説明

感知基板およびそれを用いた加速度センサ

【課題】撓み部に発生する浅いクラックを感知する感知基板およびそれを用いた加速度センサを提供する。
【解決手段】フレーム部11と、フレーム部11の内側に設けられた錘部12と、フレーム部11と錘部12との間をつなぎ錘部12が変位することで撓む撓み部13と、撓み部13に形成され錘部12の揺動に応じて抵抗値が変化するピエゾ抵抗14と、フレーム部11に配置されピエゾ抵抗14からの信号を取り出すピエゾ抵抗用電極パッド15aと、ピエゾ抵抗14とピエゾ抵抗用電極パッド15aとの間をつなぐ拡散配線による拡散配線部16と、を備える感知基板20である。撓み部13の表面には、金属でなる金属配線部17を備え、金属配線部17は、フレーム部11に配置され金属配線部17からの信号を取り出す金属配線部用電極パッドにつながっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、MEMSデバイスの撓み部におけるクラックの感知を可能とする感知基板およびそれを用いた加速度センサに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、図6(a)に示すように、感知基板10は、半導体基板からなるフレーム部1と、フレーム部1の内側に配置され加速度の作用により変位する錘部2と、錘部2を片持ち梁構造でフレーム部1の内側面に連結する撓み部3と、撓み部3に形成され錘部2に加速度が作用したときに錘部2の変位により撓み部3に生じる応力を抵抗値変化として感知するピエゾ抵抗4と、フレーム部1に配置されピエゾ抵抗4からの信号を取り出す電極パッド5と、を備えている。そして、図6(b)に示すように、このピエゾ抵抗4は、撓み部3に埋設されて形成されていて、そのピエゾ抵抗4と電極パッド5との間には、拡散技術によって形成された拡散配線部6を備えていた。この感知基板10において、撓み部3の表面にクラックが発生したとき、そのクラックによって拡散配線部6が断線されることで、撓み部3の破損を感知していた(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−156593号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述のような感知基板10は、撓み部3の表面に拡散配線部6が断線に至る深さのクラックが発生することで、撓み部3の破損を感知するので、断線に至らない浅いクラックの発生を感知することができない。
【0005】
本発明は、上記背景技術に鑑みて発明されたもので、その課題は、撓み部に発生する浅いクラックを感知する感知基板およびそれを用いた加速度センサを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明の感知基板は、フレーム部と、前記フレーム部の内側に設けられた錘部と、前記フレーム部と前記錘部との間をつなぎ前記錘部が変位することで撓む撓み部と、前記撓み部に形成され前記錘部の揺動に応じて抵抗値が変化するピエゾ抵抗と、前記フレーム部に配置され前記ピエゾ抵抗からの信号を取り出すピエゾ抵抗用電極パッドと、前記ピエゾ抵抗と前記ピエゾ抵抗用電極パッドとの間をつなぐ拡散配線による拡散配線部と、を備える感知基板であって、前記撓み部の表面には、金属でなる金属配線部を備え、前記金属配線部は、前記フレーム部に配置され前記金属配線部からの信号を取り出す金属配線部用電極パッドにつながっていることを特徴としている。
【0007】
また、この感知基板において、前記撓み部は、複数の梁で形成され、前記金属配線部は、複数形成された前記梁に連続して形成されていることが好ましい。
【0008】
また、この感知基板において、前記ピエゾ抵抗用電極パッドおよび前記金属配線部用電極パッドは、前記フレーム部の一辺に沿って形成されていることが好ましい。
【0009】
また、この感知基板において、前記金属配線部は、前記撓み部の表面に面状に形成されていることが好ましい。
【0010】
また、この感知基板において、前記金属配線部は、前記撓み部の表面に複数折り返した形状に形成されていることが好ましい。
【0011】
この感知基板において、前記金属配線部は、ポリシリコンを用いて形成されていることが好ましい。
【0012】
この感知基板において、前記金属配線部は、金属薄膜を用いて形成されていることが好ましい。
【0013】
この感知基板およびそれを用いた加速度センサにおいて、上述の感知基板を用いることが好ましい。
【発明の効果】
【0014】
