情報処理システム、情報処理装置及び情報生成装置
【課題】情報生成装置に書き戻す圧縮データにユーザの好みを反映させることを目的とする。
【解決手段】マルチメディアデータを生成する情報生成装置と、前記情報生成装置と通信可能な情報処理装置とを有する情報処理システムであって、前記情報処理装置は、前記情報生成装置により生成されたマルチメディアデータを受信するデータ受信手段と、前記情報生成装置を介したユーザ操作に応じて前記データ受信手段により受信されたマルチメディアデータに対して圧縮処理する圧縮手段と、前記圧縮手段により圧縮された圧縮データを前記情報生成装置に送信する圧縮データ送信手段とを有し、前記情報生成装置は、前記圧縮データ送信手段により送信された圧縮データを記憶する記憶処理手段とを有することを特徴とする。
【解決手段】マルチメディアデータを生成する情報生成装置と、前記情報生成装置と通信可能な情報処理装置とを有する情報処理システムであって、前記情報処理装置は、前記情報生成装置により生成されたマルチメディアデータを受信するデータ受信手段と、前記情報生成装置を介したユーザ操作に応じて前記データ受信手段により受信されたマルチメディアデータに対して圧縮処理する圧縮手段と、前記圧縮手段により圧縮された圧縮データを前記情報生成装置に送信する圧縮データ送信手段とを有し、前記情報生成装置は、前記圧縮データ送信手段により送信された圧縮データを記憶する記憶処理手段とを有することを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム、情報処理装置、情報生成装置、情報処理方法及びプログラムに関する。特に、デジタルカメラ等の情報生成装置とこの情報生成装置に接続されているコンピュータ等の情報処理装置との間でデータの送受信を行う場合に用いられて好適である。
【背景技術】
【0002】
従来から、デジタルカメラ等の情報生成装置(送信側装置)をコンピュータ等の情報処理装置(ホスト装置)に接続し、情報生成装置が生成した画像データ等のマルチメディアデータを情報処理装置に送信することができるシステムが知られている。例えば、特許文献1には、電子カメラがデータを情報格納装置に転送するとき、圧縮したデータを電子カメラに保存しておくという技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−16865号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述したような技術では、電子カメラが圧縮データを作成しなければならないため、電子カメラの負荷が大きく、電子カメラの処理速度が遅くなってしまうという問題が生じることがあった。
このような問題を解決するために、受信側の情報処理装置が圧縮処理を行い送信側の情報生成装置に送信し、情報生成装置が受信した圧縮データを保存することが考えられる。しかし、この場合であっても、情報生成装置に書き戻す圧縮データにユーザの好みを反映させることはできなかった。すなわち、ユーザが情報生成装置に残しておきたいデータのみを圧縮して残すことができないため、不必要なデータまでが情報生成装置に残り、ユーザは不要なデータを消すという煩わしい作業が必要であった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、マルチメディアデータを生成する情報生成装置と、前記情報生成装置と通信可能な情報処理装置とを有する情報処理システムであって、前記情報処理装置は、前記情報生成装置により生成されたマルチメディアデータを受信するデータ受信手段と、前記情報生成装置を介したユーザ操作に応じて前記データ受信手段により受信されたマルチメディアデータに対して圧縮処理する圧縮手段と、前記圧縮手段により圧縮された圧縮データを前記情報生成装置に送信する圧縮データ送信手段とを有し、前記情報生成装置は、前記圧縮データ送信手段により送信された圧縮データを記憶する記憶処理手段とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、情報処理装置に保存されているマルチメディアデータをユーザによる情報生成装置を介した操作により、所望する圧縮方法により圧縮データを書き戻すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】情報処理システムの概略構成を示す図である。
【図2】情報処理装置の一部機能構成を示すブロック図である。
【図3】情報生成装置の外観構成を示す図である。
【図4】情報生成装置の一部機能構成を示すブロック図である。
【図5】Jpegデータ全体の構造の概略を示す図である。
【図6】RAWデータ全体の構造の概略を示す図である。
【図7】アプリケーションソフトウェアを実行することにより表示される主画面の一例を示す図である。
【図8】アプリケーションソフトウェアを実行することにより表示されるオプション設定画面の一例を示す図である。
【図9】第1の実施形態に係る書き戻しの処理の動作を示すフローチャートである。
【図10】画像データリストの構造の一例を示す図である。
【図11】書き戻し確認画面の一例を示す図である。
【図12】圧縮データの作成の処理の動作を示すフローチャートである。
【図13】メモリカード空き容量判定処理の動作を示すフローチャートである。
【図14】書き戻し停止画面の一例を示す図である。
【図15】カメラ操作に応じた動作を示すフローチャートである。
【図16】動画手動圧縮処理の動作を示すフローチャートである。
【図17】手動書き戻し処理の動作を示すフローチャートである。
【図18】静止画手動圧縮処理の動作を示すフローチャートである。
【図19】第2の実施形態に係る書き戻しの処理の動作を示すフローチャートである。
【図20】情報処理装置による書き戻しの処理の動作を示すフローチャートである。
【図21】情報生成装置による書き戻しの処理の動作を示すフローチャートである。
【図22】書き戻し障害復旧処理の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照して、本発明に係る実施形態について詳細に説明する。
なお、以下では、画像データ等のマルチメディアデータを生成する情報生成装置としてデジタルカメラ(以下、カメラという)を取り上げて説明する。また、情報生成装置で生成したマルチメディアデータを受信する情報処理装置としてパーソナルコンピュータ(以下、PCという)を取り上げて説明する。
【0009】
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る情報処理システムの概略構成を示す図である。
図1に示すように、情報処理システム1は、PC10と、カメラ20とがUSBケーブル22等により通信可能に接続されている。
PC10は、ホスト装置として機能し、後述するハードディスクドライブ等には周辺機器と通信することができるアプリケーション、ドライバ(OS機能含む)がインストールされている。PC10には、画像データ等のマルチメディアデータを画像として表示するモニタ12、マウス14、キーボード18等が接続されている。なお、マウス14には、ユーザが押下するためのマウスボタン16が設けられている。
【0010】
図2は、PCの一部機能構成を示すブロック図である。PC10は、ハードウエア内にオペレーティングシステム(OS)があり、その上にデジタルカメラ用アプリケーションソフトウェア(以下、アプリケーションソフトウェアという)50が位置する。PC10の図示しないCPUが、オペレーティングシステムやアプリケーションソフトウェア50を実行することにより、オペレーティングシステムの機能およびアプリケーションソフトウェア50の機能が実行される。なお、図2では、CPUやオペレーティングシステムのメモリ管理システム等を省略している。
【0011】
図2に示すように、PC10は、記憶部としてのハードディスクドライブ(HDD)30、オペレーティングシステムを構成するファイルシステム32を有している。このような構成により、アプリケーションソフトウェア50がハードウエアを直接制御することなく、ファイルシステム32が、映像データライブラリ31内のファイルの入出力を可能にする。このようなファイルシステム32は周知である。ディスク入出力インターフェース34は、ファイルシステム32がハードディスクドライブ30にデータを読み書きするためのものである。
【0012】
また、PC10は、オペレーティングシステムに含まれる描画管理システム36を有している。描画管理システム36は、アプリケーションソフトウェア50がハードウエアを直接制御することなく画像データを生成する。ビデオインターフェース38は、描画管理システム36で生成される画像データをモニタ12に適合するビデオ信号に変換する。
PC10は、オペレーティングシステムに含まれるキーボード・マウス制御システム35を有している。キーボード・マウス制御システム35は、アプリケーションソフトウェア50がハードウエアを直接制御することなくキーボード18やマウス14からの入力を取得する。キーボードインターフェース42は、キーボード18を接続する。マウスインターフェース44は、マウス14を接続する。
【0013】
PC10は、オペレーティングシステムを構成するイメージデバイス管理システム40を有している。イメージデバイス管理システム40は、デジタルカメラやスキャナー等の画像データを扱うデバイスを管理するもので、接続されているデバイスに適切なデバイスドライバを自動的に割り振る。イメージデバイス管理システム40は、アプリケーションソフトウェア50がデバイスを直接制御することなく、デバイスからの入出力を管理する手段を提供する。また、イメージデバイス管理システム40は、デバイスの接続を検知すると、予め登録されているアプリケーションソフトウェアを起動する。
【0014】
USBインターフェース46は、カメラ20を接続する。カメラ20は、デジタルカメラデバイスドライバ37、イメージデバイス管理システム40を介して、アプリケーションソフトウェア50との間で制御コマンド、状態信号及び画像データ等の送受信を行うことができる。
【0015】
PC10には、カメラ20にアクセスし、カメラ20内の画像の閲覧、ハードディスクドライブ30への保存等が可能なアプリケーションソフトウェア50がインストールされている。
PC10のCPUが、アプリケーションソフトウェア50を実行することにより、PC10は図2に示すような機能を有する。すなわち、PC10には、通信管理部51、映像データ管理部52、UI管理部54、映像データ圧縮部53、映像データライブラリ管理部55を含んで構成される。
通信管理部51は、イメージデバイス管理システム40にアクセスし、カメラ20との間でデータの送受信を管理する。映像データ管理部52は、アプリケーションソフトウェア50で扱う画像データを管理する。UI管理部54は、アプリケーションソフトウェア50でのユーザインタフェースおよび画像表示等を全般的に管理する。映像データ圧縮部53は、映像データ管理部52からの要求により、画像データを圧縮する。映像データライブラリ管理部55は、カメラ20から取得した画像データがハードディスクドライブ30内に構築されている映像データライブラリ31にアクセスする。映像データ管理部52は、通信管理部51を介してカメラ20内の画像データを取得し、映像データライブラリ管理部55を使用して、取得した画像データを映像データライブラリ31に格納する。
【0016】
図3は、カメラの外観構成を示す図である。
カメラ20は、表示部209、操作ボタン210、USBインターフェース205等を有している。表示部209は、液晶ディスプレイであって、各種メニュー画面等を表示する。また、表示部209は、撮影時のファインダーとしての動作や、カメラ20に挿入されているメモリカードに格納されている撮影済みの画像データの再生等に用いられる。
操作ボタン210には、電源ボタン2101、撮影再生切替ボタン2107、撮影モード切替ボタン2106、シャッターボタン2102、メニューボタン2103、セットボタン2104、移動ボタン2105、拡大縮小ボタン2108等が含まれる。
【0017】
電源ボタン2101は、カメラ20の電源をオンにしたりオフにしたりするものである。撮影再生切替ボタン2107は、撮影モードと再生モードとを切り替えるためのものである。撮影モード切替ボタン2106は、動画撮影モードと静止画撮影モードとを切り替えるためのものである。シャッターボタン2102は、撮影を行うためのものである。メニューボタン2103は、カメラの動作を設定、指定するためのメニュー画面を表示させるときに押下するボタンである。ユーザがメニューボタン2103を押すことで、表示部209に各種メニューが表示される。なお、メニューに表示される内容は、カメラの状態によりそれぞれ変化する。セットボタン2104および移動ボタン2105は、メニューを操作するときに使用するものである。移動ボタン2105は、選択項目を移動させる。セットボタン2104は、移動させた選択項目の操作を実現させるためのものである。拡大縮小ボタン2108は、再生モードのときに表示している画像データを表示部209に拡大縮小して表示させるためのものである。
【0018】
図4は、カメラの一部機能構成を示すブロック図である。なお、図4では、CPUや画像再生に関する構成を省略している。
図4に示すように、カメラ20は、撮影システム201、UI管理システム202、ファイル管理システム203、通信管理システム204、UUID管理システム221、不揮発性ROM211、RAM212、メモリカード208等を含んで構成されている。ここで、不揮発性ROM211は、フラッシュROM等の不揮発性記憶部である。また、RAM212は、一時記憶部である。
【0019】
撮影システム201は、撮影を行うための一連の装置であって、例えば、レンズや絞り、CCD、画像処理装置等が含まれる。UI管理システム202は、カメラ20のUI(ユーザインターフェース)を制御するためのものあり、表示部209における表示内容の管理をしたり、操作ボタン210からの入力を管理したりする。ファイル管理システム203は、カメラ20の補助記憶部としてのメモリカード(記憶媒体)208へのアクセスを管理する。本実施形態では、メモリカード208としてSDメモリカードが図示しないカードスロットに挿入されている。撮影システム201で生成された画像データは、ファイルとしてSDメモリカード(以下、メモリカードという)に保存される。なお、本実施形態のカメラ20は、DCF規格に準じたフォルダ構成、ファイルフォーマットで画像データをメモリカード208に記録する。通信管理システム204は、USBインターフェース205を介してPC10との間で通信を行う。UUID管理システム221は、ユニークなID を生成するものである。本実施形態のカメラ20におけるUUID管理システム221は、撮影して画像データが生成されるたびに、ユニークなIDを生成し、画像データのヘッダデータ内にメタデータとして、生成したIDを設定する。不揮発性ROM211は、カメラ20の動作等を制御するための各種パラメータ等を格納するためのものである。本実施形態の不揮発性ROM211には、データ復旧処理のための画像データのUUIDやファイル名、タグ付け機能のための管理情報及びUI管理システム202で必要となるフォントデータ等も格納される。なお、不揮発性ROM211に格納されるデータは、カメラ20の電源がオフにされたとしても記憶されている。RAM212は、カメラ20が動作する上で必要となる様々な処理において、一時的にデータを記憶する必要が生じるときに用いられる。
【0020】
次に、カメラ20が生成するデータのうちJpegデータについて説明する。
図5は、Jpegデータ全体の構造の概略を示す図である。図5において、Jpeg900は、Jpegデータ全体の構造を示し、DCF規格で定められている通りのものである。Jpeg900には、ヘッダ901が含まれている。さらにヘッダ901のうち、MakerNote902内には、UUID903が格納されている。上述したようにUUID903は、UUID管理システム221により生成される。そして、図5に示すように、UUID管理システム221により生成されたUUIDは、ヘッダ901のMakerNote902内に格納される。このUUIDにより、画像データを一意に特定できる。
【0021】
また、カメラ20は、Jpegデータに加え、RAWデータも生成する。
図6は、RAWデータ全体の構造の概略を示す図である。図6において、RAW950は、RAWデータ全体の構造を示す。RAW950には、メタデータ格納エリアとしてのヘッダ951、汎用性及びプレビューの高速性を実現するためのサムネールデータ952、Jpeg圧縮データ953、RAWデータ本体954が含まれている。ヘッダ951には、Jpegと同様にUUID955が格納されている。
【0022】
また、カメラ20は、その他のデータとして動画データも生成する。動画データの場合もJpegやRAWと同様にヘッダ部分に、UUIDが格納されている。なお、本実施形態のカメラでは、動画データの記録方式としてMotion−JPEGを採用している。
【0023】
次に、図7、8を参照して、PC10にインストールされているアプリケーションソフトウェアについて説明する。
図7は、PC10のCPUがアプリケーションソフトウェア50を実行することにより、PC10のモニタ12に表示される主画面500である。
本実施形態では、ユーザがカメラ20とPC10とをUSBケーブル22で接続した後、主画面500の接続ボタン501をマウス14で押下(クリック)することで、PC10とカメラ20との論理的接続が確立される。接続が確立されると、主画面500のサムネール表示エリア510には、カメラ20内のメモリカード208に保存されている画像データの一覧が表示される。図7に示すように、PC10は、各画像データが保持しているサムネール画像データをカメラ20から取得して表示する。例えば、Jpegデータの場合、PC10は、DCF規格で規定されているDCF基本サムネールデータを取得する。この処理については、後述する。
【0024】
PC10とカメラ20との論理的接続が確立すると、PC10は、自動的にカメラ20のメモリカード208中に含まれる画像データをPC10の映像データライブラリ31に取り込む。PC10が取り込む画像データは、PC10のハードディスクドライブ30内に構築されている映像データライブラリ31に保存されていない画像データである。このような設定は、アプリケーションソフトウェア50にプログラムされている。ユーザが映像データライブラリ31内の画像データを参照したい場合、ユーザは、主画面500の映像データライブラリ表示ボタン514をクリックする。ユーザ操作に応じて、PC10は、図7に示すように主画面500のサムネール表示エリア510内に映像データライブラリ31に保存されている画像データのサムネール画像を一覧表示する。
【0025】
PC10とカメラ20との論理的接続を切断する場合には、ユーザが主画面500の切断ボタン502をクリックすることで、PC10とカメラ20との論理的接続が切断される。または、カメラ20からの画像データの転送が終了した時点で自動的にPC10とカメラ20との論理的接続が切断される。ユーザがアプリケーションソフトウェア50を終了する場合には、主画面500の閉じるボタン504をクリックする。このとき、PC10とカメラ20との論理的接続が確立している状態であれば、PC10は、自動的にカメラ20との論理的接続を切断してから、アプリケーションソフトウェア50を終了させる。
主画面500の設定ボタン503は、アプリケーションソフトウェア50の動作を指定するためのオプション設定を行う画面を表示するものである。ユーザが設定ボタン503をクリックすることで、PC10はモニタ12にオプション設定画面を表示する。
【0026】
図8は、オプション設定画面600の一例を示す図である。オプション設定画面600では、圧縮データ書き戻しのための設定を行うことができる。オプション設定画面600で設定されている情報は、映像データ管理部52にて管理される。
ここで、書き戻しについて説明する。まず、PC10とカメラ20とを接続し、カメラ20に挿入されたメモリカード208に保存されている画像データをアプリケーションソフトウェア50でハードディスクドライブ30内に転送している状態であるとする。書き戻しとは、PC10が取得した画像データを圧縮して新たに圧縮データを作成し、その圧縮データをカメラ20に転送することをいう。このとき、PC10は、カメラ20のメモリカード208に保存されているオリジナルの画像データをメモリカード208から削除してもよい。
これにより、カメラ20のメモリカード208の空き容量を増やすことができると共にカメラ20には圧縮された画像データが存在するので、ユーザはカメラ20での画像データの閲覧やカメラ20を直接、プリンタにつないで画像データを印刷すること等ができる。また、後述するように、PC10とカメラ20とを接続しているときに、ユーザがカメラ20を介して圧縮データを選択することにより、PC10に転送されたオリジナルの画像データをPC10に接続されたモニタ12に表示することができる。
【0027】
図8に示すオプション設定画面600において、静止画データ書き戻し指定チェックボックス601は、静止画データをカメラ20が取得した場合に、PC10が圧縮データを生成してカメラ20に書き戻すか否かをユーザが指定するためのものである。チェックされている場合、PC10は書き戻しの処理を行い、チェックされていない場合、PC10は書き戻しの処理を行わない。
