説明

モールドパッケージの実装構造

【課題】モールドパッケージのアウターリードを基材上のランドにはんだ付けしてなる実装構造において、フロントフィレットを適切に形成できるようにする。
【解決手段】モールドパッケージ10におけるアウターリード13は、根元部からランド21に向かって延び途中部にてランド21に沿って曲げられており、この曲げ部14よりも先端部側の部位が、はんだ接続された接続部15となっている。ここで、はんだ30を、接続部15におけるアウターリード13の先端部側に位置する第1のはんだ部31と、接続部15におけるアウターリード13の曲げ部14側に位置する第2のはんだ部32とに分離して構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、リードをモールド樹脂にて封止してなるモールドパッケージを、基材上に搭載し、アウターリードにて基材上のランドにはんだ付けしてなるモールドパッケージの実装構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、モールドパッケージなどの電子部品を、プリント基板などの基材の一面上に搭載し、当該電子部品と基材上のランドとを、はんだを介して接続するようにした実装構造が、一般的に提案されている(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
また、一般的なモールドパッケージとしては、ICチップなどをリードに接続し、これらICチップとともにリードをモールド樹脂にて封止するとともに、リードの一部をモールド樹脂から突出させたアウターリードとして構成したもの、例えばモノリシックICなどが知られている。
【0004】
このようなモールドパッケージにおいては、アウターリードは、モールド樹脂側となる根元部からランドに向かって延びるとともに途中部にてランドに沿って曲げられた形状となっている。
【0005】
そして、このようなモールドパッケージを基材上にはんだ付けする実装構造においては、アウターリードにおける上記曲げられた部位よりも先端部側の部位を、接続部として構成し、この接続部を、基材上のランドにはんだを介して接続している。
【特許文献1】特開2005−223230号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、近年、電子製品の鉛フリー対応に伴い、基材に実装するモールドパッケージのリードの鉛フリー化が進んでいる。
【0007】
このリードの鉛フリー化の方法として、モールド後のめっきを、はんだからSn−Bi、Sn−Ag等に変更する方法の他に、リードフレームの製造段階で予めめっきを施すPPF方式(PPF:Pre−Plating−Frame)がある。
【0008】
このPPF方式のリードフレームは、例えばNi/Pd/Auという3層めっきを用いたものである。以下、このような3層めっきをPd−PPFめっきという。このPd−PPFめっきは、Niめっき表面の粗化技術により樹脂−リードフレーム間の密着力を高めることができることから、鉛フリーはんだ採用時のリフロー高温化への対応方法として、採用が進んでいる。
【0009】
上記Pd−PPFめっきの場合、リフロー実装時、Niは接続に寄与せず、従来のはんだめっき(例えば厚さ10μm程度)に比べ非常に薄いPd(例えば厚さ約0.01μm)およびAu層(例えば厚さ約0.01μm)によって基材上のはんだと接続される。
【0010】
このため、基材への実装時は、実質的に基材上に印刷されているはんだしか存在しない状態であり、はんだめっきされたリードを実装する場合に比べ、はんだ量が減少した状態となる。
【0011】
そのため、はんだめっきされたリードと比較して、はんだ接合後におけるはんだのフロントフィレットの大きさが大幅に小さいものとなる。このことについて、図6を参照して述べる。図6は、従来の実装構造に基づいて本発明者が試作した実装構造における、はんだ接合後のアウターリード13の接続部15近傍の状態を示す概略断面図である。
【0012】
図6に示されるように、アウターリード13の途中部が曲げられた曲げ部14となっており、アウターリード13において、この曲げ部14よりも先端部側の部位が、接続部15として構成され、この接続部15がはんだ30を介して基材20のランド21に接続されている。
【0013】
ここで、はんだ30のフロントフィレットFは、はんだ30のうち接続部15におけるアウターリード13の先端部側に位置する部分であって、当該接続部15の端面に形成されるフィレットFである。
【0014】
一方、はんだ30のうち接続部15におけるアウターリード13の根元部側すなわち曲げ部14側に位置する部分であって、当該曲げ部14に沿って形成されるフィレットBは、バックフィレットBと言われる。
【0015】
モールドパッケージのリードが基材20に確実にはんだ付けされていることの確認として、一般的には、このフロントフィレットFをチェックしている。しかし、リードめっきが上記Pd−PPFの場合には、このフロントフィレットFが非常に小さい、もしくは存在しないため、チェックができないという問題点がある。