本発明の感知基板において、撓み部の表面には、金属でなる金属配線部を備え、金属配線部は、フレーム部に配置され金属配線部からの信号を取り出す配線用電極パッドにつながっている。これより、撓み部の表面に発生する浅いクラックの感知精度を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の実施形態1における感知基板の図2のA−A´断面における概略断面図である。
【図2】本発明の実施形態1における感知基板の概略平面図である。
【図3】本発明の実施形態2における感知基板の概略平面図である。
【図4】本発明の実施形態3における感知基板の概略平面図である。
【図5】本発明の実施形態1ないし3における感知基板を用いることができる加速度センサの概略断面図である。
【図6】従来例を示す感知基板の図であって、(a)は概略平面図であり、(b)は(a)中のx−x´断面における概略断面図である
【発明を実施するための形態】
【0016】
(実施形態1)
図1および2は、本発明の実施形態1である感知基板20を示す。この感知基板20は、フレーム部11と、フレーム部11の内側に設けられた錘部12と、フレーム部11と錘部12との間をつなぎ錘部12が変位することで撓む撓み部13と、撓み部13に形成され錘部12の揺動に応じて抵抗値が変化するピエゾ抵抗14と、フレーム部11に配置されピエゾ抵抗14からの信号を取り出すピエゾ抵抗用電極パッド15aと、ピエゾ抵抗14とピエゾ抵抗用電極パッド15aとの間をつなぐ拡散配線による拡散配線部16と、を備える。撓み部13の表面には、金属でなる金属配線部17を備え、金属配線部17は、フレーム部11に配置され金属配線部17からの信号を取り出す金属配線部用電極パッド15bにつながっている。また、撓み部13は、複数の梁18で形成され、金属配線部17は、複数形成された梁18に連続して形成されている。そして、ピエゾ抵抗用電極パッド15aおよび金属配線部用電極パッド15bは、フレーム部11の一辺に沿って形成されている。金属配線部17は、撓み部13の表面に線状に形成されている。また、金属配線部17は、ポリシリコンまたは金属薄膜を用いて形成されている。
【0017】
以下、本実施形態における感知基板20について具体的詳細に説明する。
【0018】
図1および2に示すように、感知基板20は、フレーム部11と、錘部12と、撓み部13と、で構成され、これらは半導体基板材料を用いてモノリシックに形成されている。そして、
撓み部13は、フレーム部11および錘部12に比べて薄肉に形成されていて、その厚み方向に撓むことが可能であるとともに、その長さ方向を軸にして捻転することも可能である。
【0019】
フレーム部11は、片持ち梁の撓み部13を介して錘部12を揺動自在に支持している。これらフレーム部11と、錘部12と、撓み部13と、の表面は、熱酸化によって酸化膜19が形成されている。また、撓み部13上の酸化膜19の上には、金属配線部17がさらに形成されている、この金属配線部17の端部は、フレーム部11の一辺に沿って形成されている複数の金属配線部用電極パッド15bと接続している。
【0020】
また、撓み部13には、撓み部13に生じる応力を感知するピエゾ抵抗14が酸化膜19の下に埋め込まれて形成されている。このピエゾ抵抗14からの信号を外部に取り出すために、ピエゾ抵抗用電極パッド15aとピエゾ抵抗14との間には、拡散配線部16を備えている。このピエゾ抵抗用電極パッド15aは、金属配線部用電極パッド15bと共に、フレーム部11の一辺に沿って形成されている。また、拡散配線部16は、ピエゾ抵抗14と共に、撓み部13に埋め込まれて形成されているが、ピエゾ抵抗用電極パッド15aと接続するために、酸化膜19の一部をエッチング除去して撓み部13の表面に引き出している。
【0021】
ピエゾ抵抗14は、半導体不純物拡散技術により撓み部13に形成されていて、撓み部13の撓みに応じてその抵抗値が変化し、撓みが大きくなるほど抵抗値の変化量も大きくなる。この変化する抵抗値に対応した電圧が、ピエゾ抵抗用電極パッド15aを介して、外部に出力される。ここで、ピエゾ抵抗14は、撓み部13の長さ方向に長い形状を有するものと、撓み部13の幅方向に長い形状を有するものとからなり、ブリッジ回路を構成している(図示せず)。なお、ピエゾ抵抗14および拡散配線部16は、ともに、半導体不純物拡散技術により、撓み部13の表面に不純物を注入することで形成されている。
【0022】
