説明

基板搬送用キャリアおよび電子回路基板の製造方法

【課題】隣接基板またはキャリア内壁との間に支持材を入れることにより、基板の貼り付きを容易かつ確実に防止して基板表面の清浄度を保つ。
【解決手段】基板搬送用キャリア1において、複数枚の基板3のうちの隣接基板間およびキャリア内壁面と基板3間に、基板貼り付き防止用の球状の支持部材6が配設されている。この球状の支持部材6は、互いに対向するキャリア側板5の隣接溝部51間にそれぞれ接続されて、基板3の高さ方向中心部とその上部に対応する上下位置にそれぞれ設けられている。このため、洗浄処理時や乾燥処理時に、キャリア溝ピッチ以上に基板3が反っても、基板3同士の貼り付きやキャリア内壁と基板3との貼り付きが防止される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば半導体集積回路(IC、LSI)の製造時などに、薄層が形成された基板に対して複数枚まとめて洗浄処理や乾燥処理などを行う際に使用する基板搬送用キャリアおよびこれを用いた電子回路基板の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電子回路基板の製造において、ウエハなどの基板を洗浄し、基板に不純物を注入してチャネル領域やソース・ドレイン領域となる半導体拡散層を形成した後に、基板全域に電極材料(導電材料)を形成し、その基板全域にレジスト材料を塗布するレジスト材料塗布工程と、塗布されたレジスト膜を所定形状にパターニングするための露光・現像処理工程と、所定形状にパターニングされたレジスト膜をマスクとして行うエッチング処理工程と、エッチング処理後にエッチング残渣と共にレジスト膜を剥離処理するレジスト剥離処理工程とを経て基板上に所定形状のゲート電極を形成する。さらに、その基板上に層間絶縁膜を形成した後に、基板全域に配線材料を形成し、上記各工程を繰り返して所定形状の配線を形成する。これによって、基板にマトリクス状に配列された多数の半導体集積回路が作り込まれて電子回路基板が製造される。
【0003】
これらの基板洗浄工程や、露光・現像処理工程、エッチング処理工程およびレジスト剥離処理工程において、基板搬送用キャリアを用いて液槽内に複数枚の基板をまとめて導入して、薄層が形成された基板に対して洗浄処理や薬液処理を行ったり、乾燥処理を行ったりする。
【0004】
例えば、現像処理時に発生するごみや、レジストのかすなどを基板から除去するために、基板を十分に水洗いした後に乾燥処理が行われる。この場合の乾燥処理としては、乾燥時に基板表面へのごみの付着を防止するために、水洗い時に使用した基板搬送用キャリアに複数の基板を搭載したままの状態で、極めて清浄度の高い場所に放置して乾燥させるという自然乾燥法などが採用されている。この場合に使用される基板搬送用キャリアについて特許文献1に開示されている。
【0005】
図10は、特許文献1に開示されている従来の基板搬送用キャリアの構成例を示す斜視図である。
【0006】
図10において、従来の基板搬送用キャリア100は、2枚のキャリア側板101間に、基板102の底部を支持するために2本、基板102の両側面部分を支持するために両側に1本ずつの合計4本の基板固定棒103が設けている。基板搬送用キャリア100は、基板102を4本の基板固定棒103で垂直に保持し、この場合に、基板102の上半分以上を基板搬送用キャリア100の両側の基板固定棒103から突出させるように、基板搬送用キャリア100を構成している。
【0007】
このように、基板102を上半分以上、基板搬送用キャリア100から突出させると共に、基板102の支持を4本の基板固定棒103により行うことにより、乾燥効率を向上させると共に、液槽から基板搬送用キャリア100を引き上げる際の水切りを良好にしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開昭63−257757号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところが、上記従来の基板搬送用キャリア100では、厚さが100μmや200μm程度の極めて薄い基板を洗浄および乾燥する場合には、基板の反りによって隣接基板同士が貼り付いてしまうという問題があった。
【0010】
近年、ウエハやガラス板などの基板に電子回路を搭載して電子回路基板を製造する際に、小型・軽量化が市場要求になっている。このため、ウエハやガラス板などの基板は、今や現状よりも薄くなる傾向にある。厚さが100μmや200μm程度に基板を薄くした場合には、その自重や洗浄液の流れさらには表面張力などによって、基板自体に反りが発生してしまう。
