説明

基板処理装置および障害要因解明プログラム

【課題】障害の発生から解消に至るまでの時間を短縮することができる、基板処理装置および基板処理装置用の障害要因解明プログラムを提供する。
【解決手段】基板処理装置1で障害が発生した場合には、障害要因解析ツール(障害要因解明プログラム)を起動させれば、解析パターンファイル記憶領域23(解析パターンファイルデータベース)からすべての解析パターンファイルが取得され、動作ログファイル記憶領域22(動作ログファイルデータベース)が開かれて、すべての解析パターンファイルで定義されているキーワードの出現パターンと動作ログファイルとが照合され、ヒット率を含む解析結果が操作パネル3に表示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板に対する処理のために使用される基板処理装置および基板処理装置用の障害要因解明プログラムに関する。処理の対象となる基板には、たとえば、半導体ウエハ、液晶表示装置用基板、プラズマディスプレイ用基板、FED(Field Emission Display)用基板、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、光磁気ディスク用基板、フォトマスク用基板などが含まれる。
【背景技術】
【0002】
半導体装置の製造などに用いられる基板処理装置では、複数のソフトウェアが組み込まれており、それらのソフトウェアが動作することによって、各部の動作や基板処理装置に接続されているホストコンピュータとの通信などが実行される。各ソフトウェアが動作すると、動作ログファイルが作成され、そのソフトウェアの動作履歴が記録される。したがって、基板処理装置に障害が発生した場合には、動作ログファイルの内容を参照して、各部の動作状況を解析することにより、障害が発生した要因(障害要因)を解明することができる。
【0003】
基板処理装置に障害が発生すると、基板処理装置のユーザから基板処理装置のベンダに対処が求められ、次のような手順1〜6に従ってその対処がなされる。
1.ベンダのフィールドサポート担当者がユーザ先に送られる。
2.フィールドサポート担当者が障害の状況を把握する。
3.障害要因が障害の状況から特定可能であれば、フィールドサポート担当者が障害を解消する。
【0004】
4.障害要因が障害の状況から特定不可能であれば、フィールドサポート担当者は、基板処理装置からすべての動作ログファイルを出力し、その出力したすべての動作ログファイルを障害の状況を記載した文書とともにベンダの障害担当者に送付する。
5.障害担当者は、障害の状況および動作ログファイルの内容から障害要因を解明し、障害要因およびその障害の解消方法をフィールドサポート担当者に連絡する。
【0005】
6.フィールドサポート担当者は、障害担当者から教示された解消方法に従って障害を解消する。
このように、動作ログファイルが作成されていることにより、動作ログファイルに基づいて障害要因を解明することができ、障害に対する適切な処置を行うことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2008−4112号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、障害要因の解明には、複数の動作ログファイルを包括的に解析する技術(知識、経験)が必要であり、その熟練した技術を有する障害担当者でなければ、障害要因を解明することができない。そのため、障害が発生した場合、前述の手順1〜6に従って対処せざるを得ず、障害の発生から解消に至るまでに時間がかかる。とくに、同時期に障害が多発した場合には、障害担当者の数に限りがあるために、障害担当者が速やかに対処しきれず、障害の発生から解消に至るまでにより長い時間がかかってしまう。
【0008】
本発明の目的は、障害の発生から解消に至るまでの時間を短縮することができる、基板処理装置および基板処理装置用の障害要因解明プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記の目的を達成するための請求項1記載の基板処理装置は、当該基板処理装置の動作のためのソフトウェアを記憶するソフトウェア記憶手段と、前記ソフトウェアの動作時に当該ソフトウェアにより作成される動作ログファイルを記憶する動作ログファイル記憶手段と、当該基板処理装置で発生する障害の要因ごとに、前記動作ログファイル中のキーワードの出現パターンを定義した解析パターンファイルを記憶する解析パターンファイル記憶手段と、前記解析パターンファイル記憶手段から前記解析パターンファイルを取得し、前記動作ログファイル記憶手段に記憶されている前記動作ログファイルを開いて、当該動作ログファイルとその取得した前記解析パターンファイルで定義されているキーワードの出現パターンとを照合し、その照合による解析結果を出力する動作ログファイル解析手段とを備えている。
【0010】
この基板処理装置では、ソフトウェア記憶手段に、当該基板処理装置の動作のためのソフトウェアが記憶されている。ソフトウェアが動作すると、ソフトウェアにより、その動作履歴を時系列で記録する動作ログファイルが作成される。動作ログファイルは、動作ログファイル記憶手段に記憶される。また、解析パターンファイル記憶手段に、当該基板処理装置で発生する障害の要因ごとに動作ログファイル中のキーワードの出現パターンを定義した解析パターンファイルが記憶されている。そして、基板処理装置で障害が発生した場合には、動作ログファイル解析手段を起動させれば、解析パターンファイル記憶手段から解析パターンファイルが取得され、動作ログファイル記憶手段に記憶されている動作ログファイルが開かれて、当該動作ログファイルとその取得した解析パターンファイルで定義されているキーワードの出現パターンとの照合による解析結果が出力される。そのため、動作ログファイルを解析する技術を有する障害担当者でなくても、解析結果に基づいて、基板処理装置で発生した障害の要因を容易に解明することができる。その結果、障害の発生から解消に至るまでの時間を大幅に短縮することができる。
