説明

少なくとも2層のガラスクラッドを有するガラスファイバ

【課題】少なくとも1種の重金属酸化物を含むマトリックスガラスを含有する光増幅器用のガラスファイバにおいて、散乱光によって生じる雑音を最小限にし、それによって増幅器の信号出力を増大させる。
【解決手段】マトリックスガラスがBi、Te、Se、Sb、Pb、Cd、Ga、Asの酸化物、および/もしくは混合酸化物、ならびに/またはこれらの混合物から選択される少なくとも1種の重金属酸化物、および、少なくとも1種の希土類化合物を含有するコアを備えるガラスファイバであって、それによって上記コアが少なくとも2層のガラスクラッドに囲まれ、コアから第1クラッドへの屈折率変化Δnが0.001〜0.08の範囲内にあり、かつ第1クラッドの屈折率がコアよりも低いガラスファイバとする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マトリックスガラスが少なくとも1種の重金属酸化物および少なくとも1種の希土類化合物を含有し、少なくとも2層のガラスクラッドに囲まれたコアを備えるガラスファイバに関する。さらに本発明は、本発明によるガラスファイバを製造するための方法と、本発明による少なくとも1種のガラスファイバを備える光増幅器と、本発明によるガラスファイバの使用とに関する。
【背景技術】
【0002】
光増幅器は光通信技術の要となる最も重要な構成要素の一つである。ガラスファイバ内に光通信信号のみを伝送させる場合、固有の信号減衰の発生は避けられない。この減衰を補償するためには、光信号を電気信号に変換してこれをさらに光信号に戻す必要なしに信号を増幅することのできる効率の高い光増幅器を用いなくてはならない。光増幅器によって増幅度(speed of amplification)を高めることも可能となり、しかも電気信号に変換したものをさらに変換し戻すことがないため信号/雑音比の劣化が大幅に低減される。
【0003】
このような状況下で光増幅器に課せられる技術的要件は増加する一方である。これは特に、帯域幅を今まで以上に拡大することへの要求が高まり続けているためである。現在ではWDM(WDM「波長分割多重方式」)技術を用いた広帯域データ通信が実現されている。従来技術による増幅器のほとんどはCバンド(約1528nm〜1560nm)で動作するものであり、また、従来のこの種の光増幅器はEr3+が添加されたSiOガラスをベースとしていたことから、その広帯域性能は非常に限られている。そのため、帯域幅を拡大する必要性から多成分ガラス、例えば重金属酸化物ガラス(HMOガラス)の開発が求められてきた。重金属酸化物ガラスはその固有の屈折率が非常に高い(1.3μmにおいてn>約1.85)ことからわかるように内部の電場が非常に強く、それによってシュタルク分裂がより大きくなることから希土類イオンが広帯域にわたって発光する。しかしHMOガラスの高い屈折率は克服すべき新たな問題も生じさせる。
【0004】
光増幅用ファイバ内における様々な機構によって散乱光が生じる可能性がある。これは信号/雑音比を低下させる要因となり得るため、これを可能な限り完全に取り除くかまたは回避することが必要である。
【0005】
SiOベースの増幅用ファイバの場合は、ガラスファイバに施されたポリマー被覆が散乱光を取り除く。吸収性ポリマー被覆としては屈折率nが1.4以上のものが使用可能であることから、反射した信号および/またはファイバ外からの散乱光に由来する雑音をSiOガラスファイバ上のこの種のポリマー被覆に容易に吸収させることができる。
【0006】
ファイバ型増幅器として使用するのに好適な重金属酸化物ガラスの屈折率nは通常約1.9である。これまで使用できたポリマー被覆は重金属酸化物ガラスよりも屈折率の低いものばかりであった。したがって、散乱光を吸収させる目的でこの種のポリマーを被覆すると、ポリマークラッドは屈折率のより低いものとなる以外にないことから問題が発生する。クラッドを有する被覆をさらに屈折率の低い材料から製造すると、この材料とコア領域との間または内側のクラッドとの間の界面に望ましくない強い反射が生じる。
【0007】
また、従来のSiO増幅用ファイバであれば、標準的な通信用ファイバと光増幅器のガラスファイバとが接する部位においても実質的に屈折率が変化しないため、SiOガラスファイバ増幅器から標準的な通信用ガラスファイバに移行する際に起こる反射はごくわずかである。
【0008】
一方、HMOファイバの屈折率が高いということは、これが標準的なSiO通信用ガラスファイバと接する部位では必ず、SiO標準ファイバと光増幅器の重金属酸化物ガラスファイバとの間の界面で強い反射が起こることを意味している。光増幅器は、その両方の出射端がSiO通信用ガラスファイバまたは開口数の高いSiOベースの変換用ファイバ(transition fiber)に接続されるため、光増幅器中で光定在波が生じるというレーザ共振器的な傾向がかなり強くなる。後者の現象を防ぐためには、この接する部位におけるガラスファイバに対する角度を定めるかまたは制限するような設計を行うことが推奨される。ところがこのようにすると今度はファイバのクラッド内に散乱する反射が相当、即ち深刻なものになる。このため、ファイバのクラッド内に移行した散乱光が反射して往復し、散乱光が中心のコア領域に到達したり後者に進入するのを阻止できなくなる。この散乱光は、希土類イオンの反転分布状態に影響を及ぼし、これが雑音を増幅して、増幅器の信号出力の低下を引き起こすと考えられる。
