半導体ウエハ
【課題】スクライブラインにプロセスモニタ用電極パッドを備えた半導体ウエハにおいて、半導体チップサイズ及びスクライブライン幅を大きくすることなく、メタルバリの発生を低減する。
【解決手段】複数の半導体チップ3がスクライブライン5によって互いに分離されてマトリクス状に配置されている。プロセスモニタ用電極パッド11は、ポリシリコン層18上に形成されたポリ−メタル層間絶縁膜19上に形成された1層目メタル配線層21−1を少なくとも含む3層のメタル配線層からなり、スクライブライン5の切断領域13を含んで切断領域13よりも広い幅をもってスクライブライン5に配置されている。プロセスモニタ用電極パッド11下のポリ−メタル層間絶縁膜19に1層目メタル配線層21−1とポリシリコン層18を接続するための接続孔20が形成されている。
【解決手段】複数の半導体チップ3がスクライブライン5によって互いに分離されてマトリクス状に配置されている。プロセスモニタ用電極パッド11は、ポリシリコン層18上に形成されたポリ−メタル層間絶縁膜19上に形成された1層目メタル配線層21−1を少なくとも含む3層のメタル配線層からなり、スクライブライン5の切断領域13を含んで切断領域13よりも広い幅をもってスクライブライン5に配置されている。プロセスモニタ用電極パッド11下のポリ−メタル層間絶縁膜19に1層目メタル配線層21−1とポリシリコン層18を接続するための接続孔20が形成されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は半導体ウエハに関し、特に、複数の半導体チップがスクライブラインによって互いに分離されてマトリクス状に配置されており、それらの半導体チップは3層以上の多層メタル配線構造を備えており、スクライブラインにプロセスモニタ用半導体素子とプロセスモニタ用電極パッドを備えた半導体ウエハに関するものである。
【背景技術】
【0002】
半導体ウエハから半導体チップを切り出すダイシング工程では、ダイヤモンド等の粒子をボンド材で保持させた環状のブレードを高速回転させて、半導体ウエハのスクライブラインと呼ばれる部分を破砕して半導体チップを取り出す方法が一般的に行われている。このダイシング工程では、半導体ウエハをよりよく切断するために、ブレード厚やその回転速度、ステージの送り速度や切込み深さなどのパラメータを最適化している。
【0003】
ダイシングの対象である半導体ウエハは、シリコン基板に各種薄膜が積層されて形成された物であり、厚み方向に一様の物ではない。特に、半導体装置の配線として広く利用されているアルミニウムを主な主成分とするメタル配線は金属材料であるため、シリコンとは大きく材質の特性が異なるものである。
【0004】
半導体ウエハのスクライブラインには半導体チップの出来具合を検査するためのプロセスモニタが配置されることが一般的である。このプロセスモニタには、プロセスモニタ用半導体素子の電気的特性を評価するための電極パッドが設けられる。プロセスモニタ用電極パッドは金属材料で形成される。したがって、ダイシング工程では、シリコン基板、絶縁膜及び金属材料を含む積層構造を切断することになる。
【0005】
図15は従来の半導体ウエハのスクライブライン近傍を示す図であり、(A)は平面図、(B)は(A)のW−W位置での断面図である。
半導体基板15上にLOCOS(Local Oxidation of Silicon)酸化膜17が形成されている。LOCOS酸化膜17上にBPSG(Boro-Phospho silicate glass)膜19が形成されている。
【0006】
BPSG膜19上に1層目メタル配線層21−1が形成されている。プロセスモニタ用電極パッド31の形成領域に1層目メタル配線層21−1が配置されている。さらに、図示する範囲では、1層目メタル配線層21−1は半導体チップ3の周縁部に沿って環状に形成されている。
【0007】
1層目メタル配線層21−1上を含んでBPSG膜19上に1層目層間絶縁膜23−1が形成されている。プロセスモニタ用電極パッド31の形成領域の1層目メタル配線層21−1上の1層目層間絶縁膜23−1にスルーホールが形成されている。1層目メタル配線層21−1上の1層目層間絶縁膜23−1に半導体チップ3の周縁部に沿って環状のスルーホールが形成されている。
【0008】
1層目層間絶縁膜23−1上に2層目メタル配線層21−2が形成されている。プロセスモニタ用電極パッド31の形成領域及びスルーホール内に2層目メタル配線層21−2が配置されている。さらに、図示する範囲では、2層目メタル配線層21−2は、半導体チップ3の周縁部に沿って1層目層間絶縁膜23−1上及びスルーホール内に環状に形成されている。
【0009】
2層目メタル配線層21−2上を含んで1層目層間絶縁膜23−1上に2層目層間絶縁膜23−2が形成されている。プロセスモニタ用電極パッド31の形成領域の2層目メタル配線層21−2上の2層目層間絶縁膜23−2にスルーホールが形成されている。半導体チップ3の周縁部に沿って2層目メタル配線層21−2上の2層目層間絶縁膜23−2に環状のスルーホールが形成されている。
【0010】
2層目層間絶縁膜23−2上に3層目メタル配線層21−3が形成されている。プロセスモニタ用電極パッド31の形成領域の2層目層間絶縁膜23−2上及びスルーホール内に3層目メタル配線層21−2が配置されている。さらに、図示する範囲では、3層目メタル配線層21−3は、半導体チップ3の周縁部に沿って2層目層間絶縁膜23−2上及びスルーホール内に環状に形成されている。
【0011】
3層目メタル配線層21−3上を含んで2層目層間絶縁膜23−2上に最終保護膜25が形成されている。プロセスモニタ用電極パッド31の形成領域の最終保護膜25にパッド開口部が形成されて3層目メタル配線層21−3の表面が露出している。
半導体チップ3の周縁部近傍に配置されたメタル配線層21−1,21−2,21−3はガードリング21を形成している。
【0012】
ダイシング工程において、材質の異なる膜を一度にまとめて切断することは一般的には難しく、いわゆるメタルバリと呼ばれるメタル剥がれが発生するという問題点があった。通常、ダイシングラインに配置されるプロセスモニタ用半導体素子は小さいのでブレード厚、例えば20〜50μm(マイクロメートル)内に入ってしまうため、完全に破砕されバリなどにならない。しかし、プロセスモニタ用電極パッドの幅寸法は小さくとも60μm以上はあり、ブレード厚(切断領域幅)よりも大きいため、メタルバリなどの問題となる。
【0013】
この問題は、ハーフミクロンプロセスと呼ばれるプロセスルールまでは、使用される配線層が2〜3層であったこともあり、ダイシング処理を工夫することにより克服してきた経緯がある。
一方、昨今の半導体素子の微細化のためにメタル配線の多層化が顕著になってきている。例えば7〜8層というのも珍しくはなくなってきている。そして、多層に積層されたメタル配線がプロセスモニタ用電極パッドとしてスクライブライン上に存在すると、プロセスモニタ用電極パッドを構成する金属膜に起因してメタルバリが生じるという問題があった。
【0014】
また、微細化にともなって、写真製版法での焦点深度問題を緩和するために絶縁膜の平坦化が行われている。例えばCMP(Chemical Mechanical Polishing)法を用いたり、BPSG膜をポリシリコン−メタル層間膜に採用したりするなどして、絶縁膜表面の平坦化を達成している。BPSG膜は、シリコン酸化膜にボロンとリンを導入して形成される絶縁膜であり、CVD(Chemical Vapor Deposition)法によって形成される。一般にボロンやリン濃度を上げると平坦性がよくなる傾向があることが知られている。よって、微細化のためにはボロンやリン濃度を上げていくことになる。
【0015】
しかし、本発明者による評価では、BPSG膜の濃度を上げると、BPSG膜−メタル配線間、正確には、BPSG膜と、アルミニウム合金の下地となる高融点金属であるチタン系膜との間の密着性が弱くなる傾向があることがわかった。この理由は、ボロンやリンの濃度をあげることによって平坦性がよくなると同時にマイクロラフネスも小さくなり、BPSG膜の金属膜との接触面積が小さくなることが原因の一つと考えられる。つまり、微細化を進めるとダイシング工程においてプロセスモニタ用電極パッドの膜剥がれが顕著になり、半導体ウエハの切断処理が難しくなるという問題があった。
【0016】
上記の不具合を改善する従来技術として、例えば特許文献1を挙げることができる。
特許文献1には、プロセスモニタ用電極パッドを半導体チップ内に配置し、プロセスモニタとしての半導体素子のみをスクライブラインに配置することによって、ダイシング時に電極パッドが邪魔にならないとしている。
しかし、この方法では、半導体チップ内にプロセスモニタ用電極パッドを配置しなければならず、半導体チップサイズを大きくしてしまいコストアップになるという問題があった。特に、電極パッド数が多い半導体チップ製品では、電極パッド間距離の制約でチップサイズが決まってしまう製品もあり、さらに電極パッド数が増えてしまうこの方法は致命的である。
【0017】
また、図15に示したように、半導体チップとスクライブラインの間にはダイシングによるダメージを半導体チップ内にまで及ぼさないようにするために金属材料からなるガードリングが配置される。しかし、プロセスモニタ用電極パッドを半導体チップ内に配置すると、ガードリングを超えてスクライブライン上のプロセスモニタ用半導体素子と連絡しなければならず、実施が事実上難しかった。これは、ガードリングには金属材料が使われるため、ガードリングの一部を切り離すなどの作業が必要な上、それではガードリングの意味が無いためである。
【0018】
また、特許文献1には、プロセスモニタ用電極パッドを半導体チップ内に配置し、その電極パッドを半導体チップの電極パッドと共用する方法も記載されている。