【0011】
請求項2に記載のように、動作ログファイル解析手段は、複数の解析パターンファイルを取得し、動作ログファイル記憶手段に記憶されている動作ログファイルを開いて、当該動作ログファイルとその取得した各解析パターンファイルで定義されているキーワードの出現パターンとの照合による解析結果を出力してもよい。
この場合、複数の解析結果が出力されるので、複数の要因により障害が発生した場合にも、複数の解析結果に基づいて、それらの障害要因を容易に解明することができる。また、1つの解析結果から特定した障害要因が誤りであった場合に、他の解析結果から正しい障害要因を特定することができる。
【0012】
さらに、請求項3に記載のように、動作ログファイル解析手段は、解析パターンファイル記憶手段に記憶されているすべての解析パターンファイルを取得し、動作ログファイル記憶手段に記憶されている動作ログファイルを開いて、当該動作ログファイルとその取得した各解析パターンファイルで定義されているキーワードの出現パターンとの照合による解析結果を出力してもよい。
【0013】
この場合、最大数の解析結果が出力されるので、それらの解析結果に基づいて、障害を発生させた可能性のある要因をもれなく特定することができる。
また、請求項4に記載のように、解析パターンファイル記憶手段は、ソフトウェアの動作が正常に完了した場合に作成される動作ログファイル中のキーワードの出現パターンを定義した解析パターンファイルを記憶していることが好ましい。
【0014】
このような解析パターンファイルで定義されているキーワードの出現パターンと動作ログファイルとの照合による解析結果から、ソフトウェアの動作が正常に完了したか否かを容易に判断することができる。そして、ソフトウェアの動作が正常に完了している場合には、障害の要因が基板処理装置のハードウェアにあると判断することができ、障害の要因を速やかかつ一層容易に解明することができる。
【0015】
また、請求項5に記載のように、動作ログファイル解析手段は、動作ログファイルと解析パターンファイルで定義されているキーワードの出現パターンとの一致率を解析結果に含めて出力してもよい。
動作ログファイルとキーワードの出現パターンとの一致率が高いほど、その出現パターンを定義した解析パターンファイルに対応する障害要因により障害が発生した可能性が高いので、一致率が解析結果に含まれていることにより、一致率を参照して、障害要因をより速やかかつ容易に解明することができる。
【0016】
この場合、請求項6に記載のように、基板処理装置は、動作ログファイル解析手段により出力される解析結果を表示するための表示手段と、この表示手段に、動作ログファイル解析手段により出力される解析結果を、動作ログファイルと解析パターンファイルで定義されているキーワードの出現パターンとの一致率が高いものから順にソートして表示させる表示制御手段とをさらに備えていることが好ましい。
【0017】
解析結果が一致率の高いものから順にソートして表示手段に表示されるので、一致率の高い解析結果から特定される障害要因から順に、その障害要因が真の障害要因であるか否かを判断することができる。その結果、障害要因の解明に要する時間を短縮することができる。
また、請求項7に記載のように、基板処理装置は、動作ログファイル解析手段による解析対象となる動作ログファイルを制限するための時間範囲を入力する入力手段をさらに備え、動作ログファイル解析手段は、入力手段により入力される時間範囲内に作成された動作ログファイルを開くようにしてもよい。
【0018】
これにより、解析対象(解析パターンファイルで定義されているキーワードの出現パターンとの照合対象)となる動作ログファイルの数を少なくすることができるので、障害要因の解明までに要する時間を短縮することができる。
請求項8記載の障害要因解明プログラムは、基板に対する処理のために使用される基板処理装置のコンピュータにインストールされる障害要因解明プログラムであって、前記コンピュータには、当該基板処理装置の動作のためのソフトウェアがインストールされており、当該障害要因解明プログラムは、前記コンピュータを、前記ソフトウェアの動作時に当該ソフトウェアにより作成される動作ログファイルを記憶する動作ログファイル記憶手段、当該基板処理装置で発生する障害の要因ごとに、前記動作ログファイル中のキーワードの出現パターンを定義した解析パターンファイルを記憶する解析パターンファイル記憶手段、および前記解析パターンファイル記憶手段から前記解析パターンファイルを取得し、前記動作ログファイル記憶手段に記憶されている前記動作ログファイルを開いて、当該動作ログファイルとその取得した前記解析パターンファイルで定義されているキーワードの出現パターンとを照合し、その照合による解析結果を出力する動作ログファイル解析手段として機能させる。
【0019】
この障害要因解明プログラムを基板処理装置のコンピュータにインストールすることにより、請求項1に記載の基板処理装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】図1は、本発明の一実施形態に係る基板処理装置の要部の構成を示すブロック図である。
【図2】図2は、解析パターンファイルに含まれる異常パターンファイルの一例である。
【図3】図3は、解析パターンファイルに含まれる正常パターンファイルの一例である。
