説明

導電性保護膜を有する貫通電極構造体及びその形成方法

【課題】半導体基板の歪みを抑制することができ、低い接触抵抗を有する貫通電極構造体及びその形成方法を提供する。
【解決手段】貫通電極(Through−Silicon−Via:TSV)構造体は、基板の上部表面から該上部表面に対向する基板の下部表面に延長されて基板を貫通する導電性ビアと、導電性ビアの底部に形成されてNi及びCoのうちのすくなくともいずれかを有する導電性保護膜と、導電性保護膜に接触して基板の下部表面に形成される分離ポリマー絶縁膜と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置に関し、特に貫通電極構造体(Through−Silicon−Via structures)及びその形成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
集積技術の進歩により従来の2次元LSIに次いで3次元積層LSIの開発が盛んに行われている。3次元集積の形態は、パッケージ積層(package stacking)、ダイ積層(die stacking)、及びウエハ積層(wafer stacking)がある。ウエハ積層方法のうち、貫通電極(Through−Silicon−Via:TSV)と呼ばれる技術は基板を貫通するビアホール(via hole)を延長するのに用いられる。この場合、導電性ビア(conductive via)は基板を完全に貫通するように形成される。更に、貫通電極(TSVs)を有する多層基板は3次元集積をなすように互いに積層することができる。特に、異なる基板の貫通電極(TSVs)はワイヤのような接続手段がなくても基板との間に信号を伝達することができる。
【0003】
貫通電極(TSVs)の形成に用いられる二つの方法には、ビアファースト(via first)方法及びビアラスト(via last)方法がある。ビアファースト方法によれば、貫通電極(TSVs)は金属配線工程のようなバックエンド(back end)工程以前に基板を貫通するようにして形成される。更に、ビアファースト方法は、CMOS素子が基板に形成される前に用いられる。ビアファースト方法によれば、ビアは基板を部分的に貫通するように形成され、CMOS及びバックエンド工程以後に完成される。その結果、基板は薄く、ビアは露出されて互いに接触する3次元積層構造(three−dimensional stacked structure)を構成することができる。
【0004】
一方、貫通電極(TSVs)は、CMOS素子が形成された後のバックエンド工程以前に形成される。詳細には、CMOS素子を基板に形成した後、ビア(vias)は基板を部分的に貫通するように形成することができる。次いで、バックエンド工程を行った後に、貫通電極(TSVs)を完成させるための薄くする工程(thinning process)を行うことができる。結果的に、基板はその内部に形成された貫通電極(TSVs)を備え、基板は互いに結合されて3次元積層構造が提供される。
【0005】
ビアファースト方法によれば、ビアはCMOS素子の形成前、又はバックエンド工程前に形成される。例えば、ビアは、CMOS素子の形成前に形成することができ、ビアは基板を部分的に貫通するように形成することができる。次いで、CMOS及びバックエンド工程を行った後、後続する薄くする工程により貫通電極(TSVs)及び基板の形成を完成することができる。その結果、貫通電極(TSVs)を有する多層基板は、互いに接触する3次元積層構造を構成することができる。
【0006】
ビアラスト方法によれば、ビアはバックエンド工程のうち、バックエンド工程後、又はボンディング(bonding)工程後に形成される。貫通電極(TSVs)をバックエンド工程中に形成する場合、この工程は貫通電極の中間工程(TSV middle process)として見なされる。一般に、貫通電極の中間工程は貫通電極の最後工程(TSVlastprocess)に含まれる。例えば、ビアラスト方法は、バックエンド工程後に貫通電極(TSVs)を形成するのに用いられる。次いで、薄くする工程は貫通電極(TSV)構造を完成するのに用いられ、ボンディング工程は貫通電極(TSV)構造を有する基板を接続するのに用いられ、3次元積層構造を構成することができる。
【0007】
一方、ビアラスト方法は、ボンディング後に貫通電極(TSVs)を形成するのに用いられる。例えば、CMOS及びバックエンド工程が行われ、続いて、分離されたウエハを互いにボンディングすることができる。ボンディングウエハ(bondingwafers)は、貫通電極(TSVs)を形成するために薄く加工することができ、3次元積層構造を構成することができる。
【0008】
貫通電極(TSV)構造は、US6,916,725、US7,214,615、US7,282,444、及びUS2004/0245623に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】米国特許第6,916,725号明細書
【特許文献2】米国特許第7,214,615号明細書
【特許文献3】米国特許第7,282,444号明細書
【特許文献4】米国特許出願公開第2004/0245623号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、上記従来技術に鑑みてなされたものであって、本発明の目的は、半導体基板の歪み(warpage)を抑制することができる貫通電極構造体及びその形成方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、低い接触抵抗を有する貫通電極構造体及びその形成方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するためになされた本発明の一特徴による貫通電極構造体は、基板の上部表面から該上部表面に対向する該基板の下部表面に延長されて該基板を貫通する導電性ビアと、前記導電性ビアの底部に形成されてNi及びCoの少なくともいずれかを有する導電性保護膜と、前記導電性保護膜に接触して前記基板の前記下部表面に形成される分離ポリマー絶縁膜と、を備える。
