説明

半導体装置

【課題】SRAMを有する半導体装置の信頼性を向上させる。
【解決手段】シリコン基板1上に形成された6つのnチャネル型トランジスタQNA1,QNA2,QNA3,QNA4,QND1,QND2と、2つのpチャネル型トランジスタQPL1,QPL2とによって構成されるメモリセルMC1を有する半導体装置である。シリコン基板1上には、行方向に見て、順に、第1pウェルPW1、第1nウェルNW1、第2pウェルPW2、第2nウェルNW2、および、第3pウェルPW3が配置されている。第1および第2正相アクセストランジスタQNA1,QNA2は第1pウェルPW1に配置され、第1および第2ドライバトランジスタQND1,QND2は第2pウェルPW2に配置され、第1および第2逆相アクセストランジスタQNA3,QNA4は第3pウェルPW3に配置されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置技術に関し、特に、SRAM(Static Random Access Memory)を有する半導体装置に適用して有効な技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
高性能化、高速化が望まれる電子機器において、マイクロコンピュータを搭載することは不可欠であり、そのマイクロコンピュータの構成においては、大容量かつ高速なメモリの実装が望まれている。特に、より高速な処理を実現するために、キャッシュメモリの大容量化が求められている。即ち、コンピュータの中央処理装置(Central Processing Unit:CPU)が、制御プログラム等の実行時に使用するRAMについて、高速化と大容量化が求められている。
【0003】
このようなRAMとしては、一般にDRAM(Dynamic RAM)とSRAMとが使用されているが、上述のようなキャッシュメモリのように高速な処理を要する部分には、通常、SRAMが使用されている。SRAMは、そのメモリセルの構造として、4個のトランジスタと2個の高抵抗素子で構成される高抵抗負荷型と、6個のトランジスタで構成されるCMOS型が知られている。特に、CMOS型のSRAMは、データ保持時のリーク電流が非常に小さいために信頼性が高く、現在の主流となっている。
【0004】
一般に、メモリセルにおいて、その素子面を縮小することは、メモリセルアレイの小型化だけでなく、高速化をも実現することを意味する。そこで、SRAMのより高速な動作を実現するために、メモリセル構造について様々なレイアウトが提案されている。特に、近年では、コンピュータの高速化を実現する一つの手段としてマルチプロセッサ技術が導入されており、複数のCPUが一つのメモリ領域を共有することが求められている。即ち、一つのメモリセルに対して二つのポートからのアクセスを可能とした2ポート(デュアルポートともいう)SRAMについて、種々のレイアウトが提案されている。
【0005】
例えば、特開2002−43441号公報(特許文献1)や特開2002−237539号公報(特許文献2)には、マルチポートSRAMを構成する各MOSトランジスタを配置するPウェル領域とNウェル領域のうち、Pウェル領域を2つに分けて、Nウェル領域の両側に配置した構造が開示されている。
【0006】
また、例えば、特開2004−47529号公報(特許文献3)には、マルチポートSRAMにおいて、P/N/P/N/Pの順にウェル領域を配置し、両端のPウェルにドライバトランジスタ、2つのNウェルのそれぞれに負荷トランジスタ、真ん中のPウェルに2つのアクセストランジスタを配置した構造が開示されている。
【0007】
また、例えば、特開2006−339480号公報(特許文献4)には、SRAMセル内において、ドライバトランジスタのソースコンタクトを内部の金属配線により短絡する構造が開示されている。
【0008】
また、例えば、特開2003−60089号公報(特許文献5)には、SRAMにおいて、セルごとにPウェルを独立させ、左右両隣のセルとの境界をNウェルで構成したレイアウト構造が開示されている。
【0009】
また、例えば、特開2004−335535号公報(特許文献6)には、デュアルポートSRAMにおいて、ワード線間のカップリングノイズを低減する方法が開示されている。
【0010】
また、例えば、非特許文献1には、3箇所のウェル分離領域を有するSRAMの構造が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】特開2002−43441号公報
【特許文献2】特開2002−237539号公報
【特許文献3】特開2004−47529号公報
【特許文献4】特開2006−339480号公報
【特許文献5】特開2003−60089号公報
【特許文献6】特開2004−335535号公報
【非特許文献】
【0012】
【非特許文献1】「プロシーディングス・オブ・アイシーアイシーディーティー(Proceedings of ICICDT)」,2008年,pp.55−58
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
SRAMを有する半導体装置として、本発明者が上記の技術の適用を検討したところ、以下のような課題を有することが明らかとなった。即ち、SRAMセルの微細化によって、隣接ビット間でのソフトエラー(マルチビットソフトエラー、以下単にマルチビットエラー)が起こりやすくなることが分かった。ソフトエラーとは、パッケージから放出されるα線や宇宙からの中性子線がシリコン原子に衝突することで多数の電子正孔対が発生し、特にPウェル内で発生した電子がN型拡散層に収集されることで、記憶ノードの電位を反転させ、誤動作を引き起こす現象である。ここで、同一Pウェル内にあるN型拡散層には、同時に電子が収集されるため、隣接セルとPウェルを共有するようなアレイ構造の場合、2ビットのセルの記憶ノードが同時に反転してしまう場合がある。これが、マルチビットエラーである。
【0014】
例えば、上記の特許文献1,2,4および非特許文献1では、いずれもセル中央にNウェルを配置し、その左右にPウェルを配置している。即ち、PウェルとNウェルとの境界であるウェル分離領域は、セル内に2箇所存在している。ただし、上記非特許文献1は、6つのトランジスタで構成されるメモリセルに追加PMOSがあるため、セル内のウェル分離領域は3箇所存在している。また、上記特許文献4を除き、メモリセル内の一対の記憶ノードに対応するN型拡散領域は、別々のPウェル領域(左右に配置されているPウェル領域)に形成されている。これらのメモリセルにおいて、行方向に隣接するメモリセルでは、少なくとも左右どちらかでPウェルを共有しているため、マルチビットエラーが発生する可能性がある。
【0015】
ここで、ソフトエラー対策として、エラー訂正(Error Check and Correct:ECC)回路を付加する方法がある。本発明者は、このECC回路によるエラー訂正方法に関しても事前に検討を行っている。本発明者が事前に検討したECC回路を付加することで、2ビットのエラー検出および1ビットのエラー訂正が可能になる。しかし、2ビット以上のエラー訂正を行おうとすると、回路構成が複雑化し、回路規模の増大が著しくなるため望ましくない。即ち、同時に2ビットエラーが発生してしまうと通常のECC回路では訂正できないため、隣接するセルで同時にマルチビットエラーが発生し得る。
【0016】
図46はアレイ配列したメモリセルのアドレスマッピングを示す説明図であり、(a)は8行4列のメモリアレイを示し、(b)は4行8列のメモリアレイを示している。即ち、図46は、4ビットデータ幅、アドレス0〜7番地までのメモリアレイ2種を例示している。数字は同時に選択されるアドレス番地を示す。例えば、3が選択であれば、3の付いた全てのアドレスが選択され、他はワード線が選択状態であっても読み出されない。
【0017】
例えば、要部P01や要部P03のような同一ビット線上の3つのセルが連続してソフトエラーを起しても、読み出すデータは4ビット中の1ビットのみがエラーとなっているため、ECC回路によって訂正できる。また、例えば、要部P04のような同一ワード線上の2つのセルが連続してソフトエラーを起しても、4行8列のメモリアレイであればECC回路によって訂正できる。しかし、例えば、要部P02のような8行4列のメモリアレイにおける同一ワード線上の2つのセル、または、要部P05のような4行8列のメモリアレイにおける同一ワード線上の3つのセルが連続してソフトエラーを起した場合、ECC回路によって訂正するためには、非常に複雑な回路構成が必要となる。
【0018】
このように、行方向に隣接するSRAMメモリセルで同時に発生するマルチビットエラーは、SRAMを有する半導体装置の信頼性を低下させる一原因となることが本発明者の検討により明らかになった。
【0019】
そこで、本発明の目的は、SRAMを有する半導体装置の信頼性を向上させる技術を提供することにある。
【0020】
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0021】
本願においては、複数の発明が開示されるが、そのうちの一実施例の概要を簡単に説明すれば以下の通りである。
【0022】
半導体基板の行方向および列方向に配置された複数のメモリセルを有する半導体装置であって、半導体基板には、それぞれ前記列方向に延在する、n型導電型の第1nウェルおよび第2nウェルと、p型導電型の第1pウェル、第2pウェルおよび第3pウェルとが形成され、第1pウェル、第1nウェル、第2pウェル、第2nウェル、および、第3pウェルは行方向に見てこの順に並んで配置されている。また、メモリセルは、nチャネル型の第1ドライバトランジスタ、および、pチャネル型の第1ロードトランジスタからなる第1インバータと、nチャネル型の第2ドライバトランジスタ、および、pチャネル型の第2ロードトランジスタからなる第2インバータと、nチャネル型の正相アクセストランジスタ、および、逆相アクセストランジスタとを有する。ここで、複数のメモリセルのうち、行方向に並んで配置するセルは行方向に沿って延在するワード線によって接続され、列方向に並んで配置するセルは、列方向に沿って延在する正相ビット線および逆相ビット線によって接続されている。また、第1インバータの出力端子は、第1記憶ノードとして第2インバータの入力端子に接続され、第1インバータの入力端子は、第2記憶ノードとして第2インバータの出力端子に接続されている。また、正相アクセストランジスタにおいて、ゲートとワード線、ドレインと正相ビット線、ソースと第1記憶ノードとが、それぞれ接続されている。また、逆相アクセストランジスタにおいて、ゲートとワード線、ドレインと逆相ビット線、ソースと第2記憶ノードとが、それぞれ接続されている。特に、正相アクセストランジスタは第1pウェルに配置され、第1ロードトランジスタは第1nウェルに配置され、第1ドライバトランジスタおよび第2ドライバトランジスタは第2pウェルに配置され、第2ロードトランジスタは第2nウェルに配置され、逆相アクセストランジスタは第3pウェルに配置されている。そして、複数のメモリセルのうち行方向に見て隣り合うセルでは、第1pウェルおよび第3pウェルをそれぞれ共有している。
【発明の効果】
【0023】
本願において開示される複数の発明のうち、上記一実施例により得られる効果を代表して簡単に説明すれば以下の通りである。
【0024】
即ち、SRAMを有する半導体装置において、信頼性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の実施の形態1である半導体装置が有するSRAMのうち、一つのメモリセルを示す回路図である。
【図2】本発明の実施の形態1である半導体装置が有するSRAMのうち、一つのメモリセルを示す要部平面図である。
【図3】図2の要部平面図の一部を示す要部平面図である。
【図4】図2の要部平面図の他の一部を示す要部平面図である。
【図5】図2の要部平面図のA1−A1線、B1−B1線、および、C1−C1線に沿って矢印方向に見た要部断面図である。
【図6】本発明の実施の形態1のメモリセルの等価回路図であって、図1の回路図に対応する等価回路図である。
【図7】本発明の実施の形態1である半導体装置が有するSRAMのうち、列方向に隣接する三つのメモリセルを示す要部平面図である。
【図8】本発明の実施の形態1である半導体装置が有するSRAMのうち、行方向および列方向に配列する複数のメモリセルを示す説明図である。
【図9】メモリセルを示す説明図であり、(a)は本発明者が事前に検討したSRAM、(b)は本実施の形態1のSRAMの説明図である。
【図10】本発明の実施の形態1のメモリセルアレイの配置方法を示す説明図である。
【図11】本発明の実施の形態1である半導体装置が有するタップセルを示す要部平面図である。
【図12】図11の要部平面図の一部を示す要部平面図である。
【図13】図11の要部平面図の他の一部を示す要部平面図である。
【図14】本発明の実施の形態1である半導体装置が有する他のタップセルを示す要部平面図である。
【図15】図14の要部平面図の一部を示す要部平面図である。
【図16】図14の要部平面図の他の一部を示す要部平面図である。
【図17】本発明の実施の形態2である半導体装置が有するSRAMのうち、一つのメモリセルを示す要部平面図である。
【図18】図17の要部平面図の一部を示す要部平面図である。
【図19】図17の要部平面図の他の一部を示す要部平面図である。
【図20】本発明の実施の形態2のメモリセルの等価回路図である。
【図21】本発明の実施の形態2である半導体装置が有するSRAMのうち、列方向に隣接する三つのメモリセルを示す要部平面図である。
【図22】本発明の実施の形態2である半導体装置が有するSRAMのうち、行方向および列方向に配列する複数のメモリセルを示す説明図である。
【図23】本発明の実施の形態2である半導体装置が有するSRAMのうち、隣接するメモリセルの境界部を示す要部平面図である。
【図24】本発明の実施の形態2である半導体装置が有する他のSRAMのうち、隣接するメモリセルの境界部を示す要部平面図である。
【図25】図24の半導体装置が有するSRAMの変形例を示す要部平面図である。
【図26】図25の要部平面図のA2−A2線、および、B2−B2線に沿って矢印方向に見た要部断面図である。
【図27】本発明の実施の形態3である半導体装置が有するSRAMのうち、一つのメモリセルを示す回路図である。