【図4】図4は、基板処理装置に障害が発生してから障害の要因が解明されるまでの流れを示すフローチャートである。
【図5】図5は、パターンファイル読込処理のフローチャートである。
【図6】図6は、ログファイル解析処理のフローチャートである。
【図7】図7は、情報取得処理のフローチャートである。
【図8】図8は、障害要因解析ツール画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下では、本発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る基板処理装置の要部の構成を示すブロック図である。
基板処理装置1は、半導体装置の製造工場などに設置され、半導体ウエハなどの基板に対する処理のために使用される。基板処理装置1における処理の方式は、とくに限定されず、基板を1枚ずつ処理する枚葉式であってもよいし、複数枚の基板を一括して処理するバッチ式であってもよい。枚葉式が採用される場合、基板処理装置1は、たとえば、基板を保持するための基板保持機構、基板保持機構に対して1枚の基板を受け渡しするためのロボットなどを備える。バッチ式が採用される場合、基板処理装置1は、たとえば、複数枚の基板を一括して保持する基板保持機構、基板保持機構により保持された基板を一括して収容する処理槽などを備える。基板に対する処理としては、基板を洗浄する洗浄処理、基板の表面上の薄膜を除去するためのエッチング処理、基板を加熱/冷却する熱処理、基板の表面上に膜を形成するための膜形成処理などが例示される。
【0022】
基板処理装置1は、CPUおよびメモリなどをハードウェア構成として備えるコンピュータ2と、ユーザなどが操作可能な位置に配置される操作パネル3とを備えている。
コンピュータ2には、基板処理装置1を動作させるための複数のソフトウェアがインストールされている。ソフトウェアは、メモリの記憶領域の一部により提供されるソフトウェア記憶領域21に格納されている。ソフトウェアには、ロボットなどを制御するための制御系のソフトウェアと、コンピュータ2とネットワークを介して接続されたホストコンピュータとの通信や基板処理装置1の稼働スケジュールの管理などのための情報系のソフトウェアとが含まれる。
【0023】
また、コンピュータ2には、基板処理装置1で発生する障害の要因を解明するための障害要因解明プログラムがインストールされている。
障害要因解明プログラムのインストールにより、コンピュータ2のメモリの記憶領域に、動作ログファイル記憶領域22が設定される。また、障害要因解明プログラムのインストールにより、コンピュータ2のメモリ上に、解析パターンファイルデータベース(DB)および参照テーブルデータベース(DB)が作成される。すなわち、メモリの記憶領域の一部が解析パターンファイル記憶領域23として使用され、この解析パターンファイル記憶領域23に、複数の解析パターンファイルからなるデータベースが格納される。また、メモリの記憶領域の一部が参照テーブル記憶領域24として使用され、この参照テーブル記憶領域24に、複数の参照テーブルからなるデータベースが格納される。
【0024】
各ソフトウェアが動作すると、ソフトウェアの内容に従って、基板処理装置1の各部が動作するとともに、ソフトウェアの動作履歴が時系列でメモリに記録されることによりテキスト形式の動作ログファイルが作成される。そして、その作成された動作ログファイルが動作ログファイル記憶領域22に格納されていくことにより、動作ログファイル記憶領域22に、複数の動作ログファイルからなる動作ログファイルデータベース(DB)が作成される。
【0025】
解析パターンファイルは、基板処理装置1に障害が発生したときに、動作ログファイル記憶領域22(動作ログファイルデータベース)に記憶されている動作ログファイルを解析するために使用されるファイルである。解析パターンファイルには、基板処理装置1で発生する障害の要因に対応づけて、動作ログファイル中のキーワードの出現パターンを定義した異常パターンファイルと、ソフトウェアの動作が正常に完了した場合に作成される動作ログファイル中のキーワードの出現パターンを定義した正常パターンファイルとが含まれる。
【0026】
参照テーブルは、解析パターンファイルに含まれる「key要素」により特定されるIDと障害の解消方法などの付加情報とを対応づけて作成されたテーブルである。参照テーブルの一例では、ID「100」に対応づけて、付加情報「配線が正しく結線されていない可能性があります。配線を確認してください。」が記憶され、ID「101」に対応づけて、付加情報「ロボット電源がONになっていない可能性があります。電源がONになっているかを確認してください。」が記憶され、ID「102」に対応づけて、付加情報「過負荷になっています。モータの交換を検討してください。」が記憶されている。「key要素」については、後述する。
【0027】
操作パネル3には、ディスプレイ31や、ディスプレイ31に表示される画面上でボタンを押下したり数字などを入力したりするために操作される操作部が設けられている。
そして、基板処理装置1は、コンピュータ2が障害要因解明プログラムを実行することにより実現される機能処理部をさらに備えている。この機能処理部には、動作ログファイルファイル記憶領域22に対する動作ログファイルの読み書きを管理する動作ログファイル管理部25と、動作ログファイルを解析し、その結果を出力する動作ログファイル解析部26と、動作ログファイル解析部26から出力される結果をディスプレイ31に表示させる出力制御部27と、操作パネル3からの入力データを動作ログファイル解析部26に伝達するための入力制御部28とが含まれる。
【0028】
図2は、異常パターンファイルの一例である。図3は、正常パターンファイルの一例である。
