説明

基板処理装置

【課題】基板の搬送経路を複数有する処理部であっても、当該処理部から本装置とは別体の露光機へ基板を搬送する順番を好適に管理することができる基板処理装置を提供する。
【解決手段】処理部3は、基板Wを略水平方向に搬送しつつ基板Wに処理を行う基板処理列Lu、Ldを上下方向に設けて構成される。IF部5は、各基板処理列Lu、Ldから払い出された基板Wを、本装置10とは別体の露光機EXPに搬送する。ここで、露光機EXPに搬送する基板Wの順序(順番OE)は、処理部3に搬入された基板の順番OAどおりである。このように基板処理列Lu、Ldを上下方向に設けているので、フットプリントを増大させることなく、本装置10のスループットを大きく向上できる。また、露光機EXPに搬送する基板Wの順番OEは、処理部3に搬入された基板Wの順番OAと一致するので、各基板Wを容易に管理することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、半導体基板、液晶表示装置用ガラス基板、フォトマスク用ガラス基板、光ディスク用基板等(以下、単に「基板」と称する)に対して一連の処理を行う基板処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の装置として、基板にレジスト膜を形成するとともに、別体の露光機で露光された基板を現像する基板処理装置がある。この装置は、レジスト膜などを形成する処理ブロックや、基板を現像する処理ブロックなどが並べられて構成される処理部を備えている。各処理ブロックは、単一の主搬送機構と、各種の処理ユニットを備えている。各処理ブロックの主搬送機構はその処理ブロックに設けられる処理ユニットに基板を搬送しつつ、隣接する他の処理ブロックの主搬送機構との間で基板の受け渡しを行う。一側端に配置されている処理ブロックにはインターフェイス部が設けられており、このインターフェイス部にはさらに本装置とは別体の露光機が隣接されている。インターフェイス部は処理部と露光機との間で基板を搬送する。
【0003】
このように構成される従来の装置では、処理部でレジスト膜などを形成する一連の処理を基板に行い、その後、処理部からインターフェイス部へ払い出す。インターフェイス部は払い出された基板を露光機に搬送する。露光機は搬送された基板を露光して、インターフェイス部へ払い出す。インターフェイス部は露光機から払い出された基板を処理部へ搬送し、処理部はこの基板を現像する。ここで、処理部は先に搬入された基板から処理して順次インターフェイス部に払い出す。よって、各基板が露光機に搬送される順番は、原則として処理部に搬入された順番と同じである。このため、露光機が本装置とは別体であっても基板1枚1枚を管理しやすく、また各基板の処理履歴などの追跡調査も容易に行うことができる(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2003−324139号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このような構成を有する従来例の場合には、次のような問題がある。
すなわち、従来の装置では、各処理ブロックが有する主搬送機構が単一であるので、本装置全体のスループットを大きく向上させることが困難であるという不都合がある。これに対して、主搬送機構を増やすことが考えられる。しかし、処理部内に、基板に一連の処理を行うことが可能な搬送経路を複数構成した場合には、それぞれの搬送経路を通じてインターフェイス部へ払い出されるまでの時間は必ずしも等しくない。このため、インターフェイス部で集約されて露光機に基板が搬送される順番は、もはや処理部に搬入された基板の順番と同じとは限らない。よって、基板1枚1枚を管理することや、各基板の処理履歴などの追跡調査が困難になるという不都合がある。
【0005】
この発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、基板の搬送経路を複数有する処理部であっても、当該処理部から本装置とは別体の露光機へ基板を搬送する順番を好適に管理することができる基板処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。
すなわち、請求項1に記載の発明は、基板に処理を行う基板処理装置において、基板を略水平方向に搬送しつつ基板に処理を行う基板処理列を複数有し、各基板処理列において基板を並行して処理可能な処理部と、前記処理部に隣接して設けられ、各基板処理列から払い出された基板を、本装置とは別体の露光機に搬送するインターフェイス部と、を備え、前記露光機に搬送する基板の順序は、前記処理部に搬入された基板の順番どおりであることを特徴とする。
【0007】
[作用・効果]請求項1に記載の発明によれば、複数の基板処理列を有しているので、基板処理装置のスループットを大きく向上させることができる。また、各基板処理列において並行して基板に処理をおこなっても、露光機に搬送する基板の順序を処理部に搬入された基板の順番どおりとするため、基板1枚1枚を容易に管理することができる。また、各基板について処理部または露光機における処理の履歴も容易に追跡調査することができる。
【0008】
本発明において、前記複数の基板処理列は上下方向に並べて設けられていることが好ましい(請求項2)。複数の基板処理列が上下方向に重なるように配置されていることで、フットプリントが増大することを防止することができる。
【0009】
本発明において、前記インターフェイス部は、前記基板処理列から基板が払い出されると、その基板を受け取るとともに、受け取った基板を、前記処理部に搬入された基板の順番に整えることが好ましい(請求項3)。インターフェイス部が各基板処理列から払い出された基板の順番を整えるので、各基板処理列間において基板を払い出すタイミングを調整することを要しない。このため、各基板処理列はそれぞれ独立して基板に処理を行うことができる。また、基板処理列から基板が払い出されるとインターフェイス部が当該基板を受け取ることで、その基板処理列は新たな基板を払い出すことが可能になる。よって、基板の払い出しに起因して基板処理列の処理効率が低下することを防止できる。
【0010】
本発明において、前記インターフェイス部は、各基板処理列と前記露光機とに対して基板を搬送するインターフェイス用搬送機構と、基板を一時的に載置するバッファ部と、を備え、前記インターフェイス用搬送機構は、前記基板処理列から基板が払い出されると、その基板を受け取るとともに、受け取った基板が次に前記露光機に搬送すべき順番の基板である場合は前記受け取った基板を露光機へ搬送し、前記受け取った基板が次に前記露光機に搬送すべき順番の基板でない場合は前記受け取った基板を前記バッファ部に載置することが好ましい(請求項4)。インターフェイス部はバッファ部を備えて、露光機に搬送すべき基板でない基板を一時的にバッファ部に待機させることができる。これにより、インターフェイス部は基板の順番を好適に整えることができる。
【0011】
なお、「次に前記露光機に搬送すべき順番の基板」とは、インターフェイス用搬送機構が基板処理列から払い出された基板を受け取った時点において既に露光機に搬送した基板に対し、それらの次に露光機に搬送すべき順番の基板という意味である。
【0012】
本発明において、前記インターフェイス用搬送機構は、前記バッファ部に載置されている一の基板が次に前記露光機に搬送すべき順番の基板となった場合は前記一の基板を前記バッファ部から前記露光機へ搬送することが好ましい(請求項5)。インターフェイス用搬送機構は、バッファ部に載置した基板を、露光機に搬送すべき順番になってから露光機に搬送する。よって、インターフェイス部では基板の順番を好適に整えることができる。
【0013】
本発明において、前記インターフェイス用搬送機構は、前記バッファ部に載置した基板が次に前記露光機に搬送すべき順番の基板となった場合であっても、前記基板処理列から基板が払い出されているときは、払い出された基板の受け取りを優先して行うことが好ましい(請求項6)。基板の払い出しに起因して基板処理列の処理効率が低下することを防止できる。
【0014】
本発明において、前記インターフェイス用搬送機構は、各基板処理列と前記バッファ部に対して基板を搬送する第1搬送機構と、前記第1搬送機構との間で基板を受け渡すとともに、前記露光機に対して基板を搬送する第2搬送機構と、を備え、前記第1搬送機構は、前記基板処理列から受け取った基板が次に前記露光機に搬送すべき順番の基板である場合は前記受け取った基板を前記第2搬送機構に受け渡し、前記受け取った基板が次に前記露光機に搬送すべき順番の基板でない場合は前記受け取った基板を前記バッファ部に載置し、前記バッファ部に載置されている一の基板が次に前記露光機に搬送すべき順番の基板となった場合は前記一の基板を前記バッファ部から前記第2搬送機構に受け渡し、前記第2搬送機構は、前記第1搬送機構から基板を受け渡されると、その基板を前記露光機に搬送することが好ましい(請求項7)。インターフェイス用搬送機構は、基板処理列から払い出された基板の受け取りを行う第1搬機構と、露光機への搬送を行う第2搬送機構とをそれぞれ別個に備えている。よって、インターフェイス部は処理部と露光機との間で基板を好適に搬送することができる。
【0015】
本発明において、前記インターフェイス用搬送機構は、各基板処理列と前記バッファ部に対して基板を搬送する第1搬送機構と、前記第1搬送機構との間で基板を受け渡すとともに、前記バッファ部と前記露光機とに対して基板を搬送する第2搬送機構と、を備え、前記第1搬送機構は、前記基板処理列から受け取った基板が次に前記露光機に搬送すべき順番の基板である場合は前記受け取った基板を前記第2搬送機構に受け渡し、前記受け取った基板が次に前記露光機に搬送すべき順番の基板でない場合は前記受け取った基板を前記バッファ部に載置し、前記第2搬送機構は、前記第1搬送機構から基板を受け渡されると、受け渡された基板を前記露光機に搬送し、前記バッファ部に載置されている一の基板が次に前記露光機に搬送すべき順番の基板となった場合は前記一の基板を前記バッファ部から前記露光機に搬送することが好ましい(請求項8)。インターフェイス用搬送機構は、基板処理列から払い出された基板の受け取りを行う第1搬送機構と、露光機への搬送を行う第2搬送機構とをそれぞれ別個に備えている。よって、インターフェイス部は処理部と露光機との間で基板を好適に搬送することができる。また、第2搬送機構はバッファ部から露光機へ基板を直接搬送可能であるので効率がよい。
【0016】
本発明において、前記インターフェイス用搬送機構は、前記バッファ部に載置される基板の位置を、その基板が払い出された基板処理列に応じて変えることが好ましい(請求項9)。各基板処理列内では基板の先後の関係は変わらないので、同じ基板処理列から払い出された基板間における処理部に搬入された先後関係については、受け取った時点で与えられる。このため、バッファ部に載置する位置で払い出された基板処理列を識別可能にすることで、ある程度露光機に搬送する基板の順番を整えることができる。
【0017】
本発明において、前記処理部に搬入された基板の順番は、各基板の識別情報と、前記処理部に搬入される基板の順番との関係に基づいて特定することが好ましい(請求項10)。各基板処理列から払い出された各基板について、処理部に搬入された基板の順番を特定できるので、容易に基板の順番を整えることができる。
【0018】
本発明において、前記処理部に搬入された基板の順番は、前記処理部に搬入される基板の順番と、基板が搬送される基板処理列との関係に基づいて特定することが好ましい(請求項11)。同じ基板処理列から払い出される基板間では、基板処理列からの払い出しの先後関係と、処理部に搬入された先後関係とは変わらない。よって、処理部に順次搬入される基板がそれぞれ振り分けられた基板処理列の別を示す関係に基づくことで、処理部に搬入された基板の順番を推定できる。よって、容易に基板の順番を整えることができる。
【0019】
