説明

少なくとも一つの流体を近臨界または超臨界の担体流体と混合する工程を含む、流体を混合するための機器および方法

本発明は、一般に流体を混合するための方法および機器に関する。より詳細には、本発明は、流体流を形成する近臨界および超臨界の流体へ導入された流体を混合するための方法および機器に関する。流体流中では密度勾配が生成され、それが迅速な混合をもたらす対流速度を誘起する。本発明は、流体の迅速なサイクル時間または迅速な混合が必要でありかつ残渣に対して低い許容度しか許されない、半導体およびウェハー製造のような商業用途などにおいて適用される。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の分野
本発明は、一般に流体を混合する方法および機器に関する。より詳細には本発明は、密度、濃度および温度を非限定的に含む種々の流動特性を有する流体を、近臨界および超臨界の条件下のバルクの担体流体中に混合するための方法および機器に関する。本発明により、半導体ウェハーの製造などの商業的製法における適用が見出される。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
様々な近臨界および超臨界の流体が、それらの価値ある化学的特性のために、半導体、ウェハー、および/またはチップ基板の次世代処理のために提案されてきた。しかし、そのような流体を実際に用いる際の現在の挑戦課題は、(i) 短距離内でのまたは少容量の混合装置内での迅速な混合、(ii) デッドスペース体積の最小化、および(iii) 超清浄な基板のための痕跡量の汚染物質レベルの洗浄、の必要性である。固定(ビーズ)床、羽根車に基づくシステム/装置、およびサドル混合システム/装置等を含む従来の混合装置およびシステムは、構成物質および/または流体を保持する大きな表面積および/または大きなデッドスペース体積という欠点があり、そのために、低い汚染物質レベルを達成することが難しいかまたは達成が遅い。したがって、半導体、ウェハー、および/またはチップ基板の次世代処理に適用可能なこれらの決定的な製造および製作のための要件に取組む、完全に能率化された迅速な流体の混合を達成する新しいシステムおよび装置が必要である。
【発明の開示】
【0003】
発明の概要
一つの局面において、本発明は、流体流を形成している近臨界または超臨界の担体流体の中へ一つまたは複数の流体を導入する工程を含む、一つまたは複数の流体を急速に混合するための方法であって、担体流体は、担体流体の臨界密度以上の密度を有し、標準温度および圧力において気体であり;ならびに、密度勾配が、一つまたは複数の流体の導入によって生成され、密度勾配が流体流中に対流速度を引き起こして、流体流中で急速に一つのまたは複数の流体を混合し、それにより実質的に均質に混合された流体を形成する。
【0004】
ある態様では、担体流体は二酸化炭素を含む。
【0005】
別の態様では、密度勾配は、担体流体の流れの方向と逆の方法に配向されている。
【0006】
別の態様では、対流速度は、担体流体の流れの方向と平行に配向されている。
【0007】
別の態様では、対流速度は、担体流体の流れの方向と逆の方法に配向されている。
【0008】
別の態様では、密度勾配は、流体流中の流体間の濃度差に関連して生成される。
【0009】
別の態様では、密度勾配は、流体流中の流体間の温度差に関連して生成される。
【0010】
さらに別の態様では、流体流中の複数の流体のうちの少なくとも一つは、例えば実質的に液化された形で導入された界面活性剤および/または共界面活性剤などの溶質を含む。
【0011】
別の局面では、本発明は、流体流を形成する近臨界または超臨界の担体流体へ一つのまたは複数の流体を導入するための少なくとも一つの入口(該担体流体は、該担体流体の臨界密度以上の密度を有し、標準温度および圧力において気体である)と;実質的に均質な混合流体を取り出すための出口と;少なくとも一つの入口と出口の間に操作可能に配置され、実質的に一定の寸法の内径を有し、一つのまたは複数の流体を導入する際に密度勾配を生成する、混合セクション(該密度勾配は、流体流の中に対流速度を引き起こし、それが一つの流体または複数の流体を急速に混合して実質的に均一の混合流体を形成する)とを含む、流体の迅速な混合用混合機器である。
【0012】
本発明のある態様では、混合機器は、複数の実質的に垂直に配置され互いに操作可能に連結された混合セグメントを有する混合セクションを含む。
【0013】
さらに別の態様では、混合セクションをコイル状に構成する。
【0014】
さらに別の態様では、混合セクションは角のある形を有する。
【0015】
さらに別の態様では、混合セクションは長方形である。
【0016】
さらに別の態様では、混合セクションは上向きまたは下向きのいずれかの方向に密度勾配を生成する、実質的に垂直に配置された単一の混合セグメントを含む。
【0017】
発明の詳細な説明
本明細書で用いられる用語「層流」とは、滑らかな、並行の、または共線的な、本質的に混合または乱れがない流線によって特徴づけられる、層流路を指す。本明細書で用いられる用語「乱流」とは、動径成分を含む、または滑らかでも、並行でも、共線的でもない流線によって特徴づけられる非層流路を指す。当業者に理解されるように、本発明に関連して達成される混合は、層流並びに乱流の両方の条件に等しく適用可能である。したがって、これによりいかなる限定も意図しない。
【0018】
