説明

感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物、及びそれを用いたパターン形成方法

【課題】経時安定性、現像欠陥性能、及びラフネス特性に優れた感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物、並びにそれを用いたパターン形成方法を提供する。
【解決手段】本発明に係る感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物は、酸の作用により分解してアルコール性ヒドロキシ基を生じる基を備えた繰り返し単位を含み且つ酸の作用により有機溶剤を含んだ現像液に対する溶解度が減少する樹脂と、活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物と、溶剤とを含有し、カールフィッシャー法により測定された水分含有率が1.0質量%以下である。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
酸の作用により分解してアルコール性ヒドロキシ基を生じる基を備えた繰り返し単位を含み且つ酸の作用により有機溶剤を含んだ現像液に対する溶解度が減少する樹脂と、
活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物と、
溶剤と
を含有し、カールフィッシャー法により測定された水分含有率が1.0質量%以下である感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
【請求項2】
有機溶剤を含んだ現像液による現像に用いられる請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記繰り返し単位は、下記一般式(I−1)乃至(I−10)からなる群より選択される少なくとも1つにより表される請求項1又は2に記載の組成物。
【化1】

式中、
Raは、各々独立に、水素原子、アルキル基又は−CH−O−Ra2により表される基を表す。ここで、Ra2は、水素原子、アルキル基又はアシル基を表す。
は、(n+1)価の有機基を表す。
は、m≧2の場合は各々独立に、単結合又は(n+1)価の有機基を表す。
OPは、各々独立に、酸の作用により分解してアルコール性ヒドロキシ基を生じる前記基を表す。n≧2及び/又はm≧2の場合、2以上のOPが互いに結合して、環を形成していてもよい。
Wは、メチレン基、酸素原子又は硫黄原子を表す。
n及びmは、1以上の整数を表す。
lは、0以上の整数を表す。
は、−COO−、−OCO−、−CONH−、−O−、−Ar−、−SO−又は−SONH−により表される連結基を表す。ここで、Arは、2価の芳香環基を表す。
Rは、各々独立に、水素原子又はアルキル基を表す。
は、水素原子又は有機基を表す。
は、(m+2)価の連結基を表す。
は、m≧2の場合は各々独立に、(n+1)価の連結基を表す。
は、p≧2の場合は各々独立に、置換基を表す。p≧2の場合、複数のRは、互いに結合して環を形成していてもよい。
pは、0〜3の整数を表す。
【請求項4】
酸の作用により分解してアルコール性ヒドロキシ基を生じる前記基は、下記一般式(II−1)乃至(II−9)からなる群より選択される少なくとも1つにより表される請求項1乃至3の何れか1項に記載の組成物。
【化2】

【化3】

式中、
は、各々独立に、水素原子又は1価の有機基を表す。2つのRは、互いに結合して、環を形成していてもよい。
は、各々独立に、1価の有機基を表す。少なくとも2つのRは、互いに結合して、環を形成していてもよい。RとRとは、互いに結合して、環を形成していてもよい。
は、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アルケニル基、又はアルキニル基を表す。少なくとも2つのRは、互いに結合して、環を形成していてもよい。但し、3つの前記Rのうち1つ又は2つが水素原子である場合は、残りの前記Rのうち少なくとも1つは、アリール基、アルケニル基、又はアルキニル基を表す。
は、各々独立に、水素原子又は1価の有機基を表す。Rは、互いに結合して、環を形成していてもよい。
【請求項5】
前記繰り返し単位は、下記一般式(III)により表される請求項1乃至4の何れか1項に記載の組成物。
【化4】

式中、
は、(n+1)価の有機基を表す。
Raは、水素原子、アルキル基又は−CH−O−Ra2により表される基を表す。ここで、Ra2は、水素原子、アルキル基又はアシル基を表す。
は、各々独立に、水素原子又は1価の有機基を表す。Rは、互いに結合して、環を形成していてもよい。
は、n≧2の場合は各々独立に、1価の有機基を表す。Rは、互いに結合して、環を形成していてもよい。RとRとは、互いに結合して、環を形成していてもよい。
nは、1以上の整数を表す。
【請求項6】
前記Rは非芳香族性の炭化水素基を表す請求項5に記載の組成物。
【請求項7】
前記Rは脂環状炭化水素基を表す請求項6に記載の組成物。
【請求項8】
酸の作用により分解してアルコール性ヒドロキシ基を生じる前記基は前記一般式(II−1)により表わされ、前記Rの少なくとも一方は1価の有機基を表す請求項4乃至7の何れか1項に記載の組成物。
【請求項9】
前記繰り返し単位は、酸の作用により分解してアルコール性ヒドロキシ基を生じる前記基を2つ以上備えている請求項1乃至8の何れか1項に記載の組成物。
【請求項10】
前記樹脂は、アルコール性ヒドロキシ基を備えた繰り返し単位を更に含んでいる請求項1乃至9の何れか1項に記載の組成物。
【請求項11】
前記樹脂は、シアノ基を備えた繰り返し単位を更に含んでいる請求項1乃至10の何れか1項に記載の組成物。
【請求項12】
前記樹脂は、酸の作用により分解してカルボキシ基を生じる基を備えた繰り返し単位を更に含んでいる請求項1乃至11の何れか1項に記載の組成物。
【請求項13】
前記現像液に含まれる前記有機溶剤は、エステル系、ケトン系、アルコール系、アミド系、エーテル系、及び炭化水素系の何れかである請求項1乃至12の何れか1項に記載の組成物。
【請求項14】
請求項1乃至13の何れか1項に記載の組成物を用いて形成されたレジストパターン。
【請求項15】
(A)感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物を用いて膜を形成することと、
(B)前記膜を露光することと、
(C)有機溶剤を含んだ現像液を用いて前記露光された膜を現像することと
を含んだパターン形成方法であって、
前記組成物は、
酸の作用により分解してアルコール性ヒドロキシ基を生じる基を備えた繰り返し単位を含み且つ酸の作用により有機溶剤を含んだ現像液に対する溶解度が減少する樹脂と、
活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物と、
溶剤と
を含有し、カールフィッシャー法により測定された水分含有率が1.0質量%以下であるパターン形成方法。
【請求項16】
前記繰り返し単位は、下記一般式(I−1)乃至(I−10)からなる群より選択される少なくとも1つにより表される請求項15に記載のパターン形成方法。
【化5】

