光インターコネクションモジュールおよびそれを用いた光電気混載回路ボード
【課題】 基板上に光素子や信号配線を高密度に実装する際、送受信間における光および電気の干渉によるクロストークノイズの影響を低減した光インターコネクションモジュールおよび、それを用いた光電気混載回路ボードの提供。
【解決手段】 一部が段になっている基板10と、段差上部に設置された発光素子アレイ11と、段差下部に設置された受光素子アレイ12と、発光素子アレイと接続された駆動回路13と、受光素子アレイと接続された信号増幅回路14と、基板面に沿って配線されたコア16を複数有する光導波路と、発光素子アレイから出射する光を光路変換しコア16へ入射させ、コア16から出射した光を受光素子アレイへ入射させる光路変換部とを備えた光インターコネクションモジュールとする。
【解決手段】 一部が段になっている基板10と、段差上部に設置された発光素子アレイ11と、段差下部に設置された受光素子アレイ12と、発光素子アレイと接続された駆動回路13と、受光素子アレイと接続された信号増幅回路14と、基板面に沿って配線されたコア16を複数有する光導波路と、発光素子アレイから出射する光を光路変換しコア16へ入射させ、コア16から出射した光を受光素子アレイへ入射させる光路変換部とを備えた光インターコネクションモジュールとする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、データ処理装置などの機器間又は機器内において、チップ間やボード間で送受信される高速光信号を伝送する際の送受信部となる光インターコネクションモジュールおよび、それを用いてボード上にて光及び電気の信号処理を行う光電気混載回路ボードに関する。
【背景技術】
【0002】
近年情報通信分野において、光を用いて大容量のデータを高速でやりとりする情報通信トラフィックの整備が急速に行われつつあり、これまで基幹、メトロ、アクセス系といった数km以上の比較的長い距離について光ファイバ網が展開されてきた。今後はさらに、伝送装置間(数m〜数百m)或いは装置内(数cm〜数十cm)といった極めて近距離についても、大容量データを遅延なく処理するため、信号配線を光化することが有効である。
【0003】
機器間/内の光配線化に関して、例えばルータ/スイッチなどの伝送装置では、イーサネット(登録商標)など外部から光ファイバを通して伝送された高周波信号をラインカードと呼ばれる回路ボードに入力する。このラインカードは1枚のバックプレーンに対して数枚で構成されており、各ラインカードへの入力信号はさらにバックプレーンを介してスイッチカードと呼ばれる回路ボードに集められ、スイッチカード内のLSIにて処理した後、再度バックプレーンを介して各ラインカードに出力している。ここで、現状の装置では各ラインカードから現状600Gbit/s以上の信号がバックプレーンを介してスイッチカードに集まる。これを現状の電気配線で伝送するには、伝播損失の関係で配線1本あたり1〜6Gbit/s程度に分割する必要があるため、100本以上の配線数が必要となる。
【0004】
さらに、これら高周波線路に対して波形成形回路や、反射、或いは配線間クロストークの対策が必要である。今後、さらにシステムの大容量化が進み、Tbit/s以上の情報を処理する装置になると、従来の電気配線では配線本数やクロストーク対策等の課題がますます深刻となってくる。これに対し、装置内ラインカード〜バックプレーン〜スイッチカードのボード間、さらにはボード内チップ間の信号伝送線路を光化することによって、10Gbps以上の高周波信号を低損失で伝播可能となるため、配線本数が少なくすむことと、高周波信号に対しても上記の対策が必要無くなるため有望である。また、上記ルータ/スイッチの他にも、ビデオカメラなどの映像機器やPC、携帯電話などの民生機器においても、今後画像高精細化にあたりモニタと端末間での映像信号伝送の高速・大容量化が求められるとともに、従来の電気配線では信号遅延、ノイズ対策等の課題が顕著となるため、信号伝送線路の光化が有効である。
【0005】
このような高速光インターコネクション回路を実現し、機器間/内に適用するためには、安価な作製手段で性能面、小型・集積化、および部品実装性に優れる光モジュール、回路が必要となる。そこで、配線媒体に従来の光ファイバより安価で高密度化に有利な光導波路を用い、基板上に光学部品と光導波路を集積した小型、高速の光モジュールが提案されている。
【0006】
光インターコネクションモジュールの従来方式の例として、基板上に実装された光素子アレイに対して、別体のフィルム光導波路アレイを実装し、光接続するモジュール形態が特許文献1に開示されている。この例では、フィルム状の光導波路に対し、転写用基板を用いて凹凸部を設け、同光導波路を素子実装基板に設けた支持体に対して凹凸嵌合することによって位置固定され、光導波路と光素子との光接続が行なわれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2005−292379号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献1に開示されている光モジュールにおいては、別体のフィルム光導波路アレイを素子実装基板の支持体に対して凹凸嵌合することによって光素子アレイと光接続するパッシブな実装方式である。一般的に、特許文献1を応用して送受信両方の光素子アレイを実装したような形態においては、発光素子と受光素子が同一平面上に実装されていることにより発生する電気のクロストークノイズおよび、チャネル間や送受信間の光のクロストークノイズの影響が大きな課題となる。特に、発光素子からの横に漏れた光や反射した戻り光が受光素子に入ってしまう光のクロストークノイズは、10Gbps以上の高周波信号の場合、数十dBにもなるため、これを低減することが重要な課題である。
【0009】
以上より、本発明の目的は、基板へ光素子や信号配線を高密度実装する際の送受信間の光および電気の干渉によるクロストークノイズの影響を低減した光インターコネクションモジュールおよび、それを用いてボード上にて信号処理を行なう光電気混載回路ボードを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係る光インターコネクションモジュールは、
同一基板面上に高さの異なる第1と第2の面を有する基板と、
前記第1の面上に設置された、発光素子を複数有する発光素子アレイと、
前記第1の面よりも低い第2の面上に設置された、受光素子を複数有する受光素子アレイと、
前記発光素子アレイと電気的に接続された駆動回路と、
前記受光素子アレイと電気的に接続された信号増幅回路と、
前記発光素子アレイおよび前記受光素子アレイ上部に、前記第1または第2の面に沿って配線された光導波路コアを複数有する光導波路と、
前記発光素子アレイから出射する光を光路変換し前記光導波路コアへ入射させ、前記光導波路コアから出射し前記受光素子アレイへ入射させるための光路変換部とを備えていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、素子および信号配線を高密度に実装可能な、電気および光クロストークの影響の少ない、高性能の光インターコネクションモジュールを得ることができる。また、本発明の光インターコネクションモジュールを設置し、光電気混載回路ボードとすることにより、チャンネル数を大幅に増加可能な高性能光電気混載回路ボードを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1A】本発明の第一の実施例である光インターコネクションモジュールの上面図である。
【図1B】本発明の第一の実施例である光インターコネクションモジュールをX方向から見た透過図である。
