説明

半導体装置およびその製造方法

【課題】POP型の半導体装置において、組み合わせる半導体パッケージの自由度を向上できる技術を提供する。
【解決手段】下段の実装基板である配線基板1Cに金属製の導電性部材3Aを設け、上段の実装基板である配線基板2Cに金属製の導電性部材3Bを設け、これら導電性部材3Aと導電性部材3Bとを対応するもの同士接合することで、配線基板1Cと配線基板2Cとを電気的に接続する。配線基板2Cの主面側には、導電性部材3Bと電気的に接続し、上段の半導体部材32が搭載される電極パッド4Bを形成し、電極パッド4Bは平面で下段の半導体チップ22と重なる位置にも配置する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置およびその製造技術に関し、特に、半導体チップやチップ部品等を複数混載した半導体装置およびその製造に適用して有効な技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
半導体パッケージやチップ部品(抵抗、コンデンサおよびインダクタ等)等が搭載される実装基板(マザーボード)の小型化や、半導体システムの高速化等を目的として、様々な品種の半導体チップ(マイコンチップおよびメモリチップ等)やチップ部品を1つの半導体装置に混載するMCM(Multi Chip Module)型の半導体装置が開発されている。
【0003】
このようなMCM型の半導体装置の構成としては、たとえば特開2007−123454号公報(特許文献1)が示すように、半導体チップあるいはチップ部品を搭載した配線基板を複数準備し、一方の配線基板上に他方の配線基板を積層する、POP(Package On Package)型の半導体装置などがある。
【0004】
また、他のPOP型の半導体装置の構成としては、たとえば特開2008−288490号公報(特許文献2)が図2(D)にて示すように、ボール状の電極を介して、下段の配線基板(第1の基板10)と上段の配線基板(第2の基板20)とを電気的に接続し、この上段の配線基板上に別の半導体パッケージを搭載するものがある。
【0005】
さらに、他のPOP型の半導体装置の構成としては、たとえば特開2008−300498号公報(特許文献3)が図10(h)にて示すように、下段の配線基板(第1配線層101)および上段の配線基板(第2配線層104)のそれぞれに電極(バンプ118)を形成しておき、これらを互いに接合する半導体装置がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2007−123454号公報
【特許文献2】特開2008−288490号公報
【特許文献3】特開2008−300498号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
POP型の半導体装置は、予め良品として選別された半導体パッケージを準備し、要求される機能に応じてこれらの半導体パッケージを組合せるため、半導体装置の歩留まりを向上させることができることから、MCM型の半導体装置の構成の一つとして有効とされている。
【0008】
そこで、本発明者らは、POP型の半導体装置を製造するに当たり、まず上記特許文献1に開示された構成について検討した。
【0009】
その結果、上記特許文献1に開示された構成の場合、下段側に配置された配線基板上に半導体チップあるいはチップ部品が搭載されているため、上段側に配置される配線基板に形成され、下段の配線基板と電気的に接続するための外部端子の配置箇所に制約が生じることがわかった。
【0010】
そこで、本発明者らは、上記特許文献2に開示された構成について検討した。
【0011】
上記特許文献2に開示された構成の場合、下段の配線基板(第1の基板10)上に別の配線基板(第2の基板20)を積層し、この配線基板(第2の基板20)上に別の半導体パッケージ(電子部品52)を搭載するため、積層する半導体パッケージ(電子部品52)の外部端子の配置箇所を、下段の配線基板(第1の基板10)に形成された電極パッドの位置に合わせなくても良い。すなわち、外部端子の配置箇所に制約が生じない。
【0012】
しかしながら、上記特許文献2に開示された構成は、ボール状の電極を介して、下段の配線基板(第1の基板10)と上段の配線基板(第2の基板20)とを電気的に接続するものである。そのため、電極の高さ(大きさ)を、下段の配線基板上に搭載された半導体チップあるいはチップ部品の実装高さよりも高くしなければならない。これにより、隣り合う電極間のピッチも大きくなってしまい、配線基板の外形寸法を小さくすることが困難となる。
【0013】
そこで、本発明者らは、上記特許文献3に開示された構成について検討した。
【0014】
上記特許文献3に開示された構成の場合、下段の配線基板(第1配線層101)及び上段の配線基板(第2配線層104)のそれぞれに、Auめっき膜が形成された電極(バンプ118)を設けておき、これらを互いに接合する構成のため、各電極の大きさ(水平方向の幅)を小さくすることができる。
【0015】
しかしながら、上記特許文献3に開示された製造方法は、空隙(第2空隙135)が形成された接着層を準備し、電極がこの空隙内に位置するように接着層を下段及び上段の配線基板間に配置し、これらを加熱および加圧することで、それぞれの電極の接合部をこの接着層で覆うものである。
【0016】
ところで、近年では、半導体装置の高機能化に伴い、半導体チップと電気的に接続される電極の数も増加する傾向に有る。そのため、複数の電極に対応する空隙を接着層に形成する際と、複数の電極を複数の空隙内にそれぞれ配置する際とに、高い位置合わせ精度が要求される。また、上記特許文献3は、各電極に対応する空隙を形成しなくてもよいことも説明しているが、この場合、下段の電極と上段の電極との間に接着層が介在し、下段の半導体パッケージと上段の半導体パッケージとの導通経路に生じる抵抗成分が高くなってしまう。これにより、半導体装置の動作速度の高速化にも対応することが困難となる。
【0017】
本発明の1つの目的は、MCM型の半導体装置において、組み合わせる半導体パッケージの自由度を向上できる技術を提供することにある。
【0018】
本発明の他の1つの目的は、MCM型の半導体装置の小型化を実現できる技術を提供することにある。
【0019】
本発明の他の1つの目的は、MCM型の半導体装置の信頼性を向上できる技術を提供することにある。
【0020】
本発明の他の1つの目的は、MCM型の半導体装置の動作速度の高速化を実現できる技術を提供することにある。
【0021】
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0022】
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。
【0023】
(1)本発明による半導体装置の製造方法は、以下の工程を含むものである。
(a)第1主面、前記第1主面に形成された第1電極パッド、前記第1電極パッドよりも前記第1主面の周縁部側に配置された第2電極パッド、前記第2電極パッド上に形成された第1導電性部材、前記第1導電性部材の表面に形成された導電膜、前記第1主面とは反対側の第1裏面、および前記第1裏面に形成された第3電極パッドを有する第1基板を準備する工程;
(b)表面、前記表面に形成されたボンディングパッド、および前記表面とは反対側の裏面を有する半導体チップを、前記第1基板の前記第1主面に搭載する工程;
(c)前記半導体チップの前記ボンディングパッドと前記第1基板の前記第1電極パッドとを、第2導電性部材を介して電気的に接続する工程;
(d)第2主面、前記第2主面に形成された第4電極パッド、前記第2主面とは反対側の第2裏面、前記第2裏面に形成された第5電極パッド、および前記第5電極パッド上に形成された第3導電性部材を有する第2基板を、前記第2基板の前記第2裏面が前記第1基板の前記第1主面と対向するように、前記第1基板上に配置する工程;
