説明

リモートエンジン始動制御装置

【課題】 エンジンを始動させた場合に想定される様々な問題を防止する。
【解決手段】 ナビECU10は、ドアECU16a〜16dにより車両のドアロックの施錠が検出された場合(S102でYES)、エンジン23を始動させる(S104)。また、車両のドアロックの解錠が検出された場合(S102でNO)、ドアECU16a〜16dに車両のドアロックの施錠を行わせ(S106)、ドアECU16a〜16dによってドアロックに成功したと判定された場合(S108でYES)、エンジン23を始動させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両のリモートエンジン始動制御を行うリモートエンジン始動制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車両のエンジンの始動を遠隔制御する装置が提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。
【特許文献1】特開2001−115702号公報
【特許文献2】特開平9−68143号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
このような装置は、遠隔地からの指示に従って無条件にエンジンを始動するのではなく、車両周辺の状況に応じて遠隔制御を制約するような保護装置を設けるのが望ましい。
【0004】
このため、例えば、エンジンの始動により車両が動き出すことがないように、シフトレバーがパーキングレンジ(Pレンジ)に位置するか否か、あるいは、パーキングブレーキがオン状態であるか否かといったように、車両を静止させる手段により車両が静止状態となっていることを条件としてエンジンを始動させるようになったものがある。
【0005】
しかし、車両が静止状態となっているか否かといった条件だけに基づいてエンジンを始動させると、以下に示す様々な問題の発生が想定される。
【0006】
例えば、ドアロックが解錠された状態やドアが開状態または半ドアの状態でエンジンの始動を遠隔制御する場合、車両盗難の危険性が高くなってしまう。また、ボンネットが開いた状態でエンジンの始動を遠隔制御すると、突然エンジンルーム内の冷却用のファン等が作動を開始することになり危険である。また、マフラーの近傍に可燃性の障害物がある場合、マフラーから出る排気ガスの熱による障害物の変形や燃焼が考えられ危険である。また、車両が傾斜した状態でエンジンの始動を遠隔制御すると、エンジンの始動時に発生する振動によって、車両が動き出す可能性があり危険である。また、車両に子供のみが乗車しているような状況でエンジンの始動を遠隔制御すると、いたずら等による不慮の事故が考えられる。また、バッテリ電圧が低い状態でエンジンの始動を遠隔制御すると、エンジン始動時のスタータの電流消費によるバッテリ上がりの可能性がある。
【0007】
本発明は上記問題に鑑みたもので、エンジンを始動させた場合に想定される様々な問題を防止することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、車両に搭載され、エンジンの始動を指示する信号の受信に基づき当該エンジンの始動制御を行うリモートエンジン始動制御装置であって、前記車両のドアロックの施錠または解錠を検出するドア状態検出手段と、前記ドア状態検出手段によって前記車両のドアロックの施錠が検出されている場合、前記エンジンを始動させるエンジン始動制御手段と、を備えたことを特徴としている。
【0009】
このように、エンジン始動制御手段は、ドア状態検出手段によって車両のドアロックの施錠が検出されている場合、エンジンを始動させるので、車両盗難の危険性を低下させることができる。
【0010】
また、請求項2に記載の発明のように、エンジン始動制御手段は、ドア状態検出手段によって車両のドアロックの解錠が検出されている場合、ドアロック制御手段に車両のドアロックの施錠を行わせた後、ドア状態検出手段によって車両のドアロックの施錠または解錠を判定し、ドア状態検出手段によって車両のドアロックが施錠されていると判定された場合、エンジンを始動させることができる。
【0011】
また、上記目的を達成するため、請求項3に記載の発明では、車両に搭載され、エンジンの始動を指示する信号の受信に基づき当該エンジンの始動制御を行うリモートエンジン始動制御装置であって、車両のドアの開閉状態を検出するドア開閉状態検出手段と、ドア開閉状態検出手段によって車両のドアの閉状態が検出されている場合、エンジンを始動させ、ドア状態検出手段によって車両のドアの半ドア状態または開状態が検出されている場合、エンジンを始動させないエンジン始動制御手段と、を備えたことを特徴としている。
【0012】
このように、エンジン始動制御手段は、ドア開閉状態検出手段によって車両のドアの閉状態が検出されている場合、エンジンを始動させ、ドア状態検出手段によって車両のドアの半ドア状態または開状態が検出されている場合、エンジンを始動させないので、車両盗難の危険性を低下させることができる。
【0013】
また、上記目的を達成するため、請求項4に記載の発明では、車両に搭載され、エンジンの始動を指示する信号の受信に基づき当該エンジンの始動制御を行うリモートエンジン始動制御装置であって、車両のボンネットの開閉状態を検出するボンネット開閉状態検出手段と、ボンネット開閉状態検出手段によって車両のボンネットの閉状態が検出された場合、エンジンを始動させ、ボンネット開閉状態検出手段によって車両のボンネットの開状態が検出された場合、エンジンを始動させないエンジン始動制御手段と、を備えたことを特徴としている。
