説明

地図情報提供装置及び地図情報提供プログラム

【課題】初期表示した地図画像の一部領域が選択された場合に、当該領域について有用性のある地図情報を提供する。
【解決手段】地図情報提供装置は、初期表示用の地図画像の一部領域を拡大した地図画像である詳細地図画像に対して、初期表示用の地図画像にない地図情報を含めるようにする。これにより、初期表示用の地図画像から詳細地図画像が選択された場合に、詳細地図画像には、初期表示用の地図画像にはない地図情報が含まれているため、有用性のある地図情報を提供できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、広域地図及び詳細地図に関する情報を提供する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、地図情報を表示する装置には、現在地周辺の渋滞状況を表示する車載地図情報表示装置(例えば、特許文献1参照)や画面上に表示している地図画像の一部領域が選択されると、選択された領域を拡大して表示する携帯電話装置等がある(例えば、特許文献2参照)。
【0003】
【特許文献1】特許2669175号公報
【特許文献2】特開2003−178318号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1のような車載地図情報表示装置は、現在地周辺の渋滞情報を表示しているのみであり、特許文献2のような携帯電話装置は、最初に表示している地図画像の一部を拡大表示しているに過ぎない。よって、上記の装置が提供する各種地図情報は、利用者にとって情報量が十分でないという問題点があった。
【0005】
本発明が解決しようとする課題としては、上記のものが例として挙げられる。本発明の目的は、初期表示した地図画像の一部領域が選択された場合に、当該領域について有用性のある地図情報を提供する地図情報提供装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の発明は、端末装置とネットワークを介して通信可能に接続され、地図情報を提供する地図情報提供装置であって、地図情報を記憶する地図情報記憶手段と、前記地図情報に基づいて、道路形状を有する広域地図画像を含む所定ファイル形式の広域地図ファイルを生成する広域地図生成手段と、前記地図情報に基づいて、前記広域地図画像を分割した詳細地図画像を含む所定ファイル形式の詳細地図ファイルを生成する詳細地図生成手段と、前記広域地図ファイル及び前記詳細地図ファイルを記憶する地図ファイル記憶手段と、前記端末装置の取得要求に応じて、前記広域地図ファイル及び前記詳細地図ファイルを送信する地図ファイル送信手段と、を備え、前記詳細地図生成手段は、前記広域地図画像にない前記地図情報を詳細地図画像に含めることを特徴とする。
【0007】
請求項7に記載の発明は、端末装置とネットワークを介して通信可能に接続され、地図情報を提供するコンピュータによって実行される地図情報提供プログラムであって、地図情報を記憶する地図情報記憶手段と、前記地図情報に基づいて、道路形状を有する広域地図画像を含む所定ファイル形式の広域地図ファイルを生成する広域地図生成手段と、前記地図情報に基づいて、前記広域地図画像を分割した詳細地図画像を含む所定ファイル形式の詳細地図ファイルを生成する詳細地図生成手段と、前記広域地図ファイル及び前記詳細地図ファイルを記憶する地図ファイル記憶手段と、前記端末装置の取得要求に応じて、前記広域地図ファイル及び前記詳細地図ファイルを送信する地図ファイル送信手段、として前記コンピュータを機能させ、前記詳細地図生成手段は、前記広域地図画像にない前記地図情報を詳細地図画像に含めることを特徴とする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明の好適な実施形態では、地図情報を提供する地図情報提供装置は、端末装置とネットワークを介して通信可能に接続され、地図情報を記憶する地図情報記憶手段と、前記地図情報に基づいて、道路形状を有する広域地図画像を含む所定ファイル形式の広域地図ファイルを生成する広域地図生成手段と、前記地図情報に基づいて、前記広域地図画像を分割した詳細地図画像を含む所定ファイル形式の詳細地図ファイルを生成する詳細地図生成手段と、前記広域地図ファイル及び前記詳細地図ファイルを記憶する地図ファイル記憶手段と、前記端末装置の取得要求に応じて、前記広域地図ファイル及び前記詳細地図ファイルを送信する地図ファイル送信手段と、を備え、前記詳細地図生成手段は、前記広域地図画像にない前記地図情報を詳細地図画像に含める。
【0009】
上記の地図情報提供装置は、所定のエリア(例えば、東京の都心等)の主要道路間の接続状態を表す広域地図画像を地図情報に基づいて生成し、当該広域地図画像を含む所定ファイル形式(例えば、Webコンテンツ作成プログラムであるFLASH(登録商標)によって作成されたファイル)の広域地図ファイルを生成する。そして、地図情報提供装置は、前記広域地図画像の表示範囲を複数に分割(例えば、9分割)した詳細地図画像を前記地図情報に基づいて生成し、当該詳細地図画像を含む所定ファイル形式(例えば、FLASHによって作成されたファイル)の詳細地図ファイルを生成する。なお、地図情報提供装置は、前記広域地図画像に含まれていない地図情報(例えば、交差点のカメラ設置位置や道路名称等)を前記詳細地図画像に含める。そして、地図情報提供装置は、端末装置(例えば、携帯電話等)からの送信要求に応じて、前記広域地図ファイルや前記詳細地図ファイルを送信する。
