説明

供給空気制限バルブを備えたエアサスペンションシステム

【課題】車両の通常運転中、機器のサイクル動作およびエアサスペンションシステムにおける空気損失を最小限に抑えるエアサスペンションシステムを提供する。
【解決手段】主として車両と共に使用される制御システムであって、このシステムは、受信した制御信号に応答して、流体バッグ内に送り込まれるかあるいは流体バッグから排出される流体を制限するための制限バルブを使用することにより、走行安定性を向上させると共に、車両の通常運転中の制御システム自体のサイクル動作を最小限に抑える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は車両サスペンションの高さ制御バルブに関し、さらに詳しくは、高さ制御バルブすなわちレベリングバルブに関連して利用される空気制限バルブに関する。
【0002】
本出願は、2003年8月18日に出願された米国特許出願シリアルNo.10/643,070の一部継続である。
【背景技術】
【0003】
エアサスペンションシステムは、セミトラッカー/トレーラートラック自動車および他の車両の、車両サスペンション、シートおよび運転台において、ますます使用されるようになっている。概して、エアサスペンションシステムは、サスペンションの、規定あるいは選択された高さを維持する高さ制御バルブを含む。たとえば、セミトラッカー/トレーラートラック自動車において、規定された高さとは車両フレームとアクスルとの間の距離である。エアサスペンションシステムは規定された高さの変化を検出し、そして車両フレームとアクスルとの間に配置されたスプリングにおける空気圧を調整する。このようにしてエアサスペンションシステムは、積載重量が変化するときでさえ、車両フレームとアクスルとの間の規定された高さを維持する。
【0004】
高さ制御バルブは、トレーリングアームと車両フレームとの間に配置された空気スプリングに選択的に空気を送り込むかあるいは空気スプリングから空気を排出することによって作動する。トレーリングアームは、空気スプリングの調整によって、アクスルと車両フレームとの間の距離が付随して調整されるようにアクスルを支持するよう設けられる。概して、高さ制御バルブは車両フレームに取り付けられ、しかもリンク装置を介してトレーリングアームに連結された制御アームを備える。このようにして、トレーリングアームと車両フレームとの間の距離が変化するとき、リンク装置が制御アームに制御シャフトの高さ制御バルブ内での回転を行わせ、これは続いて空気スプリングへの空気の導入あるいは空気スプリングからの空気の排出を制御する。アクスルと車両フレームとの間の変化する距離を測定するのに機械式リンクが一般に利用されているが、他の測定トランスデューサー、たとえば光センサー、可変コンデンサー、可変抵抗、あるいは他の適当なトランスデューサーも効果的に利用可能である。
【0005】
概して、高さ制御バルブは三つの空気ポート、すなわち空気スプリングに接続された空気スプリングポートと、圧搾空気源に接続された流入ポートと、大気に開放された排気ポートとを具備してなる。車両フレームとアクスルとの距離を減少させるため、高さ制御バルブは空気スプリングポートと排気ポートとの間を流体連通させ、これによって空気スプリングからの圧搾空気が制御バルブを経て大気中に放出されることを可能にする。車両フレームとアクスルとの距離を増大させるため、高さ制御バルブは流入ポートと空気スプリングポートとの間を流体連通させ、これによって圧搾空気源からの圧搾空気が制御バルブを経て空気スプリングに流入することを可能にする。空気スプリングが選択された高さにあるとき、バルブは、空気スプリングポートが流入ポートおよび排気ポートの両方から切り離されるよう中立ポジションとなる。
【0006】
車両の通常運転中、特に重量物を積んでいる場合、セミトラッカー/トレーラーは、たとえば、平坦でない路面、天候、あるいは車両の向きの変化によってさえ、左右、前後、あるいはその両方に揺れ、しかも振動する傾向がある。上記重量変化は、今度は、アクスルと車両フレームとの間の距離の増大および減少を引き起こし、これがエアサスペンションシステムによって測定されることになる。エアサスペンションシステムは、アクスルと車両フレームとの間の選択された高さを維持するため、個々の空気スプリングからの空気の排出および個々の空気スプリングへの空気の導入を交互に行うことによって、アクスルと車両フレームとの間の変化する距離に対応することになる。車両運転中に、このようにして選択された高さを維持するのは不要なことである。実際、システムのこの絶え間ないサイクル動作は非常に有害なものであり、なぜなら、それは機器の寿命を著しく低下させ、メンテナンスコストを上昇させ、その手入れや修理のための車両不稼働時間を増大させるからである。
【0007】
たとえば、セミトラッカー/トレーラーが積込みドックに接近し、トレーラー高さを積込みドックの高さに合わせるために調整しなければならないとき、あるいはトラッカーをトレーラーに連結するか切り離すために、一般にはエアサスペンションシステムの変化が利用される。さらに、トレーラーに貨物が積み込まれている間、高さ制御バルブが自動的にトレーラーの高さを調整し、かつトレーラーを水平にするのが有利である。だが、いったん荷重に基づいて高さが選択されかつトレーラーが水平にされたならば、距離の僅かな変動によってアクスルと車両フレームとの間の高さを頻繁に調整するのは望ましくない。だが、車両運転中の急激な荷重の変化は、アクスルと車両フレームとの間の距離の著しい変化を引き起こすであろう。この場合、エアサスペンションシステムが、選択された高さを維持するよう空気スプリングを調整することが重要である。
【0008】
エアサスペンションシステムの通常動作中に空気の消費を最小限に抑えるため、さまざまなシステムが利用されている。最も一般的な方法は、バルブに組み込まれた機械式ダンパーによってバルブに加えられる動的振動を減衰あるいは低減することであった。他の方法は、バルブ内の空気流をプロファイルし、続いて、通常運転中のアーム動作近辺の流量を最小限に抑えようとするものであった。この方法は両方とも、ほどほどに上首尾であることが分かっているが、上記問題を解決してはいない。