【0009】
様々なガラス系用の吸収性外側クラッドが従来技術により知られている(例えばケー・イトー(K.Itoh)ら、「J.Non−Cryst.Sol」,1999年,第1巻,p.256−257)。
【0010】
EP 1 127 858には、Biを20〜80モル%、CeOを0.01〜10モル%、およびBまたはSiOの少なくとも1種を含有することを必須とするマトリックスガラスにErが0.01〜10モル%添加された光増幅用ガラスが記載されている。しかし、この文献に記載されているガラスファイバには標準的なポリマー被覆が施されているだけである。国際公開第99/51537号パンフレットに記載されている酸化アンチモン含有量の高いガラスについても同様のことが言える。
【0011】
特開平11−274613号には、2層のガラスクラッドを有する高屈折率のガラスを備えたガラスファイバが記載されている。この文献によれば、10000ppmの吸収性物質が必要である。しかし吸収性物質をこのように高濃度にするとガラスの特性に影響がでることから不利益が生じる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
したがって、本発明の目的は、上記した従来技術の問題が回避できる、少なくとも1種の重金属酸化物を含むマトリックスガラスを含有する光増幅器用のガラスファイバを提供することにあった。特にこのガラスファイバは、散乱光によって生じる雑音を最小限にし、それによって増幅器の信号出力を増大させることが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0013】
この目的は、特許請求の範囲に記載する本発明の実施態様によって達成される。
【0014】
特に本発明は、 マトリックスガラスが少なくとも1種の重金属酸化物および少なくとも1種の希土類化合物を含み、少なくとも2層のガラスクラッドに囲まれたコアを備えるガラスファイバであって、コアから第1クラッドへの屈折率変化Δnが0.001〜0.08の範囲内にあり、かつ第1クラッドの屈折率がコアよりも低いガラスファイバに関する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
好ましくは、本発明によるガラスファイバのコアは、Bi、Te、Se、Sb、Pb、Cd、Ga、Asの酸化物、および/もしくは混合酸化物、ならびに/またはこれらの混合物から選択される少なくとも1種の重金属酸化物を含有する。コアのマトリックスガラスは、特に好ましくは、Bi、Te、Sbの酸化物、および/またはこれらの混合物から選択される重金属酸化物を含有する。
【0016】
このコアのマトリックスガラスはさらに、光によって励起を生じさせることのできる少なくとも1種のドーパントを含有する。本発明によれば、このコアのマトリックスガラスはドーパントとして希土類イオンを含有する。この場合におけるドーパントとは、ガラスに少量添加されるだけであり、したがってガラスの物理的特性(Tg、屈折率、軟化点等)の大部分に対してはほとんど影響を及ぼさない成分を意味するものと理解されたい。しかしこの種のドーパントは、特定の特性、特に光学特性(例えば光の刺激に対する増幅能力(capacity for optical stimulation)等)に著しく影響する場合もある。
【0017】
好ましくは、このコアのマトリックスガラスは、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、および/またはLuの化合物から選択される少なくとも1種の希土類化合物を含有する。Er、Pr、Tm、Nd、および/またはDyの元素の酸化物が特に好ましく、Erの酸化物が最も好ましい。
【0018】
1種またはそれ以上の希土類化合物に加えて、適切であれば本発明によるガラス中にScおよび/またはY化合物を存在させることも可能である。
【0019】
ドーパントとして使用する希土類化合物は、好ましくは、「光学活性な化合物」として知られるものであり、この「光学活性な化合物」という用語は、ガラスを好適な励起源によって励起させると誘導放出が可能となる本発明のガラスを生じさせる化合物を特に意味するものと理解されたい。
【0020】
少なくとも2種の希土類化合物を、総量を0.01〜15モル%として使用することも可能である。例えば発光寿命を延ばすことを目的として、光学活性な希土類イオンを含有するガラスに光学不活性な希土類元素を共添加してもよい。例えば、ErとLaおよび/またはYとを共添加してもよい。増幅器の励起効率を高めることを目的として、例えばErとさらなる光学活性な希土類化合物(例えばYb等)とを共添加することも可能である。結晶化に対する安定性を得ることを目的としてGdも共添加してもよい。