また、請求項12に記載の発明は、基板に処理を行う基板処理装置において、上下方向の階層ごとに設けられ、基板に処理を行う処理ユニットと、各階層に設けられ、当該階層の処理ユニットに対して基板を搬送する主搬送機構と、を有する処理ブロックを横方向に複数個並べて、隣接する処理ブロックの同じ階層の主搬送機構同士で基板を受け渡し可能に構成し、両端に配置される各処理ブロックをそれぞれ第1処理ブロックと第2処理ブロックとして、前記第1処理ブロックの各階層に搬入された基板を、各処理ブロックの同じ階層を通じて前記第2処理ブロックまで搬送しつつ、それぞれの階層で基板に一連の処理を行う処理部と、前記第1処理ブロックに隣接して設けられ、前記第1処理ブロックの各階層に対して基板を搬送可能なインデクサ部と、前記第2処理ブロックの各階層および本装置とは別体の露光機に対して基板を搬送するインターフェイス用搬送機構を備え、前記第2処理ブロックに隣接して設けられているインターフェイス部と、前記インターフェイス用搬送機構を制御して、前記第2処理ブロックから払い出された基板を、前記第1処理ブロックに搬入された基板の順番どおりの順序で前記露光機に搬送させる制御部と、を備えていることを特徴とする。
【0020】
[作用・効果]請求項12に記載の発明によれば、インデクサ部は処理部の一端側の第1処理ブロックの各階層に基板を搬送する。第1処理ブロックの各階層に搬送された基板を、第1処理ブロックから他端側の第2処理ブロックまでそれぞれ同じ階層を通じて搬送する。この際、各処理ブロックの各階層に設けられる処理ユニットに基板を搬送して基板に処理を行う。第2ブロックに搬送された基板はインターフェイス部に払い出される。インターフェイス部に設けられるインターフェイス用搬送機構は、各階層から払い出された基板を受け取って露光機に搬送する。制御部は、このインターフェイス用搬送機構を制御して、第2処理ブロックから払い出された基板を、第1処理ブロックに搬入された基板の順番どおりの順序で前記露光機に搬送させる。このように本装置では、各処理ブロックの各階層を通じて基板にそれぞれ一連の処理を行う処理部を備えているので、フットプリントを増大させることなく、基板処理装置のスループットを大きく向上させることができる。また、各処理ブロックの各階層において並行して基板に処理を行っても、露光機に搬送する基板の順序を処理部に搬入された基板の順番どおりとするため、基板1枚1枚を容易に管理することができる。また、各基板について処理部または露光機における処理の履歴も容易に追跡調査することができる。
【0021】
本発明において、前記制御部による制御に基づいて、前記インターフェイス用搬送機構は、前記第2処理ブロックから基板が払い出されると、その基板を受け取るともに、受け取った基板を、前記第1処理ブロックに搬入された基板の順番に整えることが好ましい(請求項13)。第2処理ブロックの各階層から基板が払い出されると、インターフェイス用搬送機構が当該基板を受け取ることで、その階層は新たな基板を払い出すことが可能になる。よって、第2処理ブロックの各階層からの基板の払い出しに起因して処理効率が低下することを防止できる。
【0022】
本発明において、前記インターフェイス部は、基板を一時的に載置するバッファ部を備え、前記制御部による制御に基づいて、前記インターフェイス用搬送機構は、前記第2処理ブロックから受け取った基板が次に前記露光機に搬送すべき順番の基板である場合は前記受け取った基板を前記露光機へ搬送し、前記受け取った基板が次に前記露光機に搬送すべき順番の基板でない場合は前記受け取った基板を前記バッファ部に載置することが好ましい(請求項14)。インターフェイス部はバッファ部を備えて、露光機に搬送すべき基板でない基板を一時的にバッファ部に待機させることができる。これにより、インターフェイス部は基板の順番を好適に整えることができる。
【0023】
本発明において、前記制御部による制御に基づいて、前記インターフェイス用搬送機構は、前記バッファ部に載置されている一の基板が次に前記露光機に搬送すべき順番の基板となった場合は前記一の基板を前記バッファ部から露光機へ搬送することが好ましい(請求項15)。インターフェイス用搬送機構は、バッファ部に載置した基板を、露光機に搬送すべき順番になってから露光機に搬送する。よって、インターフェイス部では基板の順番を好適に整えることができる。
【0024】
本発明において、前記制御部による制御に基づいて、前記インターフェイス用搬送機構は、前記バッファ部に載置した基板が次に前記露光機に搬送すべき順番の基板となった場合であっても、前記第2処理ブロックから基板が払い出されているときは、払い出された基板の受け取りを優先して行うことが好ましい(請求項16)。第2処理ブロックの各階層からの基板の払い出しに起因して処理効率が低下することを防止できる。
【0025】
本発明において、前記インターフェイス用搬送機構は、前記第2処理ブロックの各階層と前記バッファ部に対して基板を搬送する第1搬送機構と、前記第1搬送機構との間で基板を受け渡すとともに、前記露光機に対して基板を搬送する第2搬送機構と、を備え、前記制御部による制御に基づいて、前記第1搬送機構は、前記第2処理ブロックの各階層から受け取った基板が次に前記露光機に搬送すべき順番の基板である場合は前記受け取った基板を前記第2搬送機構に受け渡し、前記受け取った基板が次に前記露光機に搬送すべき順番の基板でない場合は前記受け取った基板を前記バッファ部に載置し、前記バッファ部に載置されている基板が次に前記露光機に搬送すべき順番の基板となった場合はその基板を前記バッファ部から前記第2搬送機構に受け渡し、前記第2搬送機構は、前記第1搬送機構から基板を受け渡されると、その基板を前記露光機に搬送することが好ましい(請求項17)。インターフェイス用搬送機構は、第2処理ブロックの各階層から払い出された基板の受け取りを行う第1搬機構と、露光機への搬送を行う第2搬送機構とをそれぞれ別個に備えている。よって、インターフェイス部は処理部と露光機との間で基板を好適に搬送することができる。
【0026】
本発明において、前記インターフェイス用搬送機構は、前記第2処理ブロックの各階層と前記バッファ部に対して基板を搬送する第1搬送機構と、前記第1搬送機構との間で基板を受け渡すとともに、前記バッファ部と前記露光機とに対して基板を搬送する第2搬送機構と、を備え、前記制御部による制御に基づいて、前記第1搬送機構は、前記第2処理ブロックの各階層から受け取った基板が次に前記露光機に搬送すべき順番の基板である場合は前記受け取った基板を前記第2搬送機構に受け渡し、前記受け取った基板が次に前記露光機に搬送すべき順番の基板でない場合は前記受け取った基板を前記バッファ部に載置し、前記第2搬送機構は、前記第1搬送機構から基板を受け渡されると、受け渡された基板を前記露光機に搬送し、前記バッファ部に載置されている基板が次に前記露光機に搬送すべき順番の基板となった場合はその基板を前記バッファ部から前記露光機に搬送することが好ましい(請求項18)。インターフェイス用搬送機構は、第2処理ブロックの各階層から払い出された基板の受け取りを行う第1搬機構と、露光機への搬送を行う第2搬送機構とをそれぞれ別個に備えている。よって、インターフェイス部は処理部と露光機との間で基板を好適に搬送することができる。また、第2搬送機構はバッファ部から露光機へ基板を直接搬送可能であるので効率がよい。
【0027】
本発明において、前記制御部は、前記バッファ部に載置されている基板が所定枚数を超えると、前記インデクサ部から前記処理部への基板の搬入を停止させることが好ましい(請求項19)。バッファ部に載置されている基板が所定枚数を超えると、インデクサ部から処理部への基板の搬入を停止させる。これにより、本装置における処理品質の低下等を未然に防止することができる。
【0028】
本発明において、前記制御部は、各基板の識別情報と、前記インデクサ部から前記処理部に搬入される基板の順番との関係に基づいて、前記露光機に搬送させる基板の順番を整えることが好ましい(請求項20)。第2処理ブロックの各階層から払い出された各基板について、処理部に搬入された基板の順番を特定できるので、容易に基板の順番を整えることができる。
【0029】
本発明において、前記制御部は、前記インデクサ部から前記処理部に搬入される基板の順番と、基板が搬送される前記第1処理ブロックの階層との関係に基づいて、前記露光機に搬送させる基板の順番を整えることが好ましい(請求項21)。同じ階層から払い出される基板間では、階層からの払い出しの先後関係と、処理部に搬入された先後関係とは変わらない。よって、前記処理部に順次搬入される基板がそれぞれ振り分けられた第1処理ブロックの階層の別を示す関係に基づくことで、処理部に搬入された基板の順番を推定できる。よって、容易に基板の順番を整えることができる。
【0030】
本発明において、前記インデクサ部は、前記処理部に搬入する基板を1枚ずつ、前記第1処理ブロックのいずれかの階層に振り分けることが好ましい(請求項22)。第1処理ブロックに搬入された基板の順番が明確であり、インターフェイス部においてに好適に露光機に搬送する基板の順番を整えることができる。
【0031】
本発明において、前記処理部は、前記処理ブロックとして塗布処理ブロックと現像処理ブロックとを含み、前記塗布処理ブロックは、前記処理ユニットとして基板にレジスト膜材料を塗布するレジスト膜用塗布処理ユニットを備え、前記現像処理ブロックは、前記処理ユニットとして基板に現像液を供給する現像処理ユニットを備えていることが好ましい(請求項23)。好適に基板にレジスト膜を形成し、基板を現像することができる。
【0032】
なお、本明細書は、次のような基板処理装置に係る発明も開示している。
【0033】
(1)請求項1から請求項11のいずれかに記載の基板処理装置において、前記インターフェイス部は、前記基板処理列から払い出された順に基板を受け取ることを特徴とする基板処理装置。
【0034】
前記(1)に記載の基板処理装置によれば、基板処理列が新たな基板を払い出すことができない時間が長くなることを防止することができる。
【0035】
(2)請求項1から請求項11のいずれかに記載の基板処理装置において、前記基板処理列はそれぞれ、基板にレジスト膜を形成するための処理を行うことを特徴とする基板処理処置。
【0036】
(3)請求項1から請求項11のいずれかに記載の基板処理装置において、前記基板処理列はそれぞれ、基板を現像するための処理を行うことを特徴とする基板処理処置。
【0037】
(4)請求項1から請求項11のいずれかに記載の基板処理装置において、各基板処理列はそれぞれ、前記略水平方向に並べて設けられる複数の主搬送機構と、前記主搬送機構ごとに設けられ、基板を処理する複数の処理ユニットと、を備え、各主搬送機構は、当該主搬送機構に応じて設けられた処理ユニットに基板を搬送しつつ略水平方向に隣接する他の主搬送機構に基板を受け渡して、基板に一連の処理を行うことを特徴とする基板処理装置。
【0038】
前記(4)に記載の基板処理装置によれば、各基板処理列で基板を好適に処理できる。
【0039】
(5)前記(4)に記載の基板処理装置において、各基板処理列に設けられる前記処理ユニットは、基板にレジスト膜材料を塗布するレジスト膜用塗布処理ユニットを含むことを特徴とする基板処理装置。
【0040】
(6)前記(4)または前記(5)に記載の基板処理装置において、各基板処理列に設けられる前記処理ユニットは、基板に現像液を供給する現像処理ユニットを含むことを特徴とする基板処理装置。
【0041】
(7)請求項7、請求項8、請求項18および請求項19に記載の基板処理装置において、前記第1搬送機構と前記第2搬送機構とは、載置台を介して基板の受け渡しを行うことを特徴とする基板処理装置。
【0042】
(8)請求項4から請求項9、請求項14から請求項19のいずれかに記載の基板処理装置において、前記バッファ部は、複数枚の基板を載置可能であることを特徴とする基板処理装置。
【0043】
前記(8)に記載の基板処理装置によれば、基板の順番の好適に整えることができる。
【0044】
(9)請求項12から請求項23のいずれかに記載の基板処理装置において、前記インターフェイス部は、前記第2処理ブロックの各階層から払い出された順に基板を受け取ることを特徴とする基板処理装置。
