説明

受動電気物品

不織布材料を有する誘電体層を含む受動電気物品。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、受動電気物品に関する。特に、本発明は、コンデンサ及び抵抗器などの受動電気物品の誘電体層に関する。
【背景技術】
【0002】
米国特許第6,274,224号及び同第6,577,492号に記載のようなコンデンサ及び抵抗器などの電気物品は、典型的には、第1の自立基材と第2の自立基材との間に高分子絶縁層又は導電層を有する。
【0003】
絶縁層の誘電材料は、典型的には、酸化タンタルなどの金属酸化物、又はチタン酸バリウムなどの高誘電率セラミックである。誘電材料は、典型的には、例えばエポキシなどの何らかの熱的及び機械的に安定なポリマーのマトリックス中に分散される。電気物品は、プリント配線板及びマルチチップモジュールの層として使用され得る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の一実施形態は、樹脂と不織布材料とを含む誘電体層を有する受動電気物品を特徴とする。
【0005】
本発明の別の実施形態は、2枚の導電性基材を用意する工程と、各導電性基材の表面に樹脂をコーティングする工程と、これら導電性基材の樹脂コーティングされた表面の間に不織布材料を用意する工程と、樹脂コーティングされた導電性基材と不織布材料とを共に積層する工程と、を含む、電気物品の製造方法を特徴とする。
【0006】
本発明の別の実施形態は、第1の導電性基材の表面に樹脂層をコーティングする工程と、第2の導電性基材の表面に不織布材料を形成する工程と、樹脂層と不織布材料が互いに対向した状態で、導電性基材を共に積層する工程と、を含む、電気物品の製造方法を特徴とする。
【0007】
本発明の別の実施形態は、第1の導電性基材及び第2の導電性基材の一方又は両方の第1の表面に不織布材料を形成する工程と、両方の導電性基材の第1の表面に樹脂層をコーティングする工程と、これら樹脂コーティングされた第1の表面が互いに対向した状態で、導電性基材を共に積層する工程と、を含む、電気物品の製造方法を特徴とする。
【0008】
本発明の少なくとも1つの実施形態の利点は、両面銅パターニングエッチング工程が施される銅張り積層コンデンサ構造で使用するのに適した、強固な可撓性誘電体層を用意することである。1つずつではなく、両方の銅層を同時にエッチングすることができることは、加工費削減を可能にする。
【0009】
本出願において、用語「自立」とは、別の支持層なしに取り扱われることができる及び/又は少なくとも何らかの処理が施されることができるように十分な構造的一体性を有するフィルム、ウェブ、材料、層、又は基材を指す。
【0010】
本発明のその他の特徴及び利点は、以下の図面、詳細な説明、及び特許請求の範囲により明らかとなるであろう。
【発明を実施するための形態】
【0011】
一態様では、本発明は、コンデンサ、抵抗器、又はインダクタなどの受動電気物品で使用することができる誘電体層である。受動電気物品は、好ましくは、プリント基板に埋め込むのに適している。電気物品は、一般に、2つの対向する主表面を有する第1の自立導電性基材と、2つの対向する主表面を有する第2の自立導電性基材とを含む。第1の基材と第2の基材との間の誘電体層は、電気絶縁機能をもたらし、かつこれら2つの基材を互いに接着する。
【0012】
本発明の電気物品の基材は、単層、又は積層構造に配置された複数の層を含んでもよい。第1の基材及び第2の基材は、黒鉛;銀粒子を含有するポリマーマトリックスなどの複合材料;銅、アルミニウム、ニッケル、クロム、亜鉛、スズ、金、銀、パラジウムなどの金属;及びこれらの合金又は積層体で作製されてもよい。基材は、銅又はアルミニウムなどの金属の層を、取り外し可能なキャリア層にコーティングすることによって作製されてもよい。例えば、取り外し可能なポリエステルキャリアの上に銅層をコーティングしてもよい。第1基材及び第2基材は、同一であるか又は異なっていてもよい。本発明の電気物品は、複数の絶縁層及び導電層を含んでもよい。
【0013】
本発明の電気物品による基材は、自立型であるのが好ましい。基材は可撓性であるのが好ましいが、剛性基材を使用することも可能である。
【0014】
典型的には、誘電体層と接触する第1の基材の主表面、及び誘電体層と接触する第2の基材の主表面は、導電性である。接着性を促進するために表面処理を使用してもよく、この表面処理は、例えば、酸化又は結合剤との反応によってこれら主表面に物質を加える。あるいは、別個のコーティング工程を実施して、5−アミノベンゾトリアゾールなどの接着促進プライマーを塗布してもよい。5−アミノベンゾトリアゾールによる基材表面の処理は、クロム酸塩によるさび止め表面処理を有しない銅箔に特に適切であり得る。結果として得られる基材の主表面上の物質自体は、必ずしも導電性でなくともよいが、基材自体が導電性である場合に、好適な電気物品を形成することができる。
【0015】
典型的には、基材は、0.5〜3ミル(約10〜80μm)、より典型的には0.5〜1.5ミル(約10〜38μm)の範囲の厚さを有する。
【0016】
基材が金属の場合、この金属は、典型的には、誘電体層を硬化させる温度の若しくは誘電体層を硬化させる温度よりも低いアニール温度を有するか、又はこの金属は、誘電体層がコーティングされる前にアニールされる。好ましい基材は銅である。銅は、圧延アニールされている、電着されている、及びリバース電着されているなどであるがこれらに限定されない、任意の好適な種類であってもよい。代表的な銅としては、Carl Schlenk,AG(Nurnberg,Germany)及びOak Mitsui(Camden,SC)から入手可能な銅箔が挙げられる。
【0017】
1つ以上の層で作製される電気物品の誘電体層は、ポリマーを含む。典型的なはんだリフロー作業で受ける温度、例えば、約180〜約290℃に耐えることができる任意のポリマーを使用することができる。誘電体層に好適なポリマー材料としては、アクリレート、アリル化ポリフェニレンエーテル(APPE)、ベンゾシクロブテン(BCB)、ビスマレイミドトリアジン(BT)、シアン酸エステル、エポキシ、ポリアミド、ポリエステル、ポリイミド、ポリフェニレンオキサイド(PPO)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、及びこれらの組み合わせが挙げられる。
【0018】
好適なエポキシ樹脂組成物は、典型的には、熱硬化性エポキシ樹脂から製造されてもよい。エポキシ樹脂組成物という用語は、典型的には、未硬化組成物を指すのに使用される。代表的なエポキシ樹脂組成物は、1種以上の芳香族ポリエポキシ及び1種以上の9,9−ビス(アミノフェニル)フルオレン硬化剤を含む。好適な芳香族ポリエポキシとしては、多価フェノールのポリ(グリシジルエーテル)、及びShell Chemical Company(Houston,Tex.)から商品名「EPON 1001F」及び「EPON 1050」で入手可能なエポキシ樹脂が挙げられる。その他の好適な樹脂としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂とノボラックエポキシ樹脂のブレンド、例えば、樹脂の総重量を基準として75重量%〜90重量%のEPO N1001F及び25重量%〜10重量%のEPON 1050Fのブレンドが挙げられる。エポキシ樹脂組成物に好適な硬化剤としては、ジ(4−アミノフェニル)スルホン、及び米国特許第4,684,678号に記載のような9,9−ビス(アミノフェニル)フルオレンが挙げられるが、これらに限定されない。