【0010】
これにより、地図情報提供装置は、端末装置に対して、広域地図画像及び詳細地図画像を表示させることができる。そして、詳細地図画像には、広域地図画像の表示領域の一部を拡大表示しただけでなく、広域地図画像には含まれていない地図情報が含まれている。
【0011】
よって、利用者は、広域地図画像を利用している場合、所定のエリア全体の概要を把握することができ、詳細地図画像を利用している場合は、エリアの一部を拡大した状態で利用できるだけでなく、広域地図画像を利用しただけでは、得ることができない情報を取得することができる。
【0012】
すなわち、地図情報提供装置は、初期表示用の地図画像である広域地図画像の一部領域が選択された場合に、広域地図画像にはない情報を有する詳細地図画像を提供することにより、有用性のある地図情報を提供できる。
【0013】
上記の地図情報提供装置の一態様では、前記詳細地図生成手段は、前記詳細地図画像の表示領域の外側の所定範囲内に、追加対象物がある場合、前記詳細地図画像の表示領域に前記追加対象物を示す追加対象物情報を含むように調整する。これによれば、地図情報提供装置は、詳細地図画像の表示領域の外側の所定範囲内の追加対象物を詳細地図画像の表示領域に含めるので、単純に広域地図画像を等分割した領域を詳細地図画像の表示領域とする場合に比して、より利用者にとって有用性のある詳細地図画像を提供することができる。
【0014】
上記の地図情報提供装置の一態様では、前記追加対象物情報は、道路の分岐、交差点及びランドマークを含む。この場合、地図情報提供装置は、例えば、詳細地図画像の表示領域の外側の所定範囲内にある道路分岐部分を追加対象物情報として詳細地図画像に含むようにする。従って、地図情報提供装置は、単純に広域地図画像を等分割した領域を詳細地図画像の表示領域とする場合に比して、より利用者にとって有用性のある詳細地図画像を提供することができる。
【0015】
上記の地図情報提供装置の一態様では、前記地図情報提供装置は、所定のネットワークを介して交通情報提供装置と接続されており、前記交通情報提供装置から交通情報を取得する交通情報取得手段をさらに備え、前記詳細地図生成手段は、前記交通情報に基づいて、前記詳細地図画像に渋滞領域及び混雑領域を付加し、前記追加対象物は、前記渋滞領域又は前記混雑領域に該当する道路を含む。
【0016】
これによれば、地図情報提供装置は、交通情報提供装置から取得した交通情報に基づいて前記詳細地図画像に前記渋滞領域及び混雑領域を付加し、前記詳細地図画像の表示領域の外側の所定範囲内に前記渋滞領域又は前記混雑領域が存在する場合、前記詳細地図画像の表示領域に前記渋滞領域又は混雑領域を含めることになる。従って、地図情報提供装置は、単純に広域地図画像を等分割した領域を詳細地図画像の表示領域とする場合に比して、より利用者にとって有用性のある詳細地図画像を提供することができる。
【0017】
上記の地図情報提供装置の一態様では、前記道路は、複数種類存在し、前記詳細地図生成手段は、第1種類道路と第2種類道路との交差部分において、前記第1種類道路が第2種類道路の上を通る前記詳細地図画像及び前記第2種類道路が前記第1種類道路の上を通る前記詳細地図画像を前記詳細地図ファイルに含める。これによれば、2種類の詳細地図画像を利用することができる。つまり、利用者は、利用しやすい詳細地図画像を選択して利用することができる。
【0018】
上記の地図情報提供装置の一態様では、前記地図情報提供装置は、所定のネットワークと介してカメラ装置と接続されており、前記端末装置からの交通映像ファイル取得要求により指定された前記カメラ装置を識別するカメラ設置位置情報保持手段と、前記カメラ装置に対して、交通映像情報の取得要求を行い、前記交通映像情報を取得する交通映像情報取得手段と、前記交通映像情報を編集し、所定ファイル形式の交通映像ファイルを生成する交通映像ファイル生成手段と、前記交通映像ファイルを前記端末装置へ送信する交通映像ファイル送信手段と、をさらに備える。よって、地図情報提供装置11は、道路状況をより確実に把握可能な映像ファイルを提供することができる。
【0019】
本発明の他の観点では、端末装置とネットワークを介して通信可能に接続され、前記端末装置からの取得要求に応じて、道路形状を有する広域地図画像を含む所定ファイル形式の広域地図ファイル及び前記広域地図画像を分割した詳細地図画像を含む所定ファイル形式の詳細地図ファイルを提供するコンピュータによって実行される地図情報提供プログラムであって、地図情報を記憶する地図情報記憶手段と、前記地図情報に基づいて前記広域地図ファイルを生成する広域地図生成手段と、前記地図情報に基づいて前記詳細地図ファイルを生成する詳細地図生成手段と、前記広域地図ファイル及び前記詳細地図ファイルを記憶する地図ファイル記憶手段と、前記端末装置の取得要求に応じて、前記広域地図ファイル及び前記詳細地図ファイルを送信する地図ファイル送信手段、として前記コンピュータを機能させ、前記詳細地図生成手段は、前記広域地図画像にない前記地図情報を詳細地図画像に含める。このプログラムを、コンピュータ上で実行することにより、上記の地図情報提供装置を実現することができる。
【実施例】
【0020】
以下、図面を参照して本発明の好適な実施例について説明する。
【0021】
[地図情報提供システム]
