説明

半導体装置及びその製造方法

【課題】ゲート絶縁膜の膜厚が異なる複数のトランジスタを有する半導体装置において、オフリークの増加を抑制する。
【解決手段】半導体装置は、半導体層上に形成された第1MISトランジスタ及び第2MISトランジスタを備える。第1MISトランジスタは、活性領域101が素子分離膜102に囲まれた第1活性領域と、第1活性領域上に第1ゲート絶縁膜111を介して形成された第1ゲート電極104とを有する。第2MISトランジスタは、活性領域101が素子分離膜102に囲まれた第2活性領域と、第2活性領域上に第2ゲート絶縁膜103を介して形成された第2ゲート電極104とを有する。第2ゲート絶縁膜103は、第1ゲート絶縁膜111よりも薄い。第2MISトランジスタは、少なくとも第2ゲート電極104の下方において、第2活性領域と素子分離膜102との境界部上に、素子分離膜102の側面を覆う保護絶縁膜108を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、半導体装置とその製造方法に関し、特に、ゲート絶縁膜の膜厚が互いに異なる複数のトランジスタを有する半導体装置とその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体素子の高密度化、高能力化及び低消費電力化に伴い、オフリークがトランジスタ性能を決定する重要項目の1つとなって来ている。
【0003】
オフリークを低減するためには、素子分離膜の側壁に絶縁膜を形成し、活性領域端部における電界集中を抑制する技術がある(例えば、特許文献1、2参照)。
【0004】
以下、従来の半導体装置及びその製造方法について、図面を参照しながら説明する。
【0005】
図18(a)及び(b)は、従来の半導体装置10の平面構成及びそのA-A'線による断面構成を示す図である。図示のように、半導体装置10において、半導体基板の上部の活性領域11を囲む素子分離膜12が形成され、活性領域11上にはゲート絶縁膜13を介してゲート電極14が形成されている。活性領域11のうち、ゲート電極14の両側方下にはソース領域15及びドレイン領域16が形成され、これらに挟まれたゲート電極14の下方にはチャネル領域17が位置する。このようにして、MIS(Metal Insulator Semiconductor )トランジスタが構成されている。
【0006】
また、ソース領域15、ドレイン領域16及びチャネル領域17の周囲を囲むように、素子分離膜12の側面を覆うシリコン窒化膜18が形成されている。
【0007】
このような半導体装置10は、次のようにして製造される。
【0008】
まず、半導体基板の上部に、活性領域11を囲む素子分離膜12を形成する。次に、素子分離膜12上を含む活性領域11上に、シリコン酸化膜(SiO膜)及びシリコン窒化膜(SiN膜)をこの順に形成する。続いて、シリコン窒化膜に対して異方性エッチングを行ない、素子分離膜12の側面を覆うサイドウォールとしてシリコン窒化膜18(図18(a)及び(b)を参照)を残す。更に、活性領域11に対してトランジスタの閾値電圧制御用の不純物イオンを注入した後、エッチングによりシリコン酸化膜を除去して活性領域11の表面を露出させる。当該露出した活性領域11の表面上に、酸素を含む雰囲気下にて熱酸化することにより、シリコン酸化膜からなるゲート絶縁膜13を形成する。続いて、ゲート絶縁膜13上に、導電性の多結晶シリコン膜からなるゲート電極14を形成する。その後、不純物注入によりソース領域15及びドレイン領域16を形成する。尚、素子分離膜12の側面を覆うシリコン窒化膜18の下には、シリコン酸化膜19が残されている。以上により、半導体装置10が製造される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開平5−259450号公報
【特許文献2】特開平3−101147号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
半導体装置は、ゲート絶縁膜の膜厚が互いに異なる複数のトランジスタを有する場合がある。例えば、不揮発性メモリが搭載されたシステムLSIは、例えばフラッシュメモリを駆動させるための高耐圧系トランジスタ(ゲート絶縁膜が相対的に厚いトランジスタ)と、SRAMを構成する低耐圧系トランジスタ(ゲート絶縁膜が相対的に薄いトランジスタ)とを同一基板上に備える。ここで、高耐圧系トランジスタの形成は比較的サーマルバジェットが大きくなるので、低耐圧系トランジスタのオフリーク低減が困難となる。
【0011】
本願発明者らは、ゲート絶縁膜の膜厚が互いに異なる複数のトランジスタを有する半導体装置に前記の半導体装置10の構造を適用した場合について検討し、特にゲート絶縁膜が薄い側のトランジスタにおいて、オフリークが増加することを見出した。また、ゲート幅が小さいトランジスタにおけるオフリークが増加し、ゲート幅の微細化が困難になることを見出した。
【0012】
また、ソース領域15、ドレイン領域16及びチャネル領域17の周囲を囲むように、素子分離膜12の側面を覆うシリコン窒化膜18が形成されていると、接合リーク不良が増加することを見出した。
【0013】
以上に鑑み、本開示の目的は、ゲート絶縁膜の膜厚が互いに異なる複数のトランジスタを有する半導体装置において、微細化してもオフリーク等のリークの増加を抑制できる半導体装置及びその製造方法を実現することである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
前記の目的を達成するために、本願発明者らは種々の検討を行ない、以下の知見を得た。
【0015】
まず、ゲート絶縁膜の膜厚が異なる複数のトランジスタは、図19(a)〜(d)のようにして形成される。ここで、領域Aに、領域Bよりも薄いゲート絶縁膜を有するトランジスタを形成するものとする。
【0016】
図19(a)には、領域A及び領域Bについて活性領域11を囲む素子分離膜12が形成され、素子分離膜12と活性領域11との境界部に、シリコン酸化膜19及びシリコン窒化膜18がこの順に積層された様子が示されている。これは、図18(a)及び(b)に示す半導体装置の製造工程(ゲート電極14を形成する前までの工程)と同様にして形成すればよい。
【0017】
続いて、図19(b)に示すように、熱酸化により、領域Bにおけるゲート絶縁膜となる厚い酸化膜20(図18(b)のゲート絶縁膜(シリコン窒化膜18)に比べて厚い酸化膜)を形成する。この際、素子分離膜12の側面を覆うシリコン窒化膜18が酸化され、薄くなる又は消失することがある(図19(b)では、シリコン窒化膜18が薄くなった場合を示している)。
【0018】
続いて、図19(c)に示すように、領域B上を覆うレジスト21を形成し、領域A上の厚い酸化膜20を例えばウェットエッチングにより除去する。このとき、領域A上に残存しているシリコン窒化膜18は、リフトオフされて消失する。また、シリコン酸化膜19はエッチングされて除去される。
【0019】
また、領域Aにおける素子分離膜12もエッチングを受け、膜厚が減少(膜減り)することになる。
【0020】
