説明

広告情報配信システム、配信装置、及び、車載装置

【課題】車両で移動するユーザにとって極力利用しやすい広告情報を配信する広告情報配信システム等を提供する。
【解決手段】広告情報配信システム1において、配信装置30の制御部34は、まず、車載装置20から受信したユーザ設定情報90aに基づいて、広告データベース31に記憶されている広告情報リスト60の中から、ユーザが希望する広告種別に該当する広告情報40を選択する(S715)。さらに、選択された広告情報40の中から、車載装置20から受信した経路情報90に基づいて、広告通過点との距離が予め設定された距離の範囲内にある広告施設に関するものを抽出する(S720)。また、抽出された広告情報40の中から、予想通過時刻、道路属性、移動の目的により規定される制約条件(S725〜S735)を満たすものに絞り込まれた広告情報40を車載装置20に配信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ナビゲーション機能を有する車載装置を利用した広告情報配信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、広告の提供を行う側(以下、広告主という)により設定登録される登録情報を記憶するデータベースを有する配信装置と、広告の提供を受ける側(以下、ユーザという)が運転する車両(以下、対象車両という)に搭載され、ナビゲーション機能を有する車載装置とからなる広告情報配信システムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
なお、この広告情報配信システムで使用される車載装置は、対象車両の現在位置を算出する周知のナビゲーション処理を行うと共に、算出した現在位置を表す位置情報を配信装置に送信する送信機を備えている。また、配信装置のデータベースが記憶する登録情報には、広告主が運営する施設の広告に関する広告情報が含まれている。
【0004】
この種の広告情報配信システムでは、配信装置が、車載装置から送信される位置情報に基づいて、対象車両の現在位置から一定の距離内を含むエリアを特定し、このエリア内に位置する施設に関する広告情報をデータベースから抽出して、この広告情報を対象車両に配信している。
【特許文献1】特開2005−33464号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、従来の広告情報配信システムでは、対象車両に配信される広告情報が、対象車両の現在位置に基づいて特定されたエリア内に位置する施設に関するものに限られるため、以下のような問題があった。
【0006】
即ち、従来の広告情報配信システムでは、高速道路を走行中の対象車両に対して、一般道に面した施設に関する広告情報を配信してしまったり、中央分離帯がある一般道を走行中の対象車両に対して、反対車線側に面した施設に関する広告情報を配信してしまったりするケースがあり、配信する広告情報が、必ずしもユーザにとって利用価値の高いものではないという問題があった。
【0007】
また、従来の広告情報配信システムでは、現在位置周辺の広告情報しか得られないため、車両で走行中のユーザにとって、受け取った広告情報を吟味する時間が制約され、施設の利用計画を立てるための充分な時間が確保されないという問題があった。
【0008】
さらに、従来の広告情報配信システムでは、広告主の増加に伴う広告情報の配信数の増加により、ユーザにとって、受け取った広告の中から利用しようとするものを検索する作業に時間がかかりすぎるようになり、ユーザの利用頻度を後退させてしまうという可能性があった。
【0009】
なお、これらの問題はユーザに限るものではなく、広告主にとっても、配信する広告情報のうち実際にユーザに閲覧される割合や、ユーザに閲覧された広告情報に基づいて実際にユーザに施設を利用してもらう割合が、広告主の意に反して少なくなり、期待する広告効果が得られないという可能性があった。
【0010】
本発明は、上記問題点を解決するために、車両で移動するユーザにとって極力利用しやすい広告情報を配信する広告情報配信システム、配信装置、及び、車載装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記の目的を達成するためになされた発明である請求項1に記載の広告情報配信システムでは、車両に搭載される車載装置が、自車両(以下、対象車両という)の現在地から目的地に至る予定経路を表す経路情報を送信し、この経路情報を車載装置から受信した配信装置が、予定経路に沿って設定される領域内に位置する施設に関する広告情報を送信する。なお、この広告情報を受信した車載装置は、対象車両の乗員(以下、ユーザという)に広告情報を報知する。
【0012】
したがって、本発明の広告情報配信システムによれば、車載装置が受信して報知する広告情報が、目的地までのエリアをカバーするものであるため、予め配信された広告情報に基づいた利用計画を立てるための充分な時間をユーザに確保させ、ひいては、ユーザが利用しやすい広告情報を配信することができる。
【0013】
また、請求項2に記載のように、車載装置は、ユーザが前記広告情報を受け取るための受取条件を表す受取情報を送信し、この受取情報を車載装置から受信した配信装置が、受取条件に従って、車載装置に配信する広告情報を絞り込むことが望ましい。
【0014】
この場合、ユーザが希望する条件に沿った広告情報、換言すれば、ユーザにとってより利用しやすい広告情報を配信することができる。
ところで、請求項3に記載のように、車載装置は、広告情報の施設のうちユーザが利用した施設に対する評価を表す広告評価情報を送信し、この広告評価情報を車載装置から受信した配信装置が、広告評価情報を広告情報と対応付けて記憶することがより望ましい。
【0015】
このように構成された広告配信システムによれば、配信する広告情報の施設ごとに対する利用者の評価を蓄積することができる。
さらに、請求項4に記載のように、車載装置が、広告情報に対応する広告評価情報を要求する評価要求を送信し、この評価要求を車載装置から受信した配信装置が、評価要求に対応する広告評価情報を送信すればよい。なお、この広告評価情報を受信した車載装置は、広告評価情報をユーザに報知する。
【0016】
この場合、広告評価情報の内容を判断材料にして、広告情報の施設を利用するか否かをユーザに選択させることができる。
次に、第二の発明である請求項5に記載の配信装置では、情報選択手段が、車両の現在地から目的地に至る予定経路を表す経路情報を受信した場合に、この経路情報に基づいて、複数の広告情報からなる広告情報リストの中から、予定経路に沿って設定される領域内に位置する施設に関する広告情報を選択する。なお、情報記憶手段が、広告情報リストを記憶し、広告情報送信手段が、無線信号を送受信する配信側通信手段を介して、情報選択手段により選択された広告情報を送信する。
【0017】
このように構成された配信装置によれば、請求項1に記載の広告配信システムに好適に用いることができる。
また、請求項6に記載のように、経路情報には、予定経路を構成する道路の道路属性を表す道路情報が含まれ、情報選択手段は、この道路属性から規定される制約条件を用いて広告情報を絞り込むことが望ましい。
【0018】
この場合、例えば、高速道路を走行中の車両に対して、一般道に面した施設に関する広告情報を送信してしまうことを防止することができ、ひいては、広告情報に基づいて実際にユーザに施設を利用してもらう割合を向上させることができる。
【0019】
さらに、請求項7に記載のように、経路情報には、対象車両の現在の位置及び向きを表す現在地情報が含まれ、情報選択手段は、対象車両の現在の位置及び向きから規定される制約条件を用いて広告情報を絞り込むことが望ましい。
【0020】
この場合、例えば、走行中の対象車両に対して、反対車線側に面した施設などに関する広告情報を送信してしまうことを防止することができる。
なお、請求項8に記載のように、経路情報には、対象車両の目的地を表す目的地情報が含まれており、情報選択手段は、対象車両の目的地から推定される移動の目的に関連した広告情報を抽出することが望ましい。
【0021】
この場合、ユーザにとってより有益な広告情報を送信することができる。
