充てん物質を使用した光干渉光変調器と方法
【課題】充てん物質を使用した光干渉光変調器と方法を提供する。
【解決手段】基板と可動ミラーと変形可能層と支持構造とを備えているMEMSデバイスたとえば光干渉変調器を備えている装置と製造するための方法とシステムとが記述されている。いくつかの実施形態では、支持構造は複数の支持ポストを備えている。コネクターは、変形可能層に固定された可動ミラーを固定する。コネクターと支持ポストの少なくとも一つが、第一の構成部分と第一の構成部分と第二の構成部分とからなる複合物であり、ここで第一の構成部分においてがコネクターと支持ポストの周囲の少なくとも一つの少なくとも一部を形成する。
【解決手段】基板と可動ミラーと変形可能層と支持構造とを備えているMEMSデバイスたとえば光干渉変調器を備えている装置と製造するための方法とシステムとが記述されている。いくつかの実施形態では、支持構造は複数の支持ポストを備えている。コネクターは、変形可能層に固定された可動ミラーを固定する。コネクターと支持ポストの少なくとも一つが、第一の構成部分と第一の構成部分と第二の構成部分とからなる複合物であり、ここで第一の構成部分においてがコネクターと支持ポストの周囲の少なくとも一つの少なくとも一部を形成する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この出願は一般に微小電気機械システムデバイス、特には光変調器に関する。
【背景技術】
【0002】
微小電気機械システム(MEMS)はマイクロメカニカル素子とアクチュエーターと電子機器とを含んでいる。マイクロメカニカル素子は、基板および/または堆積物質層の一部をエッチング除去するか層を追加して電気デバイスや電気機械デバイスを形成する堆積およびまたはエッチング、ほかのマイクロマシーニングプロセスを用いて作製しうる。MEMSデバイスの一つのタイプは光干渉変調器と呼ばれる。ここに使用する光干渉変調器や光干渉光変調器との用語は、光干渉の法則を使用して光を選択的に吸収および/または反射するデバイスを指す。ある実施形態では、光干渉変調器は一対の伝導プレートを備えていてもよく、その一方または両方は、全体または一部が透明および/または反射的であってもよく、適当な電気信号の印加に対して相対運動可能であってもよい。特定の実施形態では、一方のプレートが基板上に堆積された静止層を備えていてもよく、他方のプレートが空隙によって静止層から離れた金属膜を備えていてもよい。ここに詳細に説明するように、一方のプレートの他方に対する位置は、光干渉変調器への入射光の光干渉を変化させることができる。そのようなデバイスは広範囲の用途を有しており、既存製品を改善してまだ開発されていない新製品を作り出すのにそれらの特徴を利用できるようにこれらのタイプのデバイスの特性を利用および/または修正する技術分野にとって有益であろう。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明のシステムと方法とデバイスのおのおのにはいくつかの観点があり、それらのただ一つが単独でその所望の特質を担うものではない。本発明の要旨を限定するものではなく、その顕著な特徴をいま簡単に説明する。この議論を考慮した後、また特に「発明を実施するための最良の形態」と題した部分を読んだ後、本発明のどのような特徴がほかのディスプレイデバイスに対する利点を提供するか理解できよう。
【課題を解決するための手段】
【0004】
基板と可動ミラーと変形可能層と支持構造とを備えているMEMSデバイスたとえば光干渉変調器を備えている装置と製造するための方法とシステムとがここに記述されている。いくつかの実施形態では、支持構造は複数の支持ポストを備えている。コネクターは、変形可能層への可動ミラーを固定する。コネクターと支持ポストの少なくとも一つが、第一の構成部分と第一の構成部分と第二の構成部分とからなる複合物であり、ここで第一の構成部分においてがコネクターと支持ポストの少なくとも一つの周囲の少なくとも一部を形成する。
【0005】
したがって、ここに説明する一実施形態は、基板と、変形可能層と、変形可能層を支持している支持構造と、基板と変形可能層との間に配置された可動伝導体と、可動伝導体を変形可能層に固定する少なくとも一つのコネクターとを備えている微小電気機械システムデバイスを提供する。コネクターと支持構造の少なくとも一つは第一の構成部分と第二の構成部分とからなり、第一の構成部分の少なくとも一部はコネクターと支持構造の少なくとも一つの周囲に配置され、第一の構成部分は電気絶縁充てん物質からなる。
【0006】
別の実施形態は、光変調器を製造するための方法とそれにより製造された光変調器とを提供し、その方法は、基板上に第一の犠牲物質の層とミラーと第二の犠牲物質の層とを成形することと、第二の犠牲物質の層を貫通した第一の開口を形成し、それによりミラーを露出させることと、開口の側面の少なくとも一部を充てん物質で充てんすることとを有する。
【0007】
別の実施形態は、変形可能伝導層と、可動伝導層と、変形可能電気伝導層と可動伝導層との間に延びている伝導コアと、伝導コアを取り囲んでいる電気絶縁物質の層とを備えている微小電気機械システムデバイスを提供する。
【0008】
別の実施形態は、基板と、基板上に形成された第一の犠牲物質の層と、第一の犠牲物質の層の上に形成された伝導体と、伝導体上に形成された第二の犠牲物質の層と、第二の犠牲物質の層を貫通した第一の開口であって、伝導体を露出させる第一の開口と、第一の開口中の切れ目を充てん物質で充てんするための手段とを備えている微小電気機械システムデバイスを提供する。いくつかの実施形態はさらに、第二の犠牲物質の層の上に形成された変形可能層と、基板と変形可能層との間に延びている複数のポストとを備えている。
【0009】
別の実施形態は、可動手段と、可動手段を支持するための支持手段と、可動手段と可動手段を支持するための手段との間の電気信号を通信するための伝導手段と、電気信号を通信するための手段の形成を促進するための充てん手段とを備えている微小電気機械システムデバイスを提供する。
【0010】
別の実施形態は、微小電気機械システムデバイスを操作する方法を提供する。微小電気機械システムデバイスは、コンパートメントと、変形可能伝導層と、可動伝導層であって、コンパートメント中の第一の位置と第二の位置との間で移動可能な可動伝導層と、変形可能電気伝導層と可動伝導層との間に延びている伝導コアと、伝導コアを取り囲んでいる電気絶縁物質の層とを備えている。方法は、可動伝導層を第一の位置から第二の位置に移動させるのに十分な可動伝導層に第一の電圧を印加することを有している。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
続く詳細な説明は、本発明のある特定の実施形態に向けられている。しかしながら、本発明は多くの異なる手法で具体化することができる。この説明では、同様の部材は同様の符号で示す参照符号を図面に付す。続く説明から明らかように、実施形態は、動画(たとえばビデオ)か静止画(たとえばスチル画像)かを問わず、さらに文字か絵かを問わず、画像を表示するように構成されたあらゆるデバイスにおいて実施しうる。特に、実施形態は、これに限定されないが、移動電話や無線デバイス、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、ハンドヘルドまたは携帯型コンピューター、GPSレシーバー/ナビゲーター、カメラ、MP3プレーヤー、カムコーダー、ゲーム機、腕時計、時計、計算機、テレビジョンモニター、フラットパネルディスプレイ、コンピューターモニター、自動ディスプレイ(たとえば走行記録計ディスプレイその他)、コックピットのコントロールやディスプレイ、カメラ視のディスプレイ(たとえば乗り物の背面カメラのディスプレイ)、電子写真、電子の広告板や標識、プロジェクター、建築物、パッケージング、美的構造物(たとえば一つの宝石の画像)など、さまざまな電子デバイスにおいて実施しうるか関連しうることが予想される。ここに説明したものと同様の構造体のMEMSデバイスは電子スイッチデバイスなどの非ディスプレイ用途において使用することもできる。
【0012】
ここに開示されたMEMSデバイスの実施形態は、可動ミラーを変形可能層に固定する複合コネクターを備えている。複合コネクターは第一の構成部分と第二の構成部分とを備えており、第一の構成部分は充てん物質を備えている。いくつかの実施形態では、コネクターの第一の構成部分の少なくとも一部がコネクターの周囲に配置される。いくつかの実施形態では、第一の構成部分は、コネクターの少なくとも一部の側面たとえばコネクターの下部の周りのカラーを形成する。ほかの実施形態では、第一の構成部分は環状で、コネクターの側面全体を形成し、側面の第二の構成部分を完全に取り囲んでいる。デバイスの実施形態もまた複合支持ポストを備えている。複合支持ポストは第一の構成部分と第二の構成部分とを備えており、第一の構成部分は充てん物質を備えている。いくつかの実施形態では、第一の構成部分の少なくとも一部が支持ポストの周囲に配置される。開示したデバイスの実施形態は、非複合コネクターを使用する同様のデバイスよりも容易に製造される。たとえば、いくつかの実施形態では、充てん物質はスピン工程で塗布される。いくつかの実施形態では、充てん物質は、充てん物質のない同等のデバイスよりも容易に所定の物質の層が形成されるデバイスの表面を提供する。
【0013】
光干渉MEMSディスプレイ素子を備えている一つの光干渉変調器ディスプレイ実施形態を図1に示す。これらのデバイスでは、画素は明暗状態のいずれかにある。明(「オン」または、「開放」)状態では、ディスプレイ素子は、入射可視光の大部分をユーザーへ反射する。暗(「オフ」または「閉鎖」)状態では、ディスプレイ素子は、入射可視光をユーザーへほとんど反射しない。実施形態によっては、「オン」状態と「オフ」状態の光反射特性は逆であってもよい。MEMS画素は、白黒に加えてカラー表示を考慮し、特定の色で主に反射するように構成することが可能である。
【0014】
図1は、視覚ディスプレイの一連の画素中の二つの隣接画素を描いた等角投影図であり、各画素はMEMS光干渉変調器を備えている。いくつかの実施形態では、光干渉変調器ディスプレイは、これらの光干渉変調器の行/列アレイを備えている。各光干渉変調器は、互いに可変かつ制御可能な距離に位置する一対の反射層を含んでおり、少なくとも一つの可変次元をもつ共振光学キャビティを形成している。一実施形態では、一方の反射層が二つの位置の間で移動されうる。第一の位置(ここでは弛緩位置と呼ぶ)では、可動反射層は、固定部分反射層から比較的大きな距離に位置している。第二の位置(ここでは作動位置と呼ぶ)では、可動反射層は、固定部分反射層に隣接し密接して位置している。二つの層から反射する入射光は、可動反射層の位置に応じて強め合ってまたは弱め合って干渉し、各画素について全体反射状態または非反射状態のいずれかを作り出す。
【0015】
図1の画素アレイの図示部分は二つの隣接する光干渉変調器12aと12bを含んでいる。左側の光干渉変調器12aでは、可動反射層14aは光学スタック16aからの所定距離の弛緩位置に図示されており、光学スタック16aは部分的反射層を含んでいる。右側の光干渉変調器12bでは、可動反射層14bは光学スタック16bに隣接する作動位置に図示されている。光学スタック16aと16b(光学スタック16と総称する)は、ここに参照するように、典型的にはいくつかの融合層からなり、それらは、インジウムスズ酸化物(ITO)などの電極層、クロムなどの部分的反射層、透明誘電体を含みうる。したがって、光学スタック16は、電気的に伝導性で、部分的に透明で、部分的に反射的であり、たとえば透明基板20上に上記の層の一つ以上を堆積することにより作られうる。いくつかの実施形態では、層は平行ストリップにパターニングされ、後述するようにディスプレイデバイス中の行電極を形成しうる。可動反射層14a,14bは、ポスト18の上面およびポスト18間に堆積された介在犠牲物質の上に堆積された(行電極16a,16bに直交する)一つまたは複数の堆積金属層の一連の平行ストリップとして形成してもよい。犠牲物質をエッチング除去すると、可動反射層14a,14bが光学スタック16a,16bから規定間隙19だけ離れる。アルミニウムなどの高伝導反射物質を反射層14に使用してもよく、これらのストリップがディスプレイデバイスの列電極を形成してもよい。
【0016】
印加電圧がないとき、図1の画素12aに示すように、可動反射層14aと光学スタック16aの間にキャビティ19が残り、可動反射層14aは機械的弛緩状態にある。しかしながら、選択した行と列に電位差を印加すると、対応する画素の行電極と列電極の交差により形成されたコンデンサーがチャージされ、静電力が電極同士を引き寄せる。電圧が十分に高ければ、可動反射層14が変形し、光学スタック16に押し付けられる。図1の右側の画素12bに示されるように、光学スタック16内の(この図には示していない)誘電体層が短絡するのを防ぐとともに層14と層16の間の分離距離を制御しうる。その振る舞いは印加電位差の極性にかかわらず同じである。このように、反射対非反射画素状態を制御することができる行/列作動は、従来のLCDやほかのディスプレイ技術で使用される行/列作動に多くの点で類似している。
【0017】
図2〜図5は、表示用途の光干渉変調器のアレイを使用するための一つの代表的なプロセスとシステムを示している。
【0018】
図2は、本発明の観点を組み込んでよい電子デバイスの一実施形態を示すシステムブロック図である。この代表的な実施形態では、電子デバイスは、ARMやPentium(登録商標)、Pentium II(登録商標)、Pentium III(登録商標)、Pentium IV(登録商標)、Pentium(登録商標) Pro、8051、MIPS(登録商標)、Power PC(登録商標)、ALPHA(登録商標)などの任意の汎用シングルまたはマルチチップマイクロプロセッサー、またはデジタルシグナルプロセッサーやマイクロコントローラー、プログラマブルゲートアレイなどの任意の専用マイクロプロセッサーであってもよいプロセッサー21を含んでいる。この分野で一般に行なわれているように、プロセッサー21は一つ以上のソフトウェアモジュールを実行するように構成されうる。オペレーティングシステムを実行することに加えて、プロセッサーは、ウェブブラウザや電話アプリケーション、電子メールプログラム、ほかのソフトウェアアプリケーションを含め、一つ以上のソフトウェアアプリケーションを実行するように構成されてもよい。
【0019】
一実施形態では、プロセッサー21もアレイドライバー22と通信するように構成されている。一実施形態では、アレイドライバー22は、パネルすなわちディスプレイアレイ(ディスプレイ)30に信号を供給する行ドライバー回路24と列ドライバー回路26を含んでいる。図1に示したアレイの断面は図2の1−1線によって示されている。MEMS光干渉変調器については、行/列作動プロトコルは、図3に示したデバイスのヒステリシス特性を利用してよい。可動層を弛緩状態から作動状態まで変形させるにはたとえば10ボルトの電位差を必要としてよい。しかしながら、電圧がその値から低下するとき、電圧が10ボルト未満に降下する際、可動層はその状態を維持する。図3の代表的な実施形態では、電圧が2ボルト未満の降下するまで可動層は完全に弛緩しない。したがって、デバイスが弛緩または作動状態で安定している印加電圧の窓が存在する電圧の範囲(図3に示した例では約3〜7V)がある。ここでは、これを「ヒステリシス窓」または「安定窓」と呼ぶ。図3のヒステリシス特性を有するディスプレイアレイは、行ストロービングのあいだ、ストローブされた行中の作動されるべき画素が約10ボルトの電圧差にさらされ、弛緩されるべき画素が0ボルト近くの電圧差にさらされるように、行/列作動プロトコルを設計することが可能である。ストローブの後、画素は、行ストローブによっておかれた状態のままであるように、約5ボルトの定常状態電圧差にさらされる。書き込み後、各画素は、この例の3−7ボルトの「安定窓」内の電位差にある。この特徴は、図1に示した画素設計を同じ印加電圧状態の下で作動または弛緩の事前状態のいずれかに安定にする。光干渉変調器の各画素は、作動状態であれ弛緩状態であれ、実質的に固定反射層と可動反射層によって形成されるコンデンサーであるので、この安定状態は、ほとんど消費電力を伴わないヒステリシス窓内の電圧で保持することができる。印加電位が固定されていれば、実質的に電流は画素に流れ込まない。
【0020】
代表的アプリケーションでは、表示フレームは、第一行中の作動画素の所望のセットにしたがって列電極のセットをアサートすることにより作成してよい。次に行パルスを行1電極に印加し、アサートされた列線に対応する画素を作動させる。次に列電極のアサートされたセットを変更し、第二行中の作動画素の所望のセットに対応させる。次にパルスを行2電極に印加し、行2中の適当な画素をアサートされた列電極にしたがって作動させる。行1画素は行2パルスに影響されず、行1パルスのあいだに設定された状態のままである。これを一連の行の完全にわたり順次に繰り返してフレームを生成してよい。一般に、フレームは、毎秒所望のフレーム数でこのプロセスを絶えず繰り返すことにより、新しい表示データでリフレッシュおよび/またはアップデートされる。表示フレームを生成するために画素アレイの行電極と列電極を駆動するための種々さまざまなプロトコルもまた周知であり、これは本発明と共に使用してよい。
【0021】