本明細書で用いられる用語「勾配」とは、ある一つの測定されたまたは計算されたパラメーター(例えば、密度、速度、温度、濃度)の、第2の測定されたまたは計算されたパラメーター(例えば、時間、位置、または一定の濃度における密度の温度についての微分)の関数としての、流体間の差異または変化を指す。一つの例示例では、密度勾配を、密度「ρ」(第1のパラメーター)の、距離「x」または「L」(第2パラメーター)の変化の関数としての2つの流体間の差異または変化(数学的には∂ρ/∂xまたは∂ρ/∂Lとして表される)として定義することができる。別の例では、濃度勾配を、距離の変化の関数としての2つの流体間の指定された溶質の濃度差(即ち∂C/∂x、または∂C/dL)として定義することができる。
【0019】
本発明の担体流体(あるいはバルク流体)は、当業者には明らかなように、この担体流体の臨界密度以上の密度を有し、「近臨界の」および「超臨界の」両方の流体を包含し、標準温度および圧力(STP)では気体である。近臨界および超臨界の流体を生成するための構成成分気体には、二酸化炭素(CO2)、エタン(C2H6)、エチレン(C2H4)、プロパン(C3H8)、ブタン(C4H10)、六フッ化硫黄(SF6)、Freon(登録商標)、窒素(N2)、アンモニア(NH3)、それらの置換誘導体(例えばクロロトリフルオロエタン)、およびそれらの組合せが含まれるが、それらに限定されない。二酸化炭素(CO2)は、その低い表面張力(20℃で1.2ダイン/cm, 「Encyclopedie Des Gaz」、Elsevier Scientific Publishing, 1976, pg.361)および有用な臨界条件(Tc=31℃、Pc=72.9気圧(または1,071psi)、CRC Handbook, 71st ed., 1990, pg. 6-49)を有する、多くの工業生産関係に適用可能な、例示的な流体である。
【0020】
本発明の流体はまた、約0.75より大きな換算温度(Tr=T/Tc、ここで、Tは測定された温度、Tcは担体流体の臨界温度である)を有する液体を包含する。本発明の近臨界および超臨界の流体は、そこにさらに様々な試薬および溶質を取入れることができる。例えば、同時係属出願(米国特許出願第10/783,249号)に記載されている界面活性剤、共界面活性剤、化学薬剤、および/または他の反応性試薬を非限定的に含む溶質は、本発明に関連する使用に適する(その全体は参照により本明細書に組み入れられる)。例えば、Francis (J. Phys. Chem., 58, 1099-1114, 1954)によって開示されたような他の化合物もまた、本発明の流体の構成要素として応用できる。何ら限定を意図するものではない。
【0021】
界面活性剤および共界面活性剤には、CO2親和性、陰イオン性、陽イオン性、非イオン性、両イオン性、逆ミセル形成性、およびそれらの組合せが非限定的に含まれる。陰イオン性界面活性剤には、例えばフッ化炭化水素、フッ化界面活性剤、非フッ化界面活性剤、パー-フルオロ-ポリ-エーテル(PFPE)界面活性剤、PFPEカルボキシレート、PFPEカルボン酸アンモニウム、PFPEリン酸、PFPEホスフェート、フルオロカーボンカルボキシレート、PFPEフルオロカーボンカルボキシレート、PFPEスルホネート、PFPEスルホン酸アンモニウム、フルオロカーボンスルホネート、フルオロカーボンホスフェート、スルホン酸アルキル、ビス-(2-エチルヘキシル)スルホコハク酸ナトリウム、ビス-(2-エチルヘキシル)スルホコハク酸アンモニウム、およびそれらの組合せが非限定的に含まれる。陽イオン性界面活性剤には、テトラ-オクチル-アンモニウムフッ化物化合物が非限定的に含まれる。非イオン性逆ミセル形成界面活性剤には、例えば、ポリエチレン-オキシド-ドデシル-エーテル類化合物、それらの置換誘導体、およびそれらの機能的等価物が非限定的に含まれる。両イオン性逆ミセル形成界面活性剤には、例えばα-ホスファチジル-コリン類化合物、それらの置換誘導体、およびそれらの機能的等価物が非限定的に含まれる。逆ミセル形成共界面活性剤には、例えば、酸性リン酸アルキル、酸性スルホン酸アルキル、アルキルアルコール、パーフルオロアルキルアルコール、スルホコハク酸ジアルキル界面活性剤、それらの誘導体、塩、および機能的等価物が非限定的に含まれる。逆ミセル形成共界面活性剤には、例えばビス(2-エチルヘキシル)スルホコハク酸ナトリウム、ビス(2-エチル-ヘキシル)スルホコハク酸アンモニウム、およびそれらの等価物が非限定的に含まれる。化学薬剤には、例えばエタノールアミン(HOCH2CH2NH2)、ヒドロキシルアミン(HO-NH2)、過酸化物、有機過酸化物(R-O-O-R')、過酸化水素(H2O2)、アルコール、水、および/または、他の反応性成分が非限定的に含まれる。
【0022】
界面活性剤および/または他の溶質を、液体の形でのオンデマンド注入のために、ジクロロ-ペンタフルオロ-プロパン(HCFC-225 (登録商標)としても知られる)、ポリクロロトリフルオロエチレン、トリフルオロ-トリクロロ-エタン(CFC-113 (登録商標)としても知られる)、ジヒドロデカフルオロペンタン(Vertrel-XF (登録商標)としても知られる)、ジエチルエーテル、またはそれらの組合せ等を非限定的に含む様々な共溶媒と、予め混合しておくことができる。溶質の共溶媒に対する比を、約0.1:1〜約10:1の範囲より選択する。より特別には、比を約1:1〜約5:1の範囲より選択する。
【0023】
