説明

ピッキングシステム

【課題】作業ミスを防止できるピッキングシステムを提供する。
【解決手段】ピッキングシステム1は、複数の保管部2を設けた保管棚3と、取り出す物品Wを保管した保管部2を指示する指示手段15とを備える。ピッキングシステム1は、指示した保管部2から物品Wを取り出したかどうかを確認する確認手段を備える。確認手段は、保管棚3の近傍位置の2次元領域に向けて検知光を投光する投光部と、作業者の手からの反射光を受光する受光部と、作業者の手の位置までの距離情報とその位置に対応する角度情報とに基づく位置情報を取得する位置情報取得部とを有する。確認手段は、各保管部ごとの検知エリア情報を記憶する記憶部と、取得した位置情報が指示した保管部2に対応する検知エリア情報内のものであるか否かを判断する判断部とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、作業ミスを防止できるピッキングシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば下記の特許文献1に記載されたピッキングセンサが知られている。この従来のピッキングセンサは、保管棚の各保管部ごとに配設され、各保管部の取出口を挟む両側にセンサ本体と反射板とを対向配置してなり、センサ本体から投光された光を反射板で回帰反射させその反射光の有無を検出することにより取出口に挿入された作業者の手(腕を含む)を検知する構成となっている。
【特許文献1】特開2002−43922号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記従来のピッキングセンサを用いる場合には各保管部ごとにピッキングセンサを配設しなければならないため、保管部の数だけピッキングセンサが必要となる。
【0004】
そこで、保管棚の近傍位置の2次元領域に向けて投光される検知光を利用して、指示手段にて指示された保管部に対してアクセスしたかどうかを適切に確認でき、作業ミスを防止できるピッキングシステムが求められていた。
【0005】
また、複数の集品容器の近傍位置の2次元領域に向けて投光される検知光を利用して、指示手段にて指示された集品容器に対してアクセスしたかどうかを適切に確認でき、作業ミスを防止できるピッキングシステムが求められていた。
【0006】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、作業ミスを防止できるピッキングシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1記載のピッキングシステムは、物品が保管される複数の保管部を有する保管棚と、作業者に対して取り出すべき物品が保管されている前記保管部を指示する指示手段と、この指示手段にて指示された前記保管部に対してアクセスしたかどうかを確認する確認手段とを備え、前記確認手段は、前記保管棚の近傍位置の2次元領域に向けて検知光を投光する投光部と、前記2次元領域に挿入された作業者の手によって反射された反射光を受光する受光部と、この受光部が反射光を受光した場合に、前記2次元領域に挿入された作業者の手の位置までの距離情報とその位置に対応する角度情報とに基づく位置情報を取得する位置情報取得部と、前記各保管部ごとに設定された検知エリア情報を記憶する記憶部と、前記位置情報取得部にて取得された位置情報が、前記指示手段にて指示された前記保管部に対応する検知エリア情報内のものであるか否かを判断する判断部とを有するものである。
【0008】
請求項2記載のピッキングシステムは、物品が保管される複数の保管部を有する保管棚と、前記保管部から取り出された物品が投入される複数の集品容器と、作業者に対して取り出した物品を投入すべき前記集品容器を指示する指示手段と、この指示手段にて指示された前記集品容器に対してアクセスしたかどうかを確認する確認手段とを備え、前記確認手段は、前記複数の集品容器の近傍位置の2次元領域に向けて検知光を投光する投光部と、前記2次元領域に挿入された物品および作業者の手の少なくともいずれか一方によって反射された反射光を受光する受光部と、この受光部が反射光を受光した場合に、前記2次元領域に挿入された物品および作業者の手の少なくともいずれか一方の位置までの距離情報とその位置に対応する角度情報とに基づく位置情報を取得する位置情報取得部と、前記各集品容器ごとに設定された検知エリア情報を記憶する記憶部と、前記位置情報取得部にて取得された位置情報が、前記指示手段にて指示された前記集品容器に対応する検知エリア情報内のものであるか否かを判断する判断部とを有するものである。
【0009】
請求項3記載のピッキングシステムは、物品が収容される複数の集品容器と、作業者に対して取り出すべき物品が収容されている前記集品容器を指示する指示手段と、この指示手段にて指示された前記集品容器に対してアクセスしたかどうかを確認する確認手段とを備え、前記確認手段は、前記複数の集品容器の近傍位置の2次元領域に向けて検知光を投光する投光部と、前記2次元領域に挿入された作業者の手によって反射された反射光を受光する受光部と、この受光部が反射光を受光した場合に、前記2次元領域に挿入された作業者の手の位置までの距離情報とその位置に対応する角度情報とに基づく位置情報を取得する位置情報取得部と、前記各集品容器ごとに設定された検知エリア情報を記憶する記憶部と、前記位置情報取得部にて取得された位置情報が、前記指示手段にて指示された前記集品容器に対応する検知エリア情報内のものであるか否かを判断する判断部とを有するものである。