続いて、図19(d)に示すように、領域Aにおいて露出した活性領域11上に、(厚い酸化膜20に比べて)薄いゲート絶縁膜23を形成する。更に、領域A上及び領域B上に多結晶シリコン膜を形成してパターニングすることにより、それぞれゲート電極14を形成する。
【0021】
領域Aにおける素子分離膜12と活性領域11との境界付近を図20に拡大して示す。図20に示すように、素子分離膜12の膜減りに伴い、素子分離膜12の端部付近において基板掘れ22が発生し、活性領域11の上面よりも低い位置にまでゲート電極14の導電膜が入り込んでいる。
【0022】
当該基板掘れ22の部分において、活性領域11の側面には、チャネル領域17の中央部に比べて薄い酸化膜(ゲート絶縁膜23)が形成される(膜厚の違いは、基板掘れ22の部分とチャネル領域17の中央部とではSiの結晶方位が異なるので、酸化膜の成長レートが異なることによって生じる)。この結果、チャネル領域17の中央部に構成されるトランジスタに加えて、これよりもゲート絶縁膜が薄い寄生トランジスタが基板掘れ22の部分に構成されてしまう。
【0023】
また、素子分離膜12の側面を覆う絶縁膜が消失しているので、活性領域11の端部24における電解集中を抑制する効果は無くなっている。
【0024】
従って、端部24に形成された寄生トランジスタによりサブバンプが発生し、オフリークが増加する。更に、端部22に電界が集中することにより狭チャネル効果が大きくなり、特にゲート幅が小さいトランジスタにおいてオフリークが増加するので、ゲート幅の微細化が困難になる。
【0025】
また、ソース領域15、ドレイン領域16及びチャネル領域17の周囲を囲むように、素子分離膜12の側面を覆うシリコン窒化膜18を形成すると、活性領域11に加わる応力が大きくなる。この結果、活性領域11に結晶欠陥が増加し、接合リーク不良が発生する。
【0026】
以上の知見を基に、半導体層上に形成された第1MISトランジスタ及び第2MISトランジスタを備える本開示の半導体装置は、第1MISトランジスタは、半導体層が素子分離膜に囲まれた第1活性領域と、第1活性領域上に第1ゲート絶縁膜を介して形成された第1ゲート電極とを有し、第2MISトランジスタは、半導体層が素子分離膜に囲まれた第2活性領域と、第2活性領域上に第2ゲート絶縁膜を介して形成された第2ゲート電極とを有し、第2ゲート絶縁膜の膜厚は、第1ゲート絶縁膜の膜厚よりも小さく、第2MISトランジスタは、少なくとも第2ゲート電極の下方において、第2活性領域と素子分離膜との境界部上に、素子分離膜の側面を覆う保護絶縁膜を有する。
【0027】
尚、素子分離膜の上面は、半導体層の上面よりも突出し、保護絶縁膜は、素子分離膜の側面を覆うように形成されていても良い。
【0028】
このような半導体装置によると、少なくともゲート絶縁膜の膜厚が薄い低耐圧系の第2MISトランジスタにおいて、素子分離膜の側面を覆う保護絶縁膜を備える。これにより、ゲート絶縁膜が薄い側のトランジスタにおいてオフリークが低減され且つ狭チャネル効果が抑制された半導体装置が実現する。
【0029】
また、保護絶縁膜は、第2ゲート電極の下方のみに形成されていても良い。
【0030】
保護絶縁膜は、第2ゲート電極の下方に形成されていれば効果を発揮する。更に、このようにすると、第2活性領域(半導体層)に対して保護絶縁膜が印加する応力が小さくなるので、第2活性領域における結晶欠陥の発生が抑制され、接合リーク不良の発生も抑制される。
【0031】
また、保護絶縁膜は、第2活性領域と素子分離膜との境界部全体に渡って形成されていてもよい。
【0032】
このようになっている場合にも、オフリーク低減の効果は発揮される。
【0033】
また、第2ゲート電極の下方の保護絶縁膜は、第2ゲート絶縁膜上に位置していても良い。
【0034】
また、第2ゲート電極の下方の保護絶縁膜は、第2ゲート絶縁膜と隣接していても良い。
【0035】
保護絶縁膜の配置としては、これらのいずれであっても良い。
【0036】
また、保護絶縁膜は、窒素を含む膜であっても良い。
【0037】
また、第2ゲート絶縁膜は、シリコン酸化膜、シリコン酸窒化膜、シリコン窒化膜、アルミニウム酸化膜及びハフニウム酸化膜のいずれかであっても良い。
【0038】
また、第1ゲート電極及び第2ゲート電極は、多結晶シリコン膜及び金属膜の少なくとも一方を含む単層膜又は積層膜であっても良い。
【0039】
各構成要素について、以上のような材料からなっていても良い。
【0040】
次に、前記の目的を達成するために、本開示の半導体装置の製造方法は、半導体層上部に埋め込まれ且つ半導体層上面よりも突出する素子分離膜を形成し、素子分離膜によって囲まれた半導体層からなる第1活性領域及び第2活性領域を形成する工程(a)と、第1活性領域上に、第1ゲート絶縁膜を形成する工程(b)と、第2活性領域上に絶縁膜を形成した後、絶縁膜を選択的に除去することにより、第2活性領域と素子分離膜との境界部上に、素子分離膜の側面を覆う保護絶縁膜を形成する工程(c)と、工程(c)の前又は後に、第2活性領域上に、第2ゲート絶縁膜を形成する工程(d)と、工程(b)、(c)及び(d)の後に、第1活性領域上及び第2活性領域上に導電膜を形成する工程(e)と、導電膜、第1ゲート絶縁膜及び第2ゲート絶縁膜を選択的に除去することにより、第1活性領域上に第1ゲート絶縁膜を介して導電膜からなる第1ゲート電極を形成すると共に、第2活性領域上に第2ゲート絶縁膜を介して導電膜からなる第2ゲート電極を形成する工程(f)とを備え、第2ゲート絶縁膜は、前記第1ゲート絶縁膜よりも膜厚が小さい。
【0041】
このようにすると、ゲート絶縁膜の膜厚が異なる複数のトランジスタを備え、且つ、ゲート絶縁膜が相対的に薄い第2のMISトランジスタにおいて素子分離膜の側面を覆う保護絶縁膜を確実に備える半導体装置を製造することができる。従って、第2のMISトランジスタにおいても、オフリークを確実に低減することができる。
【0042】
尚、工程(c)は、絶縁膜として、下層絶縁膜及び上層絶縁膜をこの順に形成する工程と、第2活性領域上の上層絶縁膜をエッチングし、第2活性領域と素子分離膜との境界部上に、下層絶縁膜の側面を覆う部分の上層絶縁膜を残存させる工程と、下層絶縁膜の側面を覆う部分の上層絶縁膜をマスクとして下層絶縁膜をエッチングし、下層絶縁膜に覆われた部分の第2下層絶縁膜を残存させる工程を更に含んでいても良い。
【0043】
保護絶縁膜を形成する方法として、このようにしても良い。
【0044】
また、工程(c)の絶縁膜を形成する工程において、下層絶縁膜を形成する前に第2下層絶縁膜を形成し、工程(c)の下層絶縁膜をエッチングする工程において、素子分離膜の側面に代えて第2下層絶縁膜の側面を覆う部分の下層絶縁膜を残存させるようにし、工程(c)は、第2下層絶縁膜の側面を覆う部分の下層絶縁膜をマスクとして第2下層絶縁膜をエッチングし、第2活性領域と素子分離膜との境界部上に、素子分離膜の側面を覆う部分の第2下層絶縁膜を残存させる工程を更に含んでいても良い。
【0045】
保護絶縁膜を形成する方法として、このようにしても良い。
【0046】
また、上層絶縁膜のエッチングは異方性エッチングであり、下層絶縁膜のエッチングは等方性エッチングであっても良い。
【0047】
これにより、保護絶縁膜をより確実に形成することができる。