図1は、混合機器22中での、例えば近臨界または超臨状態のCO2または別のバルク担体流体を含む流体14中へ導入された一つの流体16 (あるいは複数の流体)の混合を示す。図には、溶質を含む流体16の局所化された「小包」(パケット)が流体貯蔵所38から流体14へ導入されるのが示されている。流体16の導入は、ベクトル(ρ) 10を持つ密度勾配を生成する(密度勾配は密度差の関数、即ち∂ρ/∂x、として定義される)。密度勾配は、流体流の時間(t)変化の関数、即ち∂x/∂t、として定義される対流速度ベクトル(v) 12を誘起する。流体14中に誘起された対流速度は、混合される流体またはそこに導入される他の流体のグラスホフ数「Gr」に関連させるおよび/または関係付けることが可能である。方程式 [1]によって定義されるグラスホフ数は、流体に作用する浮力と粘性力との比を近似する、流体力学に基づく無次元数である:

(式中、「g」は重力定数;「ζ」(psi)は、表式 [-1/ρ*(∂ρ/∂C)(P,T)] によって与えられる濃度についての体積膨張係数(1/濃度の単位を持つ);Dは混合装置の直径;「CS」は、担体(バルク)流体14へ導入された流体16中の溶質の濃度;「C0」はバルク担体流体14中の溶質の濃度(普通は0であるがそれに限らない);および「μ」は担体流体14の粘度である。バルク流体14と流体16の間の有意なおよび/または大きな密度差(ζ*(CS-C0))の結果として、実質的な速度勾配および/またはベクトルが生成される。詳細には、本発明に関して使用する流体での密度差(ζ*(CS-C0))を、約0.5%〜約200%の範囲内で選択する。より詳細には、密度差を約10%〜約50%の範囲内で選択する。以下に述べるように、本発明の近臨界または超臨界の流体中に誘起される大きな速度(速度勾配)が迅速な混合を提供する。
【0024】
流体の様々な物質移動特性を、例えば Birdら(「Transport Phenomena」, John Wiley & Sons, New York, 1960, pg. 646)の記載によって定義する。混合速度(物質移動)は、例えばJoyeら(Ind. Eng. Chem, Res. 1989, 28, 1899 - 1903; Int. J. Heat and Fluid Flow 17: 468-473, 1996; Ind. Eng. Chem. Res. 1996, 35, 2399-2403)に記述されているように、グラスホフ数と関連することが公知である。例えば、近臨界および超臨界の流体では、粘度が通常の液体よりも5〜50倍低い。さらに、近臨界および超臨界の流体の体積膨張係数は通常の液体よりも5〜20倍高い。本発明の近臨界および超臨界の流体の低い粘度および大きな体積膨張係数(psi)を考慮すると、これらの流体に対するグラソフ数は通常の液体よりも約3桁大きい。したがって、最小でも、通常の液体中の混合速度と比較したとき、本発明の混合速度は少なくとも3桁大きくなる。
【0025】
一般に、当業者には明らかなように、密度勾配および速度は、例えば溶質濃度、温度が非限定的に含まれる他の流体パラメーターの関数である。したがって、本明細書に記述される特異的な密度および/または速度への言及は、本発明の範囲の限界を何ら意図するものではない。ここで、図2aおよび図2bを参照して本発明の混合機器について述べよう。
【0026】
図2aは、本発明の態様による流体の混合のための混合機器(セクション)22を示す。混合セクション22は、実質的に垂直に配置され、互いに連結されて例えばコイル状となる、任意の数の混合セグメント24を含む。混合セクション22は、迅速な能率的混合のために十分な滞留時間(RT)を提供する全長(L)、縦横比(AR)、および/または体積流速(Q)を有する。混合セクション22の縦横比は等式[2]で与えられる:

(式中、それぞれ、Lは長さ、Dは内径である)。縦横比は、約100より大きな値を持つように選択される。より詳細には、縦横比は、約500より大きな値を持つように選択される。平均滞留時間を、等式 [3]より決定する:

(式中、それぞれ、Vは全体積(mL)であり、Qは混合セクション22の体積流速(mL/分)である)。滞留時間を、約0.01分(0.5秒)〜約1.0分の範囲で選択する。より詳細には、滞留時間を約0.03分(2秒)〜約0.17分(10秒)の範囲で選択して、流体の迅速な混合を達成する。
【0027】
本態様では、少なくとも一つの混合セグメント26が、第1の方向(例えば下)の流れを生成するように配置され、また少なくとも一つの混合セグメント28が、第2の方向(例えばを上)の流れを生成するように配置される。図中に示すように、流体16の流体14の中への導入(注入)は、バルク流体14の流れの逆方向に配向された、実質的に垂直な上方向のベクトル(ρ) 10を有する密度勾配を生成し、実質的に垂直な下方向の新しい速度ベクトル(v) 12を引き起こす。バルク流体14の流動方向は、混合セグメント28中で変化し、それによって、密度勾配ベクトル10は実質的に垂直に下方向へ向き、実質的に垂直に下方向へ向けられた新しい速度ベクトル12を誘起するが、しかしそれに限られない。本構成では、混合セクション22は、約24インチの長さ(L)、約0.060インチの内径、および約1.11mLの内部体積を有しており、縦横比400および滞留時間約2.6秒を生じるが、しかしそれに限定されない。当業者に容易に理解されるように、本明細書に記述するような迅速な混合を達成するために、寸法は可変である。いかなる限定も意図するものではない。例えば、混合セグメント24を無制限に直列に連結して、混合するための追加のコイルを作り、実質的に均質な混合流体を産み出すことができる。代わりの構成(図示せず)では、混合セクション22が、上向きまたは下向きのいずれかの方向の流れを生成するために設置された単一の垂直混合セグメント24を含んでもよいが、再びそれに限定されることはない。