しかし、一般に、スクライブラインに配置されるプロセスモニタとしての半導体素子の数と個々の製品の電極パッド数との相関は無く、スクライブラインに配置された半導体素子と製品電極パッドの位置を個々の製品ごとに調整することが難しいという問題があった。さらに、プロセスモニタの電気的測定を行なう際に製品個々に測定用のプローブカードを別々に用意する必要があるという問題もあった。また、上述したガードリングの問題も解決できない。
【0019】
特許文献1には、さらに、プロセスモニタ用電極パッド及び半導体素子をスクライブラインに配置するが切断領域には電極パッドを配置しない方法も記載されている。
しかし、この方法ではスクライブラインの幅を広くする必要があり、半導体ウエハの半導体チップ取れ数が少なくなり、コストアップになるという問題があった。
【0020】
【特許文献1】特開2005−191334号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0021】
そこで本発明は、半導体チップサイズ及びスクライブライン幅を大きくすることなく、メタルバリの発生を低減することができる半導体ウエハを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0022】
本発明にかかる半導体ウエハは、複数の半導体チップがスクライブラインによって互いに分離されてマトリクス状に配置されており、それらの半導体チップはポリシリコン層とそのポリシリコン層よりも上層側に形成された1層以上のメタル配線構造を備えており、スクライブラインにプロセスモニタ用半導体素子とプロセスモニタ用電極パッドを備えた半導体ウエハであって、上記プロセスモニタ用電極パッドは、上記ポリシリコン層上に形成されたポリ−メタル層間絶縁膜上に形成された1層目メタル配線層を少なくとも含む1層以上のメタル配線層からなり、上記スクライブラインのうち切断される切断領域を含んで上記切断領域よりも広い幅をもって上記スクライブラインに配置されており、上記プロセスモニタ用電極パッド下の上記ポリ−メタル層間絶縁膜に上記1層目メタル配線層と上記ポリシリコン層を接続するための接続孔が形成されているものである。
本願特許請求の範囲及び本明細書において、プロセスモニタ用電極パッドが同程度の平面サイズの複数層のメタル配線層で形成されている場合には、それらの複数層のメタル配線層全部でプロセスモニタ用電極パッドと呼ぶ。
また、上記接続孔内に形成されている金属材料も含んでプロセスモニタ用電極パッドと呼ぶ。ここで、接続孔内に形成されている金属材料は、1層目メタル配線層と同じ材料であってもよいし、1層目メタル配線層とは異なる材料であってもよい。
【0023】
本発明の半導体ウエハにおいて、上記切断領域には上記接続孔は形成されていない例を挙げることができる。
【0024】
また、上記メタル配線構造は2層以上のメタル配線層を備え、上記切断領域には上記1層目メタル配線層は形成されていない例を挙げることができる。
【0025】
さらに、上記ポリ−メタル層間絶縁膜の例としてBPSG膜を挙げることができる。
【発明の効果】
【0026】
本発明の半導体ウエハでは、プロセスモニタ用電極パッドは、ポリシリコン層上に形成されたポリ−メタル層間絶縁膜上に形成された1層目メタル配線層を少なくとも含む1層以上のメタル配線層からなり、スクライブラインのうち切断される切断領域を含んで切断領域よりも広い幅をもってスクライブラインに配置されており、プロセスモニタ用電極パッド下のポリ−メタル層間絶縁膜に1層目メタル配線層とポリシリコン層を接続するための接続孔が形成されているようにした。これにより、ポリ−メタル層間絶縁膜の上面と1層目メタル配線層の接触面積を小さくすることができ、スクライブラインの切断領域にプロセスモニタ用電極パッドが配置されていても、1層目メタル配線層の膜剥がれを防止することができ、メタルバリの発生を低減することができる。さらに、プロセスモニタ用電極パッドはスクライブラインの切断領域を含んで配置されているので、半導体チップサイズ及びスクライブライン幅を大きくする必要はない。
本発明は、ポリ−メタル層間絶縁膜と1層目メタル配線層の密着性が弱い組合せ、例えばポリ−メタル層間絶縁膜がBPSG膜、1層目メタル配線層がチタン等の高融点金属膜を含むものである場合に特に有効である。
【0027】
本発明の半導体ウエハにおいて、切断領域には接続孔は形成されていないようにすれば、ダイシングの際にプロセスモニタ用電極パッド近傍における応力を低減することができ、メタルバリの発生をさらに低減することができる。なお、切断領域以外の1層目メタル配線層が下層のポリシリコン層と接続孔でつながれているので、ダイシング後に残存する部分の1層目メタル配線層は剥がれとはならない。切断領域部分は、前述の通り、完全に破砕されてしまうので、これも剥がれとはならない。
【0028】
また、メタル配線構造は2層以上のメタル配線層を備え、切断領域には1層目メタル配線層は形成されていないようにすれば、切断領域に1層目メタル配線層が形成されている場合に比べて、ダイシングの際にプロセスモニタ用電極パッド近傍における応力を低減することができ、メタルバリの発生をさらに低減することができる。
また、前述のようにBPSG膜とメタル下地チタン系膜との密着性が弱い。そこで、この態様のように、切断領域には1層目メタル配線層は形成されていないようにすれば、例えばポリ−メタル層間絶縁膜がBPSG膜、1層目メタル配線層が下地チタン系膜を含むものであっても、メタルバリの発生を低減することができる。
【0029】
また、ポリ−メタル層間絶縁膜がBPSG膜であっても、本発明の半導体ウエハではプロセスモニタ用電極パッド下のポリ−メタル層間絶縁膜に1層目メタル配線層とポリシリコン層を接続するための接続孔が形成されているようにしたので、BPSG膜の不純物濃度を上げて平坦性を向上させることに起因するプロセスモニタ用電極パッドの膜剥がれを防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
図1は一実施例を示す図であり、(A)はスクライブライン近傍を示す平面図、(B)は(A)のA−A位置での断面図である。図2はこの実施例の半導体ウエハ全体を示す平面図である。図3はこの実施例のスクライブラインに配置されたプロセスモニタの一部を示す図であり、(A)は平面図、(B)は(A)のB−B位置での断面図である。この実施例は本発明を3層メタル配線構造の半導体ウエハに適用したものである。
【0031】
図2に示すように、半導体ウエハ1に複数の半導体チップ3がスクライブライン5によって互いに分離されてマトリクス状に配置されている。スクライブライン5の幅は例えば100μmである。図1(A)に示すように、スクライブライン5のプロセスモニタ領域7にプロセスモニタ用半導体素子9とプロセスモニタ用電極パッド11が配置されている。プロセスモニタ用電極パッド11の平面サイズは例えば70μm×70μmである。スクライブライン5の中央側はダイシング時に切断される切断領域13を構成する。切断領域13の幅は、例えば刃厚が20〜40μmのブレードを用いた場合、ブレードの刃厚とほぼ同じで20〜40μmである。
【0032】
図1(B)を参照して半導体ウエハ1の大まかな断面構造について説明する。
例えばシリコンからなる半導体基板15上にLOCOS酸化膜17が形成されている。プロセスモニタ用電極パッド11下のLOCOS酸化膜17上にポリシリコン層18が形成されている。ポリシリコン層18上を含んでLOCOS酸化膜17上にポリ−メタル層間膜としてのBPSG膜19が形成されている。
プロセスモニタ用電極パッド11下のBPSG膜19に複数のコンタクトホール(接続孔)20が形成されている。ここでは、プロセスモニタ用電極パッド11下に、平面寸法が0.4×0.4μmのコンタクトホール20を2500個(縦50個×横50個)配置した。図面ではコンタクトホール20の個数は簡略化されている。ただし、コンタクトホール20の個数及び配置はこれに限定されるものではない。
【0033】
BPSG膜19上に1層目メタル配線層21−1が形成されている。1層目メタル配線層21−1はプロセスモニタ用電極パッド11の形成領域及びコンタクトホール20内に配置されている。さらに、図示する範囲では、1層目メタル配線層21−1は半導体チップ3の周縁部に沿って環状に形成されている。図1(B)では図示していない領域にも1層目メタル配線層21−1は形成されている。1層目メタル配線層21−1は、下地膜としての高融点金属、例えばチタン系膜の上にアルミニウム合金、例えばAlSiCu膜が積層されて形成されたものである。
【0034】
1層目メタル配線層21−1上を含んでBPSG膜19上に1層目層間絶縁膜23−1が形成されている。1層目層間絶縁膜23−1は例えばNSG(Non-doped Silicate Glass)膜、SOG(Spin On Glass)膜、NSG膜の積層構造によって形成されている。プロセスモニタ用電極パッド11の形成領域の1層目メタル配線層21−1上の1層目層間絶縁膜23−1にスルーホールが形成されている。1層目メタル配線層21−1上の1層目層間絶縁膜23−1に半導体チップ3の周縁部に沿って環状のスルーホールが形成されている。
【0035】
1層目層間絶縁膜23−1上に2層目メタル配線層21−2が形成されている。2層目メタル配線層21−2はプロセスモニタ用電極パッド11の形成領域及びスルーホール内に配置されている。さらに、図示する範囲では、2層目メタル配線層21−2は、半導体チップ3の周縁部に沿って1層目層間絶縁膜23−1上及びスルーホール内に環状に形成されている。図1(B)では図示していない領域にも2層目メタル配線層21−2は形成されている。2層目メタル配線層21−2も、例えばチタン系膜の上にAlSiCu膜が積層されて形成されたものである。
【0036】
2層目メタル配線層21−2上を含んで1層目層間絶縁膜23−1上に2層目層間絶縁膜23−2が形成されている。2層目層間絶縁膜23−2も例えばNSG膜、SOG膜、NSG膜の積層構造によって形成されている。プロセスモニタ用電極パッド11の形成領域の2層目メタル配線層21−2上の2層目層間絶縁膜23−2にスルーホールが形成されている。半導体チップ3の周縁部に沿って2層目メタル配線層21−2上の2層目層間絶縁膜23−2に環状のスルーホールが形成されている。
