説明

半導体検査装置、及びウェハ検査方法

【課題】プローブ装置の省スペース化を実現すると共に、ウェハをテストするテスタの稼働率の低下を防止することができる半導体検査装置を提供することである。
【解決手段】本発明にかかる半導体検査装置は、複数のウェハ1が格納されたロットボックス2がセットされるカセット7と、ロットボックス2からウェハテスト部へウェハを搬送するウェハ搬送部と、カセット7とウェハテスト部との間に複数のウェハのうち所定のウェハを格納するウェハバッファ8と、を備えるプローバを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は半導体検査装置、及びウェハ検査方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体LSI等の半導体集積回路は、技術が進化するにつれて高機能化、多ピン化が進んでいる。半導体LSIのテスト工程では、LSIの高機能化に合わせて、高価格な専用LSIテスタが必要となる。そして、このテスタの稼働率を上げることが生産性向上においても製造コスト削減においても必要不可欠である。
【0003】
テスタの稼動率を阻害する要因としては、定期点検によるテスタの停止、シリコンウェハを装置内で搬送する時に発生する待ち時間、そして、ロット交換時の作業負荷や人待ちなどがあげられる。半導体集積回路はPCや携帯電話をはじめとして、AV機器や通信機器、そして車載制御など多面的な用途がある。携帯電話やデジタルTV、パソコン等は頻繁にモデルチェンジがある為、半導体製造ラインの多くは多品種少量生産の形態をとっている。このため、製造ラインでは頻繁なロット交換、品種切替を余儀なくされている。
【0004】
図4は、特許文献1に開示されている半導体検査装置のプローバを説明するための図である。図4に示すように、プローバ101は、カセット(1)121と、カセット(2)122と、ウェハ搬送系123と、測定チャック124などから構成されている。カセット(1)121は、ウェハ処理工程において所定の集積回路が形成された複数枚のウェハ125を収納する部材である。この複数枚のウェハ125が収納されたカセット(1)121は、人手により、または搬送機構により所定の位置にセットされる。カセット(2)122についても同様である。
【0005】
図4に示すプローバ101において、カセット(1)121に関しては、初期状態で中央部に位置したウェハ搬送系123を右方向に移動し、カセット(1)121に収納された複数枚のウェハ125の1枚目をウェハ搬送系123のチャックの伸び縮みにより取り出し、ウェハ搬送系123を中央部まで戻した後に時計方向に90度回転し、ウェハ125をウェハ搬送系123のチャックの伸び縮みにより測定チャック124に引き渡してプローブ検査を行う。プローブ検査の終了後は、測定チャック124からウェハ搬送系123にチャックの伸び縮みによりウェハ125を引き渡し、ウェハ搬送系123を反時計方向に90度回転した後に右方向に移動し、ウェハ搬送系123のチャックの伸び縮みによりウェハ125をカセット(1)121に戻す。続けて、以上の動作を繰り返すことにより、2枚目、3枚目というように、カセット(1)121に収納された全てのウェハ125のプローブ検査を行うことができる。カセット(2)122に関しても同様である。
【0006】
また、図5は、特許文献1に開示されているウェハテスト工程を説明するための図である。図5に示すように、プローバのロット連続着工時は、まず、カセット(1)側にロットA(LotA)をセットして、このロットAの処理を開始する。このロットAの処理中に、カセット(2)側にロットB(LotB)をセットし、このロットBは待機状態となる。そして、カセット(1)側にセットされたロットAの処理が完了すると、続けてカセット(2)側にセットされた待機状態のロットBの処理を開始する。このロットBの処理中に、カセット(1)側のロットを交換して、ロットAをロットC(LotC)と入れ替えてセットし、このロットCは待機状態となる。そして、カセット(2)側にセットされたロットBの処理が完了すると、続けて同様に、カセット(1)側にセットされた待機状態のロットCの処理を開始する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2002−280425号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
