説明

成形機

【課題】型開閉用サーボモータの出力トルクを監視して動作異常を判定することを、金型メカニズムの構造毎に応じた可動ダイプレートの全移動領域中の所望の部分領域(すなわち、必要とする的を絞った領域)において的確に行えるようにすること。
【解決手段】型開閉用サーボモータの駆動力によって、可動側金型を搭載した可動ダイプレートが、固定側金型を搭載した固定ダイプレートに対して前進または後退することにより、型閉じ・型締め動作または型開き動作を行う成形機において、可動ダイプレートが型開きで移動する全移動領域中の所定の部分領域における型開閉用サーボモータの出力トルクが、上記の部分領域に応じて設定された判定用トルクを超えたか否かを監視する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、型開閉用サーボモータを型開閉動作の駆動源とした射出成形機やダイカストマシンなどの成形機に係り、特に、型開き工程での型開閉系メカニズムの動作異常を監視するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
電動式の射出成形機などのマシンにおいては、型開きの途上で型開閉系メカニズム中の金型メカニズムなどに動作異常(例えば、ガイドピンのかじりや抜け不良)が生じた場合、無理やり型開き動作を継続させると、メカニズムの破損に繋がる虞が大きい。特に、金型メカニズムがスライドコアをスライド駆動させるためのアンギュラーピンを備えている場合には、アンギュラーピンにかじりや抜け不良が生じることが多い。
【0003】
そこで、従来は、可動ダイプレートの型開きの全移動領域において、型開閉用サーボモータの出力トルクを計測し、この計測した出力トルクと、型開きの全移動領域にわたって一意に設定された判定用トルク(判定用の閾値トルク)とを対比し、出力トルクが判定用トルクを超えると型開き動作異常と判定して、直ちに型開き動作を停止させると同時にアラーム表示を行い、この後所定時間が経過すると、マシン全体の運転を停止させるようにしていた。
【0004】
上記した可動ダイプレートの型開きの全移動領域において行う型開閉用サーボモータの出力トルクの監視においては、型開閉用サーボモータが加速制御あるいは減速制御される際には、型開閉用サーボモータの出力トルクは大きな値を示すことから、上記の判定用トルク(判定用の閾値トルク)は、加減速制御によって発生する型開閉用サーボモータの出力トルクよりも、大きな値を設定するようになっていた。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述したように、従来は、型開き動作時には、可動ダイプレートの全移動領域で型開閉用サーボモータの出力トルクが判定用トルクを超えたかどうかを監視するようにし、判定用トルク(判定用の閾値トルク)の値としては、加減速制御によって発生する型開閉用サーボモータの出力トルクよりも大きな値を設定するようにしていた。ところが、このように判定用トルク値を、加減速制御によって発生する型開閉用サーボモータの出力トルクよりも大きな値に設定すると、判定用トルクよりも小さな出力トルクの増大を検出することができず、すなわち、加減速制御によって発生する出力トルクよりも小さな出力トルクの増大を検出することができず、このため、ガイドピンやアンギュラーピンの軽度のかじりや、可動ダイプレートの摺動案内部あるいはトグルリンク機構における潤滑油切れなどを、トルク監視によって検出するのが困難であるという問題があった。つまり、従来は、加減速制御によって発生する出力トルクを上回る程の出力トルクの増大があったときに、始めて型開き異常と判定するようになっており、異常トルク発生の検出精度の点で課題をもつものとなっていた。
【0006】
また、金型メカニズムの構造は成形する成形品の形状に応じて種々の構造をとり、金型メカニズムの構造毎に、型開きで移動する可動ダイプレートの全移動領域中のどの領域で動作不良が生じる可能性が高いのかが異なり、また、このような動作不良が生じる可能性が高い領域において、判定用トルクの値として設定すべき適正値も異なってくる。しかしながら、従来は、可動ダイプレートの全移動領域でトルク監視を行っていて、可動ダイプレートの全移動領域中における、肝心の動作不良が生じる可能性が高い部分領域を絞り込んで、絞り込んだ部分領域での適正な値の判定用トルクを設定することに関しては、全く考慮が払われていなかった。
【0007】
本発明は上記した事情に鑑みなされたもので、その目的とするところは、型開閉用サーボモータの出力トルクを監視して動作異常を判定することを、金型メカニズムの構造毎に応じた可動ダイプレートの全移動領域中の所望の部分領域(すなわち、必要とする的を絞った領域)において的確に行えるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は上記した目的を達成するため、型開閉用サーボモータの駆動力によって、可動側金型を搭載した可動ダイプレートが、固定側金型を搭載した固定ダイプレートに対して前進または後退することにより、型閉じ・型締め動作または型開き動作を行う成形機において、可動ダイプレートが型開きで移動する全移動領域中の所定の部分領域における型開閉用サーボモータの出力トルクが、上記の部分領域に応じて設定された判定用トルクを超えたか否かを監視する、コントローラを備える。