【図1C】本発明の第一の実施例である光インターコネクションモジュールをY方向で切った断面図である。
【図2A】本発明の第二の実施例である光インターコネクションモジュールの上面図である。
【図2B】本発明の第二の実施例である光インターコネクションモジュールをX方向から見た透過図である。
【図2C】本発明の第二の実施例である光インターコネクションモジュールをY方向で切った断面図である。
【図3】本発明の第三の実施例である光インターコネクションモジュールをX方向から見た透過図である。
【図4A】本発明の第四の実施例である光インターコネクションモジュールの上面図である。
【図4B】本発明の第四の実施例である光インターコネクションモジュールをX方向から見た透過図である。
【図4C】本発明の第四の実施例である光インターコネクションモジュールをY方向で切った断面図である。
【図5A】本発明の第五の実施例である光インターコネクションモジュールの上面図である。
【図5B】本発明の第五の実施例である光インターコネクションモジュールをX方向から見た透過図である。
【図5C】本発明の第五の実施例である光インターコネクションモジュールをY方向で切った断面図である。
【図6】本発明の第六の実施例である光インターコネクションモジュールをボード上に設置して構成した光電気混載回路ボードの断面図である。
【図7】本発明の第七の実施例である光電気混載回路ボードをバックプレーンに接続して構成した例の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に、図面を用いて、本発明の実施の形態を詳細に述べる。
【実施例1】
【0014】
図1A〜Cは、本発明の第一の実施例である光インターコネクションモジュールの概要を示す図である。本実施例では、多層積層基板の上段と下段にそれぞれ送信部と受信部を設置し、送信部および受信部から光コネクタまでを光導波路アレイでつないだ構成となっている。以下、詳しい構造について説明する。
【0015】
本実施例では、基板の一部に配線層と絶縁層を多層積層した多層基板を用い、一部、基板内側の配線層を露出させ、絶縁層と配線層で段差ができている基板を用いる。この、同一基板面上に高さの異なる面を有する多層基板10上の段差上部10bに、送信部である発光素子を複数有する発光素子アレイ11および発光素子アレイ11に信号を入力する駆動回路13を実装している。また、基板10上の段差下部10aには、受信部となる受光素子を複数有する受光素子アレイ12および受光素子アレイ12からの信号を増幅して出力する信号増幅回路14を実装している。発光素子アレイ11の入力端と駆動回路13の出力端、受光素子アレイ12の出力端と信号増幅回路14の入力端は、それぞれ電気的に接続されている。
【0016】
さらに、送信部および受信部と光コネクタの間をつなぐ光導波路アレイ17は、クラッド層15と、上下のクラッド層15の間に形成された、クラッド層15よりも屈折率の高い材料を用いた光導波路コア16からなり、光路変換器を有している。この光路変換器は、基板に沿って伸びている光導波路コア16内の伝搬光を基板垂直方向に光路変換し、発光素子アレイ11や受光素子アレイ12と光接続させるためのものである。本実施例では、複数の光導波路コアに対し一体で形成された斜めミラー18を光路変換器として用いている。光導波路アレイ17は、光ファイバ102と光学的に接続している光コネクタ19から、発光素子アレイ11および受光素子アレイ12の上まで伸びており、光導波路コア16は、発光素子アレイと光コネクタを接続するものと、受光素子アレイと光コネクタを接続するものに分かれている。光導波路は発光素子アレイや受光素子アレイの上部であって、光接続ができればどの向きに設置しても構わないが、駆動回路及び信号増幅回路上に設置する可能性のある放熱フィンとの干渉を避けるため、同回路からは離しておくことが望ましい。駆動回路及び信号増幅回路の上部に遮蔽物がないほうが放熱性を向上させることができるためである。ここで、光導波路アレイ17は任意の曲率で曲げることが可能な材料で作製された、フレキシブル性を有するものを用いる。また、材料は特に言及しないが、任意フレキシブル性が得られるポリマ材料が望ましい。
【0017】
光導波路アレイは、発光素子アレイ11と受光素子アレイ12のそれぞれ外端部に支持基材105を設置し、発光素子アレイ11と受光素子アレイ12、および光導波路アレイ17に設けた位置合せマークを見ながら、位置合せを行ったのち、光導波路アレイ17を支持基材105に接着固定した。本実施例では基材を用いて固定しているが、特にこの方法に限定するわけではなく、発光素子アレイ11や受光素子アレイ12に光導波路アレイ17を直接接着固定する方法でも良い。さらに、光導波路コアは、図1Bに示すように、光コネクタ19に向かって光導波路アレイを平面上で曲げて配線する。これにより、発光素子アレイ11や受光素子アレイ12と光コネクタ19との位置関係を任意に配置でき、実装レイアウトの自由度が増す。なお、光コネクタ19の他端部には駆動回路13と信号増幅回路14の電気信号入出力部や電源などと電気接続されたモジュール側電気コネクタ101を設けている。また、モジュール筐体は蓋104によってパッケージングされている。
【0018】
本実施例のように、光素子と駆動回路を同一基板面上に設置することで、光素子と駆動回路との近接配置が可能となる。これにより高周波電気配線の信号損失やノイズの影響を抑制でき、光モジュールの高速化が可能となる。また、多層積層基板上の多層積層された基板上の段差上部に送信部を、段差下部に受信部をそれぞれ設置することで、前述したように、送受信光モジュールの課題となる送受間の光および電気クロストークの影響を回避できる。送信部を基板上段に設置したことにより、発光素子アレイから出射した光が受光素子アレイに入射する恐れが低くなるためである。通常の低速光モジュールであれば、発光素子アレイから横に漏れた光が受光素子アレイに入射する、光クロストークノイズの影響は大きくはないが、光インターコネクションモジュールのように通信速度が高速になるほど、信号レベル/ノイズ(S/N)比をより大きくとる必要があるため、光クロストークノイズの影響は大きくなってくる。特に、25Gbit/s以上の高速信号では、この光クロストークノイズの影響が大きくなる。従って、本実施例のように、上部に発光素子アレイを設置することはクロストーク抑制構造として効果的である。
【0019】
本実施例では、発光素子アレイに面出射型のレーザを、受光素子アレイに面受光型のフォトダイオードを用いている。面発光型の素子を用いることで部品点数が削減でき、ミラーで反射する際の光損失を低減できる。また、基板に実装する際も、端面発光素子や端面受光素子よりも面発光素子および面受光素子の方が同じ面積当たりに、2次元マトリクス状に素子数を多く実装できるので、実装の高密度化にも有利である。ただし、本発明は面出射型や面受光型に限定されるわけではない。例えば端面発光型レーザを用い、光の出射方向の基板上に斜めミラーなどの光路変換器を置いて基板面に対し垂直方向に出射させ、光導波路アレイ17の斜めミラー18で反射させることで光導波路アレイと光学的に接続してもよい。
【0020】
さらに、光路変換ミラーは、発光素子アレイの発光部または受光素子アレイの受光部の直上の光導波路コアと、光路変換ミラーの基板面に対し斜めになっている面が接触する位置に形成することが、光接続の観点から最も望ましい。発光部または受光部の直上にミラーを配置することで、光の伝搬距離が最も短くなり、光の分散を抑えることができるからである。
【0021】
本実施例の構成によれば、光および電気のクロストークを低減でき、駆動回路の放熱性を向上させた高性能な光インターコネクションモジュールが得られる。
【実施例2】
【0022】
図2A〜Cは、本発明の第二の実施例である光インターコネクションモジュールの概要を示す図である。
