説明

ブラシレス電気機械、それを備えた装置、及び、移動体

【課題】電磁コイルを十分有効に利用することのできる技術を提供する。
【解決手段】ブラシレス電気機械(100)は、複数の第1の永久磁石(32U)を有する第1の部材(30U)と、複数の第2の永久磁石(32L)を有する第2の部材(30L)と、複数の電磁コイル(12A,12B)を有する第3の部材(10)と、を備える。第1と第2の部材(30U,30L)は第3の部材(10)を挟んだ両側に配置されており、第1と第2の部材(30U,30L)が第3の部材(10)に対して相対的に移動可能である。複数の第1の永久磁石(32U)と複数の第2の永久磁石(32L)は、同極同士が第3の部材(10)を挟んで対向する位置に設置されている。電磁コイル(12A,12B)は、第3の部材(10)の第1の部材側と第2の部材側に均等に配置されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、永久磁石と電磁コイルとを利用したブラシレス電気機械(brushless electric machine)に関する。
【背景技術】
【0002】
永久磁石と電磁コイルとを利用したブラシレス電気機械としては、例えば下記の特許文献1に記載されたブラシレスモータが知られている。
【0003】
【特許文献1】特開2001−298982号公報
【0004】
従来のブラシレスモータでは、電磁コイルが十分有効に利用されていないという問題があった。このような問題はモータに限らず発電機にも共通する問題であり、一般にブラシレス電気機械に共通する問題であった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、従来と異なる構造を採用することによって電磁コイルを十分有効に利用することのできる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
【0007】
[適用例1]
ブラシレス電気機械であって、
複数の第1の永久磁石を有する第1の部材と、
複数の第2の永久磁石を有する第2の部材と、
複数の電磁コイルを有する第3の部材と、
を備え、
前記第1と第2の部材は前記第3の部材を挟んだ両側に配置されており、前記第1と第2の部材が前記第3の部材に対して相対的に移動可能であり、
前記複数の第1の永久磁石と前記複数の第2の永久磁石は、同極同士が前記第3の部材を挟んで対向する位置に設置されており、
前記電磁コイルは、前記第3の部材の前記第1の部材側と前記第2の部材側に均等に配置されている、
ブラシレス電気機械。
【0008】
このブラシレス電気機械によれば、第1と第2の永久磁石の同極同士が第3の部材を挟んで対向するように配置されており、また、電磁コイルが第3の部材の第1の部材側と第2の部材側に均等に配置されているので、第1と第2の永久磁石の同極同士の対向により形成されるほぼ均一な強い磁場に電磁コイルがバランス良く配置される。この結果、電磁コイルを十分有効に利用することが可能である。
【0009】
[適用例2]
適用例1記載のブラシレス電気機械であって、
前記第3の部材は、さらに、磁気センサを有する
ブラシレス電気機械。
【0010】
第3の部材の中央(すなわち第1と第2の部材の中央の位置)では、第1と第2の永久磁石の同極同士の対向により形成される磁場が急激に小さくなるので、第3の部材に磁気センサを配置すれば、磁気センサの位置における磁場が過度に強くなることを防止できる。従って、磁気センサによる位置検出を精度良く行うことが可能である。
【0011】
[適用例3]
適用例1又は2記載のブラシレス電気機械であって、
前記複数の第1の永久磁石と前記複数の第2の永久磁石は、前記第1と第2と第3の部材を貫通する方向に平行な方向に沿ってそれぞれ磁化されており、
前記複数の第1の永久磁石のうちの隣接する永久磁石同士は互いに逆方向に磁化されているとともに、前記複数の第2の永久磁石のうちの隣接する永久磁石同士も互いに逆方向に磁化されている、
ブラシレス電気機械。
【0012】
[適用例4]
適用例1又は2記載のブラシレス電気機械であって、
前記複数の第1の永久磁石と前記複数の第2の永久磁石は、前記第1と第2と第3の部材を貫通する方向に垂直な方向に沿ってそれぞれ磁化されており、
前記複数の第1の永久磁石のうちの隣接する永久磁石同士は互いに逆方向に磁化されているとともに、前記複数の第2の永久磁石のうちの隣接する永久磁石同士も互いに逆方向に磁化されている、
ブラシレス電気機械。
【0013】
この構成によれば、隣接する永久磁石同士の境界において同極同士が接するので、この境界において強い磁場を発生することが可能である。
【0014】
[適用例5]
適用例4記載のブラシレス電気機械であって、
前記第1の部材は、さらに、前記複数の第1の永久磁石の前記第3の部材とは反対側の面に配置された複数の第1の磁束強化磁石を有しており、前記複数の第1の永久磁石のN極同士の境界位置に前記第1の磁束強化磁石のN極が配置されているとともに、前記複数の第1の永久磁石のS極同士の境界位置に前記第1の磁束強化磁石のS極が配置されており、