図2に示すように、フレーム部11の平面視における外形形状は、矩形形状であり、フレーム部11の内側に形成された錘部12の平面視における外形形状も矩形形状である。また、フレーム部11と錘部12との間の間隙は、平面視において、コ字形状に開口していて、錘部12は、揺動自在となっている。また、フレーム部11と錘部12とをつなぐ撓み部13は、二つの梁18によって構成されている。この二つの梁18の間は、平面視において、矩形形状に開口している。
【0023】
撓み部13の表面に発生するクラックを感知するために備えた金属配線部17は、撓み部13の全ての梁18を通るように形成されている。また、また、金属配線部17の端部は、金属配線部用電極パッド15bに接続している。図2に示された5つの電極パッドのうち、両端の二つは、撓み部13の表面に発生するクラックを感知する電気信号を取り出す金属配線部用電極パッド15bであり、残りの三つは、ピエゾ抵抗14において、加速度を三軸で感知する電気信号をそれぞれ取り出すピエゾ抵抗用電極パッド15aである。
【0024】
また、金属配線部17は、ポリシリコンまたは金属薄膜を用いて形成している。ポリシリコンを用いて金属配線部17を形成している場合、金属配線部17は、マイクロマシニング技術によって、撓み部13等の半導体基板材料と一括して形成される。また、金属配線部17は、撓み部13の剛性等の特性を損なわないようにできるだけ薄く形成することが好ましい。また、ポリシリコンには、不純物を導入し、低抵抗化して用いる。金属薄膜を用いて金属配線部17を形成している場合、金属配線部17は、TiやCr等の金属を用いて形成している。これらの金属は、数百Åの膜厚となるため、撓み部13の振動への影響を小さくすることができる。
【0025】
また、これらフレーム部11と錘部12と撓み部13とを構成する半導体基板材料は、シリコンを用いており、基板としてシリコン基板やSOI基板などが用いられる。酸化膜19は、シリコンを用いた半導体基板材料を熱酸化することにより得られた二酸化シリコンが用いられている。
【0026】
この感知基板20は、撓み部13の表面にクラックが発生すると、その撓み部13の表面に形成されている金属配線部17が断線される。これより、金属配線用電極パッド15b間で感知される電気信号が変化し、この電気信号の変化を測定することで、撓み部13の表面に発生するクラックを感知することができる。
【0027】
したがって、本実施形態の感知基板20において、撓み部13の表面には、金属でなる金属配線部17を備え、金属配線部17は、フレーム部11に配置され金属配線部17からの信号を取り出す金属配線部用電極パッド15bにつながっている。これより、撓み部13の表面に発生する浅いクラックの感知精度を向上することができる。
【0028】
また、この感知基板20において、撓み部13は、複数の梁18が形成され、金属配線部17は、複数形成された梁18に連続して形成されている。これより、一つの金属配線部17で、撓み部13の表面に発生する浅いクラックの感知することができる。
【0029】
また、この感知基板20において、ピエゾ抵抗用電極パッド15aおよび金属配線部用電極パッド15bは、フレーム部11の一辺に沿って形成されている。これより、ピエゾ抵抗4および金属配線部17で感知した電気信号を外部に取り出しやすくする。
【0030】
この感知基板20において、金属配線部17は、ポリシリコンまたは金属薄膜を用いて形成している。これより、ポリシリコンを用いて形成する金属配線部17は、マイクロマシニング技術によって、撓み部13等の半導体基板材料と一括して形成することができるので、感知基板20の作製工程を簡略化できる。また、金属薄膜を用いて形成する金属配線部17は、膜厚の薄い金属配線部17を形成することができるので、撓み部13の振動への影響を小さくすることができる。
【0031】
なお、本実施形態の感知基板20において、撓み部13の梁18の数は、二つとしているが、それに限らず、一つの梁18でなっていても、三つ以上の複数の梁18でなっていてもよい。また、撓み部13の平面視における外形形状は矩形形状であるが、応力の分散を考慮して外形形状を台形形状等にしてもよく、矩形形状に限られない。
【0032】
(実施形態2)
上記実施形態1と重複する構成についての、詳しい説明は省略する。また、実施形態1の符号を付したものは、同様のものであるため、説明を省略する。
【0033】
図3は、本発明の実施形態2である感知基板20を示す。本実施形態において、金属配線部17は、撓み部13の略全体に亘るように、面状に形成されている。
【0034】
以下、本実施形態における感知基板20について具体的詳細に説明する。
【0035】