【0016】
なお、本発明者の検討によれば、実装後において、図6に示されるように、バックフィレットBは形成されるものの、このバックフィレットBは、アウターリード13に隠れてしまって実装状態では見ることは困難であり、はんだ付けのチェックには用いることができない。
【0017】
このことについて、本発明者は、さらに検討を進めた結果、接続部15の下のはんだ30の大半が、バックフィレットBの形成に用いられてしまい、そのため、フロントフィレットFを形成できなくなることを見出した。
【0018】
これについて、図7を参照して具体的に説明しておく。図7は、本発明者の実験検討による、はんだ30のリフロー時の挙動を示す概略断面図である。
【0019】
図7(a)に示されるように、リフロー前では、はんだ30は印刷時の状態を維持しており、接続部15とランド21との間に介在している。これをリフローすると、図7(b)に示されるように、ランド21上のはんだ30は、溶けると同時に、大半が接続部15の根元部側すなわち曲げ部14側に吸い寄せられる。
【0020】
すると、はんだ30の大半は、バックフィレットBの形成に用いられてしまい、逆に、接続部15の先端側にあるべき、フロントフィレットFを形成すべきはんだ30が不足する。
【0021】
そのため、図7(c)に示されるように、バックフィレットBは形成されるものの、フロントフィレットFは形成されないか、極微小なものとなる可能性がある。なお、図7(c)では、はんだ30は、ほぼ接続部15の下部全域に存在するが、フロントフィレットFが形成されないと、接続信頼性に劣る。
【0022】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、モールドパッケージのアウターリードを基材上のランドにはんだ付けしてなる実装構造において、フロントフィレットを適切に形成できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0023】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、はんだ(30)を、接続部(15)におけるアウターリード(13)の先端部側に位置する第1のはんだ部(31)と、接続部(15)におけるアウターリード(13)の曲げられた部位(14)側に位置する第2のはんだ部(32)とに分離されて構成したことを、第1の特徴とする。
【0024】
それによれば、一つの接続部(15)に対するはんだ(30)を、アウターリード(13)の先端部側に位置する第1のはんだ部(31)と、アウターリード(13)の曲げられた部位(14)側に位置する第2のはんだ部(32)とに分割して離すことで、第1のはんだ部(31)が当該曲げられた部位(14)側へ移動するのを防止できる。そのため、本発明によれば、フロントフィレットを適切に形成することができる。
【0025】
この場合、ランド(21)を、第1のはんだ部(31)に接続される第1のランド部(21a)と第2のはんだ部(32)に接続される第2のランド部(21b)とに分離して構成してもよい。
【0026】
また、本発明は、はんだ(30)を、接続部(15)におけるアウターリード(13)の先端部側に位置する部位(31)と、接続部(15)におけるアウターリード(13)の曲げられた部位(14)側に位置する部位(32)との間がくびれた形状となっているものとしたことを、第2の特徴とする。
【0027】
それによれば、一つの接続部(15)に対するはんだ(30)において、アウターリード(13)の先端部側に位置する部位(31)と、アウターリード(13)の曲げられた部位(14)側に位置する部位(32)との間がくびれているため、当該先端部側のはんだが当該曲げられた部位側へ移動しにくくなるため、フロントフィレットを適切に形成することができる。
【0028】
この場合、はんだ(30)におけるくびれた形状となっている部位(33)の幅は、アウターリード(13)の接続部(15)の幅よりも狭いことが好ましい。また、ランド(21)も、はんだ(30)に対応したくびれ形状としてもよい。
【0029】
なお、特許請求の範囲およびこの欄で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、説明の簡略化を図るべく、図中、同一符号を付してある。
【0031】
(第1実施形態)
図1(a)は、本発明の実施形態に係るモールドパッケージ10のはんだ30を介した基材20への実装構造を示す概略上面図であり、図1(b)は(a)に示される実装構造の概略断面図である。なお、図1(a)では、識別を容易にするため、モールド樹脂11の表面およびはんだ30の表面に便宜上、ハッチングを施してある。
【0032】
モールドパッケージ10は、複数本のリード12をモールド樹脂11にて封止するとともに、リード12の一部がモールド樹脂11から突出するアウターリード13として構成されているものである。