【0023】
本実施例では、光導波路アレイ17の光導波路コア16が2層配線で構成され、図2Bおよび図2Cのように間にクラッド層を挟んだ形で、上層光導波路コア16bと、多層積層された基板10上の段差上部10bに設置された発光素子アレイ11とが斜めミラー18を介して、下層光導波路層16aと基板10上の段差下部10aに設置された受光素子アレイ12とが斜めミラー18を介して、それぞれ光接続された構成としている。
【0024】
さらに、図2Aのように、発光素子アレイ11及び受光素子アレイ12と、光導波路アレイ17の光路変換ミラー18との光接続部から、光コネクタ19に向かって上層光導波路コア16bと下層光導波路コア16aがそれぞれ層間で重なるように曲げ配線した構成としている。上記以外の構成は実施例1と同様の構成とした。本構成のように光導波路コアの配線も多層構造にしたことにより、光導波路コア間での光クロストークの影響を低減できる。さらに、実施例1の構成よりも近接配置ができるため、実装面積の縮小化と同時に光I/Oおよび光配線の高密度化が図れる。
【0025】
本実施例の構成によれば、光および電気のクロストークを低減でき、高密度に実装可能な、高性能の光インターコネクションモジュールが得られる。
【実施例3】
【0026】
図3は、本発明の第三の実施例である光インターコネクションモジュールのX方向から見た場合の透過図である。本実施例では発光素子アレイ11に光が基板垂直方向に出射する面発光型レーザダイオードを用い、半導体基板にレンズ構造31を集積した素子を用いている。また、受光素子アレイ12についても、基板垂直方向に光を入射する面受光型フォトダイオードを用い、半導体基板にレンズ構造33を集積した素子を用いる。上記以外の構成は実施例2と同様の構成とした。本構成では、発光素子11の共振器部分30から発光した光が半導体中を伝播した後、レンズ31によって集光し、出射されたビーム34が光路変換ミラー18を介して光導波路コア16aと光接続し、コア中を伝播する。同様に、光導波路コア16b中を伝播した光35は、光路変換ミラー18で基板垂直方向に折り曲げられた後、受光素子12のレンズ33に入射、集光され、光吸収部32に導入される。本構成によれば、実施例2の効果に加え、受光素子にレンズが集積されているので、光導波路からの出射光が広がって受光素子に入射されても、受光素子のレンズで集光され、受光素子アレイ12と光導波路との高効率光接続が可能となる。また、発光素子アレイ11についても同様の効果が得られる。さらに、受光素子アレイ12と光導波路との位置ずれによる光学損失についても、受光素子の集積レンズによって、レンズなしの場合と比較して吸収できるため、受光素子アレイ12と光導波路との光学調芯が容易となり、生産性に優れた光インターコネクションモジュールの提供が可能となる。
【実施例4】
【0027】
図4A〜Cは、本発明の第四の実施例である光インターコネクションモジュールの概要を示す図である。本実施例では、実施例2と同様に、光導波路アレイ17が2層配線で構成され、図4Bおよび図4Cのように、上層光導波路コア配線16bと、多層積層された基板10上の段差上部10bに設置された発光素子アレイ11とが光路変換ミラー18を介して光接続するとともに、下層光導波路層16aと、基板10上の段差下部10aに設置された受光素子アレイ12とが光路変換ミラー18を介して光接続する構成としている。発光素子アレイ11および受光素子アレイ12は、素子が基板横方向に1列または複数列並んで構成されている。また、上層光導波路コア16bの光路変換ミラー18aと下層光導波路コア16aの光路変換ミラー18bを、受光素子アレイと光接続する位置、発光素子アレイと光接続する位置のそれぞれに別個に形成し、光導波路コア内の光軸方向に離間した構成としている。
【0028】
本構成のように受信部のミラーと送信部のミラーを独立させ、素子の並びとは垂直な方向に離間させることにより、ミラーが一つの場合ではミラーの幅の長さ分のみ離間していた発光素子アレイ11と受光素子アレイ12とを、素子の並びとは垂直な方向において任意の距離だけ離間して設置することが可能となっている。光導波路以外の構成は実施例2と同様の構成とした。本構成とすることで、送信部と受信部を多層積層基板の上下層に分割実装するとともに、基板横方向一直線に対しても任意の距離で離間して設置できるようになり、設計の自由度が向上し、送受信間における光および電気のクロストークの影響がさらに抑制可能となる。これにより、生産性に優れ、高性能な光インターコネクションモジュールを提供できる。
【実施例5】
【0029】
図5A〜Cは、本発明の第5の実施例である光インターコネクションモジュールの概要を示す図である。
【0030】
本実施例では実施例2の構成に加え、光導波路アレイ17の上面(基板と反対側の面)を黒または発光素子の使用波長を吸収するような色を有する光吸収体で覆ったものである。この光吸収体は例えば吸収色を有するフレキシブル基板を貼り付けてもよいし、基板とは反対側のクラッド表面そのものを吸収色の膜でコーティングしてもよい。
【0031】
本構成によれば、実施例2の効果に加え、光導波路アレイ上面に光吸収体20を設けることにより、発光素子から出射し、光導波路コアと光接続せずに漏れた後、パッケージ内で反射して戻ってくる光を光吸収体20で低減することができる。これにより、発光素子からの戻り光が受光素子に入ることによって生じる光クロストークノイズを削減することができる。
【実施例6】
【0032】
図6は本発明の第6の実施例を図示したものであり、実施例1の光インターコネクションモジュールをボード上に設置して構成した光電気混載回路ボードの横断面図である。本実施例では、マザーボードなどのボード55上に光インターコネクションモジュール56とその近傍にLSIチップが封止されたLSIパッケージ52を設置している。本構成では、LSIパッケージ52から入出力される信号がボード55上の電気配線50cを介して電気コネクタ51と電気接続されている。また、同電気コネクタ51に対して、光インターコネクションモジュール56のモジュール側電気コネクタ101を接続することにより、LSIパッケージ52と光インターコネクションモジュール56とで各電気コネクタ51、101を介して信号の入出力が可能となる。さらに、電気コネクタ101から入出力される電気信号は、光モジュール内部の駆動回路および信号増幅回路を通して送信部あるいは受信部で光電変換され、電気コネクタ101他端部の光コネクタ19を介して光ファイバ102にて、光信号として入出力される。なお、図5に示すように、駆動回路13の直上に放熱フィン53を設置した構成とすることで、駆動回路の動作時における放熱性が向上する。この時、駆動回路13上の放熱フィンと、光導波路アレイとが干渉しないように、離して設置することが好ましい。放熱フィンと光導波路とが接触することで、駆動回路で発生した熱が放熱フィンから光導波路アレイに伝搬し、光導波路アレイが熱変形を起こす可能性があるためである。例えば、素子アレイ側の光導波路端部が、駆動回路と素子アレイとの間になるような位置とするのが望ましい。
【0033】
本実施例のように、素子および信号配線の実装が高密度化された光インターコネクションモジュールを用いることで、一枚の光電気混載回路ボードあたりのチャンネル数を増加させることができ、コネクタ同士を接続するだけで光と電気の接続が取れるため、生産性が向上する。
【実施例7】
【0034】
本発明の第7の実施例である光電気混載回路ボードをバックプレーンに接続して構成した例の断面図である。ここでは、バックプレーン95にそれぞれ接続されたドータボード55に実施例6で説明した本発明の光電気混載回路ボードを適用した例を示す。
【0035】
