説明

接着剤塗布検知装置、接着構造体の製造装置及び接着構造体の製造方法

【課題】外乱の影響を受け難く、被塗布物に対する接着剤の塗布を簡便に検知することができる接着剤塗布検知装置、接着構造体の製造装置及び接着構造体の製造方法を提供する。
【解決手段】少なくとも接着剤54が塗布された後の被塗布物の温度を測定し、前記被塗布物の温度に基づいて前記被塗布物に対する前記接着剤の塗布を検知する接着剤塗布検知装置40。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、接着剤塗布検知装置、接着構造体の製造装置及び接着構造体の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
接着層を有する構造体又は接着層を介して部材間を接着した構造体(これらの接着層を有する構造体を「接着構造体」と称する。)を製造する場合、被塗布物に対する接着剤の塗布が不十分であったり、塗布ムラが生じると不適合品となってしまう。このような接着剤の塗布不良を検知あるいは検出するため、種々の提案がなされている。
【0003】
例えば、特許文献1には、接着剤等の塗布材が塗布されるホースの被塗布面を画像処理することによって塗布不良を検出する方法が開示されている。
特許文献2には、ワークの外周面に対し、カラーセンサーによって螺旋状に色を検出し、検出結果に基づいて接着剤の塗布漏れを判別する塗布漏れ検査装置が開示されている。
特許文献3には、円筒状電子写真感光体の開口端部の内側に接着剤を塗布後、CCDレーザー変位センサーにより接着剤を検出する工程を有する円筒状電子写真感光体の製造方法が開示されている。
特許文献4には、樹脂材間の接着に用いる接着剤として、金属探知器にて検知可能な金属微粉が混入されている接着剤が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平11−235748号公報
【特許文献2】特開2009−14694号公報
【特許文献3】特開2002−72767号公報
【特許文献4】特開2010−65094号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
接着剤の塗布検知手段として、上記のように、画像処理、カラーセンサー、変位センサー、金属検知器等を用いることが提案されているが、いずれの手段も高価である。また、画像処理やカラーセンサーは外部の環境(外乱)の影響を受け易く、変位センサーは測定箇所の正確さが求められる。また、金属検知器を用いる場合は接着剤への金属粉を事前に配合する必要がある。
【0006】
本発明は、外乱の影響を受け難く、被塗布物に対する接着剤の塗布を簡便に検知することができる接着剤塗布検知装置、接着構造体の製造装置及び接着構造体の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、以下の発明が提供される。
<1> 少なくとも接着剤が塗布された後の被塗布物の温度を測定し、前記被塗布物の温度に基づいて前記被塗布物に対する前記接着剤の塗布を検知する接着剤塗布検知装置。
上記発明によれば、金属粉を含むような特殊な接着剤を用いる必要がなく、温度測定手段などの安価で簡便な手段によって装置を構成することができる。そのため、外乱の影響を受け難く、被塗布物に対する接着剤の塗布を簡便に検知することができる接着剤塗布検知装置が提供される。
【0008】
<2> 前記接着剤が塗布される前後で前記被塗布物の温度を測定し、前記接着剤に含まれる成分の揮発による温度の低下を検出することで前記被塗布物に対する前記接着剤の塗布を検知する<1>に記載の接着剤塗布検知装置。
上記発明によれば、接着剤が塗布される被塗布物の温度に関わらず、接着剤に含まれる揮発成分の揮発による温度低下に基づいて、接着剤の塗布をより正確に検知することができる接着剤塗布検知装置が提供される。
【0009】
<3> 少なくとも前記接着剤が塗布された後の前記被塗布物に対し、複数箇所の温度を測定する<1>又は<2>に記載の接着剤塗布検知装置。
上記発明によれば、例えば被塗布物の周方向に接着剤の塗布の偏りがあっても接着剤の塗布をより確実に検知することができる接着剤塗布検知装置が提供される。
【0010】