【0012】
上記目的を達成するためになされた本発明の一特徴による貫通電極形成方法は、基板の上部表面から該上部表面に対向する該基板の下部表面に延長されて該基板を貫通する導電性ビアを形成し、前記導電性ビアは前記導電性ビアの底部に形成されてNi及びCoのうちの少なくともいずれかを有する導電性保護膜を備え、前記導電性保護膜に接触して前記基板から分離した前記下部表面上にポリマー絶縁膜を形成する工程を有する。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、導電性ビア(conductive via)の一端を覆う導電性保護膜(conductive protective layer)、及び導電性保護膜に接触して基板の下部表面を覆う分離ポリマー絶縁膜が提供される。分離ポリマー絶縁膜は半導体基板の歪み(warpage)を抑制する役割をし、導電性保護膜は貫通電極(TSV)の表面酸化及び損傷を防止する役割をする。よって、電気的特性が優れ、高い信頼性を有する半導体装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の一実施形態による導電性ビアを有する貫通電極構造体を示す断面図である。
【図2】本発明の一実施形態による貫通電極構造体の形成方法を示すフローチャートである。
【図3】本発明の一実施形態による貫通電極構造体の形成方法を示す断面図である。
【図4】本発明の一実施形態による貫通電極構造体の形成方法を示す断面図である。
【図5】本発明の一実施形態による貫通電極構造体の形成方法を示す断面図である。
【図6】温度範囲による金属の相対的な拡散性を示すグラフである。
【図7】本発明の一実施形態による貫通電極構造体の形成を示す断面図である。
【図8】本発明の一実施形態による貫通電極構造体の形成を示す断面図である。
【図9】本発明の一実施形態による貫通電極構造体の形成を示す断面図である。
【図10】本発明の一実施形態によるリセス内部及び上部表面上の導電性物質構成を示す断面図である。
【図11】本発明の一実施形態によるリセス内部及び上部表面上の導電性物質構成を示す断面図である。
【図12】本発明の一実施形態によるリセス内部及び上部表面上の導電性物質構成を示す断面図である。
【図13】本発明の一実施形態による基板の下部表面の加工により貫通電極構造体の形成を示す断面図である。
【図14】本発明の一実施形態による基板の下部表面の加工により貫通電極構造体の形成を示す断面図である。
【図15】本発明の一実施形態による基板の下部表面の加工により貫通電極構造体の形成を示す断面図である。
【図16】本発明の一実施形態による基板の下部表面の加工により貫通電極構造体の形成を示す断面図である。
【図17】本発明の一実施形態によるグルーブを有して基板に形成されたコンタクトパッド及びこれに接触する貫通電極構造体を示す断面図である。
【図18】本発明の一実施形態による平らな上部表面を有する貫通電極構造体を示す断面図である。
【図19】本発明の他の実施形態による貫通電極構造体の構成を示す断面図である。
【図20】本発明の他の実施形態による貫通電極構造体の構成を示す断面図である。
【図21】本発明の他の実施形態による貫通電極構造体の構成を示す断面図である。
【図22】本発明の他の実施形態による貫通電極構造体の構成を示す断面図である。
【図23】本発明の一実施形態による貫通電極構造体を用いた基板の3次元積層を備えるパッケージの断面図である。
【図24】図23のE1部分を詳細に示す拡大図である。
【図25】図23のE1部分を詳細に示す他の例による拡大図である。
【図26】図23のE1部分を詳細に示す他の例による拡大図である。
【図27】本発明の一実施形態による3次元積層の基板との間を電気的に接続させるために用いられる貫通電極構造体を備える基板の3次元積層を示す断面図である。
【図28】本発明の一実施形態による互いに異なる貫通電極構造体を電気的に接続する基板の3次元積層を含むことができるパッケージを示す断面図である。
【図29】本発明の一実施形態による貫通電極構造体を用いて互いに異なる基板を電気的に相互接続する3次元積層を示す断面図である。
【図30】図29のE2部分を詳細に示す拡大図である。
【図31】図29のE2部分を詳細に示す他の例による拡大図である。
【図32】本発明の一実施形態によるジグザグパターンに配列された貫通電極構造体によって互いに異なる1つに電気的に接続された基板の3次元積層を備えるパッケージを示す断面図である。
【図33】本発明の一実施形態による標準規格メモリカードの平面図である。
【図34】図33の切断線I−I’による断面図である。
【図35】本発明の他の実施形態による標準規格メモリカードの平面図である。
【図36】図35の切断線II−II’による断面図である。
【図37】本発明の一実施形態による基板上にメモリ素子を備えるパッケージを有するメモリモジュールを示す概要図である。
【図38】本発明の一実施形態によるバスを用いてメモリ及び入出力装置と接続されたプロセッサを備える電子システムを示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の貫通電極構造体及びその形成方法を実施するための形態の具体例を、図面を参照しながら詳細に説明する。しかし、本発明は、ここで説明する実施形態に限定されるわけではなく、他の形態で具体化することができる。従って、ここで開示される実施形態は、発明の開示を完全なものとすると共に、当業者に本発明の思想を十分に伝えるために提供されるものである。
なお、説明の都合上、図面において、層及び領域の厚みは誇張されており、図示する形態が実際とは異なる場合がある。また、ある層が、他の層又は基板(substrate)の「上」にあると記載した場合、これは他の層又は基板の「直上に」直接形成される場合に限らず、それらの間に第3の層が介在する場合も含む。明細書の全体において同一の参照符号は、同一の構成要素を示す。