【0021】
他の希土類イオン、例えばTm等を添加することによって、他の波長域(例えばTmの場合はSバンドとして知られる1420〜1520nmの間)に適応させることが可能である。
【0022】
さらに、励起光をより有効に用いるために、Yb、Ho、Nd等の増感剤を適量、例えば0.005〜8モル%添加することができる。
【0023】
個々の希土類化合物の量はそれぞれ、酸化物基準で例えば0.005〜8モル%、好ましくは0.05〜5モル%である。
【0024】
一実施態様によれば、マトリックスガラスはCeおよびErの両方を含有する。
【0025】
さらなる実施態様によれば、マトリックスガラスはセリウムを含有しない。
【0026】
本発明の好ましい実施態様によれば、本発明によるガラスファイバは、コア中および/または1もしくはそれ以上のクラッド中に少なくとも1種のBiガラスを含有する。以下の組成が特に好ましい。
【0027】

【0028】
上の表中、 Mは、Li、Na、K、Rb、およびCsの少なくとも1種であり、MIIは、Be、Mg、Ca、Sr、Baおよび/またはZnの少なくとも1種である。MとしてLiおよび/またはNaを使用することが特に好ましい。
【0029】
図8aおよび8bは、ドーパントを添加した本発明によるHMO二重クラッドファイバについて利得および雑音を波長およびチャンネル数の関数として表したものを、SiO増幅用ファイバと比較したものである。これらのグラフを作成するためには、従来技術により知られる方法を用いて増幅用ファイバのいわゆるジャイルズ(Giles)パラメータを求め、次いでこのジャイルズパラメータから、特定の波長における特定のチャンネル数に対する最大利得および雑音を求める。図8aからまずわかることは、チャンネル数を120(ch)に設定すると、本発明による増幅用ファイバによって達成される最大利得が約25dBとなる一方で、チャンネル数を同じにしたケイ酸塩ベースの増幅用ファイバの場合は、20dBを少し下回る最大利得しか達成されないことである。ケイ酸塩ベースの増幅用ファイバで同程度の利得、即ち25dBを達成するためには、チャンネル数を120から80チャンネルに減らさなければならない。一方、本発明によるガラスファイバの雑音は、チャンネル数を同じくした場合のケイ酸塩ベースファイバの雑音に比べて著しく小さい。たとえチャンネルをさらに180に増加しても、現れる構図は同じである(図8b)。本発明のファイバは、最大利得がより高く、かつ雑音がより低い。この図8aおよび8bから、本発明によるHMOガラスファイバを用いることにより、低雑音でより広帯域な伝送が可能となることがわかる。
【0030】
本発明によるガラスファイバは、コアに加えて、このコアを取り囲む少なくとも2層のガラスクラッドをさらに備える。
【0031】
クラッドガラスには特定の制限は課せられない。これらは、好ましくは、コアのマトリックスガラスおよび/または他のクラッドのガラスと同程度の物理的特性、特に同程度の屈折率、同程度のTg、および同程度の軟化点を有する。好ましくは、クラッドの組成は、コアから第1クラッドへ(さらに適切であれば1つのクラッドからさらなるクラッドへ)の屈折率変化が要求されたものになるように組成が一部変えられていることを除いては、コアの組成と実質的に同一である。さらに、コアおよびクラッドガラスの光学特性は好ましくは異なっている。異なるクラッドガラスに異なる光学特性を持たせることも好ましい。
【0032】
本発明による「第1クラッド」という用語は、コアを取り囲むクラッドを意味するものと理解されたい。クラッドには、第1クラッドから外側に向けて昇順に番号を付ける。
【0033】
本発明によれば、記載した屈折率はいずれも近赤外領域、特に約1300nmの電磁波照射に対するガラスの屈折率である。コアから第1クラッドへの屈折率変化Δnは0.001〜0.08、特に好ましくは0.003〜0.04、よりさらに好ましくは0.005〜0.05であり、第1クラッドの方がコアよりも屈折率が低い。異なるクラッドの相互間の屈折率比は従来技術により知られる方法を用いて要求に応じて調節することができる。対照とするガラスよりも屈折率をわずかに高く調節するためには、例えば、少なくとも1種のより低屈折率の成分の比率を少なくとも1種のより屈折率の高い成分と交換する。
【0034】
第1の実施態様によれば、第2クラッドの屈折率nm2は第1クラッドの屈折率nm1と実質的に等しいか好ましくはそれよりも高い。一方、他の実施態様によれば、第2クラッドの屈折率を第1クラッドのそれよりも低くして、第2クラッドよりも屈折率の高い第3クラッドを追加することも可能である。特に好ましい実施態様について以下により詳細に取り上げることとする。
【0035】