【0033】
本実施形態のモールドパッケージ10は、モノリシックICなどの一般的なものと同様である。本例では、図1に示されるように、SOP(スモールアウトラインパッケージ)タイプのものとしている。
【0034】
本モールドパッケージ10においては、モールド樹脂11の内部に図示しないICチップおよびリード12のインナーリードが封止されており、このICチップとインナーリードとが図示しないボンディングワイヤなどにより接続されている。
【0035】
ここで、モールド樹脂11は、エポキシ系樹脂などのトランスファーモールド法などにより成形されるモールド材料よりなる。また、リード12は、Cu系金属やFe系金属などの一般的なリードフレームにより形成されたものである。本例では、リード12は、母材をCuとして上記したPd−PPFめっきが施されたものとしている。
【0036】
本実施形態においても、一般的なモールドパッケージと同じく、アウターリード13は、モールド樹脂11側となる根元部から基材20のランド21に向かって延び途中部にてランド21に沿って曲げられた形状となっている。ここで、アウターリード13における当該曲げられた部位を曲げ部14とする。
【0037】
そして、アウターリード13においては、この曲げ部14よりも先端部側の部位が接続部15として構成されている。この接続部15は、ランド21にはんだ30を介して接続されている。
【0038】
ここで、基材20は、例えばプリント基板やセラミック基板などの配線基板などである。本例では、基材20はプリント基板20であり、その一面に上記ランド21を有する。このランド21は、Cu膜などの導体膜により構成されたものであり、アウターリード13の接続部15に対応した位置に形成されている。
【0039】
また、はんだ30は、一般的なはんだ材料を採用できるが、本例では、実質的に鉛を含まない鉛フリーはんだを採用している。ここで、本実施形態では、図1に示されるように、はんだ30は、接続部15におけるアウターリード13の先端部側の部位と曲げ部14の間で分離されて構成されたものとなっている。
【0040】
つまり、図1に示されるように、本はんだ30は、アウターリード13の接続部15におけるアウターリード13の先端部側に位置する第1のはんだ部31と、当該接続部15におけるアウターリード13の根元部側すなわち曲げ部14側に位置する第2のはんだ部32とに分離されて構成されている。
【0041】
このような互いに離れた状態で分割された第1のはんだ部31および第2のはんだ部32は、ランド21上へのはんだ30の印刷時のマスクパターンを変えることにより、容易に形成が可能である。
【0042】
そして、図1に示されるように、接続部15において、アウターリード13の先端部側では、第1のはんだ部31によって、接続部15の端面にフロントフィレットFが形成されており、一方、接続部15におけるアウターリード13の曲げ部14側では、第2のはんだ部32によって、曲げ部14に沿ってバックフィレットBが形成されている。
【0043】
このようなモールドパッケージ10の実装構造を形成する実装方法について、図2を参照して述べる。図2は、この実装方法を示す工程図である。
【0044】
まず、図2(a)に示されるように、上記モールドパッケージ10を用意するとともに、基材20としてのプリント基板20のランド21上にはんだ30を印刷法などにより配置し、このはんだ30を介してモールドパッケージ10をプリント基板20の一面上に搭載する。
【0045】
このとき、はんだ30は、上記の第1のはんだ部31と第2のはんだ部32とに対応して、分離した印刷パターンとする。続いて、この状態で、高温炉などによってはんだ30をリフローさせる。
【0046】
それにより、図2(b)に示されるように、はんだ30において各フィレットF、Bが形成され、モールドパッケージ10とプリント基板20とが、はんだ30を介して電気的・機械的に接続され、上記実装構造が完成する。
【0047】
ところで、本実施形態の実装構造によれば、はんだ30を、モールドパッケージ10のアウターリード13の接続部15におけるアウターリード13の先端部側に位置する第1のはんだ部31と、当該接続部15におけるアウターリード13の曲げ部14側に位置する第2のはんだ部32とに分離したものとして構成している。
【0048】
それによれば、一つの接続部15に対するはんだ30を、アウターリード13の先端部側に位置する第1のはんだ部31と、アウターリード13の曲げ部14側に位置する第2のはんだ部32とに分割して離すことで、リフロー実装時に、第1のはんだ部31が曲げ部14側すなわち第2のはんだ部32側へ移動するのを防止できる。
【0049】
そのため、本実施形態によれば、モールドパッケージ10のアウターリード13を基材20上のランド21にはんだ付けしてなる実装構造においてフロントフィレットFを適切に形成することができる。また、第2のはんだ部32によって、バックフィレットFも適切に形成できる。
【0050】