【0011】
このような場合に、上記従来の基板搬送用キャリア100では、基板102の洗浄や薬液工程での液槽からの引き上げ動作時において、隣接する基板102同士や、基板搬送用キャリア100の内壁面と基板102との間などに洗浄液などの液によって表面張力が働いた場合に、それぞれが接触して互いに貼りついた状態で、次の洗浄槽や乾燥工程に移ってしまい、基板102の貼りついた部分で洗浄不足やウォーターマークなどの乾燥不足を発生してしまうという問題があった。
【0012】
本発明は、上記従来の問題を解決するもので、隣接基板間や基板とキャリア内壁との間に支持材を入れることにより、基板の貼り付きを容易かつ確実に防止して基板表面の清浄度を保つことができる基板搬送用キャリアおよび、これを用いた電子回路基板の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の基板搬送用キャリアは、複数枚の基板が液処理用に搭載される基板搬送用キャリアにおいて、該複数枚の基板のうちの隣接基板間およびキャリア内壁面と該基板間に基板貼り付き防止用の支持部材が配設されているものであり、そのことにより上記目的が達成される。
【0014】
また、好ましくは、本発明の基板搬送用キャリアにおける支持部材は、基板配置ピッチよりも小さい直径を有する球体または/および円柱体である。
【0015】
さらに、好ましくは、本発明の基板搬送用キャリアにおける支持部材は、基板配置高さの1/2から上部に対応するように配置されている。
【0016】
さらに、好ましくは、本発明の基板搬送用キャリアにおける支持部材が、基板配置高さの1/2から3/4の高さ範囲内に配置されている。
【0017】
さらに、好ましくは、本発明の基板搬送用キャリアにおける支持部材が、基板一方端から基板幅方向に1/4から3/4の範囲内に配置されている。
【0018】
さらに、好ましくは、本発明の基板搬送用キャリアにおける支持部材は一または複数個配置されている。
【0019】
さらに、好ましくは、本発明の基板搬送用キャリアにおける支持部材が複数個配置される場合に、基板配置高さ方向および/または該基板配置高さ方向に直交する左右方向に対応するように該支持部材が複数個配置されている。
【0020】
さらに、好ましくは、本発明の基板搬送用キャリアにおける支持部材は網面体である。
【0021】
さらに、好ましくは、本発明の基板搬送用キャリアにおいて、前記網面体は、基板配置高さの1/2から上部の領域を覆うように配置されている。
【0022】
さらに、好ましくは、本発明の基板搬送用キャリアにおいて、前記網面体が、基板配置高さの1/2から3/4の高さ範囲内の領域を覆うように配置されている。
【0023】
さらに、好ましくは、本発明の基板搬送用キャリアにおいて、前記網面体が、基板一方端から基板幅方向に1/4から3/4の範囲内の領域を覆うように配置されている。
【0024】
さらに、好ましくは、本発明の基板搬送用キャリアにおいて、前記球体の貫通孔に紐または線状部材が貫通されており、該球体が該紐または該線状部材の所定位置で固定され、該紐または該線状部材が側壁に固定されている。
【0025】
さらに、好ましくは、本発明の基板搬送用キャリアにおいて、前記円柱体の長手方向に貫通孔が形成され、該貫通孔に紐または線状部材が貫通されており、該円柱体が該紐または該線状部材の所定位置で固定され、該紐または該線状部材が側壁に固定されている。
【0026】
さらに、好ましくは、本発明の基板搬送用キャリアにおいて、前記円柱体の長手方向に貫通孔が形成され、該貫通孔に紐または線状部材が貫通されており、該円柱体が該紐または該線状部材の所定位置で固定され、該紐または該線状部材が側壁に固定されている。
【0027】
本発明の電子回路基板の製造方法は、本発明の上記基板搬送用キャリアを、前記液処理の後に、引き上げ速度1mm/sec〜5mm/secで前記複数枚の基板と共に液槽から引き上げるものであり、そのことにより上記目的が達成される。
【0028】
また、好ましくは、本発明の電子回路基板の製造方法において、前記基板搬送用キャリアを液槽から引き上げた洗浄処理後に、該基板搬送用キャリアに搭載された複数枚の基板を乾燥処理する。
【0029】
さらに、好ましくは、本発明の電子回路基板の製造方法における基板洗浄工程や、露光・現像処理工程、エッチング処理工程およびレジスト剥離処理工程において、前記基板搬送用キャリアを用いて液槽内に前記複数枚の基板を導入して、該基板に対して洗浄処理および/または薬液処理を行う。
【0030】
上記構成により、以下、本発明の作用を説明する。
【0031】