【0009】
これに替わるものとして、電子レベリングシステムが、エアサスペンションシステムの通常動作中の空気消費を最小限に抑えるために利用されている。電子レベリングシステムに関しては、空気を保全するためにフィルタリングアルゴリズムが利用される。この方法は比較的有効であるが、電子システムのコストが法外なものであって、限定された市場でのみ有用なものとなっている。電子システムは先に列記した他の方法よりも優れているであろうが、電子システムはまた、設計、設置、手入れおよび交換が非常に複雑であり、システムのコストをさらに増大させる。
【0010】
米国特許第5,048,867号(「'867特許」)は、別の問題すなわち、バルブの容積サイズを小さくできるように、遮断バルブの作動を、この遮断バルブに負荷を与える閉塞圧力から独立させるという問題の解決を目的とするものであるが、この'867特許は高さ制御バルブと直列になった遮断バルブを開示する('867特許、要約書および図1)。だが、高さ制御バルブおよび方向制御バルブはいずれも、高さ測定装置に基づく制御信号によって制御される('867特許、第9欄、31〜53行目)。それゆえ、'867特許に開示されかつ教示されたシステムは、車両の通常運転中にエアサスペンションシステムの空気損失を最小限に抑えることはないであろう。なぜなら、遮断バルブおよび高さ制御バルブは両方とも、車両フレームとアクスルとの間の変化する測定距離に基づいて、不必要に空気スプリングから空気を排出しかつ空気スプリングに空気を送り込むことによって、車両の振動に反応するようになっているからである。
【特許文献1】米国特許第5,048,867号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
それゆえ、車両の通常運転中に、機器のサイクル動作およびエアサスペンションシステムにおける空気損失を最小限に抑えるエアサスペンションシステムが求められている。
【0012】
また、選択された制御基準に基づいて、車両の通常運転中にエアサスペンションシステムの制御バルブを選択的に切り離す(接続を断つ)システムを提供することが望まれている。
【0013】
さらに、高さ制御バルブを選択的に作動させるために、さまざまな制御入力基準(手動および自動の両方)に備えるシステムを提供することが望まれている。
【0014】
その上さらに、エアサスペンションシステムに関連する装置、メンテナンスおよび運転コストを削減するシステムを提供することが望まれている。
【0015】
またさらに、簡素で、設置が容易で、しかも極めて信頼性の高いエアサスペンションシステムを提供することが望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明の上記およびその他の目的は、通常運転中にエアサスペンションシステムの空気損失を最小限に抑えることによって達成される。ある好ましい実施形態では、空気制限バルブが高さ制御バルブと空気スプリングとの間に介在させられる。他の有利な実施形態では、空気制限バルブが圧搾空気源と高さ制御バルブとの間に配置される。この空気制限バルブは、車両の通常運転中、高さ制御バルブが空気スプリングに圧搾空気を送り込むことが、あるいは空気スプリングから空気を排出させることができないよう、圧搾空気源からの圧搾空気の高さ制御バルブへの流体接続を断つ。
【0017】
空気制限バルブは、さまざまな制御入力によって作動させられ、この入力は、いかなる車載の車両データ検出システムから取り出されてもよく、それはたとえば(但しこれには限定されない)、自動ブレーキシステム信号、電子ブレーキシステム信号、モーションセンサーからの信号、運転者入力、車載の車両データ検出システムによって生成されるであろうその他の信号、あるいはこれらの組合わせを含んでいてもよい。
【0018】
ある有利な実施形態では、圧搾空気源および空気スプリングを具備してなる車両用のエアサスペンション制御システムが提供される。このシステムはさらに、圧搾空気源に接続された空気流入ポート、大気に連通する排気ポートおよび空気スプリングに接続された空気スプリングポートを有する高さ制御バルブを具備してなり、この高さ制御バルブは、選択的に、空気流入ポートと空気スプリングポートとの間を接続するか、排気ポートと空気スプリングポートとの間を接続するか、あるいは空気流入ポートと空気スプリングポートと排気ポートとが互いに切り離された中立ポジションに切り替えるよう動作可能である。このシステムはその上さらに、高さ制御バルブと空気スプリングとの間に流体的に接続された空気制限バルブを具備し、この空気制限バルブは、高さ制御バルブと空気スプリングとの間の流体連通を選択的に断続するよう動作可能である。このシステムはまた、高さ制御バルブを制御するための第1の制御入力(これは第1のパラメーターに基づく)、および空気制限バルブを制御するための第2の制御入力(これは第2のパラメーターに基づく)を含み、第2のパラメーターは第1のパラメーターとは異なるものである。このシステムは、第1のパラメーターが測定された車高を含み、かつエアサスペンション制御システムにおける空気損失が最小限に抑えられるよう空気制限バルブを制御するように第2のパラメーターが選択されるよう構成される。
【0019】
他の有利な実施形態では、車両の走行安定性を増大させるための方法が提供され、この方法は、車高値を選択するステップと、実際の車高値を測定するステップと、補正信号を生成するために選択された車高値と測定された車高値とを比較するステップとを具備してなる。本方法はさらに、選択された車高値を維持するために補正信号に従って車高制御バルブを作動させるステップと、車載の車両システムの作動に応答して制御信号を生成するステップと(この制御信号は補正信号とは異なるものである)、車両の走行安定性を増大させるよう車高制御の動作を選択的に中断させるために制御信号によって制限バルブを選択的に作動させるステップとを具備してなる。