【0010】
請求項4記載のピッキングシステムは、物品が収容される複数の集品容器と、この集品容器から取り出された物品が投入される複数の保管部を有する保管棚と、作業者に対して取り出した物品を投入すべき前記保管部を指示する指示手段と、この指示手段にて指示された前記保管部に対してアクセスしたかどうかを確認する確認手段とを備え、前記確認手段は、前記保管棚の近傍位置の2次元領域に向けて検知光を投光する投光部と、前記2次元領域に挿入された物品および作業者の手の少なくともいずれか一方によって反射された反射光を受光する受光部と、この受光部が反射光を受光した場合に、前記2次元領域に挿入された物品および作業者の手の少なくともいずれか一方の位置までの距離情報とその位置に対応する角度情報とに基づく位置情報を取得する位置情報取得部と、前記各保管部ごとに設定された検知エリア情報を記憶する記憶部と、前記位置情報取得部にて取得された位置情報が、前記指示手段にて指示された前記保管部に対応する検知エリア情報内のものであるか否かを判断する判断部とを有するものである。
【0011】
請求項5記載のピッキングシステムは、請求項1ないし4のいずれか一記載のピッキングシステムにおいて、投光部は、略半円形状の2次元領域を検知光でスキャンするものである。
【発明の効果】
【0012】
請求項1に係る発明によれば、保管棚の近傍位置の2次元領域に向けて投光される検知光を利用して、指示手段にて指示された保管部に対してアクセスしたかどうかを適切に確認でき、よって作業ミスを防止できる。
【0013】
請求項2に係る発明によれば、複数の集品容器の近傍位置の2次元領域に向けて投光される検知光を利用して、指示手段にて指示された集品容器に対してアクセスしたかどうかを適切に確認でき、よって作業ミスを防止できる。
【0014】
請求項3に係る発明によれば、複数の集品容器の近傍位置の2次元領域に向けて投光される検知光を利用して、指示手段にて指示された集品容器に対してアクセスしたかどうかを適切に確認でき、よって作業ミスを防止できる。
【0015】
請求項4に係る発明によれば、保管棚の近傍位置の2次元領域に向けて投光される検知光を利用して、指示手段にて指示された保管部に対してアクセスしたかどうかを適切に確認でき、よって作業ミスを防止できる。
【0016】
請求項5に係る発明によれば、投光部が略半円形状の2次元領域を検知光でスキャンすることにより、所望の略半円形状の2次元領域に向けて検知光を確実に投光できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
本発明のピッキングシステムの一実施の形態を図面を参照して説明する。
【0018】
図1ないし図4において、1は集品システムであるピッキングシステムで、このピッキングシステム1は、商品である物品Wが保管容器Bに複数収容された状態で保管される複数の保管部2を有する水平方向長手状の保管棚3を備えている。
【0019】
また、ピッキングシステム1は、作業者Xのピッキング作業である取出作業により保管部2からオーダ情報に基づいて取り出された物品Wが投入収容される集品容器Aを保管棚3の前方位置で保管棚3の長手方向に沿って水平方向に搬送する第1集品容器搬送手段(第1集品ライン)6と、第1集品容器搬送手段6と平行に近接して配設され作業者Xの取出作業により保管部2からオーダ情報に基づいて取り出された物品Wが投入収容される集品容器Aを保管棚3の長手方向に沿って水平方向に搬送する第2集品容器搬送手段(第2集品ライン)7と、第2集品容器搬送手段7の上方にこの第2集品容器搬送手段7と平行に配設され空の保管容器Bを保管棚3の長手方向に沿って水平方向に搬送する保管容器搬送手段8とを備えている。
【0020】
集品容器Aは、例えば保冷容器である出荷容器等で上面が開口した略外形直方体状のものである。保管容器Bは、例えば外形略直方体状の段ボール箱や樹脂製のケース等である。
【0021】
保管棚3は水平方向に並んだ複数、例えば13のゾーン(ピッキング領域)にて構成され、各ゾーンは複数列複数段、例えば4列3段の保管部2にて構成されている。すなわち例えば1ゾーンが4列3段からなる12個の保管部2にて構成されている。そして、保管棚3と第1集品容器搬送手段6との間の作業者用スペース10には作業者Xが各ゾーンに対応して配置され、1人の作業者Xが1ゾーン(例えば4列3段の保管部)を担当する。
【0022】
また、保管棚3は、例えば流動棚等で、枠体11を有し、この枠体11に物品Wが保管される複数の保管部2が設けられている。各保管部2は、保管棚3の後側から前側に向って下り傾斜する傾斜状に互いに間隔をおいて並設された複数本のフリーローラ12と、フリーローラ12上に載置された先頭の保管容器Bと当接するストッパ13とを有している。
【0023】
そして、作業者Xは、先頭の保管容器Bが空になると、空の保管容器Bをフリーローラ12上から保管容器搬送手段8の搬送面8a上に移す。先頭の空の保管容器Bがフリーローラ12上から取り出されると、後続の保管容器Bはストッパ13に当接するまで自重でフリーローラ12上を移動する。フリーローラ12上への保管容器Bの補充は保管棚3の後側から行われる。