図4と図5は、図2の3×3アレイに表示フレームを生成するための一つの可能な作動プロトコルを示している。図4は、図3のヒステリシス曲線を示す画素に使用してよい列と行の電圧レベルの可能なセットを示している。図4の実施形態において、画素を作動させることは、適切な列を−Vbiasに、適切な行を+ΔVにセットすることを含んでおり、それらは、それぞれ、−5ボルトと+5ボルトに一致していてもよい、画素を弛緩させることは、適切な列を+Vbiasに、適切な行を同じ+ΔVにセットして、画素を横切ってゼロボルト電位差を生成することより実施する。行電圧がゼロボルトに保持される行では、画素は、列が+Vbiasか−Vbiasかにかかわらず、それらがもとあった状態で安定している。また図4に示すように、上述したほかに逆極性の電圧を使用することができること、たとえば、画素を作動させることが適切な列を+Vbiasに、適切な行を−ΔVにセットすることを含みうることもわかるであろう。本実施形態では、画素を開放することは、適切な列を−Vbiasに、適切な行に−ΔVをセットして、画素を横切ってゼロボルト電位差を生産することにより実施する。
【0022】
図5Bは、図5Aに示したディスプレイ配列をもたらす図2の3×3アレイに印加する一連の行と列の信号を示しているタイミング図であり、ここで作動画素は非反射である。図5Aに示したフレームを書き込む前に、画素は任意の状態であってもよく、この例では、すべての行が0ボルト、すべての列が+5ボルトにある。これらの印加電圧では、すべての画素はそれらの既存の作動状態または弛緩状態で安定している。
【0023】
図5Aのフレーム中では、画素(1,1)と(1,2)、(2,2)、(3,2)、(3,3)が作動される。これを実施するため、行1の「線時間」のあいだ、列1と列2は−5ボルトにセットし、列3は+5ボルトにセットする。これは任意の画素の状態を変更しない。なぜなら、すべての画素は3〜7ボルトの安定窓にあるままであるからである。次に行1を、0から5ボルトまで上がってゼロに戻るパルスでストローブする。これは(1,1)と(1,2)画素を作動させ、(1,3)画素を弛緩させる。アレイ中のほかの画素は影響されない。行2を望むようにセットするため、列2を−5ボルトにセットし、列1と列3を+5ボルトにセットする。次に行2に印加した同じストローブは、画素(2,2)を作動させ、画素(2,1)と(2,3)を弛緩させる。再び、アレイ中のほかの画素は影響されない。列2と列3を−5ボルトに、列1を+5ボルトにセットすることにより行3を同様にセットする。行3のストローブは図5Aに示すように行3の画素をセットする。フレームを書き込んだ後、行電位はゼロになり、列電位は+5または−5ボルトの一方のままとなることが可能であり、ディスプレイは次に図5Aの配列で安定する。多数すなわち何百もの行と列に対して同じ手順を使用することが可能であることがわかるであろう。行と列の作動を実施するのに使用される電圧のタイミングとシーケンスとレベルは、上に概説した一般的な原理の範囲内で広く変えることが可能であり、上述の例は代表的なだけであり、任意の作動電圧方法もここに説明したシステムと方法で使用することが可能である。
【0024】
図6Aと図6Bは、ディスプレイデバイス40の実施形態を示すシステムブロック図である。ディスプレイデバイス40はたとえば携帯(移動)電話とすることができる。しかしながら、ディスプレイデバイス40またはそれの少しの変形の同じコンポーネントは、テレビやポータブルメディアプレイヤーなどのさまざまなタイプのディスプレイデバイスの例ともなる。ディスプレイデバイス40は、ハウジング41とディスプレイ30とアンテナ43とスピーカー45と入力デバイス48とマイクロホン46とを含んでいる。ハウジング41は一般に、射出成形と真空成形を含む、当業者に周知なさまざまな製造プロセスのいずれかから形成される。さらに、ハウジング41は、これらに限定されないが、プラスチックや金属、ガラス、ゴム、陶器、またはそれらの組み合わせを含む、さまざまな物質のいずれかから作られうる。一実施形態では、ハウジング41は、異なる色のまたは異なるロゴや絵や記号を有しているほかの着脱部と交換されてよい(図示しない)着脱部を含んでいる。
【0025】
代表的なディスプレイデバイス40のディスプレイ30は、ここに説明するように、双安定ディスプレイを含むさまざまなディスプレイのいずれかであってもよい。ほかの実施形態では、ディスプレイ30は、当業者に周知なように、プラズマやEL、OLED、STN LCD、上述したTFT LCDなどのフラットパネルディスプレイ、またはCRTやほかのチューブデバイスなどの非フラットパネルディスプレイを含んでいる。しかしながら、本実施形態を説明する目的のため、ディスプレイ30は、ここに説明するように、光干渉変調器ディスプレイを含んでいる。代表的なディスプレイデバイス40の一実施形態のコンポーネントを図6Bに概略的に示す。図示の代表的なディスプレイデバイス40はハウジング41を含んでおり、その中に少なくとも部分的に囲まれた追加コンポーネントを含むことができる。たとえば、一実施形態では、代表的なディスプレイデバイス40は、トランシーバー47に接続されるアンテナ43を含むネットワークインターフェース27を含んでいる。トランシーバー47はプロセッサー21に連結されており、それはコンディショニングハードウェア52に連結されている。コンディショニングハードウェア52は信号を整える(たとえば信号をフィルター処理する)ように構成されうる。コンディショニングハードウェア52はスピーカー45とマイクロホン46に連結されている。プロセッサー21も入力デバイス48とドライバーコントローラー29に連結されている。ドライバーコントローラー29はフレームバッファ28とアレイドライバー22に接続され、これはさらにディスプレイアレイ30に接続されている。電源50は、特定の代表的なディスプレイデバイス40設計によって必要とされるすべてのコンポーネントにパワーを供給する。
【0026】
ネットワークインターフェース27は、代表的なディスプレイデバイス40がネットワーク上の一つ以上のデバイスと通信できるように、アンテナ43とトランシーバー47を含んでいる。一実施形態では、ネットワークインターフェース27はまたいくつかの処理容量を有し、プロセッサー21の要件を取り除いてもよい。アンテナ43は、信号の送受信用の当業者に周知の任意のアンテナである。一実施形態では、アンテナは、IEEE 802.11規格によりIEEE 802.11(a)や(b)や(g)を含むRF信号を送受信する。別の実施形態では、アンテナはBLUETOOTH(登録商標)規格によりRF信号を送受信する。携帯電話の場合、アンテナは、無線セル電話ネットワーク内で通信するために使用されるCDMAやGSM、AMPS、ほかの既知信号を受信するように設計されている。トランシーバー47はアンテナ43から受信した信号を、それらがプロセッサー21によって受信されさらに操作されうるように前処理する。トランシーバー47はまたプロセッサー21から受信した信号を、それらがアンテナ43を介して代表的なディスプレイデバイス40から送信されうるように処理する。
【0027】
代替実施形態では、トランシーバー47はレシーバーと交換することが可能である。また別の代替実施形態では、ネットワークインターフェース27は像源と取り替えることが可能であり、像源はプロセッサー21に送る画像データを記憶または生成することができる。たとえば、像源は、画像データを収容したデジタルビデオディスク(DVD)やハードディスクドライブ、または画像データを生成するソフトウェアモジュールとすることができる。
【0028】
プロセッサー21は一般に、代表的なディスプレイデバイス40の動作全体を制御する。プロセッサー21は、ネットワークインターフェース27や像源からの圧縮画像データなどのデータを受信し、そのデータを行画像データに、または行画像データへ容易に処理されるフォーマットに処理する。次にプロセッサー21は処理したデータを記憶のためにドライバーコントローラー29またはフレームバッファ28へ送る。生データは、典型的には画像内の各場所における画像特性を識別する情報を指す。たとえば、そのような画像特性は、色と彩度とグレースケールレベルを含みうる。
【0029】
一実施形態では、プロセッサー21は、マイクロコントローラーまたはCPU、論理演算装置を含み、代表的なディスプレイデバイス40の動作を制御する。コンディショニングハードウェア52は、スピーカー45に信号を送信するために、またマイクロホン46から信号を受信するために、一般に増幅器とフィルターを含んでいる。コンディショニングハードウェア52は代表的なディスプレイデバイス40内のディスクリートコンポーネントであってもよく、またはプロセッサー21やほかのコンポーネント内に組み込まれていてもよい。
【0030】
ドライバーコントローラー29は、プロセッサー21によって生成された行画像データをプロセッサー21から直接またはフレームバッファ28からとり、アレイドライバー22への高速伝送に適切な行画像データに再フォーマットする。具体的には、ドライバーコントローラー29は行画像データを、ラスター状フォーマットを有するデータ流れに再フォーマットし、それは、ディスプレイアレイ30を横切って走査するのに適した時間順序を有している。次にドライバーコントローラー29はフォーマットした情報をアレイドライバー22に送る。LCDコントローラーなどのドライバーコントローラー29はしばしばスタンドアロンの集積回路(IC)としてシステムプロセッサー21に付随されるが、そのようなコントローラーは多くの手法によって実現されてよい。それらはハードウェアとしてプロセッサー21に埋め込まれても、ソフトとしてプロセッサー21に埋め込まれても、アレイドライバー22にハードウェアに完全に集積されてもよい。
【0031】
典型的には、アレイドライバー22はドライバーコントローラー29からフォーマットされた情報を受信し、ビデオデータを、ディスプレイのx−yマトリックスの画素から来る何百もの時には何千ものリードに毎秒何度も印加される波形の並列セットに再フォーマットする。
【0032】
一実施形態では、ドライバーコントローラー29とアレイドライバー22とディスプレイアレイ30は、ここに説明したディスプレイのどのタイプにも適切である。たとえば、一実施形態では、ドライバーコントローラー29は、従来のディスプレイコントローラーや双安定ディスプレイコントローラー(たとえば光干渉変調器コントローラー)である。別の実施形態では、アレイドライバー22は、従来のドライバーや双安定ディスプレイドライバー(たとえば光干渉変調器ディスプレイ)である。一実施形態では、ドライバーコントローラー29はアレイドライバー22に集積されている。そのような実施形態は、携帯電話、時計、ほかの小面積ディスプレイなどの高集積システムに共通している。また別の実施形態では、ディスプレイアレイ30は、典型的なディスプレイアレイや双安定ディスプレイアレイ(たとえば光干渉変調器のアレイを含むディスプレイ)である。
【0033】
入力デバイス48は、ユーザーが代表的なディスプレイデバイス40の動作を制御するのを可能にする。一実施形態では、入力デバイス48は、QWERTYキーボードや電話キーパッドなどのキーパッドや、ボタン、スイッチ、タッチセンシティブスクリーン、感圧または感熱膜を含んでいる。一実施形態では、マイクロホン46は代表的なディスプレイデバイス40用の入力デバイスである。マイクロホン46を使用してデバイスにデータを入力するとき、代表的なディスプレイデバイス40の動作を制御するためにユーザーがボイスコマンドを与えてもよい。
【0034】
この分野で周知なように、電源50はさまざまなエネルギー蓄積装置を含みうる。たとえば、一実施形態では、電源50は、ニッケル−カドミウム電池やリチウムイオン電池などの充電式電池である。別の実施形態では、電源50は、再生可能エネルギー源とコンデンサー、プラスチック太陽電池と太陽電池ペイントを含む太陽電池である。別の実施形態では、電源50は壁付コンセントからパワーを受け取るように構成される。
【0035】
いくつかの実施においては、上述したように、電子ディスプレイシステムのいくつかの場所に配置することが可能であるドライバーコントローラーに、制御プログラム化が存在する。いくつかのケースでは、制御プログラム化はアレイドライバー22に存在する。たくさんのハードウェアおよび/またはソフトウェアコンポーネントおよびさまざまな構成に対して上述した最適化が実現されてよいことは当業者であればわかるであろう。
【0036】
上述した原理にしたがって動作する光干渉変調器の構造の詳細は広く変更されてよい。たとえば、図7A〜図7Eは、可動反射層14をその支持構造の5つの異なる実施形態を示している。図7Aは図1の実施形態の断面図であり、金属物質14のストリップが直交して延びている支持体18上に堆積されている。図7Bでは、可動反射層14がつなぎ32によってコーナーだけで支持体に取り付けられている。図7Cでは、可動反射層14が変形可能層34からつるされており、変形可能層34は可撓性金属で構成されうる。変形可能層34は、直接または間接的に、変形可能層34の周囲の周りの基板20に連結している。これらの接続はここでは支持ポスト18と呼ぶ。図7Dに示した実施形態は、その上に変形可能層34が横たわる支持ポストプラグ42を含む支持ポスト18を有している。図7A〜図7Cのように、可動反射層14はキャビティの上につるされるが、変形可能層34は、変形可能層34と光学スタック16の間の穴を満たすことにより、支持ポストを形成しない。むしろ、支持ポスト18は平坦化物質で作られ、それは支持ポストプラグ42を形成するために使用される。図7Eに示す実施形態は、図7Dに示した実施形態に基づくが、図示しない追加の実施形態と同様に、図7A〜図7Cに示した実施形態のいずれに適用してもよい。図7Eに示した実施形態では、金属またはほかの伝導物質の追加層がバス構造44を形成するために使用された。これは信号を光干渉変調器の背面に沿って転送するのを可能にし、さもなければ基板20上に形成されなければならないであろう多くの電極を取り除く。
【0037】
図7に示した実施形態では、光干渉変調器は直視型デバイスとして機能し、画像は透明基板20の正面側つまり変調器が配置される側の反対側から見られる。これらの実施形態では、変形可能層34とバス構造44を含め、反射層14は、基板20に対向する反射層の側にある光干渉変調器のいくつかの部分を光学的に遮へいする。これは、遮へい領域が像品質に悪影響を与えずに構成され動作されることを可能にする。この分離可能な変調器アーキテクチャは、変調器の電気機械的観点と光学的観点のために使用される構造設計と物質が互い独立に選択され機能することを可能にする。さらに、図7C〜図7Eに示した実施形態は、反射層14の光学的特性の機械的特性からの減結合を得るという追加の利点を有し、それは変形可能層34によって実現される。これは、反射層14に使用する構造設計と物質を光学的特性に対して最適化し、また変形可能層34に使用する構造設計と物質を所望の機械的特性に対して最適化すること可能にする。
【0038】
以下に説明するMEMSのデバイスと構造と方法とシステムは光変調器である。当業者には明白なように、ここでの教示はほかのタイプのMEMSデバイスにも適用可能である。ほかのタイプの光変調器たとえば上述し図7A〜図7Eに例示したように光変調器にもこの教示が適用可能であることは当業者であれば理解できよう。
【0039】
図8Aは、図7Dに示したデバイスと同様の光変調器800の実施形態を断面で示している。光変調器800は、基板810と光学スタック820と可動ミラー840と変形可能層870と複数の支持ポスト890とを備えている。支持ポスト890は全体で支持構造を形成する。MEMSデバイスが光変調器でない実施形態では、光学スタック820は省略可能である。いくつかの実施形態中では、可動ミラー840の少なくとも一部は電気的に伝導性である。MEMSデバイスが光変調器でないいくつかの実施形態は、反射面を備えていない可動ミラーを備えている。これらの実施形態では、可動ミラーは「可動伝導体」と呼ぶ。可動ミラー840を変形可能層870に固定することは、第一の構成部分874と第二の構成部分876を備えている複合コネクター872である。いくつかの実施形態では、コネクターの第一の構成部分874は充てん物質からなり、第二の部分876は別の物質からなる。いくつかの好ましい実施形態では、充てん物質はスピンオンおよび/または自己平坦化物質である。充てん物質ついてより詳細に以下に論じる。いくつかの実施形態では、第一の構成部分874または第二の構成部分876の少なくとも一つは電気的に伝導性である。複合コネクター872の構造と適切な物質の詳細について以下に論じる。ほかの実施形態では、光変調器800は複数のコネクター872を備えている。図示の実施形態では、支持ポスト890は、充てん物質を備えている支持ポストプラグ892を備えている。
【0040】