【0020】
さらに他の有利な実施形態では、車両用のエアサスペンション制御システムにおける空気損失を最小限に抑えるための方法が提供され、この方法は、高さ制御バルブの空気流入ポートを圧搾空気源に接続するステップと、高さ制御バルブの排気ポートを大気に連通させるステップと、高さ制御バルブの空気スプリングポートを空気制限バルブに接続するステップと、空気制限バルブを空気スプリングに接続するステップとを具備してなる。本方法はさらに、第1のパラメーターを測定するステップと、高さ制御バルブを制御するために第1のパラメーターに基づいて第1の制御入力を生成するステップと、空気制限バルブを制御するため第2のパラメーターに基づいて第2の制御入力を生成するステップとを具備してなり、この第2のパラメーターは上記第1のパラメーターとは異なるものである。本発明はその上さらに、空気制限バルブに対して第2の制御入力を与えるステップと、車両運転中にエアサスペンション制御システムにおける圧搾空気の損失を抑止するため第2の制御入力に従って空気制限バルブを選択的に作動させるステップとを具備してなる。
【0021】
さらに他の有利な実施形態では、車両用のエアサスペンション制御システムが提供され、このものは、圧搾空気源に接続された空気流入ポートを有する高さ制御バルブと、大気に連通させられた排気ポートと、空気スプリングに接続された空気スプリングポートとを具備してなる。高さ制御バルブは、選択的に、空気流入ポートと空気スプリングポートとの間を接続するか、排気ポートと空気スプリングポートとの間を接続するか、あるいは空気流入ポートと空気スプリングポートと排気ポートとが互いに切り離された中立ポジションに切り替えるよう動作可能である。高さ制御バルブは、第1の車両システムパラメーターである測定された車高に対応する補正信号によって制御される。本システムはさらに、高さ制御バルブと空気スプリングとの間に接続された空気制限バルブを具備してなり、この空気制限バルブは、エアサスペンション制御システムにおける空気損失が最小限に抑えられるよう高さ制御バルブと空気スプリングとの間の圧搾空気の流れを選択的に制限するよう動作可能である。本システムはその上さらに、空気制限バルブを制御するための制御信号を含み、この制御信号は、第1の車両システムパラメーターとは異なる第2の車両システムパラメーターに対応している。本システムはさらに、第1の車両システムパラメーターが測定された車高に一致するよう構成される。
【0022】
さらに他の有利な実施形態では、流体源と、その中に流体を収容するための流体バッグとを具備してなる流体制御システムが提供される。このシステムはさらに、流体源からの流体を流入されるための流入ポート、流体バッグから流体を排出させるための排出ポートおよび流体バッグに対して接続された流体バッグポートを有する制御バルブを具備してなり、この制御バルブは、選択的に、流入ポートと流体バッグポートとの間を接続するか、排出ポートと流体バッグポートとの間を接続するか、あるいは流入ポートと流体バッグポートと排出ポートとが互いに切り離された中立ポジションに切り替えるよう動作可能となっている。本システムはその上さらに制限バルブを具備してなり、この制限バルブは制御バルブに流体的に接続されておりかつ流体源への流体連通を選択的に断続するよう動作可能である。本システムはさらにまた、制御バルブを制御するための第1の制御入力(この第1の制御入力は第1のパラメーターに基づく)と、制限バルブを制御するための第2の制御入力(この第2の制御入力は第2のパラメーターに基づく)とを具備してなり、第2のパラメーターは第1のパラメーターとは異なるものである。本システムはさらに、第1のパラメーターが測定された車高を含むと共に、第2のパラメーターが、制御システムのサイクル動作が最小限に抑えられるように上記制限バルブを制御するべく選択されるよう構成される。
【0023】
さらに他の有利な実施形態においては、車両の制御システムにおける空気損失を最小限に抑えるための方法が提供され、この方法は、圧搾空気源を制限バルブに対して接続するステップと、制限バルブを制御バルブの流入ポートに接続するステップと、制御バルブの流体バッグポートを流体バッグに対して接続するステップとを具備してなる。本方法はさらに、第1のパラメーターを測定するステップと、制御バルブを作動させるための、この第1のパラメーターを基礎にした第1の制御入力を生成させるステップとを具備してなる。本方法はその上さらに、制限バルブを制御するための、第2のパラメーター(この第2のパラメーターは上記第1のパラメーターとは異なるものである)を基礎にした第2の制御入力を生成させるステップと、制限バルブに対して第2の制御入力を与えるステップと、制御システムのサイクル動作が最小限に抑えられるよう第2の制御入力に従って制限バルブを選択的に作動させるステップとを具備してなる。
【0024】
さらに他の有利な実施形態においては、車両用のエアサスペンション制御システムが提供され、このシステムは、圧搾空気源に接続された空気流入ポートと、大気に連通された排気ポートと、空気スプリングに接続された空気スプリングポートとを有する高さ制御バルブを具備してなり、この高さ制御バルブは、選択的に、空気流入ポートと空気スプリングポートとの間を接続するか、排気ポートと空気スプリングポートとの間を接続するか、あるいは空気流入ポートと空気スプリングポートと排気ポートが互いに切り離された中立ポジションに切り替えるよう動作可能となっており、ここで高さ制御バルブは、第1の車両システムパラメーターである測定された車高に対応する補正信号によって制御される。本システムはさらに高さ制御バルブに接続された空気制限バルブを具備してなり、これは、エアサスペンション制御システムにおける空気損失が最小限に抑えられるよう空気スプリングへの圧搾空気の流れを選択的に制限する。本システムはさらに、空気制限バルブを制御するための制御信号を含み、この制御信号は、第1の車両システムパラメーターとは異なる第2の車両システムパラメーターに対応する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