【0024】
さらに、保管棚3の枠体11の前面には、各保管部2に対応して位置し、オーダ情報に基づき作業者Xに対して取り出すべき物品Wが保管されている保管部2を指示する複数の保管側指示手段15が設けられている。すなわち各保管部2ごとに指示手段である保管側指示手段15が設けられている。各保管側指示手段15は、例えば表示器であるLEDランプ等にて構成されている。
【0025】
第1集品容器搬送手段6は、例えば搬送方向寸法である長手方向寸法が保管棚3の長手方向寸法と略同じ1本の第1コンベヤ21にて構成されている。第1コンベヤ21は、コンベヤフレーム22を有し、このコンベヤフレーム22には複数本の搬送ローラ23が回転可能に設けられている。また、第1コンベヤ21は、例えばモータ等の単一駆動源24を有し、この単一駆動源24からの動力で複数本の搬送ローラ23が一斉に同期駆動回転して複数の集品容器Aを搬送する。これら複数本の搬送ローラ23にて水平状の搬送面6aが構成されている。
【0026】
また、第1コンベヤ21のコンベヤフレーム22のうち保管棚3の前面側と対向する側の面には、図5に示すように、第1集品容器搬送手段6の搬送面6a上の各集品容器A、つまり第1コンベヤ21の停止時に第1コンベヤ21の搬送ローラ23上の各集品容器Aに対応して位置し、オーダ情報に基づき作業者Xに対して保管部2から取り出した物品Wを投入収容すべき集品容器Aを指示する複数の第1集品容器側指示手段26が設けられている。すなわち搬送面6a上の各集品容器Aごとに指示手段である第1集品容器側指示手段26が設けられている。各第1集品容器側指示手段26は、保管側指示手段15と同様、例えば表示器であるLEDランプ等にて構成されている。
【0027】
第2集品容器搬送手段7は、第1集品容器搬送手段6のうち保管棚3と対向する側とは反対側の部分に近接した状態に配設されている。すなわち第1集品容器搬送手段6および第2集品容器搬送手段7は、互いに近接して平行に配設されている。そして、第2集品容器搬送手段7は、第1集品容器搬送手段6側に向って下り傾斜状の搬送面7aと、この搬送面7aと直交して位置し搬送面7a上の集品容器Aの側面を支持して集品容器Aを搬送する補助用の搬送面7bとを有している。搬送面7aの幅方向一端である長手方向に沿った下端が、搬送面6aと略同じ高さに位置する。
【0028】
なお、図4および図5に示されるように、第2集品容器搬送手段7は、補助用の搬送面7bを有しない構成でもよい。
【0029】
そして、第2集品容器搬送手段7は、例えば搬送方向寸法である長手方向寸法が保管棚3の長手方向寸法と略同じ1本の第2コンベヤ31にて構成されている。第2コンベヤ31は、コンベヤフレーム32を有し、このコンベヤフレーム32には複数本の搬送ローラ33が回転可能に設けられている。また、第2コンベヤ31は、例えばモータ等の単一駆動源34を有し、この単一駆動源34からの動力で複数本の搬送ローラ33が一斉に同期駆動回転して複数の集品容器Aを補助用の搬送面7bとともに搬送する。これら複数本の搬送ローラ33にて傾斜状の搬送面7aが構成されている。なお、補助用の搬送面7bは、例えばコンベヤフレーム32から上方に向って突出する突出フレーム35に回転可能に設けられたフリーローラ(図示せず)にて構成されている。
【0030】
また、図2に示されるように、第1集品容器搬送手段6である第1コンベヤ21の単一駆動源24と第2集品容器搬送手段7である第2コンベヤ31の単一駆動源34とは制御手段36に電気的に接続され、この制御手段36により第1コンベヤ21および第2コンベヤ31がそれぞれ個別に制御される。つまり第1コンベヤ21の駆動および停止と第2コンベヤ31の駆動および停止とがそれぞれ個別に制御される。
【0031】
保管容器搬送手段8は、例えば搬送方向寸法である長手方向寸法が保管棚3の長手方向寸法より長いコンベヤ41にて構成されている。このコンベヤ41は、コンベヤフレーム42を有し、このコンベヤフレーム42には空の保管容器Bを搬送する複数本の搬送ローラ43が回転可能に設けられている。これら複数本の搬送ローラ43にて水平状の搬送面8aが構成されている。
【0032】
また、コンベヤ41のコンベヤフレーム42のうち保管棚3と対向する側の面には、第2集品容器搬送手段7の搬送面7a上の各集品容器A、つまり第2コンベヤ31の停止時に第2コンベヤ31の搬送ローラ33上の各集品容器Aに対応して位置し、オーダ情報に基づき作業者Xに対して保管部2からピッキングした物品Wを投入収容すべき集品容器Aを指示する複数の第2集品容器側指示手段46が設けられている。すなわち搬送面7a,7b上の各集品容器Aごとに指示手段である第2集品容器側指示手段46が設けられている。第2集品容器側指示手段46は、搬送面7a,7b上の集品容器Aの真上に位置し、かつ作業者Xの目線の高さ付近に位置する。各第2集品容器側指示手段46は、保管側指示手段15と同様、例えば表示器であるLEDランプ等にて構成されている。
【0033】