【0028】
図2bは、本発明の別の態様による流体の混合のための混合機器(セクション)22を示す。混合セクション22は、実質的に垂直に配置され、互いに連結されて例えばコイル状となる任意の数の混合セグメント24を含む。本態様では、混合セクション22に導入された流体は、実質的に垂直に上方向の流体流と共に、混合セグメント26に入る。流体16の流体14の中への導入(注入)が、流体流と方向が反対で、実質的に垂直に下へ向いたベクトル(ρ) 10を有する密度勾配を生成し、実質的に垂直に下へ向く新しい速度ベクトル(v) 12を誘起する。流体流の方向が混合セグメント28中で変化し、それによって密度勾配ベクトル10が実質的に垂直に上方向へ向き、実質的に垂直に下を向く新しい速度ベクトル12を誘起するが、それに限定されない。混合セグメント24を無制限に直列に連結して、混合のための追加のコイルを作り、実質的に均質な混合流体を産み出すことができる。いかなる限定も意図しない。例えば、代わりの構成(図示せず)では、混合セクション22が、上向きまたは下向きの方向の流れを生成するために置かれた単一の実質的に垂直な混合セグメント24を含ことができるが、再びそれに限定されることはない。
【0029】
図3は、本発明のさらに別の態様による混合装置またはシステムに関連する、流体混合用の混合セクション22を図示する。混合セクション22は任意の数の実質的に垂直に配置され互いに連結された混合セグメント24を含む正弦波の形であるが、それに限定されるわけではない。少なくとも一つの混合セグメント26を、第1の方向(例えば、上または下)に流体流を生成するように配置し、また少なくとも一つの混合セグメント28を、第2の方向に流れを生成するように配置して、それにより完全で迅速な混合を達成する。本態様では、混合セクション22に入る流体は、混合セグメント26に入って上方向に流れ、実質的に垂直に下方向を向くベクトル(ρ) 10を有する密度勾配を生成して、実質的に垂直に下向きの新しい速度ベクトル(v) 12を引き起こす。流体流の方向が混合セグメント28中で変化し、それによって密度勾配ベクトル10が実質的に垂直に上方向へ向き、実質的に垂直に下を向く新しい速度ベクトル12を誘起するが、それに限定されない。代わりの構成(図示せず)では、混合機器22が、装置22に入る流体は最初に下方向に流れ、実質的に垂直に上方向へ向くベクトル10を有する密度勾配を生成し、実質的に垂直に下向きの新しい速度ベクトル12を引き起こすように、構成される。混合セグメント24の対を無制限に直列に連結してもよく、それによって正弦波の形の機器を拡張し、流体が十分に混合されて、実質的に均一な混合流体が形成されるまで、本明細書に記述される密度勾配および速度ベクトルのパターンを伝播させる。これにより、いかなる限定も意図するものではない。
【0030】
図4は、本発明のさらに別の態様による混合装置またはシステムに関連する、流体混合用の混合機器(セクション)22を示す。混合セクション22は、任意の数の実質的に垂直に配置され互いに連結された混合セグメント24を含む角のある形をしている。少なくとも一つの混合セグメント26を、第1の方向に流体流を生成するように配置し、もう一つの混合セグメント28を第2の方向に流れを生成するように配置し、混合セグメント26および28は、互いに対して角度「θ」をとるよう配置して、それにより完全な混合を達成する。「θ」に対しては鋭角の値が好ましいが、それに限定されない。本態様では、混合セクション22に入る流体は、混合セグメント26に入って上方向に流れ、実質的に垂直に下方向を向くベクトル(ρ) 10を有する密度勾配を生成して、実質的に垂直に下向きの新しい速度ベクトル(v) 12を引き起こす。流体流の方向が混合セグメント28で反転し、それによって密度勾配ベクトル10が実質的に垂直に上方向へ向き、実質的に垂直に下を向く新しい速度ベクトル12を誘起するが、それに限定されない。代わりの構成(図示せず)では、混合機器22は、装置22に入る一つのまたは複数の流体が最初に下方向に流れ、実質的に垂直に上方向へ向くベクトル10を有する密度勾配を生成し、実質的に垂直に下方向を向く新しい速度ベクトル12を引き起こすように、構成される。混合セグメント24の対を無制限に直列に連結して角のある形の装置を拡張し、それによって流体が十分に混合されて、実質的に均一な混合流体が提供されるまで、本明細書に記述する密度勾配および速度ベクトルのパターンの反復を提供してよい。これにより、いかなる限定も意図しない。当業者によって構想されるような他の構成は、本明細書に包含される。いかなる限定も意図するものではない。
【0031】
