プラズマ処理装置のアンテナ構造
【課題】給電側電極棒と接地側電極棒とを通電可能に接続する接続部材の取り付け容易性を向上させるプラズマ処理装置のアンテナ構造の提供。
【解決手段】交流電源の給電側に接続され、真空チャンバに設けられた処理室内で軸心を鉛直方向に沿わせて垂下支持される給電側電極棒51と、交流電源の接地側に接続され、給電側電極棒51に対向して処理室内で垂下支持される接地側電極棒52と、両電極棒51、52の先端を通電可能に接続する接続部材53と、を備える。給電側電極棒51および接地側電極棒52は、先端を軸心に対して180度湾曲させた懸架部を有し、給電側電極棒51の懸架部と接地側電極棒52の懸架部とに接続部材53が自重によって懸架可能な構成とする。
【解決手段】交流電源の給電側に接続され、真空チャンバに設けられた処理室内で軸心を鉛直方向に沿わせて垂下支持される給電側電極棒51と、交流電源の接地側に接続され、給電側電極棒51に対向して処理室内で垂下支持される接地側電極棒52と、両電極棒51、52の先端を通電可能に接続する接続部材53と、を備える。給電側電極棒51および接地側電極棒52は、先端を軸心に対して180度湾曲させた懸架部を有し、給電側電極棒51の懸架部と接地側電極棒52の懸架部とに接続部材53が自重によって懸架可能な構成とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、真空チャンバ内でプラズマを発生させて処理対象の被処理面に薄膜を生成したり、エッチングを行ったりするプラズマ処理装置のアンテナ構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、特許文献1、2に示されるプラズマ処理装置(プラズマCVD装置)が知られている。これらのプラズマ処理装置は、真空状態に減圧可能な処理室を有する真空チャンバを備えており、この真空チャンバの天井部に、高周波電源に電気的に接続された複数のコネクタが配設されている。また、処理室内には、複数本の電極棒を有するアレイアンテナユニットが設けられており、このアレイアンテナユニットの電極棒が、複数のコネクタそれぞれに接続された状態で処理室内において垂下支持されている。
【0003】
そして、真空状態に減圧された処理室内に、処理対象である基板を保持する基板搬送用の台車を搬送するとともに、当該基板をアレイアンテナユニットに対向させた状態で、真空チャンバ内に反応ガスを供給しつつ、電極棒に高周波電力を供給する。これにより、真空雰囲気中にプラズマが発生するとともに、プラズマによって分解された反応ガスの成分が基板の表面に付着し、非結晶シリコン膜または微結晶シリコン膜などの薄膜が基板表面に生成されることとなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−262541号公報
【特許文献2】特開2003−109798号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来のプラズマ処理装置においては、高周波電源の給電側に接続される給電側電極棒と、接地側に接続される接地側電極棒とが、それぞれの先端において接続部材によって通電可能に接続されている。このとき、接続部材は、一端を給電側電極棒の先端に取り付け、他端を接地側電極棒の先端に取り付けなければならず、特に、多数の電極棒を有するプラズマ処理装置においては、接続部材の取り付け作業が煩雑となってしまう。
【0006】
本発明は、給電側電極棒と接地側電極棒とを通電可能に接続する接続部材の取り付け容易性を向上することができるプラズマ処理装置のアンテナ構造を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明のプラズマ処理装置のアンテナ構造は、交流電源の給電側に接続され、真空チャンバに設けられた処理室内で軸心を鉛直方向に沿わせて垂下支持される給電側電極棒と、交流電源の接地側に接続され、給電側電極棒に対向して処理室内で垂下支持される接地側電極棒と、給電側電極棒および接地側電極棒の先端を通電可能に接続する接続部材と、を備え、交流電源からの電力供給によって両電極棒の周囲にプラズマを発生させるプラズマ処理装置のアンテナ構造であって、給電側電極棒および接地側電極棒は、当該両電極棒の先端を軸心に対して90度以上屈曲もしくは湾曲させて構成される懸架部を有し、接続部材は、給電側電極棒の懸架部と接地側電極棒の懸架部とに自重によって懸架されることを特徴とする。
【0008】
また、本発明のプラズマ処理装置のアンテナ構造は、懸架部が、給電側電極棒および接地側電極棒の先端を、当該両電極棒の対向方向に直交する方向に屈曲もしくは湾曲させて構成されることを特徴とする。
【0009】
また、本発明のプラズマ処理装置のアンテナ構造は、接続部材に、給電側電極棒および接地側電極棒の先端を挿通可能な挿通孔が形成されており、挿通孔に両電極棒の先端が挿通されて懸架部に掛止されることを特徴とする。
【0010】
また、本発明のプラズマ処理装置のアンテナ構造は、給電側電極棒と接地側電極棒とを絶縁状態を維持して連結する連結部材を備え、給電側電極棒および接地側電極棒の先端は湾曲形成され、連結部材は、両電極棒の先端を挿通可能な貫通孔を有していることを特徴とする。
【0011】
また、本発明のプラズマ処理装置のアンテナ構造は、連結部材に、貫通孔の中心と挿通孔の中心とが一致する位置に接続部材を載置可能に支持する支持溝が形成されていることを特徴とする。
【0012】
また、本発明のプラズマ処理装置のアンテナ構造は、給電側電極棒および接地側電極棒は、懸架部の直径が、当該懸架部よりも基端側の直径に比べて小径に構成され、接続部材の挿通孔の内径は、両電極棒における懸架部の少なくとも先端の直径よりも大径であって、かつ、両電極棒における懸架部よりも基端側の直径に比べて小径に構成され、連結部材の貫通孔の内径は、両電極棒における懸架部よりも基端側の直径に比べて大径に構成されていることを特徴とする。
【0013】
また、本発明のプラズマ処理装置のアンテナ構造は、給電側電極棒および接地側電極棒の先端は180度湾曲してなり、両電極棒における懸架部の直径は、先端に向かうにしたがって徐々に小径になるとともに、当該懸架部の直径が挿通孔の内径と一致する位置に接続部材が懸架されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、給電側電極棒と接地側電極棒とを通電可能に接続する接続部材の取り付け容易性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】真空チャンバの正面側を示す斜視図である。
【図2】真空チャンバの背面側を示す斜視図である。
【図3】真空チャンバの正面側の断面を模式的に示す図である。
【図4】アレイアンテナユニットの斜視図である。
【図5】アレイアンテナユニットが掛止された状態の真空チャンバの正面側断面図である。
【図6】アレイアンテナユニットが掛止された状態の真空チャンバの右側面図である。
【図7】(a)は、図4のVII(a)−VII(a)線断面図、(b)は、図4のVII(b)−VII(b)線断面図である。
【図8】図4の部分拡大図であり、誘導結合型電極の下部を示している。
【図9】(a)は接続部材の上面図、(b)は接続部材の正面側の側面図である。