図4に示すプローバは、カセット(1)121とカセット(2)122の2つのカセットを設置している。しかしながら、プローバにカセットを2つ設置すると、プローバの製造コストが増大し、また、プローバ装置が大型化する。プローバ装置が大型化すると、プローバ装置を設置するための床面積が大きくなり、工場内に設置できる設備台数を制限する等の問題がある。
【0009】
また、図4に示すプローバに設置するカセットを1つのみとすることで、プローバ装置の大型化を回避することができる。しかしながら、プローバに設置するカセットを1つのみとすると、カセットにセットするロットをロットAからロットBへ交換する際に、ロットAを取り外した後にロットBを取り付ける必要がある。そして、このロットの交換の間はウェハのテストをすることができないため、テスタの稼働率が低下する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明にかかる半導体検査装置は、複数のウェハが格納されたロットボックスがセットされるカセットと、前記ロットボックスからウェハテスト部へウェハを搬送するウェハ搬送部と、前記カセットと前記ウェハテスト部との間に前記複数のウェハのうち所定のウェハを格納するウェハバッファと、を備えるプローバを有する。
【0011】
本発明にかかる半導体検査装置では、所定のウェハをウェハテスト部からロットボックスに格納する前に一時的に格納するウェハバッファを備えているので、ウェハをテストするテスタの稼働率の低下を防止することができる。
【0012】
本発明にかかる、複数のウェハが格納されたロットボックスがセットされるカセットと、前記複数のウェハのうち所定のウェハを格納するウェハバッファと、を備えるプローバを有する半導体検査装置を用いたウェハ検査方法は、前記所定のウェハのテスト開始後に現在測定中の第1のロットボックスと次にテストする第2のロットボックスとを交換し、前記所定のウェハのテスト終了後に当該所定のウェハを前記ウェハバッファへ移動し、前記第2のロットボックスに格納されているウェハのテストを開始する。
【0013】
上記半導体検査装置を用いた本発明にかかる半導体ウェハの検査方法では、所定のウェハのテスト終了後に所定のウェハをウェハバッファへ移動し、その後に第2のロットボックスのウェハのテストを開始しているので、ウェハをテストするテスタの稼働率の低下を防止することができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によりプローブ装置の省スペース化を実現すると共に、ウェハをテストするテスタの稼働率の低下を防止することができる半導体検査装置及びウェハの検査方法を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】実施の形態にかかる半導体検査装置を示す図である。
【図2】実施の形態にかかる半導体検査装置を含む半導体生産システムの構成を示す図である。
【図3】実施の形態にかかる半導体検査装置を用いた半導体ウェハの検査方法を示すフローチャートである。
【図4】背景技術を説明するための図である。
【図5】背景技術を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は本実施の形態にかかる半導体検査装置を示す図である。図1に示す半導体検査装置において、半導体シリコンウェハ(以下、単にウェハともいう)1は専用のロットボックス2に収納されており、製造工程間を移動し、製造装置にセットされる。各ロットボックス2には識別用のロットID番号3が付与されており、当該ロットID番号3から製造履歴等を検索することができる。ウェハテスト工程においてテストを実施する場合、プローバ4と接続されたテスタ5の測定設備を用いる。
【0017】
プローバ4は、ID番号リーダー6を用いてロットボックス2のロットID番号を取得し、当該ロットID番号から測定するロットボックス2の情報を取得することができる。テストをする際、ロットボックス2はカセット7にセットされる。また、プローバ4には半導体シリコンウェハ1を少なくとも1枚(典型的には1枚)保持できるウェハバッファ8がカセット7と垂直方向に配列されるように(つまり、カセット7とウェハバッファ8が縦積み構造となるように)設置されている。