本発明およびそれに特有の特徴および利点は、添付図面を参照した以下の詳細な説明からさらに明らかになるであろう。
【0026】
図面、特に図1を参照すると、エアサスペンションシステム10のある有利な実施形態がブロック図として示されている。このエアサスペンションシステム10は圧搾空気源12を備え、この圧搾空気源12は車高(height)制御バルブ14に流体的に接続されている。
【0027】
車高制御バルブ14は従来方式で作動し、それは、空気流入ポート11、空気スプリングポート13、排気ポート15および中央孔すなわち空隙(図示せず)を有し、この空隙を介して上記ポートは互いに選択的に流体連通状態となる。空気流入ポート11は圧搾空気源12からの圧搾空気を流入させるために設けられる。さらに、空気スプリングポート13は、車高制御バルブ14を空気スプリング18に対して流体的に接続するために設けられる。その上、排気バルブ15は車高制御バルブ14を大気に流体的に連通させるために設けられる。
【0028】
車高制御バルブ14の動作は典型的なものであるが、理解を助けるために説明する。車高制御バルブ14はトランスデューサー入力(図示せず)を受けるが、この入力は、トレーリングアーム(図示せず)と車両フレーム(図示せず)との間の距離の測定値に対応する。この測定値は、それが、選ばれた基準値より大きいか、小さいか、あるいは等しいかを判定するために、この選ばれた基準値と比較される。もし測定値が選択された基準値よりも大きなものである場合、車高制御バルブが空気スプリングポート13と排気ポート15との間を流体連通させ、空気スプリング18から空気を排出させ、これによって、トレーリングアーム(図示せず)と車両フレーム(図示せず)との間の距離を減少させる。また、もし測定値が選択された基準値よりも小さなものである場合、車高制御バルブは空気スプリングポート13と空気流入ポート11との間を流体連通させ、圧搾空気をさらに空気スプリング18内に導入し、これによってトレーリングアーム(図示せず)と車両フレーム(図示せず)との間の距離を増大させる。最後に、もし測定値が選択された基準値と等しいか、あるいは基準値の範囲内にある場合、車高制御バルブ14はポートが互いに流体的に切り離された状態を維持することになる。
【0029】
だが、通常の車両運転中に、たとえば車両が左右、前後あるいはその両方に動くことによって振動が生じたときに問題が発生する。車高制御バルブは、トレーリングアーム(図示せず)と車両フレーム(図示せず)との間の距離の絶え間なく変化する測定値を受信し、その結果、測定値に応答して空気スプリング18に空気を送り込むか、あるいは空気スプリング18から空気を排出させるために、システムを連続的にサイクル動作させる。ところが、これによって大量の圧搾空気が浪費される。
【0030】
この問題に対応するため、空気制限バルブ16が設けられ、それは車高制御バルブ14と空気スプリング18との間に配置される。空気制限バルブ16は、この空気制限バルブ16が作動させられたとき、車高制御バルブ14と空気スプリング18との間の流体連通が制限されるように設けられる。空気制限バルブ16は、車両と共に使用するための適当なバルブアセンブリを具備してもよく、このアセンブリは、車高制御バルブ14と空気スプリング18との間の流体連通を選択的に助長あるいは制限するのに適したものである。空気制限バルブ16は、車高制御バルブ14と空気スプリング18との間の流体接続を部分的にのみ制限するか、あるいは流体接続を完全に遮断するバルブアセンブリを具備してもよいことに留意されたい。
【0031】
エアサスペンションシステムのサイクル動作を低減あるいは排除さえすることにより、車高(ride height)マネジメントは著しく改善される。エアサスペンションシステムはサイクル動作の回数が少なくなり、これによってシステムの損耗が低減され、そしてシステムの運転に関連するコストが低減される。他の利点は走行安定性が向上することである。これは、車両の振動に応じた空気スプリングからの排気およびそれへの圧搾空気の送り込みが、それ自体、車両を周期的に左右および縦に揺らすからである。これは走行安定性を低下させるため非常に望ましくなく、この走行安定性は大型車両にとって極めて重要である。本システムは、車両の通常運転中に、サイクル動作する多くの他のシステムがそうするように、車両を不安定にすることはない。
【0032】
空気制限バルブ16は、図1の実施形態では、車高制御バルブ14および空気スプリング18と別体であるように図示されているが、これは必須ではない。たとえば、空気制限バルブ16を空気配管中に設け、かつ図1に示すように車高制御バルブ14および空気スプリング18の両方から物理的に分離させることができる。あるいは、空気制限バルブ16を図1Aに示すように車高制御バルブ14内に一体的に設けることができ、あるいは空気制限バルブ16を図1Bに示すように、その上さらに空気スプリング18内に一体的に設けることができる。空気制限バルブ16の物理的位置が車両のデザインに依存して変更可能であることは明白である。これに代えて、図1Cに示すように、車高制御バルブ14を圧搾空気源12と車高制御バルブ14との間に配置することも可能である。
【0033】
空気制限バルブ16は制御入力20をさらに備える。制御入力20は、選択された制御ロジックに従って、空気制限バルブ16を選択的に作動させる。車両の通常運転中、空気制限バルブ16が、たとえば車両の揺れに起因する空気損失を最小限に抑えるため、車高制御バルブ14と空気スプリング18との間の流体連通を制限することが望ましい。一般には、たとえば、車両に荷物が積み込まれるか降ろされ、これによって大きな重量変化が生じるか積荷移動が生じたとき、車両が積込みドックに接近し、トレーラー高さを積込みドック高さに合わせるため調整しなければならないとき、トラッカーをトレーラーから切り離すかまたはトレーラーに連結するとき、あるいはたとえば大きな重量変化が生じ、これによってトレーラーを水平にするため空気スプリングの調節が必要になったときに、車高制御システムを作動させることが好ましい。