【0045】
前記(9)に記載の基板処理装置によれば、各基板処理列から基板が払い出された順にインターフェイス用搬送機構が当該基板を受け取ることで、基板処理列が新たな基板を払い出すことができない時間が長くなることを防止する。
【発明の効果】
【0046】
この発明に係る基板処理装置によれば、複数の基板処理列を有しているので、基板処理装置のスループットを大きく向上させることができる。また、各基板処理列において並行して基板に処理をおこなっても、露光機に搬送する基板の順序を処理部に搬入された基板の順番どおりとするため、基板1枚1枚を容易に管理することができる。また、各基板について処理部または露光機における処理の履歴も容易に追跡調査することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0047】
以下、図面を参照してこの発明の実施例を説明する。
まず、本実施例の概要を説明する。図1は、実施例に係る基板処理装置の概略構成を示す模式図である。
【0048】
実施例は、基板(例えば、半導体ウエハ)Wにレジスト膜を形成するとともに露光された基板Wを現像する基板処理装置10である。以下では、基板処理装置10を装置10と適宜に略記する。本装置10は、インデクサ部(以下、「ID部」と記載する)1と処理部3とインターフェイス部(以下、「IF部」と記載する)5とを備える。ID部1、処理部3およびIF部5はこの順番に隣接して設けられている。IF部5にはさらに本装置10とは別体の外部装置である露光機EXPが隣接して設けられる。
【0049】
ID部1は基板Wを処理部3へ渡す。処理部3は、複数(たとえば2ライン)の基板処理列Lu、Ldを備えている。各基板処理列Lu、Ldは、基板Wを略水平方向に搬送しつつ基板Wに処理を行う。各基板処理列Lu、Ldは互いに上下方向に配置されている。また、各基板処理列Lu、Ldの一端はID部1に、それらの他端はIF部5に面して設けられている。各基板処理列にはそれぞれ、後述するように主搬送機構と処理ユニットが設けられている。以下では、各基板処理列Lu、Ldを特に区別しないときは、単に基板処理列Lと記載する。IF部5は処理部3と露光機EXPとの間で基板Wを受け渡す。露光機EXPは基板Wを露光する。
【0050】
このように構成される装置10では次のように動作する。ID部1は、処理部3に基板Wを搬入する。図1に示すように、8枚の基板Wa、Wb、Wc、……、WhをID部1から処理部3に搬入する場合を例示する。図1において符号OAを付した矢印は、ID部1から処理部3へ基板Wを搬入する順番であり、基板Waが1番目(最初)、基板Wbが2番目、基板Wc〜基板Whがそれぞれ3番目から8番目であることを意味するものとする。なお、その他は矢印についてはそれぞれ、基板処理列Luから払い出される基板の順番OB、基板処理列Ldから払い出される基板の順番OC、IF部5において処理部3全体から基板の受け取る順番OD、IF部5から露光機EXPに搬送する基板の順番OEである。以下、適宜、「順番OA」、「順番OB」等のように簡略に記載する。
【0051】
ID部1から処理部3へ基板Wを搬送する際、基板Wを基板処理列Lu、Ldに交互に1枚ずつ振り分けて搬送する。これにより、順番OAの1、3、5、7番目の基板Wa、Wc、We、Wgが基板処理列Luに搬送される。同様に、順番OAの2、4、6、8番目の基板Wb、Wd、Wf、Whが基板処理列Ldに搬送される。
【0052】
基板処理列Lu、Ldは、それぞれ搬送された基板Wに一連の処理を行い、IF部5へ払い出す。基板処理列Lu、Ldから払い出される各順番OB、OCは、それぞれ搬送された順番どおりである。ただし、基板処理列Lu、Ld全体において払い出される基板Wの順番は、必ずしも順番OAと同じではない。基板処理列Lu、Ldにおいて同じ処理を行う場合であっても、一方の処理時間が他方に比べて長短するからである。
【0053】
IF部5は、各基板処理列Lu、Ldから基板Wが払い出されると、その基板Wを受け取る。このとき、受け取る順番ODは払い出された順であり、基板Wの順番OAとは関係がない。図1では、IF部5が受け取る基板Wの順番ODが、処理部3に搬入する基板Wの順番OAと異なる場合を例示している。
【0054】
IF部5は、受け取った基板Wの順番ODを、処理部3に搬入された順番OAどおりの順序に整えてから、露光機EXPへ搬送する。すなわち、露光機EXPへ搬送する基板の順番OEは順番OAと同じである。
【0055】
露光機EXPは、搬送された基板Wを露光し、露光した基板Wを再びIF部5へ搬送する。IF部5は露光済みの基板Wを処理部3へ搬送し、処理部3は各基板処理列Lを通じて基板WをID部1へ搬送する。
【0056】
このように、複数(2つ)の基板処理列Lu、Ldで並行して基板Wに処理を行う場合であっても、露光機EXPへ搬送する基板Wの順番OEが、処理部3に搬入された基板Wの順番どおりである。このため、基板1枚1枚を容易に管理することができる。また、各基板Wについて処理部3または露光機EXPにおける処理の履歴も容易に追跡調査することができる。
【0057】
また、複数(2つ)の基板処理列Lu、Ldを有する本装置10では、各基板処理列Lで並行して基板Wを処理するため、スループットを大きく向上させることができる。さらに、各基板処理列Lu、Ldを上下方向に設けているので、本装置10のフットプリントが増大することを防止することができる。
【0058】
以下では、本実施例をより詳細に説明する。図2は、実施例に係る基板処理装置の概略構成を示す平面図であり、図3と図4は基板処理装置が有する処理ユニットの配置を示す概略側面図であり、図5ないし図8は、図1におけるa−a矢視、b−b矢視、c−c矢視およびd−d矢視の各垂直断面図である。
【0059】
[ID部1]
ID部1は複数枚の基板Wを収容するカセットCから基板Wを取り出すとともに、カセットCに基板Wを収納する。このID部1はカセットCを載置するカセット載置台9を備える。カセット載置台9は4個のカセットCを1列に並べて載置可能に構成される。ID部1はID用搬送機構TIDを備えている。ID用搬送機構TIDは、各カセットCに対して基板Wを搬送するとともに、後述する載置部PASS及び載置部PASSに基板Wを搬送する。ID用搬送機構TIDは、カセット載置台9の側方をカセットCの並び方向に水平移動する可動台21と、可動台21に対して鉛直方向に伸縮する昇降軸23と、この昇降軸23に対して旋回するとともに旋回半径方向に進退して基板Wを保持する保持アーム25とを備えている。
【0060】
[処理部3]
処理部3の各基板処理列Lは、ID部1とIF部5とを結ぶ略水平方向に基板Wを搬送可能に構成されている。各基板処理列Lは、基板Wを搬送する主搬送機構Tをそれぞれ備えている。本実施例では、各基板処理列Lはそれぞれ複数(各2基、計4基)の主搬送機構Tを有する。同じ基板処理列Lに設けられる各主搬送機構Tは基板Wが搬送される方向に並べられ、搬送方向に隣接する主搬送機構T同士で基板Wを受け渡し可能である。各主搬送機構Tは、後述する各種処理ユニットに対して基板Wを搬送しつつ、隣接する他の主搬送機構Tに基板Wの受け渡しを行う。
【0061】
具体的には、基板処理列Luには、主搬送機構Tと主搬送機構Tが1列に並べられている。主搬送機構TはID部1側に配置され、主搬送機構TはIF部5側に配置されている。同様に、基板処理列Ldには、主搬送機構Tと主搬送機構Tが1列に並べられており、主搬送機構TはID部1側に配置され、主搬送機構TはIF部5側に配置されている。
【0062】
本実施例では、上述の基板処理列Lを有する処理部3は、複数(2台)の処理ブロックBa、Bbを横方向(搬送方向と略同じ)に並べて構成されている。ID部1には処理ブロックBaが隣接しており、IF部5には処理ブロックBbが隣接している。各処理ブロックBa、Bbは、それぞれ上下方向に複数(2つ)の階層Kに分けられている。処理ブロックBaの上側の階層K1には上述の主搬送機構Tが設けられ、下側の階層K3には主搬送機構Tが設けられている。同様に、処理ブロックBbの上側の階層K2には主搬送機構Tが設けられており、下側の階層K4には主搬送機構Tが設けられている。
【0063】
隣接する処理ブロックBa、Bbの同じ階層K1、K2の主搬送機構T、T同士は基板Wを受け渡し可能であり、階層K1、K2が基板処理列Luを構成する。同様に、主搬送機構T、T同士は基板Wを受け渡し可能であり、階層K3、K4が基板処理列Ldを構成する。
【0064】
[処理部3〜処理ブロックBa]
ID部1と処理ブロックBaの各階層K1、K3の間には、基板Wを載置する載置部PASS、PASSが設けられている。載置部PASSには、ID用搬送機構TIDと主搬送機構Tとの間で受け渡される基板Wが一時的に載置される。同様に、載置部PASSには、ID用搬送機構TIDと主搬送機構Tとの間で受け渡される基板Wが一時的に載置される。断面視では載置部PASSは上側の階層K1の下部付近の高さ位置に配置され、載置部PASSは下側の階層K3の上部付近の高さに配置されている。このように載置部PASSと載置部PASSの位置が比較的近いので、ID用搬送機構TIDは少ない昇降量で載置部PASSと載置部PASSとの間を移動することができる。
【0065】
処理ブロックBa、Bbの間にも、基板Wを載置する載置部PASS、PASSが設けられている。載置部PASSは階層K1と階層K2との間に、載置部PASSは階層K3と階層K4との間にそれぞれ配置されている。そして、主搬送機構Tと主搬送機構Tは載置部PASSを介して基板Wを受け渡し、主搬送機構Tと主搬送機構Tは載置部PASSを介して基板Wを受け渡す。
【0066】
各載置部PASSは複数(2台)であり、それぞれ上下方向に近接して配置されている。2つの載置部PASSのうち、一方の載置部PASS1Aには、ID用搬送機構TIDから主搬送機構Tへ渡す基板Wが載置され、他方の載置部PASS1Bには主搬送機構TからID用搬送機構TIDへ渡す基板Wが載置される。載置部PASS〜PASSおよび後述する載置部PASS、PASSも複数(2台)であり、基板Wが受け渡される方向に応じていずれかの載置部PASSが選択される。また、載置部PASS1A、PASS1Bには基板Wの有無を検知するセンサ(図示省略)がそれぞれ付設されており、各センサの検出信号に基づいて、ID用搬送機構TIDおよび主搬送機構Tによる基板Wの受け渡しを制御する。同様のセンサは載置部PASS〜PASSにも付設されている。
【0067】
階層K1について説明する。主搬送機構Tは、平面視で階層K1の略中央を通り搬送方向と平行な搬送スペースAを移動可能に設けられている。階層K1には、基板Wに処理液を塗布する塗布処理ユニット31と、基板Wに熱処理を行う熱処理ユニット41が設けられている。塗布処理ユニット31は搬送スペースAの一方側に配置されており、他方側には熱処理ユニット41が配置されている。
【0068】
塗布処理ユニット31は、それぞれ搬送スペースAに面して縦横に複数個並べて設けられている。本実施例では、基板Wの搬送路に沿って2列2段で合計4つの塗布処理ユニット31が配置されている。
【0069】
塗布処理ユニット31は、基板Wに反射防止膜用材料を塗布する反射防止膜用塗布処理ユニットBARCと、基板Wにレジスト膜材料を塗布するレジスト膜用塗布処理ユニットRESISTとを含む。本明細書では、反射防止膜用塗布処理ユニットBARCで行われる処理を適宜に反射防止膜材料塗布処理と記載し、レジスト膜用塗布処理ユニットRESISTで行われる処理を適宜にレジスト膜材料塗布処理と記載する。
【0070】
反射防止膜用塗布処理ユニットBARCは複数(2台)であり、下段に略同じ高さ位置となるように並べて配置されている。レジスト膜用塗布処理ユニットRESISTも複数であり、上段に略同じ高さ位置となるように並べて配置されている。各反射防止膜用塗布処理ユニットBARCの間には隔壁又は仕切り壁等はない。すなわち、全ての反射防止膜用塗布処理ユニットBARCを共通のチャンバーに収容するのみで、各反射防止膜用塗布処理ユニットBARCの周囲の雰囲気は互いに遮断されていない(連通している)。同様に、各レジスト膜用塗布処理ユニットRESISTの周囲の雰囲気も互いに遮断されていない。