【0048】
また、下層絶縁膜は、窒素を含む膜であっても良い。
【0049】
また、工程(d)は、工程(c)の前に行なうのであってもよい。
【0050】
つまり、保護絶縁膜を形成する前に第2ゲート絶縁膜を形成しても良い。
【0051】
また、工程(d)は、工程(c)の後に行なうのであってもよい。
【0052】
つまり、保護絶縁膜を形成した後に第2ゲート絶縁膜を形成しても良い。このようにすると、第2ゲート絶縁膜を形成した後の工程数が少なくなるので、第2ゲート絶縁膜の膜厚安定性が向上する。この結果、第2のMISトランジスタの特性ばらつきが小さくなる。
【0053】
また、工程(c)において、第1活性領域上及び第2活性領域上に亘って絶縁膜を形成した後、第1活性領域上の部分の絶縁膜を除去しても良い。
【0054】
第2活性領域上に絶縁膜を形成するために、このようにしても良い。
【0055】
また、工程(f)の後に、第1ゲート電極下方部分及び第2ゲート電極下方部分以外の保護絶縁膜を除去する工程を更に備えていても良い。
【0056】
このようにすると、保護絶縁膜が第2活性領域に印加する応力を緩和し、第2活性領域における結晶欠陥の発生を抑制して、接合リーク不良の発生を抑制することができる。
【0057】
また、第2ゲート絶縁膜は、シリコン酸化膜、シリコン酸窒化膜、アルミニウム酸化膜又はハフニウム酸化膜であっても良い。
【0058】
また、第1ゲート電極及び第2ゲート電極は、多結晶シリコン膜及び金属膜の少なくとも一方を含む単層膜又は積層膜であっても良い。
【0059】
各構成要素について、以上のような材料からなっていても良い。
【発明の効果】
【0060】
以上の通り、本開示の半導体装置及びその製造方法によると、ゲート絶縁膜の膜厚が互いに異なる複数種類のトランジスタを備える半導体装置において、素子分離膜の膜減りを低減することでサブハンプの発生を抑制し、オフリークを低減することができる。これと共に、少なくとも1種類のトランジスタに関し、半導体層の活性領域と素子分離膜の境界領域に保護絶縁膜を形成することにより活性領域端部の電界集中を抑制し、狭チャネル効果を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】図1は、本開示の各実施形態の例示的半導体装置について模式的に示す平面図である。
【図2】図2(a)、(b)は、第1の実施形態の例示的半導体装置について模式的に示す断面図であり、順に、図1におけるA-A'線及びB-B'線による断面、C-C'線及びD-D'線による断面に対応する。
【図3】図3(a)〜(c)は、第1の実施形態の例示的半導体装置の製造工程を説明する図である。
【図4】図4(a)〜(c)は、図3(c)に続いて、第1の実施形態の例示的半導体装置の製造工程を説明する図である。
【図5】図5(a)及び(b)は、図4(c)に続いて、第1の実施形態の例示的半導体装置の製造工程を説明する図であり、順に、図1におけるA-A'線及びB-B'線による断面、C-C'線及びD-D'線による断面に対応する。
【図6】図6(a)及び(b)は、第1の実施形態の例示的半導体装置の効果について示す図であり、ドレイン電流のドレイン電圧依存性及び閾値電圧のゲート幅依存性を示している。
【図7】図7は、本開示の各実施形態の変形例における例示的半導体装置について模式的に示す平面図である。
【図8】図8(a)及び(b)は、第1の実施形態の変形例における例示的半導体装置について模式的に示す断面図であり、順に、図7におけるA-A'線及びB-B'線による断面、C-C'線及びD-D'線による断面に対応する。
【図9】図9(a)、(b)は、第2の実施形態の例示的半導体装置について模式的に示す断面図であり、順に、図1におけるA-A'線及びB-B'線による断面、C-C'線及びD-D'線による断面に対応する。
【図10】図10(a)〜(c)は、第2の実施形態の例示的半導体装置の製造工程を説明する図である。
【図11】図11(a)及び(b)は、図10(c)に続いて、第2の実施形態の例示的半導体装置の製造工程を説明する図であり、順に、図1におけるA-A'線及びB-B'線による断面、C-C'線及びD-D'線による断面に対応する。
【図12】図12(a)及び(b)は、第2の実施形態の変形例における例示的半導体装置について模式的に示す断面図であり、順に、図7におけるA-A'線及びB-B'線による断面、C-C'線及びD-D'線による断面に対応する。
【図13】図13(a)、(b)は、第3の実施形態の例示的半導体装置について模式的に示す断面図であり、図1におけるA-A'線及びB-B'線による断面、C-C'線及びD-D'線による断面に対応する。
【図14】図14(a)〜(c)は、第3の実施形態の例示的半導体装置の製造工程を説明する図である。
【図15】図15(a)〜(c)は、図14(c)に続いて、第3の実施形態の例示的半導体装置の製造工程を説明する図である。
【図16】図16(a)及び(b)は、図15(c)に続いて、第3の実施形態の例示的半導体装置の製造工程を説明する図であり、順に、図1におけるA-A'線及びB-B'線による断面、C-C'線及びD-D'線による断面に対応する。
【図17】図17(a)及び(b)は、第3の実施形態の変形例における例示的半導体装置について模式的に示す断面図であり、順に、図7におけるA-A'線及びB-B'線による断面、C-C'線及びD-D'線による断面に対応する。
【図18】図18(a)及び(b)は、背景技術の半導体装置を模式的に示す平面図及び断面図である。
【図19】図19(a)〜(d)は、ゲート絶縁膜の膜厚が互いに異なる複数のトランジスタを備える半導体装置の製造方法を説明する図である。
【図20】図20は、図19(a)〜(d)のように製造された半導体装置の課題について説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0062】
以下、本開示の各実施形態に係る例示的半導体装置及びその製造方法について、図面を参照しながら説明する。
【0063】
(第1の実施形態)
第1の実施形態について説明する。図1、図2(a)及び(b)は、ゲート絶縁膜の膜厚が異なる複数のトランジスタ(MISトランジスタ)を有する本実施形態の例示的半導体装置100を模式的に示す図である。より具体的に、図1は、ゲート絶縁膜が薄いトランジスタ及び厚いトランジスタが形成された領域A及び領域Bの平面構成を示し、領域A及び領域Bにおけるゲート電極の延びる方向に沿う断面(A-A'線及びB-B'線による断面)を図2(a)、これらに直交する方向の断面(C-C'線及びD-D'線による断面)を図2(b)に示す。
【0064】
これらの図に示すように、半導体装置100の領域A及び領域Bにおいて、例えばp型のシリコン(Si)からなる半導体基板上部の活性領域101を囲むように、素子分離膜102が形成されている。
【0065】
領域Aにおいて、活性領域101上にはゲート絶縁膜である第1シリコン酸化膜103を介してゲート電極104が形成されている。また、領域Bにおいて、活性領域101上にはゲート絶縁膜111を介してゲート電極104が形成されている。ここで、領域Aのゲート絶縁膜(第1シリコン酸化膜103)の膜厚は、領域Bのゲート絶縁膜111の膜厚よりも小さい。領域A及び領域Bのいずれにおいても、活性領域101のうち、ゲート電極104の両側方下にはソース領域105及びドレイン領域106が形成され、これらに挟まれたゲート電極104の下方にはチャネル領域107が位置する。