【図28】本発明の実施の形態3である半導体装置が有するSRAMのうち、一つのメモリセルを示す要部平面図である。
【図29】図28の要部平面図の一部を示す要部平面図である。
【図30】図28の要部平面図の一部を示す要部平面図である。
【図31】本発明の実施の形態3のメモリセルの等価回路図であって、図27の回路図に対応する等価回路図である。
【図32】本発明の実施の形態3である半導体装置が有する他のSRAMのうち、一つのメモリセルを示す回路図である。
【図33】本発明の実施の形態3である半導体装置が有する他のSRAMのうち、一つのメモリセルを示す要部平面図である。
【図34】図33の要部平面図の一部を示す要部平面図である。
【図35】図33の要部平面図の一部を示す要部平面図である。
【図36】本発明の実施の形態3の他のメモリセルの等価回路図であって、図32の回路図に対応する等価回路図である。
【図37】本発明の実施の形態4である半導体装置が有するSRAMのうち、一つのメモリセルを示す要部平面図である。
【図38】図37の要部平面図の一部を示す要部平面図である。
【図39】図37の要部平面図の一部を示す要部平面図である。
【図40】本発明の実施の形態4である半導体装置が有する他のSRAMのうち、一つのメモリセルを示す要部平面図である。
【図41】本発明の実施の形態4である半導体装置が有する更に他のSRAMのうち、一つのメモリセルを示す要部平面図である。
【図42】本発明の実施の形態5である半導体装置が有するSRAMのうち、一つのメモリセルを示す要部平面図である。
【図43】図42の要部平面図の一部を示す要部平面図である。
【図44】図42の要部平面図の一部を示す要部平面図である。
【図45】本発明の実施の形態5のメモリセルの等価回路図である。
【図46】本発明者が事前に検討したメモリセルのアドレスマッピングを示す説明図であって、(a)は8行4列のメモリアレイを示し、(b)は4行8列のメモリアレイを示す。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下の実施の形態においては便宜上その必要があるときは、複数のセクションまたは実施の形態に分割して説明するが、特に明示した場合を除き、それらはお互いに無関係なものではなく、一方は他方の一部または全部の変形例、詳細、補足説明等の関係にある。また、以下の実施の形態において、要素の数等(個数、数値、量、範囲等を含む)に言及する場合、特に明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でも良い。さらに、以下の実施の形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。同様に、以下の実施の形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に明らかにそうでないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似または類似するもの等を含むものとする。このことは、上記数値および範囲についても同様である。また、本実施の形態を説明するための全図において同一機能を有するものは同一の符号を付すようにし、その繰り返しの説明は可能な限り省略するようにしている。以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0027】
(実施の形態1)
図1は、本実施の形態1のデュアルポートSRAMのうち、一つのメモリセル(スタティックメモリセル)MC1の回路図を示している。図2は、本実施の形態1のメモリセルMC1の要部平面図を示している。図3は、図2の要部平面図のうち、シリコン基板(半導体基板)1から第1配線層M1までを表した要部平面図を示している。図4は、図2の要部平面図のうち、第2配線層M2から第3配線層M3までを表した要部平面図を示している。図5は、図2の要部平面図のうち、A1−A1線、B1−B1線、および、C1−C1線に沿って矢印方向に見た要部断面図を示している。図6は図1の回路図に対応し、特に、実際のレイアウトに倣って各素子および配線を並べなおした等価回路図を示している。図7は、本実施の形態1のデュアルポートSRAMのうち、列方向に隣接する三つのメモリセルMCA1,MCA2,MCA3の要部平面図を示している。図8は、本実施の形態1のデュアルポートSRAMのうち、行方向および列方向に配列する複数のメモリセルMCAの説明図を示している。これらの図1〜図8を参照しながら、本実施の形態1の半導体装置が有するデュアルポートSRAMについて説明する。
【0028】
本実施の形態1の半導体装置が有するSRAMは、8つのMIS(Metal Insulator Semiconductor)型電界効果トランジスタ(以下、単にMISトランジスタ)からなるデュアルポートSRAMである。このデュアルポートSRAMは、シリコン基板1上の行方向および列方向に配置された複数のメモリセルMCAによって構成される。なお、複数のメモリセルMCAを個別に表現する場合には、メモリセルMCA1,MCA2,MCA3・・・と表記する。複数のメモリセルMCAのうち、行方向に並んで配置するセルは、行方向に沿って延在するワード線WLによって接続される。複数のメモリセルMCAのうち、列方向に並んで配置するセルは、列方向に沿って延在する正相ビット線BL、および、逆相ビット線/BLによって接続される。特に、本実施の形態1のSRAMはデュアルポートSRAMであり、二つのポートからアクセスされる。従って、ワード線WL、正相ビット線BL、および、逆相ビット線/BLは、それぞれ二つある。即ち、ワード線WLは、第1ワード線WL1および第2ワード線WL2を有する。また、正相ビット線BLは、第1正相ビット線BL1および第2正相ビット線BL2を有する。また、逆相ビット線/BLは、第1逆相ビット線/BL1および第2逆相ビット線/BL2を有する。
【0029】
シリコン基板1上には、列方向に延在する複数のウェルが形成されている。ウェルとは、ドナー不純物またはアクセプタ不純物を含む、シリコン基板1表面に形成された半導体領域である。以下、ドナー不純物を多く含み、多数キャリアが電子であるようなウェルまたは拡散層を、それぞれnウェルまたはn型拡散層と表記し、アクセプタ不純物を多く含み、多数キャリアが正孔(ホール)であるようなウェルまたは拡散層を、それぞれpウェルまたはp型拡散層と表記する。
【0030】
本実施の形態1のデュアルポートSRAMは、一つのメモリセルMC1ごとに、二つのnウェル(第1nウェルNW1および第2nウェルNW2)と、三つのpウェル(第1pウェルPW1、第2pウェルPW2および第3pウェルPW3)とを有する。そして、第1pウェルPW1、第1nウェルNW1、第2pウェルPW2、第2nウェルNW2、および、第3pウェルPW3は、行方向に見てこの順に並んでいる。言い換えれば、第2pウェルPW2の行方向の両隣に第1nウェルNW1と第2nウェルNW2とが配置され、第1nウェルNW1の第2pウェルPW2が配置されていない側の行方向の隣に第1pウェルPW1が配置され、第2nウェルNW2の第2pウェルPW2が配置されていない側の行方向の隣に第3pウェルPW3が配置されている。更に言い換えれば、第1nウェルNW1の行方向の両隣には第1pウェルPW1と第2pウェルPW2とが配置され、第2nウェルNW2の行方向の両隣には第2pウェルPW2と第3pウェルPW3とが配置されている。
【0031】
また、一つのメモリセルMC1ごとに上述のようにウェルを配置した場合、第1pウェルPW1と第3pウェルPW3とが両端に配置されることになる。そこで、本実施の形態1のデュアルポートSRAMでは、複数のメモリセルMCAのうち、行方向に見て隣り合うセルでは、第1pウェルPW1および第3pウェルPW3を、それぞれ共有している。
【0032】
図5に示すように、シリコン基板1の表面には、酸化シリコンを主体とする絶縁膜などからなる分離部2が形成されている。上述の各ウェルNW1,NW2,PW1,PW2,PW3内は、この分離部2によって区画され、活性領域ACT(アクティブ領域ともいう)が規定されている。この活性領域ACTにメモリセルMC1などを構成するMISトランジスタなどの各素子が形成されている。分離部2は、浅溝に酸化シリコン膜を埋め込んだSTI(Shallow Trench Isolation)構造であっても、所望の領域を選択的に熱酸化したLOCOS(Local Oxidation of Silicon)構造であっても良い。
【0033】
本実施の形態1のデュアルポートSRAMを構成する一つのメモリセルMC1は、図1に示すように、第1インバータINV1と第2インバータINV2とからなるフリップフロップを記憶部分として有する。このフリップフロップ構成について、以下で詳しく説明する。
【0034】
図6に示すように、第1インバータINV1は、nチャネル型のMISトランジスタである第1ドライバトランジスタQND1と、pチャネル型のMISトランジスタである第1ロードトランジスタQPL1とによって構成される。また、第2インバータINV2は、nチャネル型のMISトランジスタである第2ドライバトランジスタQND2と、pチャネル型のMISトランジスタである第2ロードトランジスタQPL2とによって構成される。第1インバータINV1の出力端子は、第1記憶ノードE1として、第2インバータINV2の入力端子に接続されている。そして、第1インバータINV1の入力端子は、第2記憶ノードE2として、第2インバータINV2の出力端子に接続されている。また、各インバータINV1,INV2を構成する各ドライバトランジスタQND1,QND2のソースは接地電位線VSSに接続されている。接地電位線VSSは接地電位GNDに接続されている。また、各インバータINV1,INV2を構成する各ロードトランジスタQPL1,QPL2のソースは電源電位線VDDに接続されている。このようにして、第1インバータINV1と第2インバータINV2とによってフリップフロップを構成している。
【0035】
上記の構成を、図2〜図5を用いて、シリコン基板1上の素子構成として説明する。
【0036】
第1インバータINV1を構成する第1ドライバトランジスタQND1と第1ロードトランジスタQPL1とは、第1インバータINV1の入力端子であるゲートG1を共有している。また、第1インバータINV1の出力端子である各ドレイン側の拡散層どうし、即ち第1ドライバトランジスタQND1のn型ドレイン拡散層ND1と、第1ロードトランジスタQPL1のp型ドレイン拡散層PD1とは、コンタクトプラグ3(接続プラグともいう)および第1配線層M1の第1金属配線4Aを介して、互いに電気的に接続されている。同様に、第2インバータINV2を構成する第2ドライバトランジスタQND2と第2ロードトランジスタQPL2とは、第2インバータINV2の入力端子であるゲートG2を共有している。また、第2インバータINV2の出力端子である各ドレイン側の拡散層どうし、即ち第2ドライバトランジスタQND2のn型ドレイン拡散層ND2と、第2ロードトランジスタQPL2のp型ドレイン拡散層PD2とは、コンタクトプラグ3および第1配線層M1の第1金属配線4Bを介して、互いに電気的に接続されている。ここで、ゲートG1,G2は、シリコン基板1上にゲート絶縁膜を介して形成された多結晶シリコン(ポリシリコンともいう)などを主体とする導体膜であり、行方向に延在するようにして配置されている。また、シリコン基板1と第1配線層M1との間には、酸化シリコンを主体とする絶縁膜などによる層間絶縁膜ILが配置されている。層間絶縁膜ILは、後に説明する第2配線層M2や第3配線層M3などとの層間にも配置されている。
【0037】
また、各インバータINV1,INV2を構成する各ドライバトランジスタQND1,QND2のソースであるn型ソース拡散層NS1,NS2は、接地電位線VSSに電気的に接続されている。より詳しくは、各ドライバトランジスタQND1,QND2のn型ソース拡散層NS1,NS2は、コンタクトプラグ3、第1配線層M1の第1金属配線4C、および、第1ビアプラグ5を介して、第2配線層M2の第2金属配線6Aである接地電位線VSSに電気的に接続されている。接地電位線VSSは、第2配線層M2において、列方向に延在するようにして配置されている。
【0038】
また、各インバータINV1,INV2を構成する各ロードトランジスタQPL1,QPL2のソースであるp型ソース拡散層PS1,PS2は、電源電位線VDDに電気的に接続されている。より詳しくは、第1ロードトランジスタQPL1のp型ソース拡散層PS1は、コンタクトプラグ3、第1配線層M1の第1金属配線4D、および、第1ビアプラグ5を介して、第2配線層M2の第2金属配線6Bである第1電源電位線VDD1に電気的に接続されている。また、第2ロードトランジスタQPL2のp型ソース拡散層PS2は、コンタクトプラグ3、第1配線層M1の第1金属配線4E、および、第1ビアプラグ5を介して、第2配線層M2の第2金属配線6Cである第2電源電位線VDD2に電気的に接続されている。なお、第1電源電位線VDD1と第2電源電位線VDD2とは同一の電源電位線VDDを構成する配線であって、同一の電源電位が印加される。第1電源電位線VDD1および第2電源電位線VDD2は、第2配線層M2において、列方向に延在するようにして配置されている。
【0039】
そして、第1インバータINV1の出力端子である各ドレイン拡散層ND1,PD1につながる第1金属配線4Aは、第2インバータINV2の入力端子であるゲートG2に対して、コンタクトプラグ3を介して接続され、第1記憶ノードE1を構成している。また、第1インバータの入力端子であるゲートG1は、第2インバータINV2の出力端子である各ドレイン拡散層ND2,PD2につながる第1金属配線4Bに対して、コンタクトプラグ3を介して接続され、第2記憶ノードE2を構成している。
【0040】
更に、図6に示すように、本実施の形態1のデュアルポートSRAMを構成する一つのメモリセルMC1は、上記の一対のインバータINV1,INV2からなるフリップフロップにアクセスするための、一対のnチャネル型MISトランジスタQNA1,QNA2,QNA3,QNA4を有している。ここでは、第1インバータINV1にアクセスするMISトランジスタを正相アクセストランジスタQNA1,QNA2と称し、第2インバータINV2にアクセスするMISトランジスタを逆相アクセストランジスタQNA3,QNA4と称する。本実施の形態1のSRAMはデュアルポートSRAMであり、二つのポートからアクセスされる。そこで、正相アクセストランジスタは、二つのnチャネル型MISトランジスタとして、第1正相アクセストランジスタQNA1、および、第2正相アクセストランジスタQNA2を有する。同様に、逆相アクセストランジスタは、二つのnチャネル型MISトランジスタとして、第1逆相アクセストランジスタQNA3、および、第2逆相アクセストランジスタQNA4を有する。
