説明

マイクロマシニング型の構成素子のための製造方法、相応の構成素子複合体、及び相応のマイクロマシニング型の構成素子

本発明は、マイクロマシニング型の構成素子のための製造方法、相応の構成素子複合体、及び相応のマイクロマシニング型の構成素子に関する。本発明に係る方法は、以下のステップ、すなわち、第1の前面側の表面(V1;V1′;V1′′;V1′′′)及び第1の背面側の表面(R1;R1′;R1′′;R1′′′)を備える、多数の半導体チップ(SC1,SC2,SC3;SC2′′;SC1′′′,SC2′′′;SC3′′′)の第1の複合体(W1;W1′;W1′′;W1′′′)を用意するステップと、第2の前面側の表面(V2;V2′′′)及び第2の背面側の表面(R2;R2′′′)を備える、対応する多数のキャリア基板(SS1,SS2,SS3;SS1′′′,SS2′′′,SS3′′′)の第2の複合体(W2;W2′)を用意するステップと、前記第1の前面側の表面(V1;V1′;V1′′;V1′′′)及び/又は前記第2の前面側の表面(V2;V2′′′)に、排気通路(SK,KG)を備える構造化された付着層(SG)を印刷するステップと、前記第1の前面側の表面(V1;V1′;V1′′;V1′′′)と、前記第2の前面側の表面(V2;V2′′′)とを、それぞれ1つの半導体チップ(SC1,SC2,SC3;SC2′′;SC1′′′,SC2′′′;SC3′′′)及び対応するキャリア基板(SS1,SS2,SS3;SS1′′′,SS2′′′,SS3′′′)を備える多数のマイクロマシニング型の構成素子に対応するようにアライメント調整するステップと、前記第1の前面側の表面(V1;V1′;V1′′;V1′′′)と、前記第2の前面側の表面(V2;V2′′′)とを、前記構造化された付着層(SG)を介して、圧力を印加した状態で結合するステップであって、各々の半導体チップ(SC1,SC2,SC3;SC2′′;SC1′′′,SC2′′′;SC3′′′)が前記対応するキャリア基板(SS1,SS2,SS3;SS1′′′,SS2′′′,SS3′′′)に、それぞれのマイクロマシニング型の構成素子に対応するように結合され、このとき、周囲雰囲気のガスが前記排気通路(SK,KG)を通して外部に逃げることができるように結合するステップと、マイクロマシニング型の構成素子を個別化するステップと、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マイクロマシニング型の構成素子のための製造方法、相応の構成素子複合体、及び相応のマイクロマシニング型の構成素子に関する。
【0002】
従来技術
普遍性あるいは一般性を制限することなく、本発明、及び本発明の根底にある課題について、高圧センサ素子を参照しながら説明する。高圧センサ素子の場合、集積された評価回路を有するか、又は集積された評価回路を有しない単数又は複数の薄いシリコンチップが、鋼ダイヤフラムを備える鋼基板にろう接されている。
【0003】
ドイツ連邦共和国特許出願公開第102007012106号明細書において公知であるように、シリコンチップの回路面及び接続面は、鋼ダイヤフラムとは反対側の面に位置している。はんだとして、例えばガラスはんだ(以下、シールガラスとも呼ぶ)が使用される。この技術は、例えば「パターン‐トランスファ(Pattern‐Transfer)」の名称で知られている。しかし、この技術は、処理に関して種々異なる課題を有する。例えば、チップを前面の処理と背面の処理との間で何度も裏返す必要があり、手間を要する。その際に使用される小乃至極小のチップの取扱は、手間を要する。ウエハプロセスとシングルチッププロセス(ろう接)とバッチプロセスとの間の、複数の手間のかかる切換が必要である。最後に、ろう接時の気泡形成を最小化するための特別な措置が必要である。
【0004】
ドイツ連邦共和国特許出願公開第10036284号明細書に記載の高圧センサ素子では、ダイヤフラム上に、ダイヤフラムから電気絶縁性の層により隔離されて、抵抗線歪ゲージの形態の少なくとも1つの測定素子が被着される。測定素子は、電気絶縁性の基板に被着される。電気絶縁性の基板は、後続のステップにおいて、測定素子とは反対側の面でダイヤフラムに固定される。その結果、電気絶縁性の基板は、電気絶縁性の層を形成する。
【0005】
ドイツ連邦共和国特許出願公開第102007012106号明細書は、金属ハウジング及び半導体チップを備える圧力センサを開示している。ハウジングは、ハウジングと一体的なダイヤフラムと、ダイヤフラムに流体を供給するための入口とを有している。
【0006】
ドイツ連邦共和国特許出願公開第10350036号明細書及びドイツ連邦共和国特許出願公開第102005035057号明細書には、それぞれ、半導体チップアセンブリを製造する方法が記載されている。複数の半導体チップが、薄い背面側のウェブ又は支持箇所を介してキャリア基板に結合されている。ウェブは、例えばシリコンからなり、製造に起因して中空室により包囲される。キャリア基板及び半導体チップに対して選択的なエッチングプロセスにより、ウェブが解離され、これにより、半導体チップがキャリア基板から分離される。
【0007】
ドイツ連邦共和国特許出願公開第19934114号明細書には、基板複合体を形成するための、基板及びこの種の複数の基板を収容するためのワークキャリアが記載されている。