【0014】
このように、エンジン始動制御手段は、ボンネット開閉状態検出手段によって車両のボンネットの閉状態が検出されている場合、エンジンを始動させ、ボンネット開閉状態検出手段によって車両のボンネットの開状態が検出されている場合、エンジンを始動させないので、ボンネットが開いた状態でエンジンルーム内の冷却用のファン等が作動を開始することを防止することができる。
【0015】
また、上記目的を達成するため、請求項5に記載の発明では、車両に搭載され、エンジンの始動を指示する信号の受信に基づき当該エンジンの始動制御を行うリモートエンジン始動制御装置であって、車両のマフラーの所定範囲内に物体が有るか否かを検出する物体検出手段と、物体検出手段によって車両のマフラーの所定範囲内に物体が無いと判定した場合、エンジンを始動させ、物体検出手段によって車両のマフラーの所定範囲内に物体が有ると判定した場合、エンジンを始動させないエンジン始動制御手段と、を備えたことを特徴としている。
【0016】
このように、エンジン始動制御手段は、物体検出手段によって車両のマフラーの所定範囲内に物体が無いと判定した場合、エンジンを始動させ、物体検出手段によって車両のマフラーの所定範囲内に物体が有ると判定した場合、エンジンを始動させないので、マフラーの近傍に可燃性の物体が存在する場合に想定されるマフラーから出る排気ガスの熱による物体の変形や燃焼を防止することができる。
【0017】
また、上記目的を達成するため、請求項6に記載の発明では、車両に搭載され、エンジンの始動を指示する信号の受信に基づき当該エンジンの始動制御を行うリモートエンジン始動制御装置であって、車両の傾斜を検出する車両傾斜角検出手段と、車両傾斜角検出手段によって車両の傾斜が所定の閾値よりも小さい場合、エンジンを始動させ、車両傾斜角検出手段によって車両の傾斜角が所定の閾値以上の場合、エンジンを始動させないエンジン始動制御手段と、を備えたことを特徴としている。
【0018】
このように、エンジン始動制御手段は、車両傾斜角検出手段によって車両の傾斜が所定の閾値よりも小さい場合、エンジンを始動させ、車両傾斜角検出手段によって車両の傾斜角が所定の閾値以上の場合、エンジンを始動させないので、エンジンの始動時に発生する振動によって、車両が動き出すのを防止することができる。
【0019】
また、上記目的を達成するため、請求項7に記載の発明では、車両に搭載され、エンジンの始動を指示する信号の受信に基づき当該エンジンの始動制御を行うリモートエンジン始動制御装置であって、車両の乗員の重量を検出する乗員重量検出手段を備え、乗員重量検出手段によって車両の乗員の重量が所定の閾値以上の場合、エンジンを始動させ、乗員重量検出手段によって車両の乗員の重量が所定の閾値未満の場合、エンジンを始動させないエンジン始動制御手段と、を備えたことを特徴としている。
【0020】
このように、エンジン始動制御手段は、乗員重量検出手段によって車両の乗員の重量が所定の閾値以上の場合、エンジンを始動させ、乗員重量検出手段によって車両の乗員の重量が所定の閾値未満の場合、エンジンを始動させないので、車両に子供のみが乗車しているような状況において、いたずら等による不慮の事故を防止することが可能である。
【0021】
また、上記目的を達成するため、請求項8に記載の発明では、車両に搭載され、エンジンの始動を指示する信号の受信に基づき当該エンジンの始動制御を行うリモートエンジン始動制御装置であって、車両のバッテリ電圧を検出するバッテリ電圧検出手段を備え、バッテリ電圧検出手段によって車両のバッテリ電圧が所定の閾値以上の場合、エンジンを始動させ、バッテリ電圧検出手段によって車両のバッテリ電圧が所定の閾値未満の場合、エンジンを始動させないエンジン始動制御手段と、を備えたことを特徴としている。
【0022】
このように、エンジン始動制御手段は、バッテリ電圧検出手段によって車両のバッテリ電圧が所定の閾値以上の場合、エンジンを始動させ、バッテリ電圧検出手段によって車両のバッテリ電圧が所定の閾値未満の場合、エンジンを始動させないので、エンジン始動時のスタータの電流消費によるバッテリ上がりを防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
(第1実施形態)
本実施形態に係るリモートエンジン始動制御装置の構成について図1を参照して説明する。図1は、一般的な車両に搭載される電子機器のネットワーク構成を示す図である。図に示すように、車両には、ナビECU10、エアコンECU(図中では、A/C ECUと記す)11、エンジンECU(図中では、E/G ECUと記す)12、ABSECU13、メータECU14、ボデーECU15、ドア(FR)ECU16a、ドア(FL)ECU16b、ドア(RR)ECU16c、ドア(RL)ECU16d、周辺監視ECU17、通信モジュール(無線機)17等の各種電子機器が備えられており、これらの各種電子機器は制御系LAN30あるいはボデー系LAN31によって相互に接続されている。
【0024】