【0016】
図1は、本発明の一実施形態による導電性ビア105を有する貫通電極(Through−Silicon−Via:TSV)構造体100を示す断面図である。導電性ビア105は、基板101を上部表面101bから下部表面112まで貫通して突出する。なお、本明細書に記載した用語として「上部(upper)」及び「下部(back)」は、一表面に対応する他の表面のように、相対的な概念として解釈することができる、更に、完成した貫通電極(TSV)構造体100の一部として、導電性ビア105の突出部を露出するためのシニング(thinning)又はエッチングにより処理された表面が一般的に参照される。
【0017】
導電性保護膜115は導電性ビア105上に形成される。導電性保護膜115は、下部表面112に隣接する導電性ビア105の底領域を覆うように形成される。即ち、下部表面112に隣接する導電性ビア105の底部及び側壁は導電性保護膜115で覆われる。拡散障壁膜525は導電性保護膜115上に形成される。拡散障壁膜525は導電性ビア105の側壁に沿って延長されるが、導電性ビア105の底領域には形成されない。更に、絶縁膜120は拡散障壁膜525上に形成される。絶縁膜120は導電性ビア105の側壁に沿って延長されるが、導電性ビア105の底領域には形成されない。本実施形態において、拡散障壁膜525及び絶縁膜120は単一層に併合することができる。
【0018】
図1に示すように、分離ポリマー絶縁膜130は基板101の下部表面112上に形成される。分離ポリマー絶縁膜130は導電性ビア105に隣接する導電性保護膜115の側壁上に延長される。更に、分離ポリマー絶縁膜130の外側表面は、分離ポリマー絶縁膜130と導電性保護膜115とが接触する部分に隣接して傾斜断面を有する。
【0019】
本実施形態において、分離ポリマー絶縁膜130は、下部表面112から測定した場合、導電性ビア105に隣接する部分で平均厚さを有する。平均厚さは導電性ビア105から離隔した部分における下部表面112上の分離ポリマー絶縁膜130の厚さよりも大きい。他の実施形態において、導電性ビア105の側壁上で、分離ポリマー絶縁膜130は下部表面112から測定した場合より薄くてもよい。下部表面112から突出した導電性ビア105における分離ポリマー絶縁膜130は、約8μmの厚さを有することができる。導電性ビア105の突出部から離隔した部分における分離ポリマー絶縁膜130は約1〜2μmの厚さを有することができる。分離ポリマー絶縁膜130は約290cPの粘度、約1×1010Ohm−Cmの抵抗、及び約1GPa〜約3GPaの弾性係数(modulus of elasticity)を有するものとすることができる。
【0020】
導電性保護膜115はソルダー(solder)と金属間化合物を形成する金属とすることができる。ソルダーは、貫通電極構造体100と積層した他の貫通電極構造体とを電気的に接続する役割をする。導電性保護膜115は、Pd、Ti、TiN、Ta、及びTaNよりもソルダーに対する濡れ性が大きい金属とすることができる。導電性保護膜115は、稀土類元素(rare earth element)又は転移金属(transition metal)が添加されたNi及び/又はCoとすることができる。また、導電性保護膜115はV及び/又はPが添加されたNiとすることができ、W、P、Cr、及び/又はBが添加されたCoとすることができる。
【0021】
導電性保護膜115はシリコン(Si)での拡散係数がAu、Cu、及びAgよりも小さい金属とすることができる。例えば、図6は本発明の実施形態におけるいくつかの好適な例となる金属の温度範囲と相対的な拡散性を示す。
【0022】
導電性ビア105の突出部は、下部表面112から約15μm突出することができる。導電性ビア105の突出部は、約45μmの全体高(例えば、導電性ビア105の上部表面101bから突出部下端まで)とすることができる。導電性ビア105の突出部は、基板101が約30μmの部分で、約30μmの幅とすることができる。図1に示さないが、導電性ビア105は基板101内の導電性パッド上に形成することができる。この場合、導電性パッドは上部表面101bに位置する導電性ビア105の一部領域の直下に提供することができる。他の実施形態において、前記導電性ビア105は導電性パッドの中心から外れるように形成することができる。この場合、導電性パッドは導電性ビア105から離隔した上部表面101bに位置することができる。
【0023】
図2は、本発明の一実施形態による貫通電極構造体の形成方法を示すフローチャートである。図2に示すように、基板にビアホールを形成する(ステップ505)。ビアホール及び基板上に絶縁膜、拡散障壁膜、及び導電性保護膜を形成する(ステップ210)。
【0024】
ビアホールに導電性物質を形成する(ステップ515)。貫通電極構造体を提供するために基板の下部表面を加工して基板の下部表面上に拡散障壁膜及び導電性保護膜を露出する(ステップ220)。
基板の下部表面及び貫通電極構造体の下部領域上にポリマー絶縁膜を形成する(ステップ225)。ポリマー絶縁膜の一部分を除去して貫通電極構造体の下部表面を露出する(ステップ230)。
【0025】
図3〜図5、図7〜図9は、本発明の一実施形態による貫通電極構造体の形成方法を示す断面図である。図3に示すように、上部表面11f及び下部表面11bを有する基板11に回路を形成することができる。上部表面11fに開口部15hを有する絶縁膜15を形成することができる。開口部15hに電気配線13が露出する。電気配線13は、基板11に形成された貫通電極構造体から離隔した部分の再配線領域に形成することができる。電気配線13は、Cu、Al、W、Ti、又はTaとすることができ、コンタクトパッド(contact pad)を提供することができる。絶縁膜15は、Si、O、Si、N、及び/又はSiONに形成されたパッシベーション膜(passivation layer)とすることができる。