【0008】
発明の利点
請求項1の特徴を備える本発明に係るマイクロマシニング型の構成素子のための製造方法、又は請求項14に係る構成素子複合体、又は請求項17に係る相応のマイクロマシニング型の構成素子は、当該マイクロマシニング型の構成素子がウエハプロセスの使用、又はウエハプロセス及びバッチプロセスの組み合わせの使用だけで簡単に、確実に、かつ特に気泡なしに製造可能であるという利点を有する。ろう接時の気泡形成の最小化は、印刷されたシールガラス構造に設けられた排気通路、及び場合によってはろう接時のチップの凸状の形状によって可能となる。これにより、電気的な構成素子安定性が向上する。個別基板の代わりに複合基板を使用することによって、製造の簡単化及び合理化が達成される。
【0009】
複合体内の非直線的な輪郭のための個別化法によって、チップ及び個別化された基板の外側輪郭は、互いに調整可能である。このことは、半導体ウエハにおける高い面利用と同時に、個別化された基板における好適な組立ジオメトリ(例えば円形、多角形又は長方形)を可能にする。加えて、本発明に係る方法は、優れた縮小可能性(Shrink−Faehigkeit)を示す。
【0010】
本発明の根底にある思想は、排気通路を備える構造化された付着層を、例えば印刷により、第1の前面側の表面及び/又は第2の前面側の表面に被着することにある。これにより、周囲雰囲気のガスを排気通路を通して結合工程の際に外部に逃がすことができるので、複合体において各々の半導体チップが、対応するキャリア基板に、それぞれのマイクロマシニング型の構成素子に対応して実質的に気泡なしに結合される。
【0011】
従属請求項には、本発明のそれぞれの対象の有利な態様及び改良が看取される。マイクロマシニング型の構成素子のための製造方法は、以下のステップ、すなわち、第1の前面側の表面及び第1の背面側の表面を備える、多数の半導体チップの第1の複合体を用意するステップと、第2の前面側の表面及び第2の背面側の表面を備える、対応する多数のキャリア基板の第2の複合体を用意するステップと、前記第1の前面側の表面及び/又は前記第2の前面側の表面に、排気通路を備える構造化された付着層を被着するステップと、前記第1の前面側の表面と前記第2の前面側の表面とを、それぞれ1つの半導体チップ及び対応するキャリア基板を備える多数のマイクロマシニング型の構成素子に対応するようにアライメント調整するステップと、前記第1の前面側の表面と、前記第2の前面側の表面とを、前記構造化された付着層を介して、圧力を印加した状態で結合するステップであって、各々の半導体チップが前記対応するキャリア基板に、それぞれのマイクロマシニング型の構成素子に対応するように結合され、このとき、周囲雰囲気のガスが前記排気通路を通して外部に逃げることができるように結合するステップと、マイクロマシニング型の構成素子を個別化するステップと、を有することを特徴とする。好ましくは、前記第1の複合体がウエハ複合体である。好ましくは、前記ウエハ複合体を、前記半導体チップが、それぞれの中空室により包囲されている単数又は複数の支持領域を介してウエハ本体に結合されているように構成する。好ましくは、前記結合するステップが熱ステップを含み、該熱ステップにおいて、前記支持領域を破断して、前記ウエハ本体を前記半導体チップから解離する。好ましくは、前記第1の複合体を、多数の半導体チップがダイシングシートに設けられているように構成する。好ましくは、前記第2の複合体がウエハ複合体である。好ましくは、前記第2の複合体を、多数のキャリア基板がキャリア装置により結合されているように構成する。好ましくは、前記付着層がシールガラス層であり、該シールガラス層を結合のために100〜500℃の範囲の温度に加熱する。好ましくは、前記付着層が、第1の排気通路を備える多数の別体の構造を備える印刷パターンを備え、該別体の構造が、第2の排気通路により離間されているようにする。好ましくは、前記キャリア基板が鋼基板である。好ましくは、前記第1の前面側の表面上に、各々の半導体チップが集積回路を有しており、前記第1の前面側の表面を前記第2の前面側の表面に、前記構造化された付着層を介して結合する。好ましくは、結合後、個別化する前に、前記第1の背面側の表面から前記半導体チップを貫通接続するステップを実施する。好ましくは、貫通接続前に、多数の半導体チップの第1の複合体を前記第1の背面側の表面において薄肉化するステップを実施する。また、本発明に係るマイクロマシニング型の構成素子複合体は、多数の半導体チップの第1の複合体を備え、該第1の複合体が、第1の前面側の表面及び第1の背面側の表面を有しており、対応する多数のキャリア基板の第2の複合体を備え、該第2の複合体が、第2の前面側の表面及び第2の背面側の表面を有しており、該キャリア基板が鋼基板であり、前記第1の前面側の表面と、前記第2の前面側の表面とは、構造化された付着層を介して、各々の半導体チップが対応するキャリア基板に、それぞれのマイクロマシニング型の構成素子に対応するように実質的に気泡なしに結合されているように、結合されている、ことを特徴とする。好ましくは、前記半導体チップが、圧電式の装置を備えるセンサチップである。
【0012】
有利な態様では、第1の複合体がウエハ複合体である。
【0013】