【0019】
本発明の誘電体層のポリマーは、典型的には、誘電体層の誘電率を高めるために高い誘電率を有する粒子を担持している。好適な粒子としては、チタン酸バリウム、チタン酸バリウムストロンチウム、酸化チタン、チタン酸バリウムストロンチウム(BST)、チタン酸カルシウム銅、チタン酸鉛ジルコニウム、チタン酸ジルコン酸ランタン鉛、マグネシウムチタン酸鉛、マグネシウムニオブ酸鉛−チタン酸(Pb(Mg1/3Nb2/3)O.−PbTiO)、鉄チタニウムタンタル酸(Iron Titanium Tantalate)(FeTiTaO)、ビスマスフェライト(BiAlO)、ビスマスフェライト(BiFeO)、L1及びTiで共ドーピングされたNiO、La1.5Sr0.5NiO,Nd1.5Sr0.5NiO、並びにこれらの混合物が挙げられる。
【0020】
粒子は、いずれかの形状にしてよく、また規則正しい形状又は不規則な形状に成形してよい。代表的な形状としては、球形、プレートレット、立方体、針状、偏円形、回転楕円形、ピラミッド、プリズム、フレーク、棹体、プレート、繊維、チップ、髭状、及び、これらの組み合わせが挙げられる。好適な粒径、例えば、直径は、約100nm〜約5nmの下側の範囲と、約2マイクロメートル(μm)〜約11μmの上側の範囲とを有してもよい。典型的には、粒子は、電気的に絶縁された層の厚さ内に少なくとも2〜3個の粒子が垂直に積み上げられることができる寸法を有する。小さい直径、例えば、約100nmを有する球状誘電体粒子を有する誘電体層は、約0.5μm〜約1μmの平均直径及び約0.1〜約2μmの分布範囲を有する球状粒子を有する誘電体層よりも良好な強度及び可撓性を有することが見出された。
【0021】
誘電体層を形成するのに使用される、好適なコーティング可能な樹脂組成物は、典型的には、エポキシ樹脂、分散剤、硬化剤、誘電体粒子、及びその他の任意成分の混合物から製造される。典型的には、得られた実質的に均一な混合物は、後で好適な基材にコーティングされ、次に揮発性成分を除去するのに十分な時間と温度で加熱される。
【0022】
本発明の少なくともいくつかの実施形態の誘電材料の誘電率は、約4超過、好ましくは約11超過、及びより好ましくは約15超過である。高い誘電率を有する誘電材料を達成するために、誘電体粒子の添加量は非常に多くてもよく、このことは、誘電材料を非常に脆性にする可能性がある。脆性である場合、自立層として処理されるのに耐えることができない。例えば、両方の基材がパターンエッチングされる場合、誘電体層の脆弱性により、一方の基材をエッチングし、エッチングされた基材に支持層を適用し、その後他方の基材をエッチングする必要がある。このような様式で、誘電体層は、少なくとも一方の側に常に支持される。
【0023】
本発明は、両方の基材が同時にエッチングされるのを可能にする、より可撓性で堅固な誘電体層を提供する。これにより、より高速でより効率的な製造プロセスが可能となる。本発明は、これらの利益を提供すると同時に、コンデンサを形成するために使用されるもののような既存の誘電材料と同程度の誘電率及び静電容量もまた提供する。本発明の誘電材料の改善された特性は、誘電体層において不織布材料を使用することによって達成される。不織布材料自体は低い誘電率を有し得るが、不織布材料は、誘電体層のポリマー材料が一方の基材から他方への連続パスを形成することが可能な開口部を有するので、ポリマー材料が一方の基材から他方への連続パスを形成するのを妨げる固体フィルムの欠点を有さない。
【0024】
好適な不織布材料は、不織布材料へと成形されることが可能なあらゆる材料で製造され得る。そのような材料としては、液晶ポリマー(LCP)、ナイロン、ポリエステル、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、ポリプロピレン、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、及びポリ(エーテルスルホン)−ポリフッ化ビニリデン(PES−PVDF)、ポリエーテルイミド−ポリフッ化ビニリデン(PEI−PVDF)、ポリアクリロニトリル−ポリフッ化ビニリデン(PAN−PVDF)、エチレンクロロトリフルオロエチレン(ECTFE)などのハイブリッド材料、並びにこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。不織布材料は、メルトブローン不織布、スパンボンド不織布、及び電子スピニング加工不織布などであるがこれらに限定されない、任意の好適な形態であってもよい。不織布の特定の特性、例えば、誘電特性、機械的特性、化学的特性、及び熱的特性などに影響を与えるために、不織布材料の前駆体物質に様々な添加剤を加えてもよい。
【0025】
いくつかの実施形態では、不織布材料を製造するのに使用する前駆体物質は、不織布材料が形成された後に不織布材料の繊維が架橋され得るように、架橋剤を含有してもよい。好適な架橋剤は、熱架橋剤、電子線架橋剤、紫外線架橋剤であることができ、シアヌル酸トリアリル(triallycyanurate)及びイソシアヌル酸トリアリル(triallyisocyanurate)が挙げられるが、これらに限定されない。架橋剤は、任意の好適な量、典型的には、約2重量%〜約3重量%で添加され得る。不織布材料を架橋することによって、熱安定性、耐溶剤性、及び耐久性などの特性を改善することができる。
【0026】
不織布材料の繊維は、誘電体粒子を担持してもよい。即ち、誘電体層の誘電率を高めるために、誘電体粒子が不織布材料の繊維に埋め込まれる。好適な誘電体粒子としては、上述のもの、例えば、チタン酸バリウム、チタン酸バリウムストロンチウム、酸化チタン、チタン酸バリウムストロンチウム(BST)、チタン酸カルシウム銅、チタン酸鉛ジルコニウム、チタン酸ジルコン酸ランタン鉛、マグネシウムチタン酸鉛、及びこれらの混合物が挙げられる。誘電体粒子は、誘電体層に所望の特性を提供するのに好適な誘電体粒子の量で坦持される。少なくとも1つの実施形態において、粒子は、不織布材料を形成するのに使用される前駆体物質の約10重量%〜約15重量%の量で坦持される。
【0027】
その他の特性を変化させるために、不織布材料を形成するのに使用される前駆体物質に、他の物質が添加されてもよい。例えば、不織布材料の機械的特性を変化させるために、二酸化ケイ素が添加されてもよい。
【0028】
本発明の種々の実施形態に関し、不織布材料の繊維は、不規則に又は均一に配列されてもよい。製造される受動電気物品が、例えば、小さなマイクロホン又はその他の小型装置における最終用途を目的として小片に分けられる場合、より均一な繊維パターンは、より安定した特性、例えば静電容量などを片ごとに提供することになる。
【0029】
コンデンサでは、誘電体層が薄ければ薄いほど、静電容量は高くなる。したがって、不織布材料は非常に薄いことが好ましく、例えば、一部の実施形態では20マイクロメートル未満、一部の実施形態では10マイクロメートル未満、及び一部の実施形態では約0.5マイクロメートル又は0.5マイクロメートル未満であるのが好ましい。製造される場合、ほとんどの不織布材料は自立型であり、約1マイクロメートル以上の厚さを有する。