【0028】
サイズ指定ボックス602およびサイズ設定ラジオボタン603、604は、静止画データを圧縮する場合のサイズを指定するためのものである。サイズ指定ボックス602は、圧縮後の画像サイズを指定するためのものである。サイズ設定ラジオボタン603、604は、サイズ指定ボックス602で指定された画像サイズが画像データのうち長辺なのか短辺なのかを指定するためのものである。
RAWデータ圧縮方法指定チェックボックス612は、画像データがRAWデータの場合の処理を指定するためのものである。RAWデータ圧縮方法指定チェックボックス612がチェックされている場合、PC10はRAWデータに内蔵されているJpegデータを基に圧縮データを作成する。チェックされていない場合、PC10はRAWデータをデコードした後、圧縮データをJpeg形式で作成する。
【0029】
動画データ書き戻し指定チェックボックス605は、PC10がカメラ20から動画データを取得した場合、圧縮データを生成して、カメラ20に書き戻すか否かを指定する。チェックされている場合、PC10は書き戻しの処理を行い、チェックされていない場合、PC10は書き戻しの処理を行わない。
動画圧縮方法指定ラジオボタン606、607は、動画像データの圧縮方法を指定するためのものである。動画圧縮方法指定ラジオボタン606は、PC10が動画データから第一フレームを抜き出して静止画データ(Jpeg)を圧縮データとして書き戻す場合に指定するためのものである。動画圧縮方法指定ラジオボタン607は、PC10がフレームレートを落とした動画データを生成し、それを圧縮データとして書き戻す場合に指定するためのものである。
【0030】
読み取り専用データ非処理チェックボックス608は、カメラ20のメモリカード208内に読み取り専用属性が設定された画像データが保存されていた場合、PC10がそのデータを取得したときに、書き戻しの処理を行うか否かを指定するためのものである。チェックされている場合、PC10は読み取り専用属性が設定された画像データに対して、書き戻しの処理を行わない。
書き戻し通知設定チェックボックス609は、PC10が書き戻しの処理を行う前に、ユーザに対して通知するか否かを指定するためのものである。チェックされている場合は、PC10は書き戻しの処理の前にモニタ12に通知用のダイアログを表示する。ただし、PC10とカメラ20とが接続されて最初に書き戻し処理が行われるときに、PC10が一度のみ通知用のダイアログを表示し、書き戻しの処理が行われるたびに表示するものではない。
空き容量設定チェックボックス620は、書き戻しの処理が行われた後でも、メモリカード208内の容量をある程度確保しておきたい場合に指定するためのものである。空き容量設定チェックボックス620をチェックすると、空き容量指定入力ボックス621が有効になり、ユーザが確保したいメモリカード208の空き容量を入力することができる。
そして、ユーザがチェックボックスやラジオボタン等をクリックした後、OKボタン619をクリックすることで、PC10の映像データ管理部52が書き戻しの設定を記憶し、管理する。なお、ユーザがキャンセルボタン611をクリックすることで、PC10は書き戻しの設定を中止する。
【0031】
次に、PC10とカメラ20とを接続して、PC10がアプリケーションソフトウェア50を起動した後、PC10による書き戻しの処理について、図9に示すフローチャートを参照して説明する。ここでは、上述したように、本実施形態のPC10は、カメラ20との接続が確立されると、自動的にカメラ20から未取り込みの画像データのみを映像データライブラリ31に保存するものとして説明する。
【0032】
まず、ステップS901において、PC10は、カメラ20との間で論理的接続を確立する。具体的には、ユーザが図7に示した主画面500の接続ボタン501をクリックすることで、PC10の映像データ管理部52が、通信管理部51を介して、カメラ20との接続を開始する。
ステップS902では、PC10が接続を確立した後、書き戻しフラグをTRUEに設定する。ここで、書き戻しフラグとは、映像データ管理部52内に保持されているものであって、書き戻しの処理をユーザが設定しない場合の処理に用いられる。
【0033】
ステップS903では、PC10は、カメラ20のメモリカード208内に保存されている画像データのリストをカメラ20に要求して、要求した画像データリストを取得する。
ここで、図10に示すように、画像データリスト1200は、画像データ数に相当する要素数N1201、画像データにアクセスするためのハンドル1202、メタデータ1203、読み取り専用属性1204及びサムネール画像データ1205等が含まれている。また、メタデータ1203には、画像データを一意に特定するためのUUIDが含まれている。
カメラ20は、画像データリストを要求されると、カメラ20内のメモリカード208に保存されている全画像データが含めるように画像データリストを作成する。なお、リストの作成方法の説明については、省略する。
【0034】
ステップS904以降では、画像データリストに含まれる各要素に対して、1番目の要素からN番目の要素についての処理が行われる。ステップS904では、PC10が全要素について処理したか否かを判定する。すなわち、処理中の要素番号をnとすると、PC10は、nがNを超えているか否かをチェックする。したがって、以後、ステップS904ではnが1からNまで変化し、PC10が全ての要素について処理を終了した場合、ステップS928に処理を進める。そして、ステップS928では、PC10は、メモリカード208の空き容量チェック処理を行う。この空き容量チェック処理については、後述する。
【0035】
次に、ステップS929では、PC10は、取得したサムネール画像データを図7に示す主画面500のサムネール表示エリア510に表示すると共に選択枠を表示する。ここでは、PC10は、最初にカメラ20から取得した画像データを選択画像とし、その画像データに選択枠530を表示している。その後、PC10は、定常状態となりユーザによるカメラ20を介したユーザ操作(カメラ操作)を待機する。
ステップS930では、PC10は、カメラ20からのカメラ操作を検知したか否かを判定し、カメラ操作を検知した場合、ステップS931にて、PC10はカメラ操作処理に進める。この処理の詳細については、後述する。一方、カメラ操作を検知しない場合、ステップS932にて、PC10は切断イベントを検知したか否かを判定し、検知した場合、PC10はカメラ20との論理的接続を切断する。具体的には、図7に示す切断ボタン502がクリックされた場合や、USBケーブル22が物理的に切断された場合に通信管理部51に通知され、通信管理部51がカメラ20との論理的接続を切断する。
【0036】
また、ステップS904において、PC10が全ての要素について処理を終了していないと判定した場合、ステップS905の処理に進め、PC10は取得したサムネール画像データ図7に示す主画面500のサムネール表示エリア510に表示する。これは、PC10が図10に示す画像データリスト1200に含まれるサムネールデータn1205を表示することにより行われる。
ステップS906において、PC10は、画像データリスト中のn番目の要素に対応する画像データが既に映像データライブラリ31に保存されているか否かを判定する。すなわち、PC10はn番目の要素に対応する画像データが過去に映像データライブラリ31に取り込まれている画像データか否かを調査する。具体的には、映像データライブラリ管理部55が、画像データリスト1200にあるメタデータn1203に含まれているUUIDと同じUUIDを持つ画像データが映像データライブラリ31内に存在するか否かを調査する。なお、この調査の詳細な説明は、省略するが、映像データライブラリ31を管理しているデータベースにアクセスする等、一般的な手法でよい。
n番目の要素に対応する画像データが映像データライブラリ31に存在しない場合、すなわち未取り込み画像データの場合、ステップS907に処理を進める。一方、画像データが映像データライブラリ31に存在する場合、すなわち既に取り込んだ画像データの場合、ステップS904に処理を戻し、PC10は、n+1番目の要素の画像データについて上述した処理を行う。
【0037】
ステップS907では、PC10はカメラ20からn番目の画像データを取得し、映像データライブラリ31に保存する。この処理は、データ受信手段による処理の一例に対応する。具体的には、PC10が画像データリスト1200のハンドルn1202を用いて、ハンドルnに対応する画像データをカメラ20に対して要求し、カメラ20がハンドルnに対応する画像データを送信することにより、PC10が画像データを取得する。
ステップS908では、PC10は映像データ管理部52内に記憶されている書き戻しフラグがTRUEに設定されているか否かを判定し、TRUEに設定されている場合、ステップS909に処理を進め、設定されていない場合、ステップS904に処理を戻す。
ステップS909では、PC10は取得した画像データのデータタイプを判定する。ステップS910では、PC10は取得した画像データのデータタイプがJpegか否かを判定する。Jpegの場合、ステップS911に処理を進める。
【0038】
ステップS911では、PC10は静止画データに対して書き戻し処理を行うように設定されているか否かをチェックする。具体的には、映像データ管理部52が図8に示す静止画データ書き戻し指定チェックボックス601のチェックを調べることにより行われる。静止画データ書き戻し指定チェックボックス601にチェックされている場合、ステップS912に処理を進め、チェックされていない場合、ステップS904に処理を戻す。
ステップS912では、PC10は取得した画像データのサイズが圧縮後の条件に合致しているか否かを判定する。この判定は、図8に示すサイズ指定ボックス602およびサイズ設定ラジオボタン603、604の設定を調べることにより行われる。取得した画像データのサイズが設定された設定値以内であれば、圧縮処理を行う必要がないため、ステップS904に処理を戻す。例えば、カメラ20から取得したJpegのサイズが、幅600ピクセル、横800ピクセルの場合であって、図6に示すサイズ指定ボックスの値が1600に設定されている場合、取得した画像データのサイズが設定値以内である。したがって、PC10は、画像データを圧縮する必要がなく、ステップS904に処理を戻す。一方、取得した画像データのサイズが設定値よりも多い場合、PC10は、ステップS913に処理を進める。
【0039】
ステップS913では、PC10は取得した画像データのカメラ20内で設定されていた読み取り専用属性を調べると共に、図8にチェックされた読み取り専用データ非処理チェックボックス608の設定値を調べる。ここでは、PC10は取得した画像データの読み取り専用属性が「読み取り専用(Read Only)」であるか否かを、画像データリスト1200の読み取り専用属性n1204がTRUEであるか否かにより判定する。読み取り専用属性n1204がTRUEの場合、画像データは「読み取り専用(Read Only)」である。取得した画像データが読み取り専用であり、読み取り専用データ非処理チェックボックス608にチェックがされている場合、PC10は取得した画像データの書き戻し処理を行わないので、ステップS904に処理を戻す。取得した画像データが読み取り専用ではないか、読み取り専用データ非処理チェックボックス608にチェックがされていない場合、ステップS918に処理を進める。
【0040】
一方、ステップS910において、画像データのデータタイプがJpegデータではないと判定された場合、ステップS914に処理を進め、PC10は、データタイプがRAWデータか否かを判定する。RAWデータの場合、ステップS915に処理を進める。
ステップS915は、ステップS911の処理と同様である。すなわち、映像データ管理部52が静止画データに対して書き戻し処理を行うように設定されているか否かをチェックする。静止画データ書き戻し指定チェックボックス601にチェックされている場合、ステップS913に処理を進め、チェックされていない場合、ステップS904に処理を戻す。
【0041】
一方、ステップS916において、RAWデータではないと判定された場合、ステップ916に処理を進め、PC10は、取得した画像データが動画データか否かを判定する。動画データではない場合、未知のデータとして圧縮処理を行わずステップS904に処理を戻し、動画データの場合、ステップS917に処理を進める。
ステップS917では、PC10は、動画データに対して書き戻し処理を行うように設定されているか否かをチェックする。ここでは、動画データ書き戻し指定チェックボックス605にチェックされている場合、ステップS913に処理を進め、チェックされていない場合、ステップS904に処理を戻す。
【0042】
その後、ステップS918において、PC10は書き戻し処理確認画面を表示する設定にされているか否かをチェックする。ここでは、PC10が書き戻し通知設定チェックボックス609にチェックされているか否かを判定し、チェックされていない場合、ステップS922に処理を進め、チェックされている場合、ステップS919に処理を進める。
ステップS919では、PC10は後述する書き戻し確認画面を既に表示したか否かを判定し、一度表示していた場合、ステップS922に処理を進め、未だ表示していない場合、ステップS920に処理を進める。
ステップS920では、PC10はモニタ12に図11に示すような書き戻し確認画面1100を表示する。
【0043】
ステップS921では、PC10はユーザが書き戻し確認画面1100において、「はい」ボタン1110をクリックして書き戻しを選択したか否かを判定する。書き戻しを選択した場合、ステップS922に処理を進める。「いいえ」ボタン1120を選択し、書き戻しを選択しない場合、ステップS927に処理を進める。ステップS927では、PC10は、映像データ管理部52内のおいて書き戻しフラグをFALSEに設定する。この場合、PC10は、その後の要素に対応する画像データにおいても書き戻し処理を行わないようにする。その後、ステップS904に処理を戻す。
【0044】
一方、ステップS922では、PC10の映像データ圧縮部53は、取得した画像データの圧縮処理を行い、圧縮データを新たに作成する。この処理で作成される圧縮データは、ユーザによるカメラ操作によらずPC10により自動的に作成されるので自動圧縮データともいう。映像データ圧縮部53は、作成した圧縮データを一時的に保存しておく。なお、ステップS922の処理の詳細については、後述する。
ステップS923では、PC10は取得した画像データの圧縮データを作成できたか否か、すなわちエラーが発生したか否かを判定する。圧縮データの作成ができた場合、ステップS924に処理を進め、圧縮データの作成ができなかった場合、ステップS904に処理を戻す。
ステップS924では、PC10は圧縮データをカメラ20に転送する前に、メモリカード208内のオリジナル画像データをカメラ20から削除する。具体的には、PC10の映像データ管理部52が、通信管理部51を介して、カメラ20にハンドルn1202の画像データを削除するコマンドを送信することで、カメラ20はハンドルn1202に対応する画像データを削除する。このようなPC10が、カメラ20に画像データを削除するコマンド(削除指示情報)を送信する処理は、削除指示情報送信手段による処理に一例に対応する。
【0045】
ステップS925では、PC10はステップS922で作成した圧縮データをカメラ20に転送する。この処理は、自動圧縮データ送信手段による処理の一例に対応する。カメラ20では、転送された圧縮データを受信し、その圧縮データをメモリカード208に保存する。この処理は、自動圧縮データ記憶処理手段による処理の一例に対応する。カメラ20が圧縮データを保存するときファイル名は、ステップS924で削除したオリジナル画像データのファイル名と同一にする。
なお、ここでは、ステップS924の処理の後にステップS925の処理を行う場合について説明しているが、PC10がカメラ20に圧縮データの転送を成功したのを確認してから、オリジナルデータを削除するコマンドを送信してもよい。この場合、カメラ20が、圧縮データを受信したとき、テンポラリのファイル名を付けておき、オリジナルファイルを削除した後に、圧縮データのファイル名を削除したオリジナルファイルのファイル名に変更する処理を行う。
次に、ステップS926では、PC10の映像データ圧縮部53は、一時的に保存した圧縮データを削除する。
【0046】
次に、図12に示すフローチャートを参照して、図9に示すステップS922における圧縮データの作成の処理について説明する。このフローチャートは、PC10のCPUがアプリケーションソフトウェア50を実行することにより実現する。
まず、ステップS1201において、PC10は、取得した画像データのデータタイプを調べる。ステップS1202において、PC10は画像データがJpegデータであると判定した場合、ステップS1203に処理を進める。一方、ステップS1202において、Jpegデータではないと判定された場合、ステップS1204に処理を進める。ステップS1204において、PC10は画像データがRAWデータであると判定した場合、ステップS1205に処理を進める。一方、ステップS1204において、PC10がRAWデータではないと判定した場合、ステップS1208に処理を進める。ステップS1208において、PC10は画像データが動画データであると判定した場合、ステップS1209に処理を進める。一方、ステップS1208において、画像データが動画データではないと判定した場合、アプリケーションソフトウェア50が対象としているタイプの画像データではないので、エラー終了とする。
【0047】
そして、ステップS1203では、PC10は、Jpegをデコードして、ビットデータ(例えばBMP形式)の形式に変換する。
ステップS1205では、PC10は、RAWデータの圧縮方法の設定を確認する。ここでは、図8に示すRAWデータ圧縮方法指定チェックボックス612にチェックがされているか否か調べることにより確認する。チェックされている場合、PC10はRAWタイプの画像データに埋め込まれているJpegデータを使用して圧縮データを作成するためにステップS1206に処理を進め、RAWデータからJpegデータを抽出する。チェックされていない場合、ステップS1207に処理進め、PC10は、RAWデータをデコードして、ビットデータ(例えばBMP形式)の形式に変換する。
【0048】
ステップS1213では、PC10は、ビットデータの形式の画像データを圧縮処理する。圧縮処理では、PC10が画像データのリサイズを行う。圧縮後のサイズは、図8のサイズ指定ボックス602、サイズ設定ラジオボタン603、604で指定されている値に合致するように行う。なお、圧縮の方法についてどのような方法であってもよい。
次に、ステップS1214では、PC10は、圧縮後のビットデータをJpegにエンコードする。このとき、PC10は、元の画像データに含まれていたUUIDと同じ値をJpegデータのヘッダ部分、より詳しくは図5に示すUUID903と同じ領域に格納する。このようにすることで、PC10がエンコードしたJpegデータをカメラ20に書き戻した場合、再びPC10とカメラ20とを接続した場合においても、同じUUIDのJpegデータが映像データライブラリ31に存在することになる。したがって、PC10は、再び同じ画像データを映像データライブラリ31に取り込むことがない。
【0049】
一方、ステップS1209では、PC10は図8に示す動画データの圧縮方法の設定を確認する。ここでは、図8に示す動画圧縮方法指定ラジオボタン606、607で設定された値を調べることで確認する。先頭フレームを抽出する方法が選択されている場合、ステップS1210に処理を進め、フレームレートを落とす方法が選択されている場合、ステップS1212に処理を進める。
ステップS1210では、PC10は、動画データから先頭フレームを抽出する処理を行う。本実施形態のカメラ20は、Motion−Jpeg形式で動画像データを作成するので、ここでは、PC10は、動画データからJpegデータを抜き出す処理を行う。
次に、ステップS1211では、PC10は、抜き出したJpegデータに必要なヘッダ情報を書き込む処理を行う。例えば、PC10は、上述したステップS1214のように元の動画データに含まれていたUUIDと同じ値を書き込む処理をする。
【0050】
一方、ステップS1212では、PC10は、動画データのフレームレートを間引く処理を行って、動画データのサイズを圧縮する。さらに、PC10は、圧縮した動画データにオリジナルの動画データのメタデータで設定されていたUUIDと同じ値を残す。
なお、PC10は、ステップS1214およびステップS1212において作成した圧縮データのメタデータに圧縮データフラグを付加する。このようにすることで、カメラ20が、PC10から書き戻しされた圧縮データを受信してモニタ12に表示するときに、付加された圧縮データフラグを参照することで、例えば図7に示すように圧縮データマーク2090を圧縮データと共に表示することができる。この場合、ユーザはカメラ20に保存されている画像データが圧縮データであり、オリジナルデータがPC10に格納されていることが識別可能となる。
