説明

バッチ式熱処理装置及び該装置に適用されるヒータ

【課題】バッチ式熱処理装置において、複数枚の基板を面内の温度が均一になるように同時に熱処理する。
【解決手段】本発明に係るバッチ式熱処理装置は、複数枚の基板10に対して熱処理空間を提供するチャンバ100と、複数枚の基板10を搭載支持するボート108と、基板10の積載方向に一定間隔で配置されかつ各々が複数の主ヒータ200で構成されるような複数の主ヒータユニット120とを含み、基板10が、複数の主ヒータユニット120の間に配置されるようにしたことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バッチ式熱処理装置及び該装置に適用されるヒータに関し、より詳細には、複数枚の基板を面内の温度が均一になるように同時に熱処理することができ、熱処理工程終了後に熱処理装置のチャンバ内部を迅速に冷却できるように冷却用ガスが流れるようにしたバッチ式熱処理装置及び該装置に適用されるヒータに関する。
【背景技術】
【0002】
半導体、平板ディスプレイ及び太陽電池の製造に使用されるアニーリング装置は、シリコンウエハやガラス等の基板上に蒸着された所定の薄膜に対して、結晶化、相変化などの工程のために必須の熱処理過程を担う装置である。
【0003】
代表的なアニーリング装置の例として、液晶ディスプレイや薄膜型結晶質シリコン太陽電池の製造において、ガラス基板上に蒸着された非晶質シリコンを多結晶シリコンに結晶化させるシリコン結晶化装置を挙げることができる。
【0004】
このような結晶化工程(熱処理工程)を行うには、所定の薄膜が形成された基板を加熱することができる熱処理装置を備えなければならない。例えば、非晶質シリコンの結晶化には、最低550〜600℃の温度が必要とされる。
【0005】
通常、熱処理装置には、基板を1枚ずつ熱処理する枚葉式と、複数枚同時に熱処理するバッチ式とがある。枚葉式は、装置の構成が簡単であるという長所を有する一方で生産性が低下するという短所を有することから、最近の大量生産用としてはバッチ式が脚光を浴びている。
【0006】
特に、最近では、平板ディスプレイ及び太陽電池用ガラス基板が大面積化するにつれて、前述のような問題がより一層クローズアップされている。従って、複数枚の基板を面内の温度が均一になるように同時に熱処理することができるバッチ式熱処理装置の開発が必要とされている。
【0007】
また、従来の熱処理装置は、熱処理工程終了後に熱処理装置から基板をアンロードするための所要時間が長く、熱処理工程の生産性を低下させるという問題があった。熱衝撃による基板の損傷を防止するために、熱処理工程終了後に基板をアンロードする前にチャンバ内部を一定の温度以下まで冷却しなければならないが、チャンバ内部の温度を低下させるための所要時間が長いために熱処理工程の生産性が低下するのである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、前述した従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、バッチ式熱処理装置において、複数枚の基板を面内の温度が均一になるように同時に熱処理することである。
【0009】
また、本発明の他の目的は、バッチ式熱処理装置において、熱処理工程終了後にチャンバ内部を迅速に冷却させ、平板ディスプレイまたは太陽電池などの製造に必要な熱処理工程の生産性を画期的に向上させることである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前述した目的を達成するために、本発明は、複数枚の基板を同時に熱処理するために、熱処理の際に各基板が対応する複数のヒータにより加熱されることを特徴とするバッチ式熱処理装置を提供する。
【0011】
また、前述した目的を達成するために、本発明は、一態様において、複数枚の基板を同時に熱処理するバッチ式熱処理装置であって、複数枚の基板に対して熱処理空間を提供するチャンバと、複数枚の基板を搭載支持するボートと、基板の積載方向に沿って一定間隔で配置され、各々が複数の主ヒータで構成されるような複数の主ヒータユニットとを含み、基板が、複数の主ヒータユニットの間に配置されることを特徴とする熱処理装置を提供する。
【0012】
基板は、基板ホルダ上に載置された状態でボートに搭載されることができる。
【0013】
複数の主ヒータは、基板の短辺と平行に一定間隔で配置されることができる。
【0014】
任意の主ヒータユニットの主ヒータは、該任意の主ヒータユニットに最も隣接する主ヒータユニットの主ヒータと整列して整列されて配置されることができる。
【0015】
任意の主ヒータユニットの主ヒータは、該任意の主ヒータユニットに最も隣接する主ヒータユニットの主ヒータからずれて配置されることができる。
【0016】
本発明のバッチ式熱処理装置は、チャンバ内部の熱損失を防止するための複数の補助ヒータユニットをさらに含むことができる。
【0017】
複数の補助ヒータユニットは、基板の短辺と平行に配置される第1補助ヒータユニットと、基板の長辺と平行に配置される第2補助ヒータユニットとを含むことができる。
【0018】
第1補助ヒータユニットは、主ヒータユニットの両側に主ヒータと平行に配置される複数の第1補助ヒータで構成され、第2補助ヒータユニットは、主ヒータユニットの両側に主ヒータと垂直に配置される複数の第2補助ヒータで構成されることができる。
【0019】
本発明のバッチ式熱処理装置は、チャンバ内部を冷却するための複数の冷却管をさらに含むことができる。
【0020】
冷却管は、基板の短辺方向に沿って複数の主ヒータの間に配置されることができる。
【0021】
冷却管内には冷却ガスが流れ、冷却管は熱伝導率の高い材質からなることができる。
【0022】
本発明のバッチ式熱処理装置は、チャンバ内部にプロセスガスを供給するガス供給部と、チャンバ内部から排ガスを排出するガス排出部とをさらに含むことができる。
【0023】
ガス供給部は、プロセスガスが流出する複数の第1ガス孔が形成されたガス供給管を含み、ガス排出部は、排ガスが流入する複数の第2ガス孔が形成されたガス排出管を含むことができる。
【0024】
また、前述した目的を達成するために、本発明は、他の態様において、複数枚の基板を同時に熱処理するバッチ式熱処理装置に適用可能なヒータであって、ヒータ内部に冷却用ガスが流れる空間を含むことを特徴とするヒータを提供する。
【0025】
また、前述した目的を達成するために、本発明は、他の態様において、複数枚の基板を同時に熱処理するバッチ式熱処理装置に適用可能なヒータであって、第1管と、第1管と一定の間隔をおいて該第1管を取り囲む第2管と、第1管内に挿入される発熱体とを含み、第1管と第2管の間の空間を通って冷却用ガスが流れるようにしたことを特徴とするヒータを提供する。
【0026】
発熱体は、両端部の断面積が中央部の断面積より大きい。
【0027】
発熱体は、第1管または第2管から分離可能である。
【0028】
また、前述した目的を達成するために、本発明は、他の態様において、複数枚の基板を同時に熱処理するバッチ式熱処理装置に適用可能なヒータであって、第1管と、第1管の外周面上に巻かれたコイル型熱線と、第1管と一定の間隔をおいて該第1管を取り囲む第2管とを含み、第1管の中央空間を通って冷却用ガスが流れるようにすることができるヒータを提供する。
【0029】
さらに、前述した目的を達成するために、本発明は、他の態様において、複数枚の基板を同時に熱処理するバッチ式熱処理装置に適用可能なヒータであって、第1管と、第1管の外周面上に巻かれたコイル型熱線と、第1管と一定の間隔をおいて該第1管を取り囲む第2管と、第2管と一定の間隔をおいて該第2管を取り囲む第3管とを含み、第1管の中央空間または第2管と第3管の間の空間の少なくとも一方を通って冷却用ガスが流れるようにしたことを特徴とするヒータを提供する。
【0030】
熱線のピッチは、第1管上の位置に関係なく同一であるか、または第1管上の位置によって変更され得る。