図1に、本発明の実施例に係る地図情報提供システム100の構成を示す。図1に示すように、地図情報提供システム100は、携帯電話1、地図情報提供装置11、道路交通情報提供装置40、駐車場情報提供装置60、複数のカメラ装置70を備え、それぞれがネットワーク50で接続されている。
【0022】
携帯電話1は、送受信部2、表示部3、入力部4及び制御部5を備える。送受信部2は、地図情報提供装置11へ各種情報の送信要求を行ったり、地図情報提供装置11から送信される所定の地図データを受信したりする。表示部3は、利用者が入力部4を操作した結果や、地図情報提供装置11から取得した各種情報等を表示する。入力部4は、例えば、テンキー等である。利用者は、入力部4を操作し、各種情報を取得することができる。そして、制御部5は、携帯電話1全体を統括制御する。
【0023】
地図情報提供装置11は、制御部12、記憶部13、交通情報取得部14、広域地図生成部15、詳細地図生成部16、カメラ設置位置情報保持部17、送受信部18、カメラデータ取得部19、カメラデータ編集部20、駐車場位置情報保持部21、駐車場情報取得部22、及び駐車場情報編集部23を備える。制御部12は、地図情報提供装置11全体を統括制御する。
【0024】
記憶部13は、地図データと、当該地図データを道路に対して着目した広域図である広域デフォルメ地図画像250と、当該広域デフォルメ地図画像250の一部について拡大した詳細デフォルメ地図画像252とを保持する。また、当該広域デフォルメ地図画像250を含むファイルや当該詳細デフォルメ地図画像252を含むファイルも保持する。
【0025】
ここで、広域デフォルメ地図画像250とは、図2(a)に示すように、ある大きなエリア(例えば、東京の都心等)に関する道路を表す地図画像である。なお、道路には、図2(a)の太線で示す高速道路120と、図2(a)の細線で示す一般道路121とがある。また、広域デフォルメ地図画像250には、後述する交通情報取得部14が取得した交通情報に基づいて表示される混雑領域101や渋滞領域102が含まれる。このように、携帯電話1の利用者は、この広域デフォルメ地図画像250を参照すれば、ある一定のエリアの各道路の関連を一覧することができる。
【0026】
また、広域デフォルメ地図画像250を9分割した個々の領域について、広域デフォルメ地図画像を拡大した地図画像を詳細デフォルメ地図画像252とする。図2(b)に詳細デフォルメ地図画像252の例を示す。
【0027】
詳細デフォルメ地図画像252には、高速道路120、一般道路121、混雑領域101及び渋滞領域102以外に、前記地図データから取得した道路名称105、後述するカメラ設置位置情報保持部17が保持するカメラ設置位置情報に基づいて表示されるカメラアイコン110等も含まれる。
【0028】
このように、各道路について、広域デフォルメ地図画像250に含まれない情報(道路名称105及びカメラアイコン110)を詳細デフォルメ地図画像252に含めることにより、携帯電話1の利用者は、単に広域地図画像を拡大表示した詳細地図画像を利用する場合に比して、利用者にとって有益な情報を取得することができる。
【0029】
交通情報取得部14は、ネットワーク50を介して道路交通情報提供装置40から最新の交通情報を取得する。ここで道路交通情報提供装置40とは、渋滞情報等、各種交通情報を提供する装置であり、具体的には、VICS(Vehicle Information and Communication System)センター等である。また、交通情報取得部14は、約5分間毎に道路交通情報提供装置40に対して取得要求を行い、交通情報を取得している。これは、道路交通情報提供装置40が約5分毎に交通情報を更新するからである。このように、交通情報取得部14は、最新の交通情報を取得できる。
【0030】
広域地図生成部15は、記憶部13が保持している地図データから広域デフォルメ地図画像250を生成し、当該広域デフォルメ地図画像250を含むファイル(以下、広域地図ファイルとも呼ぶ)を生成する。なお、本実施例における、上記広域地図ファイルは、FLASHで生成され、記憶部13に保存される。
【0031】
詳細地図生成部16は、記憶部13が保持している広域デフォルメ地図画像250の一部分を拡大した詳細デフォルメ地図画像252を生成したり、交通情報取得部14が交通情報を取得したタイミングで当該詳細デフォルメ地図画像252を更新したりする。
【0032】
そして、詳細地図生成部16は、詳細デフォルメ地図画像252を含むファイル(以下、詳細地図ファイルとも呼ぶ)を生成する。なお、本実施例においては、上記詳細地図ファイルは、FLASHで生成され、記憶部13に保存されるものとする。
【0033】
カメラ設置位置情報保持部17は、カメラ装置70(例えば、IPカメラ等)の設置位置に関する情報を所定の形式(リスト形式等)で保持している。
【0034】
送受信部18は、各種データの送受信を行う。具体的には、送受信部18は、道路交通情報提供装置40やカメラ装置70等から送信されるデータを取得したり、広域デフォルメ地図画像250を携帯電話1へ送信したりする。カメラデータ取得部19は、所定のカメラ装置70から交通状況の映像を取得する。カメラデータ編集部20は、カメラデータ取得部19が取得した交通状況の映像を携帯電話1へ送信するために適切な形式に編集する。
【0035】