本実施形態に係るリモートエンジン始動制御装置は、制御系LAN30またはボデー系LAN31に接続された各種ECUおよび通信モジュール(無線機)17によって構成される。また、本実施形態において、ナビECU10がリモートエンジン始動制御装置のマスター機器として作動する。
【0025】
ナビECU10は、GPS受信機10aを備え車両の現在位置表示や目的地までの経路案内等を行う。また、ナビECU10は、車両の傾斜を検出する傾斜角センサ(図示せず)を備え、この傾斜角センサからの信号に基づいて車両が一定の傾斜以上であるか否かを判定するようになっている。
【0026】
エアコンECU11は、制御系LAN30からの信号に応じて車両用空調装置(図示せず)の作動を制御する。
【0027】
エンジンECU12は、アクセルペダル(図示せず)の操作量に応じたエンジン制御を行う。また、エンジンECU12は、制御系LAN30からの信号に応じてスタータ24にエンジン23の始動を指示する信号を送信するとともに、制御系LAN30からの信号に応じてエンジン23の停止を指示する信号を送出する。
【0028】
また、エンジンECU12は、シフトレバーのレンジ(P、D、N、2、1)を検知し、シフトレバーのレンジに応じた信号を出力するようになっている。
【0029】
ABSECU13は、制御系LAN30から入力されるブレーキペダル(図示せず)の操作量に応じてブレーキ制御を行うとともに、パーキングブレーキがオン状態であるいか否かを検出し、パーキングブレーキがオン状態であるいか否かを示す信号を制御系LAN30へ送出する。
【0030】
メータECU14は、制御系LAN30またはボデー系LAN31から入力される信号に応じて車室内に備えられた各種メータの表示制御を行う。
【0031】
ボデーECU15は、ホーン20を鳴動させる信号を出力するためのインタフェースおよびキー状態検出回路21からエンジンキーの操作に応じた信号を入力するためのインタフェース(何れも図示せず)を備えている。ボデーECU15は、制御系LAN30からの信号を受信するとホーン20にホーン鳴動させる信号を出力し、キー状態検出回路21から入力されるエンジンキーの操作に応じた信号を制御系LAN30へ送出する。
【0032】
また、ボデーECU15は、重量センサ(図示せず)を備え、この重量センサによって検出される車両における乗員の重量を制御系LAN30またはボデー系LAN31へ送出する。また、ボデーECU15は、バッテリ電圧を検出し、バッテリ電圧を示す信号を制御系LAN30またはボデー系LAN31へ送出する。
【0033】
また、ボデーECU15は、制御系LAN30とボデー系LAN31とのプロトコル変換等を行うゲートウェイ機能を備えている。
【0034】
ドア(FR)ECU16aは、ボデー系LAN31を介して入力される信号に基づいてドアロック(FR)22aの施錠、解錠を行い、またドアロック(FR)22aによって検知されるドアの状態を示す信号をボデー系LAN31へ送信する。なお、ドアの状態としては、ドアロックの施錠、解錠を示す状態、ドアの開閉を示す状態がある。
【0035】
同様に、ドアECU16b〜16dは、それぞれボデー系LAN31からの信号を受信してドアロック(FL、RR、RL)22b〜22dの各施錠、解錠を行い、またドアロック22b〜22dによって検知されるドアの状態をボデー系LAN31へ送信する。
【0036】
周辺監視ECU17は、マフラーの所定範囲内に物体があるか否かを検出し、マフラーの所定範囲内に物体があるか否かを示す信号を出力するクリアランスソナー(図示せず)からの信号を制御系LAN30へ送出する周辺監視ECU17を備えている。
【0037】
通信モジュール(無線機)18は、無線信号の送受信を行うアンテナ18aを備え、このアンテナ18aを介して無線信号の送受信を行う。リモートエンジン始動制御装置は、この通信モジュール18を介してインターネットに接続し、例えば自宅等に設置されたパーソナルコンピュータ(PC)と通信を行うことができる。
【0038】
次に、図2を参照して、リモートエンジン始動制御装置のマスター機器として作動するナビECU10の処理について説明する。図2は、エンジン23が停止した状態から遠隔制御によりエンジン23を始動させる処理を示すフローチャートである。なお、リモートエンジン始動制御装置は、エンジン23が停止した状態では通信モジュール18のみが起動しており、各種ECUは通信モジュール18からのシステム起動トリガーの入力によって起動するようになっている。
【0039】
自宅等に設置されたパーソナルコンピュータから、WEBブラウザ等のMHI(ヒューマンマシンインタフェース)を利用して、特定車両への遠隔でのエンジンスタートの送信指示が行われると、インターネット網を経由して、車両側の通信モジュール18にエンジンスタートを指示する信号の着信の通知が入る。通信モジュール18は、このエンジンスタートを指示する信号の着信の通知をトリガーとして制御系LAN30を介して各種ECUにシステム起動トリガーを送出する。また、このシステム起動トリガーは、ボデーECU15を介してボデー系LAN31に接続された各種ECUにも送出される。このように、制御系LAN30あるいはボデー系LAN31に接続された各種ECUは、通信モジュール18から送出されるシステム起動トリガーによって起動する。ナビECU10はシステム起動トリガーによって起動すると、図2に示す処理を開始する。
【0040】
まず、通信モジュール18から制御系LAN30を介してエンジンスタートを指示する信号を受信する(S100)。