【0037】
2層目層間絶縁膜23−2上に3層目メタル配線層21−3が形成されている。3層目メタル配線層21−2はプロセスモニタ用電極パッド11の形成領域の2層目層間絶縁膜23−2上及びスルーホール内に配置されている。さらに、図示する範囲では、3層目メタル配線層21−3は、半導体チップ3の周縁部に沿って2層目層間絶縁膜23−2上及びスルーホール内に環状に形成されている。図1(B)では図示していない領域にも3層目メタル配線層21−3は形成されている。3層目メタル配線層21−3も、例えばチタン系膜の上にAlSiCu膜が積層されて形成されたものである。
【0038】
3層目メタル配線層21−3上を含んで2層目層間絶縁膜23−2上に最終保護膜25が形成されている。最終保護膜25は、例えばシリコン酸化膜とシリコン窒化膜の積層構造によって形成されている。プロセスモニタ用電極パッド11の形成領域の最終保護膜25にパッド開口部が形成されて3層目メタル配線層21−3の表面が露出している。
半導体チップ3の周縁部近傍に配置されたメタル配線層21−1,21−2,21−3はガードリング21を形成している。
【0039】
この実施例では、切断領域7の切断時に絶縁膜のひび割れが半導体チップ3に伝播しないように、スクライブライン5の幅方向の両端部のLOCOS酸化膜17、BPSG膜19、1層目層間絶縁膜23−1、2層目層間絶縁膜23−2及び最終保護膜25が10μmの幅をもって帯状に除去されている。ただし、本発明はスクライブライン5の幅方向の両端部の絶縁膜が除去された構造に限定されるものではない。
【0040】
図3を参照してプロセスモニタ領域7について説明する。図3ではBPSG膜19、1層目層間絶縁膜23−1、2層目層間絶縁膜23−2及び最終保護膜25の図示を省略している。
LOCOS酸化膜17で囲まれた半導体基板の表面にソースとドレインを構成する2つの活性領域27a,27bが形成されている。活性領域27a,27b間の半導体基板上にゲート絶縁膜を介してポリシリコンからなるゲート電極29が形成されている。活性領域27a,27b、ゲート絶縁膜及びゲート電極29はプロセスモニタ用半導体素子としてのトランジスタを構成する。このトランジスタはプロセスモニタ用電極パッド11とは異なる領域で切断領域13に配置されており、ここではプロセスモニタ用電極パッド11aと11bの間に配置されている。ゲート電極29を構成するポリシリコンの両端はLOCOS酸化膜17上に延伸して形成されている。
【0041】
BPSG膜19上にプロセスモニタ用電極パッド11a,11b,11cの1層目メタル配線層21−1a,21−1b,21−1cに連続して、線幅が例えば2〜3μmの1層目メタル配線層21−1a,21−1b,21−1cが形成されている。ここではプロセスモニタ用電極パッド11a,11bから突出している部分の1層目メタル配線層21−1a,21−1bは切断領域13に配置されているが、配置位置は任意である。
1層目メタル配線層21−1aの一端は活性領域27a上に配置されてコンタクトホールを介して活性領域27aと電気的に接続されており、他端はプロセスモニタ用電極パッド11aの1層目メタル配線層21−1aと接続されている。
1層目メタル配線層21−1bの一端は活性領域27b上に配置されてコンタクトホールを介して活性領域27bと電気的に接続されており、他端はプロセスモニタ用電極パッド11bの1層目メタル配線層21−1bと接続されている。
1層目メタル配線層21−1cの一端はゲート電極29の端部上に配置されてコンタクトホールを介してゲート電極29と電気的に接続されており、他端はプロセスモニタ用電極パッド11cの1層目メタル配線層21−1cと接続されている。
【0042】
図1(B)を参照して説明したのと同様に、プロセスモニタ用電極パッド11a,11b,11cの形成領域において、1層目層間絶縁膜23−1上に2層目メタル配線層21−2a,21−2b,21−2cが形成され、2層目層間絶縁膜23−2上に3層目メタル配線層21−3a,21−3b,21−3cが形成されている。
【0043】
この実施例では、プロセスモニタ用電極パッド11下のBPSG膜19に1層目メタル配線層21−1とポリシリコン層18を接続するためのコンタクトホール20が形成されているようにしたので、BPSG膜19の上面と1層目メタル配線層21−1の接触面積を小さくすることができ、スクライブライン5の切断領域13にプロセスモニタ用電極パッド11が配置されていても、1層目メタル配線層21−1の膜剥がれを防止することができ、メタルバリの発生を低減することができる。ただし、本発明の半導体ウエハは、最下層のメタル配線層がBPSG膜上に形成されているものに限定されるものではない。
【0044】
さらに、プロセスモニタ用電極パッド11はスクライブライン5の切断領域13を含んで配置されているので、半導体チップサイズ及びスクライブライン幅を大きくする必要はない。
また、この実施例では、プロセスモニタ用電極パッド11下のBPSG膜19に複数のコンタクトホール20を配置しているので、複数のコンタクトホール20の内壁でBPSG膜19と1層目メタル配線層21−1を接触させることができ、1層目メタル配線層21−1の膜剥がれを防止している。
【0045】
さらに、プロセスモニタ用電極パッド11は3層のメタル配線層21−1,21−2,21−3で形成されているので、例えばプロセスモニタ用電極パッドが最上層のメタル配線層のみで形成されている構造に比べて、検査時にプロセスモニタ用電極パッド11に探針を接触させる際に探針の電極パッドの突抜けを防止することができる。
【0046】
図4は切断領域を切断した後のウエハの顕微鏡写真であり、(A)はプロセスモニタ用電極パッド下にポリシリコン層及びコンタクトホールを形成する本発明を適用したもの、(B)は従来のものを示す。
(A)に示すように、本発明を適用したウエハでは、プロセスモニタ用電極パッド11が剥がれていないのがわかる。これに対し、(B)に示すように、従来のウエハでは、
90%以上のプロセスモニタ用電極パッド11でメタル剥がれが発生し、プロセスモニタ用電極パッド11が残っていないのがわかる。
このように、本発明によれば、プロセスモニタ用電極パッドのメタルバリの発生を低減することができる。
【0047】
上記実施例では、切断領域13にコンタクトホール20を形成しているが、図5に示すように、切断領域13にはコンタクトホール20が形成されていないようにしてもよい。切断領域13とは異なる領域で1層目メタル配線層21−1が下層のポリシリコン層18とコンタクトホール20を介して接続されているので、切断領域13とは異なる領域の1層目メタル配線層21−1はダイシング後に剥がれとはならない。1層目メタル配線層21−1の切断領域13に配置された部分は、完全に破砕されてしまうので、これも剥がれとはならない。そして、ダイシングの際に、コンタクトホール20内に形成された1層目メタル配線層21−1に起因するプロセスモニタ用電極パッド11近傍における応力を低減することができ、メタルバリの発生をさらに低減することができる。
【0048】
さらに、図6に示すように、切断領域13にはポリシリコン層18が形成されていないようにしてもよい。この態様でも、切断領域13とは異なる領域で1層目メタル配線層21−1が下層のポリシリコン層18とコンタクトホール20を介して接続されているので、切断領域13とは異なる領域の1層目メタル配線層21−1はダイシング後に剥がれとはならない。1層目メタル配線層21−1の切断領域13に配置された部分は、完全に破砕されてしまうので、これも剥がれとはならない。そして、ダイシングの際に、ポリシリコン層18に起因するプロセスモニタ用電極パッド11近傍における応力を低減することができ、メタルバリの発生をさらに低減することができる。
【0049】
また、図7に示すように、切断領域13には1層目メタル配線層21−1は形成されていないようにしてもよい。これにより、切断領域に1層目メタル配線層21−1が形成されている場合に比べて、ダイシングの際に、1層目メタル配線層21−1に起因するプロセスモニタ用電極パッド11近傍における応力を低減することができ、メタルバリの発生をさらに低減することができる。
また、前述のようにBPSG膜19とメタル下地チタン系膜との密着性は弱い。この実施例は、ポリ−メタル層間絶縁膜と1層目メタル配線層の密着性が弱い組合せ、例えばポリ−メタル層間絶縁膜がBPSG膜19、1層目メタル配線層21−1が下地チタン系膜を含むものである場合に、メタルバリの発生の低減について特に有効である。
【0050】
図7に示した実施例に対して、さらに、図8に示すように、切断領域13にはポリシリコン層18が形成されていないようにしてもよい。これにより、ダイシングの際に、ポリシリコン層18に起因するプロセスモニタ用電極パッド11近傍における応力を低減することができ、メタルバリの発生をさらに低減することができる。
【0051】
上記の実施例では、プロセスモニタ用電極パッド11下に複数のコンタクトホール20が形成されているが、図9に示すように、コンタクトホール20は1つであってもよい。
図9に示した実施例では、上記実施例と同様に、プロセスモニタ用電極パッド11下においてBPSG膜19の上面と1層目メタル配線層21−1の接触面積を小さくすることができ、スクライブライン5の切断領域13にプロセスモニタ用電極パッド11が配置されていても、1層目メタル配線層21−1の膜剥がれを防止することができ、メタルバリの発生を低減することができる。
【0052】
さらに、上記実施例と同様に、プロセスモニタ用電極パッド11はスクライブライン5の切断領域13を含んで配置されているので、半導体チップサイズ及びスクライブライン幅を大きくする必要はない。