【0071】
図9を参照する。図9(a)は塗布処理ユニットの平面図であり、(b)は塗布処理ユニットの断面図である。各塗布処理ユニット31は、基板Wを回転可能に保持する回転保持部32と、基板Wの周囲に設けられるカップ33と、基板Wに処理液を供給する供給部34などを備えている。
【0072】
供給部34は、複数個のノズル35と、一のノズル35を把持する把持部36と、把持部36を移動させて一のノズル35を基板Wの上方の処理位置と基板Wの上方からはずれた待機位置との間で移動させるノズル移動機構37とを備えている。各ノズル35にはそれぞれ処理液配管38の一端が連通接続されている。処理液配管38は、待機位置と処理位置との間におけるノズル35の移動を許容するように可動(可撓)に設けられている。各処理液配管38の他端側は処理液供給源(図示省略)に接続されている。具体的には、反射防止膜用塗布処理ユニットBARCの場合には、処理液供給源は種類の異なる反射防止膜用の処理液を各ノズル35に対して供給する。レジスト膜用塗布処理ユニットRESISTの場合には、処理液供給源は種類の異なるレジスト膜材料を各ノズル35に対して供給する。
【0073】
ノズル移動機構37は、第1ガイドレール37aと第2ガイドレール37bと有する。第1ガイドレール37aは横に並ぶ2つのカップ33を挟んで互いに平行に配備されている。第2ガイドレール37bは2つの第1ガイドレール37aに摺動可能に支持されて、2つのカップ33の上に架設されている。把持部36は第2ガイドレール37bに摺動可能に支持される。ここで、第1ガイドレール37aおよび第2ガイドレール37bが案内する各方向はともに略水平方向で、互いに略直交する。ノズル移動機構37は、さらに第2ガイドレール37bを摺動移動させ、把持部36を摺動移動させる図示省略の駆動部を備えている。そして、駆動部が駆動することにより、把持部36によって把持されたノズル35を処理位置に相当する2つの回転保持部32の上方位置に移動させる。
【0074】
熱処理ユニット41は複数であり、それぞれ搬送スペースAに面するように縦横に複数個並べられている。本実施例では横方向に3つの熱処理ユニット41を配置可能に、縦方向に5つの熱処理ユニット41を積層可能である。熱処理ユニット41はそれぞれ基板Wを載置するプレート43などを備えている。熱処理ユニット41は基板Wを冷却処理する冷却ユニットCP、加熱処理と冷却処理を続けて行う加熱冷却ユニットPHPおよび基板Wと被膜の密着性を向上させるためにヘキサメチルジシラザン(HMDS)の蒸気雰囲気で熱処理するアドヒージョン処理ユニットAHLを含む。なお、加熱冷却ユニットPHPはプレート43を2つ有するとともに、2つのプレート43間で基板Wを移動させる図示省略のローカル搬送機構を備えている。各種の熱処理ユニットCP、PHP、AHLはそれぞれ複数個であり、適宜の位置に配置されている。なお、本明細書では、加熱冷却ユニットPHPで行われる処理を適宜に加熱/冷却処理と記載する。
【0075】
主搬送機構Tを具体的に説明する。図10を参照する。図10は、主搬送機構の斜視図である。主搬送機構Tは、上下方向に案内する2本の第3ガイドレール51と横方向に案内する第4ガイドレール52を有している。第3ガイドレール51は搬送スペースAの一側方に対向して固定されている。本実施例では、塗布処理ユニット31の側に配置している。第4ガイドレール52は第3ガイドレール51に摺動可能に取り付けられている。第4ガイドレール52には、ベース部53が摺動可能に設けられている。ベース部53は搬送スペースAの略中央まで横方向に張り出している。さらに、第4ガイドレール52を上下方向に移動させ、ベース部53を横方向に移動させる図示省略の駆動部を備えている。この駆動部が駆動することにより、縦横に並ぶ塗布処理ユニット31および熱処理ユニット41の各位置にベース部53を移動させる。
【0076】
ベース部53には縦軸心Q周りに回転可能に回転台55が設けられている。回転台55には基板Wを保持する2つの保持アーム57a、57bがそれぞれ水平方向に移動可能に設けられている。2つの保持アーム57a、57bは互いに上下に近接した位置に配置されている。さらに、回転台55を回転させ、各保持アーム57a、57bを移動させる図示省略の駆動部を備えている。この駆動部が駆動することにより、各塗布処理ユニット31および各熱処理ユニット41及び載置部PASS、PASSに対向する位置に回転台55を対向させ、これら塗布処理ユニット31等に対して保持アーム57a、57bを進退させる。
【0077】
階層K3について説明する。なお、階層K1と同じ構成については同符号を付すことで詳細な説明を省略する。階層K3の主搬送機構Tおよび処理ユニットの平面視でのレイアウト(配置)は階層K1のそれらと略同じである。このため、主搬送機構Tから見た階層K3の各種処理ユニットの配置は、主搬送機構Tから見た階層K1の各種処理ユニットの配置と略同じである。階層K3の塗布処理ユニット31と熱処理ユニット41は、それぞれ階層K1の塗布処理ユニット31と熱処理ユニット41の下側にそれぞれ積層されている。処理ブロックBaは、この発明における塗布処理ブロックに相当する。また、処理ブロックBaは、この発明における第1処理ブロックにも相当する。
【0078】
以下において、階層K1、K3に設けられているレジスト膜用塗布処理ユニットRESIST等を区別するときは、それぞれ下付きの符号「1」又は「3」を付す(たとえば、階層K1に設けられるレジスト膜用塗布処理ユニットRESISTを「レジスト膜用塗布処理ユニットRESIST」と記載する)。
【0079】
処理ブロックBaのその他の構成について説明する。搬送スペースA、Aには、清浄な気体を吹き出す第1吹出ユニット61と気体を吸引する排出ユニット62とがそれぞれ設けられている。第1吹出ユニット61と排出ユニット62は、それぞれ平面視における搬送スペースAと略同じ広さを有する扁平な箱状物である。第1吹出ユニット61と排出ユニット62の一方面にはそれぞれ第1吹出口61aと排出口62aが形成されている。本実施例では多数の小孔fで第1吹出口61aおよび排出口62aが構成されている。第1吹出ユニット61は第1吹出口61aを下に向けた姿勢で搬送スペースA、Aの上部に配置されている。また、排出ユニット62は排出口62aを上に向けた姿勢で搬送スペースA、Aの下部に配置されている。搬送スペースAと搬送スペースAの雰囲気は、搬送スペースAの排出ユニット62と搬送スペースAの第1吹出ユニット61とによって遮断されている。よって、各階層K1、K3は互いに雰囲気が遮断されている。
【0080】
搬送スペースA、Aの各第1吹出ユニット61は同じ第1気体供給管63に連通接続されている。第1気体供給管63は載置部PASS、PASSの側方位置に、搬送スペースAの上部から搬送スペースAの下部にかけて設けられているとともに、搬送スペースAの下方で水平方向に曲げられている。第1気体供給管63の他端側は図示省略の気体供給源に連通接続されている。同様に、搬送スペースA、Aの排出ユニット62は同じ第1気体排出管64に連通接続されている。第1気体排出管64は搬送スペースAの下部から搬送スペースAの下部にかけて、載置部PASS、PASSの側方位置に設けられているとともに、搬送スペースAの下方で水平方向に曲げられている。そして、搬送スペースA、Aの各第1吹出口61aから気体を吹き出させるとともに各排出口62aから気体を吸引/排出させることで、搬送スペースA、Aには上部から下部に流れる気流が形成されて、各搬送スペースA、Aは個別に清浄な状態に保たれる。
【0081】
階層K1、K3の各塗布処理ユニット31には、縦方向に貫く竪穴部PSが形成されている。この竪穴部PSには清浄な気体を供給するための第2気体供給管65と、気体を排気するための第2気体排出管66が上下方向に設けられている。第2気体供給管65と第2気体排出管66はそれぞれ各塗布処理ユニット31の所定の高さ位置で分岐して竪穴部PSから略水平方向に引き出されている。分岐した複数の第2気体供給管65は、気体を下方に吹き出す第2吹出ユニット67に連通接続している。また、分岐した複数の第2気体排出管66は各カップ33の底部にそれぞれ連通接続している。第2気体供給管65の他端は、階層K3の下方において第1気体供給管63に連通接続されている。第2気体排出管66の他端は、階層K3の下方において第1気体排出管64に連通接続されている。そして、第2吹出ユニット67から気体を吹き出させるとともに、第2気体排出管66を通じて気体を排出させることで、各カップ33内の雰囲気は常に清浄に保たれ、回転保持部32に保持された基板Wを好適に処理できる。
【0082】
また、竪穴部PSにはさらに処理液を通じる配管や電気配線等(いずれも図示省略)が設置されている。このように、竪穴部PSに階層K1、K3の塗布処理ユニット31に付設される配管や配線等を収容することができるので、配管や配線等の長さを短くすることができる。
【0083】
また、処理ブロックBaは、一の筐体75に収容されている。後述する処理ブロックBbも別個の筐体75に収容されている。このように、処理ブロックBa、Bbごとに主搬送機構Tおよび処理ユニットをまとめて収容する筐体75を備えることで、処理部3を簡易に製造することができる。
【0084】
[処理部3〜処理ブロックBb]
階層K2について説明する。階層K1と同じ構成については同符号を付すことで詳細な説明を省略する。階層K2の搬送スペースAは搬送スペースAの延長上となるように形成されている。
【0085】
階層K2には、基板Wに現像液を供給する現像処理ユニットDEVと、基板Wに熱処理を行う熱処理ユニット42と、基板Wの周縁部を露光するエッジ露光ユニットEEWが設けられている。現像処理ユニットDEVは搬送スペースAの一方側に配置され、熱処理ユニット42およびエッジ露光ユニットEEWは搬送スペースAの他方側に配置されている。ここで、現像処理ユニットDEVは塗布処理ユニット31と同じ側に配置されることが好ましい。また、熱処理ユニット42及びエッジ露光ユニットEEWは熱処理ユニット41と同じ並びとなることが好ましい。なお、本明細書では、現像処理ユニットDEVで行われる処理を適宜に現像処理と記載し、エッジ露光ユニットEEWで行われる処理を適宜にエッジ露光と記載する。
【0086】
現像処理ユニットDEVは4つであり、搬送スペースAに沿う横方向に2つ並べられたものが上下2段に積層されている。各現像処理ユニットDEVは基板Wを回転可能に保持する回転保持部77と、基板Wの周囲に設けられるカップ79とを備えている。1段に並設される2つの現像処理ユニットDEVは仕切り壁等で間仕切りされることなく設けられている。さらに、2つの現像処理ユニットDEVに対して、現像液を供給する供給部81が設けられている。供給部81は、現像液を吐出するためのスリットまたは小孔列を有する2つのスリットノズル81aを有する。スリットまたは小孔列の長手方向の長さは基板Wの直径相当が好ましい。また、2つのスリットノズル81aは互いに異なる種類または濃度の現像液を吐出するように構成することが好ましい。供給部81はさらに、各スリットノズル81aを移動させる移動機構81bとを備えている。これにより、各スリットノズル81aはそれぞれ、横方向に並ぶ2つの回転保持部77の上方に移動可能である。
【0087】
熱処理ユニット42は複数であり、搬送スペースAに沿う横方向に複数並べられるとともに、縦方向に複数積層されている。熱処理ユニット42は、基板Wを加熱処理する加熱ユニットHPと、基板Wを冷却処理する冷却ユニットCPと、加熱/冷却処理を行う加熱冷却ユニットPHPを含む。
【0088】