また、請求項9に記載のように、情報選択手段は、広告主が設定した配信条件に従って、広告情報を絞り込むことが望ましい。
【0022】
この場合、例えば広告情報の施設の位置や営業内容などに応じて、広告情報の配信条件を広告主に選択させることができる。
さらに、請求項10に記載のように、経路情報には、予定経路上で一定距離毎に離れた通過点を表す通過点情報が含まれ、配信条件は、この通過点と広告情報の施設との距離が予め設定された距離内であることが望ましい。
【0023】
或いは、請求項11に記載のように、経路情報には、対象車両が通過点を通過する予定時刻を表す時刻情報が含まれ、配信条件は、この予定時刻が予め設定された時刻の範囲内であってもよい。
【0024】
これらのように構成された配信装置によれば、広告情報の配信条件をさらに絞り込むことにより、配信する広告情報のうち実際にユーザに閲覧される割合や、ユーザに閲覧された広告情報に基づいて実際にユーザに施設を利用してもらう割合をさらに向上させることができる。
【0025】
また、請求項12に記載のように、情報選択手段は、配信側通信手段を介して受取情報を受信した場合に、ユーザが設定した受取条件に従って、広告情報を絞り込むことが望ましい。
【0026】
このように構成された配信装置によれば、請求項2に記載の広告配信システムに好適に用いることができる。
ところで、請求項13に記載のように、情報記憶手段が、配信側通信手段を介して広告評価情報を受信した場合に、この広告評価情報を広告情報リストに広告情報と対応付けて記憶しておき、情報選択手段が、配信側通信手段を介して評価要求を受信した場合に、この評価要求に基づいて、情報記憶手段が記憶する広告情報リストの中から広告評価情報を選択することが望ましい。なお、第一評価情報送信手段が、情報選択手段により選択された広告評価情報を、配信側通信手段を介して送信する。
【0027】
このように構成された配信装置によれば、請求項3及び請求項4に記載の広告情報配信システムに好適に用いることができる。
次に、第三の発明である請求項14に記載の車載装置では、経路情報送信手段が、経路情報取得手段により取得された経路情報を送信し、報知手段が、車両側通信手段を介して受信した広告情報を報知する。
【0028】
このように構成された車載装置によれば、請求項1に記載の広告配信システムに好適に用いることができる。
具体的には、請求項15に記載のように、経路情報取得手段において、経路算出部が、現在地取得部により取得された現在地情報と、情報入力部を介して入力される目的地情報と、地図情報記憶部から読み出した地図情報(即ち、道路地図を表す情報)とに基づいて予定経路を算出すればよい。
【0029】
ここで、請求項16に記載のように、広告情報には、その施設の位置を表す広告位置と、その内容を表す広告内容とが対応付けられ、報知手段において、表示部が、車両側通信手段を介して受信した広告情報と、地図情報記憶部から読み出した地図情報とに基づいて、道路地図上の広告位置に、広告内容を表示する画面にリンクするアイコンを表示することが望ましい。
【0030】
このように構成された車載装置によれば、広告位置をユーザに直観的に認識させると共に、表示されるアイコンの位置に基づいて広告内容を閲覧するか否かをユーザに選択させることができる。
【0031】
また、請求項17に記載のように、経路情報取得手段が取得する経路情報には、経路算出部が算出した予定経路における道路情報が含まれていることが望ましい。なお、道路の道路属性を表す道路情報は、例えば、地図情報記憶部が記憶する地図情報から取得すればよい。
【0032】
この場合、請求項6に記載の配信装置と共に好適な広告情報配信システムを構成することができる。
さらに、経路情報取得手段が取得する経路情報には、請求項18に記載のように、現在地取得部が取得した現在地情報が含まれていてもよいし、請求項19に記載のように、情報入力部を介して入力される目的地情報が含まれていてもよい。
【0033】
前者の場合、請求項7に記載の配信装置と共に好適な広告情報配信システムを構成し、後者の場合、請求項8に記載の配信装置と共に好適な広告情報配信システムを構成することができる。
【0034】
なお、請求項20に記載のように、受取情報送信手段は、情報入力部を介して入力される受取情報を、車両側通信手段を介して送信することが望ましい。
このように構成された車載装置によれば、請求項2に記載の広告配信システムに好適に用いることができる。
【0035】
さらに言えば、受取条件は、請求項21に記載のように、ユーザが所望する広告種別であってもよいし、請求項22に記載のように、ユーザが所望する広告数であってもよい。
前者の場合、例えばユーザの趣味や嗜好などに応じて、後者の場合、例えば車載装置の記憶容量などに応じて、それぞれユーザに受取条件を選択させることができる。
【0036】
また、請求項23に記載のように、第二評価情報送信手段が、情報入力部を介して入力される広告評価情報を、車両側通信手段を介して送信することが望ましい。
このように構成された車載装置によれば、請求項3に記載の広告配信システムに好適に用いることができる。
【0037】
さらに、請求項24に記載のように、要求送信手段が、ユーザが閲覧した広告情報についての広告評価情報を要求する評価要求を、車両側通信手段を介して送信し、報知手段は、車両側通信手段を介して受信した広告評価情報を報知することが望ましい。
【0038】
このように構成された車載装置によれば、請求項4に記載の広告配信システムに好適に用いることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0039】
以下に、本発明の実施形態を図面と共に説明する。
<広告情報配信システムの構成>
図1は、本発明が適用された広告情報配信システムの構成を示したブロック図である。
【0040】
図1に示すように、広告情報配信システム1は、広告の提供を行う側(以下、広告主という)が所有する端末装置10と、広告の提供を受ける側(以下、ユーザという)の車両(以下、対象車両という)に搭載された車載装置20と、この広告情報配信システム1を運営する側(以下、運営者という)の施設である広告配信センタに設置された配信装置30とから構成されている。
【0041】
なお、広告情報配信システム1では、インターネット網を介して、端末装置10と配信装置30とが相互に有線データ通信を行うと共に、携帯電話網(即ち、携帯電話の通信網)を介して、車載装置20と配信装置30とが相互に無線データ通信を行うことが可能に構成されている。
【0042】
また、広告情報配信システム1において、図1では、説明の便宜上、端末装置10及び車載装置20を一つずつ図示しているが、実際には広告主およびユーザが複数存在するため、これらの広告主およびユーザの数に応じて、端末装置10及び車載装置20が複数存在している。
【0043】
次に、広告情報配信システム1を構成する各装置10,20,30の具体的な構成について説明する。
<端末装置の構成>
端末装置10は、マウスやキーボード等の周知の外部入力装置からなり、自装置を動作させるために必要な各種情報を入力する操作部11と、画像を表示する表示部12と、インターネット網を介して各種のデータ通信を行うネットワークインターフェース(以下、ネットワークI/Fという)13と、操作部11,ネットワークI/F13からの入力に応じて各種処理を実行し、表示部12,ネットワークI/F13を制御する制御部14とを備えている。
【0044】
このうち、制御部14は、CPU,ROM,RAM,I/O及びこれらを接続するバスライン等からなる周知のマイクロコンピュータを中心に構成されており、ROMや外部記憶装置などに記憶されたプログラムに従って、後述するように、広告情報40の登録を依頼する広告登録処理、及び、広告評価情報50を取得する広告評価取得処理を実行する。
【0045】
<車載装置の構成>