また、図9に示した実施例では、コンタクトホール20の内壁でBPSG膜19と1層目メタル配線層21−1を接触させるとともに、1層目メタル配線層21−1を大きな面積でポリシリコン層18に接触させていることにより、1層目メタル配線層21−1の膜剥がれを防止している。
【0053】
図9に示した実施例では、切断領域13にコンタクトホール20を形成しているが、図10に示すように、切断領域13にはコンタクトホール20が形成されていないようにしてもよい。切断領域13とは異なる領域で1層目メタル配線層21−1が下層のポリシリコン層18とコンタクトホール20を介して接続されているので、切断領域13とは異なる領域の1層目メタル配線層21−1はダイシング後に剥がれとはならない。1層目メタル配線層21−1の切断領域13に配置された部分は、完全に破砕されてしまうので、これも剥がれとはならない。そして、ダイシングの際に、コンタクトホール20内に形成された1層目メタル配線層21−1に起因するプロセスモニタ用電極パッド11近傍における応力を低減することができ、メタルバリの発生をさらに低減することができる。
【0054】
さらに、図11に示すように、切断領域13にはポリシリコン層18が形成されていないようにしてもよい。この態様でも、切断領域13とは異なる領域で1層目メタル配線層21−1が下層のポリシリコン層18とコンタクトホール20を介して接続されているので、切断領域13とは異なる領域の1層目メタル配線層21−1はダイシング後に剥がれとはならない。1層目メタル配線層21−1の切断領域13に配置された部分は、完全に破砕されてしまうので、これも剥がれとはならない。そして、ダイシングの際に、ポリシリコン層18に起因するプロセスモニタ用電極パッド11近傍における応力を低減することができ、メタルバリの発生をさらに低減することができる。
【0055】
また、図12に示すように、切断領域13には1層目メタル配線層21−1は形成されていないようにしてもよい。これにより、切断領域に1層目メタル配線層21−1が形成されている場合に比べて、ダイシングの際に、1層目メタル配線層21−1に起因するプロセスモニタ用電極パッド11近傍における応力を低減することができ、メタルバリの発生をさらに低減することができる。
また、この実施例は、ポリ−メタル層間絶縁膜と1層目メタル配線層の密着性が弱い組合せ、例えばポリ−メタル層間絶縁膜がBPSG膜19、1層目メタル配線層21−1が下地チタン系膜を含むものである場合に、メタルバリの発生の低減について特に有効である。
【0056】
図12に示した実施例に対して、さらに、図13に示すように、切断領域13にはポリシリコン層18が形成されていないようにしてもよい。これにより、ダイシングの際に、ポリシリコン層18に起因するプロセスモニタ用電極パッド11近傍における応力を低減することができ、メタルバリの発生をさらに低減することができる。
【0057】
上記の実施例では、コンタクトホール20内に1層目メタル配線層21−1を形成しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、図14に示すように、コンタクトホール20内に1層目メタル配線層21−1とは異なる金属材料、例えばタングステンを形成するようにしてもよい。
この実施例によっても、BPSG膜19の上面と1層目メタル配線層21−1の接触面積を小さくすることができ、スクライブライン5の切断領域13にプロセスモニタ用電極パッド11が配置されていても、1層目メタル配線層21−1の膜剥がれを防止することができ、メタルバリの発生を低減することができる。
さらに、プロセスモニタ用電極パッド11はスクライブライン5の切断領域13を含んで配置されているので、半導体チップサイズ及びスクライブライン幅を大きくする必要はない。
【0058】
コンタクトホール20内に1層目メタル配線層21−1とは異なる金属材料を形成する態様は、図5から図13に示した実施例にも適用することができ、それらの実施例と同様に1層目メタル配線層21−1の膜剥がれ防止の効果を得ることができ、メタルバリの発生を低減することができる。
【0059】
上記実施例では、切断領域13に2層目メタル配線層21−2が形成されているが、切断領域13には2層目メタル配線層21−2が形成されていないようにしてもよい。これにより、プロセスモニタ用電極パッド11を切断する際のメタル配線層は最上層の3層目メタル配線層21−3だけであるので、メタルバリの発生をさらに低減することができる。
【0060】
上記で説明した実施例では、本発明を3層メタル配線構造の半導体ウエハに適用しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、1層メタル配線構造、2層メタル配線構造、及び4層以上のメタル配線構造の半導体ウエハに適用することができる。
【0061】
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、寸法、形状、材料、配置などは一例であり、特許請求の範囲に記載された本発明の範囲内で種々の変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】一実施例を示す図であり、(A)はスクライブライン近傍を示す平面図、(B)は(A)のA−A位置での断面図である。
【図2】同実施例の半導体ウエハ全体を示す平面図である。
【図3】同実施例のスクライブラインに配置されたプロセスモニタの一部を示す図であり、(A)は平面図、(B)は(A)のB−B位置での断面図である。
【図4】切断領域を切断した後のウエハの顕微鏡写真であり、(A)はプロセスモニタ用電極パッド下にポリシリコン層及びコンタクトホールを形成する本発明を適用したもの、(B)は従来のものを示す。
【図5】他の実施例のプロセスモニタ用電極パッド近傍を示す図であり、(A)は平面図、(B)は(A)のC−C位置での断面図での断面図、(C)は(A)のD−D位置での断面図での断面図である。
【図6】さらに他の実施例のプロセスモニタ用電極パッド近傍を示す図であり、(A)は平面図、(B)は(A)のE−E位置での断面図での断面図、(C)は(A)のF−F位置での断面図での断面図である。
【図7】さらに他の実施例のプロセスモニタ用電極パッド近傍を示す図であり、(A)は平面図、(B)は(A)のG−G位置での断面図での断面図、(C)は(A)のH−H位置での断面図での断面図である。
【図8】さらに他の実施例のプロセスモニタ用電極パッド近傍を示す図であり、(A)は平面図、(B)は(A)のI−I位置での断面図での断面図、(C)は(A)のJ−J位置での断面図での断面図である。
【図9】さらに他の実施例のプロセスモニタ用電極パッド近傍を示す図であり、(A)は平面図、(B)は(A)のK−K位置での断面図での断面図、(C)は(A)のL−L位置での断面図での断面図である。
【図10】さらに他の実施例のプロセスモニタ用電極パッド近傍を示す図であり、(A)は平面図、(B)は(A)のM−M位置での断面図での断面図、(C)は(A)のN−N位置での断面図での断面図である。
【図11】さらに他の実施例のプロセスモニタ用電極パッド近傍を示す図であり、(A)は平面図、(B)は(A)のO−O位置での断面図での断面図、(C)は(A)のP−P位置での断面図での断面図である。
【図12】さらに他の実施例のプロセスモニタ用電極パッド近傍を示す図であり、(A)は平面図、(B)は(A)のQ−Q位置での断面図での断面図、(C)は(A)のR−R位置での断面図での断面図である。
【図13】さらに他の実施例のプロセスモニタ用電極パッド近傍を示す図であり、(A)は平面図、(B)は(A)のS−S位置での断面図での断面図、(C)は(A)のT−T位置での断面図での断面図である。
【図14】さらに他の実施例のプロセスモニタ用電極パッド近傍を示す図であり、(A)は平面図、(B)は(A)のU−U位置での断面図での断面図、(C)は(A)のV−V位置での断面図での断面図である。
【図15】従来の半導体ウエハのスクライブライン近傍を示す図であり、(A)は平面図、(B)は(A)のW−W位置での断面図である。
【符号の説明】
【0063】
1 半導体ウエハ
3 半導体チップ
5 スクライブライン
7 プロセスモニタ領域
9 プロセスモニタ用半導体素子
11,11a,11b,11c プロセスモニタ用電極パッド
13 切断領域
15 半導体基板
17 LOCOS酸化膜
18 ポリシリコン層
19 BPSG膜
20 コンタクトホール(接続孔)
21 ガードリング
21−1,21−1a,21−1b,21−1c 1層目メタル配線層
21−2,21−2a,21−2b,21−2c 2層目メタル配線層
21−3,21−3a,21−3b,21−3c 3層目メタル配線層
23−1 1層目層間絶縁膜
23−2 2層目層間絶縁膜
23−3 3層目層間絶縁膜
25 最終保護膜
【技術分野】
【0001】
本発明は半導体ウエハに関し、特に、複数の半導体チップがスクライブラインによって互いに分離されてマトリクス状に配置されており、それらの半導体チップは3層以上の多層メタル配線構造を備えており、スクライブラインにプロセスモニタ用半導体素子とプロセスモニタ用電極パッドを備えた半導体ウエハに関するものである。
【背景技術】
【0002】
半導体ウエハから半導体チップを切り出すダイシング工程では、ダイヤモンド等の粒子をボンド材で保持させた環状のブレードを高速回転させて、半導体ウエハのスクライブラインと呼ばれる部分を破砕して半導体チップを取り出す方法が一般的に行われている。このダイシング工程では、半導体ウエハをよりよく切断するために、ブレード厚やその回転速度、ステージの送り速度や切込み深さなどのパラメータを最適化している。
【0003】
ダイシングの対象である半導体ウエハは、シリコン基板に各種薄膜が積層されて形成された物であり、厚み方向に一様の物ではない。特に、半導体装置の配線として広く利用されているアルミニウムを主な主成分とするメタル配線は金属材料であるため、シリコンとは大きく材質の特性が異なるものである。