本発明の基板搬送用キャリアは、複数枚の基板のうちの隣接基板間およびキャリア内壁面と基板間に基板貼り付き防止用の支持部材が配設されている。この基板搬送用キャリアを、電子回路基板の製造方法において、液処理の後に、引き上げ速度1mm/sec〜5mm/secで複数枚の基板と共に液槽から引き上げる。
【0032】
これによって、基板搬送用キャリアに搭載された隣接基板間や基板とキャリア内壁との間に基板貼り付き防止用の支持部材を入れることにより、基板の貼り付きを容易かつ確実に防止して基板表面の清浄度を保つことが可能となる。この基板搬送用キャリアを速度1mm/sec〜5mm/secで複数枚の基板と共に液槽から引き上げることにより、基板間や基板とキャリア内壁との間に残る液を極力少なくすることが可能となり、基板同士や基板とキャリア内壁との間の貼り付き防止効果を向上させることが可能となる。
【発明の効果】
【0033】
以上により、本発明によれば、複数枚の基板のうちの隣接基板間およびキャリア内壁面と基板間に基板貼り付き防止用の支持部材が配設されているため、基板の貼り付きを容易かつ確実に防止して基板表面の清浄度を保つことができる。この基板搬送用キャリアを速度1mm/sec〜5mm/secで複数枚の基板と共に液槽から引き上げることによって、基板間や基板とキャリア内壁との間に残る液を極力少なくすることができて、基板同士や基板とキャリア内壁との間の貼り付き防止効果を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明の実施形態1における基板搬送用キャリアの要部構成例を模式的に示す平面図である。
【図2】図1の基板搬送用キャリアを模式的に示す断面図である。
【図3】図1の基板搬送用キャリアを模式的に示す正面図である。
【図4】本発明の実施形態2における基板搬送用キャリアの要部構成例を模式的に示す平面図である。
【図5】図4の基板搬送用キャリアを模式的に示す断面図である。
【図6】図4の基板搬送用キャリアを模式的に示す正面図である。
【図7】本発明の実施形態3における基板搬送用キャリアの要部構成例を模式的に示す平面図である。
【図8】図7の基板搬送用キャリアを模式的に示す断面図である。
【図9】図7の基板搬送用キャリアを模式的に示す正面図である。
【図10】特許文献1に開示されている従来の基板搬送用キャリアの構成例を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
以下に、本発明の基板搬送用キャリアおよび、これを用いた電子回路基板の製造方法の実施形態1〜3について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図における構成部材のそれぞれの厚みや長さなどは図面作成上の観点から、図示する構成に限定されるものではない。
【0036】
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1における基板搬送用キャリアの要部構成例を模式的に示す平面図、図2は、図1の基板搬送用キャリアを模式的に示す断面図、図3は、図1の基板搬送用キャリアを模式的に示す正面図である。
【0037】
図1〜図3において、本実施形態1の基板搬送用キャリア1は、2枚のキャリア正面板2間に、円形のウエハである基板3の底部を支持する1本の基板支持棒4と、2枚のキャリア側板5とが設けられている。2枚のキャリア正面板2は互いに対向して配置され、2枚のキャリア側板5も互いに対向して配置されており、これらの2枚のキャリア正面板2および2枚のキャリア側板5により、平面視矩形状に囲まれている。この囲まれた基板搬送用キャリア1内に複数枚(例えば25枚)の基板3が搭載される。
【0038】
この球状の支持部材6および紐61は、隣接した基板3間と、キャリア正面板2の内壁面と基板3間とにそれぞれ設けられている。この球状の支持部材6は、基板配置ピッチ(例えば6mm)よりも小さい直径を有する球体で構成すればよい。
【0039】
互いに対向して配置されたキャリア側板5にはそれぞれ、基板3の端縁部が入る程度の溝部51が縦方向に所定間隔毎に複数形成されている。2枚のキャリア側板5のこれらの溝部51は互いに対向して配置されて、対向した溝部51に基板3の両端部が入るようになっている。
【0040】
また、互いに対向して配置されたキャリア側板5の隣接溝部51の各間にはそれぞれ、中央部に球状の支持部材6が紐61で接続された両端がそれぞれ接続されている。この球状の支持部材6に貫通孔を形成し、その球体の貫通孔に紐61を通し、所定位置(ここでは中央位置)で球状の支持部材6を位置決めして固定する。球状の支持部材6は紐61により、基板3の高さ方向中心位置(基板配置高さ1/2で左右方向の1/2;円形の中心位置)と、その上部に残る高さ方向中心位置(基板配置高さ3/4で左右方向の1/2の位置)との2箇所に設けられている。
