説明

情報配信システムおよび情報配信サーバならびに携帯端末および情報配信方法

【課題】携帯端末にエリア限定でコンテンツを配信でき、携帯端末にはコンテンツ案内情報を配信し、携帯端末が選択したコンテンツを当該エリア内で配信する情報配信システムを提供する。
【解決手段】情報配信システムは、情報配信サーバ30と携帯端末20とコンテンツDB40とから構成される。コンテンツDBには携帯端末に提供するコンテンツの情報とそのコンテンツを提供するエリア情報が記憶されており、情報配信サーバ30は経路探索を行い、携帯端末20の経路が配信条件に合致するエリアを通る場合に、エリア情報に合致するコンテンツのコンテンツ案内情報をダウンロードポイントとして経路探索結果に付加して送信する。携帯端末20はこのコンテンツ案内情報をもとに、配信要求を行い、情報配信サーバ30は、携帯端末20の位置を判別し、要求されたコンテンツの配信エリア内に携帯端末20がある場合にダウンロードを許可する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯電話やPDFなどの携帯端末に情報を配信する情報配信システムおよび情報配信サーバならびに携帯端末および情報配信方法に関するものであり、特に、携帯端末にダウンロード可能なコンテンツまたはコンテンツの登録場所を示すコンテンツデータと、コンテンツ毎に携帯端末がダウンロード可能なエリアを示すエリア情報を関連付けて記憶したコンテンツデータベースを備え、特定のエリアに携帯端末が移動した場合に、その携帯端末に当該エリア情報に関連付けられた特定のコンテンツ配信するようにした情報配信システムおよび情報配信サーバならびに携帯端末および情報配信方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年の通信技術、情報処理技術の発達により、企業や家庭に設置されたコンピュータからインターネット網を介して様々なデータ通信サービスを行うサーバやウエブサイトをアクセスして所望の公開情報を入手し、あるいは所望のサービスを受けることができるようになってきている。また、インターネットはビジネスのツールとしても様々に利用され、企業、商店、飲食店、自治体などがそれぞれにホームページからユーザに対するメーセージの発信に利用している他、インターネットを利用して銀行業務や通信販売業務などを行う企業も出現している。
【0003】
そして近年では、このデータ通信サービスはコンピュータ装置のように企業内や家庭に固定的に設置された端末だけでなく、人が持ち歩ける携帯端末にその範囲が拡大されてきている。携帯電話を対象としたデータ通信サービスはその代表的なものであり、携帯電話から無線通信網を経由して種々の情報配信コンピュータシステムに接続して所望の情報(コンテンツ)の配信を受け、携帯端末上で参照したり、携帯端末にダウンロードして保存させる情報通信サービスが様々な分野で利用されている。最近ではリアルタイムに目的地までの経路案内を提供するナビゲーションサービスも実現されている。
【0004】
従来、見知らぬ土地において目的地となる場所を訪れる場合、地図帳等を頼りに当該地図に描かれた道路やランドマーク及び住所を確認しながら到達していた。また、カーナビゲーションシステム(以後単にカーナビと言う)を搭載した自動車においては、該カーナビを起動して目的地を入力することによりナビゲーションシステムからモニタ画面に表示される案内や音声出力される案内(ナビゲーション情報)を得ながら目的地に到達していた。
【0005】
上記カーナビの動作原理はGPSによるものであり、地球上を飛行している複数のGPS衛星から送信されるGPS信号をGPSアンテナで受信し、該GPS信号に含まれる衛星位置や衛星と受信機間の距離情報及び時計情報等を解析して位置の特定化を行うものである。該複数のGPS衛星の個数は少なくとも4個以上必要である。GPSの単独測位精度は一般的に10m強であるが、DGPS(Differential GPS:ディファレンシャルGPS)を採用することにより5m以下に向上する。
【0006】
前述のように、近年、携帯電話、PHS等の携帯通信端末機器の性能は飛躍的に向上し、また、多機能化が進んでいる。特に通話機能の他にデータ通信機能が強化され、ユーザに対してインターネットを介した種々のデータ通信サービスが提供されている。ナビゲーションサービスもその1つであり、自動車の運転者のみならず携帯電話ユーザに対して現在位置から目的地までの経路案内を提供する試みがなされ始めている。
【0007】
例えば、本出願人は既に下記特許文献1に携帯電話を端末として用いたナビゲーションシステムを開示した。このナビゲーションシステムは、図8に示すように、移動体通信網2に接続される携帯端末(携帯電話)1とデータ通信サービスセンター(情報配信コンピュータシステム)3とから構成され、携帯端末1はデータ通信サービスセンター3と接続して所望のデータ通信サービスを受けるものである。携帯端末1が携帯電話、PHSである場合には移動体通信網2を経由して移動体通信基地局、電話回線網を通して所望の相手方(固定電話、携帯電話、PHSなど)と通話することができる。データ通信サービスセンター3は以下により携帯端末1の要求に応じて経路のナビゲーションサービスを行うように構成されている。
【0008】
すなわち、携帯端末1から出発地と目的地の位置情報を含む経路探索要求が発せられると、データ通信サービスセンター3の情報配信コンピュータシステムは、蓄積手段に蓄積された道路データを用いて出発地から目的地までを結ぶ最適経路を探索し、探索した経路データを案内経路データとして蓄積手段に一時記憶する。携帯端末1から、位置座標と案内経路を指定した表示地図情報が要求されると、データ通信サービスセンター3の情報配信コンピュータシステムは、蓄積手段から指定された位置座標周辺のベクトル形式の地図表示用の地図データと、指定された案内経路データを読み出し、案内経路データを特定色で道路を描画するためのベクトルデータに変え、地図データに組み込んだ後、要求元の携帯端末1宛に送信するものである。