【0034】
図2および図2Aはそれぞれ図1および図1Cに一致するブロック図であり、これは制御入力20をより詳しく示している。多数の入力が図2に示されているが、制御入力20は、たとえば(但しこれに限定されない)車載の車両データ検出および制御システムからの、いかなる数の入力を含んでいてもよい。
【0035】
制御入力20は、たとえば(但しこれに限定されない)、ブレーキシステム信号21を含んでいてもよく、この信号21は、たとえば、アンチロックブレーキシステム(ABS)、トラクション制御システム(ASR)、あるいは一体式(integrated)カップリング力制御装置(CFC)からの信号を含んでいてもよい。制御入力20はまた時間測定値信号22を含んでいてもよく、これは、たとえば特定の出来事あるいはシステム起動からの測定された経過時間を含んでいてもよい。制御入力20はさらに運転者入力信号23を含んでいてもよく、これはシステムを解除する手動入力信号、あるいは運転者によってシステムに組み込まれた自動信号であってもよい。制御入力20はその上さらに車高測定値信号24を含んでいてもよく、これは、たとえば、車両フレーム、トレーリングアームあるいは車両の他の部分の高さの測定値であってもよい。制御入力20はさらにモーションセンサー信号25を含んでいてもよく、これは、車両の動きを測定するため、トラクターあるいはトレーラーに配置できる。制御入力20はいかなる数の車両データおよび/または制御信号を含んでいてもよく、しかもここに列記した具体的な信号は包括的リストを与えるものではなく、単に、さまざまな車両および運転者システムから得ることが可能な、さまざまな信号の例を提示するに過ぎない、ということが感得される。また、制御入力20は特定の用途に関して要求される車両データおよび/または制御信号のいずれか一つあるいはその組合わせを含んでいてもよいことに留意されたい。実際、路上安全性を高める新しい車両安全システムが出現し続けるであろうことが感得される。
【0036】
制御入力20に関連して列記したさまざまなシステム信号は、車両システムが走行安定性に関して持つことができる影響によって選定される。たとえば、ブレーキシステムに関して、ABSは車両のホイールが制動中にロックするのを阻止する。車両速度の急激な変化は車両荷重の劇的変化を引き起こすであろうし、これが今度はトレーラーのバランスを取り直すよう、エアサスペンションシステム10が空気スプリング18を調整することを要求するであろう。また、ASRは駆動アクスルのホイールが加速中にスピンしないことを確実なものとするために使用され、これによって路面との最適トラクションが確保される。これもまた、荷重変化を補償するようエアサスペンションシステム10が空気スプリング18を調整することを必要とするであろう、車両荷重の劇的変化が存在し得る状況である。さらなる代替例として、ブレーキシステム信号21は、ABSおよびASR機能を単一のシステムおよび信号へと統合する電子ブレーキシステム(EBS)によって生成可能である。その上さらに、一体式カップリング力制御装置(CFC)からの制御信号(これは制動力配分を変化させると共にトラッカーとトレーラーとの間の制動を調和させる)が、制御入力20に関連して利用可能である。
【0037】
制御入力20に関連して列記した他のさまざまな信号もまた、走行安定性に影響を持つであろう。たとえば、車高測定値信号24は、車両荷重がまさに変化し、これによってトレーリングアームと車両フレームとの間の距離が閾値を超えて変化した場合に、エアサスペンションシステム10が空気スプリング18をトレーラーの再水平化(レベル調整)のために調整できるよう使用可能である。さらに他の実施例では、空気損失を最小限に抑えると共に機器のサイクル動作を停止させるために、車両の通常運転中に車高制御バルブ14と空気スプリング18との間の流体接続が制限されるよう、モーションセンサー信号25を車両の動きを検出するのに利用可能である。運転者入力信号23もまた制御入力20に関連して利用可能であり、たとえば、車両運転者は、通常の車両運転中に車高制御バルブ14が空気スプリング18を連続的に動作させることができるよう、一時的に空気制限バルブ16の接続を断つことを望むかもしれないし、あるいは車両運転者は、ある時間、エアサスペンションシステムの接続を断つことを望むかもしれない。
【0038】
図3および図3Aを参照すると、エアサスペンションシステム10の他の実施形態がブロック図形式で示されている。この実施形態では、エアサスペンションシステム10は、車高制御バルブ34の流入ポート31および車高制御バルブ36の流入ポート37に対して流体的に接続された圧搾空気源32を具備してなる。さらに、車高制御バルブ34および36のそれぞれは排気ポート35および41をそれぞれ有し、これらはそれぞれ大気に流体的につながっている。車高制御バルブ34および36はさらに流入ポート33および39を具備してなり、これは、車高制御バルブ34および36を空気制限バルブ38および40に対してそれぞれ流体的に接続する。車高制御バルブ34および36はいずれも中央孔すなわち空隙(図示せず)を有し、それを介してポートは選択的に互いに流体連通状態となっている。また、図3Aに示すように、空気制限バルブ38および40はいずれも、圧搾空気源32と車高制御バルブ34および36との間に、それぞれ流体的に接続される。空気制限バルブ38および40は図1に関連して先に説明したものと同じであり、ここでは説明を繰り返さない。
【0039】
空気制限バルブ38および40の両方には制御入力46が与えられる。制御入力46および車高制御バルブ34および36の動作は、図1に関連して既に説明したそれと同じであり、それゆえここでは説明を繰り返さない。
【0040】