<4> 被塗布物に接着剤を塗布する接着剤塗布装置と、前記被塗布物に対する前記接着剤の塗布を検知する<1>〜<3>のいずれかに記載の接着剤塗布検知装置と、を有する接着構造体の製造装置。
上記発明によれば、金属粉を含むような特殊な接着剤を用いる必要がなく、被塗布物に接着剤が塗布されたことによる温度に基づいて接着剤の塗布を簡便に検知することができ、不適合品の流出を抑制することができる接着構造体の製造装置が提供される。
【0011】
<5> 被塗布物に接着剤を塗布する接着剤塗布工程と、少なくとも前記接着剤が塗布された後の前記被塗布物の温度を測定し、前記被塗布物の温度に基づいて前記被塗布物に対する前記接着剤の塗布を検知する接着剤塗布検知工程と、を有する接着構造体の製造方法。
上記発明によれば、金属粉を含むような特殊な接着剤を用いる必要がなく、被塗布物に接着剤が塗布されたことによる温度の変化に基づいて接着剤の塗布を簡便に検知することができ、不適合品の流出を抑制することができる接着構造体の製造方法が提供される。
【0012】
<6> 前記接着剤塗布検知工程は、前記接着剤が塗布される前後で前記被塗布物の温度を測定し、前記被塗布物に塗布された前記接着剤に含まれる成分の揮発による温度の低下を検出することで前記被塗布物に対する前記接着剤の塗布を検知する<5>に記載の接着構造体の製造方法。
上記発明によれば、接着剤が塗布される被塗布物の温度に関わらず、接着剤に含まれる揮発成分の揮発による温度低下に基づいて、接着剤の塗布をより正確に検知することができる接着構造体の製造方法が提供される。
【0013】
<7> 前記被塗布物が長尺状であり、該長尺状の被塗布物を長手方向に進行させながら前記接着剤塗布工程及び前記接着剤塗布検知工程を行う<5>又は<6>に記載の接着構造体の製造方法。
上記発明によれば、被塗布物が長手方向に移動するので、温度測定位置を変更せずに効率的に接着剤の塗布を検知することができる接着構造体の製造方法が提供される。
【0014】
<8> 前記接着剤塗布検知工程は、前記被塗布物に対し、複数箇所の温度を測定する<6>又は<7>に記載の接着構造体の製造方法。
上記発明によれば、例えば被塗布物の周方向に接着剤の塗布の偏りがあっても接着剤の塗布をより確実に検知することができる接着構造体の製造方法が提供される。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、外乱の影響を受け難く、被塗布物に対する接着剤の塗布を簡便に検知することができる接着剤塗布検知装置、接着構造体の製造装置及び接着構造体の製造方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明に係る接着構造体の製造装置の構成の一例を示す概略図である。
【図2】被塗布物に接着剤を塗布する装置の構成の一例を示す概略図である。
【図3】接着剤を塗布した後の被塗布物の温度を測定する温度センサーの配置の一例を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について具体的に説明する。
【0018】
本実施形態に係る接着剤塗布検知装置は、少なくとも接着剤が塗布された後の被塗布物の温度を測定し、前記被塗布物の温度に基づいて前記被塗布物に対する前記接着剤の塗布を検知する。
図1は、本実施形態に係る接着剤塗布検知装置を備えた接着構造体の製造装置の構成の一例を概略的に示し、図2は被塗布物に接着剤を塗布する装置の構成の一例を概略的に示している。
図1に示す接着構造体製造装置100は、耐圧ホースを製造するものであり、被塗布物となる編上げ品14に接着剤を塗布する接着剤塗布装置50と、被塗布物に対する接着剤の塗布を検知する接着剤塗布検知装置40とを有する。
以下、この接着構造体製造装置100を用いて耐圧ホースを製造する方法について説明する。
【0019】
−補強層形成工程−
まず、接着剤が塗布される被塗布物として、内管12の周囲に補強層22を形成して編上げ品14を作製する。
送り出しドラム10には、製造する耐圧ホースの最内層を構成する内管12が巻かれている。内管12の材質は、内部を流通させる流体の種類、耐圧ホース全体に要求される柔軟性、耐熱性等に応じて選択すればよい。例えば、流体が潤滑油の場合は、内管12の材質としては、クロロプレンゴムやニトリルゴム、アクリルゴムなどの耐油性ゴムを使用することができる。また流体が水性作動油や通常の水の場合は、ポリアミド系、ポリエステル系、ポリウレタン系、塩化ビニル系、ポリオレフィン系などの各種熱可塑性エラストマが使用できる。