【0066】
以上のようにして、領域A及び領域Bに、それぞれMISトランジスタが構成されている。
【0067】
ゲート電極104は、例えば多結晶シリコン膜からなっていてもよく、その他には、金属膜でも良いし、金属膜と多結晶シリコン膜との積層膜であっても良い。
【0068】
また、領域Aにおいて、素子分離膜102と活性領域101との境界部に、ソース領域105、ドレイン領域106及びチャネル領域107を囲むように、例えばシリコン窒化膜からなる保護絶縁膜108が形成されている。ゲート電極104は、保護絶縁膜108上にも形成されている。また、図2(a)及び(b)に示すように、保護絶縁膜108は、第1シリコン酸化膜103上に位置していると共に、活性領域101の上面よりも突出した部分の素子分離膜102の側面を覆うサイドウォール形状を有している。
【0069】
これに対し、領域Bにおいて、素子分離膜102と活性領域101との間に保護絶縁膜は形成されていない。
【0070】
次に、以上のような半導体装置100の製造方法について、以下に説明する。図3(a)〜(c)、図4(a)〜(c)、図5(a)及び(b)は、半導体装置100の製造工程を示す図である。図3(a)〜(c)、図4(a)〜(c)及び図5(a)は図2(a)に対応する断面を示し、図5(b)は図2(b)に対応する断面を示す。
【0071】
初めに、図3(a)に示す工程を行なう。ここでは、p型シリコンからなる半導体基板の上部に素子分離膜102を形成し、領域A及び領域Bにそれぞれ活性領域101を区画する。この際、素子分離膜102は、活性領域101上面よりも突出して形成されている。更に、活性領域101に、トランジスタの閾値電圧制御用の不純物をイオン注入により導入する。但し、当該イオン注入は、以下に述べるシリコン窒化膜121の形成後、又は、第2シリコン酸化膜122の形成後に行なっても良い。
【0072】
次に、例えば、温度が1000℃程度の酸化性雰囲気下において熱酸化を行なうことにより、活性領域101の主面上に膜厚3nm程度の第1シリコン酸化膜103(ゲート絶縁膜)を形成する。但し、シリコン酸化膜に代えて、シリコン酸窒化膜(SiON)、シリコン窒化膜(SiN)、アルミニウム酸化膜(AlO)又はハフニウム酸化膜(HfO)等を形成してもよい。
【0073】
次に、例えば堆積温度700℃程度の減圧化学気相堆積(LP−CVD)法により、第1シリコン酸化膜103上及び素子分離膜102上に、膜厚が約15nmのシリコン窒化膜121を形成する。更に、当該シリコン窒化膜121上に、例えば、LP−CVD法により膜厚が約30nmの第2シリコン酸化膜122を形成する。但し、第2シリコン酸化膜122は、LP−CVD法に代えて、シリコン窒化膜121に対し、温度が1000℃程度の酸化性雰囲気下における熱酸化を行なうことにより形成しても良い。
【0074】
続いて、図3(b)の工程を行なう。まず、フォトリソグラフィ法により、第2シリコン酸化膜122上に領域A及び領域Bを区別するレジストパターン123を形成する。具体的には、領域A上のみにレジストパターン123が形成されることになる。このようなレジストパターン123をマスクとして、例えばフッ酸(HF)を用いたウェットエッチングを行ない、領域Bにおける第2シリコン酸化膜122を除去する。
【0075】
続いて、図3(c)の工程を行なう。ここでは、領域Bにおける活性領域101を露出させる。
【0076】
まず、アンモニア水(NH4OH )と過酸化水素水(H22)との混合溶液を用いた洗浄により、レジストパターン123を除去する。次に、燐酸(H3PO4)を用いたウェットエッチングにより、領域Bにおけるシリコン窒化膜121を除去する。このとき、領域Aのシリコン窒化膜121は、第2シリコン酸化膜122によって覆われているので除去されない。
【0077】
更に、フッ酸を用いたウェットエッチングにより、領域Bの第1シリコン酸化膜103を除去する。この際、領域Aの第2シリコン酸化膜122についても一部除去されて膜厚が小さくなるが、第2シリコン酸化膜122は第1シリコン酸化膜103よりも厚いので、シリコン窒化膜121の上面を露出させないように調整することができる。
【0078】
続いて、図4(a)の工程を行なう。例えば、温度が900℃程度の酸化性雰囲気下において熱酸化を行なうことにより、領域Bの活性領域101の主面上に、膜厚の大きい(例えば、約20nmの)第3シリコン酸化膜(ゲート絶縁膜111)を形成する。この際、領域Aのシリコン窒化膜121は、表面が第2シリコン酸化膜122によって覆われているので、熱酸化されることはない。
【0079】
続いて、図4(b)の工程を行なう。まず、フォトリソグラフィにより、領域A及び領域Bを区別するレジストパターン124を形成する。ここでは、領域B上のみにレジストパターン124が形成されることになる(図3(b)におけるレジストパターン123の反転マスクとなる)。次に、当該レジストパターン124をマスクとして、フルオロカーボンを主成分とするエッチングガスを用いたドライエッチング(異方性エッチング)を行ない、第2シリコン酸化膜122をエッチバックする。このようにして、領域Aにおける素子分離膜102と活性領域101との境界部付近に、シリコン窒化膜121の側面を覆うように第2シリコン酸化膜122の一部を残し、第1サイドウォール125とする。
【0080】
尚、第1サイドウォール125を形成するには、前記ドライエッチングとは異なる方法、例えば、フッ酸を用いたウェットエッチングを行なっても良い。但し、ドライエッチングを用いた方が、安定した形状の第1サイドウォール125を形成することができる。
【0081】
続いて、図4(c)に示す工程を行なう。まず、アンモニア水と過酸化水素水との混合溶液を用いた洗浄により、レジストパターン124を除去する。次に、燐酸を用いたウェットエッチング(等方性エッチング)により、領域Aにおけるシリコン窒化膜121の一部を除去する。この際、第1サイドウォール125がマスクとなり、その直下のシリコン窒化膜121が活性領域101と素子分離膜102との境界部上に残存する。この結果、残存したシリコン窒化膜121は、素子分離膜102の側面を覆うサイドウォール形状の保護絶縁膜108となる。
【0082】
尚、保護絶縁膜108を形成するには、前記ウェットエッチングとは異なる方法、例えば、第1サイドウォール125をマスクとして、フルオロカーボンを主成分とするエッチングガスによるドライエッチングを行なっても良い。但し、ドライエッチングによりシリコン窒化膜121の除去を行なうと、第1シリコン酸化膜103の一部にダメージが入ることがある。また、第1シリコン酸化膜103が除去され、活性領域101の表面が露出してその一部にダメージを受けることも考えられる。従って、保護絶縁膜108を形成する方法としては、ドライエッチングも可能であるが、ウェットエッチングの方が望ましい。
【0083】
