説明

半導体装置の製造方法

【課題】水素を主成分とした還元性ガスを用いた熱還元処理および還元性ガスを用いたプラズマ処理を併用して行うことで、自然酸化膜の除去を可能とする。
【解決手段】基板10に形成された層間絶縁膜11に、表面が露出する様に銅を含む導電層15を形成する工程と、前記導電層15表面に対して水素を主成分とした還元性ガスを用いた熱還元処理を行う工程と、前記導電層15表面に対して還元性ガスを含むプラズマ処理を行うことによって前記導電層15表面に対して還元処理を行うとともに前記熱還元処理により吸着された水素を脱離させる工程と、前記プラズマ処理後の前記導電層15表面が酸素を含む雰囲気にさらされることなく前記導電層15表面を被覆する酸化防止膜17を形成する工程とを備えた半導体装置の製造方法である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、下地へのダメージを最小限にして自然酸化膜の除去が容易な半導体装置の製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、大きな面積を有する配線部において、プラズマ処理により生じる多少の改質層は信頼性および動作速度上、ほとんど問題にならなかった。しかしながら、近年の半導体装置の微細化に伴い、配線に関しては、配線幅の縮小、高電流密度化、積層化が進んでおり、配線部の信頼性の維持、向上がますます重要になってきている。また高電流密度化の必要性から配線材料として配線抵抗の低い銅を主成分とした導体膜が広く実用化されてきており、配線上に形成する層間絶縁膜も低誘電率化、薄膜化が要求されている。この銅を主成分とした導体膜上に層間絶縁膜を形成する際、銅を主成分とした導体膜上の自然酸化膜を除去することを目的として、アンモニアや水素に代表される還元性ガスを用いたプラズマ還元処理が広く行われている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
しかしながら、低誘電率化された層間絶縁膜は機械的強度や密度が低いものになっていることが知られており、このため還元性ガスを用いたプラズマ還元処理では層間絶縁膜の誘電率上昇や後退があり、プラズマを用いない薬液処理では自然酸化膜を除去する際に薬液残りや薬液の絶縁膜への浸透という問題がある。これらの問題を解決するため、近年還元性ガスを用いたアニール処理が注目されているが、実用化には熱量の増加など数多く問題がある。
【0004】
【特許文献1】特開2003−188254号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
解決しようとする問題点は、低誘電率化されて機械的強度や密度が低いものになっている層間絶縁膜に形成された金属配線(主に銅を主成分とした銅系配線)に生じた自然酸化膜を除去するために、還元性ガスによるプラズマ還元処理を行うと、層間絶縁膜の誘電率上昇や後退が発生するという点である。また、プラズマを用いない薬液処理では自然酸化膜を除去する際に薬液残りや層間絶縁膜中への薬液の浸透がある点である。また、還元性ガスを用いたアニール処理による酸化膜除去の実用化には熱量の増加、還元性ガスの吸着など数多く問題がある。
【0006】
本発明は、水素を主成分とした還元性ガスを用いた熱還元処理と還元性ガスを含むプラズマ処理とを併用することで層間絶縁膜へのダメージを抑制して自然酸化膜の除去を可能にするとともに、配線の酸化を防止することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の半導体装置の製造方法は、基板に形成された層間絶縁膜に、表面が露出する様に銅を含む導電層を形成する工程と、前記導電層表面に対して水素を主成分とした還元性ガスを用いた熱還元処理を行う工程と、前記導電層表面に対して還元性ガスを含むプラズマ処理を行うことによって前記導電層表面に対して前記還元処理を行うとともに前記熱還元処理により吸着された水素を脱離させる工程と、前記プラズマ処理後の前記導電層表面が酸素を含む雰囲気にさらされることなく前記導電層表面を被覆する酸化防止膜を形成する工程とを備えたことを特徴とする。
【0008】
