラトランジスタなどの、バイポーラ接合トランジスタが、例えば、上述したインターデジタルジオメトリに比較して低減されたコレクタ−ベースキャパシタンスとベース抵抗を提供することを示している。シミュレーションからは、例えば、いくつかの実施例が、コレクタ−ベースキャパシタンスを比較可能なサイズのBEBインターデジタル構造より20%以上低減したことが示されており、一方で、比較可能なEBEインターデジタル構造より40%のベース抵抗の低減を提供している。もちろん、この改良は、ディメンション、形状、使用する材料等によって異なる。にもかかわらず、いくつかの実施例は、更に、BEBタイプの構造に比べてコレクタ−ベースキャパシタンスが25%のオーダで低減することを、ベース抵抗についてはEBEタイプの構造より50%のオーダで低減することを示した。これらの新規なジオメトリによって、1ないし2dBおよび3ないし5%のオーダでのリニア電力増幅器の動作ゲインと効率の改善が得られた。
【0031】
図21は、図6ないし17に示す実施例の幾何学的計算値を示すテーブルである。再び、これらはM1ないしM12で示されている。このテーブルに記載されているように、計算値は、エミッタ面積(E)、エミッタ周辺部(E)、ベース面積(B)、およびベース接触周辺部(BCP)を有する。これらの数値は、キャパシタンスと抵抗、および様々な実施例の良さの指数(FOMs)とともに、直接または逆に相関する比率を計算するのに使用される。したがって、ベース面積に対するエミッタ面積(比率1)は、上述した理由などのため、Ccbと逆に変化する比率である。同様に、ベース面積の平方根に対するエミッタ周辺(比率2)は、おそらく上述の理由によってRb’と逆に変化する比率である。一方で、ベースコンタクト周辺に対するエミッタ周辺(比率3)は、理想的には、1に近くなくてはならず、それが1からずれるに従って、逆方向にRb’に影響する。これらの比率は、更に、FOMsを製造するのに使用することができる。ここで、FOM−1は、標準化した比率2で平方乗算した標準化した比率1を具え、FOM−2は、標準化した比率3で乗算したFOM−1を具える。従って、FOM−2は、FOM−1よりも、特定の実施例の抵抗の影響をより強く反映するものでなくてはならない。図22は、実施例M1−M12についての二つのFOMsの隣同士の比較を行うバーチャートである。ここで、全ての実施例は、標準的なインターデジタルBEB型構造に比べて改善された性能を示している。
【0032】
トランジスタジオメトリに関する考察とは別に、コレクタ−ベースキャパシタンスを低減する別のアプローチは、ある部分にダメージを与えるイオン注入を介してタブ領域内部のベースメサの有効サイズを低減して、その面積を低減することを含む。例えば、マルチホウ素ダメージ注入、あるいは酸素ダメージ注入を使用することができる。代替的に、高エネルギィ、H/Heの高ドーズで、深い注入を用いることもできる。更に、ほぼほとんどの元素をアイソレーションに用いることができ、請求項の主題が全ての実施例をカバーするよう意図している。この技術は、上述したコレクタ−ベースキャパシタンスを低減する技術と合わせて、インターデジタルタイプのトランジスタジオメトリなどを超えた改善された性能を提供する。
【0033】
上述したバイポーラ接合トランジスタジオメトリは、いくつもの技術によって製造することができ、請求項に記載の主題は、この点に関する範囲に限定されるものではない。しかしながら、ヘテロ接合バイポーラトランジスタを製造する一の実施例では、例えば、材料を半絶縁GaAs基板上に成長させる。これらのエピタキシャル層は、例えば、分子ビームエピタクシ(MBE)あるいは金属有機化学蒸着(MOCVD)によって成長させることができる。例えば、4×1018cm−3のオーダの濃度で重くドープされたnGaAs層は、半絶縁基板上に成長させることができる。この後、コレクタとして、軽くドープされたGaAs層を続けることができる。例えば、コレクタのドーピング濃度は、3×1016cm−3であっても良い。ベースメサ領域には、5×1018cm−3以上の重くドープしたpGaAs層を使用することができる。例えば、ベリリウム(Be)または炭素(C)をベースのドーピングに用いてもよい。バンドギャップが広いAlGaAsまたはInGaP層をエミッタとして成長させることができる。ついで、接触構造をエミッタ層の上に成長させて、エミッタコンタクトの一部として作用させることができる。