【0009】
携帯端末1には、図示されていないが、移動に伴って現在位置を測位するためのGPS受信機が備えられており、所定の周期でGPS測位を行っている。携帯端末1は、GPS測位の結果表示地図情報に不足が生じるとデータ通信サービスセンター3の情報配信コンピュータシステムに表示地図情報の要求を出す。また、データ通信サービスセンター3の情報配信コンピュータシステムには蓄積手段が設けられており、道路データ(地図データ)や地図上の各所の建物等のランドマーク、交差点名、道路名などのデータが蓄積されている。これらのデータはインターネット網4を介して地図の配信を行う情報配信コンピュータシステム5、6等から最新のデータを取得してメンテナンスされる。
【0010】
このようにデータ通信サービスの対象が固定的に設置されたコンピュータ装置から、人が携帯して移動する携帯端末へと変化してくるにつれて、移動する端末装置という特性を利用したサービスのあり方が模索されるようになってきている。携帯端末のユーザからみれば、自分が何時、どこにいても所望のサーバやウエブサイトに接続して希望するサービスを受けることができる利便性があり、サービスの提供者からみると、移動するユーザを引きつける、あるいは、特定のエリアにいるユーザに特定の情報サービスを行うなどによってユーザへのアピール性が増すなどの利点が得られる。
【0011】
例えば、レストラン、テーマパーク、観光地ではその場所にいる人の携帯端末に、その場所でしか得られない情報(コンテンツ)を提供することでユーザを引きつけ、他との差別化を図ることも可能になる。このような例は、広告の分野で提案されている。例えば、下記の特許文献2には、バスなどの移動体車両に受信端末を設置し、移動体の現在地付近のエリアに存在する広告主が準備した広告を受信端末に表示する技術が開示されている。
【0012】
この特許文献2に開示された技術は、コンテンツ受信表示装置を備える移動体と、該移動体へのデジタルコンテンツの掲載を行う広告主と、インターネットに接続され、前記コンテンツを蓄積管理し、無線通信網を介して前記移動体への配信を行うコンテンツ配信サイトとからなる。そしてコンテンツ受信表示装置は、位置情報検出サービスを利用して現在位置情報を出力する位置検出手段などを有し、サイトは、広告主によるコンテンツについての配信対象エリア・期間・時間帯を含む配信条件の設定を管理する手段などを有し、コンテンツ受信表示装置は、サイトに対し、位置情報および移動体情報他を所定タイミングで送信し、サイトは、位置情報他を受信し、該位置情報他と、配信条件および現在時刻情報他とを基準に配信コンテンツの選択を行って配信して表示させるようにしたものである。
【0013】
【特許文献1】特開2003−214860号公報(図1)
【特許文献2】特開2003−99670号公報(図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
しかしながら、上記特許文献1に開示された技術は、車両を媒介して不特定多数の人に広告等のコンテンツを表示するものであり、個人が携帯する携帯端末を対象としたデータ通信サービスに適用することを想定した場合には種々の不都合が存在する。すなわち、第1に、エリア内に入った移動体に対して一方的に広告情報などのコンテンツを配信して表示させるものであり、コンテンツを受信する側にはそのコンテンツをダウンロードして利用する、しないを選択することができず、個々の利用者にとって必要でないコンテンツを受信させられることは利便性を妨げるという不都合があった。
【0015】
第2に、特許文献1に開示された技術では、エリア外に位置する車両からはそのエリアに特有のどのようなコンテンツがあるかを知ることができないという不都合がある。すなわち、個々の利用者は特定のエリアに入って初めてそのエリアで提供されるコンテンツの存在を知ることになるため、エリア外からそのエリアに利用者を引きつけるアトラクティブなサービスを提供できないという不都合があった。
【0016】
本願の発明者は上記の不都合を解消すべく種々検討を重ねた結果、携帯端末にダウンロード可能なコンテンツまたはコンテンツの登録場所を示すコンテンツデータと、コンテンツ毎に携帯端末がダウンロード可能なエリアを示すエリア情報を関連付けて記憶したコンテンツデータベースを備え、携帯端末がダウンロード可能なコンテンツの案内情報を携帯端末に配信し、携帯端末からの配信要求に対して、その携帯端末が特定のエリアに移動して配信条件を満たす場合に、その携帯端末に当該エリアに関連付けられた特定のコンテンツデータを配信するように構成することによって上記の不都合を解消可能であることを見出し、本発明を完成するに至ったものである。
【0017】
すなわち、本発明は、前記の不都合を解消することを課題とし、携帯端末にダウンロード可能なコンテンツまたはコンテンツの登録場所を示すコンテンツデータと、コンテンツ毎に携帯端末がダウンロード可能なエリアを示すエリア情報を関連付けて記憶したコンテンツデータベースを備え、携帯端末がダウンロード可能なコンテンツの案内情報を携帯端末に配信し、携帯端末の位置がエリア情報と合致するか否かを判別してコンテンツデータを配信するようにした情報配信システム、情報配信方法を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0018】
また、本願の請求項1に係る発明は、携帯端末にダウンロード可能なコンテンツまたはコンテンツの登録場所を示すコンテンツデータと、コンテンツ毎に携帯端末がダウンロード可能なエリアを示すエリア情報を関連付けて記憶したコンテンツデータベースを備えた情報配信サーバと、携帯端末とからなる情報配信システムであって、