(e)前記(d)工程後、前記導電膜を介して前記第3導電性部材を前記第1導電性部材と電気的に接続する工程;
(f)前記(e)工程後、前記第1基板と前記第2基板との間に樹脂を供給し、前記半導体チップおよび前記第1導電性部材と、前記第3導電性部材との接合部を封止する工程;
(g)前記(f)工程後、前記第1基板の前記第3電極パッドに外部端子を形成する工程。
【0024】
(2)また、本発明による半導体装置は、
第1主面、前記第1主面に形成された第1電極パッド、前記第1電極パッドよりも前記第1主面の周縁部側に配置された第2電極パッド、前記第2電極パッド上に形成された第1導電性部材、前記第1主面とは反対側の第1裏面、および前記第1裏面に形成された第3電極パッドを有する第1基板と、
表面、前記表面に形成されたボンディングパッド、および前記表面とは反対側の裏面を有し、前記第1基板の前記第1主面に搭載された半導体チップと、
前記半導体チップの前記ボンディングパッドと前記第1基板の前記第1電極パッドとを電気的に接続する第2導電性部材と、
第2主面、前記第2主面に形成された第4電極パッド、前記第2主面とは反対側の第2裏面、前記第2裏面に形成された第5電極パッド、および前記第5電極パッド上に形成された第3導電性部材を有し、前記第2裏面が前記第1基板の前記第1主面と対向するように、前記第1基板上に配置された第2基板と、
前記第1導電性部材と前記第3導電性部材とを電気的に接続する導電膜と、
前記半導体チップ、および前記第1導電性部材と前記第3導電性部材との接合部を封止するように、前記第1基板と前記第2基板との間に形成された樹脂と、
前記第1基板の前記第3電極パッドに形成された外部端子と、
を含み、
前記樹脂は、前記半導体チップと前記第2基板の前記第2裏面との間に形成されているものである。
【発明の効果】
【0025】
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば以下のとおりである。
【0026】
(1)MCM型の半導体装置において、組み合わせる半導体パッケージの自由度を向上できる。
【0027】
(2)MCM型の半導体装置の小型化を実現できる。
【0028】
(3)MCM型の半導体装置の信頼性を向上できる。
【0029】
(4)MCM型の半導体装置の動作速度の高速化を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の一実施の形態である半導体装置を形成するベース基板となる基板母体の主面側を示す平面図である。
【図2】本発明の一実施の形態である半導体装置を形成するベース基板となる基板母体の裏面側を示す平面図である。
【図3】本発明の一実施の形態である半導体装置を形成するサブ基板となる基板母体の主面側を示す平面図である。
【図4】本発明の一実施の形態である半導体装置を形成するサブ基板となる基板母体の裏面側を示す平面図である。
【図5】図1〜図4に示した基板母体の製造方法を説明する要部断面図である。
【図6】図5に続く基板母体の製造工程中の要部断面図である。
【図7】図6に続く基板母体の製造工程中の要部断面図である。
【図8】図7に続く基板母体の製造工程中の要部断面図である。
【図9】図8に続く基板母体の製造工程中の要部断面図である。
【図10】図9に続く基板母体の製造工程中の要部断面図である。
【図11】図10に続く基板母体の製造工程中の要部断面図である。
【図12】図11に続く基板母体の製造工程中の要部断面図である。
【図13】図12に続く基板母体の製造工程中の要部断面図である。
【図14】図13に続く基板母体の製造工程中の要部断面図である。
【図15】図14に続く基板母体の製造工程中の要部断面図である。
【図16】図15に続く基板母体の製造工程中の要部断面図である。
【図17】図16に続く基板母体の製造工程中の要部断面図である。
【図18】図17に続く基板母体の製造工程中の要部断面図である。
【図19】図18に続く基板母体の製造工程中の要部断面図である。
【図20】図19に続く基板母体の製造工程中の要部断面図である。
【図21】図20に続く基板母体の製造工程中の要部断面図である。
【図22】図21に続く基板母体の製造工程中の要部断面図である。
【図23】図22に続く基板母体の製造工程中の要部断面図である。
【図24】図23に続く基板母体の製造工程中の要部断面図である。
【図25】図24に続く基板母体の製造工程中の要部断面図である。
【図26】図1〜図4に示した基板母体の製造工程中の要部断面図である。
【図27】図26に続く基板母体の製造工程中の要部断面図である。
【図28】図27に続く基板母体の製造工程中の要部断面図である。
【図29】図28に続く基板母体の製造工程中の要部断面図である。
【図30】図29に続く基板母体の製造工程中の要部断面図である。
【図31】図30に続く基板母体の製造工程中の要部断面図である。
【図32】図31に続く基板母体の製造工程中の要部断面図である。
【図33】図32に続く基板母体の製造工程中の要部断面図である。
【図34】本発明の一実施の形態である半導体装置の製造方法を説明する要部断面図である。
【図35】図34に続く半導体装置の製造工程中の要部断面図である。
【図36】本発明の一実施の形態である半導体装置の製造工程中の要部平面図である。
【図37】本発明の一実施の形態である半導体装置の製造工程中の要部断面図である。
【図38】図35に続く半導体装置の製造工程中の要部断面図である。
【図39】本発明の一実施の形態である半導体装置の製造工程中の要部断面図である。
【図40】図39に続く半導体装置の製造工程中の要部断面図である。
【図41】図40に続く半導体装置の製造工程中の要部断面図である。
【図42】図41に続く半導体装置の製造工程中の要部断面図である。
【図43】図42に続く半導体装置の製造工程中の要部断面図である。
【図44】図43に続く半導体装置の製造工程中の要部断面図である。
【図45】本発明の一実施の形態である半導体装置の製造工程中の要部断面図である。
【図46】本発明の一実施の形態である半導体装置の製造工程中の平面図である。
【図47】図45に続く半導体装置の製造工程中の要部断面図である。
【図48】図46に続く半導体装置の製造工程中の平面図である。
【図49】本発明の一実施の形態である半導体装置の要部断面図である。
【図50】本発明の一実施の形態である半導体装置を外部実装基板に搭載した際のシステムブロック図である。
【図51】本発明の一実施の形態である半導体装置の要部平面図である。
【図52】本発明の一実施の形態である半導体装置の要部平面図である。
【図53】本発明の一実施の形態である半導体装置の要部断面図である。
【図54】本発明の一実施の形態である半導体装置に含まれる半導体チップの上面側の平面図である。
【図55】本発明の一実施の形態である半導体装置に含まれる半導体チップの下面側の平面図である。
【図56】図54のA−A線における断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
[1] <<本願における記載形式、基本的用語および用語の説明>>
以下の実施の形態においては便宜上その必要があるときは、複数のセクションまたは実施の形態に分割して説明するが、特に明示した場合を除き、それらはお互いに無関係なものではなく、一方は他方の一部または全部の変形例、詳細、補足説明等の関係にある。
【0032】
また、以下の実施の形態において、要素の数等(個数、数値、量、範囲等を含む)に言及する場合、特に明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でも良い。
【0033】
さらに、以下の実施の形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。また、実施例等において構成要素等について、「Aからなる」、「Aよりなる」と言うときは、特にその要素のみである旨明示した場合等を除き、それ以外の要素を排除するものでないことは言うまでもない。