【0034】
上記に提言したとおり、エミッタコンタクト領域は、所望の形状を有し、ベースコンタクト領域の周辺に隣接するようにウエハ上に形成することができる。次いでバイポーラトランジスタのエミッタを具える半導体が、前記エミッタコンタクト領域の下を除いて除去される。ベースコンタクト領域は、上述したとおりフィッシュボーン形状を有するウエハの上に形成される。様々な金属のいずれか一つ、あるいはその他の導電性金属、およびいくつもの蒸着技術のいずれか一つを使用することができる。導電材料は、ウエハ表面にスパッタリングあるいは蒸着させることができる。導電材料は、例えばエッチバック技術、あるいはリフトオフ技術を用いてパターン形成することができる。いくつもの技術のうちのいずれか一つと、金属材料を用いることができる。エミッタおよびベースコンタクト領域を形成するのに使用される典型的な材料は、TiW、Ti、Pt、Si、Al、Cu及びAuであり、例えば、特定の半導体に依存する。同様に、上述したように、これらの金属のほか、その他の半導体金属を使用することができる。同様に、形成されたトランジスタは、ヘテロ接合バイポーラトランジスタでなく、例えば、ホモ接合バイポーラ接合トランジスタを具えていても良い。
【0035】
もちろん、特定の実施例について述べたが、請求項に記載の主題は、特定の実施例または実装の範囲に限定されるものではないと理解される。例えば、一の実施例は、例えば、上述したデバイスまたはデバイスの組み合わせの上に実装されるなど、ハードウエア内にあってもよい。同様に、請求項に記載の主題の範囲はこの点に限定されるものではないが、一の実施例は、ストレージ媒体又は複数のストレージ媒体など一またはそれ以上の製品を具えていても良い。例えば、一またはそれ以上のCD−ROM及び/又はディスクなどのストレージ媒体が、例えば、コンピュータシステム、計算プラットフォーム、あるいはその他のシステムなどのシステムで実行されるときに、例えば、上述の実施例のうちの一つなど、実行される請求項に記載の主題によってBJTを製造する方法の実施例となるインストラクションを保存することができる。一の可能性のある例として、計算プラットフォームは、一又はそれ以上の処理ユニットあるいはプロセッサ、ディスプレイ、キーボード及び/またはマウスなどの一又はそれ以上の入力/出力デバイス及び/又は静的ランダムアクセスメモリ、動的ランダムアクセスメモリ、フラッシュメモリ、及び/又はハードドライブなどの一又はそれ以上のメモリを具えていても良いが、請求項に記載の主題の範囲はこれらの例に限定されない。
【0036】
上記の記述において、請求項に記載の主題の様々な側面について述べた。説明の目的で、特定の数値、システム及び/又は構成について述べて、請求項に記載の主題の完全な理解を提供した。しかしながら、この開示の利点を享受する技術における当業者には、本発明の主題が特別な詳細無しで実行できることは明らかである。別の場合、よく知られた特徴が割愛され及び/又は単純化されており、請求項に記載の主題を妨げないようにしている。所定の特徴が図に示され、及び/又は説明されている一方で、多くの変形例、代替例、変更及び/又は均等物が当業者には発生する。従って、添付の請求項は、請求項に記載された主題の真の精神内にある限りこれらの変形及び/又は変更の全てをカバーするように意図されている。
【図面の簡単な説明】
【0037】
明細書の結論部分に、主題が特に指摘され、明確に請求されている。しかしながら、請求項に記載された主題は、対象、特徴及び利点とともに、組織化および操作方法の双方に関するものであり、以下の詳細な説明を参照して添付の図面とともに読むことによって最もよく理解することができる。
【図1】図1は、BEB(ベース−エミッタ−ベース)ジオメトリタイプのインターデジタルトランジスタ構造の実施例の平面図である。
【図2】図2は、BEB(ベース−エミッタ−ベース)ジオメトリタイプのインターデジタルトランジスタ構造の実施例の平面図である。
【図3】図3は、EBE(エミッタ−ベース−エミッタ)ジオメトリタイプのインターデジタルトランジスタ構造の実施例の平面図である。
【図4】図4は、EBE(エミッタ−ベース−エミッタ)ジオメトリタイプのインターデジタルトランジスタ構造の実施例の平面図である。