それによって、上記Pd−PPFめっきのリードのように、はんだ30の量が少ない場合であっても、フロントフィレットFによるはんだ付けのチェックを適切に行え、はんだ付けの不具合を確実に検出できる。また、両フィレットF、Bを確実に形成できることで、はんだ30の接合強度の確保が容易になる。
【0051】
なお、本実施形態において、図1に示される例では、はんだ30を、第1のはんだ部31と第2のはんだ部32との2個に分割したが、分割数は2個に限定するものではなく、3個以上でもよい。つまり、上記図1において第1のはんだ部31と第2のはんだ部32との間にさらに、複数個の分離されたはんだが介在して配置されていてもよい。
【0052】
(第2実施形態)
図3は、本発明の第2実施形態に係るモールドパッケージの実装構造の要部を示す概略断面図であり、本実施形態における接続部15およびはんだ30の近傍部を示すものである。
【0053】
上記第1実施形態では、はんだ30を印刷時に分割することで、はんだ30を第1のはんだ部31と第2のはんだ部32とに分離したが、図3に示される本実施形態のように、ランド21そのものを分割してもよい。このような分割されたランド21の形態は、ランド21のパターニングの設計変更により容易に実現できる。
【0054】
図3に示されるように、本実施形態では、ランド21を、モールドパッケージのアウターリード13の接続部15におけるアウターリード13の先端部側に位置する第1のランド部21aと、当該接続部15におけるアウターリード13の曲げ部14側に位置する第2のランド部21bとに分離したものとして構成している。
【0055】
そして、第1のランド部21aに第1のはんだ部31が搭載されて接続され、第2のランド部21bに第2のはんだ部32が搭載されて接続されることにより、本実施形態においても、はんだ30は、両はんだ部31、32に分離されている。そのため、本実施形態によっても、上記第1実施形態と同様の効果が得られる。
【0056】
(第3実施形態)
図4は、本発明の第3実施形態の要部を示す概略平面図であり、はんだ30の平面形状を示す図である。
【0057】
上記実施形態では、接続部15に対応するはんだ30を分割した形状としたが、本実施形態では、図4に示されるように、はんだ30は、分割せずに細いくびれを形成したものとしている。このようなくびれ形状のはんだ30は、印刷パターンの変更やランド21の形状そのものをくびれ形状とすることで容易に実現できる。
【0058】
図4では、モールドパッケージは示していないが、本実施形態におけるモールドパッケージも上記図1に示されるものと同様である。そこで、図1、図4を参照して述べると、本実施形態のはんだ30は、接続部15におけるアウターリード13の先端部側に位置する部位31と、接続部15におけるアウターリード13の曲げ部14側に位置する部位32との間がくびれた形状となっている。
【0059】
つまり、本実施形態のはんだ30の平面形状は、アウターリードの先端部側に位置する上記第1のはんだ部31と、アウターリードの曲げ部側に位置する第2のはんだ部32と、これら第1および第2のはんだ部31、32の間に位置して両はんだ部31、32を接続するとともに両はんだ部31、32の幅よりも狭いくびれ部33とを有するくびれ形状となっている。
【0060】
ここで、はんだ30におけるくびれた形状となっている部位すなわちくびれ部33の幅は、アウターリード13の接続部15の幅よりも狭いものである。このように、一つの接続部15に対するはんだ30において、アウターリードの先端部側に位置する部位31と曲げ部14側に位置する部位32との間がくびれているため、当該先端部側から曲げ部側へ、はんだ30が移動しにくくなる。
【0061】
そのため、本実施形態によっても、上記実施形態と同様に、フロントフィレットFおよびバックフィレットBを適切に形成できる。なお、図4では、ランド21も、はんだ30に対応したくびれ形状となっているが、ランド21は矩形のままで印刷により、はんだ30のみをくびれ形状としてもよい。
【0062】
(他の実施形態)
図5(a)は、本発明の他の実施形態に係るモールドパッケージ10’のはんだ30を介した基材20への実装構造を示す概略上面図であり、図5(b)は(a)に示される実装構造の概略断面図である。なお、図5(a)では、識別を容易にするため、モールド樹脂11の表面およびはんだ30の表面に便宜上、ハッチングを施してある。
【0063】
上記図1では、モールドパッケージ10としてSOPの例を示したが、モールドパッケージ10’として図5に示されるようなQFP(クワッドフラットパッケージ)であってもよい。
【0064】
つまり、モールドパッケージとしては、リード12をモールド樹脂11にて封止するとともにリード12の一部がモールド樹脂11から突出するアウターリード13として構成されていればよく、リードの数は限定されない。
【0065】
