説明

ホルダメンテナンス装置

【課題】基板の直径が大きくなる傾向にある近年において、回路が形成された2枚の基板を、接合すべき電極同士が接触するように高い精度で位置合わせするために、その2枚の基板をそれぞれ保持する2枚の基板ホルダを精密に管理する機構が求められている。
【解決手段】基板ホルダを収容するホルダラックと、ホルダラックから取り出される基板ホルダを清掃する清掃装置とを備え、ホルダラックは、清掃装置を含む処理部に着脱できるホルダメンテナンス装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ホルダメンテナンス装置に関する。
【背景技術】
【0002】
回路が形成された2枚の基板を、接合すべき電極同士が接触するように重ね合わせて加熱加圧することにより接合することが知られている。ここで、2枚の基板を位置合わせして重ね合わせてから加熱加圧により接合するまでに、2枚の基板に位置ずれを生じさせないこと及び接合段階における圧力と温度の均一性を高めることを目的として、2枚の基板を上下から2枚の基板ホルダにより挟んで保持している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−302858号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
基板の直径が大きくなる傾向にある近年、重ね合わされる互いの基板全面においてサブミクロンの精度で位置合わせをすることが困難になってきている。このような事情から、基板をより高い精度で位置合わせするために、それを保持する2枚の基板ホルダを精密に管理する機構が求められている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明の第1の態様に係るホルダメンテナンス装置は、基板ホルダを収容するホルダラックと、ホルダラックから取り出される基板ホルダを清掃する清掃装置とを備え、ホルダラックは、清掃装置を含む処理部に着脱できる。
【0006】
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】重ね合わせ装置及びホルダメンテナンス装置の構造を概略的に示す平面図である。
【図2】上基板ホルダの構造を概略的に示す平面図である。
【図3】下基板ホルダの構造を概略的に示す平面図である。
【図4】ホルダケースの構造を概略的に示す斜視図である。
【図5】ホルダラックの筐体の外観を概略的に示す斜視図である
【図6】ホルダラックのラック本体の構造を概略的に示す斜視図である。
【図7】塵埃検知装置の構造を概略的に示す断面図である。
【図8】洗浄装置の構造を概略的に示す断面図である。
【図9】ベーク装置の構造を概略的に示す断面図である。
【図10】ホルダメンテナンス装置の処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0009】
図1は、本実施形態に係る重ね合わせ装置100及びホルダメンテナンス装置400の構造を概略的に示す平面図である。重ね合わせ装置100は、回路パターンが形成された2枚の基板120を2枚の基板ホルダ190でそれぞれ保持して、接合すべき電極同士が接触するように重ね合わせて加熱加圧することにより接合する装置である。重ね合わせ装置100には基板ホルダ190を収容するホルダラック300が着脱可能であり、重ね合わせ装置100は装着されたホルダラック300から基板ホルダ190を搬出して使用する。
【0010】
ホルダメンテナンス装置400は、基板ホルダ190を清掃することによりメンテナンスする装置である。ホルダメンテナンス装置400にもホルダラック300が着脱可能であり、ホルダメンテナンス装置400は装着されたホルダラック300から基板ホルダ190を搬出してメンテナンスをする。
【0011】
重ね合わせ装置100は、共通の筐体101の内部に形成された大気環境部102及び真空環境部202を含む。大気環境部102は、筐体101の外部に面して制御部110及びEFEM(Equipment Front End Module)112を有する。
【0012】
重ね合わせ装置100に含まれる各装置の各要素は、重ね合わせ装置100全体の制御及び演算を司る制御部110又は要素ごとに設けられた制御演算部が、統合制御、協調制御をすることにより動作する。制御部110は、重ね合わせ装置100を制御するための情報を記憶する記憶部111及び重ね合わせ装置100の電源投入、各種設定等をする場合にユーザが外部から操作する操作部を有する。更に制御部110は、配備された他の機器と接続する接続部を含む場合もある。
【0013】
EFEM112は、3つのロードポート113、114、115及びロボットアーム116を備える。そして各ロードポートにはFOUP(Front Opening Unified Pod)が装着される。FOUPは密閉型の基板格納用ポッドであり、複数の基板120を収容することができる。
【0014】
ロードポート113、114に装着されたFOUPには複数の基板120が収容されており、ロボットアーム116によって大気環境部102に搬入される。このように構成することで、基板120を外気にさらすことなくFOUPから大気環境部102に搬送することができ、基板120への塵埃の付着を防止することができる。大気環境部102及び真空環境部202によって接合された基板120は、ロードポート115に装着されたFOUPに格納される。