【0026】
図4に示すように、ドライエッチング(dry etching)又はレーザードリリング(laser drilling)を用いて基板11にリセス(recess)20を形成する。本実施形態において、リセス20は約30μmの直径及び約30μm〜約100μmの厚さとすることができる。
【0027】
図5に示すように、リセス20内部と上部表面11f上に絶縁膜21を形成することができる。他の実施形態において、開口部15hには絶縁膜21を蒸着しない、もしくは除去することができる。リセス20内の絶縁膜21上に拡散障壁膜23を形成することができる。拡散障壁膜23は上部表面11f上を覆うことができる。拡散障壁膜23は、Ti、TiN、又はTaNとすることができる。開口部15hにコンタクトパッドを形成する場合、開口部15hには拡散障壁膜23を蒸着しない、もしくは除去することができる。リセス20内部及び開口部15hを有する上部表面11f上に導電性保護膜24を形成することができる。他の実施形態において、絶縁膜21及び拡散障壁膜23は二つの特性を有する単一膜に併合することができる。図5に示す導電性保護膜24は図1及び図6を参照して説明したようなものとすることができる。
【0028】
図7に示すように、導電性保護膜24上にフォトレジストパターン32を形成することができる。フォトレジストパターン32はリセス20及び上部表面11fの一部分を露出する開口部を備えることができる。上部表面11fの一部分はコンタクトパッドを有する再配線領域を含むことができる。
【0029】
図8に示すように、リセス20及び上部表面11f上に導電性物質25を形成する。導電性物質25は、無電解メッキ(electroless plating)、化学気相蒸着(CVD)、又は物理気相蒸着(PVD)方法によって形成されたCu、W、又はAlとすることができる。
【0030】
図9に示すように、導電性物質25をハードマスク(hard mask)として用い、フォトレジストパターン(photo resist pattern)32及びフォトレジストパターン32の下部にある導電性保護膜24及び拡散障壁膜23の一部分を除去することができる。更に、導電性物質25にはリセス20の中心に自己整列された(self aligned)グルーブ(groove)27sが形成される。グルーブ27sの底部はリセス20の内部に延長されて第1距離d1ほど上部表面11fの下部レベルに位置することができる。図9に示すように、電気配線13上の導電性物質25は、再配線パターン27eを構成することができる。再配線パターン27eは、リセス20内の導電性物質25に電気的に接続される。即ち、リセス20内の導電性物質25は、再配線パターン27eを経由して電気配線13及び基板11に電気的に接続される。
【0031】
図10〜図12は、本発明の一実施形態によるリセス20内部及び上部表面11f上の導電性物質27構成を示す断面図である。
図10に示すように、リセス20を覆い、開口部15hを含む再配線領域上を覆うフォトレジストパターン32を形成することができる。図11に示すように、フォトレジストパターン32をエッチングマスクとして用い、フォトレジストパターン32外部に露出した上部表面11f上の物質を除去することができる。次いで、フォトレジストパターン32を除去してリセス20内部を露出し、再配線領域を含む上部表面11fの一部分を露出することができる。
【0032】
図12に示すように、導電性保護膜24上のリセス20を埋め込み、上部表面11fの一部分を覆う導電性物質27を形成する。これにより、リセス20に導電性ビア(conductive via)が形成される。導電性ビアは電気配線13に電気的に接続され得る。
【0033】
図13〜図16は、本発明の一実施形態による基板11の下部表面11bの加工により貫通電極構造体の形成を示す断面図である。図13に示すように、グラインディング(grinding)又は化学機械的研磨(chemical mechanical polishing:CMP)工程を用いて下部表面11bを加工し、基板11の厚さを減少させることができる。この場合、導電性保護膜24の下部領域27bはまだ露出させない。
【0034】
図14に示すように、乾式エッチング(dry etch)工程を用いて導電性保護膜24の下部領域27bを露出することができる。この場合、導電性保護膜24の下部領域27bは基板11の減少した下部表面11bより突出する。導電性物質25も減少した下部表面11bより突出し、導電性物質25の突出部は導電性保護膜24に覆われる。導電性物質25は、導電性ビアと呼ばれる。図14に示すように、突出部が形成された部分における絶縁膜21の一部分及び拡散障壁膜23の下部は除去される。
【0035】
図15に示すように、下部表面11b上にポリマー絶縁膜(polymer insulating layer)31を形成することができる。ポリマー絶縁膜31は、導電性ビアの突出部を覆うことができる。即ち、ポリマー絶縁膜31は導電性保護膜24の突出部を覆うことができる。ポリマー絶縁膜31はスピンコーティング(spin coating)又はスプレー(spraying)方法を用いて下部表面11bに形成することができる。ポリマー絶縁膜31は、導電性保護膜24に対してエッチング選択比を有する物質膜で形成することができる。ポリマー絶縁膜31は、基板内部又は基板上に形成された物質に起因するストレスを緩和して基板の歪みを低減する役割をする。結果的に、ポリマー絶縁膜31は下部表面11bを覆うので、ポリマー絶縁膜31は基板11と異なる分離膜(separate layer)とすることができる。
【0036】