駐車場位置情報保持部21は、駐車場の設置位置に関する情報を所定の形式(リスト形式等)で保持している。駐車場情報取得部22は、駐車場情報提供装置60からネットワーク50を介して、所定の駐車場の駐車状態情報(満室、空室等)を所得する。ここで、駐車場情報提供装置60は、駐車場の駐車状態情報を保持する装置であり、具体的には、サーバ等である。
【0036】
駐車場情報編集部23は、駐車場情報取得部22が取得した駐車場の駐車状態情報に基づいて、記憶部13が保持している地図データから駐車状態を示す地図画像を生成する。
【0037】
以上の構成を有する本実施例においては、記憶部13が地図情報記憶手段及び地図ファイル記憶手段として機能する。送受信部18が地図ファイル送信手段及び交通映像ファイル送信手段として機能し、カメラデータ取得部19が交通映像取得手段として機能し、カメラデータ編集部20が交通映像ファイル生成手段として機能する。地図データが地図情報に対応し、広域デフォルメ地図画像250が広域地図画像に対応し、詳細デフォルメ地図画像252が詳細地図画像に対応する。高速道路120が第1種類道路に対応し、一般道路121が第2種類道路に対応する。
【0038】
[広域デフォルメ地図画像と詳細デフォルメ地図画像との対応関係]
ここで、図3を用いて、本実施例における広域デフォルメ地図画像250と詳細デフォルメ地図画像252との対応関係について説明する。
【0039】
前述の通り、詳細デフォルメ地図画像252は、広域デフォルメ地図画像250を9分割した地図画像である。ここで、本発明の1つの例では、図3(a)に示す広域デフォルメ地図画像250と詳細デフォルメ地図画像251A〜251Iのように、各詳細デフォルメ地図画像251が広域デフォルメ地図画像250の9等分になる関係とすることができる。また、他の例では、図3(b)に示す広域デフォルメ地図画像250と詳細デフォルメ地図画像252A〜252Iのように、詳細地図生成部16は、所定の条件に該当する場合に、詳細デフォルメ地図画像252の表示領域範囲を広域デフォルメ地図画像250の9等分した範囲とは異なる範囲に定めることができる。
【0040】
例えば、詳細地図生成部16は、広域デフォルメ地図画像250を9等分した所定の詳細デフォルメ地図画像252の表示領域の外側の所定範囲内に表示すべき追加対象物(例えば道路の分岐など)がある場合に、詳細デフォルメ地図画像252に当該追加対象物を示す追加対象物情報が表示できるように表示範囲を変更する。ここで、「表示領域の外側の所定範囲」とは、例えば詳細デフォルメ地図画像252を、その本来のサイズに対して縦横方向にそれぞれ所定の割合(例えば10%など)で拡大した範囲をいう。また、追加対象物とは、例えば上記の道路の分岐の他、大きな交差点、地理上の目印になるような施設、建物などのランドマークなどを含む。また、追加対象物として、通常の道路であっても、上記の混雑領域又は渋滞領域に該当する道路を表示するようにしてもよく、さらには上記のカメラアイコン2を追加対象物としてもよい。こうすることにより、混雑領域、渋滞領域及びカメラアイコンなどの、広域デフォルメ地図画像には含まれないが詳細デフォルメ地図画像には含まれる情報を、より効果的に表示することができる。なお、広域デフォルメ地図画像250を9等分した所定の詳細デフォルメ地図画像252の表示領域の外側の所定範囲内に表示すべき追加対象物がない場合、詳細地図生成部16は、詳細デフォルメ地図画像252の表示範囲を変更しなくても良い。
【0041】
図3(c)に、そのような変更により得られる詳細デフォルメ地図画像252の例を示す。この例では、広域デフォルメ地図画像250を9等分に分割した場合における境界線131の右側に高速道路120の分岐点がある。よって、詳細地図生成部16は、詳細デフォルメ地図画像252に、高速道路120の分岐点を含む追加対象物情報132が含まれるように編集する。
【0042】
これにより、地図情報提供装置11は、単純に広域デフォルメ地図画像250を9等分して得られる詳細デフォルメ地図画像251を提供する場合に比して、利用者にとって有用性のある詳細デフォルメ地図画像252を提供することができる。
【0043】
[詳細デフォルメ地図画像の編集]
次に、図4を用いて、本実施例における詳細デフォルメ地図画像252の編集について説明する。
【0044】
最初に図4(a)に示すように、予め詳細地図生成部16が詳細デフォルメ地図画像252を生成しており、当該詳細デフォルメ地図画像252を記憶部13に保存している。そして、所定のタイミングで、交通情報取得部14が道路交通情報提供装置40から交通情報(VICSデータ)を取得する。
【0045】
次に、図4(b)に示すように、詳細地図生成部16は、前記交通情報に基づいて前記詳細デフォルメ地図画像252に対して、混雑領域101や渋滞領域102を追加する。そして、詳細地図生成部16は、詳細デフォルメ地図画像252を含む詳細地図ファイルを生成する。また、広域デフォルメ地図画像250については、広域地図生成部15が同様の手順で広域地図ファイルを生成している。
【0046】
なお、上記の詳細デフォルメ地図ファイルに対して、図5に示すような、高速道路120と一般道路121の交差部分133がある場合、詳細地図生成部16は、高速道路120が一般道路121の上に交差する詳細デフォルメ地図画像252と、一般道路121が高速道路120の上に交差する詳細デフォルメ地図画像253を含めても良い。
【0047】