図3および図3Aにさらに示されているのは空気制限部46である。空気制限部46はそれを介して空気スプリング42を空気スプリング44と接続する。空気制限部46の目的は、空気スプリング42および44内の圧力を均等にすることである。だが空気制限部46は、空気制限部46を介した空気スプリングの急速な平準化が起きないよう、一方の空気スプリングから他方への空気流を制限する。むしろ空気制限部46は、空気スプリング42と空気スプリング44との間に圧力差がまさに存在する場合に、空気制限部46が時間をかけて平準化を可能にするよう、一度に極めて僅かな量の空気だけが通過することを可能にする。もちろん、この時間は圧力差に依存して変化することになる。
【0041】
二つの車高制御バルブ、二つの空気制限バルブおよび二つの空気スプリングが図3および図3Aに示されているが、これらのものは車両形態および所望の車両制御方式に依存して、いくつでも利用可能であることが感得される。さらに、車高制御バルブ34および36ならびに空気スプリング42および44とは別体でかつそれらから離間したように示されている空気制限バルブ38および40は、図1A、図1Bおよび図1Cに関連して既に説明したように、車高制御バルブ34および36あるいは空気スプリング42および44のいずれかと、それぞれ一体的に製造可能である。
【0042】
図4はフロー図であり、エアサスペンション制御システムにおける空気損失を最小限に抑えるための方法に関する一連の工程(操作)を示している。簡便のために、図4のフロー図を図1に示すエアサスペンションシステム10に関連して説明する。
【0043】
先ず運転者は車両サスペンション高を選択する(50)ことになる。これは、トレーリングアームと車両フレームとの間の所望の高さに対応する。これに代えて、この高さはメーカー設定あるいは車載の車両制御システムに従って自動的に選択されてもよく、あるいはこの高さは手動で選択されてもよい。いったん高さが選択されると、システムは車高を測定する(60)ことになる。多くのシステムでは、車高制御バルブ14は車両フレームに取り付けられ、そしてリンク装置を介してトレーリングアームに連結された制御アームを備える。リンク装置は、トレーリングアームと車両フレームとの間の距離が変化するとき、制御アームが車高制御バルブ14内の制御シャフトを回転させるようにする。これによって今度は、空気スプリング18への空気の導入あるいは空気スプリング18からの空気の排出が制御される。アクスルと車両フレームとの間の変化する距離を測定するために、機械式リンク装置がこれまで利用されてきたし、現在も広く利用されているが、光センサー、可変コンデンサー、可変抵抗あるいは車両と共に使用するのに適した他のトランスデューサー(但しこれらに限定されない)を含む他の測定トランスデューサーを効果的に利用することも可能である、ということがさらに感得される。
【0044】
いったん車高の測定値を得ると本システムは、この車高が選択された車高と一致するかどうかを判定する(70)。これは、測定された車高を選定された車高値あるいは値の範囲と単に比較することによって達成される。これによって、正の偏差または負の偏差が生成されるが、偏差が生成されないこともある。もし測定された車高が、偏差が存在しないよう選定された車高と一致する場合、本システムは車高を測定する(60)ためにループを描いて元のステップに戻り、そしてこのサイクルを、中断されるまで、すなわち測定値が選定された値と一致しなくなるまで続ける。だが、もし選定された車高が測定値と一致せず、正または負の偏差を持つ場合、本システムは、制御入力が車高制御装置を作動停止させたかどうかを判定する(80)ために先に進む。車高制御システムは、たとえば、制御入力20が空気制限バルブ16を作動させて、車高制御バルブ14と空気スプリング18との間の流体接続を制限するとき作動停止させられるであろう。もし、空気制限バルブ16が作動させられたと判定された場合、続いて本システムは、車高を測定する(60)ためにループを描いて元のステップに戻り、そしてこのサイクルを、中断されるまで、すなわち本システムが空気制限バルブ16は作動させられなかったと判定するまで続ける。だが、もし空気制限バルブ16が作動させられなかった場合、本システムは、測定された車高に従って空気スプリングを調整する(90)ために先に進み、空気スプリングに圧搾空気を送り込むか、あるいは空気スプリングから圧搾空気を排出させる。
【0045】
図2に関連して既に説明したように、いかなる数の変化する車両データおよび制御信号でも、制限バルブ16を制御するための制御入力20として使用可能である。制限バルブ16を制御するために選定されたロジックシーケンスは、選定された信号(その数は図2を用いて説明した)に依存して変化することになる。既に言及したように、多数のさまざまな制御入力を制御入力20に関連して図示しかつ論じたが、空気制限バルブ16を制御するために、いかなる数であっても、さまざまな車載の車両データシステム入力を利用可能である。制御入力に対応する車載データおよび/または制御信号の解析においては、特殊な順序が決定的なものではない、ということがさらに感得される。
【0046】
さらに、車高制御バルブ14の制御ロジックおよび空気スプリング18の対応する調整については、やはり図1に関連して既に説明しており、ここでは説明を繰り返さない。
【0047】
図5および図5Aは本発明のさらに他の有利な実施形態のブロック図である。図示されているのはエアサスペンションシステム100である。エアサスペンションシステム100は圧搾空気源110を具備してなり、これは空気流入ポート111を介して車高制御バルブ112と流体連通状態にある。エアサスペンションシステム100はさらに空気制限バルブ114を具備してなり、これは空気スプリングポート113を介して車高制御バルブ112と流体連通状態となっている。車高制御バルブ112はまた排気バルブ115を備え、これは空気スプリングポート113と選択的に流体連通状態となることができる。空気スプリングポート113はその上さらに、選択されたロジックに基づいて、空気流入ポート111と流体連通状態となることができる。これに代えて、空気制限バルブ114は図5Aに示すように車高制御バルブ112の前に配置してもよい。
【0048】