【0041】
次に、車両内の各種状況を把握する作動に入る。具体的には、ドアECU16a〜16dから入力されるドアロックの状態を示す信号に基づいて、ドアECU16a〜16dのドアロックが施錠されているか否かを判定する(S102)。
【0042】
ここで、ドアロックが施錠されていると判定した場合(S104でYESと判定)、スタータ24のオン処理を行い、本処理を終了する。具体的には、エンジンECU12を介してスタータ24にエンジン23の始動を指示する信号を送信し(S104)、このエンジン23の始動を指示する信号の送信により、スタータ24が作動してエンジン23が始動する。
【0043】
また、S102において、ドアロックが施錠されていないと判定した場合(S102でNOと判定)、ドアECU16a〜16dを介して各ドアロック22a〜22dの施錠を行う(S106)。
【0044】
そして、ドアECU16a〜16dから入力されるドアロックの状態を示す信号に基づいて、ドアロックに成功したか否かを判定する(S108)。
【0045】
ここで、ドアECU16a〜16dから各ドアロック22a〜22dの施錠を示す信号が入力された場合、ドアロックに成功したと判定し(S108でYESと判定)、エンジンECU12を介してスタータ24にエンジン23の始動を指示する信号を送信し(S104)、本処理を終了する。
【0046】
また、S108において、ドアECU16a〜16dから各ドアロック22a〜22dの解錠を示す信号が入力された場合、ドアロックに失敗したと判定し(S108でNOと判定)、通信モジュール18を介して自宅等に設置されたパーソナルコンピュータにエラーの発生を通知する。具体的には、通信モジュール18を介して「ドアがロックされていないので、エンジンは始動しませんでした」といったメッセージを自宅等に設置されたパーソナルコンピュータに通知し(S110)、本処理を終了する。
【0047】
上記したように、リモートエンジン始動制御装置のマスター機器として作動するナビECU10は、車両のドアロックの施錠または解錠を検出するドアECU16a〜16dと、ドアECU16a〜16dによって車両のドアロックが施錠されていると判定されている場合、エンジンを始動させるので、車両盗難の危険性を低下させることができる。
【0048】
また、ナビECU10は、車両のドアロックの施錠、解錠に基づいてエンジン始動の可否判定を行うだけでなく、ドアECU16a〜16dによって車両のドアロックの解錠が検出された場合、ドアECU16a〜16dに車両のドアロックの施錠を行わせた後、ドアロックに成功したか否かを判定させ、ドアECU16a〜16dによってドアロックに成功したと判定された場合、エンジンを始動させることができる。
【0049】
(第2実施形態)
本実施形態に係るリモートエンジン始動制御装置は、図1に示した構成と同じであり、リモートエンジン始動制御装置のマスター機器として作動するナビECU10の処理が異なる。上記した第1実施形態と同一部分には、同一符号を付して説明を省略し、以下異なる部分についてのみ説明する。
【0050】
図3は、本実施形態に係るリモートエンジン始動制御装置のマスター機器として作動するナビECU10の処理を示す図である。ナビECU10は、通信モジュール18から送出されるシステム起動トリガーによって起動すると、図3に示す処理を開始する。
【0051】
まず、通信モジュール18から制御系LAN30を介してエンジンスタートを指示する信号を受信する(S100)。
【0052】
次に、ドアECU16a〜16dから入力されるドアの開閉を示す信号に基づいて、ドアが閉状態であるか、開状態または半ドア状態であるかを判定する(S202)。
【0053】
ここで、ドアの閉状態を示す信号が入力され、ドアが閉状態であると判定した場合(S202でYESと判定)、スタータ24のオン処理を行い(S104)、本処理を終了する。
【0054】
また、S202において、ドアの開状態を示す信号またはドアの半ドアを示す信号が入力され、ドアが開状態または半ドア状態であると判定した場合(S202でNOと判定)、スタータ24のオン処理を行うことなく、通信モジュール18を介して自宅等に設置されたパーソナルコンピュータにエラーの発生を通知する。具体的には、通信モジュール18を介して「ドアが半ドアまたは開いているので、エンジンは始動しませんでした」といったメッセージを自宅等に設置されたパーソナルコンピュータに通知し(S206)、本処理を終了する。
【0055】
上記したように、リモートエンジン始動制御装置のマスター機器として作動するナビECU10は、ドアECU16a〜16dから入力されるドアの開閉を示す信号に基づいて、ドアが閉状態であるか、開状態または半ドア状態であるかを判定し、車両のドアの閉状態が検出されている場合、エンジンを始動させ、車両のドアの半ドア状態または開状態が検出されている場合、エンジンを始動させないので、車両盗難の危険性を低減できる。
【0056】
(第3実施形態)
本実施形態に係るリモートエンジン始動制御装置は、図1に示した構成に対し、更に、ボンネットの開閉状態を検出し、ボンネットの開閉状態を示す信号をボデー系LAN31へ送出するボンネットドアECU(図示せず)を備えている。なお、上記した第1実施形態と同一部分には、同一符号を付して説明を省略し、以下異なる部分についてのみ説明する。