上記半導体装置の製造方法は、導電層表面に対して水素を主成分とした還元性ガスを用いた熱還元処理を行うことによって、導電層表面に生成された自然酸化膜が除去される。そして、上記熱還元処理後に還元性ガスを用いたプラズマ処理が行われることから、上記熱還元処理による熱量の増加によって層間絶縁膜や導電層にダメージを与えるほどに、上記熱還元処理を行う必要がない。すなわち、水素を主成分とした還元性ガスを用いた熱還元処理による自然酸化膜の除去が完全でなくてもよいことになる。そして導電層表面に対して還元性ガスを含むプラズマ処理を行うことによって、導電層表面に自然酸化膜が残っている場合には、還元性ガスプラズマによる還元作用により残っている自然酸化膜が除去される。その際、上記熱還元処理により吸着された水素が脱離される。このように、熱還元処理を行っているため、残されている自然酸化膜は極めて薄いので、その残っている自然酸化膜を完全に除去できるように還元性ガスを含むプラズマ処理を行っても、還元性ガスを含むプラズマ処理の処理時間は極めて短時間ですむ。このため、低誘電率絶縁膜の誘電率を上昇させる、低誘電率絶縁膜を後退させるというプラズマ処理の問題の発生は抑えられる。すなわち、本発明の半導体装置の製造方法は、水素を主成分とした還元性ガスを用いた熱還元処理と還元性ガスを用いたプラズマ処理とを併用することで、それぞれの処理の欠点が現れるのを最小限にとどめて、それぞれの処理の利点を生かしている。
【発明の効果】
【0009】
本発明の半導体装置の製造方法は、水素を主成分とした還元性ガスを用いた熱還元処理と還元性ガスを用いたプラズマ処理とを併用することで、水素を主成分とした還元性ガスを用いた熱還元処理および還元性ガスを用いたプラズマ処理を最小限として、自然酸化膜を十分に除去することができ、層間絶縁膜に生じる誘電率上昇や後退を抑制することができるという利点がある。また、還元性ガスを用いたプラズマ処理により、水素を主成分とした還元性ガスを用いた熱還元処理によって配線もしくは層間絶縁膜中へ導入された水素を脱離することができるため、配線間に生じるリーク電流を低減できるという利点がある。これによって、電気特性の不均一性の拡大、信頼性の低下といった不具合を発生させない半導体装置の製造方法を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明は、低誘電率絶縁膜に形成された導電層に対して、導電層表面に生成された自然酸化膜の除去を、水素を主成分とした還元性ガスを用いた熱還元処理および還元性ガスを用いたプラズマ処理を併用して行うことで、プラズマ処理による低誘電率絶縁膜の誘電率上昇や後退を抑制し、電気特性の不均一性の拡大、信頼性の低下といった不具合を発生させずに実現した。
【0011】
本発明の半導体装置の製造方法に係る一実施の形態の一例を、図1の製造工程断面図によって説明する。なお、図1は模式的に描いたものであり、膜厚等の縮尺は考慮していない。
【0012】
図1(1)に示すように、基板10〔(2)図以下の図面では基板10の図示を省略する〕上に形成された層間絶縁膜11に配線を形成するための溝12を形成する。上気層間絶縁膜11には、例えば誘電率が3.0以下の低誘電率絶縁膜を用いることができる。その後、上記溝12の内面に密着層(図示せず)を介してバリアメタル層13を形成する。このとき、上記密着層、バリアメタル層13は層間絶縁膜11上にも形成される。上記密着層には、例えば、タンタル(Ta)膜、チタン(Ti)膜等を用い、その膜厚は5nm〜10nm程度とする。上記バリアメタル層13には窒化タンタル(TaN)膜、窒化チタン(TiN)膜等を用い、その膜厚は30nm〜50nmとする。次いで、上記溝12の内部を埋め込むように導電性材料14を堆積する。この導電性材料14には銅を主成分とした材料を用い、例えば銅を用いる。この堆積方法としては、めっき法を用いる。なお、銅めっきを行う前に、溝12の内面に銅のシード層(図示せず)を形成する。この銅のシード層は、例えばスパッタリング法によって形成することができる。
【0013】