また、同様に、PC10が主画面500のサムネール表示エリア510にカメラ20内のメモリカード208に保存されている画像データを表示するとき、画像データが圧縮データである場合、図7に示す圧縮データマーク520を表示することできる。これは、図9に示すステップS905において、PC10がサムネール画像を表示するときに、画像データリスト1200に含まれるメタデータ1203を参照することにより可能である。すなわち、カメラ20に保存されている画像データが圧縮データの場合、メタデータ1203には圧縮データフラグが含まれる。
【0051】
また、カメラ20に保存されている画像データが圧縮前の画像データであり、上述した処理により圧縮データが作成された場合、PC10は、図9のステップS926の後に処理中の画像データに対応するサムネール画像に圧縮データマークを上書きすればよい。これにより、書き戻し処理が一つの画像データに対して行われるたびに、サムネール表示エリア510に表示されているサムネールに圧縮データマークが表示されるので、ユーザは、書き戻し処理の進捗状況を確認することもできる。
【0052】
次に、図13に示すフローチャートを参照して、図9のステップS928のメモリカード空き容量判定処理の詳細について説明する。この処理は、書き戻し処理を行った場合でも、ある程度の空き容量をメモリカード208に確保したい場合に行われる処理である。
まず、ステップS1301では、PC10はメモリカード空き容量を所定量確保する設定がされているか否かを判定する。これは、図8に示す空き容量設定チェックボックス620がチェックされているか否かを確認することにより行われる。チェックされていない場合、空き容量の確保は必要ないので、処理を終了する。チェックされている場合、ステップS1302に処理を進める。
【0053】
ステップS1302では、PC10はメモリカード208の空き容量をカメラ20から取得する。具体的には、映像データ管理部52が、通信管理部51を経由してカメラ20に対して、空き容量をPC10に送信するように指示するコマンドを送信することで、カメラ20がメモリカード208の空き容量のデータを取得する。
ステップS1303では、PC10は取得した空き容量がユーザにより予め設定された値より少ないか否かを判定する。ここで、ユーザが設定されている値とは、図8に示す空き容量指定入力ボックス621において入力された値である。メモリカードの空き容量が設定値より多い場合、以降の処理は必要ないので、処理を終了する。一方、メモリカードの空き容量が設定値より少ない場合、ステップS1304に処理を進める。
【0054】
ステップS1304では、PC10は、画像データリスト1200から削除する候補画像データを検索する。具体的に、PC10は、圧縮データフラグがメタデータ内に存在し、かつ読み取り専用属性がFALSEの画像データのうち、撮影日付が一番古い要素を探す。
ステップS1305では、PC10は上述したような条件に合う画像データが検索されたか否かを判定し、検索された場合、ステップS1306に処理を進め、検索されない場合、ステップS1308に処理を進める。
ステップS1306では、PC10は検索された画像データを削除する。
その後、ステップS1307において、PC10は、削除した画像データに対応する要素を画像データリスト1200から削除する。
一方、ステップS1308では、PC10は図14に示すように書き戻し停止画面1400を表示し、書き戻し処理を停止する旨を表示する。
【0055】
このように、本実施形態では、PC10とカメラ20とを接続することでカメラ20に挿入されているメモリカード208に保存されている画像データがPC10のハードディスクドライブ30に自動的に記憶される。さらに、PC10は、カメラ20のメモリカード208に保存された画像データを新たに圧縮データとして生成し、カメラ20のメモリカード208に書き戻す。したがって、カメラ20において画像データの閲覧や画像データのプリントが可能なままメモリカード208の空き容量を増やすことができる。また、PC10が、圧縮データを作成することにより、高速で圧縮データを生成することができる。また、PC10がカメラ20のメモリカードの空き容量をチェックすることにより、圧縮データを書き戻しても、ユーザが必要とする空き容量を確保することもできる。
【0056】
なお、PC10のイメージデバイス管理システム40が、カメラ20の接続を検知したとき、自動的にアプリケーションソフトウェア50を起動するように登録しておいてもよい。さらに、イメージデバイス管理システム40が自動的にアプリケーションソフトウェア50を起動した場合、自動的に、主画面500の接続ボタン501が押下された場合と同等の処理を行うようにアプリケーションソフトウェア50を設定しておいてもよい。このように設定することで、カメラ20をPC10に接続するだけで書き戻しの処理が行われ、上述と同様な効果が自動的に得られる。
【0057】
次に、図9のステップS930において、PC10がカメラ20を介したカメラ操作を検知した場合の処理ついて説明する。上述ではPC10とカメラ20とを接続すると、カメラ20は、自動的にカメラ20内の画像データをPC10に転送すると同時にPC10は、カメラ20内に画像データを圧縮した圧縮データを書き戻す処理を行っていた。
その後、PC10は、カメラ操作を受け付け、ユーザによるカメラ20の移動ボタン2105の操作に応じて、図7に示す選択枠530を移動して選択画像を変更することができる。また、PC10は、ユーザによりカメラ20のセットボタン2104の押下に応じて、選択画像を別ウィンドウで表示する。PC10は、表示する画像データが静止画データであればカメラ操作による拡大または縮小する操作に応じて、その表示している表示範囲の画像データを生成し、カメラ20に書き戻す。一方、PC10は、表示する画像データが動画データであれば、カメラ操作に応じて、動画データ再生中の一部の動画データまたは動画データ再生中のフレーム画像を生成し、カメラ20に書き戻す。
以下、このようなカメラ操作による手動書き戻し処理方法について説明する。なお、以下で説明する手動書き戻し処理は、カメラ20内に保存されている圧縮データから更に圧縮する処理を行うのではなく、PC10に保存されている圧縮前の画像データを用いて、ユーザの好みに応じた圧縮データを作成する処理である。
【0058】
次に、図9のステップS931のカメラ操作処理について、図15に示すフローチャートを参照して説明する。このフローチャートは、PC10のCPUがアプリケーションソフトウェア50を実行することにより実現する。
まず、ステップS1501では、PC10はユーザによるキーボード18やマウス14を介したPC操作を検知したか否かを判定する。PC操作を検知しない場合、ステップS1502に処理を進め、PC操作を検知した場合、カメラ操作処理を終了する。
ステップS1502では、PC10はユーザによるカメラ20を介したカメラ操作を検知したか否かを判定する。カメラ操作を検知しない場合、ステップS1501に処理を戻し、カメラ操作を検知した場合、ステップS1503に処理を進める。
【0059】
ステップS1503〜ステップS1505では、PC10は、カメラ操作の種類を判断する。すなわち、PC10は、ステップS1503において、カメラ操作がセットボタン2104の押下か否かを判定し、ステップS1504において、移動ボタン2105の押下か否かを判定する。また、PC10は、ステップS1505においてPC10とカメラ20の接続を切断するような、例えば電源ボタン2101等の押下か否かを判定する。
カメラ操作がセットボタン2104の押下であった場合、ステップS1506に処理を進め、PC10は、選択枠530を表示している画像データ、すなわち選択画像の情報を取得する。このとき、PC10が取得する情報は、PC10内に保存されている圧縮前の画像データの情報である。
【0060】
次に、ステップS1507では、PC10は、取得した画像データの情報から画像データが動画データであるか否かを判定する。動画データの場合、ステップS1508の動画手動圧縮処理に進める。この動画手動圧縮処理についての詳細は、後述する。一方、動画データではない場合、ステップS1509に処理を進め、画像データがJpegやRAWであるか否かを判定する。画像データがJpegやRAWの場合、ステップS1510の静止画手動圧縮処理に進める。この静止画手動圧縮処理についての詳細は、後述する。一方、画像データがJpegやRAWでもない場合、ステップS1510に処理を戻す。
なお、ステップS1504において、カメラ操作が移動ボタン2105の場合、ステップS1511に処理を進め、PC10は、移動ボタン2105の操作に応じて選択枠530を移動して選択画像を変更する。また、ステップS1505において、カメラ操作が切断するような操作ではない場合、ステップS1501に処理を戻す。なお、ここでは、選択画像の取得方法や選択枠移動の処理方法についての説明は省略する。
【0061】
次に、図16に示すフローチャートを参照して、図15のステップS1508の動画手動圧縮処理について説明する。
まず、ステップS1601では、PC10は、動画データの先頭フレームを主画面500と異なる別ウィンドウに表示する。この処理は、再生処理手段による処理に一例に対応する。
続いて、ステップS1602では、PC10は、動画データのレリーズフラグ(動画レリーズフラグ)を初期化する。ここで、動画レリーズフラグは、動画データから一部の動画データを抜き出して圧縮する場合に、録画開始フレーム位置を特定するレリーズであったか、録画終了フレーム位置を特定するレリーズであったかの判断に使用する。すなわち、PC10が動画データを再生し、動画レリーズフラグがTRUEの場合、レリーズのカメラ操作があったときのフレームを録画終了フレーム位置として特定する。また、動画レリーズフラグがFALSEのときに、レリーズのカメラ操作があったときのフレームを録画開始フレーム位置として特定する。ここでは、例えばPC10の映像データ圧縮部53が動画レリーズフラグがTRUEであるかFALSEであるかの設定を記憶し、管理する。
【0062】
そして、ステップS1603では、PC10はユーザによるレリーズのカメラ操作を検知したか否かを判定する。ここでは、レリーズのカメラ操作としては、PC10はシャッターボタン2102の押下を検知するものとする。レリーズを検知した場合、ステップS1604に処理を進め、PC10は撮影モードが動画撮影モードであるか否かを判定する。撮影モードが動作撮影モードの場合、ステップS1605に処理を進め、撮影モードが動作撮影モードでない場合、ステップS1606に処理を進める。ステップS1606では、PC10は撮影モードが静止画撮影モードであるか否かを判定する。
ここで、撮影モードが動画撮影モードに設定されている場合、動画データから一部の動画データを抜き出す処理となり、撮影モードが静止画撮影モードに設定されている場合、動画データから静止画データを抜き出す処理となる。
【0063】
撮影モードが動画撮影モードに設定されている場合、ステップS1605において、PC10は、動画レリーズフラグがTRUEか否かを判定する。動画レリーズフラグがTRUEの場合、ステップS1606に処理を進める。一方、動画レリーズフラグがFALSEの場合、ステップS1610に処理を進め、PC10は、動画レリーズフラグをTRUEに設定する。続いて、ステップS1611では、PC10は、動画データの録画開始フレーム位置を記録する。このようにレリーズを検知したときのフレームを録画開始フレーム位置として決定することで、PC10は動画データから一部の動画データを抜き出す録画開始フレームを特定することができる。
【0064】
一方、ステップS1606において、PC10は、動画終了フレーム位置を記録する。このようにレリーズを検知したときのフレームを動画終了フレーム位置として決定することで、PC10は動画データから一部の動画データを抜き出す録画終了フレームを特定することができる。
ステップS1607では、PC10は、動画レリーズフラグをFALSEに戻す。
次に、ステップS1608では、PC10は、ステップS1611で記録した録画開始フレーム位置からステップS1606で記録した録画終了フレーム位置までの、圧縮データとしての動画データを作成する。このとき、PC10は、動画データに必要なメタデータも圧縮前の動画データと同じように設定する。ただし、メタデータに含まれるUUID(識別情報)については、PC10は圧縮前の動画データに枝番を設定する等して、異なるUUIDを付加するが、圧縮後と圧縮前との動画データを対応付けられるようなIDとする。PC10は、作成した圧縮データを一時的に保存しておく。
【0065】
また、他にUUIDを付加して対応付ける方法としては、例えば、PC10が異なるUUIDを圧縮データに付加し、圧縮前データのUUIDとの関係を対応付けたリストを作成することによっても実現できる。このようにすることで、同一データに対して、例えば一回再生の間、手動圧縮処理および書き戻し処理をユーザが好きなだけ行うことができ、圧縮前データを圧縮データから検索することも容易である。
このようにUUIDを圧縮データに付加する処理は、後述するステップS1612において動画データから静止画データを作成する処理や、図18において後述する静止画データから静止画データを作成するステップS1804の処理でも用いることができる。
ステップS1609では、PC10は、手動書き戻し処理を行う。この手動書き戻し処理の詳細は、後述する。
【0066】
一方、ステップS1606において、撮影モードが静止画撮影モードに設定されている場合、以降の処理において、PC10は、動画データから静止画データを作成する。
ステップS1612では、PC10は、レリーズが押下されたときのフレームを静止画データとして抽出する。PC10は、抽出した静止画データを圧縮データとして、一時的に保存しておく。ここでは、静止画データのデータタイプをJpegとする。
ステップS1613では、PC10は、Jpegのヘッダ情報として必要な情報を書き込む。ここでは、Jpegのヘッダに上述したUUIDを設定する。
続いて、ステップS1614では、PC10は、手動書き戻し処理を行う。この手動書き戻し処理の詳細は、後述する。
【0067】
次に、ステップS1615では、PC10は、動画データの最後のフレームまで表示したかを判定する。現在の表示しているフレームが最後のフレームでない場合、ステップS1616に処理を進め、PC10は、動画データの次のフレームを表示し、ステップS1603に処理を戻す。一方、最後のフレームの場合、ステップS1617に処理を進め、PC10は、動画レリーズフラグがTRUEか否かを判定する。動画レリーズフラグがTRUEの場合、ステップS1618に処理を進める。この場合、動画の録画開始フレーム位置は記憶しているが終了フレーム位置が指定されていない状態であるため、PC10は、動画データの最後のフレームを録画終了フレーム位置として記録し、上述したステップS1607からの動画データ作成の処理に進める。
一方、ステップS1617において、動画レリーズフラグがFALSEの場合、ステップS1619に処理を進め、PC10は、表示していた別ウィンドウを閉じて動画手動圧縮処理を終了する。
なお、本実施形態では、最後のフレームまで再生したら別ウィンドウを閉じるという処理にしたが、ユーザによるカメラ20のボタンを検知してから終了するように処理を行ってもよい。
【0068】
次に、図16のステップS1609およびステップS1614における手動書き戻し処理について、図17に示すフローチャートを参照して説明する。
まず、ステップS1701では、PC10は、書き戻す圧縮データの保存サイズ容量を取得する。
次に、ステップS1702では、PC10は、カメラ20のメモリカード208の空き容量を取得して、圧縮データを保存するための空き容量が不足しているか否かを判定する。空き容量が不足している場合、ステップS1703に処理を進め、PC10は図14に示すように書き戻し停止画面1400を表示し、書き戻し処理を停止する旨を表示する。一方、空き容量が不足していない場合、ステップS1704に処理を進める。
【0069】
ステップS1704では、PC10は作成した圧縮データをカメラ20に転送することで書き戻しの処理を行う。この処理は、圧縮データ送信手段による処理の一例に対応する。一方、カメラ20は、転送された圧縮データを受信して、メモリカード208に保存する。この処理は、記憶処理手段による処理の一例に対応する。
ステップS1705では、PC10は一時的に保存していた圧縮データを削除する。
ステップS1706では、PC10はカメラ20に圧縮前の元となった画像データ、または自動での書き戻し処理によって書き戻された圧縮データがある場合、そのデータを削除するようにコマンドを送信する。カメラ20は、コマンドに対応するデータを削除して、手動書き戻しの処理を終了する。
ここで、ステップS1706のように圧縮データ等を削除するのは、ユーザが自ら手動書き戻しにより圧縮データを作成するためのカメラ操作を行っているのであれば、自動での書き戻しの処理において書き戻された圧縮データは不要であると想定されるためである。なお、自動での書き戻し圧縮データを削除するか否かは、設定画面等でユーザが選択できるようにしてもよい。また、PC10は、ステップS1706の処理を行い、カメラ20のメモリカード208の空き容量を確保してから、ステップS1704の書き戻しの処理を行ってもよい。
【0070】
次に、図18に示すフローチャートを参照して、図15のステップS1510の静止画手動圧縮処理について説明する。
まず、ステップS1801では、PC10は、選択されている静止画データを主画面500と異なる別ウィンドウに表示する。この処理は、表示処理手段により処理の一例に対応する。
ステップS1802では、PC10はユーザによるレリーズのカメラ操作を検知したか否かを判定する。レリーズを検知した場合、ステップS1803に処理を進め、PC10は、撮影モードが静止画撮影モードであるか否かを判定する。撮影モードが静止画撮影モードの場合、ステップS1804に処理を進める。撮影モードが動画撮影モードや再生モード等、静止画撮影モード以外の場合、ステップS1802に処理を戻す。すなわち、ユーザがレリーズを押下するカメラ操作を行ったとしても、撮影モードが静止画撮影モードではない場合、PC10は書き戻しの処理を行わない。
【0071】
一方、ステップS1802において、レリーズを検知しない場合、ステップS1806に処理を進め、PC10は、ユーザにより拡大縮小ボタン2108を押下するカメラ操作を検知したか否かを判定する。拡大縮小ボタン2108のカメラ操作を検知した場合、ステップS1807に処理を進める。
ステップS1807では、ユーザによる拡大縮小ボタン2108のカメラ操作によりカメラ20が表示部209に表示している画像データの表示範囲が変更されるため、PC10は、カメラ20から表示範囲を取得する。
次に、ステップS1808では、PC10は、取得した表示範囲になるように別ウィンドウに表示している画像データの表示範囲を変更する。この後、ステップS1802に処理を進める。
【0072】
一方、ステップS1806において、拡大縮小ボタン2108を検知しない場合、ステップS1809に処理を進め、PC10は、ユーザによりセットボタン2104を押下するカメラ操作を検知したか否かを判定する。セットボタン2104のカメラ操作を検知した場合、ステップS1810に処理を進める。
ステップS1810では、PC10は、表示していた別ウィンドウを閉じて静止画手動圧縮処理を終了する。
一方、ステップS1803において、撮影モードが静止画撮影モードの場合、ステップS1804に処理を進め、PC10は、表示している画像データの表示範囲(表示領域)で圧縮データとしての静止画データを作成する。
次に、ステップS1805では、PC10は、図17に示す手動書き戻しの処理を行う。
【0073】
本実施形態の静止画手動圧縮処理では、静止画データに対して拡大縮小を行った上で、その表示範囲で書き戻す処理を行う場合について説明したが、他にも、様々な画像処理を行った上で画像データを書き戻す処理を行ってもよい。この画像処理には、例えば、色の変換、赤目補正、ノイズ除去等が含まれる。このとき、保存サイズが元のデータよりも増えてしまう可能性があるため、データを書き戻すときは、圧縮して書き戻す等、保存サイズを小さくする処理を行ってもよい。また、オプションとして、ユーザによる設定により保存サイズを小さくせずに書き戻すようにしてもよい。
【0074】
このように、本実施形態では、PC10がユーザによるカメラ操作を受け付け、ユーザが所望する圧縮データを作成することができる、
また、圧縮前のデータと書き戻した圧縮データとはUUIDにより対応付けているので、書き戻した圧縮データをユーザによるカメラ操作により選択して、圧縮前のデータを再生することができる。例えば、図16のステップS1601において、PC10は、カメラ操作によって選択された圧縮前の動画データの先頭フレームを別ウィンドウに表示し、その後カメラ操作がなければ最後のフレームまで自動的に再生する。