これにより、携帯電話1の利用者は、所定の操作を行なえば、2種類の詳細デフォルメ地図画像(詳細デフォルメ地図画像252と詳細デフォルメ地図画像253)を利用することができる。つまり、利用者は、高速道路と一般道路のうち、関心の高い方を選択して表示させることが可能となる。また、広域地図ファイルに複数の広域デフォルメ地図画像を含めても良い。
【0048】
[交差点の映像情報提供]
次に、図6を用いて、交差点の映像情報提供について説明する。
【0049】
交差点の映像情報提供とは、携帯電話1の要求に応じて、地図情報提供装置11が、道路付近のカメラ装置70から当該道路付近の映像データを取得し、当該映像データを携帯電話1へ送信する処理のことである。
【0050】
まず、携帯電話1からの広域地図ファイル取得要求に応じて、地図情報提供装置11が広域地図ファイルを携帯電話1に対して送信すると、携帯電話1は、広域地図ファイル内の広域デフォルメ地図画像250を表示部3に表示する。そして、利用者が入力部4に対する所定の操作を行うと、図6(a)に示すように、広域デフォルメ地図画像250の一部の領域が選択状態(斜線で示すフォーカス部分140がある状態)になる。
【0051】
そして、広域デフォルメ地図画像250の一部の領域が選択状態にある場合に、利用者が入力部4に対して所定の操作(例えば、「決定キー」押下等)を行うと、携帯電話1の制御部5は、フォーカス部分140がある領域に対応する詳細デフォルメ地図画像252を有する詳細地図ファイルの取得要求を地図情報提供装置11に対して行う。
【0052】
地図情報提供装置11は、携帯電話1の要求に応じて、詳細地図ファイルを携帯電話1へ送信する。そして、携帯電話1は、詳細地図ファイルを受信すると、詳細地図ファイル内の詳細デフォルメ地図画像252を表示部3へ表示する。
【0053】
そして、利用者が入力部4に対する所定の操作を行うと、図6(b)に示すように、所定のカメラアイコン110が選択状態(フォーカス部分141がある状態)になる。
【0054】
カメラアイコン110が選択状態にある場合に、利用者が入力部4に対して所定の操作(例えば、「決定キー」押下等)を行うと、携帯電話1の制御部5は、フォーカス部分141に対応するカメラ装置70の映像データの送信要求を地図情報提供装置11に対して行う。
【0055】
地図情報提供装置11は、携帯電話1の要求に応じて、取得要求対象のカメラ装置70を、カメラ設置位置情報保持部17から特定する。カメラデータ取得部19は、特定したカメラ装置70に対して、映像データの取得要求をし、カメラ装置70から映像データを取得する。カメラデータ編集部20は、取得した映像データを編集(撮影時間の短縮等)し、当該映像データを含むファイル(以下「映像ファイル」とも呼ぶ)を生成する。そして、地図情報提供装置11は、映像ファイルを携帯電話1へ送信する。
【0056】
携帯電話1は、取得した映像ファイル内の映像データを再生し、再生内容を表示部3へ表示する。ここで、図6(c)に再生内容260の例を示す。
【0057】
このように、携帯電話1の利用者は、選択した位置の交通状態を映像データの形式で確認できる。
【0058】
[駐車場の駐車状態情報の提供]
次に、図7を用いて、駐車場の駐車状態情報の提供について説明する。
【0059】
ここで、駐車場の駐車状態情報の提供とは、携帯電話1の要求に応じて、地図情報提供装置11が、駐車場情報提供装置60から駐車状態情報を取得し、当該駐車状態情報を反映した地図画像を携帯電話1へ送信する処理のことである。
【0060】
まず、携帯電話1が表示部3に詳細デフォルメ地図画像252を表示している状態において、利用者が入力部4に対して所定の操作を行うと、携帯電話1は、メニュー一覧を表示する。
【0061】
携帯電話1の利用者が入力部4へ操作した結果、駐車場メニューが選択されると、携帯電話1は、駐車状態地図画像取得要求を地図情報提供装置11に対して行う。
【0062】
地図情報提供装置11は、携帯電話1から駐車状態地図画像取得要求を受信すると、取得要求対象の駐車場を、駐車場位置情報保持部21から特定する。駐車場情報取得部22は、駐車場情報提供装置60から、特定した駐車場に関する駐車状態情報を取得する。駐車場情報編集部23は、記憶部13の地図データに、駐車場情報取得部22が取得した駐車状態情報を付加した駐車状態地図画像261を生成する。そして、地図情報提供装置11は、送受信部18を介して当該駐車状態地図画像261を携帯電話1へ送信する。
【0063】
携帯電話1は、取得した駐車状態地図画像261を表示部3へ表示する。駐車状態地図画像261には、駐車場アイコン160が配置されている。また、駐車場アイコン160は、駐車場アイコン160A〜駐車場アイコン160Cに示すように駐車状態(満室、空室等)に応じて色分けされている。携帯電話1は、所定の入力操作により(例えば、上下キー押下)駐車場アイコン160が選択されると、広域駐車状態地図画像261aに示すように、選択された駐車場アイコン160を選択駐車場アイコン161へと変更する。
【0064】
また、携帯電話1は、利用者による入力操作(例えば、「*」キー押下)により、広域駐車状態地図画像261a、中域駐車状態地図画像261b、詳細駐車状態地図画像261c、広域駐車状態地図画像261aという順に駐車状態地図画像261を切替る。
【0065】
そして、携帯電話1は、選択駐車場アイコン161を表示している状態において、利用者の入力操作(例えば、「決定キー」押下等)が行われると、選択駐車場アイコン161に対応する駐車場の詳細情報を地図情報提供装置11から取得し、駐車場の詳細情報を含む駐車場詳細情報画面262を表示部3へ表示する。