図16に示すように、ポリマー絶縁膜31を貫通して導電性保護膜24が露出するまで、ポリマー絶縁膜31をエッチバック(etched back)して厚さを減少することができる。更に、ポリマー絶縁膜31が導電性保護膜24に接触する部分において、エッチバック工程によりポリマー絶縁膜31が傾斜断面を有するように形成することができる。図16に示すように、エッチバック工程によってポリマー絶縁膜31の厚さは第2厚さ(d2)に減少する。第2厚さ(d2)は下部表面11bより突出した導電性ビアの突出部の距離よりも小さい場合もある。即ち、導電性ビアの突出部はポリマー絶縁膜31を貫通して突出するか、もしくは露出する。更に、導電性保護膜24の突出部における導電性保護膜24の側壁上のポリマー絶縁膜31は第3厚さ(d3)を有することができる。第3厚さ(d3)は、第2厚さ(d2)よりも小さい場合もある。第3厚さ(d3)はポリマー絶縁膜31を形成するためのポリマーの粘度を調節して制御することができる。
【0037】
図17は、本発明の一実施形態によるグルーブ27sを有して基板11に形成されたコンタクトパッド13’及びこれに接触する貫通電極構造体を示す断面図である。
【0038】
図18は、本発明の一実施形態による平らな上部表面27s’を有する貫通電極構造体を示す断面図である。この場合、貫通電極構造体はグルーブを有しない。
【0039】
図19〜図22は、本発明の他の実施形態による貫通電極構造体の形成方法を示す断面図である。図19に示すように、リセス20に絶縁膜21、導電性保護膜24、及び拡散障壁膜23を形成することができる。絶縁膜21、導電性保護膜24、及び拡散障壁膜23は基板11の上部表面11fを覆うことができる。図20に示すように、リセス20を部分的に覆い、基板11の上部表面11fを覆うフォトレジストパターン35を形成することができる。ここで、リセス20の中心部は露出する。フォトレジストパターン35はリセス20の残余部分を覆い、リセス20外部の拡散障壁膜23を覆うことができる。即ち、フォトレジストパターン35は、リセス20の側壁を覆うことができ、リセス20の底部に拡散障壁膜23が露出する。
【0040】
図21に示すように、フォトレジストパターン35をエッチングマスクとして用い、リセス20の底部に露出した拡散障壁膜23を除去することができる。次いで、フォトレジストパターン35を除去することができる。その結果、リセス20の底領域Bに絶縁膜21及び導電性保護膜24が残存することができる。
【0041】
図22に示すように、リセス20及び基板11の上部表面11f上に導電性物質25を形成することができる。導電性物質25はコンタクトパッドを提供する再配線領域上を覆うことができる。リセス20に蒸着された導電性物質25をパターニングして貫通電極構造体を形成することができる。
【0042】
図23は、本発明の一実施形態による貫通電極構造体27、27’を用いた基板121〜128の3次元積層を備えるパッケージ118の断面図である。3次元積層は、本発明の実施形態による貫通電極構造体を用いて3次元積層に接続され、ロジック素子(logic devices)を備える基板129を含むことができる。更に、パッケージ118は、ソルダーバンプ(solder bumps)111を用いて他の素子又は基板に接続することができる。図23に示すように、基板110は内部配線113を備えることができる。内部配線113は基板の3次元積層とソルダーバンプ111との間を信号的に接続する役割をする。
【0043】
図24は、図23のE1部分を詳細に示す拡大図である。図24に示すように、導電性物質25の上部表面に形成されたグルーブはソルダー33を備えることができる。ソルダー33は下部貫通電極構造体及びグルーブの直上に位置する他の貫通電極構造体を電気的に接続する役割をする。図24に示すように、ソルダー33はグルーブ内に制限され、導電性物質25の上部表面にはソルダー33がなくてもよい。

図25は、図23のE1部分を詳細に示す他の例による拡大図である。図25に示すように、2つの近接する貫通電極構造体との間を相互接続するソルダー33’はグルーブを埋め込み、導電性物質25の上部表面の少なくとも一部分として伸張することができる。
【0044】
図26は、図23のE1部分を詳細に示す他の例による拡大図である。図26に示すように、上部及び下部貫通電極構造体との間を相互接続するソルダー34は3次元積層の全体高を第4厚さ(d4)ほど増加させる。
【0045】
図27は、本発明の一実施形態による3次元積層の基板との間を電気的に接続させるために用いられる貫通電極構造体を備える基板の3次元積層を示す断面図である。詳しく説明すると、貫通電極構造体はコンタクトパッドを有する再配線領域を含むように構成される。コンタクトパッドは3次元積層内の近接した基板に位置する貫通電極構造体との間を電気的に接続する役割をする。更に、再配線領域及びその上部に結合された貫通電極構造体は図示したようにジグザグパターン(zigzag pattern)に配列される。図27の結合は、メモリ素子131〜138及びロジックチップ139を備える基板の3次元積層を提供するために用いられる。
【0046】
図28は、本発明の一実施形態による互いに異なる貫通電極構造体を電気的に接続する基板の3次元積層を含むことができるパッケージ118を示す断面図である。特に、図27の実施形態に比べて図28の実施形態における結合は貫通電極構造体の中に位置するコンタクトパッドを利用する貫通電極構造体の平行結合(parallel interconnection)を提供することができる。図27の場合、コンタクトパッドは貫通電極構造体の中心から外れるように配置される。更に、図28に示すように、基板の3次元積層は、メモリ素子141〜148を提供するために用いられる。この場合、図27のロジックチップ139は省略される場合もある。
【0047】
図29は、本発明の一実施形態による貫通電極構造体を用いて互いに異なる基板を電気的に相互接続する3次元積層を示す断面図である。図29に示すように、ロジックチップ159は基板の3次元積層に含まれ得る。更に、貫通電極構造体は逆に配列された貫通電極構造体を用いて互いに異なるもの同士に接続される。
【0048】