【0030】
より薄い不織布材料を用意するために、不織布材料はエッチングされてもよい。例えば、LCP不織布材料は、米国特許第7,348,045号に記載されているもののような高アルカリ性のエッチングを使用して、LCPフィルムと同様の方法でエッチングされてもよい。この高アルカリ性のエッチング液は、アルカリ金属塩と、所望により可溶化剤とを含む。アルカリ金属塩のみの溶液を、ポリイミド用のエッチング液として使用してもよいが、LCPなどのエッチング材料の場合、当該溶液は低いエッチング速度を有する。しかしながら、可溶化剤とアルカリ金属塩のエッチング液とを組み合わせると、当該エッチング液を使用して、ポリマーの主鎖にカルボン酸エステル単位を有するポリイミドコポリマー及びLCPを効果的にエッチングすることができる。
【0031】
エッチング液で使用するのに適した水溶性塩としては、例えば、水酸化カリウム(KOH)、水酸化ナトリウム(NaOH)、水酸化テトラメチルアンモニウム及び水酸化アンモニウムなどの置換水酸化アンモニウム、又はこれらの混合物が挙げられる。有用なアルカリエッチング液としては、アルカリ金属塩、例えば、アルカリ金属水酸化物、特に水酸化カリウムの水溶液、及び米国特許第6,611,046(B1)号及び同第6,403,211(B1)号に記載のようなそれらのアミンとの混合物などが挙げられる。エッチング液の有用な濃度は、エッチングするフィルムの厚さによって異なる。LCPをエッチングするのに好適な塩範囲の典型的に有用な濃度は、約30重量%〜40重量%の下側の範囲と、約50重量%〜約55重量%の上側の範囲とを有する。好適な可溶化剤の典型的に有用な濃度は、約10重量%〜約15重量%の下側の範囲と、約30重量%〜約35重量%の上側の範囲とを有する。KOH含有エッチング液はより速いエッチング速度を有するので、KOHを可溶化剤と共に使用することは、高アルカリ性溶液を作るために好ましい。エッチング中のエッチング液は、一般に、約50℃(122°F)〜約120℃(248°F)、好ましくは約70℃(160°F)〜約95℃(200°F)の温度である。
【0032】
典型的には、エッチング液中の可溶化剤は、アミン化合物、好ましくはアルカノールアミンである。本発明によるエッチング液用の可溶化剤は、例えば、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、エチルアミン、メチルエチルアミン、及びエタノールアミン、ジエタノールアミン、プロパノールアミン等のようなアルカノールアミンなどのアミン類からなる群から選択されてもよい。アミン可溶化剤を含むエッチング液は、前述のパーセント範囲内で最も効果的に機能する。このことは、液晶ポリマーをエッチングするために機能する際に二重機構が存在する可能性を示唆している。即ち、アミンは、水溶液中のアルカリ金属塩濃度が制限された範囲内にあるときに、最も効果的に液晶ポリマーの可溶化剤としての機能を果たす。
【0033】
あるいは、不織布材料は、ポリエステル層などの支持バッキング層の上に形成され得る。不織繊維が、支持バッキング層の上に直接ウェブ又は層として形成される場合、この不織繊維は、自立不織布材料に必要な厚さよりも薄く製造され得る。一実施形態では、不織布材料は、不織布材料を形成するためにナノ繊維を使用して薄く製造される。即ち、不織布材料の繊維は、ナノメートル範囲、即ち、1マイクロメートル未満、及び典型的には約20〜約500ナノメートルの直径を有する。ナノ繊維不織布材料は、他の不織布材料を形成するために使用されるのと同じ材料を使用して製造され得る。少なくとも1つの実施形態では、ナノ繊維はとても小さいので、ナノ繊維を使用することによって、より大きな直径の繊維を有する同じ厚さの不織布材料とは異なり、繊維の複数層を有する薄い不織布材料が可能となる。いくつかの実施形態では、ナノ繊維は、より均一及び/又は濃密な繊維のマトリックスを提供することができる。ナノ繊維及びナノ繊維不織布材料は、任意の好適な方法、典型的には電界紡糸によって製造されてもよい。ナノ繊維、ナノ繊維ウェブ、即ち、材料、及び電界紡糸は、INTC 2002:International Nonwovens Technical Conference(Joint INDA−TAPPI Conference)Atlanta,Georgia,September24〜26,2002に提出された「Polymeric Nanofibers and Nanofiber Webs:A New Class of Nonwovens」、Timothy Grafeらに、より詳細に記載されている。
【0034】
本発明の電気物品の製造方法は、それぞれが2つの対向する主表面を有する第1の基材及び第2の基材を用意する工程を含む。次に、エポキシ樹脂組成物などのポリマー組成物を、これら基材のそれぞれの第1の主表面にコーティングすることができる。次に、ポリマーでコーティングされた側が互いに対向し、不織布層が2つの第1の主表面の間にある状態で、この2つの基材を共に積層してもよい。これらの層が互いに積層されると、ポリマーが不織布材料の空洞を充填して、ポリマー及び不織布材料は、本質的に単一層を形成する。第1の主表面にコーティングされるポリマーの量、及び不織布材料の厚さは、不織布材料がこれら基材の一方又は両方の第1の主表面と接触するように、又は接触しないように制御され得る。次に、得られた積層体を、エポキシ樹脂などのポリマー組成物を硬化するのに十分な時間及び温度で加熱してもよい。基材の主表面は、電気的に絶縁された層との接着を最大限にするために、屑又は化学吸着若しくは吸着物質が実質的に存在しないのが好ましい。当該技術分野において既知の好適な基材洗浄方法を使用してもよい。
【0035】
任意の好適な方法、例えば、グラビアコーターを使用して、洗浄された基材にポリマー組成物をコーティングしてもよい。次に、ポリマー組成物を乾燥して、残留溶媒を除去する。コーティングされたポリマー組成物の乾燥厚さは、組成物中の固形分%、グラビアロールとコーティング基材との相対速度、及び使用するグラビアのセル容量によって決まる。典型的には、約3〜約10μmの範囲内の乾燥厚さを達成するために、ポリマー樹脂組成物の固形分%は約20重量%〜75重量%である。エポキシ樹脂組成物などのポリマー組成物に関し、コーティングは、典型的には、コーターの炉の中で、典型的には約100℃未満の温度で、実質的に非粘着状態まで乾燥される。より典型的には、コーティングは、約30℃の温度で開始して、約100℃の温度で終了するように段階的に乾燥され、その後ロールの上に巻き取られる。より高い最終乾燥温度、例えば、最高約200℃を使用することが可能であるが、その必要はない。
【0036】
積層は、上述された2つのコーティングされた基材を使用して行われるのが好ましい。コーティングされた基材の一方又は両方は、積層装置に到達する前に、例えば、約125〜約175℃の温度、及びより典型的には約125〜約160℃の温度の炉又は加熱されたローラーの上を30秒未満の間通過してもよい。特に、基材の接着性は、積層する前にコーティングを熱処理することによって改善され得る。熱処理の時間は典型的には短く、特に高温では、例えば約10分未満である。
【0037】
本発明の少なくとも1つの実施形態では、ポリマー組成物は不織布材料に直接塗布され、続いて不織布材料が2つの基材の間に積層される。
