説明

圧電発振器

【課題】パッケージベースに圧電振動片とIC部品を備えた圧電発振器の小型化を図る。
【解決手段】本発明の圧電発振器10は、パッケージベース20に圧電振動片30及びIC部品50が収容されている。圧電振動片30は、圧電材料からなり励振電極36が形成されている薄肉部32、及び薄肉部32と一体的に形成されている厚肉部34を有し、IC部品50は、能動面に複数のパッド51が形成され、パッケージベース20の底面に圧電振動片30の厚肉部34の下面が実装され、IC部品50の複数のパッド51が、パッケージベース20の底面より高い位置にある段差部28の上面に形成された実装電極29と、圧電振動片30の厚肉部34の上面に形成された接続電極38とに実装されていることを特徴としている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特にパッケージ内に圧電振動片及びIC(半導体集積回路)部品を備えた圧電発振器に関する。
【背景技術】
【0002】
圧電振動子や、圧電振動子と電子部品を同一パッケージに備えた圧電デバイスは、小型の情報機器などの電子機器に幅広く用いられている。近年、電子機器分野においてはその小型化・薄型化が急速に進んでおり、その電子機器に用いられる圧電デバイスについても、さらなる小型化・薄型化が要求されている。
【0003】
従来、圧電デバイスの小型化を図ったものの例として特許文献1〜3を挙げることができる。このうち特許文献1及び2に示す圧電デバイスは、パッケージベースにIC部品を搭載した後、このIC部品の上方に圧電振動片を設けた圧電デバイスが開示されている。
【0004】
また特許文献3に示す圧電発振器は、パッケージベースに圧電振動片を搭載した後、この圧電振動片の上方にIC部品を設けた圧電デバイスが開示されている。
このような圧電デバイスによれば、パッケージベースの平面スペースを縮小することで圧電デバイス全体の小型化を図ることができ、配線パターンを短縮あるいは省略することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2001−217476号公報
【特許文献2】特開2003−37441号公報
【特許文献3】特開2006−101090号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら特許文献1及び2に示す圧電デバイスの構成では、IC部品を搭載した後、圧電振動片を搭載し、振動片の周波数調整を行なうことになる。このとき、圧電振動片に不具合が生じて発振しない場合には、IC部品が無駄になることがあった。
【0007】
また特許文献3に示す圧電デバイスは、圧電振動片を先行して搭載することにより、IC部品の実装前に圧電振動片の不良判別が可能となる。不良判別した良品の振動片の上方にIC部品を搭載することにより歩留まりが良くなる。しかしIC部品を搭載するため、パッケージベースに段差部を設ける必要があり、圧電デバイス全体の小型化に問題があった。
そこで本発明は、上記従来技術の問題点を解決するため、IC部品と圧電振動片を備えた圧電デバイスの小型化を図ることを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上記の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
〔適用例1〕パッケージベースに圧電振動片及びIC部品が収容された圧電発振器であって、前記圧電振動片は、圧電材料からなり励振電極が形成されている薄肉部、及び前記薄肉部と一体的に形成されている厚肉部を有し、前記IC部品は、能動面に複数のパッドが形成され、前記パッケージベースの底面に前記圧電振動片の前記厚肉部の下面が実装され、前記IC部品の前記複数のパッドが、前記パッケージベースの前記底面より高い位置にある段差部の上面に形成された実装電極と、前記圧電振動片の前記厚肉部の上面に形成された接続電極とに実装されていることを特徴とする圧電発振器。
【0009】
これによりIC部品を載置するパッケージベースの段差部(載置部)を一部省略することができ、圧電デバイス全体の小型化を図ることができる。また圧電振動片とIC部品の間に電気的接続配線を設ける必要がなく、両者を直接接続することができる。よって、発振出力が高周波信号の場合、インピーダンスの増加を抑えることができる。また製造工程の短略化及び製造コストの削減化を図ることができる。
【0010】
〔適用例2〕適用例1に記載の圧電発振器において、前記段差部の前記上面と、前記圧電振動片の前記厚肉部の前記上面とが、実質的に同じ高さであることを特徴とする圧電発振器。