図5は、本発明のさらに別の態様による混合装置またはシステムに関連する、流体混合用の混合機器(セクション) 22を示す。混合セクション22は、任意の数の実質的に垂直に配置され互いに連結された混合セグメント24を含む長方形をしている。少なくとも一つの混合セグメント26を、第1の方向(例えば上、または下)に流体流を生成するように配置し、もう一つの混合セグメント28を第2の方向(例えば下、または上)に流体流を生成するように配置し、それによって完全な混合を達成する。本態様では、混合セクション22に入る流体は、混合セグメント26に入って上方向に流れ、実質的に垂直に下方向を向くベクトル(ρ) 10を有する密度勾配を生成して、実質的に垂直に下向きの新しい速度ベクトル(v) 12を引き起こす。流体流の方向は混合セグメント28で反転し、それによって密度勾配ベクトル10が実質的に垂直に上方向へ向き、実質的に垂直に下を向く新しい速度ベクトル12を誘起するが、それに限定されない。代わりの構成(図示せず)では、混合機器22は、装置22に入る流体が最初に下方向に流れ、実質的に垂直に上方向へ向くベクトル10を有する密度勾配を生成し、実質的に垂直に下方向を向く新しい速度ベクトル12を引き起こすように、構成される。上述したように、混合セグメント24を無制限に直列に連結して長方形の機器を拡張し、それによって、流体が十分に混合されて実質的に均一な混合流体が提供されるまで、密度勾配および速度のパターンの反復を提供してもよい。当業者によって構想されるような他の配置は、本明細書に包含される。いかなる限定も意図しない。他の構成についても、本明細書に記述するように、混合セクション22は混合を達成するために、十分な長さ、縦横比、流速、および滞留時間を有する。ここで図6を参照して、全てを備えた混合システムについて記述しよう。
【0032】
図6は、本発明の態様による全てを備えた混合システム100を示す。図では、混合システム100は、コイルの形に相互に連結された任意の数の、実質的に垂直な混合セグメント24を有する混合セクション22を含む。混合セクション22を、混合効率を観察するために、オプションの観察セル36に操作可能に連結した。混合を、屈折率測定によって評価した。詳細には、観察セル36は、2つの1/2インチ光学窓を有するように構成され、それを通して溶液の混合を、標準のマクロレンズまたは望遠レンズを装備したビデオカメラ52および標準ビデオディスプレイ54に連結され、観察セル36に隣接して配置された近点光源50を用いて、透過画像によって観察することができた。未混合の流体の屈折率差を、透過画像中の揺動している歪みとして視覚的に観察した。屈折率差は未混合の流体中の密度勾配の直接の結果である。完全な混合が達成された場合は、透過画像の歪みは観察されない。混合の妥当性を評価する他の適当な手段を、限定なしに用いることが出来る。
【0033】
混合セクション22を、オンデマンドの注入および混合のために、界面活性剤流体40 (以下に記述する)を含む流体貯蔵器または容器38にさらに連結した。混合セクション22を、約1〜5mL/分の範囲の速度で流体40を混合セクション22に送達するためのポンプ42 (例えばEldex Laboratories, Inc., San Carlos, CAのモデルBBB-4のHPLC型レシプロピストンポンプ)にさらに連結したが、しかしそれに限定されるわけではない。純粋な濃縮CO2 44 (ρ約0.89g/cc)を、供給源46 (例えば円筒)から混合セクション22に、供給ポンプ47 (例えば、ISCO, Inc., Lincoln, NBのマイクロプロセッサー制御シリンジポンプ)によって、25mL/分の速度で、2500psiの圧力および25℃の温度の下で、組合せ「T」継手48を通して混合セクション22内へおよび観察セル36内へ配送した。流体40と流体44の混合を、屈折率測定によって確認した。システム100の構成要素は、標準の外径1/16インチのステンレス鋼管58を介して接続された。廃流体は収集容器60に集めた。
【0034】
一つの例示的な界面活性剤流体40においては、5.3mLのパーフルオロポリエーテル(PFPE)リン酸界面活性剤(ρ 約1.5g/cc) (Solvay Solexis, Inc., Thorofare, NJ)、2 gのAOTスルホン酸ナトリウム共界面活性剤(ρ 約1.0g/cc)(Aldrich Chemical Company, Milwaukee, WI 53201)、0.33mLの脱イオン蒸留水を、10.6mLのジクロロペンタフルオロプロパン(ρ 約1.6g/cc) (HCFC-225 (登録商標))(AGA Chemicals, Charlotte, NC)の共溶媒または他の適当な担体または共溶媒中に前もって混合し、およそ1:1の界面活性剤:溶媒溶液(全体のρが約1.5g/cc)を作り出したが、それに限定はされない。例えば、限定なしに、他の界面活性剤:溶媒の比率を用いてもよい。さらに、例えば、同時係属出願(米国出願第10/783,249号)中に述べられ、また本発明に関連して用いられているように、他の界面活性剤および/または反応試薬を組合せてもよい(例えば、ハロカーボン油中にポリクロロトリフルオロエチレンを含む共溶媒中のPFPE-ホスフェート/AOT、トリフルオロ-トリクロロエタン(CFC-113 (登録商標))を含む共溶媒中のPFPEホスフェート/AOTを含む)。他の界面活性剤および/または反応試薬を、オンデマンド注入のために、適当な共溶媒中に前もって混合しておいてもよい(例えば、HCFC-225 (登録商標)中のPFPEカルボン酸アンモニウム/ヒドロキシルアミン、ポリクロロトリフルオロエチレン(ハロカーボン油)中のPFPEカルボン酸アンモニウム/ヒドロキシルアミンを含む)。これによって、いかなる限定も意図しない。
【0035】