前記第2の部材は、さらに、前記複数の第2の永久磁石の前記第3の部材とは反対側の面に配置された複数の第2の磁束強化磁石を有しており、前記複数の第2の永久磁石のN極同士の境界位置に前記第2の磁束強化磁石のN極が配置されているとともに、前記複数の第2の永久磁石のS極同士の境界位置に前記第2の磁束強化磁石のS極が配置されている、
ブラシレス電気機械。
【0015】
この構成によれば、隣接する永久磁石同士の境界から発生する強い磁場を、磁束強化磁石によってさらに強化することが可能である。
【0016】
[適用例6]
適用例1ないし5のいずれかに記載のブラシレス電気機械であって、
各電磁コイルは、前記第1と第2と第3の部材を貫通する方向に平行な軸の回りにそれぞれ巻き回されており、
前記複数の電磁コイルのうち、前記第3の部材の前記第1の部材側には第1の相の電磁コイルが配置され、前記第3の部材の前記第2の部材側には第2の相の電磁コイルが配置されている、
ブラシレス電気機械。
【0017】
[適用例7]
適用例1ないし5のいずれかに記載のブラシレス電気機械であって、
各電磁コイルは、前記第1と第2と第3の部材を貫通する方向に垂直で、かつ、前記第1と第2の部材が移動する移動方向に平行な軸の回りに巻き回されており、
異なる相の電磁コイルが前記軸に沿って順番に配置されている、
ブラシレス電気機械。
【0018】
この構成によれば、個々の電磁コイルの第1の部材側のコイル部分と第2の部材側のコイル部分とから同じ方向の駆動力が発生するので、電磁コイルを効率よく利用することが可能である。
【0019】
なお、本発明は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、ブラシレスモータ、ブラシレス発電機、それらの制御方法(又は駆動方法)、それらを用いたアクチュエータ又は発電装置等の形態で実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
次に、本発明の実施の形態を以下の順序で説明する。
A.第1実施例:
B.第2実施例:
C.他の実施例:
D.回路構成:
E.変形例:
【0021】
A.第1実施例:
図1(A)〜(D)は、本発明の第1実施例としてのブラシレスモータのモータ本体の構成を示す断面図である。このモータ本体100は、ステータ部10と、上部ロータ部30Uと、下部ロータ部30Lとを有している。これらの部材10,30U,30Lは、それぞれ略円盤状の形状を有している。
【0022】
図1(B)は、下部ロータ部30Lの水平断面図である。下部ロータ部30Lは、それぞれ略扇状の形状を有する4つの永久磁石32Lを有している。上部ロータ部30Uも、下部ロータ部30Lと同じ構成を有しているので図示を省略する。上部ロータ部30Uと下部ロータ部30Lは、中心軸110に固定されており、同時に回転する。各磁石32U,32Lの磁化方向は、回転軸110と平行な方向である。
【0023】
図1(C)は、ステータ部10の水平断面図である。ステータ部10は、図1(A)に示すように、複数のA相コイル12Aと、複数のB相コイル12Bと、これらのコイル12A,12Bを支持する支持部材14とを有している。図1(C)は、このB相コイル12Bの側を示している。この例では、B相コイル12Bは4つ設けられており、それぞれ略扇状の形状に巻かれている。A相コイル12Aも同じである。ステータ部10には、さらに、駆動回路ユニット500が設置されている。図1(A)に示すように、ステータ部10は、ケーシング130に固定されている。
【0024】
図1(D)は、ステータ部10と2つのロータ部30U,30Lの関係を示す概念図である。ステータ部10の支持部材14上には、A相用の磁気センサ40AとB相用の磁気センサ40Bとが設けられている。磁気センサ40A,40Bは、ロータ部30U,30Lの位置(すなわちモータの位相)を検出するためのものである。なお、これらのセンサを以下では「A相センサ」及び「B相センサ」とも呼ぶ。A相センサ40Aは、2つのA相コイル12Aの中間の中央位置に配置されている。B相センサ40Bも、同様に、2つのB相コイル12Bの中間の中央位置に配置されている。この例では、A相センサ40Aが支持部材14の下側の面においてB相コイル12Bとともに配置されているが、この代わりに、支持部材14の上側の面に配置されていても良い。B相センサ40Bも同様である。なお、図1(C)からも理解できるように、この実施例ではA相センサ40AをB相コイル12Bの内部に配置するので、センサ40Aを配置する空間を確保しやすいという利点がある。
【0025】