解析パターンファイルは、文字エンコーディングスキーム「UTF−8」で作成されたXML(eXtensible Markup Language)文書ファイルであり、ツリー構造を有している。すなわち、解析パターンファイルは、「condition」要素の中に「file」要素および「result」要素が並列に含まれ、「file」要素の中に「line」要素が含まれ、「line」要素の中に「word」要素が含まれ、「result」要素の中に「description」要素が含まれる構造を有している。「description」要素の中に、「reference」要素が含まれ、「reference」要素の中に「table」要素および「key」要素が含まれる場合がある。
【0029】
「condition」要素の開始タグには、解析パターンファイルの種類が属性として記載される。異常パターンファイルでは、「condition」要素の開始タグに「type="abnormal"」が記載される。正常パターンファイルでは、「condition」要素の開始タグに「type="normal"」が記載される。
「file」要素の開始タグには、解析対象の動作ログファイルのファイル名が属性として記載される。
【0030】
「line」要素の開始タグには、属性が記載される場合と属性が記載されない場合がある。属性が記載されない開始タグ「〈line〉」は、動作ログファイルの全行を検索対象として、「word」要素中のキーワードと一致する行を指定(検索)する場合に使用される。属性が記載された開始タグ「〈line connection="after: *"〉」は、1つ前の「line」要素で指定された行が動作ログファイル中に記載された時刻から「*」msec後以内に動作ログファイルに記載された行を検索対象として、「word」要素中のキーワードと一致する行を指定する場合に使用される。なお、1つ前の「line」要素で指定された行が動作ログファイル中に記載された時刻から「*」msec前以内に動作ログファイルに記載された行を検索対象として、「word」要素中のキーワードと一致する行を指定する場合には、属性が「connection="before: *"」と記載される。
【0031】
「word」要素の開始タグには、動作ログファイル中のキーワードの検索方法が属性として記載される。属性「type="compare"」は、「word」要素の開始タグと終了タグとの間に記載されたキーワードと完全に一致するワードを検索する場合に記載される。属性「type="regexp"」は、「word」要素の開始タグと終了タグとの間に正規表現で記載されたキーワードと一致するワードを検索する場合に記載される。
【0032】
「result」要素は、解析結果情報を示すノードである。
「description」要素には、解析結果情報として出力する説明文が記載される。
「reference」要素は、解析結果情報として出力する付加情報を示すノードである。
「table」要素には、付加情報が格納されている参照テーブルのテーブル名が記載される。
【0033】
「key」要素には、参照テーブル中の付加情報を指定するIDが記載される。
図4は、基板処理装置に障害が発生してから障害の要因が解明されるまでの流れを示すフローチャートである。
基板処理装置1に障害が発生した場合、オペレータは、まず、操作パネル3を操作して、障害要因解析ツールを起動させる。障害要因解析ツールが起動すると、操作パネル3のディスプレイ31に、図8に示す障害要因解析ツール画面が表示される。
【0034】
次に、オペレータは、操作パネル3を操作して、障害要因解析ツール画面の解析範囲入力部81の基準時刻入力欄82、前時間入力欄83および後時間入力欄84にそれぞれ数値を入力する(図4のステップS1)。解析対象となる動作ログファイルを制限するための時間範囲(以下、単に「制限時間範囲」という。)の基準となる時刻が入力される。前時間入力欄83には、基準時刻入力欄82に入力された時刻を基準として、制限時間範囲の始期を指定するための時間が入力される。後時間入力欄84には、基準時刻入力欄82に入力された時刻を基準として、制限時間範囲の終期を指定するための時間が入力される。
【0035】
その後、オペレータは、解析範囲入力部81の解析ボタン85を押下する。解析ボタン85の押下をトリガーとして、障害要因解明プログラムが起動する。
障害要因解明プログラムが起動すると、障害要因解析ツール画面で入力された制限時間範囲が入力制御部28を介して動作ログファイル解析部26に入力される。次いで、動作ログファイル解析部26により、制限時間範囲内に作成された動作ログファイルが動作ログファイルデータベースから動作ログファイル管理部25を介して取得される。そして、動作ログファイル解析部26により、解析パターンファイルデータベースからすべての解析パターンファイルが取得される(ステップS2)。
【0036】
その後、ログファイル解析部26により、各解析パターンファイルごとにパターンファイル読込処理が行われる(ステップS3)。パターンファイル読込処理については、後述する。
そして、すべての解析パターンファイルのパターンファイル読込処理が終了すると(ステップS4のYES)、図8に示す障害要因解析ツール画面の解析結果表示部86に解析結果が表示される(ステップS5)。解析結果の表示については、後述する。
【0037】
図5は、パターンファイル読込処理のフローチャートである。
パターンファイル読込処理が開始されると、解析パターンファイルから「condition」要素の読み込みが開始され(ステップS11)、「condition」要素の属性から解析パターンファイルの種類が特定される。
次いで、「condition」要素中の「file」要素が読み込まれる(ステップS12)。