図8Bは、光変調器800の実施形態の平面図である。図8Aに示した断面が断面8A−8Aによって示されている。図8Bは、変形可能層870と支持ポスト890と可動ミラー840と複合コネクター872とを示している。図示の実施形態では、複合コネクター872は実質的に円形である。ほかの実施形態では、複合コネクター872は別の形状、たとえば正方形か長方形か六角形か楕円かほかの規則的形状および不規則的形状をしている。上述したように、複合コネクター872は第一の構成部分874と第二の構成部分876とを備えている。図8Aに戻って、図示の実施形態では、第一の構成部分874は複合コネクター872の周囲の周りに配置されている。いくつかの実施形態では、第一の構成部分874はカラーのように形作られており、複合コネクター872の少なくとも一部の側面を形成している。たとえば、図8Bに示した実施形態では、第一の構成部分874は環状で、第二の構成部分876の外側側壁の少なくとも一部を取り囲んでいる。ほかの実施形態では、第一の構成部分874は、たとえば、図8Cと図8Dに平面図で示すように、取り囲まない、すなわちコネクター872の任意の一部の周りに完全な周囲を形成しない一つ以上のセクションを備えている。図8Aに示した実施形態では、第一の構成部分874はコネクター872の側面の全体を形成し、第二の構成部分876の外側側壁全体を実質的に覆っている。ほかの実施形態では、第一の構成部分874は、第二の構成部分876の側面を完全には覆っていない。たとえば、図8Eは、コネクター872の上部部分の側面ではなく下部の側面を形成する第一の構成部分874を備えているコネクター872の断面を示している。図示の実施形態では、第一の構成部分874はミラー840に接触しているが、コネクター872の高さ全体を拡大していない。
【0041】
図8Aに戻り、図示の実施形態では、複合コネクターの第二の構成部分876は変形可能層870に統合され、ミラー840を変形可能層870に固定する。図示のように、第二の構成部分876は第一の構成部分874内にはまり込み、中空凹構造を形成している。上述したように、第二の構成部分856の底部は伝導ミラー840に接触し、それを通して電気信号がミラー840に送られうる電気的接続を形成している。図示の実施形態では第二の構成部分856が変形可能層870に統合されているので、両方の構造は同じ物質で構成されている。図8Aに示したデバイスを製造する方法について図8F〜図8Mを参照しつつ以下に説明する。以下に論じるように、ほかの実施形態では、第二の構成部分は変形可能層870に統合されておらず、異なる形状を有する、および/または、変形可能層870と異なる物質で構成されている。
【0042】
図9Aは、断面中で基板910と光学スタック920と可動ミラー940と変形可能層970と複数の支持ポスト990とを備えている光干渉変調器900の別の実施形態を断面で示している。複合コネクター972は可動ミラー940を変形可能層970に固定している。図示の実施形態では、複合コネクター972は、複合コネクター972の側面を形成する環状の第一の構成部分974を備えている。第二の構成部分976はコネクター972中のコアを形成している。図示の実施形態では、第二の構成部分976は、第一の構成部分974と可動伝導体940と変形可能層970とによって実質的に完全に取り囲まれている。いくつかの実施形態では、第一の構成部分974と第二の構成部分976の少なくとも一つは電気的に伝導性であり、それにより上述したように可動伝導体940と変形可能層970とを電気的に接続している。図9Aに示したデバイスの実施形態を製造する方法について図9B〜図9Fを参照しつつ以下に説明する。
【0043】
図10Aは、基板1010と光学スタック1020と可動ミラー1040と変形可能層1070と複数の支持ポスト1090とを備えている光干渉変調器1000の実施形態を断面で示している。図示の実施形態は、第一の構成部分1074と第二の構成部分1076とを備えている複合コネクター1072を備えている。複合コネクター1072は図8Aに示し上述した複合コネクター872と同様である。ほかの実施形態では、コネクターは複合コネクターではなく、たとえばコネクター36(図7D)と同様である。図示の実施形態では、支持ポスト1090は複合物であり、第一の構成部分1094と第二の構成部分1096を備えている。図示の実施形態では、第一の構成部分1094は複合支持ポスト1090の周囲の周りに配置されている。いくつかの好ましい実施形態では、第一の構成部分1094は環状であり、たとえば、図10Bに示すように、少なくとも支持ポストの第二の構成部分1096の下部の側面を取り囲んでいる。いくつかの好ましい実施形態では、図10Aに示すように、第一の構成部分1094は実質的に完全に第二の構成部分1096の側面を取り囲み、それにより支持ポスト1090の側面を形成している。ほかの実施形態では、第一の構成部分1094は、第二の構成部分1096の周りに閉じた構造を形成しない一つ以上のセクションを備えている。
【0044】
図11は、方法の中間構造体を示す、図8Aと図8F〜図8Mに示した光干渉変調器800に関する、MEMSデバイスを製造するための方法の実施形態を示すフローチャートである。
【0045】
ステップ1110において、光学スタック820を基板810上に形成する。いくつかの実施形態では、図8Fに示されるように、光学スタック820は電極層822と部分的反射層824と誘電体層826とを備えている。図示の実施形態では、電極層822と部分的反射層824は基板820上に形成され、支持領域を開くようにパターニングされている。それは、いくつかの好ましい実施形態では(図示しない)下部電極の行を定める。次にその上に誘電体層826を形成する。
【0046】
ステップ1120において、図8Gに示すように、光学スタック820上に第一の犠牲層830を形成する。第一の犠牲層830は第一の犠牲物質からなる。適切な犠牲物質は、この分野では周知であり、たとえば無機犠牲物質や有機犠牲物質である。適切な無機犠牲物質の例としては、シリコンやチタン、ジルコニウム、ハフニウム、バナジウム、タンタル、ニオブ、モリブデン、タングステンがあげられる。適切な有機犠牲物質の例としてはレジストやフォトレジストがあげられる。第一の犠牲層830はこの分野で周知の方法を使用して形成される。それは、選択した特定の犠牲物質に依存し、スピンオン、物理蒸気堆積(PVD)、スパッタリング、化学蒸気堆積(CVD)、原子層堆積(ALD)、それらの変形があげられる。典型的には、第一の犠牲物質は、完成したデバイスにおいて腐食液にさらされるほかの物質に対して選択的にエッチング可能である。いくつかの好ましい実施形態では、第一の犠牲物質たとえばモリブデンやシリコンやタングステンは、XeF2を使用してエッチング可能である。
【0047】
ステップ1130において、図8Hに示すように、第一の犠牲層830上に伝導層840’を形成する。デバイスが光干渉変調器である実施形態では、伝導層は「反射層」または「ミラー層」とも呼ぶ。いくつかの実施形態では、伝導層840’は複合構造体であり、複数の副層を備えており、それは、さまざまな機能(たとえば剛性および/または質量、化学的耐性、エッチング耐性、反射率)の最適化を可能にする。たとえば、いくつかの実施形態では、反射層は、たとえば、アルミニウムおよび/またはチタン、クロム、銀、金からなる反射面副層を備えている。伝導層840’を形成する方法は、この分野では周知であり、たとえばPVDやCVD、ALD、それらの変形があげられる。
【0048】
ステップ1140において、伝導層840’をパターニングして図8Iに示すように可動伝導体840を形成する。上述したように、デバイスが光干渉変調器である実施形態では、可動伝導体840は可動ミラーである。図示の実施形態では、第一の犠牲層830はこのステップではパターニングしない。ほかの実施形態では、第一の犠牲層830をパターニングして、可動伝導体840に隣接する第一の犠牲物質に一つ以上の開口を形成する。
【0049】
ステップ1150において、可動伝導体840と第一の犠牲層830の露出部の上に第二の犠牲層850を形成し、それにより図8Jに示す構造を得る。第二の犠牲層850は第二の犠牲物質からなり、それは第一の犠牲物質としての使用に適した上述した物質と同一グループから独立に選択され、この分野で周知の方法を使用して形成する。いくつかの好ましい実施形態では、以下により詳細に論じるように、第一と第二の犠牲物質は同じ腐食液によって選択的にエッチング可能であり、それにより単一の解放エッチングで第一830と第二850の犠牲層の両方の除去を可能にする。
【0050】
ステップ1160において、この分野で周知の方法によって、たとえばフォトリソグラフィーパターニングによって、第二の犠牲層850上に(図示しない)マスクを形成する。この分野で周知の方法を使用して、たとえばマスクを介してエッチングして、第二の犠牲層850に一つ以上の第一の開口866を形成して、図8Kに示す構造を得る。図示の実施形態では、第二の犠牲層の第一の開口866は可動伝導体840上の実質的に中心に位置し、それは、第一の開口866の底部の少なくとも一部を形成する。ほかの実施形態は複数の第一開口866を備えている。図示の実施形態は、また第一830と第二850の犠牲層を貫通し可動伝導体840に隣接した第二の開口852を備えているいくつかの実施形態では、第一の開口866と第二の開口852は同じステップで形成する。ほかの実施形態では、第一の開口866と第二の開口852は別々のステップで形成する。
【0051】
ステップ1170において、第二の犠牲物質の第一の開口866に充てん物質から複合コネクター(図8A中の872)の第一の構成部分874を形成して、図8Lに示す構造を得る。図示の実施形態、充てん物質したがって第一の構成部分874は第一の開口(図8K)の側壁868を実質的に覆うが、第一の開口866の底部869を完全に覆わない。いくつかの実施形態では、充てん物質は第一の開口の側壁868を完全に覆わない。すなわち、充てん物質の厚さは開口866の高さよりも低く、それによりたとえば図8Eに示す第一の構成部分874を得る。図8Lに戻り、充てん物質はまた第二の開口852を実質的に充てんして、支持ポストプラグ892を形成する。図示の実施形態では、複合コネクターの第一の構成部分874と支持ポストプラグ892は同じ充てん物質で構成されている。ほかの実施形態では、複合コネクターの第一の構成部分874と支持ポストプラグ892が同じ充てん物質で構成されないことは当業者であれば理解できよう。いくつかの好ましい実施形態では、以下により詳細に論じるように、充てん物質はスピン工程で堆積される。
【0052】
ここに使用するように、「充てん物質」との用語は、(1)たとえばデバイスの製造中に段および/または棚、切れ目を充てんすることによって所定の特性たとえば粘着力および/または厚さ、物理的完全性、電気的完全性を備えた別の層がその上に形成される表面を提供する、および/または(2)開口を充てんして完成したデバイスに所定の特性を備えた構成部分を提供する物質を指す。所定の特性の例としては、たとえば、粘着力および/または物理的完全性、電気伝導率があげられる。ここに説明するいくつかの実施形態では、充てん物質はこれらの機能の両方を行なう。いくつかの実施形態では、充てん物質は付加機能を行なう。適切な充てん物質はこの分野で周知である。適当な充てん物質を選ぶことは、充てん物質の特定の機能はもちろん、特定の用途、使用する特定の物質を含む要因に依存することは当業者であれば理解できよう。
【0053】
ある状況の下では、いくつかの基板上に所望の特性を備えた層を形成することが比較的困難であるとは当業者であれば理解できよう。たとえば、図8Lに示す構造に変形可能層1270を形成することは、図12Aに示すように変形可能層1270に不均一さ、たとえば、裂け目1278や薄い部分1280をもたらす可能性がある。図示の実施形態では、不均一さは、その下にある層の切れ目の周りに生じる。図示の実施形態では、切れ目としては、表面と開口1282との間の変わり目や、開口の壁と開口1284の底部との間の変わり目、凹部領域1286があげられる。あるタイプの層は、ほかのタイプの特徴たとえば急勾配なおよび/または粗い、不規則な表面上に形成することが難しいことは当業者であれば理解できよう。
【0054】
図12Aに関連して、いくつかの実施形態では、充てん物質は、基板中の少なくともいくつかの切れ目を充てんするか覆うことによって、そのような基板上に層を形成することを促進する。いくつかの実施形態では、コネクターの第一の構成部分1274および/または支持ポスト1290の充てん物質は、図12Bに示すように、0°(つまり凹部)よりも大きい、より好ましくは10°よりも大きい接触角
を形成する。
【0055】
いくつかの好ましい実施形態では、充てん物質は自己平坦化物質たとえばレジストやフォトレジスト、スピンオンガラス(SOG)、スピンオン誘電体(SOD)で構成される。ほかの実施形態では、充てん物質は別の物質たとえば平坦化物質および/または重合体、コンフォーマルコーティングで構成される。ここに使用するように、「自己平坦化」との用語は、その通常の意味で使用し、特に、表面に塗布したときに、表面上の開口および/または不規則さ、特徴を充てんするおよび/または覆う傾向があり、それにより滑らかな露出表面を提供する物質を指す。自己平坦化物質によって形成された表面が必ずしも平面を定めないことは当業者であれば理解できよう。適切なフォトレジストとしては、ポジ型レジストとネガ型レジストがあげられ、エポキシおよび/またはポリイミド、ポリアクリレート、i線、g線、193nm、深UV、厚膜レジストを含んでいる。代表的な市販の入手可能なフォトレジストとしては、SU−8(MicroChem社、ニュートン、マサチューセッツ州)やSPR3600(シップリー、マールバラ、マサチューセッツ州)、SPR995−CM(シップリー)、超i123(シップリー)、AZ−9200(Clariant、Muttenz、スイス)、P4000(Clariant)、AZ MiR 700(Clariant)、AZ 7900(Clariant)、AZ5200(Clariant)、AZ DX(Clariant)、NR−7(Futurex)があげられる。自己平坦化物質を塗布する方法は、この分野で周知であり、たとえばスピンコーティングである。いくつかの実施形態では、フォトレジストはフォトパターニングする。いくつかの実施形態では、フォトレジストは、基板810を通した照射によって、すなわち、図8Aに見られるようにデバイス800の底部からフォトパターニングする。いくつかの実施形態では、照射は、図8Aに見られるようにデバイス800の上方からくる。いくつかの実施形態では、フォトレジストは両面から照射する。いくつかの実施形態では、第二のフォトレジストを充てん物質に塗布し、充てん物質をパターニングするためにフォトパターニングする。
【0056】
自己平坦化物質の特性はこの分野で周知の方法によって制御される。たとえば、スピンオン物質の塗布では、回転速度と希釈を含む要因は、その特徴の高さと同様にスピンオン物質の膜の厚さに影響する。いくつかの実施形態では、回転速度は、開口内にレジストのより薄い層を維持しつつ、第一の構成部分(図8L)の唇878の厚さに影響する。自己平坦化物質の特性に影響するほかの要因としては、たとえばフォトパターニングの前後のベーク経歴があげられる。たとえば、ベークはフォトレジストを縮める傾向がある。いくつかの実施形態はプラズマディスカムステップを含んでいる。ベーク経歴とプラズマディスカムの両方はレジストの特性と高さに影響する。いくつかの実施形態では、プラズマディスカムは、コネクターおよび/または支持ポスト(それぞれ874と894)の第一の構成部分を形成した後に第一の開口866および/または第二の開口852の底部869からレジストを除去する。上述したように、第一の開口866の底部869に可動伝導体840を露出させることは、コネクターの第一の構成部分874が電気的に伝導性でないここに開示したデバイスのいくつかの実施形態では有用である。いくつかの実施形態では、プラズマディスカムはまた、おそらくレジストの表面を粗くすることによって、自己平坦化物質(たとえば第一の構成部分874)上に堆積される層の粘着力を改善する。
【0057】
ほかの適切な充てん物質としては、この分野で周知な任意のタイプの誘電体物質たとえば金属酸化物および/または窒化物、カーバイドがあげられる。適切な誘電体物質の例としては、シリコン酸化物やシリコン窒化物、シリコンカーバイド、フッ化シリカガラス、有機シリケートガラス、アルミニウム酸化物、それらの化合物があげられる。この分野で周知のほかの誘電体もまた適切である。別の適切な充てん物質は、金属たとえばアルミニウム、銅、金、タングステン、ニッケル、チタンなどとそれらの合金か混合物である。別の適切な充てん物質はシリコンで、エピタキシアルか多結晶質か非結晶質のいずれかである。そのような充てん物質を堆積する方法は、この分野で周知であり、たとえばCVDやPVD、ALD、電気めっき、蒸着、スパッタリング、リフトオフがある。充てん物質を堆積する好ましい方法はスピンオンであり、第一の開口866の底部869に可動伝導体すなわちミラー840(図8L)を露出させる指向性または「スペーサー」エッチングの必要性を低減または除去する。
【0058】
ステップ1180において、この分野で周知な方法を使用して図8Lに示す構造の上に変形可能層870を形成して図8Mに示す構造を得る。図示の実施形態では、コネクターの第二の構成部分876が変形可能層870と一体に形成される。
【0059】
ステップ1190において、第一の犠牲層830と第二の犠牲層850を除去および/またはエッチング除去し、可動伝導体すなわちミラー840の上下にキャビティを空けて、図8Aに示す構造を得る。いくつかの実施形態では、第一830と第二850の犠牲層を犠牲的すなわち「リリースエッチング」で除去する。第一830と第二850の犠牲層は別々のプロセスまたは単一のプロセスで除去する。特定のエッチング条件が第一と第二の犠牲物質の同一性に依存することは当業者であれば理解できよう。いくつかの実施形態では、犠牲物質の一方または両方をデバイスのほかの構造たとえば図8Aに示す構造に対して選択的に除去する。いくつかの好ましい実施形態では、気相腐食液(たとえばXeF2)を使用して第一と第二の犠牲物質の一方または両方を選択的にエッチング可能である。