【0034】
同様に、以下の実施の形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に明らかにそうでないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似または類似するもの等を含むものとする。このことは、上記数値および範囲についても同様である。
【0035】
また、材料等について言及するときは、特にそうでない旨明記したとき、または、原理的または状況的にそうでないときを除き、特定した材料は主要な材料であって、副次的要素、添加物、付加要素等を排除するものではない。たとえば、シリコン部材は特に明示した場合等を除き、純粋なシリコンの場合だけでなく、添加不純物、シリコンを主要な要素とする2元、3元等の合金(たとえばSiGe)等を含むものとする。
【0036】
また、本実施の形態を説明するための全図において同一機能を有するものは原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
【0037】
また、本実施の形態で用いる図面においては、平面図であっても図面を見易くするために部分的にハッチングを付す場合がある。
【0038】
[2] <<半導体装置の説明>>
図48は完成した半導体装置(半導体システム)SDSの上面側の平面図、図47は図48のA−A線における断面図である。
【0039】
本発明の代表的な実施の形態における半導体装置の構成は、図47に示すように、ベースとなる配線基板(ベース基板、インタポーザ)1C上に半導体チップ(チップ)22が搭載されている。また、この配線基板1C上には、この半導体チップ22を覆うように、付属の配線基板(サブ基板、インタポーザ)2Cが配置されている。また、上段側に位置する配線基板2Cは、配線基板2Cの下面(裏面)に形成された導電性部材3Bと、配線基板1Cの上面(主面、表面)に形成された導電性部材3Aとを介して、下段側の配線基板1Cと電気的に接続されている。また、下段側の配線基板1Cと上段側の配線基板2Cとの間には、半導体チップ22を封止するように、モールド樹脂(封止体)29が形成されている。また、下段側の配線基板1Cの下面(裏面、実装面)には、外部端子となる複数のバンプ電極が形成されている。さらに、上段側の配線基板2C上には、別に準備しておいた半導体チップ、半導体チップが搭載された半導体パッケージ、あるいはチップ部品などの半導体部材32が搭載されている。なお、モールド樹脂(封止体)29の一部は、半導体チップ22と上段側の配線基板2Cとの間にも形成される。そのため、たとえ配線基板2Cの厚さを薄くしたとしても、半導体部材32を搭載するときの荷重により配線基板2Cが撓む問題を抑制することができる。また、配線基板2C上に搭載する半導体部材32の種類を変えることにより、様々な半導体システムを構築することが可能である。
【0040】
[3] <<ベース基板の説明>>
次に、本実施の形態における配線基板1Cの詳細について説明する。
【0041】
図1はベースとなる複数の配線基板(パッケージ領域)1C(図45〜図47参照)が形成された多数個取り基板の上面(主面、表面)側の平面図、図2は図1に示す多数個取り基板の下面(裏面、実装面)側の平面図である。
【0042】
ベースとなる、1つあたりの配線基板1Cの平面形状は、図1に示すように、矩形状から成り、本実施の形態では四角形である。また、配線基板1Cの材料は、たとえば、ガラス繊維に樹脂を含浸させた、いわゆる、ガラス・エポキシ樹脂から成る。また、図1に示すように、配線基板1Cの上面(表面)における中央部には、後に搭載される半導体チップ22と電気的に接続される電極パッド(ボンディングリード)3Cが形成されている。この電極パッド3Cは、配線基板1Cの各辺に沿って複数形成されている。また、この複数の電極パッド3Cの周囲、言い換えると、電極パッド3Cよりも配線基板1Cの周縁部側には、図45に示すように、複数の電極パッド(ランド)15Aが形成されている。この電極パッド15Aは、配線基板1Cの各辺に沿って、複数列にわたって形成されており、図50のシステムブロック図に示すように、複数の電極パッド3Cとそれぞれ電気的に接続されている。また、配線基板1Cの上面には、電極パッド15A、3Cそれぞれの一部(表面)を露出するように、ソルダレジスト(絶縁膜、主面用絶縁膜)16(図25および図33参照)が形成されている。また、このソルダレジスト16から露出する電極パッド15Aの表面には、図34に示すように、導電性部材3Aが形成されている。なお、本実施の形態では、この導電性部材3Aは、ポスト状(柱状)に形成されており、たとえば銅(Cu)から成る。さらに、この導電性部材3Aの表面には、図37に示すように、金属皮膜(導電膜)21が形成されている。なお、導電性部材3Aの形成方法については、後ほど説明する。また、金属皮膜21の材料は、はんだ(鉛フリーはんだを含む)である。このとき、金属皮膜21を構成するはんだの融点は、後の工程で、配線基板1Cの下面に形成するバンプ電極(はんだボール)30の融点よりも高い。これにより、バンプ電極30を形成する工程において、導電性部材3Aと導電性部材3Bとの接合部の破断を抑制できる。
【0043】
一方、配線基板1Cの下面(実装面)には、図2に示すように、複数の電極パッド(ランド)4Aが形成されている。また、この複数の電極パッド4Aは、配線基板1Cの各辺に沿って、複数列にわたって形成されており、図50のシステムブロック図に示すように、複数の電極パッド3Cとそれぞれ電気的に接続されている。さらに、配線基板1Cの下面には、電極パッド4Aの一部(表面)を露出するように、ソルダレジスト(絶縁膜、裏面用絶縁膜)16が形成されている。
【0044】
また、配線基板1Cは、図示しないが、複数の配線層を有しており、本実施の形態では4層から成る。また、電極パッド(ボンディングリード)3Cおよび電極パッド(ランド)15Aのそれぞれは、1層目(最上層)の配線層に形成された配線(配線パターン)の一部から成り、電極パッド(ランド)4Aは、4層目(最下層)の配線層に形成された配線(配線パターン)の一部から成る。
【0045】
[4] <<サブ基板の説明>>
次に、本実施の形態における配線基板2Cの詳細について、説明する。
【0046】
図3はサブとなる複数の配線基板(パッケージ領域)2C(図45〜図47参照)が形成された多数個取り基板の上面(主面、表面)側の平面図であり、図4は図3に示す多数個取り基板の下面(裏面、実装面)側の平面図である。
【0047】
1つ当たりの配線基板2Cの平面形状は、図3に示すように、矩形状から成り、本実施の形態では四角形である。また、配線基板2Cの材料は、たとえば、ガラス繊維に樹脂を含浸させた、いわゆるガラス・エポキシ樹脂から成る。また、配線基板2Cの上面(表面)には、複数の電極パッド(ランド、ボンディングリード)4Bが形成されている。なお、電極パッド4Bは、図45に示すように、後に下段側の配線基板1C上に搭載される半導体チップ22と平面的に重なる領域にも形成されている。また、配線基板2Cの上面には、電極パッド4Bの一部(表面)を露出するように、ソルダレジスト(絶縁膜、主面用絶縁膜)16が形成されている。そのため、後の工程において、この付属の配線基板2Cを、半導体チップ22が搭載されたベースとなる配線基板1C上に配置することで、ベースとなる配線基板1Cとは外形サイズが異なる半導体部材(半導体チップ、半導体パッケージ、あるいはチップ部品)や、半導体チップ22と平面的に重なる領域に形成された外部端子を有する半導体部材を、半導体チップ22上に搭載することができるようになる。
【0048】