また一方、ピッキングシステム1は、図1に示されるように、空の集品容器(集品箱)Aを搬送する容器供給用搬送手段51を備えている。この容器供給用搬送手段51の搬送終端部には、第1分岐搬送手段53の搬送始端部および第2分岐搬送手段54の搬送始端部が接続され、この接続部分には空の集品容器Aを振り分ける振分手段(図示せず)が設けられている。第1分岐搬送手段53の搬送終端部は第1集品容器搬送手段6の搬送始端部に接続され、第2分岐搬送手段54の搬送終端部は第2集品容器搬送手段7の搬送始端部に接続されている。
【0034】
また、第1分岐搬送手段53および第2分岐搬送手段54のそれぞれの搬送途中には、集品容器Aに内袋を掛ける自動袋掛け機56、集品容器Aにラベルを貼り付ける複数台、例えば2台のオートラベラー57、手作業により集品容器Aにラベルを貼り付けるための手貼りラベラー(図示せず)、集品容器Aに貼り付けられたラベルのバーコードを読み取るバーコードリーダー58等が設けられている。
【0035】
なお、2台のオートラベラー57のうちの一方のオートラベラー57は出荷先情報を有するラベルとオーダ情報(商品注文情報)を有するラベルとの両方を貼り付けるものであり、他方のオートラベラー57はオーダ情報を有するラベルのみを貼り付けるものである。また、バーコードリーダー58は、ラベルが集品容器Aに貼り付けられているか否かをチェックするためのものである。
【0036】
さらに、第1集品容器搬送手段6の搬送終端部には、物品Wが収容された集品容器Aを次工程に向けて搬送する第1搬送手段61の搬送始端部が接続されている。第2集品容器搬送手段7の搬送終端部には、物品Wが収容された集品容器Aを次工程に向けて搬送する第2搬送手段62の搬送始端部が接続されている。
【0037】
また一方、図6に示すように、情報処理装置である制御手段36には、表示器等の指示手段15,26,46、警報装置等の報知手段71,72、レーザ光線発生装置等の光センサ手段73,74、および上位コンピュータ75等が電気的に接続されている。
【0038】
光センサ手段である保管側光センサ手段73は、図2および図4に示されるように、例えば保管棚3の枠体11の上部前面から前方に向って突出する取付フレーム76の先端部に取り付けられている。この保管側光センサ手段73は例えば各ゾーンに対応して配置されている。
【0039】
この保管側光センサ手段73は、図7に示されるように、保管棚3の行列状の複数(例えば12)の保管部2の前方近傍位置(取出側近傍位置)の所定角度範囲内の2次元領域、すなわち例えば基準点Pを中心とする略半円形状の2次元領域に向けて検知光(例えばレーザ光、或いは赤外LED光等)をスキャンにより投光する投光部81と、取出側の2次元領域に挿入された作業者Xの手(腕を含む)によって反射された反射光を受光する受光部82と、この受光部82が反射光を受光した場合に2次元領域に挿入された作業者Xの手の位置までの距離情報(図中Lの距離情報)とその位置に対応する角度情報(図中θの角度情報)とに基づく位置情報を取得しこの取得した位置情報を制御手段36に送信する位置情報取得部83とを有している。
【0040】
なお、距離情報は基準点Pと作業者Xの手の位置との間の距離Lに関する情報である。また角度情報は、基準点Pを通る水平方向の基準線aと、基準点Pと作業者Xの手の位置とを結んだ線bとがなす角度(ステップ角度)θに関する情報である。なお、図2に示されるように、検知光の上下方向に対する傾斜角度s、つまり検知光でスキャンされる所定の2次元領域の傾斜角度sは、例えば略15度である。
【0041】
また、制御手段36は、保管部2や物品Wの大きさ等に考慮して予め各保管部2ごとに設定された検知エリア情報を記憶する記憶部84と、保管側光センサ手段73の位置情報取得部83にて取得された位置情報が、記憶部84にて記憶された複数の検知エリア情報のうちの保管側指示手段15にて指示された保管部2に対応する検知エリア情報内のものであるか否かを判断する判断部85とを有している。
【0042】
そして、これら投光部81、受光部82、位置情報取得部83、記憶部84および判断部85にて、保管側指示手段15にて指示された保管部2に対して作業者Xがアクセスしたかどうか、つまり物品Wの取出動作をしたかどうかを確認する確認手段である取出アクセス確認手段86が構成されている。なお、取出アクセス確認手段86の検知光のスキャン角度αは、360度以下の範囲内において任意に設定可能で例えば略130度である。
【0043】
また、報知手段である保管側報知手段71は、判断部85が位置情報取得部83にて取得された位置情報が保管側指示手段15にて指示された保管部2に対応する検知エリア情報内のものでないと判断した場合に、例えば警報ランプを点灯させるものである。この保管側報知手段71は例えば各ゾーンに対応して配置されている。
【0044】
一方、光センサ手段である集品容器側光センサ手段74は、図2および図5に示されるように、例えば保管容器搬送手段8のコンベヤフレーム42の下面に取り付けられている。この集品容器側光センサ手段74は例えば各ゾーンに対応して配置されている。
【0045】