別の有利な態様では、ウエハ複合体を、半導体チップが、それぞれの中空室により包囲されている単数又は複数の支持領域を介してウエハ本体に結合されているように構成する。例えば、多孔質のシリコンの使用により、この種の欠陥の少ない薄いシリコンチップが、背面研削、研磨又はプラズマエッチングの工程を必要とすることなく形成される。背面薄肉化プロセス、ラミネートプロセス、多重のトランスファラミネートプロセスの代わりに、この種の薄いシリコンチップのキャリアとしての原始ウエハ(Ursprungswafer)の使用は、明らかに簡単化された取扱を可能にする。
【0014】
別の有利な態様では、結合するステップが熱ステップ及び/又は機械ステップを含み、熱ステップ及び/又は機械ステップにおいて、支持領域を破断して、ウエハ本体を半導体チップから解離する。
【0015】
別の有利な態様では、第1の複合体を、多数の半導体チップがダイシングシートに設けられているように構成する。
【0016】
別の有利な態様では、第2の複合体がウエハ複合体である。基板の取扱及び調整の簡単化は、個別基板及びワークキャリアシステムの代わりとしての、このような大型基板の使用により達成される。
【0017】
別の有利な態様では、第2の複合体を、多数のキャリア基板がキャリア装置により結合されているように構成する。
【0018】
別の有利な態様では、付着層がシールガラス層であり、シールガラス層を結合のために100〜500℃の範囲の温度に加熱する。「ピックアンドプレース工具」による個別チップ接合の代わりとしての、ウエハシールガラス接合の使用は、ろう接の簡単化及び合理化を可能にする。シールガラス接合時のチップ欠陥は、圧着力をチップ背面を介してピックアンドプレース工具の代わりにチップ前面に導入することにより解決される。
【0019】
別の有利な態様では、付着層(SG)が、第1の排気通路(SK)を備える多数の別体の構造(SGS)を備える印刷パターンを備え、別体の構造(SGS)が、第2の排気通路(KG)により隔離されているようにする。
【0020】
別の有利な態様では、キャリア基板が鋼基板である。
【0021】
別の有利な態様では、第1の前面側の表面上に、各々の半導体チップが集積回路を有しており、第1の前面側の表面を第2の前面側の表面に、構造化された付着層を介して結合する。
【0022】
別の有利な態様では、結合後、個別化する前に、第1の背面側の表面から半導体チップを貫通接続するステップを実施する。
【0023】
別の有利な態様では、貫通接続前に、多数の半導体チップの第1の複合体を第1の背面側の表面において薄肉化するステップを実施する。
【0024】
本発明の実施の形態を図面に示し、以下に詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るマイクロマシニング型の構成素子のための製造方法を説明するための概略断面図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係るマイクロマシニング型の構成素子のための製造方法を説明するための概略断面図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係るマイクロマシニング型の構成素子のための製造方法を説明するための概略断面図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態に係るマイクロマシニング型の構成素子のための製造方法を説明するための概略断面図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態に係るマイクロマシニング型の構成素子のための組付コンセプトを説明するための概略断面図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態に係るマイクロマシニング型の構成素子のための製造方法を説明するための概略断面図である。
【図7】本発明の第3の実施の形態に係るマイクロマシニング型の構成素子のための製造方法を説明するための概略断面図である。
【図8】本発明の第4の実施の形態に係るマイクロマシニング型の構成素子のための製造方法を説明するための概略断面図である。
【図9】本発明の第5の実施の形態に係るマイクロマシニング型の構成素子のための製造方法を説明するための概略断面図である。
【0026】
実施の形態の説明
図中、同一の符号は、同一又は機能同一のコンポーネントを示す。
【0027】
図1a,b〜図4a,bは、本発明の第1の実施の形態に係るマイクロマシニング型の構成素子のための製造方法を説明するための概略的な断面図である。
【0028】
図1a,bにおいて、符号1は、シリコンウエハW1のシリコンウエハ本体を示している。シリコンウエハ本体1には、薄いシリコンセンサチップSC1,SC2,・・・が、それぞれのウェブ又は支持領域ST1,ST2,・・・を介して結合されている。
【0029】
図1bから判るように、図1aは、図1bに係るウエハW1の部分Aを示している。シリコンセンサチップSC1,SC2,・・・は、その前面に集積回路C1又はC2を有する。集積回路C1又はC2には、圧電式の装置Pが設けられている。圧電式の装置Pは、圧力検出のために使用される。支持箇所ST1,ST2,・・・は、シリコンからなり、例えばドイツ連邦共和国特許出願公開第102005035057号明細書に記載の方法にしたがって形成される。支持箇所ST1,ST2,・・・は、それぞれの中空室H1あるいはH2等により包囲されている。