次に、図1(2)に示すように、上記層間絶縁膜11上の余剰な導電性材料14、バリアメタル層13、密着層(図示せず)を除去し、上記溝12の内部に密着層、バリアメタル層13を介して導電性材料14からなる導電層(配線)15を形成する。上記除去加工には、化学的機械研磨(以下CMPという、CMPはChemical Mechanical Polishingの略)法によって行うことができる。このCMPを行った後、洗浄工程により表面のスラリー等の除去を行う。このような洗浄処理中に、上記導電層15の露出された表面には自然酸化膜16が形成される。
【0014】
次に、図1(3)に示すように、水素を主成分とした還元性ガスを用いた熱還元処理を行って、上記導電層15表面に形成された自然酸化膜16〔前記図1(2)参照〕を除去する。上記熱還元処理は、例えば水素アニール処理である。この水素アニール処理では、水素を主成分とした還元性ガスとして、例えば水素ガス総流量を200cm3/min〜1000cm3/minとし、処理室内の圧力を0.93kPa、基板温度を300℃〜400℃、処理時間を20秒〜60秒とした。
【0015】
次に、図1(4)に示すように、上記熱還元処理に続いて、少なくとも上記配線15の露出している面を、酸素を含む雰囲気、例えば大気に触れさせることがないように、還元性ガスを用いたプラズマ処理を行う。このプラズマ処理では、一例としてアンモニアガスを用いる。上記プラズマ処理は、例えばアンモニアガスを主体としたプラズマ処理であり。例えば、還元性ガスであるアンモニア(NH3)と窒素(N2)との混合ガスを用いたプラズマ処理である。このプラズマ処理では、アンモニアと窒素との流量比率を1:4の条件で総流量2600cm3/minとし、プラズマ処理時間を5秒〜15秒、結合誘電型プラズマの発生条件として、13.56MHzの高周波出力150W〜300Wにて印加する条件で行った。
【0016】
次に、図1(5)に示すように、上記プラズマ処理以降、上記基板(図示せず)、特に、上記導電層15表面が酸素を含む雰囲気にさらされることなく、例えば、プラズマ処理と同一真空状態にて処理できるマルチチャンバー方式のプラズマ装置を用いて、プラズマCVD法により、上記層間絶縁膜11上に導電層15を被覆する酸化防止膜17を成膜する。この酸化防止膜17は、例えば窒化シリコン膜で形成される。
【0017】
上記半導体装置の製造方法は、導電層15表面に対して水素を主成分とした還元性ガスを用いた熱還元処理を行うことによって、導電層15表面に生成された自然酸化膜16が除去される。そして、水素を主成分とした還元性ガスを用いた熱還元処理後に還元性ガスを用いたプラズマ処理が行われることから、上記熱還元処理による熱量の増加によって層間絶縁膜11や導電層15にダメージを与えるほどに熱還元処理を行う必要がない。すなわち、水素を主成分とした熱還元処理による自然酸化膜16の除去が完全でなくてもよいことになる。そして導電層15表面に対して還元性ガスを含むプラズマ処理を行うことによって、導電層15表面に自然酸化膜16が残っている場合には、還元性ガスプラズマによる還元作用により残っている自然酸化膜16が除去される。その際、熱還元処理により吸着された水素が脱離される。このように、熱還元処理を行っているため、残されている自然酸化膜16は極めて薄いので、その残っている自然酸化膜16を完全に除去できるように還元性ガスを含むプラズマ処理を行っても、還元性ガスを含むプラズマ処理の処理時間は極めて短時間ですむ。このため、低誘電率絶縁膜からなる層間絶縁膜11の誘電率を上昇させる、層間絶縁膜11を後退させるというプラズマ処理の問題の発生は抑えられる。すなわち、本発明の半導体装置の製造方法は、水素を主成分とした熱還元処理と還元性ガスを用いたプラズマ処理とを併用することで、それぞれの処理の欠点が現れるのを最小限にとどめて、それぞれの処理の利点を生かしている。
【0018】
すなわち、還元性ガスを用いた熱還元処理は、プラズマを用いない還元処理のため、低誘電率化された層間絶縁膜の誘電率上昇や後退なく、還元処理が行えるという利点を生かしている。また、還元性ガスを用いたプラズマ還元処理では、アニール処理に比べ低温、短時間で自然酸化膜の除去が行えるという利点を生かしている。そして、還元性ガスを用いた熱還元処理の、配線に生じた自然酸化膜を除去するためには、高温、長時間の処理を必要とするという欠点を、低温、短時間で処理するとともに、プラズマ還元処理を併用することで補っている。また、プラズマ還元処理の、プラズマによる層間絶縁膜の誘電率が上昇することや層間絶縁膜が後退することの欠点を、低エネルギー、短時間で処理するとともに、熱還元処理を併用することで補っている。