この集品容器側光センサ手段74は、上記保管側光センサ手段73と同様、図8に示されるように、複数のコンベヤ21,31上でその搬送方向に並んだ行列状の複数(例えば10)の集品容器Aの上方近傍位置(投入側近傍位置)の所定角度範囲内の2次元領域、すなわち例えば基準点Pを中心とする略半円形状の2次元領域に向けて検知光(例えばレーザ光、或いは赤外LED光等)をスキャンにより投光する投光部91と、投入側の2次元領域に挿入された物品Wおよび作業者Xの手(腕を含む)の少なくともいずれか一方、すなわち例えば作業者Xの手(腕を含む)によって反射された反射光を受光する受光部92と、この受光部92が反射光を受光した場合に2次元領域に挿入された作業者Xの手の位置までの距離情報(図中Lの距離情報)とその位置に対応する角度情報(図中θの角度情報)とに基づく位置情報を取得しこの取得した位置情報を制御手段36に送信する位置情報取得部93とを有している。
【0046】
また、制御手段36の記憶部84は、各保管部2ごとの検知エリア情報に加え、集品容器Aや物品Wの大きさ等に考慮して予めコンベヤ21,31上の各集品容器Aごとに設定された検知エリア情報を記憶する。さらに、制御手段36の判断部85は、取出アクセス確認(取出動作確認)の機能に加え、集品容器側光センサ手段74の位置情報取得部93にて取得された位置情報が記憶部84にて記憶された複数の検知エリア情報のうちの集品容器側指示手段26,46にて指示された集品容器Aに対応する検知エリア情報内のものであるか否かを判断する投入確認の機能も兼ね備えている。
【0047】
そして、これら投光部91、受光部92、位置情報取得部93、記憶部84および判断部85にて、集品容器側指示手段26,46にて指示された集品容器Aに対して作業者Xがアクセスしたかどうか、つまり物品Wの投入動作をしたかどうかを確認する確認手段である投入アクセス確認手段96が構成されている。なお、投入アクセス確認手段96の検知光のスキャン角度αは、360度以下の範囲内において任意に設定可能で例えば略140度である。
【0048】
また、報知手段である集品容器側報知手段72は、判断部85が位置情報取得部93にて取得された位置情報が集品容器側指示手段26,46にて指示された集品容器Aに対応する検知エリア情報内のものでないと判断した場合に、例えば警報ランプを点灯させるものである。この集品容器側報知手段72は例えば各ゾーンに対応して配置されている。
【0049】
ここで、取出アクセス確認手段86による検知方法の具体例について説明する。なお、投入アクセス確認手段96による検知方法は取出アクセス確認手段86と同様である。
【0050】
図9(a)および(b)に示すように、検知エリアが四角形の場合、取出アクセス確認手段86は、角度および距離によりX−Y座標に換算し、検知エリアを判定する。
【0051】
つまり、記憶部84は、各保管部2ごとに対応する検知エリア情報を、四角形の検知エリアに応じたX−Y座標情報(例えばX座標がA〜Bの範囲でかつY座標がC〜Dの範囲)として記憶する。そして、判断部85は、位置情報取得部83から送られてくる位置情報(距離情報および角度情報)をX−Y座標情報に換算し、この換算したX−Y座標情報の座標位置が取出指示に係る保管部2に対応する予め記憶したX−Y座標情報内の座標位置であるか否かを判断する。
【0052】
なお、位置情報取得部83は、取得した位置情報(距離情報および角度情報)をそのまま制御手段36に送信するものには限定されず、例えばX−Y座標情報に換算してこの換算したX−Y座標情報を位置情報として送信するものでもよい。
【0053】
また、検知エリアは任意形状に設定可能なため、四角形以外の異形、すなわち例えば保管部(間口)2の正面視中心部分を中心とする円形状でもよく、この場合には、図10(a)および(b)に示すように、取出アクセス確認手段86は、X−Y座標に換算することなく、角度および距離により直接的に検知エリアを判定する。
【0054】
つまり、記憶部84は、各保管部2ごとに対応する検知エリア情報を、円形状の検知エリアに応じた角度情報および距離情報として記憶する。すなわち例えば記憶部84は、検知エリアに接触する角度でかつ検知エリア内の距離(例えば角度がAの場合に、距離がA〜Bの範囲)を記憶する。そして、判断部85は、位置情報取得部83から送られてくる位置情報(距離情報および角度情報)の距離および角度が、取出指示に係る保管部2に対応する予め記憶した検知エリア内のものであるか否かを判断する。
【0055】
なお、例えば図示しないが、検知エリアが異形の場合に、その検知エリアを四角形エリアとその周辺エリアとに分けることにより、上記両方の検知方法を用いることも可能である。
【0056】
次に、ピッキングシステム1の作用等を説明する。
【0057】
空の集品容器Aが容器供給用搬送手段51に投入されると、集品容器Aは、容器供給用搬送手段51にて搬送され、振分手段にて第1分岐搬送手段53および第2分岐搬送手段54に分配される。
【0058】
第1分岐搬送手段53および第2分岐搬送手段54の各搬送途中で、集品容器Aには内袋が掛けられるとともにラベルが貼り付けられる。
【0059】
その後、第1分岐搬送手段53および第2分岐搬送手段54の各搬送終端の付近では集品容器Aが複数個、例えば5個に編成され、編成後の集品容器Aが第1集品容器搬送手段6である第1コンベヤ21と第2集品容器搬送手段7である第2コンベヤ31とに順次搬送供給される。
【0060】
そして、第1集品容器搬送手段6および第2集品容器搬送手段7のうち、集品容器Aが所定位置に先に到着した一方、例えば第1集品容器搬送手段6に関して、作業者Xは指示手段15,26の指示に従ってピッキング作業を開始する。なお集品容器Aの位置は、図示しない光電センサ或いはエンコーダー等により検出される。