【0060】
方法1100はまた、図9Aに示すMEMSデバイスを製造するのに有用である。ステップ1110〜1150は、図8F〜図8Jに示すように、実質的に上述したようにある。ステップ1160において、少なくとも一つの第一の開口966と一つ以上の第二の開口952を第二の犠牲層950と第一の犠牲層930に形成して、図9Bに示す構造を得る。上(図9C)から見ると、第一の開口966は環状で、第二の犠牲層の一部976を定めており、コネクター972(図9A)の第二の構成部分を形成する。たとえば、いくつかの実施形態では、第一の開口966は図9Cに示すように円形である。ほかの実施形態では、第一の開口966は別の形状たとえば正方形や長方形、六角形、楕円、別の形をしている。いくつかの実施形態では、第一の開口966は環状ではない。これらの実施形態のいくつかでは、上述したリリースエッチングがステップ1190において第二の犠牲層の一部976をエッチング除去する。これらの実施形態のいくつかでは、コネクターの第一の構成部分974が可動伝導体940を変形可能層970(図9A)に電気的に接続し、したがって充てん物質は電気的に伝導性である。
【0061】
ステップ1170において、コネクターの第一の構成部分974を充てん物質から形成して、図9Dに示す構造を得る。図示の実施形態では、充てん物質が第二の犠牲層950中の第一の開口966を実質的に充てんして第一の構成部分974を形成する。ほかの実施形態では、充てん物質は第一の開口966を実質的に充てんせず、それにより、たとえば、図9Eに示すように第一の構成部分974を得る。図9Dに戻り、図示の実施形態では、支持プラグポスト992もまた、このステップにおいて上述したように形成する。充てん物質と塗布の方法は実質的に上述したようにある。
【0062】
ステップ1180において、変形可能層1070を上述したように形成して、図9Fに示す構造を得る。ステップ1190において、第一と第二の犠牲層830と850を上述したように除去して、図9Aに示す構造を得る。図9Fに最も良くわかるように、コネクターの第一の構成部分974が閉じた形状を形づくる実施形態では、コネクターの可動ミラー940と変形可能層970と第一の構成部分974とが一緒に第二の犠牲物質の一部976を包み、それによりエッチングを防いでコネクターの第二の構成部分976を形成する。
【0063】
上述したように、いくつかの実施形態では、第一の構成部分974と第二の構成部分976の少なくとも一つが電気的に伝導性である。いくつかの好ましい実施形態では、第二の構成部分976が電気的伝導性犠牲物質たとえばモリブデンやタングステンで構成される。
【0064】
方法1100はまた、図10Aに示す装置を製造する方法を提供する。ステップ1110〜1160は、図8F〜図8Kに示すように、実質的に上述したようにある。ステップ1170において、支持ポストの第一の構成部分1094とコネクターの第一の構成部分1074を上述したように充てん物質から同時に形成して図10Cに示す構造を得る。ステップ1180において、変形可能層1070を形成し、図10Dに示すように、コネクターの第二の構成部分1076に加えて、支持ポストの第二の構成部分1096を形成する。ステップ1190において、第一と第二の犠牲層1030と1050とを除去して図10Aに示す構造を形成する。
【0065】
上に説明した装置と製造プロセスへの変更、たとえば構成部分および/またはステップを追加および/または除去すること、が可能であることは当業者であれば理解できよう。さらに、ここに説明した方法と構造とシステムは、ほかのタイプのMEMSデバイスたとえばほかのタイプの光変調器を含むほかの電子デバイスを製造することにとって有用である。
【0066】
さらに、上記の詳細な説明は、さまざまな実施形態に適用される本発明の新規な特徴を図示し説明し指摘したが、ここに示したデバイスやプロセスの形態と詳細に本発明の要旨から逸脱することなくさまざまな省略と置換と変更が当業者によってなされうることが理解されよう。認められるように、本発明は、いくつかの特徴がほかとは別に使用されるか実行されてよいので、ここに述べた特徴と利点のすべてを提供するとは限らない形態に具体化されてもよい。
【0067】
本発明のこれらのおよびほかの観点が続く説明と添付の(実尺どおりではない)図面とから容易に明白になるであろう。図面は本発明を例示するものであって限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【図1】第一の光干渉変調器の可動反射層が弛緩位置にあり、第二の光干渉変調器の可動反射層が作動位置にある光干渉変調器ディスプレイの一実施形態の一部を描く等角投影図である。
【図2】3×3光干渉変調器ディスプレイを組み込んだ電子デバイスの一実施形態を示すシステムブロック図である。
【図3】図1の光干渉変調器の一つの代表的な実施形態における可動ミラー位置対印加電圧の図である。
【図4】光干渉変調器ディスプレイを駆動するのに使用しうる1セットの行および列電圧を示している。
【図5A】図2の3×3光干渉変調器の表示データの一つの代表的なフレームを示している。
【図5B】図5Aのフレームを書き込むために使用しうる行列信号の一つの代表的なタイミング図を示している。
【図6A】複数の光干渉変調器からなる視覚ディスプレイデバイスの実施形態を示すシステムブロック図である。
【図6B】複数の光干渉変調器からなる視覚ディスプレイデバイスの実施形態を示すシステムブロック図である。
【図7A】図1のデバイスの断面図である。
【図7B】光干渉変調器の代替実施形態の断面図である。
【図7C】光干渉変調器の別の代替実施形態の断面図である。
【図7D】光干渉変調器のまた別の代替実施形態の断面図である。
【図7E】光干渉変調器の追加の代替実施形態の断面図である。
【図8A】ここに開示するように複合コネクターを備えている光干渉変調器の実施形態を示している。
【図8B】ここに開示するように複合コネクターを備えている光干渉変調器の実施形態を示している。
【図8C】ここに開示するように複合コネクターを備えている光干渉変調器の実施形態を示している。
【図8D】ここに開示するように複合コネクターを備えている光干渉変調器の実施形態を示している。
【図8E】ここに開示するように複合コネクターを備えている光干渉変調器の実施形態を示している。
【図8F】図8Aに示した装置の製造の実施形態中の中間構造体を示している。
【図8G】図8Aに示した装置の製造の実施形態中の中間構造体を示している。
【図8H】図8Aに示した装置の製造の実施形態中の中間構造体を示している。
【図8I】図8Aに示した装置の製造の実施形態中の中間構造体を示している。
【図8J】図8Aに示した装置の製造の実施形態中の中間構造体を示している。
【図8K】図8Aに示した装置の製造の実施形態中の中間構造体を示している。
【図8L】図8Aに示した装置の製造の実施形態中の中間構造体を示している。
【図8M】図8Aに示した装置の製造の実施形態中の中間構造体を示している。
【図9A】ここに開示するように光干渉変調器とその製造の実施形態中の中間構造体との別の実施形態を示している。
【図9B】ここに開示するように光干渉変調器とその製造の実施形態中の中間構造体との別の実施形態を示している。
【図9C】ここに開示するように光干渉変調器とその製造の実施形態中の中間構造体との別の実施形態を示している。
【図9D】ここに開示するように光干渉変調器とその製造の実施形態中の中間構造体との別の実施形態を示している。
【図9E】ここに開示するように光干渉変調器とその製造の実施形態中の中間構造体との別の実施形態を示している。
【図9F】ここに開示するように光干渉変調器とその製造の実施形態中の中間構造体との別の実施形態を示している。
【図10A】ここに開示するように光干渉変調器とその製造の実施形態中の中間構造体との別の実施形態を示している。
【図10B】ここに開示するように光干渉変調器とその製造の実施形態中の中間構造体との別の実施形態を示している。
【図10C】ここに開示するように光干渉変調器とその製造の実施形態中の中間構造体との別の実施形態を示している。
【図10D】ここに開示するように光干渉変調器とその製造の実施形態中の中間構造体との別の実施形態を示している。
【図11】ここに開示するように光干渉変調器を統合するための方法の実施形態を示すフローチャートである。
【図12A】変形可能層中のさまざまな欠陥を示している。
【図12B】充てん物質のための代表的な接触角(■)を示している。
【技術分野】
【0001】
この出願は一般に微小電気機械システムデバイス、特には光変調器に関する。
【背景技術】
【0002】
微小電気機械システム(MEMS)はマイクロメカニカル素子とアクチュエーターと電子機器とを含んでいる。マイクロメカニカル素子は、基板および/または堆積物質層の一部をエッチング除去するか層を追加して電気デバイスや電気機械デバイスを形成する堆積およびまたはエッチング、ほかのマイクロマシーニングプロセスを用いて作製しうる。MEMSデバイスの一つのタイプは光干渉変調器と呼ばれる。ここに使用する光干渉変調器や光干渉光変調器との用語は、光干渉の法則を使用して光を選択的に吸収および/または反射するデバイスを指す。ある実施形態では、光干渉変調器は一対の伝導プレートを備えていてもよく、その一方または両方は、全体または一部が透明および/または反射的であってもよく、適当な電気信号の印加に対して相対運動可能であってもよい。特定の実施形態では、一方のプレートが基板上に堆積された静止層を備えていてもよく、他方のプレートが空隙によって静止層から離れた金属膜を備えていてもよい。ここに詳細に説明するように、一方のプレートの他方に対する位置は、光干渉変調器への入射光の光干渉を変化させることができる。そのようなデバイスは広範囲の用途を有しており、既存製品を改善してまだ開発されていない新製品を作り出すのにそれらの特徴を利用できるようにこれらのタイプのデバイスの特性を利用および/または修正する技術分野にとって有益であろう。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明のシステムと方法とデバイスのおのおのにはいくつかの観点があり、それらのただ一つが単独でその所望の特質を担うものではない。本発明の要旨を限定するものではなく、その顕著な特徴をいま簡単に説明する。この議論を考慮した後、また特に「発明を実施するための最良の形態」と題した部分を読んだ後、本発明のどのような特徴がほかのディスプレイデバイスに対する利点を提供するか理解できよう。
【課題を解決するための手段】
【0004】
基板と可動ミラーと変形可能層と支持構造とを備えているMEMSデバイスたとえば光干渉変調器を備えている装置と製造するための方法とシステムとがここに記述されている。いくつかの実施形態では、支持構造は複数の支持ポストを備えている。コネクターは、変形可能層への可動ミラーを固定する。コネクターと支持ポストの少なくとも一つが、第一の構成部分と第一の構成部分と第二の構成部分とからなる複合物であり、ここで第一の構成部分においてがコネクターと支持ポストの少なくとも一つの周囲の少なくとも一部を形成する。
【0005】
したがって、ここに説明する一実施形態は、基板と、変形可能層と、変形可能層を支持している支持構造と、基板と変形可能層との間に配置された可動伝導体と、可動伝導体を変形可能層に固定する少なくとも一つのコネクターとを備えている微小電気機械システムデバイスを提供する。コネクターと支持構造の少なくとも一つは第一の構成部分と第二の構成部分とからなり、第一の構成部分の少なくとも一部はコネクターと支持構造の少なくとも一つの周囲に配置され、第一の構成部分は電気絶縁充てん物質からなる。
【0006】
別の実施形態は、光変調器を製造するための方法とそれにより製造された光変調器とを提供し、その方法は、基板上に第一の犠牲物質の層とミラーと第二の犠牲物質の層とを成形することと、第二の犠牲物質の層を貫通した第一の開口を形成し、それによりミラーを露出させることと、開口の側面の少なくとも一部を充てん物質で充てんすることとを有する。
【0007】
別の実施形態は、変形可能伝導層と、可動伝導層と、変形可能電気伝導層と可動伝導層との間に延びている伝導コアと、伝導コアを取り囲んでいる電気絶縁物質の層とを備えている微小電気機械システムデバイスを提供する。
【0008】
別の実施形態は、基板と、基板上に形成された第一の犠牲物質の層と、第一の犠牲物質の層の上に形成された伝導体と、伝導体上に形成された第二の犠牲物質の層と、第二の犠牲物質の層を貫通した第一の開口であって、伝導体を露出させる第一の開口と、第一の開口中の切れ目を充てん物質で充てんするための手段とを備えている微小電気機械システムデバイスを提供する。いくつかの実施形態はさらに、第二の犠牲物質の層の上に形成された変形可能層と、基板と変形可能層との間に延びている複数のポストとを備えている。
【0009】
別の実施形態は、可動手段と、可動手段を支持するための支持手段と、可動手段と可動手段を支持するための手段との間の電気信号を通信するための伝導手段と、電気信号を通信するための手段の形成を促進するための充てん手段とを備えている微小電気機械システムデバイスを提供する。
【0010】
別の実施形態は、微小電気機械システムデバイスを操作する方法を提供する。微小電気機械システムデバイスは、コンパートメントと、変形可能伝導層と、可動伝導層であって、コンパートメント中の第一の位置と第二の位置との間で移動可能な可動伝導層と、変形可能電気伝導層と可動伝導層との間に延びている伝導コアと、伝導コアを取り囲んでいる電気絶縁物質の層とを備えている。方法は、可動伝導層を第一の位置から第二の位置に移動させるのに十分な可動伝導層に第一の電圧を印加することを有している。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
続く詳細な説明は、本発明のある特定の実施形態に向けられている。しかしながら、本発明は多くの異なる手法で具体化することができる。この説明では、同様の部材は同様の符号で示す参照符号を図面に付す。続く説明から明らかように、実施形態は、動画(たとえばビデオ)か静止画(たとえばスチル画像)かを問わず、さらに文字か絵かを問わず、画像を表示するように構成されたあらゆるデバイスにおいて実施しうる。特に、実施形態は、これに限定されないが、移動電話や無線デバイス、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、ハンドヘルドまたは携帯型コンピューター、GPSレシーバー/ナビゲーター、カメラ、MP3プレーヤー、カムコーダー、ゲーム機、腕時計、時計、計算機、テレビジョンモニター、フラットパネルディスプレイ、コンピューターモニター、自動ディスプレイ(たとえば走行記録計ディスプレイその他)、コックピットのコントロールやディスプレイ、カメラ視のディスプレイ(たとえば乗り物の背面カメラのディスプレイ)、電子写真、電子の広告板や標識、プロジェクター、建築物、パッケージング、美的構造物(たとえば一つの宝石の画像)など、さまざまな電子デバイスにおいて実施しうるか関連しうることが予想される。ここに説明したものと同様の構造体のMEMSデバイスは電子スイッチデバイスなどの非ディスプレイ用途において使用することもできる。
【0012】
ここに開示されたMEMSデバイスの実施形態は、可動ミラーを変形可能層に固定する複合コネクターを備えている。複合コネクターは第一の構成部分と第二の構成部分とを備えており、第一の構成部分は充てん物質を備えている。いくつかの実施形態では、コネクターの第一の構成部分の少なくとも一部がコネクターの周囲に配置される。いくつかの実施形態では、第一の構成部分は、コネクターの少なくとも一部の側面たとえばコネクターの下部の周りのカラーを形成する。ほかの実施形態では、第一の構成部分は環状で、コネクターの側面全体を形成し、側面の第二の構成部分を完全に取り囲んでいる。デバイスの実施形態もまた複合支持ポストを備えている。複合支持ポストは第一の構成部分と第二の構成部分とを備えており、第一の構成部分は充てん物質を備えている。いくつかの実施形態では、第一の構成部分の少なくとも一部が支持ポストの周囲に配置される。開示したデバイスの実施形態は、非複合コネクターを使用する同様のデバイスよりも容易に製造される。たとえば、いくつかの実施形態では、充てん物質はスピン工程で塗布される。いくつかの実施形態では、充てん物質は、充てん物質のない同等のデバイスよりも容易に所定の物質の層が形成されるデバイスの表面を提供する。
【0013】
光干渉MEMSディスプレイ素子を備えている一つの光干渉変調器ディスプレイ実施形態を図1に示す。これらのデバイスでは、画素は明暗状態のいずれかにある。明(「オン」または、「開放」)状態では、ディスプレイ素子は、入射可視光の大部分をユーザーへ反射する。暗(「オフ」または「閉鎖」)状態では、ディスプレイ素子は、入射可視光をユーザーへほとんど反射しない。実施形態によっては、「オン」状態と「オフ」状態の光反射特性は逆であってもよい。MEMS画素は、白黒に加えてカラー表示を考慮し、特定の色で主に反射するように構成することが可能である。
【0014】