【0041】
正相アクセストランジスタQNA1,QNA2では、ゲートG3とワード線WL、ドレインと正相ビット線BL、ソースと第1記憶ノードE1とがそれぞれ電気的に接続されている。より具体的には、第1正相アクセストランジスタQNA1において、ゲートG3と第1ワード線WL1、ドレインと第1正相ビット線BL1、ソースと第1記憶ノードE1とが接続されている。また、第2正相アクセストランジスタQNA2において、ゲートG3と第2ワード線WL2、ドレインと第2正相ビット線BL2、ソースと第1記憶ノードE1とが接続されている。
【0042】
上記の構成を、図2〜図5を用いて、シリコン基板1上の素子構成として説明する。
【0043】
第1正相アクセストランジスタQNA1のゲートG3は、コンタクトプラグ3、第1配線層M1の第1金属配線4F、第1ビアプラグ5、第2配線層M2の第2金属配線6D、および、第2ビアプラグ7を介して、第3配線層M3の第3金属配線8Aである第1ワード線WL1に電気的に接続されている。また、第1正相アクセストランジスタQNA1のドレインであるn型ドレイン拡散層ND3は、コンタクトプラグ3、第1配線層M1の第1金属配線4G、および、第1ビアプラグ5を介して、第2配線層M2の第2金属配線6Eである第1正相ビット線BL1に電気的に接続されている。また、第1正相アクセストランジスタQNA1のソースであるn型ソース拡散層NS3は、コンタクトプラグ3を介して、第1配線層M1の金属配線うち、上述の第1記憶ノードE1を構成する第1金属配線4Aに電気的に接続されている。第2正相アクセストランジスタQNA2のゲートG3は、コンタクトプラグ3、第1配線層M1の第1金属配線4H、第1ビアプラグ5、第2配線層M2の第2金属配線6F、および、第2ビアプラグ7を介して、第3配線層M3の第3金属配線8Bである第2ワード線WL2に電気的に接続されている。また、第2正相アクセストランジスタQNA2のドレインであるn型ドレイン拡散層ND3は、コンタクトプラグ3、第1配線層M1の第1金属配線4I、および、第1ビアプラグ5を介して、第2配線層M2の第2金属配線6Gである第2正相ビット線BL2に電気的に接続されている。また、第2正相アクセストランジスタQNA2は、上述の第1正相アクセストランジスタQNA1と、ソースであるn型ソース拡散層NS3を共有しており、コンタクトプラグ3を介して、第1配線層M1の金属配線うち、上述の第1記憶ノードE1を構成する第1金属配線4Aに電気的に接続されている。
【0044】
また、図6に示すように、逆相アクセストランジスタQNA3,QNA4では、ゲートG4とワード線WL、ドレインと逆相ビット線/BL、ソースと第2記憶ノードE2とがそれぞれ電気的に接続されている。より具体的には、第1逆相アクセストランジスタQNA3において、ゲートG4と第1ワード線WL1、ドレインと第1逆相ビット線/BL1、ソースと第2記憶ノードE2とが接続されている。また、第2逆相アクセストランジスタQNA4において、ゲートG4と第2ワード線WL2、ドレインと第2逆相ビット線/BL2、ソースと第2記憶ノードE2とが接続されている。
【0045】
上記の構成を、図2〜図5を用いて、シリコン基板1上の素子構成として説明する。
【0046】
第1逆相アクセストランジスタQNA3のゲートG4は、コンタクトプラグ3、第1配線層M1の第1金属配線4J、第1ビアプラグ5、第2配線層M2の第2金属配線6H、および、第2ビアプラグ7を介して、第3配線層M3の第3金属配線8Aである第1ワード線WL1に電気的に接続されている。また、第1逆相アクセストランジスタQNA3のドレインであるn型ドレイン拡散層ND4は、コンタクトプラグ3、第1配線層M1の第1金属配線4K、および、第1ビアプラグ5を介して、第2配線層M2の第2金属配線6Iである第1逆相ビット線/BL1に電気的に接続されている。また、第1逆相アクセストランジスタQNA3のソースであるn型ソース拡散層NS4は、コンタクトプラグ3を介して、第1配線層M1の金属配線うち、上述の第2記憶ノードE2を構成する第1金属配線4Bに電気的に接続されている。第2逆相アクセストランジスタQNA4のゲートG4は、コンタクトプラグ3、第1配線層M1の第1金属配線4L、第1ビアプラグ5、第2配線層M2の第2金属配線6J、および、第2ビアプラグ7を介して、第3配線層M3の第3金属配線8Bである第2ワード線WL2に電気的に接続されている。また、第2逆相アクセストランジスタQNA4のドレインであるn型ドレイン拡散層ND3は、コンタクトプラグ3、第1配線層M1の第1金属配線4M、および、第1ビアプラグ5を介して、第2配線層M2の第2金属配線6Kである第2逆相ビット線/BL2に電気的に接続されている。また、第2逆相アクセストランジスタQNA4は、上述の第1逆相アクセストランジスタQNA3と、ソースであるn型ソース拡散層NS4を共有しており、コンタクトプラグ3を介して、第1配線層M1の金属配線うち、上述の第2記憶ノードE2を構成する第1金属配線4Bに電気的に接続されている。
【0047】
また、本実施の形態1のデュアルポートSRAMにおいて、第2配線層M2の中に、メモリセルMC1に電気的に導通しない(回路構成に関与しない)金属配線を配置しても良い。以下では、このような第2配線層M2中の金属配線を、第2金属配線6と記述する。
【0048】
以上のように、本実施の形態1のメモリセルMC1は、nチャネル型である2つのドライバトランジスタQND1,QND2および4つのアクセストランジスタQNA1,QNA2,QNA3,QNA4と、pチャネル型である2つのロードトランジスタQPL1,QPL2とからなる8つのMISトランジスタを上述のように配線して構成される、デュアルポートSRAMである。言い換えれば、本実施の形態1のメモリセルMC1は、一対のインバータINV1,INV2からなるフリップフロップに対して、二つのワード線WL1,WL2、二つの正相ビット線BL1,BL2、および、二つの逆相ビット線/BL1,/BL2を介する二つのポートによってアクセスする、デュアルポートSRAMである。
【0049】
特に、本実施の形態1のメモリセルMC1では、二つの正相アクセストランジスタである第1正相アクセストランジスタQNA1および第2正相アクセストランジスタQNA2は、第1pウェルPW1に配置される。更に、第1ロードトランジスタQPL1は、第1nウェルNW1に配置される。更に、二つのドライバトランジスタである第1ドライバトランジスタQND1および第2ドライバトランジスタQND2は、第2pウェルPW2に配置される。更に、第2ロードトランジスタQPL2は、第2nウェルNW2に配置される。更に、二つの逆相アクセストランジスタである第1逆相アクセストランジスタQNA3および第2逆相アクセストランジスタQNA4は、第3pウェルPW3に配置される。
【0050】
言い換えれば、本実施の形態1のメモリセルMC1では、二つの正相アクセストランジスタQNA1,QNA2と、第1ドライバトランジスタQND1とを、第1nウェルNW1で隔離された異なるpウェル(それぞれ、第1pウェルPW1と第2pウェルPW2)に配置している。同様に、nチャネル型のMISトランジスタである二つの逆相アクセストランジスタQNA3,QNA4と、第2ドライバトランジスタQND2とを、第2nウェルNW2で隔離された異なるpウェル(それぞれ、第3pウェルPW3と第2pウェルPW2)に配置している。本実施の形態1のメモリセルMC1において、このようにしてトランジスタを配置することの効果について、以下で詳しく説明する。
【0051】
上述のように、正相アクセストランジスタQNA1,QNA2のn型ソース拡散層NS3は、第1インバータINV1の第1記憶ノードE1である第1ドライバトランジスタQND1のn型ドレイン拡散層ND1と、電気的に接続されている。従って、本実施の形態1の構成によれば、第1記憶ノードE1を構成するn型拡散層(NS3およびND1)を、異なるpウェル(PW1およびPW2)に分けて形成したことになる。即ち、本実施の形態1の構成のように、各pウェル(PW1およびPW2)に各n型拡散層(NS3およびND1)を分けて形成することで、n型拡散層を共有させて同一のpウェルに形成する構造よりも、個々のn型拡散層の平面積を小さくすることができる。この点に関して、図9を用いて詳しく説明する。図9は、SRAMを構成する一つのメモリセルにおける各ウェルと各拡散層の配置を示す説明図であり、(a)は本発明者が事前に検討したSRAMに該当する説明図を示し、(b)は本実施の形態1のSRAMに該当する説明図を示す。
【0052】
図9(a)のように、一つのnウェルNWの両側に、二つのpウェルPWA,PWBが配置されたようなウェル構造を有するSRAMがある。このようなSRAMでは、中央のnウェルNWに二つのpチャネル型ロードトランジスタを配置する。図9(a)中には、このpチャネル型ロードトランジスタの拡散層として、正相p型拡散層PAと逆相p型拡散層PBとを配置した様子を示している。そして、両側のpウェルPWA,PWBのうち、それぞれに、nチャネル型のアクセストランジスタとドライバトランジスタとを形成する。図9(a)中には、このnチャネル型アクセストランジスタおよびドライバトランジスタの拡散層として、左側のpウェルPWAに正相n型拡散層NAを配置し、右側のpウェルPWBに逆相n型拡散層NBを配置した様子を示している。このn型拡散層NA,NBは、それぞれが、記憶ノードを構成する二つのトランジスタ(アクセストランジスタおよびドライバトランジスタ)の拡散層を共有している。
【0053】
これに対し、本実施の形態1のメモリセルMC1では、図9(b)のように、アクセストランジスタとドライバトランジスタにおいて、同一の記憶ノードを構成するn型拡散層を、異なるpウェルに分離して配置している。例えば、正相アクセストランジスタ(上記図1のQNA1,QNA2)のn型ソース拡散層NS3と、第1ドライバトランジスタ(上記図1のQND1)のn型ドレイン拡散層ND1とは、それぞれ異なる第1pウェルPW1と第2pウェルPW2とに分けて配置している。これにより、上記図9(a)のように両n型拡散層を共有させるように配置するよりも、各n型拡散層の平面積を小さくすることができる。逆相アクセストランジスタ(上記図1のQNA3,QNA4)のn型ソース拡散層NS4と、第2ドライバトランジスタ(上記図1のQND2)のn型ドレイン拡散層ND2とに関しても同様である。
【0054】
本発明者の検証によれば、上記の課題で説明したα線や中性子線によるソフトエラーは、n型拡散層の平面積に依存する。即ち、ソフトエラーの原因は、α線や中性子線によって生じた電子正孔対のうちの電子がn型拡散層に収集され、記憶ノードを反転させることにあるから、n型拡散層の平面積が大きいほどソフトエラーが生じ易いことになる。この観点から、本実施の形態1のメモリセルMC1の構造では、同一の記憶ノードを構成するn型拡散層を異なるpウェルに分け、個々の平面積を小さくしている。従って、ソフトエラーを生じ難くすることができる。
【0055】
特に、本実施の形態1のメモリセルMC1では、第1pウェルPW1および第3pウェルPW3に配置するn型拡散層(アクセストランジスタのn型ソース拡散層NS3,NS4)の平面積を、小さくすることができる。上述のように、この第1pウェルPW1および第3pウェルPW3は、行方向に隣接する他のメモリセルどうしで共有している。そして、本実施の形態1のメモリセルMC1では、他のメモリセルと共有されるpウェル内のn型拡散層に起因するソフトエラーを生じ難くすることができる。従って、行方向に隣接するメモリセルで同時に起こるソフトエラー、即ち、行方向におけるマルチビットエラーを生じ難くすることができる。結果として、本実施の形態1のSRAMを適用することで、半導体装置の信頼性を向上させることができる。
【0056】
また、本実施の形態1のメモリセルMC1では、中央の第2pウェルPW2に二つのドライバトランジスタQND1,QND2を配置している。この二つのドライバトランジスタQND1,QND2は、SRAMにおいてフリップフロップを構成する二つの相補的インバータINV1,INV2の構成要素である。即ち、互いに相補的な記憶ノードE1,E2を構成する、第1ドライバトランジスタQND1のn型ドレイン拡散領域ND1と、第2ドライバトランジスタQND2のn型ドレイン拡散領域ND2とを、同一の第2pウェルPW2に配置している。このような構成とすることの効果について、以下で詳しく説明する。
【0057】
例えば、第2pウェルPW2においてα線や中性子線によって電子正孔対が生じたとする。このうちの電子はn型拡散層に収集され、記憶ノードを反転させた場合には、ソフトエラーを引き起こす一原因となり得る。しかしながら、本実施の形態1の構造では、第2pウェルPW2には相補的な記憶ノードE1,E2に対応する二つのn型ドレイン拡散層ND1,ND2が配置されている。従って、α線や中性子線によって第2pウェルPW2内に生じた電子は、二つのn型ドレイン拡散層ND1,ND2に同程度収集され、それぞれの電圧降下に差が生じ難い。即ち、本実施の形態1の構造によれば、第2pウェルPW2内でα線や中性子線によって電子が発生し、n型ドレイン拡散層ND1,ND2に収集されたとしても、相補的な記憶ノードが互いに同程度電圧降下を引き起こすだけで、片方のみの記憶ノードを反転させるようなソフトエラーは起こり難い(コモンモードノイズ効果)。このように、本実施の形態1のメモリセルMC1によれば、ソフトエラーの発生をより低減させることができる。
【0058】
また、正相アクセストランジスタQNA1,QNA2、逆相アクセストランジスタQNA3,QNA4を第2pウェルPW2に配置し、第1ドライバトランジスタQND1を第1pウェルPW1に配置し、第2ドライバトランジスタQND2を第3pウェルPW3に配置しても良い。
【0059】
なお、通常、アクセストランジスタに比べ、ドライバトランジスタのゲート幅の方が広い。従って、本実施の形態1のメモリセルMC1において、各ドライバトランジスタQND1,QND2のn型ドレイン拡散層ND1,ND2の平面積の方が、各アクセストランジスタQNA1,QNA2,QNA3,QNA4のn型ソース拡散層NS3,NS4の平面積よりも大きい。