第1の実施態様によれば、クラッドのガラスにはいかなる希土類添加も、特にいかなる光学活性な希土類化合物の添加も含めない。この実施態様によれば、増幅および光モード導波は好ましくはコア内で起こる。
【0036】
一方、別の実施態様によれば、第1クラッドのガラスは、コア中の添加に用いた希土類化合物を少量含有する。好ましくは、第1クラッドには、コアに用いた量の半分まで、特に好ましくは1/3の量までを添加する。驚くべきことに、この方策によって増幅用ファイバの信号/雑音比を向上させることが可能となり、しかもこのようにすることで増幅用ファイバのSiOファイバに対する結合も改善できることがわかった。コア径が大きくなることによってクラッド中の希土類イオンによる信号モードと励起モードとの重ね合わせがより有効に達成されると推測される。
【0037】
本発明の好ましい実施態様によれば、少なくとも1つのクラッド、特に最外クラッドのガラスは、少なくとも1種の吸収性成分または吸収性物質を含有している。使用可能なこの種の吸収性成分として、遷移金属化合物(例えば、鉄(特にFe2+およびFe3+)、ニッケル(特にNi2+)、コバルト(特にCo2+)、マンガン(特にMn2+)、銅(特にCuおよびCu2+)、バナジウム(特にV3+およびV4+)、チタン(特にTi3+)、および/またはクロム(特にCr3+)の化合物)、および/または希土類化合物が挙げられる。一例を挙げると、Fe2+の添加総量を数百ppm(重量比基準)としてもよい。第2クラッドのそれ以外の組成はコアガラスのものと同一にしてもよい。
【0038】
吸収性物質の添加量は吸収性物質の吸収性によって変わる。例えばCo2+の場合は、その量がたとえ5ppm、好ましくは10ppmであっても十分な場合もある。添加量は好ましくは多くとも5000ppm、より好ましくは多くとも2000ppm、最も好ましくは多くとも1000ppmである。これを超える量の吸収性物質をガラス組成物に添加すると、結晶性等のガラスの特性に悪影響を及ぼす可能性がある。したがって、このようにすることは好ましくない。
【0039】
酸化鉄は、特定のガラス組成物に対する吸収性物質としては適切でないことが確認された。特に酸化ビスマスが溶融状態にある場合は、これを還元して元素ビスマスを生じさせる可能性があり、その結果黒色の金属Biが析出し、それによってガラスの光学特性が低下することがわかった。したがって、多価の重金属酸化物(酸化ビスマス等)を含有するガラスは強力な酸化条件下で溶融させることが好ましい。本発明によるガラスをCバンドとして知られる1.5μm帯用の光増幅器に用いる場合は、Fe2+イオンがその近赤外領域の吸収帯によって好適な吸収体となる可能性がある。ところが、添加されたFe2+イオンの99%は酸化性の溶融条件下よって酸化されてFe3+イオンを形成することが実験によって明らかになった。Fe3+の吸収帯は必要とされる範囲にないため、このようにして製造されたガラス中では酸化鉄を吸収性物質として作用させることができない。
【0040】
Co2+イオンも同様に近赤外領域に好適な吸収を示すが、驚くべきことに、これはたとえ比較的強力な酸化条件下にあっても溶融物中でより高い酸化状態に変化することがなく、したがってこの種のガラスの吸収性物質として使用するのに特に好適であることが判明した。したがって、好ましくは、最外クラッドに吸収性物質として少なくとも1種の好ましくは酸化物である2価のコバルト化合物を含有させる。
【0041】
図6は、酸化鉄を含有する酸化ビスマスガラスの透過スペクトルをCo2+含有ガラスと比較したものである。開始バッチに鉄を2価の鉄の形態で添加(添加量は1000ppm)したが、1500nmの領域のガラスの透過率が驚くほど悪影響を受けている。つまり吸収作用が低い。それに比べて酸化物形態のCo2+をわずか250ppm含有するガラスの透過率は、特に1500nmの領域で50%未満に低下している。つまりこのようなガラス中における酸化コバルトの吸収剤としての作用は酸化鉄よりも優れている。
【0042】
図9aおよび9bはいずれも本発明による2種類のガラスファイバのコア40ならびにクラッド42および44中を伝搬したエネルギーを示すものである。図9aは、外側クラッド44に酸化性物質として鉄を添加した本発明によるファイバ中を伝搬したエネルギーを示すものである。異なる曲線30〜36はそれぞれ異なるファイバ長に対応する。図9aから、ファイバ長が長くなるほど、第2クラッド44中を伝搬するエネルギーが、コア40および第1クラッド42中を伝搬するエネルギーに対し低下することがわかる。図9bは、外側クラッド44にコバルトを添加したガラスファイバを伝搬したエネルギーを半径の関数として表したものである。この場合の第2クラッドの吸収作用の有効性は非常に効果的である。エネルギーは外側クラッド中をほとんど伝搬しない。この場合の吸収作用はファイバ長に無関係である。
【0043】
図3および4は、本発明によるガラスファイバの特に好ましい2種類の設計を概略形態で表したものである。これらの図においては、屈折率をガラスファイバの半径の関数として概略的に示している。