【0057】
図4は、本実施形態に係るリモートエンジン始動制御装置のマスター機器として作動するナビECU10の処理を示す図である。ナビECU10は、通信モジュール18から送出されるシステム起動トリガーによって起動すると、図4に示す処理を開始する。
【0058】
まず、通信モジュール18から制御系LAN30を介してエンジンスタートを指示する信号を受信する(S100)。
【0059】
次に、ボンネットドアECUから入力されるボンネットの開閉状態を示す信号に基づいて、ボンネットが閉状態であるか、開状態であるかを判定する(S302)。
【0060】
ここで、ボンネットドアECUからボンネットの閉状態を示す信号が入力された場合、ボンネットが閉状態であると判定し(S302でYESと判定)、エンジンECU12を介してスタータ24にエンジン23の始動を指示する信号を送信し(S104)、本処理を終了する。
【0061】
また、S302において、ボンネットドアECUからボンネットの開状態を示す信号が入力された場合、ボンネットが開状態であると判定し(S302でNOと判定)、通信モジュール18を介して自宅等に設置されたパーソナルコンピュータにエラーの発生を通知する。具体的には、通信モジュール18を介して「ボンネットが閉められていないので、エンジンは始動しませんでした」といったメッセージを自宅等に設置されたパーソナルコンピュータに通知し(S306)、本処理を終了する。
【0062】
上記したように、リモートエンジン始動制御装置のマスター機器として作動するナビECU10は、ボンネットドアECUから入力されるボンネットの開閉状態を示す信号に基づいて、ボンネットが閉状態であるか、開状態であるかを判定し、車両のボンネットの閉状態が検出されている場合、エンジンを始動させ、ボンネット開閉状態検出手段によって車両のボンネットの開状態が検出されている場合、エンジンを始動させないので、ボンネットが開いた状態でエンジンルーム内の冷却用のファン等が作動を開始することを防止することができる。
【0063】
(第4実施形態)
本実施形態に係るリモートエンジン始動制御装置は、図1に示した構成と同じである。なお、上記した第1実施形態と同一部分には、同一符号を付して説明を省略し、以下異なる部分についてのみ説明する。
【0064】
図5は、本実施形態に係るリモートエンジン始動制御装置のマスター機器として作動するナビECU10の処理を示す図である。ナビECU10は、通信モジュール18から送出されるシステム起動トリガーによって起動すると、図5に示す処理を開始する。
【0065】
まず、通信モジュール18から制御系LAN30を介してエンジンスタートを指示する信号を受信する(S100)。
【0066】
次に、周辺監視ECU17から入力されるマフラーの所定範囲内に物体があるか否かを示す信号に基づいて、マフラーの所定範囲内に物体があるか否かを判定する(S402)。
【0067】
ここで、周辺監視ECU17からマフラーの所定範囲内に物体があることを示す信号が入力された場合、マフラーの所定範囲内に物体があると判定し(S402でYESと判定)、エンジンECU12を介してスタータ24にエンジン23の始動を指示する信号を送信し(S104)、本処理を終了する。
【0068】
また、S402において、マフラーの所定範囲内に物体がないことを示す信号が入力された場合、マフラーの所定範囲内に物体がないと判定し(S402でNOと判定)、通信モジュール18を介して自宅等に設置されたパーソナルコンピュータにエラーの発生を通知する。具体的には、通信モジュール18を介して「マフラー近傍に物体が検出されたので、エンジンは始動しませんでした」といったメッセージを自宅等に設置されたパーソナルコンピュータに通知し(S406)、本処理を終了する。
【0069】
上記したように、リモートエンジン始動制御装置のマスター機器として作動するナビECU10は、周辺監視ECU17から入力されるマフラーの所定範囲内に物体があるか否かを示す信号に基づいて、マフラーの所定範囲内に物体があるか否かを判定し、マフラーの所定範囲内に物体があると判定した場合、エンジンを始動させ、マフラーの所定範囲内に物体がないと判定した場合、エンジンを始動させないので、マフラーの近傍に可燃性の物体が存在する場合に想定されるマフラーから出る排気ガスの熱による物体の変形や燃焼を防止することができる。
【0070】
(第5実施形態)
本実施形態では、車両が傾斜している場合に、エンジン始動時に発生する振動によって、車両が傾斜を動き出すのを防止するため、車両が所定の傾斜角よりも傾斜している場合には、エンジンの遠隔始動を制限する例ついて説明する。
【0071】
本実施形態に係るリモートエンジン始動制御装置は、図1に示した構成と同じである。
【0072】
図6に、本実施形態に係るリモートエンジン始動制御装置のマスター機器として作動するナビECU10の処理を示す。ナビECU10は、通信モジュール18から送出されるシステム起動トリガーによって起動すると、図6に示す処理を開始する。なお、上記した第1実施形態と同一部分には、同一符号を付して説明を省略し、以下異なる部分についてのみ説明する。
【0073】
まず、通信モジュール18から制御系LAN30を介してエンジンスタートを指示する信号を受信する(S100)。
【0074】
次に、車両の傾斜を検出する傾斜角センサからの信号に基づいて車両が一定値以上傾斜しているか否かを判定する(S502)。