図7のように基板外部に伝送される機能イーサなどボードのフロント部からファイバ102を介して光導波路17を伝送した受光素子アレイ12で電気信号に変換され、駆動回路92にて処理した電気信号をさらに発光素子アレイ11にて光信号に変換し、光導波路17を介してバックプレーン側の光コネクタ19と光接続している。さらに、各ドータボード55からの光信号はバックプレーンのファイバ102などを介して、他のドータボード55に入出力する機能をもつ。
【0036】
本実施例のように、本発明の光インターコネクションモジュールを設置した光電気混載回路ボードをバクプレーンに接続して構成することによって、伝送装置内におけるボード間の大容量信号伝送を実現できる。
【符号の説明】
【0037】
10,10a,10b…多層積層基板、
11…発光素子アレイ、
12…受光素子アレイ、
13…駆動回路、
14…信号増幅回路、
15…クラッド、
16,16a,16b…光導波路コア、
17…光導波路アレイ、
18,18a,18b…光路変換ミラー、
19…光コネクタ、
20…光吸収体、
30…共振器、
31,33…レンズ、
32…光吸収部、
34,35…伝播光、
40…面発光レーザ素子アレイ、
41…支持部材、
50a,50b,50c、106…電気配線、
51,54…電気コネクタ、
52…LSIパッケージ、
53…放熱フィン、
55…ボード、
56…光インターコネクションモジュール、
95…バックプレーン、
101…モジュール側電気コネクタ、
102,102a,102b…光ファイバアレイ、
104…蓋、
105…支持基材
【技術分野】
【0001】
本発明は、データ処理装置などの機器間又は機器内において、チップ間やボード間で送受信される高速光信号を伝送する際の送受信部となる光インターコネクションモジュールおよび、それを用いてボード上にて光及び電気の信号処理を行う光電気混載回路ボードに関する。
【背景技術】
【0002】
近年情報通信分野において、光を用いて大容量のデータを高速でやりとりする情報通信トラフィックの整備が急速に行われつつあり、これまで基幹、メトロ、アクセス系といった数km以上の比較的長い距離について光ファイバ網が展開されてきた。今後はさらに、伝送装置間(数m〜数百m)或いは装置内(数cm〜数十cm)といった極めて近距離についても、大容量データを遅延なく処理するため、信号配線を光化することが有効である。
【0003】
機器間/内の光配線化に関して、例えばルータ/スイッチなどの伝送装置では、イーサネット(登録商標)など外部から光ファイバを通して伝送された高周波信号をラインカードと呼ばれる回路ボードに入力する。このラインカードは1枚のバックプレーンに対して数枚で構成されており、各ラインカードへの入力信号はさらにバックプレーンを介してスイッチカードと呼ばれる回路ボードに集められ、スイッチカード内のLSIにて処理した後、再度バックプレーンを介して各ラインカードに出力している。ここで、現状の装置では各ラインカードから現状600Gbit/s以上の信号がバックプレーンを介してスイッチカードに集まる。これを現状の電気配線で伝送するには、伝播損失の関係で配線1本あたり1〜6Gbit/s程度に分割する必要があるため、100本以上の配線数が必要となる。
【0004】
さらに、これら高周波線路に対して波形成形回路や、反射、或いは配線間クロストークの対策が必要である。今後、さらにシステムの大容量化が進み、Tbit/s以上の情報を処理する装置になると、従来の電気配線では配線本数やクロストーク対策等の課題がますます深刻となってくる。これに対し、装置内ラインカード〜バックプレーン〜スイッチカードのボード間、さらにはボード内チップ間の信号伝送線路を光化することによって、10Gbps以上の高周波信号を低損失で伝播可能となるため、配線本数が少なくすむことと、高周波信号に対しても上記の対策が必要無くなるため有望である。また、上記ルータ/スイッチの他にも、ビデオカメラなどの映像機器やPC、携帯電話などの民生機器においても、今後画像高精細化にあたりモニタと端末間での映像信号伝送の高速・大容量化が求められるとともに、従来の電気配線では信号遅延、ノイズ対策等の課題が顕著となるため、信号伝送線路の光化が有効である。
【0005】
このような高速光インターコネクション回路を実現し、機器間/内に適用するためには、安価な作製手段で性能面、小型・集積化、および部品実装性に優れる光モジュール、回路が必要となる。そこで、配線媒体に従来の光ファイバより安価で高密度化に有利な光導波路を用い、基板上に光学部品と光導波路を集積した小型、高速の光モジュールが提案されている。
【0006】
光インターコネクションモジュールの従来方式の例として、基板上に実装された光素子アレイに対して、別体のフィルム光導波路アレイを実装し、光接続するモジュール形態が特許文献1に開示されている。この例では、フィルム状の光導波路に対し、転写用基板を用いて凹凸部を設け、同光導波路を素子実装基板に設けた支持体に対して凹凸嵌合することによって位置固定され、光導波路と光素子との光接続が行なわれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2005−292379号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献1に開示されている光モジュールにおいては、別体のフィルム光導波路アレイを素子実装基板の支持体に対して凹凸嵌合することによって光素子アレイと光接続するパッシブな実装方式である。一般的に、特許文献1を応用して送受信両方の光素子アレイを実装したような形態においては、発光素子と受光素子が同一平面上に実装されていることにより発生する電気のクロストークノイズおよび、チャネル間や送受信間の光のクロストークノイズの影響が大きな課題となる。特に、発光素子からの横に漏れた光や反射した戻り光が受光素子に入ってしまう光のクロストークノイズは、10Gbps以上の高周波信号の場合、数十dBにもなるため、これを低減することが重要な課題である。
【0009】
以上より、本発明の目的は、基板へ光素子や信号配線を高密度実装する際の送受信間の光および電気の干渉によるクロストークノイズの影響を低減した光インターコネクションモジュールおよび、それを用いてボード上にて信号処理を行なう光電気混載回路ボードを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係る光インターコネクションモジュールは、
同一基板面上に高さの異なる第1と第2の面を有する基板と、
前記第1の面上に設置された、発光素子を複数有する発光素子アレイと、
前記第1の面よりも低い第2の面上に設置された、受光素子を複数有する受光素子アレイと、
前記発光素子アレイと電気的に接続された駆動回路と、
前記受光素子アレイと電気的に接続された信号増幅回路と、
前記発光素子アレイおよび前記受光素子アレイ上部に、前記第1または第2の面に沿って配線された光導波路コアを複数有する光導波路と、
前記発光素子アレイから出射する光を光路変換し前記光導波路コアへ入射させ、前記光導波路コアから出射し前記受光素子アレイへ入射させるための光路変換部とを備えていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、素子および信号配線を高密度に実装可能な、電気および光クロストークの影響の少ない、高性能の光インターコネクションモジュールを得ることができる。また、本発明の光インターコネクションモジュールを設置し、光電気混載回路ボードとすることにより、チャンネル数を大幅に増加可能な高性能光電気混載回路ボードを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1A】本発明の第一の実施例である光インターコネクションモジュールの上面図である。
【図1B】本発明の第一の実施例である光インターコネクションモジュールをX方向から見た透過図である。