また、この方法以外にも、図16のステップS1601において、PC10は、先頭フレームではなく、カメラ操作によって選択された再生開始位置のフレームから再生してもよい。すなわち、手動書き戻しによって、動画データから圧縮データとしての静止画データを複数枚、カメラ20に書き戻している場合を想定する。この場合、PC10は、動画データの再生開始のフレーム位置を圧縮データのメタデータに書き込んでおいたり、リストとして保存したりすることで、再生開始位置のフレームを特定する。このようにすることで、長時間撮影された動画データの場合であっても、ユーザが再生したい位置でカメラ20に静止画データの書き戻しを行い、その書き戻した圧縮データをインデックスとしてアプリケーション上で再生できることになり、使い勝手が向上する。
【0075】
このように、本実施形態によれば、自動で圧縮データをカメラ20に書き戻した後、ユーザの好みに応じて画像データから取り出したい一部のみを書き戻すことができる。また、圧縮前のデータや自動で書き戻したデータは、カメラ20から削除することにより、メモリカードの空き容量を圧迫することなく、ユーザの好みに最も適した画像データのみを保存しておくことができる。また、ユーザは特に指定しなくとも、自動での書き戻しの処理により、自動的にカメラ20のメモリカードの空き容量を圧迫させないで画像データを残すことができる。さらに、ユーザが所望する場合は、手動書き戻しにより、ユーザの好みの圧縮データやその圧縮方法を指定して書き戻しを行うことができる。
【0076】
また、手動書き戻しの処理では、一つの画像データから幾つもの圧縮データを作成して書き戻すことができるので、例えば、動画データを前半のお気に入りシーンと、後半のお気に入りシーンに分けてカメラ20に保存しておくことができる。また、手動書き戻しの処理は、ユーザによるカメラ操作のみで行えるため、カメラ操作に慣れたユーザは新たに操作を覚える必要がなく、ユーザは非常に容易に操作することができる。
また、カメラ20に書き戻した圧縮データは、PC10に保存している圧縮前のデータのUUIDと対応付けられたUUIDが付されている。したがって、一度接続を切ってから再接続した場合も、カメラ20内に保存された圧縮データをカメラ操作によって選択して、PC10内にある圧縮前データを再生させることが可能である。
【0077】
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態に係る情報処理システムについて説明する。なお、本実施形態に係る情報処理システム1のPC10とカメラ20との構成は、第1の実施形態と同様であり、その説明は省略する。
次に、第2の実施形態に係る情報処理システム1のPC10による書き戻しの処理について、図19に示すフローチャートを参照して説明する。
図19に示すフローチャートは、ステップS901の処理の後、ステップS1901の書き戻し障害復旧処理が追加されている点で、第1の実施形態の図9に示すフローチャートと異なっている。また、ステップS923の処理の後、ステップS1902において、圧縮データをカメラに転送する処理が第1の実施形態と異なっている。なお、第1の実施形態の図9に示すフローチャートと同一の処理については、同一のステップ番号を付して、その説明を省略する。
【0078】
まず、ステップS1902について説明する。
ステップS1902では、PC10はステップS922で作成した圧縮データをカメラ20のメモリカード208に保存する書き戻しの処理を行う。
ここでは、図20、図21に示すフローチャートを参照して、図19のステップS1902の書き戻し処理について説明する。
まず、図20に示すフローチャートにおいて、ステップS2001では、PC10は、カメラ20に対して書き戻し処理開始コマンドを送信する。このとき、PC10は、パラメータとして書き戻す圧縮データのデータサイズ、すなわち図19のステップS922において作成した圧縮データのデータサイズ、ファイル名および圧縮データに含まれているUUIDを送信する。したがって、ここでは、PC10は、圧縮データの送信を行わない。
【0079】
ステップS2002では、PC10は、書き戻し開始コマンドが成功したか否かを判定する。具体的には、PC10は、カメラ20から後述するような書き戻し開始コマンドが正常終了したことを示す値を受信した場合、書き戻し開始コマンドが成功したと判定する。成功した場合、ステップS2003に処理を進める。成功しない場合、処理を終了する。
ステップS2003では、PC10は、カメラ20に書き戻しを行う圧縮データと共に圧縮データ送信コマンドを送信する。本実施形態では、必ず、ステップS2001の書き戻し処理開始コマンドを送信した直後に、圧縮データを送信するようになっている。
【0080】
次に、図21は、書き戻しの処理におけるカメラ20の動作処理を示すフローチャートである。このフローチャートは、カメラ20のCPUが、不揮発性ROM211に格納されたプログラムを実行することにより実現する。
まず、ステップS2101では、カメラ20は、PC10からの書き戻し処理開始コマンドを受信する。書き戻し処理開始コマンドには、上述したように圧縮データのデータサイズ、ファイル名および圧縮データに含まれているUUIDが含まれている。
ステップS2102において、カメラ20は、受信したパラメータから圧縮データのデータサイズ(データ容量)がメモリカード208の空き容量より少ないか否かを判定する。この処理は、比較手段により処理の一例に対応する。比較結果によりデータサイズが空き容量より少ないと判定した場合、ステップS2103に処理を進め、カメラ20は、特殊処理フラグをFALSEに設定する。ここで、特殊処理フラグとは、カメラ20の不揮発性ROM211に格納されたプログラム内で使用するフラグであって、メモリカード208の空き容量が少ない場合に行う特殊処理が必要か否かを示すものである。なお、この処理は、カメラ20に限られず、PC10が行ってもよい。この場合、PC10は、カメラ20からメモリカード208の空き容量の情報を取得すればよい。
【0081】
一方、ステップS2102において、データサイズが空き容量より少なくない場合、ステップS2104に処理を進める。
ステップS2104では、カメラ20は、特殊処理フラグをTRUEに設定する。
次に、ステップS2105では、書き戻し処理開始コマンドのパラメータに含まれるUUIDとファイル名(ファイル名情報)を不揮発性ROM211に記憶する。この処理は、識別情報記憶処理手段による処理の一例に対応する。
次に、ステップS2106では、カメラ20は、書き戻し処理開始コマンドを正常終了する。ここでは、カメラ20は、PC10に対して、正常終了したことを示す値を送信する。
【0082】
ステップS2107では、カメラ20は、次にPC10から送信されるコマンドを待機する。
ステップS2108では、カメラ20は、受信したコマンドが圧縮データ送信コマンドであるか否かを判定する。圧縮データ送信コマンドではない場合、ステップS2109に処理を進め、カメラ20は、不揮発性ROM211に記憶したUUIDとファイル名とを削除した後、エラー終了する。
【0083】
一方、ステップS2108において、圧縮データ送信コマンドの場合、ステップS2110に処理を進める。
ステップS2110では、カメラ20は、特殊処理フラグの設定がTRUEであるか否かを判定する。TRUEの場合には、ステップS2111に処理を進める。
ステップS2111の処理以降では、圧縮データのデータサイズより、メモリカード208の空き容量が少ない場合の処理となる。
すなわち、ステップS2111において、カメラ20は、PC10から圧縮データ送信コマンドと共に送信された圧縮データをRAM212に一時的に記憶する。この処理は、一時記憶処理手段による処理の一例に対応する。
【0084】
次に、ステップS2112では、カメラ20は、メモリカード208内の元の画像データ、すなわちオリジナル画像データを削除する。この処理は、データ削除手段による処理の一例に対応する。
次に、ステップS2113では、カメラ20は、RAM212に一時的に記憶した圧縮データをメモリカード208に移動する。この処理は、補助記憶処理手段による処理の一例に対応する。このとき、カメラ20は、不揮発性ROM211に記憶した圧縮データのファイル名を付加する。
ステップS2114では、カメラ20は、不揮発性ROM211に記憶したUUIDおよびファイル名を削除する。
【0085】
一方、ステップS2110において、特殊処理フラグがFALSEに設定されている場合、すなわちメモリカード208に十分な空き容量がある場合、ステップS2115に処理を進める。
ステップS2115では、カメラ20は、PC10から圧縮データ送信コマンドと共に送信された圧縮データをメモリカード208に保存する。このとき、カメラ20は、この圧縮データに一時的なファイル名を付加する。このファイル名は、自身で認識可能で再生可能なものであることが望ましい。
次に、ステップS2116では、カメラ20は、メモリカード208内の元の画像データ、すなわちオリジナル画像データを削除する。このとき、カメラ20は、削除した画像データのファイル名をRAM212に記憶する。
最後に、ステップS2117では、カメラ20は、メモリカード208に保存した圧縮データのファイル名をステップS70で作成した、ファイルのファイル名をステップS2116において削除した画像データのファイル名に変更する。
【0086】
次に、メモリカード208の空き容量が少ない場合において、図16のステップS2112〜ステップS2113の処理の完了までの間に、電源のオフやケーブルの接続不良等による論理的または物理的な接続の切断が起こったとする。この場合、圧縮データが正しくメモリカード208に書き戻されないことになる。
そこで、本実施形態では、PC10とカメラ20との接続を開始したときに、障害が起きた場合の復旧処理を行うようにしている。この処理は、図19に示すフローチャートのステップS1901の書き戻し障害復旧処理に相当する。
【0087】
次に、図22のフローチャートを参照して、図19に示すフローチャートのステップS1901の書き戻し障害復旧処理について説明する。
まず、ステップS2201では、PC10は、カメラ20に対して不揮発性ROM211に記憶されているUUIDおよびファイル名を要求する。
ステップS2202では、PC10は、カメラ20からUUIDおよびファイル名の取得に成功したか否かを判定する。取得できなかった場合、一連の処理を終了し、取得できた場合、ステップS2203に処理を進める。
【0088】
ステップS2203では、PC10は、取得したUUIDが付加された画像データを映像データライブラリ31から検索し、検索された画像データの圧縮データを作成する。
次に、ステップS2204では、PC10は、圧縮データをカメラ20に転送する。この処理は、図21に示す書き戻しの処理におけるカメラ20の動作処理を示すフローチャートと同じである。
このように、書き戻し障害復旧処理では、メモリカード208の空き容量が少ない場合に、書き戻し処理中に障害が発生したとしても、カメラ20を同じPC10に再接続すれば、自動的に書き戻し処理が再度行われることになる。
【0089】
なお、書き戻し障害復旧処理が行われる前、カメラ20の不揮発性ROM211にファイル名が記憶されている状態において、カメラ20の撮影が行われることも想定される。この場合、確実に書き戻し障害復旧処理が行われるように、カメラ20は、撮影して生成した新たな画像データのファイル名に、不揮発性ROM211に記憶されているファイル名を使用しないようにする。
また、本実施形態では、カメラ20の不揮発性ROM211にファイル名のみを記憶しているが、それに限定されることなく、置き換えられるファイルが格納されているフォルダ名等を含んでいてもよい。
【0090】
また、カメラ20の不揮発性ROM211にUUIDおよびファイル名を記憶している状態で、カメラ20とPC10とを接続した場合、PC10がカメラ20に対してUUID、ファイル名を要求し所望の圧縮データを作成する場合について説明した。カメラ20が、PC10に対してUUIDが一致する画像データの圧縮データを作成するように要求してもよい。
【0091】
このように、本実施形態では、メモリカードに空き容量が十分にある場合には、まず、カメラ20のメモリカード208に記録してから、元の画像データを削除することで、安全にデータの置き換えが可能である。一方、メモリカードに十分な空き容量がない場合には、書き戻すべき画像データのUUIDとファイル名とを不揮発性ROMに記憶することで、障害が発生した際の復旧を自動で行うことができ、信頼性の高いシステムを構築することが可能となる。
【0092】
なお、本実施形態では、自動での書き戻しされた圧縮データのデータサイズがメモリカード208の空き容量より少ないか否かを判定する場合についてのみ説明したが、この場合に限られない。すなわち、例えば図19のカメラ操作処理によって手動で生成された圧縮データについても、カメラが圧縮データのデータサイズがメモリカード208の空き容量より少ないか否かを判定する処理をして、図21に示すフローチャートと同様の処理を行ってもよい。
【0093】
上述した本発明の実施形態における情報処理システム、情報処理装置を構成する各手段、または情報処理方法の各ステップは、PCまたはカメラのRAMやROM等に記憶されたプログラム(アプリケーションソフトウェア)が動作することによって実現できる。このプログラム及びこのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体は本発明に含まれる。
【0094】
また、本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラムもしくは記録媒体等としての実施形態も可能であり、具体的には、一つの機器からなる装置に適用してもよい。
【0095】
なお、本発明は、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムを、システム又は装置に直接、又は遠隔から供給する。そして、そのシステム又は装置のコンピュータが前記供給されたプログラムコードを読み出して実行することによっても達成される場合を含む。
【符号の説明】
【0096】
1:情報処理システム 10:PC(情報処理装置)
20:カメラ(情報生成装置) 30:ハードディスクドライブ
31:映像データライブラリ 50:デジタルカメラ用アプリケーションソフトウェア
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム、情報処理装置、情報生成装置、情報処理方法及びプログラムに関する。特に、デジタルカメラ等の情報生成装置とこの情報生成装置に接続されているコンピュータ等の情報処理装置との間でデータの送受信を行う場合に用いられて好適である。
【背景技術】
【0002】
従来から、デジタルカメラ等の情報生成装置(送信側装置)をコンピュータ等の情報処理装置(ホスト装置)に接続し、情報生成装置が生成した画像データ等のマルチメディアデータを情報処理装置に送信することができるシステムが知られている。例えば、特許文献1には、電子カメラがデータを情報格納装置に転送するとき、圧縮したデータを電子カメラに保存しておくという技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−16865号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述したような技術では、電子カメラが圧縮データを作成しなければならないため、電子カメラの負荷が大きく、電子カメラの処理速度が遅くなってしまうという問題が生じることがあった。
このような問題を解決するために、受信側の情報処理装置が圧縮処理を行い送信側の情報生成装置に送信し、情報生成装置が受信した圧縮データを保存することが考えられる。しかし、この場合であっても、情報生成装置に書き戻す圧縮データにユーザの好みを反映させることはできなかった。すなわち、ユーザが情報生成装置に残しておきたいデータのみを圧縮して残すことができないため、不必要なデータまでが情報生成装置に残り、ユーザは不要なデータを消すという煩わしい作業が必要であった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、マルチメディアデータを生成する情報生成装置と、前記情報生成装置と通信可能な情報処理装置とを有する情報処理システムであって、前記情報処理装置は、前記情報生成装置により生成されたマルチメディアデータを受信するデータ受信手段と、前記情報生成装置を介したユーザ操作に応じて前記データ受信手段により受信されたマルチメディアデータに対して圧縮処理する圧縮手段と、前記圧縮手段により圧縮された圧縮データを前記情報生成装置に送信する圧縮データ送信手段とを有し、前記情報生成装置は、前記圧縮データ送信手段により送信された圧縮データを記憶する記憶処理手段とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、情報処理装置に保存されているマルチメディアデータをユーザによる情報生成装置を介した操作により、所望する圧縮方法により圧縮データを書き戻すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】情報処理システムの概略構成を示す図である。
【図2】情報処理装置の一部機能構成を示すブロック図である。
【図3】情報生成装置の外観構成を示す図である。
【図4】情報生成装置の一部機能構成を示すブロック図である。
【図5】Jpegデータ全体の構造の概略を示す図である。
【図6】RAWデータ全体の構造の概略を示す図である。
【図7】アプリケーションソフトウェアを実行することにより表示される主画面の一例を示す図である。
【図8】アプリケーションソフトウェアを実行することにより表示されるオプション設定画面の一例を示す図である。
【図9】第1の実施形態に係る書き戻しの処理の動作を示すフローチャートである。
【図10】画像データリストの構造の一例を示す図である。
【図11】書き戻し確認画面の一例を示す図である。
【図12】圧縮データの作成の処理の動作を示すフローチャートである。
【図13】メモリカード空き容量判定処理の動作を示すフローチャートである。
【図14】書き戻し停止画面の一例を示す図である。
【図15】カメラ操作に応じた動作を示すフローチャートである。
【図16】動画手動圧縮処理の動作を示すフローチャートである。
【図17】手動書き戻し処理の動作を示すフローチャートである。
【図18】静止画手動圧縮処理の動作を示すフローチャートである。
【図19】第2の実施形態に係る書き戻しの処理の動作を示すフローチャートである。
【図20】情報処理装置による書き戻しの処理の動作を示すフローチャートである。
【図21】情報生成装置による書き戻しの処理の動作を示すフローチャートである。
【図22】書き戻し障害復旧処理の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照して、本発明に係る実施形態について詳細に説明する。
なお、以下では、画像データ等のマルチメディアデータを生成する情報生成装置としてデジタルカメラ(以下、カメラという)を取り上げて説明する。また、情報生成装置で生成したマルチメディアデータを受信する情報処理装置としてパーソナルコンピュータ(以下、PCという)を取り上げて説明する。
【0009】
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る情報処理システムの概略構成を示す図である。
図1に示すように、情報処理システム1は、PC10と、カメラ20とがUSBケーブル22等により通信可能に接続されている。
PC10は、ホスト装置として機能し、後述するハードディスクドライブ等には周辺機器と通信することができるアプリケーション、ドライバ(OS機能含む)がインストールされている。PC10には、画像データ等のマルチメディアデータを画像として表示するモニタ12、マウス14、キーボード18等が接続されている。なお、マウス14には、ユーザが押下するためのマウスボタン16が設けられている。
【0010】
図2は、PCの一部機能構成を示すブロック図である。PC10は、ハードウエア内にオペレーティングシステム(OS)があり、その上にデジタルカメラ用アプリケーションソフトウェア(以下、アプリケーションソフトウェアという)50が位置する。PC10の図示しないCPUが、オペレーティングシステムやアプリケーションソフトウェア50を実行することにより、オペレーティングシステムの機能およびアプリケーションソフトウェア50の機能が実行される。なお、図2では、CPUやオペレーティングシステムのメモリ管理システム等を省略している。
【0011】
図2に示すように、PC10は、記憶部としてのハードディスクドライブ(HDD)30、オペレーティングシステムを構成するファイルシステム32を有している。このような構成により、アプリケーションソフトウェア50がハードウエアを直接制御することなく、ファイルシステム32が、映像データライブラリ31内のファイルの入出力を可能にする。このようなファイルシステム32は周知である。ディスク入出力インターフェース34は、ファイルシステム32がハードディスクドライブ30にデータを読み書きするためのものである。
【0012】
また、PC10は、オペレーティングシステムに含まれる描画管理システム36を有している。描画管理システム36は、アプリケーションソフトウェア50がハードウエアを直接制御することなく画像データを生成する。ビデオインターフェース38は、描画管理システム36で生成される画像データをモニタ12に適合するビデオ信号に変換する。