【0015】
なお、ここでいう基板120は、既に回路パターンが複数周期的に形成されている単体のシリコンウエハ、化合物半導体ウエハ等である。また、装填された基板120が、既に複数のウエハを積層して形成された積層基板である場合もある。
【0016】
大気環境部102は、筐体101の内側にそれぞれ配置された、予備アライナ130、本アライナ140、反転機構150、分離機構160及び搬送機構170を備える。筐体101の内部は、重ね合わせ装置100が設置された環境の室温と略同じ温度が維持されるように温度管理される。これにより、本アライナ140の精度が安定するので、位置決めを精確にできる。また筐体101の内部には周知のエアフィルタが備えられており、高いクリーン度が保たれる。
【0017】
大気環境部102には、筐体101の一部に設けられたホルダラック着脱部103を介してホルダラック300が着脱される。ホルダラック300は、シャッタを備える筐体及びその筐体内に設置されたラック本体を有しており、ホルダラック着脱部103に装着されて密着した状態でシャッタを開く構造を有しているので、ホルダラック300の着脱による大気環境部102の雰囲気の乱れを抑制して、クリーン度を保つことができる。
【0018】
予備アライナ130は、高精度であるが故に狭い本アライナ140の調整範囲に基板120の位置が収まるように、個々の基板120の位置を仮合わせする。これにより、本アライナ140における位置決めを確実にすることができる。
【0019】
予備アライナ130は、ターンテーブル131及びホルダテーブル132を備える。ターンテーブル131には、EFEM112のロボットアーム116によって基板120が載置される。そして、ターンテーブル131によって、基板120の回転方向の位置が調整される。ホルダテーブル132には、搬送機構170によってホルダラック300から搬送された基板ホルダ190が載置される。基板スライダによってターンテーブル131からホルダテーブル132へと搬送された基板120は、精確に位置合わせされた後基板ホルダ190上に載置される。
【0020】
ホルダテーブル132には電力供給ピンが設けられており、基板ホルダ190の裏面に設けられた電力供給端子と接続して、基板ホルダ190に電力を供給する。電力供給端子から電力を供給された基板ホルダ190は、その内部に設けられた静電チャックにより基板保持面に電位差を生じさせ、基板120を静電吸着する。このようにして一体化された基板120及び基板ホルダ190を、ワークと呼ぶ。
【0021】
本アライナ140は、固定ステージ141、移動ステージ142及び干渉計143を備える。また、本アライナ140を包囲して断熱壁144及びシャッタ145が設けられる。断熱壁144及びシャッタ145に包囲された空間は空調機等に連通して温度管理され、本アライナ140における位置合わせ精度を維持する。
【0022】
固定ステージ141は、移動ステージ142よりも上方に位置していて、固定された状態でワークを下向きに保持する。固定ステージ141に保持されるワークを上ワークと呼び、上ワークを構成する基板ホルダ190を上基板ホルダ191と呼ぶ。移動ステージ142は、載置されたワークを搬送する。移動ステージ142に載置されるワークを下ワークと呼び、下ワークを構成する基板ホルダ190を下基板ホルダ192と呼ぶ。上基板ホルダ191及び下基板ホルダ192の具体的な構成については後述する。
【0023】
固定ステージ141に保持された上ワークと、移動ステージ142に保持された下ワークは、接合面が対向するように精密に位置合わせされる。そして、下ワークを上昇させることにより接合面同士が接触して仮接合される。仮接合された2つのワークをまとめてワーク対と呼ぶ。
【0024】
反転機構150は、後述する第1搬送ユニット171及び第2搬送ユニット172よりも下側に位置しており、基板ホルダ190又はワークを支持する複数の支持ピン及び基板ホルダ190又はワークを把持して反転させる回転把持部を備える。第1搬送ユニット171又は第2搬送ユニット172によって搬送されてきた基板ホルダ190又はワークを支持ピンで支持して、支持ピン上の基板ホルダ190又はワークを回転把持部で把持して反転させる。
【0025】
反転した後、再び支持ピン上に基板ホルダ190又はワークを支持することで、第1搬送ユニット171又は第2搬送ユニット172によって搬出可能になる。なお複数の支持ピンは、基板ホルダ190の基板保持面の外周領域に対応する位置に設けられているので、基板ホルダ190又はワークを上向きでも下向きでも支持することができる。
【0026】
分離機構160は、後述する加熱加圧装置240で加熱加圧された後のワーク対から、基板ホルダ190に挟まれて接合された基板120を取り出す。ここで、加熱加圧するときに基板120と基板ホルダ190との間に塵埃等が付着していると、その塵埃の食い込み、溶融等により基板120と基板ホルダ190との一部が固着する場合がある。
【0027】
この固着した塵埃は、基板120を分離した後に基板ホルダ190に残存する可能性がある。また、基板ホルダ190と加熱加圧装置240の加熱加圧ステージとの間に塵埃等が付着していた場合にも固着が生じる場合があるが、この固着した塵埃も基板ホルダ190に残存する可能性がある。特に基板ホルダ190の基板保持面に固着した塵埃が残存した場合、基板保持面の平坦性が低下してしまうので、そのままだと加熱加圧装置240による加熱加圧が局所的に不十分になり接合強度不足を招く、基板120の静電吸着が不安定になる等の不具合が発生する可能性が考えられる。