【0044】
本発明の好ましい実施態様によれば、本発明によるガラスファイバのコアは厳密に2層のガラスクラッドに囲まれている。
【0045】
図1に、本発明によるガラスファイバ1の好ましい実施態様の断面図を示す。コア2は内側クラッド3に囲まれており、今度はこれが外側クラッド4に囲まれている。本実施態様によれば、この外側クラッドも上述の吸収性物質を含有している。
【0046】
図3に、二重クラッドファイバの特に好ましい屈折率設計を示す。領域11はファイバのコアであり、これは通常ファイバのほぼ中心に位置しており、少なくとも1種の希土類化合物が添加されている。領域12は内側クラッドであり、コア領域11よりも屈折率が低いため、コア領域を伝搬する光が確実に導波される。領域13は第2の(この場合は外側の)クラッドを表し、これは主に散乱光を吸収させることを目的としている。ここに示すように第2クラッドの屈折率をコアの屈折率よりも高くしてもよいが、第2クラッドの屈折率をコアと同じにするかまたはコアよりも低屈折率とすることも可能である。通常は、この種の最外クラッドの屈折率は、その内側に隣接するクラッドよりも高くする。
【0047】
本発明のさらなる実施態様によれば、本発明によるガラスファイバのコアは、厳密に3層のガラスクラッドに囲まれている。
【0048】
図4に、3層のガラスクラッドを有する本発明によるガラスファイバの特に好ましい設計を示す。領域21はファイバのコアを表す。通常これはガラスファイバの中心に位置し、例えばEr3+が添加されており、信号モードを導波する。内側クラッド22にはYb3+が添加されていてもよい。第1クラッドに例えばこのようにYb3+を添加すると、マルチモード励起として知られるものにファイバを使用することができる。シングルモード励起の場合は増幅用ファイバのコア領域中にのみ光を照射するため、この目的には非常に小型の、つまり非常に高価なレーザしか使用することができないが、その一方で、マルチモード励起の場合は、コアに第1クラッドを加えたより広い断面領域中に光が照射される。この光の照射によって、Yb3+が約975nmで励起(7/25/2)される。Yb3+は同程度の波長の蛍光を発するため、この蛍光がEr3+イオンを約980nmで11/2準位に励起させる。マルチモード励起に使用できる光源は格段に安価である。第1クラッド22に隣接する第2クラッド23の領域は第1クラッドよりも屈折率が低く、第1クラッド22の領域中を伝搬する光の導波を担っている。これに替わって第3クラッド24の領域が吸収性外側クラッドの役割を果たす。
【0049】
本発明によるガラスファイバの断面は好ましくは実質的に円形である。しかし本発明は、円形断面とは異なる断面を有するガラスファイバも包含する。
【0050】
通常、本発明によるガラスファイバのコアは、本発明によるガラスファイバの中心に位置し、クラッドは好ましくはコアの周囲に同軸上に配されている。しかし本発明は、コアがガラスファイバの中心に位置しない実施態様も包含する。
【0051】
さらに、本発明によるガラスファイバは、好ましくは厳密に1つのコアを備える。一方、他の実施態様によれば、本発明によるガラスファイバに複数のコアファイバを含めることも可能である。
【0052】
本発明によるガラスファイバ全体の太さは好ましくは100〜400μm、より好ましくは100〜200μmである。特に好ましくは、全体の太さは約125μmである。
【0053】
本発明によるガラスファイバを光増幅用ファイバに使用する場合は、そのコアの直径は好ましくは1〜15μmである。第1クラッドの厚さdm1は好ましくは5〜100μmの範囲内にある。第2およびさらなるクラッドの厚さdm2は好ましくは10〜150μmの範囲内にある。一方、これ以外の用途の場合は、コアおよび/またはクラッドを他の任意の所望の厚さにすることも可能である。
【0054】
本発明によれば、「ガラスファイバのコア」という用語は、ガラス技術を用いた加工によって生じた領域であり、したがって、クラッドとは異なる領域を意味するものと理解されたい。一方、「コア領域」は、光信号の強度が入射強度のe分の1に低下する領域を包含する。
【0055】
本発明のさらなる実施態様によれば、本発明によるガラスファイバは最外ガラスクラッド上に少なくとも1種のプラスチックまたはポリマーを含む少なくとも1層の被覆を備える。この外側のプラスチック被覆は特にガラスファイバを機械的に保護する目的で使用される。このプラスチック被覆の厚さは、好ましくは2〜400μmである。被覆の厚さが2μm未満の場合は通常はガラスファイバを十分に保護することができない。この厚さは、特に好ましくは少なくとも3μm、より好ましくは少なくとも8μmである。厚さが400μmを超えると均一な被覆を設けることが難しくなる。厚さは特に好ましくは最大で70μmである。
【0056】