一方、配線基板2Cの下面(実装面)には、図45に示すように、複数の電極パッド(ランド)15Bが形成されている。この複数の電極パッド15Bは、配線基板2Cの上面側に形成された複数の電極パッド4Bとそれぞれ電気的に接続されている。また、この複数の電極パッド15Bは、配線基板2Cの下面において、図4に示すように、配線基板2Cの各辺に沿って、かつ複数列にわたって形成されている。そして、この複数の電極パッド15Bのそれぞれは、ベースとなる配線基板1Cの上面に形成された複数の電極パッド15Aのそれぞれと同じ位置(配線基板2Cを配線基板1C上に積層した際に、平面的に重なる位置)に配置されている。また、配線基板2Cの下面には、複数の電極パッド15Bのそれぞれの一部(表面)を露出するように、ソルダレジスト(絶縁膜、裏面用絶縁膜)16(図25および図33参照)が形成されている。さらに、このソルダレジスト16から露出する電極パッド15Bの表面には、図39に示すように、導電性部材3Bが形成されている。なお、本実施の形態では、この導電性部材3Bは、ポスト状(柱状)に形成されており、たとえば銅(Cu)から成る。なお、導電性部材3Bの形成方法については、後ほど説明する。
【0049】
また、配線基板2Cは、図示しないが、複数の配線層を有しており、本実施の形態では2層から成る。また、電極パッド(ランド)4Bは、1層目(最上層)の配線層に形成された配線(配線パターン)の一部か成り、電極パッド(ランド)15Bは、2層目(最下層)の配線層に形成された配線(配線パターン)の一部から成る。ここで、図50のシステムブロック図に示すように、本実施の形態では、配線基板1C上に搭載される半導体チップ22が、外部LSI33からの信号に基づいて、配線基板2C上に搭載される半導体部材32を制御する。また、半導体部材32を動作させるために必要とする電源電位および基準電位も、配線基板1Cを介して外部LSI33から半導体部材32に供給する。そのため、本実施の形態では、配線層の数が配線基板2Cの配線層の数よりも多い配線基板1Cを使用している。
【0050】
[5] <<半導体チップの説明>>
次に、配線基板1C上に搭載される半導体チップ22の詳細について、説明する。
【0051】
図54は配線基板1C上に搭載される半導体チップ22の上面(表面、主面)側における平面図、図55は図54に示す上面とは反対側の下面(裏面)側の平面図、図56は図54のA−A線における断面図である。
【0052】
半導体チップ22の平面形状は、図54に示すように、矩形状から成り、本実施の形態では四角形である。また、半導体チップ22の材料は、たとえばシリコン(Si)から成る。また、半導体チップ22の上面(主面)には、半導体チップ22の各辺に沿って、複数の電極パッド22Aが形成されている。また、半導体チップ22の中央部には、回路素子(半導体素子)22Bが形成されており、図示しないが、この回路素子22Bの周囲に形成された複数の電極パッド22Aは、半導体チップ22内に形成された配線を介してこの回路素子22Bと電気的に接続されている。また、この回路素子は、図56に示すように、半導体チップ22の上面側に形成されている。そして、本実施の形態における半導体チップ22は、たとえばコントローラ系の半導体チップであり、この回路素子22Bは、図50に示すように、この回路素子22Bと、完成した半導体装置(半導体システム)SDSの外部に設けられた外部LSI33との間で信号の入出力を行うための外部インタフェース、およびこの回路素子22Bと、この半導体装置の内部に設けられる半導体部材32との間で信号の入出力を行うための内部インタフェースを有している。
【0053】
一方、半導体チップ22の上面とは反対側の下面(裏面)の平面形状は、図55に示すように、矩形状から成り、本実施の形態では、上面側と同様に四角形である。
【0054】
[6] <<半導体装置(半導体システム)の製造方法>>
次に、本実施の形態の半導体装置(半導体システム)SDSの製造方法について、以下に説明する。なお、前述のように、本実施の形態の半導体装置は、MCM型の一種であるPOP(Package On Package)型の半導体装置である。また、図1〜図4は、このPOP型の半導体装置の製造に用いられる配線基板の平面図であり、図1および図2は、それぞれ下段の配線基板となる基板母体1の主面側および裏面側の平面図であり、図3および図4は、それぞれ配線基板1Cに積層される上段の配線基板となる基板母体2の主面側および裏面側の平面図である。また、図1〜図4では、1つのベース基板もしくはサブ基板となる領域の主面側もしくは裏面側を拡大して示している。
【0055】
図1〜図4に示す基板母体1、2は、MAP(Mold Array Package)方式の基板母体となっており、配線基板1Cもしくは配線基板2Cとなる領域が複数配列され、1枚の基板母体1、2から複数の配線基板1Cもしくは配線基板2Cを取得できる構造となっている。基板母体1、2には、それぞれガイドホール1Aおよびガイドホール2Aが複数設けられており、詳細は後述するが、基板母体1の主面と基板母体2の裏面とを対向させ、対応するガイドホール1Aとガイドホール2Aとを貫通するようにガイドを通すことにより、配線基板1Cとなる領域と配線基板2Cとなる領域とが、それぞれ対応するもの同士で対向する状態となる。
【0056】
基板母体1(各配線基板1Cとなる領域)の主面側には、ポスト状(柱状)の導電性部材3Aが複数形成され、基板母体2(各配線基板2Cとなる領域)の裏面側には、金属製の導電性部材3Bが複数形成されている。これら導電性部材3Aと導電性部材3Bとは、対応する配線基板1Cとなる領域と配線基板2Cとなる領域とを平面で重ね合わせた時に、それぞれ1対1で対応した位置に配置されている。これら導電性部材3A、3Bを対応するもの同士で接合することにより、配線基板1Cと配線基板2Cとが電気的に接続されることになるが、詳細については、本実施の形態の半導体装置の製造工程を説明する中で併せて説明する。また、基板母体1の主面側には、半導体チップ搭載用の電極パッド(ボンディングリード)3Cが形成されている。
【0057】
基板母体1の裏面には、本実施の形態の半導体装置を外部に電気的に接続するための電極パッド4Aが形成され、基板母体2の主面には、半導体チップあるいはチップ部品搭載用の電極パッド4Bが形成されている。また、基板母体1、2中には、配線基板1Cとなる領域あるいは配線基板2Cとなる領域毎に配線層が形成されており、この配線層によって、導電性部材3Aと電極パッド4Aとが電気的に接続され、導電性部材3Bと電極パッド4Bとが電気的に接続されている。
【0058】
次に、上記基板母体1、2の製造工程について、図5〜図33を用いて説明する。図5〜図33では、基板母体1、2の製造過程における要部断面を示している。なお、基板母体1、2は、内部の配線層数以外はほぼ同様の構造となるが、前述のように、本実施の形態では、基板母体1では導電性部材3Aが配置された側が主面で、基板母体2ではポスト3が配置された側が裏面と、主面と裏面とが逆になっている。そこで、基板母体1、2の製造工程を説明する中では、説明をわかりやすくするために、主面および裏面を言う時には、基板母体1の主面および裏面に合わせたものとする。
【0059】
まず、主面および裏面の両面に銅薄膜5が成膜された絶縁性のコア材6を用意する(図5参照)。その材質としては、ガラス・エポキシ樹脂、BTレジンあるいはアラミド不織布材等を例示することができる。
【0060】
次いで、このコア材6の主面と裏面とを貫通するスルーホール7をドリルまたはレーザー加工により形成する(図6参照)。次いで、めっき法により、スルーホール7の壁面に銅膜5Aを成膜し、主面側の銅薄膜5と裏面側の銅薄膜5とをスルーホール7内の銅膜5Aによって電気的に接続する(図7参照)。次いで、ドライフィルムからなるフォトレジスト膜8をコア材6の主面および裏面の両面に貼付(図8参照)した後に、フォトリソグラフィ技術により、このフォトレジスト膜8をパターニングする(図9参照)。次いで、残ったフォトレジスト膜8をマスクとしてコア材6の両面の銅薄膜5をエッチングすることにより、銅薄膜5をパターニングする。ここまでの工程により、コア材6の両面に配線9からなる1層目の配線層を形成することができる(図10参照)。また、コア材6の両面の配線層は、スルーホール7内の銅膜5Aを介して電気的に接続された構造とすることができる。