【0038】
そして、その「file」要素の属性に記載されている動作ログファイルを解析するためのログファイル解析処理が行われる(ステップS13)。ログファイル解析処理については、後述する。
ログファイル解析処理が終了すると、すべての「file」要素の読み込みが完了したか否かが判断される(ステップS14)。図2,3に示す解析パターンファイルでは、「condition」要素中に1つの「file」要素のみが含まれているが、複数の「file」要素が含まれる場合がある。この場合、すべての「file」要素の読み込みが完了したか否かの判断は否定され(ステップS14のNO)、2つ目の「file」要素が読み込まれて(ステップS12)、その「file」要素の属性に記載されている動作ログファイルに対するログファイル解析処理が行われる(ステップS13)。
【0039】
すべての「file」要素の読み込みが完了すると、「result」要素の読み込みが開始される(ステップS15)。
そして、「description」要素が読み込まれる(ステップS16)。図2の解析パターンファイルを例にとると、「description」要素の読み込みにより、解析結果情報として出力する説明文として、「${position1}から${position2}までの移動に失敗しました。理由は[${reason}]です。」が取得される。
【0040】
つづいて、「description」要素中の「reference」要素が読み込まれる(ステップS17)。
そして、参照テーブルから付加情報を取得するための情報取得処理が行われる(ステップS18)。情報取得処理については、後述する。
情報取得処理が終了すると、すべての「reference」要素の読み込みが完了したか否かが判断される(ステップS19)。図2に示す解析パターンファイルでは、「description」要素中に1つの「reference」要素のみが含まれているが、複数の「reference」要素が含まれる場合がある。この場合、すべての「reference」要素の読み込みが完了したか否かの判断は否定され(ステップS19のNO)、2つ目の「reference」要素が読み込まれて(ステップS17)、情報取得処理が行われる(ステップS18)。
【0041】
そして、すべての「reference」要素の読み込みが完了すると、パターンファイル読込処理が終了する。
図6は、ログファイル解析処理のフローチャートである。
図2の解析パターンファイルを例にとって、ログファイル解析処理について詳述する。
ログファイル解析処理では、まず、解析パターンファイルの「file」要素の属性に記載されている動作ログファイルが開かれる(ステップS21)。
【0042】
次に、「file」要素中の1つ目の「line」要素の読み込みが開始され(ステップS22)、その「line」要素の開始タグから動作ログファイル中のキーワード検索の対象となる行が指定される。その後、1つ目の「word」要素が読み込まれ(ステップS23)、その「word」要素の属性から検索方法が特定される。そして、キーワード検索の対象となる行から、「word」要素に記載されたキーワードを含む行が検索される(ステップS24)。
【0043】
すなわち、1つ目の「line」要素の開始タグには属性が記載されていないので、ファイル名「target. log」の動作ログファイルの全行が検索対象とされる。そして、「word」要素の開始タグには、属性「type="compare"」が記載されているので、「word」要素に記載されたキーワード「Begin move」を含む行が検索される。キーワードを含む行が見つかった場合には、その行が記憶され、キーワードを含む行が見つからなかった場合には、その旨が記憶される。
【0044】
検索が終了すると、1つ目の「line」要素中のすべての「word」要素の読み込みが完了したか否かが判断される(ステップS25)。図2の解析パターンファイルでは、1つ目の「line」要素に「word」要素が1つしか含まれないので、すべての「word」要素の読み込みが完了したと判断される(ステップS25のYES)。
すべての「word」要素の読み込みが完了すると、「file」要素中のすべての「line」要素の読み込みが完了したか否かが判断される(ステップS26)。この時点では、1つ目の「line」要素の読み込みしか完了していないので、その判断は否定される。そして、次の「line」要素の読み込みが開始される(ステップS22)。
【0045】
2つ目の「line」要素の開始タグには、属性「connection="after: 100"」が記載されているので、動作ログファイル中にキーワード「Begin move」を含む行が記載された時刻から100msec後以内に動作ログファイルに記載された行が検索対象とされる。そして、「word」要素の開始タグには、属性「type="regexp"」が記載されているので、「word」要素に正規表現で記載されたキーワード「Start position: (${position1}\w+\d+)」を含む行が検索される。なお、動作ログファイル中にキーワード「Begin move」を含む行が含まれなかった場合には、検索対象が指定されないので、キーワード「Start position: (${position1}\w+\d+)」を含む行の検索は行われない。
【0046】
以下、「file」要素中のすべての「line」要素の読み込みが完了するまで、同様の処理が繰り返される。