【0066】
このように、利用者は、上記駐車状態地図画像261を利用することにより、所定の地域にある複数の駐車場の駐車状態を一覧することができ、さらに、所定の駐車場の詳細情報も参照することができる。
【0067】
[地図画像の編集処理]
次に、地図画像(広域デフォルメ地図画像250及び詳細デフォルメ地図画像252)の編集処理について、図8のフローチャートを用いて説明する。
【0068】
ここで地図画像の編集処理とは、広域デフォルメ地図画像250及び詳細デフォルメ地図画像252に対して交通情報を付加し、広域地図ファイル及び詳細地図ファイルを再生成する処理である。
【0069】
地図情報提供装置11の交通情報取得部14が、道路交通情報提供装置40に対して交通情報取得要求を行うと(ステップS1)、道路交通情報提供装置40が交通情報を地図情報提供装置11に対して交通情報を送信する(ステップS11)。
【0070】
交通情報取得部14が道路交通情報提供装置40から受信した交通情報を取得すると、広域地図生成部15は、既に生成済みの広域デフォルメ地図画像250に対して、上記交通情報を付加する(ステップS2)。ここでいう交通情報の付加とは、渋滞個所の色分けを意味する。
【0071】
そして、広域地図生成部15は、上記広域デフォルメ地図画像250を含む広域地図ファイルを生成し、当該広域地図ファイルを記憶部13に保存する(ステップS3)。これにより、地図情報提供装置11は、最新の交通情報を反映した広域地図ファイルを保持することができる。
【0072】
次に、詳細地図生成部16は、既に生成済みの詳細デフォルメ地図画像252に対して、交通情報取得部14が取得した交通情報を付加する(ステップS4)。
【0073】
詳細地図生成部16は、現状の詳細デフォルメ地図画像252の表示領域の少し外側の範囲に渋滞情報がある場合、当該渋滞情報が含まれるように詳細デフォルメ地図画像252の表示範囲を調整する(ステップS5)。
【0074】
そして、詳細地図生成部16は、上記詳細デフォルメ地図画像252を含む詳細地図ファイルを生成し、当該詳細地図ファイルを記憶部13に保存し(ステップS6)、地図情報提供装置11は、地図画像の編集処理を終了する。これにより、地図情報提供装置11は、最新の交通情報を反映した詳細地図ファイルを保持することができる。
【0075】
また、地図情報提供装置11は、交通情報が更新されるタイミングで広域地図ファイル及び詳細地図ファイルを作成している。これにより、携帯電話1から取得要求された時点で、広域地図ファイルや詳細地図ファイルを生成する場合に比して、早く広域地図ファイルや詳細地図ファイルを携帯電話1へ送信することができる。
【0076】
[広域地図ファイル及び詳細地図ファイルの送受信処理]
次に、広域地図ファイル及び詳細地図ファイルの送受信処理について図9のフローチャートを用いて説明する。
【0077】
携帯電話1は、利用者の入力操作に応じて、広域地図ファイルの取得要求を地図情報提供装置11に行う(ステップS21)。地図情報提供装置11は、携帯電話1から広域地図ファイルの取得要求を受信すると、記憶部13に保存している広域地図ファイルを携帯電話1へ送信する(ステップS31)。
【0078】
携帯電話1は、広域地図ファイルを取得すると、当該広域地図ファイルの広域デフォルメ地図画像250を表示部3へ表示する(ステップS22)。携帯電話1の利用者が入力部4に対する所定の操作を行った結果、図6(a)のように、広域デフォルメ地図画像250の一部の領域が選択状態にある場合に、利用者が入力部4に対して所定の操作(例えば、「決定キー」押下等)を行うと、携帯電話1の制御部5は、フォーカス部分140がある領域に対応する詳細デフォルメ地図画像252を有する詳細地図ファイルの取得要求を地図情報提供装置11に対して行う(ステップS23)。
【0079】
地図情報提供装置11は、携帯電話1から詳細地図ファイルの取得要求を受信すると、記憶部13に保存している詳細地図ファイルを携帯電話1へ送信する(ステップS32)。
【0080】
携帯電話1は、詳細地図ファイルを取得すると、当該詳細地図ファイルの詳細デフォルメ地図画像252を表示部3へ表示する(ステップS24)。そして、地図情報提供システム100は、広域地図ファイル及び詳細地図ファイルの送受信処理を終了する。
【0081】
上記の広域地図ファイル及び詳細地図ファイルの送受信処理において、地図情報提供装置11が携帯電話1へ送信する詳細地図ファイル内の詳細デフォルメ地図画像252は、広域デフォルメ地図画像250にはない道路名称105及びカメラアイコン110を有している。これにより、利用者は、広域デフォルメ地図画像250を利用している場合、所定のエリア(広域デフォルメ地図画像250の表示範囲)全体の概要を把握することができ、詳細デフォルメ地図画像252を利用している場合は、前記エリアの一部を拡大した状態で利用できるだけでなく、広域デフォルメ地図画像250を利用しただけでは、得ることができない情報を取得することができる。
【0082】
また地図情報提供装置11は、詳細デフォルメ地図画像252の表示範囲の外側の所定範囲内に道路の分岐などの対象物がある場合に、詳細デフォルメ地図画像252に当該対象物を含めるようにしている。これにより、例えば、分岐位置付近で渋滞が発生している場合に、当該分岐で渋滞を回避できるか否かを利用者に判断させることができる。つまり、地図情報提供装置11は、より有用性のある詳細デフォルメ地図画像252を利用者へ提供することができる。