【0031】
コイル型熱線が巻かれた第1管は、第2管または第3管から分離可能である。
【0032】
第3管の両端部に、該第3管を冷却する冷却水が流れる第1冷却部を設けることができる。
【0033】
第3管の両端部に、第2管と第3管の間の空間を通して冷却用ガスを流すための第2冷却部をさらに設けることができる。
【0034】
第1冷却部は、内部に空間を形成する第1本体と、第1本体の内部空間に冷却水を流入させるための冷却水流入管と、第1本体の内部空間から冷却水を流出させるための冷却水流出管とを含むことができる。
【0035】
第2冷却部は、内部に空間を形成する第2本体と、第2本体の内部空間と連通されているガス管とを含み、第2本体の内部空間は、第2管と第3管の間の空間と連通されることができる。
【0036】
本発明のヒータは、熱線に電力を供給する端子部と、端子部を絶縁する絶縁部とをさらに含むことができる。
【0037】
本発明のヒータは、第2管の端部に設けられかつ熱線と連結される固定キャップをさらに含むことができる。
【0038】
端子部は、第1管上に設けられかつ外部電源と連結される導電管と、導電管をヒータの固定キャップに密着させる固定ナットとを含むことができる。
【0039】
絶縁部は、内部に空間を形成しかつ端子部を取り囲む絶縁キャップを含み、絶縁キャップの1つの側面には溝が形成されている。
【発明の効果】
【0040】
本発明によれば、チャンバ内にロードされる基板を、各基板に対応する複数のヒータにより加熱することによって、基板を面内の温度が均一になるように同時に熱処理する効果がある。
【0041】
また、本発明によれば、複数枚の基板に対して同時に熱処理を行うことが可能であるので、平板ディスプレイ及び太陽電池の生産性を向上させる効果がある。
【0042】
また、本発明によれば、ヒータ内部に冷却用ガスが流れる空間が設けられ、熱処理工程終了後に熱処理装置のチャンバ内部を迅速に冷却するので、基板のアンロード過程の所要時間が短縮され、平板ディスプレイまたは太陽電池などの製造に必要な熱処理工程の生産性を画期的に向上させる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の一実施形態に係るバッチ式熱処理装置の構成を示す斜視図である。
【図2】図1に示したバッチ式熱処理装置でカバーを開放した状態を示す斜視図である。
【図3】本発明の一実施形態に係るバッチ式熱処理装置の基板、主ヒータユニット及び補助ヒータユニットの配置状態を示す斜視図である。
【図4】本発明の一実施形態に係るバッチ式熱処理装置のボートの構成を示す斜視図である。
【図5】本発明の一実施形態に係るバッチ式熱処理装置のガス供給管とガス排出管の構成を示す斜視図である。
【図6】図5のガス供給管の構成を示す斜視図である。
【図7】本発明の一実施形態に係るバッチ式熱処理装置における主ヒータの配列形態の一例を示す図面である。
【図8】本発明の一実施形態に係るバッチ式熱処理装置における主ヒータの配列形態の別の例を示す図面である。
【図9】本発明の一実施形態に係るヒータの構成を示す斜視図である。
【図10】本発明の他の実施形態に係るヒータの構成を示す断面斜視図である。
【図11】本発明の他の実施形態に係るヒータの構成を示す断面図である。
【図12】本発明の一実施形態に係るヒータの端部に第1及び第2冷却部、端子部及び絶縁部が設けられた状態を示す断面図である。
【図13】本発明の一実施形態に係るヒータの端部に設けられる第1及び第2冷却部の構成を示す分解斜視図である。
【図14】本発明の一実施形態に係るヒータの端部に設けられる端子部及び絶縁部の構成を示す分解斜視図である。
【図15】本発明の一実施形態に係る導電管の構成を示す斜視図である。
【図16】本発明の一実施形態に係る導電管の構成を示す側面図である。
【図17】本発明の一実施形態に係る導電管の構成を示す平面図である。
【図18】本発明の一実施形態に係る第1保護ナットの構成を示す斜視図である。
【図19】本発明の一実施形態に係る第1保護ナットの構成を示す側面図である。
【図20】本発明の一実施形態に係る第2保護ナットの構成を示す斜視図である。
【図21】本発明の一実施形態に係る第2保護ナットの構成を示す平面図である。
【図22】本発明の一実施形態に係る第2保護ナットの構成を示す側面図である。
【図23】本発明の一実施形態に係る絶縁キャップの構成を示す斜視図である。
【図24】本発明の一実施形態に係る絶縁キャップの構成を示す平面図である。
【図25】本発明の一実施形態に係る絶縁キャップの構成を示す側面図である。
【図26】本発明の別の実施形態に係るヒータの構成を示す断面斜視図である。
【図27】本発明の別の実施形態に係るヒータの構成を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0044】
以下、添付した図面を参照して本発明の構成を詳細に説明する。
【0045】
図1及び図2は、本発明の一実施形態に係るバッチ式熱処理装置1の構成を示す斜視図である。参考のために、図1及び図2において、主ヒータ200の外形は便宜上概略的に示したものであり、バッチ式熱処理装置1における主ヒータ200の配列形態を示している。
【0046】
図3は、本発明の一実施形態に係るバッチ式熱処理装置1における基板10、主ヒータユニット120及び補助ヒータユニット140の配置を示す斜視図である。
【0047】
まず、バッチ式熱処理装置1にロードされる基板10は、特に制限はなく、ガラス、プラスチック、ポリマー、シリコンウエハ、ステンレス鋼などの材質を使用することができる。以下では、LCDやOLED等の平板ディスプレイや薄膜型シリコン太陽電池分野で最も一般的に使用される長方形のガラス基板を想定して説明する。
【0048】
図1に示すように、バッチ式熱処理装置1は、熱処理空間を提供する直六面体のチャンバ100と、チャンバ100を支持するフレーム102とを含んで構成されている。チャンバ100及びフレーム102の材質はステンレス鋼が好ましいが、必ずしもこれに限定されるものではない。
【0049】
チャンバ100の1つの側面には、チャンバ100内に基板10(図4)をロードするために上下方向に開閉されるドア104が設けられている。ドア104が開放されている状態で、トランスファアーム等の基板搬送装置(図示せず)を利用して、チャンバ100内に基板10をロードすることができる。一方、熱処理終了後に、ドア104を通してチャンバ100から基板10をアンロードすることもできる。ドア104の材質はステンレス鋼が好ましいが、必ずしもこれに限定されるものではない。
【0050】
チャンバ100の上面には、カバー106が開閉可能に設けられており、カバー106は、チャンバ100内に設置される部品、例えば、ボート108、ガス供給管160、ガス排出管170(図5)などのメンテナンス及び交換の際に利用される。カバー106の材質は石英が好ましいが、必ずしもこれに限定されるものではない。
【0051】
チャンバ100の内部には、基板10を直接加熱するための主ヒータユニット120と、チャンバ100内部の熱損失防止のための補助ヒータユニット140と、熱処理終了後にチャンバ100内部を迅速に冷却するための冷却管180とが設置されている。
【0052】
図2に示すように、主ヒータユニット120は、基板10の短辺と平行に一定間隔で配置された複数の主ヒータ200を含む。主ヒータ200は、標準的な長寸の棒状をなすヒータであり、石英管内部に発熱体が挿入されたもので、その両端部に設けられた端子を介して外部から電力が供給されて発熱するような、主ヒータユニット120を構成する個々の構成要素である。本実施形態において、主ヒータユニット120は14個の主ヒータ200で構成されているが、主ヒータユニット120を構成する主ヒータ200の数は、チャンバ100内にロードされる基板10のサイズによって多様に変更することができる。
【0053】