加熱冷却ユニットPHPは複数である。各加熱冷却ユニットPHPは、最もIF部5側の列に上下方向に積層されて、それぞれの一側部がIF部5側に面している。階層K2に設けられる加熱冷却ユニットPHPについては、その側部に基板Wの搬送口を形成している。そして、加熱冷却ユニットPHPに対しては、後述するIF用搬送機構TIFが上記搬送口を通じて基板Wを搬送する。そして、これら階層K2に配置される加熱冷却ユニットPHPでは露光後加熱(PEB)処理を行う。したがって、階層K2に設けられる加熱冷却ユニットPHPで行われる加熱/冷却処理を、特にPEB処理と記載する。同様に階層K4に加熱冷却ユニットPHPで行われる加熱/冷却処理を、特にPEB処理と記載する。処理ブロックBbは、この発明における現像処理ブロックに相当する。また、処理ブロックBbは、この発明における第2処理ブロックにも相当する。
【0089】
エッジ露光ユニットEEWは単一であり、所定の位置に設けられている。エッジ露光ユニットEEWは、基板Wを回転可能に保持する回転保持部(不図示)と、この回転保持部に保持された基板Wの周縁を露光する光照射部(不図示)とを備えている。
【0090】
さらに、加熱冷却ユニットPHPの上側には、載置部PASSが積層されている。主搬送機構Tと後述するIF用搬送機構TIFは、載置部PASSを介して基板Wを受け渡す。
【0091】
主搬送機構Tは平面視で搬送スペースAの略中央に設けられている。主搬送機構Tは主搬送機構Tと同様に構成されている。そして、載置部PASSと各種の熱処理ユニット42とエッジ露光ユニットEEWと載置部PASSとの間で主搬送機構Tが基板Wを搬送する。
【0092】
階層K4について簡略に説明する。階層K2と階層K4の各構成の関係は、階層K1、K3間の関係と同様である。階層K2、K4の搬送スペースA、Aにも、第1吹出ユニット61や排出ユニット62等に相当する構成がそれぞれ設けられている。また、階層K2、K4の現像処理ユニットDEVには、第2吹出ユニット67や第2気体排出管66等に相当する構成がそれぞれ設けられている。
【0093】
以下において、階層K2、K4に設けられている現像処理ユニットDEVやエッジ露光ユニットEEW等を区別するときは、それぞれ下付きの符号「2」又は「4」を付す(たとえば、階層K2に設けられる加熱ユニットHPを「加熱ユニットHP」と記載する)。
【0094】
[IF部5]
IF部5は処理部3の各基板処理列Lu、Ld(階層K2、K4)と露光機EXPとの間で基板Wを受け渡す。IF部5は基板Wを搬送するIF用搬送機構TIFを備えている。IF用搬送機構TIFは、相互に基板Wを受け渡し可能な第1搬送機構TIFAと第2搬送機構TIFBを有する。第1搬送機構TIFAは、各基板処理列Lu、Ldに対して基板Wを搬送する。上述したように、本実施例では第1搬送機構TIFAは、階層K3、K4の載置部PASS、PASSと、各階層K3、K4の加熱冷却ユニットPHPに対して基板Wを搬送する。第2搬送機構TIFBは、露光機EXPに対して基板Wを搬送する。
【0095】
第1搬送機構TIFAと第2搬送機構TIFBとは、基板処理列Lの搬送方向と略直交した横方向に並んで設けられている。第1搬送機構TIFAは階層K2、K4の熱処理ユニット42等が位置する側に配置されている。第2搬送機構TIFBは階層K2、K4の現像処理ユニットDEVが位置する側に配置されている。また、第1、第2搬送機構TIFA、TIFBの間には基板Wを載置して冷却する載置部PASS−CPと、基板Wを載置する載置部PASSと、基板Wを一時的に収容するバッファ部BFが設けられている。バッファBFは複数枚の基板Wを載置または収容可能である。第1、第2搬送機構TIFA、TIFBは、載置部PASS−CP及び載置部PASSを介して基板Wを受け渡す。バッファBFには、専ら第1搬送機構TIFAのみがアクセスする。
【0096】
第1搬送機構TIFAは、固定的に設けられる基台83と、基台83に対して鉛直上方に伸縮する昇降軸85と、この昇降軸85に対して旋回可能であるとともに旋回半径方向に進退して基板Wを保持する保持アーム87とを備えている。第2搬送機構TIFBも基台83と昇降軸85と保持アーム87とを備えている。
【0097】
次に本装置10の制御系について説明する。図11は、実施例に係る基板処理装置の制御ブロック図である。図示するように、本装置10の制御部90は、メインコントローラ91と第1ないし第7コントローラ93、94、95、96、97、98、99を備えている。
【0098】
メインコントローラ91は、第1から第7コントローラ93〜99を統括的に制御する。第1コントローラ93はID用搬送機構TIDによる基板搬送を制御する。第2コントローラ94は主搬送機構Tによる基板搬送と、レジスト膜用塗布処理ユニットRESISTと反射防止膜用塗布処理ユニットBARCと冷却ユニットCPと加熱冷却ユニットPHPとアドヒージョン処理ユニットAHLにおける基板処理を制御する。第3コントローラ95は主搬送機構Tによる基板搬送と、エッジ露光ユニットEEWと現像処理ユニットDEVと加熱ユニットHPと冷却ユニットCPにおける基板処理を制御する。第4、第5コントローラ96、97の制御はそれぞれ第2、第3コントローラ94、95の制御と対応する。第6コントローラ98は、第1搬送機構TIFAによる基板搬送と、加熱冷却ユニットPHP、PHPにおける基板処理を制御する。第7コントローラ99は、第2搬送機構TIFBによる基板搬送を制御する。上述した第1〜第7コントローラ93〜99はそれぞれ互いに独立して制御を行う。
【0099】
メインコントローラ91および第1〜第7コントローラ93〜99はそれぞれ、各種処理を実行する中央演算処理装置(CPU)、演算処理の作業領域となるRAM(Random-Access Memory)、固定ディスク等の記憶媒体等によって実現されている。記憶媒体には、予め設定されている処理レシピ(処理プログラム)や、各基板Wが処理部3に搬入される順番を特定するための情報など各種情報を記憶されている。
【0100】
次に、実施例に係る基板処理装置の動作について説明する。まず、図12は基板Wに一連の処理を行う際のフローチャートであり、基板Wが順次搬送される処理ユニットまたは載置部などを示すものである。また、図13は、各搬送機構がそれぞれ繰り返し行う動作を模式的に示す図であり、搬送機構がアクセスする処理ユニット、載置部またはカセット等の順序を明示するものである。以下では、搬送機構ごとに分けて説明する。なお、図12、図13では、処理部3からIF部5が基板Wを受け取る順番ODと、ID部1から処理部3へ基板Wを搬入する順番OAとが同じ場合の基本動作例を示している。順番ODが順番OAと異なる場合の動作はについて、IF用搬送機構TIFの動作以説明で説明する。
【0101】
[ID用搬送機構TID
ID用搬送機構TIDは一のカセットCに対向する位置に移動し、カセットCに収容される一枚の未処理の基板Wを保持アーム25に保持してカセットCから搬出する。ID用搬送機構TIDは保持アーム25を旋回し昇降軸23を昇降して載置部PASSに対向する位置に移動し、保持している基板Wを載置部PASS1Aに載置する(図13におけるステップS1aに対応する。以下、ステップの記号のみ付記する。)。このとき、載置部PASS1Bには通常、基板Wが載置されており、この基板Wを受け取ってカセットCに収納する(ステップS23)。なお、載置部PASS1Bに基板Wがない場合はステップS23を省略する。続いて、ID用搬送機構TIDはカセットCにアクセスして、カセットCに収容される基板Wを載置部PASS3Aへ搬送する(ステップS1b)。ここでも、載置部PASS3Bに基板Wが載置されていれば、この基板WをカセットCに収納する(ステップS23)。ID用搬送機構TIDは上述した動作を繰り返し行う。
【0102】
このようなID用搬送機構TIDの動作は、第1コントローラ93によって制御されている。これにより、カセットCの基板Wを階層K1に送るとともに、階層K1から払い出された基板WをカセットCに収容する。同様に、カセットCの基板Wを階層K3へ送るとともに、階層K3から払い出された基板WをカセットCに収容する。
【0103】
[主搬送機構T、T
主搬送機構Tの動作は主搬送機構Tの動作と略同じであるので、主搬送機構Tについてのみ説明する。主搬送機構Tは載置部PASSに対向する位置に移動する。このとき、主搬送機構Tは直前に載置部PASS2Bから受け取った基板Wを一方の保持アーム57(例えば57b)に保持している。主搬送機構Tは保持している基板Wを載置部PASS1Bに載置するとともに(ステップS22)、他方の保持アーム57(例えば57a)で載置部PASS1Aに載置されている基板Wを保持する。
【0104】
主搬送機構Tは冷却ユニットCPにアクセスする。冷却ユニットCPには既に冷却処理が終了した他の基板Wがある。主搬送機構Tは空の(基板Wを保持していない)保持アーム57で他の基板Wを保持して冷却ユニットCPから搬出するとともに、載置部PASS1Aから受け取った基板Wを冷却ユニットCPに搬入する。そして、主搬送機構Tは冷却された基板Wを保持して反射防止膜用塗布処理ユニットBARCに移動する。冷却ユニットCPは搬入された基板Wに対して冷却処理を開始する(ステップS2)。この熱処理(冷却)は、当該冷却処理ユニットCPに主搬送機構Tが次にアクセスする際には既に終了している。以下の説明では、その他の各種の熱処理ユニット41や塗布処理ユニット31においても、主搬送機構Tがアクセスする際に、それぞれ所定の処理を終えた基板Wが既にあるものとする。
【0105】
反射防止膜用塗布処理ユニットBARCにアクセスすると、主搬送機構Tは反射防止膜用塗布処理ユニットBARCから反射防止膜が形成された基板Wを搬出するとともに、冷却された基板Wを反射防止膜用塗布処理ユニットBARCの回転保持部32に置く。その後、主搬送機構Tは反射防止膜が形成された基板Wを保持して加熱冷却ユニットPHPに移動する。反射防止膜用塗布処理ユニットBARCは回転保持部32に載置された基板Wに対して反射防止膜材料塗布処理を開始する(ステップS3a)。
【0106】
具体的には、回転保持部32が基板Wを水平姿勢で回転させるとともに、把持部36で一のノズル35を把持し、ノズル移動機構37の駆動により把持したノズル35を基板Wの上方に移動させ、ノズル35から反射防止膜用の処理液を基板Wに供給する。供給された処理液は基板Wの全面に広がり、基板Wから捨てられる。カップ33は捨てられた処理液を回収する。このようにして、基板Wに反射防止膜を塗布形成する処理が行われる。
【0107】
主搬送機構Tは加熱冷却ユニットPHPにアクセスすると、加熱冷却ユニットPHPから熱処理が済んだ基板Wを搬出するとともに、反射防止膜が形成された基板Wを加熱冷却ユニットPHPに投入する。その後、主搬送機構Tは加熱冷却ユニットPHPから搬出した基板Wを保持して冷却ユニットCPに移動する。加熱冷却ユニットPHPでは2つのプレート43上に順次、基板Wを載置して、一のプレート43上で基板Wを加熱した後に他のプレート43上で基板Wを冷却する(ステップS4a)。
【0108】
主搬送機構Tは冷却ユニットCPに移動すると、冷却ユニットCP内の基板Wを搬出するとともに、保持している基板Wを冷却ユニットCPに搬入する。冷却ユニットCPは搬入された基板Wを冷却する(ステップS5a)。
【0109】
続いて、主搬送機構Tはレジスト膜用塗布処理ユニットRESISTに移動する。そして、レジスト膜用塗布処理ユニットRESISTからレジスト膜が形成された基板Wを搬出するとともに、保持している基板Wをレジスト膜用塗布処理ユニットRESISTに搬入する。レジスト膜用塗布処理ユニットRESISTは搬入された基板Wを回転させつつレジスト膜材料を塗布する(ステップS6a)。
【0110】
主搬送機構Tはさらに加熱冷却ユニットPHPと冷却ユニットCPに移動する。そして、レジスト膜が形成された基板Wを加熱冷却ユニットPHPに搬入し、加熱冷却ユニット部PHPで処理が済んだ基板Wを冷却ユニットCPに移すとともに、この冷却ユニットCPにおいて処理が済んだ基板Wを受け取る。加熱冷却ユニットPHPと冷却ユニットCPはそれぞれ未処理の基板Wに所定の処理を行う(ステップS7a、ステップS8a)。
【0111】
主搬送機構Tは載置部PASSに移動して、保持している基板Wを載置部PASS2Aに載置し(ステップS9a)、載置部PASS2Bに載置されている基板Wを受け取る(ステップS21a)。
