説明

感光性硬化樹脂組成物

【課題】 安定的に均一なセルギャップを維持しながら、温度変化によって緩衝作用を有し、保存安定性、耐熱性、化学的耐性及び解像度に優れた透明材料パターンスペーサ用感光性硬化樹脂組成物を提供する。
【解決手段】 ジメタクリルアミド構造及びマレイミド構造から選択された1種以上のポリマー主鎖に環状構造を形成する重合単位(a)と、オキセタン構造の重合単位(b)と、ラウリルメタクリレートと共重合が可能な重合単位の混合物(c)と、不飽和カルボン酸から誘導された重合単位(d)とを含むアルカリ可溶性のバインダー樹脂(A)3乃至40重量%と;多価アクリル基を有する多価アクリル光重合性化合物(B)2乃至40重量%と;光重合開始剤(C)0.01乃至10重量%とを含み;溶媒10乃至95重量%で全体を100重量%とされる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は感光性硬化樹脂組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
感光性硬化樹脂組成物は、例えば、薄膜トランジスター(以下、TFT)型液晶表示装置に使われてカラーフィルター板とTFT(thin film transistor)板の間で液晶が駆動できるように一定の膜の厚さを維持するためのパターンを形成できるコラムスペーサ及び絶縁膜、有機EL表示装置に使われるTFTの絶縁膜、反射型TFT基板に使われる拡散反射板、 有機EL絶縁膜、TFT−LCD、有機EL及び電荷電送素子(CCD)の保護膜などをはじめとする硬化樹脂パターンを形成するための材料として有用である。
【0003】
液晶表示装置は透明基板間の一定の間隔に注入された液晶分子に電圧を印加して駆動させる転機光学素子であるから二つの基板を一定の間隔で維持させることがとても重要である。スペーサは2枚の基板間隔(gap)を規正し適当な液晶層の厚さを維持するために使用する。セル間隔が一定でなければ印加する電圧と通過させる光の透過度が変わり空間的に不均一な明るさを表示することとなり、このような問題は液晶パネルの大きさが大型化される趨勢によってその重要性がより増している。一般的にパネルのセル間隔を一定に維持するためにパネル全面に均一にスペーサ(spacer)を撒く工程において矩形を有するプラスチックボール(plastic ball)やシリカ(silica)球を基板に散布する方法が利用されてきた。しかし、所望の位置にスペーサ粒子を分散、塗布することが難しいだけでなく粒子の凝集や振動または外部の衝撃による粒子の位置変化が発生するという問題点があった。
【0004】
最近では感光性樹脂組成物を利用したパターン型コラムスペーサを製造する方法が適用されている。この方法は感光性樹脂組成物を基板に塗布した後、コラムスペーサパターンに対応する所定のパターンが形成されたマスクを使用して、感光性樹脂組成物が塗布された基板を紫外線に露光して露光出来ない樹脂組成物部分を除去するこによって、スペーサを形成するものである。スペーサの均一性は最近液晶表示素子(LCD)の大型化とともにその重要性が増大している。LCDの用途はTV、電子ペーパー(e−paper)、PDA、ノートパソコン、モニター及び携帯電話などの産業分野において広い範囲で拡大されている。小型LCDではスペーサとして安定なセルギャップを維持できる硬度だけが要求されていたが、大型LCDTVの普及のようにLCDの大型化や高精度化ではスペーサが安定的だけでなく液晶層の温度変化にともなう光学特性の変動やセル間隔の変動を考慮した一定の弾性を持つことが要求されている。
【0005】
ネガティブレジスト用の感光性硬化樹脂としては、バインダー樹脂(A)光重合性化合物(B)及び光重合開始剤(C)を含むものが開示されている〔例えば、特許文献1参照〕。バインダー樹脂には一般的にエポキシ系アクリル共重合体が使われる。ネガティブレジスト用の感光性樹脂により形成されたパターンはTFT−LCDの合着工程に適合するようにパターンの高さが均一で強度に優れ弾性復元率が良いことが望ましく、液晶や有機溶剤に対する化学的耐性が要求される。しかし、エポキシ系のバインダー樹脂を含む通常の感光性組成物では、上記のような特性を強化するためにエポキシ基の比率を高めれば保存安定性が不良になる傾向がある。
【特許文献1】特開平9−319084号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記問題に鑑み本発明は、安定的に均一なセルギャップを維持しながら、温度変化によって緩衝作用を有し、保存安定性、耐熱性、化学的耐性及び解像度に優れた透明材料パターンスペーサ用の感光性硬化樹脂組成物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明による感光性硬化樹脂組成物は、 化学式1で表されるジメタクリルアミド構造及び化学式2で表されるマレイミド(maleimide)構造から選択された1種以上のポリマー主鎖に環状構造を形成する重合単位(a)と、化学式3で表されるオキセタン構造の重合単位(b)と、化学式5で表されるラウリルメタクリレート(Laurylmethacrylate)と共重合が可能な化学式4で表される重合単位の混合物(c)と、不飽和カルボン酸から誘導された重合単位(d)とを含むアルカリ可溶性のバインダー樹脂(A)3乃至40重量%と;多価アクリル基を有する多価アクリル光重合性化合物(B)2乃至40重量%と;光重合開始剤(C)0.01乃至10重量%とを含み;溶媒10乃至95重量%で全体を100重量%とされたことを特徴とする。
【0008】
【化7】