【発明の効果】
【0009】
本発明では、可動ダイプレートが型開きで移動する全移動領域中の所定の部分領域における型開閉用サーボモータの出力トルクが、上記の部分領域に応じて設定された判定用トルクを超えたか否かを監視するようにしているので、金型メカニズムの構造毎で異なる動作不良が生じる可能性が高い部分領域をトルク監視領域として絞り込んで、この絞り込んだ部分領域に応じた適正な値の判定用トルクを設定することが可能となる。したがって、金型メカニズムの構造毎に応じて、可動ダイプレートの全移動領域中から絞り込んだトルク監視が必要な部分領域において、適正な値の判定用トルクを異常判定の閾値として、的確な動作異常判定を行うことができる。また、判定用トルク(判定用の閾値トルク)として、加減速制御によって発生する型開閉用サーボモータの出力トルクよりも小さな値を設定することが可能であるので、ガイドピンやアンギュラーピンの軽度のかじりや、可動ダイプレートの摺動案内部あるいはトグルリンク機構における潤滑油切れなども、精度良く検知することが可能となって、軽度のメカ異常の段階で早めに補修・調整を行うことが可能となり、また、潤滑油の補給を時期を逸することなく実施することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態を、図面を用いて説明する。
図1〜図5は、本発明の第1の実施形態(以下、本第1実施形態と記す)による射出成形機に係り、図1は、本第1実施形態の射出成形機の型開閉系メカニズムの簡略化した構成などを示す図である。なお、本第1実施形態および後記する本発明の第2の実施形態においては射出成形機の適用を示すが、本発明は、ダイカストマシンなどの他の成形機にも適用可能である。
【0011】
図1において、1は、図示せぬベース盤上に固設された固定ダイプレート、2は、固定ダイプレート1に搭載された固定側金型、3は、固定ダイプレート1と所定間隔をおいて対向するように図示せぬベース盤上に配設され、成形運転状態では固定位置を維持されるテールストック、4は、その両端を固定ダイプレート1とテールストック3に固定された複数本のタイバー、5は、タイバー4に挿通・案内されて固定ダイプレート1とテールストック3との間で前後進可能な可動ダイプレート、6は、可動ダイプレート5に搭載された可動側金型、7は、テールストック3に搭載された型開閉用サーボモータ、8は、テールストック3に回転可能に保持された回転部(例えばナット体)に型開閉用サーボモータ7の回転を伝達され、型開閉用サーボモータ7の回転を直線運動に変換して直動部(例えばネジ軸)を直線移動させるボールネジ機構、9は、テールストック3と可動ダイプレート5とを連結し、その力の入力端であるクロスヘッド9aがボールネジ機構8の直動部によって直線駆動されることで、伸長駆動または折り畳み駆動されて可動ダイプレートを前進または後退させるトグルリンク機構である。
【0012】
また、21は、その詳細を図2を用いて後述するシステムコントローラ、25aは、システムコントローラ21からの指令に基づき型開閉用サーボモータ7を駆動制御するモータドライバ、24aは、型開閉用サーボモータ7に付設されて、型開閉用サーボモータ7の回転量を検出するエンコーダ、24bは、型開閉用サーボモータ7に付設されて、型開閉用サーボモータ7の出力トルク(出力トルクに相当する計測電流値)を検出するトルクセンサである。
【0013】
図1に示す構成において、型開き完了状態では、トグルリンク機構9が折り畳まれて、可動ダイプレート5は所定の後退位置にある。型閉じ・型締め工程では、型開閉系メカニズムが上記の型開き完了状態にある際、システムコントローラ21からの指令に基づき、モータドライバ25aを介して型開閉用サーボモータ7が所定方向に回転駆動される。これにより、型開閉用サーボモータ7の回転が図示せぬ回転伝達機構(タイミングプーリ(歯付きプーリ)とタイミングベルト(歯付きプーリ)による回転伝達機構)を介してボールネジ機構8に伝達され、ボールネジ機構8により回転運動が直線運動に変換されて、この直線運動がクロスヘッド9aに伝えられることで、トグルリンク機構9が伸長駆動されて可動ダイプレート5が前進し、この前進で可動ダイプレート5に搭載された可動側金型6が固定ダイプレート1に搭載された固定側金型2にタッチする。この金型タッチ後も、型開閉用サーボモータ7の所定方向の回転駆動によるクロスヘッド9aの前進駆動は所定秒時だけ継続されて、これによって、トグルリンク機構9の突っばりによりタイバー4が弾性的に引き伸ばされ、タイバー4の弾性復元力によって発生する所定の型締め力が、両金型2、6に対して付与されて、型締め完了状態に至るようになっている。