【0020】
キャプスタン30の駆動により、送り出しドラム10から内管12が送り出され、内管12は補強層を形成するための巻回装置20A,20Bに向けて矢印Aの方向に進行する。巻回装置20A,20Bでは内管12の進行とともに、内管12の外周面に金属ワイヤ、繊維等の線状部材が螺旋状に巻回されて編上げられる。
金属ワイヤとしては、例えばステンレス鋼線、炭素鋼線等が挙げられる。繊維としては、脂肪族ポリアミド繊維、芳香族ポリアミド繊維、各種ポリエステル繊維、綿繊維、ビニロン繊維等が挙げられる。
【0021】
線状部材の編上げにより内管12の外周面に補強層22が形成されて編上げ品14となる。なお、補強層22の構成(例えば巻回装置の数、線状部材の材質、編み方、補強層の層数等)は特に限定されず、製造する耐圧ホースの用途等に応じて適宜選択すればよい。
【0022】
線状部材の編上げによって補強層22が形成された内管12(編上げ品14)は一旦キャプスタン30に巻き取られた後、接着剤塗布装置50に向けて進行する。なお、本実施形態では、キャプスタン30が駆動力を有し、キャプスタン30の駆動によって内管12の送り出し速度、編上げ品14の進行速度、巻取り速度等を制御することができる。
【0023】
−接着剤塗布工程−
内管12の周囲に補強層22を形成した後、編上げ品14(補強層22)の外周に接着剤54を塗布する。
接着剤塗布装置50は、例えば、図2に示すように編上げ品14と接着剤54が導入される接着剤塗布部56と、接着剤塗布部56に接着剤54を供給する接着剤収容部52とを有する構成とすることができる。接着剤塗布部56に編上げ品14が導入されるとともに、接着剤収容部52からポンプ(不図示)によって流路58を通じて接着剤塗布部56に接着剤54が供給され、編上げ品14の補強層22の周囲におけるクリアランス(空間)に接着剤54が流れることで、補強層22の外周全体に接着剤54が塗布される。
【0024】
接着剤54としては、接着剤54に含まれる成分が揮発(気化)することで残留する樹脂成分が硬化する溶液タイプを使用することができる。例えば、アクリル樹脂系接着剤、ウレタン樹脂系接着剤、エポキシ樹脂系接着剤、クロロプレンゴム系接着剤、スチレン-ブタジエンゴム溶液系接着剤、変成シリコーン系接着剤、ニトリルゴム系接着剤、ポリスチレン樹脂溶剤系接着剤、ポリメタクリレート樹脂溶液系接着剤、ユリア樹脂系接着剤、レゾルシノール系接着剤が挙げられる。
【0025】
特に溶剤が揮発することによって温度が低下する接着剤が好ましい。例えば、ジクロロメタンは蒸気熱(気化熱)が大きく、揮発する際に熱を吸収するため、ジクロロメタンを含む接着剤を塗布した場合、周囲の温度は大きく低下する。そのため、接着剤54を補強層22に塗布した後、表面温度を測定することで接着剤54が十分塗布されているか否か判断することができる。なお、接着剤に含まれる揮発性の溶剤としては、ジクロロメタンのほか、トルエン、アセトンなどが挙げられる。
測定の精度の観点から、揮発性の溶剤の蒸気圧は20℃で20kPa以上、蒸発潜熱は20℃で200kJ/kg以上が好ましい。
【0026】
補強層22に塗布された接着剤54の一部は補強層22を構成するワイヤや繊維の編目に侵入するとともに、溶剤の揮発によって樹脂成分(例えば、ポリウレタン樹脂等)が硬化して補強層22の上に接着層55が形成される。
なお、補強層22に接着剤54を塗布する方法や装置は限定されず、補強層全体に接着剤を塗布する方法や装置であればよい。
【0027】
また、例えば、耐圧ホースではなく、他の接着構造体を製造する場合、被塗布物の特定の領域のみに接着剤を付与する必要がある場合は、その特定の領域のみに接着剤を塗布する方法を採用すればよい。
【0028】
−接着剤塗布検知工程−
接着剤塗布検知工程では、少なくとも接着剤54が塗布された後の編上げ品14(又は補強層22)の温度を測定し、編上げ品14の温度に基づいて編上げ品14に対する接着剤54の塗布を検知する。
【0029】
本実施形態では、非接触型の温度測定手段として、接着剤54が塗布される前の編上げ品14の温度を測定する温度センサ42と、接着剤が塗布された後の編上げ品14の温度を測定する温度センサ44が設けられている。また、各温度センサ42,44によって測定された温度に基づいて編上げ品14(補強層22)に対する接着剤54の塗布状態を認定するコンピュータ等の判定手段46が設けられている。