【0019】
以上説明したように、本発明の半導体装置の製造方法によれば、水素を主成分とした熱還元処理と還元性ガスを用いたプラズマ処理とを併用することで、水素を主成分とした熱還元処理および還元性ガスを用いたプラズマ処理をそれぞれについて最小限に行うこととして、自然酸化膜を十分に除去することができ、層間絶縁膜11に生じる誘電率上昇や後退を抑制することができるという利点がある。また、還元性ガスを用いたプラズマ処理により、水素を主成分とした熱還元処理により導電層(配線)15もしくは層間絶縁膜11中へ導入された水素を脱離することができるため、例えば配線間に生じるリーク電流を低減できるという利点がある。これによって、電気特性の不均一性の拡大、信頼性の低下といった不具合を発生させない半導体装置の製造方法を提供することができる。
【0020】
次に、紫外光を用いた膜厚測定による測定結果を、図2によって説明する。図2は、縦軸に層間絶縁膜の屈折率の変化量を示し、横軸に処理形態を示す。
【0021】
図2に示すように、アンモニアなどのプラズマ処理を行っている絶縁膜では、屈折率の変化が起きており、配線を形成した後に自然酸化膜の除去を目的としたプラズマ処理を行うと、層間絶縁膜の改質を引き起こすことが分かる。一方、水素アニール処理を施した層間絶縁膜では屈折率の変化はまったく生じておらず、また水素アニール処理とアンモニアプラズマ処理とを併用した場合では、層間絶縁膜の改質が抑制できていることがわかる。
【0022】
ところで、層間絶縁膜の改質を引き起こさない前述した水素アニール処理のみを行った場合、従来のプラズマ処理と比較して、自然酸化膜への還元力が不足しているため、高温、長時間の処理が必要となる。例えば、基板温度300℃〜500℃で2分〜200分で還元可能となる。この高温、長時間の処理をCMP後の露出した銅を主成分とする配線上に施すと、配線信頼性への影響が懸念される。また、配線信頼性への影響を緩和するため、水素アニールを基板温度400℃にて、20秒〜60秒施した場合、図3のリーク電流と印加電圧との関係図に示すように、配線中や層間絶縁膜中へ拡散した水素の影響より、配線間のリーク電流が悪化することが確認できた。例えば印加電圧が50Vの場合、およそ1×10-8A(=10nA)になる。このように、水素アニール処理のみの還元処理では、配線間リーク電流が増大することになる。なお、配線間のリーク電流の測定には、図面中に示したくし型形状のテストパターンを用いた。
【0023】
同様な試験を、本発明の半導体装置の製造方法のごとく、水素アニール処理とアンモニアプラズマ処理とを併用したプロセスの場合について調べた。その結果を図4のリーク電流と印加電圧との関係図に示す。
【0024】
図4に示すように、水素アニール処理によって配線中や層間絶縁膜中へ拡散した水素の影響がアンモニアプラズマ処理によって水素が脱離されることから、配線間のリーク電流が、例えば印加電圧が50Vの場合、およそ1×10-10A(=0.1nA)になり、およそ2桁程度低減されることが確認できた。なお、配線間のリーク電流の測定には、図面中に示したくし型形状のテストパターンを用いた。
【0025】
上記図3および図4によって説明したように、本発明の半導体装置の製造方法のごとく、水素アニール処理とアンモニアプラズマ処理とを併用することで、リーク電流特性を大幅に改善することができた。これは、アンモニアプラズマ処理を施すことにより、前述した配線中や層間絶縁膜中へ拡散した水素が脱離することによるものである。また、短時間の水素アニール処理だけでは還元作用が不十分なところを、アンモニアプラズマ処理を行ったことから、自然酸化膜を除去するのに十分な還元作用も得ることができた。ここで、前述した層間絶縁膜改質の問題から、水素アニール処理に続けて行うアンモニアプラズマ処理は上述したように可能な限り、短時間かつ低パワーとすることが好ましい。
【0026】