空気制限バルブ114には制御入力120が与えられ、これは、図2に関連して既に論じたような、さまざまな車上データおよび制御信号を含むことができる。
【0049】
空気スプリング116および空気スプリング118はいずれも、両空気スプリングが同時調整されるよう、車高制御バルブ112に流体的に接続された状態で示されている。この構造は、部品点数が少なく、それゆえ設置および作動に関連する費用が少なくて済むという利点を有する。
【0050】
図6は図5に一致するエアサスペンションシステム100の配管図である。図6に示すように、この配管図には、車高制御バルブ112に接続された圧搾空気源110に至る空気流入口120が含まれており、車高制御バルブ112は続いて空気制限バルブ114に接続され、そして空気制限バルブ114は空気スプリング116および空気スプリング118の両方に接続される。これに代えて、空気制限バルブ114を図5Aに示すように車高制御バルブ112の前に配置してもよい。
【0051】
図5および図6においては空気制限バルブ114が車高制御バルブ112とは別体であるように示されているが、この空気制限バルブ114は、図1Aに示すように、車高制御バルブ112と一体で供給することもできる、ということに留意されたい。繰り返すが、空気制限バルブ114は車高制御バルブ112と空気スプリング116および118との間に配置された状態で図示されているが、それを車高制御バルブ112の前に配置するのも有利であることが感得される。
【0052】
本発明について部品の特定の配置構成、特徴などを参照して説明してきたが、全ての可能な配置構成あるいは特徴を論じ尽くすことは意図しておらず、実際、当業者ならば、さまざまな他の変更例および変形例を見出すであろう。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】本発明の一つの有利な実施形態を示すブロック図である。
【図1A】本発明の他の有利な実施形態を示すブロック図である。
【図1B】本発明のさらに他の有利な実施形態を示すブロック図である。
【図1C】本発明のさらにまた別の有利な実施形態を示すブロック図である。
【図2】制御入力をさらに詳しく示す、図1に一致するブロック図である。
【図2A】図1Cに一致するブロック図である。
【図3】本発明のさらに他の有利な実施形態を示すブロック図である。
【図3A】本発明のさらにまた別の有利な実施形態を示すブロック図である。
【図4】本発明の一つの有利な実施形態のための一連の工程を示すフロー図である。
【図5】本発明のさらに他の有利な実施形態を示すブロック図である。
【図5A】本発明のさらにまた別の有利な実施形態を示すブロック図である。
【図6】本発明の有利な実施形態を示す、図5に一致する配管図である。
【符号の説明】
【0054】
10 エアサスペンションシステム
11 空気流入ポート
12 圧搾空気源
13 空気スプリングポート
14 車高制御バルブ
15 排気ポート
16 空気制限バルブ
18 空気スプリング
20 制御入力
21 ブレーキシステム信号
22 時間測定値信号
23 運転者入力信号
24 車高測定値信号
25 モーションセンサー信号
31 流入ポート
32 圧搾空気源
33,39 流入ポート
34,36 車高制御バルブ
35,41 排気ポート
37 流入ポート
38,40 空気制限バルブ
42,44 空気スプリング
46 制御入力
100 エアサスペンションシステム
110 圧搾空気源
111 空気流入ポート
112 車高制御バルブ
113 空気スプリングポート
114 空気制限バルブ
115 排気バルブ
116,118 空気スプリング
120 制御入力

【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体制御システムであって、
流体源と、
その中に流体を収容するための流体バッグと、
前記流体源からの流体を流入させるための流入ポートと、前記流体バッグから流体を排出させるための排出ポートと、前記流体バッグに接続された流体バッグポートと、を有する制御バルブであって、選択的に、前記流入ポートと前記流体バッグポートとの間を接続するか、前記排出ポートと前記流体バッグポートとの間を接続するか、前記流入ポートと前記流体バッグポートと前記排出ポートとが互いに切り離された中立ポジションに切り替えるよう動作可能な制御バルブと、
前記制御バルブに流体的に接続されると共に前記流体源に対する流体連通を選択的に断続するよう動作可能な制限バルブと、
前記制御バルブを制御するための第1の制御入力であって、第1のパラメーターに基づく第1の制御入力と、
前記制限バルブを制御するための第2の制御入力であって、第2のパラメーターに基づくものであって、前記第2のパラメーターは前記第1のパラメーターとは異なる第2の制御入力と、
を具備してなり、
前記第1のパラメーターは測定された車高を含み、かつ前記第2のパラメーターは、前記制御システムのサイクル動作が最小限に抑えられるように前記制限バルブを制御するよう選ばれることを特徴とする流体制御システム。
【請求項2】
前記制限バルブは前記流体源と前記制御バルブとの間に配置されることを特徴とする請求項1に記載の制御システム。
【請求項3】
前記第2のパラメーターは、アンチロックブレーキシステム、トラクション制御装置、電子ブレーキシステム、モーションセンサー、運転者入力、時間測定値、あるいはその組合わせからなる群から選ばれることを特徴とする請求項1に記載の制御システム。
【請求項4】
前記第2の制御入力は、電気信号、空気圧信号、機械信号、あるいはその組合わせからなる群から選ばれることを特徴とする請求項1に記載の制御システム。
【請求項5】
前記第2の制御入力は、選択された制御ロジックに基づいて、前記制限バルブを自動的に作動させることを特徴とする請求項1に記載の制御システム。
【請求項6】
前記制限バルブは前記制御バルブとは別体であることを特徴とする請求項1に記載の制御システム。
【請求項7】
前記制限バルブは前記制御バルブと一体に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の制御システム。