【0028】
搬送機構170は、第1搬送ユニット171、第2搬送ユニット172、第1受け渡しポート173、第2受け渡しポート174、シングルスライダ175及びロボットアーム176を備える。第1搬送ユニット171及び第2搬送ユニット172は、予備アライナ130、反転機構150、第1受け渡しポート173及び第2受け渡しポート174の間で基板120、基板ホルダ190、ワーク及びワーク対の搬送をする。
【0029】
第1搬送ユニット171と第2搬送ユニット172は、上下方向に並行して設けられたレール上をそれぞれ独立して走行する。そして第1搬送ユニット171は第2搬送ユニット172よりも上側に位置して、基板120、基板ホルダ190、ワーク及びワーク対を保持したままでもすれ違うことができる構造になっている。
【0030】
第1受け渡しポート173は、分離機構160の上部に設けられ、基板ホルダ190、及びワーク対を載置するためのプッシュアップピンを備える。第2受け渡しポート174もプッシュアップピンを備え、シングルスライダ175と、第1搬送ユニット171及び第2搬送ユニットの間での基板ホルダ190、ワーク及びワーク対の受け渡しを仲介する役割を担う。
【0031】
シングルスライダ175は、第2受け渡しポート174及び本アライナ140の間でワーク及びワーク対の搬送をする。ロボットアーム176は、第1受け渡しポート173、分離機構160及び後述するロードロックチャンバ220の間でワーク対を搬送する。またロボットアーム176は、ホルダラック300、第1受け渡しポート173及び分離機構160の間で基板ホルダ190を搬送する。
【0032】
真空環境部202は、断熱壁210、ロードロックチャンバ220、ロボットアーム230及び複数の加熱加圧装置240を有する。断熱壁210は、真空環境部202を包囲して真空環境部202の内部温度を維持すると共に、真空環境部202の外部への熱輻射を遮断する。これにより、真空環境部202の熱が大気環境部102に及ぼす影響を抑制できる。ロボットアーム230は、ワーク対を搬送する搬送装置であり、保持したワーク対を、ロードロックチャンバ220と加熱加圧装置240の間で搬送する。
【0033】
ロードロックチャンバ220は、大気環境部102側と真空環境部202側とに、交互に開閉するシャッタ222、224を有する。ワーク対が大気環境部102から真空環境部202に搬入される場合、まず、大気環境部102側のシャッタ222が開かれ、ロボットアーム176がワーク対をロードロックチャンバ220に搬入する。次に大気環境部102側のシャッタ222を閉じ、ロードロックチャンバ220内の空気を排出することで、真空状態にする。
【0034】
ロードロックチャンバ220内が真空状態になった後、真空環境部202側のシャッタ224が開かれ、ロボットアーム230がワーク対を搬出する。このような真空環境部202への搬入動作により、大気環境部102の内部雰囲気を真空環境部202側に漏らすことなく、ワーク対を真空環境部202に搬入できる。
【0035】
次にロボットアーム230は、ロードロックチャンバ220から搬出したワーク対を複数の加熱加圧装置240のいずれかに搬入する。そして加熱加圧装置240は、ワーク対を加熱加圧する。これにより基板ホルダ190に挟まれた状態で搬入された基板120は恒久的に接合される。
【0036】
真空環境部202から大気環境部102にワーク対を搬出する場合は、まず真空環境部202側のシャッタ224が開かれ、ロボットアーム230がワーク対をロードロックチャンバ220に搬入する。次に、真空環境部202側のシャッタ224が閉じられ、大気環境部102側のシャッタ222が開かれる。
【0037】
ホルダラック300は、基板ホルダ190を収容するホルダケース350と、ホルダケース350を載置する棚を備える。ホルダラック300に載置されたホルダケース350内の基板ホルダ190は、ロボットアーム176によって出し入れされる。ホルダラック300の具体的な構成については後述する。
【0038】
ホルダメンテナンス装置400は基板ホルダ190を清掃することによりメンテナンスする装置であり、重ね合わせ装置100で使用された基板ホルダ190をメンテナンスすることができる。ここでは、基板ホルダ190を洗浄することによって清掃する例を挙げて説明する。ホルダメンテナンス装置400は、処理部401及び処理部401の外部に面して制御部404を有する。処理部401の一部にはホルダラック着脱部402が設けられ、ここにホルダラック300が装着される。
【0039】
ホルダメンテナンス装置400に含まれる各装置の各要素は、ホルダメンテナンス装置400全体の制御及び演算を司る制御部404又は要素ごとに設けられた制御演算部が、統合制御、協調制御をすることにより動作する。制御部404は、ホルダメンテナンス装置400を制御するための情報を記憶する記憶部405及びホルダメンテナンス装置400の電源投入、各種設定等をする場合にユーザが外部から操作する操作部を有する。更に制御部404は、重ね合わせ装置100の制御部110と接続する接続部を含む。