【0041】
このように、球状の支持部材6は紐61により、基板貼り付きが最も起こり易い高さ位置周辺に、高さ方向に位置を変えて複数、ここでは2箇所配置している。基板貼り付きが起こり易い領域とは、基板配置高さの1/2から上部に対応する領域であり、この領域内に球状の支持部材6を配置する必要がある。さらに、好ましくは、支持部材6は、基板配置高さの1/2から3/4の高さ範囲内に配置されることが好ましい。
【0042】
このように、基板搬送用キャリア1のように、隣接基板3間およびキャリア正面板2の内壁面と基板3間に球状の支持部材6を入れることにより、基板3と支持部材6とが点状に接して、隣接基板3間およびキャリア正面板2の内壁面と基板3間の基板3の貼りつきを防止することができる。
【0043】
この支持部材6は基板3との接触面積を小さくするため、基板3の反り量が最も多くなる基板搬送用キャリア1の中央部よりも上側のキャリア開口部側に球体を設置する。この支持部材6はその支えを紐61で位置を保持しているが、これに限らず、棒状の構造物や線状部材であってもよい。
【0044】
基板3は、直径が例えば12インチ程度(直径6インチや直径8インチなど)の円形のウエハ基板であり、その厚さは50μm、100μmや200μmから300μm程度、さらには数百μm程度である。1台の基板搬送用キャリア1に例えば25枚程度の基板3が搭載される。
【0045】
また、水または薬液の液槽から基板搬送用キャリア1と共に複数枚の基板3をアーム装置によって引き上げる場合に、その引き上げ速度を1mm/sec〜5mm/secとし、基板3間やキャリア内壁と基板3との間に残る液を極力少なくすることにより、基板3同士やキャリア内壁と基板3との間の貼り付き防止効果を上げることができる。このように、電子回路基板の製造方法として、例えばエッチング処理後などに洗浄処理するが、その後に、基板搬送用キャリア1を、引き上げ速度1mm/sec〜5mm/secで複数枚の基板と共に液槽から引き上げ、その後、複数枚の基板を乾燥処理する。
【0046】
このように、電子回路基板の製造方法の基板洗浄工程や、露光・現像処理工程、エッチング処理工程およびレジスト剥離処理工程において、基板搬送用キャリア1を用いて液槽内に複数枚の基板を導入して、基板に対して洗浄処理または薬液処理を行う。以下に、簡単に、電子回路基板の製造方法について説明する。
【0047】
この電子回路基板の製造方法は、基板に不純物を注入してチャネル領域やソース・ドレイン領域となる半導体拡散層を形成する工程と、基板全域に電極材料(導電材料)を形成する工程と、その基板全域にレジスト材料を塗布するレジスト材料塗布工程と、塗布されたレジスト膜を所定形状にパターニングするための露光・現像処理工程と、所定形状にパターニングされたレジスト膜をマスクとしてエッチング処理を行うエッチング処理工程と、エッチング処理後にエッチング残渣と共にレジスト膜を剥離処理するレジスト剥離処理工程とを経て基板上に所定形状のゲート電極を形成する。さらに、その基板上に層間絶縁膜を形成する工程と、基板全域に配線材料を形成する工程と、上記フォトリソ工程を繰り返して所定形状の配線を形成する配線形成工程とを有する。これによって、基板にマトリクス状に配列された多数の半導体集積回路が作り込まれて電子回路基板が製造される。
【0048】
以上により、本実施形態1によれば、基板搬送用キャリア1において、複数枚の基板3のうちの隣接基板間およびキャリア内壁面と基板3間に、基板貼り付き防止用の球状の支持部材6が配設されている。この球状の支持部材6は、互いに対向するキャリア側板5の隣接溝部51間にそれぞれ接続されて、基板3の高さ方向中心部とその上部に対応する上下位置にそれぞれ設けられている。このため、洗浄処理時や乾燥処理時に、キャリア溝ピッチ以上に基板3が反っても、基板3同士の貼り付きやキャリア内壁と基板3との貼り付きを容易かつ確実に防止することができて、基板3の表面の清浄度をより良好に保つことができる。
【0049】
(実施形態2)
上記実施形態1では、球状の支持部材6および紐61を高さ方向に位置を変えて2箇所配置したが、本実施形態2では、基板貼り付きが最も起こり易い高さ位置に1箇所だけ、後述する所定長さの円柱体の支持部材6Aを配置する場合について説明する。
【0050】
図4は、本発明の実施形態2における基板搬送用キャリアの要部構成例を模式的に示す平面図、図5は、図4の基板搬送用キャリアを模式的に示す断面図、図6は、図4の基板搬送用キャリアを模式的に示す正面図である。