主ヒータユニット120は、基板10の積載方向に沿って一定間隔で複数配置される。基板10は、複数の主ヒータユニット120の間に配置される。本実施形態においては、3枚の基板10が4個の主ヒータユニット120の間に配置される構成を示しているが、主ヒータユニット120の数は、チャンバ100内にロードされる基板10の枚数によって多様に変更することができる。
【0054】
基板10は、主ヒータユニット120間の中央に位置することが好ましい。また、基板10と主ヒータユニット120の間は、チャンバ100内に基板10をロードする際、基板搬送装置のトランスファアームの挙動に干渉しない程度に離間していることが好ましい。
【0055】
このように、バッチ式熱処理装置10において、基板10の上方及び下方に、基板10の面積全体を覆うことができる14本の主ヒータ200で構成される主ヒータユニット120がそれぞれ設けられる。従って、基板10は、28本の主ヒータ200によって基板面内の温度が均一になるように加熱され、均一に熱処理されることができる。
【0056】
また、図2に示すように、補助ヒータユニット140は、基板10の短辺方向に沿って平行に配置される第1補助ヒータユニット140aと、基板10の長辺方向に沿って配置される第2補助ヒータユニット140bを含む。
【0057】
第1補助ヒータユニット140aは、主ヒータユニット120の両側に主ヒータと平行に配置される複数の第1補助ヒータ150aを含む。本実施形態では、第1補助ヒータユニット140aは、主ヒータユニット120と同一の列をなすことができるように、4個の主ヒータユニット120の両側にそれぞれ1本、合計8本の第1補助ヒータ150aで構成されているが、第1補助ヒータユニット140aを構成する第1補助ヒータ150aの数は、チャンバ100に設けられる主ヒータユニット120の数によって多様に変更することができる。一方、本発明では、補助ヒータユニットの設置による効果をより高めるために、第1補助ヒータユニット140aは、4個の主ヒータユニット120の両側にそれぞれ2本配置された合計16本の第1補助ヒータ150aで構成されることもできる。
【0058】
第2補助ヒータユニット140bは、主ヒータユニット120の両側に主ヒータ200と垂直に配置される複数の第2補助ヒータ150bからなる。本実施形態では、主ヒータユニット120が、第2補助ヒータユニット140bを構成する複数の第2補助ヒータ150bの間に配置されるように、第2補助ヒータユニット140bは、4個の主ヒータユニット120の両側に1本ずつ配置された合計10本の第2補助ヒータ150bで構成されているが、第2補助ヒータユニット140bを構成する第2補助ヒータ150bの数は、チャンバ100に設けられる主ヒータユニット120の数によって多様に変更することができる。主ヒータユニット120は、複数の第2補助ヒータユニット140bの間の中央に位置することが好ましい。
【0059】
第1補助ヒータ150a及び第2補助ヒータ150bは、前述の主ヒータ200と同様に、標準的な長寸の棒状をなすヒータを使用することが好ましい。
【0060】
このように、バッチ式熱処理装置1には、主ヒータユニット120の4つの側辺に、8本の第1補助ヒータ150aで構成される第1補助ヒータユニット140aと、10本の第2補助ヒータ150bで構成される第2補助ヒータユニット140bとが設けられるので、主ヒータユニット120の4つの側辺は18本の補助ヒータ150a、150bから熱を受けることになり、主ヒータユニット120の4つの側辺が外部環境に接することにより不可避的に発生するチャンバ100内部の熱損失を防止することができる。
【0061】
前述のようなバッチ式熱処理装置1において、基板10、主ヒータユニット120及び補助ヒータユニット140の配置状態を図3に示した。なお、図3においては、4個の主ヒータユニット120の両側に第1補助ヒータ150aが2本ずつ配置される実施形態を示している。
【0062】
また、図2に示すように、冷却管180が、主ヒータユニット120を構成する主ヒータ200の間毎に配置される。本実施形態において、冷却管180は、4個の主ヒータユニット120を構成する56本の主ヒータ200の間毎に合計52本が設けられる構成を例示しているが、冷却管180の数は、チャンバ100内に設けられる主ヒータユニット120及び主ヒータ200の数によって多様に変更することができる。また、冷却管180は、必ずしも主ヒータ200の間毎に配置される必要はなく、チャンバ100の内部を適切に冷却することができるならば、一部の主ヒータ200間では冷却管180を省略することもできる。
【0063】
このように、バッチ式熱処理装置1に冷却管180が設けられるので、熱処理終了後に、チャンバ100の内部の熱が冷却管180を通じてチャンバ100の外部に伝達され、チャンバ100の内部を迅速に冷却することができる。熱処理終了後にチャンバ100の内部が所定の温度以下まで冷却されなければ基板10のアンロード作業は行われないので、冷却管180の作動によりチャンバ100の内部を迅速に冷却することができれば、平板ディスプレイ及び太陽電池の生産性は大幅に向上するであろう。
【0064】
冷却管180は、熱伝導率の高い材質、例えば、銅、ステンレス鋼などからなることが好ましい。冷却管180の内部には、冷却用ガスまたは冷却用液体が供給される。冷却用ガスとしては、空気、ヘリウム、窒素、アルゴンが使用される。冷却用液体としては、水が使用され得る。冷却用ガスまたは冷却用液体の温度は概ね常温であることが好ましいが、必要に応じて常温以下に冷却したガスや液体を使用することもできる。
【0065】
図4は、本発明の一実施形態に係るバッチ式熱処理装置1のボート108の構成を示す斜視図である。
【0066】
図4に示すように、チャンバ100の内部には、チャンバ100内にロードされた基板10を支持するための複数のボート108が設けられる。ボート108は、基板10の長辺側を支持できるように設けられることが好ましい。本実施形態において、ボート108は、基板10の2つの長辺側に3個ずつ、合計6個設けられているが、基板10を安定して支持するために、それ以上の数のボートを設けることもでき、基板10のサイズによって多様に変更することができる。ボート108の材質は、石英であることが好ましい。
【0067】
また、図4に示すように、基板10は、ホルダ12上に載置された状態でボート108に搭載されることが好ましい。熱処理工程中に熱処理温度がガラス基板の軟化温度に達すると、基板の自重により基板が下方に湾曲する現象が発生する。このような湾曲現象は、特に、基板の大面積化によってより大きな問題になる。このような問題を解決するために、基板10をホルダ12に搭載した状態で熱処理を行う。
【0068】
図5は、本発明の一実施形態に係るバッチ式熱処理装置1のガス供給管160とガス排出管170の構成を示す斜視図である。図6は、図5に示したガス供給管160の構成を示す図面である。
【0069】
これらの図に示すように、チャンバ100内には、熱処理雰囲気を発生させるための雰囲気ガスをチャンバ100内に供給するために、雰囲気ガスが流出する複数の第1ガス孔162が形成された棒状のガス供給管160と、雰囲気排ガスが流入する複数の第2ガス孔(図示せず)が形成された棒状のガス排出管170とがそれぞれ設けられる。ガス供給管160及びガス排出管170は、基板10の長辺側に対向して配置されることが好ましい。雰囲気ガスとしては、窒素、アルゴンなどが使用される。
【0070】
本実施形態においては、ガス供給管160及びガス排出管170が各4本設けられる構成を例示したが、ガス供給管160及びガス排出管170の数は、基板10のサイズによって多様に変更されることができる。
【0071】
ガス供給管160に形成される第1ガス孔162の位置は、噴出される雰囲気ガスが基板10に直ぐに接触できるように、できるだけ基板10に近接していることが好ましい。従って、第1ガス孔162の数は、チャンバ100内にロードされる基板10と同数であることが好ましい。ガス排出管170に形成される第2ガス孔(図示せず)についても同様である。
【0072】