本発明を、特定のおよび/または好ましい態様を参照して本明細書に記述してきたが、本発明がそれらに限定されるものではないことが理解されるはずである。形式と詳細における様々な代替が、本発明の趣旨および範囲から外れることなく本明細書において成される。例えば、混合セグメント24の横断面の形状は、環形、楕円形、正方形、長方形、三角形、八角形、または他の「n-角」形、およびそれらの組合せを含む任意の形であり得るが、これらに限定されない。
【0036】
当業者は、現在実行されており本明細書に記述されたように、様々な流体および反応成分を組合せて混合することが、多数の有効な等価の方法で達成され得ることを、さらに認識するであろう。例えば、本明細書に記述された方法の工業規模への応用は、様々な製造への応用(例えば洗浄および濯ぎ)のために、様々な混合流体を移動、輸送、移送、組合せ、混合するための、並びに送達しおよび適用するための、高圧ポンプおよびポンプシステムおよび/または輸送システムを含んでもよい。その上、本明細書に記述された流体の混合および/または送達をするための商用構成品を、さらにコンピュータ制御システムおよび/または装置によって制御してもよい。
【0037】
さらに、本明細書に記述した本発明の混合流体を、基板表面処理(例えば清浄化)に対して利用するための関連する応用および/または処理技術には、当業者によって構想される局面が含まれることになろう。一般に、多くの変更および改変を本発明のより広い局面から外れることなく行うことができる。これによって、いかなる限定も意図するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0038】
本発明のより完全な理解が、添付図面についての次の記載を参照することによって容易に得られると思われる。図面中、異なる図中の同じ数字は、同じ構造または要素を表す。
【図1】本発明による、流体の混合を行うための密度勾配および対流速度パラメーターを示す。
【図2a】本発明の態様による、流体の混合のためのコイル状に構成された混合機器(セクション)を示す。
【図2b】本発明のさらに別の態様による、流体の混合のためのコイル状に構成された混合機器を示す。
【図3】本発明のさらに別の態様による、流体の混合用の実質的に正弦波の形を有する混合セクションを示す。
【図4】本発明のさらに別の態様による、流体の混合のための実質的に角のある形の混合セクションを示す。
【図5】本発明のさらに別の態様による、流体の混合のための長方形の混合セクション材を示す。
【図6】本発明のある態様による、全てを備えた混合システムを図示する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体流を形成する近臨界または超臨界の担体流体中へ一つの流体または複数の流体を導入するための少なくとも一つの入口(該担体流体は、該担体流体の臨界密度を超える密度を有し、標準温度および圧力において気体である)と、
実質的に均質な混合流体を取り出すための出口と、
該少なくとも一つの入り口および該出口との間に操作可能に配置され、実質的に一定の寸法の内径を有し、該一つの流体または該複数の流体の導入に際して密度勾配を生成する、混合セクション(該密度勾配は、該流体流の中に対流速度を引き起こし、それが該一つの流体または該複数の流体を急速に混合して該実質的に均一の混合流体を形成する)とを含む、
流体の迅速な混合用機器。
【請求項2】
担体流体が、二酸化炭素、エタン、エチレン、プロパン、ブタン、六フッ化硫黄、Freon(登録商標)、窒素、アンモニア、それらの置換誘導体、またはそれらの組合せからなる群より選択される構成成分を含む、請求項1記載の機器。
【請求項3】
担体流体が約0.75より大きな換算温度を有する液体である、請求項1記載の機器。
【請求項4】
密度勾配が、担体流体の流れの方向と逆の方向に配向されている、請求項1記載の機器。
【請求項5】
対流速度が、担体流体の流れの方向に平行に配向されている方向ベクトルを有する、請求項1記載の機器。
【請求項6】
対流速度が、担体流体の流れの方向と逆の方向に配向されている、請求項1記載の機器。
【請求項7】
密度勾配が、流体流中の対流速度と逆の方向に配向されている、請求項1記載の機器。
【請求項8】
密度勾配が、流体流中の少なくとも第1と第2の流体間の濃度差に関連して生成される、請求項1記載の機器。
【請求項9】
密度勾配が、流体流中の少なくとも第1と第2の流体間の温度差に関連して生成される、請求項1記載の機器。
【請求項10】
一つの流体または複数の流体が、混合セクションで約0.01分〜約1.0分の範囲の滞留時間を有する、請求項1記載の機器。
【請求項11】
一つの流体または複数の流体が、混合セクションで約2秒〜約10秒の範囲の滞留時間を有する、請求項1記載の機器。
【請求項12】
一つの流体または複数の流体が、約10mL/分〜約10L/分の範囲の流速で導入される、請求項1記載の機器。
【請求項13】
一つまたは複数の流体が、約25mL/分〜約1L/分の範囲の流速で導入される、請求項1記載の機器。
【請求項14】
混合セクションが約100より大きな縦横比を有する、請求項1記載の機器。
【請求項15】
混合セクションが約500より大きな縦横比を有する、請求項1記載の機器。
【請求項16】
一つの流体または複数の流体が、担体流体と比較して約0.5%〜約50%の範囲の密度差を示す、請求項1記載の機器。
【請求項17】
一つの流体または複数の流体が、担体流体と比較して約1%〜約20%の範囲の密度差を示す、請求項1記載の機器。
【請求項18】