このように接着剤塗布装置50の前後に温度センサ42,44を設け、接着剤54が塗布される前後で編上げ品14(補強層22)の温度を測定し、編上げ品14に塗布された接着剤54に含まれる成分の揮発による温度の低下を検出することで編上げ品14に対する接着剤54の塗布を検知することができる。本実施形態で用いる温度センサ42,44としては、例えば、市販の非接触式放射温度計を用いることができるが、これに限られるものではない。
【0030】
接着剤54の塗布前後の温度差として適宜閾値を設けることで塗布前後の温度変化に基づいて接着剤54が十分塗布されているか否か(塗布不良の発生の有無)をより正確に検知することができる。温度センサ42,44によって接着剤54の塗布前後の温度(塗布前:X℃、塗布後:Y℃)を連続的に測定し、判定手段46において、塗布前後の温度差(X−Y)が、閾値として設定した温度差を超えている場合は接着剤54が十分塗布されていると判定し、閾値以下となった場合は接着剤54の塗布不良が発生したものと判定することで接着剤54の塗布状態を検知することができる。例えば溶剤としてジクロロメタンを含有する接着剤を塗布する場合、接着剤54に含まれる溶剤の揮発とともに補強層22の表面温度は短時間で低下する。本発明者の実験によれば、接着剤54の塗布前が24.4℃であったものが、塗布直後は15.5℃となり、接着剤の塗布前後で表面の温度差が約10℃出る。そこで、接着剤54を塗布する前の編上げ品14と接着剤塗布直後の編上げ品14の表面温度を常時測定し、接着剤54の塗布前後の編上げ品14の表面の温度差が例えば3℃以下である場合に塗布不良が発生したものと判定することができる。
【0031】
温度センサの数、配置は特に限定されないが、接着剤54が塗布された後の補強層22に対し、複数箇所の温度測定を行うことが好ましい。例えば、図3に示すように、補強層22の周方向に略等間隔で3つの温度センサ44A,44B,44Cを配置することで3方向から温度を測定することができる。このように補強層22の周方向に複数箇所の温度を測定すれば、補強層22の周方向に接着剤54の塗布ムラが生じて一部に塗布不良が生じていても塗布不良を確実に検出することができる。
【0032】
なお、接着剤54を塗布する前の温度センサ42を設けずに接着剤54を塗布した後の補強層22の温度のみを測定してもよい。この場合、例えば、補強層22に接着剤54が塗布された後の温度を予め確認して閾値を設定しておき、補強層22に接着剤54が塗布された後の温度をモニターし、実測値が閾値よりも高くなったことを検出することで接着剤54の塗布不良を検知することができる。
また、接着剤54が塗布された後の補強層22に対し、編上げ品14の進行方向に複数箇所の温度測定を行ってもよい。例えば、接着剤54が塗布された後の編上げ品14の進行方向に2つの温度センサを配置し、編上げ品14に接着剤54が塗布された後の温度の低下具合によって接着剤が正常に塗布されていることを検知することができる。
【0033】
なお、本実施形態で製造する耐圧ホースのように長尺状の被塗布物を長手方向に移動させながら接着剤の塗布と温度測定を行えば、温度測定位置を変更せずに効率的に接着剤の塗布を検知することができる。
【0034】
接着剤54の塗布不良を検知した場合は、例えば、判定手段46からの信号によって自動的に製造ラインを中断するか、あるいはモニター画面、音、光等によって作業者に認知させて製造ラインを中断し、塗布不良の原因を解消した後、製造ラインを再開してもよい。
また、製造ラインを中断して又は中断せずに、塗布不良が生じた箇所に接着剤を再度塗布して適合品とすることもできる。
あるいは、後の工程において接着層55を介して外被層となる部材を接着させる前に、接着剤の塗布不良が生じた箇所を切断して除去し、残った部分を適合品とすることもできるし、接着剤の塗布不良を検知したものは不適合品として処分することもできる。
【0035】
接着層55が形成された編上げ品、すなわち耐圧ホース中間体(接着構造体)17は、巻き取りドラム60に巻き取られる。編上げ品14が巻き取りドラム60に巻き取られる前に、接着層55は溶剤の揮発によって接着性が低下しており、互いに接着することが防止される。