図7及び図8は、本発明の一実施形態に係るバッチ式熱処理装置1の主ヒータ200の配列形態を示す図面である。本発明では、必要によって主ヒータユニット120の主ヒータ200の配列を多様に変更することができる。
【0073】
図7は、図1及び図2を参照して説明した本実施形態で採択した主ヒータユニット120間の主ヒータ200の配列形態を示す図面である。図に示すように、いずれか1つの主ヒータユニット120を構成する主ヒータ200は、当該主ヒータユニット120と隣接する主ヒータユニット120bを構成する主ヒータ200と整列して配置されることができる。
【0074】
一方、図8に示すように、いずれか1つの主ヒータユニット120を構成する主ヒータ200は、当該主ヒータユニット120と隣接する主ヒータユニット120bを構成する主ヒータ200からずれて配置されることができる。例えば、図8において、主ヒータユニット120aを構成する主ヒータ200は、主ヒータユニット120bを構成する主ヒータ200間の中間の位置に整列される。図8に示すように、主ヒータユニット120間の主ヒータ200の配列形態を変更することによって、チャンバ100内にロードされた基板10を、基板面内の温度がより均一になるように熱処理することができる。
【0075】
以下、図面を参照しながら、本発明に係るバッチ式熱処理装置1の動作について説明する。
【0076】
まず、図1に示すように、作業者が、チャンバ100の1つの側面に設けられたドア104を、下方に移動させて開放する。
【0077】
次に、基板10をホルダ12上に搭載した状態で基板搬送装置のトランスファアーム(図示せず)上面に載置し、トランスファアームを移動させてチャンバ100内に基板をロードする。
【0078】
チャンバ100内にロードされる基板10は、図4に示すように、チャンバ100内に設置されたボート108に順に積載される。本実施形態では、3枚の基板10がボート108に搭載される。
【0079】
次に、基板10がボート108に搭載されたら、ドア104を上方に移動させてチャンバ100の内部を外部環境と隔離し、その後、主ヒータユニット120に電力を印加して基板10を熱処理する。
【0080】
チャンバ100内に設けられた4個の主ヒータユニット120は、基板10の上方及び下方に所定の距離をおいて離間した位置に設けられており、各主ヒータユニット120は、一定間隔で配置された14本の主ヒータ200からなっているので、基板10は面内の温度が均一になるように加熱され、均一に熱処理される。
【0081】
一方で、主ヒータユニット120の4つの側辺に設けられた第1補助ヒータユニット140a及び第2補助ヒータユニット140bを作動させて、熱処理工程中に発生するチャンバ100の内部の熱損失を防止する。これによって、基板10を面内の温度がより均一になるように熱処理することができる。
【0082】
実際に熱処理を行う前に、チャンバ100内に熱処理雰囲気を発生させる。このためにガス供給管160を通してチャンバ100内に窒素やアルゴン等の雰囲気ガスを供給する。雰囲気排ガスは、ガス供給管160に対向して配置されたガス排出管170を通してチャンバ100の外に排出される。
【0083】
熱処理過程が完了したら、チャンバ100の内部を迅速に冷却する。冷却のために、冷却管180からチャンバ100内にヘリウム、窒素、アルゴン等の冷却用ガスを導入する。冷却用ガスは、チャンバ100内部を通過しながらチャンバ100内の熱を吸収し、チャンバ100内の温度を急激に低下させる。これによって、熱処理工程完了後短時間で基板10のアンロード作業を行うことができるので、熱処理工程の生産性が向上する。
【0084】
最後に、チャンバ100内の温度が適正水準まで低下したら、ドア104を開放し、その後、トランスファアームを利用してチャンバ100から基板10をアンロードし、熱処理工程が完了する。
【0085】
前述したように構成されたバッチ式熱処理装置において、主ヒータユニット120を構成する主ヒータ(以下、「ヒータ」と呼ぶ)200は、次のように構成されることができる。
【0086】
図9は、本発明の一実施形態に係るヒータ200の構成を示す斜視図である。図に示すように、ヒータ200は、所定の長さを有する棒状になっている。図9に示すように、ヒータ200は、発熱体202及び被覆材204で構成されている。発熱体202は、外部からの電力の供給を受けて、基板10の熱処理に必要な熱を発生させる。発熱体202の材質は、カンタル(kanthal)であることが好ましい。被覆材204は、発熱体202を保護する。被覆材204の材質は、石英であることが好ましい。
【0087】
また、第1及び第2補助ヒータ150a、150bは、図9に示したヒータ200と同じ形状及び構造を有することができる。
【0088】
図10及び図11は、本発明の別の実施形態に係るヒータ200aの構成を示す断面斜視図及び断面図である。参考のために、図10及び図11において、ヒータ200aの両端部の形状及び構造は同一であるので、便宜上、ヒータ200aの片側の端部だけを示した。
【0089】
これらの図に示すように、ヒータ200aは全体的に長寸の棒状をなしているが、必ずしもこれに限定されるものではなく、ヒータが適用されるバッチ式熱処理装置の仕様によって多様に変更されることができる。
【0090】
図10及び図11に示すように、ヒータ200aは、所定の長さを有する第1管220と、所定の長さを有しかつ第1管220の外周面を取り囲む第2管240と、所定の長さを有しかつ第2管240の外周面を取り囲む第3管260と、第1管220の外周面上に一定間隔で巻かれているコイル型熱線270とを含んで構成される。
【0091】
第1管220、第2管240及び第3管260は全て熱処理装置に適用されるので、これらの管の材質は高融点の材質(例えば石英)であることが好ましい。
【0092】
第1管220、第2管240及び第3管260は、長さが全て実質的に同じであることが好ましい。なお、図に示すように、後述する端子部500の導電管510との連結のために、第1管220の長さを第2管240及び第3管260の長さよりも導電管510の長さ分だけ大きくすることもできる。また、第1管220、第2管240及び第3管260は、全て同軸上にあることが好ましいが、必要に応じて、第1管220及び第2管240は同軸上にあるが、第3管260は第1管220及び第2管240と同軸上にないようにヒータを構成することもできる。
【0093】
すなわち、第1、第2及び第3管220、240、260の中心軸線が一致するようにヒータ200aを構成することもできるが、ヒータ200aの動作中に第1及び第2管220、240の緩みが発生する場合もあり、緩みの程度によっては第1管220または第2管240が破損する恐れもあるので、これを防止するために、第2管240を第3管260の中心より下方に配置することによって、動作中に緩みが発生しても第3管260に接触して支持されるようにすることが好ましい。
【0094】
第1管220は、外径が約10mm、内径が約6mm、厚さが2mm程度であるのが好ましい。第1管220は、内部に中空空間224を有する。
【0095】
第1管220の外周面上には、発熱体に相当する熱線270がコイル状に巻かれている。熱線270の材質は、ニクロムまたはカンタルのいずれか一方であることが好ましい。
【0096】
カンタルは、鉄を主原料とする電気抵抗の大きな合金であって、線材に加工して発熱体などに使用され、鉄−クロム−アルミニウム系に属し、標準成分は、クロム23%、アルミニウム6%であり、その他にコバルト2%を含有する。
【0097】
熱線270は、0.6mmないし0.8mmの直径を有することが好ましい。
【0098】