次に、上記プラズマ還元処理における誘電率の異なる層間絶縁膜11のダメージについて調べた。その結果を図5によって説明する。上記層間絶縁膜11には、一例として低誘電率絶縁膜である炭化酸化シリコン(SiOC)膜を用いた。また、図5は、縦軸に屈折率の変化量を示し、横軸にプラズマ照射時間を示す。なお、図面中の示したように、層間絶縁膜にはSiOC膜を用い、プラズマにはアンモニアと窒素との混合ガスのプラズマを用いた。
【0027】
図5に示すように、SiOC膜の誘電率が3.0〜2.7程度の低誘電率であれば、30秒程度のプラズマ処理では、層間絶縁膜11は、屈折率変化をほとんど起こさないので、ダメージはほとんど受けない。SiOC膜の誘電率が2.4程度の低誘電率になると、5秒程度のプラズマ処理では、層間絶縁膜11は、屈折率変化をほとんど起こさないので、ダメージはほとんど受けないが、プラズマ処理時間が長くなると、層間絶縁膜11の屈折率変化が大きくなり、ダメージも大きくなることがわかる。したがって、上記還元性ガスを用いたプラズマ処理は、層間絶縁膜11の種類、プラズマの種類、プラズマの強度等にもよるが、短時間処理が好ましい。
【0028】
なお、導電層(例えば銅配線)15を形成するために、層間絶縁膜11に形成された溝12に導電材料(例えば銅)を埋め込んだ後に、その銅を再結晶化するためのアニール処理は、上記水素アニール処理とはアニール条件が異なるため、別に行われる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の半導体装置の製造方法に係る一実施の形態の一例を示した製造工程断面図である。
【図2】紫外光膜厚測定による測定結果を、縦軸に層間絶縁膜の屈折率の変化量を示し、横軸に処理形態で示した図面である。
【図3】水素アニール処理のみの場合のリーク電流と印加電圧との関係図である。
【図4】水素アニール処理とアンモニアプラズマ処理とを併用したプロセスの場合のリーク電流と印加電圧との関係図である。
【図5】層間絶縁膜の誘電率をパラメータにした層間絶縁膜の屈折率の変化量とプラズマ照射時間との関係図である。
【符号の説明】
【0030】
10…基板、11…層間絶縁膜、15…導電層、17…酸化防止膜

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板に形成された層間絶縁膜に、表面が露出する様に銅を含む導電層を形成する工程と、
前記導電層表面に対して水素を主成分とした還元性ガスを用いた熱還元処理を行う工程と、
前記導電層表面に対して還元性ガスを含むプラズマ処理を行うことによって前記導電層表面に対して還元処理を行うとともに前記熱還元処理により吸着された水素を脱離させる工程と、
前記プラズマ処理後の前記導電層表面が酸素を含む雰囲気にさらされることなく前記導電層表面を被覆する酸化防止膜を形成する工程と
を備えたことを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項2】
前記層間絶縁膜は、低誘電率絶縁膜である
ことを特徴とする請求項1記載の半導体装置の製造方法。
【請求項3】
前記水素を主成分とした還元性ガスを用いた熱還元処理と前記還元性ガスを含むプラズマ処理とは、酸素を含む雰囲気に前記基板をさらすことなく連続して行う
ことを特徴とする請求項1記載の半導体装置の製造方法。
【請求項4】
前記水素を主成分とした還元性ガスを用いた熱還元処理は水素アニールである
ことを特徴とする請求項1記載の半導体装置の製造方法。
【請求項5】
前記還元性ガスを含むプラズマ処理はアンモニアと窒素との混合ガスを用いる
ことを特徴とする請求項1記載の半導体装置の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2007−67132(P2007−67132A)
【公開日】平成19年3月15日(2007.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−250614(P2005−250614)
【出願日】平成17年8月31日(2005.8.31)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】