【0030】
それぞれの中空室H1,H2の上側に位置するシリコンセンサチップSC1,SC2は、高圧センサ素子のために適して構成されているように、特に薄く構成されている。シリコンからなる支持箇所ST1,ST2,・・・は、複合体で実施したい半導体プロセス及びマイクロマシニングプロセス中、シリコンセンサチップSC1,SC2,・・・を固定する。支持箇所ST1,ST2,・・・の有利な配置は、シリコンセンサチップSC1,SC2,・・・の中央の領域にある。チップ毎に複数の支持箇所を設けてもよい。
【0031】
この種の配置構造により、シリコンセンサチップSC1,SC2,・・・は、分離溝T1,T2,T3を製造するための前面の乾式エッチングの際に、内部応力により、軽微な凸状の形状を取ることができる。すなわち、シリコンセンサチップSC1,SC2,・・・の側方の端部は、中央の領域よりもウエハ本体1の近くに位置する。これにより、凸状の形状は、後に実施すべきシールガラス接合プロセス(Sealglas‐Bondprozess)の際のガス封入及び気泡を回避する。シールガラス接合プロセスについては後述する。シリコンセンサチップSC1,SC2,・・・間に設けられる分離溝T1,T2,T3は、ウエハ本体1内まで延在しており、後に実施すべきシールガラスウエハ接合時の熱膨張及びメニスカス形成を可能にする所定の最小幅及び最小深さを有して構成されている。
【0032】
これにより、図1a,bに係るアセンブリは、多数の半導体チップSC1,SC2,・・・の第1の複合体である。第1の複合体は、第1の前面側の表面V1及び第1の背面側の表面R1を有している。第1の表側の表面V1は、図1bに示すように、シリコンセンサチップSC1,SC2,・・・の前面側の表面の総体により形成される。
【0033】
前面の乾式エッチング法により形成される分離溝T1,T2,T3は、任意の形状に形成可能である。これにより、シリコンセンサチップSC1,SC2,・・・の形状は、シリコンセンサチップSC1,SC2,・・・と結合すべきキャリア基板の所望の形状に適合可能である。キャリア基板は、本実施の形態では、例えば鋼からなる。
【0034】
図2a,bにおいて、符号10は、鋼からなるキャリア基板本体を示している。キャリア基板本体10は、ウエハW2の形態で存在する。ウエハW2は、有利には、図1a,bを参照しながら説明したウエハW1と同じ寸法を有する。ウエハW2は、第2の前面側の表面V2及び第2の背面側の表面R2を有する。
【0035】
図2aには、図2bの部分Bが示されている。背面側の孔B1,B2,B3,・・・により、第2の前面側の表面V2には、複数の高圧ダイヤフラムM1,M2,M3,・・・が設けられている。高圧ダイヤフラムM1,M2,M3,・・・のパターンは、シリコンウエハW1上のシリコンチップSC1,SC2,・・・のパターンと一致する。
【0036】
シリコンウエハW1と結合するために、後に実施すべきシールガラス接合中、特殊鋼ウエハW2の調整のために、特殊鋼ウエハW2は、光学的に評価可能な2つの調整穴LJを有する。調整穴LJは、高圧ダイヤフラムM1,M2,M3,・・・のパターン内に含まれており、高圧ダイヤフラムM1,M2,M3,・・・とともに形成される。例えば1つのクランプ装置内でのこの共通した機械的な製造によって、ダイヤフラムM1,M2,M3,・・・又はダイヤフラム孔B1,B2,B3,・・・に対する調整穴LJの極めて良好な位置精度が保証される。
【0037】
さらに、第2の前面側の表面V2には、溝N1,N2が設けられている。溝N1,N2は、ダイシングラインあるいはソーイングラインS12,S23,・・・に沿ったダイシングあるいはソーイングにより、鋼からなる個々のキャリア基板SS1,SS2,SS3,・・・を後に個別化する際の、又はレーザ溶接により後に装着する際の簡単化を実現する。
【0038】
これにより、特殊鋼ウエハW2は、多数のキャリア基板SS1,SS2,SS3,・・・の第2の複合体を含む。第2の複合体は、第2の前面側の表面V2及び第2の背面側の表面R2を有する。第2の前面側の表面V2は、後の工程において、ウエハW1の複合体中のシリコンセンサチップSC1,SC2,・・・に結合されることになる。
【0039】
図3a,bには、構造化されたシールガラス層SGを特殊鋼ウエハW2の第2の前面側の表面V2に印刷するステップ(図3a)と、ウエハW1とウエハW2とをシールガラス層SGを介して結合するステップとが示されている。
【0040】
図3aに示した印刷は、例えばスクリーン印刷又はディスペンス(Dispensen)によって行われる。その際、互いに広幅の排気通路KGによって隔離された個々のシールガラス構造SGSは、特殊鋼ダイヤフラムM1,M2,M3,・・・の各々の位置に、シールガラス構造が、シリコンチップSC1,SC2,・・・の気泡の少ないシールガラス接合のための狭幅の排気通路SKを備えて存在するように構成される。狭幅の排気通路SKは、広幅の排気通路KGに開口している。広幅の排気通路KGは、ガスが積層したウエハW1,W2のウエハ縁部を介して外部に完全に排出されることを可能にする。これは、広幅の排気通路が外部まで連通しているからである。排気通路SKの可能な構成の例は、カットケーキ状、つまり、切り分けられたケーキ状の構造、ストリップ状の構造、グリッド状の構造等である。