【0038】
本発明の電気物品を製造するために、バッチ処理又はロールツーロールプロセスを用いてもよい。好適なロールツーロールプロセスでは、約120〜約200℃の範囲、典型的には約135℃に加熱された2つのニップローラーを備えた積層装置を使用して、不織布材料を2つのコーティングされた基材の間に送り込んだ状態で、ポリマー層同士を対面させて、コーティングされた基材を積層してもよい。好適な空気圧が、典型的には約5〜約40psi(34〜280kPa)の範囲、典型的には約15psi(100kPa)の圧力で、積層装置のロールに供給される。ローラー速度は、任意の好適な値に設定されることができ、典型的には約12〜約36インチ/分(0.5〜1.5cm/秒)、より典型的には約15インチ/分(0.64cm/秒)の範囲である。不織布層が自立型の場合、当該不織布層は、コーティングされた基材の間にロールから送り込まれ得る。自立型でない場合、当該不織布層は、支持バッキング層を当該不織布層から剥離しながら、コーティングされた基材の間に送り込まれ得る。積層プロセスの間に用いる時間、温度、及び圧力は、プロセスの間にポリマー材料が不織布材料の空洞を充填するのを確実にするように調節され得る。いくつかの実施形態では、不織布材料にポリマー誘電材料を含浸させるために、米国特許第7,524,388号に記載されるような真空圧含浸(VPI)法を用いるのが好適であり得る。得られた積層材を所望の長さのシートに切断し、好適な芯の上に巻き取ることができる。
【0039】
代替のロールツーロールプロセスでは、不織布材料は、シート若しくはフィルムの上に形成され、又はシート若しくはフィルムによって支持されて、エポキシなどのポリマー材料でコーティングされてもよい。次に、ポリマーコーティングされた不織布材料を、一般に前述のように、基材層の間に送り込んでもよい。この場合、基材層は、別途ポリマーでコーティングされていてもよいし、されなくてもよい。
【0040】
別の代替のロールツーロールプロセスでは、不織布材料は、電気物品の基材のうちの1つになるであろうシート又はフィルムの上に直接形成されてもよい。例えば、不織布材料は、容量性の物品又は抵抗性の物品の基材のうちの1つになるであろう銅シートの上に形成され得る。銅シートは不織布材料から取り外されないので、この基材は、不織布材料を非常に薄くすることを可能にする支持層としての役割を果たし、脆弱な不織布材料を取り扱うことに付随する問題が低減される。電気物品を製造するために、不織布材料を有する基材は、その上にポリマー層がコーティングされた別の基材に直接積層されてもよい。2つの基材は、上述と同様の様式で互いに積層されるので、ポリマーは不織布材料の空洞を充填することになり、それによって、ポリマー/不織布材料誘電体層を有する電気物品が形成される。完成した電気物品では、不織布材料は、一方の基材と物理的に接触し、ポリマー層の厚さによっては、もう一方の基材と物理的に接触しても、しなくてもよい。
【0041】
別の代替のロールツーロールプロセスでは、不織布材料は、電気物品の基材になるであろうシート又はフィルムの一方又は両方の上に直接形成されて、その後ポリマー組成物でコーティングされてもよい。例えば、不織布材料は、容量性の物品又は抵抗性の物品の基材になるであろうシートの一方又は両方の上に形成され得る。電気物品を製造するために、不織布材料を有する基材は、エポキシ樹脂溶液などのポリマー溶液で溶剤コーティングされてもよい。溶媒溶液は、不織布材料に容易に浸透して、ポリマーが織布材料の空洞のほとんど又は全てを充填するのを可能にすると考えられる。ポリマー溶液が乾燥した時点で、この基材を別の同一基材(即ち、織布材料と溶媒コーティングされたポリマーとを有する)に直接積層してもよい。2つの基材が上述と同様の様式で互いに積層されると、ポリマーは、不織布材料の開口空洞の中に更に押し込まれ、それによって、ポリマー/不織布材料誘電体層を有する電気物品が形成される。両方の基材がそれらの表面上に不織布材料を有する場合、完成した電気物品では、不織布材料は各基材と物理的に接触することになり、ポリマー層の厚さによっては、他方の基材上の不織布材料と物理的に接触しても、しなくてもよい。一方の基材のみが不織布材料を有する場合、この不織布材料は、この不織布材料が形成された基材とだけ物理的に接触する可能性が高く、その理由は、ポリマー層の厚さによっては、ポリマーでコーティングされた第2の基材を積層する前に、空洞のほとんど又は全てがポリマーで充填される可能性があるからである。
【0042】
次に、積層材は、典型的には、ポリマー組成物、典型的にはエポキシを硬化するのに十分な時間及び温度で加熱される。代表的な硬化温度としては、約150〜約225℃、典型的には約160〜約200℃の範囲が挙げられ、代表的な硬化時間としては、約90〜約180分、典型的には約90〜約120分の範囲が挙げられる。
【0043】
コーティング時に金属が十分に柔軟である場合、あるいは積層及び/又は硬化中に金属が柔軟になる場合、即ち、箔がコーティングの前にアニールされる、又は後続処理の間にアニール状態になる場合、誘電体層と金属基材との接着が強化され得る。コーティング工程の前に基材を加熱することによって、又は、金属アニール温度がポリマー樹脂組成物の硬化温度以下の場合には硬化工程又は乾燥工程の結果として、アニーリングが達成されてもよい。硬化が生じる温度より低いアニール温度を有する金属基材を使用するのが好ましい。アニーリング条件は、使用する金属基材によって異なる。典型的には、銅の場合、このプロセスにおけるこれらの段階のいずれかにおいて、金属基材は、10gの荷重を使用して約75kg/mm未満のヴィッカース硬度を獲得する。この硬度を達成するための銅の典型的な温度は、約100〜約180℃、より典型的には約120〜約160℃の範囲である。
【0044】
本発明の電気物品は、製造された時点で機能的であり得るが、横方向の導電性を制限するために、当該電気物品をパターン化して、例えば、分離した島形状又は材料の除去された領域を形成してもよい。当該技術分野において既知の任意の好適なパターニング技術を採用してもよい。パターン化された電気物品は、回路物品自体として、又は回路物品の構成要素として使用されてもよい。
【0045】
アクセス可能な電気物品の第1又は第2の基材の表面は、第1又は第2の基材が電極としての機能を果たすように電気接触を形成するために、例えば、電気的トレースによって接触されてもよい。更に、誘電体層と接触している第1又は第2の基材の主表面と電気接触すること、又はスルーホール接触することが望ましい場合がある。電気装置との相互作用を望まない場合は、スルーホール接触が有用である。
【0046】
本発明の電気物品は、例えば、プリント基板(PCB)又はフレキシブル回路で使用するためにそれを調整するために、1つ以上の追加層を更に含んでもよい。追加層は、剛性又は可撓性であってもよい。代表的な剛性層としては、Polyclad(Franklin,N.H.)から商品名「PCL−FR−226」として市販のグラスファイバー/エポキシ複合材料、セラミック、金属、又はこれらの組み合わせが挙げられる。代表的な可撓性層は、ポリイミド又はポリエステルなどのポリマーフィルム、金属箔、又はこれらの組み合わせを含む。ポリイミドは、DuPontから商品名「KAPTON」で市販されており、ポリエステルは、3M Company(St.Paul,Minn.)から商品名「SCOTCHPAR」で市販されている。これら追加層はまた、層の上の又は層に埋め込まれた導電性トレースを含んでもよい。用語「導電性トレース」とは、電流を伝えるように設計された導電性材料のストリップ又はパターンを指す。導電性トレースのための好適な材料は、銅、アルミニウム、スズ、はんだ、銀ペースト、金、及びこれらの混合物を含む。