ここで「実質的」というのは、製造誤差等に起因してわずかな誤差が生じる場合でも、同じ作用効果を得ることができるときには、そのような誤差も含むという意味である。
これによりパッケージの段差部の上面と圧電振動片の上面とに跨って実装されるIC部品の実装状態や実装工程が安定化する。
【0011】
〔適用例3〕適用例1又は2に記載の圧電発振器において、前記IC部品は、前記パッケージベースを平面視して、前記圧電振動片の振動領域と重ならない位置に配置したことを特徴とする圧電発振器。
【0012】
これにより圧電振動片の振動領域とIC部品が上下に重ならないため、発振周波数の調整場所を上面に露出させることができ、調整箇所を自由に調整することができる。またパッケージベースに発振周波数を調整するための封止孔を設ける必要がないため、圧電デバイス全体の製造工程を短略化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の圧電発振器の第1実施形態の分解斜視図である。
【図2】本発明の圧電発振器の第1実施形態の平面図及び断面図である。
【図3】本発明の圧電発振器の第2実施形態の分解斜視図である。
【図4】本発明の圧電発振器の第2実施形態の平面図及び断面図である。
【図5】本発明の圧電発振器の第3実施形態の分解斜視図である。
【図6】本発明の圧電発振器の第3実施形態の構成概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の圧電発振器の実施形態を添付の図面を参照しながら、以下詳細に説明する。
図1は本発明の圧電発振器の第1実施形態の分解斜視図である。図2は本発明の圧電発振器の第1実施形態の平面図(IC部品を破線で示す。)及び断面図である(いずれも蓋体を除く)。図示のように第1実施形態の圧電発振器10は、パッケージベース20と、圧電振動片30と、IC部品50と、蓋体60を主な基本構成としている。
【0015】
パッケージベース20は、実装基板22と囲繞部24から構成されている。実装基板22は上面に後述する圧電振動片30を実装する実装面を有している。また実装基板22は、基板を平面視して、実装する圧電振動片の振動領域と重なる位置に表裏面を貫通する封止孔26を設けている。
【0016】
囲繞部24は、実装基板22の矩形外周に沿って枠状に形成され、実装基板22と接合させることにより、圧電振動片30及び後述するIC部品50を収容するキャビティを形成することができる。囲繞部24は圧電振動片30よりもわずかに大きな開口の第1基板24a、及びIC部品50よりも僅かに大きな開口の第2基板24bを積層し、段差部28が形成されている。段差部28の上面の高さ(第1基板24aの厚み)は実装基板22に実装した圧電振動片30の上面の高さと実質的に同じになるように予め設定している。
【0017】
さらにパッケージベース20の段差部28の上面には、IC部品50を実装するための実装電極29が複数形成されている。
蓋体60は、パッケージベース20のキャビティに圧電振動片30及びIC部品50を搭載した後、キャビティの開口を封止するものである。
【0018】
圧電振動片30は、薄肉部32とその外周を囲む厚肉部34を一体形成した圧電材料からなる基板を備えている。
薄肉部32は圧電振動片30の振動領域となり、中央に励振電極36a,36bが形成されている。励振電極36a,36bは薄肉部32の表裏面に対向するように形成されている。薄肉部32は、高い周波数を得るため、予め定めた所定の薄さに設定し、かつ振動漏れを防止するため励振電極36の周囲を所定の大きさに設定されている。
【0019】
厚肉部34は、実装基板22に圧電振動片30を搭載する際の支持部の役割を担っている。厚肉部34は、IC部品50の接続パッド52と電気的に接続する接続電極38が形成されている。接続電極38は、リード電極40を介して励振電極36と電気的に接続されている。なお第1実施形態の圧電振動片30の2つの接続電極38a,38bのうち、接続電極38bは、裏面の励振電極36bと接続するリード電極40を裏面から表面に引き回して振動片の表面に形成されている。励振電極36、リード電極40、接続電極38は、圧電振動片30の表裏面に真空蒸着またはスパッタ蒸着等により一体形成することができる。
【0020】
IC部品50は、一例として電圧制御回路、温度補償回路などを用いることができ、能動面に複数のパッド51が形成されている。複数のパッド51のうち少なくとも2つは圧電振動片30との接続パッド52a,52bとしている。その他のパッド51は一例として、VDD(電源電圧用)パッド、GNDパッド、発振信号出力用パッド、発振周波数制御電圧入力パッド等とすることができる。