【0061】
次に、フォトレジスト膜8を剥離(図11参照)した後、コア材6の両面に絶縁層10を堆積する。また、この絶縁層10により、スルーホール7を埋め込む(図12参照)。絶縁層10の材質としては、コア材6と同様のガラス・エポキシ樹脂、BTレジンあるいはアラミド不織布材等を例示することができる。
【0062】
次に、レーザー加工により、コア材6の両面の絶縁層10に一部の配線9に達する開口部11を形成する(図13参照)。次いで、無電解めっき法により、コア材6の両面に銅膜12を成膜する(図14参照)。この時、銅膜12は、開口部11内にも成膜され、開口部11の底部にて銅膜12と配線9とが接続される。次いで、ドライフィルムからなるフォトレジスト膜13をコア材6の主面および裏面の両面に貼付(図15参照)した後に、フォトリソグラフィ技術により、このフォトレジスト膜13をパターニングする(図16参照)。次いで、残ったフォトレジスト膜13をマスクとし、銅膜12をシード層とした電解めっき法により、銅膜12上に選択的に銅膜14を成長させる(図17参照)。次いで、フォトレジスト膜13を剥離(図18参照)した後、無電解エッチング法により、剥離前のフォトレジスト膜13下に位置していた銅膜12を除去し、配線15を形成する。ここまでの工程により、コア材6の両面に配線15からなる2層目の配線層を形成することができる(図19参照)。配線15の一部は、開口部11の底部にて配線9と接続した構造となる。
【0063】
次に、コア材6の両面にソルダレジスト16を印刷し(図20参照)、そのソルダレジスト16をフォトリソグラフィ技術によりパターニングし、ソルダレジスト16に配線15の一部に達する開口部17を形成する(図21参照)。ここで、コア材6の主面側において、開口部17の底部に露出した配線15の一部は、前述の基板母体1のチップ搭載用の電極パッド3Cとなる(図21での図示は省略)。また、コア材6の裏面側において、開口部17の底部に露出した配線15は、前述の基板母体1の電極パッド4A、もしくは基板母体2の電極パッド4Bとなる。
【0064】
次に、ドリル加工により、コア材6を貫通する前述のガイドホール1A、2A(図1〜図4参照)を形成する。
【0065】
次に、ドライフィルムからなるフォトレジスト膜18をコア材6の主面および裏面の両面に貼付(図22参照)した後に、フォトリソグラフィ技術により、主面側のフォトレジスト膜18をパターニングし、主面側の開口部17上のフォトレジスト膜18に開口部19を形成する(図23参照)。次いで、残ったフォトレジスト膜18をマスクとし、開口部17、19下の配線15をシード層としためっき法により、その配線15上に選択的に銅膜を成長させることにより、図1および図4を用いて説明した導電性部材3A、3Bを形成する(図24参照)。次いで、フォトレジスト膜18を剥離することで、基板母体1、2を製造する(図25参照)。
【0066】
ここで、本実施の形態において、配線基板1Cに搭載されるチップがバンプ電極を用いて配線基板1Cに接合(フリップチップ接続)される場合には、基板母体1、2においては、ソルダレジスト16の表面からの導電性部材3A、3Bの高さH1が、配線基板1Cに搭載時の半導体チップ22の高さ(ソルダレジスト16の表面から半導体チップ22の裏面までの高さ)より低くなり、かつ、導電性部材3Aの高さH1と導電性部材3Bの高さH1との和がその半導体チップ22の高さより大きくなるようにする。たとえば、その半導体チップ22の高さが約80μmである場合には、導電性部材3A、3Bの高さは約50μmとする。
【0067】
上記のような本実施の形態の基板母体1、2は、他の工程によっても製造することができる。その工程について、図26〜図33を用いて説明する。
【0068】
前述の図5〜図18を用いて説明した工程の後、ドライフィルムからなるフォトレジスト膜18をコア材6の主面および裏面の両面に貼付(図26参照)した後に、フォトリソグラフィ技術により、主面側のフォトレジスト膜18をパターニングし、主面側の銅膜14上のフォトレジスト膜18に選択的に銅膜14に達する開口部19を形成する(図27参照)。次いで、残ったフォトレジスト膜18をマスクとし、開口部19下の銅膜14をシード層としためっき法により、その銅膜14上に選択的に銅膜を成長させることにより、図1および図4を用いて説明した導電性部材3A、3Bを形成する(図28参照)。
【0069】
次に、フォトレジスト膜18を剥離(図29参照)した後、無電解エッチング法により銅膜12をエッチングし、残った銅膜12および銅膜14から配線15を形成する。なお、配線15の一部は、前述の電極パッド15Aもしくは電極パッド15Bとなる。ここまでの工程により、コア材6の両面に配線15からなる2層目の配線層を形成することができる(図30参照)。配線15の一部は、配線9と接続した構造となる。
【0070】
次に、コア材6の両面にソルダレジスト16を印刷する(図31参照)。この時、コア材6の主面側におけるソルダレジスト16の厚さは、導電性部材3A、3Bの高さよりも高くなるようにする。次いで、そのソルダレジスト16をフォトリソグラフィ技術によりパターニングし、ソルダレジスト16に配線15の一部に達する開口部17を形成する(図32参照)。ここで、コア材6の主面側において、開口部17の底部に露出した配線15の一部は、前述の基板母体1の半導体チップ搭載用の電極パッド3Cとなる(図32での図示は省略)。また、コア材6の裏面側において、開口部17の底部に露出した配線15は、前述の基板母体1の電極パッド4A、もしくは基板母体2の電極パッド4Bとなる。
【0071】
次に、ブラスト処理により、コア材6の主面側のソルダレジスト16を薄くし、導電性部材3A、3Bをソルダレジスト16の表面から突出させる。次いで、ドリル加工により、コア材6を貫通する前述のガイドホール1A、2A(図1〜図4参照)を形成し、基板母体1、2を製造する(図33参照)。この時、ソルダレジスト16の表面からの導電性部材3A、3Bの突出高さは、ベース基板に搭載されるチップがバンプ電極を用いてベース基板に接合(フリップチップ接続)される場合には、ベース基板に搭載時のチップの高さ(ソルダレジスト16の表面からチップの裏面までの高さ)より低くなり、かつ、導電性部材3Aの高さと導電性部材3Bの高さとの和がそのチップの高さより大きくなるようにする。たとえば、そのチップの高さが約80μmである場合には、導電性部材3A、3Bの高さは約50μmとする。
【0072】
上記のような工程で製造される基板母体1、2であるが、POP型の半導体装置においては、上層の配線基板2Cからの信号線が下層の配線基板1Cへ導かれるため、内部の配線層数は、たとえば配線基板1Cが4層であるのに対し、配線基板2Cは2層と、配線基板2Cより配線基板1Cの方が多層となる。そのため、配線基板2Cとなる基板母体2を製造する際に絶縁層10および配線15を形成する工程を省略したり、配線基板1Cとなる基板母体1を製造する際に絶縁層10および配線15を形成する工程を繰り返してさらに多層構造を形成したりしてもよい。
【0073】
次に、上記のような工程を経て製造された基板母体1、2を用いて、本実施の形態のPOP型の半導体装置を製造する工程について、図34〜図49を用いて説明する。
【0074】