この種のプラスチック被覆としては、クラッドガラスに確実に結合するものであれば任意の種類のポリマーを使用することができる。例えばこの種のプラスチックとして、熱硬化性シリコーン樹脂、UV硬化性シリコーン樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、およびポリイミド樹脂、ならびにこれらの混合物および/またはブレンド物が挙げられる。
【0057】
さらに本発明は、本発明によるガラスファイバを製造するための方法であって、少なくとも2層のクラッドガラスをコアガラスの周囲に形成する方法に関する。これは例えば「ロッドインチューブ」法、多重坩堝法(multiple crucible process)、および押出し法に加えて、これらの方法の組み合わせといった製造方法によって製造することができる。
【0058】
一実施態様によれば、最初にコアおよび1またはそれ以上のクラッドを備える「プリフォーム」を製造する。このプリフォームはその後のガラスファイバの層構造を既に備えており、これを線引きすることによってガラスファイバを形成することができる。この種のプリフォームの太さは例えば4〜30mmであり、長さは5〜40cmである。このプリフォームを好適な温度で線引きすることによってファイバが形成される。
【0059】
「ロッドインチューブ」法の場合は、素線またはロッドの形態にあるクラッドガラスに穴を空け、それによって管状のクラッドガラスを得る。これに適合するコアガラスのロッドをこのクラッドガラス管内に導入する。また、このクラッドガラスを好適な成形方法を用いることによって管として延伸することもできる。一例を挙げると、直径が1.0〜1.4mmのコアガラスのロッドを、内部の穴の直径が1.5mm、外径が7mmの第1クラッド管内に導入する。コアが1層を超えるクラッドに囲まれたものを得るためにこの方法を複数回繰り返すことも可能である。つまり第2クラッドの場合は、ロッド形態の第2クラッドガラスに穴を空けて、コアおよび第1クラッドを備えるプリフォームを第2クラッド管内に導入する。「プリフォーム」を得るべくこの界面を接合させるためには、このように配されたコアとクラッドを好ましくは転移温度を超えて加熱する。適切であれば、このように加熱された後のコアおよび少なくとも第1クラッドを備えるプリフォームを所定の程度まで延伸し、これを延伸された形態でロッドとして第2またはさらなるクラッド中に導入することができる。ロッドインチューブ法においては、熱間成形により延伸したロッドを、熱間成形により延伸した管内にはめ込むことも可能である。
【0060】
さらに、この種のプリフォームは、押出し法として知られるものによって製造することもできる。この場合は、コアガラス塊をクラッドガラス塊の上に載置し、次いでこれを下方から線状に加熱する。加熱した線に沿ってコアガラスが除々にクラッドガラス内に落ち込み、遂には後者によって完全に囲まれる。
【0061】
二重、三重坩堝法等の多重坩堝法の場合は、入れ子状の坩堝を用いることによりコアおよび1もしくはそれ以上のクラッドを備える「プリフォーム」を溶融物から直接製造する。
【0062】
本発明のさらなる実施態様によれば、直径が例えば125μmのガラスファイバを直接(即ち予めプリフォームを製造することなく)製造することも可能である。三重の多重坩堝法は特にファイバを直接製造する場合に用いる。
【0063】
少なくとも2層のクラッドを備える本発明によるガラスファイバを得るために、これらのプリフォームを製造するための方法を互いに組み合わせることもできる。
【0064】
本発明によれば、特に好ましくは、二重坩堝法を用いてコアおよび第1クラッドを備える「プリフォーム」を製造し、次いでこのようにして得られたコアおよび1層のクラッドを備えるプリフォームをロッドとして「ロッドインチューブ」法を用いて第2クラッドの管内に導入する。この組み合わせによって、一方においては特に良好なコア−第1クラッド界面を得ることが可能となり、他方では第2および/またはさらなるクラッドを経済的な方法で追加できることが明らかになった。
【0065】
さらに本発明は、本発明による少なくとも1つのガラスファイバを備える光増幅器に関する。一例を挙げると、光増幅器は以下の構成を有する。入射した光信号は光の反射を抑制するための光インシュレータ(optical insulator)を介してカプラに結合される。信号および励起光は結合器内で結合されて光学活性なファイバ中に共に導入される。増幅用ファイバの他端は出射用ファイバに接続されている。ここにフィルタ(適切な場合はさらなる光インシュレータと一緒に)を配することも可能である。また、増幅用ファイバを双方向に励起させることが可能であり、その場合は第2結合器が必要となる。
【0066】
信号光源は光インシュレータを介して合波用光カプラに接続されている。また、この光カプラは励起光源にも接続されている。そして光カプラがガラスファイバの末端に接続されている。このガラス光ファイバの他端は分波用光カプラを介して光インシュレータに接続されている。それぞれの部品が光ファイバに接続されている。
【0067】
さらに本発明は、本発明によるガラスファイバをレーザ配置における光学活性なガラスとして使用することを包含する。