【0018】
ウェハテスト時、カセット7に供給されたロットボックス2内の半導体シリコンウェハ1は、ウェハ供給収納ハンド9のウェハ吸着ユニット10、又はウェハ吸着ユニット11により吸着され、ウェハテスト部12に搬送される。ウェハ吸着ユニット10とウェハ吸着ユニット11は、プローバ4内において、省スペースとなるよう上下に配置されたり、表裏に配置されたりすることが可能である。ここで、ウェハ供給収納ハンド9、ウェハ吸着ユニット10、11をまとめてウェハ搬送部とも呼ぶ。
【0019】
ウェハテストはテスタ5のテストヘッド25にセットされたテスト用治具13の先端のプローブ検査用針(テスト用治具13)を用いて実施される。テスト用治具13の代表例としてプローブカードが存在する。テスト用治具13は、テスト用治具供給部14からプローバ4内へ、テスト用治具供給収納ハンド15にて供給される。テスト用治具供給収納ハンド15には、テスト用治具吸着ユニット16とテスト用治具吸着ユニット17が設けられている。テスト用治具吸着ユニット16とテスト用治具吸着ユニット17は、プローバ4内において、省スペースとなるよう上下に配置されたり、表裏に配置されたりすることが可能である。ここで、テスト用治具供給収納ハンド15、テスト用治具吸着ユニット16、17をまとめてテスト用治具搬送部とも呼ぶ。
【0020】
テスト用治具13には、識別用のID番号が付与されており、ID番号リーダー6を用いてテスト用治具13の情報を取得することができる。そして、プローバ6内のテスト用治具吸着ユニット16、テスト用治具吸着ユニット17を用いて、ID番号と対応するテスト用治具を交換することができる。また、プローバ4には、各種情報を表示するモニタ18が設置されている。
【0021】
次に、図2を用いて本実施の形態にかかる半導体検査装置を含む半導体生産システムの構成について説明する。図2に示すように、プローバ4とテスタ5は専用のネットワークを介して半導体生産システムPC19や拡散工程設備20、パッケージ組立工程設備21にオンライン接続されている。これにより、図1に示すロットボックス2のロット情報を、全ての半導体ウェハの製造工程において共有することができる。
【0022】
ウェハテスト工程には、ウェハテスト工程ホストPC22が設置されており、テスタ5において使用するテストプロブラムやプローバ4で使用する品種パラメータファイルが電子データとして保存されている。テストプログラムや品種パラメータファイル、そしてテスト用治具13は品種毎に異なるので、ロット交換をする際に品種も変更になる場合はこれらも変更する。この品種切り替え作業を短時間で実施することで、テスタ5の稼働率を向上させることができる。また、テスタ5内にはテストプログラムを複数保存でき、ロット毎に関連付けることができる。プローバ4内には品種パラメータファイルを複数保存でき、ロット毎に関連付けることができる。
【0023】
次に、本実施の形態にかかる半導体検査装置を用いて各ロットを連続的にテストする場合について、図1から図3を用いて説明する。
ウェハテスト開始時、ウェハテスト工程の作業者は、半導体シリコンウェハ1の入ったロットボックス2をカセット7にセットする。まず、1ロット目であるロットボックスAをカセット7にセットしテストを開始する。そして、ロットボックス2のロットID番号3をID番号リーダー6で読み込む。(図3のステップS1)。ここで、ロットボックス2のセットやロットID番号3の読み取りは、自動化してもよい。
【0024】
半導体生産システムPC19にはロット情報(品種名、ロット番号、枚数、製造履歴など)が保存されており、ロットボックス2のロットID番号3をID番号リーダー6で読み込むことで、ロットボックスAのロット情報が、プローバ4のモニタ18に表示される。(ステップS2)。
【0025】
ID番号リーダー6から読み込まれたロットボックスAの情報は、ウェハテスト工程ホストPC22にも配信される。そして、ウェハテスト工程ホストPC22に保存されているロットボックスA用の固有のテストプログラムが、ロットボックスAを測定するプローバ4に接続されたテスタ5へ自動転送される。(ステップS3)。
【0026】
同時に、プローバ4で使用するロットボックスA用の品種パラメータファイルがプローバ4へ自動転送される(ステップS4)。
【0027】