【0009】
【化8】

(上記化学式1,2で、R1、R2は水素原子またはメチル基でR3は水素原子または炭素数1〜14のアルキル基、シクロアルキル基またはアリール基である。)
【0010】
【化9】

(上記式で、R4は水素原子またはアルキル基であり、R5は水素原子または炭素数1〜14の アルキル基、シクロアルキル基またはアリール基であり、Xはメチレン基またはエチレン基である。)
【0011】
【化10】

(上記式で、R6は水素原子またはメチル基で、R7は炭素数1〜14の官能基である。)
【0012】
【化11】

【発明の効果】
【0013】
本発明の感光性硬化樹脂組成物によれば、その成分の含有量を調節することによって多様なLCDの用途に適合するようにスペーサの硬度を容易に調節できる。また、感光性樹脂組成物の必須な要件である化学的耐性、保存安定性及び耐熱性等に優れ、スペーサ用感光性樹脂組成物製造の効率性及び経済性を高めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明による感光性硬化樹脂組成物を実施するための最良の形態について、詳細に説明する。
【0015】
本実施形態による感光性硬化樹脂組成物は、ポリマー主鎖に環状構造を形成するマレイミドやジ(メタ)アクリルアミド構造の重合単位(a)とオキセタン構造の重合単位(b)、ラウリル構造の重合単位(c)、不飽和カルボン酸から誘導された重合単位(d)でなっているアルカリ可溶性のバインダー樹脂(A) 3乃至40重量%、多価アクリル基を持つ多価アクリル光重合性化合物(B)2乃至40重量%、光重合開始剤(C)0.01乃至10重量%を含み、溶媒10乃至95重量%で全体を100重量%とされてなる。
【0016】
パターンスペーサ用ネガティブレジストに適する本実施形態の感光性硬化樹脂組成物をより詳細に説明する。下記化学式1のジメタクリルアミド構造または化学式2のマレイミド(maleimide)構造から選択された1種以上の重合単位(a)、下記化学式3のオキセタン構造の重合単位(b)、下記化学式4のラウリルメタクリレート(Laurylmethacrylate)構造をはじめとする共重合可能な重合単位の混合物(c)及び不飽和カルボン酸から誘導された重合単位(d)を含むアルカリ可溶性のバインダー樹脂(A)3乃至 40重量%と、多価アクリル基を持つ多価アクリル光重合性化合物(B)2乃至40重量%と、光重合開始剤(C)0.01乃至10重量%とを含み、溶媒10乃至95重量%で全体が100重量%となるように調製されている。バインダーポリマー(バインダー樹脂)(A)は、化学式1または2の表示のように高分子主鎖環状構造を形成するアミドまたはイミド構造を持ったモノマー、化学式3の表示のようにオキセタン構造を持ったモノマー及び化学式4と共に共重合できる他のモノマーとの共重合体(下記一般式1)が望ましい。
【0017】
【化12】

【0018】
上記一般式1で、Rは各々独立的にHまたはメチル基で、R1、R2は各々独立的にHまたは 炭素原子数1〜14であるアルキル基、シクロアルキル基またはアリール基であり、R3は炭素数1〜14の官能基であり、Xはメチレン基またはエチレン基を含む官能基である。一般式1でR1は具体的には、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、tert−ブチル基、イソブチル基、アミル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、フェニル基、ベンジル基、ナフチル基、アダマンテート基、4−ヒドロキシフェニル基、デシル、ドデシル基である。R3は、例えば、アリルオキシカルボニル基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロピルオキシカルボニル基、イソプロピルオキシカルボニル基、グリシジルオキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基、イソブトキシカルボニル基、アミルオキシカルボニル基、 ヘキシルオキシカルボニル基、 シクロヘキシルオキシカルボニル基、 フェニルオキシカルボニル基、 ベンジルオキシカルボニル基、 ナフチルオキシカルボニル基、 イソボニルオキシカルボニル基、 2−ヨードオクサアミルオキシカルボニル基、アダマンチルオキシカルボニル基、 ジシクロペンタニルオキシカルボニル基、ジシクロペンテニルオキシカルボニル基、 ジシクロペンタニルエチルオキシカルボニル基、ジシクロペンテニルエチルオキシカルボニル基、ヒドロキシエチルオキシカルボニル基、ジメチルアミノエチルオキシカルボニル基、ドデシルオキシカルボニル、メトキシ、エトキシ、フェニルオキシ、フェニル、ナフチル、ヒドロキシフェニル、フェニチル基であり、一つあるいは二つ以上を共に使用することができる。
【0019】
上記一般式1のバインダー樹脂は重合単位の配列順序に拘束されないランダム共重合体でも構わない。一般式1におけるa〜dの構成比は、aが1〜70、bが5〜70、cが3〜50、dが0.01〜0.50であることが望ましく、aが1〜5、bが1〜6、cが1〜4、dが1〜40がより望ましい。また、上記一般式1で表示されるバインダー樹脂は、平均分子量が2,000乃至300,000、分散度は1.0乃至10.0、酸価は10乃至400 KOH mg/gであるものが望ましく、平均分子量が4,000乃至50,000、分散度は1.5乃至3.0、酸価は20乃至200KOH mg/gであるものがより望ましい。
【0020】
ポリマー主鎖に環状構造を形成する化合物の例としては化学式1または化学式2で表示されるモノマーを含む化合物:
【0021】
【化13】