【0075】
ここで、車両の傾斜が一定値未満であると判定した場合(S502でYESと判定)、エンジンECU12を介してスタータ24にエンジン23の始動を指示する信号を送信し(S104)、本処理を終了する。
【0076】
また、S502において、車両の傾斜が一定値以上であると判定した場合(S502でNOと判定)、エンジン23を始動させることなく、通信モジュール18を介して自宅等に設置されたパーソナルコンピュータにエラーの発生を通知する。具体的には、通信モジュール18を介して「車両が傾斜しているため、エンジンは始動しませんでした」といったメッセージを自宅等に設置されたパーソナルコンピュータに通知し(S506)、本処理を終了する。
【0077】
上記したように、リモートエンジン始動制御装置のマスター機器として作動するナビECU10は、車両の傾斜を検出する傾斜角センサからの信号に基づいて車両が所定の閾値以上であるか否かを判定し、車両の傾斜が所定の閾値未満であると判定した場合、エンジンを始動させ、車両の傾斜が所定の閾値以上であると判定した場合、エンジンを始動させないので、エンジンの始動時に発生する振動によって、車両が動き出すのを防止することができる。
【0078】
(第6実施形態)
本実施形態に係るリモートエンジン始動制御装置は、図1に示した構成と同じである。なお、上記した第1実施形態と同一部分には、同一符号を付して説明を省略し、以下異なる部分についてのみ説明する。
【0079】
本実施形態では、子供のみが乗車しているような状況において、いたずら等による不慮の事故を防止するため、子供のみが乗車している可能性が高い場合にはエンジンの遠隔始動を制限する例について説明する。
【0080】
図7は、本実施形態に係るリモートエンジン始動制御装置のマスター機器として作動するナビECU10の処理を示す図である。ナビECU10は、通信モジュール18から送出されるシステム起動トリガーによって起動すると、図7に示す処理を開始する。
【0081】
まず、通信モジュール18から制御系LAN30を介してエンジンスタートを指示する信号を受信する(S100)。
【0082】
次に、ボデーECU15によって検出される車両の乗員の重量が予め定められた所定範囲内であるか否かに基づき、子供のみが乗車している可能性が高いか否かを判定する。例えば、乗員の重量が5kg〜20kgの範囲内の場合には、子供のみが乗車している可能性が高いと判定し、乗員の重量が5kg〜20kgの範囲外の場合には、子供のみが乗車している可能性が低いと判定する(S602)。
【0083】
ここで、子供のみが乗車している可能性が低いと判定した場合(S602でNOと判定)、エンジンECU12を介してスタータ24にエンジン23の始動を指示する信号を送信し(S104)、本処理を終了する。
【0084】
また、S602において、子供のみが乗車している可能性が高いと判定した場合(S602でYESと判定)、エンジン23を始動させることなく、通信モジュール18を介して自宅等に設置されたパーソナルコンピュータにエラーの発生を通知する。具体的には、通信モジュール18を介して「子供のみが乗車している可能性が高いため、エンジンは始動しませんでした」といったメッセージを自宅等に設置されたパーソナルコンピュータに通知し(S606)、本処理を終了する。
【0085】
上記したように、リモートエンジン始動制御装置のマスター機器として作動するナビECU10は、ボデーECU15によって検出される車両の乗員の重量が予め定められた所定範囲内であるか否かに基づき、子供のみが乗車している可能性が高いか否かを判定し、子供のみが乗車している可能性が低いと判定した場合、エンジンを始動させ、子供のみが乗車している可能性が高いと判定した場合、エンジンを始動させないので、車両に子供のみが乗車しているような状況において、いたずら等による不慮の事故を防止することが可能である。
【0086】
(第7実施形態)
本実施形態に係るリモートエンジン始動制御装置は、図1に示した構成と同じである。なお、上記した第1実施形態と同一部分には、同一符号を付して説明を省略し、以下異なる部分についてのみ説明する。
【0087】
本実施形態では、バッテリ電圧が一定値未満の場合、スタータ24の電流消費によってバッテリが上がってしまう可能性が高いため、バッテリ電圧が一定値未満の場合の場合にはエンジンの遠隔始動を制限する例について説明する。
【0088】
図8は、本実施形態に係るリモートエンジン始動制御装置のマスター機器として作動するナビECU10の処理を示す図である。ナビECU10は、通信モジュール18から送出されるシステム起動トリガーによって起動すると、図8に示す処理を開始する。
【0089】
まず、通信モジュール18から制御系LAN30を介してエンジンスタートを指示する信号を受信する(S100)。
【0090】
次に、ボデーECU15によって検出されるバッテリ電圧が予め定められた所定値未満であるか否かに基づき、バッテリ電圧が一定値未満であるか否かを判定する(S702)。
【0091】
ここで、バッテリ電圧が一定値以上であると判定した場合(S702でNOと判定)、エンジンECU12を介してスタータ24にエンジン23の始動を指示する信号を送信し(S104)、本処理を終了する。
【0092】