式中、
Raは、各々独立に、水素原子、アルキル基又は−CH−O−Ra2により表される基を表す。ここで、Ra2は、水素原子、アルキル基又はアシル基を表す。
は、(n+1)価の有機基を表す。
は、m≧2の場合は各々独立に、単結合又は(n+1)価の有機基を表す。
OPは、各々独立に、酸の作用により分解してアルコール性ヒドロキシ基を生じる前記基を表す。n≧2及び/又はm≧2の場合、2以上のOPが互いに結合して、環を形成していてもよい。
Wは、メチレン基、酸素原子又は硫黄原子を表す。
n及びmは、1以上の整数を表す。
lは、0以上の整数を表す。
は、−COO−、−OCO−、−CONH−、−O−、−Ar−、−SO−又は−SONH−により表される連結基を表す。ここで、Arは、2価の芳香環基を表す。
Rは、各々独立に、水素原子又はアルキル基を表す。
は、水素原子又は有機基を表す。
は、(m+2)価の連結基を表す。
は、m≧2の場合は各々独立に、(n+1)価の連結基を表す。
は、p≧2の場合は各々独立に、置換基を表す。p≧2の場合、複数のRは、互いに結合して環を形成していてもよい。
pは、0〜3の整数を表す。
【請求項17】
酸の作用により分解してアルコール性ヒドロキシ基を生じる前記基は、下記一般式(II−1)乃至(II−9)からなる群より選択される少なくとも1つにより表される請求項15又は16に記載のパターン形成方法。
【化6】

【化7】

式中、
は、各々独立に、水素原子又は1価の有機基を表す。2つのRは、互いに結合して、環を形成していてもよい。
は、各々独立に、1価の有機基を表す。少なくとも2つのRは、互いに結合して、環を形成していてもよい。RとRとは、互いに結合して、環を形成していてもよい。
は、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アルケニル基、又はアルキニル基を表す。少なくとも2つのRは、互いに結合して、環を形成していてもよい。但し、3つの前記Rのうち1つ又は2つが水素原子である場合は、残りの前記Rのうち少なくとも1つは、アリール基、アルケニル基、又はアルキニル基を表す。
は、各々独立に、水素原子又は1価の有機基を表す。Rは、互いに結合して、環を形成していてもよい。
【請求項18】
前記繰り返し単位は、下記一般式(III)により表される請求項15乃至17の何れか1項に記載のパターン形成方法。
【化8】

式中、
は、(n+1)価の有機基を表す。
Raは、水素原子、アルキル基又は−CH−O−Ra2により表される基を表す。ここで、Ra2は、水素原子、アルキル基又はアシル基を表す。
は、各々独立に、水素原子又は1価の有機基を表す。Rは、互いに結合して、環を形成していてもよい。
は、n≧2の場合は各々独立に、1価の有機基を表す。Rは、互いに結合して、環を形成していてもよい。RとRとは、互いに結合して、環を形成していてもよい。
nは、1以上の整数を表す。
【請求項19】
前記Rは非芳香族性の炭化水素基を表す請求項18に記載のパターン形成方法。
【請求項20】
前記Rは脂環状炭化水素基を表す請求項19に記載のパターン形成方法。
【請求項21】
酸の作用により分解してアルコール性ヒドロキシ基を生じる前記基は前記一般式(II−1)により表わされ、前記Rの少なくとも一方は1価の有機基を表す請求項17乃至20の何れか1項に記載のパターン形成方法。
【請求項22】
前記繰り返し単位は、酸の作用により分解してアルコール性ヒドロキシ基を生じる前記基を2つ以上備えている請求項15乃至21の何れか1項に記載のパターン形成方法。
【請求項23】
前記樹脂は、アルコール性ヒドロキシ基を備えた繰り返し単位を更に含んでいる請求項15乃至22の何れか1項に記載のパターン形成方法。
【請求項24】
前記樹脂は、シアノ基を備えた繰り返し単位を更に含んでいる請求項15乃至23の何れか1項に記載のパターン形成方法。
【請求項25】
前記樹脂は、酸の作用により分解してカルボキシ基を生じる基を備えた繰り返し単位を更に含んでいる請求項15乃至24の何れか1項に記載のパターン形成方法。
【請求項26】
前記現像液に含まれる前記有機溶剤は、エステル系、ケトン系、アルコール系、アミド系、エーテル系、及び炭化水素系の何れかである請求項15乃至25の何れか1項に記載のパターン形成方法。

【公開番号】特開2011−203698(P2011−203698A)
【公開日】平成23年10月13日(2011.10.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−73662(P2010−73662)
【出願日】平成22年3月26日(2010.3.26)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】