前記情報配信サーバは、携帯端末からのコンテンツ配信要求を受信する配信要求受信手段と、携帯端末から送信される経路探索要求に基づいて経路探索を行う経路探索手段と、経路探索結果を携帯端末に送信する経路探索結果送信手段と、を備え、
前記携帯端末は、現在位置を検出する現在位置検出手段と、現在位置検出手段の出力に基づいて生成した現在位置情報を送信する現在位置情報送信手段と、情報配信サーバに経路探索要求を送信する経路探索要求送信手段と、情報配信サーバから配信されたコンテンツ情報に基づいてダウンロードするコンテンツを選択して情報配信サーバに配信要求する配信要求手段と、情報配信サーバからコンテンツデータを受信する受信手段と、を備え、
前記情報配信サーバは、前記経路探索手段による経路探索の結果、携帯端末がエリア情報に合致したエリアを通る場合には、経路探索結果送信手段により、エリア情報に合致するコンテンツのコンテンツ案内情報をダウンロードポイントとして前記経路探索結果に付加して送信するようになしたことを特徴とする。
【0019】
また、本願の請求項2に係る発明は、携帯端末にダウンロード可能なコンテンツまたはコンテンツの登録場所を示すコンテンツデータと、コンテンツ毎に携帯端末がダウンロード可能なエリアを示すエリア情報を関連付けて記憶したコンテンツデータベースを備え、携帯端末から要求されたコンテンツデータを配信する情報配信サーバであって、
前記情報配信サーバは、携帯端末から送信される現在位置情報を受信する現在位置情報受信手段と、携帯端末からのコンテンツ配信要求を受信する配信要求受信手段と、携帯端末から送信される経路探索要求に基づいて経路探索を行う経路探索手段と、経路探索結果を携帯端末に送信する経路探索結果送信手段と、を備え、
前記情報配信サーバは、前記経路探索手段による経路探索の結果、携帯端末がエリア情報に合致したエリアを通る場合には、経路探索結果送信手段により、エリア情報に合致するコンテンツのコンテンツ案内情報をダウンロードポイントとして前記経路探索結果に付加して送信するようになしたことを特徴とする。
【0020】
また、本願の請求項3に係る発明は、携帯端末にダウンロード可能なコンテンツまたはコンテンツの登録場所を示すコンテンツデータと、コンテンツ毎に携帯端末がダウンロード可能なエリアを示すエリア情報を関連付けて記憶したコンテンツデータベースを備えた情報配信サーバから、所望のコンテンツデータを受信する携帯端末であって、
前記携帯端末は、現在位置を検出する現在位置検出手段と、現在位置検出手段の出力に基づいて生成した現在位置情報を送信する現在位置情報送信手段と、情報配信サーバに経路探索要求を送信する経路探索要求送信手段と、情報配信サーバから配信されたコンテンツ案内情報に基づいてダウンロードするコンテンツを選択して情報配信サーバに配信要求する配信要求手段と、情報配信サーバからコンテンツデータを受信する受信手段と、を備え、
前記受信手段は更に、経路探索の結果、携帯端末がエリア情報に合致したエリアを通る場合に、前記情報配信サーバがエリア情報に合致するコンテンツのコンテンツ案内情報をダウンロードポイントとして付加した経路探索結果を受信するようになしたことを特徴とする。
【0021】
また、本願の請求項4に係る発明は、携帯端末にダウンロード可能なコンテンツまたはコンテンツの登録場所を示すコンテンツデータと、コンテンツ毎に携帯端末がダウンロード可能なエリアを示すエリア情報を関連付けて記憶したコンテンツデータベースを備えた情報配信サーバと、携帯端末とからなる情報配信方法であって、
前記情報配信サーバは、携帯端末からのコンテンツ配信要求を受信するステップと、携帯端末から送信される経路探索要求に基づいて経路探索を行うステップと、経路探索結果を携帯端末に送信する経路探索結果送信ステップとを、実行し、
前記携帯端末は、現在位置を検出するステップと、現在位置検出手段の出力に基づいて生成した現在位置情報を送信するステップと、情報配信サーバに経路探索要求を送信するステップと、情報配信サーバから配信されたコンテンツ情報に基づいてダウンロードするコンテンツを選択して情報配信サーバに配信要求するステップと、情報配信コンピュータ装置からコンテンツデータを受信するステップと、を実行し、
前記経路探索結果送信ステップは、前記経路探索手段による経路探索の結果、携帯端末がエリア情報に合致したエリアを通る場合には、経路探索結果送信手段により、エリア情報に合致するコンテンツのコンテンツ案内情報をダウンロードポイントとして前記経路探索結果に付加して送信する処理を含むことを特徴とする。
【0022】
また、本願の請求項5に係る発明は、携帯端末にダウンロード可能なコンテンツまたはコンテンツの登録場所を示すコンテンツデータと、コンテンツ毎に携帯端末がダウンロード可能なエリアを示すエリア情報を関連付けて記憶したコンテンツデータベースを備え、携帯端末から要求されたコンテンツデータを配信する情報配信方法であって、
前記情報配信サーバは、携帯端末からのコンテンツ配信要求を受信するステップと、携帯端末から送信される経路探索要求に基づいて経路探索を行うステップと、経路探索結果を携帯端末に送信する経路探索結果送信ステップとを、実行し、
前記経路探索結果送信ステップは、前記経路探索手段による経路探索の結果、携帯端末がエリア情報に合致したエリアを通る場合には、経路探索結果送信手段により、エリア情報に合致するコンテンツのコンテンツ案内情報をダウンロードポイントとして前記経路探索結果に付加して送信する処理を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0023】
また、請求項1に係る発明においては、情報配信システムがナビゲーションサービス機能を有するシステムであり、携帯端末からの経路探索要求に対して情報配信サーバが経路探索を行い、経路探索の結果、携帯端末が配信条件に合致するエリアを通る場合に、経路探索結果送信手段により、エリア情報に合致するコンテンツのコンテンツ案内情報をダウンロードポイントとして前記経路探索結果に付加して送信するから、携帯端末は経路探索要求の一環として特定のエリアで配信されるコンテンツの存在を知ることができ、また、そのコンテンツに興味があれば当該コンテンツをダウンロードすることができるようになる。