続いて、図5(a)及び(b)の工程を行なう。まず、領域A及び領域Bの素子分離膜102上、第1シリコン酸化膜103上、保護絶縁膜108及びゲート絶縁膜111上に、例えばLP−CVD法により、多結晶シリコン膜126を形成する。次に、領域A及び領域Bにおける多結晶シリコン膜126上に、フォトリソグラフィにより、ゲート電極104を形成するためのレジストパターン127(図1に示すゲート電極104と同じ形状を有する)を形成する。
【0084】
この後、レジストパターン127をマスクとして、塩素(Cl2 )を主成分とするエッチングガスを用いたドライエッチングを行なうことにより、多結晶シリコン膜126の一部を除去して、ゲート電極104を形成する。更に、レジストパターン127を除去すると、図1と図2(a)及び(b)に示す構造が形成され、半導体装置100が製造される。
【0085】
本実施形態の半導体装置及びその製造方法によると、ゲート絶縁膜の膜厚が互いに異なる2つのトランジスタを有する半導体装置100において、ゲート絶縁膜が薄いトランジスタ(領域A)のオフリークを低減すると共に、狭チャネル効果を抑制することができる。これは、以下の理由による。
【0086】
まず、半導体装置100を製造する際、領域Aにおいて、素子分離膜102と活性領域101との境界部付近にシリコン窒化膜121の一部を保護絶縁膜108として残存させている。ここで、膜厚の大きなゲート絶縁膜111を形成した後にこれを除去する方法を取った場合には、このような保護絶縁膜108が形成されていたとしても消失する。しかし、本実施形態の製造方法によれば、保護絶縁膜108を残存させることができる。
【0087】
このことにより、素子分離膜102と活性領域101との境界付近において、膜減り(素子分離膜102が薄くなること)を低減することができる。素子分離膜102の膜減りは、素子分離膜102と活性領域101との境界部付近に寄生トランジスタが形成されてオフリークが増加する原因となるので、これを抑えることにより、オフリークの増加を抑えることができる。
【0088】
また、少なくとも一方の(領域Aの)トランジスタについて、素子分離膜102と活性領域101との境界部上に保護絶縁膜108を備えることにより、狭チャネル効果を抑制することができる。
【0089】
図6(a)及び(b)に、本実施形態の半導体装置100の効果について示している。
【0090】
図6(a)において、本実施形態の半導体装置100におけるドレイン電圧に対するドレイン電流の値を実線131に示す。破線132は比較例であり、基板掘れが発生して寄生トランジスタが形成された場合に生じるサブバンプを示す。本実施形態の半導体装置100によると、サブバンプの発生を抑制し、オフリークを低減することができる。
【0091】
また、図6(b)には、ゲート幅に対する閾値電圧の値を示している。本実施形態の半導体装置100の場合が実線133に示されており、保護絶縁膜108を備えない比較例の場合が破線134に示されている。保護絶縁膜108を備えることにより、活性領域(活性領域101)端部への電界集中を抑制でき、これにより狭チャネル効果を抑制することができる。
【0092】
このように、ゲート幅が小さいトランジスタにおいて大幅にオフリークを低減することができ、半導体素子の微細化が可能となる。また、狭チャネル効果を抑制できることから、加工ばらつきに起因するトランジスタの特性ばらつきを低減することが可能となる。
【0093】
(変形例)
次に、第1の実施形態の変形例を説明する。図7と、図8(a)及び(b)は、本変形例の半導体装置を説明する図である。ここで、図7は図1、図8(a)及び(b)は図2(a)及び(b)にそれぞれ対応しており、同じ構成要素には同じ符号を付している。
【0094】
図1に示すように、第1の実施形態の半導体装置100の場合、領域Aの保護絶縁膜108は、活性領域101(ソース領域105、ドレイン領域106及びチャネル領域107)を囲むように形成されている。
【0095】
これに対し、本変形例の半導体装置では、図7に示すように、保護絶縁膜108は、活性領域101と素子分離膜102との境界部のうち、ゲート電極104の下方のみに形成されている。
【0096】
このようにすると、図1の場合に比べて、保護絶縁膜108によって活性領域101に加えられる応力が小さくなる。従って、活性領域101における結晶欠陥の発生が抑制され、接合リークを更に低減することができる。
【0097】
このような構造を得るためには、図2(a)及び(b)の構造を得た後、ゲート電極104に覆われていない部分の保護絶縁膜108を除去すればよい。
【0098】
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について説明する。本実施形態の例示的半導体装置100aの平面構成は、第1の実施形態における例示的半導体装置100と同じく図1によって表される。断面構成については、図9(a)及び(b)に示されている。つまり、領域A及び領域Bにおけるゲート電極の延びる方向に沿う断面(A-A'線及びB-B'線による断面)が図9(a)、これらに直交する方向の断面(C-C'線及びD-D'線による断面)が図9(b)に示されている。図9(a)及び(b)において、図2(a)及び(b)と同じ構成要素については同じ符号を付している。
【0099】
第1の実施形態の場合、図2(a)及び(b)に示されるように、領域Aにおいて、活性領域101上の全面に第1シリコン酸化膜103が形成され、ゲート絶縁膜として機能している。また、第1シリコン酸化膜103上に、活性領域101と素子分離膜102との境界部において、保護絶縁膜108が形成されている。
【0100】
これに対し、本実施形態の場合、領域Aにおける活性領域101と素子分離膜102との境界部のみに第1シリコン酸化膜103が形成され、その上に保護絶縁膜108が形成されている。また、第1シリコン酸化膜103よりも内側において、活性領域101上に、シリコン酸化膜からなるゲート絶縁膜201が形成されている。ゲート絶縁膜201は、第1シリコン酸化膜103よりも薄い膜である。
【0101】
次に、以上のような半導体装置100aの製造方法について、以下に説明する。図10(a)〜(c)は、半導体装置100aの製造工程を示す図であり、図9(a)に対応する断面を示している。図11(a)及び(b)は、図10(c)に続く製造工程であって、それぞれ図9(a)及び(b)に対応する断面を示す。
【0102】
初めに、第1の実施形態において図3(a)〜(d)及び図4(a)〜(c)と同じ工程を行なう。これにより、図4(c)と同じ図10(a)の構造を得る。
【0103】
次に、図10(b)の工程を行なう。ここでは、フォトリソグラフィにより、ゲート絶縁膜111上に、領域A及び領域Bを区別するレジストパターン202を形成する。具体的には、領域B上のみにレジストパターン202が残される。この後、当該レジストパターン202をマスクとして、フッ酸を用いたウェットエッチングを行ない、領域Aの第1シリコン酸化膜103を除去する。この際、保護絶縁膜108の下方部分の第1シリコン酸化膜103は残存する。
【0104】