混合セクションが、コイル、正弦波、長方形、角のある、またはそれらの組合せからなる群より選択される形を有する、操作可能に連結された複数の実質的に垂直に配置された混合セグメントを含む、請求項1記載の機器。
【請求項19】
混合セクションが実質的に垂直に配置された単一の混合セグメントを含み、それにより勾配が上向きまたは下向きのいずれかの方向に生成される、請求項1記載の機器。
【請求項20】
複数の流体の少なくとも一つが、共溶媒に溶解された少なくとも一つの溶質を、実質的に液化された形態で該溶質を導入するために含む、請求項1記載の機器。
【請求項21】
溶質の共溶媒に対する比率が、約0.1:1〜約10:1の範囲において選択される、請求項20記載の機器。
【請求項22】
溶質の共溶媒に対する比率が、約1:1〜約5:1の範囲において選択される、請求項20記載の機器。
【請求項23】
共溶媒が、ジクロロ-ペンタフルオロ-プロパン、ジクロロ-ペンタフルオロ-ペンタン、ポリクロロトリフルオロエチレン、トリフルオロ-トリクロロエタン、ジヒドロデカフルオロペンタン、ジエチルエーテル、またはそれらの組合せからなる群より選択される、請求項20記載の機器。
【請求項24】
少なくとも一つの溶質が、CO2親和性、陰イオン性、陽イオン性、非イオン性、両イオン性、逆ミセル形成の界面活性剤および共界面活性剤、およびそれらの組合せからなる群より選択される界面活性剤または共界面活性剤を含む、請求項20記載の機器。
【請求項25】
陰イオン性界面活性剤が、フッ化炭化水素、フッ化界面活性剤、非フッ化界面活性剤、PFPE界面活性剤、PFPEカルボキシレート、PFPEカルボン酸アンモニウム、PFPEリン酸、PFPEホスフェート、フルオロカーボンカルボキシレート、PFPEフルオロカーボンカルボキシレート、PFPEスルホネート、PFPEスルホン酸アンモニウム、フルオロカーボンスルホネート、フルオロカーボンホスフェート、スルホン酸アルキル、ビス-(2-エチルヘキシル)スルホコハク酸ナトリウム、ビス-(2-エチルヘキシル)スルホコハク酸アンモニウム、およびそれらの組合せからなる群より選択される、請求項24記載の機器。
【請求項26】
陽イオン界面活性剤が、テトラ-オクチル-アンモニウムフッ化物化合物のクラスより選択される、請求項24記載の機器。
【請求項27】
非イオン性逆ミセル形成界面活性剤が、ポリ-エチレン-オキシド-ドデシル-エーテル化合物、それらの置換誘導体、およびそれらの機能的等価物より選択される、請求項24記載の機器。
【請求項28】
両イオン性逆ミセル形成界面活性剤が、α-ホスファチジル-コリン化合物、それらの置換誘導体、およびそれらの機能的等価物より選択される、請求項24記載の機器。
【請求項29】
逆ミセル形成共界面活性剤が、酸性リン酸アルキル、酸性スルホン酸アルキル、アルキルアルコール、パーフルオロアルキルアルコール、スルホコハク酸ジアルキル界面活性剤、それらの誘導体、塩、および機能的等価物からなる群より選択される、請求項24記載の機器。
【請求項30】
逆ミセル形成共界面活性剤が、ビス-(2-エチル-ヘキシル)スルホコハク酸ナトリウム、ビス-(2-エチル-ヘキシル)スルホコハク酸アンモニウム、およびそれらの等価物からなる群より選択される、請求項24記載の機器。
【請求項31】
複数の流体の少なくとも一つが、エタノールアミン、ヒドロキシルアミン、過酸化物、有機過酸化物、過酸化水素、アルコール、水、またはそれらの組合せからなる群より選択される反応性化学薬剤をさらに含む、請求項20記載の機器。
【請求項32】
ウェハー製造システムまたは装置の構成要素である、請求項1記載の機器。
【請求項33】
下記の工程を含む、一つの流体または複数の流体を混合するための方法:
一つの流体または複数の流体を、流体流を形成する近臨界または超臨界の担体流体中へ導入する工程であって、該担体流体は、該担体流体の臨界密度を超える密度を有し、標準温度および圧力においては気体であり、該流体または該複数の流体の導入に際して密度勾配が生成され、該密度勾配は対流速度を引き起こして該流体流の中に該流体または該複数の流体を急速に混合する、工程。
【請求項34】
担体流体が、二酸化炭素、エタン、エチレン、プロパン、ブタン、六フッ化硫黄、Freon(登録商標)、窒素、アンモニア、それらの置換誘導体、またはそれらの組合せからなる群より選択される一員を含む、請求項33記載の方法。
【請求項35】
担体流体が約0.75より大きい換算温度を有する、請求項33記載の方法。
【請求項36】
密度勾配が、担体流体の流れの方向と逆の方向に配向されている、請求項33記載の方法。
【請求項37】
対流速度が、担体流体の流れの方向に平行に配向されている方向ベクトルを有する、請求項33記載の方法。
【請求項38】
対流速度が、担体流体の流れの方向と逆の方向に配向されている、請求項33記載の方法。
【請求項39】
密度勾配が、流体流中の対流速度と逆の方向に配向されている、請求項33記載の方法。
【請求項40】
密度勾配が、流体流中の少なくとも第1と第2の流体間の一つまたは複数の濃度差に関連して生成される、請求項33記載の方法。
【請求項41】
密度勾配が、複数の流体中の少なくとも第1と第2の流体間の温度差に関連して生成される、請求項33記載の方法。
【請求項42】
一つの流体または複数の流体が、混合セクションで約0.01分〜約1.0分の範囲の滞留時間を有する、請求項33記載の方法。
【請求項43】
一つの流体または複数の流体が、混合セクションで約2秒〜約10秒の範囲の滞留時間を有する、請求項33記載の方法。