車載装置20は、自車両の現在の位置及び向きを検出する位置検出部21と、地図データや各種情報を記録した地図記憶媒体から地図データ等を入力する地図データ入力部22と、地図や各種情報の画像表示を行うための表示部23と、ユーザからの各種指示を入力するための操作スイッチ群24と、外部と無線データ通信(即ち、無線信号の送受信)を行う通信ユニット25と、各種のガイド音声などを出力するための音声出力部26と、通信ユニット25を介して受信したデータや、操作スイッチ群24を介して入力した情報を記憶する外部メモリ27と、上述した位置検出部21,地図データ入力部22,操作スイッチ群24,通信ユニット25,外部メモリ27からの入力に応じて各種処理を実行し、表示部23,通信ユニット25,音声出力部26,外部メモリ27を制御する制御部28とを備えている。
【0046】
このうち、位置検出部21は、GPS(Global Positioning System)用の人工衛星からの電波を図示しないGPSアンテナを介して受信してその受信信号を出力するGPS受信機21aと、車両に加えられる回転運動の大きさを検出するジャイロスコープ21bと、車両の前後方向の加速度等から走行した距離を検出するための距離センサ21cと、地磁気から進行方位を検出するための地磁気センサ21dとを備えている。そして、これら各センサ等21a〜21dは、各々が性質の異なる誤差を有しているため、互いに補完しながら使用するように構成され、車両の位置,方位,移動距離などを算出するための各検出信号を出力する。なお、精度によっては、上述したうちの一部のセンサで構成されてもよく、或いは、ステアリングの回転センサや各転動輪の車輪センサ等を用いてもよい。
【0047】
地図データ入力部22は、図示しない地図記憶媒体に記憶された各種データを入力するための装置である。なお、地図記憶媒体には、高速道路や一般道路などの道路属性を表す道路属性データや、車線単位で区分された車線データ等を含む道路情報や、案内用の音声データ等が記憶されている。また、地図データには、道路属性データや車線データの他に、ノードデータ,リンクデータ,地形データ,マークデータ,交差点データ,施設のデータ等の周知の付加データも含まれている。
【0048】
表示部23は、カラー表示装置であり、液晶ディスプレイ,有機ELディスプレイ,CRT等があるが、そのいずれを用いてもよい。
操作スイッチ群24は、表示部23の表示面23aと一体に構成されたタッチパネル24a、及び、表示部23の周囲に設けられたメカニカルなキースイッチ24b等から構成される。このうち、タッチパネル24aは、表示面23aと積層一体化されており、表示面23aの押下あるいは接触操作により、ユーザからの各種指示を表す検出信号を入力する。なお、タッチパネル24aには、感圧方式,電磁誘導方式,静電容量方式,或いはこれらを組み合わせた方式など各種の方式があるが、そのいずれを用いてもよい。
【0049】
通信ユニット25は、ユーザが所有する携帯電話25aと、この携帯電話25aを接続する携帯電話接続装置25bとからなり、携帯電話網(携帯電話の通信網)を介して無線データ通信を行う。
【0050】
制御部28は、CPU,ROM,RAM,I/O及びこれらを接続するバスライン等からなる周知のマイクロコンピュータを中心に構成されており、ROMや外部記憶装置などに記憶されたプログラムに従って、後述するように、広告評価情報50を配信装置30に登録する広告評価登録処理、配信装置30から配信される広告情報40及び広告評価情報50をユーザに報知する広告情報等制御処理を実行する。
【0051】
<配信装置の構成>
配信装置30は、広告主が運営する施設(以下、広告施設という)に関する各種情報からなる広告情報40を記憶する広告データベース31と、地図データや各種情報を記録した地図記憶媒体から地図データ等を入力する地図データ入力部32と、外部と通信を行う外部通信部33と、各部等31〜33からの入力に応じて各種処理を実行し、広告データベース31及び外部通信部33を制御する制御部34とを備えている。
【0052】
このうち、広告データベース31は、図2に示すように、広告情報40と、広告施設を利用したユーザ等の評価内容(5段階評価やコメント等)を表す広告評価情報50とからなる広告情報リスト60を記憶している。なお、広告情報リスト60では、広告情報40及び広告評価情報50が、広告施設ごとに割り当てられた識別情報である広告番号41に対応付けられている。
【0053】
また、広告情報40では、広告主個別の識別情報である広告主ID42と、広告施設の名称を表す広告名称43と、広告施設の位置を座標で表す広告位置44と、広告施設をユーザに広告する内容を表す広告内容45と、広告施設の写真やおすすめ商品などの各種画像を表す広告画像46と、広告施設の連絡先を表す電話番号47と、広告主が設定する広告情報40の配信条件を表す広告配信条件48とが、広告番号41に対応付けられている。
【0054】
図1に戻り、外部通信部33は、携帯電話網を介して無線データ通信を行うと共に、インターネット網を介して有線データ通信を行う。
また、制御部34は、CPU,ROM,RAM,I/O及びこれらを接続するバスライン等からなる周知のマイクロコンピュータを中心に構成されており、ROMや外部記憶装置などに記憶されたプログラムに従って、後述するように、広告情報40を登録する広告登録処理や、広告情報40を配信するための広告情報制御処理、広告評価情報50を配信する広告評価配信処理を実行する。
【0055】
次に、広告情報配信システム1を構成する各装置10,20,30の制御部14,28,34が実行する具体的な処理について説明する。
<広告登録処理(端末装置)>
まず、端末装置10の制御部14が実行する広告登録処理を、図3に示すフローチャートに沿って詳しく説明する。
【0056】
なお、本処理は、操作部11を介して、広告主から処理開始のための指示が入力されたことを検知したときに起動される。また、本実施形態では、広告主ID42と、広告主により設定されたパスワード42aとが、広告配信センタに予め登録されていることを前提とする。
【0057】
本処理が開始されると、S110では、広告情報40の登録を広告配信センタに依頼するための登録依頼フォームを、ネットワークI/F13を介して配信装置30から取得する。
【0058】
続くS120では、先のS110で取得した登録依頼フォームを表示部12に表示する。なお、登録依頼フォームは、広告情報40及びパスワード42aを入力するための入力ボックスと、この登録依頼フォームを配信装置30に送信するか否かをユーザに選択させ、送信する場合に用いられる「送信」ボタンと、送信しない場合に用いられる「キャンセル」ボタンとを有している。但し、入力ボックスのうち、広告位置44の欄には、広告施設の住所を入力させるためのタブが設けられている。
【0059】
続くS130では、登録依頼フォームが有するボタンのうちいずれが押下されたかを判断し、「送信」ボタンが押下された場合にはS140に進み、「キャンセル」ボタンが押下された場合には本処理を終了する。
【0060】
S140では、操作部11を介して入力された登録依頼フォームを、ネットワークI/F13を介して配信装置30に送信する。
続くS150では、送信した登録依頼フォームに入力漏れなどのエラーがあった場合に通知されるエラー通知を、ネットワークI/F13を介して配信装置30から受信したか否かを判断し、肯定判断した場合にはS160に進み、否定判断した場合にはS170に進む。
【0061】
S160では、送信した登録依頼フォームのエラーに該当する箇所および内容を、表示部12に表示して再びS120に戻る。
一方、S170では、送信した登録依頼フォームの入力内容(即ち、広告情報40)に対する広告配信センタの審査結果が通知される審査通知を、ネットワークI/F13を介して配信装置30から受信したか否かを判断し、肯定判断した場合にはS180に進み、否定判断した場合にはそのまま待機する。
【0062】
S180では、受信した審査通知に含まれる審査フラグに基づいて、送信した広告情報40が広告配信センタの審査をパスしたか否かを判断し、肯定判断した場合には本処理を終了し、否定判断した場合には再びS120に戻る。なお、広告配信センタの審査をパスした広告情報40は、配信装置30の広告データベース31に記憶される。
【0063】
<広告登録処理(配信装置)>
次に、配信装置30の制御部34が実行する広告登録処理を、図4に示すフローチャートに沿って詳しく説明する。なお、本処理は、端末装置10から送信された登録依頼フォームを、外部通信部33を介して受信した際に起動される。
【0064】