【0060】
このため、上記のように第1ドライバトランジスタQND1を第1pウェルPW1に配置し、第2ドライバトランジスタQND2を第3pウェルPW3に配置した場合、上記図9(b)で説明した構造に比べ、行方向に隣接するセル間で、n型ソース拡散層NS3,NS4よりも相対的に面積の広いn型ドレイン拡散層ND1,ND2が隣接することになる。
【0061】
よって、図9(b)で説明した構造の方が行方向におけるマルチビットエラーの改善は優れている。
【0062】
しかし、第1ドライバトランジスタQND1を第1pウェルPW1に配置し、第2ドライバトランジスタQND2を第3pウェルPW3に配置した場合でも、ドライバトランジスタとアクセストランジスタの両方を同じpウェル内に配置する上記図9(a)の構造に比べれば、マルチビットエラーは改善される。
【0063】
つまり、ウェルの配置や形状に関わらず、トランジスタを上記図6等に示す順に配置することで、ソフトエラーの改善を図ることもできる。
【0064】
また、本実施の形態1のメモリセルMC1では、上記図2〜上記図4に示すように、接地電位線VSSを、第1配線層M1の第1金属配線4Cおよび第2配線層の第2金属配線6Aを適用して、上下二層で構成することができる。これにより、メモリセルMC1内で接地電位線VSSを共通に接続できるため、配線の抵抗成分による電圧降下(所謂IRドロップ)を抑えることができる。従って、動作マージンの劣化を防ぐことができる。
【0065】
また、本実施の形態1のメモリセルMC1では、上記図2〜上記図4に示すように、第1正相ビット線BL1と第2正相ビット線BL2との間に、第1電源電位線VDD1が配置されている。また、第1逆相ビット線/BL1と第2逆相ビット線/BL2との間に、第2電源電位線VDD2が配置されている。例えば、第1電源電位線VDD1と第1正相ビット線BL1との間に塵などが接触し、両者が短絡した場合、冗長回路で救済することになる。第1正相ビット線BL1と第2正相ビット線BL2とは電源電位線VDDプリチャージで同電位となるから、カラムで救済する(使用しないようにする)。このとき、例えば、第1正相ビット線BL1と第2正相ビット線BL2との間に配置しているのが接地電位線VSSなどである場合、上記のように使用しない状態としても、接地電位へのリーク電流が流れてしまう。これに対し、本実施の形態1の構造では、上述のように、各ビット線間(例えば、第1正相ビット線BL1と第2正相ビット線BL2との間)に配置されているのは電源電位線(例えば、第1電源電位線VDD1)であるから、リーク電流はほとんど流れない。このような配線構造は、本実施の形態1のメモリセルMC1のように、アクセストランジスタQNA1,QNA2,QNA3,QNA4を形成するpウェルPW1,PW3が、ドライバトランジスタQND1,QND2とは異なるpウェルであって、かつ、ロードトランジスタQPL1,QPL2を配置するnウェルNW1,NW2を隔てて配置されることで実現される構造である。
【0066】
また、本実施の形態1のメモリセルMC1では、上記図2〜上記図4に示すように、第2pウェルPW2内において、第1ドライバトランジスタQND1が配置された活性領域ACTは、第2nウェルNW2よりも第1nウェルNW1に近い位置に配置されている。更に、第2ドライバトランジスタQND2が配置された活性領域ACTは、第1nウェルNW1よりも第2nウェルNW2に近い位置に配置されている。そして、第1ドライバトランジスタQND1が配置された活性領域ACTは、第2ドライバトランジスタQND2が配置された活性領域ACTに対して、列方向に見て重なる部分を持たないように配置する。このような構造とすることで、両活性領域ACTを独立させたまま(分離部2で分離させたまま)列方向の距離を近付け、行方向に断面的に見て一部重なるような位置関係で配置することができる。言い換えれば、両活性領域ACTを、平面的に見て重ならず、行方向に断面的に見て一部重なるような位置関係で配置することができる。更に言い換えれば、両活性領域ACTが行方向に並列に並ばない構成、即ち、列方向に直列に並ぶ構成とすることができる。これにより、メモリセルMC1の列方向の寸法を縮小することができる。
【0067】
次に、図10〜図13を用いて、本実施の形態1のデュアルポートSRAMに適用されるタップセルTC1について説明する。図10は、本実施の形態1のメモリセルアレイの配置方法を示す説明図である。タップセルTC1は、素子のウェル電位を固定するための構成要素である。SRAMにおいては、列方向に配置する複数のメモリセルMCAの間にタップセルTC1が配置され、該当の複数のメモリセルMCAのウェル電位を固定する。言い換えれば、アレイ配置した複数のメモリセルMCAのうち、複数行のビットセルのウェル電位をタップセルTC1によって固定する。そして、本実施の形態1では、上述のように、列方向に延在する各ウェルNW1,NW2,PW1,PW2,PW3のレイアウトを変えているため、タップセルのレイアウトも変更される。
【0068】
図11には、本実施の形態1のタップセルTC1の要部平面図を示している。図12は、図11の要部平面図のうち、シリコン基板1から第1配線層M1までを表した要部平面図を示している。図13は、図11の要部平面図のうち、第2配線層M2から第3配線層M3までを表した要部平面図を示している。
【0069】
タップセルTC1の第1pウェルPW1には、p型高濃度拡散層PH1が形成されている。そして、p型高濃度拡散層PH1は、コンタクトプラグ3、第1配線層M1の第1金属配線4N、および、第1ビアプラグ5を介して、第2配線層M2の第2金属配線6Aである接地電位線VSSに電気的に接続されている。また、タップセルTC1の第2pウェルPW2にはp型高濃度拡散層PH2が形成され、第3pウェルPW3にはp型高濃度拡散層PH3が形成され、これらも同様に第2配線層M2の第2金属配線6Aである接地電位線VSSに電気的に接続されている。ここで、各p型高濃度拡散層PH1,PH2,PH3がつながれている第1配線層M1の第1金属配線4Nは行方向に沿って延在し、行方向に隣接している他のタップセルTC1ともつながれている。
【0070】
タップセルTC1の第1nウェルNW1には、n型高濃度拡散層NH1が形成されている。そして、n型高濃度拡散層NH1は、コンタクトプラグ3、第1配線層M1の第1金属配線4O、および、第1ビアプラグ5を介して、第2配線層M2の第2金属配線6Bである第1電源電位線VDD1に電気的に接続されている。また、タップセルTC1の第2nウェルNW2にはn型高濃度拡散層NH2が形成されている。そして、n型高濃度拡散層NH2は、コンタクトプラグ3、第1配線層M1の第1金属配線4P、および、第1ビアプラグ5を介して、第2配線層M2の第2金属配線6Cである第2電源電位線VDD2に電気的に接続されている。ここで各n型高濃度拡散層NH1,NH2につながれている第1配線層M1の第1金属配線4O,4Pは行方向に沿って延在し、行方向に隣接している他のタップセルTC1ともつながれている。
【0071】
更に、第2配線層M2の第2金属配線6Aである接地電位線VSSは、第2ビアプラグ7を介して、第3配線層M3の第3金属配線8Cである接地電位線VSSに電気的に接続されている。そして、第3配線層M3の接地電位線VSSは、行方向に沿って延在するようにして配置されている。同様に、第2配線層M2の第2金属配線6B,6Cである第1電源電位線VDD1および第2電源電位線VDD2は、第2ビアプラグ7を介して、第3配線層M3の第3金属配線8Dである電源電位配線VDDに電気的に接続されている。このように、第2配線層M2の第1電源電位線VDD1および第2電源電位線VDD2は、ともに同一の第3配線層M3の電源電位線VDDに接続され、同様の電源電位が供給される。そして、第3配線層M3の電源電位線VDDは、行方向に沿って延在するようにして配置されている。
【0072】
上述のように、タップセルTC1では、電源電位線VDDおよび接地電位線VSSを第3配線層M3において行方向にシャントしている。また、第2配線層M2の第1電源電位線VDD1、第2電源電位線VDD2および接地電位線VSSは、列方向に沿って延在している。従って、電源電位配線および接地電位配線はメッシュ状(格子状)になり、IRドロップを軽減することができる。
【0073】
図14〜図16を用いて、他のタップセルTC2の構造について説明する。図14には、本実施の形態1の他のタップセルTC2の要部平面図を示している。図15は、図14の要部平面図のうち、シリコン基板1から第1配線層M1までを表した要部平面図を示している。図16は、図14の要部平面図のうち、第2配線層M2から第3配線層M3までを表した要部平面図を示している。
【0074】
タップセルTC2では、各pウェルPW1,PW2,PW3のp型高濃度拡散層PH1,PH2,PH3は、コンタクトプラグ3、第1配線層M1の第1金属配線4Q、第1ビアプラグ5、第2配線層M2の第2金属配線6L、および、第2ビアプラグ7を介して、第3配線層M3の第3金属配線8Eである基板電位線VSSBに電気的に接続されている。この基板電位線VSSBは接地電位線VSSとは別に配置されているため、タップセルTC2のp型高濃度拡散層PH1,PH2,PH3には、接地電位線VSSとは別の電位が供給されることになる。そして、メモリセルに対しては、上述と同様の接地電位線VSSによって電位を供給する。上述のように、メモリセルの接地電位線VSSは、nチャネル型のドライバトランジスタQND1,QND2のソースに給電するための配線である。従って、このようなタップセルTC2を用いることで、基板電位(ウェル電位)とは別に、メモリセルのドライバトランジスタQND1,QND2のソース電位を制御することができる。これにより、ドライバトランジスタQND1,QND2のチャネルリーク電流を低減することができる。
【0075】
(実施の形態2)
図17は、本実施の形態2のデュアルポートSRAMのうち、一つのメモリセル(スタティックメモリセル)MC2の要部平面図を示している。図18は、図17の要部平面図のうち、シリコン基板1から第1配線層M1までを表した要部平面図を示している。図19は、図17の要部平面図のうち、第2配線層M2から第3配線層M3までを表した要部平面図を示している。図20は、本実施の形態2のメモリセルMC2における実際のレイアウトに倣って、各素子および配線を並べた等価回路図を示している。図21は、本実施の形態2のデュアルポートSRAMのうち、列方向に隣接する三つのメモリセルMCB1,MCB2,MCB3の要部平面図を示している。図22は、本実施の形態2のデュアルポートSRAMのうち、行方向および列方向に配列する複数のメモリセルMCBの説明図を示している。これらの図17〜図22を参照しながら、本実施の形態2の半導体装置が有するデュアルポートSRAMについて説明する。
【0076】
本実施の形態2の半導体装置が有するデュアルポートSRAMは、一つのメモリセルMC2の回路構成自体は、上記実施の形態1のメモリセルMC1と同じである。本実施の形態2のメモリセルMC2は、上記実施の形態1のメモリセルMC1と比較して、シリコン基板1上における素子および配線のレイアウトにおいて以下の点で異なる。即ち、図20に示すように、第1逆相アクセストランジスタQNA3と、第2逆相アクセストランジスタQNA4との配置を入れ替えることで、第2配線層M2に配置された各逆相ビット線/BL1,/BL2の配置を入れ替えている。以下でより詳しく説明する。
【0077】
上記実施の形態1のメモリセルMC1においては、上記図2および上記図3に示したように、第1pウェルPW1の第1正相アクセストランジスタQNA1と第3pウェルPW3の第1逆相アクセストランジスタQNA3が、列方向に対して線対称の位置に配置されていた。同様に、第1pウェルPW1の第2正相アクセストランジスタQNA2と第3pウェルPW3の第2逆相アクセストランジスタQNA4が、列方向に対して線対称の位置に配置されていた。
【0078】
これに対し、本実施の形態2のメモリセルMC2においては、図17および図18に示すように、第3pウェルPW3の第1逆相アクセストランジスタQNA3と第2逆相アクセストランジスタQNA4の位置を入れ替えて配置している。なお、第1pウェルPW1の正相アクセストランジスタQNA1,QNA2を入れ替えても、相対的に同義である。これにより、本実施の形態2のメモリセルMC2においては、第1pウェルPW1の第1正相アクセストランジスタQNA1と第3pウェルPW3の第2逆相アクセストランジスタQNA4が、列方向に対して線対称の位置に配置される。同様に、第1pウェルPW1の第2正相アクセストランジスタQNA2と第3pウェルPW3の第1逆相アクセストランジスタQNA3が、列方向に対して線対称の位置に配置される。
【0079】
この状態で、各アクセストランジスタQNA1,QNA2,QNA3,QNA4に係る第1配線層M1の第1金属配線4A,4B,4F〜4Lのパターンは変更しない。従って、図19に示すように、第2配線層M2の第2金属配線6I,6Kでは、第1逆相ビット配線/BL1と第2逆相ビット配線/BL2とが入れ替わることになる。言い換えれば、第2配線層M2における第2金属配線6A,6B,6C,6E,6G,6I,6Kが、第1正相ビット線BL1(6E)、第1電源電位線VDD1(6B)、第2正相ビット線BL2(6G)、接地電位線VSS(6A)、第2逆相ビット線/BL2(6K)、第2電源電位線VDD2(6C)、および、第1逆相ビット線/BL1(6I)の順に、行方向に見て配置されることになる。このような配線構造とすることの効果に関して、以下で詳しく説明する。
【0080】
本実施の形態2のメモリセルMC2では、上記のような第2配線層M2の配置とすることで、各ビット線BL1,BL2,/BL1,/BL2の対称性が高くなる。より具体的には、図19に示すように、行方向に見て中央の2本の接地電位線VSSを軸にして、その一番目の両隣に第2正相ビット線BL2および第2逆相ビット線/BL2が配置されている。続いて、電源電位線VDD1,VDD2を隔てて、第1正相ビット線BL1および第1逆相ビット線/BL1が配置されている。言い換えれば、メモリセルMC2を行方向に見て、内側に第2正相ビット線BL2および第2逆相ビット線/BL2が配置され、外側に第1正相ビット線BL1および第1逆相ビット線/BL1が配置されている。
【0081】