続いて、図10(c)の工程を行なう。まず、アンモニア水と過酸化水素水との混合溶液を用いた洗浄におりレジストパターン202を除去する。次に、例えば温度が1000℃程度の酸化性雰囲気下にて、領域Aにおける活性領域101の主面を熱酸化する。これにより、領域Aの活性領域101の主面上に、膜厚が約3nmのシリコン酸化膜からなるゲート絶縁膜201が形成される。この際、ゲート絶縁膜201は薄い膜であるから、熱酸化量は小さく、シリコン窒化膜からなるサイドウォール形状の保護絶縁膜108について、形状に有意の変化は無い。尚、ゲート絶縁膜201として、シリコン酸化膜に代えて、シリコン酸窒化膜(SiON)、シリコン窒化膜(SiN)、アルミニウム酸化膜(AlO)又はハフニウム酸化膜(HfO)等を形成してもよい。
【0105】
続いて、図11(a)及び(b)の工程を行なう。ここでは、領域A及び領域Bにおける素子分離膜102上、ゲート絶縁膜201上、ゲート絶縁膜111上及び保護絶縁膜108の表面を覆うように、例えば、LP−CVD法による多結晶シリコン膜203を形成する。
【0106】
次に、領域A及び領域Bにおいて、多結晶シリコン膜203上に、フォトリソグラフィによりゲート電極104を形成するためのレジストパターン204(図1に示すゲート電極104と同じ形状を有する)を形成する。
【0107】
この後、レジストパターン204をマスクとして、塩素(Cl2 )を主成分とするエッチングガスを用いたドライエッチングを行なうことにより、多結晶シリコン膜203の一部を除去して、ゲート電極104を形成する。更に、レジストパターン204を除去すると、図1と図9(a)及び(b)に示す構造が形成され、半導体装置100aが製造される。
【0108】
半導体装置100aは、第1の実施形態の半導体装置100と同様の効果を有する。更に、領域Aにおいてゲート絶縁膜(201)を形成した後、多結晶シリコン膜(203)を形成するまでの工程数が、第1の実施形態の場合に比べて少ない。このことから、領域Aのゲート絶縁膜201表面がウェットエッチングに晒される回数が少なくなるので、ゲート絶縁膜の膜厚安定性が第1の実施形態の場合よりも優れる。従って、トランジスタ特性のばらつきが小さくなり、製造の歩留りも向上する。
【0109】
(変形例)
次に、第2の実施形態の変形例を説明する。図7と、図12(a)及び(b)は、本変形例の半導体装置を説明する図である。ここで、図7は図1、図12(a)及び(b)は図9(a)及び(b)にそれぞれ対応しており、同じ構成要素には同じ符号を付している。
【0110】
第1の実施形態の変形例(図7、図8(a)及び(b))と同様に、本変形例の半導体装置において、保護絶縁膜108は、活性領域101と素子分離膜102との境界部のうち、ゲート電極104の下方のみに形成されている。これにより、図1、図9(a)及び(b)の場合よりも保護絶縁膜108によって活性領域101に加えられる応力が小さくなる。従って、活性領域101における結晶欠陥の発生が抑制され、接合リークを更に低減することができる。
【0111】
このような構造を得るためには、図9(a)及び(b)の構造を得た後、ゲート電極104に覆われていない部分の保護絶縁膜108を除去すればよい。
【0112】
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態について説明する。本実施形態の例示的半導体装置100bの平面構成は、第1の実施形態における例示的半導体装置100と同じく図1によって表される。断面構成については、図13(a)及び(b)に示されている。つまり、領域A及び領域Bにおけるゲート電極の延びる方向に沿う断面(A-A'線及びB-B'線による断面)が図13(a)、これらに直交する方向の断面(C-C'線及びD-D'線による断面)が図13(b)に示されている。図13(a)及び(b)において、図2(a)及び(b)と同じ構成要素については同じ符号を付している。
【0113】
第1の実施形態の場合、図2(a)及び(b)に示されるように、領域Aにおいて、活性領域101上の全面に第1シリコン酸化膜103が形成されており、ゲート絶縁膜として機能している。また、第1シリコン酸化膜103上に、活性領域101と素子分102との境界部において、保護絶縁膜108が形成されている。
【0114】
これに対し、本実施形態の場合、領域Aにおける活性領域101と素子分離膜102の境界部において、活性領域101の上面に接するように、保護絶縁膜108が形成されている。また、保護絶縁膜108よりも内側に隣接するように、活性領域101上にシリコン酸化膜からなるゲート絶縁膜301が形成されている。
【0115】
次に、以上のような半導体装置100bの製造方法について、以下に説明する。図14(a)〜(c)、図15(a)〜(c)、図16(a)及び(b)は、半導体装置100bの製造工程を示す図である。図14(a)〜(c)、図15(a)〜(c)及び図16(a)は図13(a)に対応する断面を示し、図16(b)は図13(b)に対応する断面を示す。
【0116】
初めに、図14(a)の工程を行なう。ここでは、p型シリコンからなる半導体基板の上部に素子分離膜102を形成し、領域A及び領域Bにそれぞれ活性領域101を区画する。この際、素子分離膜102は、活性領域101上面よりも突出して形成されている。更に、活性領域101に、トランジスタの閾値電圧制御用の不純物をイオン注入により導入する。但し、当該イオン注入は、以下に述べるシリコン窒化膜302の形成後、又は、シリコン酸化膜303の形成後に行なっても良い。
【0117】
次に、例えば堆積温度700℃程度のLP−CVD法により、活性領域101上及び素子分離膜102上に、膜厚が約15nmのシリコン窒化膜302を堆積する。次に、当該シリコン窒化膜302上に、LP−CVD法により膜厚が約30nmのシリコン酸化膜303を形成する。但し、シリコン酸化膜303は、LP−CVD法に代えて、シリコン窒化膜121に対し、温度が1000℃程度の酸化性雰囲気下における熱酸化を行なうことにより形成しても良い。
【0118】
続いて、図14(b)の工程を行なう。まず、フォトリソグラフィ法により、第2シリコン酸化膜122上に領域A及び領域Bを区別する(領域Aを覆う)レジストパターンを形成する(図示は省略)。当該レジストパターンをマスクとして、例えばフッ酸を用いたウェットエッチングを行ない、領域Bのシリコン酸化膜303を除去する。
【0119】
次に、アンモニア水と過酸化水素水との混合溶液を用いた洗浄により、レジストパターンを除去する。更に、燐酸を用いたウェットエッチングにより、領域Bにおけるシリコン窒化膜302を除去する。このとき、領域Aのシリコン窒化膜302は、シリコン酸化膜303によって覆われているので除去されない。
【0120】
続いて、図14(c)の工程を行なう。例えば、温度が900℃程度の酸化性雰囲気下において熱酸化を行なうことにより、領域Bの活性領域101の主面上に、膜厚の大きい(例えば、約20nmの)第3シリコン酸化膜(ゲート絶縁膜111)を形成する。この際、領域Aのシリコン窒化膜302は、表面がシリコン酸化膜303によって覆われているので、熱酸化されることはない。
【0121】