【図1C】本発明の第一の実施例である光インターコネクションモジュールをY方向で切った断面図である。
【図2A】本発明の第二の実施例である光インターコネクションモジュールの上面図である。
【図2B】本発明の第二の実施例である光インターコネクションモジュールをX方向から見た透過図である。
【図2C】本発明の第二の実施例である光インターコネクションモジュールをY方向で切った断面図である。
【図3】本発明の第三の実施例である光インターコネクションモジュールをX方向から見た透過図である。
【図4A】本発明の第四の実施例である光インターコネクションモジュールの上面図である。
【図4B】本発明の第四の実施例である光インターコネクションモジュールをX方向から見た透過図である。
【図4C】本発明の第四の実施例である光インターコネクションモジュールをY方向で切った断面図である。
【図5A】本発明の第五の実施例である光インターコネクションモジュールの上面図である。
【図5B】本発明の第五の実施例である光インターコネクションモジュールをX方向から見た透過図である。
【図5C】本発明の第五の実施例である光インターコネクションモジュールをY方向で切った断面図である。
【図6】本発明の第六の実施例である光インターコネクションモジュールをボード上に設置して構成した光電気混載回路ボードの断面図である。
【図7】本発明の第七の実施例である光電気混載回路ボードをバックプレーンに接続して構成した例の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に、図面を用いて、本発明の実施の形態を詳細に述べる。
【実施例1】
【0014】
図1A〜Cは、本発明の第一の実施例である光インターコネクションモジュールの概要を示す図である。本実施例では、多層積層基板の上段と下段にそれぞれ送信部と受信部を設置し、送信部および受信部から光コネクタまでを光導波路アレイでつないだ構成となっている。以下、詳しい構造について説明する。
【0015】
本実施例では、基板の一部に配線層と絶縁層を多層積層した多層基板を用い、一部、基板内側の配線層を露出させ、絶縁層と配線層で段差ができている基板を用いる。この、同一基板面上に高さの異なる面を有する多層基板10上の段差上部10bに、送信部である発光素子を複数有する発光素子アレイ11および発光素子アレイ11に信号を入力する駆動回路13を実装している。また、基板10上の段差下部10aには、受信部となる受光素子を複数有する受光素子アレイ12および受光素子アレイ12からの信号を増幅して出力する信号増幅回路14を実装している。発光素子アレイ11の入力端と駆動回路13の出力端、受光素子アレイ12の出力端と信号増幅回路14の入力端は、それぞれ電気的に接続されている。
【0016】
さらに、送信部および受信部と光コネクタの間をつなぐ光導波路アレイ17は、クラッド層15と、上下のクラッド層15の間に形成された、クラッド層15よりも屈折率の高い材料を用いた光導波路コア16からなり、光路変換器を有している。この光路変換器は、基板に沿って伸びている光導波路コア16内の伝搬光を基板垂直方向に光路変換し、発光素子アレイ11や受光素子アレイ12と光接続させるためのものである。本実施例では、複数の光導波路コアに対し一体で形成された斜めミラー18を光路変換器として用いている。光導波路アレイ17は、光ファイバ102と光学的に接続している光コネクタ19から、発光素子アレイ11および受光素子アレイ12の上まで伸びており、光導波路コア16は、発光素子アレイと光コネクタを接続するものと、受光素子アレイと光コネクタを接続するものに分かれている。光導波路は発光素子アレイや受光素子アレイの上部であって、光接続ができればどの向きに設置しても構わないが、駆動回路及び信号増幅回路上に設置する可能性のある放熱フィンとの干渉を避けるため、同回路からは離しておくことが望ましい。駆動回路及び信号増幅回路の上部に遮蔽物がないほうが放熱性を向上させることができるためである。ここで、光導波路アレイ17は任意の曲率で曲げることが可能な材料で作製された、フレキシブル性を有するものを用いる。また、材料は特に言及しないが、任意フレキシブル性が得られるポリマ材料が望ましい。
【0017】
光導波路アレイは、発光素子アレイ11と受光素子アレイ12のそれぞれ外端部に支持基材105を設置し、発光素子アレイ11と受光素子アレイ12、および光導波路アレイ17に設けた位置合せマークを見ながら、位置合せを行ったのち、光導波路アレイ17を支持基材105に接着固定した。本実施例では基材を用いて固定しているが、特にこの方法に限定するわけではなく、発光素子アレイ11や受光素子アレイ12に光導波路アレイ17を直接接着固定する方法でも良い。さらに、光導波路コアは、図1Bに示すように、光コネクタ19に向かって光導波路アレイを平面上で曲げて配線する。これにより、発光素子アレイ11や受光素子アレイ12と光コネクタ19との位置関係を任意に配置でき、実装レイアウトの自由度が増す。なお、光コネクタ19の他端部には駆動回路13と信号増幅回路14の電気信号入出力部や電源などと電気接続されたモジュール側電気コネクタ101を設けている。また、モジュール筐体は蓋104によってパッケージングされている。
【0018】
本実施例のように、光素子と駆動回路を同一基板面上に設置することで、光素子と駆動回路との近接配置が可能となる。これにより高周波電気配線の信号損失やノイズの影響を抑制でき、光モジュールの高速化が可能となる。また、多層積層基板上の多層積層された基板上の段差上部に送信部を、段差下部に受信部をそれぞれ設置することで、前述したように、送受信光モジュールの課題となる送受間の光および電気クロストークの影響を回避できる。送信部を基板上段に設置したことにより、発光素子アレイから出射した光が受光素子アレイに入射する恐れが低くなるためである。通常の低速光モジュールであれば、発光素子アレイから横に漏れた光が受光素子アレイに入射する、光クロストークノイズの影響は大きくはないが、光インターコネクションモジュールのように通信速度が高速になるほど、信号レベル/ノイズ(S/N)比をより大きくとる必要があるため、光クロストークノイズの影響は大きくなってくる。特に、25Gbit/s以上の高速信号では、この光クロストークノイズの影響が大きくなる。従って、本実施例のように、上部に発光素子アレイを設置することはクロストーク抑制構造として効果的である。
【0019】
本実施例では、発光素子アレイに面出射型のレーザを、受光素子アレイに面受光型のフォトダイオードを用いている。面発光型の素子を用いることで部品点数が削減でき、ミラーで反射する際の光損失を低減できる。また、基板に実装する際も、端面発光素子や端面受光素子よりも面発光素子および面受光素子の方が同じ面積当たりに、2次元マトリクス状に素子数を多く実装できるので、実装の高密度化にも有利である。ただし、本発明は面出射型や面受光型に限定されるわけではない。例えば端面発光型レーザを用い、光の出射方向の基板上に斜めミラーなどの光路変換器を置いて基板面に対し垂直方向に出射させ、光導波路アレイ17の斜めミラー18で反射させることで光導波路アレイと光学的に接続してもよい。
【0020】
さらに、光路変換ミラーは、発光素子アレイの発光部または受光素子アレイの受光部の直上の光導波路コアと、光路変換ミラーの基板面に対し斜めになっている面が接触する位置に形成することが、光接続の観点から最も望ましい。発光部または受光部の直上にミラーを配置することで、光の伝搬距離が最も短くなり、光の分散を抑えることができるからである。
【0021】
本実施例の構成によれば、光および電気のクロストークを低減でき、駆動回路の放熱性を向上させた高性能な光インターコネクションモジュールが得られる。
【実施例2】
【0022】
図2A〜Cは、本発明の第二の実施例である光インターコネクションモジュールの概要を示す図である。