上記のように、同一ポートの相補的なビット線ペア、即ち第1正相ビット線BL1と第1逆相ビット線/BL1、および、第2正相ビット線BL2と第2逆相ビット線/BL2の配置位置を対称とすることで、ビット線ペア間の配線用量差を小さくできる。これにより、センスアンプのマージンを確保し易くなる。
【0082】
更に、第1正相ビット線BL1と第1逆相ビット線/BL1が離れるため、両者間の配線容量がより小さくなるので、第1ポートの動作速度を高速化できる。
【0083】
このように、本実施の形態2のメモリセルMC2では、第1pウェルPW1の第1正相アクセストランジスタQNA1と第3pウェルPW3の第2逆相アクセストランジスタQNA4とが、列方向に対して線対称の位置に配置されている。同様に、第1pウェルPW1の第2正相アクセストランジスタQNA2と第1逆相アクセストランジスタQNA3とが、列方向に対して線対称の位置に配置されている。
【0084】
これにより、メモリセルMC2内の配線およびメモリセルMC2に接続される配線を、第2pウェルPW2から見て列方向に対称的なレイアウトとし易くなる。
【0085】
また、本実施の形態2のメモリセルMC2では、上記のように第3pウェルPW3の第1逆相アクセストランジスタQNA3と第2逆相アクセストランジスタQNA4との位置を入れ替えたことで、各逆相アクセストランジスタQNA3,QNA4のゲートG4の位置も入れ替わったことになる。ここで、上述のように、回路構成上、第1逆相アクセストランジスタQNA3のゲートG4は第1ワード線WL1に接続し、第2逆相アクセストランジスタQNA4のゲートG4は第2ワード線WL2に接続する必要があるから、これら二つのワード線WL1,WL2の配置も入れ替える必要がある。しかしながら、ワード線WL1,WL2は、配置の入れ替えを行っていない第1pウェルPW1の正相アクセストランジスタQNA1,QNA2のゲートG3にも接続されるため、二つのワード線WL1,WL2の配置を入れ替えることは好ましくない。
【0086】
そこで、本実施の形態2のメモリセルMC2では、各アクセストランジスタQNA1,QNA2,QNA3,QNA4の各ゲートG3,G4が、所望のワード線WL1,WL2に接続できるように、第2配線層M2の第2金属配線6M,6N,6O,6Pの配線パターンを考慮して配置する。例えば、図17〜図19に示すように、第2金属配線6Oを列方向に沿って延在するように配置することで、第2金属配線6Oの列方向の両端が、第1逆相アクセストランジスタQNA3のゲートG4と第1ワード線WL1とに平面的に重なるようにすることができる。これにより、第2金属配線6Oを介して、両者を電気的に接続することができる。また、図17〜図19に示すように、第2金属配線6Pを列方向に沿って延在するように配置することで、第2金属配線6Pの列方向の両端が、第2逆相アクセストランジスタQNA4のゲートG4と第2ワード線WL2とに平面的に重なるようにすることができる。これにより、第2金属配線6Pを介して、両者を電気的に接続することができる。図17〜図19では、逆相アクセストランジスタQNA3,QNA4の配置を入れ替えた場合を示したが、正相アクセストランジスタQNA1,QNA2の配置を入れ替えた場合であっても、列方向に延在した第2金属配線6M,6Nを同様に適用することで、所望のゲートG3とワード線WL1,WL2とを接続できる。このように第2金属配線6M,6N,6O,6Pを列方向に延在して配置することで、正相アクセストランジスタQNA1,QNA2、または、逆相アクセストランジスタQNA3,QNA4の配置を入れ替えたとしても、両ワード線WL1,WL2の配置を入れ替えることなく、所望の結線を実現することができる。これにより、上記のようなビット線間容量の低減を実現しつつ、所望の回路構成を実現できる。
【0087】
このように、本実施の形態2のメモリセルMC2によれば、上述のように第2配線層M2の第2金属配線6M,6N,6O,6Pを用いて所望のワード線WL1,WL2に接続させることができる。これは、二つのワード線WL1,WL2の位置関係を任意に入れ替えることが可能であることを意味する。なぜなら、ワード線WL1,WL2の位置関係に依らず、第2配線層M2の第2金属配線6M,6N,6O,6Pを用いて、ワード線WL1,WL2と所望のアクセストランジスタQNA1,QNA2,QNA3,QNA4のゲートG3,G4とを接続することができるからである。そこで、本実施の形態2のSRAMでは、図22に示すように、第1ワード線WL1と第2ワード線WL2とを列方向に交互に並べて配置することが可能になる。これによって、ワード線間のカップリングノイズを低減することができる。
【0088】
また、本実施の形態2のメモリセルMC2では、上記実施の形態1のメモリセルMC1と同様に、第1ワード線WL1および第2ワード線WL2は第3配線層M3に配置されている。更に、第1ワード線WL1は、第2ビアプラグ7、第2金属配線6N,6P、第1ビアプラグ5、第1金属配線4F,4J、および、コンタクトプラグ3を介して、第1正相アクセストランジスタQNA1のゲートG3および第1逆相アクセストランジスタQNA3のゲートG4に接続されている。また、第2ワード線WL2は、第2ビアプラグ7、第2金属配線6M,6O、第1ビアプラグ5、第1金属配線4H,4L、および、コンタクトプラグ3を介して、第2正相アクセストランジスタQNA2のゲートG3および第2逆相アクセストランジスタQNA4のゲートG4に接続されている。そして、上記では、各アクセストランジスタQNA1,QNA2,QNA3,QNA4のゲートG3,G4と所望のワード線WL1,WL2とを接続させるために、第2配線層M2の第2金属配線6M,6N,6O,6Pの配線パターンを考慮して配置することを説明した。同様の観点から、第1配線層M1の第1金属配線4F,4H,4J,4Lの配線パターンを考慮して配置しても良い。その具体的な方法を以下で説明する。
【0089】
図23には、本実施の形態2の半導体装置が有するSRAMにおいて、隣接する各メモリセルMC2の境界領域を抜き出した要部平面図を示している。隣接するメモリセルMC2どうしで、各アクセストランジスタQNA1,QNA2,QNA3,QNA4のゲートG3,G4を共有している。そして、ゲートG3,G4には、コンタクトプラグ3を介して第1配線層M1の第1金属配線4F,4H,4J,4Lが接続されている。上述のように、この第1金属配線4F,4H,4J,4Lを中継して、第1ビアプラグ5、第2金属配線6M,6N,6O,6Pおよび第2ビアプラグ7を介して、ゲートG3,G4と第3配線層M3の各ワード線WL1,WL2とが接続されている。ここで、このように各ワード線WL1,WL2とゲートG3,G4との電気的接続を中継している第1配線層M1の第1金属配線4F,4H,4J,4Lを、特に、第1ワード接続用配線4W1および第2ワード接続用配線4W2と称する。第1正相アクセストランジスタQNA1のゲートG3および第1逆相アクセストランジスタQNA3のゲートG4と、第1ワード線WL1とを中継している第1配線層M1の第1金属配線4F,4Jが、第1ワード接続用配線4W1である。また、第2正相アクセストランジスタQNA2のゲートG3および第2逆相アクセストランジスタQNA4のゲートG4と、第2ワード線WL2とを中継している第1配線層M1の第1金属配線4H,4Lが、第2ワード接続用配線4W2である。
【0090】
上記図18〜図21で説明した本実施の形態2のメモリセルMC2を示した図23の例では、第1ワード接続用配線4W1および第2ワード接続用配線4W2は行方向に延在するようにして配置されている。そして、ゲートG3,G4と所望のワード線WL1,WL2とを接続させるためには、上述のように、第2配線層M2の第2金属配線6M,6N,6O,6Pの配線パターンを考慮して配置する。
【0091】
これに対し、図24に示す例では、第1配線層M1の第1金属配線4F,4H,4J,4Lである第1ワード接続用配線4W1および第2ワード接続用配線4W2の配線パターンを、ゲートG3,G4と所望のワード線WL1,WL2とを接続させるために考慮して配置している。図24は、本実施の形態2の半導体装置が有する他のSRAMにおいて、隣接する各メモリセルMC2の境界領域を抜き出した要部平面図を示している。本図24に示すように、第1ワード接続用配線4W1および第2ワード接続用配線4W2は、列方向に沿って延在するようにして配置されている。このように配置することで、行方向に隣り合うメモリセルMC2を見ても、列方向に隣り合うメモリセルMC2を見ても、第1ワード接続用配線4W1と第2ワード接続用配線4W2とが並んで配置されるようになる。言い換えれば、メモリセルMC2境界部において、第1ワード接続用配線4W1と第2ワード接続用配線4W2とが、行方向にも列方向にも交互に配置されるようになる。第1配線層M1におけるワード接続用配線4W1,4W2をこのような配置にすることの効果に関して、以下で説明する。
【0092】
例えば、上記図23で説明した構造では、隣接するメモリセルMC2間で、第1ワード接続用配線4W1どうし、または、第2ワード接続用配線4W2どうしが隣り合って配置されている。この場合、隣接するメモリセルMC2において、第1ワード接続用配線4W1(または第2ワード接続用配線4W2)は同時に選択される場合があり、カップリングノイズの影響が懸念される。これに対し、図24で説明した構造では、第1配線層M1におけるワード接続用配線4W1,4W2を上述のように交互に配置することで、第1ワード接続用配線4W1の隣に配置されるのは、行方向および列方向に見ても、第2ワード接続用配線4W2になる。同様に、第2ワード接続用配線4W2の隣に配置されるのは、行方向および列方向に見ても、第1ワード接続用配線4W1になる。言い換えれば、第1ワード接続用配線4W1どうし、第2ワード接続用配線4W2どうしは、斜めに配置される。これにより、同時選択される場合がある第1ワード接続用配線4W1どうし(または第2ワード接続用配線4W2どうし)のカップリングノイズを低減できる。
【0093】
一方、このようにカップリングノイズを低減できる上記図24の構造と比較して、上記図23を用いて説明した構造では、ワード接続用配線4W1,4W2を行方向に延在させることで、行方向に隣接するメモリセルMC2でワード接続用配線4W1,4W2を共有できる構造となっている。これにより、行方向に隣接するメモリセルMC2間の距離を最近接に保つことができる。即ち、上記図23を用いて説明した構造は、行方向の寸法を小さくし得る構造である。
【0094】
また、図25には、上記図24で説明したメモリセルMC2の変形例を示す要部平面図を示す。図26には、図25の要部平面図のA2−A2線およびB2−B2線に沿って矢印方向に見た要部断面図を示す。このメモリセルMC2では、二つの正相アクセストランジスタQNA1,QNA2が配置されている活性領域ACTが、上記図18などを用いて説明したメモリセルMC2と比較して、行方向に広い構造になっている。同様に、二つの逆相アクセストランジスタQNA3,QNA4が配置されている活性領域ACTが、上記図18などを用いて説明したメモリセルMC2と比較して、行方向に広い構造になっている。これは、上述のように、第1配線層M1におけるワード接続用配線4W1,4W2を列方向に延在させるパターンとすることで、隣接するメモリセルMC2間の距離が広くなった分のスペースを利用して、各アクセストランジスタQNA1,QNA2,QNA3,QNA4の活性領域ACTを広げている。このように、各アクセストランジスタQNA1,QNA2,QNA3,QNA4の活性領域ACTを広げることは、各アクセストランジスタQNA1,QNA2,QNA3,QNA4のゲート幅を大きくすることと同義である。ゲート幅の拡大により、各アクセストランジスタQNA1,QNA2,QNA3,QNA4を高速化することができる。また、各アクセストランジスタQNA1,QNA2,QNA3,QNA4のゲート幅を拡大することで、ローカルばらつきを低減できる。
【0095】
ここで、上記のような、各アクセストランジスタQNA1,QNA2,QNA3,QNA4の活性領域ACTを行方向に拡大する構造は、下記のようなゲートG3,G4への接続機構によって可能になる。即ち、各アクセストランジスタQNA1,QNA2,QNA3,QNA4のゲートG3,G4に接続するコンタクトプラグ(接続プラグ)3Aを、チャネルが形成される活性領域ACT上のゲートG3,G4に落とした構造となっている。より具体的には、第1ワード接続用配線4W1と第1正相アクセストランジスタQNA1のゲートG3または第1逆相アクセストランジスタQNA3のゲートG4とを接続するコンタクトプラグ3Aは、各アクセストランジスタQNA1,QNA3が配置される活性領域ACTと平面的に重なる位置に形成されている。同様に、第2ワード接続用配線4W2と第2正相アクセストランジスタQNA2のゲートG3または第2逆相アクセストランジスタQNA4のゲートG4とを接続するコンタクトプラグ3Aは、各アクセストランジスタQNA2,QNA4が配置される活性領域ACTと平面的に重なる位置に形成されている。なお、第2ワード接続用配線4W2とゲートG3またはゲートG4とを接続するコンタクトプラグ3Aは、図25に示したメモリセルMC2に対して行方向に隣接するセルにおける同等の活性領域ACTに対して平面的に重なるようにして配置されている。従って、図25では、第2ワード接続用配線4W2およびそれに接続するコンタクトプラグ3Aは図示したメモリセルMC2の外部に配置されており、活性領域ACTに平面的に重なるように配置されていないように見える。実際には、第2ワード接続用配線4W2およびそれに接続するコンタクトプラグ3Aは、上述のように、図示されていない隣接セルにおける同等の活性領域ACTに対して平面的に対して、平面的に重なるようにして配置されているものとする。
【0096】
このように、各アクセストランジスタQNA1,QNA2,QNA3,QNA4のチャネル領域となる活性領域ACT上のゲートG3,G4にコンタクトプラグ3Aを形成することで、活性領域ACTを行方向に延伸した構造とすることが可能となる。そして、この構造により、上述のような各アクセストランジスタQNA1,QNA2,QNA3,QNA4のゲート幅の拡大が可能となる。結果として、各アクセストランジスタQNA1,QNA2,QNA3,QNA4の高速化、または、ばらつきの低減が可能となる。
【0097】