【0040】
処理部401は、基板ホルダ190に付着する塵埃を検知する塵埃検知装置430、基板ホルダ190を洗浄する洗浄装置440及び基板ホルダ190を加熱するベーク装置450を含む。各装置の具体的な構成については後述する。ロボットアーム420は基板ホルダ190を保持してレール421上を移動することができ、ホルダラック300、塵埃検知装置430、洗浄装置440及びベーク装置450の間で基板ホルダ190を搬送する。またロボットアーム420は、保持した基板ホルダ190を回転する機能を有する。
【0041】
図2は基板120を保持した上基板ホルダ191を概略的に示す平面図である。上基板ホルダ191は、ホルダ本体911及びマグネットユニット912を有しており、全体としては基板120よりも径がひとまわり大きな円板状をなす。ホルダ本体911は、セラミックス、金属等の高剛性材料により一体成形される。
【0042】
ホルダ本体911は、基板120を保持する領域をその表面に備える。この保持領域は研磨されて高い平坦性を有する。基板120の保持は、静電力を利用した吸着により行われる。具体的には、ホルダ本体911に埋め込まれた静電チャックに、ホルダ本体911の裏面に設けられた電圧印加端子を介して電圧を加えることにより、上基板ホルダ191と基板120との間に電位差を生じさせて、基板120を上基板ホルダ191に吸着させる。なお、基板120の吸着面は、回路領域が設けられた面とは反対の面である。
【0043】
マグネットユニット912は、基板120を保持する表面において、保持した基板120よりも外側である外周領域に複数配置される。図の場合、2個を一組として120度毎に合計6個のマグネットユニット912が配されている。
【0044】
上基板ホルダ191は、上基板ホルダ191の外周形状のうち、下基板ホルダ192の外周形状と一致しない部分であるつば部913を含む。分離機構160が接合後の基板120から下基板ホルダ192を引き離すときに、上基板ホルダ191は、つば部913を含む領域において、下基板ホルダ192側からの押圧力を受ける。
【0045】
このとき、上基板ホルダ191の静電吸着を有効に、下基板ホルダ192の静電吸着を無効にしておくことによって、基板120は上基板ホルダ191と共に持ち上げられ、下基板ホルダ192から分離される。分離機構160はこのような構成を有することにより、基板120と上基板ホルダ191との一部が固着していた場合でも、基板120と上基板ホルダ191とを分離することができるが、固着が上基板ホルダ191に残存する可能性がある。
【0046】
上基板ホルダ191は、基板保持面の反対側の面である裏面に2次元コード193を有する。2次元コード193は、各基板ホルダ190に固有の識別情報を含んでおり、ホルダラック300が備える2次元コードリーダによって読み取られる。
【0047】
図3は、基板120を保持した下基板ホルダ192を概略的に示す平面図である。下基板ホルダ192は、ホルダ本体921及び吸着ユニット922を有しており、全体としては基板120よりも径がひとまわり大きな円板状をなす。ホルダ本体921は、セラミックス、金属等の高剛性材料により一体成形される。
【0048】
ホルダ本体921は、基板120を保持する領域をその表面に備える。この保持領域は研磨されて高い平坦性を有する。基板120の保持は、静電力を利用した吸着により行われる。具体的には、ホルダ本体921に埋め込まれた静電チャックに、ホルダ本体921の裏面に設けられた電圧印加端子を介して電圧を加えることにより、下基板ホルダ192と基板120との間に電位差を生じさせて、基板120を下基板ホルダ192に吸着させる。なお、基板120の吸着面は、回路領域が設けられた面とは反対の面である。
【0049】
吸着ユニット922、基板120を保持する表面において、保持した基板120よりも外側である外周領域に複数配置される。図の場合、2個を一組として120度毎に合計6個の吸着ユニット922が配されている。吸着ユニット922は、例えば鉄等の磁性体で構成されており、上基板ホルダ191のマグネットユニット912とそれぞれ対応するように配置されている。
【0050】
そして、基板120を保持した上基板ホルダ191と、基板120を保持した下基板ホルダ192を、互いに向かい合わせてマグネットユニット912と吸着ユニット922を作用させると、2つの基板120を重ね合わせた状態で挟持して固定することができる。このとき、吸着ユニット922とマグネットユニット912はある程度の衝撃を伴って結合するので、その衝撃によって微細な塵埃が発生して、基板ホルダに付着する場合がある。
【0051】
図4は、ホルダケース350の構造を概略的に示す斜視図である。ホルダケース350は、開閉蓋351、確認窓352、位置決めゴマ353、載置台354、把手355及び挿入部356を備える。開閉蓋351は、収容する基板ホルダ190を出入する蓋であり、ホルダケース350が棚に載置されたときにホルダラック300の着脱面に対して対向する面に備えられる。そして、ロボットアーム176が基板ホルダ190を搬出又は搬入する場合に、開閉蓋351はホルダラック300が備えるアクチュエータによって開閉される。
【0052】