【0022】
【化14】

(上記式で、R 1、R 2は水素原子またはメチル基でR3は水素原子または炭素数1〜14のアルキル基、シクロアルキル基またはアリール基を表す)
を挙げることができる。
【0023】
マレイミド及びジメタクリルアミドは高いガラス転移温度(Tg)を有しており、耐熱性及び光学的特性が優れ、組成物中の含有量が高まるほど高硬度のスペーサとなる。
モノマーの例としては、 N、N’−ジメタクリルアミド、 N、N’−ジアクリルアミド、 メチル−N、N’−ジメタクリルアミド、 メチル−N、N’−ジアクリルアミド、 エチル−N、N’−ジメタクリルアミド、 エチル−N、N’−ジアクリルアミド、イソプロピル−N、N’−ジメタクリルアミド、 イソプロピル−N、N’−ジアクリルアミド、 ブチル−N、N’−ジメタクリルアミド、 ブチル−N、N’−ジアクリルアミド、 ドデカニル−N、N’−ジメタクリルアミド、 ドデカニルチル−N、N’−ジアクリルアミド、 t−ブロキシ−N、N’−ジメタクリルアミド、 t−ブロキシ−N、N’−ジアクリルアミド、 エトキシエチル−N、N’−ジメタクリルアミド、 メトキシプロピル−N、N’−ジメタクリルアミド、 ピラニル−N、N’−ジメタクリルアミド ? マレイミド、メチルマレイミド、 エチルマレイミド、 イソプロピルマレイミド、 ブチルマレイミド、 ドデカニルマレイミド、 フェニルマレイミド、 t−ブロキシ−マレイミド、 エトキシエチルマレイミド、 メトキシプロピルマレイミド、 ピラニルマレイミドでひとつあるいは2種類以上を共に使用することができる。
【0024】
オキセタン構造を持ったモノマーの例としては、化学式3aで表示されるオキセタン構造:
【0025】
【化15】

及び化学式3bで表示される炭素二重結合
【0026】
【化16】

(上記式で、R4は水素原子またはメチル基を表す)
を持った化合物を表すことができる。
より具体的に、上記化合物の例では化学式3で表示されるモノマーを含む化合物:
【0027】
【化17】

(上記式で、R4は上記正義されたことのように、R5は水素原子または炭素数1〜14のアルキル基、シクロアルキル基または芳香族化合物で、Xはメチレン基またはエチレン基を表す)を挙げることができる。
【0028】
モノマーの具体例としては、 3−メチル−3−メタクリルオキシメチルオキセタン、 3−メチル−3−アクリルオキシメチルオキセタン、3−エチル−3−メタクリルオキシメチル オキセタン、 3−エチル−3−アクリルオキシメチル オキセタン、 3−メチル−3−メタクリルオキシエチル オキセタン、 3−メチル−3−アクリルオキシエチル オキセタン、 3−エチル−3−メタクリルオキシ エチル オキセタン及び3−エチル−3−アクリルエチルエチルオキセタンを挙げることができる。
バインダーポリマー(樹脂)におけるオキセタン構造を持ったモノマー単位としては、上記例に挙げたモノマーと共に上記例とは異なるオキセタン構造を持ったモノマーから由来された。オキセタン構造を持った モノマー単位は一つの種類または二つの種類以上の組み合わせでありうる。
【0029】
【化18】