図1(D)に示すように、磁石32U,32Lは、それぞれ一定の磁極ピッチPmで配置されており、隣接する磁石同士は逆方向に磁化されている。A相コイル12Aは、一定のピッチPcで配置されており、隣接するコイル同士が逆向きに励磁される。B相コイル12Bも同様である。第1実施例では、磁極ピッチPmはコイルピッチPcに等しく、電気角でπに相当する。なお、電気角の2πは、駆動信号の位相が2πだけ変化したときに移動する機械的な角度又は距離に対応づけられる。第1実施例では、駆動信号の位相が2πだけ変化すると、ロータ部30U,30Lが磁極ピッチPmの2倍だけ移動する。また、A相コイル12Aと、B相コイル12Bは、位相がπ/2だけずれた位置に配置されている。
【0026】
ステータ部10の支持部材14は、2つのロータ部30U,30Lから等距離の位置に設置されている。支持部材14の上面には4つのA相コイル12Aが設けられており、下面には4つのB相コイル12Bが設けられている。換言すれば、支持部材14の上部ロータ部30U側と、下部ロータ部30L側には、電磁コイル12A,12Bが均等に設けられている。従って、A相コイル12AとB相コイル12Bは、2つのロータ部30U,30Lから等しい大きさの磁場を受け、等しい大きさの駆動力を発生することが可能である。
【0027】
上部ロータ部30Uの磁石32Uと、下部ロータ部30Lの磁石32Lは、互いに同じ極が向き合うように配置されている。この結果、これらの磁石32U,32Lの間には、支持部材14を中心に上下対称で均一に近い強磁場を実現することができる。また、支持部材14の上下には電磁コイル12A,12Bが均等に配置されているので、電磁コイル12A,12Bをそれぞれ有効に利用することができ、モータ効率を向上させることが可能である。なお、磁石32U,32Lの外側の面には、強磁性体製の磁気ヨーク34U,34Lがそれぞれ設けられていることが好ましい。磁気ヨーク34U,34Lは、コイルにおける磁場をより強めることが可能である。但し、磁気ヨーク34U,34Lは省略してもよい。
【0028】
なお、磁場はステータ部10の支持部材14の中央で急激に減少してほぼゼロとなるので、磁気センサ40A,40Bにおける磁場の強度も十分に小さくなっている。一般に、強力な磁石を使用したモータでは、磁気センサにおける磁場強度が測定可能な範囲を超えてしまい、正確な位置測定が困難になる場合がある。これに対して、第1実施例では、磁気センサ40A,40Bにおける磁場の強度が十分に小さいので、強力な磁石を使用したモータにおいても、磁気センサ40A,40Bによって正確な位置測定を行うことが可能である。
【0029】
図2(A)〜(D)は、第1実施例のブラシレスモータの正転動作の様子を示す説明図である。図2(A)は位相が0直前における状態を示しており、図2(B)はπ/2直前、図2(C)はπ直前、図2(D)は3π/2直前における状態をそれぞれ示している。A相コイル12AとB相コイル12Bのうち、ハッチングが付されたコイルは励磁されており、ハッチングが付されていないコイルは励磁されていないことを示している。このように、位相によって励磁されるコイルが切り替わることが理解できる。コイルの励磁方向(電流方向)を逆転すれば、モータを逆転させることも可能である。
【0030】
このように、第1実施例のブラシレスモータでは、上部ロータ部30Uと下部ロータ部30Lの永久磁石を、同極同士が対向するように配置したので、ステータ部10の上下の電磁コイル12A,12Bにほぼ均等な強い磁場が生じる。この結果、電磁コイル12A,12Bを有効に利用することが可能である。
【0031】
B.第2実施例:
図3(A)〜(D)は、本発明の第2実施例としてのブラシレスモータのモータ本体100aの構成を示す断面図である。図1に示した第1実施例との違いは、ステータ部の構成のみであり、ロータ部30U,30Lの構成は第1実施例と同じである。
【0032】
第2実施例のステータ部10aの電磁コイル12A,12Bは、図3(A)に示すように、ロータ部30U,30Lの回転方向(周回方向)に平行な軸を中心として巻き回されている。すなわち、図3(C)において、個々のコイル12A,12Bは、ステータ部10aの外縁部と中心部との間を往復するように巻かれている。なお、個々のコイル12A,12Bの中心軸の方向は、モータ100aの回転軸110と直交する方向である。図3(C),(D)に示すように、支持部材14には、A相コイル12AとB相コイル12Bが交互に配置されている。なお、図3(D)においては、図示の便宜上、B相コイル12Bが破線で描かれている。個々のコイルのコイル部分のうち、支持部材14の上側のコイル部分と下側のコイル部分に流れる電流は逆方向に流れる。例えば、或るA相コイル12Aの上側のコイル部分に紙面の裏側から表側に向かう電流が流れているときには、その下側のコイル部分には紙面の表側から裏側に向かう電流が流れる。一方、そのコイル12Aの上側のコイル部分と下側のコイル部分における磁場の方向は逆なので、両方のコイル部分から、同一方向の駆動力(図3(D)の例では右側の力)が発生する。従って、個々のコイルの上側コイル部分と下側コイル部分の両方を利用して、効率的に駆動力を発生することが可能である。なお、第2実施例も、電磁コイル12A,12Bがステータ部10aの支持部材14の上側と下側に均等に配置されている点で、第1実施例と共通していることが理解できる。