【0021】
上記構成による圧電発振器10の製造方法は、まず圧電振動片30をパッケージベース20の底面に、接着手段70(非導電性接着剤、TABテープ等)を介して実装する。このとき圧電振動片30の励振電極36bは、ベース底面の封止孔26の上方に位置されている。また実装された圧電振動片30の上面とパッケージベース20の段差部28の上面は実質的に同じ高さとなるように設定されている。
【0022】
次にIC部品50を圧電振動片30の上方に実装する。このときIC部品50の下面は、パッケージベース20を平面視して、圧電振動片30の振動領域と重なる位置に配置されている。またIC部品50の一端に形成した接続パッド52a,52bと圧電振動片30の表面の2つの接続電極38a,38bが平面視して重なる位置で、金属バンプ72を介して電気的に直接接続させている。その他のパッド51は、段差部28に設けた実装電極29と、金属バンプ72を介して電気的に直接接続させている。
【0023】
IC部品50を実装した後、キャビティの上面に蓋体60を接合する。
次に圧電振動片30の周波数調整を行なう。周波数調整は、一例として封止孔26からキャビティ内の圧電振動片30の励振電極36にイオンガンやプラズマガン等からなる高エネルギーの粒子又はレーザーを照射して、励振電極36の厚さや質量を調整することにより行なう。
【0024】
周波数を調整した後、真空中又は不活性雰囲気中で、封止孔26を封止材27を介して封止する。
上記構成による第1実施形態の圧電発振器10によれば、IC部品50の載置するパッケージベース20の段差部を一部省略することができ、圧電発振器全体の小型化を図ることができる。圧電振動片30とIC部品50の間に電気的接続配線を設ける必要がなく、両者を直接接続することができる。よって、発振出力が高周波信号の場合、インピーダンスの増加を抑えることができる。また製造工程の短略化及び製造コストの削減化を図ることができる。
【0025】
IC部品50は、パッケージベース20を平面視して、圧電振動片30の振動領域と重なる位置に配置されている。これによりパッケージの平面スペースを縮小でき、圧電デバイス全体の小型化を図ることができる。
【0026】
次に本発明の第2実施形態の圧電発振器100について以下説明する。図3は本発明の圧電発振器の第2実施形態の分解斜視図である。図4は本発明の圧電発振器の第2実施形態の平面図(IC部品501を破線で示す。)及び断面図である(いずれも蓋体を除く)。図示のように第2実施形態の圧電発振器100は、パッケージベース201と、圧電振動片301と、IC部品501と、蓋体60を主な基本構成としている。
【0027】
パッケージベース201は、実装基板221と囲繞部241から構成されており、囲繞部241は圧電振動片301よりも僅かに大きな開口の第1基板241a、及び第1基板241aよりも大きな開口の第2基板241bを積層し、段差部281が形成されている。段差部281の高さ(第1基板241aの厚み)は実装基板221に実装した圧電振動片301の高さと一致するように予め設定している。パッケージベース201の段差部281の上面には、IC部品501を実装するための実装電極291,292が複数形成されている。また実装基板221に圧電振動片301を実装するためのマウント電極80が形成されている。このマウント電極80は、実装電極292と電気的に接続させている。
【0028】
圧電振動片301は、薄肉部321とその側方に厚肉部341が一体形成された基板である。
薄肉部321は圧電振動片301の振動領域となり、中央に励振電極361,362が形成されている。励振電極361,362は薄肉部321の表裏面に対向するように形成されている。
【0029】
厚肉部341は、IC部品501の接続パッド521及び実装基板221のマウント電極80とそれぞれ電気的に接続する接続電極381、382が表裏面に形成されている。接続電極381,382は、リード電極40を介して励振電極361,362と電気的に接続されている。
【0030】
IC部品501は、第1実施形態と同様に、一例として電圧制御回路、温度補償回路などを用いることができ、能動面に複数のパッド511が形成されている。複数のパッド511のうち少なくとも2つは圧電振動片301との接続パッド521,522としている。
【0031】