【図10】連結部材の構成を示す図である。
【図11】連結部材に接続部材が支持された状態を示す図である。
【図12】接続部材と連結部材とを、第1電極棒および第2電極棒に一括して取り付ける際の手順を説明する図である。
【図13】変形例の接続部材を示す図である。
【図14】他の変形例の接続部材を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、発明の理解を容易とするための例示にすぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
【0017】
本実施形態のプラズマ処理装置は、処理対象の被処理面に薄膜を生成するプラズマCVD装置や、処理対象の被処理面をエッチング加工するプラズマエッチング装置として用いることが可能である。
【0018】
まず、図1〜図3を用いて、本実施形態のプラズマCVD装置の真空チャンバの構造について説明する。図1は、真空チャンバの正面側を示す斜視図、図2は、真空チャンバの背面側を示す斜視図である。
【0019】
図1および図2に示すように、真空チャンバ1は、筐体2を備えて構成されている。この筐体2は、図中y方向に対面配置された天井部2aおよび底面部2bと、図中x方向に対面配置された右側面部2cおよび左側面部2dと、図中z方向に対面配置された正面部2eおよび背面部2fと、を備えている。以下では、天井部2a側を真空チャンバ1の上方または上面とし、右側面部2c側を真空チャンバ1の右方または右側面とし、左側面部2d側を真空チャンバ1の左方または左側面として説明する。
【0020】
正面部2eおよび背面部2fには、それぞれフロント開口部3およびリヤ開口部4が形成されており、これらフロント開口部3およびリヤ開口部4を開閉するフロント開閉扉5およびリヤ開閉扉6がそれぞれ設けられている。また、右側面部2cにも右開口部7が形成されており、この右開口部7を開閉する開閉扉8が設けられている。さらに、左側面部2dにも左開口部9が形成されているが、この左開口部9は、不図示の搬送チャンバに接続可能となっている。この左開口部9には、真空チャンバ1と搬送チャンバとを真空状態を維持したまま連通したり、あるいはその連通を遮断したりする不図示のゲートバルブが設けられている。そして、このゲートバルブを閉じるとともに、フロント開閉扉5、リヤ開閉扉6および開閉扉8を閉じることにより、筐体2の内部に、外部から完全に密閉された処理室10が形成されることとなる。
【0021】
また、天井部2aには、3列のコネクタ群11a、11b、11cが設けられている。これらコネクタ群11a、11b、11cは、複数のコネクタが図中x方向に沿って直列配置されたものであり、図中z方向に所定の間隔を維持して設けられている。
【0022】
図3は、真空チャンバ1の正面側の断面を模式的に示す図である。この図に示すように、コネクタ群11aは、高周波電力を供給する高周波電源12の供給側(非接地側)に電気的に接続された第1天井側コネクタ13と、高周波電源12の接地側に電気的に接続された第2天井側コネクタ14とが、所定の間隔を維持して交互に設けられている。これら第1天井側コネクタ13および第2天井側コネクタ14は、その接続部が鉛直方向下方(底面部2b側)に向けられており、後述するアレイアンテナユニットの電極棒が、鉛直方向下方から上方に向かって接続可能なように配置されている。
【0023】
また、第2天井側コネクタ14にはガス供給源15が接続されており、このガス供給源15から供給される材料ガスが、第2天井側コネクタ14に接続されたアレイアンテナユニットの電極棒から処理室10内に噴出可能となっている。なお、ここではコネクタ群11aについて説明したが、コネクタ群11b、11cも上記と同様の構成となっている。さらに、筐体2の天井部2aには真空ポンプ16が接続されており、処理室10を密閉した状態で真空ポンプ16を駆動することにより、真空チャンバ1内が真空状態に減圧可能となっている。
【0024】
なお、図中符号17は、処理対象である基板W等が支持された搬送台車を、搬送チャンバから処理室10内に搬入したり、処理室10から搬送チャンバに搬出したりする際にガイドとして機能するガイドレールである。このガイドレール17は、筐体2の底面部2bにおいて、右側面部2cから左側面部2dまで図中x方向に沿って延在している。
【0025】
図4は、アレイアンテナユニット30の斜視図である。この図に示すように、アレイアンテナユニット30は、アンテナ支持部材31を備えており、このアンテナ支持部材31に複数本の誘導結合型電極50が支持されている。この誘導結合型電極50は、第1電極棒51(給電側電極棒)と第2電極棒52(接地側電極棒)とが、その先端において接続部材53によって電気的に接続されたアンテナ素子であり、アンテナ支持部材31の長手方向に沿って複数本支持されている。具体的には、両電極棒51、52は、その軸心に直交する方向に所定の間隔を維持して交互に直列配置された状態で、その上端部がアンテナ支持部材31に支持されている。
【0026】
図5は、アレイアンテナユニット30が掛止された状態の真空チャンバ1の正面側断面図であり、図6は、アレイアンテナユニット30が掛止された状態の真空チャンバ1の右側面図である。これらの図に示すように、アンテナ支持部材31は、ボルト等の不図示の掛止手段によって真空チャンバ1の天井部2aに掛止される。このようにしてアレイアンテナユニット30が処理室10内に掛止された状態では、第1電極棒51が天井部2aに設けられた第1天井側コネクタ13に接続され、第2電極棒52が第2天井側コネクタ14に接続されており、両電極棒51、52は、それらの軸心を鉛直方向に沿わせた状態で、天井部2aに垂下支持されることとなる。以下に、アレイアンテナユニット30の構造について詳細に説明する。
【0027】
図7(a)は、図4のVII(a)−VII(a)線断面図であり、図7(b)は、図4のVII(b)−VII(b)線断面図である。これらの図に示すように、アンテナ支持部材31は、断面U字形の部材によって構成されており、その開口を鉛直方向下方に臨ませている。このアンテナ支持部材31は、図7(b)からも明らかなように、その幅方向中央にアンテナ支持孔32が形成されている。このアンテナ支持孔32は、アンテナ支持部材31の長手方向に沿って形成される長孔形状をなしており、このアンテナ支持孔32に、第1電極棒51および第2電極棒52が交互に垂下支持されている。
【0028】
より詳細に説明すると、第1電極棒51の上端部には、真空チャンバ1の天井部2aに設けられた第1天井側コネクタ13に接続可能な第1アンテナ側コネクタ54が固定されている。また、第2電極棒52の上端部には、真空チャンバ1の天井部2aに設けられた第2天井側コネクタ14に接続可能な第2アンテナ側コネクタ55が固定されている。
【0029】
第1アンテナ側コネクタ54は、円筒状の本体54aを備えており、この本体54aの底面部54bに、第1電極棒51が貫通した状態で固定されている。また、本体54aの開口側には、当該本体54aよりも大径のフランジ部54cが設けられている。このフランジ部54cは、アンテナ支持部材31に形成されたアンテナ支持孔32の幅よりも大径となる寸法関係を維持している。したがって、アンテナ支持孔32の上方から第1アンテナ側コネクタ54を挿入すると、本体54aがアンテナ支持孔32を挿通するとともに、フランジ部54cがアンテナ支持部材31の上面に接触して掛止され、これによって第1電極棒51がアンテナ支持部材31に垂下支持されることとなる。