PC10は、オペレーティングシステムに含まれるキーボード・マウス制御システム35を有している。キーボード・マウス制御システム35は、アプリケーションソフトウェア50がハードウエアを直接制御することなくキーボード18やマウス14からの入力を取得する。キーボードインターフェース42は、キーボード18を接続する。マウスインターフェース44は、マウス14を接続する。
【0013】
PC10は、オペレーティングシステムを構成するイメージデバイス管理システム40を有している。イメージデバイス管理システム40は、デジタルカメラやスキャナー等の画像データを扱うデバイスを管理するもので、接続されているデバイスに適切なデバイスドライバを自動的に割り振る。イメージデバイス管理システム40は、アプリケーションソフトウェア50がデバイスを直接制御することなく、デバイスからの入出力を管理する手段を提供する。また、イメージデバイス管理システム40は、デバイスの接続を検知すると、予め登録されているアプリケーションソフトウェアを起動する。
【0014】
USBインターフェース46は、カメラ20を接続する。カメラ20は、デジタルカメラデバイスドライバ37、イメージデバイス管理システム40を介して、アプリケーションソフトウェア50との間で制御コマンド、状態信号及び画像データ等の送受信を行うことができる。
【0015】
PC10には、カメラ20にアクセスし、カメラ20内の画像の閲覧、ハードディスクドライブ30への保存等が可能なアプリケーションソフトウェア50がインストールされている。
PC10のCPUが、アプリケーションソフトウェア50を実行することにより、PC10は図2に示すような機能を有する。すなわち、PC10には、通信管理部51、映像データ管理部52、UI管理部54、映像データ圧縮部53、映像データライブラリ管理部55を含んで構成される。
通信管理部51は、イメージデバイス管理システム40にアクセスし、カメラ20との間でデータの送受信を管理する。映像データ管理部52は、アプリケーションソフトウェア50で扱う画像データを管理する。UI管理部54は、アプリケーションソフトウェア50でのユーザインタフェースおよび画像表示等を全般的に管理する。映像データ圧縮部53は、映像データ管理部52からの要求により、画像データを圧縮する。映像データライブラリ管理部55は、カメラ20から取得した画像データがハードディスクドライブ30内に構築されている映像データライブラリ31にアクセスする。映像データ管理部52は、通信管理部51を介してカメラ20内の画像データを取得し、映像データライブラリ管理部55を使用して、取得した画像データを映像データライブラリ31に格納する。
【0016】
図3は、カメラの外観構成を示す図である。
カメラ20は、表示部209、操作ボタン210、USBインターフェース205等を有している。表示部209は、液晶ディスプレイであって、各種メニュー画面等を表示する。また、表示部209は、撮影時のファインダーとしての動作や、カメラ20に挿入されているメモリカードに格納されている撮影済みの画像データの再生等に用いられる。
操作ボタン210には、電源ボタン2101、撮影再生切替ボタン2107、撮影モード切替ボタン2106、シャッターボタン2102、メニューボタン2103、セットボタン2104、移動ボタン2105、拡大縮小ボタン2108等が含まれる。
【0017】
電源ボタン2101は、カメラ20の電源をオンにしたりオフにしたりするものである。撮影再生切替ボタン2107は、撮影モードと再生モードとを切り替えるためのものである。撮影モード切替ボタン2106は、動画撮影モードと静止画撮影モードとを切り替えるためのものである。シャッターボタン2102は、撮影を行うためのものである。メニューボタン2103は、カメラの動作を設定、指定するためのメニュー画面を表示させるときに押下するボタンである。ユーザがメニューボタン2103を押すことで、表示部209に各種メニューが表示される。なお、メニューに表示される内容は、カメラの状態によりそれぞれ変化する。セットボタン2104および移動ボタン2105は、メニューを操作するときに使用するものである。移動ボタン2105は、選択項目を移動させる。セットボタン2104は、移動させた選択項目の操作を実現させるためのものである。拡大縮小ボタン2108は、再生モードのときに表示している画像データを表示部209に拡大縮小して表示させるためのものである。
【0018】
図4は、カメラの一部機能構成を示すブロック図である。なお、図4では、CPUや画像再生に関する構成を省略している。
図4に示すように、カメラ20は、撮影システム201、UI管理システム202、ファイル管理システム203、通信管理システム204、UUID管理システム221、不揮発性ROM211、RAM212、メモリカード208等を含んで構成されている。ここで、不揮発性ROM211は、フラッシュROM等の不揮発性記憶部である。また、RAM212は、一時記憶部である。
【0019】
撮影システム201は、撮影を行うための一連の装置であって、例えば、レンズや絞り、CCD、画像処理装置等が含まれる。UI管理システム202は、カメラ20のUI(ユーザインターフェース)を制御するためのものあり、表示部209における表示内容の管理をしたり、操作ボタン210からの入力を管理したりする。ファイル管理システム203は、カメラ20の補助記憶部としてのメモリカード(記憶媒体)208へのアクセスを管理する。本実施形態では、メモリカード208としてSDメモリカードが図示しないカードスロットに挿入されている。撮影システム201で生成された画像データは、ファイルとしてSDメモリカード(以下、メモリカードという)に保存される。なお、本実施形態のカメラ20は、DCF規格に準じたフォルダ構成、ファイルフォーマットで画像データをメモリカード208に記録する。通信管理システム204は、USBインターフェース205を介してPC10との間で通信を行う。UUID管理システム221は、ユニークなID を生成するものである。本実施形態のカメラ20におけるUUID管理システム221は、撮影して画像データが生成されるたびに、ユニークなIDを生成し、画像データのヘッダデータ内にメタデータとして、生成したIDを設定する。不揮発性ROM211は、カメラ20の動作等を制御するための各種パラメータ等を格納するためのものである。本実施形態の不揮発性ROM211には、データ復旧処理のための画像データのUUIDやファイル名、タグ付け機能のための管理情報及びUI管理システム202で必要となるフォントデータ等も格納される。なお、不揮発性ROM211に格納されるデータは、カメラ20の電源がオフにされたとしても記憶されている。RAM212は、カメラ20が動作する上で必要となる様々な処理において、一時的にデータを記憶する必要が生じるときに用いられる。
【0020】
次に、カメラ20が生成するデータのうちJpegデータについて説明する。
図5は、Jpegデータ全体の構造の概略を示す図である。図5において、Jpeg900は、Jpegデータ全体の構造を示し、DCF規格で定められている通りのものである。Jpeg900には、ヘッダ901が含まれている。さらにヘッダ901のうち、MakerNote902内には、UUID903が格納されている。上述したようにUUID903は、UUID管理システム221により生成される。そして、図5に示すように、UUID管理システム221により生成されたUUIDは、ヘッダ901のMakerNote902内に格納される。このUUIDにより、画像データを一意に特定できる。
【0021】
また、カメラ20は、Jpegデータに加え、RAWデータも生成する。
図6は、RAWデータ全体の構造の概略を示す図である。図6において、RAW950は、RAWデータ全体の構造を示す。RAW950には、メタデータ格納エリアとしてのヘッダ951、汎用性及びプレビューの高速性を実現するためのサムネールデータ952、Jpeg圧縮データ953、RAWデータ本体954が含まれている。ヘッダ951には、Jpegと同様にUUID955が格納されている。
【0022】
また、カメラ20は、その他のデータとして動画データも生成する。動画データの場合もJpegやRAWと同様にヘッダ部分に、UUIDが格納されている。なお、本実施形態のカメラでは、動画データの記録方式としてMotion−JPEGを採用している。
【0023】
次に、図7、8を参照して、PC10にインストールされているアプリケーションソフトウェアについて説明する。
図7は、PC10のCPUがアプリケーションソフトウェア50を実行することにより、PC10のモニタ12に表示される主画面500である。
本実施形態では、ユーザがカメラ20とPC10とをUSBケーブル22で接続した後、主画面500の接続ボタン501をマウス14で押下(クリック)することで、PC10とカメラ20との論理的接続が確立される。接続が確立されると、主画面500のサムネール表示エリア510には、カメラ20内のメモリカード208に保存されている画像データの一覧が表示される。図7に示すように、PC10は、各画像データが保持しているサムネール画像データをカメラ20から取得して表示する。例えば、Jpegデータの場合、PC10は、DCF規格で規定されているDCF基本サムネールデータを取得する。この処理については、後述する。
【0024】
PC10とカメラ20との論理的接続が確立すると、PC10は、自動的にカメラ20のメモリカード208中に含まれる画像データをPC10の映像データライブラリ31に取り込む。PC10が取り込む画像データは、PC10のハードディスクドライブ30内に構築されている映像データライブラリ31に保存されていない画像データである。このような設定は、アプリケーションソフトウェア50にプログラムされている。ユーザが映像データライブラリ31内の画像データを参照したい場合、ユーザは、主画面500の映像データライブラリ表示ボタン514をクリックする。ユーザ操作に応じて、PC10は、図7に示すように主画面500のサムネール表示エリア510内に映像データライブラリ31に保存されている画像データのサムネール画像を一覧表示する。
【0025】
PC10とカメラ20との論理的接続を切断する場合には、ユーザが主画面500の切断ボタン502をクリックすることで、PC10とカメラ20との論理的接続が切断される。または、カメラ20からの画像データの転送が終了した時点で自動的にPC10とカメラ20との論理的接続が切断される。ユーザがアプリケーションソフトウェア50を終了する場合には、主画面500の閉じるボタン504をクリックする。このとき、PC10とカメラ20との論理的接続が確立している状態であれば、PC10は、自動的にカメラ20との論理的接続を切断してから、アプリケーションソフトウェア50を終了させる。
主画面500の設定ボタン503は、アプリケーションソフトウェア50の動作を指定するためのオプション設定を行う画面を表示するものである。ユーザが設定ボタン503をクリックすることで、PC10はモニタ12にオプション設定画面を表示する。
【0026】
図8は、オプション設定画面600の一例を示す図である。オプション設定画面600では、圧縮データ書き戻しのための設定を行うことができる。オプション設定画面600で設定されている情報は、映像データ管理部52にて管理される。
ここで、書き戻しについて説明する。まず、PC10とカメラ20とを接続し、カメラ20に挿入されたメモリカード208に保存されている画像データをアプリケーションソフトウェア50でハードディスクドライブ30内に転送している状態であるとする。書き戻しとは、PC10が取得した画像データを圧縮して新たに圧縮データを作成し、その圧縮データをカメラ20に転送することをいう。このとき、PC10は、カメラ20のメモリカード208に保存されているオリジナルの画像データをメモリカード208から削除してもよい。
これにより、カメラ20のメモリカード208の空き容量を増やすことができると共にカメラ20には圧縮された画像データが存在するので、ユーザはカメラ20での画像データの閲覧やカメラ20を直接、プリンタにつないで画像データを印刷すること等ができる。また、後述するように、PC10とカメラ20とを接続しているときに、ユーザがカメラ20を介して圧縮データを選択することにより、PC10に転送されたオリジナルの画像データをPC10に接続されたモニタ12に表示することができる。
【0027】
図8に示すオプション設定画面600において、静止画データ書き戻し指定チェックボックス601は、静止画データをカメラ20が取得した場合に、PC10が圧縮データを生成してカメラ20に書き戻すか否かをユーザが指定するためのものである。チェックされている場合、PC10は書き戻しの処理を行い、チェックされていない場合、PC10は書き戻しの処理を行わない。
【0028】
サイズ指定ボックス602およびサイズ設定ラジオボタン603、604は、静止画データを圧縮する場合のサイズを指定するためのものである。サイズ指定ボックス602は、圧縮後の画像サイズを指定するためのものである。サイズ設定ラジオボタン603、604は、サイズ指定ボックス602で指定された画像サイズが画像データのうち長辺なのか短辺なのかを指定するためのものである。
RAWデータ圧縮方法指定チェックボックス612は、画像データがRAWデータの場合の処理を指定するためのものである。RAWデータ圧縮方法指定チェックボックス612がチェックされている場合、PC10はRAWデータに内蔵されているJpegデータを基に圧縮データを作成する。チェックされていない場合、PC10はRAWデータをデコードした後、圧縮データをJpeg形式で作成する。
【0029】
動画データ書き戻し指定チェックボックス605は、PC10がカメラ20から動画データを取得した場合、圧縮データを生成して、カメラ20に書き戻すか否かを指定する。チェックされている場合、PC10は書き戻しの処理を行い、チェックされていない場合、PC10は書き戻しの処理を行わない。
動画圧縮方法指定ラジオボタン606、607は、動画像データの圧縮方法を指定するためのものである。動画圧縮方法指定ラジオボタン606は、PC10が動画データから第一フレームを抜き出して静止画データ(Jpeg)を圧縮データとして書き戻す場合に指定するためのものである。動画圧縮方法指定ラジオボタン607は、PC10がフレームレートを落とした動画データを生成し、それを圧縮データとして書き戻す場合に指定するためのものである。
【0030】
読み取り専用データ非処理チェックボックス608は、カメラ20のメモリカード208内に読み取り専用属性が設定された画像データが保存されていた場合、PC10がそのデータを取得したときに、書き戻しの処理を行うか否かを指定するためのものである。チェックされている場合、PC10は読み取り専用属性が設定された画像データに対して、書き戻しの処理を行わない。
書き戻し通知設定チェックボックス609は、PC10が書き戻しの処理を行う前に、ユーザに対して通知するか否かを指定するためのものである。チェックされている場合は、PC10は書き戻しの処理の前にモニタ12に通知用のダイアログを表示する。ただし、PC10とカメラ20とが接続されて最初に書き戻し処理が行われるときに、PC10が一度のみ通知用のダイアログを表示し、書き戻しの処理が行われるたびに表示するものではない。
空き容量設定チェックボックス620は、書き戻しの処理が行われた後でも、メモリカード208内の容量をある程度確保しておきたい場合に指定するためのものである。空き容量設定チェックボックス620をチェックすると、空き容量指定入力ボックス621が有効になり、ユーザが確保したいメモリカード208の空き容量を入力することができる。
そして、ユーザがチェックボックスやラジオボタン等をクリックした後、OKボタン619をクリックすることで、PC10の映像データ管理部52が書き戻しの設定を記憶し、管理する。なお、ユーザがキャンセルボタン611をクリックすることで、PC10は書き戻しの設定を中止する。
【0031】
次に、PC10とカメラ20とを接続して、PC10がアプリケーションソフトウェア50を起動した後、PC10による書き戻しの処理について、図9に示すフローチャートを参照して説明する。ここでは、上述したように、本実施形態のPC10は、カメラ20との接続が確立されると、自動的にカメラ20から未取り込みの画像データのみを映像データライブラリ31に保存するものとして説明する。
【0032】
まず、ステップS901において、PC10は、カメラ20との間で論理的接続を確立する。具体的には、ユーザが図7に示した主画面500の接続ボタン501をクリックすることで、PC10の映像データ管理部52が、通信管理部51を介して、カメラ20との接続を開始する。
ステップS902では、PC10が接続を確立した後、書き戻しフラグをTRUEに設定する。ここで、書き戻しフラグとは、映像データ管理部52内に保持されているものであって、書き戻しの処理をユーザが設定しない場合の処理に用いられる。
【0033】
ステップS903では、PC10は、カメラ20のメモリカード208内に保存されている画像データのリストをカメラ20に要求して、要求した画像データリストを取得する。
ここで、図10に示すように、画像データリスト1200は、画像データ数に相当する要素数N1201、画像データにアクセスするためのハンドル1202、メタデータ1203、読み取り専用属性1204及びサムネール画像データ1205等が含まれている。また、メタデータ1203には、画像データを一意に特定するためのUUIDが含まれている。
カメラ20は、画像データリストを要求されると、カメラ20内のメモリカード208に保存されている全画像データが含めるように画像データリストを作成する。なお、リストの作成方法の説明については、省略する。
【0034】
ステップS904以降では、画像データリストに含まれる各要素に対して、1番目の要素からN番目の要素についての処理が行われる。ステップS904では、PC10が全要素について処理したか否かを判定する。すなわち、処理中の要素番号をnとすると、PC10は、nがNを超えているか否かをチェックする。したがって、以後、ステップS904ではnが1からNまで変化し、PC10が全ての要素について処理を終了した場合、ステップS928に処理を進める。そして、ステップS928では、PC10は、メモリカード208の空き容量チェック処理を行う。この空き容量チェック処理については、後述する。
【0035】
次に、ステップS929では、PC10は、取得したサムネール画像データを図7に示す主画面500のサムネール表示エリア510に表示すると共に選択枠を表示する。ここでは、PC10は、最初にカメラ20から取得した画像データを選択画像とし、その画像データに選択枠530を表示している。その後、PC10は、定常状態となりユーザによるカメラ20を介したユーザ操作(カメラ操作)を待機する。
ステップS930では、PC10は、カメラ20からのカメラ操作を検知したか否かを判定し、カメラ操作を検知した場合、ステップS931にて、PC10はカメラ操作処理に進める。この処理の詳細については、後述する。一方、カメラ操作を検知しない場合、ステップS932にて、PC10は切断イベントを検知したか否かを判定し、検知した場合、PC10はカメラ20との論理的接続を切断する。具体的には、図7に示す切断ボタン502がクリックされた場合や、USBケーブル22が物理的に切断された場合に通信管理部51に通知され、通信管理部51がカメラ20との論理的接続を切断する。
【0036】
また、ステップS904において、PC10が全ての要素について処理を終了していないと判定した場合、ステップS905の処理に進め、PC10は取得したサムネール画像データ図7に示す主画面500のサムネール表示エリア510に表示する。これは、PC10が図10に示す画像データリスト1200に含まれるサムネールデータn1205を表示することにより行われる。
ステップS906において、PC10は、画像データリスト中のn番目の要素に対応する画像データが既に映像データライブラリ31に保存されているか否かを判定する。すなわち、PC10はn番目の要素に対応する画像データが過去に映像データライブラリ31に取り込まれている画像データか否かを調査する。具体的には、映像データライブラリ管理部55が、画像データリスト1200にあるメタデータn1203に含まれているUUIDと同じUUIDを持つ画像データが映像データライブラリ31内に存在するか否かを調査する。なお、この調査の詳細な説明は、省略するが、映像データライブラリ31を管理しているデータベースにアクセスする等、一般的な手法でよい。
n番目の要素に対応する画像データが映像データライブラリ31に存在しない場合、すなわち未取り込み画像データの場合、ステップS907に処理を進める。一方、画像データが映像データライブラリ31に存在する場合、すなわち既に取り込んだ画像データの場合、ステップS904に処理を戻し、PC10は、n+1番目の要素の画像データについて上述した処理を行う。
【0037】
ステップS907では、PC10はカメラ20からn番目の画像データを取得し、映像データライブラリ31に保存する。この処理は、データ受信手段による処理の一例に対応する。具体的には、PC10が画像データリスト1200のハンドルn1202を用いて、ハンドルnに対応する画像データをカメラ20に対して要求し、カメラ20がハンドルnに対応する画像データを送信することにより、PC10が画像データを取得する。