【0014】
また、型開き工程時には、型開閉メカニズムが型締め完了状態にある際、システムコントローラ21からの指令に基づき、モータドライバ25aを介して型開閉用サーボモータ7が先とは逆方向に回転駆動される。これにより、型開閉用サーボモータ7の回転が図示せぬ回転伝達機構を介してボールネジ機構8に伝達され、ボールネジ機構8により回転運動が直線運動に変換されて、この直線運動がクロスヘッド9aに伝えられることで、トグルリンク機構9が折り畳み駆動されて可動ダイプレート5が後退し、可動ダイプレート5が所定の後退位置まで後退したタイミングで、型開閉用サーボモータ7の回転が停止されて、型開き状態となるようなっている。
【0015】
本第1実施形態および後記する本発明の第2の実施形態においては、型開閉用サーボモータ7は、少なくとも型開き工程では、多段設定による速度フィードバック制御によって駆動制御されるようになっており、これを行うために、オペレータ(作業者)が所定の運転条件設定用画像を用いて、可動ダイプレートが型開きで移動する全移動領域(型開きの全領域)を幾つの部分区間(幾つの段数)に、どのような数値のストローク区分によって分割するのかと、この分割した各部分区間毎(各段毎)で出力させる速度(型開き速度)とを、設定するようになっている。これにより、型開き工程では、システムコントローラ21は、各部分区間毎に設定された速度に倣った速度が出るように、型開閉用サーボモータ7を速度フィードバック制御で駆動制御するようになっている。
【0016】
本第1実施形態では、上記したように分割された、可動ダイプレート5が型開きで移動する全移動領域の複数の部分区間のうち、少なくとも1つの部分区間を、型開閉用サーボモータ7の出力トルクを監視するトルク監視領域とするようになっており、このトルク監視領域においては、トルク監視領域に応じてオペレータが所望の監視用の判定用トルク(判定用の閾値トルク)をあらかじめ設定するようになっていて、システムコントローラ21は、型開き工程時には、トルク監視領域として選択された上記の部分区間における型開閉用サーボモータ7の出力トルクが、トルク監視領域として選択された上記の部分区間に応じて設定された判定用トルクを超えたか否かを監視し、出力トルクが設定された判定用トルクを超えると、型開き動作を停止させ、この後所定時間が経過すると、マシン全体の運転を停止させるようになっている。
【0017】
図2は、本第1実施形態の射出成形機の制御系の構成を簡略化して示すブロック図である。図2において、21は、マシン(射出成形機)全体の制御を司るシステムコントローラ、22は、オペレータが各種の入力操作を行うための入力装置、23は、オペレータに各種の表示モードの画像を表示するための表示装置、24は、マシンの各部に配設された多数のセンサ(位置センサ、回転量検出センサ(エンコーダ)、圧力(荷重)センサ(ロードセル)、トルクセンサ、温度センサ、状態確認センサなど)よりなるセンサ群、25は、マシンの各部に配置されたモータやヒータやエアシリンダなどのアクチュエータを駆動制御するための多数のドライバ(モータドライバ、ヒータドライバ、エアバルブドライバなど)からなるドライバ群であり、センサ群24には、エンコーダ24aおよびトルクセンサ24bが含まれており、ドライバ群25には、モータドライバ25aが含まれている。
【0018】
また、システムコントローラ21内において、31は主制御部、32は運転条件設定格納部、33は測定値格納部、34は運転プロセス制御部、35は表示処理部、36は型開き時トルク監視部である。
【0019】
主制御部31は、センサ群24からの情報や、システムコントローラ21内の各部の動作状況などを監視・把握して、システムコントローラ21内の各部を統括制御する。
【0020】
運転条件設定格納部32には、あらかじめ入力された成形サイクルの各工程(型閉じ・型締め、射出、冷却、計量、型開き、エジェクト前進、エジェクト後退の工程)の運転制御条件が書き換え可能に格納されている。
【0021】
測定値格納部33には、センサ群24などにより取得したマシン本体の各部の計測情報や該計測情報を基にした演算情報(位置情報、回転角情報、速度情報、圧力情報(荷重情報)、トルク情報、温度情報、状態確認情報など)が、リアルタイムで取り込まれて格納される。この測定値格納部33に格納される情報には、エンコーダ24aの計測情報に基づいて求められた型開き速度の情報や、トルクセンサ24bによって計測された型開閉用サーボモータ7の出力トルクの情報が含まれている。
【0022】
運転プロセス制御部34は、あらかじめ用意された各工程の運転制御プログラムと、運転条件設定格納部32に格納された各工程の運転条件の設定値とに基づき、測定値格納部33中の計測情報や各部からの状態確認情報や自身の計時情報を参照しつつ、ドライバ群25を駆動制御して、各工程の運転を実行させる。
【0023】
表示処理部35は、あらかじめ用意された各種の表示処理プログラムと、表示用固定データに基づき、必要に応じて、運転条件設定格納部32や測定値格納部33などの内容を参照して、各種の表示モードの画像を生成し、これを表示装置23に表示させる。