【0030】
なお、ここでは第1アンテナ側コネクタ54について説明したが、第2アンテナ側コネクタ55の構成も上記第1アンテナ側コネクタ54と同様である。つまり、第2アンテナ側コネクタ55は、本体55aと、底面部55bと、フランジ部55cと、を備えており、底面部55bに第2電極棒52が貫通した状態で固定されている。そして、フランジ部55cがアンテナ支持部材31の上面に接触して掛止されることにより、第2電極棒52がアンテナ支持部材31に垂下支持されることとなる。
【0031】
また、図7(a)に示すように、各第1電極棒51は、その外周にセラミックスまたは樹脂などの誘電体からなる外筒56を備えている。一方、各第2電極棒52は円筒形状をなしており、その軸心に沿って延在するガス供給路52aが内部に形成されている。また、各第2電極棒52は、ガス供給路52aに垂直に連通する噴出孔52bを備えている。この第2電極棒52は、上述したように、アレイアンテナユニット30が真空チャンバ1内に掛止されたときに、第2天井側コネクタ14に接続されて、上記したガス供給源15とガス供給路52aとが連通する関係をなしている。したがって、アレイアンテナユニット30が真空チャンバ1(処理室10)内に掛止された状態で、ガス供給源15から材料ガスが供給されることにより、噴出孔52bから真空チャンバ1の処理室10に向けて材料ガスが噴出することとなる。
【0032】
なお、アンテナ支持部材31の上面には、両アンテナ側コネクタ54、55を被覆する断面U字形のカバー部材33が固定されている。このカバー部材33には、両アンテナ側コネクタ54、55の本体54a、55aに一致する円形の孔33aが複数設けられている。これにより、各アンテナ側コネクタ54、55の本体54a、55aの開口、すなわち、両電極棒51、52の上端は、カバー部材33の孔33aを介して上方に臨むこととなる。
【0033】
図8は、図4の部分拡大図であり、誘導結合型電極50の下部を示している。この図に示すように、第1電極棒51および第2電極棒52は、これら両電極棒51、52の対向方向(図中x方向)に直交する方向(図中z方向)に先端近傍を180度湾曲させて、先端を鉛直上方に臨ませる釣り針状に構成されている。より詳細には、両電極棒51、52は、第1アンテナ側コネクタ54、第2天井側コネクタ55が固定される基端部から、当該両電極棒51、52の軸心上に延在する直線部51c、52cと、この直線部51c、52cから180度湾曲する湾曲部51d、52dと、この湾曲部51d、52dに連続するとともに、先端に向かうにしたがって徐々に小径となる先細り形状の懸架部51e、52eと、を備えている。このとき、懸架部51e、52eは、直線部51c、52cに対して図中z方向に離間するとともに平行状態を維持している。なお、詳しい説明は省略するが、両電極棒51、52は、外面全体が絶縁材料によって被覆されているが、少なくとも懸架部51e、52eにおいては導電性の本体が表面に露出している。
【0034】
そして、隣接する第1電極棒51および第2電極棒52においては、その懸架部51e、52eに接続部材53が懸架されており、これによって、第1電極棒51、第2電極棒52、接続部材53からなる誘導結合型電極50が構成されている。また、本実施形態においては、複数本の第1電極棒51および第2電極棒52が図中x方向に交互に一直線上に整列配置されているが、これら全ての電極棒51、52が、絶縁状態を維持して連結部材60によって連結されている。基板Wにプラズマ処理を施す際には、処理室10内が高温となることから、各電極棒51、52が歪んだり曲がったりして、隣接する電極棒51、52間の距離や、両電極棒51、52と基板Wとの距離にばらつきが生じ得る。そこで、各電極棒51、52の歪み等を防止するとともに、これら各電極棒51、52を一定位置に保持すべく、連結部材60が設けられることとなる。以下に、接続部材53および連結部材60の構成について詳細に説明する。
【0035】
図9(a)は接続部材53の上面図、図9(b)は接続部材53の側面図である。接続部材53は、アルミニウム等の導電性の部材によって構成される薄板部材であり、図示のように、上面部53aから下面部53bまで貫通する挿通孔53cが一対設けられている。この挿通孔53cは、その内径が、第1電極棒51の直線部51cおよび第2電極棒52の直線部52cの直径よりも小径であって、かつ、第1電極棒51の懸架部51eおよび第2電極棒52の懸架部52eの先端部よりも大径となる寸法関係を維持している。したがって、一方の挿通孔53cに第1電極棒51の先端を挿通し、他方の挿通孔53cに第2電極棒52の先端を挿通させると、図8に示すように、接続部材53は、その自重によって、懸架部51e、52eのうち、挿通孔53cの内径と一致する部分に掛止されることとなる。
【0036】
図10は、連結部材60の構成を示す図である。連結部材60は、ステンレス鋼等を材質とする断面矩形の棒状部材によって構成されている。連結部材60の上面部60aには、上記の接続部材53と同一形状をなす支持溝61が複数形成されており、接続部材53が、支持溝61に嵌合した状態で連結部材60上に載置可能となっている。また、この支持溝61内には、上面部60aから底面部60bまで貫通する貫通孔60cが設けられている。この貫通孔60cは、その内径を、第1電極棒51の直線部51cにおける直径、および、第2電極棒52の直線部52cにおける直径よりも僅かに大きくしており、両電極棒51、52を、先端から直線部51c、52cまで挿通可能となっている。
【0037】
図11は、連結部材60に接続部材53が支持された状態を示す図である。図11においては、連結部材60と接続部材53との識別を容易にするために、接続部材53をグレーで示している。この図に示すように、接続部材53が支持溝61に嵌合して支持された状態では、接続部材53の上面部53aと、連結部材60の上面部60aとが面一となり、また、接続部材53の挿通孔53cの中心と、連結部材60の中心とが一致する関係を維持している。このとき、図からも明らかなように、接続部材53における挿通孔53cの内径は、連結部材60における貫通孔60cの内径に比べて小さく形成されている。
【0038】
図12は、接続部材53と連結部材60とを、第1電極棒51および第2電極棒52に一括して取り付ける際の手順を説明する図である。接続部材53および連結部材60を第1電極棒51および第2電極棒52に取り付ける際には、まず、両電極棒51、52が鉛直方向に沿って垂下するように、アレイアンテナユニット30を保持しておく。そして、連結部材60の支持溝61に接続部材53を載置(嵌合)するとともに、接続部材53を鉛直上方に臨ませた状態で、両電極棒51、52の先端に貫通孔60cを一致させる(図12(a))。
【0039】
この状態から、両電極棒51、52の先端が貫通孔60cに挿通するように、連結部材60を鉛直下方に押し下げていく。すると、連結部材60は、貫通孔60cが両電極棒51、52にガイドされるように、懸架部51e、52e→湾曲部51d、52d→直線部51c、52cと移動する。このとき、接続部材53は、挿通孔53cの内径が、懸架部51e、52eにおける両電極棒51、52の直径と一致するところで、それ以上の移動を制限される(図12(b))。