【0033】
図4(A)〜(D)は、第2実施例のブラシレスモータの正転動作の様子を示す説明図である。A相コイル12A(実線で描かれている)とB相コイル12B(破線で描かれている)のうち、ハッチングが付されたコイルは励磁されており、ハッチングが付されていないコイルは励磁されていないことを示している。第2実施例においても、位相によって、励磁されるコイルが切り替わることが理解できる。コイルの励磁方向(電流方向)を逆転すれば、モータを逆転させることも可能である。
【0034】
このように、第2実施例のブラシレスモータにおいても、上部ロータ部30Uと下部ロータ部30Lの永久磁石を、同極同士が対向するように配置したので、ステータ部10の上下の電磁コイル12A,12Bに同等な磁場が生じ、電磁コイル12A,12Bを有効に利用することが可能である。また、第2実施例では、個々の電磁コイルが支持部材14の上側と下側を通るように巻き回したので、個々のコイルの上側コイル部分と下側コイル部分から同一方向の駆動力を発生させることができ、モータ効率を向上させることが可能である。
【0035】
C.他の実施例:
図5は、第3実施例におけるステータ部とロータ部の構成を示す概念図であり、図1(D)に対応する図である。第1実施例との違いは、上部ロータ部30Uaと下部ロータ部30Laの磁石の磁化方向のみである。すなわち、上部ロータ部30Uaの磁石32a,32bは、ロータ部30Uaの移動方向に沿って磁化されており、また、隣接する磁石32a,32b同士は逆方向に磁化されている。下部ロータ部30Laの磁石32a,32bも同様である。隣接する磁石32a,32bは、その境界において同じ極が接した状態になるので、磁石32a,32bの境界において極めて強い磁場が発生する。発明者の実験では、磁石32a,32bの境界において、1つの磁石32aの約2倍の表面磁束密度が発生する。この結果、電磁コイルの位置においてより強い磁場を生じさせることが可能である。
【0036】
なお、この第3実施例においても、第1実施例と同様に、上部ロータ部30Uaと下部ロータ部30Laの永久磁石を、同極同士が対向するように配置している。従って、ステータ部10の上下の電磁コイルにほぼ均一な強い磁場が生じ、電磁コイルを有効に利用することが可能である。
【0037】
図6は、第4実施例におけるステータ部とロータ部の構成を示す概念図である。第3実施例との違いは、上部ロータ部30Ubの磁石32a,32bの裏側(ステータ部10とは反対側)に、磁場強化磁石33a,33bが配置されている点である。下部ロータ部30Lbも同様である。磁場強化磁石33a,33bは、図6の上下方向に磁化されている。また、磁場発生用の磁石32a,32bのN極同士の境界に磁場強化磁石33aのN極の中心が位置し、磁場発生用の磁石32a,32bのS極同士の境界に磁場強化磁石33bのS極の中心が位置するように配置されている。この結果、磁場発生用の磁石32a,32bの境界における磁場がより強化されるので、さらにモータ効率を向上させることが可能である。
【0038】
図7は、第5実施例におけるブラシレスモータのモータ本体の構成を示す断面図である。このブラシレスモータのロータ部30Uc,30Lcでは、永久磁石32Uc,32Ucの中央部に、ステータ部10に向けて突出した凸部36(図7(B))がそれぞれ設けられている。他の構成は、図1に示した第1実施例の構成と同じである。永久磁石32Uc,32Ucの中央の凸部36は、図7(D)に示すコイル12A,12Bの有効コイル部ECPに相当する幅を有している。コイル12A,12Bの有効コイル部ECPは、有効な駆動力を発生するコイル部分であり、これ以外のコイル部分は駆動力(回転式モータでは回転方向の力)をほとんど発生しない。従って、各永久磁石に有効コイル部ECPとほぼ同じ幅の凸部36を設けることによって、磁石の磁場をより有効に活用することが可能である。
【0039】
図8は、第6実施例における2相リニアモータの構成を示している。このリニアモータ1000は、固定ガイド部1100と、移動部1200とを備えている。図8(A)に示すように、固定ガイド部1100の上部と下部には、移動方向に沿って多数の永久磁石32がそれぞれ配列されている。移動部1200は、これらの永久磁石32によって上下方向に挟まれた位置に設けられており、2相のコイル12A,12Bが設けられている。また、移動部1200には、磁気センサ40A,40Bも設けられている。図8(B)に示すように、移動部1200には駆動制御部1250が設けられている。駆動制御部1250は、燃料電池などの自立的な電源装置(図示省略)を有している。移動部1200は、ベアリング部1140によって固定ガイド部1100に摺動可能に保持されている。本発明によるモータは、このようなリニアモータとしても実現可能である。
【0040】