【0047】
回路物品は、本発明の電気物品を提供し、当該電気物品の少なくとも片面をパターニングし、当該電気物品のパターン化された面に追加層を取り付け、当該電気物品の少なくとも1つの基材に少なくとも1つ電気接触することによって製造されてもよい。典型的には、電気物品の第2の面もまたパターン化され、電気物品のこの第2の面に第2の追加層が設けられかつ取り付けられる。好ましい実施形態では、回路物品は、本発明の電気物品を用意し、当該電気物品の両面を同時にパターニングし、その後で当該電気物品の片面又は両面に追加層を取り付けることによって製造される。
【0048】
電気物品は、PCB若しくはフレキシブル回路に埋め込まれてもよく、又は組み込まれてもよい。本発明の電気物品を使用してフレキシブル回路又はPCBを製造する方法は、PCT国際公開特許WO 00/45624に記載されており、当該特許は参照により本明細書中に援用される。
【0049】
本発明はまた、PCB又はフレキシブル回路の電気回路で機能する本発明の電気物品を含む電気装置もまた包含する。この電気装置はまた、典型的には容量分を有するPCB又はフレキシブル回路を使用する、任意の電気装置を含んでもよい。代表的な電気装置としては、携帯電話、電話、ファクシミリ、コンピュータ、プリンター、ポケベル、及び当業者に認識されるその他の装置が挙げられる。本発明の電気物品は、スペースが重要になる、又は1GHzを超える周波数で動作する電気装置において特に有用である。
【実施例】
【0050】
本発明は、以下の実施例によって更に例示されるが、これらの実施例において列挙された特定の材料及びその量は、他の諸条件及び詳細と同様に、本発明を不当に制限するものと解釈すべきではない。
【0051】
材料
・チタン酸バリウム(BaTiO):FERRO ABT−S−20(直径0.7マイクロメートル)、Ferro,Cleveland,OH
・クロロアニリンフルオレノン(Chloraniline Fluorenone)(CAF)アミン硬化剤:R−55365中間体、CAS登録番号107934−68−9、3M Company,St.Paul,Minnesota
・分散剤:SOLSPERSE 76500、50%活性ポリマー分散剤のn−ブチルアセテート溶液、Lubrizol,Ltd.,United Kingdom
・溶媒:メチルエチルケトン(MEK)、メチルイソブチルケトン(MIBK)
・エポキシ:EPON 1001F;EPON 1050,Shell Chemical Company,Houston,Texas
・LCP(液晶ポリマー)不織布材料:HM060 Type B(坪量:6.2g/m(gsm))、厚さ:15μm、引張り強度:8.2N/1.5cm、空気透過率:302cc/cm/秒)、Crane & Co.,Dalton,MA
・銅箔:厚さ18μm(1/2oz(14.2g))銅箔、Oak Mitsui,Camden,SC
【0052】
機器
・ミリング:Netzsch Fine Particle Technology(Exton,PA)のMiniCer実験用ミル
・混合:BYK−Gardner(Columbia,MD)のDispermat実験用溶解器
・剥離試験器:Instron Corporation(Canton,MA)のInstronモデル5567
・プラズマエッチング:Plasmatherm,Inc.(St.Petersburg,FL)のPlasmatherm PE 2480システム
【0053】
試験方法
剥離強度試験:IPC TM−650−2.4.8:メタルクラッド積層体の剥離強度
【0054】
(実施例1)
工程1:1250グラム(g)のBaTiOを15gのSOLSPERSE 76500分散剤、110gのMEK、及び164gのMIBKと共にMiniCerの中で4320rpmで約10分間粉砕して、粉砕された分散体を形成する。
工程2:32gのEPON 1001F及び8gのEPON 1050を40gのMEK溶媒に加え、完全に溶解するまでDispermat溶解機の中で回転させる。
工程3:10gのCAFを工程2のエポキシ溶液に加える。
工程4:240gのBaTiO溶液(工程1で作製したもの)、及び120gのMEKを、工程3のエポキシ溶液に加え、均一な分散液が得られるまでDispermat溶解機で回転させる。
工程5:厚さ7μmの最終溶液を2片の銅箔にコーティングする。
工程6:標準ニップローラー積層装置を温度163℃及び速度0.9メートル/分で使用して、LCP不織布材料(6.2g/m(gsm))を間に挟んだ状態で2つのコーティングされた銅片を積層する。
工程7:最終高温硬化を190℃で4時間空気中で行ってコンデンサ積層体を形成する。
標準オーム計を使用してコンデンサ積層体の静電容量を測定し、Cuを除去した後に誘電体層の厚さを測定した。測定した静電容量(C)を試料の領域(A)で割ることによって容量密度を計算した。
剥離強度=0.57kg/cm
C/A=0.59nF/cm
誘電体厚さ=20μm
【0055】
(実施例2)
工程1:1375グラム(g)のBaTiO(BT)を16.5gのSOLSPERSE 76500分散剤、110gのMEK、及び164gのMIBKと共にMiniCerの中で4320rpmで約10分間粉砕して、粉砕された分散体を形成する。
工程2:32gのEPON 1001F及び8gのEPON 1050を40gのMEK溶媒に加え、完全に溶解するまでDispermat溶解機の中で回転させる。
工程3:10gのCAFを工程2のエポキシ溶液に加える。
工程4:240gのBT溶液(工程1で作製したもの)、及び120gのMEKを、工程3のエポキシ溶液に加え、均一な分散液が得られるまでDispermat溶解機で回転させる。
工程5:厚さ10μmの最終溶液を銅箔の1つの片にコーティングし、厚さ2.5μmの最終溶液を銅箔のもう1つの片にコーティングする。
工程6:標準ニップローラー積層装置を温度166℃及び速度0.3メートル/分で使用して、LCP不織布材料(6.2gsm)を間に挟んだ状態で2つのコーティングされた銅片を積層する。
工程7:最終高温硬化を190℃で4時間空気中で行ってコンデンサ積層体を形成する。
標準オーム計を使用してコンデンサ積層体の静電容量を測定し、誘電体層の厚さを測定した。測定した静電容量(C)を試料の領域(A)で割ることによって容量密度を計算した。
C/A=0.77nF/cm
【0056】
(実施例3)
工程1:1500グラム(g)のBaTiOを18gのSOLSPERSE 76500分散剤、110gのMEK、及び164gのMIBKと共にMiniCerの中で4320rpmで約10分間粉砕して、粉砕された分散体を形成する。
工程2:32gのEPON 1001F及び8gのEPON 1050を40gのMEK溶媒に加え、完全に溶解するまでDispermat溶解機の中で回転させる。
工程3:10gのCAFを工程2のエポキシ溶液に加える。