また、アウターリード13としては、モールド樹脂11側からランド21に向かって延び途中部にてランド21に沿って曲げられ、この曲げ部14よりも先端側が上記接続部15となっているものであれば、上記各図に示される形状に限定されない。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】(a)は、本発明の実施形態に係るモールドパッケージの実装構造を示す概略上面図であり、(b)は(a)の概略断面図である。
【図2】第1実施形態の実装方法を示す工程図である。
【図3】本発明の第2実施形態に係るモールドパッケージの実装構造の要部を示す概略断面図である。
【図4】本発明の第3実施形態の要部を示す概略平面図である。
【図5】他の実施形態に係るモールドパッケージの実装構造を示す概略上面図であり、(b)は(a)の概略断面図である。
【図6】従来の実装構造に基づいて本発明者が試作した実装構造の要部概略断面図である。
【図7】本発明者の実験検討によるはんだのリフロー時の挙動を示す概略断面図である。
【符号の説明】
【0067】
10…モールドパッケージ、11…モールド樹脂、12…リード、
13…アウターリード、14…アウターリードの曲げ部、
15…アウターリードの接続部、20…基材としてのプリント基板、
21…基材のランド、21a…第1のランド部、21b…第2のランド部、
30…はんだ、31…第1のはんだ部、32…第2のはんだ部、
33…はんだのくびれ部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
リード(12)をモールド樹脂(11)にて封止するとともに、前記リード(12)の一部が前記モールド樹脂(11)から突出するアウターリード(13)として構成されているモールドパッケージ(10)と、
一面にランド(21)を有するとともに、当該一面上に前記モールドパッケージ(10)が搭載される基材(20)とを備え、
前記モールドパッケージ(10)における前記アウターリード(13)は、前記モールド樹脂(11)側となる根元部から前記ランド(21)に向かって延び途中部にて前記ランド(21)に沿って曲げられており、
前記アウターリード(13)における前記曲げられた部位(14)よりも先端部側の部位が、前記ランド(21)にはんだ(30)を介して接続された接続部(15)となっているモールドパッケージの実装構造において、
前記はんだ(30)は、前記接続部(15)における前記アウターリード(13)の前記先端部側に位置する第1のはんだ部(31)と、前記接続部(15)における前記アウターリード(13)の前記曲げられた部位(14)側に位置する第2のはんだ部(32)とに分離されて構成されていることを特徴とするモールドパッケージの実装構造。
【請求項2】
前記ランド(21)は、前記第1のはんだ部(31)に接続される第1のランド部(21a)と前記第2のはんだ部(32)に接続される第2のランド部(21b)とに分離されて構成されていることを特徴とする請求項1に記載のモールドパッケージの実装構造。
【請求項3】
リード(12)をモールド樹脂(11)にて封止するとともに、前記リード(12)の一部が前記モールド樹脂(11)から突出するアウターリード(13)として構成されているモールドパッケージ(10)と、
一面にランド(21)を有するとともに、当該一面上に前記モールドパッケージ(10)が搭載される基材(20)とを備え、
前記モールドパッケージ(10)における前記アウターリード(13)は、前記モールド樹脂(11)側となる根元部から前記ランド(21)に向かって延び途中部にて前記ランド(21)に沿って曲げられており、
前記アウターリード(13)における前記曲げられた部位よりも先端部側の部位が、前記ランド(21)にはんだ(30)を介して接続された接続部(15)となっているモールドパッケージの実装構造において、
前記はんだ(30)は、前記接続部(15)における前記アウターリード(13)の前記先端部側に位置する部位(31)と、前記接続部(15)における前記アウターリード(13)の前記曲げられた部位(14)側に位置する部位(32)との間がくびれた形状となっていることを特徴とするモールドパッケージの実装構造。
【請求項4】
前記はんだ(30)における前記くびれた形状となっている部位(33)の幅は、前記アウターリード(13)の前記接続部(15)の幅よりも狭いことを特徴とする請求項3に記載のモールドパッケージの実装構造。
【請求項5】
前記ランド(21)も、前記はんだ(30)に対応したくびれ形状となっていることを特徴とする請求項3または4に記載のモールドパッケージの実装構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−281122(P2007−281122A)
【公開日】平成19年10月25日(2007.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−103912(P2006−103912)
【出願日】平成18年4月5日(2006.4.5)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】