【0024】
型開き時トルク監視部36には、可動ダイプレート5が型開きで移動する全移動領域中で、オペレータがトルク監視領域として指示・設定した部分領域と、指示した部分領域に応じてオペレータが設定した判定用トルク(判定用の閾値トルク)とが、書き替え可能に保持される。そして、型開き時トルク監視部36は、型開き工程時には、トルク監視領域として設定された上記の部分領域における型開閉用サーボモータ7の出力トルクの計測値を測定値格納部33からリアルタイムで取り込み、この取り込んだ出力トルクが判定用トルクを超えたか否かを監視(判定監視)して、型開閉用サーボモータ7の出力トルクが判定用トルクを超えた場合には、この旨を主制御部31に通知する。なお、本第1実施形態では、オペレータがトルク監視領域として指示・設定する部分領域は、先にも述べたように、型開きの全領域(可動ダイプレートが型開きで移動する全移動領域)を多段の速度フィードバック制御で行うために分割した、前記した部分区間となっている。また、本第1実施形態では、型開き時トルク監視部36は、トルク監視領域として設定された部分領域(ここでは、トルク監視領域として設定された前記した部分区間)でのトルク監視に際し、型開きの速度フィードバック制御の加速制御期間や減速制御期間では、型開閉用サーボモータ7の出力トルクが大きな値を示すが、このような加速・減速制御による大きな値の出力トルクは異常動作に起因するものではないため、異常動作に起因する出力トルクの増大のみを的確に監視できるようにするため、型開閉用サーボモータ7の出力速度が一定値に安定した状態となった後の所定秒時後(例えば0.1〜0.2秒後)に、型開閉用サーボモータ7の出力トルクが判定用トルクを超えたか否かを監視する処理を実行するようになっている。
【0025】
主制御部31は、型開閉用サーボモータ7の出力トルクが判定用トルクを超えた旨の通知を型開き時トルク監視部36から受けると、型開き動作異常であると見なして、直ちに、運転プロセス制御部34に指示して型開き動作を停止させると同時に、表示処理部35に指示して表示装置23に所定のアラーム表示画像を表示させ、また必要に応じ、図示せぬ警音発生装置にアラーム音を発生させたり、図示せぬアラームランプの点灯あるいは点滅を行わせる。そして、この後所定時間(例えば3分)が経過すると、主制御部31は、運転プロセス制御部34に指示してマシン全体の運転を停止させるようになっている。
【0026】
なお、トルク監視領域として設定した部分領域(ここでは、トルク監視領域として設定した前記した部分区間)に応じて設定される判定用トルク(判定用の閾値トルク)の値は、選択・設定した部分領域毎に応じてオペレータによって任意の値が設定可能であり、判定用トルクの値を、加減速制御によって発生する型開閉用サーボモータ7の出力トルクよりも小さな値を設定することが可能である。このように、判定用トルクの値を小さな値に設定した場合には、型開閉用サーボモータ7の出力トルクの小さな増大も精度よく検出可能となり、以って、ガイドピンやアンギュラーピンの軽度のかじりや、可動ダイプレート5の摺動案内部あるいはトグルリンク機構9における潤滑油切れなども、精度良く検知することが可能となる。この場合において、ごく軽度のかじりや軽度の潤滑油切れは、しばらくの間は自動成形運転の続行には差し障りがないことも考えられ、主制御部31は、型開閉用サーボモータ7の出力トルクが判定用トルクを超えた旨の通知を型開き時トルク監視部36から受けたとき、判定用トルクの値が所定値よりも小さな値に設定されていて、かつ、判定用トルクとこれを超えた出力トルクとの差分が所定範囲内である場合には、マシンの運転動作を緊急停止させることは行わないで、アラームの発生のみを行うようにしてもよい(これは、以下の本発明の第2の実施形態においても同様である)。このようにすることで、オペレータは、例えば、あるロットの成形生産を完了させたきりのよい時点でマシンを停止させることが可能となり、かつ、このマシンを停止させた時点で、軽度のメカ異常の段階での、早めの補修・調整を行うことや、また、軽度の潤滑油切れの段階での、潤滑油の補給を行うことが可能となる。
【0027】
図3は、オペレータが入力装置22を適宜に操作することによって、表示装置23上に表示させた「型開閉オプション」設定用画像の要部画像例を示している。この「型開閉オプション」設定用画像中の「型開閉トルク監視」のON/OFF設定欄38の表示を、オペレータが適宜の操作でONとすることで、可動ダイプレート5が型開きで移動する全移動領域中の所定の部分領域(ここでは、多段設定で速度フィードバック制御される型開きの全領域中の、特定段(特定の部分区間))を、トルク監視領域とする設定がなされるようになっている。また、「型開閉オプション」設定用画像中の「型開トルク監視」の指定段数設定欄39の数値表示を、オペレータが適宜の操作で所望する段数(所望する部分区間)の数値とすることで、トルク監視領域とする段数(部分区間)の設定がなされるようになっている(図3では、トルク監視領域として段数「4」が設定されている)。