【0024】
また、請求項2および請求項3に係る発明においては、請求項1の発明に係る情報配信システムを構成する情報配信コンピュータ装置および携帯端末を提供することができ、携帯端末は経路探索要求の一環として特定のエリアで配信されるコンテンツの存在を知ることができ、また、そのコンテンツに興味があれば当該コンテンツをダウンロードすることができるようになる。
【0025】
請求項4に係る発明においては、請求項1の情報配信システムによるダウンロード方法を提供することができる。また、請求項5に係る発明においては、請求項2の情報配信サーバにおける情報配信方法を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、本発明の具体例を実施例及び図面を用いて詳細に説明する。図1は、本発明に係る情報配信システムの構成を示す概略構成図である。図2は、携帯端末のメニュー画面を使用して情報配信サーバから情報配信を受ける手順を説明するための概念図であり、図3は、図2における情報配信の手順を示すフローチャートであり、図4は、コンテンツの配信エリアの設定方法を説明するための模式図である。図5は、経路探索要求に基づく経路案内にコンテンツ案内情報を配信する手順を説明するための概念図であり、図6は、経路案内にダウンロードポイントのデータとしてコンテンツ案内情報を配信する手順を示すフローチャートであり、(a)は情報配信サーバの処理、(b)は携帯端末の処理を示すフローチャートである。図7は、図6のダウンロードポイントを示す表示画面の図である。
【実施例1】
【0027】
本発明の実施例1にかかる情報配信システム10について説明する。図1の情報配信システム10は、特許文献1に開示されたシステムと同様に経路探索、経路案内サービスを提供するシステムに本発明の情報配信サービスを適用した実施例であり、携帯端末20はGPS測位装置を搭載し携帯端末20の現在位置を情報配信サーバ30に送信し、出発地、目的地を指定して経路探索要求する機能を有しており、情報配信サーバ30は経路探索要求に基づいて経路探索を行い、経路探索結果(経路案内)を携帯端末20に送信する機能を有する。
【0028】
情報配信システム10は、図1に示すように情報配信サーバ30と、通信ネットワーク12を介して情報配信サーバ30にアクセスする携帯電話などの携帯端末20とから構成される。情報配信サーバ30は、コンテンツデータベース(DB)40を備えており、このコンテンツデータベース40には、携帯端末にダウンロード可能なコンテンツまたはコンテンツの登録場所を示すコンテンツデータと、コンテンツ毎に携帯端末がダウンロード可能なエリアを示すエリア情報を関連付けて記憶している。エリア情報は当該コンテンツを配信するエリアを示す情報であり、例えば、緯度・経度で区切ってエリアを特定し、携帯端末20がエリア情報で特定されたエリア内に位置している場合にのみエリア情報と関連付けられたコンテンツデータを配信するためのものである。すなわち、携帯端末20のユーザは、特定のエリアに移動することによってそのエリアを配信条件とする特定のコンテンツの配信を受けることができるようにされている。
【0029】
情報配信サーバ30は、コンテンツデータおよび/またはエリア情報に関するコンテンツ案内情報を携帯端末20に送信するコンテンツ案内情報送信手段31と、携帯端末20から送信される位置情報を受信するための位置情報受信手段32と、位置情報受信手段32で受信した位置情報から携帯端末20の位置を判別する位置判別手段33とを有している。情報配信サーバ30はまた、携帯端末20からのコンテンツ配信要求を受信する配信要求受信手段34と、携帯端末20からコンテンツの配信要求があった場合に、位置判別手段33が判別した携帯端末の位置とエリア情報とを照合し、要求されたコンテンツを配信するか否かを決定する配信可否決定手段35を備えている。情報配信サーバ30はまた、経路探索要求受信手段36、経路探索手段37、経路探索結果送信手段38を備えており、携帯端末20からの経路探索要求を受けて経路探索を行い、その経路探索結果(経路案内)を携帯端末20に配信する。この経路探索の方法は前記特許文献1に開示された技術を用いることができる。
【0030】
一方、携帯端末20は、キー、ボタン等からなる操作部28、液晶表示モジュール等からなる表示部29、位置情報送信手段21を有している。位置情報送信手段21は、GPS測位装置から構成される現在位置検出手段22と現在位置検出手段で検出した現在位置情報を情報配信サーバ30に送信する現在位置情報送信手段23とから構成され、情報配信サーバ30は携帯端末20の現在位置情報送信手段23から送信される現在位置情報に基づいて位置判別を行う。携帯端末20はまた、所望のコンテンツの配信を情報配信サーバ30に要求するための配信要求手段24と、情報配信サーバ30から送信されるコンテンツ案内情報、コンテンツデータ等を受信するための受信手段25と、情報配信サーバ30やその他のサーバから受信したデータを保存する保存手段26と、情報配信サーバ30に経路探索要求を送信する経路探索要求送信手段27とを備えている。
【0031】
本発明に係る情報配信システム10は上記の構成に限られるものではなく、ナビゲーションサービス機能を持たないシステムであってもよく、また、携帯端末20もナビゲーションサービス対応でない携帯電話やGPS測位装置を持たない携帯電話であってもよい。GPS測位装置を持たない携帯電話20の場合、基地局に対する位置登録信号の送信手段が位置情報送信手段21に相当し、情報配信サーバ30は、位置情報受信手段32で基地局に登録された携帯電話の位置情報を得て、位置判別手段33で位置判別を行うようにすればよい。
【0032】