【0004】
半導体ウエハのスクライブラインには半導体チップの出来具合を検査するためのプロセスモニタが配置されることが一般的である。このプロセスモニタには、プロセスモニタ用半導体素子の電気的特性を評価するための電極パッドが設けられる。プロセスモニタ用電極パッドは金属材料で形成される。したがって、ダイシング工程では、シリコン基板、絶縁膜及び金属材料を含む積層構造を切断することになる。
【0005】
図15は従来の半導体ウエハのスクライブライン近傍を示す図であり、(A)は平面図、(B)は(A)のW−W位置での断面図である。
半導体基板15上にLOCOS(Local Oxidation of Silicon)酸化膜17が形成されている。LOCOS酸化膜17上にBPSG(Boro-Phospho silicate glass)膜19が形成されている。
【0006】
BPSG膜19上に1層目メタル配線層21−1が形成されている。プロセスモニタ用電極パッド31の形成領域に1層目メタル配線層21−1が配置されている。さらに、図示する範囲では、1層目メタル配線層21−1は半導体チップ3の周縁部に沿って環状に形成されている。
【0007】
1層目メタル配線層21−1上を含んでBPSG膜19上に1層目層間絶縁膜23−1が形成されている。プロセスモニタ用電極パッド31の形成領域の1層目メタル配線層21−1上の1層目層間絶縁膜23−1にスルーホールが形成されている。1層目メタル配線層21−1上の1層目層間絶縁膜23−1に半導体チップ3の周縁部に沿って環状のスルーホールが形成されている。
【0008】
1層目層間絶縁膜23−1上に2層目メタル配線層21−2が形成されている。プロセスモニタ用電極パッド31の形成領域及びスルーホール内に2層目メタル配線層21−2が配置されている。さらに、図示する範囲では、2層目メタル配線層21−2は、半導体チップ3の周縁部に沿って1層目層間絶縁膜23−1上及びスルーホール内に環状に形成されている。
【0009】
2層目メタル配線層21−2上を含んで1層目層間絶縁膜23−1上に2層目層間絶縁膜23−2が形成されている。プロセスモニタ用電極パッド31の形成領域の2層目メタル配線層21−2上の2層目層間絶縁膜23−2にスルーホールが形成されている。半導体チップ3の周縁部に沿って2層目メタル配線層21−2上の2層目層間絶縁膜23−2に環状のスルーホールが形成されている。
【0010】
2層目層間絶縁膜23−2上に3層目メタル配線層21−3が形成されている。プロセスモニタ用電極パッド31の形成領域の2層目層間絶縁膜23−2上及びスルーホール内に3層目メタル配線層21−2が配置されている。さらに、図示する範囲では、3層目メタル配線層21−3は、半導体チップ3の周縁部に沿って2層目層間絶縁膜23−2上及びスルーホール内に環状に形成されている。
【0011】
3層目メタル配線層21−3上を含んで2層目層間絶縁膜23−2上に最終保護膜25が形成されている。プロセスモニタ用電極パッド31の形成領域の最終保護膜25にパッド開口部が形成されて3層目メタル配線層21−3の表面が露出している。
半導体チップ3の周縁部近傍に配置されたメタル配線層21−1,21−2,21−3はガードリング21を形成している。
【0012】
ダイシング工程において、材質の異なる膜を一度にまとめて切断することは一般的には難しく、いわゆるメタルバリと呼ばれるメタル剥がれが発生するという問題点があった。通常、ダイシングラインに配置されるプロセスモニタ用半導体素子は小さいのでブレード厚、例えば20〜50μm(マイクロメートル)内に入ってしまうため、完全に破砕されバリなどにならない。しかし、プロセスモニタ用電極パッドの幅寸法は小さくとも60μm以上はあり、ブレード厚(切断領域幅)よりも大きいため、メタルバリなどの問題となる。
【0013】
この問題は、ハーフミクロンプロセスと呼ばれるプロセスルールまでは、使用される配線層が2〜3層であったこともあり、ダイシング処理を工夫することにより克服してきた経緯がある。
一方、昨今の半導体素子の微細化のためにメタル配線の多層化が顕著になってきている。例えば7〜8層というのも珍しくはなくなってきている。そして、多層に積層されたメタル配線がプロセスモニタ用電極パッドとしてスクライブライン上に存在すると、プロセスモニタ用電極パッドを構成する金属膜に起因してメタルバリが生じるという問題があった。
【0014】
また、微細化にともなって、写真製版法での焦点深度問題を緩和するために絶縁膜の平坦化が行われている。例えばCMP(Chemical Mechanical Polishing)法を用いたり、BPSG膜をポリシリコン−メタル層間膜に採用したりするなどして、絶縁膜表面の平坦化を達成している。BPSG膜は、シリコン酸化膜にボロンとリンを導入して形成される絶縁膜であり、CVD(Chemical Vapor Deposition)法によって形成される。一般にボロンやリン濃度を上げると平坦性がよくなる傾向があることが知られている。よって、微細化のためにはボロンやリン濃度を上げていくことになる。
【0015】
しかし、本発明者による評価では、BPSG膜の濃度を上げると、BPSG膜−メタル配線間、正確には、BPSG膜と、アルミニウム合金の下地となる高融点金属であるチタン系膜との間の密着性が弱くなる傾向があることがわかった。この理由は、ボロンやリンの濃度をあげることによって平坦性がよくなると同時にマイクロラフネスも小さくなり、BPSG膜の金属膜との接触面積が小さくなることが原因の一つと考えられる。つまり、微細化を進めるとダイシング工程においてプロセスモニタ用電極パッドの膜剥がれが顕著になり、半導体ウエハの切断処理が難しくなるという問題があった。
【0016】
上記の不具合を改善する従来技術として、例えば特許文献1を挙げることができる。
特許文献1には、プロセスモニタ用電極パッドを半導体チップ内に配置し、プロセスモニタとしての半導体素子のみをスクライブラインに配置することによって、ダイシング時に電極パッドが邪魔にならないとしている。
しかし、この方法では、半導体チップ内にプロセスモニタ用電極パッドを配置しなければならず、半導体チップサイズを大きくしてしまいコストアップになるという問題があった。特に、電極パッド数が多い半導体チップ製品では、電極パッド間距離の制約でチップサイズが決まってしまう製品もあり、さらに電極パッド数が増えてしまうこの方法は致命的である。
【0017】
また、図15に示したように、半導体チップとスクライブラインの間にはダイシングによるダメージを半導体チップ内にまで及ぼさないようにするために金属材料からなるガードリングが配置される。しかし、プロセスモニタ用電極パッドを半導体チップ内に配置すると、ガードリングを超えてスクライブライン上のプロセスモニタ用半導体素子と連絡しなければならず、実施が事実上難しかった。これは、ガードリングには金属材料が使われるため、ガードリングの一部を切り離すなどの作業が必要な上、それではガードリングの意味が無いためである。
【0018】
また、特許文献1には、プロセスモニタ用電極パッドを半導体チップ内に配置し、その電極パッドを半導体チップの電極パッドと共用する方法も記載されている。
しかし、一般に、スクライブラインに配置されるプロセスモニタとしての半導体素子の数と個々の製品の電極パッド数との相関は無く、スクライブラインに配置された半導体素子と製品電極パッドの位置を個々の製品ごとに調整することが難しいという問題があった。さらに、プロセスモニタの電気的測定を行なう際に製品個々に測定用のプローブカードを別々に用意する必要があるという問題もあった。また、上述したガードリングの問題も解決できない。
【0019】
特許文献1には、さらに、プロセスモニタ用電極パッド及び半導体素子をスクライブラインに配置するが切断領域には電極パッドを配置しない方法も記載されている。
しかし、この方法ではスクライブラインの幅を広くする必要があり、半導体ウエハの半導体チップ取れ数が少なくなり、コストアップになるという問題があった。
【0020】
【特許文献1】特開2005−191334号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0021】
そこで本発明は、半導体チップサイズ及びスクライブライン幅を大きくすることなく、メタルバリの発生を低減することができる半導体ウエハを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0022】
本発明にかかる半導体ウエハは、複数の半導体チップがスクライブラインによって互いに分離されてマトリクス状に配置されており、それらの半導体チップはポリシリコン層とそのポリシリコン層よりも上層側に形成された1層以上のメタル配線構造を備えており、スクライブラインにプロセスモニタ用半導体素子とプロセスモニタ用電極パッドを備えた半導体ウエハであって、上記プロセスモニタ用電極パッドは、上記ポリシリコン層上に形成されたポリ−メタル層間絶縁膜上に形成された1層目メタル配線層を少なくとも含む1層以上のメタル配線層からなり、上記スクライブラインのうち切断される切断領域を含んで上記切断領域よりも広い幅をもって上記スクライブラインに配置されており、上記プロセスモニタ用電極パッド下の上記ポリ−メタル層間絶縁膜に上記1層目メタル配線層と上記ポリシリコン層を接続するための接続孔が形成されているものである。
本願特許請求の範囲及び本明細書において、プロセスモニタ用電極パッドが同程度の平面サイズの複数層のメタル配線層で形成されている場合には、それらの複数層のメタル配線層全部でプロセスモニタ用電極パッドと呼ぶ。
また、上記接続孔内に形成されている金属材料も含んでプロセスモニタ用電極パッドと呼ぶ。ここで、接続孔内に形成されている金属材料は、1層目メタル配線層と同じ材料であってもよいし、1層目メタル配線層とは異なる材料であってもよい。
【0023】
本発明の半導体ウエハにおいて、上記切断領域には上記接続孔は形成されていない例を挙げることができる。