本処理が開始されると、S210では、外部通信部33を介して受信した登録依頼フォームに基づいて、この登録依頼フォームに入力漏れなどのエラーがあるか否かを判断し、肯定判断した場合にはS220に進み、否定判断した場合にはS230に進む。
【0065】
S220では、登録依頼フォームのエラーに該当する箇所および内容を表すエラー通知を、外部通信部33を介して端末装置10に送信して再びS210に戻る。
一方、S230では、受信した登録依頼フォームの入力内容(即ち、広告情報40)の審査を行う。なお、この広告情報40の審査は、運営者が行ってもよいし、例えば広告内容45に含まれる文言に社会観念上不適切なものが含まれていないかどうかを自動的にチェックするソフトウェア処理により行わせてもよい。
【0066】
続くS240では、先のS230で行われた審査結果に基づいて、受信した広告情報40が広告配信センタの審査をパスしたか否かを判断し、肯定判断した場合にはS250に進み、否定判断した場合にはS260に進む。
【0067】
S250では、広告配信センタの審査をパスした広告情報40を広告データベース31に記憶してS270に進む。なお、広告情報40を記憶する際に、地図データ入力部32から入力される地図データに基づいて、広告位置44は、広告施設の住所から広告施設の位置座標に変換されている。
【0068】
また、S260では、広告情報40の審査結果を表す審査フラグを、受信した広告情報40がパスしなかったことを表す0に設定し、S270では、審査フラグを、受信した広告情報40の審査がパスしたことを表す1に設定してS280に進む。
【0069】
S280では、先のS260又はS270で審査フラグが設定された審査通知を、外部通信部33を介して端末装置10に送信して本処理を終了する。
<広告評価登録処理(車載装置)>
次に、車載装置20の制御部28が実行する広告評価登録処理を、図5に示すフローチャートに沿って詳しく説明する。なお、本処理は、操作スイッチ群24を介して、ユーザから処理開始のための指示が入力されたことを検知したときに起動される。
【0070】
本処理が開始されると、S310では、広告評価情報50を広告配信センタに登録するための評価登録フォームを、通信ユニット25を介して配信装置30から取得する。
続くS320では、先のS310で取得した評価登録フォームを表示部23に表示する。なお、評価登録フォームは、ユーザが利用した広告施設に対する5段階評価およびコメントを入力するための入力ボックスと、この評価登録フォームを配信装置30に送信するか否かを広告主に選択させ、送信する場合に用いられる「送信」ボタンと、送信しない場合に用いられる「キャンセル」ボタンとを有している。
【0071】
続くS330では、評価登録フォームが有するボタンのうちいずれが、タッチパネル24aを介して押下されたかを判断し、「送信」ボタンが押下された場合にはS340に進み、「キャンセル」ボタンが押下された場合には本処理を終了する。
【0072】
S340では、操作スイッチ群24を介して入力された評価登録フォームを、通信ユニット25を介して配信装置30に送信して本処理を終了する。
なお、先のS340で送信した評価登録フォームを受信した配信装置30は、この評価登録フォームに基づいて、広告施設に対する5段階評価およびコメントを、この広告施設の広告番号41に対応づけて広告情報リスト60に記憶する。
【0073】
<広告情報等制御処理(車載装置)>
次に、車載装置20の制御部28が実行する広告情報等制御処理を、図6に示すフローチャートに沿って詳しく説明する。なお、本処理は、操作スイッチ群24を介して、ユーザから処理開始のための指示が入力されたことを検知したときに起動され、ナビゲーション処理と並列して実行される。
【0074】
ちなみに、ナビゲーション処理は、制御部28のROMに記憶されたプログラムに基づいて、位置検出部21からの各検出信号に基づき、座標および進行方向の組として自車両の現在の位置及び方向を算出し、地図データ入力部22を介して読み込んだ道路地図画像を表示部23に表示する地図表示処理や、地図データ入力部22に記憶された各データに基づき、操作スイッチ群24の操作に従って目的地を選択し、現在地から目的地までの最適な経路(以下、予定経路という)を自動的に求める経路計算を行い、この予定経路に基づいて経路案内を行う経路案内処理をいう。
【0075】
本処理が開始されると、S410では、ユーザが配信を希望する広告に関する設定(以下、ユーザ設定という)を行うためのユーザ設定画面を表示部23に表示する。なお、このユーザ設定画面は、ユーザ設定に関して、広告種別(例えば、飲食店など)を選択するためのチェックボックスと、広告数を入力するための入力ボックスと、このユーザ設定を配信装置30に送信するか否かをユーザに選択させ、送信する場合に用いられる「送信」ボタンと、送信しない場合に用いられる「キャンセル」ボタンとを有している。
【0076】
続くS415では、ユーザ設定画面が有するボタンのうちいずれが、タッチパネル24aを介して押下されたかを判断し、「送信」ボタンが押下された場合にはS420に進み、「キャンセル」ボタンが押下された場合にはS425に進む。
【0077】
S420では、操作スイッチ群24を介して入力されたユーザ設定を表すユーザ設定情報90aを、通信ユニット25を介して配信装置30に送信する。
続くS425では、本処理と並列して実行されるナビゲーション処理の経路計算などにより求められた経路情報90を生成する。
【0078】
なお、経路情報90は、予定経路上の予め設定された距離(例えば、5〜10km程度)毎の通過点の位置および予想通過時刻を表す通過点情報91と、この通過点を含むリンク(即ち、ノード間の予定経路)を構成する道路の道路属性を表す道路情報92と、自車両の現在の位置及び向きを表す現在地情報93と、自車両の目的地を表す目的地情報94とを有している。
【0079】
続くS430では、先のS425で生成された経路情報90を、通信ユニット25を介して配信装置30に送信する。
続くS435では、配信装置30により抽出された複数の配信広告情報40aからなる配信広告リスト61を、通信ユニット25を介して配信装置30から受信したか否かを判断し、肯定判断した場合にはS440に進み、否定判断した場合にはそのまま待機する。なお、配信広告情報40aは、広告名称43,広告位置44,広告内容45,広告画像46,電話番号47が広告番号41に対応付けられて構成されている。また、受信した配信広告リスト61は、外部メモリ27に記憶される。
【0080】
S440では、三種類の表示モードからなる広告表示画面74をユーザに選択させて、この広告表示画面74を表示部23に表示する広告表示処理を実行する。
《広告表示処理(車載装置)》
ここで、先の広告情報等制御処理のS440で実行される広告表示処理の詳細を、図7に示すフローチャートに沿って説明する。
【0081】
まず、S510では、自車両の予定経路の全体を表示する経路全体表示モードが、操作スイッチ群24を介してユーザにより選択されたか否かを判断し、肯定判断した場合にはS520に進み、否定判断した場合にはS530に進む。
【0082】
S520では、図8(a)に示すように、外部メモリ27に記憶された配信広告リスト61における広告位置44に基づいて、ナビゲーション処理により予定経路の全ルートを表す道路地図画像上に、広告詳細画面75にリンクするアイコン(以下、広告アイコンという)74aを重畳させた広告表示画面74を、表示部23に表示して本処理を終了する。
【0083】
また、S530では、自車両の予定経路の一部を表示する経路一部表示モードが、操作スイッチ群24を介してユーザにより選択されたか否かを判断し、肯定判断した場合にはS540に進み、否定判断した場合にはS550に進む。
【0084】
S540では、図8(b)に示すように、ナビゲーション処理の経路案内などにより予定経路の一部ルートを表す道路地図画像上に、広告アイコン74aを重畳させた広告表示画面74を、表示部23に表示して本処理を終了する。
【0085】
さらに、S550では、外部メモリ27に記憶された配信広告リスト61等から、ユーザにより検索された結果をリストにして表示する検索リストモードが、操作スイッチ群24を介してユーザにより選択されたか否かを判断し、肯定判断した場合にはS560に進み、否定判断した場合には再びS510に戻る。