【0036】
なお、耐圧ホース中間体(接着構造体)17を巻取りドラム60に巻き取る前に接着層55に含まれる溶剤の揮発を促進させるために、乾燥装置(送風装置、加熱装置など)を設けてもよい。この場合、乾燥装置は温度測定位置の手前に設けることが、測定精度の観点でより好ましい。
【0037】
上記のような工程を経て内管12の外周に補強層22と接着層55が形成された耐圧ホース中間体17が製造される。
【0038】
−外被層被覆工程−
耐圧ホース中間体は、その後、溶融押出しなどによって外被層で被覆して加熱圧着される。これにより接着層55を介して外被層が接着し、外被層の膨れやシワの発生し難い耐圧ホースが得られる。
【0039】
本発明によれば、目視ではなく、温度を利用して接着剤の塗布不良を管理することができるため、外乱の影響を受け難く、被塗布物に対する接着剤の塗布を簡便に検知することができ、外被層の膨れやシワが発生し易い不適合品の流出を抑制することができる。
【0040】
上記実施形態では、連続的に安定した検出が可能で本発明の適用が好適な耐圧ホースを製造する場合について説明したが、本発明は耐圧ホースの製造に限定されない。本発明は、被塗布物に接着剤を塗布して接着層を形成した接着構造体、あるいは、接着層(接着剤)を介して部材間を接着させた接着構造体の製造であれば適用可能である。
【符号の説明】
【0041】
10 送り出しドラム
12 内管
14 編上げ品
17 耐圧ホース中間体(接着構造体)
20A,20B 巻回装置(補強層形成装置)
22 補強層
30 キャプスタン
42,44 温度センサ
44A,44B,44C 温度センサ
46 判定手段
50 接着剤塗布装置
52 接着剤収容部
54 接着剤
55 接着層
56 接着剤塗布部
58 流路
60 巻取りドラム
100 接着構造体製造装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも接着剤が塗布された後の被塗布物の温度を測定し、前記被塗布物の温度に基づいて前記被塗布物に対する前記接着剤の塗布を検知する接着剤塗布検知装置。
【請求項2】
前記接着剤が塗布される前後で前記被塗布物の温度を測定し、前記接着剤に含まれる成分の揮発による温度の低下を検出することで前記被塗布物に対する前記接着剤の塗布を検知する請求項1に記載の接着剤塗布検知装置。
【請求項3】
前記接着剤が塗布された後の前記被塗布物に対し、複数箇所の温度を測定する請求項1又は請求項2に記載の接着剤塗布検知装置。
【請求項4】
被塗布物に接着剤を塗布する接着剤塗布装置と、
前記被塗布物に対する前記接着剤の塗布を検知する請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の接着剤塗布検知装置と、
を有する接着構造体の製造装置。
【請求項5】
被塗布物に接着剤を塗布する接着剤塗布工程と、
少なくとも前記接着剤が塗布された後の前記被塗布物の温度を測定し、前記被塗布物の温度に基づいて前記被塗布物に対する前記接着剤の塗布を検知する接着剤塗布検知工程と、
を有する接着構造体の製造方法。
【請求項6】
前記接着剤塗布検知工程は、前記接着剤が塗布される前後で前記被塗布物の温度を測定し、前記被塗布物に塗布された前記接着剤に含まれる成分の揮発による温度の低下を検出することで前記被塗布物に対する前記接着剤の塗布を検知する請求項5に記載の接着構造体の製造方法。
【請求項7】
前記被塗布物が長尺状であり、該長尺状の被塗布物を長手方向に進行させながら前記接着剤塗布工程及び前記接着剤塗布検知工程を行う請求項5又は請求項6に記載の接着構造体の製造方法。
【請求項8】
前記接着剤塗布検知工程は、前記被塗布物に対し、複数箇所の温度を測定する請求項6又は請求項7に記載の接着構造体の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−181103(P2012−181103A)
【公開日】平成24年9月20日(2012.9.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−44179(P2011−44179)
【出願日】平成23年3月1日(2011.3.1)
【出願人】(000005278)株式会社ブリヂストン (11,469)
【Fターム(参考)】