【0024】
また、上記メタル配線構造は2層以上のメタル配線層を備え、上記切断領域には上記1層目メタル配線層は形成されていない例を挙げることができる。
【0025】
さらに、上記ポリ−メタル層間絶縁膜の例としてBPSG膜を挙げることができる。
【発明の効果】
【0026】
本発明の半導体ウエハでは、プロセスモニタ用電極パッドは、ポリシリコン層上に形成されたポリ−メタル層間絶縁膜上に形成された1層目メタル配線層を少なくとも含む1層以上のメタル配線層からなり、スクライブラインのうち切断される切断領域を含んで切断領域よりも広い幅をもってスクライブラインに配置されており、プロセスモニタ用電極パッド下のポリ−メタル層間絶縁膜に1層目メタル配線層とポリシリコン層を接続するための接続孔が形成されているようにした。これにより、ポリ−メタル層間絶縁膜の上面と1層目メタル配線層の接触面積を小さくすることができ、スクライブラインの切断領域にプロセスモニタ用電極パッドが配置されていても、1層目メタル配線層の膜剥がれを防止することができ、メタルバリの発生を低減することができる。さらに、プロセスモニタ用電極パッドはスクライブラインの切断領域を含んで配置されているので、半導体チップサイズ及びスクライブライン幅を大きくする必要はない。
本発明は、ポリ−メタル層間絶縁膜と1層目メタル配線層の密着性が弱い組合せ、例えばポリ−メタル層間絶縁膜がBPSG膜、1層目メタル配線層がチタン等の高融点金属膜を含むものである場合に特に有効である。
【0027】
本発明の半導体ウエハにおいて、切断領域には接続孔は形成されていないようにすれば、ダイシングの際にプロセスモニタ用電極パッド近傍における応力を低減することができ、メタルバリの発生をさらに低減することができる。なお、切断領域以外の1層目メタル配線層が下層のポリシリコン層と接続孔でつながれているので、ダイシング後に残存する部分の1層目メタル配線層は剥がれとはならない。切断領域部分は、前述の通り、完全に破砕されてしまうので、これも剥がれとはならない。
【0028】
また、メタル配線構造は2層以上のメタル配線層を備え、切断領域には1層目メタル配線層は形成されていないようにすれば、切断領域に1層目メタル配線層が形成されている場合に比べて、ダイシングの際にプロセスモニタ用電極パッド近傍における応力を低減することができ、メタルバリの発生をさらに低減することができる。
また、前述のようにBPSG膜とメタル下地チタン系膜との密着性が弱い。そこで、この態様のように、切断領域には1層目メタル配線層は形成されていないようにすれば、例えばポリ−メタル層間絶縁膜がBPSG膜、1層目メタル配線層が下地チタン系膜を含むものであっても、メタルバリの発生を低減することができる。
【0029】
また、ポリ−メタル層間絶縁膜がBPSG膜であっても、本発明の半導体ウエハではプロセスモニタ用電極パッド下のポリ−メタル層間絶縁膜に1層目メタル配線層とポリシリコン層を接続するための接続孔が形成されているようにしたので、BPSG膜の不純物濃度を上げて平坦性を向上させることに起因するプロセスモニタ用電極パッドの膜剥がれを防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
図1は一実施例を示す図であり、(A)はスクライブライン近傍を示す平面図、(B)は(A)のA−A位置での断面図である。図2はこの実施例の半導体ウエハ全体を示す平面図である。図3はこの実施例のスクライブラインに配置されたプロセスモニタの一部を示す図であり、(A)は平面図、(B)は(A)のB−B位置での断面図である。この実施例は本発明を3層メタル配線構造の半導体ウエハに適用したものである。
【0031】
図2に示すように、半導体ウエハ1に複数の半導体チップ3がスクライブライン5によって互いに分離されてマトリクス状に配置されている。スクライブライン5の幅は例えば100μmである。図1(A)に示すように、スクライブライン5のプロセスモニタ領域7にプロセスモニタ用半導体素子9とプロセスモニタ用電極パッド11が配置されている。プロセスモニタ用電極パッド11の平面サイズは例えば70μm×70μmである。スクライブライン5の中央側はダイシング時に切断される切断領域13を構成する。切断領域13の幅は、例えば刃厚が20〜40μmのブレードを用いた場合、ブレードの刃厚とほぼ同じで20〜40μmである。
【0032】
図1(B)を参照して半導体ウエハ1の大まかな断面構造について説明する。
例えばシリコンからなる半導体基板15上にLOCOS酸化膜17が形成されている。プロセスモニタ用電極パッド11下のLOCOS酸化膜17上にポリシリコン層18が形成されている。ポリシリコン層18上を含んでLOCOS酸化膜17上にポリ−メタル層間膜としてのBPSG膜19が形成されている。
プロセスモニタ用電極パッド11下のBPSG膜19に複数のコンタクトホール(接続孔)20が形成されている。ここでは、プロセスモニタ用電極パッド11下に、平面寸法が0.4×0.4μmのコンタクトホール20を2500個(縦50個×横50個)配置した。図面ではコンタクトホール20の個数は簡略化されている。ただし、コンタクトホール20の個数及び配置はこれに限定されるものではない。
【0033】
BPSG膜19上に1層目メタル配線層21−1が形成されている。1層目メタル配線層21−1はプロセスモニタ用電極パッド11の形成領域及びコンタクトホール20内に配置されている。さらに、図示する範囲では、1層目メタル配線層21−1は半導体チップ3の周縁部に沿って環状に形成されている。図1(B)では図示していない領域にも1層目メタル配線層21−1は形成されている。1層目メタル配線層21−1は、下地膜としての高融点金属、例えばチタン系膜の上にアルミニウム合金、例えばAlSiCu膜が積層されて形成されたものである。
【0034】
1層目メタル配線層21−1上を含んでBPSG膜19上に1層目層間絶縁膜23−1が形成されている。1層目層間絶縁膜23−1は例えばNSG(Non-doped Silicate Glass)膜、SOG(Spin On Glass)膜、NSG膜の積層構造によって形成されている。プロセスモニタ用電極パッド11の形成領域の1層目メタル配線層21−1上の1層目層間絶縁膜23−1にスルーホールが形成されている。1層目メタル配線層21−1上の1層目層間絶縁膜23−1に半導体チップ3の周縁部に沿って環状のスルーホールが形成されている。
【0035】
1層目層間絶縁膜23−1上に2層目メタル配線層21−2が形成されている。2層目メタル配線層21−2はプロセスモニタ用電極パッド11の形成領域及びスルーホール内に配置されている。さらに、図示する範囲では、2層目メタル配線層21−2は、半導体チップ3の周縁部に沿って1層目層間絶縁膜23−1上及びスルーホール内に環状に形成されている。図1(B)では図示していない領域にも2層目メタル配線層21−2は形成されている。2層目メタル配線層21−2も、例えばチタン系膜の上にAlSiCu膜が積層されて形成されたものである。
【0036】
2層目メタル配線層21−2上を含んで1層目層間絶縁膜23−1上に2層目層間絶縁膜23−2が形成されている。2層目層間絶縁膜23−2も例えばNSG膜、SOG膜、NSG膜の積層構造によって形成されている。プロセスモニタ用電極パッド11の形成領域の2層目メタル配線層21−2上の2層目層間絶縁膜23−2にスルーホールが形成されている。半導体チップ3の周縁部に沿って2層目メタル配線層21−2上の2層目層間絶縁膜23−2に環状のスルーホールが形成されている。
【0037】
2層目層間絶縁膜23−2上に3層目メタル配線層21−3が形成されている。3層目メタル配線層21−2はプロセスモニタ用電極パッド11の形成領域の2層目層間絶縁膜23−2上及びスルーホール内に配置されている。さらに、図示する範囲では、3層目メタル配線層21−3は、半導体チップ3の周縁部に沿って2層目層間絶縁膜23−2上及びスルーホール内に環状に形成されている。図1(B)では図示していない領域にも3層目メタル配線層21−3は形成されている。3層目メタル配線層21−3も、例えばチタン系膜の上にAlSiCu膜が積層されて形成されたものである。
【0038】
3層目メタル配線層21−3上を含んで2層目層間絶縁膜23−2上に最終保護膜25が形成されている。最終保護膜25は、例えばシリコン酸化膜とシリコン窒化膜の積層構造によって形成されている。プロセスモニタ用電極パッド11の形成領域の最終保護膜25にパッド開口部が形成されて3層目メタル配線層21−3の表面が露出している。
半導体チップ3の周縁部近傍に配置されたメタル配線層21−1,21−2,21−3はガードリング21を形成している。
【0039】
この実施例では、切断領域7の切断時に絶縁膜のひび割れが半導体チップ3に伝播しないように、スクライブライン5の幅方向の両端部のLOCOS酸化膜17、BPSG膜19、1層目層間絶縁膜23−1、2層目層間絶縁膜23−2及び最終保護膜25が10μmの幅をもって帯状に除去されている。ただし、本発明はスクライブライン5の幅方向の両端部の絶縁膜が除去された構造に限定されるものではない。
【0040】
図3を参照してプロセスモニタ領域7について説明する。図3ではBPSG膜19、1層目層間絶縁膜23−1、2層目層間絶縁膜23−2及び最終保護膜25の図示を省略している。
LOCOS酸化膜17で囲まれた半導体基板の表面にソースとドレインを構成する2つの活性領域27a,27bが形成されている。活性領域27a,27b間の半導体基板上にゲート絶縁膜を介してポリシリコンからなるゲート電極29が形成されている。活性領域27a,27b、ゲート絶縁膜及びゲート電極29はプロセスモニタ用半導体素子としてのトランジスタを構成する。このトランジスタはプロセスモニタ用電極パッド11とは異なる領域で切断領域13に配置されており、ここではプロセスモニタ用電極パッド11aと11bの間に配置されている。ゲート電極29を構成するポリシリコンの両端はLOCOS酸化膜17上に延伸して形成されている。