【図5】図5は、請求項に記載の主題に係るバイポーラ接合トランジスタの一実施例を示す図である。
【図6】図6は、請求項に記載の主題に係るバイポーラ接合トランジスタの代替の実施例を示す図である。
【図7】図7は、請求項に記載の主題に係るバイポーラ接合トランジスタの代替の実施例を示す図である。
【図8】図8は、請求項に記載の主題に係るバイポーラ接合トランジスタの代替の実施例を示す図である。
【図9】図9は、請求項に記載の主題に係るバイポーラ接合トランジスタの代替の実施例を示す図である。
【図10】図10は、請求項に記載の主題に係るバイポーラ接合トランジスタの代替の実施例を示す図である。
【図11】図11は、請求項に記載の主題に係るバイポーラ接合トランジスタの代替の実施例を示す図である。
【図12】図12は、請求項に記載の主題に係るバイポーラ接合トランジスタの代替の実施例を示す図である。
【図13】図13は、請求項に記載の主題に係るバイポーラ接合トランジスタの代替の実施例を示す図である。
【図14】図14は、請求項に記載の主題に係るバイポーラ接合トランジスタの代替の実施例を示す図である。
【図15】図15は、請求項に記載の主題に係るバイポーラ接合トランジスタの代替の実施例を示す図である。
【図16】図16は、請求項に記載の主題に係るバイポーラ接合トランジスタの代替の実施例を示す図である。
【図17】図17は、請求項に記載の主題に係るバイポーラ接合トランジスタの代替の実施例を示す図である。
【図18】図18は、BEBジオメトリタイプのインターデジタルトランジスタ構造の実施例の断面図である。
【図19】図19は、バイポーラ接合トランジスタの更に別の実施例の平面図である。
【図20】図20は、米国特許第6,627,925号および第6,586,782号に記載されたトランジスタジオメトリの例を示す図である。
【図21】図21は、請求項に記載の主題による潜在的な実施例についての幾何学的計算を提供するテーブルである。
【図22】図22は、図21の計算のいくつかのバーチャートである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
集積回路において:
ベースコンタクト領域(120)がフィッシュボーン形状をしており、エミッタ領域(110)が前記フィッシュボーン形状の周辺に隣接しているバイポーラ接合トランジスタ(100)を具えることを特徴とする集積回路。
【請求項2】
請求項1に記載の集積回路において、前記エミッタ領域に対して同じ形状を有するエミッタコンタクト領域(110)が前記エミッタ領域の上面に物理的に直接接触していることを特徴とする集積回路。
【請求項3】
請求項2に記載の集積回路において、前記接触領域(120)が導電材料を具えることを特徴とする集積回路。
【請求項4】
請求項3に記載の集積回路において前記導電材料が金属を具えることを特徴とする集積回路。
【請求項5】
請求項1に記載の集積回路において、前記バイポーラ接合トランジスタ(100)が、以下の半導体材料:Si、SiGe、GaAs、AlGaAs、InGaP、InPのうちの少なくとも一つを具えることを特徴とする集積回路。
【請求項6】
請求項1に記載の集積回路において、前記バイポーラ接合トランジスタ(100)がヘテロ接合バイポーラトランジスタを具えることを特徴とする集積回路。
【請求項7】
請求項6に記載の集積回路において、ベース領域に接触するタブ(120)が、前記フィッシュボーン形状の背骨(505)からのエクステンション内に埋め込まれていることを特徴とする集積回路。
【請求項8】
請求項6に記載の集積回路において、前記へテロ接合バイポーラトランジスタ(100)がリニア電力増幅器に使用されていることを特徴とする集積回路。
【請求項9】
請求項8に記載の集積回路において、前記リニア電力増幅器が携帯電話に使用されていることを特徴とする集積回路。
【請求項10】
請求項6に記載の集積回路において、前記へテロ接合バイポーラトランジスタ(100)が、飽和型電力増幅器に使用されていることを特徴とする集積回路。
【請求項11】
請求項10に記載の集積回路において、前記飽和型電力増幅器が携帯電話に使用されていることを特徴とする集積回路。
【請求項12】