図3に示すように、金属配線部17は、面状に形成され、撓み部13の二つの梁18の略全体に亘るように形成されている。金属配線部17は、撓み部13以外の部位においては、線状に形成されている。二つの梁18に形成されている面状の金属配線部17同士は、線状の金属配線部17によって接続されていて、二つの金属配線部用電極パッド15bとも線状の金属配線部17によって接続されている。
【0036】
この感知基板20は、撓み部13の表面にクラックが発生すると、その撓み部13の表面に形成されている金属配線部17が断線される。これより、二つの金属配線部用電極パッド15b間で感知される電気信号が変化し、この電気信号の変化を測定することで、撓み部13の表面にクラックが生じたことを感知することができる。
【0037】
したがって、本実施形態の感知基板20において、金属配線部17は、撓み部13の表面に面状に形成されている。これより、撓み部13の表面におけるクラック発生箇所の感知漏れを防止することができる。
【0038】
(実施形態3)
上記実施形態1と重複する構成についての、詳しい説明は省略する。また、実施形態1の符号を付したものは、同様のものであるため、説明を省略する。
【0039】
図4は、本発明の実施形態3である感知基板20を示す。本実施形態において、金属配線部17は、撓み部13の略全体に亘るように、複数折り返した形状に形成されている。
【0040】
以下、本実施形態における感知基板20について具体的詳細に説明する。
【0041】
図4に示すように、金属配線部17は、線状で、複数折り返した形状に形成され、撓み部13の二つの梁18の略全体に亘るように形成されている。二つの梁18に形成された金属配線部17は、線状の金属配線部17によって互いが接続され、二つの金属配線部用電極パッド15bとも線状の金属配線部17によって接続されている。
【0042】
この感知基板20は、撓み部13の表面にクラックが発生すると、その撓み部13の表面に形成されている金属配線部17が断線される。これより、二つの金属配線部用電極パッド15b間で感知される電気信号が変化し、この電気信号の変化を測定することで、撓み部13の表面にクラックが生じたことを感知することができる。
【0043】
したがって、本実施形態の感知基板20において、金属配線部17は、撓み部13の表面に複数折り返した形状に形成されている。これより、撓み部13の表面の一部に発生する微小なクラックを感知することができる。
【0044】
次に、図5は、実施形態1ないし3に示された感知基板20を用いた加速度センサ25を示す。
【0045】
以下、感知基板20を用いることができる加速度センサ25について具体的詳細に説明する。
【0046】
図5に示すように、加速度センサ25は、シリコンを用いた基板で形成される感知基板20とその上下に配置される上部キャップ21と下部キャップ22とを備えている。この上部キャップ21および下部キャップ22は、シリコンとほぼ等しい熱膨張率を有する耐熱ガラスにより形成されていて、陽極接合によって感知基板20のフレーム部11の上下面と接合し、感知基板20を気密封止している。なお、上部キャップ21は、錘部12および撓み部13を覆うとともに、電極パッド15(前述ピエゾ抵抗用電極パッド15aおよび金属配線部用電極パッド15b)を上部キャップ21外に露出させるようにフレーム部11に陽極結合されている。なお、陽極接合するための接合用電極(図示せず)は、電極パッド15を備える一辺以外に備えられ、フレーム部11と上部キャップ21とは、陽極接合を行っている。このとき、電極パッド15を備えるフレーム部11の一辺は、上部キャップ21との間に、前述の接合用電極の厚さに相当する隙間が形成される。この隙間を埋めるために、溶融状態のポリイミド樹脂を感知基板20上に塗布する。このポリイミド樹脂を塗布した後、上記隙間に充填されたポリイミド樹脂以外をエッチング除去する。これによって、フレーム部11と上部キャップ21との間は、フレーム部11の周方向に隙間なく埋められている。また、フレーム部11と下部キャップ22とは、直接陽極接合を行っている。
【0047】
電極パッド15には、金やアルミニウムなどで形成されたボンディングワイヤ(図示せず)が接続されていて、そのボンディングワイヤを外部に接続することによって感知基板20と外部との電気的接続を行っている。
【0048】
感知基板20におけるピエゾ抵抗14は、撓み部13の撓みに応じて抵抗値が変化する。加速度センサ25に加速度が作用すると、錘部12が変位することにより撓み部13が撓む。そして、この撓みに応じたピエゾ抵抗14の抵抗値の変化を感知し、拡散配線部16を通じて外部に信号を取り出し、加速度センサ25に作用する加速度の感知が可能となっている。