【0061】
すなわち例えば各ゾーンの作業者Xは、自分が担当するゾーンにおける複数の保管側指示手段15中、唯一点灯している保管側指示手段15に対応する1つの保管部2から物品Wを1個だけ取り出し、この取り出した1個の物品Wを複数の第1集品容器側指示手段26中、唯一点灯している第1集品容器側指示手段26に対応する1つの集品容器Aに投入する。物品Wが集品容器Aに投入されると、点灯していた指示手段15,26が消え、次の指示手段15,26が点灯し、作業者Xは上記動作を繰り返す。
【0062】
そして、第1集品容器搬送手段6に関して全ゾーンのピッキング作業が完了すると、第1集品容器搬送手段6が駆動し、集品容器Aが搬送される。作業者Xは、第1集品容器搬送手段6にて集品容器Aが搬送されている間に、他方の第2集品容器搬送手段7に関して、指示手段15,46の指示に従って同様のピッキング作業を開始する。すなわち例えば制御手段36は、第1集品容器搬送手段6の駆動時に、指示手段15,46を制御して指示手段15,46に指示を行わせる。
【0063】
ここで、図11に示すように、保管側指示手段15が点灯しかつ集品容器側指示手段26,46が点灯すると(ステップ1)、作業者Xは、点灯した保管側指示手段15に対応する保管部2から物品Wを取り出す(ステップ2)。
【0064】
この物品Wの取り出しの際、取出アクセス確認手段86は、行列状の保管部群の前方近傍位置の所定角度範囲内の2次元領域を基準点Pを中心としてスキャン角度αをもって往復回動する検知光でスキャンすることによりその2次元領域に挿入された作業者Xの手の位置を面状の検知光で検知し、この検知した位置によりアクセスされた保管部2を特定し、保管側指示手段15にて指示された保管部2に対して作業者がアクセス(取出動作)したかどうかを確認する(ステップ3)。なおそのアクセスによって実際に物品Wが取り出されたかどうかは判断しない。
【0065】
そして、保管側指示手段15にて指示された保管部2とは異なる保管部2に対してアクセスした場合、保管側報知手段71が作動して警報ランプが点灯し(ステップ4)、作業者Xに作業ミスを知らせる。
【0066】
また、作業者Xは、取り出した物品Wを点灯した集品容器側指示手段26,46に対応する集品容器Aに投入する(ステップ5)。
【0067】
この物品Wの投入の際、投入アクセス確認手段96は、行列状の集品容器群の上方近傍位置の所定角度範囲内の2次元領域を基準点Pを中心としてスキャン角度αをもって往復回動する検知光でスキャンすることによりその2次元領域に挿入された作業者Xの手の位置を面状の検知光で検知し、この検知した位置によりアクセスされた集品容器Aを特定し、集品容器側指示手段26,46にて指示された集品容器Aに対して作業者がアクセス(投入動作)したかどうかを確認する(ステップ6)。なおそのアクセスによって実際に物品Wが投入されたかどうかは判断しない。
【0068】
そして、集品容器側指示手段26,46にて指示された集品容器Aとは異なる集品容器Aに対してアクセスした場合、集品容器側報知手段72が作動して警報ランプが点灯し(ステップ7)、作業者Xに作業ミスを知らせる。
【0069】
このようなピッキングシステム1によれば、保管棚3の近傍位置の2次元領域に向けて投光されるレーザ光等の検知光を利用して、指示手段15にて指示された保管部2に対してアクセスしたかどうかを適切に確認でき、よって、物品Wの取出時の作業ミスを防止でき、ピッキング作業精度の向上を図ることができる。
【0070】
また、複数の集品容器Aの近傍位置の2次元領域に向けて投光されるレーザ光等の検知光を利用して、指示手段26,46にて指示された集品容器Aに対してアクセスしたかどうかを適切に確認でき、よって、物品Wの投入時の作業ミスを防止でき、ピッキング作業精度の向上を図ることができる。
【0071】
さらに、レーザ光等の検知光は略半円形状の2次元領域をスキャンするので、その範囲内であれば、各保管部2ごとに光センサ手段73,74を設ける必要がなく、例えば各ゾーンごとに光センサ手段73,74をそれぞれ1台ずつ設ければよく、従来に比べて構成の簡素化を図ることができ、配線作業も簡単である。
【0072】
また、確認手段86,96の検知エリアは任意に設定可能であり、またスキャン角度も360度以下の範囲内で任意に設定可能であるため、物品Wに応じた保管棚3の幅、高さの変更や、集品容器Aの大きさ等の変更が生じた場合にも、容易に対応できる。
【0073】
さらに、1ゾーンの作業者Xは一人に限定されず、1ゾーン内での複数人での作業に対応可能である。
【0074】
また、保管棚3の形状は必ずしも四角形状で有る必要はなく、例えば作業の都合上、保管棚3の一部を異なる用途で使用することも可能であり、使用しない保管部2を例えば空の段ボール箱の置き場等として段ボール箱の一部が棚前面より前方に突出する用途で使用したとしても、誤検知なく使用できる。
【0075】
さらに、例えば互いに隣り合う保管棚3間に人が通る通路等がある場合や保管棚3間のスペースが荷物置き場となっている場合等であっても、取出アクセス確認手段86によって指示された保管部2から物品Wが取り出されたかどうかを適切に確認できる。