熱線270を第1管220に巻き付ける際、熱線270のピッチは発熱量と関係がある。すなわち、熱線270のピッチの小さな領域は、ピッチの大きな領域と比較して発熱量が大きい。従って、基板を均一に加熱するためには、ヒータ200aの面積全体にわたって発熱量を一定に維持しなければならない。このためには、第1管220上の位置に関係なく熱線270のピッチを同一に維持することが好ましい。なお、必要に応じて、熱線270のピッチを第1管220上の位置に応じて変更することもできる。例えば、第1管220の中央部側に配置される熱線270のピッチよりも第1管220の端部側に配置される熱線270のピッチを小さくして(すなわち端部側における発熱量を多くして)、ヒータ200aの端部側が外部環境に接触することにより発生する熱損失を補充することができる。
【0099】
熱線270の抜け落ちを防止するために、固定キャップ280(図12)を設けることができる。固定キャップ280の構成については後述する。
【0100】
第2管240は、第1管220と一定の間隔をおいて第1管220を取り囲む形態で設けられる。第2管240は、外径が約18mm、内径が約14mm、厚さが2mm程度であることが好ましい。
【0101】
第3管260は、第2管240と一定の間隔をおいて第2管240を取り囲む形態で設けられる。第3管260は、外径が約30mm、内径が約22mm、厚さが4mm程度で構成されることが好ましい。第2管240と第3管260の間には、約2mm程度の間隔を有する空き空間264が形成される。
【0102】
第1管220の端部には、第1管220の外周面上に巻かれた熱線270に電力を印加できるように、後述する導電管510が設けられる。導電管510を介しての熱線270と外部電源(図示せず)との連結方式については、特に制限はない。この連結方式については当業者に公知であるので、詳細な説明は省略する。
【0103】
一方、ヒータ200aは、熱線270が巻かれた第1管220を第2管240または第3管260から容易に脱着できるように構成されることが好ましい。これは、ヒータ200aの使用中に熱線270が短絡するなどの問題が発生した場合に、熱処理装置に装着されたヒータ200aから、熱線270が巻かれている第1管220だけを分離し、これをメンテナンスまたは交換することにより、不具合が発生したヒータ200aを簡単にメンテナンスまたは交換することができる。
【0104】
一方、ヒータ200aは、第1管220、第2管240及び第3管260を基本構成要素として含むが、必ずしもこれに限定されるものではない。例えば、全体的な構成の簡略化のために、第3管260を省略して構成することもできる。第1管及び第2管のみで構成されるヒータについては後述する。
【0105】
前述したように、ヒータ200a内には、冷却用ガスが流れる空間224、264が含まれている。従って、熱処理装置1で、熱処理工程終了後に、ヒータ200a内の空間224、264を通して冷却用ガスを流すと、ヒータ200a自体の温度を迅速に下げると共に、チャンバ内の温度を迅速に下げることができる。その結果、熱処理工程終了後に、基板10のアンロードのためにチャンバ内部の温度を所定温度以下に低下させる過程の所要時間を短縮することができる。従って、平板ディスプレイ及び太陽電池の製造に必要な熱処理工程の生産性を大きく向上させることができる。
【0106】
一方、ヒータ200aの冷却のために、第1及び第2冷却部300、400を設けることができる。また、ヒータ200aの動作のために、端子部500及び絶縁部600を設けることができる。
【0107】
図12は、本発明の一実施形態に係るヒータ200aの端部に、第1及び第2冷却部300、400、端子部500及び絶縁部600が設けられた状態を示す図面である。
【0108】
図13は、本発明の一実施形態に係るヒータの端部に設けられる第1及び第2冷却部300、400の構成を示す分解斜視図である。
【0109】
まず、第2管240の両端部に固定キャップ280を設けることができる。固定キャップ280は、第1管220の外周面上に巻かれた熱線270の抜け落ちを防止する。
【0110】
固定キャップ280は、所定の長さを有する円筒状に形成される。固定キャップ280の一端は、第2管240を内側に挿入し、その後密着させることができるように形成され、他端には、第1管220と第2管240との間に形成された空間244を閉鎖できる程度の大きさを有するリング形状の端面が形成される。第2管240の端部に固定キャップ280を設けることにより、第1管220の外周面上に巻かれた熱線270は、その一端が固定キャップ280に接触して移動が阻まれるので、第1管220と第2管240の間から外への抜け落ちが防止されることになる。
【0111】
固定キャップ280は、SUS材で形成され、固定キャップ280に接触する熱線270に外部から電力を印加できることが好ましい。
【0112】
第1管220は、固定キャップ280の中央を貫通して外部に延出し、延出部分の外周面にはネジ山が形成され、後述する端子部500との連結を容易にする。
【0113】
第1冷却部300は、ヒータ200aの端部を冷却する。第1冷却部300は、冷却水を利用してヒータ200aの端部、具体的にはヒータ200aを構成する第3管260の端部を冷却し、それによって、第3管260の熱損失を防止することができる。
【0114】
第2冷却部400は、第2管240と第3管260の間に形成された空間に冷却ガスを流入させる。冷却用ガスとしては、空気、ヘリウム、窒素、アルゴンを使用することができる。冷却用ガスの温度は概ね常温であることが好ましいが、必要に応じて、常温以下に冷却したガスを使用することもできる。
【0115】
第1及び第2冷却部300、400は、ヒータ200aを構成する第3管260の両端部に同じように設けることができる。
【0116】
まず、第1冷却部300の構成について説明する。
【0117】
第1冷却部300は、外部から供給される冷却水を利用して、第3管260の端部を冷却する。第1冷却部300は、ヒータ200aを構成する第3管260の両端部に設けられる。
【0118】
第1冷却部300は、第1本体310、第1本体310の一方の側に設けられる冷却水流入管320及び冷却水流出管330から構成されることができる。
【0119】
第1本体310には、外部から冷却水が供給される。第1本体310は、内部に所定の空間を形成する。第1本体310はリング形状に形成され、後述するフランジ340によりチャンバ100に固定できるように、第1本体310の外径はフランジ340の内径に対応する大きさに形成され、第1本体310の内径は第3管260の外径に対応する大きさに形成されることができる。
【0120】
第1本体310の一端はチャンバ100の外壁に密着されるので、チャンバ100に密着される端部にOリング312を配置してガス漏れ等の防止を図ることが好ましい。
【0121】
冷却水流入管320及び冷却水流出管330は、第1本体310内部に形成された空間への冷却水の流入及び流出を可能にし、それによって第3管260の端部を冷却することができる。冷却水流入管320及び冷却水流出管330は、それぞれ第1本体310の中心線に対して所定の距離を置いて互いから離間して設けられることができる。
【0122】
第1冷却部300が設けられたヒータ200aの両端部には、ヒータ200aの第2管240と第3管260の間の空間264に冷却用ガスを流すための第2冷却部400を設けることができる。
【0123】
次に、第2冷却部400の構成について説明する。
【0124】
第2冷却部400は、内部に空間を形成するリング形状の第2本体410と、第2本体410の一方の側に設けられかつ第2本体410の内部に形成された空間と連通されているガス管420とで構成される。
【0125】
第2本体410の一端は、第2管240と第3管260の間に形成された空間264と連通できるように開いている。従って、ガス管420から流入した冷却用ガスは、第2本体410を通って空間264に流入することができ、冷却後には再び第2本体410を通って外に排出されることができる。
【0126】
第2冷却部400は、第3管260の両端部に設けられるので、冷却用ガスは、第3管260の一端に設けられた第2冷却部400のガス管420から供給された後、空間264を通過して、第3管260の他端に設けられた第2冷却部400のガス管420から排出されることができる。
【0127】