また、S602において、バッテリ電圧が一定値未満であると判定した場合(S702でYESと判定)、エンジン23を始動させることなく、通信モジュール18を介して自宅等に設置されたパーソナルコンピュータにエラーの発生を通知する。
具体的には、通信モジュール18を介して「バッテリ電圧が低いため、エンジンは始動しませんでした」といったメッセージを自宅等に設置されたパーソナルコンピュータに通知し(S706)、本処理を終了する。
【0093】
上記したように、リモートエンジン始動制御装置のマスター機器として作動するナビECU10は、ボデーECU15によって検出されるバッテリ電圧が予め定められた所定値未満であるか否かに基づき、バッテリ電圧が一定値未満であるか否かを判定し、車両のバッテリ電圧が所定の閾値以上の場合、エンジンを始動させ、車両のバッテリ電圧が所定の閾値未満の場合、エンジンを始動させないので、エンジン始動時のスタータの電流消費によるバッテリ上がりを防止することができる
(他の実施形態)
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々なる形態で実施することができる。
【0094】
例えば、第1実施形態において、ナビECU10は、ドアロック22a〜22dが施錠されているか否かを判定し、ドアロック22a〜22dが施錠されていると判定した場合に、エンジン23を始動させ、ドアロック22a〜22dが解錠されていると判定した場合に、エンジン23を始動させない例について示したが、シフトレバーがパーキングレンジ(Pレンジ)に位置するか否か、あるいは、パーキングブレーキがオン状態であるか否かといったように、車両を静止させる手段により車両が静止状態であると判定し、かつ、ドアロック22a〜22dが施錠されていると判定した場合に、エンジン23を始動させ、車両を静止させる手段により車両が静止状態でないと判定した場合には、エンジン23を始動させないようにしてもよい。
【0095】
同様に、第2実施形態において、ナビECU10は、ドアが閉状態であるか否かを判定し、ドアが閉状態であると判定した場合に、エンジン23を始動させ、ドアが開状態であると判定した場合に、エンジン23を始動させない例について示したが、シフトレバーがパーキングレンジ(Pレンジ)に位置するか否か、あるいは、パーキングブレーキがオン状態であるか否かといったように、車両を静止させる手段により車両が静止状態であると判定し、かつ、ドアが閉状態であると判定した場合に、エンジン23を始動させ、車両を静止させる手段により車両が静止状態でないと判定した場合には、エンジン23を始動させないようにしてもよい。
【0096】
上記実施形態において、通信モジュール18から制御系LAN30あるいはボデー系LAN31を介して送出されるシステム起動トリガーによって、制御系LAN30あるいはボデー系LAN31に接続された各種ECUが起動(ウェイクアップ)する例を示したが、他の方法で起動させてもよい。
【0097】
また、上記実施形態において、ナビECU10をリモートエンジン始動制御装置のマスター機器として作動させる例について示したが、ナビECU10に限ることなく、例えば、ボデーECU15をリモートエンジン始動制御装置のマスター機器として作動させてもよい。
【0098】
また、上記実施形態におけるリモートエンジン始動制御装置は、自宅等に設置されたパーソナルコンピュータから通知されるエンジンスタートの指示に基づいてエンジンの遠隔始動を開始する例について示したが、例えば、リモコンキーから送信される無線信号や光信号によるエンジンスタートの指示に基づいて、エンジンの遠隔始動を開始するような構成に適用してもよい。
【0099】
上記実施形態において、ナビECU10は、車両に設けられた各種センサから車内LANを介して入力される車両内外の状況を集中的に管理し、体系的に取り纏めてエンジンの始動可否判定を行うようにしてもよい。
【0100】
なお、上記実施形態において、ドア状態検出手段、ドアロック制御手段およびドア開閉状態検出手段はドアECU16a〜16dに相当し、エンジン始動制御手段はリモートエンジン始動制御装置のマスター機器として作動するナビECU10に相当し、ボンネット開閉状態検出手段はボンネットドアECUに相当し、物体検出手段はクリアランスソナーおよび周辺監視ECU17に相当し、車両傾斜角検出手段はナビゲーションECU10に相当し、乗員重量検出手段およびバッテリ電圧検出手段はボデーECU15に相当する。
【図面の簡単な説明】
【0101】
【図1】本発明の一実施形態に係るリモートエンジン始動制御装置の構成を示す図である。
【図2】第1実施形態におけるリモートエンジン始動制御装置のマスター機器として作動するナビECUの処理を示す図である。
【図3】第2実施形態におけるリモートエンジン始動制御装置のマスター機器として作動するナビECUの処理を示す図である。
【図4】第3実施形態におけるリモートエンジン始動制御装置のマスター機器として作動するナビECUの処理を示す図である。
【図5】第4実施形態におけるリモートエンジン始動制御装置のマスター機器として作動するナビECUの処理を示す図である。
【図6】第5実施形態におけるリモートエンジン始動制御装置のマスター機器として作動するナビECUの処理を示す図である。
【図7】第6実施形態におけるリモートエンジン始動制御装置のマスター機器として作動するナビECUの処理を示す図である。
【図8】第7実施形態におけるリモートエンジン始動制御装置のマスター機器として作動するナビECUの処理を示す図である。