ステップS908では、PC10は映像データ管理部52内に記憶されている書き戻しフラグがTRUEに設定されているか否かを判定し、TRUEに設定されている場合、ステップS909に処理を進め、設定されていない場合、ステップS904に処理を戻す。
ステップS909では、PC10は取得した画像データのデータタイプを判定する。ステップS910では、PC10は取得した画像データのデータタイプがJpegか否かを判定する。Jpegの場合、ステップS911に処理を進める。
【0038】
ステップS911では、PC10は静止画データに対して書き戻し処理を行うように設定されているか否かをチェックする。具体的には、映像データ管理部52が図8に示す静止画データ書き戻し指定チェックボックス601のチェックを調べることにより行われる。静止画データ書き戻し指定チェックボックス601にチェックされている場合、ステップS912に処理を進め、チェックされていない場合、ステップS904に処理を戻す。
ステップS912では、PC10は取得した画像データのサイズが圧縮後の条件に合致しているか否かを判定する。この判定は、図8に示すサイズ指定ボックス602およびサイズ設定ラジオボタン603、604の設定を調べることにより行われる。取得した画像データのサイズが設定された設定値以内であれば、圧縮処理を行う必要がないため、ステップS904に処理を戻す。例えば、カメラ20から取得したJpegのサイズが、幅600ピクセル、横800ピクセルの場合であって、図6に示すサイズ指定ボックスの値が1600に設定されている場合、取得した画像データのサイズが設定値以内である。したがって、PC10は、画像データを圧縮する必要がなく、ステップS904に処理を戻す。一方、取得した画像データのサイズが設定値よりも多い場合、PC10は、ステップS913に処理を進める。
【0039】
ステップS913では、PC10は取得した画像データのカメラ20内で設定されていた読み取り専用属性を調べると共に、図8にチェックされた読み取り専用データ非処理チェックボックス608の設定値を調べる。ここでは、PC10は取得した画像データの読み取り専用属性が「読み取り専用(Read Only)」であるか否かを、画像データリスト1200の読み取り専用属性n1204がTRUEであるか否かにより判定する。読み取り専用属性n1204がTRUEの場合、画像データは「読み取り専用(Read Only)」である。取得した画像データが読み取り専用であり、読み取り専用データ非処理チェックボックス608にチェックがされている場合、PC10は取得した画像データの書き戻し処理を行わないので、ステップS904に処理を戻す。取得した画像データが読み取り専用ではないか、読み取り専用データ非処理チェックボックス608にチェックがされていない場合、ステップS918に処理を進める。
【0040】
一方、ステップS910において、画像データのデータタイプがJpegデータではないと判定された場合、ステップS914に処理を進め、PC10は、データタイプがRAWデータか否かを判定する。RAWデータの場合、ステップS915に処理を進める。
ステップS915は、ステップS911の処理と同様である。すなわち、映像データ管理部52が静止画データに対して書き戻し処理を行うように設定されているか否かをチェックする。静止画データ書き戻し指定チェックボックス601にチェックされている場合、ステップS913に処理を進め、チェックされていない場合、ステップS904に処理を戻す。
【0041】
一方、ステップS916において、RAWデータではないと判定された場合、ステップ916に処理を進め、PC10は、取得した画像データが動画データか否かを判定する。動画データではない場合、未知のデータとして圧縮処理を行わずステップS904に処理を戻し、動画データの場合、ステップS917に処理を進める。
ステップS917では、PC10は、動画データに対して書き戻し処理を行うように設定されているか否かをチェックする。ここでは、動画データ書き戻し指定チェックボックス605にチェックされている場合、ステップS913に処理を進め、チェックされていない場合、ステップS904に処理を戻す。
【0042】
その後、ステップS918において、PC10は書き戻し処理確認画面を表示する設定にされているか否かをチェックする。ここでは、PC10が書き戻し通知設定チェックボックス609にチェックされているか否かを判定し、チェックされていない場合、ステップS922に処理を進め、チェックされている場合、ステップS919に処理を進める。
ステップS919では、PC10は後述する書き戻し確認画面を既に表示したか否かを判定し、一度表示していた場合、ステップS922に処理を進め、未だ表示していない場合、ステップS920に処理を進める。
ステップS920では、PC10はモニタ12に図11に示すような書き戻し確認画面1100を表示する。
【0043】
ステップS921では、PC10はユーザが書き戻し確認画面1100において、「はい」ボタン1110をクリックして書き戻しを選択したか否かを判定する。書き戻しを選択した場合、ステップS922に処理を進める。「いいえ」ボタン1120を選択し、書き戻しを選択しない場合、ステップS927に処理を進める。ステップS927では、PC10は、映像データ管理部52内のおいて書き戻しフラグをFALSEに設定する。この場合、PC10は、その後の要素に対応する画像データにおいても書き戻し処理を行わないようにする。その後、ステップS904に処理を戻す。
【0044】
一方、ステップS922では、PC10の映像データ圧縮部53は、取得した画像データの圧縮処理を行い、圧縮データを新たに作成する。この処理で作成される圧縮データは、ユーザによるカメラ操作によらずPC10により自動的に作成されるので自動圧縮データともいう。映像データ圧縮部53は、作成した圧縮データを一時的に保存しておく。なお、ステップS922の処理の詳細については、後述する。
ステップS923では、PC10は取得した画像データの圧縮データを作成できたか否か、すなわちエラーが発生したか否かを判定する。圧縮データの作成ができた場合、ステップS924に処理を進め、圧縮データの作成ができなかった場合、ステップS904に処理を戻す。
ステップS924では、PC10は圧縮データをカメラ20に転送する前に、メモリカード208内のオリジナル画像データをカメラ20から削除する。具体的には、PC10の映像データ管理部52が、通信管理部51を介して、カメラ20にハンドルn1202の画像データを削除するコマンドを送信することで、カメラ20はハンドルn1202に対応する画像データを削除する。このようなPC10が、カメラ20に画像データを削除するコマンド(削除指示情報)を送信する処理は、削除指示情報送信手段による処理に一例に対応する。
【0045】
ステップS925では、PC10はステップS922で作成した圧縮データをカメラ20に転送する。この処理は、自動圧縮データ送信手段による処理の一例に対応する。カメラ20では、転送された圧縮データを受信し、その圧縮データをメモリカード208に保存する。この処理は、自動圧縮データ記憶処理手段による処理の一例に対応する。カメラ20が圧縮データを保存するときファイル名は、ステップS924で削除したオリジナル画像データのファイル名と同一にする。
なお、ここでは、ステップS924の処理の後にステップS925の処理を行う場合について説明しているが、PC10がカメラ20に圧縮データの転送を成功したのを確認してから、オリジナルデータを削除するコマンドを送信してもよい。この場合、カメラ20が、圧縮データを受信したとき、テンポラリのファイル名を付けておき、オリジナルファイルを削除した後に、圧縮データのファイル名を削除したオリジナルファイルのファイル名に変更する処理を行う。
次に、ステップS926では、PC10の映像データ圧縮部53は、一時的に保存した圧縮データを削除する。
【0046】
次に、図12に示すフローチャートを参照して、図9に示すステップS922における圧縮データの作成の処理について説明する。このフローチャートは、PC10のCPUがアプリケーションソフトウェア50を実行することにより実現する。
まず、ステップS1201において、PC10は、取得した画像データのデータタイプを調べる。ステップS1202において、PC10は画像データがJpegデータであると判定した場合、ステップS1203に処理を進める。一方、ステップS1202において、Jpegデータではないと判定された場合、ステップS1204に処理を進める。ステップS1204において、PC10は画像データがRAWデータであると判定した場合、ステップS1205に処理を進める。一方、ステップS1204において、PC10がRAWデータではないと判定した場合、ステップS1208に処理を進める。ステップS1208において、PC10は画像データが動画データであると判定した場合、ステップS1209に処理を進める。一方、ステップS1208において、画像データが動画データではないと判定した場合、アプリケーションソフトウェア50が対象としているタイプの画像データではないので、エラー終了とする。
【0047】
そして、ステップS1203では、PC10は、Jpegをデコードして、ビットデータ(例えばBMP形式)の形式に変換する。
ステップS1205では、PC10は、RAWデータの圧縮方法の設定を確認する。ここでは、図8に示すRAWデータ圧縮方法指定チェックボックス612にチェックがされているか否か調べることにより確認する。チェックされている場合、PC10はRAWタイプの画像データに埋め込まれているJpegデータを使用して圧縮データを作成するためにステップS1206に処理を進め、RAWデータからJpegデータを抽出する。チェックされていない場合、ステップS1207に処理進め、PC10は、RAWデータをデコードして、ビットデータ(例えばBMP形式)の形式に変換する。
【0048】
ステップS1213では、PC10は、ビットデータの形式の画像データを圧縮処理する。圧縮処理では、PC10が画像データのリサイズを行う。圧縮後のサイズは、図8のサイズ指定ボックス602、サイズ設定ラジオボタン603、604で指定されている値に合致するように行う。なお、圧縮の方法についてどのような方法であってもよい。
次に、ステップS1214では、PC10は、圧縮後のビットデータをJpegにエンコードする。このとき、PC10は、元の画像データに含まれていたUUIDと同じ値をJpegデータのヘッダ部分、より詳しくは図5に示すUUID903と同じ領域に格納する。このようにすることで、PC10がエンコードしたJpegデータをカメラ20に書き戻した場合、再びPC10とカメラ20とを接続した場合においても、同じUUIDのJpegデータが映像データライブラリ31に存在することになる。したがって、PC10は、再び同じ画像データを映像データライブラリ31に取り込むことがない。
【0049】
一方、ステップS1209では、PC10は図8に示す動画データの圧縮方法の設定を確認する。ここでは、図8に示す動画圧縮方法指定ラジオボタン606、607で設定された値を調べることで確認する。先頭フレームを抽出する方法が選択されている場合、ステップS1210に処理を進め、フレームレートを落とす方法が選択されている場合、ステップS1212に処理を進める。
ステップS1210では、PC10は、動画データから先頭フレームを抽出する処理を行う。本実施形態のカメラ20は、Motion−Jpeg形式で動画像データを作成するので、ここでは、PC10は、動画データからJpegデータを抜き出す処理を行う。
次に、ステップS1211では、PC10は、抜き出したJpegデータに必要なヘッダ情報を書き込む処理を行う。例えば、PC10は、上述したステップS1214のように元の動画データに含まれていたUUIDと同じ値を書き込む処理をする。
【0050】
一方、ステップS1212では、PC10は、動画データのフレームレートを間引く処理を行って、動画データのサイズを圧縮する。さらに、PC10は、圧縮した動画データにオリジナルの動画データのメタデータで設定されていたUUIDと同じ値を残す。
なお、PC10は、ステップS1214およびステップS1212において作成した圧縮データのメタデータに圧縮データフラグを付加する。このようにすることで、カメラ20が、PC10から書き戻しされた圧縮データを受信してモニタ12に表示するときに、付加された圧縮データフラグを参照することで、例えば図7に示すように圧縮データマーク2090を圧縮データと共に表示することができる。この場合、ユーザはカメラ20に保存されている画像データが圧縮データであり、オリジナルデータがPC10に格納されていることが識別可能となる。
また、同様に、PC10が主画面500のサムネール表示エリア510にカメラ20内のメモリカード208に保存されている画像データを表示するとき、画像データが圧縮データである場合、図7に示す圧縮データマーク520を表示することできる。これは、図9に示すステップS905において、PC10がサムネール画像を表示するときに、画像データリスト1200に含まれるメタデータ1203を参照することにより可能である。すなわち、カメラ20に保存されている画像データが圧縮データの場合、メタデータ1203には圧縮データフラグが含まれる。
【0051】
また、カメラ20に保存されている画像データが圧縮前の画像データであり、上述した処理により圧縮データが作成された場合、PC10は、図9のステップS926の後に処理中の画像データに対応するサムネール画像に圧縮データマークを上書きすればよい。これにより、書き戻し処理が一つの画像データに対して行われるたびに、サムネール表示エリア510に表示されているサムネールに圧縮データマークが表示されるので、ユーザは、書き戻し処理の進捗状況を確認することもできる。
【0052】
次に、図13に示すフローチャートを参照して、図9のステップS928のメモリカード空き容量判定処理の詳細について説明する。この処理は、書き戻し処理を行った場合でも、ある程度の空き容量をメモリカード208に確保したい場合に行われる処理である。
まず、ステップS1301では、PC10はメモリカード空き容量を所定量確保する設定がされているか否かを判定する。これは、図8に示す空き容量設定チェックボックス620がチェックされているか否かを確認することにより行われる。チェックされていない場合、空き容量の確保は必要ないので、処理を終了する。チェックされている場合、ステップS1302に処理を進める。
【0053】
ステップS1302では、PC10はメモリカード208の空き容量をカメラ20から取得する。具体的には、映像データ管理部52が、通信管理部51を経由してカメラ20に対して、空き容量をPC10に送信するように指示するコマンドを送信することで、カメラ20がメモリカード208の空き容量のデータを取得する。
ステップS1303では、PC10は取得した空き容量がユーザにより予め設定された値より少ないか否かを判定する。ここで、ユーザが設定されている値とは、図8に示す空き容量指定入力ボックス621において入力された値である。メモリカードの空き容量が設定値より多い場合、以降の処理は必要ないので、処理を終了する。一方、メモリカードの空き容量が設定値より少ない場合、ステップS1304に処理を進める。
【0054】
ステップS1304では、PC10は、画像データリスト1200から削除する候補画像データを検索する。具体的に、PC10は、圧縮データフラグがメタデータ内に存在し、かつ読み取り専用属性がFALSEの画像データのうち、撮影日付が一番古い要素を探す。
ステップS1305では、PC10は上述したような条件に合う画像データが検索されたか否かを判定し、検索された場合、ステップS1306に処理を進め、検索されない場合、ステップS1308に処理を進める。
ステップS1306では、PC10は検索された画像データを削除する。
その後、ステップS1307において、PC10は、削除した画像データに対応する要素を画像データリスト1200から削除する。
一方、ステップS1308では、PC10は図14に示すように書き戻し停止画面1400を表示し、書き戻し処理を停止する旨を表示する。
【0055】
このように、本実施形態では、PC10とカメラ20とを接続することでカメラ20に挿入されているメモリカード208に保存されている画像データがPC10のハードディスクドライブ30に自動的に記憶される。さらに、PC10は、カメラ20のメモリカード208に保存された画像データを新たに圧縮データとして生成し、カメラ20のメモリカード208に書き戻す。したがって、カメラ20において画像データの閲覧や画像データのプリントが可能なままメモリカード208の空き容量を増やすことができる。また、PC10が、圧縮データを作成することにより、高速で圧縮データを生成することができる。また、PC10がカメラ20のメモリカードの空き容量をチェックすることにより、圧縮データを書き戻しても、ユーザが必要とする空き容量を確保することもできる。
【0056】
なお、PC10のイメージデバイス管理システム40が、カメラ20の接続を検知したとき、自動的にアプリケーションソフトウェア50を起動するように登録しておいてもよい。さらに、イメージデバイス管理システム40が自動的にアプリケーションソフトウェア50を起動した場合、自動的に、主画面500の接続ボタン501が押下された場合と同等の処理を行うようにアプリケーションソフトウェア50を設定しておいてもよい。このように設定することで、カメラ20をPC10に接続するだけで書き戻しの処理が行われ、上述と同様な効果が自動的に得られる。
【0057】
次に、図9のステップS930において、PC10がカメラ20を介したカメラ操作を検知した場合の処理ついて説明する。上述ではPC10とカメラ20とを接続すると、カメラ20は、自動的にカメラ20内の画像データをPC10に転送すると同時にPC10は、カメラ20内に画像データを圧縮した圧縮データを書き戻す処理を行っていた。
その後、PC10は、カメラ操作を受け付け、ユーザによるカメラ20の移動ボタン2105の操作に応じて、図7に示す選択枠530を移動して選択画像を変更することができる。また、PC10は、ユーザによりカメラ20のセットボタン2104の押下に応じて、選択画像を別ウィンドウで表示する。PC10は、表示する画像データが静止画データであればカメラ操作による拡大または縮小する操作に応じて、その表示している表示範囲の画像データを生成し、カメラ20に書き戻す。一方、PC10は、表示する画像データが動画データであれば、カメラ操作に応じて、動画データ再生中の一部の動画データまたは動画データ再生中のフレーム画像を生成し、カメラ20に書き戻す。
以下、このようなカメラ操作による手動書き戻し処理方法について説明する。なお、以下で説明する手動書き戻し処理は、カメラ20内に保存されている圧縮データから更に圧縮する処理を行うのではなく、PC10に保存されている圧縮前の画像データを用いて、ユーザの好みに応じた圧縮データを作成する処理である。
【0058】
次に、図9のステップS931のカメラ操作処理について、図15に示すフローチャートを参照して説明する。このフローチャートは、PC10のCPUがアプリケーションソフトウェア50を実行することにより実現する。
まず、ステップS1501では、PC10はユーザによるキーボード18やマウス14を介したPC操作を検知したか否かを判定する。PC操作を検知しない場合、ステップS1502に処理を進め、PC操作を検知した場合、カメラ操作処理を終了する。
ステップS1502では、PC10はユーザによるカメラ20を介したカメラ操作を検知したか否かを判定する。カメラ操作を検知しない場合、ステップS1501に処理を戻し、カメラ操作を検知した場合、ステップS1503に処理を進める。
【0059】
ステップS1503〜ステップS1505では、PC10は、カメラ操作の種類を判断する。すなわち、PC10は、ステップS1503において、カメラ操作がセットボタン2104の押下か否かを判定し、ステップS1504において、移動ボタン2105の押下か否かを判定する。また、PC10は、ステップS1505においてPC10とカメラ20の接続を切断するような、例えば電源ボタン2101等の押下か否かを判定する。
カメラ操作がセットボタン2104の押下であった場合、ステップS1506に処理を進め、PC10は、選択枠530を表示している画像データ、すなわち選択画像の情報を取得する。このとき、PC10が取得する情報は、PC10内に保存されている圧縮前の画像データの情報である。
【0060】
次に、ステップS1507では、PC10は、取得した画像データの情報から画像データが動画データであるか否かを判定する。動画データの場合、ステップS1508の動画手動圧縮処理に進める。この動画手動圧縮処理についての詳細は、後述する。一方、動画データではない場合、ステップS1509に処理を進め、画像データがJpegやRAWであるか否かを判定する。画像データがJpegやRAWの場合、ステップS1510の静止画手動圧縮処理に進める。この静止画手動圧縮処理についての詳細は、後述する。一方、画像データがJpegやRAWでもない場合、ステップS1510に処理を戻す。