【0086】
S560では、図8(c)に示すように、外部メモリ27に記憶された配信広告リスト61に基づいて、広告名称43を表示するダイアログ74bと、広告詳細画面75にリンクする「詳細」ボタン74cとからなる検索結果リストを広告表示画面74に表示して本処理を終了する。なお、この検索結果リストには、地図データ入力部から入力される施設のデータ(所謂、POI)が含まれていてもよい。
【0087】
図6に戻り、S445では、S435で表示された広告表示画面74上のアイコン74a又は「詳細」ボタン74cが、タッチパネル24aを介して押下されたか否かを判断し、肯定判断した場合にはS450に進み、否定判断した場合にはS475に進む。
【0088】
S450では、先のS445で押下されたアイコン74a又は「詳細」ボタン74cに基づいて、図9(a)に示すように、広告番号41に対応する広告名称43,広告内容45,広告画像46,電話番号47を表示するダイアログ75aと、広告評価情報50を取得するための「評価」ボタン75bと、広告位置44を目的地に設定するための「目的地設定」ボタン75cとからなる広告詳細画面75を、表示部23に表示する。
【0089】
続くS455では、先のS450で表示された広告詳細画面75上の「評価」ボタン75bが、タッチパネル24aを介して押下されたか否かを判断し、肯定判断した場合にはS460に進み、否定判断した場合にはS475に進む。
【0090】
S460では、広告評価情報50を取得するための要求信号(以下、車側要求信号という)を、通信ユニット25を介して配信装置30に送信する。
続くS465では、先のS460で送信した車側要求信号に応答する広告評価情報50を、通信ユニット25を介して配信装置30から受信したか否かを判断し、肯定判断した場合にはS470に進み、否定判断した場合にはS475に進む。
【0091】
S470では、先のS465で受信した広告評価情報50に基づいて、図9(b)に示すように、広告番号41に対応する広告名称43及び広告内容45と共に、広告評価情報(図の総合評価,コメント)を表示するダイアログ76aと、広告位置44を目的地に設定するための「目的地設定」ボタン76bとからなる評価表示画面76を、表示部23に表示する。
【0092】
続くS475では、本処理と並列して実行されるナビゲーション処理や、先のS450又はS470で表示される「目的地設定」ボタン76bの押下により、予定経路が再探索されたか否かを判断し、肯定判断した場合には再びS425に戻り、否定判断した場合には再びS455に戻る。
【0093】
なお、本処理は、操作スイッチ群24を介して、ユーザから広告表示画面74を表示部23に表示するための指示が入力されたことを検知したときにはS440に戻り、ユーザから処理終了のための指示が入力されたことを検知したときには終了する。
【0094】
<広告情報制御処理(配信装置)>
次に、配信装置30の制御部34が実行する広告情報制御処理を、図10に示すフローチャートに沿って詳しく説明する。なお、本処理は、車載装置20から送信されたユーザ設定情報90aを、外部通信部33を介して受信した際に起動される。
【0095】
本処理が開始されると、S610では、外部通信部33を介して受信したユーザ設定情報90a、即ち、ユーザが配信を希望する広告種別および広告数を、制御部34のRAMに記憶する。
【0096】
続くS620では、車載装置20から送信された経路情報90を、外部通信部33を介して受信したか否かを判断し、肯定判断した場合にはS630に進み、否定判断した場合にはそのまま待機する。
【0097】
S630では、S620で受信した経路情報90に含まれている通過点情報91,道路情報92,現在地情報93,目的地情報94を、制御部34のRAMに記憶する。
続くS640では、先のS610及びS630で記憶されたユーザ設定情報90a及び経路情報90に含まれている各種情報と、広告データベース31に記憶されている広告配信条件48とに基づいて、車載装置20に配信する配信広告リスト61を生成する配信条件マッチング処理を実行する。
【0098】
続くS650では、先のS640で生成された配信広告リスト61を、外部通信部33を介して車載装置に送信して、本処理を終了する。
<配信条件マッチング処理(配信装置)>
ここで、先の広告情報制御処理のS640で実行される配信条件マッチング処理の詳細を、図11に示すフローチャートに沿って説明する。
【0099】
まず、S710では、広告データベース31に記憶されている広告情報リスト60の中から、広告情報40を一つ抽出する。
続くS715では、先の広告情報制御処理のS610で制御部34のRAMに記憶されたユーザ設定情報90aに基づいて、広告情報40が、ユーザにより希望された広告種別であるか否かを判断し、肯定判断した場合にはS720に進み、否定判断した場合には再びS710に戻る。
【0100】
S720では、先の広告情報制御処理のS620で制御部34のRAMに記憶された通過点情報91と、広告情報リスト60に記憶されている広告配信条件48及び広告位置44とに基づいて、広告情報40における広告位置44が、対象車両の通過点のうち、予め設定された距離の範囲(例えば、5〜10km程度)に位置するものがあるか否かを判断する。なお、肯定判断した場合にはS725に進み、否定判断した場合には再びS710に戻る。
【0101】
S725では、先の広告情報制御処理のS630で制御部34のRAMに記憶された通過点情報91と、広告情報リスト60に記憶されている広告配信条件48とに基づいて、広告情報40が、広告位置44に最も近い通過点(以下、広告通過点という)を対象車両が通過する予想通過時刻により規定される制約条件を満たすか否かを判断する。なお、肯定判断した場合にはS740に進み、否定判断した場合にはS730に進む。
【0102】
例えば、この制約条件は、対象車両の予想通過時刻に対して、広告配信条件48により予め設定された時刻(例えば、12:00)が一定時間の範囲内(例えば、11:00〜13:00)であることや、先の広告情報制御処理のS620で経路情報90を受信した時刻が一定時間の範囲内(例えば、2時間以内)であること等により規定されている。
【0103】
続くS730では、先の広告情報制御処理のS630で制御部34のRAMに記憶された道路情報92及び現在地情報93と、広告情報リスト60に記憶されている広告配信条件48及び広告位置44とに基づいて、広告情報40が、広告通過点を含むリンクの道路属性により規定される制約条件を満たすか否かを判断する。
【0104】
例えば、この制約条件は、広告通過点を含むリンクの道路属性が一般道路である(即ち、高速道路でない)ことや、広告施設の位置が対象車両の進行方向側に面していること等により規定されている。
【0105】
続くS735では、先の広告情報制御処理のS630で制御部34のRAMに記憶された目的地情報94と、広告情報リスト60に記憶されている広告配信条件48及び広告内容45とに基づいて、広告情報40が、対象車両の目的地から推定される移動の目的に関連したものであるか否かを判断する。
【0106】
例えば、対象車両の目的地がビーチであると推定される場合には、広告情報40が、海水浴に関連した商品を販売している店舗であるか否かを判断したり、対象車両の目的地に専用駐車場がない場合には、広告情報40が、目的地付近の駐車場であるか否かを判断したりする。なお、肯定判断した場合にはS740に進み、否定判断した場合には再びS710に戻る。
【0107】
S740では、広告情報40のマッチング結果を表す配信フラグを、マッチングしたことを表す1に設定してS745に進む。
S745では、広告情報リスト60に含まれる全ての広告情報40についてのマッチングが終了したか否かを判断し、肯定判断した場合にはS750に進み、否定判断した場合には再びS710に戻る。
【0108】
S750では、先の広告情報制御処理のS610で制御部34のRAMに記憶されたユーザ設定情報90aに基づいて、マッチングした広告情報40の数が、ユーザにより配信を希望される広告数以下であるか否かを判断し、肯定判断した場合にはS760に進み、否定判断した場合にはS755に進む。
【0109】