続いて、図15(a)の工程を行なう。まず、フォトリソグラフィにより、領域A及び領域Bを定義する(具体的には、領域Bのみを覆う)レジストパターン304を形成する。次に、当該レジストパターン304をマスクとして、フルオロカーボンを主成分とするエッチングガスを用いるドライエッチングを行ない、シリコン酸化膜303をエッチバックする。これにより、これにより、領域Aにおける素子分離膜102と活性領域101との境界部付近に、シリコン窒化膜302の側面を覆うようにシリコン酸化膜303の一部を残し、サイドウォール305とする。
【0122】
尚、サイドウォール305を形成するには、前記ドライエッチングとは異なる方法、例えば、フッ酸を用いたウェットエッチングを行なっても良い。但し、ドライエッチングを用いた方が、安定した形状のサイドウォール305を形成することができる。
【0123】
続いて、図15(b)の工程を行なう。まず、アンモニア水と過酸化水素水との混合溶液を用いた洗浄により、レジストパターン304を除去する。次に、燐酸を用いたウェットエッチングにより、領域Aにおけるシリコン窒化膜302の一部を除去する。この際、サイドウォール305がマスクとなり、その直下のシリコン窒化膜302が活性領域101と素子分離膜102との境界部上に残存して、サイドウォール形状の保護絶縁膜108となる。
【0124】
続いて、図15(c)の工程を行なう。例えば、温度が1000℃程度の酸化性雰囲気下にて、領域Aにおける活性領域101の主面を熱酸化する。これにより、領域Aの活性領域101の主面上に、膜厚が約3nmのシリコン酸化膜からなるゲート絶縁膜301が形成される。この際、ゲート絶縁膜301は薄い膜であるから、熱酸化量は小さく、シリコン窒化膜からなるサイドウォール形状の保護絶縁膜108について、形状に有意の変化は無い。尚、ゲート絶縁膜301として、シリコン酸化膜に代えて、シリコン酸窒化膜(SiON)、シリコン窒化膜(SiN)、アルミニウム酸化膜(AlO)又はハフニウム酸化膜(HfO)等を形成してもよい。
【0125】
続いて、図16(a)及び(b)の工程を行なう。ここでは、領域A及び領域Bにおける素子分離膜102上、ゲート絶縁膜301上、ゲート絶縁膜111上及び保護絶縁膜108の表面を覆うように、例えば、LP−CVD法による多結晶シリコン膜306を形成する。
【0126】
次に、領域A及び領域Bにおいて、多結晶シリコン膜306上に、フォトリソグラフィによりゲート電極104を形成するためのレジストパターン307(図1に示すゲート電極104と同じ形状を有する)を形成する。
【0127】
この後、レジストパターン307をマスクとして、塩素(Cl2 )を主成分とするエッチングガスを用いたドライエッチングを行なうことにより、多結晶シリコン膜306の一部を除去して、ゲート電極104を形成する。更に、レジストパターン307を除去すると、図1と図13(a)及び(b)に示す構造が形成され、半導体装置100bが製造される。
【0128】
半導体装置100bは、第1の実施形態の半導体装置100と同様の効果を有する。更に、領域Aにおいてゲート絶縁膜(301)を形成した後、多結晶シリコン膜(305)を形成するまでの工程数が、第1の実施形態の場合に比べて少ない。このことから、領域Aのゲート絶縁膜301表面がウェットエッチングに晒される回数が少なくなるので、ゲート絶縁膜の膜厚安定性が第1の実施形態の場合よりも優れる。従って、トランジスタ特性のばらつきが小さくなり、製造の歩留りも向上する。
【0129】
更に、活性領域101とシリコン窒化膜302との間にシリコン酸化膜を形成しないので、第1の実施形態及び第2の実施形態に比べて工程が簡略であり、生産コストの面でも有利である。
【0130】
(変形例)
次に、第3の実施形態の変形例を説明する。図7と、図17(a)及び(b)は、本変形例の半導体装置を説明する図である。ここで、図7は図1、図17(a)及び(b)は図9(a)及び(b)にそれぞれ対応しており、同じ構成要素には同じ符号を付している。
【0131】
第1及び第2の実施形態の変形例と同様に、本変形例の半導体装置において、保護絶縁膜108は、活性領域101と素子分離膜102との境界部のうち、ゲート電極104の下方のみに形成されている。これにより、図1、図13(a)及び(b)の場合よりも保護絶縁膜108によって活性領域101に加えられる応力が小さくなる。従って、活性領域101における結晶欠陥の発生が抑制され、接合リークを更に低減することができる。
【0132】
このような構造を得るためには、図13(a)及び(b)の構造を得た後、ゲート電極104に覆われていない部分の保護絶縁膜108を除去すればよい。
【産業上の利用可能性】
【0133】
以上に説明した通り、本開示の半導体装置及びその製造方法は、ゲート絶縁膜の膜厚が互いに異なる複数種類のトランジスタを備える半導体装置において、オフリークを低減すると共に、少なくとも一種類のトランジスタにおいて狭チャネル効果を抑制することができる。これにより、特に、同一半導体基板上に厚いゲート酸化膜を有するトランジスタと薄いゲート酸化膜を有するトランジスタを併設する半導体装置及びその製造方法として有用である。
【符号の説明】
【0134】
100 半導体装置
100a 半導体装置
100b 半導体装置
101 活性領域
102 素子分離膜
103 第1シリコン酸化膜
104 ゲート電極
105 ソース領域
106 ドレイン領域
107 チャネル領域
108 保護絶縁膜
111 ゲート絶縁膜
121 シリコン窒化膜
122 第2シリコン酸化膜
123 レジストパターン
124 レジストパターン
125 第1サイドウォール
126 多結晶シリコン膜
127 レジストパターン
131 実線
132 破線
133 実線
134 破線
201 ゲート絶縁膜
202 レジストパターン
203 多結晶シリコン膜
204 レジストパターン
301 ゲート絶縁膜
302 シリコン窒化膜
303 シリコン酸化膜
304 レジストパターン
305 サイドウォール
306 多結晶シリコン膜
307 レジストパターン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体層上に形成された第1MISトランジスタ及び第2MISトランジスタを備える半導体装置において、
前記第1MISトランジスタは、前記半導体層が素子分離膜に囲まれた第1活性領域と、前記第1活性領域上に第1ゲート絶縁膜を介して形成された第1ゲート電極とを有し、
前記第2MISトランジスタは、前記半導体層が前記素子分離膜に囲まれた第2活性領域と、前記第2活性領域上に第2ゲート絶縁膜を介して形成された第2ゲート電極とを有し、
前記第2ゲート絶縁膜の膜厚は、前記第1ゲート絶縁膜の膜厚よりも小さく、
前記第2MISトランジスタは、少なくとも前記第2ゲート電極の下方において、前記第2活性領域と前記素子分離膜との境界部上に、前記素子分離膜の側面を覆う保護絶縁膜を有することを特徴とする半導体装置。
【請求項2】
請求項1の半導体装置において、
前記素子分離膜の上面は、前記半導体層の上面よりも突出し、
前記保護絶縁膜は、前記素子分離膜の側面を覆うように形成されていることを特徴とする半導体装置。
【請求項3】
請求項1又は2の半導体装置において、
前記保護絶縁膜は、前記第2ゲート電極の下方のみに形成されていることを特徴とする半導体装置。