続いて、第1及び第2冷却部300、400の設置過程について説明する。
【0128】
第1冷却部300は、フランジ340により、チャンバ100の外面に密着して固定されることができる。このとき、第1冷却部300をチャンバ100の外壁に容易に固定できることが好ましい。従って、フランジ340により第1冷却部300を容易に固定するために、フランジ340の一端と第1本体310の一端とが互いに係合可能であるように構成されることが好ましい。
【0129】
フランジ340は、チャンバ100の外壁に密着された状態でボルト固定されることができる。第1冷却部300をチャンバ100の外部に堅固に固定できるならば、フランジ340とチャンバ100の固定方式には特に制限はなく、ボルトによる固定方式以外にも多様な方法により固定することができる。
【0130】
第1冷却部300がフランジ340によりチャンバ100に固定された状態で、第1冷却部300と第3管260の固定状態を堅固にするために、第1本体310と第3管260の間に形成された空間にはカラー(collar)350を設けることができ、カラー350の両端部にはOリング352を配置することができる。また、カラー350の一端にヒータカバー360を配置することができる。
【0131】
カラー350及びOリング352は、第1本体310と第3管260の間の隙間を密閉し、それによってチャンバ100内部へのガスの流入を防止できるので、チャンバ100内部を容易に真空に維持することができる。
【0132】
ヒータカバー360は、第3管260と第1本体310とを堅固に固定することができる。ヒータカバー360は、第1本体310の一端にボルトで固定されることができる。ヒータカバー360の固定状態を堅固に維持するために、カラー350及びヒータカバー360の外径は、第1本体310の内周面に密着される大きさに形成されることが好ましい。
【0133】
第1冷却部300の設置完了後に、固定キャップ280を貫通して延出している第1管220の端部に第2本体410を設け、該端部に後述する端子部500を螺合し、該端子部500を第2本体410の一端に密着させることによって、第2冷却部400を固定させる。第2冷却部400の固定のために、ヒータカバー360及び第2本体410もボルトで結合することが好ましい。
【0134】
次に、端子部500及び絶縁部600の設置過程について説明する。
【0135】
図14は、本発明の一実施形態に係るヒータ200aの端部に設けられる端子部500及び絶縁部600の構成を示す分解斜視図である。
【0136】
まず、端子部500の構成について説明する。
【0137】
端子部500は、導電管510及び第1固定ナット520で構成することができる。
【0138】
図15、図16及び図17は、本発明の一実施形態に係る導電管510の構成を示す図面である。
【0139】
図15、図16及び図17に示すように、導電管510は、一端が固定キャップ280の端部と接触し、外部の電力線が連結される。導電管510は、第1管220の端部に螺合されることができる。導電管510は、固定キャップ280に容易に電力を印加できるように、固定キャップ280同様にSUS材で形成されることができる。導電管510に連結された電力線は、導電管510の1つの側面に溶接により連結することもできるが、後述する第1固定ナット520と導電管510の間に電力線の端部を配置して連結することもできる。
【0140】
第1固定ナット520は、導電管510と固定キャップ280との連結状態が維持できるように、導電管510の一端を圧着する。第1固定ナット520は、第1管220に端部に螺合される。第1固定ナット520は、石英材で形成され得る。第1固定ナット520は一般的なナットと構成が同じであるので、これについての詳細な図示や説明は省略する。
【0141】
図18及び図19は、本発明の一実施形態に係る第1保護ナット530の構成を示す図面である。また、図20、図21及び図22は、本発明の一実施形態に係る第2保護ナット540の構成を示す図面である。
【0142】
第1及び第2保護ナット530、540は、導電管510が第1管220の端部に結合された状態で外部から伝達される衝撃により導電管510または第1管220が損傷することを防止する。第1及び第2保護ナット530、540は、固定キャップ280と絶縁キャップ610の間に、導電管510の外周面を取り囲む形態で設けられることができる。
【0143】
熱線270に電力を印加するために設けられる端子部500に対して、漏電防止や他の導電体との接触防止のために、絶縁部600が設けられることが好ましい。
【0144】
次に、絶縁部600の構成について説明する。
【0145】
絶縁部600は、絶縁キャップ610及び第2固定ナット630を含んで構成することができる。
【0146】
図23、図24及び図25は、本発明の一実施形態に係る絶縁キャップ610の構成を示す図面である。
【0147】
図23、図24及び図25に示すように、絶縁キャップ610は、導電管510を電気的に絶縁する役割を果たす。第1管220の端部に導電管510及び第1固定ナット520を結合し、その後、絶縁キャップ610を螺合することができる。このとき、絶縁キャップ610の内部に形成された空間内に導電管510及び第1固定ナット520が配置されるようにし、その内周面は、導電管510及び第1固定ナット520から離間していることが好ましい。
【0148】
絶縁キャップ610の1つの側面には溝620が形成され、この溝620を通って、絶縁キャップ610内の導電管510に電力を印加するための電力線を設けることができる。絶縁キャップ610は、石英を使用して製作することが好ましい。
【0149】
第2固定ナット630は、絶縁キャップ610が第1管220に設けられた後に、絶縁キャップ610の連結状態を維持する役割を果たす。第2固定ナット630は、第1管220の終端部に設けられることができる。
【0150】
前述の如く構成された第1及び第2冷却部300、400、端子部500及び絶縁部600は、次の通り作動することができる。
【0151】
チャンバ100内にロードされた基板を、複数のヒータ200aを用いて加熱し、熱処理する。ヒータ200aの発熱のために供給される電力は、端子部500を介してヒータ200aの熱線270に供給されるので、ヒータ200aの動作を持続的に維持することができ、絶縁部600により電力供給中の漏電を防止することができる。
【0152】
ヒータ200aを作動させて熱処理を行っている途中、ヒータ200aの両端部に設けられた第1冷却部300を利用してヒータ200aの両端部に冷却水を流入させ、ヒータ200aの端部を冷却することができる。
【0153】
熱処理工程終了後に、ヒータ200aの両端部に設けられた第2冷却部400を利用してヒータ200a内の空間264を通して冷却用ガスを流すことにより、ヒータ200a自体の温度を迅速に低下させると共に、チャンバ100内部の温度を迅速に低下させることができる。従って、本発明に係る熱処理装置1及びヒータ200aは、熱処理工程終了後に、基板10のアンロードのために、チャンバ100内部の温度を所定温度以下に低下させる所要時間を短縮することができる。従って、平板ディスプレイ及び太陽電池の製造に必要な熱処理工程の生産性を大きく向上させることができる。
【0154】
一方、ヒータ200aの連続的な使用により、第1管220、第2管240、第3管260のうちいずれか1本の管に損傷が発生する恐れがある。熱処理を連続的に行うためには、損傷した管を交換する必要があり、次のようなステップを通じて交換作業を行う。
【0155】
第1管220及び第2管240を交換する手順は、次の通りである。
【0156】
まず、絶縁部600を外す。そして、第1管220の端部に設けられた端子部500において第1管220と螺合されている導電管510を取り外し、第1管220の固定を解除することにより、第1管220を交換することができる。以後、固定キャップ280及び第2冷却部400を外すことにより、第2管240を分離することができる。このようにして第1管220または第2管240のうち交換の必要な管を新しい管と交換し、その後、分解と逆の手順をたどって組立てを行う。