S755では、マッチングした広告情報40をユーザが希望する広告数に絞り込む。例えば、広告情報40は、広告施設の位置が対象車両の現在地から近い順に選択されたり、広告施設の位置が対象車両の目的地から近い順に選択されたり、広告評価情報50の5段階評価が高い順に選択されたりして絞り込まれる。
【0110】
続くS760では、広告情報40のうち、広告名称43,広告位置44,広告内容45,広告画像46,電話番号47を抽出し、これらが広告番号41に対応付けられて構成された配信広告情報40aからなる配信広告リスト61を生成して本処理を終了する。
【0111】
<広告評価取得処理(端末装置)>
次に、端末装置10の制御部14が実行する広告評価取得処理を、図12に示すフローチャートに沿って詳しく説明する。なお、本処理は、操作部11を介して、広告主から処理開始のための指示が入力されたことを検知したときに起動される。
【0112】
本処理が開始されると、S810では、広告配信センタに登録されている広告情報40の確認を依頼するための確認依頼フォームを、ネットワークI/F13を介して配信装置30から取得する。
【0113】
続くS820では、先のS310で取得した確認依頼フォームを表示部12に表示する。なお、確認依頼フォームは、広告主ID42及びパスワード42aを入力するための入力ボックスと、この確認依頼フォームを配信装置30に送信するか否かを広告主に選択させ、送信する場合に用いられる「送信」ボタンと、送信しない場合に用いられる「キャンセル」ボタンとを有している。
【0114】
続くS830では、確認依頼フォームが有するボタンのうちいずれが押下されたかを判断し、「送信」ボタンが押下された場合にはS840に進み、「キャンセル」ボタンが押下された場合には本処理を終了する。
【0115】
S840では、操作部11を介して入力された確認依頼フォームを、ネットワークI/F13を介して、配信装置30に送信する。
続くS850では、送信した確認依頼フォームの広告主ID42に対応する広告情報40からなる登録広告リスト62を、ネットワークI/F13を介して配信装置30から受信したか否かを判断し、肯定判断した場合にはS860に進み、否定判断した場合にはそのまま待機する。
【0116】
S860では、先のS850で受信した登録広告リスト62を表示部12に表示する。なお、登録広告リスト62は、広告情報40が広告番号41毎に一覧表示される広告情報ボックスと、広告番号41毎に対応付けられた広告評価情報50を配信装置30に要求するための「評価」ボタンとを有している。
【0117】
続くS870では、登録広告リスト62の「評価」ボタンが押下されたか否かを判断し、肯定判断した場合にはS880に進み、否定判断した場合にはそのまま待機する。
S880では、広告主が広告評価情報50を要求することを表す端末側要求信号を、ネットワークI/F13を介して配信装置30に送信する。
【0118】
続くS890では、先のS880で送信した端末側要求信号に対応する広告評価情報50を受信したか否かを判断し、肯定判断した場合にはS895に進み、否定判断した場合にはそのまま待機する。
【0119】
S895では、先のS880で受信した広告評価情報50を表示部12に表示して本処理を終了する。
<広告評価配信処理(配信装置)>
次に、配信装置30の制御部34が実行する広告評価配信処理を、図13に示すフローチャートに沿って詳しく説明する。
【0120】
なお、本処理は、外部通信部33を介して、端末装置10から確認依頼フォームを受信するか、端末装置10から端末側要求信号を受信するか、又は、車載装置20から車側要求信号を受信するかのいずれかが行われた際に起動される。
【0121】
本処理が開始されると、S910では、外部通信部33を介して受信した情報が、端末装置10から送信された確認依頼フォームであるか否かを判断し、肯定判断した場合にはS920に進み、否定判断した場合にはS930に進む。
【0122】
S920では、外部通信部33を介して受信した確認依頼フォームに基づいて、広告主ID42に対応する広告情報40からなる登録広告リスト62を生成し、この登録広告リスト62を、外部通信部33を介して端末装置10に送信する。
【0123】
続くS930では、外部通信部33を介して受信した情報が、車載装置20から送信された車側要求信号であるか否かを判断し、肯定判断した場合にはS940に進み、否定判断した場合にはS950に進む。
【0124】
S940では、外部通信部33を介して受信した車側要求信号に基づいて、広告番号41に対応する広告評価情報50を広告情報リスト60から抽出し、この広告評価情報50を、外部通信部33を介して車載装置20に送信して、本処理を終了する。
【0125】
一方、S950では、外部通信部33を介して受信した情報が、配信装置30から送信された端末側要求信号であるか否かを判断し、肯定判断した場合にはS960に進み、否定判断した場合には本処理を終了する。
【0126】
S960では、外部通信部33を介して受信した端末側要求信号に基づいて、広告番号41に対応する広告評価情報50を広告情報リスト60から抽出し、この広告評価情報50を、外部通信部33を介して端末装置10に送信して、本処理を終了する。
【0127】
<動作>
次に、広告情報配信システム1の動作を、図14及び図15に示す説明図に沿って説明する。
【0128】
まず、端末装置10(広告主)は、図14に示すように、広告施設の広告情報40を広告配信センタに登録するための登録依頼を広告主ID42と共に、配信装置30(運営者)に送信する(広告登録処理のS140)。
【0129】
この登録依頼を受信した配信装置30(運営者)は、広告情報40の広告内容45などの審査を行い、この審査結果を表す審査通知を、広告主ID42に対応するIPアドレスに基づいて、端末装置10(広告主)に返送する(広告登録処理のS280)。
【0130】
また、端末装置10(広告主)は、広告配信センタに登録されている広告情報40の広告内容45などを確認するための確認依頼を広告主ID42と共に、配信装置30(運営者)に送信する(広告評価取得処理のS840)。
【0131】
この確認依頼を受信した配信装置30(運営者)は、広告データベース31に記憶されている広告情報リスト60の中から、広告主ID42に対応する広告情報40を抽出し、この広告情報40を、広告主ID42に対応するIPアドレスに基づいて、端末装置10(広告主)に返送する(広告評価配信処理のS920)。
【0132】
さらに、端末装置10(広告主)は、広告配信センタに登録されている広告評価情報50(5段階評価やコメント)を取得するための評価取得依頼を広告番号41と共に、端末側要求信号にのせて、配信装置30(運営者)に送信する(広告評価取得処理のS880)。
【0133】
この評価取得依頼を受信した配信装置30(運営者)は、広告データベース31に記憶されている広告情報リスト60の中から、広告番号41に対応する広告評価情報50を抽出し、この広告評価情報50を、広告主ID42に対応するIPアドレスに基づいて、端末装置10(広告主)に返送する(広告評価配信処理のS960)。
【0134】
このようにして、配信装置30は、広告主ID42に対応するIPアドレスに基づいて、各種情報を端末装置10に返送している。
次に、車載装置20(ユーザ)は、配信を希望する広告に関するユーザ設定を、通信ユニット25において携帯電話接続装置25bに接続される携帯電話25aを特定するための識別コードと共に、配信装置30(運営者)に送信する(広告情報等制御処理のS420)。
【0135】
そして、車載装置20(ユーザ)は、ナビゲーション処理の経路計算などにより求められた経路情報90を、識別コードと共に、配信装置30(運営者)に送信する(広告情報等制御処理のS430)。
【0136】
これらのユーザ設定および経路情報90を受信した配信装置30(運営者)は、広告データベース31に記憶されている広告情報リスト60の中から、ユーザ設定に基づいて広告情報40を絞り込み、この広告情報40の中から、経路情報90に基づいて広告配信条件48を満たすものを抽出して、この抽出した広告情報40を、携帯電話25aの識別コードに基づいて、端末装置10(広告主)に返送する(広告情報制御処理のS650)。
【0137】