工程4:240gのBT溶液及び120gのMEKを、工程3のエポキシ溶液に加え、均一な分散液が得られるまでDispermat溶解機で回転させる。
工程5:厚さ5μmの最終溶液を銅箔の1つの片にコーティングし、厚さ7μmの最終溶液を銅のもう1つの片にコーティングする。
工程6:標準ニップローラー積層装置を温度166℃及び速度0.3メートル/分で使用して、LCP不織布材料(6.2gsm)を間に挟んだ状態で2つのコーティングされた銅片を積層する。
工程7:最終高温硬化を190℃で4時間空気中で行ってコンデンサ積層体を形成する。
標準オーム計を使用してコンデンサ積層体の静電容量を測定し、誘電体層の厚さを測定した。測定した静電容量(C)を試料の領域(A)で割ることによって容量密度を計算した。
C/A=0.86nF/cm
【0057】
(実施例4)
工程1:1250グラム(g)のBaTiOを15gのSOLSPERSE 76500分散剤、110gのMEK、及び164gのMIBKと共にMiniCerの中で4320rpmで約10分間粉砕して、粉砕された分散体を形成する。
工程2:32gのEPON 1001F及び8gのEPON 1050を40gのMEK溶媒に加え、完全に溶解するまでDispermat溶解機の中で回転させる。
工程3:10gのCAFを工程2のエポキシ溶液に加える。
工程4:240gのBT溶液及び120gのMEKを、工程3のエポキシ溶液に加え、均一な分散液が得られるまでDispermat溶解機で回転させる。
工程5:厚さ7μmの最終溶液を2片の銅箔にコーティングする。
工程6:4分間79℃の高温で、エッチング液として45重量%のKOH溶液を含む化学エッチングプロセスを使用して、LCP不織布材料を薄くし(49.2重量%減少)、次に脱イオン水で洗浄し、120℃で約15分乾燥させる。
工程7:標準ニップローラー積層装置を温度166℃及び速度0.3メートル/分で使用して、不織布材料を間に挟んだ状態で2つのコーティングされた銅片を積層する。
工程8:最終高温硬化を190℃で4時間空気中で行ってコンデンサ積層体を形成する。
標準オーム計を使用してコンデンサ積層体の静電容量を測定した。測定した静電容量(C)を試料の領域(A)で割ることによって容量密度を計算した。
C/A=0.73nF/cm
【0058】
(実施例5)
工程1:1375グラム(g)のBaTiOを16.5gのSOLSPERSE 76500分散剤、110gのMEK、及び164gのMIBKと共にMiniCerの中で4320rpmで約10分間粉砕して、粉砕された分散体を形成する。
工程2:32gのEPON 1001F及び8gのEPON 1050を40gのMEK溶媒に加え、完全に溶解するまでDispermat溶解機の中で回転させる。
工程3:10gのCAFを工程2のエポキシ溶液に加える。
工程4:240gのBT溶液及び120gのMEKを、工程3のエポキシ溶液に加え、均一な分散液が得られるまでDispermat溶解機で回転させる。
工程5:厚さ10μmの最終溶液を銅箔の1つの片にコーティングし、厚さ2.5μmの最終溶液を銅箔のもう1つの片にコーティングする。
工程6:9分間67℃の高温で、エッチング液として45% KOH溶液を含む化学エッチングプロセスを使用して、LCP不織布材料を薄くし(48.1重量%減少)、次に脱イオン水で洗浄し、120℃で約15分乾燥させる。
工程7:標準ニップローラー積層装置を温度166℃及び速度0.3メートル/分で使用して、不織布材料を間に挟んだ状態で2つのコーティングされた銅片を積層する。
工程8:最終高温硬化を190℃で4時間空気中で行ってコンデンサ積層体を形成する。
標準オーム計を使用してコンデンサ積層体の静電容量を測定した。測定した静電容量(C)を試料の領域(A)で割ることによって容量密度を計算した。
C/A=1.08nF/cm
【0059】
(実施例6)
工程1:1375グラム(g)のBaTiOを16.5gのSOLSPERSE 76500分散剤、110gのMEK、及び164gのMIBKと共にMiniCerの中で4320rpmで約10分間粉砕して、粉砕された分散体を形成する。
工程2:32gのEPON 1001F及び8gのEPON 1050を40gのMEK溶媒に加え、完全に溶解するまでDispermat溶解機の中で回転させる。
工程3:10gのCAFを工程2のエポキシ溶液に加える。
工程4:240gのBT溶液及び120gのMEKを、工程3のエポキシ溶液に加え、均一な分散液が得られるまでDispermat溶解機で回転させる。
工程5:厚さ10μmの最終溶液を銅箔の1つの片にコーティングし、厚さ2.5μmの最終溶液を銅箔のもう1つの片にコーティングする。
工程6:4分間79℃の高温で、エッチング液として45% KOH溶液を含む化学エッチングプロセスを使用して、LCP不織布材料を薄くし(49.2重量%減少)、次に脱イオン水で洗浄し、120℃で約15分乾燥させる。
工程7:標準ニップローラー積層装置を温度166℃及び速度0.3メートル/分で使用して、不織布材料を間に挟んだ状態で2つのコーティングされた銅片を積層する。
工程8:最終高温硬化を190℃で4時間空気中で行ってコンデンサ積層体を形成する。
標準オーム計を使用してコンデンサ積層体の静電容量を測定した。測定した静電容量(C)を試料の領域(A)で割ることによって容量密度を計算した。
C/A=1.11nF/cm
【0060】
(実施例7)
工程1:1375グラム(g)のBaTiOを1.2重量%のSOLSPERSE 76500分散剤、110gのMEK、及び164gのMIBKと共にMiniCerの中で4320rpmで約10分間粉砕して、粉砕された分散体を形成する。
工程2:32gのEPON 1001F及び8gのEPON 1050を40gのMEK溶媒に加え、完全に溶解するまでDispermat溶解機の中で回転させる。
工程3:10gのCAFを工程2のエポキシ溶液に加える。
工程4:240gのBT溶液及び120gのMEKを、工程3のエポキシ溶液に加え、均一な分散液が得られるまでDispermat溶解機で回転させる。
工程5:厚さ10μmの最終溶液を銅箔の1つの片にコーティングし、厚さ2.5μmの最終溶液を銅箔のもう1つの片にコーティングする。
工程6:酸素及びCプラズマ(標準的な500cc/分(SCCM)の酸素ガス流量及び100SCCMのC3ガス流量)、圧力300mTorr(39.9Pa)及びRFパワー2000ワットの4分間のプラズマエッチングプロセスを使用して、LCP不織布材料を薄くする(51.1重量%減少)。
工程7:標準ニップローラー積層装置を温度166℃及び速度0.3メートル/分で使用して、不織布材料を間に挟んだ状態で2つのコーティングされた銅片を積層する。
工程8:最終高温硬化を190℃で4時間空気中で行ってコンデンサ積層体を形成する。
標準オーム計を使用してコンデンサ積層体の静電容量を測定した。測定した静電容量(C)を試料の領域(A)で割ることによって容量密度を計算した。
C/A=1.14nF/cm
【0061】
(実施例8)
工程1:1375グラム(g)のBaTiOを16.5gのSOLSPERSE 76500分散剤、110gのMEK、及び164gのMIBKと共にMiniCer(又はLMZ−2)の中で4320rpmで約10分間粉砕して、粉砕された分散体を形成する。
工程2:32gのEPON 1001F及び8gのEPON 1050を40gのMEK溶媒に加え、完全に溶解するまでDispermat溶解機の中で回転させる。