【0040】
一方、上記したとおり、連結部材60の貫通孔60cの内径は、両電極棒51、52の直径よりも大きく形成されている。したがって、連結部材60は、図12(b)の位置から、さらに鉛直下方に移動することが可能となっている。そして、図12(b)の位置からさらに連結部材60を鉛直下方に移動させると、接続部材53が連結部材60の支持溝61から離脱するとともに、連結部材60のみが、両電極棒51、52に沿って移動することとなる(図12(c))。この状態では、接続部材53は、自重によって懸架部51e、52e間に懸架されることとなり、これによって、両電極棒51、52が接続部材53によって通電可能に接続されることとなる。
【0041】
そして、連結部材60が、両電極棒51、52の直線部51c、52cに到達したところで、当該連結部材60を、ボルト等の不図示の固定手段によって両電極棒51、52に固定する(図12(d))。
【0042】
以上のように、本実施形態によれば、連結部材60を第1電極棒51および第2電極棒52に取り付ける過程で、両電極棒51、52の先端に接続部材53が懸架されるので、接続部材53の取り付け容易性が向上される。しかも、全ての接続部材53が一括して取り付け可能であるため、両電極棒51、52が多数ある場合であっても、容易に、かつ、短時間で接続部材53の取り付けを行うことができる。
【0043】
なお、上記実施形態においては、接続部材53を連結部材60と一体的に取り付ける場合について説明したが、接続部材53の取り付けを、連結部材60の取り付けと独立して行うこととしてもよい。この場合、各電極棒51、52を連結する連結部材の構成は、例えば、従来周知の構成としてもよく、さらには、連結部材を設けないこととしてもよい。
【0044】
また、例えば、図13に示す変形例のように、複数個の接続部材53を連結させることにより、接続部材53に、第1電極棒51と第2電極棒52とを通電する機能に加えて、全ての電極棒51、52を連結して保持する機能を併せ持たせてもよい。この変形例によれば、各接続部材53が絶縁材65によって絶縁状態を維持した状態で、一直線上に複数個連結されている。このような構成とすれば、接続部材53とは別に連結部材を設ける必要がなくなり、部品コストの低減と取り付け作業の一層の簡素化とを実現可能である。
【0045】
また、上記実施形態および変形例においては、接続部材53に設けられた挿通孔53cに、第1電極棒51および第2電極棒52の先端を挿通させることによって、接続部材53が両電極棒51、52間に懸架されることとしたが、例えば、図14に示す他の変形例のように構成してもよい。ここでは、両電極棒51、52を通電可能に接続する接続部材70が、第1電極棒51の湾曲部51dと、第2電極棒52の湾曲部52dとの上に載置されて懸架される構成となっている。
【0046】
いずれにしても、両電極棒の先端に、軸心に対して90度以上、屈曲もしくは湾曲するとともに、接続部材が自重によって両電極棒間に懸架可能な懸架部を有していれば、電極棒や接続部材の形状は特に限定されるものではない。また、上記実施形態においては、複数の誘導結合型電極50を直列配置することとしたが、誘導結合型電極50は、少なくとも1つ設けられていればよく、その数は特に限定されるものではない。
【0047】
また、上記実施形態においては、両電極棒51、52が先端に向かうにしたがって徐々に小径になる形状としたが、懸架部51e、52eの直径は、少なくとも先端側の一部が、接続部材53の挿通孔53cの内径よりも小さければよい。したがって、例えば、上記実施形態において、両電極棒51、52の直径を、先端から基端まで同径に構成するとともに、接続部材53の挿通孔53cを、両電極棒51、52の直径よりも大きくすることとしてもよい。この場合には、接続部材53は、湾曲部51d、52dにおいて自重によって垂下状態で掛止されることとなり、湾曲部51d、52dが本発明の懸架部として機能することとなる。
【0048】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【産業上の利用可能性】
【0049】
本発明は、真空チャンバ内でプラズマを発生させて処理対象の被処理面に薄膜を生成したり、エッチングを行ったりするプラズマ処理装置に利用することができる。
【符号の説明】
【0050】
1 真空チャンバ
10 処理室
12 高周波電源
51 第1電極棒
51e 懸架部
52 第2電極棒
52e 懸架部
53 接続部材
53c 挿通孔
60 連結部材
60c 貫通孔
61 支持溝
70 接続部材
【技術分野】
【0001】
本発明は、真空チャンバ内でプラズマを発生させて処理対象の被処理面に薄膜を生成したり、エッチングを行ったりするプラズマ処理装置のアンテナ構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、特許文献1、2に示されるプラズマ処理装置(プラズマCVD装置)が知られている。これらのプラズマ処理装置は、真空状態に減圧可能な処理室を有する真空チャンバを備えており、この真空チャンバの天井部に、高周波電源に電気的に接続された複数のコネクタが配設されている。また、処理室内には、複数本の電極棒を有するアレイアンテナユニットが設けられており、このアレイアンテナユニットの電極棒が、複数のコネクタそれぞれに接続された状態で処理室内において垂下支持されている。
【0003】
そして、真空状態に減圧された処理室内に、処理対象である基板を保持する基板搬送用の台車を搬送するとともに、当該基板をアレイアンテナユニットに対向させた状態で、真空チャンバ内に反応ガスを供給しつつ、電極棒に高周波電力を供給する。これにより、真空雰囲気中にプラズマが発生するとともに、プラズマによって分解された反応ガスの成分が基板の表面に付着し、非結晶シリコン膜または微結晶シリコン膜などの薄膜が基板表面に生成されることとなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−262541号公報
【特許文献2】特開2003−109798号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来のプラズマ処理装置においては、高周波電源の給電側に接続される給電側電極棒と、接地側に接続される接地側電極棒とが、それぞれの先端において接続部材によって通電可能に接続されている。このとき、接続部材は、一端を給電側電極棒の先端に取り付け、他端を接地側電極棒の先端に取り付けなければならず、特に、多数の電極棒を有するプラズマ処理装置においては、接続部材の取り付け作業が煩雑となってしまう。
【0006】
本発明は、給電側電極棒と接地側電極棒とを通電可能に接続する接続部材の取り付け容易性を向上することができるプラズマ処理装置のアンテナ構造を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明のプラズマ処理装置のアンテナ構造は、交流電源の給電側に接続され、真空チャンバに設けられた処理室内で軸心を鉛直方向に沿わせて垂下支持される給電側電極棒と、交流電源の接地側に接続され、給電側電極棒に対向して処理室内で垂下支持される接地側電極棒と、給電側電極棒および接地側電極棒の先端を通電可能に接続する接続部材と、を備え、交流電源からの電力供給によって両電極棒の周囲にプラズマを発生させるプラズマ処理装置のアンテナ構造であって、給電側電極棒および接地側電極棒は、当該両電極棒の先端を軸心に対して90度以上屈曲もしくは湾曲させて構成される懸架部を有し、接続部材は、給電側電極棒の懸架部と接地側電極棒の懸架部とに自重によって懸架されることを特徴とする。