また、車載装置20(ユーザ)は、広告配信センタに登録されている広告評価情報50(5段階評価やコメント)を取得するための評価取得依頼を広告番号41と共に、車側要求信号にのせて、配信装置30(運営者)に送信する(広告評価取得処理のS880)。
【0138】
この評価取得依頼を受信した配信装置30(運営者)は、広告データベース31に記憶されている広告情報リスト60の中から、広告番号41に対応する広告評価情報50を抽出し、この広告評価情報50を、携帯電話25aの識別コードに基づいて端末装置10(広告主)に返送する(広告評価配信処理のS940)。
【0139】
ちなみに、車載装置20(ユーザ)は、自らが利用した広告施設に対する広告評価情報50を、配信装置30(運営者)に送信することができる(広告評価登録処理のS340)。
【0140】
なお、上記実施形態において、広告データベース31が情報記憶手段、外部通信部33が配信側通信手段、S710〜S760,S930,S950が情報選択手段、S650が広告情報送信手段、S940,S960が第一評価情報送信手段、S425が経路情報取得手段、通信ユニット25が車両側通信手段、S430が経路情報送信手段、表示部23が報知手段、S420が受取情報送信手段、S340が第二評価情報送信手段、S460が要求送信手段に相当する。
【0141】
<効果>
以上、説明したように、本実施形態の広告情報配信システム1において、配信装置30は、車載装置20から受信した経路情報90に基づいて、広告データベース31に記憶されている広告情報リスト60の中から、対象車両の予定経路上における広告通過点が予め設定された距離の範囲内に位置する広告施設に関する広告情報40を選択して、この広告情報40を車載装置20に送信する。
【0142】
したがって、本実施形態の広告情報配信システム1によれば、車載装置20が受信してユーザに表示する広告情報40が、目的地までのエリアをカバーするものであるため、予め配信された広告情報40に基づいた利用計画を立てるための充分な時間をユーザに確保させ、ひいては、ユーザが利用しやすい広告情報40を配信することができる。
【0143】
また、広告情報配信システム1において、配信装置30は、ユーザが設定したユーザ設定情報90aと、広告主が設定した広告配信条件48とをマッチングさせる配信条件マッチング処理に基づいて、広告情報40をさらに絞り込み、この広告情報40を車載装置20に送信する。
【0144】
したがって、広告情報配信システム1によれば、車載装置20に配信される広告情報40が、ユーザ及び広告主の双方が設定した条件を満たすように絞り込まれたものであるため、双方にメリットが高い広告情報40を配信することができる。
【0145】
また、広告情報配信システム1において、車載装置20は、ナビゲーション処理の経路計算などを利用して、配信装置30に送信する経路情報90を生成するため、既存の装置(即ち、ナビゲーション装置)が有効に活用され、装置構成の無駄を省くことができる。
【0146】
さらに言えば、車載装置20は、広告詳細画面75及び評価表示画面76上に、広告内容45又は広告評価情報50と共に、広告位置44を目的地に設定するための「目的地設定」ボタンを表示し、この「目的地設定」ボタンが押下されることにより予定経路が再探索された場合には、この予定経路に応じた経路情報を再び配信装置30に送信する。
【0147】
このため、広告情報配信システム1によれば、広告内容45又は広告評価情報50を判断材料にして、利用したい広告施設を目的地に容易に設定することができると共に、この目的地に応じた経路情報を自動的に送信することができる。
【0148】
なお、広告情報配信システム1によれば、端末装置10は、広告主により広告配信センタに登録された広告情報40の広告施設に対する広告評価情報50を受信することにより、広告施設に対するユーザの評価やコメント等を広告主にフィードバックさせることができる。
【0149】
[他の実施形態]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、様々な態様にて実施することが可能である。
【0150】
例えば、上記実施形態では、配信装置30の制御部34が実行する配信条件マッチング処理にて、広告配信条件48における予想通過時刻、道路属性、移動の目的のうちいずれかを満たした場合(S725〜S735)に配信フラグを1に設定(S)しているが、広告主の選択的な設定に応じて、いずれも満たさない場合や複数満たした場合に配信フラグを1に設定するようにしてもよい。
【0151】
また、上記実施形態では、車載装置20は、受信した広告情報40又は広告評価情報50に含まれる各種画像を表示部23に表示させているが、受信した広告情報40又は広告評価情報50に応じたガイド音声を音声出力部26に出力させてもよい。
【0152】
さらに言えば、配信装置30が、広告情報40を表示部23に表示するタイミング(以下、表示タイミングという)が広告主により予め設定された付加情報を、広告情報40と共に車載装置20に配信し、これらを受信した車載装置は、外部メモリ27に記憶された配信広告リスト61のうち、付加情報に基づいて、広告主が指定した表示タイミングで広告情報40を表示部23に表示させるようにしてもよい。
【0153】
なお、表示タイミングは、広告主により、ランチタイムの一時間前(例えば広告施設が飲食店の場合)などの時間で設定されていてもよいし、対象車両の通過点などの場所で設定されていてもよい。
【0154】
また、端末装置10は、携帯電話などの移動体端末であって、携帯電話網を介して配信装置30と通信可能な通信部を備えていてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0155】
【図1】本発明が適用された広告情報配信システム1の構成を示したブロック図。
【図2】広告データベース31に記憶される広告情報リスト60の項目を示した説明図。
【図3】端末装置10の制御部14が実行する広告登録処理の詳細を示したフローチャート。
【図4】配信装置30の制御部34が実行する広告登録処理の詳細を示したフローチャ ート。
【図5】車載装置20の制御部28が実行する広告評価登録処理の詳細を示したフロー チャート。
【図6】車載装置20の制御部28が実行する広告情報等制御処理の詳細を示したフローチャート。
【図7】図6におけるS440で実行される広告表示処理の詳細を示したフローチャート。
【図8】三種類の表示モードからなる広告表示画面74を示した説明図。
【図9】広告詳細画面75及び評価表示画面76を示した説明図。
【図10】配信装置30の制御部34が実行する広告情報制御処理の詳細を示したフローチャート。
【図11】図10におけるS640で実行される配信条件マッチング処理の詳細を示したフローチャート。
【図12】端末装置10の制御部14が実行する広告評価取得処理の詳細を示したフローチャート。
【図13】配信装置30の制御部34が実行する広告評価配信処理の詳細を示したフローチャート。
【図14】広告情報配信システム1の動作を示す第1の説明図。
【図15】広告情報配信システム1の動作を示す第2の説明図。
【符号の説明】
【0156】
1…広告情報配信システム、10…端末装置、11…操作部、12…表示部、13…ネットワークI/F、14…制御部、20…車載装置、21…位置検出部、22…地図データ入力部、23…表示部、24…操作スイッチ群、25…通信ユニット、26…音声出力部、27…外部メモリ、28…制御部、30…配信装置、31…広告データベース、32…地図データ入力部、33…外部通信部、34…制御部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に搭載される車載装置と、該車載装置に広告情報を配信する配信装置とからなる広告情報配信システムであって、
前記車載装置は、
前記車両の現在地から目的地に至る予定経路を表す経路情報を、前記配信装置に送信すると共に、前記配信装置から受信した前記広告情報を、前記車両の乗員に報知し、
前記配信装置は、
前記車載装置から前記経路情報を受信した場合に、前記予定経路に沿って設定される領域内に位置する施設に関する前記広告情報を、前記車載装置に送信することを特徴とする広告情報配信システム。