上記式で、R6は水素原子またはメチル基であり、R7は炭素数1〜14の官能基である。
【0030】
化学式4の中R7の具体例としては、アリルオキシカルボニル基、メトキシカルボニル基、 エトキシカルボニル基、 プロピルオキシカルボニル基、 イソプロピルオキシカルボニル基、 グリシジルオキシカルボニル基、 ブトキシカルボニル基、 t− ブトキシカルボニル基、イソブトキシカルボニル基、アミルオキシカルボニル基、 ヘキシルオキシカルボニル基、 シクロヘキシルオキシカルボニル基、 フェニルオキシカルボニル基、 ベンジルオキシカルボニル基、 ナフチルオキシカルボニル基、 イソボニルオキシカルボニル基、2−ヨードオキシアミルオキシカルボニル基、 アダマンチルオキシカルボニル基、 ジシクロペンタニルオキシカルボニル基、 ジシクロペンテニルオキシカルボニル基、 ジシクロペンタニルエチルオキシカルボニル基、 ジシクロペンテニルエチルオキシカルボニル基、 ヒドロキシエチルオキシカルボニル基、 ジメチルアミノエチルオキシカルボニル基、 ドデシルオキシカルボニル基、 メトキシ基、 エトキシ基、 フェニルオキシ基、 フェニル基、 ナフチル基、 ヒドロキシフェニル基、ニトリル基であり、ひとつあるいは二つ以上を共に使用することができる。
【0031】
特に化学式5で表示されたラウリルメタクリレートは低いガラス転移温度を持っており、 その含有量が高いほどスペーサは軟質になって感光性硬化樹脂組成物の弾性力を大きくはしないが荷重部の力によって形態を変形させることによってセル間隔の制御において安定的である。
【0032】
【化19】