3つ目の「line」要素の開始タグには、属性「connection="after: 100"」が記載されているので、動作ログファイル中にキーワード「Start position: (${position1}\w+\d+)」を含む行が記載された時刻から100msec後以内に動作ログファイルに記載された行が検索対象とされる。そして、「word」要素の開始タグには、属性「type="regexp"」が記載されているので、「word」要素に正規表現で記載されたキーワード「Move position: (${position2}\w+\d+)」を含む行が検索される。なお、動作ログファイル中にキーワード「Start position: (${position1}\w+\d+)」を含む行が含まれなかった場合には、検索対象が指定されないので、キーワード「Move position: (${position2}\w+\d+)」を含む行の検索は行われない。
【0047】
4つ目の「line」要素の開始タグには、属性「connection="after: 10000"」が記載されているので、動作ログファイル中にキーワード「Move position: (${position2}\w+\d+)」を含む行が記載された時刻から10000msec後以内に動作ログファイルに記載された行が検索対象とされる。そして、「word」要素の開始タグには、属性「type="compare"」が記載されているので、「word」要素に記載されたキーワード「Time out occurred」を含む行が検索される。なお、動作ログファイル中にキーワード「Move position: (${position2}\w+\d+)」を含む行が含まれなかった場合には、検索対象が指定されないので、キーワード「Time out occurred」を含む行の検索は行われない。
【0048】
5つ目の「line」要素の開始タグには、属性「connection="after: 100"」が記載されているので、動作ログファイル中にキーワード「Time out occurred」を含む行が記載された時刻から100msec後以内に動作ログファイルに記載された行が検索対象とされる。そして、「word」要素の開始タグには、属性「type="compare"」が記載されているので、「word」要素に記載されたキーワード「Move cancel」を含む行が検索される。なお、動作ログファイル中にキーワード「Time out occurred」を含む行が含まれなかった場合には、検索対象が指定されないので、キーワード「Move cancel」を含む行の検索は行われない。
【0049】
6つ目の「line」要素の開始タグには、属性「connection="after: 1000"」が記載されているので、動作ログファイル中にキーワード「Move cancel」を含む行が記載された時刻から1000msec後以内に動作ログファイルに記載された行が検索対象とされる。そして、6つ目の「line」要素中には、2つの「word」要素が含まれているので、各「word」要素に記載されたキーワードを含む行の検索が行われる。1つ目の「word」要素の開始タグには、属性「type="regexp"」が記載されているので、この「word」要素に正規表現で記載されたキーワード「Error reason: (${reason}.+)」を含む行が検索される。また、2つ目の「word」要素の開始タグには、属性「type="regexp"」が記載されているので、この「word」要素に正規表現で記載されたキーワード「Alarm No: (${alarmno}\d+)」を含む行が検索される。なお、動作ログファイル中にキーワード「Move cancel」を含む行が含まれなかった場合には、検索対象が指定されないので、キーワード「Error reason: (${reason}.+)」を含む行の検索およびキーワード「Alarm No: (${alarmno}\d+)」を含む行の検索は行われない。
【0050】
7つ目の「line」要素の開始タグには属性が記載されていないので、ファイル名「target. log」の動作ログファイルの全行が検索対象とされる。そして、「word」要素の開始タグには、属性「type="compare"」が記載されているので、「word」要素に記載されたキーワード「Alarm generated」を含む行が検索される。
こうして、すべての「line」要素が読み込まれると(ステップS26のYES)、ヒット率が算出される(ステップS27)。すなわち、解析パターンファイルでは、動作ログファイル中のキーワードの出現パターンが定義されており、この出現パターンと解析対象の動作ログファイルとの一致率がヒット率として算出される。たとえば、8つのキーワードのすべてについて、キーワードを含む行が動作ログファイル中に見つかった場合には、ヒット率が8/8=100%と算出される。また、動作ログファイル中に1つ目のキーワード「Begin move」を含む行は見つかったが、2つ目のキーワード「Start position: (${position1}\w+\d+)」を含む行が見つからず、8つ目のキーワード「Alarm generated」を含む行が見つかった場合、ヒット率は2/8=25%と算出される。
【0051】
ヒット率が算出されると、ヒット率および解析パターンファイルのファイル名が動作ログファイル解析部26から出力制御部27に出力されて、ログファイル解析処理が終了する。
図7は、情報取得処理のフローチャートである。
情報取得処理では、まず、「reference」要素中の「table」要素が読み込まれる(ステップS31)。図2の解析パターンファイルを例にとると、「table」要素の読み込みにより、テーブル名「AlarmNumber」が取得される。
【0052】
次に、「key」要素が読み込まれる。図2の解析パターンファイルを例にとると、「key」要素の読み込みにより、ID「${alarmno}」が取得される。