【0041】
BPSG膜19上にプロセスモニタ用電極パッド11a,11b,11cの1層目メタル配線層21−1a,21−1b,21−1cに連続して、線幅が例えば2〜3μmの1層目メタル配線層21−1a,21−1b,21−1cが形成されている。ここではプロセスモニタ用電極パッド11a,11bから突出している部分の1層目メタル配線層21−1a,21−1bは切断領域13に配置されているが、配置位置は任意である。
1層目メタル配線層21−1aの一端は活性領域27a上に配置されてコンタクトホールを介して活性領域27aと電気的に接続されており、他端はプロセスモニタ用電極パッド11aの1層目メタル配線層21−1aと接続されている。
1層目メタル配線層21−1bの一端は活性領域27b上に配置されてコンタクトホールを介して活性領域27bと電気的に接続されており、他端はプロセスモニタ用電極パッド11bの1層目メタル配線層21−1bと接続されている。
1層目メタル配線層21−1cの一端はゲート電極29の端部上に配置されてコンタクトホールを介してゲート電極29と電気的に接続されており、他端はプロセスモニタ用電極パッド11cの1層目メタル配線層21−1cと接続されている。
【0042】
図1(B)を参照して説明したのと同様に、プロセスモニタ用電極パッド11a,11b,11cの形成領域において、1層目層間絶縁膜23−1上に2層目メタル配線層21−2a,21−2b,21−2cが形成され、2層目層間絶縁膜23−2上に3層目メタル配線層21−3a,21−3b,21−3cが形成されている。
【0043】
この実施例では、プロセスモニタ用電極パッド11下のBPSG膜19に1層目メタル配線層21−1とポリシリコン層18を接続するためのコンタクトホール20が形成されているようにしたので、BPSG膜19の上面と1層目メタル配線層21−1の接触面積を小さくすることができ、スクライブライン5の切断領域13にプロセスモニタ用電極パッド11が配置されていても、1層目メタル配線層21−1の膜剥がれを防止することができ、メタルバリの発生を低減することができる。ただし、本発明の半導体ウエハは、最下層のメタル配線層がBPSG膜上に形成されているものに限定されるものではない。
【0044】
さらに、プロセスモニタ用電極パッド11はスクライブライン5の切断領域13を含んで配置されているので、半導体チップサイズ及びスクライブライン幅を大きくする必要はない。
また、この実施例では、プロセスモニタ用電極パッド11下のBPSG膜19に複数のコンタクトホール20を配置しているので、複数のコンタクトホール20の内壁でBPSG膜19と1層目メタル配線層21−1を接触させることができ、1層目メタル配線層21−1の膜剥がれを防止している。
【0045】
さらに、プロセスモニタ用電極パッド11は3層のメタル配線層21−1,21−2,21−3で形成されているので、例えばプロセスモニタ用電極パッドが最上層のメタル配線層のみで形成されている構造に比べて、検査時にプロセスモニタ用電極パッド11に探針を接触させる際に探針の電極パッドの突抜けを防止することができる。
【0046】
図4は切断領域を切断した後のウエハの顕微鏡写真であり、(A)はプロセスモニタ用電極パッド下にポリシリコン層及びコンタクトホールを形成する本発明を適用したもの、(B)は従来のものを示す。
(A)に示すように、本発明を適用したウエハでは、プロセスモニタ用電極パッド11が剥がれていないのがわかる。これに対し、(B)に示すように、従来のウエハでは、
90%以上のプロセスモニタ用電極パッド11でメタル剥がれが発生し、プロセスモニタ用電極パッド11が残っていないのがわかる。
このように、本発明によれば、プロセスモニタ用電極パッドのメタルバリの発生を低減することができる。
【0047】
上記実施例では、切断領域13にコンタクトホール20を形成しているが、図5に示すように、切断領域13にはコンタクトホール20が形成されていないようにしてもよい。切断領域13とは異なる領域で1層目メタル配線層21−1が下層のポリシリコン層18とコンタクトホール20を介して接続されているので、切断領域13とは異なる領域の1層目メタル配線層21−1はダイシング後に剥がれとはならない。1層目メタル配線層21−1の切断領域13に配置された部分は、完全に破砕されてしまうので、これも剥がれとはならない。そして、ダイシングの際に、コンタクトホール20内に形成された1層目メタル配線層21−1に起因するプロセスモニタ用電極パッド11近傍における応力を低減することができ、メタルバリの発生をさらに低減することができる。
【0048】
さらに、図6に示すように、切断領域13にはポリシリコン層18が形成されていないようにしてもよい。この態様でも、切断領域13とは異なる領域で1層目メタル配線層21−1が下層のポリシリコン層18とコンタクトホール20を介して接続されているので、切断領域13とは異なる領域の1層目メタル配線層21−1はダイシング後に剥がれとはならない。1層目メタル配線層21−1の切断領域13に配置された部分は、完全に破砕されてしまうので、これも剥がれとはならない。そして、ダイシングの際に、ポリシリコン層18に起因するプロセスモニタ用電極パッド11近傍における応力を低減することができ、メタルバリの発生をさらに低減することができる。
【0049】
また、図7に示すように、切断領域13には1層目メタル配線層21−1は形成されていないようにしてもよい。これにより、切断領域に1層目メタル配線層21−1が形成されている場合に比べて、ダイシングの際に、1層目メタル配線層21−1に起因するプロセスモニタ用電極パッド11近傍における応力を低減することができ、メタルバリの発生をさらに低減することができる。
また、前述のようにBPSG膜19とメタル下地チタン系膜との密着性は弱い。この実施例は、ポリ−メタル層間絶縁膜と1層目メタル配線層の密着性が弱い組合せ、例えばポリ−メタル層間絶縁膜がBPSG膜19、1層目メタル配線層21−1が下地チタン系膜を含むものである場合に、メタルバリの発生の低減について特に有効である。
【0050】
図7に示した実施例に対して、さらに、図8に示すように、切断領域13にはポリシリコン層18が形成されていないようにしてもよい。これにより、ダイシングの際に、ポリシリコン層18に起因するプロセスモニタ用電極パッド11近傍における応力を低減することができ、メタルバリの発生をさらに低減することができる。
【0051】
上記の実施例では、プロセスモニタ用電極パッド11下に複数のコンタクトホール20が形成されているが、図9に示すように、コンタクトホール20は1つであってもよい。
図9に示した実施例では、上記実施例と同様に、プロセスモニタ用電極パッド11下においてBPSG膜19の上面と1層目メタル配線層21−1の接触面積を小さくすることができ、スクライブライン5の切断領域13にプロセスモニタ用電極パッド11が配置されていても、1層目メタル配線層21−1の膜剥がれを防止することができ、メタルバリの発生を低減することができる。
【0052】
さらに、上記実施例と同様に、プロセスモニタ用電極パッド11はスクライブライン5の切断領域13を含んで配置されているので、半導体チップサイズ及びスクライブライン幅を大きくする必要はない。
また、図9に示した実施例では、コンタクトホール20の内壁でBPSG膜19と1層目メタル配線層21−1を接触させるとともに、1層目メタル配線層21−1を大きな面積でポリシリコン層18に接触させていることにより、1層目メタル配線層21−1の膜剥がれを防止している。
【0053】
図9に示した実施例では、切断領域13にコンタクトホール20を形成しているが、図10に示すように、切断領域13にはコンタクトホール20が形成されていないようにしてもよい。切断領域13とは異なる領域で1層目メタル配線層21−1が下層のポリシリコン層18とコンタクトホール20を介して接続されているので、切断領域13とは異なる領域の1層目メタル配線層21−1はダイシング後に剥がれとはならない。1層目メタル配線層21−1の切断領域13に配置された部分は、完全に破砕されてしまうので、これも剥がれとはならない。そして、ダイシングの際に、コンタクトホール20内に形成された1層目メタル配線層21−1に起因するプロセスモニタ用電極パッド11近傍における応力を低減することができ、メタルバリの発生をさらに低減することができる。
【0054】
さらに、図11に示すように、切断領域13にはポリシリコン層18が形成されていないようにしてもよい。この態様でも、切断領域13とは異なる領域で1層目メタル配線層21−1が下層のポリシリコン層18とコンタクトホール20を介して接続されているので、切断領域13とは異なる領域の1層目メタル配線層21−1はダイシング後に剥がれとはならない。1層目メタル配線層21−1の切断領域13に配置された部分は、完全に破砕されてしまうので、これも剥がれとはならない。そして、ダイシングの際に、ポリシリコン層18に起因するプロセスモニタ用電極パッド11近傍における応力を低減することができ、メタルバリの発生をさらに低減することができる。
【0055】
また、図12に示すように、切断領域13には1層目メタル配線層21−1は形成されていないようにしてもよい。これにより、切断領域に1層目メタル配線層21−1が形成されている場合に比べて、ダイシングの際に、1層目メタル配線層21−1に起因するプロセスモニタ用電極パッド11近傍における応力を低減することができ、メタルバリの発生をさらに低減することができる。
また、この実施例は、ポリ−メタル層間絶縁膜と1層目メタル配線層の密着性が弱い組合せ、例えばポリ−メタル層間絶縁膜がBPSG膜19、1層目メタル配線層21−1が下地チタン系膜を含むものである場合に、メタルバリの発生の低減について特に有効である。
【0056】
図12に示した実施例に対して、さらに、図13に示すように、切断領域13にはポリシリコン層18が形成されていないようにしてもよい。これにより、ダイシングの際に、ポリシリコン層18に起因するプロセスモニタ用電極パッド11近傍における応力を低減することができ、メタルバリの発生をさらに低減することができる。