【請求項4】
請求項1又は2の半導体装置において、
前記保護絶縁膜は、前記第2活性領域と前記素子分離膜との境界部全体に渡って形成されていることを特徴とする半導体装置。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1つの半導体装置において、
前記第2ゲート電極の下方の前記保護絶縁膜は、前記第2ゲート絶縁膜上に位置することを特徴とする半導体装置。
【請求項6】
請求項1〜4のいずれか1つの半導体装置において、
前記第2ゲート電極の下方の前記保護絶縁膜は、前記第2ゲート絶縁膜と隣接することを特徴とする半導体装置。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか1つの半導体装置において、
前記保護絶縁膜は、窒素を含む膜であることを特徴とする半導体装置。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれか1つの半導体装置において、
前記第2ゲート絶縁膜は、シリコン酸化膜、シリコン酸窒化膜、シリコン窒化膜、アルミニウム酸化膜及びハフニウム酸化膜のいずれかであることを特徴とする半導体装置。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれか1つの半導体装置において、
前記第1ゲート電極及び前記第2ゲート電極は、多結晶シリコン膜及び金属膜の少なくとも一方を含む単層膜又は積層膜であることを特徴とする半導体装置。
【請求項10】
半導体層上部に埋め込まれ且つ前記半導体層上面よりも突出する素子分離膜を形成し、前記素子分離膜によって囲まれた前記半導体層からなる第1活性領域及び第2活性領域を形成する工程(a)と、
前記第1活性領域上に、第1ゲート絶縁膜を形成する工程(b)と、
前記第2活性領域上に絶縁膜を形成した後、前記絶縁膜を選択的に除去することにより、前記第2活性領域と前記素子分離膜との境界部上に、前記素子分離膜の側面を覆う保護絶縁膜を形成する工程(c)と、
前記工程(c)の前又は後に、前記第2活性領域上に、第2ゲート絶縁膜を形成する工程(d)と、
前記工程(b)、(c)及び(d)の後に、前記第1活性領域上及び前記第2活性領域上に導電膜を形成する工程(e)と、
前記導電膜、前記第1ゲート絶縁膜及び前記第2ゲート絶縁膜を選択的に除去することにより、前記第1活性領域上に前記第1ゲート絶縁膜を介して前記導電膜からなる第1ゲート電極を形成すると共に、前記第2活性領域上に前記第2ゲート絶縁膜を介して前記導電膜からなる第2ゲート電極を形成する工程(f)とを備え、
前記第2ゲート絶縁膜は、前記第1ゲート絶縁膜よりも膜厚が小さいことを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項11】
請求項10の半導体装置の製造方法において、
前記工程(c)は、
前記絶縁膜として、下層絶縁膜及び上層絶縁膜をこの順に形成する工程と、
前記第2活性領域上の前記上層絶縁膜をエッチングし、前記第2活性領域と前記素子分離膜との境界部上に、前記下層絶縁膜の側面を覆う部分の前記上層絶縁膜を残存させる工程と、
前記下層絶縁膜の側面を覆う部分の前記上層絶縁膜をマスクとして前記下層絶縁膜をエッチングし、前記第2活性領域と前記素子分離膜との境界部上に、前記素子分離膜の側面を覆う部分の下層絶縁膜を残存させて前記保護絶縁膜とする工程とを含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項12】
請求項11の半導体装置の製造方法において、
前記工程(c)の前記絶縁膜を形成する工程において、前記下層絶縁膜を形成する前に第2下層絶縁膜を形成し、
前記工程(c)の前記下層絶縁膜をエッチングする工程において、前記素子分離膜の側面に代えて前記第2下層絶縁膜の側面を覆う部分の下層絶縁膜を残存させるようにし、
前記工程(c)は、前記第2下層絶縁膜の側面を覆う部分の前記下層絶縁膜をマスクとして前記第2下層絶縁膜をエッチングし、前記下層絶縁膜に覆われた部分の前記第2下層絶縁膜を残存させる工程を更に含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項13】
前記請求項11又は12の半導体装置の製造方法において、
前記上層絶縁膜のエッチングは異方性エッチングであり、
前記下層絶縁膜のエッチングは等方性エッチングであることを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項14】
請求項11〜13のいずれか1つの半導体装置の製造方法において、
前記下層絶縁膜は、窒素を含む膜であることを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項15】
請求項10〜14のいずれか1つの半導体装置の製造方法において、
前記工程(d)は、前記工程(c)の前に行なうことを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項16】
請求項10〜14のいずれか1つの半導体装置の製造方法において、
前記工程(d)は、前記工程(c)の後に行なうことを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項17】
請求項10〜15のいずれか1つの半導体装置の製造方法において、
前記工程(c)において、前記第1活性領域上及び前記第2活性領域上に亘って前記絶縁膜を形成した後、前記第1活性領域上の部分の前記絶縁膜を除去することを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項18】
請求項10〜17のいずれか1つの半導体装置の製造方法において、
前記工程(f)の後に、前記第1ゲート電極下方部分及び前記第2ゲート電極下方部分以外の前記保護絶縁膜を除去する工程を更に備えることを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項19】
請求項10〜18のいずれか1つの半導体装置の製造方法において、
前記第2ゲート絶縁膜は、シリコン酸化膜、シリコン酸窒化膜、アルミニウム酸化膜又はハフニウム酸化膜であることを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項20】
請求項10〜19のいずれか1つの半導体装置の製造方法において、
前記第1ゲート電極及び前記第2ゲート電極は、多結晶シリコン膜及び金属膜の少なくとも一方を含む単層膜又は積層膜であることを特徴とする半導体装置の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2013−21081(P2013−21081A)
【公開日】平成25年1月31日(2013.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−152235(P2011−152235)
【出願日】平成23年7月8日(2011.7.8)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】