モニタ18にはロットボックスA用のテスト用治具13の固有ID番号が表示される。作業者はその固有ID番号のテスト用治具13をテスト用治具供給部14にセットする。同時にその固有ID番号をID番号リーダー6で読み込み、所望のテスト用治具13がセットされたかを照合する。(ステップS5)。ここで、テスト用治具のセットやセットされたテスト用治具の照合は、自動化してもよい。
【0028】
カセット7に供給されたロットボックス2内の半導体シリコンウェハ1は、ウェハ供給収納ハンド9のウェハ吸着ユニット10、又はウェハ吸着ユニット11により吸着され、ウェハテスト部12に供給される。ウェハテストはテスタ5のテストヘッド25にセットされたテスト用治具13の先端のプローブ検査用針を用いて実施される。テスト結果は、モニタ18とウェハテスト工程ホストPC22の画面上に表示される。半導体生産システムPC19からウェハテスト工程ホストPC22とモニタ18には、ロット情報(品種名、ロット番号、枚数、製造履歴など)が転送されており、プローバ4はロットボックスAの半導体シリコンウェハ1の枚数を認識している。(ステップS6)。
【0029】
ロットボックスAの最後の1枚のウェハのテストが開始されると、モニタ18とウェハテスト工程ホストPC22に、最後の1枚であることを伝えるためのアラームが発生し、フロア内の作業者に知らせる。(ステップS7)。尚、最後の1枚のウェハ(所定のウェハ)は任意に設定することもできる。
【0030】
作業者はロットボックスAをカセット7から取り外す。この段階でロットボックスAの最後の1枚のウェハは、ウェハテスト部12においてテスト中である。(ステップS8)。
【0031】
作業者はロットボックスAの次に測定するロットボックスBを空いているカセット7にセットする。同時にロットボックスBのロットID番号3をID番号リーダー6から読み込む。これにより、モニタ18にはロットボックスBのロット情報が表示される。(ステップS9)。ここで、ロットボックスAとロットボックスBの交換は、自動化してもよい。
【0032】
ロットボックスBのロットID番号が読み込まれることで、ロットボックスBのテストプログラムがテスタ5に自動転送され、ロットボックスBの品種パラメータファイルがプローバ4に自動転送される。テストプログラムと品種パラメータファイルはロット情報と関連付けされている。(ステップS10)。
【0033】
作業者はモニタ18に表示されているロットボックスB用のテスト用治具13をテスト用治具供給部14にセットする。同時にその固有ID番号をID番号リーダー6で読み込み、所望のテスト用治具13がセットされたかを照合する。この時点でもウェハテスト部12ではロットボックスAの最終のウェハの測定が継続されている。(ステップS11)。ここで、テスト用治具のセットやセットされたテスト用治具の照合は、自動化してもよい。
【0034】
半導体シリコンウェハ1には複数のチップが存在しており、このチップ単位、またはチップ複数個を同時にテストしている。パッケージ組立工程設備21ではチップ単位に分割して個々のパッケージに組立てられる。
【0035】
ロットボックスAの最後の半導体シリコンウェハ1の全てのチップの測定が終了すると、ロットボックスAの最後のウェハ1はウェハ供給収納ハンド9によりウェハバッファ8へ収納される。(ステップS12)。なお、このとき最後のウェハ1をウェハ供給収納ハンド9のウェハ吸着ユニット10、又はウェハ吸着ユニット11の上で待機させておき、ロットボックスBの測定が開始された後に、ロットボックスAの最後のウェハ1をウェハバッファ8へ収納してもよい。
【0036】
テスタ5は、ステップS10の段階でテスタ5内部のローカル記憶部に自動転送されたロットボックスB用のテストプログラムを使うように制御される。同時に、プローバ6は、ステップS10の段階でプローバ4内部のローカル記憶部に自動転送されたロットボックスB用の品種パラメータファイルを使うように制御される。ウェハ供給収納ハンド9は、カセット7にあるロットボックスBの最初のウェハをウェハテスト部12に供給し、自動的にテストが開始される。テスト結果は、モニタ18とウェハテスト工程ホストPC22の画面上に表示される。(ステップS13)。
【0037】