【0008】
また、本発明のプラズマ処理装置のアンテナ構造は、懸架部が、給電側電極棒および接地側電極棒の先端を、当該両電極棒の対向方向に直交する方向に屈曲もしくは湾曲させて構成されることを特徴とする。
【0009】
また、本発明のプラズマ処理装置のアンテナ構造は、接続部材に、給電側電極棒および接地側電極棒の先端を挿通可能な挿通孔が形成されており、挿通孔に両電極棒の先端が挿通されて懸架部に掛止されることを特徴とする。
【0010】
また、本発明のプラズマ処理装置のアンテナ構造は、給電側電極棒と接地側電極棒とを絶縁状態を維持して連結する連結部材を備え、給電側電極棒および接地側電極棒の先端は湾曲形成され、連結部材は、両電極棒の先端を挿通可能な貫通孔を有していることを特徴とする。
【0011】
また、本発明のプラズマ処理装置のアンテナ構造は、連結部材に、貫通孔の中心と挿通孔の中心とが一致する位置に接続部材を載置可能に支持する支持溝が形成されていることを特徴とする。
【0012】
また、本発明のプラズマ処理装置のアンテナ構造は、給電側電極棒および接地側電極棒は、懸架部の直径が、当該懸架部よりも基端側の直径に比べて小径に構成され、接続部材の挿通孔の内径は、両電極棒における懸架部の少なくとも先端の直径よりも大径であって、かつ、両電極棒における懸架部よりも基端側の直径に比べて小径に構成され、連結部材の貫通孔の内径は、両電極棒における懸架部よりも基端側の直径に比べて大径に構成されていることを特徴とする。
【0013】
また、本発明のプラズマ処理装置のアンテナ構造は、給電側電極棒および接地側電極棒の先端は180度湾曲してなり、両電極棒における懸架部の直径は、先端に向かうにしたがって徐々に小径になるとともに、当該懸架部の直径が挿通孔の内径と一致する位置に接続部材が懸架されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、給電側電極棒と接地側電極棒とを通電可能に接続する接続部材の取り付け容易性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】真空チャンバの正面側を示す斜視図である。
【図2】真空チャンバの背面側を示す斜視図である。
【図3】真空チャンバの正面側の断面を模式的に示す図である。
【図4】アレイアンテナユニットの斜視図である。
【図5】アレイアンテナユニットが掛止された状態の真空チャンバの正面側断面図である。
【図6】アレイアンテナユニットが掛止された状態の真空チャンバの右側面図である。
【図7】(a)は、図4のVII(a)−VII(a)線断面図、(b)は、図4のVII(b)−VII(b)線断面図である。
【図8】図4の部分拡大図であり、誘導結合型電極の下部を示している。
【図9】(a)は接続部材の上面図、(b)は接続部材の正面側の側面図である。
【図10】連結部材の構成を示す図である。
【図11】連結部材に接続部材が支持された状態を示す図である。
【図12】接続部材と連結部材とを、第1電極棒および第2電極棒に一括して取り付ける際の手順を説明する図である。
【図13】変形例の接続部材を示す図である。
【図14】他の変形例の接続部材を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、発明の理解を容易とするための例示にすぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
【0017】
本実施形態のプラズマ処理装置は、処理対象の被処理面に薄膜を生成するプラズマCVD装置や、処理対象の被処理面をエッチング加工するプラズマエッチング装置として用いることが可能である。
【0018】
まず、図1〜図3を用いて、本実施形態のプラズマCVD装置の真空チャンバの構造について説明する。図1は、真空チャンバの正面側を示す斜視図、図2は、真空チャンバの背面側を示す斜視図である。
【0019】
図1および図2に示すように、真空チャンバ1は、筐体2を備えて構成されている。この筐体2は、図中y方向に対面配置された天井部2aおよび底面部2bと、図中x方向に対面配置された右側面部2cおよび左側面部2dと、図中z方向に対面配置された正面部2eおよび背面部2fと、を備えている。以下では、天井部2a側を真空チャンバ1の上方または上面とし、右側面部2c側を真空チャンバ1の右方または右側面とし、左側面部2d側を真空チャンバ1の左方または左側面として説明する。
【0020】
正面部2eおよび背面部2fには、それぞれフロント開口部3およびリヤ開口部4が形成されており、これらフロント開口部3およびリヤ開口部4を開閉するフロント開閉扉5およびリヤ開閉扉6がそれぞれ設けられている。また、右側面部2cにも右開口部7が形成されており、この右開口部7を開閉する開閉扉8が設けられている。さらに、左側面部2dにも左開口部9が形成されているが、この左開口部9は、不図示の搬送チャンバに接続可能となっている。この左開口部9には、真空チャンバ1と搬送チャンバとを真空状態を維持したまま連通したり、あるいはその連通を遮断したりする不図示のゲートバルブが設けられている。そして、このゲートバルブを閉じるとともに、フロント開閉扉5、リヤ開閉扉6および開閉扉8を閉じることにより、筐体2の内部に、外部から完全に密閉された処理室10が形成されることとなる。
【0021】
また、天井部2aには、3列のコネクタ群11a、11b、11cが設けられている。これらコネクタ群11a、11b、11cは、複数のコネクタが図中x方向に沿って直列配置されたものであり、図中z方向に所定の間隔を維持して設けられている。
【0022】
図3は、真空チャンバ1の正面側の断面を模式的に示す図である。この図に示すように、コネクタ群11aは、高周波電力を供給する高周波電源12の供給側(非接地側)に電気的に接続された第1天井側コネクタ13と、高周波電源12の接地側に電気的に接続された第2天井側コネクタ14とが、所定の間隔を維持して交互に設けられている。これら第1天井側コネクタ13および第2天井側コネクタ14は、その接続部が鉛直方向下方(底面部2b側)に向けられており、後述するアレイアンテナユニットの電極棒が、鉛直方向下方から上方に向かって接続可能なように配置されている。
【0023】
また、第2天井側コネクタ14にはガス供給源15が接続されており、このガス供給源15から供給される材料ガスが、第2天井側コネクタ14に接続されたアレイアンテナユニットの電極棒から処理室10内に噴出可能となっている。なお、ここではコネクタ群11aについて説明したが、コネクタ群11b、11cも上記と同様の構成となっている。さらに、筐体2の天井部2aには真空ポンプ16が接続されており、処理室10を密閉した状態で真空ポンプ16を駆動することにより、真空チャンバ1内が真空状態に減圧可能となっている。
【0024】