【0041】
図3aの符号DMBは、鋼ダイヤフラムM1,M2,M3,・・・の直径を示している。このことから、シールガラス構造SGSが鋼ダイヤフラムM1,M2,M3,・・・より大きな直径を有していることが判る。シリコンセンサチップSC1,SC2,SC3,・・・も、鋼ダイヤフラムM1,M2,M3,・・・より大きな直径を有している。シールガラス構造SGSの直径は、実質的にシリコンセンサチップSC1,SC2,SC3の直径に等しい。
【0042】
付加的に又は択一的に、シリコンウエハW1にこの種のシールガラス構造SGSを印刷してもよい。
【0043】
シールガラス構造SGSの光学式のアライメント調整のために、特殊鋼ウエハW2の調整穴LJが使用される。それぞれシリコンセンサチップ及び対応する鋼からなるキャリア基板を備える、形成したい多数のマイクロマシニング型の構成素子に応じて、ウエハW1,W2のアライメント調整後、図3bに示すように、第1の前面側の表面V1と、第2の前面側の表面V2とが、構造化されたシールガラス層SGを介して結合されて、マイクロマシニング型の構成素子の相応の複合体を形成する。
【0044】
この結合は、100℃〜500℃の温度と、適当に選択された圧着力、例えば適当なラムを用いた適当に選択された圧着力とで、シールガラスウエハ接合の公知の技術によってなされる。これにより、ダイヤフラムM1,M2,M3,・・・と、センサチップSC1,SC2,SC3,・・・との間の中空室は、回避可能である。シールガラスウエハ接合時の機械的な圧着力によって、又はシリコンウエハW1と特殊鋼ウエハW2とのそれぞれ異なる熱膨張係数による、シールガラスウエハ接合中の冷却時の熱機械的な亀裂プロセスによって、又は機械的な力の入力によって、又は支持箇所ST1,ST2,ST3,・・・に対する化学的な反応によって、支持箇所ST1,ST2,ST3,・・・は、適当に分離され、ひいてはシリコンセンサチップSC1,SC2,SC3,・・・とウエハ本体1との固い結合は切り離される。この切り離しは、特殊鋼ウエハW2及びろう接されたシリコンセンサチップSC1,SC2,SC3,・・・の移動、ひいては内部応力の少ない冷却を可能にする。冷却後、ウエハ本体1は、簡単に、形成された構造から持ち上げられる。
【0045】
図4aは、ウエハ本体1を持ち上げ、シリコンセンサチップSC1,SC2,SC3,・・・の背面を任意選択的に平滑化した後の状態を示す。
【0046】
続いての、やはり図4aに示したプロセスステップにおいて、シリコンセンサチップSC1,SC2,SC3の背面貫通接続が行われる。それぞれの集積回路の、半導体チップSC1,SC2,SC3の前面に設けられた導体路装置L1,L2を、半導体チップSC1,SC2,SC3,・・・の背面から接続するために、背面からコンタクト穴K11,K12,K21,K22,K32,・・・が形成される。
【0047】
図4bは、シリコンセンサチップSC2の背面貫通接続を説明するための部分拡大図である。
【0048】
回路C2の前面側の薄層セラミックD2(第1の実施の形態のために図4bにのみ図示)内に設けられている導体路L1,L2の接点接続のために、シリコンセンサチップSC2の背面には、対応する(図示しない)レジストマスクあるいはラッカーマスクが設けられる。その後、コンタクト穴K21,K22の相応の乾式エッチングプロセスが、導体路L1,L2まで、例えば適当なエッチングストップによって実施される。
【0049】
レジストマスクの形成は、ろう接されたシリコンセンサチップSC1,SC2,SC3,・・・を備える特殊鋼ウエハW2のトポグラフィ(Topographie)によって難しくなっている。それゆえ、好ましくはスプレーコーティングが用いられる。その際、大きなコンタクト、例えば構造精度に対するより小さな要求を伴う導電性接着剤接続のための大きなコンタクトが形成される。乾式エッチングステップ後、さらに、絶縁層IがシリコンセンサチップSC1,SC2,SC3の背面に析出され、再度のリソグラフィと、導体路L1,L2内のエッチングストップを用いた後続の乾式エッチングとによって、コンタクト穴K21,K22が導体路L1,L2まで開通される。
【0050】
次に、導電性接着剤コンタクトフィリングKF21,KF22がコンタクト穴K21,K22内に充填される。これにより、図4bに示したプロセス状態に至る。
【0051】
さらに、導体路L1,L2が、集積回路C2の回路接続領域CC1又はCC2に接続されていることについて言及しておく。回路接続領域CC1又はCC2は、他方、図示しない別の導体路及び別の電子的なコンポーネントを介して圧電式の装置Pに接続されている。
【0052】
図4a,bに示したプロセス状態に続いて、構成素子複合体が個々の構成素子に個別化される。個々の構成素子は、それぞれ、シリコンセンサチップと、鋼からなるキャリア基板とからなる。このために、ダイシングプロセスがそれぞれのダイシングラインS12,S23,・・・に沿って実施される。ダイシングのために、例えばレーザ‐ウォータジェット‐切断が使用可能である。センサ構成素子を接続管体に溶接するのに適した外側輪郭、例えば円形が形成される。個別化中及び個別化後の個別化された構成素子の取扱は、(図示しない)ガラス繊維テープ又はその他の適当なキャリア上でなされる。