【0051】
図4〜図6において、本実施形態2の基板搬送用キャリア1Aは、2枚のキャリア正面板2間に、円形のウエハである基板3の底部を支持する1本の基板支持棒4と、2枚のキャリア側板5Aとが設けられている。本実施形態2のキャリア側板5Aは、基板3間および基板3とキャリア内壁との間に、基板貼り付きが最も起こり易い高さ位置に1箇所だけ左右方向に所定長さの円柱体である支持部材6Aを配置するため、上記実施形態1のキャリア側板5の場合に比べてその幅が狭く構成されている。このため、液槽からの引き上げ字の液の切れも良好である。
【0052】
2枚の幅狭のキャリア側板5Aが互いに対向して配置されており、各キャリア側板5Aにはそれぞれ基板3の端縁部が入る程度の溝部51が縦方向に所定間隔毎に複数形成されている。2枚のキャリア側板5Aのこれらの溝部51は互いに対向して配置されている。互いに対向したキャリア側板5Aの隣接溝部51間には、中央部に所定長さの円柱体の支持部材6Aが紐61で接続された両端がそれぞれ接続されている。この所定長さの円柱体の支持部材6Aの長手方向に貫通孔を形成し、その所定長さの円柱体の貫通孔に紐61を通し、所定位置で所定長さの円柱体を位置決めして固定する。この所定長さの円柱体の支持部材6Aおよび紐61は、基板貼り付きが最も起こり易い高さ位置に1箇所だけ左右方向をその長手方向として配置されている。要するに、基板貼り付きが最も起こり易い高さ位置とは、基板3の高さ方向中心位置(1/2の位置)と、その上で残る基板高さ方向中心位置(3/4の位置)との間の領域であるから、この所定長さの円柱体の支持部材6Aおよび紐61を、この領域の中間(基板設置高さ1/2から3/4の中間で基板左右方向1/2の位置に支持部材6Aの中心がくるように配置)に配設する。さらに、支持部材6Aおよび紐61は、隣接基板3間と、キャリア正面板2の内壁面と基板3間とにそれぞれ設けている。
【0053】
このように、基板搬送用キャリア1Aのように、隣接基板3間およびキャリア正面板2の内壁面と基板3間に所定長さの円柱体の支持部材6Aを入れることにより、基板3と支持部材6Aとが線状に接して、隣接基板3間およびキャリア正面板2の内壁面と基板3間の基板貼り付きを防止することができる。
この支持部材6Aは基板3との接触面積を小さくするため、基板3と支持部材6Aとが線状に接するようにし、所定長さの円柱体を、基板3の反り量が最も多くなる基板搬送用キャリア1の中央部よりも上側のキャリア開口部側に設置する。この支持部材6Aはその支えを紐61で位置を保持しているが、これに限らず、棒状の構造物や線状部材であってもよい。
【0054】
また、液槽からの基板搬送用キャリア1Aと共に複数枚の基板3を引き上げる場合に、その引き上げ速度を1mm/sec〜5mm/sec以下とし、基板3間やキャリア内壁と基板3との間に残る液を極力少なくすることにより、基板3同士やキャリア内壁と基板3との間の貼り付き防止効果を上げることができる。このように、電子回路基板の製造方法として、基板搬送用キャリア1Aを、エッチング処理後などに洗浄処理するが、その後に、引き上げ速度1mm/sec〜5mm/secで複数枚の基板と共に液槽から引き上げ、その後、複数枚の基板を乾燥処理する。
【0055】
このように、電子回路基板の製造方法の基板洗浄工程や、露光・現像処理工程、エッチング処理工程およびレジスト剥離処理工程において、基板搬送用キャリア1Aを用いて液槽内に複数枚の基板を導入して、基板に対して洗浄処理または薬液処理を行う。
【0056】
以上により、本実施形態2によれば、基板搬送用キャリア1Aの隣接溝部51間で基板3の貼り付き易い高さ位置(基板設置高さの5/8の位置)に左右方向に所定長さの円柱体の支持部材6Aを一つ設けたため、洗浄処理時や乾燥処理時に、キャリア溝ピッチ以上に基板3が反っても、基板3同士の貼り付きやキャリア内壁と基板3との貼り付きを効果的に防止することができて、基板3の表面の清浄度を保つことができる。本実施形態2では、上記実施形態1の場合に比べて、所定長さの円柱体の支持部材6Aおよび紐61の部品点数も1組少なくなり、しかも、球状の支持部材6は基板3と点で接触するのに対して、円柱体の支持部材6Aは基板3とその所定長さ分だけ線状に接触して、円柱体の支持部材6Aの方が球状の支持部材6よりも基板貼り付き防止効果を向上させることができる。ただし、上記実施形態1では球状の支持部材6を上下に2つ設けたが、本実施形態2では円柱体の支持部材6Aが所定基板設置高さに1つ設けられているだけである。
【0057】