【0157】
第3管260を交換する手順は、次の通りである。
【0158】
まず、第1管220及び第2管240を交換するための端子部500及び第2冷却部400の取外しは、前述したものと同様であるので、詳細な説明は省略する。
【0159】
端子部500及び第2冷却部400が取り外された状態では、第3管260の端部に対する固定も解除されているので、この状態でカラー350、Oリング352及びヒータカバー360を外すことによって、第3管260を新しい管と交換することができる。第3管260の交換作業の際、第1本体310をチャンバ100に固定するフランジ340を外すこともできるが、フランジ340をチャンバ100の両端部に再設置する際、両フランジ340を一直線上に整列する作業には長い時間が掛かるので、フランジ340を外さないことが好ましい。
【0160】
第3管260を新しい管と交換した後に、分解と逆の手順をたどって組立てを行い、ヒータ200aを完成させる。
【0161】
このように、本発明のヒータ200aは、ヒータ200aを構成する管のうちの1本が損傷した場合に、損傷した1本の管だけを交換することができるので、ヒータの維持管理が容易である。
【0162】
図26及び図27はそれぞれ、本発明の別の実施形態に係るヒータ200bの構成を示す断面斜視図及び断面図である。参考に、図26及び図27において、ヒータ200bの両端部の形状及び構造は同じなので、便宜上、ヒータ200bの片側の端部だけを示した。
【0163】
これらの図に示すように、ヒータ200bは全体的に長寸の棒状をなしているが、必ずしもこれに限定されるものではなく、ヒータが適用されるバッチ式熱処理装置の仕様によって多様に変更することができる。
【0164】
図26及び図27に示すように、ヒータ200bは、所定の長さを有する第1管220bと、所定の長さを有しかつ第1管220bを囲繞する第2管240bと、第1管220b内部に挿入される発熱体270bとを含んで構成される。
【0165】
第1管220b及び第2管240bは、熱処理装置に適用されるので、これらの管の材質は高融点の材質(例えば石英)であることが好ましい。
【0166】
第1管220b及び第2管240bは、長さが実質的に同じであり、同軸上にあることが好ましい。第1管220bは、外径が約10mm、内径が約6mm、厚さが2mm程度であることが好ましい。第2管240bは、第1管220bと一定の間隔をおいて該第1管を取り囲むように設けられる。第2管240bは、外径が約18mm、内径が約14mm、厚さが2mm程度であることが好ましい。第1管220bと第2管240bの間には、約2mm程度の間隔を有する空き空間246bが形成される。
【0167】
第1管220bの内部には、発熱体270bが挿入される。発熱体270bは棒状を有することが好ましいが、必ずしもこれに限定されるものではない。発熱体270bの材質は、カンタルであることが好ましい。
【0168】
発熱体270bを第1管220bに挿入する際、第1管220bの内周面と発熱体270bの外周面とは、互いから少し離間していることが好ましい。その理由は、万一、第1管220bの内周面と発熱体270bの外周面とが接触してしまうと、熱処理工程中に第1管220bと発熱体270bとの熱膨脹係数の差によって第1管220bが破損する恐れがあるためである。従って、第1管220bの内周面と発熱体270bの外周面との離間距離は、発熱体270bの熱膨脹係数を考慮して決定することが好ましい。
【0169】
発熱体270bの端部には、発熱体270bに電力を印加できるように、導電管510bが設けられている。導電管510bを介して発熱体270bと外部電源(図示せず)とを連結する方式には特に制限はなく、これについての詳細な説明は省略する。
【0170】
一方、前述したように、発熱体270bの端部は外部電源と連結されるので、発熱体270bと外部電源との連結手段、例えば導線(銅線)などを、発熱体270bから発生する熱から保護する必要がある。このために、発熱体270bの直径を発熱体270bの中央部と端部とで異なる大きさにすることができる。
【0171】
すなわち、図27に示すように、発熱体270bの断面積が中央部より両端部において大きくなるように発熱体270bが構成されることが好ましい。発熱体270bの発熱量は発熱体270bの断面積に反比例するので、発熱体270bの端部の断面積を増大させると発熱体270bの端部の発熱量が小さくなり、発熱体270bと外部電源との連結手段の熱による損傷を防止できる。
【0172】
本発明に係るヒータ200bは、ヒータ200bの内部を通って冷却用ガスが流れるように、第1管220bと第2管240bの間に空間244bを有する構造を特徴とする。すなわち、ヒータ200b内部の空間244bを通って冷却用ガスが流れることになる。空間244bを通って冷却用ガスが流れるようにする方式には特に制限はなく、これについての詳細な説明は省略する。冷却用ガスとしては、空気、ヘリウム、窒素、アルゴンを使用することができる。冷却用ガスの温度は概ね常温であることが好ましいが、必要に応じて常温以下に冷却したガスを使用することもできる。
【0173】
一方、ヒータ200bは、第1管220bまたは第2管240bから発熱体270bを容易に脱着できるように構成されることが好ましい。これにより、ヒータ200bの使用中に発熱体270bが短絡するなどの問題が発生した場合に、熱処理装置に装着されているヒータ200bから発熱体270bだけを分離してメンテナンスまたは交換することにより、不具合が発生したヒータ200bを簡単にメンテナンスまたは交換できるという利点がある。
【0174】
図26及び図27に示したヒータ200bは、前述したヒータ200、200aと同じように使用することができる。また、ヒータ200bの両端部に第1及び第2冷却部300、400、端子部500及び絶縁部600を設けることができ、これらの構成及び作用についても前述したものと同様であるので、詳細な説明は省略する。
【産業上の利用可能性】
【0175】
本発明によれば、チャンバ内にロードされた基板を、各基板に対応する複数のヒータにより加熱することによって、基板を面内の温度が均一になるように熱処理することができる。また、複数枚の基板を同時に熱処理することができるので、平板ディスプレイ及び太陽電池の生産性を向上させることができる。さらに、ヒータ内部に冷却用ガスの流れる空間が設けることにより、熱処理工程終了後に熱処理装置のチャンバ内部を迅速に冷却することができるので、基板のアンロード過程の所要時間が短縮され、平板ディスプレイや太陽電池等の製造に必要な熱処理工程の生産性を画期的に向上させることができる。従って、本発明の産業利用性はきわめて高いものといえる。
【0176】
以上、本発明の詳細な説明では具体的な実施形態について説明したが、本発明の要旨から逸脱しない範囲内で多様に変形できる。よって、本発明の権利範囲は、上述の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載及びこれと均等なものに基づいて画定されるべきである。
【符号の説明】
【0177】
1 熱処理装置
10 基板
12 ホルダ
100 チャンバ
102 フレーム
104 ドア
106 カバー
108 ボート
120 主ヒータユニット
140a 第1補助ヒータユニット
140b 第2補助ヒータユニット
150a 第1補助ヒータ
150b 第2補助ヒータ
160 ガス供給管
170 ガス排出管
180 冷却管
200 主ヒータ
200a、200b ヒータ
220a、220b 第1管
240a、240b 第2管
260 第3管
280 固定キャップ
300 第1冷却部
310 第1本体
320 冷却水流入管
330 冷却水流出管
340 フランジ
400 冷却部
410 第2本体
420 ガス管
500 端子部
510、510b 導電管
520 第1固定ナット
530 第1保護ナット