なお、図中符号17は、処理対象である基板W等が支持された搬送台車を、搬送チャンバから処理室10内に搬入したり、処理室10から搬送チャンバに搬出したりする際にガイドとして機能するガイドレールである。このガイドレール17は、筐体2の底面部2bにおいて、右側面部2cから左側面部2dまで図中x方向に沿って延在している。
【0025】
図4は、アレイアンテナユニット30の斜視図である。この図に示すように、アレイアンテナユニット30は、アンテナ支持部材31を備えており、このアンテナ支持部材31に複数本の誘導結合型電極50が支持されている。この誘導結合型電極50は、第1電極棒51(給電側電極棒)と第2電極棒52(接地側電極棒)とが、その先端において接続部材53によって電気的に接続されたアンテナ素子であり、アンテナ支持部材31の長手方向に沿って複数本支持されている。具体的には、両電極棒51、52は、その軸心に直交する方向に所定の間隔を維持して交互に直列配置された状態で、その上端部がアンテナ支持部材31に支持されている。
【0026】
図5は、アレイアンテナユニット30が掛止された状態の真空チャンバ1の正面側断面図であり、図6は、アレイアンテナユニット30が掛止された状態の真空チャンバ1の右側面図である。これらの図に示すように、アンテナ支持部材31は、ボルト等の不図示の掛止手段によって真空チャンバ1の天井部2aに掛止される。このようにしてアレイアンテナユニット30が処理室10内に掛止された状態では、第1電極棒51が天井部2aに設けられた第1天井側コネクタ13に接続され、第2電極棒52が第2天井側コネクタ14に接続されており、両電極棒51、52は、それらの軸心を鉛直方向に沿わせた状態で、天井部2aに垂下支持されることとなる。以下に、アレイアンテナユニット30の構造について詳細に説明する。
【0027】
図7(a)は、図4のVII(a)−VII(a)線断面図であり、図7(b)は、図4のVII(b)−VII(b)線断面図である。これらの図に示すように、アンテナ支持部材31は、断面U字形の部材によって構成されており、その開口を鉛直方向下方に臨ませている。このアンテナ支持部材31は、図7(b)からも明らかなように、その幅方向中央にアンテナ支持孔32が形成されている。このアンテナ支持孔32は、アンテナ支持部材31の長手方向に沿って形成される長孔形状をなしており、このアンテナ支持孔32に、第1電極棒51および第2電極棒52が交互に垂下支持されている。
【0028】
より詳細に説明すると、第1電極棒51の上端部には、真空チャンバ1の天井部2aに設けられた第1天井側コネクタ13に接続可能な第1アンテナ側コネクタ54が固定されている。また、第2電極棒52の上端部には、真空チャンバ1の天井部2aに設けられた第2天井側コネクタ14に接続可能な第2アンテナ側コネクタ55が固定されている。
【0029】
第1アンテナ側コネクタ54は、円筒状の本体54aを備えており、この本体54aの底面部54bに、第1電極棒51が貫通した状態で固定されている。また、本体54aの開口側には、当該本体54aよりも大径のフランジ部54cが設けられている。このフランジ部54cは、アンテナ支持部材31に形成されたアンテナ支持孔32の幅よりも大径となる寸法関係を維持している。したがって、アンテナ支持孔32の上方から第1アンテナ側コネクタ54を挿入すると、本体54aがアンテナ支持孔32を挿通するとともに、フランジ部54cがアンテナ支持部材31の上面に接触して掛止され、これによって第1電極棒51がアンテナ支持部材31に垂下支持されることとなる。
【0030】
なお、ここでは第1アンテナ側コネクタ54について説明したが、第2アンテナ側コネクタ55の構成も上記第1アンテナ側コネクタ54と同様である。つまり、第2アンテナ側コネクタ55は、本体55aと、底面部55bと、フランジ部55cと、を備えており、底面部55bに第2電極棒52が貫通した状態で固定されている。そして、フランジ部55cがアンテナ支持部材31の上面に接触して掛止されることにより、第2電極棒52がアンテナ支持部材31に垂下支持されることとなる。
【0031】
また、図7(a)に示すように、各第1電極棒51は、その外周にセラミックスまたは樹脂などの誘電体からなる外筒56を備えている。一方、各第2電極棒52は円筒形状をなしており、その軸心に沿って延在するガス供給路52aが内部に形成されている。また、各第2電極棒52は、ガス供給路52aに垂直に連通する噴出孔52bを備えている。この第2電極棒52は、上述したように、アレイアンテナユニット30が真空チャンバ1内に掛止されたときに、第2天井側コネクタ14に接続されて、上記したガス供給源15とガス供給路52aとが連通する関係をなしている。したがって、アレイアンテナユニット30が真空チャンバ1(処理室10)内に掛止された状態で、ガス供給源15から材料ガスが供給されることにより、噴出孔52bから真空チャンバ1の処理室10に向けて材料ガスが噴出することとなる。
【0032】
なお、アンテナ支持部材31の上面には、両アンテナ側コネクタ54、55を被覆する断面U字形のカバー部材33が固定されている。このカバー部材33には、両アンテナ側コネクタ54、55の本体54a、55aに一致する円形の孔33aが複数設けられている。これにより、各アンテナ側コネクタ54、55の本体54a、55aの開口、すなわち、両電極棒51、52の上端は、カバー部材33の孔33aを介して上方に臨むこととなる。
【0033】
図8は、図4の部分拡大図であり、誘導結合型電極50の下部を示している。この図に示すように、第1電極棒51および第2電極棒52は、これら両電極棒51、52の対向方向(図中x方向)に直交する方向(図中z方向)に先端近傍を180度湾曲させて、先端を鉛直上方に臨ませる釣り針状に構成されている。より詳細には、両電極棒51、52は、第1アンテナ側コネクタ54、第2天井側コネクタ55が固定される基端部から、当該両電極棒51、52の軸心上に延在する直線部51c、52cと、この直線部51c、52cから180度湾曲する湾曲部51d、52dと、この湾曲部51d、52dに連続するとともに、先端に向かうにしたがって徐々に小径となる先細り形状の懸架部51e、52eと、を備えている。このとき、懸架部51e、52eは、直線部51c、52cに対して図中z方向に離間するとともに平行状態を維持している。なお、詳しい説明は省略するが、両電極棒51、52は、外面全体が絶縁材料によって被覆されているが、少なくとも懸架部51e、52eにおいては導電性の本体が表面に露出している。
【0034】
そして、隣接する第1電極棒51および第2電極棒52においては、その懸架部51e、52eに接続部材53が懸架されており、これによって、第1電極棒51、第2電極棒52、接続部材53からなる誘導結合型電極50が構成されている。また、本実施形態においては、複数本の第1電極棒51および第2電極棒52が図中x方向に交互に一直線上に整列配置されているが、これら全ての電極棒51、52が、絶縁状態を維持して連結部材60によって連結されている。基板Wにプラズマ処理を施す際には、処理室10内が高温となることから、各電極棒51、52が歪んだり曲がったりして、隣接する電極棒51、52間の距離や、両電極棒51、52と基板Wとの距離にばらつきが生じ得る。そこで、各電極棒51、52の歪み等を防止するとともに、これら各電極棒51、52を一定位置に保持すべく、連結部材60が設けられることとなる。以下に、接続部材53および連結部材60の構成について詳細に説明する。