【0033】
上記マレイミド(maleimide)構造またはジメタクリルアミド構造から選択された1種以上の重合単位及びラウリルメタクリレート(Laurylmethacrylate)構造の重合単位の混合物の含有量はバインダー樹脂総含有量の5乃至70重量%であることが望ましい。マレイミド(maleimide)構造またはジメタクリルアミド構造から選択された1種以上の重合単位及びラウリルメタクリレート(Laurylmethacrylate)構造の重合単位の混合物は本発明の感光性組成物の硬度を決定する。マレイミドとジメタクリルアミドが選択的に入っており、その含有量が高いほどスペーサの硬度は高まり、セルギャップの安定性は増大する。反面、ラウリルメタクリレートは軟質のスペーサでセルギャップの厚さ偏差により誘発される不均一性に対する緩衝作用をするようになる。したがって、この二つの成分の含有量を適切に調節することによって液晶パネルの用途に適合した最適のスペーサ用感光性組成物の提供できるようになる。小型のLCD製品ではマレイミドまたはジメタクリルアミドの含有量を増大させ、大型のLCDTV製品などではラウリルメタクリレートの含有量を高めて高温での合着または低温での合着工程時発生できるセルの厚さ変化による重力不良などを防止する効果を発揮するようになる。また、多様な液晶パネルの製作時に別途の工程に対する別途の感光性樹脂組成物を製作すべきなので単純に組成物の含有量だけを調節することによってスペーサ用感光性樹脂組成物を製造できて製品製作の経済性及び迅速性を高めることができる。
【0034】
不飽和カルボン酸から誘導された重合単位(d)は不飽和モノカルボキシル酸または不飽和ジカルボキシル酸と同じカルボキシル基一つ以上持った不飽和カルボキシル酸を挙げることができる。その具体的な例には、アクリル酸、メタクリル酸、クロン酸、イタコン酸、マレイン酸及びクマル酸を例に挙げることができる。カルボキシルを持ったこのモノマーらは炭素―炭素不飽和二重結合を持った化合物で、単独でまたは二つ以上の組み合わせにより使われることができる。
【0035】
光重合性化合物(B)は光ビームを照射することによって光重合開始剤(C)から生成された酸または活性ラジカルの作用により重合できる化合物である。一般的に、光重合性化合物は重合性炭素−炭素不飽和結合を持つ。これは一価のモノマーだけでなく二価または多価モノマーでありうる。
【0036】
一価モノマーの例としては、 ノニルフェノールカルビトール アクリルレート、 2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル アクリルレート、 2−エチルヘキシルカルビトール アクリルレート、 2−ヒドロキシエチル アクリルレート、 N−ビニルピロリドン などを挙げることができる。
また、二価のモノマーの例には、1、6−ヘキシルチオールジメタクリレート、 エチレングリコールメタクリレート、 ネオペンチルグリコールジメタクリレート、 トリエチレングリコールジメタクリレート、 ビスフェノールAのビス(アクリル酸塩オキシエチル)エーテル、3−メチレンチオール ジメタクリレート等を挙げることができる。他の多価のモノマーの例として、トリメチロールプロパンメタクリレート、 ペンタエリスリトール トリメタクリレート、 ペンタエリスリトール テトラメタクリレート、ジペンタエリスリトール ペンタメタクリレート、 ジペンタエリスリトール ヘキサメタクリレートなどを挙げることができる。
【0037】
このような光重合性モノマーは各々単独にまたは二つ以上の組み合わせで使用することができる。一つ以上の二価のまたは他の多価のモノマーが使われることが望ましい。光重合性化合物(B)の量は一般的に感光性樹脂組成物全体に対して2乃至40重量%であることが望ましい。光重合性化合物の含有量が40重量%を超過すればフィルムの架橋度が高くなりすぎ、これによってフィルムの物性が低下(熱安定性が低下)する問題点がある。このような多価アクリル基を持つ重合性化合物である多価アクリルモノマーはバインダー樹脂との造成費を本発明によって適切に調節することによって耐熱性とパターン安定性を維持できる感光性硬化樹脂組成物を製造することが可能である。
【0038】
光重合性開始剤(C)は光ビームの照射で活性ラジカルを発生させる活性ラジカル発生剤及び光ビームの照射によって酸を発生させる酸発生剤を挙げることができる。活性ラジカル発生剤の例としては、アセトフェノン系重合開始剤、 ベンゾイン系重合開始剤、ベンゾフェノン系重合開始剤、チオキサントン系重合開始剤、トリアジン系重合開始剤などを挙げることができる。
【0039】
アセトフェノン系重合開始剤の具体的な例としては、ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、ベンジルジメチルケタル、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]プロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−2−モルホリノ−1−(4−メチルチオフェニル)プロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)ブタン−1−オン及び2−ヒドロキシ−2−メチル−1−[4−(1−メチルビニル)フェニル]プロパン−1−オン等を挙げることができる。
【0040】
ベンゾイン系重合開始剤の具体的な例としては、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピル エーテル、ベンゾイン イソブチル エーテル などを挙げることができる。
ベンゾフェノン系重合開始剤の具体的な例として、ベンゾフェノン、メチルo−過酸化ベンゾイル、4−フェニルベンゾフェノン、 4−ベンゾイル−4’−メチルジスルフィルド、3、3’、 4、 4’−テトラ(tert−ブチル過酸化カルボニル)ベンゾフェノン、2、4、6−トリメチルベンゾフェノンなどを挙げることができる。
チオキサントン系重合開始剤の具体的な例として、2−イソプロピルチオキサントン、 4−イソプロピルチオキサントン、 2、4−ジエチルチオキサントン、 2、4−ジクロロチオキサントン、1−クロロ−4−プロポキシチオキサントンなどを挙げることができる。
トリアジン系重合開始剤の具体的な例としては、2、4、−ビス(トリクロロメチル)−6−(4−メトキシフェニル)−1、3、5−トリアジン、2、4−ビス(トリクロロメチル)−6−(4−メトキシナフチル)−1、3、5−トリアジン、2、4−ビス(トリクロロメチル)−6−ピペロニル−1、3、5−トリアジン、 2、4−ビス(トリクロロメチル)−6−(4−メトキシスチリル)−1、3、5−トリアジン、2、4−ビス(トリクロロメチル)−6−[2−(5−メチルフラン−2−イル)エテニル]−1、3、5−トリアジン、 2、4−ビス(トリクロロメチル)−6−[2−(フラン−2−イル)エテニル]−1、3、5−トリアジン、 2、4−ビス(トリクロロメチル)−6−[2−(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)エテニル]−1、3、5−トリアジン、 2、4−ビス(トリクロロメチル)−6−[2−(3、4[ジメトキシフェニル)エテニル]−1、3、5−トリアジンなどを挙げることができる。
【0041】
活性ラジカル発生剤の例として、 2、4、6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィン酸化物、2、2’−ビス(o−クロロフェニル)−4、4’、5、5’−テトラフェニル−1、2’−ビイミダゾ−ル、10−ブチル−2−クロロアクリドン、2−エチルアントラキノン、ベンジル−9,10−フェナントレン、カムポリキノン、メチルフェニルグリオキシレート、チタノセン化合物などを挙げることができる。
商業的に入手できる活性ラジカル発生剤も使用できる。その例として“Irgacure−907”(アセトフェノン系 重合開始剤、 CIBA−GEIGY社製)等がある。