【0023】
本実施例では、光導波路アレイ17の光導波路コア16が2層配線で構成され、図2Bおよび図2Cのように間にクラッド層を挟んだ形で、上層光導波路コア16bと、多層積層された基板10上の段差上部10bに設置された発光素子アレイ11とが斜めミラー18を介して、下層光導波路層16aと基板10上の段差下部10aに設置された受光素子アレイ12とが斜めミラー18を介して、それぞれ光接続された構成としている。
【0024】
さらに、図2Aのように、発光素子アレイ11及び受光素子アレイ12と、光導波路アレイ17の光路変換ミラー18との光接続部から、光コネクタ19に向かって上層光導波路コア16bと下層光導波路コア16aがそれぞれ層間で重なるように曲げ配線した構成としている。上記以外の構成は実施例1と同様の構成とした。本構成のように光導波路コアの配線も多層構造にしたことにより、光導波路コア間での光クロストークの影響を低減できる。さらに、実施例1の構成よりも近接配置ができるため、実装面積の縮小化と同時に光I/Oおよび光配線の高密度化が図れる。
【0025】
本実施例の構成によれば、光および電気のクロストークを低減でき、高密度に実装可能な、高性能の光インターコネクションモジュールが得られる。
【実施例3】
【0026】
図3は、本発明の第三の実施例である光インターコネクションモジュールのX方向から見た場合の透過図である。本実施例では発光素子アレイ11に光が基板垂直方向に出射する面発光型レーザダイオードを用い、半導体基板にレンズ構造31を集積した素子を用いている。また、受光素子アレイ12についても、基板垂直方向に光を入射する面受光型フォトダイオードを用い、半導体基板にレンズ構造33を集積した素子を用いる。上記以外の構成は実施例2と同様の構成とした。本構成では、発光素子11の共振器部分30から発光した光が半導体中を伝播した後、レンズ31によって集光し、出射されたビーム34が光路変換ミラー18を介して光導波路コア16aと光接続し、コア中を伝播する。同様に、光導波路コア16b中を伝播した光35は、光路変換ミラー18で基板垂直方向に折り曲げられた後、受光素子12のレンズ33に入射、集光され、光吸収部32に導入される。本構成によれば、実施例2の効果に加え、受光素子にレンズが集積されているので、光導波路からの出射光が広がって受光素子に入射されても、受光素子のレンズで集光され、受光素子アレイ12と光導波路との高効率光接続が可能となる。また、発光素子アレイ11についても同様の効果が得られる。さらに、受光素子アレイ12と光導波路との位置ずれによる光学損失についても、受光素子の集積レンズによって、レンズなしの場合と比較して吸収できるため、受光素子アレイ12と光導波路との光学調芯が容易となり、生産性に優れた光インターコネクションモジュールの提供が可能となる。
【実施例4】
【0027】
図4A〜Cは、本発明の第四の実施例である光インターコネクションモジュールの概要を示す図である。本実施例では、実施例2と同様に、光導波路アレイ17が2層配線で構成され、図4Bおよび図4Cのように、上層光導波路コア配線16bと、多層積層された基板10上の段差上部10bに設置された発光素子アレイ11とが光路変換ミラー18を介して光接続するとともに、下層光導波路層16aと、基板10上の段差下部10aに設置された受光素子アレイ12とが光路変換ミラー18を介して光接続する構成としている。発光素子アレイ11および受光素子アレイ12は、素子が基板横方向に1列または複数列並んで構成されている。また、上層光導波路コア16bの光路変換ミラー18aと下層光導波路コア16aの光路変換ミラー18bを、受光素子アレイと光接続する位置、発光素子アレイと光接続する位置のそれぞれに別個に形成し、光導波路コア内の光軸方向に離間した構成としている。
【0028】
本構成のように受信部のミラーと送信部のミラーを独立させ、素子の並びとは垂直な方向に離間させることにより、ミラーが一つの場合ではミラーの幅の長さ分のみ離間していた発光素子アレイ11と受光素子アレイ12とを、素子の並びとは垂直な方向において任意の距離だけ離間して設置することが可能となっている。光導波路以外の構成は実施例2と同様の構成とした。本構成とすることで、送信部と受信部を多層積層基板の上下層に分割実装するとともに、基板横方向一直線に対しても任意の距離で離間して設置できるようになり、設計の自由度が向上し、送受信間における光および電気のクロストークの影響がさらに抑制可能となる。これにより、生産性に優れ、高性能な光インターコネクションモジュールを提供できる。
【実施例5】
【0029】
図5A〜Cは、本発明の第5の実施例である光インターコネクションモジュールの概要を示す図である。
【0030】
本実施例では実施例2の構成に加え、光導波路アレイ17の上面(基板と反対側の面)を黒または発光素子の使用波長を吸収するような色を有する光吸収体で覆ったものである。この光吸収体は例えば吸収色を有するフレキシブル基板を貼り付けてもよいし、基板とは反対側のクラッド表面そのものを吸収色の膜でコーティングしてもよい。
【0031】
本構成によれば、実施例2の効果に加え、光導波路アレイ上面に光吸収体20を設けることにより、発光素子から出射し、光導波路コアと光接続せずに漏れた後、パッケージ内で反射して戻ってくる光を光吸収体20で低減することができる。これにより、発光素子からの戻り光が受光素子に入ることによって生じる光クロストークノイズを削減することができる。
【実施例6】
【0032】
図6は本発明の第6の実施例を図示したものであり、実施例1の光インターコネクションモジュールをボード上に設置して構成した光電気混載回路ボードの横断面図である。本実施例では、マザーボードなどのボード55上に光インターコネクションモジュール56とその近傍にLSIチップが封止されたLSIパッケージ52を設置している。本構成では、LSIパッケージ52から入出力される信号がボード55上の電気配線50cを介して電気コネクタ51と電気接続されている。また、同電気コネクタ51に対して、光インターコネクションモジュール56のモジュール側電気コネクタ101を接続することにより、LSIパッケージ52と光インターコネクションモジュール56とで各電気コネクタ51、101を介して信号の入出力が可能となる。さらに、電気コネクタ101から入出力される電気信号は、光モジュール内部の駆動回路および信号増幅回路を通して送信部あるいは受信部で光電変換され、電気コネクタ101他端部の光コネクタ19を介して光ファイバ102にて、光信号として入出力される。なお、図5に示すように、駆動回路13の直上に放熱フィン53を設置した構成とすることで、駆動回路の動作時における放熱性が向上する。この時、駆動回路13上の放熱フィンと、光導波路アレイとが干渉しないように、離して設置することが好ましい。放熱フィンと光導波路とが接触することで、駆動回路で発生した熱が放熱フィンから光導波路アレイに伝搬し、光導波路アレイが熱変形を起こす可能性があるためである。例えば、素子アレイ側の光導波路端部が、駆動回路と素子アレイとの間になるような位置とするのが望ましい。
【0033】
本実施例のように、素子および信号配線の実装が高密度化された光インターコネクションモジュールを用いることで、一枚の光電気混載回路ボードあたりのチャンネル数を増加させることができ、コネクタ同士を接続するだけで光と電気の接続が取れるため、生産性が向上する。
【実施例7】
【0034】
本発明の第7の実施例である光電気混載回路ボードをバックプレーンに接続して構成した例の断面図である。ここでは、バックプレーン95にそれぞれ接続されたドータボード55に実施例6で説明した本発明の光電気混載回路ボードを適用した例を示す。
【0035】