図9は、第7実施例における3相リニアモータの構成を示している。このリニアモータ1000aは、移動部1200aの構成が第6実施例と異なるだけである。すなわち、移動部1200aは、3相分の電磁コイル12A,12B,12Cが順番に配置されている。また、個々の電磁コイルは、移動部1200aの移動方向に平行な中心軸を中心に巻き回されている(図9(B)参照)。この電磁コイルの巻回方向は、図3に示した第2実施例と同じ技術思想に基づいている。従って、第7実施例においても、個々の電磁コイルの上側コイル部分と下側コイル部分から同一方向の駆動力を発生することが可能である。なお、3相リニアモータでは無く、2相リニアモータも同様に構成することが可能である。
【0041】
図10は、第8実施例におけるブラシレスモータの構成を示す断面図であり、図10(B)はそのロータ部30cのみを示している。この回転式モータ100cは、ロータ部30cと、電磁コイル12を含むステータ部10とを有している。ステータ部10は、ケーシング130の内周に固定されている。電磁コイル12は、ロータ部30cの回転方向(周回方向)に平行な軸を中心として巻き回されている。なお、電磁コイル12の相数としては、2相や3相などの任意の相数を採用可能である。ロータ部30cの回転軸110は、軸受け112で保持されている。
【0042】
図10(B)に示すように、この回転式モータ100cでは、ロータ部30cに、中心軸用の空間の他に環状空間22が設けられている。この環状空間22の中にステータ部10の電磁コイル12が挿入される。なお、このロータ部30cの全体は、環状空間22の内周側に配置された小径の内部ロータ部30Sと、環状空間22の外周側に配置された大径の外部ロータ部30Lとで構成されているものと考えることも可能である。小径の内部ロータ部30Sは、その外周側に永久磁石32Sが配置された構成を有している。一方、大径の外部ロータ部30Lは、その内周側に永久磁石32Lが配置された構成を有している。また、内部ロータ部30Sの磁石32Sと、外部ロータ部30Lの磁石32Lとは、同極同士が対向するように配置されている。ロータ部30cの全体は、略円筒状の形状を有しており、その外周の全体が磁気ヨーク部材34で被覆されている。ロータ部30cと電磁コイル12とをこのように構成すれば、電磁コイル12のコアを挟んだ両側のコイル部分に逆向きの磁場が存在するので、電磁コイル12の両側のコイル部分から同一方向の駆動力を発生させることが可能である。
【0043】
図11は、第9実施例におけるブラシレスモータの構成を示す断面図である。このモータ100dは、図1に示した第1実施例のモータ100を上下2段に積層し、1つの共通する回転軸110で連結したものである。このモータ100dでは、第1実施例の2倍の駆動力を得ることが可能である。同様にして、多段に同一のモータを積層すれば、簡単な構成でより強力なモータを実現することができる。
【0044】
図12は、第10実施例におけるブラシレスモータの構成を示す断面図である。このモータ100eは、図1に示した第1実施例のモータ100を上下2段に積層し、異なる回転軸110,120を回転させるように構成したものである。このモータ100eでは、2つの回転軸110,120を独立に回転させることができる。
【0045】
図13は、第11実施例におけるブラシレスモータの構成を示す断面図である。このブラシレスモータ2000は、軸部64を中心として、ステータ部10と、ロータ部30とを備えている。ステータ部10およびロータ部30は、略円盤状の形状を有している。軸部64は、軸固定部64aによって支持部材1に取り付けられており、軸部64自身が回転しないように固定されている。軸部64の端部には、軸端部固定部材64eが取り付けられており、軸受け部65Uが回転によって外れてしまわない構成となっている。なお、支持部材1は、車両等の移動体のサスペンションである。ロータ部30は、上部ロータ部30Uと、下部ロータ部30Lと、を備えている。
【0046】
上部ロータ部30Uは、上部回転ケーシング部31Uと、軸受け部65Uと、複数の永久磁石32Uとを有しており、軸受け部65Uを介して軸部64を中心として回転運動が可能である。下部ロータ部30Lも、同様に、下部回転ケーシング部31Lと、軸受け部65Lと、複数の永久磁石32Lとを有している。各永久磁石32U,32Lの磁化方向は、軸部64と平行な方向である。また、上部ロータ部30Uの磁石32Uと下部ロータ部30Lの磁石32Lとは、同極が対向するように配置されている。上部回転ケーシング部31Uには、ホイール部70が固定ねじ部50によって固定されている。ホイール部70の外周部には、移動体の車輪として機能する車輪部71が取り付けられている。
【0047】
ステータ部10は、複数のA相コイル12Aと、複数のB相コイル12Bと、これらのコイル12A,12Bを支持する支持部材14とを有している。ステータ部10には、さらに、駆動回路ユニット500が設置されている。軸部64は中空構造とし、その中空部に、各コイル12に電力を供給するための駆動用電力線278や、駆動回路ユニット500に信号を送るための制御線279を通すことが好ましい。また、各コイル12からの回生電力(以下に後述する)を回収する場合は、受給用電力線280(以下では、「回生用の電源配線280」とも呼ぶ。)をその中空部に通すことが好ましい。こうすれば、配線の省スペース化を図ることが可能である。