酸発生剤の具体例としては、 4−ヒドロキシフェニルジメチルスルホニウムp−トルエンスルホン酸、 4−ヒドロキシフェニルジメチル ヘキサフルオロアンチモネート、トリフェニルスルホニウム p−トルエンスルホン酸、 4−アセトキシフェニルメチルベンジルスルホニウム ヘキサフルオロアンチモネート、 トリフェニルヨードニウム ヘキサフルオロアンチモネート等のオニウム(onium)塩、ニトロベンジルトシレート、ベンゾイントシレートなどを挙げることができる。
【0042】
活性ラジカル発生剤のうちあるものはまた酸発生剤でもある。例えば、上記トリアジン系重合開始剤は活性ラジカル発生剤だけでなく酸発生剤としても作用できる。なお、上記光重合開始剤は各々単独にまたは二つ以上の組み合わせ使われることができる。
また、光重合開始剤の含有量は感光性組成物全体に対して0.01乃至10重量%であることが望ましい。
【0043】
また、本発明の感光性硬化樹脂組成物には必要によって接着補助剤でエポキシ基、チオール基またはアミン基を持つシリコン系化合物を添加して使用することができ、このようなシリコン系化合物はレジスト組成物の接着力を向上させて、硬化後耐熱特性を増大させる。エポキシ基またはアミン基を持つシリコン系化合物としては、(3−グリシドオキシプロピル)トリメトキシシラン、 (3−グリシドオキシプロピル)トリエトキシシラン、 (3−グリシドオキシプロピル)メチルジメトキシシラン、(3−グリシドオキシプロピル)メチルジエトキシシラン、 (3−グリシドオキシプロピル)ジメチルメトキシシラン、 (3−グリシドオキシプロピル)ジメチルエトキシシラン、 3、4−エポキシブチルトリメトキシシラン、 3、4−エポキシブチルトリエトキシシラン、 2−(3、4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、 2−(3、4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン及びアミノプロピルトリメトキシシランなどを挙げることができ、これらを各々単独でまたはこれらを混合して使用することができる。
【0044】
また、必要によって感光増減剤、 熱重合禁止剤、小包み剤、レベリング剤などの市販の添加剤を添加できる。
【0045】
本発明の感光性硬化樹脂組成物は溶媒を加えて基板上にスピンコーティングした後、マスクを利用して紫外線を照射してアルカリ現像液に現像する方法を通してパターンを形成し易くなる点では、粘度を1乃至50cps範囲となるように溶媒を添加することが望ましい。このような溶媒にはバインダー樹脂、感光剤及びその他添加物を添加、混合して溶解するのに使用するだけでなく優秀なコーティング性と透明な薄膜を得るために使用する。このような溶媒としては、バインダー樹脂、感光剤及びその他化合物との商用性を考慮する時、酢酸エチル、酢酸ブチル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、 ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、 メトキシプロピオン酸メチル、 エトキシプロピオン酸エチル(EEP)、 エチルラクテート、 プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、 プロピレングリコールメチルエーテル、 プロピレングリコールプロピルエーテル、 エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、 エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、 ジエチレングリコールメチルアセテート、 ジエチレングリコールエチルアセテート、 アセトン、メチルイソプロピルケトン、 シクロヘキサノン、 ジメチルホルムアミド(DMF)、 N、N−ジメチルアセドアミド(DMAc)、 N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、 γ−ブチロラクトン、 ジエチルエーテル、 エチレングリコールジメチルエーテル、 ダイグライム(Diglyme)、 テトラヒドロフラン(THF)、 メタノール、エタノール、 プロパノール、 イソープロパノール、 エチレングリコールモノメチルエーテル、 エチレングリコールモノエチルエーテル、 ジエチレングリコールメチルエーテル、 ジエチレングリコールエチルエーテル、 ジプロピレングリコールメチルエーテル、 トルエン、 キシレン、 ヘキサン、 ヘプタン及びオクタンなどであり、一種単独または2種以上を混合して使用することができる。
【0046】
本発明は上記で得た感光性硬化樹脂組成物をスプレー法、ロールコータ法、回転塗布法、 スリットコータ法により基板表面に塗布して塗布膜を形成する。塗布後プリベイク、紫外線照射などを通し塗布膜を形成し、可視光、紫外光、原子線、電子線、エックス線などを塗布膜に照射した後、現像液で現像して不必要な部分を除去することによって所定のパターンを形成する。
現像液としては、アルカリ性水溶液が使われる。例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウムなどの無機アルカリ類、エチルアミン、n−プロピルアミン等の1級 アミン類、ジエチルアミン等の2級アミン類、トリメチルアミン、メチル?エチルアミン、 ジメチルエチルアミン、トリエチルアミン等の3級アミン類、ジエチルエタノールアミン、 メチルジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルコールアミン類、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド等の4級アンモニウム塩の水溶液を使用できる。このような現像液は0.1〜10重量%のアルカリ性化合物水溶液として使用し、必要によりメタノール、エタノール、イソプロパノールなどのような水溶性有機溶媒及び系面活性剤を適量添加することができる。
【0047】
上記現像後、超純水で30〜90秒間洗浄して不必要な部分を除去し、乾燥してパターンを形成する。形成されたパターンに紫外線などの光を照射した後、パターンをオーブンなどの加熱装置により140〜250℃で30〜90分間加熱処理して最終パターンを得ることができる。また上述のパターン形成方法以外にもインクジェット方式、プリント方式など直接伝写方式でパターン領域を指定した後、紫外線照射、加熱などの処理を通し同様のパターンを得ることができる。
【実施例】
【0048】
以下、本発明による感光性硬化樹脂組成物について、実施例、比較例を示して具体的に説明するが、これによって本発明を限定するものではない。
【0049】
〔バインダー樹脂の製造〕
合成例1: 撹拌器、冷却器及び温度計が装着された内部体積500mlである4口フラスコに、マレイミド24.5g、3−エチル−3−メタクリルオキシメチルオキセタン64.5g、メタクリル酸23g、ラウリルメタクリレート7.5g、ベンジルメタクリレート17.5gをジエチレングリコールメチルエチルエーテル250gに入れ、アゾビスイソブチルニトリル1.5gを投入し、70℃にて5時間攪拌して、バインダー樹脂A1を得た。生成されたバインダー樹脂A1は上記単量体の割合で重合された共重合体である。
合成例2: マレイミドの代りにジメタクリルアミド38.3gを使用した以外は合成例1と全く同じく反応させて、共重合体であるバインダー樹脂A2を得た。
合成例3: ベンジルメタクリルレートを23gとし、ラウリルメタクリレートを使用しない点を除いては合成例1と同じ方法により、共重合体であるバインダー樹脂A3を得た。
合成例4(比較例): 3−エチル−3−メタクリルオキシメチルオキセタンの代りにグリシジルメタクリレート50gを使用した以外は、合成例1と全く同じく反応させて、共重合体であるバインダー樹脂B1を得た。
合成例5(比較例): ベンジルメタクリレートの量を67gに変更し、マレイミドを使用しない点を除いて合成例4と同じ方法により、共重合体であるバインダー樹脂B2を得た。
バインダー樹脂A1、A2,A3はそれぞれ、平均分子量20、000、分散度2.1及び酸価95であり、バインダー樹脂B1、B2はそれぞれ、平均分子量20、000、分散度2.1及び酸価100であった。
【0050】
〔感光性硬化樹脂組成物の製造〕
表1、表2に示す割合で各成分を混合して透明な感光性硬化樹脂組成物を得た。
【表1】