まず、基板母体1を用意し、ソルダレジスト16(図25もしくは図33参照)から突出するように、電極パッド15A上に形成された導電性部材(ポスト)3A表面に金属皮膜(導電膜)21を形成する。この金属皮膜21としては、はんだめっき膜、あるいは、金もしくはNi−Au合金からなるめっき膜上にはんだめっき膜を積層したものを例示することができる。後の工程で、導電性部材3Aは、配線基板(サブ基板)2Cの下面に形成された導電性部材3Bと接合されるが、表面に金属皮膜21が形成されていることによって、導電性部材3Bとの接合強度を向上することができる。これにより、後のモールド工程において、下段側の配線基板1Cと上段側の配線基板2Cとの間に供給される樹脂の注入圧力により、この配線基板1Cに形成された導電性部材3Aと配線基板2Cに形成された導電性部材3Bの接合部が破断する問題を抑制できる。また、金属皮膜21にNi−Au合金を含めた場合には、導電性部材3Aの表面が酸化してしまうことを防ぐことができる。なお、図示は省略しているが、電極パッド3Cの表面にも同様の金属皮膜21を形成する。
【0075】
次に、基板母体1の主面における、各配線基板1Cとなる領域に半導体チップ22を搭載する(図35参照)。ここで、図36は、隣接する2つの配線基板1Cとなる領域1Bを拡大して図示した平面図である。図35および図36に示す例では、半導体チップ22は、表面に形成されたボンディングパッド(図示は省略)上にバンプ電極(突起電極)23が形成され、このバンプ電極23が電極パッド3Cと接合されることによって各配線基板1Cとなる領域に搭載される。この時、半導体チップ22は、素子の形成された表面側が基板母体1と対向して搭載されることになる。
【0076】
基板母体1、2を製造する工程を説明する中でも述べたが、図37に示すように、ソルダレジスト16の表面からの導電性部材3A突出高さH1は、ベース基板となる領域に搭載された半導体チップ22の高さ(ソルダレジスト16の表面から半導体チップ22の裏面までの高さ)H2より低くなっている。
【0077】
次に、半導体チップ22と基板母体1との間にアンダーフィル樹脂24を塗布(図38参照)した後、加熱圧着用のステージ25に基板母体1を載置する(図39参照)。この時、搭載された基板母体1は、裏面側がステージ25と対向し、ステージ25に備え付けられたガイドピン26が基板母体1のガイドホール1A(図1および図2参照)に通すことで、基板母体1のステージ25上での位置決めをすることができる。次いで、基板母体2を用意する(図39参照)。
【0078】
次に、基板母体2をステージ25に載置する(図40参照)。この時、基板母体2は、導電性部材3Bが形成された裏面側が基板母体1と対向させられ、基板母体2のガイドホール2Aにガイドピン26が通されることで、ステージ25上での位置が決定され、複数の導電性部材3Aと導電性部材3Bとが、各々対応するものが1対1で対向し、接触する状態となる。なお、図40では、導電性部材3A(金属皮膜21)と導電性部材3Bとの接触部の拡大断面も併せて示している。また、基板母体1、2のステージ25上での位置が決定されると、基板母体1に区画された複数の配線基板1Cとなる領域は、それぞれが対応する基板母体2に区画された複数の配線基板2Cとなる領域と1対1で対向する状態となる。
【0079】
次に、加熱ツール27を用い、基板母体2を裏面側より加熱および加圧することにより、導電性部材3Aと導電性部材3Bとを熱圧着(接合)し、これらを電気的に接続する(図41参照)。この時、導電性部材3Aの表面には、低抵抗の金属皮膜21が形成されているので、この金属皮膜21が熱圧着時に溶融し、金属皮膜21を介して導電性部材3Aと導電性部材3Bとが接合されることになる。それにより、導電性部材3Aと導電性部材3Bとの間の接触抵抗を低減することが可能となる。
【0080】
次に、モールド金型28A、28Bを用い、基板母体1と基板母体2との間にモールド樹脂29を注入し、基板母体1と基板母体2との間を樹脂封止する封止体を形成する(図42参照)。このとき、図1および図4に示すように、複数の導電性部材3A、3Bは、互いに離間するように形成されているため、基板母体1と基板母体2との間に供給されたモールド樹脂(樹脂)29は、この複数の導電性部材3A、3Bの間を介して供給される。次いで、モールド金型28A、28Bから樹脂封止された基板母体1、2を取り出し、はみ出したモールド樹脂29を除去し成形する(図43参照)。
【0081】
次に、基板母体1の電極パッド4Aの各々上にはんだボールを配置し、リフロー処理を施すことによりはんだボールを電極パッド4Aと接合し、バンプ電極(外部端子)30を形成する(図44参照)。
【0082】
次に、配線基板1Cとなる領域および配線基板2Cとなる領域の平面外形に沿って、基板母体1、2を切断し、個々の配線基板1Cおよび配線基板2Cの組に個片化する(図45参照)。ここで、図46は、個々の配線基板1Cおよび配線基板2Cの組に個片化後の平面図である。この図46に示すように、本実施の形態では、基板母体1、2は、一括して切断させることから、配線基板1Cおよび配線基板2Cの平面外形寸法は等しくなる。また、本実施の形態では、導電性部材3Bと電気的に接続する電極パッド4Bは、平面で半導体チップ22と重なる位置にも配置されている。すなわち、配線基板2Cにおいては、平面で下段の半導体チップ22と重なる位置でもチップあるいはチップ部品等を搭載することが可能となる。それにより、配線基板1Cおよび配線基板2Cの外形サイズを大型化することなく、配線基板2Cに配置する電極パッド4Bの数を増やすことが可能となる。また、電極パッド4Bの数が同じであるならば、配線基板1Cおよび配線基板2Cの外形サイズを小型化することができるので、本実施の形態の半導体装置についても小型化することが可能となる。
【0083】
次に、外部接続用の電極としてバンプ電極31が形成された半導体部材32を用意する。次いで、そのバンプ電極31を配線基板2Cの電極パッド4Bに接続することで半導体部材32を配線基板2Cに搭載および電気的接続し、本実施の形態の半導体装置(半導体システム)SDSを製造する。図48は、半導体部材32を配線基板2Cに搭載した時点での平面図である。本実施の形態によれば、平面で下段の半導体チップ22と重なる領域でも、上段の半導体部材32は配置することができる。図48では、半導体部材32の平面外形が配線基板1Cおよび配線基板2Cの平面外形とほぼ同一である場合を図示しているが、半導体部材32の平面外形の方が小さくなっていてもよい。
【0084】
ここで、図49は、本実施の形態のPOP型の半導体装置の要部断面図であり、図50は、本実施の形態のPOP型の半導体装置をマザーボード等の外部実装基板に搭載した際のシステムブロック図の一例である。
【0085】
下層の配線基板1Cに搭載された半導体チップ22は、SOC(System On Chip)型のチップであって画像処理等の論理処理を行い、上層の配線基板2Cに搭載された半導体部材32は、メモリチップであって下段の半導体チップ22が行う論理処理の際にワークRAMとして用いられることを例示できる。半導体チップ22と半導体部材32との間では、バンプ電極23、配線9、15、導電性部材3A、3B、およびバンプ電極30を介して信号の授受が行われる。半導体チップ22と外部LSI33との間では、バンプ電極23、配線9、15、およびバンプ電極30を介して信号の授受が行われる。半導体チップ22への電源電位(VDD)および基準電位(GND)の供給は、バンプ電極23、30および配線9、15を介して行われ、半導体部材32への電源電位(VDD)および基準電位(GND)の供給は、バンプ電極23、30、導電性部材3A、3B、電極パッド4Bおよび配線9、15を介し、半導体チップ22は介さずに行われる。
【0086】
また、配線基板2Cへは、複数の半導体チップ(マイコンチップおよびメモリチップ等)あるいはチップ部品(抵抗、コンデンサおよびインダクタ等)等を搭載することも可能である。図51は、複数の半導体チップおよびチップ部品を搭載可能とした配線基板2Cの平面図である。配線基板2Cに設けられたパッド電極4Bは、搭載される半導体チップおよびチップ部品に合わせた平面形状で形成されている。このような場合でも、パッド電極4Bは、下段の半導体チップ22と重なる位置に配置することが可能である。図52は、半導体チップ32A、32Bおよびチップ部品32Cを配線基板2Cに搭載した時点での平面図である。本実施の形態によれば、平面で下段の半導体チップ22と重なる領域でも、上段の半導体チップ32A、32Bおよびチップ部品32Cは配置することができる。すなわち、本実施の形態によれば、上層と下層とで、半導体チップ22、32、32A、32Bおよびチップ部品32Cの組み合わせを大幅に向上することが可能となる。