【0112】
その後、主搬送機構Tは再び載置部PASSにアクセスして上述した動作を繰り返し行う。この動作は第2コントローラ94によって制御されている。これにより、カセットCから載置部PASSに搬送された基板Wは全て、階層K1において各種処理ユニット間を上述した搬送経路で搬送され、搬送された各処理ユニットで所定の処理が順次行われる。
【0113】
また、主搬送機構Tは、載置部PASSに搬送された基板Wを所定の処理ユニット(本実施例では冷却ユニットCP)に搬送するとともに、当該処理ユニットから処理済の基板Wを取り出す。引き続いて、取り出した基板Wを次の処理ユニット(本実施例で反射防止膜用塗布処理ユニットBARC)に搬送するとともにこの処理ユニットから処理済みの基板Wを取り出す。このように、各処理ユニットで処理が済んだ基板Wをそれぞれ新たな処理ユニットに移すことで、複数の基板Wについて並行して処理を進める。そして、先に載置部PASSに載置された基板Wから順に載置部PASSに載置して、階層K2へ払いだす。同様に、先に載置部PASSに載置された基板Wから順に載置部PASSに載置して、ID部1へ払い出す。
【0114】
[主搬送機構T、T
主搬送機構Tの動作は主搬送機構Tの動作と略同じであるので、主搬送機構Tについてのみ説明する。主搬送機構Tは載置部PASSに対向する位置に移動する。このとき、主搬送機構Tは直前にアクセスした冷却ユニットCPから受け取った基板Wを保持している。主搬送機構Tは保持している基板Wを載置部PASS2Bに載置するとともに(ステップS21a)、載置部PASS2Aに載置されている基板Wを保持する(ステップS9a)。
【0115】
主搬送機構Tはエッジ露光ユニットEEWにアクセスする。そして、エッジ露光ユニットEEWで所定の処理が行われた基板Wを受け取るととともに、冷却された基板Wをエッジ露光ユニットEEWに搬入する。エッジ露光ユニットEEWは搬入された基板Wを回転させつつ、図示省略の光照射部から基板Wの周縁部に光を照射する。これにより基板Wの周辺を露光する(ステップS10a)。
【0116】
主搬送機構Tはエッジ露光ユニットEEWから受け取った基板Wを保持して載置部PASSにアクセスする。そして、保持している基板Wを載置部PASS5Aに載置し(ステップS11a)、載置部PASS5Bに載置されている基板Wを保持する(ステップS16a)。
【0117】
主搬送機構Tは冷却ユニットCPに移動して、保持している基板Wを冷却ユニットCP内の基板Wと入れ換える。主搬送機構Tは冷却処理が済んだ基板Wを保持して現像処理ユニットDEVにアクセスする。冷却ユニットCPは新たに搬入された基板Wに対して処理を開始する(ステップS17a)。
【0118】
主搬送機構Tは現像処理ユニットDEVから現像された基板Wを搬出するとともに、冷却された基板Wを現像処理ユニットDEVの回転保持部77に置く。現像処理ユニットDEVは回転保持部77に置かれた基板Wを現像する(ステップS18a)。具体的には、回転保持部77が基板Wを水平姿勢で回転させつつ、いずれかのスリットノズル81aから基板Wに現像液を供給して基板Wを現像する。
【0119】
主搬送機構Tは現像された基板Wを保持して加熱ユニットHPにアクセスする。そして、加熱ユニットHPから基板Wを搬出するとともに、保持する基板Wを加熱ユニットHPに投入する。続いて、主搬送機構Tは加熱ユニットHPから搬出した基板Wを冷却ユニットCPに搬送するとともに、この冷却ユニットCPにおいて既に処理が済んだ基板Wを取り出す。加熱ユニットHPと冷却ユニットCPはそれぞれ未処理の基板Wに所定の処理を行う(ステップS19a、ステップS20a)。
【0120】
その後、主搬送機構Tは再び載置部PASSにアクセスして上述した動作を繰り返し行う。なお、この動作は第3コントローラ95によって制御されている。これにより、載置部PASS2Aに載置された順番どおりに基板Wが載置部PASS5Aに払い出される。同様に、また、基板Wを載置部PASS5Bに載置された順番どおりに基板Wが載置部PASS2Bに払い出される。
【0121】
[IF用搬送機構TIF〜IF用第1搬送機構TIFA、第2搬送機構TIFB
載置部PASSに基板Wが払い出されると、載置部PASSに付設されているセンサ(図示省略)によって載置部PASSに基板Wが払い出されたことが検知される。これにより、IF用第1搬送機構TIFAは載置部PASSにアクセスし、載置部PASS5Aに載置される基板Wを受け取る(ステップS11a)。制御部90は、各基板Wが処理部3に搬入される順番を特定するための情報を参照して、受け取った基板Wが次に露光機EXPに搬送すべき順番の基板Wであるか否かを判断する。この判断の方法を2つ例示する。
【0122】
一つ目は図14を参照して説明する。図14は、搬入される順番を特定するための情報の例示であり、各基板Wの識別情報と、ID部1から処理部3に搬入された基板Wの順番OAとの関係情報を示す模式図である。なお、図14に示す関係情報は、図1に示した基板Wの搬送例と対応する。この場合、制御部90は、まず、IF用第1搬送機構TIFAが受け取った実際の基板Wからその基板Wに与えられる識別情報を取得する。また、既に露光機EXPに搬送した基板Wの総数を計数することによって、次に露光機EXPに搬送する基板Wの順番は何番目かを特定する。その上で、基板Wの識別情報に対応付けられる順番OAと、次に露光機EXPに搬送する基板Wの順番とが一致するかどうかを図14に示す関係情報を参照して判断する。一致すると判断した場合は、受け取った基板Wが次に露光機EXPに搬送すべき順番の基板Wであると決定する。一致しないと判断した場合は受け取った基板Wが次に露光機EXPに搬送すべき順番の基板Wでないと決定する。
【0123】
たとえば、実際にIF用第1搬送機構TIFAが受け取った基板Wの識別情報がWbである場合、それに対応付けられている順番OAは「2」である(図14参照)。よって、IF用第1搬送機構TIFAが当該基板Wを受け取ったとき、既に1枚の基板Wを露光機EXPに搬送済みで次に搬送する基板Wが「2」番目である場合は、一致すると判断されて、受け取った基板Wが次に露光機EXPに搬送すべき順番の基板Wであると決定する。
【0124】
二つ目は図15、図16を参照して説明する。図15は、搬入される順番を特定するための情報の例示であり、ID部1から処理部3に搬入される基板Wの順番OAと、基板Wが搬送される基板処理列Lとの関係情報の模式図である。なお、図15に示す関係情報も、図1に示した基板Wの搬送例と対応する。また、この関係情報において、基板処理列Lu、Ldが、それぞれ処理ブロックBbの階層K2、K4に置き換わっても、技術的意義は変わらない。さらに、各基板処理列Lu、ldに搬入される基板Wの順番と各基板処理列Lu、ldから払い出される基板Wの順番とは一致するとみなすと、図15に示した関係情報から、図16(a)(b)に示す関係情報が得られる。図16(a)は、基板処理列LuからIF部5に払い出される基板の順番OBと、ID部1から処理部3に搬入される基板の順番OAとの関係であり、(b)は基板処理列LdからIF部5に払い出される基板の順番OCと、ID部1から処理部3に搬入される基板の順番OAとの関係である。
【0125】
この場合、制御部90は、まず、IF用第1搬送機構TIFAが受け取った基板Wがどの基板処理列Lから何番目に受け取った基板Wであるか、すなわち順番OBまたは順番OCを特定する。また、次に露光機EXPに搬送する基板Wの順番は何番かを特定する。その上で、図16(a)、(b)に例示する関係情報において、特定した順番OBまたは順番OCに対応付けられる順番OAと、次に露光機EXPに搬送する基板Wの順番とが一致するかどうかを判断する。一致すると判断した場合は、受け取った基板Wが次に露光機EXPに搬送すべき順番の基板Wであると決定する。一致しないと判断した場合は受け取った基板Wが次に露光機EXPに搬送すべき順番の基板Wでないと決定する。
【0126】
たとえば、基板処理列Luから払い出される2番目の基板WをIF用第1搬送機構TIFAが受け取ったとき、その基板Wの順番OAはから「3」番目である(図15または図16参照)。よって、IF用第1搬送機構TIFAが当該基板Wを受け取ったとき、既に2枚の基板Wを露光機EXPに搬送済みで次に搬送する基板Wが「3」番目である場合は、一致すると判断されて、受け取った基板Wが次に露光機EXPに搬送すべき順番の基板Wであると決定する。
【0127】
上述に例示した方法により、制御部90が、受け取った基板Wが次に露光機EXPに搬送すべき順番の基板Wであると決定すると、次のように動作させる。すなわち、IF用第1搬送機構TIFAは受け取った基板Wを保持して載置部PASS−CPに移動し、載置部PASS−CP内に搬入する(ステップS12)。引き続いて、第2搬送機構TIFBは載置部PASS−CPから基板Wを取り出して、露光機EXPに搬送する。露光機EXPでは基板Wを露光する(ステップS13)。
【0128】
図17を参照する。図17は、基板処理列Lu、Ldの双方から払い出される8枚の基板WがIF部5を経由して露光機EXPへ搬送される様子を模式的に示す図であり、(a)から(j)まで時間の経過とともに示している。この図17も図1に示した基板Wの搬送例と対応している。上述した、受け取った基板Wが次に露光機EXPに搬送すべき順番の基板Wである場合の動作により、図17(a)に示す基板Waの搬送が行われる。
【0129】
他方、上述に例示した方法により、受け取った基板Wが次に露光機EXPに搬送すべき順番の基板Wでないと制御部90が決定すると、次のように動作させる。すなわち、IF用第1搬送機構TIFAは受け取った基板Wを保持してバッファBFに移動し、バッファBFに載置する。この動作によって、図17(b)に示す基板Wcの搬送や、(c)に示す基板Weの搬送などが行われる。
【0130】
また、制御部90は、バッファ部BFに載置されている一の基板Wが次に露光機EXPに搬送すべき順番の基板Wとなったか否かを判断する。ここで、バッファ部BFに載置されている各基板Wについてはバッファ部BFに搬送するときにそれぞれの順番OAが特定されている。よって、既に特定された順番OAを、次に露光機EXPに搬送する基板Wの順番と比較し、一致する否かを判断する。そして、一致する場合は、その基板Wが次に露光機EXPに搬送すべき順番の基板Wとなったと判断する。
【0131】
この場合、制御部90は次のように動作させる。すなわち、IF用第1搬送機構TIFAはバッファ部BFにアクセスして一致すると判断された基板Wを取り出し、載置部PASS−CP内に搬入する。引き続いて、第2搬送機構TIFBは載置部PASS−CPから基板Wを取り出して、露光機EXPに搬送する。この動作によって、図17(e)に示す基板Wcの搬送や、(g)に示す基板Weの搬送などが行われる。
【0132】
なお、バッファ部BFに載置した基板Wが次に露光機EXPに搬送すべき順番の基板Wとなったと判断した場合であっても、基板処理列Lから基板Wが払い出されているときは、基板処理列Lから払い出された基板Wの受け取りを優先して行うことが好ましい。具体的には、図17(g)に示す基板Wfおよび基板Weの各搬送を行うことが可能な場合には、基板Wfの搬送を先に行い、その後に基板Weの搬送を行うことが好ましい。これにより、早期に基板Whを払い出せる状態にすることができ、基板処理列Ldの動作を停滞させるおそれがないからである。
【0133】
IF用第1搬送機構TIFAのその他の動作を説明する。IF用第1搬送機構TIFAは載置部PASSから基板Wを受け取り(ステップS14)、加熱冷却ユニットPHPに対向する位置に移動する。そして、IF用第1搬送機構TIFAは加熱冷却ユニットPHPからすでにPEB処理が済んだ基板Wを取り出し、載置部PASSから受け取った基板Wを加熱冷却ユニットPHPに搬入する。加熱冷却ユニットPHPは未処理の基板Wを熱処理する(ステップS15a)。
【0134】