【0076】
また一方、第1集品容器搬送手段6および第2集品容器搬送手段7がそれぞれ個別に制御されて各々が単独の集品ラインとして運用されるため、例えば第1集品容器搬送手段6および第2集品容器搬送手段7のいずれか一方が停止待機状態になってもいずれか他方に関してはピッキング作業が可能となり、また例えばいずれか一方による集品容器Aの搬送時にいずれか他方に関してはピッキング作業が可能となり、作業者Xの手待ち時間を削減でき、よって、作業者Xは効率良くピッキング作業ができ、ピッキング効率を向上できる。
【0077】
また、第1集品容器搬送手段6は水平状の搬送面6aを有し、第2集品容器搬送手段7は第1集品容器搬送手段6側に向って下り傾斜状の搬送面7aを有する構成であるから、保管部2から取り出した物品Wを集品容器Aに投入収容しやすく、より一層効率良くピッキング作業ができる。
【0078】
さらに、第1集品容器側指示手段26は第1集品容器搬送手段6のコンベヤフレーム22の保管棚3側の側面に第1集品容器搬送手段6の搬送方向に沿って並設され、第2集品容器側指示手段46は保管容器搬送手段8のコンベヤフレーム42の保管棚3側の側面に保管容器搬送手段8の搬送方向に沿って並設されているため、作業者Xは指示手段26,46を見やすく、作業ミスを防止できる。
【0079】
なお、ピッキングシステム1は、例えば保管部2から取り出す物品Wの数量を指示する数量指示手段を備え、1個のみのピッキング時には指示手段15,26,46が例えば赤色に点灯し、複数個のピッキング時には数量指示手段が数量を指示しかつ指示手段15,26,46が例えば赤色に点滅或いは緑色に点灯する構成等でもよい。
【0080】
また、光センサ手段73,74は、例えばレーザ式障害物検知用センサからなるもので、モータによって投光ミラーおよび受光ミラー等が回動中心軸線を中心として往復回動することにより所定2次元領域をスキャンして所定2次元領域に向けて面状の検知光を投光する構成には限定されず、例えばスキャンするものではなく、所定2次元領域に向けて面状の検知光を同時に投光する構成等でもよい。
【0081】
さらに、ピッキングシステム1は、取出アクセス確認手段(取出動作確認手段)86および投入アクセス確認手段(投入動作確認手段)96の両方を備えた構成には限定されず、取出アクセス確認手段86および投入アクセス確認手段96のいずれか一方のみを備えた構成でもよい。
【0082】
また、報知手段71,72は、例えば警報ランプを点灯させると同時に警報ブザーを鳴らすものでもよく、また指示手段15,26,46を点滅させる等して作業者に作業ミスを知らせるもの等でもよい。
【0083】
さらに、例えば図12に示すように、第1集品容器側指示手段26は、第1コンベヤ21のコンベヤフレーム22の側板部22aの上面に設けてもよく、また第2集品容器側指示手段46は、第2コンベヤ31のコンベヤフレーム32の両側板部32a,32bのうちの第1コンベヤ21側とは反対側の側板部32bの上面に設けてもよく、この場合、第1集品容器側指示手段26と第2集品容器側指示手段46とが略同一面上に位置し、作業者Xにとって見易い。
【0084】
また一方、ピッキングシステム1は、上記実施の形態のように、指示手段15にて指示された保管部2から物品Wを取り出し、この取り出した物品Wを指示手段26,46にて指示された集品容器Aに投入するものには限定されず、例えば図示しないが、上記実施の形態と基本的構成が同じで作業者Xの動作が逆となるシステムで、指示手段26,46にて指示された集品容器Aから物品Wを取り出し、この取り出した物品Wを指示手段15にて指示された保管棚3の保管部2に投入するものでもよい。すなわち例えばコンベヤ21にて搬送される物品収容容器である集品容器Aには物品Wが複数収容され、作業者Xがオーダ情報に基づいて指示手段26,46にて指示された集品容器Aから物品Wを取り出し、この取り出した物品Wを指示手段15にて指示された保管部2の出荷容器である保管容器Bに投入するピッキングシステムである種まきシステムでも上記実施の形態と同様の作用効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【0085】
【図1】本発明の一実施の形態に係るピッキングシステムの概略平面図である。
【図2】同上ピッキングシステムの部分側面図である。
【図3】同上ピッキングシステムの部分平面図である。
【図4】同上ピッキングシステムの部分斜視図である。
【図5】同上ピッキングシステムの集品容器側指示手段等を示す概略図である。
【図6】同上ピッキングシステムの一部構成図である。
【図7】同上ピッキングシステムの取出確認手段を示す概略図である。
【図8】同上ピッキングシステムの投入確認手段を示す概略図である。
【図9】(a)および(b)は同上確認手段による検知方法の一例を説明するための説明図である。
【図10】(a)および(b)は同上確認手段による検知方法の他の例を説明するための説明図である。
【図11】同上ピッキングシステムの動作を説明するためのフローチャートである。
【図12】本発明の他の実施の形態の部分側面図である。
【符号の説明】
【0086】
1 ピッキングシステム
2 保管部
3 保管棚
15 指示手段である保管側指示手段
26 指示手段である第1集品容器側指示手段