上記構成による圧電発振器100の製造方法は、実装基板221に圧電振動片301を実装する。具体的には圧電振動片301の接続電極382を、金属バンプ72を用いて実装基板221上のマウント電極80と電気的に接続する。これにより接続電極382は、マウント電極80を介して実装電極292と電気的に接続されたことになる。このとき実装された圧電振動片301の厚肉部の上面(圧電振動片301の高さ)とパッケージベース201の段差部281の上面(段差部281の高さ)は実質的に同じ高さとなるように設定している。振動片を実装した後、圧電振動片301の上方にIC部品501を実装する際、パッケージベース201を平面視して、IC部品501の下面が、圧電振動片301の振動領域と重ならない位置に配置されている。そして接続パッド521,522及びパッド511をそれぞれ、接続電極381及び実装電極291,292と金属バンプ72を介して電気的に直接接続させている。
【0032】
次に圧電振動片301の周波数調整を行なう。振動片の発振領域(励振電極361)は、上方のIC部品501から突出しているため、封止孔を設けなくても、容易に調整領域を調整することができる。
最後にキャビティの上面を蓋体60を用いて気密に封止する。
【0033】
上記構成による第2実施形態の圧電発振器100によれば、IC部品501の載置するパッケージベース201の段差部を一部省略することができ、圧電発振器全体の小型化を図ることができる。また圧電振動片201の振動領域とIC部品501が上下に重ならないため、発振周波数の調整場所を上面に露出させることができ、調整箇所を自由に調整することができる。またパッケージベース201に発振周波数を調整するための封止孔を設ける必要がないため、圧電発振器全体の製造工程を短略化することができる。
【0034】
次に本発明の第3実施形態の圧電発振器101について以下説明する。図5は本発明の圧電発振器の第3実施形態の分解斜視図である。図6は本発明の圧電発振器の第3実施形態の構成概略図である。図6(1)は平面図、(2)は(1)のA−A矢視図、(3)は(1)のB−B断面図をそれぞれ示している(蓋体を除く)。
【0035】
第3実施形態の圧電発振器101の圧電振動片300としては、圧電効果を奏する部材、例えば水晶やタンタル酸リチウム、ニオブ酸リチウム、及び圧電セラミックス等に電極パターンを形成して励振可能としたものであれば、その形態も種々選択可能である。また、圧電振動片300は、シリコンなど圧電効果を奏さない部材に、圧電膜を付けた振動片に代えることもできる。ここで本実施形態では、部材を周波数−温度特性に優れた水晶とし、以下のような形態の圧電振動片を採用している。すなわち、一対の振動腕310と、この振動腕310を支える基部320、及び振動腕310と基部320とを支持する一対の固定用腕330とを有する。ここで固定用腕330は、支持状態の安定性を確保するために、基部320から振動腕310と反対方向へ延設されたくびれ部340を介し、基部320の側方両側へ延設される。基部320の側方へ延設された固定用腕330はさらに、振動腕310の延設方向へと延設されている。このような形態とすることで、その実装状態を安定させることができ、圧電振動片の実装状態での水平位置を確保しやすくしている。また、励振部である振動腕310から固定部である固定用腕330の先端までの距離を長くすることで、振動漏れを防止することができる。さらに、基部320と固定用腕330との間にくびれ部340を介在させたことにより、振動漏れ防止の効果を高めることができる。
【0036】
振動腕310には、その断面において対向する面に同電位の電圧が印加されるように励振電極350,360が形成されている。なお励振電極350,360は、図6中逆向きの斜線で示すように、対を成す2つの振動腕310において互いに対応する面には、異なる極性の電位の電圧が印加されるように配線されている。固定用腕330には、励振電極350,360に対する電力の供給を行うための接続電極370,380が形成されており、基部等に形成された引出し電極390a,390bを介して励振電極350,360と電気的に接続されている。
【0037】
パッケージベース200は、実装基板220と囲繞部240から構成されており、囲繞部240は圧電振動片300よりもわずかに大きな開口の第1基板240a、第1基板240aよりも大きな開口の第2基板240bを積層し、段差部280が形成されている。段差部280の上面(高さ、すなわち第1基板240aの厚み)は実装基板220に実装した圧電振動片300の厚肉部の上面(高さ)と実質的に同じ高さになるように予め設定している。パッケージベース200の段差部280の上面には、IC部品500を実装するための実装電極290が複数形成されている。