IF用第1搬送機構TIFAは加熱冷却ユニットPHPから取り出した基板Wを載置部PASS5Bに搬送する(ステップS16a)。続いて、IF用第1搬送機構TIFAは載置部PASS6Aに載置される基板Wを載置部PASS−CPに搬送する(ステップS11b、12)。次に、IF用第1搬送機構TIFAは載置部PASSから加熱冷却ユニットPHPに搬送する。このとき、既に加熱冷却ユニットPHPにおけるPEB処理が済んだ基板Wを取り出して載置部PASS4Bに載置する(ステップS15)。
【0135】
その後、IF用第1搬送機構TIFAは再び載置部PASSにアクセスして上述した動作を繰り返し行う。なお、この動作は第6コントローラ98によって制御されている。
【0136】
IF用第2搬送機構TIFBのその他の動作を説明する。第2搬送機構TIFBは載置部PASS−CPから基板Wを取り出して、露光機EXPに搬送する。露光機EXPでは基板Wを露光する(ステップS13)。
【0137】
このように、実施例に係る基板処理装置によれば、露光機EXPに搬送する基板Wの順序を処理部3に搬入された基板Wの順番OAどおりとするため、各基板Wを容易に管理することができる。また、各基板Wについて処理部3または露光機EXPにおける処理の履歴も容易に追跡調査することができる。
【0138】
また、IF部5で各基板処理列Lu、Ldから払い出された基板Wの順番(順番ODに相当)を整えるので、各基板処理列Lu、Ld間において基板を払い出すタイミングを調整することを要しない。よって、基板処理列Luを制御する第2、第3コントローラ94、95と、基板処理列Ldを制御する第4、第5コントローラ96、97とは相互に連携を取ることを要しない。よって、各第2〜第5コントローラ94〜97が行う制御の負担を軽減することができる。
【0139】
また、載置部PASS、PASSに基板Wが払い出されると、IF用第1搬送機構TIFAは載置部PASS、PASSに載置される基板Wを受け取る。このため、基板処理列Lu、Ld(層K3、K4)は新たな基板Wを払い出すことが可能になり、基板Wの払い出しに起因して基板処理列Lの処理効率が低下することを防止できる。
【0140】
また、IF部5はバッファ部BFを備えることで、IF部5が受け取った基板Wの順番ODを、露光機EXPへ搬送する基板Wの順番OEに好適に整えることができる。さらに、制御部90は、バッファ部BFに載置した基板Wが次に露光機EXPに搬送すべき順番の基板Wとなった場合はその基板を前記露光機EXPへ搬送させるように制御するので、順番OEに好適に整えることができる。
【0141】
また、バッファBFは複数枚の基板Wを載置または収容可能であるので、順番OEに好適に整えることができる。
【0142】
また、制御部90は、図15または図16に例示する、処理部3に搬入される順番OAを特定するための情報を参照することで、IF用第1搬送機構TIFAが受け取った基板Wが次に露光機EXPに搬送すべき順番の基板Wであるか否かを好適に判断することができる。
【0143】
本発明において、ID部1は、処理部3に搬入する基板を1枚ずつ、階層K1、K3に交互に振り分けて搬送するので、各基板処理列Lへの基板Wの搬送ペースを略同じにすることができる。これにより、基板処理列L間における動作のばらつきを抑制することができる。
【0144】
この発明は、上記実施形態に限られることはなく、下記のように変形実施することができる。
【0145】
(1)上述した実施例では、バッファBFには、専ら第1搬送機構TIFAのみがアクセスするとして、第1搬送機構TIFAから第2搬送機構TIFBへの基板Wの受け渡しは載置部PASS−CPのみを介して行うように動作するものであったが、これに限られない。たとえば、バッファBFに第1、第2搬送機構TIFA、TIFBがアクセス可能に構成して、第1、第2搬送機構TIFA、TIFB間の基板Wの受け渡しを、載置部PASS−CPとバッファBFのいずれを介しても行えるように動作させてよい。
【0146】
具体的には、バッファ部BFに載置されている一の基板Wが次に露光機EXPに搬送すべき順番の基板Wとなったと制御部90が判断したとき、IF用第1搬送機構TIFBがバッファ部BFにアクセスして一致すると判断された基板Wを取り出し、直接露光機EXPに搬送するように変更してもよい。図18は、変形例に係る第1、第2搬送機構がそれぞれ繰り返し行う動作を模式的に示す図であり、上述の基板Wの搬送を行うものである。
【0147】
これにより、バッファ部BFから当該基板Wを取り出すためにIF用第1搬送機構TIFAがバッファ部BFにアクセスする動作を省略でき、搬送効率を向上させることができる。また、バッファ部BFに載置した基板Wが次に露光機EXPに搬送すべき順番の基板Wとなったと判断した場合に、基板処理列Lから基板Wが払い出されたとしても、IF用第1搬送機構TIFAの動作に優先順位をつけることなく制御することができるので、第6コントローラ98の制御負担を軽減することができる。
【0148】
(2)上述した実施例では、図14、図15に例示する、処理部3に搬入される基板Wの順番OAを特定するための情報は、制御部90に予め設定されていると説明したが、これに限られない。たとえば、ID用搬送機構TIDを制御する第1コントローラ91等と連携して、搬入される順番OAを取得するように変更してもよい。
【0149】
(3)上述した実施例では、バッファ部BFは複数枚の基板Wを載置または収容可能と説明したが、単基板Wを載置等可能な基板Wの枚数は単数に変更してもよい。
【0150】
(4)上述した実施例では、IF用第1搬送機構TIFAが受け取った基板Wが次に露光機EXPに搬送すべき順番の基板Wでない場合、IF用第1搬送機構TIFAは当該基板Wをバッファ部BFに単に載置すると説明するのみであったが、次のように構成してもよい。すなわち、払い出された基板処理列Lごとに、基板Wを載置するバッファ部BFの位置を変えるように変更してもよい。同じ基板処理列Lから払い出された基板W間における処理部3に搬入された先後関係(順番)については、受け取った時点で与えられる。このため、バッファ部BFに載置する位置で払い出された基板処理列Lを識別可能にすることで、ある程度露光機EXPに搬送する基板Wの順番を整えることができる。
【0151】
(5)上述した実施例において、さらに、バッファ部BFに載置されている基板Wが所定枚数を超えると、ID部1から処理部3への基板Wの搬入を停止させるように変更してもよい。バッファ部BFの全てに基板Wが載置されてしまうと、それ以上バッファ部BFに基板Wを載置することができなくなり、各基板処理列Lから払い出された基板WをIF部5で受け取ることができなくなる。これにより、各基板処理列L内における基板Wの処理、搬送が停滞し、基板Wに好適に処理を行うことができなくなるおそれがある。このため、上記のようにバッファ部BFに載置されている基板Wが所定枚数を超えると、ID部1から処理部3への基板Wの搬入を停止させることで、、本装置における処理品質の低下することを未然に防止することができる。
【0152】
(6)上述した実施例では、IF用搬送機構TIFは、IF用第1搬送機構TIFAと第2搬送機構TIFBを有すると説明したが、これに限られない。例えば、1基または3基以上の搬送機構を有するように変更してもよい。
【0153】
(7)上述した実施例では、ID部1から処理部3に搬入する基板を1枚ずつ、階層K1、K3に交互に振り分けて搬送するように動作するものであったが、振り分け方は適宜に変更、選択できる。たとえば、ID部1から処理部3に搬入する基板Wを複数枚ずつ各基板処理列Lに振り分けてもよい。また、基板処理列Lに搬送する基板Wの割合を基板処理列L間で等しくしてもよいし、異ならせてもよい。
【0154】
(8)上述した実施例では、バッファ部BFに載置した基板Wが次に露光機EXPに搬送すべき順番の基板Wとなったと判断した場合であっても、基板処理列Lから基板Wが払い出されているときは、基板処理列Lから払い出された基板Wの受け取りを優先して行うことが好ましいと説明したが、これに限られない。すなわち、バッファ部BFに載置されている基板Wを、露光機EXPに搬送させる動作を優先させてもよい。
【0155】
(9)上述した実施例では、基板処理列Lを2つ備える構成であったが、これに限られない。3以上の基板処理列Lを構成して上下方向に多段に設けるように変更してもよい。
【0156】
(10)上述した実施例では、基板処理列Lは上下方向に並べて設けられていたが、これに限られない。たとえば、横方向または水平方向に並べて設けられている複数の基板処理列を備えるように変更してもよい。あるいは、複数の基板処理列を横方向および上下方向にそれぞれ並ぶように配置してもよい。
【0157】
(11)上述した実施例では、処理部3を2台の処理ブロックBa、Bbを並べて構成したが、これに限られない。たとえば、処理部3を単一の処理ブロックで構成してもよいし、3台以上の処理ブロックで構成してもよい。基板処理列Luを構成する単一の処理ブロックと、基板処理列Ldを構成する単一の処理ブロックと上下に積層してもよい。
【0158】
(12)上述した実施例では、基板処理列Lは基板Wにレジスト膜や反射防止膜を形成する処理や、露光後加熱(PEB)処理、現像処理を行うものであったが、これに限られない。基板処理列Lにおいて洗浄処理などその他の処理を基板Wに行うように変更してもよい。これにより、各処理ユニットの種類、個数等は適宜に選択、設計される。
【図面の簡単な説明】
【0159】
【図1】実施例に係る基板処理装置の概略構成を示す模式図である。
【図2】実施例に係る基板処理装置の概略構成を示す平面図である。
【図3】基板処理装置が有する処理ユニットの配置を示す概略側面図である。
【図4】基板処理装置が有する処理ユニットの配置を示す概略側面図である。
【図5】図1におけるa−a矢視の各垂直断面図である。
【図6】図1におけるb−b矢視の各垂直断面図である。
【図7】図1におけるc−c矢視の各垂直断面図である。
【図8】図1におけるd−d矢視の各垂直断面図である。
【図9】(a)は塗布処理ユニットの平面図であり、(b)は塗布処理ユニットの断面図である。
【図10】主搬送機構の斜視図である。
【図11】実施例に係る基板処理装置の制御ブロック図である。
【図12】基板に行う一連の処理をフローチャートである。
【図13】各搬送機構がそれぞれ繰り返し行う動作を模式的に示す図である。
【図14】各基板の識別情報と、ID部から処理部に搬入された基板の順番との関係情報を示す模式図である。
【図15】ID部から処理部に搬入される基板の順番と、基板が搬送される基板処理列との関係情報を示す模式図である。
【図16】(a)、(b)は、それぞれ基板処理列からIF部に払い出される基板の順番と、ID部から処理部に搬入される基板の順番との関係を示す模式図である。
【図17】(a)から(j)は、時間の経過の順に、各基板処理列から払い出される複数の基板がIF部を経由して露光機へ搬送される様子を模式的に示す図である。
【図18】変形例に係る第1、第2搬送機構がそれぞれ繰り返し行う動作を模式的に示す図である。
【符号の説明】
【0160】
1 …インデクサ部(ID部)
3 …処理部
5 …インターフェイス部(IF部)
31 …塗布処理ユニット
41、42 …熱処理ユニット
61 …第1吹出ユニット
61a …第1吹出口
62 …排出ユニット
62a …排出口
65 …第2気体供給管
66 …第2気体排出管
90 …制御部
91 …メインコントローラ
93〜99 …第1ないし第7コントローラ
K、K1、K2、K3、K4 …階層
L、Lu、Ld …基板処理列
B、Ba、Bb …処理ブロック
BARC …反射防止膜用塗布処理ユニット
RESIST …レジスト膜用塗布処理ユニット
DEV …現像処理ユニット
EEW …エッジ露光ユニット
ID…ID用搬送機構
、T、T、T …主搬送機構
IF …IF用搬送機構
IFA …第1搬送機構
IFB …第2搬送機構
PASS、PASS−CP …載置部
、A、A、A …搬送スペース
EXP …露光機
C …カセット
W …基板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板に処理を行う基板処理装置において、