【0053】
図5は、本発明の第1の実施の形態に係るマイクロマシニング型の構成素子のための組付コンセプトを説明するための概略断面図である。
【0054】
図5に示すように、組立のために、キャリア基板SS2とシリコンセンサチップSC2とからなるセンサ構成素子の、接続管体AS2への溶接が、ビーム溶接によって周囲に沿ってなされる。このとき、溶接シームSNが形成される。この周囲を取り巻いた溶接によって、溶接シームSNは、その用途での運転中、有利には圧縮応力によって負荷される。このことは、当該センサの疲れ強さに関して、特に高い圧力のために設計することを可能にする。センサ構成素子の下側の領域でのみ溶接することによって、シリコンセンサチップSC2と、溶接による熱影響ゾーンとの間隔は、比較的大きく維持可能である。
【0055】
図5との関連で説明したプロセス状態に続いて、圧力及び温度に関するセンサ構成素子の調整が行われる。評価電子回路を有しないセンサ構成素子の調整は、対応するASIC(2チップ解決手段)でなされる。集積された評価電子回路を備えるセンサ素子では、調整は、サイリスタザッピング(Thyristor−Zapping)又はツェーナザッピング(Zehner−Zapping)によって可能である。
【0056】
このように構成された高圧センサのための使用分野の例は、燃料噴射装置、空調装置又は変速装置である。
【0057】
図6は、本発明の第2の実施の形態に係るマイクロマシニング型の構成素子のための製造方法を説明するための概略断面図である。
【0058】
図6に示した第2の実施の形態では、多数の半導体チップSC1′,SC2′,・・・の第1の複合体は、各々の半導体チップSC1′,SC2′,・・・が完全にウエハW1′のウエハ本体1′に組み込まれており、つまり第1の実施の形態にあるようなシリコンからなる支持箇所が存在しない点において相違する。
【0059】
ウエハW1′は、第1の前面側の表面V1′及び第1の背面側の表面R1′を有する。センサチップSC1′,SC2′内の回路C1′,C2′の構造は、図1a,bとの関連で説明した圧電式の装置Pを含む回路領域C1,C2の構造に相当する。
【0060】
付加的に、図6において、符号PLはポリッシングラインを示している。このポリッシングラインPLまで、特殊鋼ウエハW2の表面V2上での表面V1′のシールガラスウエハ接合後、シリコンセンサチップSC1′,SC2′,・・・の要求される小さな厚さを達成するために、ウエハW1′の薄肉化が第2の背面側の表面R1′からなされる。ウエハW1′の背面の薄肉化が第2の背面側の表面R1′から、例えばエッチング又は化学機械的な除去により実施可能であることを言及しておく。最後に、符号S12′は、個別化プロセス、例えばダイシングによる個別化プロセスのための線を示している。この個別化プロセスにおいて、第1の実施の形態とは異なり、ウエハW1′のウエハ本体1′も特殊鋼ウエハW2と同時に切断される。
【0061】
図7は、本発明の第3の実施の形態に係るマイクロマシニング型の構成素子のための製造方法を説明するための概略断面図である。
【0062】
図7に係る第3の実施の形態では、上述の第1の実施の形態とは異なり、この種のシリコンセンサチップSC2′′がその背面側の表面R1′′から背面貫通接続がなされるのではなく、前面側の表面V1′′のシールガラスウエハ接合と、絶縁状態にキャリア基板SS2の表面V2内に又は表面V2上に設けられている対応する導体路(破線により概略的に図示)上への、薄層セラミックD2′′内の回路側の導体路L1′′,L2′′上に設けられているはんだバンプLB1,LB2のろう接とが同時になされる。導体路L1′′及びL2′′は、第1の実施の形態と同様に、集積回路C2′′の対応する回路接続領域CC1′′,CC2′′に接続されている。
【0063】
図8a,bは、本発明の第4の実施の形態に係るマイクロマシニング型の構成素子の製造方法を説明するための概略断面図である。
【0064】
図8に係る第4の実施の形態では、多数の半導体チップSC1′′′,SC2′′′,・・・の第1の複合体が、枠で囲まれたダイシングシートあるいはソーイングシートSF上で、複合体W1′′内に設けられている。シリコンセンサチップSC1′′′,SC2′′′,・・・は、回路領域CC1′′′,CC2′′′,・・・を有する。回路領域CC1′′′,CC2′′′,・・・は、既述の、圧電式の装置Pを含む回路領域C1,C2に相当する。つまり、図6に示したプロセス状態から出発して、半導体チップSC1′′′,SC2′′′,・・・は、既に薄肉化されており、個別チップSC1′′′,SC2′′′,・・・にダイシングされている。この複合体W1′′の結束は、枠で囲まれたダイシングシートSFだけによって提供されている。V1′′′は、第1の複合体W1′′の第1の前面側の表面を示しているのに対して、R1′′′は、第1の複合体W1′′の第1の背面側の表面を示している。
【0065】
前述の実施の形態とは異なり、第4の実施の形態では、同様に、鋼からなるキャリア基板SS1′′′,SS2′′′,SS3′′′,・・・が、特殊鋼ウエハの形態で存在しているのではなく、例えばドイツ連邦共和国特許出願公開第19934114号明細書に詳述されているように、キャリア装置TEにより複合体W2′′として結合されている個別基板として存在している。V2′′′は、複合体W2′′の第2の前面側の表面を示しているのに対して、R2′′′は、第2の背面側の表面を示している。