図2は、携帯端末20が携帯電話であり、そのメニュー画面を使用して情報配信サーバ30から情報配信を受ける手順を説明するための概念図である。図2に示すように、携帯端末20は先ず情報配信サーバ30に接続するため、操作部28を操作してメニューリストA10(メインメニュー画面)を選択し、表示部29に表示する。そして、メニューリストA10の中から例えば、A11ページにある通信メロディー/カラオケのページに飛んで、A12の無料音声データダウンロードを選択するとA14の画面のように、コンテンツが無料でダウンロードできる一覧を見ることができる。この一覧は、情報配信サーバ30から送信されるコンテンツ案内情報を含んでいる。
【0033】
すなわち、例えば、A14のリストにあるように、□○○テーマパークでは、そのテーマパークの人気キャラクターの声をルート案内の音声ガイドにダウンロードするサービスを行っている。□京都弁案内では、ルート案内の音声を京都弁で行うデータのダウンロードが可能である。□沖縄弁案内は、同じく沖縄の言葉でルート案内を行うデータのダウンロードが可能であることがわかる。そして、いま、この携帯端末20の使用者は、京都に居るものとする。A14で京都弁案内を選択すると、A13の画面のように京都弁の音声データのダウンロードを確認するページが表示される。また、A14の画面のように沖縄弁案内を選択すると、A15の画面のように現在地が沖縄ではないので、ダウンロードできない旨の表示がなされる。これは、音声データの提供者が、たとえば沖縄県の観光協会で、沖縄に来てくれた人だけにダウンロードサービスを行うという意思の表れである。
【0034】
上記の情報配信サービスの手順は、図3に示すフローチャートのように情報配信サーバ30と、携帯端末20とのやりとりで実現している。図3においてステップS10〜S15の処理は携帯端末20の処理、ステップS20〜S25の処理は情報配信サーバ30の処理を表している。ユーザが携帯端末20の操作部28を操作しデータ通信サービスのメニュー画面を表示部29に表示する(ステップS10)。図2のA11〜A14の各階層のメニュー画面の情報は、予めステップS20で情報配信サーバ30から送信されたコンテンツ案内情報に基づいて作成され、携帯端末20に保存されている画面情報であってもよく、あるいは、携帯端末20の操作部28の操作によって画面階層が進むに従って、コンテンツ案内情報を含む画面、例えば、図2のA14の画面に到達した時に、コンテンツ案内情報を含む画面情報を情報配信サーバ30から送信するようにしてもよい。予め送信された画面を携帯端末20に保存する手順の場合には、画面情報に更新がある時は、更新後に初めて携帯端末が当該画面を選択した際に、装置情報配信サーバ30から携帯端末20に更新画面情報を送信する処理をしておく必要がある。
【0035】
携帯端末20は、ステップS12で図2のA14の画面を表示し、この画面でダウンロードしたいコンテンツ、例えば、京都弁案内を選択すると、ステップS13で情報配信サーバ30にコンテンツの配信要求が送信される。情報配信サーバ30は、ステップS21でコンテンツの配信要求を受信すると、ステップS22で携帯端末20の位置判別を行う。この位置判別は、位置情報受信手段32で受信した携帯端末20の現在位置情報に基づいて行う。この現在位置情報は、携帯端末20が現在位置検出手段22で現在位置を検出し、位置情報送信手段23から送信する情報である。前述のように携帯端末20がGPS測位装置を備えていない携帯電話である場合、携帯電話が基地局に対して行っている位置登録機能を利用することができる。
【0036】
次に、情報配信サーバ30はステップS23で携帯端末20の現在位置がそのコンテンツのエリア情報に設定されているエリア内かどうかチェックする。携帯端末20の現在位置が配信要求したコンテンツの配信条件であるエリア内でなければ、情報配信サーバ30はステップS24で配信不可を携帯端末に回答し、エリア内であれば、ステップS25で携帯端末20にコンテンツのダウンロード先のURLと、そこに保存されているコンテンツのファイル名やシリアルナンバー等のコンテンツデータを送信する。携帯端末20は、ステップS14で情報配信サーバ30から受信した回答を表示する。そして、受信した内容に従い、図2のA13あるいはA15の表示を行う。すなわち、ダウンロード先のURLが送られてくれば受信許可の意味である。この結果、ステップS15で携帯端末20はコンテンツのダウンロード処理をして一連の処理が終了する。
【0037】
コンテンツが京都弁や沖縄弁、特定キャラクターの音声案内などの音声情報の場合、標準の音声案内データと同じフォーマットでデータを作成し、標準の音声案内と置換可能なようにされている。この音声データファイルにはダウンロード可能なエリアを示すエリア情報が関連付けてコンテンツDB40に記憶している。例えば、あるテーマパークに入場した人だけが携帯端末20を使って該テーマパークに特有のキャラクターの音声案内データをダウンロードできるように、図4に示すように、該テーマパークの中央部分のエリアを、緯度X1、X2、経度Y1、Y2で区切って範囲を設定し、これをエリア情報として該当するコンテンツデータに関連付けている。そして、このエリア内に位置する携帯端末20が情報配信サーバ30にコンテンツデータの配信要求をすると、該当するコンテンツデータの配信を受けてコンテンツをダウンロードすることができる。図4の例では設定したエリアは300m四方以上の広さがあり、携帯端末20に搭載したGPS測位装置の精度により配信条件が確実に成立する。
【0038】
なお、携帯端末20が既に同じコンテンツ(データ)をダウンロードしている場合は、ダウンロードは無駄なので、携帯端末20側でファイル名あるいはコンテンツのシリアルナンバーを見て、同じデータを保存している場合は、ステップS14における表示を「すでにダウンロード済みです。音声案内データを切り替えますか?」というような表示にしてもよい。また、前記の手順では、情報配信サーバ30は、要求されたコンテンツをダウンロードできるURL等のデータを携帯端末20に送信する例を説明したが、情報配信サーバ30がコンテンツを保有している場合には携帯端末20に情報配信サーバ30から直接コンテンツをダウンロードする構成としてもよい。