【0087】
上記の本実施の形態では、配線基板1Cに搭載される半導体チップ22がバンプ電極23を介して実装される場合について説明したが、図53に示すように、ボンディングワイヤ34によって実装される構造であってもよい。この場合、上記の実施の形態では、半導体チップ22の電極パッド(図示は省略)上に形成されたバンプ電極23と電気的に接続される配線基板(ベース基板)1Cの電極パッド3Cが、配線基板(ベース基板)1Cの主面において、半導体チップ22と平面的に重なる領域に形成されていたが、図53に示すように、電極パッド3Cは、配線基板(ベース基板)1Cにおいて、半導体チップ22が搭載される領域の周囲に形成される。このようなボンディングワイヤ34を用いる場合には、半導体チップ22上にボンディングワイヤ34のループが形成されることから、配線基板1Cのソルダレジスト16の表面からの導電性部材3A突出高さH1は、半導体チップ22の厚さ(ソルダレジスト16の表面から半導体チップ22の表面までの高さ)H2より高くなるようにすることが好ましい。
【0088】
上記の本実施の形態によれば、配線基板1Cに搭載された半導体チップ22(バンプ電極23により実装されている場合には裏面であり、ボンディングワイヤ34により実装されている場合には主面)と配線基板2Cとの間にモールド樹脂29が配置された構造となる(図47参照)。それにより、本実施の形態のPOP型の半導体装置を実装した際に、配線基板2Cが撓んでしまうことを抑制することができる。すなわち、本実施の形態の半導体装置の歩留まりを向上することができ、信頼性を向上することができる。
【0089】
また、上記の本実施の形態によれば、予め基板母体1、2に設けたガイドホール1A、2Aを用いて基板母体1A、2Aの位置を合わせ、それぞれ対応する導電性部材3Aと導電性部材3Bとを熱圧着するので(図39〜図41参照)、導電性部材3Aと導電性部材3Bとの位置合わせおよび接合を容易に行うことができる。
【0090】
また、上記の本実施の形態によれば、導電性部材3Aと導電性部材3Bとが低抵抗の金属皮膜21を介して接続され、導電性部材3Aと導電性部材3Bとの間の接触抵抗を低減することができる。それにより、本実施の形態の半導体装置の動作速度の高速化に対応することが可能となる。
【0091】
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【0092】
たとえば、前記実施の形態においては、基板母体1の製造工程中にポスト状の導電性部材も形成する場合について説明したが、基板母体1を製造した後に、製造された基板母体1に対してポスト状の導電性部材を形成してもよい。
【0093】
また、前記実施の形態においては、ベースとなる配線基板1Cに形成された導電性部材3Aの表面に金属皮膜21を形成する場合について説明したが、付属の配線基板2Cの下面に形成された導電性部材3Bの表面に金属皮膜21を形成しておいてもよい。もちろん、導電性部材3A、3Bのそれぞれの表面に金属皮膜21を形成しておいてもよい。これにより、導電性部材3A、3Bの接合強度をさらに向上することができるだけでなく、それぞれの導電性部材3A、3Bの表面の酸化も抑制できるため、電気抵抗を低減することができ、半導体システムにおける信号入出力の遅延を抑制できる。すなわち、半導体装置(半導体システム)の更なる高速化が可能となる。
【0094】
また、前記実施の形態では、半導体部材32を配線基板(サブ基板)2C上に搭載する工程まで説明し、半導体部材32が搭載された状態を、半導体装置として説明したが、バンプ電極30を配線基板(ベース基板)1Cの下面に形成し、配線基板1C、2Cおよび封止体29を切断することで得られる、図45に示すような構造体を、1つの完成した半導体装置としてもよい。この場合、半導体部材32が搭載されていない状態で、半導体装置は管理または出荷されるため、適用する電子装置の機能に応じて構築される半導体システムを適宜変更できる。
【産業上の利用可能性】
【0095】
本発明の半導体装置の製造方法および半導体装置は、MCM型の半導体装置およびその製造工程に適用することができる。
【符号の説明】
【0096】
1 基板母体
1A ガイドホール
1B ベース基板となる領域
1C 配線基板(ベース基板、インタポーザ)
2 基板母体
2A ガイドホール
2C 配線基板(サブ基板、インタポーザ)
3A 導電性部材
3B 導電性部材
3C 電極パッド(ボンディングリード)
4A 電極パッド(ランド)
4B 電極パッド(ランド)
5 銅薄膜
5A 銅膜
6 コア材
7 スルーホール
8 フォトレジスト膜
9 配線
10 絶縁層
11 開口部
12 銅膜
13 フォトレジスト膜
14 銅膜
15 配線
15A 電極パッド(ランド)
15B 電極パッド(ランド)
16 ソルダレジスト(絶縁膜、主面用絶縁膜)
17 開口部
18 フォトレジスト膜
19 開口部
21 金属皮膜(導電膜)
22 半導体チップ
22A 電極パッド
22B 回路素子(半導体素子)
23 バンプ電極(突起電極)
24 アンダーフィル樹脂
25 ステージ
26 ガイドピン
27 加熱ツール
28A、28B モールド金型
29 モールド樹脂(封止体)
30 バンプ電極(外部端子)
31 バンプ電極
32 半導体部材
32A、32B 半導体チップ
32C チップ部品
33 外部LSI
34 ボンディングワイヤ
SDS 半導体装置(半導体システム)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の工程を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法:
(a)第1主面、前記第1主面に形成された第1電極パッド、前記第1電極パッドよりも前記第1主面の周縁部側に配置された第2電極パッド、前記第2電極パッド上に形成された第1導電性部材、前記第1導電性部材の表面に形成された導電膜、前記第1主面とは反対側の第1裏面、および前記第1裏面に形成された第3電極パッドを有する第1基板を準備する工程;
(b)表面、前記表面に形成されたボンディングパッド、および前記表面とは反対側の裏面を有する半導体チップを、前記第1基板の前記第1主面に搭載する工程;
(c)前記半導体チップの前記ボンディングパッドと前記第1基板の前記第1電極パッドとを、第2導電性部材を介して電気的に接続する工程;
(d)第2主面、前記第2主面に形成された第4電極パッド、前記第2主面とは反対側の第2裏面、前記第2裏面に形成された第5電極パッド、および前記第5電極パッド上に形成された第3導電性部材を有する第2基板を、前記第2基板の前記第2裏面が前記第1基板の前記第1主面と対向するように、前記第1基板上に配置する工程;
(e)前記(d)工程後、前記導電膜を介して前記第3導電性部材を前記第1導電性部材と電気的に接続する工程;
(f)前記(e)工程後、前記第1基板と前記第2基板との間に樹脂を供給し、前記半導体チップおよび前記第1導電性部材と、前記第3導電性部材との接合部を封止する工程;
(g)前記(f)工程後、前記第1基板の前記第3電極パッドに外部端子を形成する工程。
【請求項2】
請求項1記載の半導体装置の製造方法において、
前記導電膜は、前記外部端子より融点が高いことを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項3】
請求項1記載の半導体装置の製造方法において、
前記半導体チップは、前記ボンディングパッドと接続する突起電極を有し、