【0066】
図8に示したプロセス状態に続いて、既に第1の実施の形態との関連で説明したシールガラス接合、背面接続、個別化及びこれらに続く別のプロセスステップが実施される。
【0067】
図9a,bは、本発明の第5の実施の形態に係るマイクロマシニング型の構成素子のための製造方法を説明するための概略断面図である。
【0068】
図9a,bに係る第5の実施の形態では、薄肉化されかつ個別化されたセンサチップSC1′′′,SC2′′′,・・・が、枠で囲まれたダイシングシートSF′を介して結合され、1つの複合体W1′′′を形成している。ダイシングシートSF′は、第4の実施の形態とは異なり、第1の前面側の表面V1′′′に取り付けられており、これに対して、第1の背面側の表面R1′′′は露出している。
【0069】
相応に、第1の背面側の表面R1′′′と、チップSC2′′′等を備える鋼キャリア基板SS2の第2の前面側の表面V2とのろう接がなされる。回路C2′′′の回路接続領域CC1′′′,CC2′′′は、薄層セラミックD2′′′を貫いて延びる導体路LB1′′′,LB2′′′を介して、前面側の表面V1′′′に接続されている。導体路LB1′′′,LB2′′′は、後に接合その他の技術により電気的に接続可能である。
【0070】
以上、本発明について有利な実施の形態を参照しながら説明してきたが、本発明は、これらの実施の形態に限定されるものではなく、多様に改変可能である。
【0071】
特に、上述の材料の組み合わせや、センサの型式は、例にすぎない。上述の実施の形態も、複合体の態様及び接点接続の態様に関して任意に組み合わせ可能である。
【図1a】

【図1b】

【図2a】

【図2b】

【図3a】

【図3b】

【図4a】

【図4b】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
マイクロマシニング型の構成素子のための製造方法において、以下のステップ、すなわち、
第1の前面側の表面(V1;V1′;V1′′;V1′′′)及び第1の背面側の表面(R1;R1′;R1′′;R1′′′)を備える、多数の半導体チップ(SC1,SC2,SC3;SC2′′;SC1′′′,SC2′′′;SC3′′′)の第1の複合体(W1;W1′;W1′′;W1′′′)を用意するステップと、
第2の前面側の表面(V2;V2′′′)及び第2の背面側の表面(R2;R2′′′)を備える、対応する多数のキャリア基板(SS1,SS2,SS3;SS1′′′,SS2′′′,SS3′′′)の第2の複合体(W2;W2′)を用意するステップと、
前記第1の前面側の表面(V1;V1′;V1′′;V1′′′)及び/又は前記第2の前面側の表面(V2;V2′′′)に、排気通路(SK,KG)を備える構造化された付着層(SG)を被着するステップと、
前記第1の前面側の表面(V1;V1′;V1′′;V1′′′)と、前記第2の前面側の表面(V2;V2′′′)とを、それぞれ1つの半導体チップ(SC1,SC2,SC3;SC2′′;SC1′′′,SC2′′′;SC3′′′)及び対応するキャリア基板(SS1,SS2,SS3;SS1′′′,SS2′′′,SS3′′′)を備える多数のマイクロマシニング型の構成素子に対応するようにアライメント調整するステップと、
前記第1の前面側の表面(V1;V1′;V1′′;V1′′′)と、前記第2の前面側の表面(V2;V2′′′)とを、前記構造化された付着層(SG)を介して、圧力を印加した状態で結合するステップであって、各々の半導体チップ(SC1,SC2,SC3;SC2′′;SC1′′′,SC2′′′;SC3′′′)が前記対応するキャリア基板(SS1,SS2,SS3;SS1′′′,SS2′′′,SS3′′′)に、それぞれのマイクロマシニング型の構成素子に対応するように結合され、このとき、周囲雰囲気のガスが前記排気通路(SK,KG)を通して外部に逃げることができるように結合するステップと、
マイクロマシニング型の構成素子を個別化するステップと、
を有することを特徴とする、マイクロマシニング型の構成素子のための製造方法。
【請求項2】
前記第1の複合体(W1;W1′;W1′′;W1′′′)がウエハ複合体(W1;W1′)である、請求項1記載の製造方法。
【請求項3】
前記ウエハ複合体(W1)を、前記半導体チップ(SC1,SC2,SC3)が、それぞれの中空室(H1,H2)により包囲されている単数又は複数の支持領域(ST1,ST2)を介してウエハ本体(1)に結合されているように構成する、請求項2記載の製造方法。
【請求項4】
前記結合するステップが熱ステップを含み、該熱ステップにおいて、前記支持領域(ST1,ST2)を破断して、前記ウエハ本体(1)を前記半導体チップ(SC1,SC2,SC3)から解離する、請求項3記載の製造方法。
【請求項5】
前記第1の複合体(W1;W1′;W1′′;W1′′′)を、多数の半導体チップ(SC1,SC2,SC3;SC2′′;SC1′′′,SC2′′′;SC3′′′)がダイシングシート(SF;SF′)に設けられているように構成する、請求項1記載の製造方法。
【請求項6】
前記第2の複合体(W2;W2′)がウエハ複合体(W2)である、請求項1記載の製造方法。