【符号の説明】
【0102】
10…ナビECU、11…エアコンECU、12…エンジンECU、
13…ABSECU、14…メータECU、15…ボデーECU、
16a〜16d…ドアECU、17…周辺監視ECU、18…無線モジュール、
20…ホーン、21…キー状態検出回路、22a〜22d…ドアロック、
23…エンジン、24…スタータ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に搭載され、エンジンの始動を指示する信号の受信に基づき当該エンジンの始動制御を行うリモートエンジン始動制御装置であって、
前記車両のドアロックの施錠または解錠を検出するドア状態検出手段と、
前記ドア状態検出手段によって前記車両のドアロックの施錠が検出されている場合、前記エンジンを始動させるエンジン始動制御手段と、を備えたことを特徴とするリモートエンジン始動制御装置。
【請求項2】
前記車両のドアロックの施錠および解錠を制御するドアロック制御手段を備え、
前記エンジン始動制御手段は、前記ドア状態検出手段によって前記車両のドアロックの解錠が検出されている場合、前記ドアロック制御手段に前記車両のドアロックの施錠を行わせた後、前記ドア状態検出手段によって前記車両のドアロックの施錠または解錠を判定し、前記ドア状態検出手段によって前記車両のドアロックが施錠されていると判定された場合、前記エンジンを始動させることを特徴とする請求項1に記載のリモートエンジン始動制御装置。
【請求項3】
車両に搭載され、エンジンの始動を指示する信号の受信に基づき当該エンジンの始動制御を行うリモートエンジン始動制御装置であって、
前記車両のドアの開閉状態を検出するドア開閉状態検出手段と、
前記ドア開閉状態検出手段によって前記車両のドアの閉状態が検出されている場合、前記エンジンを始動させ、前記ドア状態検出手段によって前記車両のドアの半ドア状態または開状態が検出されている場合、前記エンジンを始動させないエンジン始動制御手段と、を備えたことを特徴とするリモートエンジン始動制御装置。
【請求項4】
車両に搭載され、エンジンの始動を指示する信号の受信に基づき当該エンジンの始動制御を行うリモートエンジン始動制御装置であって、
前記車両のボンネットの開閉状態を検出するボンネット開閉状態検出手段と、
前記ボンネット開閉状態検出手段によって前記車両のボンネットの閉状態が検出されている場合、前記エンジンを始動させ、前記ボンネット開閉状態検出手段によって前記車両のボンネットの開状態が検出されている場合、前記エンジンを始動させないエンジン始動制御手段と、を備えたことを特徴とするリモートエンジン始動制御装置。
【請求項5】
車両に搭載され、エンジンの始動を指示する信号の受信に基づき当該エンジンの始動制御を行うリモートエンジン始動制御装置であって、
前記車両のマフラーの所定範囲内に物体が有るか否かを検出する物体検出手段と、
前記物体検出手段によって前記車両のマフラーの所定範囲内に物体が無いと判定した場合、前記エンジンを始動させ、前記物体検出手段によって前記車両のマフラーの所定範囲内に物体が有ると判定した場合、前記エンジンを始動させないエンジン始動制御手段と、を備えたことを特徴とするリモートエンジン始動制御装置。
【請求項6】
車両に搭載され、エンジンの始動を指示する信号の受信に基づき当該エンジンの始動制御を行うリモートエンジン始動制御装置であって、
前記車両の傾斜を検出する車両傾斜角検出手段と、
前記車両傾斜角検出手段によって前記車両の傾斜が所定の閾値よりも小さい場合、前記エンジンを始動させ、前記車両傾斜角検出手段によって前記車両の傾斜角が所定の閾値以上の場合、前記エンジンを始動させないエンジン始動制御手段と、を備えたことを特徴とするリモートエンジン始動制御装置。
【請求項7】
車両に搭載され、エンジンの始動を指示する信号の受信に基づき当該エンジンの始動制御を行うリモートエンジン始動制御装置であって、
前記車両の乗員の重量を検出する乗員重量検出手段を備え、
前記乗員重量検出手段によって前記車両の乗員の重量が所定の閾値以上の場合、前記エンジンを始動させ、前記乗員重量検出手段によって前記車両の乗員の重量が所定の閾値未満の場合、前記エンジンを始動させないエンジン始動制御手段と、を備えたことを特徴とするリモートエンジン始動制御装置。
【請求項8】
車両に搭載され、エンジンの始動を指示する信号の受信に基づき当該エンジンの始動制御を行うリモートエンジン始動制御装置であって、
前記車両のバッテリ電圧を検出するバッテリ電圧検出手段を備え、
前記バッテリ電圧検出手段によって前記車両のバッテリ電圧が所定の閾値以上の場合、前記エンジンを始動させ、前記バッテリ電圧検出手段によって前記車両のバッテリ電圧が所定の閾値未満の場合、前記エンジンを始動させないエンジン始動制御手段と、を備えたことを特徴とするリモートエンジン始動制御装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−9650(P2006−9650A)
【公開日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−186431(P2004−186431)
【出願日】平成16年6月24日(2004.6.24)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】