なお、ステップS1504において、カメラ操作が移動ボタン2105の場合、ステップS1511に処理を進め、PC10は、移動ボタン2105の操作に応じて選択枠530を移動して選択画像を変更する。また、ステップS1505において、カメラ操作が切断するような操作ではない場合、ステップS1501に処理を戻す。なお、ここでは、選択画像の取得方法や選択枠移動の処理方法についての説明は省略する。
【0061】
次に、図16に示すフローチャートを参照して、図15のステップS1508の動画手動圧縮処理について説明する。
まず、ステップS1601では、PC10は、動画データの先頭フレームを主画面500と異なる別ウィンドウに表示する。この処理は、再生処理手段による処理に一例に対応する。
続いて、ステップS1602では、PC10は、動画データのレリーズフラグ(動画レリーズフラグ)を初期化する。ここで、動画レリーズフラグは、動画データから一部の動画データを抜き出して圧縮する場合に、録画開始フレーム位置を特定するレリーズであったか、録画終了フレーム位置を特定するレリーズであったかの判断に使用する。すなわち、PC10が動画データを再生し、動画レリーズフラグがTRUEの場合、レリーズのカメラ操作があったときのフレームを録画終了フレーム位置として特定する。また、動画レリーズフラグがFALSEのときに、レリーズのカメラ操作があったときのフレームを録画開始フレーム位置として特定する。ここでは、例えばPC10の映像データ圧縮部53が動画レリーズフラグがTRUEであるかFALSEであるかの設定を記憶し、管理する。
【0062】
そして、ステップS1603では、PC10はユーザによるレリーズのカメラ操作を検知したか否かを判定する。ここでは、レリーズのカメラ操作としては、PC10はシャッターボタン2102の押下を検知するものとする。レリーズを検知した場合、ステップS1604に処理を進め、PC10は撮影モードが動画撮影モードであるか否かを判定する。撮影モードが動作撮影モードの場合、ステップS1605に処理を進め、撮影モードが動作撮影モードでない場合、ステップS1606に処理を進める。ステップS1606では、PC10は撮影モードが静止画撮影モードであるか否かを判定する。
ここで、撮影モードが動画撮影モードに設定されている場合、動画データから一部の動画データを抜き出す処理となり、撮影モードが静止画撮影モードに設定されている場合、動画データから静止画データを抜き出す処理となる。
【0063】
撮影モードが動画撮影モードに設定されている場合、ステップS1605において、PC10は、動画レリーズフラグがTRUEか否かを判定する。動画レリーズフラグがTRUEの場合、ステップS1606に処理を進める。一方、動画レリーズフラグがFALSEの場合、ステップS1610に処理を進め、PC10は、動画レリーズフラグをTRUEに設定する。続いて、ステップS1611では、PC10は、動画データの録画開始フレーム位置を記録する。このようにレリーズを検知したときのフレームを録画開始フレーム位置として決定することで、PC10は動画データから一部の動画データを抜き出す録画開始フレームを特定することができる。
【0064】
一方、ステップS1606において、PC10は、動画終了フレーム位置を記録する。このようにレリーズを検知したときのフレームを動画終了フレーム位置として決定することで、PC10は動画データから一部の動画データを抜き出す録画終了フレームを特定することができる。
ステップS1607では、PC10は、動画レリーズフラグをFALSEに戻す。
次に、ステップS1608では、PC10は、ステップS1611で記録した録画開始フレーム位置からステップS1606で記録した録画終了フレーム位置までの、圧縮データとしての動画データを作成する。このとき、PC10は、動画データに必要なメタデータも圧縮前の動画データと同じように設定する。ただし、メタデータに含まれるUUID(識別情報)については、PC10は圧縮前の動画データに枝番を設定する等して、異なるUUIDを付加するが、圧縮後と圧縮前との動画データを対応付けられるようなIDとする。PC10は、作成した圧縮データを一時的に保存しておく。
【0065】
また、他にUUIDを付加して対応付ける方法としては、例えば、PC10が異なるUUIDを圧縮データに付加し、圧縮前データのUUIDとの関係を対応付けたリストを作成することによっても実現できる。このようにすることで、同一データに対して、例えば一回再生の間、手動圧縮処理および書き戻し処理をユーザが好きなだけ行うことができ、圧縮前データを圧縮データから検索することも容易である。
このようにUUIDを圧縮データに付加する処理は、後述するステップS1612において動画データから静止画データを作成する処理や、図18において後述する静止画データから静止画データを作成するステップS1804の処理でも用いることができる。
ステップS1609では、PC10は、手動書き戻し処理を行う。この手動書き戻し処理の詳細は、後述する。
【0066】
一方、ステップS1606において、撮影モードが静止画撮影モードに設定されている場合、以降の処理において、PC10は、動画データから静止画データを作成する。
ステップS1612では、PC10は、レリーズが押下されたときのフレームを静止画データとして抽出する。PC10は、抽出した静止画データを圧縮データとして、一時的に保存しておく。ここでは、静止画データのデータタイプをJpegとする。
ステップS1613では、PC10は、Jpegのヘッダ情報として必要な情報を書き込む。ここでは、Jpegのヘッダに上述したUUIDを設定する。
続いて、ステップS1614では、PC10は、手動書き戻し処理を行う。この手動書き戻し処理の詳細は、後述する。
【0067】
次に、ステップS1615では、PC10は、動画データの最後のフレームまで表示したかを判定する。現在の表示しているフレームが最後のフレームでない場合、ステップS1616に処理を進め、PC10は、動画データの次のフレームを表示し、ステップS1603に処理を戻す。一方、最後のフレームの場合、ステップS1617に処理を進め、PC10は、動画レリーズフラグがTRUEか否かを判定する。動画レリーズフラグがTRUEの場合、ステップS1618に処理を進める。この場合、動画の録画開始フレーム位置は記憶しているが終了フレーム位置が指定されていない状態であるため、PC10は、動画データの最後のフレームを録画終了フレーム位置として記録し、上述したステップS1607からの動画データ作成の処理に進める。
一方、ステップS1617において、動画レリーズフラグがFALSEの場合、ステップS1619に処理を進め、PC10は、表示していた別ウィンドウを閉じて動画手動圧縮処理を終了する。
なお、本実施形態では、最後のフレームまで再生したら別ウィンドウを閉じるという処理にしたが、ユーザによるカメラ20のボタンを検知してから終了するように処理を行ってもよい。
【0068】
次に、図16のステップS1609およびステップS1614における手動書き戻し処理について、図17に示すフローチャートを参照して説明する。
まず、ステップS1701では、PC10は、書き戻す圧縮データの保存サイズ容量を取得する。
次に、ステップS1702では、PC10は、カメラ20のメモリカード208の空き容量を取得して、圧縮データを保存するための空き容量が不足しているか否かを判定する。空き容量が不足している場合、ステップS1703に処理を進め、PC10は図14に示すように書き戻し停止画面1400を表示し、書き戻し処理を停止する旨を表示する。一方、空き容量が不足していない場合、ステップS1704に処理を進める。
【0069】
ステップS1704では、PC10は作成した圧縮データをカメラ20に転送することで書き戻しの処理を行う。この処理は、圧縮データ送信手段による処理の一例に対応する。一方、カメラ20は、転送された圧縮データを受信して、メモリカード208に保存する。この処理は、記憶処理手段による処理の一例に対応する。
ステップS1705では、PC10は一時的に保存していた圧縮データを削除する。
ステップS1706では、PC10はカメラ20に圧縮前の元となった画像データ、または自動での書き戻し処理によって書き戻された圧縮データがある場合、そのデータを削除するようにコマンドを送信する。カメラ20は、コマンドに対応するデータを削除して、手動書き戻しの処理を終了する。
ここで、ステップS1706のように圧縮データ等を削除するのは、ユーザが自ら手動書き戻しにより圧縮データを作成するためのカメラ操作を行っているのであれば、自動での書き戻しの処理において書き戻された圧縮データは不要であると想定されるためである。なお、自動での書き戻し圧縮データを削除するか否かは、設定画面等でユーザが選択できるようにしてもよい。また、PC10は、ステップS1706の処理を行い、カメラ20のメモリカード208の空き容量を確保してから、ステップS1704の書き戻しの処理を行ってもよい。
【0070】
次に、図18に示すフローチャートを参照して、図15のステップS1510の静止画手動圧縮処理について説明する。
まず、ステップS1801では、PC10は、選択されている静止画データを主画面500と異なる別ウィンドウに表示する。この処理は、表示処理手段により処理の一例に対応する。
ステップS1802では、PC10はユーザによるレリーズのカメラ操作を検知したか否かを判定する。レリーズを検知した場合、ステップS1803に処理を進め、PC10は、撮影モードが静止画撮影モードであるか否かを判定する。撮影モードが静止画撮影モードの場合、ステップS1804に処理を進める。撮影モードが動画撮影モードや再生モード等、静止画撮影モード以外の場合、ステップS1802に処理を戻す。すなわち、ユーザがレリーズを押下するカメラ操作を行ったとしても、撮影モードが静止画撮影モードではない場合、PC10は書き戻しの処理を行わない。
【0071】
一方、ステップS1802において、レリーズを検知しない場合、ステップS1806に処理を進め、PC10は、ユーザにより拡大縮小ボタン2108を押下するカメラ操作を検知したか否かを判定する。拡大縮小ボタン2108のカメラ操作を検知した場合、ステップS1807に処理を進める。
ステップS1807では、ユーザによる拡大縮小ボタン2108のカメラ操作によりカメラ20が表示部209に表示している画像データの表示範囲が変更されるため、PC10は、カメラ20から表示範囲を取得する。
次に、ステップS1808では、PC10は、取得した表示範囲になるように別ウィンドウに表示している画像データの表示範囲を変更する。この後、ステップS1802に処理を進める。
【0072】
一方、ステップS1806において、拡大縮小ボタン2108を検知しない場合、ステップS1809に処理を進め、PC10は、ユーザによりセットボタン2104を押下するカメラ操作を検知したか否かを判定する。セットボタン2104のカメラ操作を検知した場合、ステップS1810に処理を進める。
ステップS1810では、PC10は、表示していた別ウィンドウを閉じて静止画手動圧縮処理を終了する。
一方、ステップS1803において、撮影モードが静止画撮影モードの場合、ステップS1804に処理を進め、PC10は、表示している画像データの表示範囲(表示領域)で圧縮データとしての静止画データを作成する。
次に、ステップS1805では、PC10は、図17に示す手動書き戻しの処理を行う。
【0073】
本実施形態の静止画手動圧縮処理では、静止画データに対して拡大縮小を行った上で、その表示範囲で書き戻す処理を行う場合について説明したが、他にも、様々な画像処理を行った上で画像データを書き戻す処理を行ってもよい。この画像処理には、例えば、色の変換、赤目補正、ノイズ除去等が含まれる。このとき、保存サイズが元のデータよりも増えてしまう可能性があるため、データを書き戻すときは、圧縮して書き戻す等、保存サイズを小さくする処理を行ってもよい。また、オプションとして、ユーザによる設定により保存サイズを小さくせずに書き戻すようにしてもよい。
【0074】
このように、本実施形態では、PC10がユーザによるカメラ操作を受け付け、ユーザが所望する圧縮データを作成することができる、
また、圧縮前のデータと書き戻した圧縮データとはUUIDにより対応付けているので、書き戻した圧縮データをユーザによるカメラ操作により選択して、圧縮前のデータを再生することができる。例えば、図16のステップS1601において、PC10は、カメラ操作によって選択された圧縮前の動画データの先頭フレームを別ウィンドウに表示し、その後カメラ操作がなければ最後のフレームまで自動的に再生する。
また、この方法以外にも、図16のステップS1601において、PC10は、先頭フレームではなく、カメラ操作によって選択された再生開始位置のフレームから再生してもよい。すなわち、手動書き戻しによって、動画データから圧縮データとしての静止画データを複数枚、カメラ20に書き戻している場合を想定する。この場合、PC10は、動画データの再生開始のフレーム位置を圧縮データのメタデータに書き込んでおいたり、リストとして保存したりすることで、再生開始位置のフレームを特定する。このようにすることで、長時間撮影された動画データの場合であっても、ユーザが再生したい位置でカメラ20に静止画データの書き戻しを行い、その書き戻した圧縮データをインデックスとしてアプリケーション上で再生できることになり、使い勝手が向上する。
【0075】
このように、本実施形態によれば、自動で圧縮データをカメラ20に書き戻した後、ユーザの好みに応じて画像データから取り出したい一部のみを書き戻すことができる。また、圧縮前のデータや自動で書き戻したデータは、カメラ20から削除することにより、メモリカードの空き容量を圧迫することなく、ユーザの好みに最も適した画像データのみを保存しておくことができる。また、ユーザは特に指定しなくとも、自動での書き戻しの処理により、自動的にカメラ20のメモリカードの空き容量を圧迫させないで画像データを残すことができる。さらに、ユーザが所望する場合は、手動書き戻しにより、ユーザの好みの圧縮データやその圧縮方法を指定して書き戻しを行うことができる。
【0076】
また、手動書き戻しの処理では、一つの画像データから幾つもの圧縮データを作成して書き戻すことができるので、例えば、動画データを前半のお気に入りシーンと、後半のお気に入りシーンに分けてカメラ20に保存しておくことができる。また、手動書き戻しの処理は、ユーザによるカメラ操作のみで行えるため、カメラ操作に慣れたユーザは新たに操作を覚える必要がなく、ユーザは非常に容易に操作することができる。
また、カメラ20に書き戻した圧縮データは、PC10に保存している圧縮前のデータのUUIDと対応付けられたUUIDが付されている。したがって、一度接続を切ってから再接続した場合も、カメラ20内に保存された圧縮データをカメラ操作によって選択して、PC10内にある圧縮前データを再生させることが可能である。
【0077】
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態に係る情報処理システムについて説明する。なお、本実施形態に係る情報処理システム1のPC10とカメラ20との構成は、第1の実施形態と同様であり、その説明は省略する。
次に、第2の実施形態に係る情報処理システム1のPC10による書き戻しの処理について、図19に示すフローチャートを参照して説明する。
図19に示すフローチャートは、ステップS901の処理の後、ステップS1901の書き戻し障害復旧処理が追加されている点で、第1の実施形態の図9に示すフローチャートと異なっている。また、ステップS923の処理の後、ステップS1902において、圧縮データをカメラに転送する処理が第1の実施形態と異なっている。なお、第1の実施形態の図9に示すフローチャートと同一の処理については、同一のステップ番号を付して、その説明を省略する。
【0078】
まず、ステップS1902について説明する。
ステップS1902では、PC10はステップS922で作成した圧縮データをカメラ20のメモリカード208に保存する書き戻しの処理を行う。
ここでは、図20、図21に示すフローチャートを参照して、図19のステップS1902の書き戻し処理について説明する。
まず、図20に示すフローチャートにおいて、ステップS2001では、PC10は、カメラ20に対して書き戻し処理開始コマンドを送信する。このとき、PC10は、パラメータとして書き戻す圧縮データのデータサイズ、すなわち図19のステップS922において作成した圧縮データのデータサイズ、ファイル名および圧縮データに含まれているUUIDを送信する。したがって、ここでは、PC10は、圧縮データの送信を行わない。
【0079】
ステップS2002では、PC10は、書き戻し開始コマンドが成功したか否かを判定する。具体的には、PC10は、カメラ20から後述するような書き戻し開始コマンドが正常終了したことを示す値を受信した場合、書き戻し開始コマンドが成功したと判定する。成功した場合、ステップS2003に処理を進める。成功しない場合、処理を終了する。
ステップS2003では、PC10は、カメラ20に書き戻しを行う圧縮データと共に圧縮データ送信コマンドを送信する。本実施形態では、必ず、ステップS2001の書き戻し処理開始コマンドを送信した直後に、圧縮データを送信するようになっている。
【0080】
次に、図21は、書き戻しの処理におけるカメラ20の動作処理を示すフローチャートである。このフローチャートは、カメラ20のCPUが、不揮発性ROM211に格納されたプログラムを実行することにより実現する。
まず、ステップS2101では、カメラ20は、PC10からの書き戻し処理開始コマンドを受信する。書き戻し処理開始コマンドには、上述したように圧縮データのデータサイズ、ファイル名および圧縮データに含まれているUUIDが含まれている。
ステップS2102において、カメラ20は、受信したパラメータから圧縮データのデータサイズ(データ容量)がメモリカード208の空き容量より少ないか否かを判定する。この処理は、比較手段により処理の一例に対応する。比較結果によりデータサイズが空き容量より少ないと判定した場合、ステップS2103に処理を進め、カメラ20は、特殊処理フラグをFALSEに設定する。ここで、特殊処理フラグとは、カメラ20の不揮発性ROM211に格納されたプログラム内で使用するフラグであって、メモリカード208の空き容量が少ない場合に行う特殊処理が必要か否かを示すものである。なお、この処理は、カメラ20に限られず、PC10が行ってもよい。この場合、PC10は、カメラ20からメモリカード208の空き容量の情報を取得すればよい。
【0081】
一方、ステップS2102において、データサイズが空き容量より少なくない場合、ステップS2104に処理を進める。
ステップS2104では、カメラ20は、特殊処理フラグをTRUEに設定する。
次に、ステップS2105では、書き戻し処理開始コマンドのパラメータに含まれるUUIDとファイル名(ファイル名情報)を不揮発性ROM211に記憶する。この処理は、識別情報記憶処理手段による処理の一例に対応する。
次に、ステップS2106では、カメラ20は、書き戻し処理開始コマンドを正常終了する。ここでは、カメラ20は、PC10に対して、正常終了したことを示す値を送信する。
【0082】
ステップS2107では、カメラ20は、次にPC10から送信されるコマンドを待機する。
ステップS2108では、カメラ20は、受信したコマンドが圧縮データ送信コマンドであるか否かを判定する。圧縮データ送信コマンドではない場合、ステップS2109に処理を進め、カメラ20は、不揮発性ROM211に記憶したUUIDとファイル名とを削除した後、エラー終了する。
【0083】
一方、ステップS2108において、圧縮データ送信コマンドの場合、ステップS2110に処理を進める。
ステップS2110では、カメラ20は、特殊処理フラグの設定がTRUEであるか否かを判定する。TRUEの場合には、ステップS2111に処理を進める。
ステップS2111の処理以降では、圧縮データのデータサイズより、メモリカード208の空き容量が少ない場合の処理となる。
すなわち、ステップS2111において、カメラ20は、PC10から圧縮データ送信コマンドと共に送信された圧縮データをRAM212に一時的に記憶する。この処理は、一時記憶処理手段による処理の一例に対応する。
【0084】
次に、ステップS2112では、カメラ20は、メモリカード208内の元の画像データ、すなわちオリジナル画像データを削除する。この処理は、データ削除手段による処理の一例に対応する。
次に、ステップS2113では、カメラ20は、RAM212に一時的に記憶した圧縮データをメモリカード208に移動する。この処理は、補助記憶処理手段による処理の一例に対応する。このとき、カメラ20は、不揮発性ROM211に記憶した圧縮データのファイル名を付加する。
ステップS2114では、カメラ20は、不揮発性ROM211に記憶したUUIDおよびファイル名を削除する。
【0085】
一方、ステップS2110において、特殊処理フラグがFALSEに設定されている場合、すなわちメモリカード208に十分な空き容量がある場合、ステップS2115に処理を進める。
ステップS2115では、カメラ20は、PC10から圧縮データ送信コマンドと共に送信された圧縮データをメモリカード208に保存する。このとき、カメラ20は、この圧縮データに一時的なファイル名を付加する。このファイル名は、自身で認識可能で再生可能なものであることが望ましい。