図7のように基板外部に伝送される機能イーサなどボードのフロント部からファイバ102を介して光導波路17を伝送した受光素子アレイ12で電気信号に変換され、駆動回路92にて処理した電気信号をさらに発光素子アレイ11にて光信号に変換し、光導波路17を介してバックプレーン側の光コネクタ19と光接続している。さらに、各ドータボード55からの光信号はバックプレーンのファイバ102などを介して、他のドータボード55に入出力する機能をもつ。
【0036】
本実施例のように、本発明の光インターコネクションモジュールを設置した光電気混載回路ボードをバクプレーンに接続して構成することによって、伝送装置内におけるボード間の大容量信号伝送を実現できる。
【符号の説明】
【0037】
10,10a,10b…多層積層基板、
11…発光素子アレイ、
12…受光素子アレイ、
13…駆動回路、
14…信号増幅回路、
15…クラッド、
16,16a,16b…光導波路コア、
17…光導波路アレイ、
18,18a,18b…光路変換ミラー、
19…光コネクタ、
20…光吸収体、
30…共振器、
31,33…レンズ、
32…光吸収部、
34,35…伝播光、
40…面発光レーザ素子アレイ、
41…支持部材、
50a,50b,50c、106…電気配線、
51,54…電気コネクタ、
52…LSIパッケージ、
53…放熱フィン、
55…ボード、
56…光インターコネクションモジュール、
95…バックプレーン、
101…モジュール側電気コネクタ、
102,102a,102b…光ファイバアレイ、
104…蓋、
105…支持基材
【特許請求の範囲】
【請求項1】
同一基板面上に高さの異なる第1および第2の面を有する基板と、
前記第1の面上に設置された、発光素子を複数有する発光素子アレイと、
前記第1の面よりも低い第2の面上に設置された、受光素子を複数有する受光素子アレイと、
前記発光素子アレイと電気的に接続された駆動回路と、
前記受光素子アレイと電気的に接続された信号増幅回路と、
前記発光素子アレイおよび前記受光素子アレイ上部に、前記第1または第2の面に沿って配線された光導波路コアを複数有する光導波路と、
前記発光素子アレイから出射する光を光路変換し前記光導波路コアへ入射させ、前記光導波路コアから出射した光を前記受光素子アレイへ入射させるための光路変換部とを備えていることを特徴とする光インターコネクションモジュール。
【請求項2】
請求項1において
前記基板は第1配線層と第2配線層を有する多層基板であり、
前記第1の面には前記第1配線層が、前記第2の面には前記第2配線層がそれぞれ形成され、
前記多層基板は、前記第1の面上に前記駆動回路を、前記第2の面上に前記信号増幅回路を備えていることを特徴とする光インターコネクションモジュール。
【請求項3】
請求項1において、
前記光導波路はポリマ材料で形成されていることを特徴とする光インターコネクションモジュール。
【請求項4】
請求項1において、
前記光導波路は、
クラッドと、
前記クラッドに覆われた、前記クラッドよりも屈折率の高い複数の前記光導波路コアと、
光コネクタを有し、
前記発光素子または前記受光素子と光接続された前記光導波路コアは、前記光コネクタに接続され、
前記光路変換器は、前記光導波路と一体で形成された斜めミラーであり、
前記光路変換器は、複数の前記光導波路コアに対し一体で形成されていることを特徴とする光インターコネクションモジュール。
【請求項5】
請求項4において、
前記光導波路の前記光コネクタと接続されている部分において、前記発光素子と光接続された前記光導波路コアは、前記受光素子と光接続された前記光導波路コアとは異なる層に形成されていることを特徴とする光インターコネクションモジュール
【請求項6】
請求項4において、
前記発光素子アレイを構成する発光素子は面発光型の光素子であることを特徴とする光インターコネクションモジュール。
【請求項7】
請求項4において、
前記受光素子アレイを構成する受光素子は面受光型の光素子であることを特徴とする光インターコネクションモジュール。
【請求項8】
請求項6において
前記発光素子はレンズが一体集積されていることを特徴とする光インターコネクションモジュール。
【請求項9】
請求項7において、
前記受光素子はレンズが一体集積されていることを特徴とする光インターコネクションモジュール。
【請求項10】
請求項4において、
前記発光素子アレイおよび受光素子アレイは、前記基板の第1の辺に沿って配列され、
前記発光素子アレイと前記受光素子アレイとは、前記光導波路コア内の光が伝搬する方向にそれぞれ離間していることを特徴とする光インターコネクションモジュール。
【請求項11】
請求項10において、
前記斜めミラーは、前記発光素子アレイと前記光導波路コアとが光接続する位置と、前記受光素子アレイと前記光導波路コアとが光接続する位置とに別個に形成されていることを特徴とする光インターコネクションモジュール。
【請求項12】
請求項4において
前記光導波路の前記発光素子アレイ及び前記受光素子アレイと接続されている側の端が、前記駆動回路と前記発光素子の間、または前記信号増幅回路と前記受光素子との間にあるように設置されていることを特徴とする光インターコネクションモジュール。
【請求項13】
請求項4において、
前記光導波路の、前記多層基板側と反対側の面は前記発光素子の使用波長の光を吸収する色を有する光吸収体に覆われていることを特徴とする光インターコネクションモジュール。
【請求項14】
請求項1において、
前記駆動回路の出力端は前記発光素子アレイに接続され、
前記信号増幅回路の入力端は前記受光素子アレイに接続され、
前記駆動回路の入力端および前記信号増幅回路の出力端は電気コネクタに接続されていることを特徴とする光インターコネクションモジュール。
【請求項15】
ボードと、
前記ボード上に設けられた、LSIチップが封止されたLSIパッケージと、
前記LSIパッケージと電気的に接続された電気コネクタと、
多層基板と、発光素子を複数有する発光素子アレイと、受光素子を複数有する受光素子アレイと、前記発光素子アレイと電気的に接続された駆動回路と、前記受光素子アレイと電気的に接続された信号増幅回路と、光導波路コアを複数有する光導波路と、前記発光素子アレイから出射する光を光路変換し前記光導波路コアへ入射させ、前記光導波路コアから出射し前記受光素子アレイへ入射させるための光路変換部とを備えたインターコネクションモジュールとを備え、
前記多層基板は、同一基板面上に第1の面と、前記第1の面より低い第2の面とを有し、
前記発光素子アレイは前記第1の面上に、前記受光素子アレイは前記第2の面上にそれぞれ設置され、
前記光導波路コアは、前記発光素子アレイおよび前記受光素子アレイ上部に、前記第1または第2面に沿って配線され、
前記駆動回路の出力端は、前記発光素子アレイに接続され、
前記信号増幅回路の入力端は、前記受光素子アレイに接続され、
前記駆動回路の入力端および前記信号増幅回路の入力端は、前記電気コネクタに接続されていることを特徴とする光電気混載回路ボード。
【請求項16】
第1配線層と、前記第1の配線層より下層にある第2配線層とを有する多層基板と、
基板面上へ出射するように前記第1配線層上に実装され、発光素子が複数集積された発光素子アレイと、
基板面への光を受光するように前記多層基板上に露出した前記第2配線層上に実装され、受光素子が複数集積された受光素子アレイと、
前記発光素子アレイに信号を入力する駆動回路と、
前記受光素子アレイからの信号を増幅して出力する信号増幅回路と、
前記発光素子アレイおよび前記受光素子アレイ上部に設置された光導波路コアを複数有する光導波路と、を備え、
前記光導波路は、前記発光素子アレイおよび前記受光素子アレイ上部に斜めミラーを備え、
前記斜めミラーの斜面と前記光導波路コアが接触する面の直下に前記発光素子アレイの発光部又は前記受光素子アレイの受光部が設置されていることを特徴とする光インターコネクションモジュール。