図30及び図31は、基板の3次元積層において、隣接する貫通電極構造体を説明するために図29のE2部分を詳細に示す拡大図である。図30に示すように、上部貫通電極構造体はグルーブ内部を完全に埋め込むソルダー33を備えることができる。この場合、ソルダー33はグルーブ内に制限され、グルーブの外部にはソルダー33がない場合もある。図31に示すように、平らな表面を有する貫通電極構造体上にソルダー34が提供される。ソルダー34は近接した貫通電極構造体との間の電気的接続を提供する役割をする。
【0049】
図32は、本発明の一実施形態によるジグザグパターンに配列された貫通電極構造体によって互いに異なる1つに電気的に接続された基板の3次元積層を備えるパッケージ118を示す断面図である。
【0050】
図33は、本発明の一実施形態による標準規格メモリカードの平面図である。標準規格メモリカードは、不揮発性メモリ、制御チップ(controller chip)195、及びメモリカードをソケットに接続するために用いられる外部端子193を備えることができる。
【0051】
図34は、図33の切断線I−I’による断面図である。詳しく説明すると、カード199に内蔵された基板191は外部端子193に接続された相互配線192を備えることができる。また、相互配線192は、制御チップ195用の基板及び3次元積層を構成する基板に電気的に接続することができる。3次元積層を構成する基板は、メモリカードに内蔵された不揮発性メモリを提供するために用いられる。図34に示すように、制御チップ195及び不揮発性メモリを提供するために用いる3次元積層を構成する基板は全部貫通電極構造体を用いて互いに異なる1つに電気的に接続することができる。この場合、例えば、図17に示すように、コンタクトパッドは貫通電極構造体の内部に含まれ得る。
【0052】
図35は、本発明の他の実施形態による標準規格メモリカードの平面図である。標準規格メモリカードは不揮発性メモリ198及び外部端子193を備えることができる。
【0053】
図36は、図35の切断線II−II’による断面図である。図36に示すように、基板の3次元積層は、不揮発性メモリ198の提供に用いることができる。また、基板の3次元積層は制御チップを提供するために用いられる基板195’を含むことができる。更に、基板191’は相互配線192を備えることができる。相互配線192は外部端子193を3次元積層内の基板に電気的に接続する役割をする。更に、3次元積層基板は、例えば図17に示すようなコンタクトパッドを有する貫通電極構造体によって相互接続される。
【0054】
図37は、本発明の一実施形態による基板201上にメモリ素子を備えるパッケージ207を有するメモリモジュールを示す概要図である。基板201にパッケージ207内のメモリ素子をメモリモジュール外部の装置に接続する役割をする入出力端子(IO terminals)205が提供される。また、メモリモジュールは、メモリモジュールに含まれているメモリ素子の動作を制御する制御装置203を備える。パッケージ207内に含まれているメモリ素子は本発明による貫通電極構造体を用いて形成することができる。
【0055】
図38は、本発明の一実施形態によるバス219を用いてメモリ217及び入出力装置213と接続されたプロセッサ215を備える電子システムを示すブロック図である。プロセッサ215、メモリ217及び入出力装置213を提供するために用いられる装置は、本発明による貫通電極構造体を用いて形成することができる。
【0056】
以上、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的範囲から逸脱しない範囲内で多様に変更実施することが可能である。
【符号の説明】
【0057】
11、101、110、121〜129、191、191’、195’201、 基板
11b、112 下部表面
11f、27s’、101b 上部表面
13 電気配線
13’ コンタクトパッド
15、21、120 絶縁膜
15h 開口部
20 リセス
23、525 拡散障壁膜
24、115 導電性保護膜
25 導電性物質
27 導電性物質、貫通電極構造体
27’ 貫通電極構造体
27b 下部領域
27e 再配線パターン
27s グルーブ
31 ポリマー絶縁膜
32、35 フォトレジストパターン
33、33’、34 ソルダー
100 貫通電極構造体
105 導電性ビア
111 ソルダーバンプ
113 内部配線
118、207 パッケージ
130 分離ポリマー絶縁膜
131〜138、141〜148、151〜158、181〜188 メモリ素子
139、159、189 ロジックチップ
192 相互配線
193 外部端子
195 制御チップ
198 不揮発性メモリ
199 カード
203 制御装置
205、213 入出力端子
215 プロセッサ
217 メモリ
219 バス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板の上部表面から該上部表面に対向する該基板の下部表面に延長されて該基板を貫通する導電性ビアと、
前記導電性ビアの底部に形成されてNi及びCoのうちの少なくともいずれかを有する導電性保護膜と、
前記導電性保護膜に接触して前記基板の前記下部表面に形成される分離ポリマー絶縁膜と、
を備えることを特徴とする貫通電極構造体。
【請求項2】
前記導電性ビアは前記基板に対向する上部表面を有するグルーブを含み、前記導電性ビアは前記基板の前記上部表面よりも下部に陥没することを特徴とする請求項1に記載の貫通電極構造体。
【請求項3】
前記導電性ビアは前記基板に対向して前記基板の前記上部表面よりも下部に陥没する上部表面を有するグルーブを含み、
前記グルーブ内にソルダーを更に含み、前記ソルダーは前記導電性ビア上部の他の貫通電極構造体に電気的に接続されることを特徴とする請求項1に記載の貫通電極構造体。
【請求項4】
前記分離ポリマー絶縁膜の外壁表面は前記導電性ビアの突出部に隣接する傾斜断面を有し、前記導電性ビアの前記突出部は前記基板の前記下部表面から突出して前記分離ポリマー絶縁膜に接触することを特徴とする請求項1に記載の貫通電極構造体。
【請求項5】