作業者は、ロットボックスBのテスト中、ウェハバッファ8内のロットボックスAの最終ウェハを回収する。また、ロットボックスAの最終ウェハがウェハ供給収納ハンド9のどちらか一方のウェハ吸着ユニット上に待機している場合は、最終ウェハをウェハバッファ8へ収納し、その後、ウェハバッファ8内の最終ウェハを回収する。(ステップS14)。なお、最終ウェハの回収はウェハ搬送機構等を用いて自動化してもよい。
【0038】
ロットボックスBの最後のウェハのテストが始まると、モニタ18とウェハテスト工程ホストPC22に、最終ウェハを測定中であることを伝えるためのアラームが発生し、フロア内の作業者に知らせる。(ステップS15)。
【0039】
作業者はロットボックスBをカセット7から退避させる。この段階でロットボックスBの最後のウェハはウェハテスト部12にてテスト中である。(ステップS16)
【0040】
作業者はロットボックスBの次に、プローバ4でテスト予定のロットボックスCをカセット7にセットする。そして、ロットボックスCのロットID番号3をID番号リーダー6で読み込み、ロットボックスCのロット情報をモニタ18に表示させる。(ステップS17)。ここで、ロットボックスBとロットボックスCの交換は、自動化してもよい。
【0041】
ロットボックスCのテストプログラムがテスタ5へ自動転送され、同時に品種パラメータファイルがプローバ4へ自動転送される。これらは、テスタ5及びプローバ4のローカル記憶部にロット情報と関連づけて記憶されている。(ステップS18)。
【0042】
作業者はモニタ18に表示されたロットボックスC用の固有ID番号のテスト用治具13をテスト用治具供給部14にセットする。同時にその固有ID番号をID番号リーダー6で読み込み、所望のテスト用治具13がセットされたかを照合する。(ステップS19)。
以上の動作を繰り返すことで、複数のロットの連続テストが可能になる。
【0043】
以上で説明した本実施の形態にかかる半導体検査装置では、プローブ4に設置されるカセット7を1つとし、更に、半導体シリコンウェハ1を少なくとも1枚保持できるウェハバッファ8がカセット7に対して垂直方向に配置されるように(縦方向で重なるように)設置されているので、プローブ装置の省スペース化を実現できる共に、ウェハをテストするテスタの稼働率の低下を防止することができる。
【0044】
また、本実施の形態にかかる半導体検査装置では、テスト用治具供給部14、テスト用治具吸着ユニット16、17、テスト用治具供給収納ハンド15を設けることで、テスト用治具の切り替えを自動化することが可能となり、多品種少量生産に対応した半導体検査装置を実現することができる。
【0045】
次に、本実施の形態にかかる半導体検査装置を用いたウェハ検査方法について説明する。本実施の形態にかかるウェハ検査方法では、複数のウェハが格納されたロットボックスがセットされるカセットと、前記複数のウェハのうち所定のウェハを格納するウェハバッファと、を備えるプローバを有する半導体検査装置を用いる。そして、本実施の形態にかかる半導体ウェハの検査方法では、(1)前記所定のウェハのテスト開始後に現在測定中の第1のロットボックスと次にテストする第2のロットボックスとを交換し、(2)前記所定のウェハのテスト終了後に当該所定のウェハを前記ウェハバッファへ移動し、(3)前記第2のロットボックスに格納されているウェハのテストを開始する。
【0046】
上記本発明にかかるウェハ検査方法では、所定のウェハのテスト終了後に所定のウェハをウェハバッファへ移動し、その後に第2のロットボックスのウェハのテストを開始しているので、ウェハをテストするテスタの稼働率の低下を防止することができる。
【0047】
以上、本発明を上記実施の形態に即して説明したが、上記実施の形態の構成にのみ限定されるものではなく、本願特許請求の範囲の請求項の発明の範囲内で当業者であればなし得るであろう各種変形、修正、組み合わせを含むことは勿論である。
【符号の説明】
【0048】
1 半導体シリコンウェハ(ウェハ)
2 ロットボックス
3 ロットID番号
4 プローバ
5 テスタ
6 ID番号リーダー
7 カセット
8 ウェハバッファ
9 ウェハ供給収納ハンド
10、11 ウェハ吸着ユニット
12 ウェハテスト部
13 テスト用治具
14 テスト用治具供給部
15 テスト用治具供給収納ハンド
16、17 テスト用治具吸着ユニット
18 モニタ
19 半導体生産システムPC
20 拡散工程設備
21 パッケージ組立工程設備
22 ウェハテスト工程ホストPC