なお、上記実施形態1では、基板搬送用キャリア1の幅方向中央部(基板3の左右方向中央部に対応する位置)に球状の支持部材6を上下2箇所設け、本実施形態2では、基板搬送用キャリア1Aの幅方向中央部(基板3の中央部に対応する位置)に所定長さの円柱体の支持部材6Aを1箇所だけ設けたが、これらに限らず、これに加えて、球状の支持部材6または所定長さの円柱体の支持部材6Aの両側位置に、球状の支持部材6または所定長さの円柱体の支持部材6Aをそれぞれ設けてもよく(1本の紐61の各所定位置に合計3個)、これとは別に、所定間隔を空けた2個の球状の支持部材6または/および所定長さの円柱体の支持部材6Aを設けてもよい(1本の紐61の各所定位置に合計2個)。これら複数個の球状の支持部材6や所定長さの円柱体の支持部材6Aの配置は、基板3が貼り付き易い領域に配置するのがよい。
【0058】
なお、上記実施形態1、2では、球状の支持部材6や円柱体の支持部材6Aは、基板配置ピッチよりも小さい直径を有する球体や円柱体で構成し、基板3とは点または線で接するようにしたが、それらの位置と数について、球体または/および円柱体が一または複数個、基板配置高さの1/2から上部に対応するように配置されていてもよいし、さらに、好ましくは、球体または/および円柱体が一または複数個、基板配置高さの1/2から3/4の高さ範囲内でしかも基板幅方向(左右方向)の1/4から3/4の範囲内に配置されていてもよい。
【0059】
なお、本実施形態2では、基板搬送用キャリア1Aの幅方向中央部(基板3の中央部に対応する位置)に所定長さの円柱体の支持部材6Aを1箇所だけ設けたが、これに限らず、基板搬送用キャリア1の幅方向中央部(基板3の左右方向中央部に対応する位置)に所定長さの円柱体の支持部材6Aを上下2箇所または上下方向に3箇所設けてもよい。所定長さの円柱体の支持部材6Aを1箇所設ける場合は、本実施形態2では、基板設置高さの5/8の位置としたが、これに限らず、基板設置高さの1/2〜3/4の範囲であればよい。また同様に、上記実施形態1では、基板搬送用キャリア1の幅方向中央部(基板3の左右方向中央部に対応する位置)に球状の支持部材6を上下2箇所設けたが、これに限らず、基板搬送用キャリア1の幅方向中央部(基板3の左右方向中央部に対応する位置)に球状の支持部材6を中央に1箇所または上下方向に3箇所設けてもよい。球状の支持部材6を1箇所設ける場合は、基板設置高さの5/8の位置としたが、これに限らず、基板設置高さの1/2〜3/4の範囲であればよい。球状の支持部材6を3箇所設ける場合は、基板設置高さの1/2、5/8および3/4の各位置であってもよい。
【0060】
なお、本実施形態2では、基板搬送用キャリア1Aの幅方向中央部(基板3の中央部に対応する位置)に所定長さの円柱体の支持部材6Aを1箇所だけ設けたが、この場合の円柱体の左右方向の所定長さは、ここでは基板3の直径の1/8としたが、これに限らず、基板3の直径を超える寸法であってもよい。または、基板3の直径を超える寸法において、複数個の球状の支持部材6が隙間なくビーズのように紐61で通されて連続しても設けられていてもよい。
【0061】
(実施形態3)
上記実施形態1、2では、基板貼り付き防止手段として球状の支持部材6または/および所定長さの円柱体の支持部材6Aを基板3間やキャリア内壁と基板3との間に一または複数箇所設けたが、本実施形態3では、球状の支持部材6や所定長さの円柱体の支持部材6Aに代えて網状の面構造体を持つ支持部材を、隣接する基板3間や基板3とキャリア内壁面との間に設けて、基板3との接触点数を面状に増やした場合について説明する。
【0062】
図7は、本発明の実施形態3における基板搬送用キャリアの要部構成例を模式的に示す平面図、図8は、図7の基板搬送用キャリアを模式的に示す断面図、図9は、図7の基板搬送用キャリアを模式的に示す正面図である。
【0063】
図7〜図9において、本実施形態3の基板搬送用キャリア1Bは、互いに対向して配置された2枚のキャリア正面板2間に、円形のウエハである基板3の底部を支持する1本の基板支持棒4と、2枚のキャリア側板5Aとが設けられている。
【0064】
2枚のキャリア側板5Aが互いに対向して配置され、キャリア側板5Aには基板3の両端縁部がそれぞれ入る程度の溝部51がそれぞれ縦方向に所定間隔毎に複数形成されている。2枚のキャリア側板5Aのこれらの溝部51も基板3を挿入自在に互いに対向して配置されている。互いに対向したキャリア側板5Aの隣接溝部51間には、網状の面構造体である網状の支持部材(網面体)6Bが幅方向に基板3を横切って配置されている。この網状の支持部材6Bは、基板貼り付きが最も起こり易い高さ位置に面状に配置されている。要するに、基板貼り付きが最も起こり易い高さ位置とは、基板3の高さ方向中心位置(高さ1/2の位置)よりも上部領域である。また、好ましくは、基板貼り付きが最も起こり易い高さ位置は、基板3の高さ方向中心位置(高さ1/2の位置)と、その上部の残る基板高さ方向中心位置(高さ3/4の位置)との間の領域である。したがって、網状の支持部材(網面体)6Bは、基板配置高さの1/2から上部の領域を覆うように配置されていればよい。具体的には、網状の支持部材(網面体)6Bは、少なくとも、基板配置高さの1/2から3/4の高さ範囲内の領域を覆うように配置されていればよい。さらに、この網面状の支持部材(網面体)6Bは、隣接基板3間と、キャリア正面板2の内壁面と基板3間とにそれぞれ設けられている。