【0028】
図4は、図3のON/OFF設定欄38でON設定し、図3の指定段数設定欄39で段数指定した状態で、オペレータが入力装置22を適宜に操作することによって、表示装置23上に表示させた「型開閉・EJ」設定用画像の要部画像例を示している。この「型開閉・EJ」設定用画像中の型開き工程の条件設定領域41には、型開き工程における可動ダイプレート5の全移動領域を複数段に区切るストローク数値(可動ダイプレート5の移動ストロークの数値)の設定欄42と、各段毎の速度設定値の設定欄43とが設けられている。図4に示した例では、型開きの全領域を5段に設定しており、ここでは、可動ダイプレート5の移動ストロークが100mm〜200mmの範囲である段数「4」が、トルク監視領域として指定設定されていることを、監視トルク段数の表示欄44で表している。45は、型開き工程の条件設定領域41中に設けられた判定用トルクの設定欄で、この設定欄45において、オペレータが適宜の操作で所望する判定用トルクの値を数値入力することで、トルク監視領域として指定された所定段数(ここでは、段数「4」)における判定用トルクが設定されるようになっている。
【0029】
上記したトルク監視領域とした段数(部分区間)や、このトルク監視領域とした段数における判定用トルク(判定用の閾値トルク)は、先に述べたように、システムコントローラ21の型開き時トルク監視部36に保持される。
【0030】
図5は、本第1実施形態の射出成形機における型開き工程時の型開閉用サーボモータ7の出力トルクなどの1例を示す図である。図5において、横軸は可動ダイプレート5の移動ストロークを表し、縦軸は、計測型開き速度(相対値)と、型開閉用サーボモータ7の計測出力トルクの絶対値(相対値)とを、それぞれ表している。
【0031】
図5において、51は、トルクセンサ24bによって計測された型開閉用サーボモータ7の出力トルク、52は、エンコーダ24aの計測情報に基づいて求められた型開き速度、53は、オペレータによって設定された判定用トルク(判定用の閾値トルク)である。また、型開閉用サーボモータ7の出力トルク51の特性線において、51aは加速制御によって発生する増大トルク、51bは減速制御によって発生する増大トルク、51cは動作異常によって発生した増大トルクをそれぞれ示している。
【0032】
この図5に示した例は、図4の型開き工程の条件設定領域41での設定に対応するものであり、トルク監視領域は、ここでは、可動ダイプレート5の移動ストロークが100mm〜200mmの範囲である段数「4」となっており、トルク監視領域に対応して設定される判定用トルク(判定用の閾値トルク)53の値は、加減速制御によって発生する型開閉用サーボモータ7の出力トルク(増大トルク51a、51b)よりも小さな値に設定されている。本第1実施形態では、判定用トルク53の値が、加減速制御によって発生する型開閉用サーボモータ7の増大トルク51a、51bよりも小さな値に設定されていて、しかも、トルク監視領域として指定設定された段数領域(部分領域)に型開閉用サーボモータ7の加速制御域や減速制御域が存在する場合においても、動作異常によって発生した増大トルク51cのみを正しく選択的に検出できるようにしている。すなわち、本第1実施形態では、型開き時トルク監視部36は、トルク監視領域において型開閉用サーボモータ7の出力速度(ここでは、型開き速度52がこれに相当する)が一定値に安定した状態となった後の所定秒時後に、型開閉用サーボモータ7の出力トルク51が判定用トルク53を超えたか否かを判定監視する処理を実行するようになっている。図5中のT1は、型開き速度52が一定値に安定した状態となった後の、トルク判定監視処理までの遅延時間を示しており、例えば、T1=0.1〜0.2秒に設定されている。
【0033】
以上のように、本第1実施形態においては、可動ダイプレート5が型開きで移動する全移動領域中の所定の部分領域における型開閉用サーボモータ7の出力トルク51が、上記の部分領域(トルク監視領域)に応じて設定された判定用トルク53を超えたか否かを監視するようにしているので、金型メカニズムの構造毎で異なる動作不良が生じる可能性が高い部分領域をトルク監視領域として絞り込んで、この絞り込んだ部分領域に応じた適正な値の判定用トルク53を設定することが可能となる。したがって、金型メカニズムの構造毎に応じて、可動ダイプレート5の全移動領域中から絞り込んだトルク監視が必要な部分領域において、適正な値の判定用トルク53を異常判定の閾値として、的確な動作異常判定を行うことができる。また、判定用トルク(判定用の閾値トルク)53として、加減速制御によって発生する型開閉用サーボモータ7の増大トルク51a、51bよりも小さな値を設定することが可能であるので、ガイドピンやアンギュラーピンの軽度のかじりや、可動ダイプレート5の摺動案内部あるいはトグルリンク機構9における潤滑油切れなども、精度良く検知することが可能となって、軽度のメカ異常の段階で早めに補修・調整を行うことが可能となり、また、潤滑油の補給を時期を逸することなく実施することが可能となる。