【請求項1】
同一基板面上に高さの異なる第1および第2の面を有する基板と、
前記第1の面上に設置された、発光素子を複数有する発光素子アレイと、
前記第1の面よりも低い第2の面上に設置された、受光素子を複数有する受光素子アレイと、
前記発光素子アレイと電気的に接続された駆動回路と、
前記受光素子アレイと電気的に接続された信号増幅回路と、
前記発光素子アレイおよび前記受光素子アレイ上部に、前記第1または第2の面に沿って配線された光導波路コアを複数有する光導波路と、
前記発光素子アレイから出射する光を光路変換し前記光導波路コアへ入射させ、前記光導波路コアから出射した光を前記受光素子アレイへ入射させるための光路変換部とを備えていることを特徴とする光インターコネクションモジュール。
【請求項2】
請求項1において
前記基板は第1配線層と第2配線層を有する多層基板であり、
前記第1の面には前記第1配線層が、前記第2の面には前記第2配線層がそれぞれ形成され、
前記多層基板は、前記第1の面上に前記駆動回路を、前記第2の面上に前記信号増幅回路を備えていることを特徴とする光インターコネクションモジュール。
【請求項3】
請求項1において、
前記光導波路はポリマ材料で形成されていることを特徴とする光インターコネクションモジュール。
【請求項4】
請求項1において、
前記光導波路は、
クラッドと、
前記クラッドに覆われた、前記クラッドよりも屈折率の高い複数の前記光導波路コアと、
光コネクタを有し、
前記発光素子または前記受光素子と光接続された前記光導波路コアは、前記光コネクタに接続され、
前記光路変換器は、前記光導波路と一体で形成された斜めミラーであり、
前記光路変換器は、複数の前記光導波路コアに対し一体で形成されていることを特徴とする光インターコネクションモジュール。
【請求項5】
請求項4において、
前記光導波路の前記光コネクタと接続されている部分において、前記発光素子と光接続された前記光導波路コアは、前記受光素子と光接続された前記光導波路コアとは異なる層に形成されていることを特徴とする光インターコネクションモジュール
【請求項6】
請求項4において、
前記発光素子アレイを構成する発光素子は面発光型の光素子であることを特徴とする光インターコネクションモジュール。
【請求項7】
請求項4において、
前記受光素子アレイを構成する受光素子は面受光型の光素子であることを特徴とする光インターコネクションモジュール。
【請求項8】
請求項6において
前記発光素子はレンズが一体集積されていることを特徴とする光インターコネクションモジュール。
【請求項9】
請求項7において、
前記受光素子はレンズが一体集積されていることを特徴とする光インターコネクションモジュール。
【請求項10】
請求項4において、
前記発光素子アレイおよび受光素子アレイは、前記基板の第1の辺に沿って配列され、
前記発光素子アレイと前記受光素子アレイとは、前記光導波路コア内の光が伝搬する方向にそれぞれ離間していることを特徴とする光インターコネクションモジュール。
【請求項11】
請求項10において、
前記斜めミラーは、前記発光素子アレイと前記光導波路コアとが光接続する位置と、前記受光素子アレイと前記光導波路コアとが光接続する位置とに別個に形成されていることを特徴とする光インターコネクションモジュール。
【請求項12】
請求項4において
前記光導波路の前記発光素子アレイ及び前記受光素子アレイと接続されている側の端が、前記駆動回路と前記発光素子の間、または前記信号増幅回路と前記受光素子との間にあるように設置されていることを特徴とする光インターコネクションモジュール。
【請求項13】
請求項4において、
前記光導波路の、前記多層基板側と反対側の面は前記発光素子の使用波長の光を吸収する色を有する光吸収体に覆われていることを特徴とする光インターコネクションモジュール。
【請求項14】
請求項1において、
前記駆動回路の出力端は前記発光素子アレイに接続され、
前記信号増幅回路の入力端は前記受光素子アレイに接続され、
前記駆動回路の入力端および前記信号増幅回路の出力端は電気コネクタに接続されていることを特徴とする光インターコネクションモジュール。
【請求項15】
ボードと、
前記ボード上に設けられた、LSIチップが封止されたLSIパッケージと、
前記LSIパッケージと電気的に接続された電気コネクタと、
多層基板と、発光素子を複数有する発光素子アレイと、受光素子を複数有する受光素子アレイと、前記発光素子アレイと電気的に接続された駆動回路と、前記受光素子アレイと電気的に接続された信号増幅回路と、光導波路コアを複数有する光導波路と、前記発光素子アレイから出射する光を光路変換し前記光導波路コアへ入射させ、前記光導波路コアから出射し前記受光素子アレイへ入射させるための光路変換部とを備えたインターコネクションモジュールとを備え、
前記多層基板は、同一基板面上に第1の面と、前記第1の面より低い第2の面とを有し、
前記発光素子アレイは前記第1の面上に、前記受光素子アレイは前記第2の面上にそれぞれ設置され、
前記光導波路コアは、前記発光素子アレイおよび前記受光素子アレイ上部に、前記第1または第2面に沿って配線され、
前記駆動回路の出力端は、前記発光素子アレイに接続され、
前記信号増幅回路の入力端は、前記受光素子アレイに接続され、
前記駆動回路の入力端および前記信号増幅回路の入力端は、前記電気コネクタに接続されていることを特徴とする光電気混載回路ボード。
【請求項16】
第1配線層と、前記第1の配線層より下層にある第2配線層とを有する多層基板と、
基板面上へ出射するように前記第1配線層上に実装され、発光素子が複数集積された発光素子アレイと、
基板面への光を受光するように前記多層基板上に露出した前記第2配線層上に実装され、受光素子が複数集積された受光素子アレイと、
前記発光素子アレイに信号を入力する駆動回路と、
前記受光素子アレイからの信号を増幅して出力する信号増幅回路と、
前記発光素子アレイおよび前記受光素子アレイ上部に設置された光導波路コアを複数有する光導波路と、を備え、
前記光導波路は、前記発光素子アレイおよび前記受光素子アレイ上部に斜めミラーを備え、
前記斜めミラーの斜面と前記光導波路コアが接触する面の直下に前記発光素子アレイの発光部又は前記受光素子アレイの受光部が設置されていることを特徴とする光インターコネクションモジュール。
【図1A】
【図1B】
【図1C】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図3】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図6】
【図7】
【図1B】
【図1C】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図3】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図6】
【図7】
【公開番号】特開2012−13726(P2012−13726A)
【公開日】平成24年1月19日(2012.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−147059(P2010−147059)
【出願日】平成22年6月29日(2010.6.29)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年1月19日(2012.1.19)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年6月29日(2010.6.29)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】
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