基板を略水平方向に搬送しつつ基板に処理を行う基板処理列を複数有し、各基板処理列において基板を並行して処理可能な処理部と、
前記処理部に隣接して設けられ、各基板処理列から払い出された基板を、本装置とは別体の露光機に搬送するインターフェイス部と、
を備え、
前記露光機に搬送する基板の順序は、前記処理部に搬入された基板の順番どおりであることを特徴とする基板処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の基板処理装置において、
前記複数の基板処理列は上下方向に並べて設けられていることを特徴とする基板処理装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の基板処理装置において、
前記インターフェイス部は、前記基板処理列から基板が払い出されると、その基板を受け取るとともに、受け取った基板を、前記処理部に搬入された基板の順番に整えることを特徴とする基板処理装置。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれかに記載の基板処理装置において、
前記インターフェイス部は、
各基板処理列と前記露光機とに対して基板を搬送するインターフェイス用搬送機構と、
基板を一時的に載置するバッファ部と、
を備え、
前記インターフェイス用搬送機構は、前記基板処理列から基板が払い出されると、その基板を受け取るとともに、受け取った基板が次に前記露光機に搬送すべき順番の基板である場合は前記受け取った基板を露光機へ搬送し、前記受け取った基板が次に前記露光機に搬送すべき順番の基板でない場合は前記受け取った基板を前記バッファ部に載置することを特徴とする基板処理装置。
【請求項5】
請求項4に記載の基板処理装置において、
前記インターフェイス用搬送機構は、前記バッファ部に載置されている一の基板が次に前記露光機に搬送すべき順番の基板となった場合は前記一の基板を前記バッファ部から前記露光機へ搬送することを特徴とする基板処理装置。
【請求項6】
請求項5に記載の基板処理装置において、
前記インターフェイス用搬送機構は、前記バッファ部に載置した基板が次に前記露光機に搬送すべき順番の基板となった場合であっても、前記基板処理列から基板が払い出されているときは、払い出された基板の受け取りを優先して行うことを特徴とする基板処理装置。
【請求項7】
請求項4から請求項6のいずれかに記載の基板処理装置において、
前記インターフェイス用搬送機構は、
各基板処理列と前記バッファ部に対して基板を搬送する第1搬送機構と、
前記第1搬送機構との間で基板を受け渡すとともに、前記露光機に対して基板を搬送する第2搬送機構と、
を備え、
前記第1搬送機構は、前記基板処理列から受け取った基板が次に前記露光機に搬送すべき順番の基板である場合は前記受け取った基板を前記第2搬送機構に受け渡し、前記受け取った基板が次に前記露光機に搬送すべき順番の基板でない場合は前記受け取った基板を前記バッファ部に載置し、前記バッファ部に載置されている一の基板が次に前記露光機に搬送すべき順番の基板となった場合は前記一の基板を前記バッファ部から前記第2搬送機構に受け渡し、
前記第2搬送機構は、前記第1搬送機構から基板を受け渡されると、その基板を前記露光機に搬送することを特徴とする基板処理装置。
【請求項8】
請求項4から請求項6のいずれかに記載の基板処理装置において、
前記インターフェイス用搬送機構は、
各基板処理列と前記バッファ部に対して基板を搬送する第1搬送機構と、
前記第1搬送機構との間で基板を受け渡すとともに、前記バッファ部と前記露光機とに対して基板を搬送する第2搬送機構と、
を備え、
前記第1搬送機構は、前記基板処理列から受け取った基板が次に前記露光機に搬送すべき順番の基板である場合は前記受け取った基板を前記第2搬送機構に受け渡し、前記受け取った基板が次に前記露光機に搬送すべき順番の基板でない場合は前記受け取った基板を前記バッファ部に載置し、
前記第2搬送機構は、前記第1搬送機構から基板を受け渡されると、受け渡された基板を前記露光機に搬送し、前記バッファ部に載置されている一の基板が次に前記露光機に搬送すべき順番の基板となった場合は前記一の基板を前記バッファ部から前記露光機に搬送することを特徴とする基板処理装置。
【請求項9】
請求項4から請求項8のいずれかに記載の基板処理装置において、
前記インターフェイス用搬送機構は、前記バッファ部に載置される基板の位置を、その基板が払い出された基板処理列に応じて変えることを特徴とする基板処理装置。
【請求項10】
請求項1から請求項9のいずれかに記載の基板処理装置において、
前記処理部に搬入された基板の順番は、各基板の識別情報と、前記処理部に搬入される基板の順番との関係に基づいて特定することを特徴とする基板処理装置。
【請求項11】
請求項1から請求項9のいずれかに記載の基板処理装置において、
前記処理部に搬入された基板の順番は、前記処理部に搬入される基板の順番と、基板が搬送される基板処理列との関係に基づいて特定することを特徴とする基板処理装置。
【請求項12】
基板に処理を行う基板処理装置において、
上下方向の階層ごとに設けられ、基板に処理を行う処理ユニットと、
各階層に設けられ、当該階層の処理ユニットに対して基板を搬送する主搬送機構と、
を有する処理ブロックを横方向に複数個並べて、隣接する処理ブロックの同じ階層の主搬送機構同士で基板を受け渡し可能に構成し、両端に配置される各処理ブロックをそれぞれ第1処理ブロックと第2処理ブロックとして、前記第1処理ブロックの各階層に搬入された基板を、各処理ブロックの同じ階層を通じて前記第2処理ブロックまで搬送しつつ、それぞれの階層で基板に一連の処理を行う処理部と、
前記第1処理ブロックに隣接して設けられ、前記第1処理ブロックの各階層に対して基板を搬送可能なインデクサ部と、
前記第2処理ブロックの各階層および本装置とは別体の露光機に対して基板を搬送するインターフェイス用搬送機構を備え、前記第2処理ブロックに隣接して設けられているインターフェイス部と、
前記インターフェイス用搬送機構を制御して、前記第2処理ブロックから払い出された基板を、前記第1処理ブロックに搬入された基板の順番どおりの順序で前記露光機に搬送させる制御部と、
を備えていることを特徴とする基板処理装置。
【請求項13】
請求項12に記載の基板処理装置において、
前記制御部による制御に基づいて、前記インターフェイス用搬送機構は、前記第2処理ブロックから基板が払い出されると、その基板を受け取るともに、受け取った基板を、前記第1処理ブロックに搬入された基板の順番に整えることを特徴とする基板処理装置。
【請求項14】
請求項12または請求項13に記載の基板処理装置において、
前記インターフェイス部は、基板を一時的に載置するバッファ部を備え、
前記制御部による制御に基づいて、前記インターフェイス用搬送機構は、前記第2処理ブロックから受け取った基板が次に前記露光機に搬送すべき順番の基板である場合は前記受け取った基板を前記露光機へ搬送し、前記受け取った基板が次に前記露光機に搬送すべき順番の基板でない場合は前記受け取った基板を前記バッファ部に載置することを特徴とする基板処理装置。
【請求項15】
請求項14に記載の基板処理装置において、
前記制御部による制御に基づいて、前記インターフェイス用搬送機構は、前記バッファ部に載置されている一の基板が次に前記露光機に搬送すべき順番の基板となった場合は前記一の基板を前記バッファ部から露光機へ搬送することを特徴とする基板処理装置。
【請求項16】
請求項15に記載の基板処理装置において、
前記制御部による制御に基づいて、前記インターフェイス用搬送機構は、前記バッファ部に載置した基板が次に前記露光機に搬送すべき順番の基板となった場合であっても、前記第2処理ブロックから基板が払い出されているときは、払い出された基板の受け取りを優先して行うことを特徴とする基板処理装置。
【請求項17】
請求項14から請求項16のいずれかに記載の基板処理装置において、
前記インターフェイス用搬送機構は、
前記第2処理ブロックの各階層と前記バッファ部に対して基板を搬送する第1搬送機構と、
前記第1搬送機構との間で基板を受け渡すとともに、前記露光機に対して基板を搬送する第2搬送機構と、
を備え、
前記制御部による制御に基づいて、前記第1搬送機構は、前記第2処理ブロックの各階層から受け取った基板が次に前記露光機に搬送すべき順番の基板である場合は前記受け取った基板を前記第2搬送機構に受け渡し、前記受け取った基板が次に前記露光機に搬送すべき順番の基板でない場合は前記受け取った基板を前記バッファ部に載置し、前記バッファ部に載置されている基板が次に前記露光機に搬送すべき順番の基板となった場合はその基板を前記バッファ部から前記第2搬送機構に受け渡し、
前記第2搬送機構は、前記第1搬送機構から基板を受け渡されると、その基板を前記露光機に搬送することを特徴とする基板処理装置。
【請求項18】
請求項14から請求項16のいずれかに記載の基板処理装置において、
前記インターフェイス用搬送機構は、
前記第2処理ブロックの各階層と前記バッファ部に対して基板を搬送する第1搬送機構と、
前記第1搬送機構との間で基板を受け渡すとともに、前記バッファ部と前記露光機とに対して基板を搬送する第2搬送機構と、
を備え、
前記制御部による制御に基づいて、前記第1搬送機構は、前記第2処理ブロックの各階層から受け取った基板が次に前記露光機に搬送すべき順番の基板である場合は前記受け取った基板を前記第2搬送機構に受け渡し、前記受け取った基板が次に前記露光機に搬送すべき順番の基板でない場合は前記受け取った基板を前記バッファ部に載置し、
前記第2搬送機構は、前記第1搬送機構から基板を受け渡されると、受け渡された基板を前記露光機に搬送し、前記バッファ部に載置されている基板が次に前記露光機に搬送すべき順番の基板となった場合はその基板を前記バッファ部から前記露光機に搬送することを特徴とする基板処理装置。
【請求項19】
請求項14から請求項18のいずれかに記載の基板処理装置において、
前記制御部は、前記バッファ部に載置されている基板が所定枚数を超えると、前記インデクサ部から前記処理部への基板の搬入を停止させることを特徴とする基板処理装置。
【請求項20】
請求項12から請求項19のいずれかに記載の基板処理装置において、
前記制御部は、各基板の識別情報と、前記インデクサ部から前記処理部に搬入される基板の順番との関係に基づいて、前記露光機に搬送させる基板の順番を整えることを特徴とする基板処理装置。
【請求項21】
請求項12から請求項20のいずれかに記載の基板処理装置において、
前記制御部は、前記インデクサ部から前記処理部に搬入される基板の順番と、基板が搬送される前記第1処理ブロックの階層との関係に基づいて、前記露光機に搬送させる基板の順番を整えることを特徴とする基板処理装置。
【請求項22】
請求項12から請求項21のいずれかに記載の基板処理装置において、
前記インデクサ部は、前記処理部に搬入する基板を1枚ずつ、前記第1処理ブロックのいずれかの階層に振り分けることを特徴とする基板処理装置。
【請求項23】
請求項12から請求項22に記載の基板処理装置において、
前記処理部は、前記処理ブロックとして塗布処理ブロックと現像処理ブロックとを含み、
前記塗布処理ブロックは、前記処理ユニットとして基板にレジスト膜材料を塗布するレジスト膜用塗布処理ユニットを備え、
前記現像処理ブロックは、前記処理ユニットとして基板に現像液を供給する現像処理ユニットを備えていることを特徴とする基板処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2009−164253(P2009−164253A)
【公開日】平成21年7月23日(2009.7.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−340427(P2007−340427)
【出願日】平成19年12月28日(2007.12.28)
【出願人】(506322684)株式会社SOKUDO (158)
【Fターム(参考)】