【0068】
以下に実施例を用いて本発明をより詳細に説明するが、これらの実施例に限定されるものではない。
【実施例】
【0069】
実施例1
コア、第1クラッド、および第2クラッド用のガラス組成物を製造した。そのガラスの組成(モル%)を表1に示す。
【0070】
素線(長さ10cm、直径1mm)に延伸したコアガラスに、ロッドインチューブ法を用いて第1クラッド(外径7mm、内部の穴の直径1.5mm)を被せた。次いでこのコアおよび第1クラッドを備えたプリフォームを直径1mmに延伸した後、さらなるロッドインチューブ工程によって外側クラッド(外径7mm、内部の穴の直径1.5mm)を被せた。
【0071】
【表1】

【0072】
得られたプリフォームを線引きすることによって太さが125μmのガラスファイバを形成した。
【0073】
図2は、本発明によるガラスファイバの横断面の写真画像を示すものである。コア2は第1クラッド3に囲まれており、これが今度は外側クラッド4に囲まれている。
【0074】
実施例2
実施例1と同じ組成物を用いて二重クラッドファイバを製造した。この場合は二重坩堝法を用いてコアに第1クラッドを被せた。この場合のコア径および第1クラッドの寸法は実施例1のものに対応させた。次いでこの方法によって得られたコアおよび第1クラッドを備えたプリフォームを1.5mmの太さに延伸した。次いでコアおよび第1クラッドを備えた延伸後のプリフォームの周囲にロッドインチューブ法を用いて第2クラッドを形成した。
【0075】
得られたプリフォームを線引きすることによって太さが125μmのガラスファイバを形成した。
【0076】
光学的検査から、実施例2の方がコアと第1クラッドと間に良好な界面が得られたことがわかった。実施例2に従って得られたファイバの横断面の写真画像を図7に示す。
【0077】
実施例3
実施例1に説明した方法を用いて、酸化テルルをベースとするコアおよびクラッドガラスを備えた二重クラッドファイバを製造した。
【0078】
得られたプリフォームを線引きすることによって、太さが325μm、コア径が4.5μmのガラスファイバを形成した。
【0079】
生成したTe二重クラッドファイバの横断面を図5に示す。この場合は、コアから第1クラッドまたは第2クラッドへの移り目がよりはっきりとわかりるように断面にエッチングを施した。
【0080】
実施例4
表2に示すガラス組成物を用いて二重クラッドファイバを製造した。この場合は、最初に、二重坩堝を用いてコアおよび第1クラッドを備えたプリフォームを製造した。次いで、ロッドインチューブ法を用いてこのプリフォームに第2クラッドを設けた。次いで、得られたプリフォームを線引きして直径125μmのガラスファイバを形成した。
【0081】
【表2】

【0082】
実施例5
表3に示すガラス組成物を用いて二重クラッドファイバを製造した。この場合は、最初に、二重坩堝を用いてコアおよび第1クラッドを備えたプリフォームを製造した。次いで、ロッドインチューブ法を用いてこのプリフォームに第2クラッドを設けた。次いで、得られたプリフォームを延伸して直径125μmのガラスファイバを形成した。
【0083】
【表3】

【図面の簡単な説明】
【0084】
【図1】本発明によるガラスファイバの特に好ましい実施態様の概略横断面図を示すものである。
【図2】2層のガラスクラッドを有する本発明によるガラスファイバの横断面の写真画像を示すものである。
【図3】2層または3層のクラッドを有する本発明による二重クラッドファイバの好ましい設計を模式図で示したものである。
【図4】2層または3層のクラッドを有する本発明による二重クラッドファイバの好ましい設計を模式図で示したものである。
【図5】2層のガラスクラッドを有する本発明によるガラスファイバの横断面の写真画像を示すものである。
【図6】強力な酸化条件下で溶融された酸化ビスマス含有ガラス中における吸収性物質(酸化鉄および酸化コバルト)の吸収作用を比較して示したものである。
【図7】2層のガラスクラッドを有する本発明によるガラスファイバの横断面の写真画像を示すものである。
【図8a】ジャイルズパラメータから求めた最大利得を、定められたチャンネル数に対して波長の関数として表したものと、雑音の変化を波長の関数として表したものである。
【図8b】ジャイルズパラメータから求めた最大利得を、定められたチャンネル数に対して波長の関数として表したものと、雑音の変化を波長の関数として表したものである。
【図9a】コア領域、第1クラッド領域、および第2クラッド領域のそれぞれに伝送されたエネルギーを、様々なファイバ長について、外側クラッドの添加に応じて示したものである。
【図9b】コア領域、第1クラッド領域、および第2クラッド領域のそれぞれに伝送されたエネルギーを、様々なファイバ長について、外側クラッドの添加に応じて示したものである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