本実施の形態2のメモリセルMC2のシリコン基板1上の構成として、上述した内容以外の構成は、上記実施の形態1のメモリセルMC1の構成と同様である。即ち、本実施の形態2のメモリセルMC2においても、同一の記憶ノードE1,E2を共有する、アクセストランジスタQNA1,QNA2,QNA3,QNA4とドライバトランジスタQND1,QND2とが、異なるpウェルに配置されている。より具体的には、第1記憶ノードE1を共有する正相アクセストランジスタQNA1,QNA2および第1ドライバトランジスタQND1は、それぞれ、第1pウェルPW1および第2pウェルPW2といった、第1nウェルNW1に隔離された異なるpウェルに配置されている。また、第2記憶ノードE2を共有する逆相アクセストランジスタQNA3,QNA4および第2ドライバトランジスタQND2は、それぞれ、第3pウェルPW3および第2pウェルPW2といった、第2nウェルNW2に隔離された異なるpウェルに配置されている。これにより、本実施の形態2のメモリセルMC2においても、上記実施の形態1において上記図9を用いて説明した効果と同様の効果を得ることができる。即ち、行方向に隣接するメモリセルで同時に起こるソフトエラー(行方向におけるマルチビットエラー)を生じ難くすることができる。結果として、本実施の形態2のSRAMを適用することで、半導体装置の信頼性を向上させることができる。
【0098】
(実施の形態3)
上記実施の形態1,2では、本発明の構造をデュアルポートSRAMに適用した例を示した。本実施の形態3では、本発明の構造をシングルポートSRAMに適用した例を示す。
【0099】
図27は、本実施の形態3のシングルポートSRAMのうち、一つのメモリセル(スタティックメモリセル)MC3の回路図を示している。図28は、本実施の形態3のメモリセルMC3の要部平面図を示している。図29は、図28の要部平面図のうち、シリコン基板1から第1配線層M1までを表した要部平面図を示している。図30は、図28の要部平面図のうち、第2配線層M2から第3配線層M3までを表した要部平面図を示している。図31は図27の回路図に対応し、特に、実際のレイアウトに倣って各素子および配線を並べなおした等価回路図を示している。これらの図27〜図31を参照しながら、本実施の形態3の半導体装置が有するシングルポートSRAMについて説明する。
【0100】
図27および図31に示すように、本実施の形態3の半導体装置が有するシングルポートSRAMは、一つのメモリセルMC3の回路構成において、上記実施の形態1のメモリセルMC1と比較して、以下の点で異なる。即ち、本実施の形態3のSRAMはシングルポートSRAMであるから、アクセストランジスタとして、一組の正相アクセストランジスタQNA5および逆相アクセストランジスタQNA6のみを有する。そして、正相アクセストランジスタQNA5および逆相アクセストランジスタQNA6のオン/オフを切り換える一つのワード線WLを有する。そして、正相アクセストランジスタQNA5、または、逆相アクセストランジスタQNA6にアクセスするビット線として、それぞれ、正相ビット線BL、または、逆相ビット線/BLを有する。このように、本実施の形態3のメモリセルMC3は、フリップフロップを構成する相補的なインバータINV1,INV2にアクセスするアクセストランジスタが二つである点が異なるだけで、他の回路構成は、上記実施の形態1のメモリセルMC1と同様である。
【0101】
上記の構成を、図28〜図30を用いて、シリコン基板1上の素子構成として説明する。
【0102】
本実施の形態3のメモリセルMC3では、正相アクセストランジスタQNA5が第1pウェルPW1に配置され、逆相アクセストランジスタQNA6が第3pウェルPW3に配置されている。また、正相アクセストランジスタQNA5のゲートG3は、コンタクトプラグ3、第1配線層M1の第1金属配線4R、第1ビアプラグ5、第2配線層M2の第2金属配線6Q、および、第2ビアプラグ7を介して、第3配線層M3の第3金属配線8Fであるワード線WLに電気的に接続されている。また、逆相アクセストランジスタQNA6のゲートG4は、コンタクトプラグ3、第1配線層M1の第1金属配線4S、第1ビアプラグ5、第2配線層M2の第2金属配線6R、および、第2ビアプラグ7を介して、第3配線層M3の第3金属配線8Fであるワード線WLに電気的に接続されている。このように、両アクセストランジスタQNA5,QNA6のゲートG3,G4は、同一のワード線WLに電気的に接続されている。
【0103】
本実施の形態3のメモリセルMC3のシリコン基板1上の構成として、上記以外の構成は、上記実施の形態1のメモリセルMC1の構成と同様である。即ち、本実施の形態3のメモリセルMC3においても、同一の記憶ノードE1,E2を共有するアクセストランジスタQNA5,QNA6とドライバトランジスタQND1,QND2とが、異なるpウェルPW1,PW2,PW3に配置されている。より具体的には、第1記憶ノードE1を共有する正相アクセストランジスタQNA5および第1ドライバトランジスタQND1は、それぞれ、第1pウェルPW1および第2pウェルPW2といった、第1nウェルNW1に隔離された異なるpウェルに配置されている。また、第2記憶ノードE2を共有する逆相アクセストランジスタQNA6および第2ドライバトランジスタQND2は、それぞれ、第3pウェルPW3および第2pウェルPW2といった、第2nウェルNW2に隔離された異なるpウェルに配置されている。これにより、本実施の形態3のメモリセルMC3においても、上記実施の形態1において上記図9を用いて説明した効果と同様の効果を得ることができる。即ち、行方向に隣接するメモリセルで同時に起こるソフトエラー(行方向におけるマルチビットエラー)を生じ難くすることができる。結果として、本実施の形態3のSRAMを適用することで、半導体装置の信頼性を向上させることができる。
【0104】
また、上記図27〜図31を用いて説明した本実施の形態3のシングルポートSRAMの変形例として、図32〜図36を用いて説明する。図32は、本実施の形態3の他のシングルポートSRAMのうち、一つのメモリセル(スタティックメモリセル)MC4の回路図を示している。図33は、本実施の形態3のメモリセルMC4の要部平面図を示している。図34は、図33の要部平面図のうち、シリコン基板1から第1配線層M1までを表した要部平面図を示している。図35は、図33の要部平面図のうち、第2配線層M2から第3配線層M3までを表した要部平面図を示している。図36は図32の回路図に対応し、特に、実際のレイアウトに倣って各素子および配線を並べなおした等価回路図を示している。これらの図32〜図36を参照しながら、本実施の形態3の半導体装置が有するシングルポートSRAMの変形例について説明する。
【0105】
ここで説明するメモリセルMC4は、相補的な一対のアクセストランジスタを二組有するシングルポートSRAMセルである。即ち、メモリセルMC4は、第1正相アクセストランジスタQNA1および第1逆相アクセストランジスタQNA3と、第2正相アクセストランジスタQNA2および第2逆相アクセストランジスタQNA4とを有する。このように、相補的な一対のアクセストランジスタを二組有する点では、上記実施の形態1のメモリセルMC1と同様である。ただし、本実施の形態3のメモリセルMC4はシングルポートSRAMを構成するセルであり、一対の正相アクセストランジスタQNA1,QNA2のゲートG3、および、一対の逆相アクセストランジスタQNA3,QNA4のゲートG4は、同一のワード線WLに電気的に接続されている。また、一対の正相アクセストランジスタQNA1,QNA2は同一の正相ビット線BLに電気的に接続され、一対の逆相アクセストランジスタQNA3,QNA4は同一の逆相ビット線/BLに電気的に接続されている。このように、アクセストランジスタのオン/オフのために一つのワード線WLを用い、アクセストランジスタにアクセスするために、一対の相補的なビット線BL,/BLを用いる点では、前述のメモリセルMC3と同様である。言い換えれば、前述のメモリセルMC3において、正相アクセストランジスタとして二つのMISトランジスタを並列にして用い、逆相アクセストランジスタとして二つのMISトランジスタを並列にして用いたのが、メモリセルMC4の構造である。
【0106】
シリコン基板1上の構成としては、第1pウェルPW1に二つの正相アクセストランジスタQNA1,QNA2が配置され、第3pウェルPW3に二つの逆相アクセストランジスタQNA3,QNA4が配置される点を除いて、上記図27〜上記図31を用いて説明したメモリセルMC3と同様である。即ち、即ち、メモリセルMC4においても、同一の記憶ノードE1,E2を共有する、アクセストランジスタQNA1,QNA2,QNA3,QNA4とドライバトランジスタQND1,QND2とが、異なるpウェルに配置されている。より具体的には、第1記憶ノードE1を共有する正相アクセストランジスタQNA1,QNA2および第1ドライバトランジスタQND1は、それぞれ、第1pウェルPW1および第2pウェルPW2といった、第1nウェルNW1に隔離された異なるpウェルに配置されている。また、第2記憶ノードE2を共有する逆相アクセストランジスタQNA3,QNA4および第2ドライバトランジスタQND2は、それぞれ、第3pウェルPW3および第2pウェルPW2といった、第2nウェルNW2に隔離された異なるpウェルに配置されている。これにより、メモリセルMC4においても、前述のメモリセルMC3と同様の効果を得ることができる。即ち、行方向に隣接するメモリセルで同時に起こるソフトエラー(行方向におけるマルチビットエラー)を生じ難くすることができる。結果として、本実施の形態3のSRAMを適用することで、半導体装置の信頼性を向上させることができる。
【0107】
(実施の形態4)
図37は、本実施の形態4のデュアルポートSRAMのうち、一つのメモリセル(スタティックメモリセル)MC5の要部平面図を示している。図38は、図37の要部平面図のうち、シリコン基板1から第1配線層M1までを表した要部平面図を示している。図39は、図37の要部平面図のうち、第2配線層M2から第3配線層M3までを表した要部平面図を示している。これらの図37〜図39を参照しながら、本実施の形態4の半導体装置が有するデュアルポートSRAMについて説明する。
【0108】
本実施の形態4の半導体装置が有するデュアルポートSRAMは、一つのメモリセルMC2の回路構成自体は、上記実施の形態1,2のメモリセルMC1,MC2と同じである。本実施の形態4のメモリセルMC5は、例えば上記実施の形態1のメモリセルMC1と比較して、シリコン基板1上に配置する素子のレイアウトにおいて以下の点で異なる。即ち、図38に示すように、本実施の形態4のメモリセルMC5では、第2pウェルPW2内において、第1ドライバトランジスタQND1が配置された活性領域ACTと、第2ドライバトランジスタQND2が配置された活性層ACTとが、列方向に沿って並んで配置されている。言い換えれば、各ドライバトランジスタQND1,QND2が配置された活性領域ACTは、それぞれ、第1nウェルNW1および第2nウェルNW2からの距離に差がないように、第2pウェルPW2内に配置されている。更に言い換えれば、第1ドライバトランジスタQND1が配置された活性領域ACTと第2ドライバトランジスタQND2が配置された活性領域ACTとは、列方向に沿って並び、かつ、行方向に断面的に見て重なる領域を持たないようにして配置されている。
【0109】
このような構造とすることで、本実施の形態4のメモリセルMC5を構成する各ウェルNW1,NW2,PW1,PW2,PW3のうち、中央の第2pウェルPW2の行方向の寸法を小さくすることができる。より具体的に以下で説明する。二つの活性領域ACTにおいては、列方向に断面的に見て重なる領域が大きくなる程、行方向の広がりが小さくなる。従って、その分だけ活性領域ACTを形成するウェルを小さくすることができる。ここでは、第2pウェルPW2における二つの活性領域ACTを列方向に沿って並べて配置する、即ち、列方向に断面的に見て両活性領域ACTが重なるようにして配置することで、行方向に見た広がりを小さくすることができる。これにより、ドライバトランジスタQND1,QND2の活性領域ACTを配置する第2pウェルPW2の、行方向の寸法を小さくすることができる。なお、通常は、両ドライバトランジスタQND1,QND2の対称性を考慮して活性領域ACTの寸法を同一にする。このとき、二つの活性領域ACTが列方向に断面的に見て完全に重なるようにして配置した場合に行方向の広がりが最小になり、第2pウェルPW2の行方向の寸法を最小にすることができる。
【0110】
一方、本実施の形態4のメモリセルMC5の構造では、第2pウェルPW2内の二つの活性領域ACTを列方向に近付けることは困難であり、列方向のセル寸法を小さくするのは困難である。この観点から、列方向の寸法を小さくする構造としては、上記実施の形態1,2で説明したメモリセルMC1,MC2の方が好適である。
【0111】
また、上記図37〜図39では、第1pウェルPW1において、第1正相アクセストランジスタQNA1と第2正相アクセストランジスタQNA2とを、異なる活性領域ACTに形成した構造を示している。同様に、上記図37〜図39では、第3pウェルPW3において、第1逆相アクセストランジスタQNA3と第2逆相アクセストランジスタQNA4とを、異なる活性領域ACTに形成した構造を示している。
【0112】
これに対し、図40に示すように、第1pウェルPW1において、両正相アクセストランジスタQNA1,QNA2を同一の活性領域ACTに配置し、第3pウェルPW3において、両逆相アクセストランジスタQNA3,QNA4を同一の活性領域ACTに配置しても良い。そのためには、第1および第3pウェルPW1,PW3の活性領域ACTは、列方向に沿って延在する形状となる。より具体的には、第1pウェルPW1内において、第1正相アクセストランジスタQNA1と第2正相アクセストランジスタQNA2とは、列方向に延在する同一の活性領域ACT内に配置された構造であっても良い。同様に、第2pウェルPW2内において、第1逆相アクセストランジスタQNA3と第2逆相アクセストランジスタQNA4とは、列方向に延在する同一の活性領域ACT内に配置された構造であっても良い。このような構造とすることで、第1pウェルPW1の活性領域ACTおよび第3pウェルPW3の活性領域ACTが列方向に連続して延伸されるため、パターン形状が直線状となり、ばらつきを低減できる。また、第1pウェルPW1におけるn型ソース拡散層NS3および第3pウェルPW3におけるn型ソース拡散層NS4に、コンタクトプラグ3を2個接続させることができ、歩留まりを向上させることができる。
【0113】