【0065】
このように、基板搬送用キャリア1Bのように、隣接基板3間およびキャリア正面板2の内壁面と基板3間に面状の網部材である支持部材(網面体)6Bを入れることにより、隣接基板3間およびキャリア正面板2の内壁面と基板3間の基板貼り付きを容易かつ確実に防止することができる。
この面状の網面体は、基板3との接触点数を増やし、基板3との接触面積を大きくしている。
【0066】
また、液槽からの基板搬送用キャリア1Bと共に複数枚の基板3を引き上げる場合に、その引き上げ速度を1mm/sec〜5mm/sec以下とし、隣接する基板3間に残る液を極力少なくすることにより、基板3同士やキャリア正面板2の内壁面と基板3間の貼り付き防止効果をより上げることができる。このように、電子回路基板の製造方法として、基板搬送用キャリア1Bを、エッチング処理語などに洗浄処理するが、その後に、引き上げ速度1mm/sec〜5mm/secで複数枚の基板3と共に液槽から引き上げ、その後、複数枚の基板を乾燥処理する。
【0067】
このように、電子回路基板の製造方法の基板洗浄工程や、露光・現像処理工程、エッチング処理工程およびレジスト剥離処理工程において、基板搬送用キャリア1Bを用いて液槽内に複数枚の基板を導入して、基板に対して洗浄処理または薬液処理を行う。
【0068】
以上により、本実施形態3によれば、基板搬送用キャリア1Bの隣接溝部51間で基板3の貼り付き易い位置に網面状の支持部材(網面体)6Bを設けたため、洗浄処理時や乾燥処理時に、キャリア溝ピッチ以上に基板3が反っても、基板3同士の貼り付きやキャリア内壁と基板3との貼り付きを容易かつ確実に防止することができて、基板3の表面の清浄度を保つことができる。
【0069】
なお、本実施形態1〜3では、基板支持棒4は、外形が円形状の複数のウエハ状の基板3を下から支持するために基板搬送用キャリア1、1Aまたは1Bの幅方向中央底部に1本設けたが、これに限らず、基板搬送用キャリア1、1Aまたは1Bの幅方向中央底部に所定間隔を空けて基板支持棒4を2本または3本配置してもよい。
【0070】
なお、本実施形態3では、網状の支持部材(網面体)6Bは、隣接基板3間と、キャリア正面板2の内壁面と基板3間とにそれぞれ設けられ、少なくとも、基板配置高さの1/2から3/4の高さ範囲内の領域を覆うように配置されている場合について説明したが、これに限らず、もっと幅方向の寸法を小さくして、網状の支持部材(網面体)6Bとして、基板配置高さの1/2から3/4の高さ範囲内でかつ幅方向の1/4から3/4の範囲内の領域を覆うように配置されていてもよい。さらには、網状の支持部材(網面体)6Bは、基板配置高さの5/8でかつ幅方向の1/2の位置を中心として、半径が基板3の直径の1/8の円形であってもよく、1辺が基板3の直径の1/8の寸法の正方形であってもよい。
【0071】
なお、本実施形態1〜3では、特に説明しなかったが、複数枚の基板3のうちの隣接基板3間およびキャリア内壁面と基板3間に基板貼り付き防止用の支持部材6,6Aまたは6Bがそれぞれ配設されていることにより、基板3の貼り付きを容易かつ確実に防止して基板3の表面の清浄度を良好に保つことができる本発明の目的を達成することができるものである。
【0072】
以上のように、本発明の好ましい実施形態1〜3を用いて本発明を例示してきたが、本発明は、この実施形態1〜3に限定して解釈されるべきものではない。本発明は、特許請求の範囲によってのみその範囲が解釈されるべきであることが理解される。当業者は、本発明の具体的な好ましい実施形態1〜3の記載から、本発明の記載および技術常識に基づいて等価な範囲を実施することができることが理解される。本明細書において引用した特許、特許出願および文献は、その内容自体が具体的に本明細書に記載されているのと同様にその内容が本明細書に対する参考として援用されるべきであることが理解される。
【産業上の利用可能性】
【0073】