540 第2保護ナット
600 絶縁部
610 絶縁キャップ
620 溝
630 第2固定ナット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数枚の基板を同時に熱処理するために、前記熱処理の際に各基板が対応する複数のヒータにより加熱されることを特徴とするバッチ式熱処理装置。
【請求項2】
複数枚の基板を同時に熱処理するバッチ式熱処理装置であって、
前記複数枚の基板に対して熱処理空間を提供するチャンバと、
前記複数枚の基板を搭載支持するボートと、
前記基板の積載方向に沿って一定間隔で配置され、各々が複数の主ヒータで構成されるような複数の主ヒータユニットとを含み、
前記基板が、前記複数の主ヒータユニットの間に配置されることを特徴とするバッチ式熱処理装置。
【請求項3】
前記基板が、基板ホルダ上に載置された状態で前記ボートに搭載されることを特徴とする請求項2に記載のバッチ式熱処理装置。
【請求項4】
前記複数の主ヒータが、前記基板の短辺と平行に一定間隔で配置されていることを特徴とする請求項2に記載のバッチ式熱処理装置。
【請求項5】
任意の主ヒータユニットの主ヒータが、前記任意の主ヒータユニットに最も隣接する主ヒータユニットの主ヒータと整列して配置されていることを特徴とする請求項2に記載のバッチ式熱処理装置。
【請求項6】
任意の主ヒータユニットの主ヒータが、前記任意の主ヒータユニットに最も隣接する主ヒータユニットの主ヒータからずれて配置されていることを特徴とする請求項2に記載のバッチ式熱処理装置。
【請求項7】
前記チャンバ内部の熱損失を防止するための複数の補助ヒータユニットをさらに含むことを特徴とする請求項2に記載のバッチ式熱処理装置。
【請求項8】
前記複数の補助ヒータユニットが、前記基板の短辺と平行に配置される第1補助ヒータユニットと、前記基板の長辺と平行に配置される第2補助ヒータユニットとを含むことを特徴とする請求項7に記載のバッチ式熱処理装置。
【請求項9】
前記第1補助ヒータユニットが、前記主ヒータユニットの両側に前記主ヒータと平行に配置される複数の第1補助ヒータで構成され、
前記第2補助ヒータユニットが、前記主ヒータユニットの両側に前記主ヒータと垂直に配置される複数の第2補助ヒータで構成されることを特徴とする請求項8に記載のバッチ式熱処理装置。
【請求項10】
前記チャンバ内部を冷却するための複数の冷却管をさらに含むことを特徴とする請求項2に記載のバッチ式熱処理装置。
【請求項11】
前記冷却管が、前記基板の短辺方向に沿って前記複数の主ヒータの間に配置されることを特徴とする請求項10に記載のバッチ式熱処理装置。
【請求項12】
前記冷却管の内部には冷却ガスが流れ、前記冷却管は熱伝導率の高い材質からなることを特徴とする請求項10に記載のバッチ式熱処理装置。
【請求項13】
前記チャンバ内部にプロセスガスを供給するガス供給部と、前記チャンバ内部から排ガスを排出するガス排出部とをさらに含むことを特徴とする請求項2に記載のバッチ式熱処理装置。
【請求項14】
前記ガス供給部が、プロセスガスが流出する複数の第1ガス孔が形成されたガス供給管を含み、
前記ガス排出部が、排ガスが流入する複数の第2ガス孔が形成されたガス排出管を含むことを特徴とする請求項13に記載のバッチ式熱処理装置。
【請求項15】
複数枚の基板を同時に熱処理するバッチ式熱処理装置に適用可能なヒータであって、該ヒータ内部に冷却用ガスが流れる空間を含むことを特徴とするヒータ。
【請求項16】
複数枚の基板を同時に熱処理するバッチ式熱処理装置に適用可能なヒータであって、
第1管と、
前記第1管と一定の間隔をおいて該第1管を取り囲む第2管と、
前記第1管内に挿入される発熱体とを含み、
前記第1管と前記第2管の間の空間を通って冷却用ガスが流れるようにしたことを特徴とするヒータ。
【請求項17】
前記発熱体は、両端部の断面積が中央部の断面積より大きいことを特徴とする請求項16に記載のヒータ。
【請求項18】
前記発熱体が、前記第1管または前記第2管から分離可能であることを特徴とする請求項16に記載のヒータ。
【請求項19】
複数枚の基板を同時に熱処理するバッチ式熱処理装置に適用可能なヒータであって、
第1管と、
前記第1管の外周面上に巻かれたコイル型熱線と、
前記第1管と一定の間隔をおいて該第1管を取り囲む第2管とを含み、
前記第1管の中央空間を通って冷却用ガスが流れるようにしたことを特徴とするヒータ。
【請求項20】
複数枚の基板を同時に熱処理するバッチ式熱処理装置に適用可能なヒータであって、
第1管と、
前記第1管の外周面上に巻かれたコイル型熱線と、
前記第1管と一定の間隔をおいて該第1管を取り囲む第2管と、
前記第2管と一定の間隔をおいて該第2管を取り囲む第3管とを含み、
前記第1管の中央空間または前記第2管と前記第3管の間の空間の少なくとも一方を通って冷却用ガスが流れるようにしたことを特徴とするヒータ。
【請求項21】
前記コイル型熱線のピッチが、前記第1管上の位置に関係なく同一であるか、または前記第1管上の位置によって変更されることを特徴とする請求項19または請求項20のいずれか1項に記載のヒータ。
【請求項22】
前記コイル型熱線が巻かれた第1管が、前記第2管または前記第3管から分離可能であることを特徴とする請求項20に記載のヒータ。
【請求項23】
前記第3管の両端部に、該第3管を冷却する冷却水が流れる第1冷却部が設けられていることを特徴とする請求項20に記載のヒータ。
【請求項24】
前記第3管の両端部に、前記第2管と前記第3管の間の前記空間を通して冷却用ガスを流すための第2冷却部がさらに設けられていることを特徴とする請求項23に記載のヒータ。
【請求項25】
前記第1冷却部が、
内部に空間を形成する第1本体と、
前記第1本体の前記内部空間に冷却水を流入させるための冷却水流入管と、
前記第1本体の前記内部空間から前記冷却水を流出させるための冷却水流出管とを含むことを特徴とする請求項23に記載のヒータ。
【請求項26】
前記第2冷却部が、
内部に空間を形成する第2本体と、
前記第2本体の前記内部空間と連通されているガス管とを含み、
前記第2本体の前記内部空間が、前記第2管と前記第3管の間の前記空間と連通されていることを特徴とする請求項24に記載のヒータ。
【請求項27】
前記熱線に電力を供給する端子部と、
前記端子部を絶縁する絶縁部とをさらに含むことを特徴とする請求項20に記載のヒータ。
【請求項28】
前記第2管の端部に設けられかつ前記熱線と連結される固定キャップをさらに含むことを特徴とする請求項27に記載のヒータ。
【請求項29】
前記端子部が、
前記第1管上に設けられかつ外部電源と連結される導電管と、
前記導電管を前記ヒータの固定キャップに密着させる固定ナットとを含むことを特徴とする請求項27に記載のヒータ。
【請求項30】
前記絶縁部が、内部に空間を形成しかつ前記端子部を取り囲む絶縁キャップを含み、
前記絶縁キャップの1つの側面には、溝が形成されていることを特徴とする請求項27に記載のヒータ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【公表番号】特表2011−528501(P2011−528501A)
【公表日】平成23年11月17日(2011.11.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−518650(P2011−518650)
【出願日】平成21年7月16日(2009.7.16)
【国際出願番号】PCT/KR2009/003909
【国際公開番号】WO2010/008211
【国際公開日】平成22年1月21日(2010.1.21)
【出願人】(506406663)株式会社テラセミコン (22)
【氏名又は名称原語表記】TERASEMICON CORPORATION
【住所又は居所原語表記】164−5,Jangji−ri,Dongtan−myeon,Hwaseong−si,Gyeonggi−do 445−812,Republic of Korea
【Fターム(参考)】