請求項6に記載の集積回路において、前記へテロ接合バイポーラトランジスタ(100)が、以下の半導体材料:AlGaAs/GaAs、InGaP/GaAsのうちの少なくとも一つを具えることを特徴とする集積回路。
【請求項13】
請求項7に記載の集積回路において、前記フィッシュボーン形状の背骨(505)からのエクステンションの少なくとも一つのディメンションが、長さ10ミクロン、幅1ミクロンであることを特徴とする集積回路。
【請求項14】
請求項7に記載の集積回路において、前記ベース領域(120)と前記エミッタ領域(110)の間の最も短い距離が、約15から20ミクロンのオーダであることを特徴とする集積回路。
【請求項15】
請求項7に記載の集積回路において、前記フィッシュボーン形状が前記背骨(505)に接続された少なくとも5本のエクステンションを具えることを特徴とする集積回路。
【請求項16】
請求項7に記載の集積回路において、前記フィッシュボーン形状が前記背骨(505)に接続された少なくとも6本のエクステンションを具えることを特徴とする集積回路。
【請求項17】
デバイスにおいて:
バイポーラヘテロ接合トランジスタ(100)であって、当該トランジスタがコレクタ−ベースキャパシタンス(Ccb)と外因性ベース抵抗(Rb’)を有するトランジスタを具え;
前記トランジスタのCcbが比較用インターデジタルBEB型バイポーラヘテロ接合トランジスタより少なくとも約20%少なく、前記Rb’が比較用インターデジタルEBE型バイポーラヘテロ接合トランジスタより少なくとも約40%少ないことを特徴とするデバイス。
【請求項18】
請求項17に記載のデバイスにおいて、前記トランジスタ(100)のCcbが、比較用インターデジタルBEB型バイポーラヘテロ接合トランジスタより少なくとも約25%少なく、前記Rb’が比較用インターデジタルEBE型バイポーラヘテロ接合トランジスタより少なくとも約50%少ないことを特徴とするデバイス。
【請求項19】
バイポーラ接合トランジスタ(100)を製造する方法において:
ウエハ表面にエミッタコンタクト領域(110)を形成するステップと;
前記エミッタコンタクト領域の下以外の前記エミッタ材料を除去するステップと;
フィッシュボーン形状における前記エミッタコンタクト領域の周辺に隣接させてベースコンタクト領域(120)を形成するステップと;
前記エミッタおよびベースコンタクト領域を含むベースメサ領域(740)を形成するステップと;
前記ベースメサ領域(740)に近接してコレクタコンタクト領域(720)を形成するステップと;
前記コレクタコンタクト領域とベースメサ領域をその他のデバイスから隔離するステップと;
を具えることを特徴とする方法。
【請求項20】
請求項19に記載の方法がさらに、前記ベースメサ(740)の少なくとも一部にダメージを与えるイオン注入を具えることを特徴とする方法。
【請求項21】
請求項20に記載の方法において、前記イオン注入が前記コレクタ−ベースキャパシタンスを更に低減するためのマルチプルエネルギィヘリウムイオン注入を具えることを特徴とする方法。
【請求項22】
請求項19に記載の方法において、前記接触領域(720)が導電材料を具えることを特徴とする方法。
【請求項23】
請求項19に記載の方法において、前記バイポーラ接続トランジスタ(100)が、以下の半導体材料:Si、SiGe、GaAs、AlGaAs、InGaP、InPのうちの少なくとも一つを具えることを特徴とする方法。
【請求項24】
請求項19に記載の方法において、前記バイポーラ接合トランジスタ(100)が、ヘテロ接合バイポーラトランジスタを具えることを特徴とする方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【公表番号】特表2007−520086(P2007−520086A)
【公表日】平成19年7月19日(2007.7.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−551507(P2006−551507)
【出願日】平成17年1月31日(2005.1.31)
【国際出願番号】PCT/US2005/002752
【国際公開番号】WO2005/074549
【国際公開日】平成17年8月18日(2005.8.18)
【出願人】(506260652)トライクェント セミコンダクター,インク. (1)
【Fターム(参考)】