図1は、視覚ディスプレイの一連の画素中の二つの隣接画素を描いた等角投影図であり、各画素はMEMS光干渉変調器を備えている。いくつかの実施形態では、光干渉変調器ディスプレイは、これらの光干渉変調器の行/列アレイを備えている。各光干渉変調器は、互いに可変かつ制御可能な距離に位置する一対の反射層を含んでおり、少なくとも一つの可変次元をもつ共振光学キャビティを形成している。一実施形態では、一方の反射層が二つの位置の間で移動されうる。第一の位置(ここでは弛緩位置と呼ぶ)では、可動反射層は、固定部分反射層から比較的大きな距離に位置している。第二の位置(ここでは作動位置と呼ぶ)では、可動反射層は、固定部分反射層に隣接し密接して位置している。二つの層から反射する入射光は、可動反射層の位置に応じて強め合ってまたは弱め合って干渉し、各画素について全体反射状態または非反射状態のいずれかを作り出す。
【0015】
図1の画素アレイの図示部分は二つの隣接する光干渉変調器12aと12bを含んでいる。左側の光干渉変調器12aでは、可動反射層14aは光学スタック16aからの所定距離の弛緩位置に図示されており、光学スタック16aは部分的反射層を含んでいる。右側の光干渉変調器12bでは、可動反射層14bは光学スタック16bに隣接する作動位置に図示されている。光学スタック16aと16b(光学スタック16と総称する)は、ここに参照するように、典型的にはいくつかの融合層からなり、それらは、インジウムスズ酸化物(ITO)などの電極層、クロムなどの部分的反射層、透明誘電体を含みうる。したがって、光学スタック16は、電気的に伝導性で、部分的に透明で、部分的に反射的であり、たとえば透明基板20上に上記の層の一つ以上を堆積することにより作られうる。いくつかの実施形態では、層は平行ストリップにパターニングされ、後述するようにディスプレイデバイス中の行電極を形成しうる。可動反射層14a,14bは、ポスト18の上面およびポスト18間に堆積された介在犠牲物質の上に堆積された(行電極16a,16bに直交する)一つまたは複数の堆積金属層の一連の平行ストリップとして形成してもよい。犠牲物質をエッチング除去すると、可動反射層14a,14bが光学スタック16a,16bから規定間隙19だけ離れる。アルミニウムなどの高伝導反射物質を反射層14に使用してもよく、これらのストリップがディスプレイデバイスの列電極を形成してもよい。
【0016】
印加電圧がないとき、図1の画素12aに示すように、可動反射層14aと光学スタック16aの間にキャビティ19が残り、可動反射層14aは機械的弛緩状態にある。しかしながら、選択した行と列に電位差を印加すると、対応する画素の行電極と列電極の交差により形成されたコンデンサーがチャージされ、静電力が電極同士を引き寄せる。電圧が十分に高ければ、可動反射層14が変形し、光学スタック16に押し付けられる。図1の右側の画素12bに示されるように、光学スタック16内の(この図には示していない)誘電体層が短絡するのを防ぐとともに層14と層16の間の分離距離を制御しうる。その振る舞いは印加電位差の極性にかかわらず同じである。このように、反射対非反射画素状態を制御することができる行/列作動は、従来のLCDやほかのディスプレイ技術で使用される行/列作動に多くの点で類似している。
【0017】
図2〜図5は、表示用途の光干渉変調器のアレイを使用するための一つの代表的なプロセスとシステムを示している。
【0018】
図2は、本発明の観点を組み込んでよい電子デバイスの一実施形態を示すシステムブロック図である。この代表的な実施形態では、電子デバイスは、ARMやPentium(登録商標)、Pentium II(登録商標)、Pentium III(登録商標)、Pentium IV(登録商標)、Pentium(登録商標) Pro、8051、MIPS(登録商標)、Power PC(登録商標)、ALPHA(登録商標)などの任意の汎用シングルまたはマルチチップマイクロプロセッサー、またはデジタルシグナルプロセッサーやマイクロコントローラー、プログラマブルゲートアレイなどの任意の専用マイクロプロセッサーであってもよいプロセッサー21を含んでいる。この分野で一般に行なわれているように、プロセッサー21は一つ以上のソフトウェアモジュールを実行するように構成されうる。オペレーティングシステムを実行することに加えて、プロセッサーは、ウェブブラウザや電話アプリケーション、電子メールプログラム、ほかのソフトウェアアプリケーションを含め、一つ以上のソフトウェアアプリケーションを実行するように構成されてもよい。
【0019】
一実施形態では、プロセッサー21もアレイドライバー22と通信するように構成されている。一実施形態では、アレイドライバー22は、パネルすなわちディスプレイアレイ(ディスプレイ)30に信号を供給する行ドライバー回路24と列ドライバー回路26を含んでいる。図1に示したアレイの断面は図2の1−1線によって示されている。MEMS光干渉変調器については、行/列作動プロトコルは、図3に示したデバイスのヒステリシス特性を利用してよい。可動層を弛緩状態から作動状態まで変形させるにはたとえば10ボルトの電位差を必要としてよい。しかしながら、電圧がその値から低下するとき、電圧が10ボルト未満に降下する際、可動層はその状態を維持する。図3の代表的な実施形態では、電圧が2ボルト未満の降下するまで可動層は完全に弛緩しない。したがって、デバイスが弛緩または作動状態で安定している印加電圧の窓が存在する電圧の範囲(図3に示した例では約3〜7V)がある。ここでは、これを「ヒステリシス窓」または「安定窓」と呼ぶ。図3のヒステリシス特性を有するディスプレイアレイは、行ストロービングのあいだ、ストローブされた行中の作動されるべき画素が約10ボルトの電圧差にさらされ、弛緩されるべき画素が0ボルト近くの電圧差にさらされるように、行/列作動プロトコルを設計することが可能である。ストローブの後、画素は、行ストローブによっておかれた状態のままであるように、約5ボルトの定常状態電圧差にさらされる。書き込み後、各画素は、この例の3−7ボルトの「安定窓」内の電位差にある。この特徴は、図1に示した画素設計を同じ印加電圧状態の下で作動または弛緩の事前状態のいずれかに安定にする。光干渉変調器の各画素は、作動状態であれ弛緩状態であれ、実質的に固定反射層と可動反射層によって形成されるコンデンサーであるので、この安定状態は、ほとんど消費電力を伴わないヒステリシス窓内の電圧で保持することができる。印加電位が固定されていれば、実質的に電流は画素に流れ込まない。
【0020】
代表的アプリケーションでは、表示フレームは、第一行中の作動画素の所望のセットにしたがって列電極のセットをアサートすることにより作成してよい。次に行パルスを行1電極に印加し、アサートされた列線に対応する画素を作動させる。次に列電極のアサートされたセットを変更し、第二行中の作動画素の所望のセットに対応させる。次にパルスを行2電極に印加し、行2中の適当な画素をアサートされた列電極にしたがって作動させる。行1画素は行2パルスに影響されず、行1パルスのあいだに設定された状態のままである。これを一連の行の完全にわたり順次に繰り返してフレームを生成してよい。一般に、フレームは、毎秒所望のフレーム数でこのプロセスを絶えず繰り返すことにより、新しい表示データでリフレッシュおよび/またはアップデートされる。表示フレームを生成するために画素アレイの行電極と列電極を駆動するための種々さまざまなプロトコルもまた周知であり、これは本発明と共に使用してよい。
【0021】
図4と図5は、図2の3×3アレイに表示フレームを生成するための一つの可能な作動プロトコルを示している。図4は、図3のヒステリシス曲線を示す画素に使用してよい列と行の電圧レベルの可能なセットを示している。図4の実施形態において、画素を作動させることは、適切な列を−Vbiasに、適切な行を+ΔVにセットすることを含んでおり、それらは、それぞれ、−5ボルトと+5ボルトに一致していてもよい、画素を弛緩させることは、適切な列を+Vbiasに、適切な行を同じ+ΔVにセットして、画素を横切ってゼロボルト電位差を生成することより実施する。行電圧がゼロボルトに保持される行では、画素は、列が+Vbiasか−Vbiasかにかかわらず、それらがもとあった状態で安定している。また図4に示すように、上述したほかに逆極性の電圧を使用することができること、たとえば、画素を作動させることが適切な列を+Vbiasに、適切な行を−ΔVにセットすることを含みうることもわかるであろう。本実施形態では、画素を開放することは、適切な列を−Vbiasに、適切な行に−ΔVをセットして、画素を横切ってゼロボルト電位差を生産することにより実施する。
【0022】
図5Bは、図5Aに示したディスプレイ配列をもたらす図2の3×3アレイに印加する一連の行と列の信号を示しているタイミング図であり、ここで作動画素は非反射である。図5Aに示したフレームを書き込む前に、画素は任意の状態であってもよく、この例では、すべての行が0ボルト、すべての列が+5ボルトにある。これらの印加電圧では、すべての画素はそれらの既存の作動状態または弛緩状態で安定している。
【0023】
図5Aのフレーム中では、画素(1,1)と(1,2)、(2,2)、(3,2)、(3,3)が作動される。これを実施するため、行1の「線時間」のあいだ、列1と列2は−5ボルトにセットし、列3は+5ボルトにセットする。これは任意の画素の状態を変更しない。なぜなら、すべての画素は3〜7ボルトの安定窓にあるままであるからである。次に行1を、0から5ボルトまで上がってゼロに戻るパルスでストローブする。これは(1,1)と(1,2)画素を作動させ、(1,3)画素を弛緩させる。アレイ中のほかの画素は影響されない。行2を望むようにセットするため、列2を−5ボルトにセットし、列1と列3を+5ボルトにセットする。次に行2に印加した同じストローブは、画素(2,2)を作動させ、画素(2,1)と(2,3)を弛緩させる。再び、アレイ中のほかの画素は影響されない。列2と列3を−5ボルトに、列1を+5ボルトにセットすることにより行3を同様にセットする。行3のストローブは図5Aに示すように行3の画素をセットする。フレームを書き込んだ後、行電位はゼロになり、列電位は+5または−5ボルトの一方のままとなることが可能であり、ディスプレイは次に図5Aの配列で安定する。多数すなわち何百もの行と列に対して同じ手順を使用することが可能であることがわかるであろう。行と列の作動を実施するのに使用される電圧のタイミングとシーケンスとレベルは、上に概説した一般的な原理の範囲内で広く変えることが可能であり、上述の例は代表的なだけであり、任意の作動電圧方法もここに説明したシステムと方法で使用することが可能である。
【0024】
図6Aと図6Bは、ディスプレイデバイス40の実施形態を示すシステムブロック図である。ディスプレイデバイス40はたとえば携帯(移動)電話とすることができる。しかしながら、ディスプレイデバイス40またはそれの少しの変形の同じコンポーネントは、テレビやポータブルメディアプレイヤーなどのさまざまなタイプのディスプレイデバイスの例ともなる。ディスプレイデバイス40は、ハウジング41とディスプレイ30とアンテナ43とスピーカー45と入力デバイス48とマイクロホン46とを含んでいる。ハウジング41は一般に、射出成形と真空成形を含む、当業者に周知なさまざまな製造プロセスのいずれかから形成される。さらに、ハウジング41は、これらに限定されないが、プラスチックや金属、ガラス、ゴム、陶器、またはそれらの組み合わせを含む、さまざまな物質のいずれかから作られうる。一実施形態では、ハウジング41は、異なる色のまたは異なるロゴや絵や記号を有しているほかの着脱部と交換されてよい(図示しない)着脱部を含んでいる。
【0025】
代表的なディスプレイデバイス40のディスプレイ30は、ここに説明するように、双安定ディスプレイを含むさまざまなディスプレイのいずれかであってもよい。ほかの実施形態では、ディスプレイ30は、当業者に周知なように、プラズマやEL、OLED、STN LCD、上述したTFT LCDなどのフラットパネルディスプレイ、またはCRTやほかのチューブデバイスなどの非フラットパネルディスプレイを含んでいる。しかしながら、本実施形態を説明する目的のため、ディスプレイ30は、ここに説明するように、光干渉変調器ディスプレイを含んでいる。代表的なディスプレイデバイス40の一実施形態のコンポーネントを図6Bに概略的に示す。図示の代表的なディスプレイデバイス40はハウジング41を含んでおり、その中に少なくとも部分的に囲まれた追加コンポーネントを含むことができる。たとえば、一実施形態では、代表的なディスプレイデバイス40は、トランシーバー47に接続されるアンテナ43を含むネットワークインターフェース27を含んでいる。トランシーバー47はプロセッサー21に連結されており、それはコンディショニングハードウェア52に連結されている。コンディショニングハードウェア52は信号を整える(たとえば信号をフィルター処理する)ように構成されうる。コンディショニングハードウェア52はスピーカー45とマイクロホン46に連結されている。プロセッサー21も入力デバイス48とドライバーコントローラー29に連結されている。ドライバーコントローラー29はフレームバッファ28とアレイドライバー22に接続され、これはさらにディスプレイアレイ30に接続されている。電源50は、特定の代表的なディスプレイデバイス40設計によって必要とされるすべてのコンポーネントにパワーを供給する。
【0026】
ネットワークインターフェース27は、代表的なディスプレイデバイス40がネットワーク上の一つ以上のデバイスと通信できるように、アンテナ43とトランシーバー47を含んでいる。一実施形態では、ネットワークインターフェース27はまたいくつかの処理容量を有し、プロセッサー21の要件を取り除いてもよい。アンテナ43は、信号の送受信用の当業者に周知の任意のアンテナである。一実施形態では、アンテナは、IEEE 802.11規格によりIEEE 802.11(a)や(b)や(g)を含むRF信号を送受信する。別の実施形態では、アンテナはBLUETOOTH(登録商標)規格によりRF信号を送受信する。携帯電話の場合、アンテナは、無線セル電話ネットワーク内で通信するために使用されるCDMAやGSM、AMPS、ほかの既知信号を受信するように設計されている。トランシーバー47はアンテナ43から受信した信号を、それらがプロセッサー21によって受信されさらに操作されうるように前処理する。トランシーバー47はまたプロセッサー21から受信した信号を、それらがアンテナ43を介して代表的なディスプレイデバイス40から送信されうるように処理する。
【0027】
代替実施形態では、トランシーバー47はレシーバーと交換することが可能である。また別の代替実施形態では、ネットワークインターフェース27は像源と取り替えることが可能であり、像源はプロセッサー21に送る画像データを記憶または生成することができる。たとえば、像源は、画像データを収容したデジタルビデオディスク(DVD)やハードディスクドライブ、または画像データを生成するソフトウェアモジュールとすることができる。
【0028】
プロセッサー21は一般に、代表的なディスプレイデバイス40の動作全体を制御する。プロセッサー21は、ネットワークインターフェース27や像源からの圧縮画像データなどのデータを受信し、そのデータを行画像データに、または行画像データへ容易に処理されるフォーマットに処理する。次にプロセッサー21は処理したデータを記憶のためにドライバーコントローラー29またはフレームバッファ28へ送る。生データは、典型的には画像内の各場所における画像特性を識別する情報を指す。たとえば、そのような画像特性は、色と彩度とグレースケールレベルを含みうる。
【0029】
一実施形態では、プロセッサー21は、マイクロコントローラーまたはCPU、論理演算装置を含み、代表的なディスプレイデバイス40の動作を制御する。コンディショニングハードウェア52は、スピーカー45に信号を送信するために、またマイクロホン46から信号を受信するために、一般に増幅器とフィルターを含んでいる。コンディショニングハードウェア52は代表的なディスプレイデバイス40内のディスクリートコンポーネントであってもよく、またはプロセッサー21やほかのコンポーネント内に組み込まれていてもよい。
【0030】
ドライバーコントローラー29は、プロセッサー21によって生成された行画像データをプロセッサー21から直接またはフレームバッファ28からとり、アレイドライバー22への高速伝送に適切な行画像データに再フォーマットする。具体的には、ドライバーコントローラー29は行画像データを、ラスター状フォーマットを有するデータ流れに再フォーマットし、それは、ディスプレイアレイ30を横切って走査するのに適した時間順序を有している。次にドライバーコントローラー29はフォーマットした情報をアレイドライバー22に送る。LCDコントローラーなどのドライバーコントローラー29はしばしばスタンドアロンの集積回路(IC)としてシステムプロセッサー21に付随されるが、そのようなコントローラーは多くの手法によって実現されてよい。それらはハードウェアとしてプロセッサー21に埋め込まれても、ソフトとしてプロセッサー21に埋め込まれても、アレイドライバー22にハードウェアに完全に集積されてもよい。
【0031】
典型的には、アレイドライバー22はドライバーコントローラー29からフォーマットされた情報を受信し、ビデオデータを、ディスプレイのx−yマトリックスの画素から来る何百もの時には何千ものリードに毎秒何度も印加される波形の並列セットに再フォーマットする。
【0032】