【0039】
また、上記の説明では、ユーザは携帯端末20からコンテンツの配信要求を送り、情報配信サーバ30から配信不可の結果を受信した時に、要求コンテンツに配信エリアの制約があることを知らされる態様を説明したが、コンテンツとその配信条件を一覧できるリスト形式としたコンテンツ案内情報を携帯端末20に提供する態様をとることも可能である。コンテンツ案内情報の数が多い場合には、コンテンツをジャンル別にしたリストとしてリスト選択する形態をとることもできる。
【0040】
図5は図1の情報配信システム10において、経路探索、経路案内と組み合わせてコンテンツの配信を行う手順を示す概念図である。図5に示すようにA10のメインメニュー画面のメニューリストからA11の画面に遷移しA22のナビゲーションの画面(ページ)に入ってから情報配信サーバ30に携帯端末の現在位置情報を送信して現在地を通知し、A23の画面のカテゴリから、目的の遊園地を選択すると、A25の画面により目的の遊園地までの経路案内や地図表示の選択画面に周辺のPOI(Point of Interest)を表示する。この時に情報配信サーバ30は携帯端末20にコンテンツ案内情報を送信し、コンテンツのダウンロードサービスがあることを伝える。携帯端末20がダウンロードを許可するエリアにある場合にはA24の画面のように、特定コンテンツがダウンロード可能であることを知らせ、まだそのエリアに携帯端末20(ユーザ)が行っていない場合はA26の画面のように表示して、特定のエリアに行けば特定コンテンツのダウンロードが可能であることを知らせてユーザの興味を引くようにする。図5の処理の手順は、図3のフローチャートに示した手順と同様の手順で処理することができる。
【実施例2】
【0041】
図6は情報配信システム10の他の態様を示すフローチャートであり、(a)は情報配信サーバ30の処理手順を示し、(b)は携帯端末20の処理手順を示すフローチャートである。この態様は、情報配信サーバ30が経路探索結果にコンテンツ案内情報をダウンロードポイントとして付加して携帯端末20に送信する方法である。情報配信サーバ30は、携帯端末20からの経路探索要求を受信して経路探索を行う過程で携帯端末20に案内する経路探索結果、すなわち、携帯端末20がコンテンツデータに設定されているエリアを通過するか逐一コンテンツDB40を検索し、携帯端末20が通るエリア毎に当該エリアでダウンロード可能なコンテンツ案内情報をダウンロードポイントとして携帯端末20に予め経路探索結果(経路案内)に付加して配信しておくものである。そして、携帯端末20が経路案内を受ける過程でダウンロードポイントに到達した時点でダウンロード可能なコンテンツの存在を知り、そのコンテンツのダウンロード処理ができるようにしたものである。
【0042】
すなわち、情報配信サーバ30は携帯端末20からの経路探索要求に応じてステップS50で経路探索を行って経路案内データを作成する。この過程でステップS51でコンテンツDB40のエリア情報を参照し、携帯端末20に案内する経路が通過するエリアを検索する。検索したエリアを携帯端末20が通過するのであればそのエリアで配信可能なコンテンツ案内情報をダウンロードポイントとしてステップS52で経路探索結果、ガイダンスポイント等のデータに付加する。ステップS53でエリア情報がまだあるか判別し、エリア情報があればステップS51に戻りステップS53までの処理をエリア情報がなくなるまで繰り返す。エリア情報がなくなればステップS54で情報配信サーバ30は経路探索結果、ガイダンスポイント等のデータとダウンロードポイントのデータを携帯端末20に送信して、処理を終了する。
【0043】
携帯端末20は、経路案内中はステップS60で一定の周期で現在位置を測位して位置情報を情報配信サーバ30に送信し、情報配信サーバ30から送信される地図情報、経路探索結果を表示部29に表示する。この経路探索結果のデータは、前記特許文献1に開示された技術を適用可能であり、情報配信サーバ30が携帯端末20に案内する経路にあたる位置座標周辺のベクトル形式の地図表示用の地図データと、経路探索で得た案内経路データを読み出し、案内経路データを特定色で道路を描画するためのベクトルデータに変え、地図データに組み込んだ後、経路探索要求元の携帯端末20宛に送信する。
【0044】
また、このデータには、交差点等における右折、左折等の音声ガイドを呼び出すガイドポイントのデータを系名案内(経路探索結果)の当該交差点の位置に付加することができ、携帯端末20がガイドポイントにさしかかると所定の音声ガイドが呼び出され、ユーザに音声でガイダンスすることができる。これと同様に、経路探索の結果のデータには、そのエリア内でダウンロードできるコンテンツの案内情報をダウンロードポイントのデータとして経路案内の該当エリア位置に付加されている。従って、ユーザは、経路案内を受けながら、ダウンロード可能なコンテンツが提供されるエリアにさしかかると、ダウンロードポイントのデータであるコンテンツ案内情報を見ることができ、興味があればその場で当該コンテンツデータをダウンロード処理することができる。
【0045】
すなわち、携帯端末20は、ステップS61の処理以降、経路案内を受けている間にステップS62でガイダンスポイントにさしかかると、ガイダンスポイントのデータに従って音声案内が呼び出され、例えば、交差点にさしかかるとその交差点における音声案内が呼び出され、右折、左折等の音声ガイダンスを受けることができる。ガイダンスポイントでなければ次のステップS64に進む。そして、ステップS64でダウンロードポイントに入ると、ダウンロードのデータに従ってそのエリア内でダウンロード可能なコンテンツの案内情報が表示される。