【請求項8】
前記制限バルブは前記流体バッグと一体に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のエアサスペンション制御システム。
【請求項9】
車両用の制御システムにおける空気損失を最小限に抑えるための方法であって、
圧搾空気源を制限バルブに対して接続するステップと、
前記制限バルブを制御バルブの流入ポートに対して接続するステップと、
前記制御バルブの流体バッグポートを流体バッグに対して接続するステップと、
第1のパラメーターを測定するステップと、
前記制御バルブを作動させるため前記第1のパラメーターに基づいて第1の制御入力を生成するステップと、
前記制限バルブを制御するため第2のパラメーターに基づいて第2の制御入力を生成するステップであって、前記第2のパラメーターは前記第1のパラメーターとは異なるものであるステップと、
前記第2の制御入力を前記制限バルブに対して与えるステップと、
前記制御システムのサイクル動作が最小限に抑えられるよう前記第2の制御入力に従って前記制限バルブを選択的に作動させるステップと、
を具備することを特徴とする方法。
【請求項10】
前記第2のパラメーターは、アンチロックブレーキシステム、トラクション制御装置、電子ブレーキシステム、モーションセンサー、運転者入力、時間測定値、あるいはその組合わせからなる群から選ばれることを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記第2の制御入力は、電気信号、空気圧信号、機械信号、あるいはその組合わせからなる群から選ばれることを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項12】
車両用のエアサスペンション制御システムであって、
圧搾空気源に接続された空気流入ポートと、大気に連通された排気ポートと、空気スプリングに接続された空気スプリングポートとを有する高さ制御バルブであって、選択的に、前記空気流入ポートと前記空気スプリングポートとの間を接続するか、前記排気ポートと前記空気スプリングとの間を接続するか、あるいは前記空気流入ポートと前記空気スプリングポートと前記排気ポートとが互いに切り離された中立ポジションに切り替えるよう動作可能であって、第1の車両システムパラメーターである測定された車高に対応する補正信号によって制御される高さ制御バルブと、
前記高さ制御バルブに接続された空気制限バルブであって、エアサスペンション制御システムにおける空気損失が最小限に抑えられるように前記空気スプリングへの圧搾空気の流れを選択的に制限する空気制限バルブと、
前記空気制限バルブを制御するための制御信号であって、前記第1の車両システムパラメーターとは異なる第2の車両システムパラメーターに対応する制御信号と、
を具備してなることを特徴とするエアサスペンション制御システム。
【請求項13】
前記第1の車両システムパラメーターは測定された車高と一致することを特徴とする請求項12に記載のエアサスペンション制御システム。
【請求項14】
前記空気制限バルブは、前記圧搾空気源と前記高さ制御バルブとの間に接続されることを特徴とする請求項12に記載のエアサスペンション制御システム。
【請求項15】
前記第2の車両システムパラメーターは、アンチロックブレーキシステム、トラクション制御装置、電子ブレーキシステム、モーションセンサー、運転者入力、時間測定値、あるいはその組合わせからなる群から選ばれることを特徴とする請求項12に記載のエアサスペンション制御システム。
【請求項16】
前記制御信号は、電気信号、空気圧信号、機械信号、あるいはその組合わせからなる群から選ばれることを特徴とする請求項12に記載のエアサスペンション制御システム。
【請求項17】
前記制御信号は、選択された制御ロジックに基づいて、前記空気制限バルブを自動的に作動させることを特徴とする請求項12に記載のエアサスペンション制御システム。

【図1】
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【図1A】
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【図1B】
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【図1C】
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【図2】
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【図2A】
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【図3】
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【図3A】
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【図4】
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【図5】
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【図5A】
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【図6】
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【公開番号】特開2006−232268(P2006−232268A)
【公開日】平成18年9月7日(2006.9.7)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2006−45805(P2006−45805)
【出願日】平成18年2月22日(2006.2.22)
【出願人】(504195554)ハルデックス・ブレイク・コーポレーション (16)
【Fターム(参考)】