46 指示手段である第2集品容器側指示手段
81,91 投光部
82,92 受光部
83,93 位置情報取得部
84 記憶部
85 判断部
86 確認手段である取出アクセス確認手段
96 確認手段である投入アクセス確認手段
W 物品
A 集品容器
X 作業者

【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品が保管される複数の保管部を有する保管棚と、
作業者に対して取り出すべき物品が保管されている前記保管部を指示する指示手段と、
この指示手段にて指示された前記保管部に対してアクセスしたかどうかを確認する確認手段とを備え、
前記確認手段は、
前記保管棚の近傍位置の2次元領域に向けて検知光を投光する投光部と、
前記2次元領域に挿入された作業者の手によって反射された反射光を受光する受光部と、
この受光部が反射光を受光した場合に、前記2次元領域に挿入された作業者の手の位置までの距離情報とその位置に対応する角度情報とに基づく位置情報を取得する位置情報取得部と、
前記各保管部ごとに設定された検知エリア情報を記憶する記憶部と、
前記位置情報取得部にて取得された位置情報が、前記指示手段にて指示された前記保管部に対応する検知エリア情報内のものであるか否かを判断する判断部とを有する
ことを特徴とするピッキングシステム。
【請求項2】
物品が保管される複数の保管部を有する保管棚と、
前記保管部から取り出された物品が投入される複数の集品容器と、
作業者に対して取り出した物品を投入すべき前記集品容器を指示する指示手段と、
この指示手段にて指示された前記集品容器に対してアクセスしたかどうかを確認する確認手段とを備え、
前記確認手段は、
前記複数の集品容器の近傍位置の2次元領域に向けて検知光を投光する投光部と、
前記2次元領域に挿入された物品および作業者の手の少なくともいずれか一方によって反射された反射光を受光する受光部と、
この受光部が反射光を受光した場合に、前記2次元領域に挿入された物品および作業者の手の少なくともいずれか一方の位置までの距離情報とその位置に対応する角度情報とに基づく位置情報を取得する位置情報取得部と、
前記各集品容器ごとに設定された検知エリア情報を記憶する記憶部と、
前記位置情報取得部にて取得された位置情報が、前記指示手段にて指示された前記集品容器に対応する検知エリア情報内のものであるか否かを判断する判断部とを有する
ことを特徴とするピッキングシステム。
【請求項3】
物品が収容される複数の集品容器と、
作業者に対して取り出すべき物品が収容されている前記集品容器を指示する指示手段と、
この指示手段にて指示された前記集品容器に対してアクセスしたかどうかを確認する確認手段とを備え、
前記確認手段は、
前記複数の集品容器の近傍位置の2次元領域に向けて検知光を投光する投光部と、
前記2次元領域に挿入された作業者の手によって反射された反射光を受光する受光部と、
この受光部が反射光を受光した場合に、前記2次元領域に挿入された作業者の手の位置までの距離情報とその位置に対応する角度情報とに基づく位置情報を取得する位置情報取得部と、
前記各集品容器ごとに設定された検知エリア情報を記憶する記憶部と、
前記位置情報取得部にて取得された位置情報が、前記指示手段にて指示された前記集品容器に対応する検知エリア情報内のものであるか否かを判断する判断部とを有する
ことを特徴とするピッキングシステム。
【請求項4】
物品が収容される複数の集品容器と、
この集品容器から取り出された物品が投入される複数の保管部を有する保管棚と、
作業者に対して取り出した物品を投入すべき前記保管部を指示する指示手段と、
この指示手段にて指示された前記保管部に対してアクセスしたかどうかを確認する確認手段とを備え、
前記確認手段は、
前記保管棚の近傍位置の2次元領域に向けて検知光を投光する投光部と、
前記2次元領域に挿入された物品および作業者の手の少なくともいずれか一方によって反射された反射光を受光する受光部と、
この受光部が反射光を受光した場合に、前記2次元領域に挿入された物品および作業者の手の少なくともいずれか一方の位置までの距離情報とその位置に対応する角度情報とに基づく位置情報を取得する位置情報取得部と、
前記各保管部ごとに設定された検知エリア情報を記憶する記憶部と、
前記位置情報取得部にて取得された位置情報が、前記指示手段にて指示された前記保管部に対応する検知エリア情報内のものであるか否かを判断する判断部とを有する
ことを特徴とするピッキングシステム。
【請求項5】
投光部は、略半円形状の2次元領域を検知光でスキャンする
ことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一記載のピッキングシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2010−116244(P2010−116244A)
【公開日】平成22年5月27日(2010.5.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−291168(P2008−291168)
【出願日】平成20年11月13日(2008.11.13)
【出願人】(000103426)オークラ輸送機株式会社 (84)
【Fターム(参考)】