【0035】
図9(a)は接続部材53の上面図、図9(b)は接続部材53の側面図である。接続部材53は、アルミニウム等の導電性の部材によって構成される薄板部材であり、図示のように、上面部53aから下面部53bまで貫通する挿通孔53cが一対設けられている。この挿通孔53cは、その内径が、第1電極棒51の直線部51cおよび第2電極棒52の直線部52cの直径よりも小径であって、かつ、第1電極棒51の懸架部51eおよび第2電極棒52の懸架部52eの先端部よりも大径となる寸法関係を維持している。したがって、一方の挿通孔53cに第1電極棒51の先端を挿通し、他方の挿通孔53cに第2電極棒52の先端を挿通させると、図8に示すように、接続部材53は、その自重によって、懸架部51e、52eのうち、挿通孔53cの内径と一致する部分に掛止されることとなる。
【0036】
図10は、連結部材60の構成を示す図である。連結部材60は、ステンレス鋼等を材質とする断面矩形の棒状部材によって構成されている。連結部材60の上面部60aには、上記の接続部材53と同一形状をなす支持溝61が複数形成されており、接続部材53が、支持溝61に嵌合した状態で連結部材60上に載置可能となっている。また、この支持溝61内には、上面部60aから底面部60bまで貫通する貫通孔60cが設けられている。この貫通孔60cは、その内径を、第1電極棒51の直線部51cにおける直径、および、第2電極棒52の直線部52cにおける直径よりも僅かに大きくしており、両電極棒51、52を、先端から直線部51c、52cまで挿通可能となっている。
【0037】
図11は、連結部材60に接続部材53が支持された状態を示す図である。図11においては、連結部材60と接続部材53との識別を容易にするために、接続部材53をグレーで示している。この図に示すように、接続部材53が支持溝61に嵌合して支持された状態では、接続部材53の上面部53aと、連結部材60の上面部60aとが面一となり、また、接続部材53の挿通孔53cの中心と、連結部材60の中心とが一致する関係を維持している。このとき、図からも明らかなように、接続部材53における挿通孔53cの内径は、連結部材60における貫通孔60cの内径に比べて小さく形成されている。
【0038】
図12は、接続部材53と連結部材60とを、第1電極棒51および第2電極棒52に一括して取り付ける際の手順を説明する図である。接続部材53および連結部材60を第1電極棒51および第2電極棒52に取り付ける際には、まず、両電極棒51、52が鉛直方向に沿って垂下するように、アレイアンテナユニット30を保持しておく。そして、連結部材60の支持溝61に接続部材53を載置(嵌合)するとともに、接続部材53を鉛直上方に臨ませた状態で、両電極棒51、52の先端に貫通孔60cを一致させる(図12(a))。
【0039】
この状態から、両電極棒51、52の先端が貫通孔60cに挿通するように、連結部材60を鉛直下方に押し下げていく。すると、連結部材60は、貫通孔60cが両電極棒51、52にガイドされるように、懸架部51e、52e→湾曲部51d、52d→直線部51c、52cと移動する。このとき、接続部材53は、挿通孔53cの内径が、懸架部51e、52eにおける両電極棒51、52の直径と一致するところで、それ以上の移動を制限される(図12(b))。
【0040】
一方、上記したとおり、連結部材60の貫通孔60cの内径は、両電極棒51、52の直径よりも大きく形成されている。したがって、連結部材60は、図12(b)の位置から、さらに鉛直下方に移動することが可能となっている。そして、図12(b)の位置からさらに連結部材60を鉛直下方に移動させると、接続部材53が連結部材60の支持溝61から離脱するとともに、連結部材60のみが、両電極棒51、52に沿って移動することとなる(図12(c))。この状態では、接続部材53は、自重によって懸架部51e、52e間に懸架されることとなり、これによって、両電極棒51、52が接続部材53によって通電可能に接続されることとなる。
【0041】
そして、連結部材60が、両電極棒51、52の直線部51c、52cに到達したところで、当該連結部材60を、ボルト等の不図示の固定手段によって両電極棒51、52に固定する(図12(d))。
【0042】
以上のように、本実施形態によれば、連結部材60を第1電極棒51および第2電極棒52に取り付ける過程で、両電極棒51、52の先端に接続部材53が懸架されるので、接続部材53の取り付け容易性が向上される。しかも、全ての接続部材53が一括して取り付け可能であるため、両電極棒51、52が多数ある場合であっても、容易に、かつ、短時間で接続部材53の取り付けを行うことができる。
【0043】
なお、上記実施形態においては、接続部材53を連結部材60と一体的に取り付ける場合について説明したが、接続部材53の取り付けを、連結部材60の取り付けと独立して行うこととしてもよい。この場合、各電極棒51、52を連結する連結部材の構成は、例えば、従来周知の構成としてもよく、さらには、連結部材を設けないこととしてもよい。
【0044】
また、例えば、図13に示す変形例のように、複数個の接続部材53を連結させることにより、接続部材53に、第1電極棒51と第2電極棒52とを通電する機能に加えて、全ての電極棒51、52を連結して保持する機能を併せ持たせてもよい。この変形例によれば、各接続部材53が絶縁材65によって絶縁状態を維持した状態で、一直線上に複数個連結されている。このような構成とすれば、接続部材53とは別に連結部材を設ける必要がなくなり、部品コストの低減と取り付け作業の一層の簡素化とを実現可能である。
【0045】
また、上記実施形態および変形例においては、接続部材53に設けられた挿通孔53cに、第1電極棒51および第2電極棒52の先端を挿通させることによって、接続部材53が両電極棒51、52間に懸架されることとしたが、例えば、図14に示す他の変形例のように構成してもよい。ここでは、両電極棒51、52を通電可能に接続する接続部材70が、第1電極棒51の湾曲部51dと、第2電極棒52の湾曲部52dとの上に載置されて懸架される構成となっている。
【0046】
いずれにしても、両電極棒の先端に、軸心に対して90度以上、屈曲もしくは湾曲するとともに、接続部材が自重によって両電極棒間に懸架可能な懸架部を有していれば、電極棒や接続部材の形状は特に限定されるものではない。また、上記実施形態においては、複数の誘導結合型電極50を直列配置することとしたが、誘導結合型電極50は、少なくとも1つ設けられていればよく、その数は特に限定されるものではない。
【0047】
また、上記実施形態においては、両電極棒51、52が先端に向かうにしたがって徐々に小径になる形状としたが、懸架部51e、52eの直径は、少なくとも先端側の一部が、接続部材53の挿通孔53cの内径よりも小さければよい。したがって、例えば、上記実施形態において、両電極棒51、52の直径を、先端から基端まで同径に構成するとともに、接続部材53の挿通孔53cを、両電極棒51、52の直径よりも大きくすることとしてもよい。この場合には、接続部材53は、湾曲部51d、52dにおいて自重によって垂下状態で掛止されることとなり、湾曲部51d、52dが本発明の懸架部として機能することとなる。