【請求項2】
前記車載装置は、前記車両の乗員が前記広告情報を受け取るための受取条件を表す受取情報を、前記配信装置に送信し、
前記配信装置は、前記車載装置から前記受取情報を受信した場合に、前記受取条件に従って、前記車載装置に送信する前記広告情報を絞り込むことを特徴とする請求項1に記載の広告情報配信システム。
【請求項3】
前記車載装置は、前記車両の乗員が利用した前記広告情報の施設に対する評価を表す広告評価情報を、前記配信装置に送信し、
前記配信装置は、前記車載装置から前記広告評価情報を受信した場合に、前記広告情報と対応付けて記憶することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の広告情報配信システム。
【請求項4】
前記車載装置は、前記配信装置から受信した前記広告情報に対応する前記広告評価情報を要求する評価要求を、前記配信装置に送信すると共に、前記配信装置から受信した前記広告評価情報を、前記車両の乗員に報知し、
前記配信装置は、前記車載装置から前記評価要求を受信した場合に、前記車載装置が要求する前記広告評価情報を、前記車載装置に送信することを特徴とする請求項3に記載の広告情報配信システム。
【請求項5】
複数の広告情報からなる広告情報リストを記憶する情報記憶手段と、
無線信号を送受信する配信側通信手段と、
車両の現在地から目的地に至る予定経路を表す経路情報を、前記配信側通信手段を介して受信した場合に、受信した該経路情報に基づいて、前記情報記憶手段が記憶する前記広告情報リストの中から、前記予定経路に沿って設定される領域内に位置する施設に関する前記広告情報を選択する情報選択手段と、
前記情報選択手段が選択した前記広告情報を、前記配信側通信手段を介して送信する広告情報送信手段と、
を備えることを特徴とする配信装置。
【請求項6】
前記経路情報は、前記予定経路を構成する道路の道路属性を表す道路情報を含み、
前記情報選択手段は、前記道路属性から規定される制約条件を用いて、前記広告情報を絞り込むことを特徴とする請求項5に記載の配信装置。
【請求項7】
前記経路情報は、前記車両の現在の位置及び向きを表す現在地情報を含み、
前記情報選択手段は、前記車両の現在の位置及び向きから規定される制約条件を用いて、前記広告情報を絞り込むことを特徴とする請求項5または請求項6に記載の配信装置。
【請求項8】
前記経路情報は、前記車両の目的地を表す目的地情報を含み、
前記情報選択手段は、前記車両の目的地から推定される移動の目的に関連した前記広告情報を抽出することを特徴とする請求項5ないし請求項7のいずれかに記載の配信装置。
【請求項9】
前記情報選択手段は、前記広告情報の広告主が設定した配信条件に従って、前記広告情報を絞り込むことを特徴とすることを特徴とする請求項5ないし請求項8のいずれかに記載の配信装置。
【請求項10】
前記経路情報は、前記予定経路上で一定距離毎に離れた通過点を表す通過点情報を含み、
前記配信条件は、前記通過点と前記広告情報の施設との距離が予め設定された距離内であることを特徴とする請求項9に記載の配信装置。
【請求項11】
前記経路情報は、前記予定経路上で一定距離毎に離れた通過点を、前記車両が通過する予定時刻を表す時刻情報を含み、
前記配信条件は、前記予定時刻が予め設定された時刻の範囲内であることを特徴とする請求項9または請求項10に記載の配信装置。
【請求項12】
前記情報選択手段は、前記車両の乗員が前記広告情報を受け取るための受取条件を表す受取情報を、前記配信側通信手段を介して受信した場合に、該受取条件に従って、前記広告情報を絞り込むことを特徴とすることを特徴とする請求項5ないし請求項11のいずれかに記載の配信装置。
【請求項13】
前記情報記憶手段は、前記車両の乗員が利用した前記広告情報の施設に対する評価を表す広告評価情報を、前記配信側通信手段を介して受信した場合に、前記広告情報リストに前記広告情報と対応付けて記憶し、
前記情報選択手段は、前記車両の乗員が閲覧した前記広告情報についての前記広告評価情報を要求する評価要求を、前記配信側通信手段を介して受信した場合に、受信した該評価要求に基づいて、前記情報記憶手段が記憶する前記広告情報リストの中から前記広告評価情報を選択し、
前記情報選択手段が選択した前記広告評価情報を、前記配信側通信手段を介して送信する第一評価情報送信手段を備えることを特徴とする請求項5ないし請求項12のいずれかに記載の配信装置。
【請求項14】
車両の現在地から目的地に至る予定経路を表す経路情報を取得する経路情報取得手段と、
無線信号を送受信する車両側通信手段と、
前記経路情報取得手段が取得した前記経路情報を、前記車両側通信手段を介して送信する経路情報送信手段と、
前記車両側通信手段を介して受信した広告情報を報知する報知手段と、
を備えることを特徴とする車載装置。
【請求項15】
前記経路情報取得手段は、
前記車両の現在の位置及び向きを表す現在地情報を取得する現在地取得部と、
各種情報を入力するための情報入力部と、
道路地図を表す地図情報を記憶する地図情報記憶部と、
前記現在地取得部が取得した前記現在地情報と、前記情報入力部を介して入力される前記車両の目的地を表す目的地情報と、前記地図情報記憶部から読み出した前記地図情報とに基づいて、前記予定経路を算出する経路算出部と、
を備えることを特徴とする請求項14に記載の車載装置。
【請求項16】
前記広告情報は、該広告情報の施設の位置を表す広告位置と、該広告情報の内容を表す広告内容とが対応付けられ、
前記報知手段は、
前記車両側通信手段を介して受信した前記広告情報と、前記地図情報記憶部から読み出した前記地図情報とに基づいて、前記道路地図上の前記広告位置に、前記広告内容を表示する画面にリンクするアイコンを表示する表示部を備えることを特徴とする請求項15に記載の車載装置。
【請求項17】
前記経路情報取得手段が取得する前記経路情報は、前記経路算出部が算出した前記予定経路を構成する道路の道路属性を表す道路情報を含むことを特徴とする請求項15または請求項16に記載の車載装置。
【請求項18】
前記経路情報取得手段が取得する前記経路情報は、前記現在地取得部が取得した前記現在地情報を含むことを特徴とする請求項15ないし請求項17のいずれかに記載の車載装置。
【請求項19】
前記経路情報取得手段が取得する前記経路情報は、前記情報入力部を介して入力される前記目的地情報を含むことを特徴とする請求項15ないし請求項18のいずれかに記載の車載装置。
【請求項20】
前記車両の乗員が前記広告情報を受け取るための受取条件を表す情報を受取情報として、前記情報入力部を介して入力される該受取情報を、前記車両側通信手段を介して送信する受取情報送信手段を備えることを特徴とする請求項15ないし請求項19のいずれかに記載の車載装置。
【請求項21】
前記受取条件は、前記車両の乗員が所望する広告種別であることを特徴とする請求項20に記載の車載装置。
【請求項22】
前記受取条件は、前記車両の乗員が所望する広告数であることを特徴とする請求項20または請求項21に記載の車載装置。
【請求項23】
前記車両の乗員が利用した前記広告情報の施設に対する評価を表す情報を広告評価情報として、前記情報入力部を介して入力される該広告評価情報を、前記車両側通信手段を介して送信する第二評価情報送信手段を備えることを特徴とする請求項15ないし請求項22のいずれかに記載の車載装置。
【請求項24】
前記車両の乗員が閲覧した前記広告情報についての前記広告評価情報を要求する評価要求を、前記車両側通信手段を介して送信する要求送信手段を備え、
前記報知手段は、前記車両側通信手段を介して受信した前記広告評価情報を報知することを特徴とする請求項15ないし請求項23のいずれかに記載の車載装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−80337(P2009−80337A)
【公開日】平成21年4月16日(2009.4.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−250010(P2007−250010)
【出願日】平成19年9月26日(2007.9.26)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】