一実施形態では、ドライバーコントローラー29とアレイドライバー22とディスプレイアレイ30は、ここに説明したディスプレイのどのタイプにも適切である。たとえば、一実施形態では、ドライバーコントローラー29は、従来のディスプレイコントローラーや双安定ディスプレイコントローラー(たとえば光干渉変調器コントローラー)である。別の実施形態では、アレイドライバー22は、従来のドライバーや双安定ディスプレイドライバー(たとえば光干渉変調器ディスプレイ)である。一実施形態では、ドライバーコントローラー29はアレイドライバー22に集積されている。そのような実施形態は、携帯電話、時計、ほかの小面積ディスプレイなどの高集積システムに共通している。また別の実施形態では、ディスプレイアレイ30は、典型的なディスプレイアレイや双安定ディスプレイアレイ(たとえば光干渉変調器のアレイを含むディスプレイ)である。
【0033】
入力デバイス48は、ユーザーが代表的なディスプレイデバイス40の動作を制御するのを可能にする。一実施形態では、入力デバイス48は、QWERTYキーボードや電話キーパッドなどのキーパッドや、ボタン、スイッチ、タッチセンシティブスクリーン、感圧または感熱膜を含んでいる。一実施形態では、マイクロホン46は代表的なディスプレイデバイス40用の入力デバイスである。マイクロホン46を使用してデバイスにデータを入力するとき、代表的なディスプレイデバイス40の動作を制御するためにユーザーがボイスコマンドを与えてもよい。
【0034】
この分野で周知なように、電源50はさまざまなエネルギー蓄積装置を含みうる。たとえば、一実施形態では、電源50は、ニッケル−カドミウム電池やリチウムイオン電池などの充電式電池である。別の実施形態では、電源50は、再生可能エネルギー源とコンデンサー、プラスチック太陽電池と太陽電池ペイントを含む太陽電池である。別の実施形態では、電源50は壁付コンセントからパワーを受け取るように構成される。
【0035】
いくつかの実施においては、上述したように、電子ディスプレイシステムのいくつかの場所に配置することが可能であるドライバーコントローラーに、制御プログラム化が存在する。いくつかのケースでは、制御プログラム化はアレイドライバー22に存在する。たくさんのハードウェアおよび/またはソフトウェアコンポーネントおよびさまざまな構成に対して上述した最適化が実現されてよいことは当業者であればわかるであろう。
【0036】
上述した原理にしたがって動作する光干渉変調器の構造の詳細は広く変更されてよい。たとえば、図7A〜図7Eは、可動反射層14をその支持構造の5つの異なる実施形態を示している。図7Aは図1の実施形態の断面図であり、金属物質14のストリップが直交して延びている支持体18上に堆積されている。図7Bでは、可動反射層14がつなぎ32によってコーナーだけで支持体に取り付けられている。図7Cでは、可動反射層14が変形可能層34からつるされており、変形可能層34は可撓性金属で構成されうる。変形可能層34は、直接または間接的に、変形可能層34の周囲の周りの基板20に連結している。これらの接続はここでは支持ポスト18と呼ぶ。図7Dに示した実施形態は、その上に変形可能層34が横たわる支持ポストプラグ42を含む支持ポスト18を有している。図7A〜図7Cのように、可動反射層14はキャビティの上につるされるが、変形可能層34は、変形可能層34と光学スタック16の間の穴を満たすことにより、支持ポストを形成しない。むしろ、支持ポスト18は平坦化物質で作られ、それは支持ポストプラグ42を形成するために使用される。図7Eに示す実施形態は、図7Dに示した実施形態に基づくが、図示しない追加の実施形態と同様に、図7A〜図7Cに示した実施形態のいずれに適用してもよい。図7Eに示した実施形態では、金属またはほかの伝導物質の追加層がバス構造44を形成するために使用された。これは信号を光干渉変調器の背面に沿って転送するのを可能にし、さもなければ基板20上に形成されなければならないであろう多くの電極を取り除く。
【0037】
図7に示した実施形態では、光干渉変調器は直視型デバイスとして機能し、画像は透明基板20の正面側つまり変調器が配置される側の反対側から見られる。これらの実施形態では、変形可能層34とバス構造44を含め、反射層14は、基板20に対向する反射層の側にある光干渉変調器のいくつかの部分を光学的に遮へいする。これは、遮へい領域が像品質に悪影響を与えずに構成され動作されることを可能にする。この分離可能な変調器アーキテクチャは、変調器の電気機械的観点と光学的観点のために使用される構造設計と物質が互い独立に選択され機能することを可能にする。さらに、図7C〜図7Eに示した実施形態は、反射層14の光学的特性の機械的特性からの減結合を得るという追加の利点を有し、それは変形可能層34によって実現される。これは、反射層14に使用する構造設計と物質を光学的特性に対して最適化し、また変形可能層34に使用する構造設計と物質を所望の機械的特性に対して最適化すること可能にする。
【0038】
以下に説明するMEMSのデバイスと構造と方法とシステムは光変調器である。当業者には明白なように、ここでの教示はほかのタイプのMEMSデバイスにも適用可能である。ほかのタイプの光変調器たとえば上述し図7A〜図7Eに例示したように光変調器にもこの教示が適用可能であることは当業者であれば理解できよう。
【0039】
図8Aは、図7Dに示したデバイスと同様の光変調器800の実施形態を断面で示している。光変調器800は、基板810と光学スタック820と可動ミラー840と変形可能層870と複数の支持ポスト890とを備えている。支持ポスト890は全体で支持構造を形成する。MEMSデバイスが光変調器でない実施形態では、光学スタック820は省略可能である。いくつかの実施形態中では、可動ミラー840の少なくとも一部は電気的に伝導性である。MEMSデバイスが光変調器でないいくつかの実施形態は、反射面を備えていない可動ミラーを備えている。これらの実施形態では、可動ミラーは「可動伝導体」と呼ぶ。可動ミラー840を変形可能層870に固定することは、第一の構成部分874と第二の構成部分876を備えている複合コネクター872である。いくつかの実施形態では、コネクターの第一の構成部分874は充てん物質からなり、第二の部分876は別の物質からなる。いくつかの好ましい実施形態では、充てん物質はスピンオンおよび/または自己平坦化物質である。充てん物質ついてより詳細に以下に論じる。いくつかの実施形態では、第一の構成部分874または第二の構成部分876の少なくとも一つは電気的に伝導性である。複合コネクター872の構造と適切な物質の詳細について以下に論じる。ほかの実施形態では、光変調器800は複数のコネクター872を備えている。図示の実施形態では、支持ポスト890は、充てん物質を備えている支持ポストプラグ892を備えている。
【0040】
図8Bは、光変調器800の実施形態の平面図である。図8Aに示した断面が断面8A−8Aによって示されている。図8Bは、変形可能層870と支持ポスト890と可動ミラー840と複合コネクター872とを示している。図示の実施形態では、複合コネクター872は実質的に円形である。ほかの実施形態では、複合コネクター872は別の形状、たとえば正方形か長方形か六角形か楕円かほかの規則的形状および不規則的形状をしている。上述したように、複合コネクター872は第一の構成部分874と第二の構成部分876とを備えている。図8Aに戻って、図示の実施形態では、第一の構成部分874は複合コネクター872の周囲の周りに配置されている。いくつかの実施形態では、第一の構成部分874はカラーのように形作られており、複合コネクター872の少なくとも一部の側面を形成している。たとえば、図8Bに示した実施形態では、第一の構成部分874は環状で、第二の構成部分876の外側側壁の少なくとも一部を取り囲んでいる。ほかの実施形態では、第一の構成部分874は、たとえば、図8Cと図8Dに平面図で示すように、取り囲まない、すなわちコネクター872の任意の一部の周りに完全な周囲を形成しない一つ以上のセクションを備えている。図8Aに示した実施形態では、第一の構成部分874はコネクター872の側面の全体を形成し、第二の構成部分876の外側側壁全体を実質的に覆っている。ほかの実施形態では、第一の構成部分874は、第二の構成部分876の側面を完全には覆っていない。たとえば、図8Eは、コネクター872の上部部分の側面ではなく下部の側面を形成する第一の構成部分874を備えているコネクター872の断面を示している。図示の実施形態では、第一の構成部分874はミラー840に接触しているが、コネクター872の高さ全体を拡大していない。
【0041】
図8Aに戻り、図示の実施形態では、複合コネクターの第二の構成部分876は変形可能層870に統合され、ミラー840を変形可能層870に固定する。図示のように、第二の構成部分876は第一の構成部分874内にはまり込み、中空凹構造を形成している。上述したように、第二の構成部分856の底部は伝導ミラー840に接触し、それを通して電気信号がミラー840に送られうる電気的接続を形成している。図示の実施形態では第二の構成部分856が変形可能層870に統合されているので、両方の構造は同じ物質で構成されている。図8Aに示したデバイスを製造する方法について図8F〜図8Mを参照しつつ以下に説明する。以下に論じるように、ほかの実施形態では、第二の構成部分は変形可能層870に統合されておらず、異なる形状を有する、および/または、変形可能層870と異なる物質で構成されている。
【0042】
図9Aは、断面中で基板910と光学スタック920と可動ミラー940と変形可能層970と複数の支持ポスト990とを備えている光干渉変調器900の別の実施形態を断面で示している。複合コネクター972は可動ミラー940を変形可能層970に固定している。図示の実施形態では、複合コネクター972は、複合コネクター972の側面を形成する環状の第一の構成部分974を備えている。第二の構成部分976はコネクター972中のコアを形成している。図示の実施形態では、第二の構成部分976は、第一の構成部分974と可動伝導体940と変形可能層970とによって実質的に完全に取り囲まれている。いくつかの実施形態では、第一の構成部分974と第二の構成部分976の少なくとも一つは電気的に伝導性であり、それにより上述したように可動伝導体940と変形可能層970とを電気的に接続している。図9Aに示したデバイスの実施形態を製造する方法について図9B〜図9Fを参照しつつ以下に説明する。
【0043】
図10Aは、基板1010と光学スタック1020と可動ミラー1040と変形可能層1070と複数の支持ポスト1090とを備えている光干渉変調器1000の実施形態を断面で示している。図示の実施形態は、第一の構成部分1074と第二の構成部分1076とを備えている複合コネクター1072を備えている。複合コネクター1072は図8Aに示し上述した複合コネクター872と同様である。ほかの実施形態では、コネクターは複合コネクターではなく、たとえばコネクター36(図7D)と同様である。図示の実施形態では、支持ポスト1090は複合物であり、第一の構成部分1094と第二の構成部分1096を備えている。図示の実施形態では、第一の構成部分1094は複合支持ポスト1090の周囲の周りに配置されている。いくつかの好ましい実施形態では、第一の構成部分1094は環状であり、たとえば、図10Bに示すように、少なくとも支持ポストの第二の構成部分1096の下部の側面を取り囲んでいる。いくつかの好ましい実施形態では、図10Aに示すように、第一の構成部分1094は実質的に完全に第二の構成部分1096の側面を取り囲み、それにより支持ポスト1090の側面を形成している。ほかの実施形態では、第一の構成部分1094は、第二の構成部分1096の周りに閉じた構造を形成しない一つ以上のセクションを備えている。
【0044】
図11は、方法の中間構造体を示す、図8Aと図8F〜図8Mに示した光干渉変調器800に関する、MEMSデバイスを製造するための方法の実施形態を示すフローチャートである。
【0045】
ステップ1110において、光学スタック820を基板810上に形成する。いくつかの実施形態では、図8Fに示されるように、光学スタック820は電極層822と部分的反射層824と誘電体層826とを備えている。図示の実施形態では、電極層822と部分的反射層824は基板820上に形成され、支持領域を開くようにパターニングされている。それは、いくつかの好ましい実施形態では(図示しない)下部電極の行を定める。次にその上に誘電体層826を形成する。
【0046】
ステップ1120において、図8Gに示すように、光学スタック820上に第一の犠牲層830を形成する。第一の犠牲層830は第一の犠牲物質からなる。適切な犠牲物質は、この分野では周知であり、たとえば無機犠牲物質や有機犠牲物質である。適切な無機犠牲物質の例としては、シリコンやチタン、ジルコニウム、ハフニウム、バナジウム、タンタル、ニオブ、モリブデン、タングステンがあげられる。適切な有機犠牲物質の例としてはレジストやフォトレジストがあげられる。第一の犠牲層830はこの分野で周知の方法を使用して形成される。それは、選択した特定の犠牲物質に依存し、スピンオン、物理蒸気堆積(PVD)、スパッタリング、化学蒸気堆積(CVD)、原子層堆積(ALD)、それらの変形があげられる。典型的には、第一の犠牲物質は、完成したデバイスにおいて腐食液にさらされるほかの物質に対して選択的にエッチング可能である。いくつかの好ましい実施形態では、第一の犠牲物質たとえばモリブデンやシリコンやタングステンは、XeF2を使用してエッチング可能である。
【0047】
ステップ1130において、図8Hに示すように、第一の犠牲層830上に伝導層840’を形成する。デバイスが光干渉変調器である実施形態では、伝導層は「反射層」または「ミラー層」とも呼ぶ。いくつかの実施形態では、伝導層840’は複合構造体であり、複数の副層を備えており、それは、さまざまな機能(たとえば剛性および/または質量、化学的耐性、エッチング耐性、反射率)の最適化を可能にする。たとえば、いくつかの実施形態では、反射層は、たとえば、アルミニウムおよび/またはチタン、クロム、銀、金からなる反射面副層を備えている。伝導層840’を形成する方法は、この分野では周知であり、たとえばPVDやCVD、ALD、それらの変形があげられる。
【0048】
ステップ1140において、伝導層840’をパターニングして図8Iに示すように可動伝導体840を形成する。上述したように、デバイスが光干渉変調器である実施形態では、可動伝導体840は可動ミラーである。図示の実施形態では、第一の犠牲層830はこのステップではパターニングしない。ほかの実施形態では、第一の犠牲層830をパターニングして、可動伝導体840に隣接する第一の犠牲物質に一つ以上の開口を形成する。
【0049】
ステップ1150において、可動伝導体840と第一の犠牲層830の露出部の上に第二の犠牲層850を形成し、それにより図8Jに示す構造を得る。第二の犠牲層850は第二の犠牲物質からなり、それは第一の犠牲物質としての使用に適した上述した物質と同一グループから独立に選択され、この分野で周知の方法を使用して形成する。いくつかの好ましい実施形態では、以下により詳細に論じるように、第一と第二の犠牲物質は同じ腐食液によって選択的にエッチング可能であり、それにより単一の解放エッチングで第一830と第二850の犠牲層の両方の除去を可能にする。
【0050】
ステップ1160において、この分野で周知の方法によって、たとえばフォトリソグラフィーパターニングによって、第二の犠牲層850上に(図示しない)マスクを形成する。この分野で周知の方法を使用して、たとえばマスクを介してエッチングして、第二の犠牲層850に一つ以上の第一の開口866を形成して、図8Kに示す構造を得る。図示の実施形態では、第二の犠牲層の第一の開口866は可動伝導体840上の実質的に中心に位置し、それは、第一の開口866の底部の少なくとも一部を形成する。ほかの実施形態は複数の第一開口866を備えている。図示の実施形態は、また第一830と第二850の犠牲層を貫通し可動伝導体840に隣接した第二の開口852を備えているいくつかの実施形態では、第一の開口866と第二の開口852は同じステップで形成する。ほかの実施形態では、第一の開口866と第二の開口852は別々のステップで形成する。
【0051】
ステップ1170において、第二の犠牲物質の第一の開口866に充てん物質から複合コネクター(図8A中の872)の第一の構成部分874を形成して、図8Lに示す構造を得る。図示の実施形態、充てん物質したがって第一の構成部分874は第一の開口(図8K)の側壁868を実質的に覆うが、第一の開口866の底部869を完全に覆わない。いくつかの実施形態では、充てん物質は第一の開口の側壁868を完全に覆わない。すなわち、充てん物質の厚さは開口866の高さよりも低く、それによりたとえば図8Eに示す第一の構成部分874を得る。図8Lに戻り、充てん物質はまた第二の開口852を実質的に充てんして、支持ポストプラグ892を形成する。図示の実施形態では、複合コネクターの第一の構成部分874と支持ポストプラグ892は同じ充てん物質で構成されている。ほかの実施形態では、複合コネクターの第一の構成部分874と支持ポストプラグ892が同じ充てん物質で構成されないことは当業者であれば理解できよう。いくつかの好ましい実施形態では、以下により詳細に論じるように、充てん物質はスピン工程で堆積される。
【0052】