【0051】
【表2】

【0052】
〔評価方法〕
以上の実施例1〜3及び比較例1、2の感光性硬化樹脂組成物を、シリコンワイパーまたはガラス板などの基板上にパターンスペーサを形成し、レジスト組成物の圧縮復元率及び圧搾量、耐熱性、パターン形成、化学的耐性、保存安定性などの性能評価を実施した。
(1) 圧縮復元率及び圧搾量測定
コラムスペーサ用レジスト組成物の圧縮復元率評価用のナノインデンター(Nanoindenter、島津社製)でナノインデンテイション(Nanoindentation)試験を実施した。圧搾はフラットパンチチップ(Flat punch tip)を使用し、20mNの荷重を加えて3秒間停止した後、2mNまで荷重を除去して復元される距離と圧搾量を比較測定した。圧搾が充分行われパターンが破られない程ソフトな場合「○」とし、パターンが容易に崩れるかあまりにも硬くて圧搾量が不充分な場合を「X」と判定した。
(2) 耐熱性
陰性レジスト組成物を基板上にスピンコータを利用して塗布した後、100℃で1分間プリベイク(prebake)して、365nmで15秒間露光させた後、240℃で30分間ポストベイク(postbake)を実施してレジスト膜を形成させて、これを240℃で30分間、再度ポストベイク(postbake)を実施して膜厚さの減少を測定した。膜厚の変化が5%未満ならば「良好」、膜厚の変化が5%以上の場合を「不良」と判定した。
(3) パターン形成
陰性レジストパターンを形成したシリコンワイパーをドット(Dot)パターンの垂直方向から切断して、パターンの断面方向から電子顕微鏡へ観察した結果を示した。パターン サイド壁(side wall)が基板に対して55度以上の角度で立てられ、膜が減少されない場合を「良好」、膜の減少が認められた場合「不良」と判定した。
(4) 化学的耐性
陰性レジスト組成物を基板上にスピンコータを利用して塗布した後、フリーベイク(prebake)及びポストベイク(postbake)などの工程をたどり形成されたレジスト膜をストリッパー(Stripper)、エッチャント(Etchant)溶液に40℃で10分間漬した後、レジスト膜の透過率及び厚さの変化があるのか注意深く見た。透過率及び厚さの変化がない時’良好’にして、透過率及び厚さの変化があれば’不良’と判定した。
(5) 保存安定性
レジスト組成物を、原子外線が遮断され、温度を23℃で調節するクリーンルームで一週間保管した後、粘度を測定して、粘度が増加すれば「X」、粘度増加が認められない場合「○」と判定した。
【0053】
〔結果〕
その結果を下記の表3に示した。
【0054】
【表3】