また、本第1実施形態では、トルク監視領域とする上記の部分領域を、型開きで多段速度フィードバックされる段数区間から選択するようにしているので、トルク監視領域の指定設定が簡単・容易に行える。さらに、型開閉用サーボモータ7の出力速度52が一定値に安定した状態となった後の所定秒時T1後に、型開閉用サーボモータ7の出力トルク51が判定用トルク53を超えたか否かを監視する処理を実行するので、判定用トルク53の値が、加減速制御によって発生する型開閉用サーボモータ7の増大トルク51a、51bよりも小さな値に設定されていて、しかも、トルク監視領域として指定設定された段数領域(部分領域)に型開閉用サーボモータ7の加速制御域や減速制御域が存在する場合においても、動作異常によって発生した増大トルク51cのみを正しく選択的に検出することができる。
【0034】
次に、本発明の第2の実施形態(以下、本第2実施形態と記す)に係る射出成形機を、図6、図7を用いて説明する。本第2実施形態の射出成形機の型開閉メカニズムの構成は、図1に示した構成と同等であり、また、本第2実施形態の射出成形機の制御系の構成は、図2に示した構成と同等である。
【0035】
本第2実施形態では、可動ダイプレート5が型開きで移動する全移動領域中においてトルク監視領域とする部分領域の指定を、可動ダイプレート5の移動ストローク数値の入力により行うようになっている。すなわち、本第2実施形態では、トルク監視領域とする可動ダイプレート5の部分移動領域の、始端と終点のストローク数値をそれぞれ入力することで、トルク監視領域の指定選択を行うようになっている。このように、本第2実施形態においては、トルク監視領域の始端と終点をオペレータが任意に指定できるようになっているので、先の第1の実施形態のように多段速度フィードバックされる段数区間(部分区間)にとらわれることなく、オペレータが所望する型開きの部分領域を任意に抽出してトルク監視領域として指定することができ、多段速度フィードバックされる複数の段数区間にまたがるトルク監視領域とすることも可能となっている。
【0036】
また、本第2実施形態では、判定用トルクの値が、加減速制御によって発生する型開閉用サーボモータ7の出力トルクよりも小さな値に設定されていて、しかも、トルク監視領域に型開閉用サーボモータ7の加速制御域や減速制御域が存在する場合においても、さらにはまた、トルク監視領域においてノイズとみなせる一過性のごく短期間の出力トルクの増大があった場合においても、動作異常によって発生した増大トルクのみを正しく選択的に検出できるようにするため、型開き時トルク監視部36は、トルク監視領域において、型開閉用サーボモータ7の出力トルクが所定秒時の間継続して判定用トルクを超えたときに、型開閉用サーボモータ7の出力トルクが判定用トルクを超えたと判定するようになっている。
【0037】
図6は、オペレータが入力装置22を適宜に操作することによって、表示装置23上に表示させた所定の設定用画像の要部画像例を示している。この図6に示した設定用画像中の型開き監視モードの設定欄61を、オペレータが適宜の操作で「レ」印とすることで、可動ダイプレート5が型開きで移動する全移動領域中の所定の部分領域を、トルク監視領域とする設定がなされるようになっている。そして、設定欄61を「レ」印とした状態で、トルク監視領域の始点ストロークの指定欄62およびトルク監視領域の終点ストロークの指定欄63に、オペレータがストローク数値をそれぞれ入力することで、トルク監視領域の指定設定が行われるようになっており、判定用トルクの設定欄64に、オペレータが判定用トルク(判定用の閾値トルク)の数値を入力することで、判定用トルク値の設定が行われるようになっており、判定用タイマー秒時の設定欄65に、オペレータが判定用継続秒時の数値を入力することで、上記した出力トルクが所定秒時の間継続したか否かを判定するためのタイマー秒時の設定が行われるようになっている。
【0038】
上記した各欄62〜64を用いて設定した設定情報は、システムコントローラ21の型開き時トルク監視部36に保持されるようになっている。
【0039】
図7は、本第2実施形態の射出成形機における型開き工程時の型開閉用サーボモータ7の出力トルクなどの1例を示す図である。図7において、横軸は可動ダイプレート5の移動ストロークを表し、縦軸は、型開閉用サーボモータ7の計測出力トルクの絶対値(相対値)を表している。
【0040】
図7において、71は、トルクセンサ24bによって計測された型開閉用サーボモータ7の出力トルク、72は、オペレータによって設定された判定用トルク(判定用の閾値トルク)である。また、型開閉用サーボモータ7の出力トルク71の特性線において、71aは加速制御によって発生する増大トルク、71bは減速制御によって発生する増大トルク、71cはノイズとみなせる一過性のごく短期間の増大トルク、71dは動作異常によって発生した増大トルクを、それぞれ示している。また、T2は、型開閉用サーボモータ7の出力トルク71が判定用トルク72を上回る継続時間の時間判定閾値であり、ここではT2=0.5秒である。