【請求項7】
前記第2の複合体(W2;W2′)を、多数のキャリア基板(SS1,SS2,SS3;SS1′′′,SS2′′′,SS3′′′)がキャリア装置(TE)により結合されているように構成する、請求項1記載の製造方法。
【請求項8】
前記付着層(SG)がシールガラス層であり、該シールガラス層を結合のために100〜500℃の範囲の温度に加熱する、請求項1から7までのいずれか1項記載の製造方法。
【請求項9】
前記付着層(SG)が、第1の排気通路(SK)を備える多数の別体の構造(SGS)を備える印刷パターンを備え、該別体の構造(SGS)が、第2の排気通路(KG)により離間されているようにする、請求項1から8までのいずれか1項記載の製造方法。
【請求項10】
前記キャリア基板(SS1,SS2,SS3;SS1′′′,SS2′′′,SS3′′′)が鋼基板である、請求項1から9までのいずれか1項記載の製造方法。
【請求項11】
前記第1の前面側の表面(V1;V1′;V1′′;V1′′′)上に、各々の半導体チップ(SC1,SC2,SC3;SC2′′;SC1′′′,SC2′′′;SC3′′′)が集積回路(C1,C2;C1′,C2′;C2′′;C1′′′,C2′′′)を有しており、前記第1の前面側の表面(V1;V1′;V1′′;V1′′′)を前記第2の前面側の表面(V2;V2′′′)に、前記構造化された付着層(SG)を介して結合する、請求項1から10までのいずれか1項記載の製造方法。
【請求項12】
結合後、個別化する前に、前記第1の背面側の表面(R1;R1′;R1′′;R1′′′)から前記半導体チップ(SC1,SC2,SC3;SC2′′;SC1′′′,SC2′′′;SC3′′′)を貫通接続するステップを実施する、請求項11記載の製造方法。
【請求項13】
貫通接続前に、多数の半導体チップ(SC1,SC2,SC3;SC2′′;SC1′′′,SC2′′′;SC3′′′)の第1の複合体(W1;W1′;W1′′;W1′′′)を前記第1の背面側の表面(R1;R1′;R1′′;R1′′′)において薄肉化するステップを実施する、請求項11記載の製造方法。
【請求項14】
マイクロマシニング型の構成素子複合体において、
多数の半導体チップ(SC1,SC2,SC3;SC2′′;SC1′′′,SC2′′′;SC3′′′)の第1の複合体(W1;W1′;W1′′;W1′′′)を備え、該第1の複合体が、第1の前面側の表面(V1;V1′;V1′′;V1′′′)及び第1の背面側の表面(R1;R1′;R1′′;R1′′′)を有しており、
対応する多数のキャリア基板(SS1,SS2,SS3;SS1′′′,SS2′′′,SS3′′′)の第2の複合体(W2;W2′)を備え、該第2の複合体が、第2の前面側の表面(V2;V2′′′)及び第2の背面側の表面(R2;R2′′′)を有しており、該キャリア基板(SS1,SS2,SS3;SS1′′′,SS2′′′,SS3′′′)が鋼基板であり、
前記第1の前面側の表面(V1;V1′;V1′′;V1′′′)と、前記第2の前面側の表面(V2;V2′′′)とは、構造化された付着層(SG)を介して、各々の半導体チップ(SC1,SC2,SC3;SC2′′;SC1′′′,SC2′′′;SC3′′′)が対応するキャリア基板(SS1,SS2,SS3;SS1′′′,SS2′′′,SS3′′′)に、それぞれのマイクロマシニング型の構成素子に対応するように実質的に気泡なしに結合されているように、結合されている、
ことを特徴とする、マイクロマシニング型の構成素子複合体。
【請求項15】
前記半導体チップ(SC1,SC2,SC3;SC2′′;SC1′′′,SC2′′′;SC3′′′)が、圧電式の装置(P)を備えるセンサチップである、請求項14記載のマイクロマシニング型の構成素子複合体。

【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8a】
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【図8b】
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【図9a】
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【図9b】
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【公表番号】特表2011−524816(P2011−524816A)
【公表日】平成23年9月8日(2011.9.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−512907(P2011−512907)
【出願日】平成21年4月21日(2009.4.21)
【国際出願番号】PCT/EP2009/054695
【国際公開番号】WO2009/149979
【国際公開日】平成21年12月17日(2009.12.17)
【出願人】(390023711)ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング (2,908)
【氏名又は名称原語表記】ROBERT BOSCH GMBH
【住所又は居所原語表記】Stuttgart, Germany
【Fターム(参考)】