工程3:10gのCAFを工程2のエポキシ溶液に加える。
工程4:240gのBT溶液及び120gのMEKを、工程3のエポキシ溶液に加え、均一な分散液が得られるまでDispermat溶解機で回転させる。
工程5:厚さ10μmの最終溶液を銅箔の1つの片にコーティングし、厚さ2.5μmの最終溶液を銅箔のもう1つの片にコーティングする。
工程6:酸素及びCプラズマ(標準的な500cc/分(SCCM)の酸素ガス流量及び100SCCMのCガス流量)、圧力300mTorr(39.9Pa)及びRFパワー2000ワットの3.2分間のプラズマエッチングプロセスを使用して、LCP不織布材料を薄くする(38.4重量%減少)。
工程7:標準ニップローラー積層装置を温度166℃及び速度0.3メートル/分で使用して、不織布材料を間に挟んだ状態で2つのコーティングされた銅片を積層する。
工程8:最終高温硬化を190℃で4時間空気中で行ってコンデンサ積層体を形成する。
標準オーム計を使用してコンデンサ積層体の静電容量を測定した。測定した静電容量(C)を試料の領域(A)で割ることによって容量密度を計算した。
C/A=1.03nF/cm
【0062】
(実施例9)
工程1:1375グラム(g)のBaTiOを16.5gのSOLSPERSE 76500分散剤、110gのMEK、及び164gのMIBKと共にMiniCerの中で4320rpmで約10分間粉砕して、粉砕された分散体を形成する。
工程2:32gのEPON 1001F及び8gのEPON 1050を40gのMEK溶媒に加え、完全に溶解するまでDispermat溶解機の中で回転させる。
工程3:10gのCAFを工程2のエポキシ溶液に加える。
工程4:240gのBT溶液及び120gのMEKを、工程3のエポキシ溶液に加え、均一な分散液が得られるまでDispermat溶解機で回転させる。
工程5:厚さ10μmの最終溶液を銅箔の1つの片にコーティングし、厚さ2.5μmの最終溶液を銅箔のもう1つの片にコーティングする。
工程6:酸素及びCプラズマ(標準的な500cc/分(SCCM)の酸素ガス流量及び100SCCMのCガス流量)、圧力300mTorr(39.9Pa)及びRFパワー2000ワットの2.4分間のプラズマエッチングプロセスによって、LCP不織布材料を薄くする(29.9重量%減少)。
工程7:標準ニップローラー積層装置を温度166℃及び速度0.3メートル/分で使用して、不織布材料を間に挟んだ状態で2つのコーティングされた銅片を積層する。
工程8:最終高温硬化を190℃で4時間空気中で行ってコンデンサ積層体を形成する。
標準オーム計を使用してコンデンサ積層体の静電容量を測定した。測定した静電容量(C)を試料の領域(A)で割ることによって容量密度を計算した。
C/A=0.96nF/cm
【0063】
(実施例10)
工程1:1375グラム(g)のBaTiOを16.5gのSOLSPERSE 76500分散剤、110gのMEK、及び164gのMIBKと共にMiniCerの中で4320rpmで約10分間粉砕して、粉砕された分散体を形成する。
工程2:32gのEPON 1001F及び8gのEPON 1050を40gのMEK溶媒に加え、完全に溶解するまでDispermat溶解機の中で回転させる。
工程3:10gのCAFを工程2のエポキシ溶液に加える。
工程4:240gのBT溶液及び120gのMEKを、工程3のエポキシ溶液に加え、均一な分散液が得られるまでDispermat溶解機で回転させる。
工程5:厚さ10μmの最終溶液を銅箔の1つの片にコーティングし、厚さ2.5μmの最終溶液を銅箔のもう1つの片にコーティングする。
工程6:酸素及びCプラズマ(標準的な500cc/分(SCCM)の酸素ガス流量及び100SCCMのCガス流量)、圧力300mTorr(39.9Pa)及びRFパワー2000ワットの1.6分間のプラズマエッチングプロセスによって、LCP不織布材料を薄くする(20重量%減少)。
工程7:標準ニップローラー積層装置を温度166℃及び速度0.3メートル/分で使用して、不織布材料を間に挟んだ状態で2つのコーティングされた銅片を積層する。
工程8:最終高温硬化を190℃で4時間空気中で行ってコンデンサ積層体を形成する。
標準オーム計を使用してコンデンサ積層体の静電容量を測定した。測定した静電容量(C)を試料の領域(A)で割ることによって容量密度を計算した。
C/A=0.91nF/cm
【0064】
(実施例11)
工程1:1500グラム(g)のBaTiOを16.5gのSOLSPERSE 76500分散剤、110gのMEK、及び164gのMIBKと共にMiniCer(又はLMZ−2)の中で4320rpmで約10分間粉砕して、粉砕された分散体を形成する。
工程2:32gのEPON 1001F及び8gのEPON 1050を40gのMEK溶媒に加え、完全に溶解するまでDispermat溶解機の中で回転させる。
工程3:10gのCAFを工程2のエポキシ溶液に加える。
工程4:240gのBT溶液及び120gのMEKを、工程3のエポキシ溶液に加え、均一な分散液が得られるまでDispermat溶解機で回転させる。
工程5:厚さ5μmの最終溶液を銅箔の1つの片にコーティングし、厚さ7μmの最終溶液を銅箔のもう1つの片にコーティングする。
工程6:酸素及びCプラズマ(標準的な500cc/分(SCCM)の酸素ガス流量及び100SCCMのCガス流量)、圧力300mTorr(39.9Pa)及びRFパワー2000ワットの2.4分間のプラズマエッチングプロセスを使用して、LCP不織布材料を薄くする(30重量%減少)。
工程7:標準ニップローラー積層装置を温度166℃及び速度0.3メートル/分で使用して、不織布材料を間に挟んだ状態で2つのコーティングされた銅片を積層する。
工程8:最終高温硬化を190℃で4時間空気中で行ってコンデンサ積層体を形成する。
標準オーム計を使用してコンデンサ積層体の静電容量を測定した。測定した静電容量(C)を試料の領域(A)で割ることによって容量密度を計算した。
C/A=1.03nF/cm
【0065】
(実施例12)
工程1:1500グラム(g)のBaTiOを18gのSOLSPERSE 76500分散剤、110gのMEK、及び164gのMIBKと共にMiniCerの中で4320rpmで約10分間粉砕して、粉砕された分散体を形成する。
工程2:32gのEPON 1001F及び8gのEPON 1050を40gのMEK溶媒に加え、完全に溶解するまでDispermat溶解機の中で回転させる。
工程3:10gのCAFを工程2のエポキシ溶液に加える。
工程4:240gのBT溶液及び120gのMEKを、工程3のエポキシ溶液に加え、均一な分散液が得られるまでDispermat溶解機で回転させる。
工程5:厚さ5μmの最終溶液を銅箔の1つの片にコーティングし、厚さ7μmの最終溶液を銅箔のもう1つの片にコーティングする。
工程6:酸素及びCプラズマ(標準的な500cc/分(SCCM)の酸素ガス流量及び100SCCMのCガス流量)、圧力300mTorr(39.9Pa)及びRFパワー2000ワットの1.6分間のプラズマエッチングプロセスによって、LCP不織布材料を薄くする(20重量%減少)。
工程7:標準ニップローラー積層装置を温度166℃及び速度0.3メートル/分で使用して、不織布材料を間に挟んだ状態で2つのコーティングされた銅片を積層する。
工程8:最終高温硬化を190℃で4時間空気中で行ってコンデンサ積層体を形成する。