また、本実施の形態4のメモリセルMC5においては、図41に示すように、行方向に沿って延在するように、ダミーゲートGDを配置しても良い。以下で、より詳しく説明する。
【0114】
本実施の形態4のメモリセルMC5では、第2pウェルPW2に配置される二つの活性領域ACTを列方向に沿って並べて配置することで、行方向のセル寸法を小さくし得る構造となっている。一方、列方向に見れば、例えば上記実施の形態1のメモリセルMC1などと比較して、セル寸法は大きくなる。そこで、図41には、列方向に延伸してできたスペースに、ダミーゲートGDを配置する構造を示している。
【0115】
本実施の形態4のメモリセルMC5をはじめ、上記実施の形態1〜3のメモリセルMC1〜MC4では、一つのセルを構成するゲートG1,G2,G3,G4が、行方向に沿って延在する二つのゲート群によって構成されている。例えば、本実施の形態4のメモリセルMC5では、第1正相アクセストランジスタQNA1のゲートG3と、第1インバータINV1(第1ドライバトランジスタQND1および第1ロードトランジスタQPL1)のゲートG1と、第1逆相アクセストランジスタのゲートG4とは、同一の行方向に沿って延在して配置されている。ここでは、これらを第1ゲート群GG1(図41参照)と称する。また、第2正相アクセストランジスタQNA2のゲートG3と、第2インバータINV2(第2ドライバトランジスタQND2および第2ロードトランジスタQPL2)のゲートG2と、第2逆相アクセストランジスタのゲートG4とは、同一の行方向に沿って延在して配置されている。ここでは、これらを第2ゲート群GG2(図41参照)と称する。
【0116】
そして、本実施の形態4のメモリセルMC5では、図41に示すように、これら行方向に沿ってそれぞれ延在する第1ゲート群GG1と第2ゲート群GG2との間に、同様に行方向に沿って延在するダミーゲートGDを配置する。このダミーゲートGDは、第1ゲート群GG1と第2ゲート群GG2とからの距離が等しくなるようにして配置されている。言い換えれば、第1ゲート群GG1および第2ゲート群GG2に沿って、両者からの距離が等しくなるような位置に、ダミーゲートGDが配置されている。ダミーゲートGDは、メモリセルMC5を構成する要素ではなく、他のいずれの構成要素とも電気的に接続していない。このようにしてダミーゲートGDを配置することで、ゲートを列方向に等ピッチで配置することができ、ゲート加工/形成工程におけるリソグラフィ精度を向上させることができる。結果として、ゲート長の寸法ばらつきを低減することができる。
【0117】
本実施の形態4のメモリセルMC5のシリコン基板1上の構成として、上述した内容以外の構成は、上記実施の形態1のメモリセルMC1の構成と同様である。即ち、本実施の形態4のメモリセルMC5においても、同一の記憶ノードE1,E2を共有する、アクセストランジスタQNA1,QNA2,QNA3,QNA4とドライバトランジスタQND1,QND2とが、異なるpウェルに配置されている。より具体的には、第1記憶ノードE1を共有する正相アクセストランジスタQNA1,QNA2および第1ドライバトランジスタQND1は、それぞれ、第1pウェルPW1および第2pウェルPW2といった、第1nウェルNW1に隔離された異なるpウェルに配置されている。また、第2記憶ノードE2を共有する逆相アクセストランジスタQNA3,QNA4および第2ドライバトランジスタQND2は、それぞれ、第3pウェルPW3および第2pウェルPW2といった、第2nウェルNW2に隔離された異なるpウェルに配置されている。これにより、本実施の形態4のメモリセルMC5においても、上記実施の形態1において上記図9を用いて説明した効果と同様の効果を得ることができる。即ち、行方向に隣接するメモリセルで同時に起こるソフトエラー(行方向におけるマルチビットエラー)を生じ難くすることができる。結果として、本実施の形態4のSRAMを適用することで、半導体装置の信頼性を向上させることができる。
【0118】
(実施の形態5)
図42は、本実施の形態5のデュアルポートSRAMのうち、一つのメモリセル(スタティックメモリセル)MC6の要部平面図を示している。図43は、図42の要部平面図のうち、シリコン基板1から第1配線層M1までを表した要部平面図を示している。図44は、図42の要部平面図のうち、第2配線層M2から第3配線層M3までを表した要部平面図を示している。図45は、本実施の形態5のメモリセルMC6における実際のレイアウトに倣って、各素子および配線を並べた等価回路図を示している。これらの図42〜図45を参照しながら、本実施の形態5の半導体装置が有するデュアルポートSRAMについて説明する。
【0119】
本実施の形態5の半導体装置が有するデュアルポートSRAMは、一つのメモリセルMC6の回路構成自体は、上記実施の形態1,2,4のメモリセルMC1,MC2,MC5と同じである。シリコン基板1上に配置される素子構成において、以下の点で異なる。
【0120】
図42および図43に示すように、本実施の形態5のメモリセルMC6では、第1pウェルPW1には、第1正相アクセストランジスタQNA1および第1逆相アクセストランジスタQNA3が配置され、第3pウェルPW3には、第2正相アクセストランジスタQNA2および第2逆相アクセストランジスタQNA4が配置される。言い換えれば、同一のpウェル内に、互いに相補な2つの記憶ノードE1,E2に接続するアクセストランジスタを配置している。これにより、例えば第1pウェルPW1内において、α線や中性子線によって過剰な電荷が発生したとしても、第1正相アクセストランジスタQNA1のn型ソース拡散層NS3と第1逆相アクセストランジスタQNA3のn型ソース拡散層NS4とに収集される電荷の割合はほぼ同程度となる。従って、第1記憶ノードE1または第2記憶ノードE2のいずれか一方のみが反転する状態は発生し難くなる。このようなコモンモードノイズ効果によって、ソフトエラーを低減できる。これは、第3pウェルPW3においても同様に効果的である。そして、この第1pウェルPW1および第3pウェルPW3は行方向に隣接するメモリセルMC6どうしが共有するウェルであるから、このウェル領域に起因するソフトエラーを低減できる本構造により、マルチビットエラーを低減することができる。結果として、本実施の形態5のSRAMを適用することで、半導体装置の信頼性を向上させることができる。
【0121】
また、本実施の形態5のメモリセルMC6においては、図43に示すように、第1インバータINV1を、第1ドライバトランジスタQND1と二つの第1ロードトランジスタQPL1とによって構成し、第2インバータINV2を、第2ドライバトランジスタQND2と二つの第2ロードトランジスタQPL2とによって構成しても良い。この場合、回路構成上は、図45に示すように、二つの第1ロードトランジスタQLP1を互いに並列に接続し、二つの第2ロードトランジスタQLP2を互いに並列に接続する。これは、各ロードトランジスタQPL1,QPL2のゲート幅が実効的に大きくなることを意味する。これにより、ローカルばらつきが低減され、動作マージンを向上させることができる。なお、上記の構成においては、図43に示すように、二つの第1ロードトランジスタQPL1のうち、一方を第1nウェルNW1に配置し、他の一方を第2nウェルNW2に配置する。また、二つの第2ロードトランジスタQPL2のうち、一方を第1nウェルNW1に配置し、他の一方を第2nウェルNW2に配置する。
【0122】
また、本実施の形態5のメモリセルMC6では、上述のように第1正相アクセストランジスタQNA1および第1逆相アクセストランジスタQNA3を第1pウェルPW1に配置し、第2正相アクセストランジスタQNA2および第2逆相アクセストランジスタQNA4を第3pウェルPW3に配置することで、ビット線の配列が以下のように変わる。即ち、図42および図44に示すように、本実施の形態5のメモリセルMC6では、第2配線層M2の第2金属配線6A,6B,6C,6E,6G,6I,6Kにおいて、行方向に見て、第1正相ビット線BL1(6E)、第1逆相ビット線/BL1(6I)、第1電源電位線VDD1(6B)、接地電位線VSS(6A)、第2電源電位線VDD2(6C)、第2正相ビット線BL2(6G)、および、第2逆相ビット線/BL2(6K)の順に、各配線が配置されている。言い換えれば、接地電位線VSSを中心に見て、第1pウェルPW1側に第1正相ビット線BL1および第1逆相ビット線/BL1が配置され、第3pウェルPW3側に第2正相ビット線BL2および第2逆相ビット線/BL2が配置されている。更に言い換えれば、本構造では、相補的な一対のビット線が、接地電位線VSSを中心に見て同一側に並んで配置されている。このように、第1正相ビット線BL1および第1逆相ビット線/BL1のように、互いに相補的なビット線を並んで配置することで、ポート間の干渉を低減することができる。
【0123】
以上、本発明者らによってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【0124】
なお、SRAMを有する半導体装置としては、例えば、マイクロプロセッサやシステムオンチップ(System on Chip:SOC)など、SRAMを搭載する半導体装置であれば適用できるものである。
【産業上の利用可能性】
【0125】
本発明は、SRAMを有する半導体装置の製造業に幅広く適用できる。
【符号の説明】
【0126】
1 シリコン基板(半導体基板)
2 分離部
3 コンタクトプラグ
3A コンタクトプラグ(接続プラグ)
4A,4B,4C,4D,4E,4F,4G,4H,4I,4J,4K,4L,4M,4N,4O,4P,4Q,4R,4S 第1金属配線
4W1 第1ワード接続用配線
4W2 第2ワード接続用配線
5 第1ビアプラグ
6,6A,6B,6C,6D,6E,6F,6G,6H,6I,6J,6K,6L,6M,6N,6O,6P,6Q,4R 第2金属配線
7 第2ビアプラグ
8A,8B,8C,8D,8E,8F 第3金属配線
ACT 活性領域
BL 正相ビット線
BL1 第1正相ビット線
BL2 第2正相ビット線
/BL 逆相ビット線
/BL1 第1逆相ビット線
/BL2 第2逆相ビット線
E1 第1記憶ノード
E2 第2記憶ノード
G1,G2,G3,G4 ゲート
GD ダミーゲート
GG1 第1ゲート群
GG2 第2ゲート群
GND 接地電位
IL 層間絶縁膜
INV1 第1インバータ
INV2 第2インバータ
M1 第1配線層
M2 第2配線層
M3 第3配線層
MC1,MC2,MC3,MC4,MC5,MC6 メモリセル(スタティックメモリセル)
MCA,MCB 複数のメモリセル
MCA1,MCA2,MCA3 メモリセル
MCB1,MCB2,MCB3 メモリセル
ND1,ND2,ND3,ND4 n型ドレイン拡散層
NH1,NH2 n型高濃度拡散層
NS1,NS2,NS3,NS4 n型ソース拡散層
NW1 第1nウェル
NW2 第2nウェル
PD1,PD2,PD3,PD4 p型ドレイン拡散層
PH1,PH2,PH3 p型高濃度拡散層
PS1,PS2,PS3,PS4 p型ソース拡散層
PW1 第1pウェル
PW2 第2pウェル
PW3 第3pウェル
QNA1 第1正相アクセストランジスタ
QNA2 第2正相アクセストランジスタ
QNA3 第1逆相アクセストランジスタ
QNA4 第2逆相アクセストランジスタ
QNA5 正相アクセストランジスタ
QNA6 逆相アクセストランジスタ
QND1 第1ドライバトランジスタ
QND2 第2ドライバトランジスタ
QPL1 第1ロードトランジスタ
QPL2 第2ロードトランジスタ
TC1,TC2 タップセル
VDD 電源電位線
VDD1 第1電源電位線
VDD2 第2電源電位線
VSS 接地電位線
VSSB 基板電位線
WL ワード線
WL1 第1ワード線
WL2 第2ワード線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体基板の行方向および列方向に配置された複数のメモリセルを有する半導体装置であって、
前記半導体基板には、それぞれ前記列方向に延在する、n型導電型の第1nウェルおよび第2nウェルと、p型導電型の第1pウェル、第2pウェルおよび第3pウェルとが形成され、
前記第1pウェル、前記第1nウェル、前記第2pウェル、前記第2nウェル、および、前記第3pウェルは、前記行方向に見てこの順に並んで配置され、
前記メモリセルは、
nチャネル型の第1ドライバトランジスタ、および、pチャネル型の第1ロードトランジスタからなる第1インバータと、
nチャネル型の第2ドライバトランジスタ、および、pチャネル型の第2ロードトランジスタからなる第2インバータと、
nチャネル型の正相アクセストランジスタ、および、逆相アクセストランジスタとを有し、
前記複数のメモリセルのうち、前記行方向に並んで配置するセルは、前記行方向に沿って延在するワード線によって接続され、
前記複数のメモリセルのうち、前記列方向に並んで配置するセルは、前記列方向に沿って延在する正相ビット線および逆相ビット線によって接続され、
前記第1インバータの出力端子は、第1記憶ノードとして前記第2インバータの入力端子に接続され、
前記第1インバータの入力端子は、第2記憶ノードとして前記第2インバータの出力端子に接続され、
前記正相アクセストランジスタにおいて、ゲートと前記ワード線、ドレインと前記正相ビット線、ソースと前記第1記憶ノードとが、それぞれ接続され、
前記逆相アクセストランジスタにおいて、ゲートと前記ワード線、ドレインと前記逆相ビット線、ソースと前記第2記憶ノードとが、それぞれ接続され、
前記正相アクセストランジスタは、前記第1pウェルに配置され、
前記第1ロードトランジスタは、前記第1nウェルに配置され、
前記第1ドライバトランジスタおよび前記第2ドライバトランジスタは、前記第2pウェルに配置され、
前記第2ロードトランジスタは、前記第2nウェルに配置され、
前記逆相アクセストランジスタは、前記第3pウェルに配置され、
前記複数のメモリセルのうち、前記行方向に見て隣り合うセルでは、前記第1pウェルおよび前記第3pウェルを、それぞれ共有していることを特徴とする半導体装置。
【請求項2】
請求項1記載の半導体装置において、
前記正相アクセストランジスタは、第1正相アクセストランジスタおよび第2正相アクセストランジスタを有し、
前記逆相アクセストランジスタは、第1逆相アクセストランジスタおよび第2逆相アクセストランジスタを有することを特徴とする半導体装置。
【請求項3】
請求項2記載の半導体装置において、