その後、テーブル名およびIDにより指定される付加情報が参照テーブルデータベースから取得される(ステップS33)。
付加情報が取得されると、付加情報が動作ログファイル解析部26から出力制御部27に出力されて、情報取得処理が終了する。
【0053】
図8は、障害要因解析ツール画面の一例を示す図である。
障害要因解析ツール画面の解析結果表示部86には、障害要因表示欄87および解析結果情報表示欄88とが設けられている。
障害要因表示欄87には、各ログファイル解析処理に使用された解析パターンファイルのファイル名とそのログファイル解析処理で算出されたヒット率とが対応づけられて、解析結果として、ヒット率の高いものから順にソートして表形式で表示される。
【0054】
解析結果情報表示欄88には、、パターンファイル読込処理で「description」要素の読み込みにより取得された解析結果情報が表示される。
以上のように、基板処理装置1では、ソフトウェア記憶領域21に、基板処理装置1の動作のためのソフトウェアが記憶されている。ソフトウェアが動作すると、ソフトウェアにより、その動作履歴を時系列で記録する動作ログファイルが作成される。動作ログファイルは、動作ログファイル記憶領域22に記憶される。また、解析パターンファイル記憶領域23に、基板処理装置1で発生する障害の要因に対応づけて、動作ログファイル中のキーワードの出現パターンを定義した解析パターンファイルが記憶されている。
【0055】
そして、基板処理装置1で障害が発生した場合には、障害要因解析ツール(障害要因解明プログラム)を起動させれば、解析パターンファイル記憶領域23(解析パターンファイルデータベース)からすべての解析パターンファイルが取得され、動作ログファイル記憶領域22(動作ログファイルデータベース)が開かれて、すべての解析パターンファイルで定義されているキーワードの出現パターンと動作ログファイルとが照合され、ヒット率を含む解析結果が操作パネル3に表示される。そのため、動作ログファイルを解析する技術を有する障害担当者でなくても、解析結果に基づいて、基板処理装置1で発生した障害の要因を容易に解明することができる。その結果、障害の発生から解消に至るまでの時間を大幅に短縮することができる。
【0056】
また、基板処理装置1では、すべての解析パターンファイルと動作ログファイルとが照合されて、すべてのヒット率が操作パネル3に表示される。そのため、複数の要因により障害が発生した場合にも、解析結果に基づいて、それらの障害要因を容易に解明することができる。また、1つの解析結果から特定した障害要因が誤りであった場合に、他の解析結果から正しい障害要因を特定することができる。さらに、最大数の解析結果が出力されるので、それらの解析結果に基づいて、障害を発生させた可能性のある要因をもれなく特定することができる。
【0057】
また、解析パターンファイル記憶領域23には、ソフトウェアの動作が正常に完了した場合に作成される動作ログファイル中のキーワードの出現パターンを定義した正常パターンファイルが記憶されている。この正常パターンファイルで定義されているキーワードの出現パターンと動作ログファイルとの照合による解析結果から、ソフトウェアの動作が正常に完了したか否かを容易に判断することができる。そして、ソフトウェアの動作が正常に完了している場合には、障害の要因が基板処理装置1のハードウェアにあると判断することができ、障害の要因を速やかかつ一層容易に解明することができる。
【0058】
さらに、ヒット率が高いほど、その出現パターンを定義した解析パターンファイルに対応する障害要因により障害が発生した可能性が高いので、ヒット率が操作パネル3に表示されることにより、ヒット率を参照して、障害要因をより速やかかつ容易に解明することができる。
そのうえ、解析結果がヒット率の高いものから順にソートして操作パネル3に表示されるので、ヒット率の高い解析結果から特定される障害要因から順に、その障害要因が真の障害要因であるか否かを判断することができる。その結果、障害要因の解明に要する時間を短縮することができる。
【0059】
また、この基板処理装置1では、操作パネル3に表示される障害要因解析ツール画面で制限時間範囲を入力するようになっており、その制限時間範囲内に作成された動作ログファイルのみが解析対象(解析パターンファイルで定義されているキーワードの出現パターンとの照合対象)とされる。これにより、解析対象となる動作ログファイルの数を少なくすることができるので、障害要因の解明までに要する時間を短縮することができる。
【0060】
本発明の一実施形態の説明は以上のとおりであるが、本発明は、他の形態で実施することもできる。
たとえば、前述の実施形態では、障害要因解明プログラムが起動すると、解析パターンファイルデータベースからすべての解析パターンファイルが取得されるとしたが、障害要因解析ツール画面で使用する解析パターンファイルを選択可能とし、その選択された解析パターンファイルのみが解析パターンファイルデータベースから取得されるようにしてもよい。たとえば、基板処理装置に発生した障害の状況から、その障害の要因をある程度まで絞り込むことができる場合に、解析パターンファイルを選択して使用することにより、障害要因の解明に要する時間を短縮することができる。
【0061】
また、すべての解析結果が出力されるのではなく、ヒット率が0%であった解析パターンファイルのファイル名およびヒット率については出力されないようにしてもよいし、ヒット率が予め定める確率よりも高い解析パターンファイルのファイル名およびヒット率のみが出力されてもよい。
さらに、障害要因解析ツール画面で解析結果として解析パターンファイルのファイル名がヒット率の高いものから順にソートして表示される場合には、障害要因解析ツール画面へのヒット率の表示が省略されてもよい。