確認窓352は、ホルダケース350内に基板ホルダ190が収容されているかを確認するための窓である。確認窓352を通して、ホルダラック300が備えるホルダ検出器により、基板ホルダ190が収容されているかが確認される。ホルダ検出器は、例えばフォトリフレクタにより構成される。位置決めゴマ353は、基板ホルダ190を精確な位置に収納するために、ホルダケース350の底部に設けられたコマである。本実施形態では、ホルダケース350の開閉蓋351側に2つの位置決めゴマ353が設置されている。
【0053】
2つの位置決めゴマ353はそれぞれ、基板ホルダ190を載置する面側に凸部357を備える。ロボットアーム176が、基板ホルダ190の側面が凸部357よりも内側になるよう基板ホルダ190を載置することにより、基板ホルダ190が精確な位置に収納される。載置台354は、ホルダケース350の把手355側の底部に設けられた、基板ホルダ190を載置するための台である。基板ホルダ190は2つの位置決めゴマ353及び載置台354上に載置されることで安定して保持される。
【0054】
ホルダケース350は、全体がホルダラック300から引き出せる構造になっており、ユーザは把手355を掴んでホルダケース350を把手355側に引き出すことができる。挿入部356は、ホルダケース350の種類によって異なる形状を有する。そして、ホルダラック300の載置段側面の形状と挿入部356の形状が一致しない場合に、ホルダケース350が挿入できないように構成することで、ホルダラック300の棚に誤った種類のホルダケース350が載置されるのを防止することができる。
【0055】
なお、図4ではホルダケース350の上蓋を外した状態を示しているが、ホルダケース350には上蓋を設置することができる。上蓋を設置することによりホルダケース350内は密閉された空間になり、塵埃の侵入を防止することができる。特にホルダケース350を持ち運ぶときには塵埃が侵入しやすくなるので、上蓋を設置しておくことが望ましい。
【0056】
図5は、ホルダラック300の筐体301の外観を概略的に示す斜視図である。筐体301は、シャッタ302、シャッタ駆動部304及び着脱部材305を備える。ホルダラック300は、重ね合わせ装置100及びホルダメンテナンス装置400に着脱可能であり、重ね合わせ装置100に装着するときは、ホルダラック着脱部103に設けられた着脱部材挿入部に対して、着脱部材305を挿入することで固定する。
【0057】
着脱部材305には着脱検知センサが備えられており、筐体301は、着脱検知センサが装着を検知した場合に、シャッタ駆動部304を駆動させてシャッタ302を開く。このように、重ね合わせ装置100とホルダラック300が密着した状態でシャッタ302を開くことで、大気環境部102の雰囲気を汚染することなく大気環境部102とホルダラック300を連通することができる。なお筐体301の、シャッタ302がある面とは反対の裏面に操作部を備え、操作部に対するユーザの指示によって、シャッタ302の開閉を実行するように構成してもよい。ホルダラック300を取り外すときは、シャッタ駆動部304を駆動させることでシャッタ302を閉じてから、ホルダラック300全体を後退させて、着脱部材305を引き抜く。
【0058】
ホルダラック300をホルダメンテナンス装置400に装着する場合も同様であり、ホルダメンテナンス装置400のホルダラック着脱部402に設けられた着脱部材挿入部に対して、着脱部材305を挿入することで固定する。そして、ホルダメンテナンス装置400とホルダラック300が密着した状態でシャッタ駆動部304を駆動させてシャッタ302を開くことで、ロボットアーム420がラック本体にアクセスできるようになる。なお、本実施形態ではシャッタを用いたが、シャッタの代わりに扉、蓋等を用いてもかまわない。
【0059】
図6は、筐体内に設置されたラック本体303の構造を概略的に示す斜視図である。ラック本体303は、ホルダケース350を載置する棚310、検出ユニット320及びZ駆動部330を備える。棚310は、上基板ホルダ191を収容する上ホルダケースを載置する上用棚311、下基板ホルダ192を収容する下ホルダケースを載置する下用棚312、異常時等に回収したワークを収容する回収棚313及び予備棚314を備える。本実施形態では、上用棚311と下用棚312はそれぞれ8段の載置段で構成されている。
【0060】
回収棚313は、分離機構160において接合後のワークから基板120を分離できなかった場合、分離の過程で基板120が破損した場合などのエラー発生時に回収したワーク対を収容する回収用ケースを載置する棚である。回収用ケースはワーク対を収容するので、ホルダケース350よりも縦方向に広い点でホルダケース350と異なる。回収用ケースに収容されたワークは、回収用ケースごとユーザによって取り出される。
【0061】
予備棚314は、予備として用いられる棚である。本実施形態では予備棚314は2つの載置段を備え、それぞれ上ホルダケース、下ホルダケースの挿入部356に対応した形状を有する。なお、上ホルダケース及び下ホルダケースのいずれでも載置できるように、両方の挿入部356に対応した形状としても良い。このように構成することで、予備として上ホルダケース又は下ホルダケースを2つ載置することができる。
【0062】