【0041】
この図7に示した例は、図6の設定用画像での設定に対応するものであり、トルク監視領域は、ここでは、可動ダイプレート5の移動ストロークが80mm〜120mmの範囲となっており、トルク監視領域に対応して設定される判定用トルク(判定用の閾値トルク)72の値は、加減速制御によって発生する型開閉用サーボモータ7の増大トルク51a、51bや、ノイズとみなせる一過性のごく短期間の増大トルク71cよりも、小さな値に設定されている。
【0042】
本第2実施形態では、型開き時トルク監視部36が、トルク監視領域において、型開閉用サーボモータ7の出力トルク71が所定秒時T2(ここでは0.5秒)の間継続して判定用トルク72を超えたときにのみ、型開閉用サーボモータ7の出力トルク71が判定用トルク72を超えたと判定するようになっている。したがって、先にも述べたように、判定用トルク72の値が、加減速制御によって発生する型開閉用サーボモータ7の増大トルク71a、71bよりも小さな値に設定されていて、しかも、トルク監視領域に型開閉用サーボモータ7の加速制御域や減速制御域が存在する場合においても、さらにはまた、トルク監視領域においてノイズとみなせる一過性のごく短期間の増大トルク71cがあった場合においても、加減速制御による増大トルク71a、71bや、ノイズとみなせる増大トルク71cを、動作異常とは判定することなく、動作異常によって発生した増大トルク71dのみを正しく選択的に検出することが可能となっている。
【0043】
以上のように、本第2実施形態においては、可動ダイプレート5が型開きで移動する全移動領域中の所定の部分領域における型開閉用サーボモータ7の出力トルク71が、上記の部分領域(トルク監視領域)に応じて設定された判定用トルク72を超えたか否かを監視するようにしているので、金型メカニズムの構造毎で異なる動作不良が生じる可能性が高い部分領域をトルク監視領域として絞り込んで、この絞り込んだ部分領域に応じた適正な値の判定用トルク72を設定することが可能となる。したがって、金型メカニズムの構造毎に応じて、可動ダイプレート5の全移動領域中から絞り込んだトルク監視が必要な部分領域において、適正な値の判定用トルク72を異常判定の閾値として、的確な動作異常判定を行うことができる。また、判定用トルク(判定用の閾値トルク)72として、加減速制御によって発生する型開閉用サーボモータ7の増大トルク71a、71bよりも小さな値を設定することが可能であるので、ガイドピンやアンギュラーピンの軽度のかじりや、可動ダイプレート5の摺動案内部あるいはトグルリンク機構9における潤滑油切れなども、精度良く検知することが可能となって、軽度のメカ異常の段階で早めに補修・調整を行うことが可能となり、また、潤滑油の補給を時期を逸することなく実施することが可能となる。また、本第2実施形態では、トルク監視領域とする上記の部分領域を、トルク監視領域の始端と終点をオペレータが任意に指定することで設定するようにしているので、先の第1の実施形態のように多段速度フィードバックされる段数区間(部分区間)にとらわれることなく、オペレータが所望する型開きの部分領域を任意に抽出してトルク監視領域として指定することができ、多段速度フィードバックされる複数の段数区間にまたがったトルク監視領域とすることも可能となる。さらに、トルク監視領域において、型開閉用サーボモータ7の出力トルク71が所定秒時T2の間継続して判定用トルク72を超えたときにのみ、型開閉用サーボモータ7の出力トルク71が判定用トルク72を超えたと判定するようにしているので、判定用トルク72の値が、加減速制御によって発生する型開閉用サーボモータ7の増大トルク71a、71bよりも小さな値に設定されていて、しかも、トルク監視領域に型開閉用サーボモータ7の加速制御域や減速制御域が存在する場合においても、さらにはまた、トルク監視領域においてノイズとみなせる一過性のごく短期間の増大トルク71cがあった場合においても、加減速制御による増大トルク71a、71bや、ノイズとみなせる増大トルク71cを、動作異常とは判定することなく、動作異常によって発生した増大トルク71dのみを正しく選択的に検出することができる。
【0044】
なお、上述した2つの実施形態においては、可動ダイプレート5が型開きで移動する全移動領域中の1つの部分領域をトルク監視領域とする例を示したが、トルク監視領域とする部分領域は2つ以上にするようにしても差し支えない。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る射出成形機における、型開閉系メカニズムの簡略化した構成などを示す説明図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る射出成形機における、制御系の構成を簡略化して示すブロック図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係る射出成形機における、「型開閉オプション」設定用画像の要部画像例を示す説明図である。