【0062】
また、障害要因解析ツール画面での解析パターンファイルのファイル名の表示は、必ずしもヒット率の高いものから順にソートされていなくてもよく、ランダムに並べて表示されてもよいし、50音順にソートして表示されてもよい。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
【符号の説明】
【0063】
1 基板処理装置
2 コンピュータ
3 操作パネル(表示手段、入力手段)
21 ソフトウェア記憶領域(ソフトウェア記憶手段)
22 動作ログファイル記憶領域(動作ログファイル記憶手段)
23 解析パターンファイル記憶領域(解析パターンファイル記憶手段)
25 動作ログファイル管理部(動作ログファイル解析手段)
26 動作ログファイル解析部(動作ログファイル解析手段)
27 出力制御部(表示制御手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板に対する処理のために使用される基板処理装置であって、
当該基板処理装置の動作のためのソフトウェアを記憶するソフトウェア記憶手段と、
前記ソフトウェアの動作時に当該ソフトウェアにより作成される動作ログファイルを記憶する動作ログファイル記憶手段と、
当該基板処理装置で発生する障害の要因ごとに、前記動作ログファイル中のキーワードの出現パターンを定義した解析パターンファイルを記憶する解析パターンファイル記憶手段と、
前記解析パターンファイル記憶手段から前記解析パターンファイルを取得し、前記動作ログファイル記憶手段に記憶されている前記動作ログファイルを開いて、当該動作ログファイルとその取得した前記解析パターンファイルで定義されているキーワードの出現パターンとを照合し、その照合による解析結果を出力する動作ログファイル解析手段とを含む、基板処理装置。
【請求項2】
前記動作ログファイル解析手段は、複数の前記解析パターンファイルを取得し、前記動作ログファイル記憶手段に記憶されている前記動作ログファイルを開いて、当該動作ログファイルとその取得した各解析パターンファイルで定義されているキーワードの出現パターンとの照合による解析結果を出力する、請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項3】
前記動作ログファイル解析手段は、前記解析パターンファイル記憶手段に記憶されているすべての前記解析パターンファイルを取得し、前記動作ログファイル記憶手段に記憶されている前記動作ログファイルを開いて、当該動作ログファイルとその取得した各解析パターンファイルで定義されているキーワードの出現パターンとの照合による解析結果を出力する、請求項2に記載の基板処理装置。
【請求項4】
前記解析パターンファイル記憶手段は、前記ソフトウェアの動作が正常に完了した場合に作成される前記動作ログファイル中のキーワードの出現パターンを定義した解析パターンファイルを記憶している、請求項1〜3のいずれか一項に記載の基板処理装置。
【請求項5】
前記動作ログファイル解析手段は、前記動作ログファイルと前記解析パターンファイルで定義されているキーワードの出現パターンとの一致率を解析結果に含めて出力する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の基板処理装置。
【請求項6】
前記動作ログファイル解析手段により出力される解析結果を表示するための表示手段と、
前記表示手段に、前記動作ログファイル解析手段により出力される解析結果を、前記動作ログファイルと前記解析パターンファイルで定義されているキーワードの出現パターンとの一致率が高いものから順にソートして表示させる表示制御手段とをさらに含む、請求項5に記載の基板処理装置。
【請求項7】
前記動作ログファイル解析手段による解析対象となる前記動作ログファイルを制限するための時間範囲を入力する入力手段をさらに含み、
前記動作ログファイル解析手段は、前記入力手段により入力される時間範囲内に作成された前記動作ログファイルを開く、請求項1〜6のいずれか一項に記載の基板処理装置。
【請求項8】
基板に対する処理のために使用される基板処理装置のコンピュータにインストールされる障害要因解明プログラムであって、
前記コンピュータには、当該基板処理装置の動作のためのソフトウェアがインストールされており、
当該障害要因解明プログラムは、前記コンピュータを、
前記ソフトウェアの動作時に当該ソフトウェアにより作成される動作ログファイルを記憶する動作ログファイル記憶手段、
当該基板処理装置で発生する障害の要因ごとに、前記動作ログファイル中のキーワードの出現パターンを定義した解析パターンファイルを記憶する解析パターンファイル記憶手段、および
前記解析パターンファイル記憶手段から前記解析パターンファイルを取得し、前記動作ログファイル記憶手段に記憶されている前記動作ログファイルを開いて、当該動作ログファイルとその取得した前記解析パターンファイルで定義されているキーワードの出現パターンとを照合し、その照合による解析結果を出力する動作ログファイル解析手段
として機能させる、基板処理装置用の障害要因解明プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−224973(P2010−224973A)
【公開日】平成22年10月7日(2010.10.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−72730(P2009−72730)
【出願日】平成21年3月24日(2009.3.24)
【出願人】(000207551)大日本スクリーン製造株式会社 (2,640)
【Fターム(参考)】