前記ワード線は、第1ワード線および第2ワード線を有し、
前記正相ビット線は、第1正相ビット線および第2正相ビット線を有し、
前記逆相ビット線は、第1逆相ビット線および第2逆相ビット線を有し、
前記第1正相アクセストランジスタにおいて、ゲートと前記第1ワード線、ドレインと前記第1正相ビット線とが、それぞれ接続され、
前記第2正相アクセストランジスタにおいて、ゲートと前記第2ワード線、ドレインと前記第2正相ビット線とが、それぞれ接続され、
前記第1逆相アクセストランジスタにおいて、ゲートと前記第1ワード線、ドレインと前記第1逆相ビット線とが、それぞれ接続され、
前記第2逆相アクセストランジスタにおいて、ゲートと前記第2ワード線、ドレインと前記第2逆相ビット線とが、それぞれ接続されていることを特徴とする半導体装置。
【請求項4】
請求項3記載の半導体装置において、
前記第2pウェル内において、
前記第1ドライバトランジスタが配置された活性領域は、前記第2nウェルよりも前記第1nウェルに近い位置に配置され、
前記第2ドライバトランジスタが配置された活性領域は、前記第1nウェルよりも前記第2nウェルに近い位置に配置されていることを特徴とする半導体装置。
【請求項5】
請求項4記載の半導体装置において、
前記半導体基板上には第1配線層、第2配線層、および、第3配線層が互いに層間絶縁膜を介して配置され、
前記第1ドライバトランジスタおよび前記第2ドライバトランジスタのソースは、同一の接地電位線に接続され、
前記接地電位線は、前記第1配線層および前記第2配線層に配置され、かつ、前記列方向に沿って延在していることを特徴とする半導体装置。
【請求項6】
請求項5記載の半導体装置において、
前記第1ロードトランジスタのソースは、第1電源電位線に接続され、
前記第2ロードトランジスタのソースは、第2電源電位線に接続され、
前記第1電源電位線および前記第2電源電位線は、前記列方向に沿って延在し、
前記第1電源電位線および前記第2電源電位線には、同一の電源電位が供給され、
前記第1電源電位線は、前記第1正相ビット線と前記第2正相ビット線との間に配置され、
前記第2電源電位線は、前記第1逆相ビット線と前記第2逆相ビット線との間に配置されていることを特徴とする半導体装置。
【請求項7】
請求項6記載の半導体装置において、
前記第1正相ビット線、前記第2正相ビット線、前記第1逆相ビット線、前記第2逆相ビット線、前記接地電位線、前記第1電源電位線、および、前記第2電源電位線は、前記第2配線層に配置されていることを特徴とする半導体装置。
【請求項8】
請求項7記載の半導体装置において、
前記第1正相ビット線、前記第1電源電位線、前記第2正相ビット線、前記接地電位線、前記第2逆相ビット線、前記第2電源電位線、および、前記第1逆相ビット線は、前記行方向に見てこの順に並んで配置されていることを特徴とする半導体装置。
【請求項9】
請求項8記載の半導体装置において、
前記第1ワード線および前記第2ワード線は、前記第3配線層に配置され、
前記第1ワード線は、前記第1配線層に配置された第1ワード接続用配線を介して、前記第1正相アクセストランジスタのゲートおよび前記第1逆相アクセストランジスタのゲートに接続され、
前記第2ワード線は、前記第1配線層に配置された第2ワード接続用配線を介して、前記第2正相アクセストランジスタのゲートおよび前記第2逆相アクセストランジスタのゲートに接続され、
前記第1ワード接続用配線および前記第2ワード接続用配線は、前記列方向に沿って延在するようにして形成され、
前記複数のメモリセルのうち、前記行方向に隣り合う前記メモリセルでは、前記第1ワード接続用配線と前記第2ワード接続用配線とが並んで配置され、
前記複数のメモリセルのうち、前記列方向に隣り合う前記メモリセルでは、前記第1ワード接続用配線と前記第2ワード接続用配線とが並んで配置されていることを特徴とする半導体装置。
【請求項10】
請求項9記載の半導体装置において、
前記第1ワード接続用配線と前記第1正相アクセストランジスタのゲートまたは前記第1逆相アクセストランジスタのゲートとを接続する接続プラグは、前記第1正相アクセストランジスタまたは前記第1逆相アクセストランジスタが配置される活性領域と平面的に重なる位置に形成され、
前記第2ワード接続用配線と前記第2正相アクセストランジスタのゲートまたは前記第2逆相アクセストランジスタのゲートとを接続する接続プラグは、前記第2正相アクセストランジスタまたは前記第2逆相アクセストランジスタが配置される活性領域と平面的に重なる位置に形成されていることを特徴とする半導体装置。
【請求項11】
請求項3記載の半導体装置において、
前記第2pウェル内において、
前記第1ドライバトランジスタが配置された活性領域と、前記第2ドライバトランジスタが配置された活性領域とは、前記列方向に沿って並んで配置されていることを特徴とする半導体装置。
【請求項12】
請求項11記載の半導体装置において、
前記第1pウェル内において、
前記第1正相アクセストランジスタと前記第2正相アクセストランジスタとは、前記列方向に延在する同一の活性領域内に配置され、
前記第3pウェル内において、
前記第1逆相アクセストランジスタと前記第2逆相アクセストランジスタとは、前記列方向に延在する同一の活性領域内に配置されていることを特徴とする半導体装置。
【請求項13】
請求項12記載の半導体装置において、
前記第1正相アクセストランジスタのゲートと、前記第1インバータのゲートと、前記第1逆相アクセストランジスタのゲートとからなる第1ゲート群は、同一の前記行方向に沿って延在して配置され、
前記第2正相アクセストランジスタのゲートと、前記第2インバータのゲートと、前記第2逆相アクセストランジスタのゲートとからなる第2ゲート群は、同一の前記行方向に沿って延在して配置され、
前記第1ゲート群と前記第2ゲート群との間には、前記行方向に沿って延在し、かつ、前記第1ゲート群と前記第2ゲート群からの距離が等しくなるようにして配置されたダミーゲートが形成され、
前記ダミーゲートは、前記複数のメモリセルに電気的に接続されていないことを特徴とする半導体装置。
【請求項14】
半導体基板の行方向および列方向に配置された複数のメモリセルを有する半導体装置であって、
前記半導体基板には、それぞれ前記列方向に延在する、n型導電型の第1nウェルおよび第2nウェルと、p型導電型の第1pウェル、第2pウェルおよび第3pウェルとが形成され、
前記第1pウェル、前記第1nウェル、前記第2pウェル、前記第2nウェル、および、前記第3pウェルは、前記行方向に見てこの順に並んで配置され、
前記メモリセルは、
nチャネル型の第1ドライバトランジスタ、および、pチャネル型の第1ロードトランジスタからなる第1インバータと、
nチャネル型の第2ドライバトランジスタ、および、pチャネル型の第2ロードトランジスタからなる第2インバータと、
nチャネル型の第1正相アクセストランジスタ、第2正相アクセストランジスタ、第1逆相アクセストランジスタ、および、第2逆相アクセストランジスタとを有し、
前記複数のメモリセルのうち、前記行方向に並んで配置するセルは、前記行方向に沿って延在する第1ワード線および第2ワード線によって接続され、
前記複数のメモリセルのうち、前記列方向に並んで配置するセルは、前記列方向に沿って延在する第1正相ビット線、第2正相ビット線、第1逆相ビット線、および、第2逆相ビット線によって接続され、
前記第1インバータの出力端子は、第1記憶ノードとして前記第2インバータの入力端子に接続され、
前記第1インバータの入力端子は、第2記憶ノードとして前記第2インバータの出力端子に接続され、
前記第1正相アクセストランジスタにおいて、ゲートと前記第1ワード線、ドレインと前記第1正相ビット線、ソースと前記第1記憶ノードとが、それぞれ接続され、
前記第2正相アクセストランジスタにおいて、ゲートと前記第2ワード線、ドレインと前記第2正相ビット線、ソースと前記第1記憶ノードとが、それぞれ接続され、
前記第1逆相アクセストランジスタにおいて、ゲートと前記第1ワード線、ドレインと前記第1逆相ビット線、ソースと前記第2記憶ノードとが、それぞれ接続され、
前記第2逆相アクセストランジスタにおいて、ゲートと前記第2ワード線、ドレインと前記第2逆相ビット線、ソースと前記第2記憶ノードとが、それぞれ接続され、
前記第1正相アクセストランジスタおよび前記第1逆相アクセストランジスタは、前記第1pウェルに配置され、
前記第1ドライバトランジスタおよび前記第2ドライバトランジスタは、前記第2pウェルに配置され、
前記第2正相アクセストランジスタおよび前記第2逆相アクセストランジスタは、前記第3pウェルに配置され、
前記複数のメモリセルのうち、前記行方向に見て隣り合うセルでは、前記第1pウェルおよび前記第3pウェルを、それぞれ共有していることを特徴とする半導体装置。
【請求項15】
請求項14記載の半導体装置において、
前記第1インバータは、前記第1ドライバトランジスタと、互いに並列に接続された二つの前記第1ロードトランジスタとによって構成され、
前記第2インバータは、前記第2ドライバトランジスタと、互いに並列に接続された二つの前記第2ロードトランジスタとによって構成され、
二つの前記第1ロードトランジスタのうち、一方は前記第1nウェルに配置され、他の一方は前記第2nウェルに配置され、
二つの前記第2ロードトランジスタのうち、一方は前記第1nウェルに配置され、他の一方は前記第2nウェルに配置されていることを特徴とする半導体装置。
【請求項16】
請求項15記載の半導体装置において、
前記第1ロードトランジスタのソースは、第1電源電位線に接続され、
前記第2ロードトランジスタのソースは、第2電源電位線に接続され、
前記第1電源電位線および前記第2電源電位線は、前記列方向に沿って延在し、
前記第1電源電位線および前記第2電源電位線には、同一の電源電位が供給され、
前記第1ドライバトランジスタおよび前記第2ドライバトランジスタのソースは、同一の接地電位線に接続され、
前記半導体基板上には第1配線層、第2配線層、および、第3配線層が互いに層間絶縁膜を介して配置され、
前記第1正相ビット線、前記第2正相ビット線、前記第1逆相ビット線、前記第2逆相ビット線、前記接地電位線、前記第1電源電位線、および、前記第2電源電位線は、前記第2配線層に配置され、
前記第1正相ビット線、前記第1逆相ビット線、前記第1電源電位線、前記接地電位線、前記第2電源電位線、前記第2正相ビット線、および、前記第2逆相ビット線は、前記行方向に見てこの順に並んで配置されていることを特徴とする半導体装置。
【請求項17】
半導体基板の行方向および列方向に配置された複数のスタティックメモリセルを有する半導体装置であって、
前記スタティックメモリセルは、
nチャネル型の第1ドライバトランジスタ、および、pチャネル型の第1ロードトランジスタからなる第1インバータと、
nチャネル型の第2ドライバトランジスタ、および、pチャネル型の第2ロードトランジスタからなる第2インバータと、
nチャネル型の正相アクセストランジスタ、および、逆相アクセストランジスタとを有し、
前記複数のスタティックメモリセルのうち、前記行方向に並んで配置するセルは、前記行方向に沿って延在するワード線によって接続され、
前記複数のスタティックメモリセルのうち、前記列方向に並んで配置するセルは、前記列方向に沿って延在する正相ビット線および逆相ビット線によって接続され、
前記第1インバータの出力端子は、第1記憶ノードとして前記第2インバータの入力端子に接続され、
前記第1インバータの入力端子は、第2記憶ノードとして前記第2インバータの出力端子に接続され、
前記正相アクセストランジスタにおいて、ゲートと前記ワード線、ドレインと前記正相ビット線、ソースと前記第1記憶ノードとが、それぞれ接続され、
前記逆相アクセストランジスタにおいて、ゲートと前記ワード線、ドレインと前記逆相ビット線、ソースと前記第2記憶ノードとが、それぞれ接続され、
前記行方向に沿って、前記正相アクセストランジスタ、前記第1ロードトランジスタ、前記第1ドライバトランジスタおよび前記第2ドライバトランジスタ、前記第2ロードトランジスタ、前記逆相アクセストランジスタの順に配置され、
前記複数のスタティックメモリセルのうち、前記行方向に見て隣り合うセルでは、前記正相アクセストランジスタまたは前記逆相アクセストランジスタが隣接していることを特徴とする半導体装置。
【請求項18】
請求項17記載の半導体装置において、
前記正相アクセストランジスタは、第1正相アクセストランジスタおよび第2正相アクセストランジスタを有し、
前記逆相アクセストランジスタは、第1逆相アクセストランジスタおよび第2逆相アクセストランジスタを有することを特徴とする半導体装置。
【請求項19】
請求項18記載の半導体装置において、
前記ワード線は、第1ワード線および第2ワード線を有し、
前記正相ビット線は、第1正相ビット線および第2正相ビット線を有し、
前記逆相ビット線は、第1逆相ビット線および第2逆相ビット線を有し、
前記第1正相アクセストランジスタにおいて、ゲートと前記第1ワード線、ドレインと前記第1正相ビット線とが、それぞれ接続され、
前記第2正相アクセストランジスタにおいて、ゲートと前記第2ワード線、ドレインと前記第2正相ビット線とが、それぞれ接続され、
前記第1逆相アクセストランジスタにおいて、ゲートと前記第1ワード線、ドレインと前記第1逆相ビット線とが、それぞれ接続され、
前記第2逆相アクセストランジスタにおいて、ゲートと前記第2ワード線、ドレインと前記第2逆相ビット線とが、それぞれ接続されていることを特徴とする半導体装置。
【請求項20】
請求項19記載の半導体装置において、
前記第1ドライバトランジスタが配置された活性領域、および、前記第2ドライバトランジスタが配置された活性領域は、前記行方向に沿ってこの順に配列されていることを特徴とする半導体装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【図46】
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【公開番号】特開2011−134839(P2011−134839A)
【公開日】平成23年7月7日(2011.7.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−292189(P2009−292189)
【出願日】平成21年12月24日(2009.12.24)
【出願人】(302062931)ルネサスエレクトロニクス株式会社 (8,021)
【Fターム(参考)】