【0048】
第11実施例のモータでは、ロータ部30が軸部64を中心として回転して車輪を回転させ、一方、軸部64は固定されて回転しないので、軸部64にはねじれの力が掛かることが無い。このため、軸部64のねじれ強度を大きくする必要がなくなり、モータを軽量化することができる。そして、軸部64にねじれが発生しないことや、歯車等の伝達手段を用いる必要が無いため、伝達損失がなく、安定した制御と高速な応答速度を実現することができる。このような特徴は、正転と逆転の高速な応答速度が求められる姿勢制御において特に有効である。
【0049】
モータのメンテナンス時には、軸固定部64aにより、モータを軸部64ごと支持部材1から切り離すことができるため、上下のロータ部30U,30Lを容易に分解することができる。したがって、車輪部71、ホイール部70、軸部64、ステータ部10、及び、ロータ部30等の各部のメンテナンス性が優れている。また、ステータ部10やロータ部30を、他の特性を持つステータ部やロータ部と交換することが容易であるため、移動体の動力特性の変更や向上等を容易に実現することが可能となる。さらに、ホイール部70および車輪部71は、固定ねじ部50によってロータ部30から容易に着脱可能であるため、モータ本体とは分離してホイール部70および車輪部71をメンテナンスすることが可能である。なお、ロータ部30内に生じる熱は、上部回転ケーシング部31Uを放熱構造として利用してモータの外部へ熱伝導させることができるため、放熱効果が高いという利点がある。
【0050】
D.回路構成:
図14は、ブラシレス電気機械の制御回路の構成を示すブロック図である。この制御回路は、CPUシステム300と、駆動信号生成部200と、駆動ドライバ部210と、回生制御部220と、蓄電器230と、蓄電制御部240とを備えている。駆動信号生成部200は、駆動ドライバ部210に供給する駆動信号を生成する。
【0051】
図15は、駆動ドライバ部210の構成を示す回路図である。この駆動ドライバ部210は、H型ブリッジ回路を構成している。駆動信号生成部200からは、第1の駆動信号DRVA1と、第2の駆動信号DRVA2のうちの一方が駆動ドライバ部210に供給される。図14に示す電流IA1,IA2は、これらの駆動信号DRVA1,DRVA2に応じて流れる電流(「駆動電流」とも呼ぶ)の方向を示している。なお、ここでは説明の便宜上、1相分の回路のみを説明しているが、実際にはモータの相数に応じて駆動ドライバ部210の構成と駆動信号がそれぞれ適切に設定される。
【0052】
図16は、回生制御部220の内部構成を示す回路図である。回生制御部220は、電磁コイル12に対して駆動ドライバ部と並列に接続されている。回生制御部220は、ダイオードで構成される整流回路222と、スイッチングトランジスタ224とを備えている。蓄電制御部240によってスイッチングトランジスタ224がオン状態になると、電磁コイル12で発生した電力を回生して蓄電器230を充電することが可能である。また、蓄電器230から電磁コイル12に電流を供給することも可能である。なお、制御部から、回生制御部220と蓄電器230と蓄電制御部240を省略してもよく、或いは、駆動信号生成部200と駆動ドライバ部210を省略してもよい。
【0053】
このように、上述した各種実施例のブラシレスモータでは、同極同士が対向する永久磁石を利用して強い磁場を発生させ、この磁場と電磁コイルとの電磁相互作用で駆動力を発生させるようにしたので、高効率なモータを実現することができる。また、ブラシレス電気機械をブラシレス発電機として構成した場合には、高効率な発電機を実現することが可能である。
【0054】
E.変形例:
なお、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
【0055】
E1.変形例1:
上記実施例では、ブラシレス電気機械の機械的構成や回路構成の具体例を説明したが、本発明のブラシレス電気機械の機械的構成や回路構成としては、これら以外の任意の構成を採用することが可能である。
【0056】
E2.変形例2:
本発明は、ファンモータ、時計(針駆動)、ドラム式洗濯機(単一回転)、ジェットコースタ、振動モータなどの種々の装置のモータに適用可能である。本発明をファンモータに適用した場合には、種々の効果(低消費電力、低振動、低騒音、低回転ムラ、低発熱、高寿命)が特に顕著である。このようなファンモータは、例えば、デジタル表示装置や、車載機器、燃料電池式パソコン、燃料電池式デジタルカメラ、燃料電池式ビデオカメラ、燃料電池式携帯電話などの燃料電池使用機器、プロジェクタ等の各種装置のファンモータとして使用することができる。本発明のモータは、さらに、各種の家電機器や電子機器のモータとしても利用可能である。例えば、光記憶装置や、磁気記憶装置、ポリゴンミラー駆動装置等において、本発明によるモータをスピンドルモータとして使用することが可能である。また、本発明によるモータは、移動体やロボット用のモータとしても利用可能である。