検出ユニット320は、開閉部321、ホルダ検出部322及び2次元コードリーダ323を備え、Z駆動部330によって上下方向に移動して、各載置段にアクセスする。開閉部321は、アクチュエータによってホルダケース350の開閉蓋351を開閉させる。ホルダ検出部322は、ラック本体303の各載置段側面に設けられた開口及びホルダケース350の側面に設けられた確認窓352を通して、ホルダケース350内に基板ホルダ190が収容されているかを確認する。
【0063】
2次元コードリーダ323は、ホルダラック300に対して基板ホルダ190の出し入れをするときに、基板ホルダ190上の2次元コード193を読み取る。2次元コード193を読み取ることで取得した情報は、記憶部111に記憶される。
【0064】
なお本実施形態では、ホルダラック300の、重ね合わせ装置100に対する着脱面とホルダメンテナンス装置400に対する着脱面は同一の面として構成しているが、これに限られない。ホルダメンテナンス装置400に着脱する着脱面と、重ね合わせ装置100に着脱する着脱面とを異なる面としても良い。
【0065】
例えば、まず図5において、筐体301の右側面にも着脱部材、シャッタ及びシャッタ駆動部を備える。右側面のシャッタを駆動させるシャッタ駆動部は、正面のシャッタ302を駆動させるシャッタ駆動部304の上部に載置段を設けるなどして設置することで、正面及び右側面の両方のシャッタを開閉することができる。
【0066】
そして、図6において、ラック本体303の、検出ユニット320が設置されている面と反対の面である右側面からも基板ホルダ190の出し入れができるよう構成する。この場合、ホルダケース350は開閉蓋351の他に右側面にもう一つ開閉蓋を備え、挿入部356を側面ではなく上蓋に設ける。また、載置台354の代わりに2つの位置決めゴマ353を追加して、4つの位置決めゴマ353で基板ホルダ190を保持することで、ロボットアームが開閉蓋351側からも、右側面の開閉蓋側からも基板ホルダ190の出し入れができるように構成する。
【0067】
これに合わせて、ホルダラック300のラック本体303は、右側面に開口を設けることで、ホルダケース350の右側面の開閉蓋が開閉できる空間を提供する。また更に、検出ユニット320及びZ駆動部330をラック本体303の背面にも備え、ホルダケース350の右側面の開閉蓋を開閉できるように構成する。
【0068】
このように構成することで、ホルダラック300を重ね合わせ装置100及びホルダメンテナンス装置400の両方に装着することが可能になり、重ね合わせ装置100の処理とホルダメンテナンス装置400の処理を並行させることができる。即ち、重ね合わせ装置100において、使用後の基板ホルダ190をホルダラック300に回収したら、重ね合わせ装置100は作動したままで、ホルダメンテナンス装置400がその基板ホルダ190をメンテナンスすることができる。
【0069】
図7は、塵埃検知装置430の構造を概略的に示す断面図である。塵埃検知装置430は、照明光源431、撮像部432及び画像処理部433を備える。照明光源431は、基板ホルダ190の表面に浅い入射角で検査用照明光434を照射する。撮像部432は、検査用照明光434の照射を受けた基板ホルダの表面からの正反射光435を受けない位置に配置され、基板ホルダ190の表面を撮像する。
【0070】
基板ホルダ190の上に塵埃436が存在すると、この塵埃436に照射された検査用照明光が乱反射され、その乱反射光である散乱光437の一部が撮像部432に入射する。撮像部432に入射されたこの散乱光437を含む撮像画像を画像処理部433で画像処理することによって、塵埃436の大きさ、位置が検知される。検知された塵埃436の大きさ、位置を示す情報は記憶部405に記憶される。
【0071】
図8は、洗浄装置440の構造を概略的に示す断面図である。洗浄装置440は、ホルダラック300から取り出される基板ホルダ190を洗浄する装置であり、基板ホルダ190を保持する保持部441、純水を噴射する液体噴射ノズル442、液体供給部443、液体加圧部444及び排出口445を備える。保持部441は、基板ホルダ190の表面がXZ平面とほぼ平行になるように基板ホルダ190を保持する。また保持部441は基板ホルダ190を保持したままで、Z方向に昇降移動できるように構成されている。
【0072】
液体噴射ノズル442は、液体供給部443及び液体加圧部444に接続されており、液体供給部443から供給された純水を基板ホルダ190に向けて噴射する。液体噴射ノズル442は、X方向に首振りできるよう構成されており、保持部441のZ方向への昇降移動と連動させることによって、基板ホルダ190表面の指定された位置に純水を噴射することができる。このような構成を有することにより、特に記憶部405に記憶された塵埃436の位置情報を参照して、塵埃が存在する位置に向けて純水を噴射することで、塵埃436を除去する。
【0073】
液体加圧部444は、例えば高圧ボンベで構成されており、液体噴射ノズル442に供給される純水を加圧することにより、噴射する純水の水圧を調整することができる。これにより、例えば、塵埃が強く固着している箇所に対しては水圧を上げて塵埃の除去力を強めることができる。液体噴射ノズル442から噴射された純水及び除去された塵埃は排出口445から排出される。
【0074】