【0038】
IC部品500は、第1実施形態と同様に、一例として電圧制御回路、温度補償回路などを用いることができ、能動面に複数のパッド510が形成されている。複数のパッド510のうち少なくとも2つは圧電振動片300との接続パッド520としている。
【0039】
上記構成による第3実施形態の圧電発振器101の製造方法は、第1実施形態と同様にパッケージベース200の底面に圧電振動片300を接着手段70を介して実装する。このとき実装された圧電振動片300の高さとパッケージベース200の段差部280の高さは同程度の高さとなるように設定している。
【0040】
次にIC部品500を圧電振動片300の上方に実装する。このときIC部品500の下面は、パッケージベース200を平面視して、圧電振動片30の振動領域と重なる位置であって、圧電振動片の周波数調整領域となる励振電極350,360の一部がIC部品500から突出するように配置されている。
【0041】
またIC部品500の一端に形成した接続パッド520a,520bと圧電振動片300の表面の2つの接続電極370,380が平面視して重なる位置で、金属バンプ72を介して電気的に直接接続させている。その他のパッド510は、段差部280に設けた実装電極290と、金属バンプ72を介して電気的に直接接続させている。
【0042】
次に圧電振動片300の周波数調整を行なう。振動片の励振電極350,360が上方のIC部品500から一部突出しているため、封止孔を設けなくても、容易に調整領域を調整することができる。
最後にキャビティの上面を蓋体60を用いて気密に封止する。
【0043】
上記構成による第3実施形態の圧電発振器101によれば、IC部品500を載置するパッケージベース200の段差部を一部省略することができ、圧電発振器全体の小型化を図ることができる。また圧電振動片300の励振電極の一部とIC部品500が上下に重ならないため、発振周波数の調整場所を上面に露出させることができ、調整箇所を調整することができる。またパッケージベース200に発振周波数調整するための封止孔を設ける必要がないため、圧電発振器全体の製造工程を短略化することができる。
【符号の説明】
【0044】
10,100,101………圧電発振器、20,200,201………パッケージベース、22………実装基板、24………囲繞部、26………封止孔、27………封止材、28………段差部、29………実装電極、30,300,301………圧電振動片、32………薄肉部、34………厚肉部、36………励振電極、38………接続電極、40………リード電極、50,500,501………IC部品、51………パッド、52………接続パッド、60………蓋体、70………接着手段、72………金属バンプ、80………マウント電極。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
パッケージベースに圧電振動片及びIC部品が収容された圧電発振器であって、
前記圧電振動片は、圧電材料からなり励振電極が形成されている薄肉部、及び前記薄肉部と一体的に形成されている厚肉部を有し、
前記IC部品は、能動面に複数のパッドが形成され、
前記パッケージベースの底面に前記圧電振動片の前記厚肉部の下面が実装され、
前記IC部品の前記複数のパッドが、前記パッケージベースの前記底面より高い位置にある段差部の上面に形成された実装電極と、前記圧電振動片の前記厚肉部の上面に形成された接続電極とに実装されていることを特徴とする圧電発振器。
【請求項2】
請求項1に記載の圧電発振器において、
前記段差部の前記上面と、前記圧電振動片の前記厚肉部の前記上面とが、実質的に同じ高さであることを特徴とする圧電発振器。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の圧電発振器において、
前記IC部品は、前記パッケージベースを平面視して、前記圧電振動片の振動領域と重ならない位置に配置したことを特徴とする圧電発振器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−220041(P2010−220041A)
【公開日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−66396(P2009−66396)
【出願日】平成21年3月18日(2009.3.18)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】