【0046】
この表示画面は、例えば、バイブレーションや効果音、音声案内と共に現れる図7に示すようなものであり、地図上に案内ルートが示され、コンテンツ案内情報「ここで○○音声案内データプレゼント」という表示がなされる。この表示はコンテンツの保存先であるURLにリンクされており、「ダウンロード」を選び、確定すると表示されたコンテンツがステップS65で携帯端末20にダウンロードできる。「キャンセル」を選び、確定すると何の処理も行われずに次のステップS66に進む。また、ステップS64でダウンロードポイントでなければステップS66に進み、目的地に到達していなければ、ステップS60に戻り、目的地に到達するまでステップS60〜ステップS66までの処理(経路案内)を継続する。ステップS66で目的地に到達すれば、携帯端末20は経路案内の処理を終了する。
【産業上の利用可能性】
【0047】
以上説明したように、本発明は、携帯端末20は特定のエリアに移動した時にそのエリアに特定されたコンテンツがダウンロード可能であることを知ることができ、また必要なコンテンツを選択してダウンロードすることが可能になる。従って、例えば、京都を旅行する人たちは、京都弁のガイダンスを受けることができて、旅情を満喫できる。目的地に到着した際の標準音声は「おつかれさまでした」だが、京都弁では、「おつかれさんどした」となる。これは京都を離れたあとも有効なので、思い出と共に使用者に好印象を残すことができる。また、ある程度時間が経過したら、内容を変えて、「たんとあるいてほっこりしはりましたやろ」とデータを更新しても、ユーザに新鮮で面白く、興味を与えることができる。
【0048】
また、テーマパークなどでは、人気のあるキャラクターの声を提供すれば、その音声データを目当てに、集客することができる。入場しないとダウンロードできないので、非常に付加価値を付けることが出来る。また、ルート案内中に、所定の地点でダウンロードを促す場合は、クーポン券の配布などにも利用できる。従来の一般的なクーポンの配布方法は、時間を限定することは出来るが、地域性を加味することが出来ない。地域によっては、季節感も学校の休み期間も違うので、全国一律のサービスを行うには無理がある。本発明によって、各店舗ごとに近くを通る人にクーポンを渡すことも可能になる。
【0049】
また、今までは手で配布していた入場整理券の変わりに、イベント会場周辺に来た人に、電子整理券を配布するというような使い方もできる。情報配信サーバ30側で、発行数の管理と、誰に送ったかを管理できるので非常に便利である。なお、ダウンロードするデータは、ナビゲーションの音声案内データに限らない。たとえばコンサート会場、または会場に入れなかった人たちに、コンサート会場周辺で、携帯電話の呼び出し音となる、いわゆる「着うた」を提供したりすることにも使える。サッカー場や野球場で、人気選手の写真を待ちうけ画面データとして配布したりしても良い。
【0050】
また、もっと広いエリアを対象に、たとえば国別で言語をダウンロードして使えるようにしても良い。このようにすれば、EUなどで、どこの国に輸出しても、使用者側で自分の地域にあったカスタマイズが可能となる。地域で限定するので、ダウンロードデータを間違えることもない。エリアは、緯度経度で区切られた矩形には限定されない。複雑な図形は、矩形を組み合わせて、それぞれに同じデータを結びつけておけばよい。コンテンツのファイルに付したシリアルナンバーを同一にしておけば、いくつかのエリアに分かれていても重複してダウンロードされることはない。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】本発明に係る情報配信システムの構成を示す概略構成図である。
【図2】携帯端末のメニュー画面を使用して情報配信サーバから情報配信を受ける手順を説明するための概念図である。
【図3】図2における情報配信の手順を示すフローチャートである。
【図4】コンテンツの配信エリアの設定方法を説明するための模式図である。
【図5】経路探索要求に基づく経路案内にコンテンツ案内情報を配信する手順を説明するための概念図である。
【図6】経路案内にダウンロードポイントのデータとしてコンテンツ案内情報を配信する手順を示すフローチャートであり、(a)は情報配信サーバの処理、(b)は携帯端末の処理を示すフローチャートである。
【図7】図6のダウンロードポイントを示す表示画面の図である。
【図8】従来の情報配信システムの一例を示す概略構成図である。
【符号の説明】
【0052】
10・・・情報配信システム
12・・・通信ネットワーク
20・・・携帯端末
30・・・情報配信サーバ
40・・・コンテンツデータベース
21・・・位置情報送信手段
22・・・現在位置検出手段
23・・・現在位置情報送信手段
24・・・配信要求手段
25・・・受信手段
26・・・保存手段
27・・・経路探索要求送信手段
28・・・操作部
29・・・表示部
31・・・コンテンツ案内情報送信手段
32・・・位置情報受信手段
33・・・位置判別手段
34・・・配信要求受信手段
35・・・配信可否決定手段
36・・・経路探索要求受信手段
37・・・経路探索手段
38・・・経路探索結果送信手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯端末にダウンロード可能なコンテンツまたはコンテンツの登録場所を示すコンテンツデータと、コンテンツ毎に携帯端末がダウンロード可能なエリアを示すエリア情報を関連付けて記憶したコンテンツデータベースを備えた情報配信サーバと、携帯端末とからなる情報配信システムであって、
前記情報配信サーバは、携帯端末からのコンテンツ配信要求を受信する配信要求受信手段と、携帯端末から送信される経路探索要求に基づいて経路探索を行う経路探索手段と、経路探索結果を携帯端末に送信する経路探索結果送信手段と、を備え、