【0083】
そして、携帯電話1の利用者は、所定のカメラアイコン110を選択することにより、当該カメラアイコン110に対応するカメラ装置70で撮影した映像ファイルを参照することができる。これにより、地図情報提供装置11は、利用者の操作により選択された個所の道路状況をより確実に把握可能な映像ファイルを提供することができる。
【0084】
また、地図情報提供装置11は、交通情報を取得した際に、詳細デフォルメ地図画像252の表示範囲の外側の所定範囲内に渋滞情報がある場合、当該渋滞情報が詳細デフォルメ地図画像252の表示範囲に入るように編集している。これにより、地図情報提供装置11は、利用者にとってより有用性のある詳細デフォルメ地図画像252を提供することができる。
【0085】
上述の実施例では、詳細地図生成部16は、高速道路120及び一般道路121が交差する場合において、高速道路120が一般道路121の上に交差する詳細デフォルメ地図画像252と、一般道路121が高速道路120の上に交差する詳細デフォルメ地図画像253とを詳細地図ファイルに含める場合について述べたが、本発明は、これに限られず、道路名称105を表示する詳細デフォルメ地図画像や道路名称105を表示しない詳細デフォルメ地図画像を詳細地図ファイルに含めても良い。
【0086】
ここで、図10に、「高速道路120が一般道路121の上に交差し、道路名称105が非表示状態である」詳細デフォルメ地図画像254と、「高速道路120が一般道路121の上に交差し、高速道路名称105A及び一般道路名称105Bが共に表示状態である」詳細デフォルメ地図画像255と、「一般道路121が高速道路120の上に交差し、高速道路名称105Aが非表示状態で、一般道路名称105Bが表示状態である」詳細デフォルメ地図画像256と、「一般道路121が高速道路120の上に交差し、道路名称105が非表示状態である」詳細デフォルメ地図画像257とを示す。
【0087】
詳細地図生成部16が上記詳細デフォルメ地図画像254〜前記詳細デフォルメ地図画像257を詳細地図ファイルに含めれば、前記詳細地図ファイルを取得した携帯電話1が、利用者による所定の入力操作(例えば、「*」キー押下)に応じて、前記詳細デフォルメ地図画像254〜前記詳細デフォルメ地図画像257を表示切替することができる。
【0088】
上述の実施例では、カメラ設置位置情報保持部17がカメラ装置70の設置位置(緯度経度等)を保持する場合について述べたが、本発明は、これに限られず、記憶部13が保持している地図データにカメラ装置70の設置位置の情報を含めても良い。
【0089】
上述の実施例では、詳細デフォルメ地図画像252にカメラアイコン110や道路名称105を含める場合について述べたが、本発明は、これに限られず、他の種々の地図情報を詳細デフォルメ地図画像252に含めても良い。
【0090】
上述の実施例では、地図情報提供装置11がFLASHを使用することにより、広域地図ファイル及び詳細地図ファイルを作成する場合について述べたが、本発明は、これに限られず、地図情報提供装置11が他のWebコンテンツ作成プログラムで広域地図ファイル及び詳細地図ファイルを作成するようにしても良い。
【0091】
上述の実施例では、端末装置として携帯電話1を適用する場合について述べたが、本発明は、これに限られず、PDA(Personal Digital Assistants)等、種々の装置を端末装置として適用しても良い。
【0092】
上述の実施例では、携帯電話1の要求に応じて、カメラデータ取得部19が、特定したカメラ装置70に対して、映像データの取得要求をし、カメラ装置70から映像データを取得する場合について述べたが、本発明は、これに限られず、カメラ装置70が所定のタイミングでカメラデータ取得部19へ映像データを送信することにより、カメラデータ取得部19が映像データを取得するようにしても良い。
【0093】
上述の実施例では、携帯電話1の要求に応じて、駐車場情報取得部22が駐車場情報提供装置60から、特定した駐車場に関する駐車状態情報を取得する場合について述べたが、本発明は、これに限られず、所定のタイミングで駐車場情報取得部22が駐車場情報提供装置60から各駐車場に関する駐車状態情報を取得しても良い。
【0094】
上述の実施例では、駐車場情報取得部22が駐車状態情報を取得し、当該駐車状態情報を付加した駐車状態地図画像261を生成する場合について述べたが、本発明は、これに限られず、駐車場情報取得部22が駐車状態情報と、当該駐車状態情報に対応する駐車場の詳細情報とを取得し、当該駐車状態情報と当該駐車場の詳細情報とを付加した駐車状態地図画像261を生成しても良い。
【0095】
上述の実施例では、駐車場詳細情報画面262の背景色について、特に定めていなかったが、駐車状態(満車、空車等)に応じて背景色が異なるようにしても良い。
【図面の簡単な説明】
【0096】
【図1】地図情報提供システムの概略構成を示すブロック図である。
【図2】デフォルメ地図画像の例である。
【図3】広域デフォルメ地図画像と詳細デフォルメ地図画像の関係を示す概念図である。
【図4】詳細デフォルメ地図画像編集の概要図である。
【図5】詳細地図ファイルに含む詳細デフォルメ地図画像の例である。