25 テストヘッド

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のウェハが格納されたロットボックスがセットされるカセットと、
前記ロットボックスからウェハテスト部へウェハを搬送するウェハ搬送部と、
前記カセットと前記ウェハテスト部との間に前記複数のウェハのうち所定のウェハを格納するウェハバッファと、を備えるプローバを有する半導体検査装置。
【請求項2】
前記ウェハバッファは前記カセットに対して垂直方向に配置される、請求項1に記載の半導体検査装置。
【請求項3】
前記ウェハバッファは前記カセットのテスト対象のウェハのうち最終ウェハを格納する、請求項1または2に記載の半導体検査装置。
【請求項4】
前記半導体検査装置は更にテスタを備え、
前記テスタは前記ウェハテスト部に搬送されたウェハの電気的特性をテスト用治具を用いてテストする、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の半導体検査装置。
【請求項5】
前記プローバは、前記ロットボックスに対応する前記テスト用治具を供給するテスト用治具供給部と、前記テスト用治具を搬送するテスト用治具搬送部と、を有する請求項4に記載の半導体検査装置。
【請求項6】
前記プローバおよび前記テスタはネットワークを介してホストPCと接続されており、当該ホストPCは前記プローバで使用するパラメータファイルおよび前記テスタで使用するテストプログラムを格納している、請求項4または5に記載の半導体検査装置。
【請求項7】
前記ロットボックスは識別用のロットIDを有し、前記プローバは当該識別用のロットIDに基づき前記テスト用治具を交換する、請求項4乃至6のいずれか一項に記載の半導体検査装置。
【請求項8】
前記ロットボックスは識別用のロットIDを有し、前記テスタは当該識別用のロットIDに基づくテストプログラムを用いて前記ウェハの電気的特性をテストする、請求項4乃至7のいずれか一項に記載の半導体検査装置。
【請求項9】
前記プローバは前記最終ウェハのテストが開始されるタイミングでアラームを発生する、請求項3乃至8のいずれか一項に記載の半導体検査装置。
【請求項10】
複数のウェハが格納されたロットボックスがセットされるカセットと、前記複数のウェハのうち所定のウェハを格納するウェハバッファと、を備えるプローバを有する半導体検査装置を用いたウェハ検査方法であって、
前記所定のウェハのテスト開始後に現在測定中の第1のロットボックスと次にテストする第2のロットボックスとを交換し、
前記所定のウェハのテスト終了後に当該所定のウェハを前記ウェハバッファへ移動し、
前記第2のロットボックスに格納されているウェハのテストを開始する、
ウェハ検査方法。
【請求項11】
前記第2のロットボックスの前記ウェハのテスト開始後、前記ウェハバッファから前記第1のロットボックスへ前記所定のウェハを移動する、請求項10に記載のウェハ検査方法。
【請求項12】
前記第2のロットボックスの識別用のロットIDを読み取り、当該識別用のロットIDに基づくテストプログラムを用いて前記ウェハの電気的特性をテストする、請求項10または11に記載のウェハ検査方法。
【請求項13】
前記第2のロットボックスの識別用のロットIDを読み取り、当該識別用のロットIDに基づくテスト用治具を用いて前記ウェハの電気的特性をテストする、請求項10乃至12のいずれか一項に記載のウェハ検査方法。
【請求項14】
前記所定のウェハのテストが開始されるタイミングでアラームを発生する、請求項10乃至13のいずれか一項に記載のウェハ検査方法。
【請求項15】
前記所定のウェハは、前記第1のロットボックスのテスト対象のウェハのうち最終ウェハである、請求項10乃至14のいずれか一項に記載のウェハ検査方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−245437(P2010−245437A)
【公開日】平成22年10月28日(2010.10.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−94927(P2009−94927)
【出願日】平成21年4月9日(2009.4.9)
【出願人】(302062931)ルネサスエレクトロニクス株式会社 (8,021)
【Fターム(参考)】