前記携帯端末は、現在位置を検出する現在位置検出手段と、現在位置検出手段の出力に基づいて生成した現在位置情報を送信する現在位置情報送信手段と、情報配信サーバに経路探索要求を送信する経路探索要求送信手段と、情報配信サーバから配信されたコンテンツ情報に基づいてダウンロードするコンテンツを選択して情報配信サーバに配信要求する配信要求手段と、情報配信サーバからコンテンツデータを受信する受信手段と、を備え、
前記情報配信サーバは、前記経路探索手段による経路探索の結果、携帯端末がエリア情報に合致したエリアを通る場合には、経路探索結果送信手段により、エリア情報に合致するコンテンツのコンテンツ案内情報をダウンロードポイントとして前記経路探索結果に付加して送信するようになしたことを特徴とする情報配信システム。
【請求項2】
携帯端末にダウンロード可能なコンテンツまたはコンテンツの登録場所を示すコンテンツデータと、コンテンツ毎に携帯端末がダウンロード可能なエリアを示すエリア情報を関連付けて記憶したコンテンツデータベースを備え、携帯端末から要求されたコンテンツデータを配信する情報配信サーバであって、
前記情報配信サーバは、携帯端末から送信される現在位置情報を受信する現在位置情報受信手段と、携帯端末からのコンテンツ配信要求を受信する配信要求受信手段と、携帯端末から送信される経路探索要求に基づいて経路探索を行う経路探索手段と、経路探索結果を携帯端末に送信する経路探索結果送信手段と、を備え、
前記情報配信サーバは、前記経路探索手段による経路探索の結果、携帯端末がエリア情報に合致したエリアを通る場合には、経路探索結果送信手段により、エリア情報に合致するコンテンツのコンテンツ案内情報をダウンロードポイントとして前記経路探索結果に付加して送信するようになしたことを特徴とする情報配信サーバ。
【請求項3】
携帯端末にダウンロード可能なコンテンツまたはコンテンツの登録場所を示すコンテンツデータと、コンテンツ毎に携帯端末がダウンロード可能なエリアを示すエリア情報を関連付けて記憶したコンテンツデータベースを備えた情報配信サーバから、所望のコンテンツデータを受信する携帯端末であって、
前記携帯端末は、現在位置を検出する現在位置検出手段と、現在位置検出手段の出力に基づいて生成した現在位置情報を送信する現在位置情報送信手段と、情報配信サーバに経路探索要求を送信する経路探索要求送信手段と、情報配信サーバから配信されたコンテンツ案内情報に基づいてダウンロードするコンテンツを選択して情報配信サーバに配信要求する配信要求手段と、情報配信サーバからコンテンツデータを受信する受信手段と、を備え、
前記受信手段は更に、経路探索の結果、携帯端末がエリア情報に合致したエリアを通る場合に、前記情報配信サーバがエリア情報に合致するコンテンツのコンテンツ案内情報をダウンロードポイントとして付加した経路探索結果を受信するようになしたことを特徴とする携帯端末。
【請求項4】
携帯端末にダウンロード可能なコンテンツまたはコンテンツの登録場所を示すコンテンツデータと、コンテンツ毎に携帯端末がダウンロード可能なエリアを示すエリア情報を関連付けて記憶したコンテンツデータベースを備えた情報配信サーバと、携帯端末とからなる情報配信方法であって、
前記情報配信サーバは、携帯端末からのコンテンツ配信要求を受信するステップと、携帯端末から送信される経路探索要求に基づいて経路探索を行うステップと、経路探索結果を携帯端末に送信する経路探索結果送信ステップとを、実行し、
前記携帯端末は、現在位置を検出するステップと、現在位置検出手段の出力に基づいて生成した現在位置情報を送信するステップと、情報配信サーバに経路探索要求を送信するステップと、情報配信サーバから配信されたコンテンツ情報に基づいてダウンロードするコンテンツを選択して情報配信サーバに配信要求するステップと、情報配信コンピュータ装置からコンテンツデータを受信するステップと、を実行し、
前記経路探索結果送信ステップは、前記経路探索手段による経路探索の結果、携帯端末がエリア情報に合致したエリアを通る場合には、経路探索結果送信手段により、エリア情報に合致するコンテンツのコンテンツ案内情報をダウンロードポイントとして前記経路探索結果に付加して送信する処理を含むことを特徴とする情報配信方法。
【請求項5】
携帯端末にダウンロード可能なコンテンツまたはコンテンツの登録場所を示すコンテンツデータと、コンテンツ毎に携帯端末がダウンロード可能なエリアを示すエリア情報を関連付けて記憶したコンテンツデータベースを備え、携帯端末から要求されたコンテンツデータを配信する情報配信方法であって、
前記情報配信サーバは、携帯端末からのコンテンツ配信要求を受信するステップと、携帯端末から送信される経路探索要求に基づいて経路探索を行うステップと、経路探索結果を携帯端末に送信する経路探索結果送信ステップとを、実行し、
前記経路探索結果送信ステップは、前記経路探索手段による経路探索の結果、携帯端末がエリア情報に合致したエリアを通る場合には、経路探索結果送信手段により、エリア情報に合致するコンテンツのコンテンツ案内情報をダウンロードポイントとして前記経路探索結果に付加して送信する処理を含むことを特徴とする情報配信方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−5366(P2009−5366A)
【公開日】平成21年1月8日(2009.1.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−171938(P2008−171938)
【出願日】平成20年7月1日(2008.7.1)
【分割の表示】特願2003−420174(P2003−420174)の分割
【原出願日】平成15年12月17日(2003.12.17)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.着うた
【出願人】(500168811)株式会社ナビタイムジャパン (410)
【Fターム(参考)】