【0055】
表3に示した結果から、本発明の感光性硬化樹脂組成物(液晶表示素子用陰性レジスト組成物)は従来のレジスト組成物とは違い圧縮復元率が優秀なだけでなく、形成にともなう硬度の調節を通し、合着工程によって適合した硬度のスペーサパターンの形成が容易であるパターン形性能に優れ、耐熱性、化学的耐性及び保存安定性が非常に優秀であることが分かる。
【産業上の利用可能性】
【0056】
本発明による感光性硬化樹脂組成物は圧縮復元率が非常に優秀なだけでなく、耐熱性及び耐火性が非常に良好である。またTFT−LCDの上下版合着工程時適用される合着力によって形成の変化を通し圧搾率が調節可能でパターンスペーサ崩壊等の不良を除去できて、色感異常、色差計変化に対する影響を最小化できる。 したがって、本発明の感光性透明レジスト組成物は本発明で決まった範囲内でバインダー樹脂の構造及び配合比を変化させれば要求される特定の物性を持つレジストを容易に製造できる。 本明細書に記載された実施例と図面に図示された構成は本発明の一番望ましい一実施例に過ぎないだけで本発明の技術的思想をすべて示すものではないので、本出願時点においてこれらを代えることができる多様な均等物と変更例があり得る。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
化学式1で表されるジメタクリルアミド構造及び化学式2で表されるマレイミド(maleimide)構造から選択された1種以上のポリマー主鎖に環状構造を形成する重合単位(a)と、化学式3で表されるオキセタン構造の重合単位(b)と、化学式5で表されるラウリルメタクリレート(Laurylmethacrylate)と共重合が可能な化学式4で表される重合単位の混合物(c)と、不飽和カルボン酸から誘導された重合単位(d)とを含むアルカリ可溶性のバインダー樹脂(A)3乃至40重量%と、
多価アクリル基を有する多価アクリル光重合性化合物(B)2乃至40重量%と、
光重合開始剤(C)0.01乃至10重量%とを含み、
溶媒10乃至95重量%で全体を100重量%とされたことを特徴とする感光性硬化樹脂組成物。
【化1】

【化2】

(上記化学式1,2で、R1、R2は水素原子またはメチル基でR3は水素原子または炭素数1〜14のアルキル基、シクロアルキル基またはアリール基である。)
【化3】

(上記式で、R4は水素原子またはアルキル基であり、R5は水素原子または炭素数1〜14の アルキル基、シクロアルキル基またはアリール基であり、Xはメチレン基またはエチレン基である。)
【化4】

(上記式で、R6は水素原子またはメチル基で、R7は炭素数1〜14の官能基である。)
【化5】

【請求項2】
前記バインダー樹脂は、平均分子量が2000乃至300000、分散度が1.0 乃至10.0、酸価が10乃至400KOH mg/gであり、下記一般式1で表示される重合単位でなっているランダム共重合体であることを特徴とする請求項1に記載の感光性硬化樹脂組成物。
【化6】

(上記一般式1で、Rは各々独立的にHまたはメチル基で、R1、R2は各々独立的にHまたは炭素原子数1 〜14であるアルキル基、シクロアルキル基またはアリール基で、R3は炭素数1〜14である官能基で、Xはメチレン基またはエチレン基であり、a〜dは各重合単位の構成比であり、aが1〜70、bが5〜70、cが3〜50、dが1〜50である。)
【請求項3】
前記溶媒は、酢酸エチル、酢酸ブチル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチル(EEP)、エチルラクテート、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート(PGMEA)、プロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールプロピルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールメチルアセテート、ジエチルレングリコールエチルアセテート、アセトン、メチルイソプロピルケトン、シクロヘキサノン、ジメチルホルムアミド(DMF)、N、N−ジメチルアセドアミド(DMAc)、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、γ−ブチロラクトン、ジエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、ダイグライム(Diglyme)、テトラヒドロフラン(THF)、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコールエチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテル、トルエン、キシレン、ヘキサン、ヘプタン及びオクタンからなる群から選択された一つ以上を含むことを特徴とする請求項1に記載の感光性硬化樹脂組成物。
【請求項4】
接着補助剤として、エポキシ基、及び/又はチオール基及び/又はアミン基を含むシリコン系化合物0.0001乃至3重量%をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の感光性硬化樹脂組成物。
【請求項5】
前記シリコン系化合物は、(3−グリシドオキシプロピル)トリメトキシシラン、(3−グリシドオキシプロピル)トリエトキシシラン、(3−グリシドオキシプロピル)メチルジメトキシシラン、(3−グリシドオキシプロピル)メチルジエトキシシラン、(3−グリシドオキシプロピル)ジメチルメトキシシラン、(3−グリシドオキシプロピル)ジメチルエトキシシラン、3、4−エポキシブチルトリメトキシシラン、3、4−エポキシブチルトリエトキシシラン、2−(3、4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、2−(3、4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン及びアミノプロピルトリメトキシシランからなる群から選択された一つ以上を含むことを特徴とする請求項4に記載の感光性硬化樹脂組成物。

【公開番号】特開2008−9437(P2008−9437A)
【公開日】平成20年1月17日(2008.1.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−171288(P2007−171288)
【出願日】平成19年6月28日(2007.6.28)
【出願人】(507219664)タコマ テクノロジー株式会社 (1)
【Fターム(参考)】