ここに使用するように、「充てん物質」との用語は、(1)たとえばデバイスの製造中に段および/または棚、切れ目を充てんすることによって所定の特性たとえば粘着力および/または厚さ、物理的完全性、電気的完全性を備えた別の層がその上に形成される表面を提供する、および/または(2)開口を充てんして完成したデバイスに所定の特性を備えた構成部分を提供する物質を指す。所定の特性の例としては、たとえば、粘着力および/または物理的完全性、電気伝導率があげられる。ここに説明するいくつかの実施形態では、充てん物質はこれらの機能の両方を行なう。いくつかの実施形態では、充てん物質は付加機能を行なう。適切な充てん物質はこの分野で周知である。適当な充てん物質を選ぶことは、充てん物質の特定の機能はもちろん、特定の用途、使用する特定の物質を含む要因に依存することは当業者であれば理解できよう。
【0053】
ある状況の下では、いくつかの基板上に所望の特性を備えた層を形成することが比較的困難であるとは当業者であれば理解できよう。たとえば、図8Lに示す構造に変形可能層1270を形成することは、図12Aに示すように変形可能層1270に不均一さ、たとえば、裂け目1278や薄い部分1280をもたらす可能性がある。図示の実施形態では、不均一さは、その下にある層の切れ目の周りに生じる。図示の実施形態では、切れ目としては、表面と開口1282との間の変わり目や、開口の壁と開口1284の底部との間の変わり目、凹部領域1286があげられる。あるタイプの層は、ほかのタイプの特徴たとえば急勾配なおよび/または粗い、不規則な表面上に形成することが難しいことは当業者であれば理解できよう。
【0054】
図12Aに関連して、いくつかの実施形態では、充てん物質は、基板中の少なくともいくつかの切れ目を充てんするか覆うことによって、そのような基板上に層を形成することを促進する。いくつかの実施形態では、コネクターの第一の構成部分1274および/または支持ポスト1290の充てん物質は、図12Bに示すように、0°(つまり凹部)よりも大きい、より好ましくは10°よりも大きい接触角
を形成する。
【0055】
いくつかの好ましい実施形態では、充てん物質は自己平坦化物質たとえばレジストやフォトレジスト、スピンオンガラス(SOG)、スピンオン誘電体(SOD)で構成される。ほかの実施形態では、充てん物質は別の物質たとえば平坦化物質および/または重合体、コンフォーマルコーティングで構成される。ここに使用するように、「自己平坦化」との用語は、その通常の意味で使用し、特に、表面に塗布したときに、表面上の開口および/または不規則さ、特徴を充てんするおよび/または覆う傾向があり、それにより滑らかな露出表面を提供する物質を指す。自己平坦化物質によって形成された表面が必ずしも平面を定めないことは当業者であれば理解できよう。適切なフォトレジストとしては、ポジ型レジストとネガ型レジストがあげられ、エポキシおよび/またはポリイミド、ポリアクリレート、i線、g線、193nm、深UV、厚膜レジストを含んでいる。代表的な市販の入手可能なフォトレジストとしては、SU−8(MicroChem社、ニュートン、マサチューセッツ州)やSPR3600(シップリー、マールバラ、マサチューセッツ州)、SPR995−CM(シップリー)、超i123(シップリー)、AZ−9200(Clariant、Muttenz、スイス)、P4000(Clariant)、AZ MiR 700(Clariant)、AZ 7900(Clariant)、AZ5200(Clariant)、AZ DX(Clariant)、NR−7(Futurex)があげられる。自己平坦化物質を塗布する方法は、この分野で周知であり、たとえばスピンコーティングである。いくつかの実施形態では、フォトレジストはフォトパターニングする。いくつかの実施形態では、フォトレジストは、基板810を通した照射によって、すなわち、図8Aに見られるようにデバイス800の底部からフォトパターニングする。いくつかの実施形態では、照射は、図8Aに見られるようにデバイス800の上方からくる。いくつかの実施形態では、フォトレジストは両面から照射する。いくつかの実施形態では、第二のフォトレジストを充てん物質に塗布し、充てん物質をパターニングするためにフォトパターニングする。
【0056】
自己平坦化物質の特性はこの分野で周知の方法によって制御される。たとえば、スピンオン物質の塗布では、回転速度と希釈を含む要因は、その特徴の高さと同様にスピンオン物質の膜の厚さに影響する。いくつかの実施形態では、回転速度は、開口内にレジストのより薄い層を維持しつつ、第一の構成部分(図8L)の唇878の厚さに影響する。自己平坦化物質の特性に影響するほかの要因としては、たとえばフォトパターニングの前後のベーク経歴があげられる。たとえば、ベークはフォトレジストを縮める傾向がある。いくつかの実施形態はプラズマディスカムステップを含んでいる。ベーク経歴とプラズマディスカムの両方はレジストの特性と高さに影響する。いくつかの実施形態では、プラズマディスカムは、コネクターおよび/または支持ポスト(それぞれ874と894)の第一の構成部分を形成した後に第一の開口866および/または第二の開口852の底部869からレジストを除去する。上述したように、第一の開口866の底部869に可動伝導体840を露出させることは、コネクターの第一の構成部分874が電気的に伝導性でないここに開示したデバイスのいくつかの実施形態では有用である。いくつかの実施形態では、プラズマディスカムはまた、おそらくレジストの表面を粗くすることによって、自己平坦化物質(たとえば第一の構成部分874)上に堆積される層の粘着力を改善する。
【0057】
ほかの適切な充てん物質としては、この分野で周知な任意のタイプの誘電体物質たとえば金属酸化物および/または窒化物、カーバイドがあげられる。適切な誘電体物質の例としては、シリコン酸化物やシリコン窒化物、シリコンカーバイド、フッ化シリカガラス、有機シリケートガラス、アルミニウム酸化物、それらの化合物があげられる。この分野で周知のほかの誘電体もまた適切である。別の適切な充てん物質は、金属たとえばアルミニウム、銅、金、タングステン、ニッケル、チタンなどとそれらの合金か混合物である。別の適切な充てん物質はシリコンで、エピタキシアルか多結晶質か非結晶質のいずれかである。そのような充てん物質を堆積する方法は、この分野で周知であり、たとえばCVDやPVD、ALD、電気めっき、蒸着、スパッタリング、リフトオフがある。充てん物質を堆積する好ましい方法はスピンオンであり、第一の開口866の底部869に可動伝導体すなわちミラー840(図8L)を露出させる指向性または「スペーサー」エッチングの必要性を低減または除去する。
【0058】
ステップ1180において、この分野で周知な方法を使用して図8Lに示す構造の上に変形可能層870を形成して図8Mに示す構造を得る。図示の実施形態では、コネクターの第二の構成部分876が変形可能層870と一体に形成される。
【0059】
ステップ1190において、第一の犠牲層830と第二の犠牲層850を除去および/またはエッチング除去し、可動伝導体すなわちミラー840の上下にキャビティを空けて、図8Aに示す構造を得る。いくつかの実施形態では、第一830と第二850の犠牲層を犠牲的すなわち「リリースエッチング」で除去する。第一830と第二850の犠牲層は別々のプロセスまたは単一のプロセスで除去する。特定のエッチング条件が第一と第二の犠牲物質の同一性に依存することは当業者であれば理解できよう。いくつかの実施形態では、犠牲物質の一方または両方をデバイスのほかの構造たとえば図8Aに示す構造に対して選択的に除去する。いくつかの好ましい実施形態では、気相腐食液(たとえばXeF2)を使用して第一と第二の犠牲物質の一方または両方を選択的にエッチング可能である。
【0060】
方法1100はまた、図9Aに示すMEMSデバイスを製造するのに有用である。ステップ1110〜1150は、図8F〜図8Jに示すように、実質的に上述したようにある。ステップ1160において、少なくとも一つの第一の開口966と一つ以上の第二の開口952を第二の犠牲層950と第一の犠牲層930に形成して、図9Bに示す構造を得る。上(図9C)から見ると、第一の開口966は環状で、第二の犠牲層の一部976を定めており、コネクター972(図9A)の第二の構成部分を形成する。たとえば、いくつかの実施形態では、第一の開口966は図9Cに示すように円形である。ほかの実施形態では、第一の開口966は別の形状たとえば正方形や長方形、六角形、楕円、別の形をしている。いくつかの実施形態では、第一の開口966は環状ではない。これらの実施形態のいくつかでは、上述したリリースエッチングがステップ1190において第二の犠牲層の一部976をエッチング除去する。これらの実施形態のいくつかでは、コネクターの第一の構成部分974が可動伝導体940を変形可能層970(図9A)に電気的に接続し、したがって充てん物質は電気的に伝導性である。
【0061】
ステップ1170において、コネクターの第一の構成部分974を充てん物質から形成して、図9Dに示す構造を得る。図示の実施形態では、充てん物質が第二の犠牲層950中の第一の開口966を実質的に充てんして第一の構成部分974を形成する。ほかの実施形態では、充てん物質は第一の開口966を実質的に充てんせず、それにより、たとえば、図9Eに示すように第一の構成部分974を得る。図9Dに戻り、図示の実施形態では、支持プラグポスト992もまた、このステップにおいて上述したように形成する。充てん物質と塗布の方法は実質的に上述したようにある。
【0062】
ステップ1180において、変形可能層1070を上述したように形成して、図9Fに示す構造を得る。ステップ1190において、第一と第二の犠牲層830と850を上述したように除去して、図9Aに示す構造を得る。図9Fに最も良くわかるように、コネクターの第一の構成部分974が閉じた形状を形づくる実施形態では、コネクターの可動ミラー940と変形可能層970と第一の構成部分974とが一緒に第二の犠牲物質の一部976を包み、それによりエッチングを防いでコネクターの第二の構成部分976を形成する。
【0063】
上述したように、いくつかの実施形態では、第一の構成部分974と第二の構成部分976の少なくとも一つが電気的に伝導性である。いくつかの好ましい実施形態では、第二の構成部分976が電気的伝導性犠牲物質たとえばモリブデンやタングステンで構成される。
【0064】
方法1100はまた、図10Aに示す装置を製造する方法を提供する。ステップ1110〜1160は、図8F〜図8Kに示すように、実質的に上述したようにある。ステップ1170において、支持ポストの第一の構成部分1094とコネクターの第一の構成部分1074を上述したように充てん物質から同時に形成して図10Cに示す構造を得る。ステップ1180において、変形可能層1070を形成し、図10Dに示すように、コネクターの第二の構成部分1076に加えて、支持ポストの第二の構成部分1096を形成する。ステップ1190において、第一と第二の犠牲層1030と1050とを除去して図10Aに示す構造を形成する。
【0065】
上に説明した装置と製造プロセスへの変更、たとえば構成部分および/またはステップを追加および/または除去すること、が可能であることは当業者であれば理解できよう。さらに、ここに説明した方法と構造とシステムは、ほかのタイプのMEMSデバイスたとえばほかのタイプの光変調器を含むほかの電子デバイスを製造することにとって有用である。
【0066】
さらに、上記の詳細な説明は、さまざまな実施形態に適用される本発明の新規な特徴を図示し説明し指摘したが、ここに示したデバイスやプロセスの形態と詳細に本発明の要旨から逸脱することなくさまざまな省略と置換と変更が当業者によってなされうることが理解されよう。認められるように、本発明は、いくつかの特徴がほかとは別に使用されるか実行されてよいので、ここに述べた特徴と利点のすべてを提供するとは限らない形態に具体化されてもよい。
【0067】
本発明のこれらのおよびほかの観点が続く説明と添付の(実尺どおりではない)図面とから容易に明白になるであろう。図面は本発明を例示するものであって限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【図1】第一の光干渉変調器の可動反射層が弛緩位置にあり、第二の光干渉変調器の可動反射層が作動位置にある光干渉変調器ディスプレイの一実施形態の一部を描く等角投影図である。
【図2】3×3光干渉変調器ディスプレイを組み込んだ電子デバイスの一実施形態を示すシステムブロック図である。
【図3】図1の光干渉変調器の一つの代表的な実施形態における可動ミラー位置対印加電圧の図である。
【図4】光干渉変調器ディスプレイを駆動するのに使用しうる1セットの行および列電圧を示している。
【図5A】図2の3×3光干渉変調器の表示データの一つの代表的なフレームを示している。
【図5B】図5Aのフレームを書き込むために使用しうる行列信号の一つの代表的なタイミング図を示している。
【図6A】複数の光干渉変調器からなる視覚ディスプレイデバイスの実施形態を示すシステムブロック図である。
【図6B】複数の光干渉変調器からなる視覚ディスプレイデバイスの実施形態を示すシステムブロック図である。
【図7A】図1のデバイスの断面図である。
【図7B】光干渉変調器の代替実施形態の断面図である。
【図7C】光干渉変調器の別の代替実施形態の断面図である。
【図7D】光干渉変調器のまた別の代替実施形態の断面図である。
【図7E】光干渉変調器の追加の代替実施形態の断面図である。
【図8A】ここに開示するように複合コネクターを備えている光干渉変調器の実施形態を示している。
【図8B】ここに開示するように複合コネクターを備えている光干渉変調器の実施形態を示している。
【図8C】ここに開示するように複合コネクターを備えている光干渉変調器の実施形態を示している。
【図8D】ここに開示するように複合コネクターを備えている光干渉変調器の実施形態を示している。
【図8E】ここに開示するように複合コネクターを備えている光干渉変調器の実施形態を示している。
【図8F】図8Aに示した装置の製造の実施形態中の中間構造体を示している。
【図8G】図8Aに示した装置の製造の実施形態中の中間構造体を示している。
【図8H】図8Aに示した装置の製造の実施形態中の中間構造体を示している。
【図8I】図8Aに示した装置の製造の実施形態中の中間構造体を示している。
【図8J】図8Aに示した装置の製造の実施形態中の中間構造体を示している。
【図8K】図8Aに示した装置の製造の実施形態中の中間構造体を示している。
【図8L】図8Aに示した装置の製造の実施形態中の中間構造体を示している。
【図8M】図8Aに示した装置の製造の実施形態中の中間構造体を示している。
【図9A】ここに開示するように光干渉変調器とその製造の実施形態中の中間構造体との別の実施形態を示している。
【図9B】ここに開示するように光干渉変調器とその製造の実施形態中の中間構造体との別の実施形態を示している。
【図9C】ここに開示するように光干渉変調器とその製造の実施形態中の中間構造体との別の実施形態を示している。
【図9D】ここに開示するように光干渉変調器とその製造の実施形態中の中間構造体との別の実施形態を示している。
【図9E】ここに開示するように光干渉変調器とその製造の実施形態中の中間構造体との別の実施形態を示している。
【図9F】ここに開示するように光干渉変調器とその製造の実施形態中の中間構造体との別の実施形態を示している。
【図10A】ここに開示するように光干渉変調器とその製造の実施形態中の中間構造体との別の実施形態を示している。
【図10B】ここに開示するように光干渉変調器とその製造の実施形態中の中間構造体との別の実施形態を示している。
【図10C】ここに開示するように光干渉変調器とその製造の実施形態中の中間構造体との別の実施形態を示している。
【図10D】ここに開示するように光干渉変調器とその製造の実施形態中の中間構造体との別の実施形態を示している。
【図11】ここに開示するように光干渉変調器を統合するための方法の実施形態を示すフローチャートである。
【図12A】変形可能層中のさまざまな欠陥を示している。
【図12B】充てん物質のための代表的な接触角(■)を示している。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、
変形可能層と、
変形可能層を支持している支持構造と、
基板と変形可能層との間に配置された可動伝導体と、
可動伝導体を変形可能層に固定するコネクターとを備えており、
コネクターと支持構造の少なくとも一つが第一の構成部分と第二の構成部分とからなり、
第一の構成部分の一部が、コネクターと支持構造の少なくとも一つの周囲に配置されており、
第一の構成部分が電気絶縁充てん物質からなる、微小電気機械システムデバイス。
【請求項2】
支持構造が複数の支持ポストを備えており、支持ポストは基板によって支持されており、変形可能層を支持している、請求項1の微小電気機械システムデバイス。
【請求項3】
充てん物質が自己平坦化物質からなる、請求項1の微小電気機械システムデバイス。
【請求項4】
充てん物質が、誘電体物質と金属とシリコンから成るグループから選択される物質からなる、請求項1の微小電気機械システムデバイス。
【請求項5】
コネクターと変形可能層とが一体化されている、請求項1の微小電気機械システムデバイス。
【請求項6】
コネクターが第一の構成部分と第二の構成部分とからなり、
第一の構成部分が環状で、コネクターの少なくとも一部の側面を形成している、請求項1の微小電気機械システムデバイス。