【0057】
上記の実施例では、コンタクトホール20内に1層目メタル配線層21−1を形成しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、図14に示すように、コンタクトホール20内に1層目メタル配線層21−1とは異なる金属材料、例えばタングステンを形成するようにしてもよい。
この実施例によっても、BPSG膜19の上面と1層目メタル配線層21−1の接触面積を小さくすることができ、スクライブライン5の切断領域13にプロセスモニタ用電極パッド11が配置されていても、1層目メタル配線層21−1の膜剥がれを防止することができ、メタルバリの発生を低減することができる。
さらに、プロセスモニタ用電極パッド11はスクライブライン5の切断領域13を含んで配置されているので、半導体チップサイズ及びスクライブライン幅を大きくする必要はない。
【0058】
コンタクトホール20内に1層目メタル配線層21−1とは異なる金属材料を形成する態様は、図5から図13に示した実施例にも適用することができ、それらの実施例と同様に1層目メタル配線層21−1の膜剥がれ防止の効果を得ることができ、メタルバリの発生を低減することができる。
【0059】
上記実施例では、切断領域13に2層目メタル配線層21−2が形成されているが、切断領域13には2層目メタル配線層21−2が形成されていないようにしてもよい。これにより、プロセスモニタ用電極パッド11を切断する際のメタル配線層は最上層の3層目メタル配線層21−3だけであるので、メタルバリの発生をさらに低減することができる。
【0060】
上記で説明した実施例では、本発明を3層メタル配線構造の半導体ウエハに適用しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、1層メタル配線構造、2層メタル配線構造、及び4層以上のメタル配線構造の半導体ウエハに適用することができる。
【0061】
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、寸法、形状、材料、配置などは一例であり、特許請求の範囲に記載された本発明の範囲内で種々の変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】一実施例を示す図であり、(A)はスクライブライン近傍を示す平面図、(B)は(A)のA−A位置での断面図である。
【図2】同実施例の半導体ウエハ全体を示す平面図である。
【図3】同実施例のスクライブラインに配置されたプロセスモニタの一部を示す図であり、(A)は平面図、(B)は(A)のB−B位置での断面図である。
【図4】切断領域を切断した後のウエハの顕微鏡写真であり、(A)はプロセスモニタ用電極パッド下にポリシリコン層及びコンタクトホールを形成する本発明を適用したもの、(B)は従来のものを示す。
【図5】他の実施例のプロセスモニタ用電極パッド近傍を示す図であり、(A)は平面図、(B)は(A)のC−C位置での断面図での断面図、(C)は(A)のD−D位置での断面図での断面図である。
【図6】さらに他の実施例のプロセスモニタ用電極パッド近傍を示す図であり、(A)は平面図、(B)は(A)のE−E位置での断面図での断面図、(C)は(A)のF−F位置での断面図での断面図である。
【図7】さらに他の実施例のプロセスモニタ用電極パッド近傍を示す図であり、(A)は平面図、(B)は(A)のG−G位置での断面図での断面図、(C)は(A)のH−H位置での断面図での断面図である。
【図8】さらに他の実施例のプロセスモニタ用電極パッド近傍を示す図であり、(A)は平面図、(B)は(A)のI−I位置での断面図での断面図、(C)は(A)のJ−J位置での断面図での断面図である。
【図9】さらに他の実施例のプロセスモニタ用電極パッド近傍を示す図であり、(A)は平面図、(B)は(A)のK−K位置での断面図での断面図、(C)は(A)のL−L位置での断面図での断面図である。
【図10】さらに他の実施例のプロセスモニタ用電極パッド近傍を示す図であり、(A)は平面図、(B)は(A)のM−M位置での断面図での断面図、(C)は(A)のN−N位置での断面図での断面図である。
【図11】さらに他の実施例のプロセスモニタ用電極パッド近傍を示す図であり、(A)は平面図、(B)は(A)のO−O位置での断面図での断面図、(C)は(A)のP−P位置での断面図での断面図である。
【図12】さらに他の実施例のプロセスモニタ用電極パッド近傍を示す図であり、(A)は平面図、(B)は(A)のQ−Q位置での断面図での断面図、(C)は(A)のR−R位置での断面図での断面図である。
【図13】さらに他の実施例のプロセスモニタ用電極パッド近傍を示す図であり、(A)は平面図、(B)は(A)のS−S位置での断面図での断面図、(C)は(A)のT−T位置での断面図での断面図である。
【図14】さらに他の実施例のプロセスモニタ用電極パッド近傍を示す図であり、(A)は平面図、(B)は(A)のU−U位置での断面図での断面図、(C)は(A)のV−V位置での断面図での断面図である。
【図15】従来の半導体ウエハのスクライブライン近傍を示す図であり、(A)は平面図、(B)は(A)のW−W位置での断面図である。
【符号の説明】
【0063】
1 半導体ウエハ
3 半導体チップ
5 スクライブライン
7 プロセスモニタ領域
9 プロセスモニタ用半導体素子
11,11a,11b,11c プロセスモニタ用電極パッド
13 切断領域
15 半導体基板
17 LOCOS酸化膜
18 ポリシリコン層
19 BPSG膜
20 コンタクトホール(接続孔)
21 ガードリング
21−1,21−1a,21−1b,21−1c 1層目メタル配線層
21−2,21−2a,21−2b,21−2c 2層目メタル配線層
21−3,21−3a,21−3b,21−3c 3層目メタル配線層
23−1 1層目層間絶縁膜
23−2 2層目層間絶縁膜
23−3 3層目層間絶縁膜
25 最終保護膜
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の半導体チップがスクライブラインによって互いに分離されてマトリクス状に配置されており、それらの半導体チップはポリシリコン層とそのポリシリコン層よりも上層側に形成された1層以上のメタル配線構造を備えており、スクライブラインにプロセスモニタ用半導体素子とプロセスモニタ用電極パッドを備えた半導体ウエハにおいて、
前記プロセスモニタ用電極パッドは、前記ポリシリコン層上に形成されたポリ−メタル層間絶縁膜上に形成された1層目メタル配線層を少なくとも含む1層以上のメタル配線層からなり、前記スクライブラインのうち切断される切断領域を含んで前記切断領域よりも広い幅をもって前記スクライブラインに配置されており、
前記プロセスモニタ用電極パッド下の前記ポリ−メタル層間絶縁膜に前記1層目メタル配線層と前記ポリシリコン層を接続するための接続孔が形成されていることを特徴とする半導体ウエハ。
【請求項2】
前記切断領域には前記接続孔は形成されていない請求項1に記載の半導体ウエハ。
【請求項3】
前記メタル配線構造は2層以上のメタル配線層を備え、前記切断領域には前記1層目メタル配線層は形成されていない請求項1又は2に記載の半導体ウエハ。
【請求項4】
前記ポリ−メタル層間絶縁膜はBPSG膜である請求項1、2又は3に記載の半導体ウエハ。
【請求項1】
複数の半導体チップがスクライブラインによって互いに分離されてマトリクス状に配置されており、それらの半導体チップはポリシリコン層とそのポリシリコン層よりも上層側に形成された1層以上のメタル配線構造を備えており、スクライブラインにプロセスモニタ用半導体素子とプロセスモニタ用電極パッドを備えた半導体ウエハにおいて、
前記プロセスモニタ用電極パッドは、前記ポリシリコン層上に形成されたポリ−メタル層間絶縁膜上に形成された1層目メタル配線層を少なくとも含む1層以上のメタル配線層からなり、前記スクライブラインのうち切断される切断領域を含んで前記切断領域よりも広い幅をもって前記スクライブラインに配置されており、
前記プロセスモニタ用電極パッド下の前記ポリ−メタル層間絶縁膜に前記1層目メタル配線層と前記ポリシリコン層を接続するための接続孔が形成されていることを特徴とする半導体ウエハ。
【請求項2】
前記切断領域には前記接続孔は形成されていない請求項1に記載の半導体ウエハ。
【請求項3】
前記メタル配線構造は2層以上のメタル配線層を備え、前記切断領域には前記1層目メタル配線層は形成されていない請求項1又は2に記載の半導体ウエハ。
【請求項4】
前記ポリ−メタル層間絶縁膜はBPSG膜である請求項1、2又は3に記載の半導体ウエハ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図4】
【図2】
【図3】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図4】
【公開番号】特開2007−189111(P2007−189111A)
【公開日】平成19年7月26日(2007.7.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−6742(P2006−6742)
【出願日】平成18年1月13日(2006.1.13)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年7月26日(2007.7.26)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年1月13日(2006.1.13)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
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