図9はベーク装置450の構造を概略的に示す断面図である。ベーク装置450は、ヒータを内蔵する加熱プレート451及び基板ホルダ190を支持する支持ピン452を備える。ベーク装置450には、ロボットアーム420によって洗浄後の基板ホルダ190が搬入される。搬入された基板ホルダ190は、支持ピン452上に載置される。支持ピン452に載置された基板ホルダ190は、加熱プレート451によって加熱されて、洗浄装置440による洗浄で付着した水分が蒸発して乾燥される。
【0075】
図10はホルダメンテナンス装置の処理の流れを示すフローチャートである。ホルダラック300がユーザによって重ね合わせ装置100から取り外され、ホルダメンテナンス装置400に装着されてから本フローが開始する。各ステップの処理は、ホルダメンテナンス装置400の制御部が主体となり、ホルダメンテナンス装置400に含まれる各装置が備える制御部との協調制御、統合制御により実行される。
【0076】
ステップS1001では、ロボットアーム420が、ホルダラック300に載置されたホルダケース350内の基板ホルダ190を搬出して、塵埃検知装置430に搬入する。基板ホルダ190を搬出する順番は、上の段から順番、下の段から順番等、事前に設定することができる。
【0077】
また、重ね合わせ装置100の制御部110が、使用した基板ホルダ190及び未使用の基板ホルダ190を管理して管理情報を記憶部111に記憶しておき、制御部404が制御部110と接続してこの管理情報を参照することで、ロボットアーム420が搬出する基板ホルダ190を使用済みのものに限るよう構成しても良い。制御部110は、ホルダラック300の2次元コードリーダ323が読み取った識別情報により、使用、未使用を管理する。
【0078】
ステップS1002では、塵埃検知装置430が、搬入された基板ホルダ190に付着している塵埃を検知する。検知した塵埃の位置、大きさの情報は記憶部405に記憶される。基板ホルダ190の片方の面の塵埃検知が完了したら、ロボットアーム420が基板ホルダ190を搬出して、反転してからもう一度塵埃検知装置に搬入することで、もう片方の面の塵埃検知が実行される。
【0079】
ステップS1003では、塵埃検知装置430によって塵埃が検知されたか否かを判断する。塵埃が検知された場合はステップS1004に進む。塵埃が検知されなかった場合はステップS1008に進む。ステップS1004では、ロボットアーム420が塵埃検知装置430から基板ホルダ190を搬出して、洗浄装置440へ搬入する。ここでロボットアーム420は、保持した基板ホルダ190を垂直に回転して、洗浄装置440の保持部441に搬入する。
【0080】
ステップS1005では、洗浄装置440が基板ホルダ190を洗浄する。このとき、記憶部405に記憶された塵埃の情報を参照して、水を吹き付ける位置を判断する。ここで、記憶部405に記憶された塵埃の情報を参照し、塵埃の量が多い場合には洗浄時間を長くする、塵埃の大きさが大きい位置の洗浄時間を長くする又は噴射する純水の水圧を高くするなどの調整をするよう構成しても良い。
【0081】
ステップS1006では、ロボットアーム420が洗浄後の基板ホルダ190をベーク装置450に搬入する。基板ホルダ190はベーク装置450の支持ピン452上に載置される。ステップS1007では、ベーク装置450が加熱プレート451によって基板ホルダ190を加熱する。基板ホルダ190が加熱されることにより、洗浄によって基板ホルダ190に付着した水滴が蒸発して除去され、基板ホルダ190が乾燥する。ステップS1008では、ロボットアーム420が、基板ホルダ190をベーク装置450から搬出し、ホルダラック300の前まで移動して、ホルダラック300に搬入する。
【0082】
ステップS1009では、次に処理すべき処理対象基板ホルダ190があるかを判断する。処理対象基板ホルダ190があると判断した場合は、ステップS1001に戻り、ロボットアーム420が、ホルダラック300から別の基板ホルダ190を塵埃検知装置430へ搬入する。処理対象基板ホルダ190がないと判断された場合は、処理を終了する。
【0083】
ここで、ステップS1005で基板ホルダ190を洗浄した後で、固着した塵埃が基板ホルダ190上に残存していた場合、ベーク装置450による加熱によってより強く固着してしまう可能性が考えられる。そこで基板ホルダ190の洗浄後に再度塵埃検知を行い、塵埃がなければそのままベーク装置に搬入、塵埃があった場合は再度洗浄装置に搬入して洗浄するという処理工程としても良い。このように構成することで、洗浄後に残存した固着がより強く固着してしまうことを防止することができる。なお、洗浄後の塵埃検知は、ロボットアーム420によって基板ホルダ190を塵埃検知装置430へ戻すように制御しても良いし、洗浄装置440とベーク装置450の間に別途塵埃検知装置を設けて、その塵埃検知装置で塵埃検知するようにしても良い。
【0084】
またこの場合に、洗浄装置440の洗浄によって付着した水滴が基板ホルダ190上に残存していると、塵埃検知の精度が落ちてしまうことが考えられる。そこで、洗浄装置440が、液体噴射ノズル442の他に、気体を噴射する気体噴射ノズルを備え、洗浄後に空気を吹き付けることによって水滴を除去するように構成してもよい。
【0085】
また上記実施形態では、洗浄後の基板ホルダ190をベーク装置450によって加熱することで乾燥させているがこれに限られない。ベーク装置450のかわりに遠心乾燥装置またはスピン乾燥装置など、他の周知の乾燥装置を用いてもかまわない。
【0086】