【請求項7】
第一の構成部分がコネクター全体の側面を形成している、請求項6の微小電気機械システムデバイス。
【請求項8】
第二の構成部分が犠牲物質からなる、請求項7の微小電気機械システムデバイス。
【請求項9】
犠牲物質が、モリブデンかシリコンかそれらの化合物からなる、請求項8の微小電気機械システムデバイス。
【請求項10】
少なくとも一つの支持ポストが、充てん物質から実質的に形成された支持ポストプラグを備えている、請求項1の微小電気機械システムデバイス。
【請求項11】
微小電気機械システムデバイスが光変調器である、請求項1の微小電気機械システムデバイス。
【請求項12】
コネクターが第一の構成部分を備えており、
第一の構成部分が可動伝導体に接触しており、コネクターの下部の側面を形成している、請求項1の微小電気機械システムデバイス。
【請求項13】
第二の構成部分が伝導体からなる、請求項12の微小電気機械システムデバイス。
【請求項14】
充てん物質がスピンオン物質である、請求項1の微小電気機械システムデバイス。
【請求項15】
少なくとも前記可動伝導体と電気的通信状態にあるプロセッサーであって、画像データを処理するように構成された前記プロセッサーと、
前記プロセッサーと電気的通信状態にあるメモリーデバイスとをさらに備えている、請求項1の微小電気機械システムデバイス。
【請求項16】
前記ディスプレイに少なくとも一つの信号を送るように構成されたドライバー回路をさらに備えている、請求項15の微小電気機械システムデバイス。
【請求項17】
前記ドライバー回路に前記画像データの少なくとも一部を送るように構成されたコントローラーをさらに備えている、請求項16の微小電気機械システムデバイス。
【請求項18】
前記画像データを前記プロセッサーに送るように構成された像源モジュールをさらに備えている、請求項15の微小電気機械システムデバイス。
【請求項19】
前記像源モジュールがレシーバーとトランシーバーとトランスミッターの少なくとも一つを備えている、請求項18の微小電気機械システムデバイス。
【請求項20】
入力データを受け取り、前記入力データを前記プロセッサーに伝えるように構成された入力装置をさらに備えている、請求項15の微小電気機械システムデバイス。
【請求項21】
基板上に第一の犠牲物質の層とミラーと第二の犠牲物質の層とを成形することと、
第二の犠牲物質の層を貫通した第一の開口を形成し、それによりミラーを露出させることと、
開口の側面の少なくとも一部を充てん物質で充てんすることとを有する、光変調器を製造するための方法。
【請求項22】
第一の開口が実質的にミラー上の中心に位置している、請求項21の方法。
【請求項23】
第二の犠牲物質の層とミラーに隣接している第一の犠牲物質の層とを貫通した第二の開口を形成することと、
第二の開口を充てん物質で少なくとも部分的に充てんすることと、
充てん物質上に変形可能層を形成することとをさらに有している、請求項21の方法。
【請求項24】
第二の開口が充てん物質で実質的に完全に充てんされる、請求項22の方法。
【請求項25】
充てんすることが充てん物質をスピンコートすることを有している、請求項21の方法。
【請求項26】
充てん物質が感光性ポリマーからなる、請求項25の方法。
【請求項27】
充てん物質がフォトレジストからなる、請求項26の方法。
【請求項28】
充てん物質がスピンオンガラスまたはスピンオン誘電体からなる、請求項25の方法。
【請求項29】
充てんすることが、充てん物質を開口の高さ未満の厚さに堆積することを含む、請求項28の方法。
【請求項30】
第一の開口が環状である、請求項21の方法。
【請求項31】
第一の開口が充てん物質で実質的に充てんされる、請求項30の方法。
【請求項32】
請求項21〜31のいずれかの方法によって製造された光干渉変調器。
【請求項33】
変形可能伝導層と、
可動伝導層と、
変形可能電気伝導層と可動伝導層との間に延びている伝導コアと、
伝導コアを取り囲んでいる電気絶縁伝導物質の層とを備えている、微小電気機械システムデバイス。
【請求項34】
微小電気機械システムデバイスが光変調器であり、
可動伝導層がミラーである、請求項33の微小電気機械システムデバイス。
【請求項35】
基板と、
基板上に形成された第一の犠牲物質の層と、
第一の犠牲物質の層の上に形成された伝導体と、
伝導体上に形成された第二の犠牲物質の層と、
第二の犠牲物質の層を貫通した第一の開口であって、伝導体を露出させる第一の開口と、
第一の開口中の切れ目を充てん物質で充てんするための手段とを備えている、微小電気機械システムデバイス。
【請求項36】
第二の犠牲物質の層の上に形成された変形可能層と、
基板と変形可能層との間に延びている複数のポスト、請求項35の微小電気機械システムデバイス。
【請求項37】
デバイスを作動させるための可動手段と、
可動手段を支持するための支持手段と、
可動手段と可動手段を支持するための手段との間で電気信号を通信するための伝導手段と、
電気信号を通信するための手段の形成を促進するための充てん手段とを備えている、微小電気機械システムデバイス。
【請求項38】
可動手段が可動伝導体である、請求項37の微小電気機械システムデバイス。
【請求項39】
支持手段が複数の支持ポストを備えている、請求項37または請求項38の微小電気機械システムデバイス。
【請求項40】
伝導手段が、電気伝導物質からなるコネクターの第二の構成部分である、請求項37〜39のいずれかの微小電気機械システムデバイス。
【請求項41】
充てん手段が、充てん物質からなるコネクターの第一の構成部分である、請求項37〜40のいずれかの微小電気機械システムデバイス。
【請求項42】
微小電気機械システムデバイスを操作するための方法であって、微小電気機械システムデバイスは、
コンパートメントと、
変形可能伝導層と、
可動伝導層であって、コンパートメント中の第一の位置と第二の位置との間で移動可能な可動伝導層と、
変形可能電気伝導層と可動伝導層との間に延びている伝導コアと、
伝導コアを取り囲んでいる電気絶縁物質の層とを備えており、
この方法は、可動伝導層を第一の位置から第二の位置に移動させるのに十分な可動伝導層に第一の電圧を印加することを有している、微小電気機械システムデバイスを操作するための方法。
【請求項43】
微小電気機械システムデバイスが光干渉変調器であり、
可動伝導層が可動ミラーであり、さらに反射面を備えており、
第一の位置が弛緩位置であり、
第二の位置が作動位置である、請求項42の方法。
【請求項44】
第一の電圧が約+5ボルトである、請求項42の方法。
【請求項45】
可動伝導層を第二の位置から第一の位置に移動させるのに十分な可動伝導層に第二の電圧を印加することを有している、請求項42の方法。
【請求項46】
第二の電圧が約−5ボルトである、請求項45の方法。
【請求項1】
基板と、
変形可能層と、
変形可能層を支持している支持構造と、
基板と変形可能層との間に配置された可動伝導体と、
可動伝導体を変形可能層に固定するコネクターとを備えており、
コネクターと支持構造の少なくとも一つが第一の構成部分と第二の構成部分とからなり、
第一の構成部分の一部が、コネクターと支持構造の少なくとも一つの周囲に配置されており、
第一の構成部分が電気絶縁充てん物質からなる、微小電気機械システムデバイス。
【請求項2】
支持構造が複数の支持ポストを備えており、支持ポストは基板によって支持されており、変形可能層を支持している、請求項1の微小電気機械システムデバイス。
【請求項3】
充てん物質が自己平坦化物質からなる、請求項1の微小電気機械システムデバイス。
【請求項4】
充てん物質が、誘電体物質と金属とシリコンから成るグループから選択される物質からなる、請求項1の微小電気機械システムデバイス。
【請求項5】
コネクターと変形可能層とが一体化されている、請求項1の微小電気機械システムデバイス。
【請求項6】
コネクターが第一の構成部分と第二の構成部分とからなり、
第一の構成部分が環状で、コネクターの少なくとも一部の側面を形成している、請求項1の微小電気機械システムデバイス。
【請求項7】
第一の構成部分がコネクター全体の側面を形成している、請求項6の微小電気機械システムデバイス。
【請求項8】
第二の構成部分が犠牲物質からなる、請求項7の微小電気機械システムデバイス。
【請求項9】
犠牲物質が、モリブデンかシリコンかそれらの化合物からなる、請求項8の微小電気機械システムデバイス。
【請求項10】
少なくとも一つの支持ポストが、充てん物質から実質的に形成された支持ポストプラグを備えている、請求項1の微小電気機械システムデバイス。
【請求項11】
微小電気機械システムデバイスが光変調器である、請求項1の微小電気機械システムデバイス。
【請求項12】
コネクターが第一の構成部分を備えており、
第一の構成部分が可動伝導体に接触しており、コネクターの下部の側面を形成している、請求項1の微小電気機械システムデバイス。
【請求項13】
第二の構成部分が伝導体からなる、請求項12の微小電気機械システムデバイス。
【請求項14】
充てん物質がスピンオン物質である、請求項1の微小電気機械システムデバイス。
【請求項15】
少なくとも前記可動伝導体と電気的通信状態にあるプロセッサーであって、画像データを処理するように構成された前記プロセッサーと、
前記プロセッサーと電気的通信状態にあるメモリーデバイスとをさらに備えている、請求項1の微小電気機械システムデバイス。
【請求項16】
前記ディスプレイに少なくとも一つの信号を送るように構成されたドライバー回路をさらに備えている、請求項15の微小電気機械システムデバイス。
【請求項17】
前記ドライバー回路に前記画像データの少なくとも一部を送るように構成されたコントローラーをさらに備えている、請求項16の微小電気機械システムデバイス。
【請求項18】
前記画像データを前記プロセッサーに送るように構成された像源モジュールをさらに備えている、請求項15の微小電気機械システムデバイス。
【請求項19】
前記像源モジュールがレシーバーとトランシーバーとトランスミッターの少なくとも一つを備えている、請求項18の微小電気機械システムデバイス。
【請求項20】
入力データを受け取り、前記入力データを前記プロセッサーに伝えるように構成された入力装置をさらに備えている、請求項15の微小電気機械システムデバイス。
【請求項21】
基板上に第一の犠牲物質の層とミラーと第二の犠牲物質の層とを成形することと、
第二の犠牲物質の層を貫通した第一の開口を形成し、それによりミラーを露出させることと、
開口の側面の少なくとも一部を充てん物質で充てんすることとを有する、光変調器を製造するための方法。
【請求項22】
第一の開口が実質的にミラー上の中心に位置している、請求項21の方法。
【請求項23】
第二の犠牲物質の層とミラーに隣接している第一の犠牲物質の層とを貫通した第二の開口を形成することと、
第二の開口を充てん物質で少なくとも部分的に充てんすることと、
充てん物質上に変形可能層を形成することとをさらに有している、請求項21の方法。
【請求項24】
第二の開口が充てん物質で実質的に完全に充てんされる、請求項22の方法。
【請求項25】
充てんすることが充てん物質をスピンコートすることを有している、請求項21の方法。
【請求項26】
充てん物質が感光性ポリマーからなる、請求項25の方法。
【請求項27】
充てん物質がフォトレジストからなる、請求項26の方法。
【請求項28】
充てん物質がスピンオンガラスまたはスピンオン誘電体からなる、請求項25の方法。
【請求項29】
充てんすることが、充てん物質を開口の高さ未満の厚さに堆積することを含む、請求項28の方法。
【請求項30】
第一の開口が環状である、請求項21の方法。
【請求項31】
第一の開口が充てん物質で実質的に充てんされる、請求項30の方法。
【請求項32】
請求項21〜31のいずれかの方法によって製造された光干渉変調器。
【請求項33】
変形可能伝導層と、
可動伝導層と、
変形可能電気伝導層と可動伝導層との間に延びている伝導コアと、
伝導コアを取り囲んでいる電気絶縁伝導物質の層とを備えている、微小電気機械システムデバイス。
【請求項34】
微小電気機械システムデバイスが光変調器であり、
可動伝導層がミラーである、請求項33の微小電気機械システムデバイス。
【請求項35】
基板と、
基板上に形成された第一の犠牲物質の層と、
第一の犠牲物質の層の上に形成された伝導体と、
伝導体上に形成された第二の犠牲物質の層と、
第二の犠牲物質の層を貫通した第一の開口であって、伝導体を露出させる第一の開口と、
第一の開口中の切れ目を充てん物質で充てんするための手段とを備えている、微小電気機械システムデバイス。
【請求項36】
第二の犠牲物質の層の上に形成された変形可能層と、
基板と変形可能層との間に延びている複数のポスト、請求項35の微小電気機械システムデバイス。
【請求項37】
デバイスを作動させるための可動手段と、
可動手段を支持するための支持手段と、
可動手段と可動手段を支持するための手段との間で電気信号を通信するための伝導手段と、
電気信号を通信するための手段の形成を促進するための充てん手段とを備えている、微小電気機械システムデバイス。
【請求項38】
可動手段が可動伝導体である、請求項37の微小電気機械システムデバイス。
【請求項39】
支持手段が複数の支持ポストを備えている、請求項37または請求項38の微小電気機械システムデバイス。
【請求項40】
伝導手段が、電気伝導物質からなるコネクターの第二の構成部分である、請求項37〜39のいずれかの微小電気機械システムデバイス。
【請求項41】
充てん手段が、充てん物質からなるコネクターの第一の構成部分である、請求項37〜40のいずれかの微小電気機械システムデバイス。
【請求項42】
微小電気機械システムデバイスを操作するための方法であって、微小電気機械システムデバイスは、
コンパートメントと、
変形可能伝導層と、
可動伝導層であって、コンパートメント中の第一の位置と第二の位置との間で移動可能な可動伝導層と、
変形可能電気伝導層と可動伝導層との間に延びている伝導コアと、
伝導コアを取り囲んでいる電気絶縁物質の層とを備えており、
この方法は、可動伝導層を第一の位置から第二の位置に移動させるのに十分な可動伝導層に第一の電圧を印加することを有している、微小電気機械システムデバイスを操作するための方法。
【請求項43】
微小電気機械システムデバイスが光干渉変調器であり、
可動伝導層が可動ミラーであり、さらに反射面を備えており、
第一の位置が弛緩位置であり、
第二の位置が作動位置である、請求項42の方法。
【請求項44】
第一の電圧が約+5ボルトである、請求項42の方法。
【請求項45】
可動伝導層を第二の位置から第一の位置に移動させるのに十分な可動伝導層に第二の電圧を印加することを有している、請求項42の方法。
【請求項46】
第二の電圧が約−5ボルトである、請求項45の方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図6A】
【図6B】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図7D】
【図7E】
【図8A】
【図8B】
【図8C】
【図8D】
【図8E】
【図8F】
【図8G】
【図8H】
【図8I】
【図8J】
【図8K】
【図8L】
【図8M】
【図9A】
【図9B】
【図9C】
【図9D】
【図9E】
【図9F】
【図10A】
【図10B】
【図10C】
【図10D】
【図11】
【図12A】
【図12B】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図6A】
【図6B】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図7D】
【図7E】
【図8A】
【図8B】
【図8C】
【図8D】
【図8E】
【図8F】
【図8G】
【図8H】
【図8I】
【図8J】
【図8K】
【図8L】
【図8M】
【図9A】
【図9B】
【図9C】
【図9D】
【図9E】
【図9F】
【図10A】
【図10B】
【図10C】
【図10D】
【図11】
【図12A】
【図12B】
【公表番号】特表2008−514995(P2008−514995A)
【公表日】平成20年5月8日(2008.5.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−533532(P2007−533532)
【出願日】平成17年9月15日(2005.9.15)
【国際出願番号】PCT/US2005/032647
【国際公開番号】WO2006/036542
【国際公開日】平成18年4月6日(2006.4.6)
【出願人】(505258472)アイディーシー、エルエルシー (122)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成20年5月8日(2008.5.8)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年9月15日(2005.9.15)
【国際出願番号】PCT/US2005/032647
【国際公開番号】WO2006/036542
【国際公開日】平成18年4月6日(2006.4.6)
【出願人】(505258472)アイディーシー、エルエルシー (122)
【Fターム(参考)】
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