前記分離ポリマー絶縁膜は、290cPの粘度、1×1010Ohm−Cmの抵抗、及び1〜3GPaの弾性係数を有することを特徴とする請求項4に記載の貫通電極構造体。
【請求項6】
前記分離ポリマー絶縁膜は、前記下部表面から突出した前記突出部から離隔した第1地点で1〜2μmの厚さを有することを特徴とする請求項5に記載の貫通電極構造体。
【請求項7】
前記分離ポリマー絶縁膜は、前記突出部の第2地点で8μmの厚さを有することを特徴とする請求項5に記載の貫通電極構造体。
【請求項8】
前記分離ポリマー絶縁膜は、前記導電性ビア上で前記導電性保護膜の側壁に対応して測定した場合に平均厚さを有し、前記平均厚さは前記導電性ビアから離隔した前記下部表面上の前記分離ポリマー絶縁膜厚さよりも薄いことを特徴とする請求項1に記載の貫通電極構造体。
【請求項9】
前記導電性保護膜上に形成された絶縁膜と、
前記導電性保護膜上に形成された拡散障壁膜と、
を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の貫通電極構造体。
【請求項10】
前記導電性保護膜は、ソルダーと金属間化合物を形成する金属を含むことを特徴とする請求項1に記載の貫通電極構造体。
【請求項11】
前記導電性保護膜は、シリコン(Si)での拡散係数がAu、Cu、及びAgよりも小さい金属を含むことを特徴とする請求項1に記載の貫通電極構造体。
【請求項12】
前記導電性保護膜は、Pd、Ti、TiN、Ta、及びTaNよりもソルダーに対する濡れ性が大きい金属を含むことを特徴とする請求項1に記載の貫通電極構造体。
【請求項13】
前記導電性保護膜は、稀土類元素又は転移金属が添加されたNi及びCoのうちの少なくともいずれかを含むことを特徴とする請求項1に記載の貫通電極構造体。
【請求項14】
前記導電性保護膜は、V及びPのうちの少なくともいずれかが添加されたNiを含むか、又はW、P、Cr、及びBのうちの少なくともいずれかが添加されたCoを含むことを特徴とする請求項1に記載の貫通電極構造体。
【請求項15】
前記グルーブ内にソルダーを更に含み、前記ソルダーは前記グルーブを完全に埋め込むことを特徴とする請求項2に記載の貫通電極構造体。
【請求項16】
前記グルーブ内にソルダーを更に含み、前記ソルダーは前記グルーブ外部に突出するように構成されることを特徴とする請求項2に記載の貫通電極構造体。
【請求項17】
グルーブを有する第1貫通電極構造体を備える第1集積回路基板と、
前記第1集積回路基板の上部に提供されて第2貫通電極構造体を備える第2集積回路基板と、を備え、
前記グルーブは前記第1集積回路基板の上部表面よりも下部に拡張され、前記グルーブはその内部にソルダーを有し、前記第2貫通電極構造体は突出部及び該突出部の側壁に接触する分離ポリマー絶縁膜を有し、前記突出部は前記第2集積回路基板の裏面から突出し、前記突出部は前記ソルダーに電気的に接続されることを特徴とする貫通電極構造体。
【請求項18】
下部平面を有する第1貫通電極構造体を備えて前記下部平面上にソルダーが付着された第1集積回路基板と、
前記第1集積回路基板の下部に提供されて第2貫通電極構造体を備える第2集積回路基板と、を備え、
前記第2貫通電極構造体は突出部及び該突出部の側壁に接触する分離ポリマー絶縁膜を有し、前記突出部は前記第2集積回路基板の裏面から突出し、前記突出部は前記ソルダーに電気的に接続されることを特徴とする貫通電極構造体。
【請求項19】
前記第1集積回路基板又は前記第2集積回路基板上に提供された制御回路を更に含み、前記第1集積回路基板及び前記第2集積回路基板はソルダーバンプを経由して他のデバイスに電気的に接続されるデバイスパッケージに含まれることを特徴とする請求項18に記載の貫通電極構造体。
【請求項20】
前記第2集積回路基板上に提供された不揮発性メモリ回路を更に含み、前記第1集積回路基板及び前記第2集積回路基板は標準規格の不揮発性メモリ素子パッケージに含まれることを特徴とする請求項18に記載の貫通電極構造体。
【請求項21】
前記第1集積回路基板及び前記第2集積回路基板上に提供された不揮発性メモリ回路を更に含み、前記第1集積回路基板及び前記第2集積回路基板は標準規格の不揮発性メモリ素子パッケージに含まれることを特徴とする請求項18に記載の貫通電極構造体。
【請求項22】
基板の上部表面から該上部表面に対向する該基板の下部表面に延長されて該基板を貫通する導電性ビアを形成し、前記導電性ビアは前記導電性ビアの底部に形成されてNi及びCoのうちの少なくともいずれかを有する導電性保護膜を備え、
前記導電性保護膜に接触して前記基板から分離した前記下部表面上にポリマー絶縁膜を形成する工程を有することを特徴とする貫通電極形成方法。
【請求項23】
前記導電性ビアを形成する工程は、
前記基板に前記基板の前記上部表面に開口部を備えるリセスを形成する工程と、
前記リセスの底部に前記導電性保護膜を形成する工程と、
前記リセス内の前記導電性保護膜上に導電性物質を蒸着する工程と、
前記基板の下部表面を加工して前記導電性物質及び前記導電性保護膜の突出部を形成する工程と、を含み、
前記突出部は前記下部表面から突出することを特徴とする請求項22に記載の貫通電極形成方法。
【請求項24】
前記導電性物質の上部表面にグルーブを形成する工程を更に含み、前記グルーブは前記基板から離隔された開口部を備え、前記導電性ビアは前記基板の前記上部表面よりも下部に陥没することを特徴とする請求項23に記載の貫通電極形成方法。
【請求項25】
前記グルーブ内にソルダーを形成する工程と、
前記ソルダーを前記導電性ビア上部の他の貫通電極構造体に電気的に接続する工程と、を更に含むことを特徴とする請求項24に記載の貫通電極形成方法。
【請求項26】
前記導電性物質の平らな上部表面にソルダーを形成する工程と、
前記ソルダーを前記導電性ビア上部の他の貫通電極構造体に電気的に接続する工程と、を更に含むことを特徴とする請求項23に記載の貫通電極形成方法。
【請求項27】
前記ポリマー絶縁膜は、290cPの粘度、1×1010Ohm−Cmの抵抗、及び1〜3GPaの弾性係数を有することを特徴とする請求項22に記載の貫通電極形成方法。