【0057】
図17は、本発明の適用例によるモータを利用したプロジェクタを示す説明図である。このプロジェクタ600は、赤、緑、青の3色の色光を発光する3つの光源610R、610G、610Bと、これらの3色の色光をそれぞれ変調する3つの液晶ライトバルブ640R、640G、640Bと、変調された3色の色光を合成するクロスダイクロイックプリズム650と、合成された3色の色光をスクリーンSCに投写する投写レンズ系660と、プロジェクタ内部を冷却するための冷却ファン670と、プロジェクタ600の全体を制御する制御部680と、を備えている。冷却ファン670を駆動するモータとしては、上述した各種のブラシレスモータを利用することができる。
【0058】
図18(A)〜(C)は、本発明の適用例によるモータを利用した燃料電池式携帯電話を示す説明図である。図18(A)は携帯電話700の外観を示しており、図18(B)は、内部構成の例を示している。携帯電話700は、携帯電話700の動作を制御するMPU710と、ファン720と、燃料電池730とを備えている。燃料電池730は、MPU710やファン720に電源を供給する。ファン720は、燃料電池730への空気供給のために携帯電話700の外から内部へ送風するため、或いは、燃料電池730で生成される水分を携帯電話700の内部から外に排出するためのものである。なお、ファン720を図18(C)のようにMPU710の上に配置して、MPU710を冷却するようにしてもよい。ファン720を駆動するモータとしては、上述した各種のブラシレスモータを利用することができる。
【0059】
図19は、本発明の適用例によるモータ/発電機を利用した移動体の一例としての電動自転車(電動アシスト自転車)を示す説明図である。この自転車800は、前輪にモータ810が設けられており、サドルの下方のフレームに制御回路820と充電池830とが設けられている。モータ810は、充電池830からの電力を利用して前輪を駆動することによって、走行をアシストする。また、ブレーキ時にはモータ810で回生された電力が充電池830に充電される。制御回路820は、モータの駆動と回生とを制御する回路である。このモータ810としては、上述した各種のブラシレスモータを利用することが可能である。
【0060】
図20は、本発明の適用例によるモータを利用したロボットの一例を示す説明図である。このロボット900は、第1と第2のアーム910,920と、モータ930とを有している。このモータ930は、被駆動部材としての第2のアーム920を水平回転させる際に使用される。このモータ930としては、上述した各種のブラシレスモータを利用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】第1実施例におけるモータ本体の構成を示す断面図である。
【図2】第1実施例のモータの正転動作の様子を示す説明図である。
【図3】第2実施例におけるモータ本体の構成を示す断面図である。
【図4】第2実施例のモータの正転動作の様子を示す説明図である。
【図5】第3実施例におけるステータ部とロータ部の構成を示す概念図である。
【図6】第4実施例におけるステータ部とロータ部の構成を示す概念図である。
【図7】第5実施例におけるモータ本体の構成を示す断面図である。
【図8】第6実施例における2相リニアモータの構成を示す断面図である。
【図9】第7実施例における3相リニアモータの構成を示す断面図である。
【図10】第8実施例におけるブラシレスモータの構成を示す断面図である。
【図11】第9実施例におけるブラシレスモータの構成を示す断面図である。
【図12】第10実施例におけるブラシレスモータの構成を示す断面図である。
【図13】第11実施例におけるブラシレスモータの構成を示す断面図である。
【図14】ブラシレス電気機械の制御回路の構成を示すブロック図である。
【図15】駆動ドライバ部の構成を示す回路図である。
【図16】回生制御部の内部構成を示す回路図である。
【図17】本発明の適用例によるモータを利用したプロジェクタを示す説明図である。
【図18】本発明の適用例によるモータを利用した燃料電池式携帯電話を示す説明図である。
【図19】本発明の適用例によるモータ/発電機を利用した移動体の一例としての電動自転車(電動アシスト自転車)を示す説明図である。
【図20】本発明の適用例によるモータを利用したロボットの一例を示す説明図である。
【符号の説明】
【0062】
10…ステータ部
12…電磁コイル
14…支持部材
22…環状空間
30…ロータ部
32…永久磁石
33a,33b…磁場強化磁石
34…磁気ヨーク部材
36…凸部
40A,40B…磁気センサ
50…固定ねじ部
64…軸部
65L,65U…軸受け部
70…ホイール部
71…車輪部
100…モータ本体
110,120…回転軸
130…ケーシング
200…駆動信号生成部
210…駆動ドライバ部
220…回生制御部