本発明は、例えば半導体集積回路の製造時などに、薄層が形成された基板に対してまとめて洗浄処理や乾燥処理を行う際に使用する基板搬送用キャリアの分野において、この基板搬送用キャリアを速度1mm/sec〜5mm/secで複数枚の基板と共に液槽から引き上げることによって、基板間や基板とキャリア内壁との間に残る液を極力少なくすることができて、基板同士や基板とキャリア内壁との間の貼り付き防止効果を向上させることができる。
【符号の説明】
【0074】
1、1A、1B 基板搬送用キャリア
2 キャリア正面板
3 基板
4 基板支持棒
5、5A キャリア側板
51 溝部
6 球状の支持部材
61 紐
6A 円柱体の支持部材
6B 網状の支持部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数枚の基板が液処理用に搭載される基板搬送用キャリアにおいて、該複数枚の基板のうちの隣接基板間およびキャリア内壁面と該基板間に基板貼り付き防止用の支持部材が配設されている基板搬送用キャリア。
【請求項2】
請求項1に記載の基板搬送用キャリアにおいて、前記支持部材は、基板配置ピッチよりも小さい直径を有する球体または/および円柱体である基板搬送用キャリア。
【請求項3】
請求項2に記載の基板搬送用キャリアにおいて、前記支持部材は、基板配置高さの1/2から上部に対応するように配置されている基板搬送用キャリア。
【請求項4】
請求項3に記載の基板搬送用キャリアにおいて、前記支持部材が、基板配置高さの1/2から3/4の高さ範囲内に配置されている基板搬送用キャリア。
【請求項5】
請求項4に記載の基板搬送用キャリアにおいて、前記支持部材が、基板一方端から基板幅方向に1/4から3/4の範囲内に配置されている基板搬送用キャリア。
【請求項6】
請求項2に記載の基板搬送用キャリアにおいて、前記支持部材は一または複数個配置されている基板搬送用キャリア。
【請求項7】
請求項6に記載の基板搬送用キャリアにおいて、前記支持部材が複数個配置される場合に、基板配置高さ方向および/または該基板配置高さ方向に直交する左右方向に対応するように該支持部材が複数個配置されている基板搬送用キャリア。
【請求項8】
請求項1に記載の基板搬送用キャリアにおいて、前記支持部材は網面体である基板搬送用キャリア。
【請求項9】
請求項8に記載の基板搬送用キャリアにおいて、前記網面体は、基板配置高さの1/2から上部の領域を覆うように配置されている基板搬送用キャリア。
【請求項10】
請求項9に記載の基板搬送用キャリアにおいて、前記網面体が、基板配置高さの1/2から3/4の高さ範囲内の領域を覆うように配置されている基板搬送用キャリア。
【請求項11】
請求項10に記載の基板搬送用キャリアにおいて、前記網面体が、基板一方端から基板幅方向に1/4から3/4の範囲内の領域を覆うように配置されている基板搬送用キャリア。
【請求項12】
請求項2に記載の基板搬送用キャリアにおいて、前記球体の貫通孔に紐または線状部材が貫通されており、該球体が該紐または該線状部材の所定位置で固定され、該紐または該線状部材が側壁に固定されている基板搬送用キャリア。
【請求項13】
請求項2に記載の基板搬送用キャリアにおいて、前記円柱体の長手方向に貫通孔が形成され、該貫通孔に紐または線状部材が貫通されており、該円柱体が該紐または該線状部材の所定位置で固定され、該紐または該線状部材が側壁に固定されている基板搬送用キャリア。
【請求項14】
請求項1〜13のいずれかに記載の基板搬送用キャリアを、前記液処理の後に、引き上げ速度1mm/sec〜5mm/secで前記複数枚の基板と共に液槽から引き上げる電子回路基板の製造方法。
【請求項15】
請求項14に記載の電子回路基板の製造方法において、前記基板搬送用キャリアを液槽から引き上げた洗浄処理後に、該基板搬送用キャリアに搭載された複数枚の基板を乾燥処理する電子回路基板の製造方法。
【請求項16】
請求項14に記載の電子回路基板の製造方法における基板洗浄工程や、露光・現像処理工程、エッチング処理工程およびレジスト剥離処理工程において、前記基板搬送用キャリアを用いて液槽内に前記複数枚の基板を導入して、該基板に対して洗浄処理および/または薬液処理を行う電子回路基板の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2011−243814(P2011−243814A)
【公開日】平成23年12月1日(2011.12.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−115817(P2010−115817)
【出願日】平成22年5月19日(2010.5.19)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】