【請求項28】
基板に該基板の上部表面に開口部を備えるリセスを形成する工程と、
前記リセスの底部に導電性保護膜を形成する工程と、
前記リセス内の前記導電性保護膜上に導電性物質を蒸着する工程と、
前記上部表面に対向する前記基板の下部表面を加工して該下部表面から突出する前記導電性物質及び前記導電性保護膜の突出部を形成し、前記突出部及び前記基板をポリマー絶縁膜でコーティングする工程と、を有し、
前記ポリマー絶縁膜は前記下部表面に対応して測定した場合に前記下部表面から突出した前記突出部から離隔した第1地点で1〜2μmの厚さを有し、前記ポリマー絶縁膜は前記下部表面に対応して測定した場合に前記突出部に隣接する第2地点で8μmの厚さを有することを特徴とする貫通電極形成方法。
【請求項29】
前記導電性保護膜は、Ni及びCo又はそのうちの1つを含むことを特徴とする請求項28に記載の貫通電極形成方法。
【請求項30】
基板に該基板の上部表面に開口部を備えるリセスを形成する工程と、
前記リセスの底部及び前記上部表面上に絶縁膜と、拡散障壁膜と、Ni及びCoのうちの少なくともいずれかとを備える導電性保護膜を形成する工程と、
前記上部表面上に開口部を備えるフォトレジストパターンを形成して前記リセスを露出する工程と、
前記開口部を介して前記リセスに導電性物質を蒸着する工程と、
前記上部表面を加工して前記フォトレジストパターン、該フォトレジストパターン下部の前記導電性保護膜の一部分、及び該フォトレジストパターン下部の前記拡散障壁膜の一部分を除去する工程と、
前記上部表面に対向する前記基板の下部表面を加工して前記下部表面から突出する前記導電性物質及び前記導電性保護膜の突出部を形成し、前記突出部及び前記基板を前記基板から分離するポリマー絶縁膜でコーティングする工程と、
前記ポリマー絶縁膜を部分的に除去して前記突出部を露出する工程と、
を有することを特徴とする貫通電極形成方法。
【請求項31】
前記基板の厚さを減少させるためにグラインディング又は化学機械的研磨を用いて前記下部表面を加工して減少させた下部表面を提供し、前記導電性保護膜の露出を防止する工程と、
前記減少させた下部表面を乾式エッチングし、前記基板を更に薄くして前記導電性保護膜を露出させる工程と、
を更に含むことを特徴とする請求項30に記載の貫通電極形成方法。
【請求項32】
基板に該基板の上部表面に開口部を備えるリセスを形成する工程と、
前記リセスの底部及び前記上部表面上に絶縁膜と、Ni及びCo又はそのうちの1つをを備える導電性保護膜、及び拡散障壁膜を形成する工程と、
前記上部表面上に開口部を備えて前記リセスの前記底部の端を覆うフォトレジストパターンを形成して前記リセスの前記底部の中心部を露出する工程と、
前記上部表面を加工して前記開口部内の前記拡散障壁膜を除去し、前記導電性保護膜の基底部を露出する工程と、
前記開口部を介して前記リセスに導電性物質を蒸着する工程と、
前記上部表面に対向する前記基板の下部表面を加工して該下部表面から突出する前記導電性物質及び前記導電性保護膜の突出部を形成し、該突出部を前記基板から分離するポリマー絶縁膜でコーティングする工程と、
前記ポリマー絶縁膜を部分的に除去して前記突出部を露出する工程と、
を有することを特徴とする貫通電極形成方法。
【請求項33】
前記基板の厚さを減少させるためにグラインディング又は化学機械的研磨を用いて前記下部表面を加工して減少させた下部表面を提供し、前記導電性保護膜の露出を防止する工程と、
前記減少させた下部表面を乾式エッチングし、前記基板を更に薄くして前記導電性保護膜を露出する工程と、
を更に含むことを特徴とする請求項32に記載の貫通電極形成方法。
【請求項34】
基板に該基板の上部表面に開口部を備えるリセスを形成し、前記リセスの底部及び前記上部表面上に絶縁膜と、拡散障壁膜と、Ni及びCoのうちの少なくともいずれかとを備える導電性保護膜を形成する工程と、
前記リセス内部及び前記リセス外部にフォトレジストパターンを形成し、前記リセスの外部に前記絶縁膜の一部分、前記拡散障壁膜の一部分、及び前記導電性保護膜の一部分を露出する工程と、
前記リセスの外部の前記絶縁膜の一部分、前記拡散障壁膜の一部分、及び前記導電性保護膜の一部分をエッチングして除去する工程と、
前記フォトレジストパターンを除去する工程と、
前記リセスに導電性物質を蒸着する工程と、
前記上部表面に対向する前記基板の下部表面を加工して前記下部表面から突出する前記導電性物質及び前記導電性保護膜の突出部を形成し、該突出部を前記基板から分離するポリマー絶縁膜でコーティングする工程と、
前記ポリマー絶縁膜を部分的に除去して前記突出部を露出する工程と、
を有することを特徴とする貫通電極形成方法。
【請求項35】
前記基板の厚さを減少させるためにグラインディング又は化学機械的研磨を用いて前記下部表面を加工して減少させた下部表面を提供し、前記導電性保護膜の露出を防止する工程と、
前記減少させた下部表面を乾式エッチングし、前記基板を更に薄くして前記導電性保護膜を露出する工程と、
を更に含むことを特徴とする請求項34に記載の貫通電極形成方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【公開番号】特開2010−45371(P2010−45371A)
【公開日】平成22年2月25日(2010.2.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−188646(P2009−188646)
【出願日】平成21年8月17日(2009.8.17)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】SAMSUNG ELECTRONICS CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】416,Maetan−dong,Yeongtong−gu,Suwon−si,Gyeonggi−do 442−742(KR)
【Fターム(参考)】