222…整流回路
224…スイッチングトランジスタ
230…蓄電器
240…蓄電制御部
278…駆動用電力線
279…制御線
280…受給用電力線(電源配線)
300…CPUシステム
500…駆動回路ユニット
600…プロジェクタ
610R,610G,610B…光源
640R,640G,640B…液晶ライトバルブ
650…クロスダイクロイックプリズム
660…投写レンズ系
680…制御部
700…携帯電話
710…MPU
720…ファン
730…燃料電池
800…自転車
810…モータ
820…制御回路
830…充電池
900…ロボット
910,920…アーム
930…モータ
1000…リニアモータ
1100…固定ガイド部
1140…ベアリング部
1200…移動部
1250…駆動制御部
2000…ブラシレスモータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ブラシレス電気機械であって、
複数の第1の永久磁石を有する第1の部材と、
複数の第2の永久磁石を有する第2の部材と、
複数の電磁コイルを有する第3の部材と、
を備え、
前記第1と第2の部材は前記第3の部材を挟んだ両側に配置されており、前記第1と第2の部材が前記第3の部材に対して相対的に移動可能であり、
前記複数の第1の永久磁石と前記複数の第2の永久磁石は、同極同士が前記第3の部材を挟んで対向する位置に設置されており、
前記電磁コイルは、前記第3の部材の前記第1の部材側と前記第2の部材側に均等に配置されている、
ブラシレス電気機械。
【請求項2】
請求項1記載のブラシレス電気機械であって、
前記第3の部材は、さらに、磁気センサを有する
ブラシレス電気機械。
【請求項3】
請求項1又は2記載のブラシレス電気機械であって、
前記複数の第1の永久磁石と前記複数の第2の永久磁石は、前記第1と第2と第3の部材を貫通する方向に平行な方向に沿ってそれぞれ磁化されており、
前記複数の第1の永久磁石のうちの隣接する永久磁石同士は互いに逆方向に磁化されているとともに、前記複数の第2の永久磁石のうちの隣接する永久磁石同士も互いに逆方向に磁化されている、
ブラシレス電気機械。
【請求項4】
請求項1又は2記載のブラシレス電気機械であって、
前記複数の第1の永久磁石と前記複数の第2の永久磁石は、前記第1と第2と第3の部材を貫通する方向に垂直な方向に沿ってそれぞれ磁化されており、
前記複数の第1の永久磁石のうちの隣接する永久磁石同士は互いに逆方向に磁化されているとともに、前記複数の第2の永久磁石のうちの隣接する永久磁石同士も互いに逆方向に磁化されている、
ブラシレス電気機械。
【請求項5】
請求項4記載のブラシレス電気機械であって、
前記第1の部材は、さらに、前記複数の第1の永久磁石の前記第3の部材とは反対側の面に配置された複数の第1の磁束強化磁石を有しており、前記複数の第1の永久磁石のN極同士の境界位置に前記第1の磁束強化磁石のN極が配置されているとともに、前記複数の第1の永久磁石のS極同士の境界位置に前記第1の磁束強化磁石のS極が配置されており、
前記第2の部材は、さらに、前記複数の第2の永久磁石の前記第3の部材とは反対側の面に配置された複数の第2の磁束強化磁石を有しており、前記複数の第2の永久磁石のN極同士の境界位置に前記第2の磁束強化磁石のN極が配置されているとともに、前記複数の第2の永久磁石のS極同士の境界位置に前記第2の磁束強化磁石のS極が配置されている、
ブラシレス電気機械。
【請求項6】
請求項1ないし5のいずれかに記載のブラシレス電気機械であって、
各電磁コイルは、前記第1と第2と第3の部材を貫通する方向に平行な軸の回りにそれぞれ巻き回されており、
前記複数の電磁コイルのうち、前記第3の部材の前記第1の部材側には第1の相の電磁コイルが配置され、前記第3の部材の前記第2の部材側には第2の相の電磁コイルが配置されている、
ブラシレス電気機械。
【請求項7】
請求項1ないし5のいずれかに記載のブラシレス電気機械であって、
各電磁コイルは、前記第1と第2と第3の部材を貫通する方向に垂直で、かつ、前記第1と第2の部材が移動する移動方向に平行な軸の回りに巻き回されており、
異なる相の電磁コイルが前記軸に沿って順番に配置されている、
ブラシレス電気機械。
【請求項8】
請求項1記載のブラシレス電気機械と、
前記ブラシレス電気機械によって駆動される被駆動部材と、
を備える装置。
【請求項9】
請求項1記載のブラシレス電気機械を備える移動体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2009−303393(P2009−303393A)
【公開日】平成21年12月24日(2009.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−155373(P2008−155373)
【出願日】平成20年6月13日(2008.6.13)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】