【0048】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【産業上の利用可能性】
【0049】
本発明は、真空チャンバ内でプラズマを発生させて処理対象の被処理面に薄膜を生成したり、エッチングを行ったりするプラズマ処理装置に利用することができる。
【符号の説明】
【0050】
1 真空チャンバ
10 処理室
12 高周波電源
51 第1電極棒
51e 懸架部
52 第2電極棒
52e 懸架部
53 接続部材
53c 挿通孔
60 連結部材
60c 貫通孔
61 支持溝
70 接続部材
【特許請求の範囲】
【請求項1】
交流電源の給電側に接続され、真空チャンバに設けられた処理室内で軸心を鉛直方向に沿わせて垂下支持される給電側電極棒と、
前記交流電源の接地側に接続され、前記給電側電極棒に対向して前記処理室内で垂下支持される接地側電極棒と、
前記給電側電極棒および接地側電極棒の先端を通電可能に接続する接続部材と、を備え、
前記交流電源からの電力供給によって両電極棒の周囲にプラズマを発生させるプラズマ処理装置のアンテナ構造であって、
前記給電側電極棒および接地側電極棒は、
当該両電極棒の先端を軸心に対して90度以上屈曲もしくは湾曲させて構成される懸架部を有し、
前記接続部材は、
前記給電側電極棒の懸架部と前記接地側電極棒の懸架部とに自重によって懸架されることを特徴とするプラズマ処理装置のアンテナ構造。
【請求項2】
前記懸架部は、前記給電側電極棒および接地側電極棒の先端を、当該両電極棒の対向方向に直交する方向に屈曲もしくは湾曲させて構成されることを特徴とする請求項1記載のプラズマ処理装置のアンテナ構造。
【請求項3】
前記接続部材には、
前記給電側電極棒および接地側電極棒の先端を挿通可能な挿通孔が形成されており、
前記接続部材は、前記挿通孔に前記両電極棒の先端が挿通されて前記懸架部に掛止されることを特徴とする請求項1または2記載のプラズマ処理装置のアンテナ構造。
【請求項4】
前記給電側電極棒と接地側電極棒とを絶縁状態を維持して連結する連結部材を備え、
前記給電側電極棒および接地側電極棒の先端は湾曲形成され、
前記連結部材は、前記両電極棒の先端を挿通可能な貫通孔を有していることを特徴とする請求項3記載のプラズマ処理装置のアンテナ構造。
【請求項5】
前記連結部材には、
前記貫通孔の中心と前記挿通孔の中心とが一致する位置に前記接続部材を載置可能に支持する支持溝が形成されていることを特徴とする請求項4記載のプラズマ処理装置のアンテナ構造。
【請求項6】
前記給電側電極棒および接地側電極棒は、
前記懸架部の直径が、当該懸架部よりも基端側の直径に比べて小径に構成され、
前記接続部材の挿通孔の内径は、
前記両電極棒における前記懸架部の少なくとも先端の直径よりも大径であって、かつ、前記両電極棒における前記懸架部よりも基端側の直径に比べて小径に構成され、
前記連結部材の貫通孔の内径は、
前記両電極棒における前記懸架部よりも基端側の直径に比べて大径に構成されていることを特徴とする請求項4または5記載のプラズマ処理装置のアンテナ構造。
【請求項7】
前記給電側電極棒および接地側電極棒の先端は180度湾曲してなり、
前記両電極棒における前記懸架部の直径は、先端に向かうにしたがって徐々に小径になるとともに、当該懸架部の直径が前記挿通孔の内径と一致する位置に前記接続部材が懸架されることを特徴とする請求項6記載のプラズマ処理装置のアンテナ構造。
【請求項1】
交流電源の給電側に接続され、真空チャンバに設けられた処理室内で軸心を鉛直方向に沿わせて垂下支持される給電側電極棒と、
前記交流電源の接地側に接続され、前記給電側電極棒に対向して前記処理室内で垂下支持される接地側電極棒と、
前記給電側電極棒および接地側電極棒の先端を通電可能に接続する接続部材と、を備え、
前記交流電源からの電力供給によって両電極棒の周囲にプラズマを発生させるプラズマ処理装置のアンテナ構造であって、
前記給電側電極棒および接地側電極棒は、
当該両電極棒の先端を軸心に対して90度以上屈曲もしくは湾曲させて構成される懸架部を有し、
前記接続部材は、
前記給電側電極棒の懸架部と前記接地側電極棒の懸架部とに自重によって懸架されることを特徴とするプラズマ処理装置のアンテナ構造。
【請求項2】
前記懸架部は、前記給電側電極棒および接地側電極棒の先端を、当該両電極棒の対向方向に直交する方向に屈曲もしくは湾曲させて構成されることを特徴とする請求項1記載のプラズマ処理装置のアンテナ構造。
【請求項3】
前記接続部材には、
前記給電側電極棒および接地側電極棒の先端を挿通可能な挿通孔が形成されており、
前記接続部材は、前記挿通孔に前記両電極棒の先端が挿通されて前記懸架部に掛止されることを特徴とする請求項1または2記載のプラズマ処理装置のアンテナ構造。
【請求項4】
前記給電側電極棒と接地側電極棒とを絶縁状態を維持して連結する連結部材を備え、
前記給電側電極棒および接地側電極棒の先端は湾曲形成され、
前記連結部材は、前記両電極棒の先端を挿通可能な貫通孔を有していることを特徴とする請求項3記載のプラズマ処理装置のアンテナ構造。
【請求項5】
前記連結部材には、
前記貫通孔の中心と前記挿通孔の中心とが一致する位置に前記接続部材を載置可能に支持する支持溝が形成されていることを特徴とする請求項4記載のプラズマ処理装置のアンテナ構造。
【請求項6】
前記給電側電極棒および接地側電極棒は、
前記懸架部の直径が、当該懸架部よりも基端側の直径に比べて小径に構成され、
前記接続部材の挿通孔の内径は、
前記両電極棒における前記懸架部の少なくとも先端の直径よりも大径であって、かつ、前記両電極棒における前記懸架部よりも基端側の直径に比べて小径に構成され、
前記連結部材の貫通孔の内径は、
前記両電極棒における前記懸架部よりも基端側の直径に比べて大径に構成されていることを特徴とする請求項4または5記載のプラズマ処理装置のアンテナ構造。
【請求項7】
前記給電側電極棒および接地側電極棒の先端は180度湾曲してなり、
前記両電極棒における前記懸架部の直径は、先端に向かうにしたがって徐々に小径になるとともに、当該懸架部の直径が前記挿通孔の内径と一致する位置に前記接続部材が懸架されることを特徴とする請求項6記載のプラズマ処理装置のアンテナ構造。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2013−16333(P2013−16333A)
【公開日】平成25年1月24日(2013.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−147898(P2011−147898)
【出願日】平成23年7月4日(2011.7.4)
【出願人】(000000099)株式会社IHI (5,014)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年1月24日(2013.1.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年7月4日(2011.7.4)
【出願人】(000000099)株式会社IHI (5,014)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]