次に、ステップS2116では、カメラ20は、メモリカード208内の元の画像データ、すなわちオリジナル画像データを削除する。このとき、カメラ20は、削除した画像データのファイル名をRAM212に記憶する。
最後に、ステップS2117では、カメラ20は、メモリカード208に保存した圧縮データのファイル名をステップS70で作成した、ファイルのファイル名をステップS2116において削除した画像データのファイル名に変更する。
【0086】
次に、メモリカード208の空き容量が少ない場合において、図16のステップS2112〜ステップS2113の処理の完了までの間に、電源のオフやケーブルの接続不良等による論理的または物理的な接続の切断が起こったとする。この場合、圧縮データが正しくメモリカード208に書き戻されないことになる。
そこで、本実施形態では、PC10とカメラ20との接続を開始したときに、障害が起きた場合の復旧処理を行うようにしている。この処理は、図19に示すフローチャートのステップS1901の書き戻し障害復旧処理に相当する。
【0087】
次に、図22のフローチャートを参照して、図19に示すフローチャートのステップS1901の書き戻し障害復旧処理について説明する。
まず、ステップS2201では、PC10は、カメラ20に対して不揮発性ROM211に記憶されているUUIDおよびファイル名を要求する。
ステップS2202では、PC10は、カメラ20からUUIDおよびファイル名の取得に成功したか否かを判定する。取得できなかった場合、一連の処理を終了し、取得できた場合、ステップS2203に処理を進める。
【0088】
ステップS2203では、PC10は、取得したUUIDが付加された画像データを映像データライブラリ31から検索し、検索された画像データの圧縮データを作成する。
次に、ステップS2204では、PC10は、圧縮データをカメラ20に転送する。この処理は、図21に示す書き戻しの処理におけるカメラ20の動作処理を示すフローチャートと同じである。
このように、書き戻し障害復旧処理では、メモリカード208の空き容量が少ない場合に、書き戻し処理中に障害が発生したとしても、カメラ20を同じPC10に再接続すれば、自動的に書き戻し処理が再度行われることになる。
【0089】
なお、書き戻し障害復旧処理が行われる前、カメラ20の不揮発性ROM211にファイル名が記憶されている状態において、カメラ20の撮影が行われることも想定される。この場合、確実に書き戻し障害復旧処理が行われるように、カメラ20は、撮影して生成した新たな画像データのファイル名に、不揮発性ROM211に記憶されているファイル名を使用しないようにする。
また、本実施形態では、カメラ20の不揮発性ROM211にファイル名のみを記憶しているが、それに限定されることなく、置き換えられるファイルが格納されているフォルダ名等を含んでいてもよい。
【0090】
また、カメラ20の不揮発性ROM211にUUIDおよびファイル名を記憶している状態で、カメラ20とPC10とを接続した場合、PC10がカメラ20に対してUUID、ファイル名を要求し所望の圧縮データを作成する場合について説明した。カメラ20が、PC10に対してUUIDが一致する画像データの圧縮データを作成するように要求してもよい。
【0091】
このように、本実施形態では、メモリカードに空き容量が十分にある場合には、まず、カメラ20のメモリカード208に記録してから、元の画像データを削除することで、安全にデータの置き換えが可能である。一方、メモリカードに十分な空き容量がない場合には、書き戻すべき画像データのUUIDとファイル名とを不揮発性ROMに記憶することで、障害が発生した際の復旧を自動で行うことができ、信頼性の高いシステムを構築することが可能となる。
【0092】
なお、本実施形態では、自動での書き戻しされた圧縮データのデータサイズがメモリカード208の空き容量より少ないか否かを判定する場合についてのみ説明したが、この場合に限られない。すなわち、例えば図19のカメラ操作処理によって手動で生成された圧縮データについても、カメラが圧縮データのデータサイズがメモリカード208の空き容量より少ないか否かを判定する処理をして、図21に示すフローチャートと同様の処理を行ってもよい。
【0093】
上述した本発明の実施形態における情報処理システム、情報処理装置を構成する各手段、または情報処理方法の各ステップは、PCまたはカメラのRAMやROM等に記憶されたプログラム(アプリケーションソフトウェア)が動作することによって実現できる。このプログラム及びこのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体は本発明に含まれる。
【0094】
また、本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラムもしくは記録媒体等としての実施形態も可能であり、具体的には、一つの機器からなる装置に適用してもよい。
【0095】
なお、本発明は、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムを、システム又は装置に直接、又は遠隔から供給する。そして、そのシステム又は装置のコンピュータが前記供給されたプログラムコードを読み出して実行することによっても達成される場合を含む。
【符号の説明】
【0096】
1:情報処理システム 10:PC(情報処理装置)
20:カメラ(情報生成装置) 30:ハードディスクドライブ
31:映像データライブラリ 50:デジタルカメラ用アプリケーションソフトウェア
【特許請求の範囲】
【請求項1】
マルチメディアデータを生成する情報生成装置と、前記情報生成装置と通信可能な情報処理装置とを有する情報処理システムであって、
前記情報処理装置は、
前記情報生成装置により生成されたマルチメディアデータを受信するデータ受信手段と、
前記情報生成装置を介したユーザ操作に応じて前記データ受信手段により受信されたマルチメディアデータに対して圧縮処理する圧縮手段と、
前記圧縮手段により圧縮された圧縮データを前記情報生成装置に送信する圧縮データ送信手段とを有し、
前記情報生成装置は、
前記圧縮データ送信手段により送信された圧縮データを記憶する記憶処理手段とを有することを特徴とする情報処理システム。
【請求項2】
マルチメディアデータを生成する情報生成装置と、通信可能な情報処理装置であって、
前記情報生成装置により生成されたマルチメディアデータを受信するデータ受信手段と、
前記情報生成装置を介したユーザ操作に応じて前記データ受信手段により受信されたマルチメディアデータに対して圧縮処理する圧縮手段と、
前記圧縮手段により圧縮された圧縮データを前記情報生成装置に送信する圧縮データ送信手段とを有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項3】
前記データ受信手段により受信されたマルチメディアデータが動画データである場合において、
前記圧縮手段は、前記情報生成装置を介したユーザ操作に応じて、前記データ受信手段により受信された動画データから一部の動画データを抜き出すことにより圧縮データを作成することを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記データ受信手段により受信されたマルチメディアデータが動画データである場合において、
前記圧縮手段は、前記情報生成装置を介したユーザ操作に応じて、前記データ受信手段により受信された動画データから静止画データを抜き出すことにより圧縮データを作成することを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記情報生成装置を介したユーザ操作に応じて、前記データ受信手段により受信された動画データを該情報処理装置の表示部に再生する再生処理手段をさらに有し、
前記圧縮手段は、前記再生処理手段により動画データを一回再生している間の前記情報生成装置を介した複数のユーザ操作に応じて、複数の圧縮データを作成することを特徴とする請求項3または4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記データ受信手段により受信されたマルチメディアデータが静止画データである場合において、
前記圧縮手段は、前記情報生成装置を介したユーザ操作に応じて、前記データ受信手段により受信された静止画データから一部の静止画データを抜き出すことにより圧縮データを作成することを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記情報生成装置を介したユーザ操作に応じて、前記データ受信手段により受信された静止画データを該情報処理装置の表示部に表示する表示処理手段をさらに有し、
前記圧縮手段は、前記情報生成装置を介したユーザ操作に応じて、前記表示処理手段により表示された静止画データの表示領域を変更して、変更した表示領域の静止画データを抜き出して、圧縮データを作成することを特徴とする請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記データ受信手段により受信されたマルチメディアデータに対して自動的に圧縮し、圧縮された自動圧縮データを前記情報生成装置に送信する自動圧縮データ送信手段をさらに有し、
前記圧縮データ送信手段により、前記情報生成装置を介したユーザ操作に応じて圧縮された圧縮データを前記情報生成装置に送信する場合に、
前記情報生成装置に対して、前記自動圧縮データ送信手段により送信された自動圧縮データを削除する削除指示情報を送信する削除指示情報送信手段を有することを特徴とする請求項2乃至7の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項9】
情報処理装置と通信可能に接続され、マルチメディアデータを生成する情報生成装置であって、
生成したマルチメディアデータを前記情報処理装置に送信するデータ送信手段と、
前記情報処理装置が前記マルチメディアデータを圧縮した圧縮データのデータ容量と、該情報生成装置が有する補助記憶部の空き容量とを比較する比較手段と、
前記比較手段による比較結果に応じて、前記圧縮データを最初に前記補助記憶部または一時記憶部の何れかに記憶することを特徴とする情報生成装置。
【請求項10】
前記比較手段により前記補助記憶部の空き容量が圧縮データのデータ容量よりも少ないと判定された場合、前記情報処理装置により送信された圧縮データを最初に一時記憶部に記憶する一時記憶処理手段と、
前記一時記憶処理手段により圧縮データが記憶された後、前記補助記憶部に記憶されている、前記圧縮データを作成するときの元となったマルチメディアデータを削除するデータ削除手段と、
前記データ削除手段によりマルチメディアデータが削除された後、前記一時記憶処理手段により一時的に記憶された圧縮データを前記補助記憶部に記憶する補助記憶処理手段とをさらに有することを特徴とする請求項9に記載の情報生成装置。
【請求項11】
前記比較手段により前記補助記憶部の空き容量が圧縮データのデータ容量よりも少ないと判定された場合、前記圧縮データの識別情報を記憶する識別情報記憶処理手段と、
前記データ削除手段により前記圧縮データを作成するときの元となったマルチメディアデータを削除した後であって、前記補助記憶処理手段により前記圧縮データを前記補助記憶部に記憶する処理に障害を生じた場合、
前記情報処理装置と再び接続されたときに、前記識別情報記憶処理手段により記憶されてた圧縮データの識別情報に基づいて、前記情報処理装置により再び圧縮された圧縮データを受信して前記補助記憶部に記憶する復旧手段とをさらに有することを特徴とする請求項10に記載の情報生成装置。
【請求項12】
前記識別情報記憶処理手段により記憶される識別情報にはファイル名情報が含まれ、
前記復旧手段により、前記情報処理装置により再び圧縮された圧縮データを受信して前記補助記憶部に記憶されるまで、新たに生成したマルチメディアデータに対して前記ファイル名情報と異なるファイル名を付することを特徴とする請求項11に記載の情報生成装置。
【請求項13】
マルチメディアデータを生成する情報生成装置と、通信可能な情報処理装置を制御するプログラムであって、
前記情報生成装置により生成されたマルチメディアデータを受信するデータ受信ステップと、
前記情報生成装置を介したユーザ操作に応じて前記データ受信ステップにより受信されたマルチメディアデータに対して圧縮処理する圧縮ステップと、
前記圧縮ステップにより圧縮された圧縮データを前記情報生成装置に送信する圧縮データ送信ステップとをコンピュータに実行させるためのプログラム。
【請求項14】
情報処理装置と通信可能に接続され、マルチメディアデータを生成する情報生成装置を制御するプログラムであって、
生成したマルチメディアデータを前記情報処理装置に送信するデータ送信ステップと、
前記情報処理装置が前記マルチメディアデータを圧縮した圧縮データのデータ容量と、該情報生成装置が有する補助記憶部の空き容量とを比較する比較ステップと、
前記比較ステップによる比較結果に応じて、前記圧縮データを最初に前記補助記憶部または一時記憶部の何れかに記憶するステップとをコンピュータに実行させるためのプログラム。
【請求項1】
マルチメディアデータを生成する情報生成装置と、前記情報生成装置と通信可能な情報処理装置とを有する情報処理システムであって、
前記情報処理装置は、
前記情報生成装置により生成されたマルチメディアデータを受信するデータ受信手段と、
前記情報生成装置を介したユーザ操作に応じて前記データ受信手段により受信されたマルチメディアデータに対して圧縮処理する圧縮手段と、
前記圧縮手段により圧縮された圧縮データを前記情報生成装置に送信する圧縮データ送信手段とを有し、
前記情報生成装置は、
前記圧縮データ送信手段により送信された圧縮データを記憶する記憶処理手段とを有することを特徴とする情報処理システム。
【請求項2】
マルチメディアデータを生成する情報生成装置と、通信可能な情報処理装置であって、
前記情報生成装置により生成されたマルチメディアデータを受信するデータ受信手段と、
前記情報生成装置を介したユーザ操作に応じて前記データ受信手段により受信されたマルチメディアデータに対して圧縮処理する圧縮手段と、
前記圧縮手段により圧縮された圧縮データを前記情報生成装置に送信する圧縮データ送信手段とを有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項3】
前記データ受信手段により受信されたマルチメディアデータが動画データである場合において、
前記圧縮手段は、前記情報生成装置を介したユーザ操作に応じて、前記データ受信手段により受信された動画データから一部の動画データを抜き出すことにより圧縮データを作成することを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記データ受信手段により受信されたマルチメディアデータが動画データである場合において、
前記圧縮手段は、前記情報生成装置を介したユーザ操作に応じて、前記データ受信手段により受信された動画データから静止画データを抜き出すことにより圧縮データを作成することを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記情報生成装置を介したユーザ操作に応じて、前記データ受信手段により受信された動画データを該情報処理装置の表示部に再生する再生処理手段をさらに有し、
前記圧縮手段は、前記再生処理手段により動画データを一回再生している間の前記情報生成装置を介した複数のユーザ操作に応じて、複数の圧縮データを作成することを特徴とする請求項3または4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記データ受信手段により受信されたマルチメディアデータが静止画データである場合において、
前記圧縮手段は、前記情報生成装置を介したユーザ操作に応じて、前記データ受信手段により受信された静止画データから一部の静止画データを抜き出すことにより圧縮データを作成することを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記情報生成装置を介したユーザ操作に応じて、前記データ受信手段により受信された静止画データを該情報処理装置の表示部に表示する表示処理手段をさらに有し、
前記圧縮手段は、前記情報生成装置を介したユーザ操作に応じて、前記表示処理手段により表示された静止画データの表示領域を変更して、変更した表示領域の静止画データを抜き出して、圧縮データを作成することを特徴とする請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記データ受信手段により受信されたマルチメディアデータに対して自動的に圧縮し、圧縮された自動圧縮データを前記情報生成装置に送信する自動圧縮データ送信手段をさらに有し、
前記圧縮データ送信手段により、前記情報生成装置を介したユーザ操作に応じて圧縮された圧縮データを前記情報生成装置に送信する場合に、
前記情報生成装置に対して、前記自動圧縮データ送信手段により送信された自動圧縮データを削除する削除指示情報を送信する削除指示情報送信手段を有することを特徴とする請求項2乃至7の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項9】
情報処理装置と通信可能に接続され、マルチメディアデータを生成する情報生成装置であって、
生成したマルチメディアデータを前記情報処理装置に送信するデータ送信手段と、
前記情報処理装置が前記マルチメディアデータを圧縮した圧縮データのデータ容量と、該情報生成装置が有する補助記憶部の空き容量とを比較する比較手段と、
前記比較手段による比較結果に応じて、前記圧縮データを最初に前記補助記憶部または一時記憶部の何れかに記憶することを特徴とする情報生成装置。
【請求項10】
前記比較手段により前記補助記憶部の空き容量が圧縮データのデータ容量よりも少ないと判定された場合、前記情報処理装置により送信された圧縮データを最初に一時記憶部に記憶する一時記憶処理手段と、
前記一時記憶処理手段により圧縮データが記憶された後、前記補助記憶部に記憶されている、前記圧縮データを作成するときの元となったマルチメディアデータを削除するデータ削除手段と、
前記データ削除手段によりマルチメディアデータが削除された後、前記一時記憶処理手段により一時的に記憶された圧縮データを前記補助記憶部に記憶する補助記憶処理手段とをさらに有することを特徴とする請求項9に記載の情報生成装置。
【請求項11】
前記比較手段により前記補助記憶部の空き容量が圧縮データのデータ容量よりも少ないと判定された場合、前記圧縮データの識別情報を記憶する識別情報記憶処理手段と、
前記データ削除手段により前記圧縮データを作成するときの元となったマルチメディアデータを削除した後であって、前記補助記憶処理手段により前記圧縮データを前記補助記憶部に記憶する処理に障害を生じた場合、
前記情報処理装置と再び接続されたときに、前記識別情報記憶処理手段により記憶されてた圧縮データの識別情報に基づいて、前記情報処理装置により再び圧縮された圧縮データを受信して前記補助記憶部に記憶する復旧手段とをさらに有することを特徴とする請求項10に記載の情報生成装置。
【請求項12】
前記識別情報記憶処理手段により記憶される識別情報にはファイル名情報が含まれ、
前記復旧手段により、前記情報処理装置により再び圧縮された圧縮データを受信して前記補助記憶部に記憶されるまで、新たに生成したマルチメディアデータに対して前記ファイル名情報と異なるファイル名を付することを特徴とする請求項11に記載の情報生成装置。
【請求項13】
マルチメディアデータを生成する情報生成装置と、通信可能な情報処理装置を制御するプログラムであって、
前記情報生成装置により生成されたマルチメディアデータを受信するデータ受信ステップと、
前記情報生成装置を介したユーザ操作に応じて前記データ受信ステップにより受信されたマルチメディアデータに対して圧縮処理する圧縮ステップと、
前記圧縮ステップにより圧縮された圧縮データを前記情報生成装置に送信する圧縮データ送信ステップとをコンピュータに実行させるためのプログラム。
【請求項14】
情報処理装置と通信可能に接続され、マルチメディアデータを生成する情報生成装置を制御するプログラムであって、
生成したマルチメディアデータを前記情報処理装置に送信するデータ送信ステップと、
前記情報処理装置が前記マルチメディアデータを圧縮した圧縮データのデータ容量と、該情報生成装置が有する補助記憶部の空き容量とを比較する比較ステップと、
前記比較ステップによる比較結果に応じて、前記圧縮データを最初に前記補助記憶部または一時記憶部の何れかに記憶するステップとをコンピュータに実行させるためのプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【公開番号】特開2011−41230(P2011−41230A)
【公開日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−189561(P2009−189561)
【出願日】平成21年8月18日(2009.8.18)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年8月18日(2009.8.18)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]