【0049】
上部キャップ21および下部キャップ22には、錘部12と対向する面に、錘部12の揺動空間を確保し、空気によるダンピング効果(いわゆるエアダンピング効果)を得るために、凹所23がサンドブラスト加工やエッチングによりそれぞれ形成されている。ここで、上部キャップ21および下部キャップ22の凹所23の深さや形状は、エアダンピング効果を利用して錘部12に減衰特性を持たせて、加速度センサ25自体の周波数特性が最適となるように設定されている。
【0050】
以上、加速度センサ25に対し、感知基板20の主面(錘部12の面)と垂直方向に加速度αが印加されると、錘部15にF=ma(mは錘部12の質量)の力が作用する。この力Fによって、錘部12が変位して撓み部13が撓む。これより、撓み部13に設けられたピエゾ抵抗14の抵抗値が変化する。そして、ピエゾ抵抗14の抵抗値の変化を加速度に比例した電気信号に変換することで加速度センサ25に作用する加速度が感知される。
【0051】
したがって、上述の感知基板20を用いた加速度センサ25においては、微小なクラックを感知することができる信頼度の高い加速度センサ25を提供することができる。
【0052】
なお、感知基板20を加速度センサ25とした例を上記に述べたが、圧力センサ等の各種圧電式センサ装置にも当然適用できる。
【符号の説明】
【0053】
11 フレーム部
12 錘部
13 撓み部
14 ピエゾ抵抗
15a 金属配線部用電極パッド
15b ピエゾ抵抗用電極パッド
16 拡散配線抵抗
17 金属配線部
18 梁
19 酸化膜
20 感知基板
25 加速度センサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フレーム部と、前記フレーム部の内側に設けられた錘部と、前記フレーム部と前記錘部との間をつなぎ前記錘部が変位することで撓む撓み部と、前記撓み部に形成され前記錘部の揺動に応じて抵抗値が変化するピエゾ抵抗と、前記フレーム部に配置され前記ピエゾ抵抗からの信号を取り出すピエゾ抵抗用電極パッドと、前記ピエゾ抵抗と前記ピエゾ抵抗用電極パッドとの間をつなぐ拡散配線による拡散配線部と、を備える感知基板であって、
前記撓み部の表面には、金属でなる金属配線部を備え、
前記金属配線部は、前記フレーム部に配置され前記金属配線部からの信号を取り出す金属配線部用電極パッドにつながっていることを特徴とする感知基板。
【請求項2】
前記撓み部は、複数の梁で形成され、、
前記金属配線部は、複数形成された前記梁に連続して形成されていることを特徴とする請求項1に記載の感知基板。
【請求項3】
前記ピエゾ抵抗用電極パッドおよび前記金属配線部用電極パッドは、前記フレーム部の一辺に沿って形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の感知基板。
【請求項4】
前記金属配線部は、前記撓み部の表面に面状に形成されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一項に記載の感知基板。
【請求項5】
前記金属配線部は、前記撓み部の表面に複数折り返した形状に形成されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一項に記載の感知基板。
【請求項6】
前記金属配線部は、ポリシリコンを用いて形成されていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一項に記載の感知基板。
【請求項7】
前記金属配線部は、金属薄膜を用いて形成されていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一項に記載の感知基板。
【請求項8】
請求項1ないし7のいずれか一項に記載の感知基板を用いることを特徴とする加速度センサ。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2012−247192(P2012−247192A)
【公開日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−116514(P2011−116514)
【出願日】平成23年5月25日(2011.5.25)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】