マトリックスガラスが少なくとも1種の重金属酸化物および少なくとも1種の希土類化合物を含有し、少なくとも2層のガラスクラッドに囲まれたコアを備えるガラスファイバであって、前記コアから第1クラッドへの屈折率変化Δnが0.001〜0.08の範囲内にあり、かつ前記第1クラッドの屈折率が前記コアのそれよりも低い、ガラスファイバ。
【請求項2】
前記重金属酸化物が、Bi、Te、Se、Sb、Pb、Cd、Ga、Asの酸化物、およびこれらの混合物から選択される、請求項1に記載のガラスファイバ。
【請求項3】
前記コアが少なくともBiおよび/またはTeOおよび/またはSbを含有する、請求項1または2に記載のガラスファイバ。
【請求項4】
前記コアが、少なくとも1種の希土類化合物を含有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載のガラスファイバ。
【請求項5】
前記第1クラッドが、少なくとも1種の希土類化合物を含有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載のガラスファイバ。
【請求項6】
前記希土類化合物が、Ce、La、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、および/またはLuの化合物、ならびにこれらの混合物から選択される、請求項4または5に記載のガラスファイバ。
【請求項7】
第2クラッドの屈折率nm2が、前記第1クラッドの屈折率nm1よりも高い、請求項1〜6のいずれか一項に記載のガラスファイバ。
【請求項8】
第2クラッドの屈折率nm2が、前記第1クラッドの屈折率nm1よりも低い、請求項1〜6のいずれか一項に記載のガラスファイバ。
【請求項9】
前記コアが、2層または3層のガラスクラッドに囲まれている、請求項1〜8のいずれか一項に記載のガラスファイバ。
【請求項10】
前記コアの直径が、1〜15μmである、請求項1〜9のいずれか一項に記載のガラスファイバ。
【請求項11】
前記第1クラッドの厚さdm1が、5〜100μmの範囲内にある、請求項1〜10のいずれか一項に記載のガラスファイバ。
【請求項12】
前記第2および/またはさらなるクラッドの厚さdm2が、10〜300μmの範囲内にある、請求項7〜9のいずれか一項に記載のガラスファイバ。
【請求項13】
前記ファイバの全体の太さが、125μmである、請求項1〜12のいずれか一項に記載のガラスファイバ。
【請求項14】
最外クラッドのガラスが、少なくとも1種の吸収性成分を含む、請求項1〜13のいずれか一項に記載のガラスファイバ。
【請求項15】
前記吸収性成分が、遷移金属および/もしくは希土類酸化物化合物ならびに/またはこれらの混合物からなる群から選択される、請求項14に記載のガラスファイバ。
【請求項16】
コアガラスの周囲に少なくとも2層のクラッドガラスが形成される、請求項1〜15のいずれか一項に記載のガラスファイバを製造するための方法。
【請求項17】
最初に、二重坩堝から延伸を行うことによってコアおよびクラッドガラスを備えるプリフォームが製造され、そしてコアおよび第1クラッドを備える前記プリフォームの周囲にロッドインチューブ法を用いることによって少なくとも1層のさらなるクラッドが形成される、請求項16に記載の製造方法。
【請求項18】
請求項1〜16のいずれか一項に記載のガラスファイバの、光通信技術分野においての、またはレーザ構成要素としての使用。
【請求項19】
請求項1〜16のいずれか一項に記載の少なくとも1種のガラスファイバを備える光増幅器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8a】
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【図8b】
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【図9a】
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【図9b】
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【公開番号】特開2007−129243(P2007−129243A)
【公開日】平成19年5月24日(2007.5.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−324006(P2006−324006)
【出願日】平成18年11月30日(2006.11.30)
【分割の表示】特願2003−526848(P2003−526848)の分割
【原出願日】平成14年9月7日(2002.9.7)
【出願人】(504299782)ショット アクチエンゲゼルシャフト (346)
【氏名又は名称原語表記】Schott AG
【住所又は居所原語表記】Hattenbergstr.10,D−55122 Mainz,Germany
【Fターム(参考)】