【図4】本発明の第1の実施形態に係る射出成形機における、「型開閉・EJ」設定用画像の要部画像例を示す説明図である。
【図5】本発明の第1の実施形態に係る射出成形機における、型開き工程時の型開閉用サーボモータの出力トルクなどの1例を示す説明図である。
【図6】本発明の第2の実施形態に係る射出成形機における、所定の設定用画像の要部画像例を示す説明図である。
【図7】本発明の第2の実施形態に係る射出成形機における、型開き工程時の型開閉用サーボモータの出力トルクなどの1例を示す説明図である。
【符号の説明】
【0046】
1 固定ダイプレート
2 固定側金型
3 テールストック
4 タイバー
5 可動ダイプレート
6 可動側金型
7 型開閉用サーボモータ
8 ボールネジ機構
9 トグルリンク機構
9a クロスヘッド
21 システムコントローラ
22 入力装置
23 表示装置
24 センサ群
24a エンコーダ
24b トルクセンサ
25 ドライバ群
25a モータドライバ
31 主制御部
32 運転条件設定格納部
33 測定値格納部
34 運転プロセス制御部
35 表示処理部
36 型開き時トルク監視部
38 「型開閉トルク監視」のON/OFF設定欄
39 「型開トルク監視」の指定段数設定欄
41 型開き工程の条件設定領域
42 ストローク数値の設定欄
43 速度設定値の設定欄
44 監視トルク段数の表示欄
45 判定用トルクの設定欄
51 型開閉用サーボモータの出力トルク
51a 加速制御によって発生する増大トルク
51b 減速制御によって発生する増大トルク
51c 動作異常によって発生した増大トルク
52 型開き速度
53 判定用トルク(判定用の閾値トルク)
T1 遅延時間
61 型開き監視モードの設定欄
62 トルク監視領域の始点ストロークの指定欄
63 トルク監視領域の終点ストロークの指定欄
64 判定用トルクの設定欄
65 判定用タイマー秒時の設定欄
71 型開閉用サーボモータの出力トルク
71a 加速制御によって発生する増大トルク
71b 減速制御によって発生する増大トルク
71c ノイズとみなせる一過性の増大トルク
71d 動作異常によって発生した増大トルク
T2 時間判定閾値

【特許請求の範囲】
【請求項1】
型開閉用サーボモータの駆動力によって、可動側金型を搭載した可動ダイプレートが、固定側金型を搭載した固定ダイプレートに対して前進または後退することにより、型閉じ・型締め動作または型開き動作を行う成形機において、
前記可動ダイプレートが型開きで移動する全移動領域中の所定の部分領域における前記型開閉用サーボモータの出力トルクが、前記部分領域に応じて設定された判定用トルクを超えたか否かを監視する、コントローラを備えたことを特徴とする成形機。
【請求項2】
請求項1に記載の成形機において、
前記コントローラは、前記型開閉用サーボモータの出力トルクが前記判定用トルクを超えると、型開き動作を停止させることを特徴とする成形機。
【請求項3】
請求項1または2に記載の成形機において、
前記可動ダイプレートが型開きで移動する全移動領域を複数の部分区間に分割し、各部分区間毎に設定された速度にしたがって前記型開閉用サーボモータを速度フィードバック制御するようにされ、
前記出力トルクを監視する前記部分領域は、前記部分区間の中から選択されることを特徴とする成形機。
【請求項4】
請求項3に記載の成形機において、
前記コントローラは、前記型開閉用サーボモータの出力速度が一定値に安定した状態となった後の所定秒時後に、前記型開閉用サーボモータの前記出力トルクが前記判定用トルクを超えたか否かを監視する処理を実行することを特徴とする成形機。
【請求項5】
請求項1または2に記載の成形機において、
前記可動ダイプレートが型開きで移動する全移動領域中から、始端と終端のストローク数値の入力によって選択されたストローク区間が、前記出力トルクを監視する前記部分領域とされることを特徴とする成形機。
【請求項6】
請求項5に記載の成形機において、
前記コントローラは、前記型開閉用サーボモータの前記出力トルクが所定秒時の間継続して前記判定用トルクを超えたときに、前記型開閉用サーボモータの前記出力トルクが前記判定用トルクを超えたと判定することを特徴とする成形機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−166465(P2009−166465A)
【公開日】平成21年7月30日(2009.7.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−10510(P2008−10510)
【出願日】平成20年1月21日(2008.1.21)
【出願人】(000222587)東洋機械金属株式会社 (299)
【Fターム(参考)】