また上記実施形態では、洗浄装置440は保持部441をZ方向に昇降移動させ、液体噴射ノズル442を首振りさせることで、基板ホルダ190の指定された位置に対して純水を噴射するよう構成しているが、それに限られない。保持部441を固定して、液体噴射ノズル442がZ方向への昇降移動及び首振りをできるように構成してもよいし、液体噴射ノズル442がXZ平面を移動できるように構成してもよい。このように構成すれば、基板ホルダ190の表と裏で異なる位置に純水を噴射することができるので、基板ホルダ190の表と裏で塵埃の位置が異なる場合に効率的に塵埃の除去をすることができる。
【0087】
また液体噴射ノズル442を多数配置し、複数の液体噴射ノズル442のうち、基板ホルダ190の指定された位置に対応する液体噴射ノズル442だけを稼動するよう構成しても良い。なお、上記実施形態では洗浄装置440は純水を噴射していたがこれに限らず、薬液など他の液体を噴射するようにしても良い。
【0088】
また上記実施形態では、基板ホルダ190を清掃する例として、基板ホルダ190を洗浄する例に挙げて説明したが、これに限らない。基板ホルダ190に気体を噴射して清掃するように構成しても良いし、ブラシ等で清掃するよう構成しても良い。
【0089】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0090】
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
【符号の説明】
【0091】
100 重ね合わせ装置、101 筐体、102 大気環境部、103 ホルダラック着脱部、110 制御部、111 記憶部、112 EFEM、113 ロードポート、114 ロードポート、115 ロードポート、116 ロボットアーム、120 基板、130 予備アライナ、131 ターンテーブル、132 ホルダテーブル、140 本アライナ、141 固定ステージ、142 移動ステージ、143 干渉計、144 断熱壁、145 シャッタ、150 反転機構、160 分離機構、170 搬送機構、171 第1搬送ユニット、172 第2搬送ユニット、173 第1受け渡しポート、174 第2受け渡しポート、175 シングルスライダ、176 ロボットアーム、190 基板ホルダ、191 上基板ホルダ、192 下基板ホルダ、193 2次元コード、202 真空環境部、210 断熱壁、220 ロードロックチャンバ、222 シャッタ、224 シャッタ、230 ロボットアーム、240 加熱加圧装置、300 ホルダラック、301 筐体、302 シャッタ、303 ラック本体、304 シャッタ駆動部、305 着脱部材、310 棚、311 上用棚、312 下用棚、313 回収棚、314 予備棚、320 検出ユニット、321 開閉部、322 ホルダ検出部、323 2次元コードリーダ、330 Z駆動部、350 ホルダケース、351 開閉蓋、352 確認窓、353 位置決めゴマ、354 載置台、355 把手、356 挿入部、357 凸部、400 ホルダメンテナンス装置、401 処理部、402 ホルダラック着脱部、404 制御部、405 記憶部、420 ロボットアーム、421 レール、430 塵埃検知装置、431 照明光源、432 撮像部、433 画像処理部、434 検査用照明光、435 正反射光、436 塵埃、437 散乱光、440 洗浄装置、441 保持部、442 液体噴射ノズル、443 液体供給部、444 液体加圧部、445 排出口、450 ベーク装置、451 加熱プレート、452 支持ピン、911 ホルダ本体、912 マグネットユニット、913 つば部、921 ホルダ本体、922 吸着ユニット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板ホルダを収容するホルダラックと、
前記ホルダラックから取り出される前記基板ホルダを清掃する清掃装置と
を備え、
前記ホルダラックは、前記清掃装置を含む処理部に着脱できるホルダメンテナンス装置。
【請求項2】
前記ホルダラックは、前記処理部に着脱する第1着脱面と、前記第1着脱面とは異なる、他の装置に装着する第2着脱面とを有する請求項1に記載のホルダメンテナンス装置。
【請求項3】
前記ホルダラックは、前記基板ホルダを収容するケースと、前記ケースを載置する棚とを有し、
前記ケースは、前記棚に載置されたときに前記ホルダラックの着脱面に対して対向する面に、収容される前記基板ホルダを出入する開閉蓋を備える請求項1または2に記載のホルダメンテナンス装置。
【請求項4】
前記処理部は、前記基板ホルダに付着する塵埃を検知する塵埃検知装置を含む請求項1から3のいずれか1項に記載のホルダメンテナンス装置。
【請求項5】
前記処理部は、前記基板ホルダを加熱するベーク装置を含む請求項1から4のいずれか1項に記載のホルダメンテナンス装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2011−142141(P2011−142141A)
【公開日】平成23年7月21日(2011.7.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−818(P2010−818)
【出願日】平成22年1月5日(2010.1.5)
【出願人】(000004112)株式会社ニコン (12,601)
【Fターム(参考)】