前記(b)工程では、前記半導体チップの前記表面が前記第1基板の前記第1主面と対向するように、前記半導体チップを前記第1基板の前記第1主面に搭載し、
前記(c)工程では、前記半導体チップの前記突起電極と前記第1基板の前記第1電極パッドとを接続し、
前記第1基板の前記第1主面に搭載した前記半導体チップの高さは、前記第1導電性部材の高さより大きいことを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項4】
請求項1記載の半導体装置の製造方法において、
前記(b)工程では、前記半導体チップの前記裏面が前記第1基板の前記第1主面と対向するように、前記半導体チップを前記第1基板の前記第1主面に搭載し、
前記(c)工程では、前記半導体チップの前記ボンディングパッドと前記第1基板の前記第1電極パッドとをボンディングワイヤを介して電気的に接続し、
前記半導体チップの厚さは、前記第1導電性部材の高さより小さいことを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項5】
請求項1記載の半導体装置の製造方法において、
前記(f)工程にて、前記半導体チップと前記第2基板の前記第2裏面との間に前記樹脂からなる封止体を形成する工程を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項6】
請求項1記載の半導体装置の製造方法において、
前記(d)工程後において、前記第2基板の前記第4電極パッドは、平面で前記第1基板に搭載された前記半導体チップと重なる領域に形成されていることを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項7】
請求項1記載の半導体装置の製造方法において、
前記第1導電性部材および前記第3導電性部材は、めっき法にて形成されていることを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項8】
請求項1記載の半導体装置の製造方法において、
前記第1基板および前記第2基板には、それぞれ内部に配線層が形成され、
前記第1基板には、前記第2基板よりも多層の前記配線層が形成されていることを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項9】
請求項1記載の半導体装置の製造方法において、
前記第1基板および前記第2基板は、平面で外形寸法が等しいことを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項10】
第1主面、前記第1主面に形成された第1電極パッド、前記第1電極パッドよりも前記第1主面の周縁部側に配置された第2電極パッド、前記第2電極パッド上に形成された第1導電性部材、前記第1主面とは反対側の第1裏面、および前記第1裏面に形成された第3電極パッドを有する第1基板と、
表面、前記表面に形成されたボンディングパッド、および前記表面とは反対側の裏面を有し、前記第1基板の前記第1主面に搭載された半導体チップと、
前記半導体チップの前記ボンディングパッドと前記第1基板の前記第1電極パッドとを電気的に接続する第2導電性部材と、
第2主面、前記第2主面に形成された第4電極パッド、前記第2主面とは反対側の第2裏面、前記第2裏面に形成された第5電極パッド、および前記第5電極パッド上に形成された第3導電性部材を有し、前記第2裏面が前記第1基板の前記第1主面と対向するように、前記第1基板上に配置された第2基板と、
前記第1導電性部材と前記第3導電性部材とを電気的に接続する導電膜と、
前記半導体チップ、および前記第1導電性部材と前記第3導電性部材との接合部を封止するように、前記第1基板と前記第2基板との間に形成された樹脂と、
前記第1基板の前記第3電極パッドに形成された外部端子と、
を含み、
前記樹脂は、前記半導体チップと前記第2基板の前記第2裏面との間に形成されていることを特徴とする半導体装置。
【請求項11】
請求項10記載の半導体装置において、
前記半導体チップは、前記ボンディングパッドと接続する突起電極を有し、
前記半導体チップは、前記表面が前記第1基板の前記第1主面と対向するように、前記第1基板の前記第1主面に搭載され、
前記半導体チップの前記突起電極は、前記第1基板の前記第1電極パッドと接続され、
前記第1基板の前記第1主面に搭載された前記半導体チップの高さは、前記第1導電性部材の高さより大きいことを特徴とする半導体装置。
【請求項12】
請求項10記載の半導体装置において、
前記半導体チップは、前記裏面が前記第1基板の前記第1主面と対向するように、前記第1基板の前記第1主面に搭載され、
前記半導体チップの前記ボンディングパッドと前記第1基板の前記第1電極パッドとは、ボンディングワイヤを介して電気的に接続され、
前記半導体チップの厚さは、前記第1導電性部材の高さより小さいことを特徴とする半導体装置。
【請求項13】
請求項10記載の半導体装置において、
前記第2基板の前記第4電極パッドは、平面で前記第1基板に搭載された前記半導体チップと重なる領域に形成されていることを特徴とする半導体装置。
【請求項14】
請求項10記載の半導体装置において、
前記第1基板および前記第2基板には、それぞれ内部に配線層が形成され、
前記第1基板には、前記第2基板よりも多層の前記配線層が形成されていることを特徴とする半導体装置。
【請求項15】
請求項10記載の半導体装置において、
前記第1基板および前記第2基板は、平面で外形寸法が等しいことを特徴とする半導体装置。
【請求項16】
請求項10記載の半導体装置において、
前記第2基板の前記第2主面には、前記半導体チップと同種または異種の他の半導体チップ、もしくはチップ部品の少なくとも一方が、1つ以上搭載されていることを特徴とする半導体装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate

【図22】
image rotate

【図23】
image rotate

【図24】
image rotate

【図25】
image rotate

【図26】
image rotate

【図27】
image rotate

【図28】
image rotate

【図29】
image rotate

【図30】
image rotate

【図31】
image rotate

【図32】
image rotate

【図33】
image rotate

【図34】
image rotate

【図35】
image rotate

【図36】
image rotate

【図37】
image rotate

【図38】
image rotate

【図39】
image rotate

【図40】
image rotate

【図41】
image rotate

【図42】
image rotate

【図43】
image rotate

【図44】
image rotate

【図45】
image rotate

【図46】
image rotate

【図47】
image rotate

【図48】
image rotate

【図49】
image rotate

【図50】
image rotate

【図51】
image rotate

【図52】
image rotate

【図53】
image rotate

【図54】
image rotate

【図55】
image rotate

【図56】
image rotate


【公開番号】特開2010−287710(P2010−287710A)
【公開日】平成22年12月24日(2010.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−139967(P2009−139967)
【出願日】平成21年6月11日(2009.6.11)
【出願人】(302062931)ルネサスエレクトロニクス株式会社 (8,021)
【Fターム(参考)】