【請求項44】
一つの流体または複数の流体が、約10mL/分〜約10L/分の範囲の流速で流体流の中に導入される、請求項33記載の方法。
【請求項45】
一つの流体または複数の流体が、約25mL/分〜約1L/分の範囲の流速で流体流の中に導入される、請求項33記載の方法。
【請求項46】
一つの流体または複数の流体が、約100より大きな縦横比を有する混合装置中の流体流の中に導入される、請求項33記載の方法。
【請求項47】
一つの流体または複数の流体が、約500より大きな縦横比を有する混合装置中の流体流の中に導入される、請求項33記載の方法。
【請求項48】
一つの流体または複数の流体が、実質的に上向きまたは実質的に下向きのいずれかの方向に流れを生成するために、実質的に垂直に配置された管を含む混合装置中に導入される、請求項33記載の方法。
【請求項49】
一つの流体または複数の流体が、担体流体と比較して約0.5%〜約50%の範囲の密度差を示す、請求項33記載の方法。
【請求項50】
一つの流体または複数の流体が、担体流体と比較して約1%〜約20%の範囲の密度差を示す、請求項33記載の方法。
【請求項51】
複数の流体の少なくとも一つが、共溶媒に溶解された少なくとも一つの溶質を、該溶質を実質的に液化された形態で導入するために含む、請求項33記載の方法。
【請求項52】
溶質の共溶媒に対する比率が、約0.1:1〜約10:1の範囲で選択される、請求項51記載の方法。
【請求項53】
溶質の共溶媒に対する比率が、約1:1〜約5:1の範囲で選択される、請求項51記載の方法。
【請求項54】
共溶媒が、ジクロロ-ペンタフルオロ-プロパン、ジクロロ-ペンタフルオロ-ペンタン、ポリクロロトリフルオロエチレン、トリフルオロ-トリクロロエタン、ジヒドロデカフルオロペンタン、ジエチルエーテル、またはそれらの組合せからなる群より選択される、請求項51記載の方法。
【請求項55】
少なくとも一つの溶質が、CO2親和性、陰イオン性、陽イオン性、非イオン性、両イオン性、逆ミセル形成の界面活性剤および共界面活性剤、ならびにそれらの組合せからなる群より選択される界面活性剤である、請求項51記載の方法。
【請求項56】
陰イオン性界面活性剤が、フッ化炭化水素、フッ化界面活性剤、非フッ化界面活性剤、PFPE界面活性剤、PFPEカルボキシレート、PFPEカルボン酸アンモニウム、PFPEリン酸、PFPEホスフェート、フルオロカーボンカルボキシレート、PFPEフルオロカーボンカルボキシレート、PFPEスルホネート、PFPEスルホン酸アンモニウム、フルオロカーボンスルホネート、フルオロカーボンホスフェート、スルホン酸アルキル、ビス-(2-エチル-ヘキシル)スルホコハク酸ナトリウム、ビス-(2-エチル-ヘキシル)スルホコハク酸アンモニウム、およびそれらの組合せからなる群より選択される、請求項55記載の方法。
【請求項57】
陽イオン性界面活性剤が、テトラオクチルアンモニウムフッ化物化合物のクラスより選択される、請求項55記載の方法。
【請求項58】
非イオン性逆ミセル形成界面活性剤が、ポリ-エチレン-オキシド-ドデシル-エーテル化合物、それらの置換誘導体、およびそれらの機能的等価物より選択される、請求項55記載の方法。
【請求項59】
両イオン性逆ミセル形成界面活性剤が、α-ホスファチジル-コリン化合物、それらの置換誘導体、およびそれらの機能的等価物より選択される、請求項55記載の方法。
【請求項60】
逆ミセル形成共界面活性剤が、酸性リン酸アルキル、酸性スルホン酸アルキル、アルキルアルコール、パーフルオロアルキルアルコール、スルホコハク酸ジアルキル界面活性剤、それらの誘導体、塩、および機能的等価物からなる群より選択される、請求項55記載の方法。
【請求項61】
逆ミセル形成共界面活性剤が、ビス-(2-エチル-ヘキシル)スルホコハク酸ナトリウム、ビス-(2-エチル-ヘキシル)スルホコハク酸アンモニウム、およびそれらの等価物からなる群より選択される、請求項55記載の方法。
【請求項62】
複数の流体の少なくとも一つが、エタノールアミン、ヒドロキシルアミン、過酸化物、有機過酸化物、過酸化水素、アルコール、水、またはそれらの組合せからなる群より選択される反応性化学薬剤をさらに含む、請求項51記載の方法。
【請求項63】
混合が混合システムまたは装置と共に行われる、請求項33記載の方法。
【請求項64】
混合システムまたは装置が、ウェハー生産または半導体製造システムまたは装置の構成部分である、請求項63記載の方法。

【図1】
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【図2a】
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【図2b】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2008−545534(P2008−545534A)
【公表日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−515976(P2008−515976)
【出願日】平成18年6月5日(2006.6.5)
【国際出願番号】PCT/US2006/022507
【国際公開番号】WO2006/135761
【国際公開日】平成18年12月21日(2006.12.21)
【出願人】(506283798)バッテル メモリアル インスティチュート (19)
【Fターム(参考)】