標準オーム計を使用してコンデンサ積層体の静電容量を測定した。測定した静電容量(C)を試料の領域(A)で割ることによって容量密度を計算した。
C/A=0.97nF/cm
【0066】
(実施例13)
工程1:1500グラム(g)のBaTiOを18gのSOLSPERSE 76500分散剤、110gのMEK、及び164gのMIBKと共にMiniCerの中で4320rpmで約10分間粉砕して、粉砕された分散体を形成する。
工程2:32gのEPON 1001F及び8gのEPON 1050を40gのMEK溶媒に加え、完全に溶解するまでDispermat溶解機の中で回転させる。
工程3:10gのCAFを工程2のエポキシ溶液に加える。
工程4:240gのBT溶液及び120gのMEKを、工程3のエポキシ溶液に加え、均一な分散液が得られるまでDispermat溶解機で回転させる。
工程5:厚さ7μmの最終溶液を2片の銅箔にコーティングする。
工程6:酸素及びCプラズマ(標準的な500cc/分(SCCM)の酸素ガス流量及び100SCCMのCガス流量)、圧力300mTorr(39.9Pa)及びRFパワー2000ワットの2.4分間のプラズマエッチングプロセスを使用して、不織布材料を30重量%薄くする。
工程7:標準ニップローラー積層装置を温度166℃及び速度0.3メートル/分で使用して、不織布材料を間に挟んだ状態で2つのコーティングされた銅片を積層する。
工程8:最終高温硬化を190℃で4時間空気中で行ってコンデンサ積層体を形成する。
標準オーム計を使用してコンデンサ積層体の静電容量を測定した。測定した静電容量(C)を試料の領域(A)で割ることによって容量密度を計算した。
C/A=0.99nF/cm
この発明の様々な修飾及び変更は、この発明の範囲及び趣旨から逸脱しないことが、当業者には明らかであろうし、この発明は、本明細書に記載された具体的な実施態様に不当に限定されるものではないことが、理解されるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
樹脂と不織布材料とを含む誘電体層を有する受動電気物品を含む、物品。
【請求項2】
前記不織布材料が、液晶ポリマー、ナイロン、ポリエステル、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、ポリプロピレン、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、及びポリ(エーテルスルホン)−ポリフッ化ビニリデン(PES−PVDF)、ポリエーテルイミド−ポリフッ化ビニリデン(PEI−PVDF)、ポリアクリロニトリル−ポリフッ化ビニリデン(PAN−PVDF)、エチレンクロロトリフルオロエチレン(ECTFE)などのハイブリッド材料、並びにこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1に記載の物品。
【請求項3】
前記不織布材料が液晶ポリマーを含む、請求項1に記載の物品。
【請求項4】
前記不織布材料が、厚さ約20マイクロメートル〜約0.5マイクロメートルである、請求項1に記載の物品。
【請求項5】
前記不織布材料が、約20〜約500ナノメートルの直径を有する繊維を含む、請求項1に記載の物品。
【請求項6】
前記誘電体層が、誘電体粒子を更に含む、請求項1に記載の物品。
【請求項7】
前記不織布材料が、メルトブローン不織布、スパンボンド不織布、及び電子スピニング加工不織布からなる群から選択される、請求項1に記載の物品。
【請求項8】
前記不織布材料が架橋される、請求項1に記載の物品。
【請求項9】
前記誘電体層の両面に導電性基材を更に含む、請求項1に記載の物品。
【請求項10】
2枚の導電性基材を用意する工程と、
各導電性基材の表面に樹脂をコーティングする工程と、
前記導電性基材の前記樹脂コーティングされた表面の間に不織布材料を用意する工程と、
前記樹脂コーティングされた導電性基材と前記不織布材料とを共に積層する工程と、を含む、電気物品の製造方法。
【請求項11】
前記不織布材料が、液晶ポリマー、ナイロン、ポリエステル、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、ポリプロピレン、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、及びポリ(エーテルスルホン)−ポリフッ化ビニリデン(PES−PVDF)、ポリエーテルイミド−ポリフッ化ビニリデン(PEI−PVDF)、ポリアクリロニトリル−ポリフッ化ビニリデン(PAN−PVDF)、エチレンクロロトリフルオロエチレン(ECTFE)などのハイブリッド材料、並びにこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記不織布材料が、厚さ約20マイクロメートル〜約0.5マイクロメートルである、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記不織布材料が、約20〜約500ナノメートルの直径を有する繊維を含む、請求項10に記載の方法。
【請求項14】
前記不織布材料が架橋される、請求項10に記載の方法。
【請求項15】
第1の導電性基材の表面に樹脂層をコーティングする工程と、
第2の導電性基材の表面に不織布材料を形成する工程と、
前記樹脂層と不織布材料が互いに対向した状態で、前記導電性基材を共に積層する工程と、を含む、電気物品の製造方法。
【請求項16】
前記不織布材料が、厚さ約20マイクロメートル〜約0.5マイクロメートルである、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記不織布材料が、約20〜約500ナノメートルの直径を有する繊維を含む、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
第1及び第2の導電性基材の一方又は両方の第1の表面に不織布材料を形成する工程と、
両方の導電性基材の前記第1の表面に樹脂層をコーティングする工程と、
樹脂コーティングされた第1の表面が互いに対向した状態で、前記導電性基材を共に積層する工程と、を含む、電気物品の製造方法。
【請求項19】
前記不織布材料が、厚さ約20マイクロメートル〜約0.5マイクロメートルである、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記不織布材料が、約20〜約500ナノメートルの直径を有する繊維を含む、請求項18に記載の方法。

【公表番号】特表2012−525719(P2012−525719A)
【公表日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−508773(P2012−508773)
【出願日】平成22年4月30日(2010.4.30)
【国際出願番号】PCT/US2010/033167
【国際公開番号】WO2010/127245
【国際公開日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【出願人】(505005049)スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー (2,080)
【Fターム(参考)】