【図6】道路付近の映像ファイル表示例である。
【図7】駐車場情報の表示例である。
【図8】地図画像の編集処理のフローチャートである。
【図9】広域地図ファイル及び詳細地図ファイルの送受信処理のフローチャートである。
【図10】他の実施例における詳細地図ファイルに含む詳細デフォルメ地図画像の例である。
【符号の説明】
【0097】
1 携帯電話
11 地図情報提供装置
12 制御部
13 記憶部
15 広域地図生成部
16 詳細地図生成部
40 道路交通情報提供装置
50 ネットワーク
60 駐車場情報提供装置
70 カメラ装置
100 地図情報提供システム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末装置とネットワークを介して通信可能に接続され、地図情報を提供する地図情報提供装置であって、
地図情報を記憶する地図情報記憶手段と、
前記地図情報に基づいて、道路形状を有する広域地図画像を含む所定ファイル形式の広域地図ファイルを生成する広域地図生成手段と、
前記地図情報に基づいて、前記広域地図画像を分割した詳細地図画像を含む所定ファイル形式の詳細地図ファイルを生成する詳細地図生成手段と、
前記広域地図ファイル及び前記詳細地図ファイルを記憶する地図ファイル記憶手段と、
前記端末装置の取得要求に応じて、前記広域地図ファイル及び前記詳細地図ファイルを送信する地図ファイル送信手段と、を備え、
前記詳細地図生成手段は、前記広域地図画像にない前記地図情報を詳細地図画像に含めることを特徴とする地図情報提供装置。
【請求項2】
前記詳細地図生成手段は、前記詳細地図画像の表示領域の外側の所定範囲内に、追加対象物がある場合、前記詳細地図画像の表示領域に前記追加対象物を示す追加対象物情報を含むように調整することを特徴とする請求項1に記載の地図情報提供装置。
【請求項3】
前記追加対象物情報は、道路の分岐、交差点及びランドマークを含むことを特徴とする請求項2に記載の地図情報提供装置。
【請求項4】
前記地図情報提供装置は、所定のネットワークを介して交通情報提供装置と接続されており、
前記交通情報提供装置から交通情報を取得する交通情報取得手段をさらに備え、
前記詳細地図生成手段は、前記交通情報に基づいて、前記詳細地図画像に渋滞領域及び混雑領域を付加し、
前記追加対象物は、前記渋滞領域又は前記混雑領域に該当する道路を含むことを特徴とする請求項2に記載の地図情報提供装置。
【請求項5】
前記道路は、複数種類存在し、
前記詳細地図生成手段は、第1種類道路と第2種類道路との交差部分において、前記第1種類道路を第2種類道路上に表示した前記詳細地図画像及び前記第2種類道路を前記第1種類道路上に表示した前記詳細地図画像を前記詳細地図ファイルに含めることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の地図情報提供装置。
【請求項6】
前記地図情報提供装置は、所定のネットワークと介してカメラ装置と接続されており、
前記端末装置からの交通映像ファイル取得要求により指定された前記カメラ装置を識別するカメラ設置位置情報保持手段と、
前記カメラ装置に対して、交通映像情報の取得要求を行い、前記交通映像情報を取得する交通映像情報取得手段と、
前記交通映像情報を編集し、所定ファイル形式の交通映像ファイルを生成する交通映像ファイル生成手段と、
前記交通映像ファイルを前記端末装置へ送信する交通映像ファイル送信手段と、をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の地図情報提供装置。
【請求項7】
端末装置とネットワークを介して通信可能に接続され、地図情報を提供するコンピュータによって実行される地図情報提供プログラムであって、
地図情報を記憶する地図情報記憶手段と、
前記地図情報に基づいて、道路形状を有する広域地図画像を含む所定ファイル形式の広域地図ファイルを生成する広域地図生成手段と、
前記地図情報に基づいて、前記広域地図画像を分割した詳細地図画像を含む所定ファイル形式の詳細地図ファイルを生成する詳細地図生成手段と、
前記広域地図ファイル及び前記詳細地図ファイルを記憶する地図ファイル記憶手段と、
前記端末装置の取得要求に応じて、前記広域地図ファイル及び前記詳細地図ファイルを送信する地図ファイル送信手段、として前記コンピュータを機能させ、
前記詳細地図生成手段は、前記広域地図画像にない前記地図情報を詳細地図画像に含めることを特徴とする地図情報提供プログラム。
【請求項8】
請求項7に記載の地図情報提供プログラムを記憶したことを特徴とする記憶媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2008−165033(P2008−165033A)
【公開日】平成20年7月17日(2008.7.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−355755(P2006−355755)
【出願日】平成18年12月28日(2006.12.28)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.VICS
【出願人】(000005016)パイオニア株式会社 (3,620)
【出願人】(595105515)インクリメント・ピー株式会社 (197)
【出願人】(507002723)株式会社ジャパンリサーチセンター (2)
【Fターム(参考)】